ミニ懇談会報告書 申込者: PPK(活き活きシニアライフを実践する会) 議

ミニ懇談会報告書
申込者: PPK(活き活きシニアライフを実践する会)
議 題:高齢者就労支援活動について
日 時:平成25年3月14日(木) 午前10時00時~午前11時30分
場 所:保健福祉センター 3階団体活動室
出席者:PPK(活き活きシニアライフを実践する会):9人
市側:市長 外2人
○あいさつ(PPK)
本日は、お忙しいところいただきありがとうございます。
この会は、昨年の市民大学校しろい発見学部卒業生同期生のグループです。
本日出席を多くしたかったのですが、まだ仕事をしている方もいてこの出席者ですが
ご勘弁いただきたいと思います。
市民大学に入る前は、自宅と会社を往復し殆ど白井市を知らなかったメンバーです。
市民大学の発見学部でいろいろ教わり、その時に特に感じたことは今若い人が入って
きているが、高齢化が急速に進み市の推計ではコストが膨大になっています。
年寄りが増えている中で、若い人に負担を掛けるのではなく年寄りが立派なまちづく
りをしなければならないとの考えを市民大学の授業を受けながら考えていました。
先生から卒業をするときに卒業後何をするかの表明を命じられ、常々考えていたこと
で「新入社員65歳、定年95歳の会社をつくりたい」と申しました。
そして、最後は皆さんに迷惑をかけないで消えていくということで、名称をPPK
(ピンピンコロリ)としました。
21名の卒業生の中で17名がPPKに参加し、途中事情により7名が減り今10名
のメンバーで頑張って我々の目標達成するために進めています。
資料を事前にお渡ししていますが、最初に我々の1年間の報告を行い、その後に市長
さんにお尋ねしたいと思います。
よろしくお願い致します。
○あいさつ(市長)
皆さんおはようございます。
本日はミニ懇談会を企画していただきありがとうございます。
昨年度は市民大学校の卒業式と謝恩会に出席させていただきました。
私も市民大学校で講義をしたいと思い、昨年は3学部の全学部で授業を行い、行政の
実態を中心にまちの財政や高齢化の状況、総合計画などについて1時間講義させていた
だき、その後皆さんとの意見交換を行いましたが、時間が短く今年は反省として90分
にして行っていきたいと思っております。
各学部の卒業生の皆さんは、目標を決めて協働や自主的活動の部分について行ってい
きたいということを聞き、大変力強く感じております。
これから1年間の活動実績をお話しいただき、そのことを踏まえ皆さんと一緒に住ん
で良かったまちづくりをつくれればと思っております。
よろしくお願い致します。
○ミニ懇談会趣旨説明(市)
本日は、ミニ懇談会の申し込みをいただきありがとうございます。
ミニ懇談会の開催の趣旨について、説明をさせていただきます。
本日は、PPK(活き活きシニアライフを実践する会)様から開催要望をいただき、
テーマは「高齢者就労支援活動について」と伺っております。
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ミニ懇談会は、市長と日頃直接意見を伺う機会の少ない市民の皆様と膝を交えて懇談
をさせていただき、伺ったご意見等を今後の市政の参考とさせていただく主旨です。
あくまでも懇談会ですので、この場で直ちに課題の解決を図ろうとするものにはなら
ないかと思いますが、よろしくお願い致します。
皆さんからもお話しをいただいておりますが、市長との懇談ということで質問にお答
えするというよりは、ご意見をたくさんいただくことがよろしいと思っています。
本日は、市長と秘書広報課のみが出席し、担当課は呼んでいませんので質問にお答え
しにくい部分もあろうかと思いますが、そういう場合は持ち帰り担当課に充分主旨を伝
えさせていただきたいと思っております。
時間は、概ね1時間30分でお願いします。市長はこの後スケジュールが詰まってお
り、申し訳ございませんが途中になってしまう場合もあるかもしれませんが、その際は
ご了承いただければと思います。
時間内に終わることができますようご協力をお願い致します。
◎PPKの1年間の報告
○市民大学校卒業生・予定者「就業について」のアンケート結果について
市民大学校の4学部(シニア学部2学部、健康生活学部、まちづくり学部)に、簡単
