25-12 神戸基礎 ローンの繰り上げ返済 住宅ローンの繰り上げ返済を勉強することを通じて、EXCEL 財務関数を勉強します 財務関数はいろいろありますが、主なものは次の通りです 1) FV 関数:投資の将来価値を計算、いくら貯められるかを計算、積立計画 2) PMT 関数:定期支払額を計算、ローン返済計画 3) PV 関数:投資の現在価値を計算、いくら借れるかを計算 4) RATE 関数:投資の利率を計算、ローン返済や積立目標に必要な利率を計算 5) NPER 関数:返済や積立に必要な年数を計算 6) PPMT 関数:毎月の返済額のうちの元金分の返済額を計算 7) IPMT 関数:毎月の返済額のうち利息分の返済額を計算 今回は PMT 関数で毎月の返済額を計算し PPMT 関数で元金分の返済額、IPMT 関数で利子分の計算をし 繰上返済すればどれくらい、利息が軽減できるかを計算します。 1) PMT 関数で毎月定額返済額を計算します =PMT(利率、期間、現在価値、将来価値、支払期日) 現在価値とは借入額で、全額返済するので、将来価値は省略できる、支払期日は期首が「1」で期末は 「0」で省略できる。 左の条件で毎月の返済額を計算します 借入金なのでマイナスで入力します EXCEL の計算式はセル番号で入力しますが、名前でも入力できるので、名前を定義します B2 セルを選択し「名前の定義」 をクリックすると、左横の A1 セ ルの「年利」が名前として定義さ れます。 1 / 12 25-12 神戸基礎 同様に B3 セルには「返済期間_年」 B4 セルには「借入金額」名前として定義されます。 B6 セルを選び、財務関数の PMT をクリック 次の画面が出るので、利率、期間、現在価値を入力し、「OK」をクリック 年利は%表示なので 100 で割り月利にするため 12 で割る 毎月返済なので 12 をかける 2 / 12 25-12 神戸基礎 毎月の返済額が表示された =B6*B3*12 と入力し総返済額を計算する (=B6*返済期間_年*12) 2)毎月払いにボーナス月払いを併用する場合の計算をする 毎月返済分とボーナス月返済分と別々に計算する sheet1を Ctrl キーを押しながら、ドラグし、Sheet1(2)を作り、それをダブルクリックし償還表と名前を付け る A5 セルに「ボーナス返済の比率(%)」、B5 セルに「0.25」と入力、A6:B7 を選択し Delete を押す。 A7 に「借入金(毎月分)」、A8 に「借入金(ボーナス時)」、A10 に「毎月返済額」、A11 に「ボーナス時 (年 2 回)」、A12 に「総返済額」と入力する。B5、B7、B8 に名前の定義をしておく。 B8 セルに「=B4*B5」B7 セルに「=B4-B8」と入力 「¥-22.5000.000.00」 「―75000000」と表示された場合は B7:B8 セルを右クリックしセルの書式設定で B4 と同じ書式にする 3 / 12 25-12 神戸基礎 B10 セルを選び財務関数 PMT をクリック、利率、期間、現在価値(B7:借入金_毎月分)を入力し「OK」 をクリック B11 セルを選び PMT をクリック、利率、期間、現在価値を入力し「OK」をクリック 年 2 回払いなので2で割る 年 2 回払いなので2を掛ける B8:借入金_ボーナス分 =B10*12*B3+B11*2*B3 と入力し総返済額を計算 (=B10*12*返済期間_年+B11*2*返済期間_年) 4 / 12 25-12 神戸基礎 3)毎月償還表を作成します PPMT 関数:元金分の毎月の返済額を計算 PPMT=(利率、期、期間、現在価値、将来価値、支払期日) IPMT 関数:利息分の毎月の返済額を計算 IPMT=(利率、期、期間、現在価値、将来価値、支払期日) の関数を使用します。「期」とは何回目の返済月かということです。 D2 セルに「年数」と入力し、D2:D3 セルを選択し「セルを結合して中央揃え」とする E2 セルに「回数」と入力、E2 セル:F2 セルを選択し、「セルを結合して中央揃え」とする E3:「毎月」、F3:「ボーナス時」と入力、 G2:「年月」と入力、G2:G3 セルを選択「セルを結合して中央揃え」 H2:「毎月」と入力、H2:I2 セルを選択「セルを結合して中央揃え」H3:元金分、I3:利子分と入力 J2::「ボーナス時」と入力、J2:K2 セルを選択「セルを結合して中央揃え」J3:元金分 K3:利子分と入力 L2:「元金残高」と入力、L2:L3 セルを選択「セルを結合して中央揃え」 M2:「繰上返済試算」と入力、M2:N2 セルを選択「セルを結合して中央揃え」M3:「繰上返済額」 N2:「軽減利息」と入力 各セルを罫線で囲む D4:「1 年目」と入力、D4:D15 セルを選択「セルを結合して中央揃え」「縦書き」「上下中央揃」とする D16:「2 年目」と入力、D16:D27 セルを選択「セルを結合して中央揃え」「縦書き」「上下中央揃」とす る D4:D27 を選択し格子罫線で囲む D4:D27 を選択し、D27 セルの右下隅に+を表示させ、423 行目までドラグし、「35 年目」までを表示 E4:「1」と入力、E5:「2」と入力、E4:E5 を選択、格子罫線で囲む E4:E5 を選択、E5 セルの右下隅に+を表示させ、423 行目までドラグし、「420」までを表示 5 / 12 25-12 神戸基礎 G4:「1995/4」G5:1995/5」と入力し、G4:G5 セルを選択し右クリックし、セルの書式設定で「2001 年 3 月」を選ぶ G4:G5 セルを選択し格子罫線で囲む。