情報メディアとインターネット⑤ 2013年5月20日 サーバとの通信 • 宛先IPアドレス/送信元IPアドレス • 宛先ポート番号/送信元ポート番号 – 「宛先IPアドレス:宛先ポート番号」にデー タ(リクエスト)を送信 – 「送信元IPアドレス:送信元ポート番号」に 返事(レスポンス)が返ってくる • 送信元ポート番号 – 49152∼65535の間でランダム NAT • Network Address Translation – プライベートアドレスをグローバルアドレス に変換 – NAPT(Network Address Port Translation, IPマスカレード)で活用 • ポート番号とアドレスを組み合わせて一つのグ ローバルアドレスで複数のプライベートホストを 接続可能に • 一般的なブロードバンドルータ(ISDNルータも) にはNAPT機能がある ローカルは1台のみ。サーバから返ってくる通信の届け先がわからなくなる 書き換え前のIP &ポートが書き 換え後のポート と1対1で対応 ローカルは複数台可。サーバーからの通信はIP・portの組み合わせで判別可能 ポートフォワーディング • 静的NAT・静的IPマスカレードとも言う • NAPTに際して、プライベート側のIPアド レスとポートを固定する仕組み – 不正侵入される危険性もある • 内部ネットワークからも分離されたネットワーク (=DMZ)を使うと比較的安全 • 「UPnP」はポートフォワーディングを自 動的に設定する仕組み DNSサーバ • IPアドレスとドメイン名の関係を記録したサーバ – ドメインごとに存在する • ルートドメインを起点に検索 – ルートドメインを担当するのは全世界に13台 – 最初に自分が情報を持っていないかどうかを調べ、持っていなけ ればドメイン名の右側から担当するDNSサーバに次々に問い合わ せを行い(再帰的な名前解決)、結果をクライアント(PC)に返す • リゾルバ – 通常OSに搭載されている、ドメイン名からIPアドレスを取得する 機能。キャッシュ機能を持つ場合もある • 代理DNS機能 – ブロードバンドルータが問い合わせをDNSサーバに中継 最初に自分が情報を 持っていないかどうか を調べ、持っていなけ ればドメイン名の右側 から担当するDNS サーバに次々に問い合 わせを行い(再帰的な 名前解決)、結果をク ライアント(PC)に返す ②ルートDNSに.jpの 担当サーバを尋ねる ④.jp DNSに.co.jpの 担当サーバを尋ねる ⑥.co.jp DNSに yyy.co.jpの担当サー バを尋ねる ⑧.yyy.co.jp DNSに xxx.yyy.co.jpのIPア ドレスを尋ねる レコード • NS:ネームサーバ • A:正引きIPアドレス(ドメイン名→IPv4) • AAAA:正引きIPアドレス(ドメイン名 →IPv6) • PTR:逆引きIPアドレス(IP→ドメイン名) • MX:メールサーバ • CNAME:別名 メールサーバ • SMTP – 送受信・中継 – 古くはサーバで直接メールを読み書きしたのでこれだけでよ かった • POP – SMTPサーバに届いたメールを取り出す仕組み – クライアント(PC)にいったん取り込んで利用 • IMAP – SMTPサーバに届いたメールを取り出す仕組み – サーバに置いたまま利用するのが一般的 • Webメール – Webサーバの後ろではSMTP/POP/IMAPサーバが働いている 添付ファイル • Content-Type: multipart/mixed; boundary=“文字列” • Content-transfer-encoding: 7bit – テキスト – 受信したメールクライアントでそのまま表示 • Content-transfer-encoding: Base64 – バイナリファイルをBase64エンコードしたテキスト – 受信したメールクライアントでBase64デコードしてバイナリファ イルに戻される(のが一般的) – Base64 • バイナリデータをA-Z, a-z, 0-9, +, /の64文字と=を使って符号化 • 76文字ごとに改行 • データ量は137%(6bit→8bitで133%+改行コード分) Content-Type • • • • • • • • • • • text/plain text/html text/xml image/bmp