なアンケート調査を行いました。
79人から回答を得ている。重複回答もあります。
アンケート内容は、①働く場所がある②働きたい③働きたくない④仕事の性格⑤仕事
の分野⑥就業日数⑦就業時間⑧賃金⑨PPKについてです。
働きたい人は85%で高率です。
働きたくない理由を書いているにも関わらず、働きたい人がいます。自分達の時間を
大切にしながら多少働きたい。時間にして半日程度。週の半分位で、賃金は特にこだわ
らないという人が多くいます。
我々が想像していた以上の結果が出ています。
PPKについて関心を示し、今年度卒業生も仲間になって欲しいとお願いをしていま
す。
PPK
これだけ皆さんが働きたいと思っています。
我々は何とか気持ちを生かしていきたいのが会の願いでもあります。
昨年7月4日に正式に会は結成し、今まで3事業を行っていて、その経過報告を説明
します。
○事業経過報告について
①白井文化センター喫茶店開業計画について
結論は、挫折しました。
私達が一生懸命行い、繁盛店にしたかったが、まず皆の持っている経験も違うし、考
えが1本にならなかったことが一番大きな原因であると考えています。さらに、文化セ
ンター職員と議論の途中でも一緒に文化センターをどういうふうに運営していきたいの
かを我々が就業の場所として、尚且つ文化センターの文化的価値を高めるために何がで
きるかの議論を協働で行えば、上手くいったかもしれません。
内部では、細かい調査や集客の方策を侃々諤々行い、最終的に計画書を作成したが経
験者が全く居ないので、一歩踏み出す勇気が出ませんでした。
文化センターから「PPKがこの事業に対し超えなければいけない壁は何なのか」の
質問を逆にいただけたら、我々も議論し新しい道が開けたかもしれません。
我々が議論の中でそれぞれが受け止め、次の新しい事業のためのノウハウや会運営の
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経験になり、次の事業に生かしていきたいと考えております。
②E農園面談報告とPPKについて
E農園は「虫が食べる、鳥が食べる野菜をつくりたい」
「虫も食べない、鳥も食べない
野菜をつくる農家にはなりたくない」の考えで野菜作りを行っています。
昔は、単品大量生産型の農協に納入する農家であったが「虫が食べる、鳥が食べる、
人間も食べさせていただく」そのような野菜をつくっていこうという考え方に基づき、
多品種少量で直接消費者に提供できる農家になろうと家族の理解・協力の基、日曜日だ
け休みで物をつくり、配達販売する生産一環販売を行っています。
E農園は、つくって売るのではなく、市民につくり方を提供しています。
作るプロセスを楽しみに幼稚園生を招き、農業体験を通じ農業の楽しさ、生物を成長
させる喜びを体験させています。
E農園がつくった野菜を週1回宅配の手伝いをしています。
我々は宅配が目的ではなく、E農園と人間的繋がりを濃くし、E農園が持っている夢
である「楽しさを市民に提供する」という夢の実現に、我々が何か手伝いができるので
はないかと考えています。
E農園も期待している。農家なのでコンピューターも分からない、農業しか分からな
いが、農業については一流であることを自慢しています。
考え方もしっかりしており、市民大学校にも講師として何回も来られています。
我々が長年会社等で経験した知識をE農園との協働ができるかもしれない。それに、
市の応援をいただきながら、ひょっとしたら今注目されている農業革命のモデルができ
るのではないかとの夢を持ち、現在関係付けを強くしています。
具体的になったら報告させていただきます。ご協力いただければ有り難いです。
昨日「オイシックス」という会社が上場しました。39歳の社長で東大卒、学生時代
から農業に興味を持ち、全国の千軒の農家と契約し、発注してから収穫し宅配する事業
を起こし、大変な人気で初日値が付かない状況でした。
白井市のエリアの中で、そのような事業ができる可能性もあります。
③乾燥梨の製造販売について
※乾燥梨の試食あり
名産であるしろい梨のブランド化に寄与したい考えから、破棄される梨を利用し我々
の仕事の場を生むことも含め一石三鳥の企画と思っています。
梨の加工品の試作品を梨業組合に提案し、市から回答がありました。
