優れた特性と高いデザイン性をもつ床材“コルク”という天然素材

[ 商 店 建 築 アド バトリ ア ル ]
優れた特 性と高いデザイン性をもつ床材“コルク”
という天然素材
─ APCOR ポルトガルコルク工業会 ─
コルクと言うと、ワインの栓やコルクボードのイメージが 強いが、ポルトガルをはじめ欧 州では床 材や装飾材など
幅広い分野で使われるポピュラーな素材だ。意外と知られていない天然素材、コルクの優れた特 性とデザイン性について紹介しよう。
床材に適した素材
コルクのデザイン性と快適性
らかさを持っている。人の足裏に当たる感触
が柔らかく、関節への衝撃を和らげ、長時間歩
いても疲れにくい。保温性も高いため、素足で
コルクは何からできているのか、知っているだ
歩いてもヒヤッとした感触がない。
ろうか。コルク樫という木の樹皮を採取して
コルクは圧力をかけても元の形へ戻る、形状記
つくられる天然素材である。地中海西部沿岸
憶力を有していることに加え、現在では表面加
地域にはコルク樫の森林地帯があり、ポルトガ
工の技術も格段に向上している。そのため現
ル、スペインなどで生産されている。
代のコルク床材は耐摩耗性が高くメンテナン
コルク樫の平均寿命は 150 ∼ 200 年。木を切
スも容易だ。ホテルや病院などの床にも多く
り倒すことなく、9 年に 1 度樹皮のみを剥いで
利用され、なかにはデパート、ロビー、オフィ
採取するため、非常にサステナビリティの高い
スなど人通りの多い商業施設向けに開発され
天然素材なのだ。
た製品もある。さらに、音や震動の伝播を遮断
特筆すべき点は、そのデザイン性だろう。現在
するため、防音性や防振性に優れ、スタジオや
では豊富な色柄のバリエーションが各メーカ
コンサートホール、図書館などの床材にも最適
ーから発売されている。コルクは染色できる
だ。耐水性にも優れ、表面加工を施せばバスル
ため、さまざまな色の商品が開発されているが、
ームなど水まわり空間でも使用できる。また、
特注色に対応してくれるメーカーもある。染
接着剤を使わない置き敷き工法で、店舗改築の
色したコルクをタイル状にして、複数色を使い、
施工時間も大幅に短縮できるほか、健康面への
床を市松模様にするなど、コルクを使ったイン
メリットも高い。
テリアデザインは幅広い可能性を秘めている。
こうした点から、コルクは床材に適した優れた
また、コルクは床材として優れた天然の特性を
性質を持つことが分かるだろう。
有している。独特の細胞組織を持つ多孔質の
デザインの多様性、快適性、メンテナンスや施
素材で、たくさんの気泡を内包しているため、
工の容易性を兼ね備えたコルクを、今後、店舗
非常に軽く、かつ天然のクッションのような柔
インテリアに取り入れてみてはいかがだろう。
上/上海万博のポルトガル館では外壁にも使用され
ている
下/コルク樫の木から樹皮を剥いでいる様子。木を
切り倒さずに採取するため、森林を守ることができる
問い合わせ先/APCOR Campaign in Japan TEL( 03)542 5 - 7 2 20 E-MAIL apcor [email protected] URL http:/ / naturalcork.jp
(ブース番号:1B-10 東 1ホール)
詳しくは、http:/ / www.jma.or.jp / jhbs /
APCORはJapan Home and Building Show に出展します 〔資料請求番号 0 0 0 〕