2016 年新規意見速報版 「2016 年版アンケート新規意見:貿易・投資上の問題点と要望 −アジア編−」 (2016 年 1 月∼2016 年 2 月実施) 2016 年 10 月 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 事務局:日本機械輸出組合 目 次 1.アジア地域 † ASEAN ……………………… 1 モルジブ ……………………… 133 † バングラディッシュ ……………………… 3 † モンゴル ……………………… 134 ……………………… 6 † ミャンマー ……………………… 135 ……………………… 7 † パキスタン ……………………… 141 †* 中国 ……………………… 9 †* フィリピン ……………………… 142 * 香港 ……………………… 66 †* シンガポール ……………………… 149 † インド ……………………… 67 スリランカ ……………………… 152 †* インドネシア ……………………… 93 ……………………… 153 †* 韓国 ……………………… 117 †* タイ ……………………… 159 ……………………… 123 †* ベトナム ……………………… 172 †* ブルネイ † カンボジア † ラオス †* マレーシア ……………………… 124 (注) *印は、APEC 諸国・地域 (注) †印は、ASEM 諸国・地域 * 台湾 2016 年速報版 ASEAN における問題点と要望 1 / 2 ASEAN における問題点と要望 区分 9 輸出入規制・関 税・通関規制 意見元 No 問題点 日機輸 (1) ATIGA原産地自 ・ASEANの認定輸出者自己証明制度については2つのパイロットプロジェクト 己証明制度実施の が2015年末までに1つに統合される予定だったが、2016年末まで延期され 遅延 た。 (内容、要望ともに変更) (2) ATIGA原産地証 ・ASEAN域内では、船足が短いため、ATIGAの原産地証明書Form Dが間 明書発給遅れの問 に合わないことがある。 題 (継続) (3) ATIGA原産地証 ・各国販社から常に各国通産省から中継会社の署名を求められると言われ、各 明書フォームDの 国通産省→各国販社→中継会社→工場→各国通産省(原本)というプロセス 署名要件の煩雑 を経ている。 (4) ASEAN中国FTA ・ASEAN中国FTA(ACFTA)においてForm Eを使用する場合、第9欄に 原産地証明書 FOB価格の記載が要求される。2011年1月に第二議定書が発効し三国間貿 Form EへのFOB 易が可能となっているが、Form EへのFOB価格記載により仲介者の仕入値 価格記載要件の困 が輸入者へ知れることとなり取引に支障が及ぶためACFTA使用を断念せざ 難 るを得えない。 (5) FTA原産地証明書 ・EPAの活用により、輸出先国での関税の免除等の恩恵が受けられることとな 取得の煩雑 っている。一方、その恩恵を受けるためのFTA原産地証明書の取得には、煩 雑な手続きと一定のコストが必要となり、中小企業においてはその活用のハ ードルがかなり高い。 例えば、煩雑な登録手続きの他、弊社であれば日本商工会議所発行のFTA 原産地証明書の取得に為に埼玉から東京の丸の内まで都度出向かねばなら ず、また、その証明書の取得に1件あたり2000円、証明書に記すアイテムの 登録に1件あたり500円のコストがかかる(弊社は多品種少量の輸出形態)。 (6) FTAでの第3国イ ・ASEAN−中国で結ばれたFTAで2010年1月より関税が大きくとりはらわれ ンボイス活用困難 たが、フォームEが第三国経由(仲介取引)の場合適用されず、オリジナルの 関税を適用される。タイ・ベトナムなどは第三国経由が認められたが、同じ ASEANのインドネシアではまだ認められていない。 2011年10月より、インドネシア税関当局より、第三国経由の場合でもFTA (FormE)が認められる通達が発信され、11月中国工場出荷分より順次適用 を進めている。 但し、中国CIQでの第三国経由取引におけるFormE取得が未だ不安定であ り、80%のCIQでFormE発行を拒否されるとのこと。 輸入通関に関連した書類において、FormD/Eについて、輸入インボイスの 請求金額の記載が要求され、工場出荷金額とは異なる為、商品の工場出荷 後しか、書類発行手続きが行えない。この為、インドネシアから近い国からの 出荷の場合、商品が書類の完成よりも早く着いてしまうケースがある。結果、 通関に時間を要してしまう。 また、この運用制約により、一部OEM商品に関して、販売会社への販売価格 がOEM工場に開示されてしまう為、OEM工場との価格交渉に悪影響を及ぼ 日機輸 日機輸 自動部品 JGMA 日機輸 問題点内容 要望 1 / 183 準拠法 ・第1パイロットプロジェクトへの早期の統合 ・ASEAN Trade in Goods Agreement(ATIGA) 及び全面的な実施。 ・出荷国で、船積み前のForm Dの発給を ・ASEAN Trade in Goods Agreement(ATIGA) 認めて欲しい。 ・FTA活用時の運用ルールを、中継会社の ・ASEAN Trade in Goods Agreement(ATIGA) 署名は不要で統一してほしい。 ・Form EへのFOB価格記載要求を取消し ・アセアン中国FTA 頂きたい。 ・より多くの商工会議所での特定原産地証 ・日本と各国の間で締結さ 明書の取得を可能とすること。 れるEPA ・証明書取得手数料の低減。 ・多品種小量製品の輸出時、最も合理的な 商品区分を行うためのガイドラインの提示 (アイテム1件あたり500円は高いので) ・現場としては、選任の書類確認係を設置 ・IRG し、工場がFormDを発行する前に輸入時 2012/10/11 JMC情報 の書類確認担当者のチェックを受ける運 FormDのFOB価格の記 用を実施し、通関でのトラブルを低減しよ 載要件の廃止で、 うと試みている。要望としては、通常の国 ASEANが合意(関税番 であれば不備と取られない程度のものに 号変更の場合に限定)。 ついては、確認要件を緩和して頂く交渉 2013年2月の承認、2013 をお願いしたい。 年半ばでの発効を目指 ・少なくともFormD/Eに関しては、書類上 す。 2014/1/17 に輸入者向けのIV番号が記載されてい て、輸入者が税関に対してそれを別途提 現時点でまだリジェクトさ れている。 示できれば問題ないと思われるので、金 額記載を不要にできないか、そういった制 度運用に変更頂く働きかけをして頂きた い。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 ASEAN における問題点と要望 2 / 2 区分 意見元 No 問題点 9 要望 準拠法 す事が懸念される。 ASEAN域内の通関に際してもフォームDの内容を異様に細かく確認して、通 関を遅らせることがある。 日機輸 医機連 17 知的財産制度運 日機輸 用 日機輸 19 工業規格、基準 安全認証 問題点内容 建機工 日機輸 JEITA (7) 政府指定製品の輸 ・各国政府に指定された部材・化学製品などが今後個別の国の法令により輸入 ・アジア太平洋諸国に共通のプラットフォー ・Nil 入手続きの国別相 手続きが異なることが懸念される。 ムを通じて、すぐに利用できる情報の作成 違 (継続) 及びレビューを行うこと。 (8) 輸入販売製品登録 ・コンタクトレンズケア用品に関しては、日本では医薬部外品とRGPレンズ用の ・雑品においては一般社団法人日本コンタ の一部不備 雑品があり、医薬部外品に関してはコンタクトレンズと同様にFSCの提出など クトレンズ協会が発行する適合証の提出を の手続きをもって各国で製品登録および販売ができている。 もって各国で販売可能な体制になることを 雑品に関しては現在、同様の手段が存在しない。 要望する。 (1) 特許審査の遅延・ 恣意性 (2) 知的財産権関連情 報データベースの 未整備 (1) 車両識別番号表記 の国毎の不整合 (2) ASEANにおける 電気電子製品の安 全規格の国際調和 不足 ・ASEAN各国における法整備は進んできている状況ではあるが、経済成長に より、内外ともに特許出願数は増加し、審査の遅延及び審査の質(担当者によ るバラツキ、レベルの差)は課題となっている。出願人にとっても安定した知的 財産保護の取り組みに影響が生じる状況がある。 (継続) ・権利化ニーズが高まる新興国において、件数等の統計情報や出願データベ ースの整備が不十分のため、正確な他社特許リスクを把握できない。 (継続) ・ラフテレンクーレン(8426.41)については、特殊車両(87類)ではない為車車両 識別番号(VIN)の打刻を実施していないが、マレーシアなどでは、13桁以上 のシャシフレームNo.の打刻を求められることがある。 (変更) ・2015年10月よりデジタルAV機器のデジタルロゴ認証のルールが変更され、 それまでマレーシア現地生産法人の自己認証で許可されていたものが、ベト ナム政府が認可したテストラボのデータしか使えなくなった。 2 / 183 ・特許審査ハイウェイやASEAN特許審査 協力(ASPEC)など、各国間協力を進める とともに、利用促進を促し、審査滞貨の解 消と、審査官への教育も進めていただき たい。 ・先進国特許庁との連携協力を進め、早期 DBの整備を進めていただきたい。 ・各国での打刻有無を国ごと、HSコートで 明確化して頂きたい。 ・マレーシア型式承認委員 会(VTA)承認 No.05/2015 ・ベトナムとマレーシア間で相互承認協定 (MRA)を早期締結して欲しい。若しくは、 ASEAN(AEC)における基準認証統一化 を早期に実現して欲しい。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 バングラデシュにおける問題点と要望 1 / 3 バングラデシュにおける問題点と要望 No 問題点 問題点内容 2 国産化要請・現地 日機輸 調達率と恩典 自動部品 (1) 自国保険主義 ・政府機関との契約において、自国(=バングラデシュ)保険会社の起用が義務 ・日本政府ODA案件への適用例外規定を ・Bangladesh Insurance Corporation Act 1973 つけられる。 望む。 ・保険法により、バングラデシュ所在物件の国外付保が禁止されている。貨物 ・付保の自由化。 ・バングラデシュ国内保険 海上保険に関してはEPZでの輸入を除き、同国での強制付保となり、同国へ 法 進出した駐在員の実務や管理等の負担が強いられる。 5 部品産業政策上 日機輸 の規則 8 投資受入機関の 日機輸 問題 (1) 国内繊維素材産業 ・当地最大の産業である繊維産業に関し、欧米、日本向け縫製品の1工程の特 ・長期的な成長と競争力の維持の為に、国 への優遇政策の不 恵関税を政府が受け入れた事により、当地での素材(糸、生地)の生産が不 内素材産業に対する税、インセンティブ等 足 必要になった。糸、生地の生産は装置産業であり、当地銀行借り入れ金利が の優遇政策を政府に導入するよう働きか 15%近く、またガス不足による電力不足によるエネルギー代の高騰で素材代 け頂きたい。 が他国に比べ高くなっている。長期的には安価な労働力が相殺され製品の 競争力が落ちる事に繋がる。 (継続) (1) 投資許認可手続の ・投資省(Board of Investment)の許認可に時間を要する。バングラ政府とし 遅延 て外資参入を奨励しながらその実施機関の対応が不十分。 9 輸出入規制・関 税・通関規制 日機輸 (1) 輸入関税分類の ・輸入関税分類におけるHSコードに関する規定があいまい。 HSコードの不明確 日機輸 (2) FTAの不在 日機輸 (3) 税関職員による法 ・食料送付制度利用時に法外な手数料を税関職員が通関業者に要求するケ ・通関業者の起用や通関費用に対する厳し 外な手数料要求 ースがあり、更に通関業者が自身の取り分を上乗せすることで通関手数料が い管理が必要。 異常に高くなる。 (継続) (1) L/C決済の遅延 ・L/Cに関し、金額に関わらず恒常的に決裁の遅延が起きている。 ・銀行に対する即時決済の徹底を促すよ ただし、中央銀行がL/C決済遅延に対して各銀行にペナルティーをかけると う、監督官庁へ働きかけ頂きたい。 いう通達が発せられ、改善傾向にある。 (継続) (1) 税制度の複雑・不 ・特にVATの法制度が複雑、ならびに運用・解釈に相違点が見受けられる。 透明 尚、VAT法は近々改定される予定。 区分 意見元 12 為替管理 日機輸 14 税制 日機輸 日機輸 日機輸 15 価格規制 日機輸 要望 準拠法 ・地域包括協定もしくは二国間FTAの枠組みがない。 (2) 交換公文に基づく ・一部取引について交換公文にて免税の扱いとなっている項目に対し当社を ・交換公文に基づいた免税範囲が適用され ・交換公文(Exchange 免税措置の不適用 含む日本企業に納税義務が生じている事例あり。 る様、関係当局と調整頂きたい。 Notes) ・交換公文は国内法の下位にあるとの建てつけであり、交換公文に謳われてい る免税措置が不適用もしくはその措置の確認に時間を要する。 (1) ガス低価格政策 ・ガス田開発が遅々として進まない為、慢性的な電力不足が継続している。ま ・ガス価格の適正化(値上げ)を行い、外資 たガス自家発電が一般的な繊維工場やガスを原料とする肥料産業等の開発 が開発に参入しやすく政策転換を行うよ にもボトルネックとなっている。ガス価格が政策的に低く抑えられており、外資 う、政府に働きかけ頂きたい。 が参入するモチベーションに繋がらずガス田の開発が進まないのが原因。 (一部削除) 3 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 バングラデシュにおける問題点と要望 2 / 3 区分 16 雇用 意見元 No 問題点 日商 (1) 現地人の雇用義務 ・外国人駐在員と現地人雇用の割合は、商業部門で1対5(工業部門で1対20) ・現地人の雇用義務の緩和または撤廃。 の比率を常時遵守しなければならないとされている。そのため、会社設立時 点で、例えば駐在員2名を配置した場合、現地人を最低10名雇用する義務が 生じ設立当初からコストがかかり、事業活動に支障が生じる。 (継続) (2) ビザ、労働許可証 ・VISA申請/更新時、コンプライアンス上問題となる金銭の要求をされるケース の発給遅延・不透 が現地の慣習としてある。正常な手続きを行う場合、非常に多くの時間がかか 明 り、営業活動が阻害されている。(現地商工会と大使館でバングラデシュ当局 と制度につき協議中) (継続) 日機輸 問題点内容 要望 準拠法 17 知的財産制度運 自動部品 用 (1) 知的財産制度の恣 ・役人が当社の商標登録及びロゴを認めてくれない。 意的運用 ・商標登録及びロゴを認めて欲しい。 25 政府調達 日機輸 ・バングラデシュに交換文書の周知徹底を 促して頂きたい。 26 その他 日機輸 自動部品 (1) 交換公文の周知不 ・政府間で合意される交換文書がバングラデシュ国内の担当部署に共有され 徹底 ていない。例えばNational Board of Revenueに共有されていない為に、免 税の優遇措置享受確認レターを取得する事が難しくなっている等の問題があ る。 (1) 物流インフラの未 ・チッタゴン港の未整備により、大型貨物船の入港が出来ず東アジアからの貨 整備 物はシンガポールでの積み替えを余儀なくされ、貨物のリードタイムが長い。 (変更) ・深刻な交通渋滞により非効率なオペレーションを余儀なくされ、特に海外企 業にとって投資の阻害原因となっている。 また郊外の工場へ道路整備状況が著しく悪いため、郊外工場への移動や原 料・製品輸送に多くの時間を費やされる。 (継続) ・深刻な交通渋滞や郊外の道路整備状況が著しく悪いため、チッタゴン港から ダッカ周辺のEPZ地区に向かう貨物輸送に多くの時間を費やされる。 (2) エネルギー・電力 政策の不合理 ・政府の中長期的な開発政策が不可欠。ド ナー各国と協調し開発を進める政策を打 ち出すよう政府に働きかけ頂きたい。 ・繊維産業はバングラデシュ一番の輸出産 業であり、繊維産業の投資縮小は国益縮 小に繋がりかねない。今後の中長期的な 経済発展を考慮した電力・エネルギー政 策を打ち出すよう政府に働き掛けを頂きた い。 日機輸 自動部品 日機輸 日機輸 ・電力不足を補う目的で導入された大量のIPP、レンタルパワー案件の見通し が甘く割高な料金設定となった結果、逆ザヤとなり政府財政を圧迫している。 (一部削除) ・2015年9月、電力・肥料セクターを除く産業向け既存ガス価格が2倍に値上げ された。また2015年12月、今後約2年間、産業向けの新規ガス供給をストップ されること、2016年初頭に再度産業向け既存ガス価格を現在より50%up値上 げすることが発表された。 これに伴い、新規設備投資を行なう際、グリッドからの買電を余儀なくされる一 方で、グリッドからの買電を前提とする新規設備投資案件に対して銀行融資 の承認が下りないことが多く、繊維機械を始めとしたバングラデシュ向け機械 輸出に陰りが出始めた。 4 / 183 ・Board of Investmentガ イドライン ・至急必要なインフラ整備を行うよう、バング ラデシュ政府へ働きかけ頂きたい。 ・至急必要なインフラ整備を行うよう、バング ラデシュ政府へ働きかけ頂きたい。 ・必要なインフラ整備を行うよう、バングラデ シュ政府へ働きかけ頂きたい。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 バングラデシュにおける問題点と要望 3 / 3 区分 26 意見元 No 問題点 日機輸 (3) 政情、治安の不安 ・従来の与野党の政治対立、宗教問題、戦争犯罪裁判の判決発表に加え、イ 定化 スラム国組織ISILの活動により、政情・治安が不安定化している。 特に2015年9月以降、イタリア人及び日本人の殺害事件やイスラム教シーア 派宗教施設付近での爆発や襲撃事件、また外務省渡航レベルの引き上げた ことにより、経済活動を縮小せざるを得ない状況となっている。また例年に引 き続き、野党の呼びかけにより、ハルタルと呼ばれるゼネスト、オボロットと呼 ばれる交通封鎖、カクテル爆弾の使用やバス放火などの暴力破壊行為など が頻繁に発生し日常生活にも支障が出始めている。さらにそれらが原因とな り、交通・輸送が停滞することで、製造業・物流業・小売業・零農業生産者への 直接的な損失、移動時間の増加や燃料不足による各種企業への二次的な損 失が拡大してきている。具体的には、通関の遅れ、原料調達や製品出荷に係 る輸送時間の増加、作業員不足による生産効率の低下、物流費の高騰など があげられる。また、決済のタイミングが読めないなどで時間的・金銭的な追 加負担を強いられている状況。 繊維製品の生産地として注目される中、斯様な状況は国のイメージを大きく毀 損するだけでなく、実際に生産の一部が他国に流れ始めている。 (変更、要望追加) 日商 (4) 現地でのビジネス コストの上昇 問題点内容 要望 準拠法 ・バングラデシュの警察機能の強化をバ国 政府に促して頂きたい。 ・二国間と言うよりは国連、他の諸国外交筋 と協調し、適切な政治運用をバングラデシ ュ政府に促して欲しい。 ・現地人材の活用に伴う人件費を中心に、現地でのビジネスコストが年々上昇 ・現地人材の積極的な活用に対する税制 しており、今後の更なる事業拡大の上で、ボトルネックとなりかねない。 上のインセンティブ等を拡充して頂きた い。 5 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 ブルネイにおける問題点と要望 1 / 1 ブルネイにおける問題点と要望 区分 9 輸出入規制・関 税・通関規制 意見元 No 問題点 フル工 (1) TPPに関する関税 ・TPPに関する関税障壁緩和の実施が不明。(情報収集含む) 障壁の緩和実施の −何時から施行されるのか? 不透明 −対象国はどこなのか? −対象品目(空気圧機器・潤滑装置)はいつから対象になるか? 問題点内容 要望 6 / 183 準拠法 ・TPPに関する情報提供。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 カンボジアにおける問題点と要望 1 / 2 カンボジアにおける問題点と要望 区分 9 輸出入規制・関 税・通関規制 意見元 No 問題点 日製紙 (1) 通関手続の不透 明・遅延 日製紙 日機輸 日商 日機輸 14 税制 日製紙 日製紙 日機輸 16 雇用 日製紙 日商 問題点内容 ・税関でも通関に際し、不明瞭な根拠で遅れが生じる事が多々ある。結果、一 時的に税金の仮払いが増加して資金繰りが苦しくなったり、操業の遅れが生 じたりする。 (継続) (2) 免税輸入承認の恣 ・適格投資プロジェクトにおける設備や原材料の免税輸入に関して、カンボジ 意性 ア開発評議会(CDC)の担当官の裁量により免税輸入の承認範囲・認可に要 する期間が異なる。 (継続) (3) 密輸の横行 ・不正な輸入品による市場の不公平な競争環境。 関税を正しく申告し、正しく納税している企業が不利となる。 (継続) ・当社事業投資会社が生産している製品(亜鉛メッキ鋼板)の競合品が、近隣 国から密輸されており、競争力を阻害されている。 当該製品の近隣国の輸出統計と当国の輸入統計が符合せず、(輸出統計> 輸入統計)、密輸が行われていることは証明されている。 要望 準拠法 ・基準の明確化、文書化を進めて欲しい。 ・税関法 ・基準の明確化、文書化を進めて欲しい。 ・免税品目決定に関する省 令(経済財務省No.114) ・国境の管理強化による不正な輸入業者の 取締り・摘発と罰則の強化。 ・国境税関における当該製品課税の厳格 化。 (1) 付加価値税登録の ・付加価値税の登録が義務化されているにも関わらず、登録していない企業が ・政府主導で各企業の登録を推進して欲し ・Law on Taxation 2003 不徹底 多く、適切な納税が出来ない。 い。 (継続) (2) 税務調査の不透 ・カンボジアにおいては、同じ年度について税務調査が合計3回あるが、調査 ・迅速・正確な税務・関税申告のためにも、 ・Law on Taxation 2003 明・恣意性 官による指摘事項について、根拠が明確に示されなかったり、論理・解釈が 細かく適切に税法を整備し、又税務・関税 税法に基づくものではなかったりするケースがある。 調査を行う調査官についても、定期的に また関税局による監査についても、実績値ではなく、係官の経験からくる理論 適切に研修を行うことにより、知識の更新・ 値の採用を強要するケースや監査時に通年度以外の年度の指摘をするケー 改正法規のフォローアップを図り、スムー スもあり、対応しかねる場面がある。 スな税務・関税申告(調査)のスキームを (追加、要望変更) 徹底してほしい。 (3) 電気製品への特別 ・2015年1月より電気製品にのみ、輸入の際10%の特別税が課税されている。 ・撤廃。 税課税 (1) 最低賃金の頻繁か ・縫製・製靴業セクターの最低賃金については、2013年5月に月額60USドル ・より多くのカンボジア人が雇用され、カン ・労働・職業訓練省令 つ大幅な引上げ から80USドルに、2014年2月に100USドルに、2015年1月から128USドル ボジア国にとっても健全な速度で持続可 (2015年10月8日付) に引き上げられ、更に2016年1月1日から140USドルに再度改定された(一 能な経済成長をもたらす様な適度な間隔・ 般に他業種も縫製業に倣う傾向が強い)。頻繁かつ急激な賃上げは、当初想 レベルでの最低賃金レベルの改定に留め 定していた投資計画に重大な影響を与え、ひいては投資家心理を冷え込ま てほしい。 せることになる(新規投資の抑制・既存投資の撤退等)。 (変更) (2) 不合理な最低賃金 ・インフレ率とかけ離れた最低賃金上昇率で改定がここ数年続いており、大規 ・IMF発表のCPI、公表されている統計、 ・労働・職業訓練省令 決定方式 模な新規雇用創出機会が見込める製造業が中長期的な新規・追加投資の計 データ等をより重視、連動した論理的な決 画を立てにくい状況になっている。 定方式にして頂きたい。 7 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 カンボジアにおける問題点と要望 2 / 2 区分 24 法制度の未整 備、突然の変更 意見元 No 問題点 日機輸 日商 (1) 法制度の未整備及 ・法律の完成度がまだまだ未熟である事と、運用事例も少ない事から、新たな び運用手続の不透 仕組みやシステムを導入する場合に、どの様な法的な手続きが必要となり、ど 明・遅延 の省庁の担当であるのかが非常に曖昧。 また、担当省庁との交渉においても、前例がないものについては、その審査 に非常に時間が掛かる。 かつ法律を改定する必要がある場合、時間の関係で事業をあきらめざるを得 ないケースもある。 (継続) (2) 突然の税制改訂・ ・中古自動車に関する税制改訂、輸入規制の変更が事前の周知なしで行われ 輸入規制改正 ている。変更がなされた際の、輸出者側のキャンセル等処理にかかる負担が 大きい。 日商 26 その他 医機連 (1) 物流インフラの未 整備 問題点内容 要望 準拠法 ・中長期的には法制度の整備をお願いす る。 ・短期的には政府直轄の相談窓口等の設 置により、迅速な事業判断が行えるような 仕組みを作って頂きたい。 ・事前に情報を通知して欲しい。 ・規制変更までの猶予期間(周知期間)が 欲しい。 ・物流インフラの整備不足による製品・原材料デリバリーの障害。 電力供給インフラの整備不足による自家発電設備の追加投資。 8 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 1 / 57 中国における問題点と要望 区分 1 外資参入規制 意見元 No 問題点 日商 (1) サービス分野への ・外資独資或いは外資マジョリティの現地法人が付加価値電信業務、通称ICP 外資参入規制 (Internet Content Provider)業務を行うことが認められていない。 (継続) ・外商独資の建築業者が請け負えるプロジェクトが、外国投資が50%以上の中 外連合による建設工事等に限定されている。 (継続) ・現在クラウドサービスの外販を検討しているが、外商投資産業指導目録により 「ICPライセンス」の取得が義務付けられており、事実上外資企業が単独で参 入できない事業領域となっている。有資格企業との提携・合弁などの方法を 取らざるを得ず、事業開始までの準備及び、事業開始後の意思決定等にも、 時間とコストを多くかけなければいけないリスクがある。 (継続) (2) 政府プロジェクトへ ・外資企業は市レベル以上の政府プロジェクト、例えば、863工程(国家重点基 の外資企業参入困 礎研究発展計画)が担当できない。 難 (継続) (3) WTO約束の流通 ・中国のWTO加盟時の「約束」に関するうち、「(国内)流通業の自由化」(外資 業自由化の未実施 の出資制限の廃止、地域制限・出資者資格要件の東南アジアの廃止)につい ては、2004年6月に「外商投資商業分野管理法」が施行され、表向きは「開 放」されたように見えるが、実施細則が規定されておらず、事実上閉鎖された まま。 (4) M&Aにおける国 ・一部業種については国家安全審査を受ける必要があるが、対象業種、審査 家安全審査 認可プロセスが不明確であり、かつ審査期限も引き続き明確ではない。 (5) 外資マジョリティ出 ・2011年の「外商投資産業指導目録」改正により、車載用バッテリーの生産は 資規制 奨励類に属し、外資比率が50%を超えないものとされた。一方、リチウムイオ ン電池の製造は、2002年以降「電機機械及び器材製造業」カテゴリで奨励類 とされ、外資比率の制限もない。双方の技術、生産技術・設備には、共通部分 が多いが、本制限により、すでにリチウムイオン電池の生産を独資で展開して いる外資系企業は、車載用バッテリーの生産を行うことができなくなった。 (継続) ・鉄鋼業においては「鉄鋼産業発展政策」により外資の出資が50%までしか認 められていない。 (継続) (6) 100%外資企業 ・現地企業との合弁の形態をとらない独資企業に対する中国政府や中国国営 (独資企業)への差 企業の疎外的な処置(認可が取れない、新規取引が難しい、など。) 別的待遇 (7) 外資最低資本比率 ・外国資本の最低資本比率が、総投資額の33.33%以上(投資総額3,000万米 規制 ドル以上の場合)と定められており、設備投資する度に、親会社の投融資の 負担が大きくなっている。 (継続) 日商 日機輸 日機輸 日鉄連 日機輸 日機輸 日鉄連 自動部品 日機輸 問題点内容 要望 9 / 183 準拠法 ・外資独資或いは外資マジョリティでのICP ・「外商投資産業指導目録」 (Internet Content Provider)取得を認 外商投資制限産業リスト めて欲しい。 (十三)五.7 ・外商独資の建設企業(外資100%の建設 ・外商投資建築企業管理規 企業)が実施可能な工事請負範囲の拡大 定 をお願いしたい。 ・外資企業の参入要件の緩和。 ・中国電信条例 ・インターネット情報サービ ス管理弁法 ・外資投資電信企業管理規 定 ・機密性低い市レベル以上のプロジェクトを 担当できるような政策を整備していただき たい。 ・実施細則の制定による実質的な開放。 ・中国WTO加盟議定書・附 属書添付「サービス約束 表」 ・外商投資商業分野管理法 ・対象業種や審査プロセスを明確にして、 透明性を高めて欲しい。 ・外資比率制限の撤廃を要望。 ・規制の撤廃。 ・外商投資産業指導目録 ・中国自動車産業発展政策 第48条、第50条 ・鉄鋼産業発展政策 ・独資への各種規制に関する緩和や合弁 企業優位な商慣行是正への働きかけ。 ・最低資本比率の制限を廃止してほしい。 ・中外合資経営企業の登録 資本金と投資総額の比率 に関する暫定規定 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 2 / 57 区分 1 意見元 No 問題点 日機輸 (8) 外資に対する投資 ・「外国投資家が投資により投資性会社を設立・運用することに関する規定」に 性公司の経営範囲 基づき設立された投資性会社は、生産活動に直接従事してはならない(同規 規制 定第28条)とされる。このため、製造会社は常に投資性会社と分離して設立せ ざるをえず、経営の効率を悪くしている。 (継続) (9) 外貨建て資本金の ・2008年8月より、投資性公司以外の一般事業会社が実業投資を行う場合に、 人民元転による再 外貨資本金を人民元転しての投資が禁止され、専ら自己資金(経営性利益) 投資規制 の範囲での投資に限定されている。 (継続) 日機輸 日機輸 日商 日商 日商 問題点内容 要望 準拠法 ・外国投資家が投資により 投資性会社を設立・運用 することに関する規定(商 務部令2004年第22号)第 28条 ・一律の制限が柔軟な投資の妨げとなって ・「外商投資企業の外貨資 いる。投機目的以外の投資については例 本金の支払及び人民元転 外条項を設けて頂きたい。 管理の関係業務取扱事項 を整備することについて の国家外貨管理局綜合司 による通知」第3項 ・匯発[2015]19号にて外商投資企業が外貨建て資本金を人民元転して得た人 ・引き続き、以下の通り規制緩和頂きたい。 