梨業組合役員9名と若手梨農家4名、JA西印旛職員2名、千葉県農業事務所職員1
名、農政課職員2名の席で試作品を試食し感想をいただいています。
感想・意見は「味は甘く梨の風味も生きており非常においしい。提供品も「やわらか
め」と「かため」があり、梨の厚さや乾燥の程度を変えれば様々な食感になると思われ
る。品種によっても味や食感などは変わるのではないか。梨業組合としては、梨の加工
品開発と商品化については非常に関心があり、現在は調味料メーカーと連携してジャム
とドレッシングへの加工、商品化に取り組み始めたところで、ドライフルーツは加工品
として良い案であると思われるが、同時に複数の加工品開発に取り組むことは難しい。
まずは、ジャムとドレッシングが安定的に製造、販売できる目途が経ってから他の加工
品に取り組みたい。」との返事をいただいています。
時期を見ながら、我々としても商品開発、消費者への試食、もっと美味しいものを作
れるのではないかの検討をしながら取り組んでいきたいと思っています。
市長
活動内容を伺い、全体的なコメントをさせていただきます。
千葉ニュータウンは昭和54年4月から入居を開始し、一番早い人で34年になりま
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す。大松はもう少し早くから入居しています。
その前の白井市はどうだったかと言うと、昭和53年は人口1万3千人、基幹産業は
農業で出荷額は50億円位あり、その半分は梨でメインは梨と言っても過言ではないと
思います。
昭和42年に白井工業団地が始まり、面積は約198ha今は300社が入っていま
す。昔は森と一部畑で、農地を残し森林を開墾して工業団地を造っています。
千葉ニュータウンの造成も畑よりも森が多く、大きく農地は減りませんでしたが、昭
和40年代からの高度成長によって農業経営者が少なくなりました。今梨農家が260
軒位あり専業で行っている農家は次に繋がるが、兼業農家は減ってきており場所によっ
ては農地の荒廃化が進み、農地が資材置場等になる状況になっています。
PPKの活動で感銘を受けたのは、E農園との繋がりは素晴らしい発想と思います。
白井市は、農業と工業と商業があり、出荷額は農業が約50億円、工業は約1千億円、
商業は約800億ありバランス良くあります。
農業と工業と商業が市内で循環できる社会づくりができたら、市は活気が強くなると
いうことで、産業振興条例を今議会に上程しています。
まず、3業種を連携させ千葉ニュータウンや冨士地区の大消費地で地産地消が進めよ
うとの計画です。農作物の宅配も視野に入っていて、清水口や大山口の第1期住都公団
の中高層はエレベーターがありません。分譲住宅で高層に入居している人は70歳位に
なっています。その方が米10Kgを買っても自分の家まで持っていけない。それを昔
の御用聞きのように宅配できるシステムを今構築しています。
農業と連携すれば米や野菜も宅配でき、地元の物が食べられると考えています。
市が仕組みをつくり、商店と消費者で上手く廻っていければと思っています。
白井市では毎年千人の人が60歳になっています。今少しペースが落ちてきています
が、一番多い世代が65歳から70歳位の人で、1歳刻みで1千人位の人口がいます。
毎年1%の高齢化が進んでいます。昭和54年は1万3千人で介護保険が始まったのが
平成12年、人口が4万8千人位です。その時の高齢化率は7%です。千葉県で2番目
に若いまちでした。1番目が浦安です。高齢者は4千人です。今は、高齢化率が20%
で65歳以上の高齢者は1万2千5百人で3倍になっています。大体1年で1%ずつ上
がっています。高齢化率は、平成12年の7%が13年経った平成25年で20%にな
っています。
白井市は高齢者だけではなく、子供達も増えています。
大山口小学校は既に一杯になり、その要因はベリーフィールドの入居ですが、平均年
齢が26歳です。白井市の全体は44歳位です。
ニュータウンで一番高齢化が進んでいるのが、大山口1丁目・2丁目、清水口3丁目
で46歳から47歳位です。地域により人口の状態も違い、白井市は面白い地域です。
高齢者に目を向けると、ほとんどの人が元気です。
1万2千5百人いても介護認定を受けている人は、その内の13パーセント1千6百