G4:G5 セルを選択し G5 セルの右下隅に+を表示させ、423 行目ま でをドラグし、「2030 年 3 月」を表示させる。 ボーナス時の返済月は、1 回目を「1995 年 7 月」2 回目を「1960 年 1 月」とし以降、毎年7月と 1 月とする ことにする。 F7:「1」、F13:「2」と入力、各々罫線で囲む、F7:F18 セルを選択し、F18 セルの右下隅に+を表示さ せ、423 行目までドラグし、「70」を表示させる。 3)-1 PPMT 関数を使い月々の元金分の返済額を計算 H4 セルを選び、財務関数の PPMT をクリック、次の画面で利率、期、期間、現在価値を入力し「OK」をク リック 6 / 12 25-12 神戸基礎 3)-2 IPMT 関数で月々の利子分の返済額を計算 I4 セルを選び、財務関数の IPMT をクリック次の画面で利率、期、期間、現在価値を入力し「OK」をクリッ ク 3)-3 全期間の毎月支払いの元金分と利子分を表示 H4:I4 セルを選択し、格子罫線で囲み、H4:I4 セルを選択し I4 セルの右下隅に+を表示させ、423 行目ま でドラグ 3)-4 PPMT 関数でボーナス時の元金分の返済額を計算 J7 セルを選び、財務関数の PPMT をクリック、次の画面で利率、期、期間、現在価値を入力し「OK」をクリ ック 年 2 回払いなので2で割る 1 回目の F7 を入力 年 2 回払いなので2を掛ける 7 / 12 25-12 神戸基礎 J13 セルを選び、財務関数の PPMT をクリック、次の画面で利率、期、期間、現在価値を入力し「OK」をク リック 2 回目の F13 を入力 3)-5 IPMT 関数でボーナス時の利子分の返済額を計算 K7 セルを選び、財務関数の IPMT をクリック次の画面で利率、期、期間、現在価値を入力し「OK」をクリッ ク K13 セルを選び、財務関数の IPMT をクリック次の画面で利率、期、期間、現在価値を入力し「OK」をクリ ック 8 / 12 25-12 神戸基礎 3)-6 全期間のボーナス時の元金分と利子分の支払額を表示 J7:K7、J13:K13 を格子罫線で囲む J7:K18 を選択し、K18 の右下隅に+を表示させ、423 行目までドラグ 3)-7 元金残高の計算 L4 セルに =B4(借入金額)+H4+J4 と入力 L5 セルに =L4+H5+J5 と入力 L4:L5 を格子罫線で囲む L5 セルを選択し右下隅に+を表示させ 423 行目までドラグ 4)繰上返済の試算 2013 年 12 月に 300 万円繰上返済したとき、どの程度利子が軽減できるか試算します M228 セルに =H228+J228 と入力、M229 セルに =M228+H229+J229 と入力 N228 セルに =I228+K228 と入力 N229 セルに =N228+I229+K229 と入力 各セルを格子罫線囲み M229:N229 を選択し、右下隅に+を表示させ、423 行目までドラグ M 列で 300 万円に近いのは 268 行でその時の軽減利子は 368 万円となる。 9 / 12 25-12 神戸基礎 ここで 300 万円繰上返済 すると この部分の利息が軽減できる 10 / 12 25-12 神戸基礎 繰上返済額の近似値を求めるには VLOOKUP 関数を使います 予め「繰上返済試算」の部分に名前を定義しておきます。 M228:N423 を選択し、名前を「繰上返済」と定義します A16 セルに「繰上返済額」、A17 セルに「繰上返済額の近似値」、A18 セルに利息軽減額と入力 B16 セルに「3000000」と入力し B17 セルを選択し、検索/行列の VLOOKUP をクリック 次の画面で「検索値」に「B16」、範囲に「繰上返済」、列番号に「1」を入力 し「OK」を 11 / 12 25-12 神戸基礎 B18 セルを選択し、検索/行列の VLOOKUP をクリック、「OK」をクリック 繰上返済額の近似値と利息軽減額が表示される B16 セルの値を変えると別の答えが表示される 12 / 12
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