民元を用いて中国国内において再投資することが全中で可能となった。 ①一般性外商投資企業も全中で上記実 施可能となること。 ②外資企業(投資性公司及び一般性外商 投資企業ともに)が中国国内借入の人 民元を用いて投資すること。 (10) 工事施工許可取得 ・中国国内他地域での工事施工に関して、施工許可取得時に、一部地域で ・中央政府による統一的法整備の実施によ 要件としての施工 は、当該施工地に分公司(支店)・子公司(子会社)設立を許可取得要件とさ り、地域間格差を撤廃してほしい。 地への支店・子会 れており、設立に関して想定外の費用・時間が必要となりプロジェクト全体の 社設立義務 スケジュール・費用に影響が出る他、場合によっては工事入手を断念せざる をえないことが有る。2015年に住建部より恋意的制度運用禁止についての通 知は出たが、まだ浸透していない。 (追加) (11) 建設業ライセンス ・建設業に関するライセンスの許可要件が厳格化され、資格者や労務担当者 ・外国人技術者を登録技術者として認めて ・建设部关于印发「建筑业 の許認可条件の厳 の必要雇用が増えるなど対応が難しくなっている。また、外国人技術者が登 もらいたい。 企业资质等级标准」的通 格化 録できない。 ・ライセンス要件の緩和。 知(建建[2001]82号) (当社に関するライセンスは建築機電安装三級、建築装修装飾二級) ・従来、プロジェクト責任者となるには「項目経理(PM)」資格が必要で、外国人 ・建造師資格と同等の外国の資格を有する ・名簿の発表に関する通知 技術者も「外国人項目経理」の資格を取得しプロジェクトを担当できた。しか 外国人に申請機会を与えて頂きたい。 表(建市資函[2006]89号) し、2008年に「項目経理」資格が「建造師」資格に一本化され、現在は「建造 師」資格保有者のみがプロジェクト責任者となれるようになっている。この変更 時に、外国人項目経理に対しては建造師資格申請に必要な、「一級項目経 理資質証」発行を行わないとの決定がなされた結果、外国人技術者は「建造 師」資格申請の機会が閉ざされた。個別プロジェクト遂行への影響だけでな く、建設業ライセンス申請にあたっては建造師数も基準が定められており、中 国人枝術者と同等の能力・経験を有する外国人技術者をカウントできないこと は経営問題にもなっている。 (継続) 10 / 183 ・効率的・効果的な経営を実現するため に、投資性会社の生産活動を認めるよう 規定を改正いただきたい。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 3 / 57 区分 意見元 2 国産化要請・現地 日機輸 調達率と恩典 日機輸 日鉄連 日機輸 4 撤退規制 日機輸 日機輸 JPETA JPETA 日機輸 No 問題点 問題点内容 要望 (1) 国産化要求 ・中国市場参入の際には、国内企業保護の為、一般的に技術移転並びに国産 化の要求があり、事実上の外資系企業排除となっている。 (継続) ・外資企業にとっては技術流出の懸念、移転した技術に基づき第三国案件で 中国企業との競合が発生する。 (継続) (2) 政府調達における ・2009年5月26日、政府投資プロジェクトで政府調達に属するものについて、 自国製品の優先購 中国政府は中国国内で調達できないなど、合理的な条件が無い限りにおい 入 て、自国製品を優先的に購入(バイチャイナ)するよう通達。輸入する場合は 政府部門の同意が必要となる。現時点で法的拘束力や実際の運用規定が不 明。 (継続) 準拠法 ・国産化要求、技術移転要求撤廃。 ・技術移転契約遵守。 ・運用規定等の明確化、政府調達以外の分 ・内需拡大による経済成長 野への波及の回避。 促進の着実な実施に関し て、プロジェクト建設への 入札・応札の監督管理業 務の更なる強化を行うこと についての意見(発改法 規[2009]1361号附属書) (3) 国産化要件からの ・現地企業と合弁設立するにしても、外資マジョリティは通例として国産化と見 ・合弁企業もしくは100%外資による現地企 外資マジョリティー 做されない。 業設立の際、出資金比率に関わらず、中 企業除外 (継続) 国国産と認めること。 (1) 会社清算・撤退手 ・出資先企業を清算して撤退することが実務上困難である。また、清算による撤 ・進出の際に、撤退が実務上保証されてい ・外資企業法 続の不透明・長期 退が認められているが、実務上では当局の許可が下りない、あるいは税務当 ないため、進出に二の足を踏む企業も多 ・外資独資企業法実施細則 化 局の対応に長い年月を要する。結果として、許可が取得できやすい、撤退し い。新規投資の促進、また投資分野の入 第72条第1項第2号、第72 やすい、持分譲渡での撤退が多くなっている(しかも無償に近い形での譲 替えの観点からも、スムーズな撤退を可能 条第2項 渡)。 にして欲しい。 ・外商投資企業の解散及び 生産義務の方に基づく遂 行に関する指導意見第2 条第3項 ・会社法185条、187条、 188条、189条 ・労働契約法第44条第5号 ・会社清算時の税務審査の時間短縮により清算手続きがスムーズに進むことを ・会社清算時の税務審査の時間短縮により 望む。 清算手続きがスムーズに進むことを望む。 ・事業撤退の種類にもよると思われるが、事業撤退までのスケジュールが不透 ・事業撤退プロセスの透明化を働き掛けて 明で、地方税務局・国税局で時間が掛かりすぎる。 欲しい。 (継続) (2) 減資手続きの困難 ・減資に関し、会社法上制度があるが、実際に行政へ申請手続きを行っても受 ・減資の条件を明確化した上で、その範囲 理されない(日系企業において許可を得たという事例がない)。 内で申請する企業に対しては受理する体 (継続) 制を作ってほしい。 ・過去の累損解消のために増資を行い、減資に関して行政へ申請を行った ・減資制度の整備。 ・外商投資企業の投資総額 が、減資金額への企業所得税課税を要求されたため減資が実行できず、累 と登録資本金の調整に関 損が解消できない状態となっている。 する規定と手続の通知(外 (継続) 経貿法1995/366号) 11 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 4 / 57 区分 意見元 6 外資優遇策の縮 日鉄連 小 日機輸 医機連 7 外資法運用手続 日機輸 日機輸 8 投資受入機関の 医機連 問題 医機連 日商 日機輸 No 問題点 問題点内容 要望 準拠法 (1) 外資優遇税恩典の ・2010年12月1日、外資系投資企業、外資企業、外国人に対する「都市維持建 ・外資優遇を撤廃する一方で、自国企業へ 廃止 設税」と「教育費付加」の徴収を開始。 の不公平な優遇(政府調達、補助金交付 外貨獲得、外資誘致の一環として国内企業よりも優遇的な税制が適用されて 等)を行わないよう要望。 いたが、年を追って優遇税制が廃止され(2006年に土地使用税の優遇撤廃、 2008年に企業所得税の優遇撤廃、2009年に不動産税の優遇撤廃)、今回の 優遇撤廃により、外資企業への優遇税制は全廃された。 (継続) ・賃金が年々高くなり企業のコスト負担が重くなっている状況にあって、外資系 ・外資優遇措置の復活。 企業に対する税金関係の優遇制度の一部が取り消され、外資企業に与える 優遇策が少なくなっている。 (継続) ・新規生産設備を日本から輸入する予定があるが、関税(8%)の免税がもはや ・外資奨励項目の認可をしていただきた 認められない。 い。 (1) 増減資の不可 ・2014年度、本社による増資を行った。目的は、今後の将来性を考慮し、過去 ・政府部門に資本受け入れへの柔軟な対 の累損解消、借入金の返済。この増資のタイミングで、減資も同時に実施でき 応を求めたい。 れば、会社の財務体質、配当などでの会社組織としての体裁も整うところであ ったが、増減資は前例がないとの判断で見送りとなった。 (継続) (2) 会社法に基づく機 ・会社法の運用にバラつきがあり、対応に苦慮している。2006年1月の会社法 ・2006年1月1日より前に設立された外商投 関設計の強制 施行により、外商投資企業にも、旧来の外資企業法・合弁企業法では義務付 資企業には、関連通達の規定どおり、会 けられていなかった機関設計(株主会・監事の設置)が義務付けられたが、会 社法上の機関設計を強制しない運用を徹 社法施行前に設立された既存の外商投資企業には、それを強制しないとされ 底いただきたい。 た。しかし、増資や定款変更の手続きに際して地方の工商行政管理部門によ り要求されることが増えている。当局は、要求を受け入れない場合には増資 や定款変更を認可しないという立場をとっており、従わざるを得ない。 (継続) (1) 現地法人設立手続 ・現地法人設立の手続きの際に「納税補償金」を要求された経緯がある。地元 の不透明 の有力者の協力を依頼しその要求に関しては、破棄となった。 ・商務委員会の要求と工商局の要求が異なる。商務委員会で修正した申請資 料(定款等)が工商局で再度修正が必要になるケースがある。 (2) 恣意的で長期を要 ・2013年12月に北京市で建設分野における中方との合弁契約を締結し、2014 ・書類受理から○営業日で認可という法律 する合弁契約許認 年5月に北京市商務委員会(以下、商務委員会)に申請資料を提出。 はあるが、「受理」を証明する手段がない。 可手続き 合弁契約内容について、商務委員会担当者の個人的意見に基づいた指摘 法律通り手続きが進むようなルール作りを により修正等を要求され、複数回修正を実施。 望む。(「受理」が提出から1年後となった 受入れ難い修正は協議を重ね、最終的に提出から1年経過後に申請書類が が、全て口頭によるもので、それを証明す 正式受理され、無事合弁手続きが全て完了。 る手段は無い)。 委託先の中国弁護士からは中外合資経営企業法に適合しており、修正の必 ・個人的な対応でなく、法律に基づくもので 要は法的にはないことを確認しており、担当者の異常性に言及していた。 あることを明確に論理的に説明するなどの (内容・要望ともに変更) 改善策を当局に望む。 (3) 自由貿易区の特典 ・自由貿易区は外資にとって具体的にどのようなメリットがあるのか深く理解できな ・自由貿易区に入居した企業のメリットの事 の広報周知不足 い。外資に積極的に利用してほしい制度であり、もっと説明をする必要がある。 例集の作成や、外資向け説明会の実施。 