平成 26 年 12 月 12 日 (公社)全国消費生活相談員協会 週末電話相談 Ⅰ.実施要項 ・事 業 名 ・相談内容 実施場所 相談日 相談体制 (相談員数) 受付電話番号 実施日数 平成 26 年度上半期(4~9 月) 週末電話相談 消費生活に関する商品・サービス、契約に関する苦情及び問い合わせ 本部事務所(東京) 関西事務所(大阪) 北海道事務所(札幌) 毎週 土曜日・日曜日 10~12 時・13 時~16 時 土曜日 4人 毎週 日曜日 10~12 時・13 時~16 時 毎週 土曜日 13 時~16 時 3人 3人 06-6203-7650 011-612-7518 日曜日 4人 03-5614-0189 52 日 24 日 26 日 Ⅱ.相談概要 (1)相談受付状況 26 年度前期の受付件数は、本部事務所 734 件、関西事務所 373 件、北海道事務所 155 件の合計 1262 件であった。内訳は「苦情」1210 件(95.9%)、「問合せ」51 件(4.0%) 、 「要望」(0.1%)である。25 年度前期は、実施日数 104 日、件数 1292 件であり、今期の 実施日数が 102 日と昨年に比べ 2 日少ないこともあり 30 件減少している。 (2)相談者・当事者の地域別受付状況 相談件数は、関東 578 件(45.8%) 、近畿 318 件(25.2%) 、北海道 152 件(12.0%)と 3 地域で全体の 83%となり、中部 85 件(6.7%) 、九州 52 件(4.1%) 、四国 24 件(1.9%) 、 中国 21 件(1.7%) 、東北 16 件(1.3%)と相談件数に差があることから、週末相談実施地 域から多くの相談が寄せられていることがわかる。 (3)相談者・契約当事者の属性 [相談者] ①性別 男性 570 件(45.2%)女性 675 件(53.5%)団体・不明 17 件(1.3%) ②年代別 40 代が最も多く 354 件(28.1%)、60 代以上は 127 件(10%)、20 代から 40 代で 872 件と全体の 69.1%を占める。 ③職業別 給与生活者が 824 件(65.3%)、家事従事者 182 件 (14.4%) 、無職 96 件 (7.6%)、 学生 48 件(3.8%) 、自営・自由業 64 件(5.1%)となっている。 [契約当事者] ①性別 男性 619 件(49.0%) 、女性 617 件(48.9%)団体・不明 22 件(1.7%) ②年代別 40 代が最も多く 298 件(23.6%) 、60 代以上は 157 件(12.4%)、20 代から 40 代で 817 件と全体の 64.7%を占める。 ③職業別 給与生活者が 779 件(61.7.%)、家事従事者 147 件(11.6%)、無職 126 件 (10.0%) 、学生 94 件(7.4%) 、自営・自由業 58 件(4.6%)となっている。 ( 「無職」には、定年退職後の男性が含まれる。) -1- 相談者数と契約当事者数を比較すると、30 代、40 代、50 代では相談者数が多く、逆に 10 代、70 代、80 代、90 代では契約当事者数が多くなっている。また、職業別では学生と 無職で契約当事者数が多い。学生や無職といった生活弱者のトラブルを 30 代から 50 代の 給与生活者、家事従事者が相談している構図が読み取れる。 Ⅲ.相談内容 (1)相談の状況 寄せられた相談のうち「契約済み」は 1136 件(90.0%)で大半を占めており、昨年度よ りも 1.0%増加している。 (2)商品・役務(サービス)別の傾向 役務が 913 件(72.3%) 、商品が 349 件(27.7%)で、役務に関する相談は昨年度より 12.3%も増加している。 相談件数の上位 5 位は、1 位「運輸・通信サービス」517 件(41.0%) 、2 位「教養娯楽 品」94 件(7.4%) 、3 位「レンタル・リース・貸借」93 件(7.4%)、4 位「被服品」65 件 (5.2%) 、5 位「他の役務」59 件(4.7%)だった。 