人位しかいません。介護サービスを受けているのは1千人位で、残りは予防で介護が必
要になった時に施設に入りたい人です。それ以外で入院している人もいます。
考えてみますと1万2千500人の高齢者がいますが、半分以上の人は元気で、その
人たちは知識とパワーと経験を持っています。
PPKの会では、それを生かしていこうということに敬意を評します。
自分達の地域若しくは家庭で、どう元気にしていくかは行政だけでは手が回らないの
で、皆さんと一緒に行っていくことが大切で、特に災害が起きた時に直ぐに役所や消防
署、自衛隊が行けるかと言うと行けません。自助、共助、公助で、まず自分達が行うと
いうことでPPKの会の取り組みと白井市が目指している方向が一致している訳です。
市は何をするかというと支援です。
自主活動に対し、白井市が活動しやすい環境や場の提供、仕組みの支援、場合によっ
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ては財政的支援もあるかもしれません。さらに人的支援で、職員がいろいろと支援をし
ていく仕組みづくりが大切ではないか思っております。
協働について、いろいろなグループと模索をしております。
市民活動支援センターでは50数団体がいろいろな協働を行っていますが、その大き
なきっかけは市民大学校です。平成17年度から始まっていますが、その前は福祉関係
で福寿大学、生涯学習で健康文化都市大学があり、目的は同じなので平成17年度に合
併し、今の市民大学校になっています。当時は2学部で始まり、今はしろい発見学部が
増え3学部になっています。その方々が学年ごとに活動をしています。今年の平成24
年度卒業生と話をしましたが、横の同期生と上の年度で同じような活動をしているグル
ープがあり、横と縦が連携できれば活動の範囲が広がると思っています。その時に話し
をしたところ、それも大事であると一度各歴代の学年役員が集まる会ができれば良いと
いう話もしていました。これから話が進むかもしれません。市民大学校卒業生の横串と
縦串ができると5百数十人の大きな力になってくると期待しています。
市と一緒になりまちづくりを行い、白井市が終の住処になる訳ですから、住んで良か
った住み、続けたいまち、私がまちづくりの主にしたいのは、皆さんのお子さんの年代
は白井で育っているが外に出ていると思います。白井は良かったと戻って来てスープの
冷めない範囲で同じ地域に住み、交流できる範囲でお子さん達を呼べたら、活気のある
まちになると思います。
なぜそのようなことを考えたかと言うと一つのきっかけは、今年の成人式で成人者が
自ら運営する「二十祭」という前夜祭を行うに際し、12月に役員と面会し「市長と成
人者がディスカッションをしたい」テーマは「まきこみ」という申し出がありました。
成人者700人は2年前の3.11の時は高校生で「地域に何もできなかった。地域で
助けることもできなかったし、被災者に対する支援もできなかった。また大きな地震が
予想されているので、私達若者が地域に貢献したい。それにはどうしたら良いのか。」と
いう話がありました。
私が成人者の皆さんに「自分の周りにどういう人がいるか分かりますか。」と聞くと「知
らない」と言うのです。隣近所を知らないので「挨拶運動から始めましょう。」と、まず
は挨拶をして隣近所を知って、隣の世帯には高齢者世帯が居ることや体の不自由な方が
居るということから知っていくことが大事であり、地域のコミュニケーションが大事で
あると話がまとまり、最終的には「地域の絆」
「お互いに地域を知る」という結論が出て
きました。
「若い人、高齢者でお互いに助け合えることできる事をやっていきましょう。」
ということになりました。
若者が高い志を持っていることに感動し、その子供達が外へ出ていかないで、是非白
井に住んでいただきたい。それには行政も努力し、企業を誘致し企業を育て白井に職場
をつくらなければならない。
また、職場の一つには農業もあると思います。これからの農業は、家庭の夫婦・子供
で行う農業では、生活できる収入までいかない農家があります。
業ですから収入が確保でき、生活できる収入体系をつくらなければ、後継者は育たな
いし、農業で自立できる仕組みづくりには、付加価値を付けて収入を向上させ生産率を
向上させる必要があります。