12 / 183 ・国務院 内外資本企業及 び個人に対する都市維持 建設税、教育費付加制度 に関する通知(国発 [2010]35号) ・企業所得税過渡期優遇政 策の実施に関する通知 第1条 ・「外商投資会社の審査認 可意見及び登記管理にけ る法律適用の若干問題に 関する実施意見」の実施 についての通知(工商外 企字[2006]第102号)第2 項 ・中華人民共和国会社法 ・中華人民共和国中外合資 経営企業法 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 5 / 57 区分 9 輸出入規制・関 税・通関規制 意見元 No 問題点 問題点内容 要望 準拠法 時計協 (1) 高輸入関税 ・関税の低減および撤廃。 ・中国関税法 ・関税規則、条例 ・税関輸出入税則 日機輸 ・ウオッチ、クロックに関し、輸入税、付加価値税(増値税)等の税制により、採 算が確保しにくくなっている。 −ウオッチ完成品:11∼23% −ウオッチムーブメント:10∼16% −クロック完成品:16∼23% −クロックムーブメント:16% (継続) ・新品中古に関わらず電化製品等に高額課税されている。 ・個人使用の物に対しては免税扱いをして 頂きたい。 ・日本からの輸出に関して平均10%の関税がかかるため、輸入商品の販売に ・関税の引き下げまたは撤廃。 ・中国関税等 関して価格競争力がなくなる。 (2) ITA製品への高関 ・WTO加盟国でありながら、監視カメラは情報技術協定(ITA)の対象品目では ・WTO加盟国として、監視カメラを他国並 税賦課 なくセンシティブ品目(除外品)として、中国輸入時は35%の高関税、また一 みの関税として頂きたい。 旦日本に輸入される同関税が課せられ、事実上輸出が出来ないので関税の 見直しをして頂きたい。 参考;中国の他にもブラジル(20%)、アルゼンチン(20%)、インド(10%)、インド ネシア(10%)、ロシア(5%)、トルコ(4.9%)等が高い関税障壁となっている。 (継続) ・単機能プロジェクタが無税(ITA製品)である一方で、多機能プロジェクタに高 ・問題解決への働きかけをご検討いただき 関税を課す国が散見される。 たい。 (継続、要望一部削除) ・今後の動向についても継続的に情報をご 提供いただきたい。 (3) 商談用サンプル品 ・中国はATAカルネ(Admission Temporary Agreement:物品の一時輸入 ・適用範囲を商品見本条約のサンプルまで 輸入への課税 のための通関手帳に関する条約)に参加しているものの、サンプル持込の用 拡大を望む。 途が大規模な展示会等に限定されているため、商談用サンプルを輸入する たびに高額の関税が掛る。 (継続) ・製品をサンプル品として無償で輸入し、サンプル品扱いでこれまで通関して ・規制の緩和、通関の透明性、外貨貿易決 きたが、一般貿易品目扱いで通関することとなり、無償貨物に対する輸入代 済の改善等。 金を決済せざるを得なく、コスト負担となっている。 (4) 輸入関税の暫定税 ・2010年1月1日、中国で生産ができないもの、或いは生産できても供給量が ・暫定税率復活を要望。 ・中国海関輸出入税則 率の撤廃 少ないため、国内需要を満たせない原材料等について、最恵国税率を下回 2010年版 る暫定税率が適用されてきたが、2010年より、①冷延鋼板(HSコード ・国務院関税税則委員会関 7209.1810)、②方向性電磁鋼板(7225.1100)、③ボイラー用ステンレス継目 于2011年関税実施方案 無鋼管(7304.4110、4910)の3品目で暫定税率撤廃された。実質関税引上 的通知(税委会〔2010〕26 げとなるため、中国現地で操業する日系企業(ブリキメーカー等)がこれら母 号) 材を輸入する際に、大幅なコストアップ要因となる。 2010年12月2日、国務院関税税則委員会が2011年の関税実施方案を発表、 2010年に輸入暫定税率が撤廃された上記3品目に対して、暫定税率は復活 せず、引き続き最恵国税率が適用される。 (継続) 建産協 日機輸 日機輸 時計協 日製紙 日鉄連 13 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 6 / 57 区分 9 意見元 No 問題点 日鉄連 日鉄連 (5) 高い輸出税賦課 日鉄連 日鉄連 日鉄連 日機輸 日鉄連 日機輸 (6) 輸入規制 問題点内容 要望 準拠法 (改善) ・2013年1月1日、フェロアロイの輸入暫定税率の引下げ(2%→1%:7202.7000、7202.8010、7202.9100)。 ・中国からの原料等の輸出にあたり、輸出税や暫定輸出税率が賦課されてお ・原材料に対する輸出抑制策の緩和。 り、マーケット上昇の要因となっている。 2010年12月2日、国務院関税税則委員会が2011年の関税実施方案を発表、 レアアース含有量の高いフェロアロイの一部について、HS細分化と併せて暫 定税率を従来の20%から25%に引き上げ。 2011年12月14日、国務院関税税則委員会が2011年の関税実施方案を発 表。ネオジムフェロボロンの一部(7202.99.11)を0%から20%に引き上げ。 (一部削除) (改善) ・2012年1月1日、コークスの輸出暫定税率撤廃(2704.0010、40%→0%)。 2013年1月∼、一部品目について関税撤廃。(コークス40%→0%、金属マンガン20%→0%、等) ・2015年1月1日、石炭(一般炭・原料炭)の税率を10%→3%へ改定。 ・2016年1月1日、銑鉄(輸出税率)25%→20%。 ・他国に比べ厳格な通関規制。 ・欧米諸国と同様な通関規制への緩和。 −輸入権、貿易権 −輸出入ライセンス −税関による対応の格差 −輸入者への事前連絡等 (継続) ・1999年4月、生産過剰、過当競争、安価な輸入品の流入による市況の悪化に より利益の激減した鉄鋼業の救済を目的に鋼材輸入枠(I/L)制度を実施。 半製品を除く鋼材を従来の申請登記すれば許可される「自動登記管理商品」 から、量を制限する「限量登記管理商品」に変更。輸入者は国経委が発給指 示する「重要工業品輸入登記証明書」(通称「四連単」)か、外貿部が発給指示 する「特定商品輸入登記証明書」を税関に提示して輸入を行う、事実上の輸 入規制。大部分の鋼材で廃止となったが、2002年2月1日付で「重要工業品 自動輸入許可管理実施細則」を新たに施行。輸入者が所定の輸入管理機関 に輸入契約の内容や入着時期を事前申請すれば輸入許可証明を自動発給 する仕組みに改変済。 (継続) ・露光装置で使用している水銀ランプに放射性物質のトリウムが含有されてお ・中国当局に対して2次募集を早めて頂く対 り、中国輸入規制値を超えている。よって、現在装置の消耗部品でありながら 応をお願いしたい。 同梱せず、水銀ランプを外して出荷し、現地調達で対応している。水銀ランプ メーカは、中国のCALI(中国照明電気器具協会)を通して、中国当局に免除 申請中であるため輸出が出来ている。今回の申請の結果が判明するまでは 次の募集受付が開始されないので、当社としては、その募集を待っている状 況である。(予定では、2012年の9月だったが未だに結論がでない。) 現在も進展なし。(2016年1月時点) (追加) 14 / 183 ・国務院関税税則委員会関 税実施方案的通知 ・中国商務部、税関総署、 国家質検総局、「2015年 輸入許可証管理貨物目 録」 ・中国商務部、「2015年輸 入許可証管理貨物級別発 行許可証目録」 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 7 / 57 区分 9 意見元 No 問題点 日機輸 ・中国現地法人へCD-ROM(データ内容含む)を輸出する際、中国側での輸入 規制があり、手続きが複雑である。 (継続) ・現行では皮付き未燻蒸原木は原則輸入禁止、ロシア、カナダなど一部産地に おいて指定港での揚げ地燻蒸が認められている状況。必要性は理解できる ものの供給地が限定されることにより需給ギャップの偏在化、市況不安定要 因、さらには滞船リスクの増大要因や特定業者の優遇にも繋がっている。 ・書籍の輸入数量規制がある。 (継続) ・食料品輸入規制が存在する。 (継続) (7) 危険品輸出入規制 ・2015年8月に発生した天津浜海新区倉庫爆発事故の影響により、危険品の の強化 輸入規制があり、輸送方法の変更による運賃増や中国国内での購入への切 り替えの検討など問題となっている。 天津港(新港)、天津空港への送付ができないため、やむを得ず比較的緩和 されている北京空港への輸送を行っている。 ・天津新港の爆発事故を受け、中国国内の湾港や空港において全ての化学物 質の取扱いを禁止するなどの輸出入規制が拡大しており、危険ではない化学 物質の輸送にも支障を来している。 ・海外への危険品の輸出では、SDS(Safety Data Sheet)やラベルのGHS規 制がその国の言語で対応することが広がりつつある。(現在は中国)個別言語 と言う点が管理面での工数やコストを増大させるだけでなく、小さな取引先は 法整備についていけないために、今後供給対応に不安が出てくる。 ・青島港、空港ともに危険物の取り扱いが停止されている。従来使用していた 倉庫が安全基準を満たしていないため、輸入不可となり上海経由で対応中。 空港、港関連に問い合わせるも、再開の兆しなし。 (8) 輸入許可基準・手 ・砂糖や穀物の輸入時に発行される、自動輸入許可、及び動植物輸入検疫許 続の不透明性 可について、申請・認可プロセスや基準に裁量が働き、地域や商品などによ って運用がバラバラ。実態として輸入量を調整する非関税障壁になっている。 (急に新規許可を停止したり、発行を遅らせるなど)。対象商品については、 現在、海外からサンプルさえも輸入できない状況となっている。 (9) 輸入製品登録手続 ・海外生産品の医療機器商品登録に関して、クラスによらずCFDAの承認が必 の煩雑・遅延 要で、期間・コストが大幅に増加した。 国際整合(日本185万元)を理由としているが妥当性が無い。 ・製品登録手続きが煩雑である。 ・現在、保税区税関は保税区内の集中通関業務を税関システムで管理してい るが、新製品の品目登録の申請時間が長く(通常1∼2ヶ月程度)、出荷LTに 影響を及ぼすことがある。 (継続) ・新製品の品目登録の申請時間が長く、出荷LTに影響を及ぼすことがある。 (内容・要望ともに変更) 日機輸 日機輸 日機輸 日商 自動部品 自動部品 日機輸 日機輸 医機連 日機輸 日機輸 日機輸 問題点内容 15 / 183 要望 準拠法 ・ソフト関係の輸入規制の緩和。 ・ソフトウェア製品管理弁法 ・指定港の増加、規制緩和などの措置を期 待する。 ・書籍の数量規制の撤廃。 ・食料品輸入規制の撤廃。 ・危険品輸入規制の緩和。 ・中国危険化学品目録 ・化学物質の輸出入規制の緩和。 ・規制の撤回。 ・英語版での共通化。 ・危険物輸入の早期再開。 ・中国産品同等、もしくは差幅の低減を望 む。 ・関于発布薬品、医療器械 産品注冊収費標准的公告 2015年第53号 ・製品登録更新手続きの廃止。 ・医療製品に対する審査時間の短縮が望ま れる。 ・通関の迅速化。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 8 / 57 区分 9 意見元 No 問題点 問題点内容 要望 時計協 (10) 中古品機械・設備 の輸入規制 ・中古機械・設備の輸入規制がある。 (継続) ・中国での事業拡大を計画する企業にとっ ・輸入中古機・電製品検験 て、既存国内工場からの生産移管は中国 監督管理弁法(2002年12 における事業拡大上避けて通れないプロ 月31日付) セスであり、中古設備においても新規設備 同様の措置を望む。 ・規制の撤廃またはルールの明瞭化。 自動部品 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 自動部品 ・中古設備に対して輸入の規制がある。 (継続) ・中古機械・設備の輸入規制があり、商検局の事前承認手続きに数ケ月を要 し、製造スケジュールに影響を及ぼす。 (継続) 準拠法 ・輸入規制や手続きの緩和、期間短縮を要 ・輸入中古機電製品検験監 望する。 督管理弁法(2002年) ・輸入中古機電製品検査監 督管理規則(2003年/53 号) ・検験総局37号令 ・中古品船積み前検査など他拠点からの製品移管に伴う、使用設備輸入に関 ・輸入規制品目や手続きの更なる緩和、期 ・国家質量監督検験検疫総 する手続きに時間がかかる。 間短縮。 局公告(2014年第145号) (継続) (改善) ・国家質量監督検験検疫総局公告により、部分的に中古品船積み前の検査が不要となった。(この場合、2ヶ月の時間短縮) (11) 関税評価ルールの ・税関が輸入部材の関税評価について国際通念とは異なる運用をするケース 不公平な運用 が多く、対応に苦慮している。中国子会社が日本の親会社から輸入する部材 の価格に、日本の親会社へ支払っている製造ノウハウライセンスのロイヤリテ ィや商標使用料を加算するというもの。ノウハウや商標の使用は、輸入部材に 関するものではなく、完成品の製造に関するものであり、輸入部材とは関係が ないはずである。 また、「税関輸出入貨物課税価格査定弁法」第13条1項3号に定める、「特許 又はノウハウを実施するために特に設計又は製造された場合」について、ライ センス料との関連性を認めるのは、諸外国の関税評価規則には例がないと思 われる。 さらに、当該法令を根拠にした税関の調査・指導において、会社側が理屈を 尽くして説明しても、当局側が十分に理解せず、徴税ありきの姿勢をとる例が 多く見られる。 (継続) ・中国子会社が日本の親会社から輸入する部品の価格に、日本の親会社へ支 払っている製造ノウハウライセンスのロイヤリティを加算するというもの。ノウハ ウの使用は、輸入部品に関するものではなく、完成品の製造に関するもので あり、輸入部品とは関係がないはずである。 (継続) 16 / 183 ・国際標準に従った関税評価ルールを整 備してほしい。 ・また、現行法においても公正な運用を徹 底いただきたい。 ・税関総署令第213号「税 関輸出入貨物課税価格査 定弁法」(2014年2月1日 施行) ・国際標準に従った関税評価ルールを整 備してほしい。 ・税関総署令第213号「税 関輸出入貨物課税価格査 定弁法」(2014年2月1日 施行) 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 9 / 57 区分 9 意見元 No 問題点 自動部品 ・「税関輸出入貨物課税価格査定弁法」第13条1項3号に定める、「特許又はノ ウハウを実施するために特に設計又は製造された場合」について、ライセンス 料との関連性を認めるのは、諸外国の関税評価規則には例がないと思われ る。 さらに、当該法令を根拠にした税関の調査・指導において、会社側が理屈を 尽くして説明しても、当局側が十分に理解しようとせず、徴税ありきの姿勢をと る。 (継続) (12) 関税評価の不透明 ・税関より、輸入通関材の価額が低すぎるとして、税関が把握している平均価 性 額との差額分の関税を追加徴税しようとする動きが散発的にあり。正式な徴税 通知で無く、一般的に口頭で行われるため、強制力はなく、ルール違反を問 うことは難しいものの、輸入者にとり税関対応に大きな負担となっている。 (継続) ・他社で、輸入通関材の価額が低すぎるとして税関が把握している平均価額と の差額分の関税を追加徴税しようとする動きがあり、当社への波及が心配。 (継続) ・価格審査については、特定税関から特定品目を狙い撃ち的に審査され、関 係資料を用いて価格の妥当性を証明しようとしても最終的には税関との金額 交渉になってしまい、ある程度の金額支払で妥協せざるを得ないことが多々 ある。 (継続) ・税関からどのような根拠・情報に基づいて価格の妥当性を判断しているのか の情報は相変わらず開示されておらず、反論が非常に困難な場合もある。 (継続、要望追加) 日鉄連 日機輸 日機輸 日機輸 自動部品 日鉄連 問題点内容 要望 準拠法 ・現行法においても公正な運用を徹底頂き ・税関総署令第213号「税 たい。 関輸出入貨物課税価格査 定弁法」(2014年2月1日 施行) ・運用の透明化。 ・運用の透明化。 ・非保税輸出入品の課税価 格の確定方法に関する税 関総署令[2013]211号 ・輸入通関時に使用し許可されているHS Codeが事後調査で否認されることがあ る。商品明細が申告通りである限り、申告・ 許可時のHS Codeを最終のものとするよう にお願いしたい。 ・移転価格同時文書が通関価格の評価に 利用できるなど、一定の配慮を求めたい。 (13) 税務当局と税関当 ・2009年1月1日以降、一定基準を超過するコンサルフィー、ロイヤリティの支 局間での通関価格 払については中国の税務当局が支払名目、対価の妥当性を検証している 評価の相違 が、一方で税関も別の観点から対価の妥当性について着目、調査を実施して いる。税務当局、税関当局によって関連者間取引における着目点、見解が異 なる点も多い。 (継続) (14) 関税分類の不統 ・現在中国に輸入される無方向性電磁鋼板は、シリコン含有量0.6%未満の汎 ・当品種に対する通関コード認定の統一。 一・恣意性 用グレードが大半を占めるが、この品種の通関コード(HS CODE)の認定が 各地税関で不統一。これに起因して、関税の地域的不平等、通関処理の遅 れ、日本からの船積み書類の緊急訂正など多々問題あり。また、再輸出加工 手帳(保税手帳)に基づく異地通関の際や加工後製品の手帳消し込み処理 などでも、CODE認定不一致に起因する税関でのトラブルが散発している。 (継続) 17 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 10 / 57 区分 9 意見元 No 問題点 日機輸 日機輸 日機輸 日商 要望 準拠法 ・IJプリンタを含むプリンタは60ppm,以下(A4)かつ印刷幅297mm以下のもの は3%の関税、A3+サイズのものは本年から8%から下げられたものの、5%の 関税がかけられている。A3+が高い関税率になっていることの根拠が不明で あることのみならず、中国も加盟しているWTOのITAで関税0の対象となって いるにもかかわらず上記の関税が継続している。 (継続) ・HSコードについて、各地域管轄税関の担当者による解釈の違いがあり、中国 内に同一事業が複数拠点展開している場合、取引開始後に輸出入手続き、 適用関税率などで不整合のトラプルが生じるリスク有り。 (継続) ・同じ港でも、担当者が変更となれば、貨物に対するHSコードが変更となるケ ースがあり、これに伴い関税がUPするケースがある。(例:8%⇒10%)これは 感覚的な問題かもしれないが当該港の税金が不足している時期に多くみられ る。 (継続) ・事前審査結果は当該税関管轄地域内のみで有効で、他税関管轄地域では 有効でないという点につき、最近になって上海周辺の5税関、及び広東省内 の税関の間では相互にHS Code判定内容の有効性を認めるとのこと。多少 地域的に拡大する動きもある。 (継続) ・関税率設定の透明性を確保するため、十 分かつ妥当な説明をして頂くと同時に、関 税率の改善を図っていただきたい。 ・中国内のすべての税関でHSコードの解 釈の違いが起こらないようなしくみや法整 備をお願いしたい。 ・取扱貨物が多いため、HSコードの変更は ・中国海関法 理解できるケースもあるが、数年に遡って 適用せず、せめて同じ会計年度ないにし てほしい。そうでなければ採算の確保が 困難である。 ・税関自身ではなく指定通関業者による審 査であること、事前審査結果は当該税関 管轄地域内のみで有効で、他税関管轄地 域では有効でないという点は変化なし(左 記のように改善の動きはあるが)。税関自 身による審査、全中で有効な審査を引続 き要望したい。 ・各地方により同一品番の部材・完成品であってもHSコードの判断が異なるケ ・事前分類センターの発行する事前分類建 ースがあり。判断が難しいケースも確かに存在するために完全な一元化は難 議書の有効期間、有効地域を拡大する。 しいのは理解するが、企業としては過去に一度認められたHSコードが突然 現在は対象企業が対象税関にて1年間の 使用できなくなるような事例においては対応に苦慮するため、運用上この問 み有効。 題を打開する仕組みを構築いただきたい。 ・全国で通用する事前分類決定書の運用を 本格的に実施する。現在は実質本制度の 運用が行われていない状況。 ・過去に当局が使用を認めたHSコードに 関して、別担当者、別地域の当局が異議 を唱えた場合に、企業が仲裁を求めること のできる当局機関を設ける。 日機輸 日機輸 日鉄連 問題点内容 (15) アンチダンピング 措置の濫用 ・2011年9月8日、商務部は国内ステンレス鋼管企業の申請を受け、日本およ ・WTO AD協定に整合的な調査・措置の実 びEUから輸入され主に超臨界、超々臨界の発電所ボイラーの過熱器、再熱 施。 