1 位は昨年同様「運輸・通信サービス」で、昨年から 12.6%増加した。 2 位「教養娯楽品」では、 「パソコン・パソコン関連用品」と「電話機・電話用品」の相 談が多く、 「新聞」の購読に関する相談が続いている。 昨年 4 位だった「レンタル・リース・貸借」は、昨年から 29.1%増加し 3 位になってい る。また昨年 3 位だった「金融・保険サービス」は昨年より 38.8%減少した。 4 位の「被服品」は、詐欺サイト・偽サイトの被害が減っていないためと思われる。 (3)契約・購入金額・既払金額 5 万円から 10 万円の契約金額の相談が 321 件(25.4%)と最も多くなっているのは、例 年どおり不当請求の相談が大半であるからであると思われる。ほとんどの人が支払う前に 相談しているので、既払い金額でみると件数は 44 件(13.7%)とそれほど多くない。つい で 1 万円から 5 万円の契約金額の相談件数は 133 件(10.5%)であるのに、既払い金額で みると 84 件(63.1%)であり、6 割以上の人が支払ってしまっている。 (4)代金の支払方法 例年通り、1 位が現金払い 814 件(64.5%) 、2 位が販売信用 172 件(13.6%) 、3 位が借 金契約 11 件(0.9%)、昨年より販売信用が 15.7%、借金契約が 59.2%減少した。 (5)販売購入形態 1 位が通信販売 614 件(48.7%) 、2 位が店舗購入 351 件(27.8%)である。通信販売は、 昨年より 10.4%増加している。スマートフォンをはじめとする情報通信機器の普及に伴う インターネット通信販売利用者の増加によるものと思われる。 Ⅳ.相談内容分類 相談内容分類は複数回答であるが、1 位「契約・解約」1050 件(77.9%)、2 位「販売方 法」689 件(57.6%) 、3 位「接客対応」182 件(13.5%)、4 位「品質・機能役務」131 件 (9.7%)と例年と順位に変動はなかった。昨年、目立った健康食品の送りつけ商法の相談 は急減している。 -2- Ⅴ.主な相談事例 <商品> ダイエットサプリメント 3 週間前にSNSの広告で、2 種類のダイエットサプリを送料分のみ 600 円トライアル、 と表示していたので、送料のみ負担する無料の試供品のつもりで申し込んだ。後日、定期 購入の契約になっていたことが分かったので解約したい。(30 代 女性 給与) 健康食品 カタログを見てカルシウム剤を3袋、電話で注文した。昨日届き、一粒飲むと喉に詰り とても危なかった。錠剤の大きさを測ると1センチ9ミリもあった。カタログは一回り小 さい絵が出ている。業者に電話をし、喉に詰まって危なかったので、返品したいと伝えた が、まだ対応されていない。(70 代 女性 無職) 布団 70 歳の知人の家に、近くにスーパーができるので粗品をもらいに来てください、と男性 が訪問して来た。知人は、昨日粗品をもらいに出かけた先で、もっと豪華な景品を渡す、 と言われ、さらに別の場所に連れて行かれ 23 万円の敷布団を契約した。3 万円を手渡し、 残金は後日集金に来る。高額で必要もないので解約を希望している。 (40 代 男性 給与) ダイヤペンダント 20 歳の大学生の息子が電話で呼び出され、行った所で、538,400 円のダイヤペンダント を 60 回の分割払いの総額 785,794 円で契約した。3週間前に契約し5月に届く予定だが解 約させたい。クーリング・オフ期間以降は商品が届いていなくても解約できないなど、い ろいろな書類にサインをさせている業者で不審。(50 代 女性 自営) 虫除けリング アウトドア用の虫除けリングをホームセンターで購入、2 時間の庭仕事で藪蚊に多数か まれた。製造元に苦情を言うと藪蚊には効果がないというだけだった。注意表示は、効果 のある虫としてユスリカ等と小さく記載ある。アウトドア用とあるので、戸外では当然藪 蚊に対応するものと思う。藪蚊に効果がないことを大きく表示するべきではないか。 (40 代 女性 給与) スニーカー 携帯電話で検索したサイトで、人気のスニーカーを注文し代金 12,400 円を指定口座に支 払った。代金支払い後発送するとあったのに商品は届かず、連絡も取れなくなった。サイ トにあった住所は実在しないものらしく、振込先は中国人名義のようだった。 (20 代 男性 給与) アクセサリー 自宅に電話があり「訪問買い取りに伺いたい。家電でもなんでも引き取る」と言うので 了承した。業者が来て、貴金属はないかと言われ母と二人でネックレスや腕時計など 25 点 を渡して 514,000 円受け取った。3日後に電話でクーリング・オフを申出たら、商品を返 しに行くと言われた。後日、内容証明郵便でも伝えた。8日後の今日、業者に電話をした ら、今日書類が届いたがクーリング・オフ期間が過ぎているので駄目といわれた。 (20 代 女性 給与) -3- <役務> インターネット接続回線 ネット上でインターネット接続回線を申込み 10 ヶ月経過、回線が繋がらない事が多いの で事業者に電話で苦情を伝えようとしたが2日間ずっと繋がらず、メールもしたが返信も ない。ベストエフォートで 40 メガと説明されていたが自分で調べたら1メガもなく品質に 納得できない。2年契約の期間内であるため違約金が発生するが違約金なく解約したい。 (50 代 男性 給与) 有料サイト 昨晩、友人が自分のスマホでブログを見ようとして、突然有料サイトに繋がってしまい、 退会はこちら、とあったのであわててメールをすると 10 万円を支払うようメールが返信さ れて来たとのこと。また、連絡先電話番号に連絡したら振込先を案内するので指定場所に 行くよう言われ怖くなった、という。(10 代 男性 高校生) アダルトサイト 昨日、8 歳の息子がタブレット端末を触っているうちにアダルトサイトにアクセスし、 ワンクリックで登録されたらしい。サイトから 99,800 円の高額な請求メールが届いた。24 時間以内に連絡すれば減額できるとあったのでメールをしてしまい不安。 (40 代 女性 給与) 賃貸マンションの補修費 約 20 年入居した賃貸マンションを退去した。管理会社から補修費用 140 万円の見積書と 共に負担分として 70 万円の請求を受けた。トイレの扉の修繕費は壊したので納得できるが、 ユニットバス取り換え代 50 万円とクリーニング代の請求に納得できない。契約書は見当た らない。退去時に立ち会った管理会社に、お風呂の壁と天井の境のパッキンが一部外れて いたのでユニットバスを取り換えることになったと言われた。経年劣化であり自分の使用 方法に問題があるとは思わない。(30 代 女性 給与) 結婚衣装のレンタル 結婚式場と提携先の店に出向き、新婦のドレス2着を、レンタル料金 330,000 円で契約 した。店長が今日なら 50%引きにすると急がせたので契約したが、帰宅後、式費用総額の 計算をすると思ったより高くなることもあり、6日後にキャンセルを伝えた。規約に従い 定価の 10%の違約金の請求をされたが、結婚式は 7 か月後で、契約後6日の違約金 10%に 納得できない。(20 代 男性 給与) CO2排出権取引 別居している 82 歳の母が昨年3月に電話勧誘を受けたのち、訪問してきた業者とCO2 排出権取引の契約をした。銀行から降ろして 50 万円ずつ何回も手渡し、約 1 年間で合計 850 万円支払った。自治体に行政処分された業者のようだ。母は解約して返金して欲しい と言っている。契約書や預かり証はある。(40 代 男性 給与) カイロプラクティックの講座 カイロプラクティックの通院先から技術者にならないかと誘われ、店の系列運営会社が 主催する4日間と2日間の合宿講座を 29 万円で申込んだ。最初の4日間講習中に、仕事は 系列店以外不可で系列店団体に入会する必要があると言われて申し込んだ。帰宅後冷静に なって調べたらその団体の評判が良くないので不安になり、申込みを撤回したい。入会金 12 万円はまだ支払っていない。(30 代 男性 給与) -4-
© Copyright 2024 Paperzz