現実問題として、農地はすぐには増えません。農地を増やすことは経費が掛かること
で、特に梨畑を増やすには初期投資が何千万円になります。
農地を増やすには長期的な視野で、今行うことは収入を増やし付加価値を増やし、荒
廃農地をつくらない、荒廃農地を農地に戻していく必要があります。
できるところから行い、最終的に農業が強くなることです。
私は去年、タイ王国に梨を売りに千葉県知事と一緒に行ってきました。タイ王国では
経費を入れると1個約千円になります。千円はタイ国民の平均的1日の収入です。それ
でも飛ぶように売れてしまいます。
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2年前には梨組合が中国に行っていますが、同じレベルで中国の1日の平均収入より
も高い梨が飛ぶように売れ、あっという間に完売しました。
所得層の問題もありますが、何よりも日本の梨は美味しいのです。
タイ王国には韓国梨と中国梨がありましたが、白井の梨を試食で食べたら物が違うと
いうことであっという間に売れました。
日本の農業は強い。美味しいもの安全なものをつくれます。
日本の農業は世界で戦えるポテンシャルが十分あると感じました。
そういうところに力を入れていきたいと思います。
PPK
ありがとうございます。
市長さんにお伺いしたいことを幾つか事前に届けています。
今、半分近く回答をいただいていますが、5つの項目についてお尋ねします。
1番目は、白井市の高齢化に対する取り組みについての考え方。
これから我々が行っていくことは、高齢者の働く場所づくりをして欲しいと言うこと
です。最終的に今の社会は、昭和30年代、40年代、50年代に出来上がった社会の
システムであると思います。これから高齢者が増えていく社会システムは世界中どこも
経験していない社会であると思います。
そういう意味で、白井市がそのことについて市が中心になり、市の組織で縦断的な役
割を果たしていただきたいことが長期的なお願いです。
民間の我々ではできないので、是非行っていただきたい。
高齢者で支える社会の実現をしたいということが目標です。
2番目は、柏市の長寿社会のまちづくり「柏市豊四季地域高齢社会総合研究会の取り
組み」について
これは、テレビ等で紹介されていますが、柏市豊四季の件でPPKを結成する前から
柏市の勉強会に参加し教えていただいています。今豊四季を中心に進められていますが、
今月の23日に白井市にその先生が昨年に続き講演会がありますが、2月1日に柏の東
大で先生と打ち合わせをした高齢者福祉課の保健師の話によりますと「東大は柏市のよ
うな人口規模の大きい都市のみでなく、今行っている研究を白井市のような6万人規模
の市町村でも同様の研究をしたいと考えており、首長の理解と協力があれば全面的に協
力したいという考えがあります。また、先生は月1回ペースでのアドバイザーという形
なら白井市に協力できると言われているそうです。」という回答があります。
ここまで市の職員が努力してくれました。
以前は我々数名が東大の勉強会に参加し「我々に指導して欲しい。」と言いましたら、
東大は「民間人に対して指導は出来ない。行政に対しては行います。」という返事があり、
市の職員には「何とか努力していただきたい。」とお願いしまいたら、このような結果の
回答をいただいています。
柏市の場合はURと東大の3者でプロジェクトを進めていますが、折角先生の好意も
ありますので、是非市長さんの方で生かしていただけるようにお願いいたします。
3番目は、白井市の将来についての見通しについて
先程から市長さんがお話しされていたことで、結果として4千300人近い人達は何
をしているのかと思っています。
保健福祉センターの健康増進ルームで65歳以上の利用者が毎年増えてきています。
2006年までは使用料金が無料で、10月から有料になると若い人は極端に来なくな
り、65歳以上の人が増えてきています。これは当初施設をつくった目的が、達成し始
めているという数字が出てきているのではないかと思います。
健康増進ルームのスタッフに「どうしてこんなに増えてきたのか。メタボの関係か。」
と聞くと「メタボの人は講習を行ってもほとんど来ません。おそらく口コミだと思いま
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す。」と言っています。