image/jpeg video/mpeg application/pdf application/octet-stream message/rfc822 multipart/mixed multipart/alternative テキスト(テキスト形式) テキスト(HTML) テキスト(XML) 画像(BMP) 画像(JPEG) 動画(MPEG) アプリケーション(PDF) アプリケーション(任意) ヘッダを含むメッセージ マルチパート(異なる内容) マルチパート(同一内容) WWW • 1989年CERNのTim Berners-Leeが考案 – 「HTML」で記述 • 1993年画像表示可能なNCSA Mosaicが登 場 – Netscape Navigator, Internet Explorer • 現在はW3C(World Wide Web Consortium)が規格(HTMLの文法など)を 制定 – HTML 2.0→HTML 5 Webサーバ • Webブラウザから要求を受け取り(リクエ スト)、要求されたコンテンツを返す(レス ポンス) • ブラウザとサーバ間の通信プロトコルが HTTP – HTTPサーバとも言う • 要求に応じて動的にコンテンツを作成し て返す仕組みもある – CGI、SSIなど HTML • 「タグ」を使い文章を構造化 • 他の文書に「ハイパーリンク(リンク)」できる – <a href="リンク先URL">キーワード</a> • 画像を埋め込むことができる – <img src="画像のURL" alt="画像の説明"> • 構造 – 文書型宣言部 – ヘッダ部 – ボディ部 • デザインはCSSの利用が推奨 HTMLの基本 • ヘッダ部とボディ部は – <html>∼</html> • ヘッダ部は – <head>∼</head> – 文書に関する情報(タイトルなど)を記述 • ボディ部は – <body>∼</body> – 文書本文を記述 – 段落は<p>∼</p>、見出しは<h1>∼</h1> コンテンツ作成時の注意点 • W3Cで非推奨のタグは利用しない • 文書構造を明確にし、情報にあったタグを利用 する • 表をデザインに使用しない • 見栄えにはCSSを利用する • 画像にはALT属性で説明を付ける • 色遣いや文字の大きさに考慮する • リンクは、リンク先や内容をはっきりとわかる ようにする XML • W3Cが定めた文章構造記述言語 • タグを独自に定義可能 • XTHML – XMLに準拠したHTML • SVG – ベクトル画像記述言語 • RDF – 何もかも表現し分類や検索を効率化 – 応用例:RSS • 見出しや要約 Webブラウザの技術 • プラグイン – 動画・音声・画像など • Active X – IEのみ • Javaアプレット – ブラウザのみで動作する特殊なJavaプログラム • スクリプト – JavaScript, VBScriptなどWebブラウザの動作を制 御する クッキー(Cookie) • Webサーバからの要求に応じてクライアント側 に情報を保存する仕組み。必要に応じてサーバ に送信される – 有効期限やドメイン名などの付加情報を設定可能 • サーバからの指示によりクライアントがローカ ルディスクに書き込む • クッキーを送信したサーバにのみ返信 – セキュリティ上の理由 • ユーザー識別やセッション管理に使う FTP(File Transfer Protocol) • 制御用とデータ用にそれぞれTCP接続を用いる – 制御用:TCP21←ログインはこちら – データ用:TCP20(アクティブモード時) • データ用コネクションの方法により2つのモード – アクティブモード • サーバのTCP20からクライアントが指定したTCPポートに 向けてTCP接続(NAPT時に特別な処理が必要) – パッシブモード(PASV) • クライアントの任意のポートからサーバが指定したTCPポー トに向けてTCP接続(通常のTCP接続と同様なのでNAPT時 に問題なし) – データ用コネクションはデータ転送の度に接続する ファイル転送の形式 • Binaryモード – 変更を加えず転送 • ASCIIモード – テキストファイルとして転送 – 改行コードを自動的に変換 • CR+LF (Windows) • LF (UNIX/Linux) • CR (Mac OS X) コンテンツ配信 • ストリーミング再生 – Windows Mediaなど – ダウンロードと並行して再生を行うことがで きる • IPマルチキャスト – 複数のコンピュータに対して同一のデータを 送信する仕組み 文書ファイル • テキスト – 英数字、漢字など人間が読むことができる文字のみ で記述されたファイル – メモ帳で編集ができる – 拡張子は.txtなど • PDF – – – – Adobeの文書フォーマット 印刷情報をほぼ正確に再現 Adobe Readerで読むことができる 拡張子は.pdf 画像ファイル • • • JPEG(.jpg, .jpeg) – 静止画フルカラー – 非可逆圧縮でファイルサイズを小さく – 自然画像向き – プログレッシブJPEG(だんだん見えてくる) GIF(.gif) – 静止画256色まで – 透過色設定可能 – LZW圧縮 PNG(.png) – 静止画フルカラー – 可逆圧縮 – 透明度設定可能 – Zip圧縮 マルチメディアファイル • コンテナ形式の中に動画データと音声データが入る • 主なコンテナ形式 – – – – – – – – – – AIFF(.aiff):音声(Apple) WAV(.wav):音声(Microsoft) AVI(.avi):Microsoftが開発 ASF(.asf):AVIの後継 MP4(.mp4):ISO/IEC 3GPP(.3gp):携帯電話向け Ogg(.ogg):オープンソース QuickTime(.mov):Appleが開発 RealMedia(.rm):あまり使われなくなった FlashVideo(.flv):YouTube・ニコニコ動画 動画形式 • MPEG:ISO/IEC。DVDはMPEG-2 • H.263:ITU-T。テレビ電話 • H.264(MPEG-4 AVC):ISO/IEC&ITU-T。携 帯電話からハイビジョンまで • WMV(VC-1):MPEG-4のMicrosoft拡張 • DivX:MPEG-4のDivX拡張 • Theora:オープンソース • RealVideo:リアルネットワークス 音声形式 • • • • • • • MP3:MPEG-1 Layer 3 AAC:ISO/IEC WMA:Microsoft AC-3:ドルビー FLAC:オープンソース。可逆圧縮 Vorbis:オープンソース RealAudio:リアルネットワークス リッチコンテンツファイル • 動きのあるコンテンツのデータファイル • Flash(.swf) – ストリーミング再生可能 – Flash Player • Shockwave(.dcr) – インタラクティブな動画 – Shockwave Player • Silverlight(.xaml) – 動画やアニメーション – Silverlightプラグイン ファイル圧縮 • 可逆圧縮 – 元に戻せる – 文書ファイルやプログラムに使用 • 非可逆圧縮 – 元に戻せない – 画像データや音声データにおいて、人間が感じられないデータを削除 してデータを小さくする • 圧縮方法 – ランレングス • 連続する個数で表現 – ハフマン • データのパターンを符号で置き換え – LZ法 • 「辞書」を使って置き換え • GIFで使われるLZWの元 主な圧縮形式 • • • • • • Zip(.zip) – Windowsでは世界標準 LHA(.lzh) – 日本国内が多い GZIP/GNU zip(.gz) – UNIXで標準的 自己伸張形式 – 圧縮解除プログラムを圧縮ファイルに組み込んだもの RAR(.rar) – 圧縮率が高い→P2Pネットワークでの利用が多い JAR(.jar) – Javaのデータやファイルを一つのファイルにまとめたもの – 圧縮に使われているのはzip P2P • サーバを利用せず、PC同士がファイルをやりと りする仕組み – ピュアP2P • サーバを使わない • Gnutella(LimeWire、Cabos) – ハイブリッドP2P • どこになにがあるかの情報はサーバに • BitTorrent – ファイルをピースに分割して共有 • 暴露ウイルスによる情報漏洩が社会的問題に – P2Pネットワークに流れた情報は回収できない
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