様式 2 平成 25 年度ブリュッセルオフィスを拠点とするワークショップ等助成事業報告書 部局名 国際文化学研究科 EUア イ デ ン テ ィ テ ィ の 構 築 と そ の 政 治 的 意 義 プロジェクト名 実施時期 〜 EUに お け る 「 政 治 と 文 化 の 接 合 」 2014年 3月 4日 所属部局 代表者 国際文化学研究科 氏名 職名 教授 坂井一成 実施内容および成果 本プロジェクトは、EU統合における「政治と文化の接合」について、EUアイデンティティの形 成とその作用の分析という観点から研究が進められ、2014年3月4日にブリュッセル自由大学(UL B)欧州研究所(IEE)を会場に日欧国際ワークショップを実施した。 同ワークショップでは、以下の研究報告がなされた。 1)François FORET (Université Libre de Bruxelles: ULB) “Between Culture and Politics: Symbolic Communication in the EU” 2)坂井一成 (神戸大学) “Enlargement of the EU and Struggle to Coexist with Cultural Others” 3)村尾元(神戸大学) “Identifying the City Personality from Text Messages transferred over the City” 4)Juan DIEZ MEDRANO (Universidad Carlos III de Madrid) “From Marriage to Europe” これらの報告に対し、Kolja Raube (KU Leuven) と青島陽子(神戸大学)がコメントを行って 論点を深め、さらに全体議論へとつなげた。報告のうち、坂井論文と村尾論文は、神戸大学国際文 化学研究科異文化研究交流センターの年次研究報告書(坂井一成・岩本和子編『EUアイデンティテ ィの構築とその政治的意義』2014年3月)に掲載した。また同報告書には、討論者を務めた青島が 、ワークショップの成果を踏まえ、クリミア問題で緊張が高まるなかで行ったウクライナ、ロシア の現地訪問調査に基づくエッセイも盛り込んだ。 本ワークショップには、在欧のEU・ベルギー研究者のほか、神戸大学から欧州諸国への派遣交換 留学生など50名近くの参加を得て、活発な質疑応答が交わされた。研究者の間では、EU統合をめ ぐる政治と文化の接合領域に関し、学際的な形での、今後の一層の研究協力について議論が行われ た。本プロジェクトの成果は、今回の4本の論文に、過去3回の日欧国際ワークショップの成果を も含む形で取りまとめ、英書での出版を予定して準備が進行中である。
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