お婆さん2人がバスで来てテーブルで食事し、それからジムで1時間ほどバイクに乗
りトレーニングしてからバスの時間に帰る。そういう現象が出てきています。
4千300人近い人達が自然に介護を受ける対象になるのではなく、この人達を働か
せるか、働く場を与えるか、或いは健康増進ルームに来てもらうようにするなど、少し
の資本を投じても高齢者の人達が病気にならない、ピンピン・コロリで逝ってもらう施
策を打ち出してもらえればと思います。
昨日までの健康増進ルームの利用者合計が2万4千939人となっていますが、担当
者は「今月末で2万5千人を超え、有料になってから無料時の記録を破ります。」と言っ
ていました。「貴方達の努力だね。」と話しましたが、だいぶ機械も古くなってきていま
すので、機械の更新をお願いしたいと思います。
4番目は、高齢者の就業支援推進についての考え方について。
60歳で定年になり65歳頃までは自分の趣味などを行っていますが、70歳近くに
なると家の中に入りどんどん病気になっています。
平成25年1月現在で1千569人の要介護認定者がいます。その内の75歳以上の
人1千321人が認知症や衰弱などの病気になりコストが掛かる方向に行っています。
75歳になる以前に働く場を与え、1日1時間でも週に3日でも働き、人との繋がり
ができ、年金プラスαのお金で楽しく暮らす人が増えていけば、消費が高まり税金も入
ってくると思います。
まちがいなく高齢者社会に向かっていくわけですから、行政が社会づくりを指導して
いただきたい。ビジョンを出していただきたいと思います。
我々の力では何ともしようもない、中・長期の考えを伺い、それに沿った活動をして
いきたいと思っています。
幾つかアイデアを出していますが、昔は神崎川で魚捕りや泳いだりしたと言っていま
した。今はそういう場がないので、年寄りが川の掃除をして、子供達が遊べる場をつく
ったらどうか、また、印旛沼では行っているが、川の周囲に結婚記念日などを記念し桜
の植樹を行っています。市民参加で行ってくれれば、植えるのは高齢者の仕事として行
っていけるのではないかと考えています。
工業団地ではシルバー人材センターから何人か働いていますが、工業団地や農家で人
が不足していると言うことを良く聞くが、どこでどう不足しているかの情報が全く入っ
てきません。
市民大学校卒業生で働きたい人が85%いるが、マーケットがあるのに何の情報も流
れてこない。農家については素人で、すぐに役に立つとは考えていませんが、情報を流
していただけるようにしていただきたい。
白井の歴史を見ると、平成15年に高齢者パートタイマー職業相談室が開設されてい
ましたが、今は違う名前で職業相談をしています。良いアイデアで行っていたがその時
の発想はどこに行ってしまったのかわかりません。
休耕田やビニールハウスを整備したが使っていないところもあります。
今若い人達も増えてきていますので、農業でのグリーンツーリズムを行う場合は農家
の人との信頼が必要になりますので、行政の力添えをお願い致します。
5番目は、PPKの活動についての感想と評価及び市との取り組みの可能性について
PPKの活動について、アドバイスをいただければありがたいと思います。
市長
5項目について、的確に答えられるかわかりませんが、ひとつひとつ触れていきたい
と思います。
1番目の白井市の高齢化に対する取り組みについての考え方については、先程お話し
しましたが、高齢者が活躍できるまちをつくらなければならないと考えています。
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課題は、男性の方が多いと思いますが定年になると外に出なくなります。近所に知り
合いも無く、サークル活動も行ってこなかったので、行き場所が無く自宅に居るか、図
書館で過ごすか、トレーニングルームに行く、その方がどのようにして市民大学校やサ
ークルなどに参加できるかが課題の一つです。
募集のお知らせを市は広報や回覧で行いますが限界があります。口コミが一番大きい
と考えています。奥さんが活動を行っていて一緒に行うこともありますし、友達からの
誘いもあると思います。
一歩踏み出す勇気と元気が必要になります。勇気と元気がないと引きこもりになって
しまいます。
行政も一所懸命行いますが、皆さんも他の人達の巻き込みを行っていただければと思
います。
市では、福祉協議会の有料ボランティアで高齢者が家庭の掃除や家事の手伝いを行う、
また、介護施設で介護の手伝いを行うと点数を貰い、将来自分の介護のために使えると
いう制度を行っています。
その他では清水口地区のSSVAは、お買いものサービスを行っています。そのよう
な団体もあり、コミュ二ティービジネスが発達することが一番早いと考えています。
市も仕組みづくりなどのお手伝いをしていきたいと考えております。
2番目の柏市の長寿社会のまちづくりでは、矢富先生は昨年1月に講演会を開催し、
私も聞かせていただきました。ピンピンコロリ(PPK)の推進の一つとして、私が共
感したのは、今長寿化で男性が約80歳、女性約85歳とすると、そこまで余命があり、
そこまでどうやって生きるかだということです。
健康で生きるのか、病室で寝たきりで生きるのか。
余命と寿命は、物が違うと思います。
健康寿命を延ばすには、普段の生活で自分が生きがいを持ち生活ができるかだと思い
ます。それには趣味の活動もあるし、ボランティアの活動、収入が伴う活動もあります。
いろいろ活動があり、個々の方にあった活動を見つけていただくことが一番で、それに
は受け皿がいっぱいないといけないと思っています。
シルバー人材センターをつくって13年位になります。当時約200人でスタートし、
十数年経過し倍の400人位になりましたが、高齢者はもっと増えているので、高齢者
が増えている割には会員が増えていないのが実態です。
高齢者クラブは昔の老人クラブで、今1千600人位で20年前と会員は変わってい
ません。後継者が入らず高齢者クラブ自体が高齢化している状況です。
受け皿において、市民大学校は一つの大きな起爆剤となると思います。
矢富先生のお話の中でも長寿社会に向けてのヒントもありましたので、先生と一緒に
なり行っていきたいと思っていますので、白井市も柏市のようにモデル地域になれるよ
う前向きに進めていきたいと考えております。
PPK
柏市は、農業や介護、塾で働く高齢者は、シルバーセンターとは違い、労働基準法に
基づいた労働契約を結び高齢者が働いています。
柏市はそこまで進み、農業は7つの農家が一つにまとまり法人をつくり、東大が中心
となり働く場の説明会を開催し、希望者が働き、介護も同じように行っています。
今120人位の人が労働契約で働いています。
それもタイムシェアリングで1日1時間や2時間、週に3日だけなど、現実的に動い
ています。
柏市がそこまで行っているのに、なぜ白井市がそこまでできないのか、半分うらやま
しい思いと半分イライラしている状況です。
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市長
介護は行っています。
ネックは農業で、制度的には農業法人や農業組合の制度がありますが、農家の人は自
分の農地を自分で管理する意識が強いので、集約が進んでいない状況です。
荒廃農地については、直ぐに行わなければいけないことで、農業委員会と農政課に農
協が一緒になり行っていますが、まだ成果は出ていない状況です。方向はそちらの方に
向かっています。今日もこちらに来る前に、会議があり出席してきました。
皆さんが農家に直に行き、農地を貸してくださいと言っても難しいと思います。
今市が介入し市民農園を行っていますが趣味の世界です。
グリーンツーリズムやクラインガルテンなどいろいろな言い方がありますが、自宅で
消費する物から場合によっては商品になる所まで行ければ良いと思っています。
それには規模の拡大や農機具の問題もあり、市としても調整を続けていきたいと思っ
ております。
3番目の白井市の将来についての見通しについては、先程お話ししたとおりですが、
白井市では来年4月から事務処理市になります。
昨年4月からは住宅を建てる場合に、県で行っていた確認申請が市でできるようにな
っています。来年の4月からは開発行為が市でできるようになります。
この2つを併せると計画的なまちづくりができるようになります。
都市計画法により、以前は市街化区域と市街化調整区域があり、市街化調整区域には
住宅を建てることができませんでした。平成13年度の緩和により、市街化区域から1.
1㎞以内に隣接していて地域に40戸の住宅があれば、そこは開発できるように緩和さ
れ、市街化区域の農地に住宅が建ち始めています。
人が増えることは良いことですが、都市計画のまちづくりのなかでは、道路や上下水
道、雨水排水、学校などの問題があり、本来予定していない所に住宅が建つと計画的な
まちづくりができなくなってしまうので、来年の4月から市で開発行為ができ、計画的
なまちづくりができるようになります。
抑制するところと人を増やすところがはっきりしますので、まちづくりを一つの方向
に持っていき、緑、農業地、住宅地、工業用地、商業用地と厳密にはきれいに分かれま
せんが、ブロックにしたまちづくりをしていきたいと考えております。
人口は、政策的に人口構成をつくり人を誘致する考え方と今の人口構成を守り、高齢
化少子化に備えたまちづくりを行っていく2つがありますが、この2つをミックスする
ことが一番良いまちづくりであると考えております。
ある程度人の入れ替わりがあり、活気があるまちづくりをつくりながら、高齢者でも
安心して暮らせるまちづくりが必要と考えています。
人は最後には体が弱りますので、病院と福祉が必要になります。
市の介護保健計画では、今年特別老後老人ホームが2施設、老人保健施設が1施設で
き300床が増えます。その他にグループホームなど高齢化に備えた受け皿もつくって
いるところです。
白井市は以前から後期高齢者の医療費が、いつも県でベスト3に入っています。若い
人はそうではありませんが、75歳以上の後期高齢者医療費が年間86万円です。一番
安いところが旭市で58万円です。1人あたり30万円違います。
75歳以上の高齢者が7千人位いますので、数十億違ってきます。
原因が何かは分からないのですが、十数年前から75歳以上の医療費が高いのです。
担当課でも調べているがどれが結論か分からない状況です。
医療費を減らすことも大きな目的ですが、豊かな高齢者ライフを送る最後はピンピン
コロリです。
生活習慣や環境をつくり、病気になっても自立できる生活が送れる環境づくり、寝た
きりにならない環境づくりが必要であると思います。これには、力を入れていきたいと
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思います。
4番目の高齢者の就業については先程触れましたが、農業については難しいですが農
業以外の商業、介護については取り入れてきていますし、これからも行っていきたいと
思っています。
最後のPPKの活動については、病気があっても健康で体が不自由でも健康なので、
自分で自立した生活ができる時間を長くすることが大事であると思います。
医療面、介護面、行政面、地域が一緒になり、住み慣れた地域で暮らせるような環境
づくりをしていきたいと思っています。
市でできる事、地域でできる事、自分でできる事があると思います。
市では、専門職が地域の食事会や高齢者の集まりに出向いています。また、私も地域
で梨トレ体操を行ったり、介護予防の講習会を行ったりしていますので、是非これから
も進めていきたいと考えております。
PPK
産業振興条例で、窓口が縦割りにならないように総合的な窓口で企画・立案し、その
中で老人問題や福祉問題など全ての問題が行えるような組織をつくることが大事である
と思います。
北総線の関係で、年間6千万円程を市が高校生向けに補助金を出していたが、その延
長で3千万円を出していました。
その当時、実際に公費の恩恵を受けた高校生が現在どうしているかの実態調査をして
も良いのではないかと思います。
市長
産業振興条例についての担当課は商工振興課になります。
条例と併せてアクションプランを作成しています。アクションプランは実施計画で、
ほとんどの課にまたがっています。福祉も工業、商業、教育もあります。横の連携がな
いと広がらないので、違うものであるということを実感できる仕組みつくりが必要であ
ると考えています。
北総線については、一つひとつの調査をしていないのでわかりませんが、当時高校生
の1学年が750人位で3学年では約2千人と大学生も助成していました。大体4千人
位の人が該当しておりましたが、その内補助対象者が1600人から1700人です。
助成は平成16年から始まりましたので、9年経過し高校を卒業し社会人になってい
ますので、その年代がどの位残っているかの差を調査すれば、大まかな数字は出てくる
と思います。
検討はしてみたいと思います。
PPK
お忙しい中、伊澤市長さんのご出席をいただきありがとうございました。
もう少し柔らかい雰囲気の中で、やり取りができれば良かったと思っていましたが、
今日は市長さんから具体的に矢富先生とのプロジェクトも前向きに検討いただける話も
いただきました。
また、E農園については大変関心をいただきました。
農業を通じ白井市のまちを改革していこうという認識の基、PPK活動で寿命を延ば
すだけではなく健康寿命を延ばし、寿命と同一化を図っていくことが我々の目的ですの
で、それに向かって一生懸命やらさせていただきながら、今後とも市との連携を図らせ
ていただき、共に考え共に動ければ良いと思っています。
今日は大変ありがとうございました。
― 以 上 ―
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