器に用いられる高性能ステンレス継目無鋼管に対するAD調査を開始。 ・パネル等報告内容の速やかな履行。 2012年5月8日、クロの仮決定。 2012年11月8日、クロの最終決定(AD税率9.2%∼14.4%:賦課期間2012年 11月9日より5年間)。 2012年12月20日、日本政府は中国政府に対し、同国が実施したAD調査に つき、WTOルール(AD協定)に不整合な点が複数存在しているとして、 18 / 183 ・商務部公告2011年第57 号 ・商務部公告2012年第72 号 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 11 / 57 区分 意見元 No 問題点 9 日鉄連 日鉄連 日鉄連 日鉄連 日鉄連 (16) アンチダンピング 税継続の不合理 問題点内容 要望 準拠法 WTO協定に基づく二国間協議を要請。 2013年4月11日、日本政府が世界貿易機関(WTO)に対し、パネル(第1審) での審理を要請。 2013年5月24日、日本政府の二回目の申請でWTOがパネル設置(DS454) を決定。欧州連合(EU)が、WTOに二国間協議を要請。 2013年6月13日、EUが中国に対しパネル設置要請(DS460) 2013年8月30日、DSB会合開催において、1回目の審議でEUのパネル設置 を承認。 2015年2月13日、パネル報告書のWTO全加盟国への送付。 2015年5月20日、日本政府がWTO上級委員会に上訴。 2015年10月14日、WTO上級委員会より報告書を加盟国へ配布。 2015年10月28日、DSB会合にてパネル報告書・上級委員会報告書が採択。 (追加、要望追加) ・2013年3月22日、内モンゴル北方重工業集団が、国内産業を代表して日本、 ・商務部公告2013年第24 EU、米国製の高温高圧用合金鋼継目無鋼管を提訴。 号 2013年4月24日、商務部がAD調査を開始する旨、官報告示。 2013年12月13日、商務部が日本、EU、米国製の高温高圧用合金鋼継目無 鋼管に対しAD調査でクロの仮決定。 2014年5月9日、商務部がAD調査の最終決定を行い、日本からの調査対象 品種の輸入量をnegligibleと認定(日本に対するAD調査の終了)。 (追加) ・2015年5月27日、武漢鋼鉄、宝山鋼鉄が国内産業を代表して日本、韓国、 ・日本に対する調査の中止。 ・商務部公告2015年第23 EU製の方向性電磁鋼板を提訴。 号 2015年7月23日、商務部がAD調査を開始する旨、官報告示。 ・2015年9月25日、安泰科技股 份有限公司が国内産業を代表して日本、米国 ・調査の中止。 ・商務部公告2015年第61 製のアモルファス合金を提訴。 号 2015年11月28日、商務部がAD調査を開始する旨、官報告示。 (改善) ・2011年4月8日、商務部がAD措置を撤廃する旨官報告示。規定された期日内に国内産業、国内産業を代表する個人・法人もしくは関係組織からサン セットレビューの申請が無かったこと、商務部も主体的に見直し調査を行わない旨決定したことに鑑み、2回目のサンセット見直しを行わず本措置は撤 廃された。 ・2000年12月18日、ステンレス冷延鋼板へのAD税賦課(日本、韓国) ・商務部公告2010年第68 家電、自動車向けの4アイテムは除外。また、中国外経貿部と別途最低価格 号(国内企業の申請受付) 承諾協議で合意した企業を除き、日本側8社に対し17∼58%、韓国メーカー ・商務部公告2011年第11 に対しては4∼57%のAD税を賦課。2006年4月8日、課税継続決定。 号(AD措置撤廃) 2010年10月18日、商務部が2011年4月8日にてAD課税期間が満了する旨 公表。課税継続を求める国内企業の申請受付を開始(2011年2月7日までに 国内企業の申請が無ければ、措置は4月8日で失効するが、申請を商務部が 受理し、調査の結果措置の継続が決定されれば、更に課税期間が延長され ることとなる)。 (継続) 19 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 12 / 57 区分 9 意見元 No 問題点 日鉄連 (17) 設備輸入の免税基 ・外資企業が自社設置用に輸入する設備は、免税枠が設定されているが、実 準の不透明・手続 際に輸入する個別の設備や装置について、税関の取り扱いの基準や判定が 遅延 曖昧。そのために、当該設備の説明資料や価格資料を提出しても中々許可 が下りず、工場の立ち上げや拡張に無駄な時間と労力が発生。 (継続) ・2014年、輸入設備免税優遇を受けられる事になったが、申請等が電子化さ れたものの実際の申請手続き完了までに6カ月を要した。手続きの進捗も解り にくくただ待つだけの状態が続いた。 (継続) (18) 輸入通関手続の煩 ・一部の地域については航空簡易通関ができないため荷物受取までに時間が 雑・遅延 かかる。 (継続) ・輸入申請から許可まで時間がかかっている。深圳向けの一般貨物の発送リー ドタイムは1日であるのに対し、試作品、設備のリードタイムは1週間を要する。 (継続) ・ソフトウェアを輸出する際、ライセンス等無体のものであってもメディア、ライセ ンス証書等を発送し輸入通関をする必要があり、コスト、納期に影響してい る。 ・ベトナム/フィリピン/日本から上海顧客先への製品を有償出荷時に、「上海で の通関、顧客受取り」までに2∼3週間と長い時間が必要になり、製品立上げ 短縮を実施する際の課題となっている。 ※米国顧客先へは、「米国での通関、OEM先受取り」は1週間程度で対応で きている。 ・すべてのハウス・エアー・ウェイビル(HAWB)の貨物到着がないと、マスタ ー・エアー・ウェイビル(MAWB)単位で輸入通関ができない。 日機輸 日機輸 日機輸 JEITA 日機輸 JEITA 日商 日機輸 問題点内容 要望 準拠法 ・判定基準や提出書類の明確化と処理の 簡素化。 ・申請手続きの可視化等改善を要望。 ・中国全土での航空簡易通関をして頂きた い。 ・試作品、設備は超短納期で発送する場合 があり一般貨物同様リードタイムを短縮で きるよう輸入申請制度を変えて貰いたい。 ・ソフトウェアをハードウェアと区別し、物理 的媒体の出荷を不要にして欲しい。 ・輸入通関作業の緩和による日数短縮を要 望したい。 ・HAWB単位で貨物が確認されれば、 HAWB単位で輸入通関手続きすることが できるようにする。 あるいは、貨物の到着前に輸入通関申 請・検査判断・許可をHAWB単位で完了 させ、貨物の到着後にHAWB単位に、個 数・荷姿を確認、マニュフェストと一致しな いHAWBのみを空港に留めおき、それ以 外の許可のあるHAWBは即時転送可と する。 ・輸出入通関業務時に要求される書類、手続きが、管轄商品検査局・通関、時 ・通関業務の規定及び運用の明確化。 期、商材によって異なる。新規商材及び新規港で輸出入業務を開始する場 合、または既存商材及び既存港であっても時期によって異なるため、都度事 前に必要とされる書類、手続きを確認する必要があり、業務効率が低下、必要 書類の諸経費が増加する。また、後追いで用意できない書類が発生する場合 は、通関が認められない可能性もあり大きな損失が発生する恐れがある。 ・免税通関の回数が居留証取得後の通関となるため、引き取りに時間がかか ・通関の迅速化をして頂きたい。 る。 20 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 13 / 57 区分 9 意見元 No 問題点 日機輸 ・中国・台湾(特に中国)に対する輸出・輸入が、春節(旧正月)前後に、配達予 定日が予測不能に陥る。 (内容・要望ともに変更) ・九洲港の貨物取り扱い停止に伴い、代替として西域港・洪湾港が取り扱いを 開始した。しかし、従来に比べて、埠頭荷役業務や輸入手続きが遅くなった。 ・日中問題に起因した通関業務の複雑化、遅延。 (継続) (19) 一時輸入手続の遅 ・修理や検査、展示会のために輸出入する工具や貨物の審査に時間がかか 延 る。(現在は18日) (継続) ・展示会のために輸出入する貨物の審査に時間がかかる。 ATAカルネの使用が認められているものの、実際には通関審査に時間がか かる、また別途資料の要求等があり認められないケースがある。 (20) 小口貨物の未着、 ・小口で発送する際の一部未着や延達がある。頻度としては、30PACにつき1 延達 件程ではあるが、納期支障をきたす。(主にEMS・航空貨物) 日機輸 日機輸 日機輸 医機連 日商 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 問題点内容 要望 準拠法 ・休みに左右されない通関の対応を希望。 ・埠頭荷役業務・通関手続きの時間短縮 (少なくとも従来並みに)。 ・通商を考慮した外交対応。 ・国家税関33号公告 ・誠実信用企業に対する通関手続きの優遇 ・国家質量監督検験検疫総 緩和策など。 局公告(2014年第145号) ・輸入手続の簡素化、期間短縮を希望。 ・日本国内においては、インボイス、伝票番 号による追跡が可能であるが、中国内で の情報が明らかにして欲しい。 ・通関業務の規定の明確化。 (21) 試作品の輸入通関 ・試作品輸入に関して、決められた書式で対応しているものの入手できるまで 所要期間の不明確 の期間がまちまちであり、開発日程に影響を及ぼすことがある。 (継続) (22) 輸入貨物検査手続 ・風力発電機主軸用軸受け(高額商品)の税関検査の頻度が極めて高い。同一 ・税関検査を回避する為、事前に準備すべ の煩雑・遅延 製品が同一先内に何度も税関検査を受ける他、検査時に開封を余儀なくされ き提出資料を明確にして頂きたい。税関 る為、自社で再梱包するにも多額の費用が掛かる。 職員の個別判断による為、前回税関検査 が発生した際に準備した資料でも役立た ない場合がある。 ・税関検査率及び要する時間に大きな変化なし。 (継続) ・CCC認可品にも関わらず、輸入時にCIQ現品検査対象となると、同一出荷に ・CCC認可品に対しては同一条件下での 含まれる同一商品が販売できず、検査完了まで数週間かかりうる。運用もしく 輸入手続きを適用してほしい。 はルールの見直しが必要。 (継続) ・サンプル品や設備等の一時輸入手続きには100%の貨物検査が実施され、 ・輸入手続きの簡素化、期間短縮を要望す 約2週間を要するため、製造スケジュールに影響を及ぼす場合がある。 る。 (継続) (23) 輸出検査の煩雑・ ・中国輸出商品検査法に基づき、法定検査の輸出商品は全部生産完了してか ・信用管理制度を導入し、商品検査局から ・中華人民共和国輸出入商 遅延 ら商品検査の申告に行く。商品検査を受けた後、コンテナに詰めて出荷可と 認められた会社は出荷後に商品検査を申 品検査法 なる。当社のような出荷量が多い会社にとっては手続きが困難となる。 告できるようにして頂きたい。 (継続) ・中国輸出商品検査法に基づく法定検査は、検査目的・内容及び検査にかか ・信用管理制度を導入し、商品検査局から ・輸出入商品検査法 る日数が不明瞭なため、納期管理に苦慮している。 認められた会社は出荷後に商品検査を申 (継続) 告できるようにする。 21 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 14 / 57 区分 9 意見元 No 問題点 日機輸 (24) 輸出入申告価格の ・国際貿易において、契約価格の事後の変更或いは仮価格での輸出入といっ 事後修正不可 た事態があり得るにも拘らず、中国税関は通関手続き完了後の事後修正は不 可。外貨決済において通関証明書が証憑として要求されるため、契約価格を 変更せざるを得ない場合、対応する手続きが無い。 (継続) (25) 不良品の返品の通 ・中国製品を輸出後、不良品とその費用処理(返品、顧客側の廃棄費用、ロット 関手続の困難 不良の選別費用)が困難。 (継続) (26) 分公司による通関 ・分公司には法人格がないため、商務局への対外貿易届出が行えず、自らの 業務不可 名義で通関業務を行うことができない。分公司は自らの通関専用印を届け出 ることもできないので、総公司名義による通関業務手続きの代行を行うことし かできず、通関の度に煩雑な作業を強いられている。 (継続) ・中国での分公司には法人格が認めておらず、独自での通関業務ができず、 本店名義による通関となるため追加の業務処理が発生している。 日機輸 日機輸 日機輸 日商 日機輸 建産協 日機輸 JEITA 問題点内容 要望 準拠法 ・修正申告に柔軟に対応できる制度。 ・税関法 ・外貨決済管理条例 ・手続きを簡素化して頂きたい。 ・分公司名義による対外貿易届出を可能に ・中国会社法第192条 するなどして、分公司が主体的に通関業 ・「税関の通関単位に対す 務を実施できるような法整備をお願いした る登録登記管理規定」第6 い。 条、第8条、第49条ほか ・分公司名義による通関業務が可能となる 法整備をお願いしたい。 中国会社法 (27) FTA原産地証明書 ・国家質量監督検験検疫総局が各地に設置した出入国検験検疫局が発給す ・ASEANと中国での、発給機関同士での 発給における原産 るASEAN-China FTAの特恵関税享受のための原産地証明書につき、発給 発給時の確認事項のレベル合わせ。 性の確認不足 当局が輸出中国企業の便宜のために特恵関税享受の要件である付加価値 基準の達成を十分確証せずに発給している虞があり、後日、輸入国の税関と 紛争を生じさせる可能性があり、中国原産製品を購入してASEAN諸国に転 売する場合、安心して特恵申請ができない。 → 改善なし (継続) (28) FTA原産地証明書 ・中国から、ASEAN・中国FTA(ACFTA)を利用して、ASEAN諸国に輸出 ・仲介国のInvoice価格の記載を希望する。 ・中国FTA(ACFTA) の輸出者価格記載 (仲介貿易)する時、証明書に記載するInvoice価格を仲介国のInvoice価格 要件の不都合 にしたいが、実際は輸出者の価格になってしまう為、ACFTAを利用する事が 難しい。 (29) FTA原産地証明書 に記載するHSコー ド適用ルールの不 透明 ・ASEANや中南米各国(チリ、ペルー等)向けにFTAを利用するため、原産地 証明書を商検局から取得するにあたり、商検局がFTAの条文とは異なる(或 いは、条文に記載の無い)独自の要求を行うことにより、FTAが利用出来な い、或いはFTAの利用に遅れが生ずる状況が散見される。FTAの条文に沿 った対応を要望する。 例)ASEAN-中国 FTAでは、その施行細則上に、原産地証明書に記載する HSコードを、輸入国のHSコードとする旨の規定がある。しかしながら、輸 入国と輸出国(中国)のHSコードが異なる品目につき、中国各地の商検 局が、自国(中国)のHSコードを記載する様、要求している。商検局の要 求通りに発給された原産地証明書は、輸入国では条文違反となることから FTAが利用出来ない、或いは商検局との交渉に時間を要し、FTAの利用 に遅れが生じる場合がある。 22 / 183 ・中国中央政府から各地の商検局に対し ・ASEAN-中国 FTA 施 て、条文と矛盾したり、条文に記載のない 行細則(REVISED OPERATIONAL 要求を行わないよう、指導徹底を要望す CERTIFICATION る。 PROCEDURES (OCP) FOR THE RULES OF ORIGIN OF THE ASEAN-CHINA FREE TRADE AREA) ・中国と中南米各国(チリ、 ペルー等)とのFTA 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 15 / 57 区分 9 意見元 日機輸 No 問題点 問題点内容 要望 準拠法 ・輸出入申告時に使用するHSコードについては、各国税関での解釈相違によ ・FTA原産地証明書に記載するHSコード ・中韓FTA条文、原産地証 り、同一商品であっても、輸出国/原産地発給国側と輸入国側でHSの不一致 が「輸入地側HSコード」である旨を明記。 明書書式 が生ずるケースがある(いわゆる分類問題)。 ・中韓FTA原産地証明書書式の改定に向 China-Korea原産地証明 FTA原産地証明書に記載するHSコードについては、多くの場合、輸入地側 けた両国政府への課題提起と働きかけ。 書書式(22ページ目) http://fta.mofcom.gov.c HSコードを記載するものと解されているが、本来はFTAの協定本文や証明 n/korea/annex/xdwb_03 書書式上で明示されるべきところ、2015年12月発効の中韓FTAでは、その _en.pdf 定義がなく不明確となっている。 ・Asean-China原産地証明 具体的には、原産地証明書書式のBox.9において、"HS code (Six-digit 書書式 code)"としか記載がなく、発給地側・輸入地側どちらのコードを記載すべき ・Asean-Korea原産地証明 か、FTAのルールとして定義されていない。 書書式(12ページ目) <参考:記載すべきHSが定義されている事例> −Asean-China FTA:原産地証明書(Form E)のBox.7にて、"HS number of the importing Party"と明示。 −Asean-Korea FTA:原産地証明書(Form AK)のBox.7にて、同上記載。 日機輸 JEITA (30) FTA原産地証明書 ・中国-コスタリカFTAを利用する際には、「海 关总署公告2012年第47号」に基 ・税関総署の政策変更に沿った対応を要望 ・海关总署公告2012年第 の新様式の不徹底 づき、2013年10月15日より、新しい様式による原産地証明書の利用が義務 する。 47号 付けられている。一方、一部の商検局(例:厦門地域)が依然として古い様式 を使用していることにより、FTAが利用出来ない、或いはFTAの利用に遅れ が生じる場合がある。 日機輸 (31) 原産地表示規則の ・前工程と後工程の異なる半導体を海外から輸入する場合に、外装箱もしくは ・半導体サプライヤは前工程と後工程が異 半導体の原産地決 そのラベルに明記されている原産地が、輸入国での原産地決定規則に一致 なる半導体を海外に出荷する場合は、事 定基準の国際的不 せず通関にトラブルが生じること。原産地決定基準はHSコード基準、付加価 前に輸入国における原産地決定基準を理 統一 値基準等複数存在するため、上記半導体の場合に判断基準によっては前工 解し正しい原産地を外装箱もしくはそのラ 程が原産地になることもあれば、後工程が原産地になることもある状況。なお ベルに明記する。 前工程(の発生した国)と後工程(の発生した国)の両方を外装箱もしくはその ラベルに明記する方法、あるいは原産地を記載しない方法も存在するが、国 や地域によっては(少なくとも中国においては)このような形を認めないケース も存在。 日機輸 (32) 輸出発票発行シス ・2013年1月、税務局が輸出発票発行システムを変更、発票発行量が多い貿 テム変更による会 易会社の仕事量が非常に増えた。 社負担増 (継続) (33) 輸出通関完了通知 ・商品輸出に際して輸出通関完了通知の発行が遅れる事が度々発生。 発行の遅延 通常通関完了通知を受けて外管に増値税返還の申請を行うが、通知遅れに より返還遅れも発生してしまう状況となっている。 ・日本税関の日本向け輸出時における出港前報告制度(AFR)実施により、日 本到着までのリードタイム延長と手続き費用負担が増加。リードタイムが2日∼ 最大5日の延長となる為、生産前倒し等の調整が必要となり、費用負担が増加 する。 (継続) 日機輸 日機輸 23 / 183 ・国際標準に従った発票ルール運用。 ・完了後即時発行へ改善を要望。 ・出港前報告制度(AFR)の見直しをお願 いしたい。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 16 / 57 区分 9 意見元 No 問題点 日機輸 (34) 税関の通達公布か ・税関の通達公布から実施までの期間が短く、実務上対応が困難な場合があ ら実施までの猶予 り、デリバリー面で問題となることがある。 期間の不足 例:2014年11月20日に北京空港の税関より通達があり、同月24日より、BL・ AWB1通に複数のインボイスを記載できたものが、BL・AWB1通にインボ イス1通に変更になった。当初、システム操作、連携の問題があり、商品が 輸出できず、最終的に翌月に物品の返品処理を実施。 (継続) (35) 税関における情報 ・税関における輸出貿易の非公開情報が漏えいするケース(情報提供のセー 漏えい ルスもあり)があり、各社の仕向地・機種・価格情報等を入手することができ、 経営リスクが大きい。 (継続) (36) 地方港湾による手 ・入港、接岸、荷役許可時の必要書類、所要時間が港湾ごとにまちまちで統一 続きの不統一 されておらず滞船等のリスクに晒されるケースがある。 (37) 輸入統計品目表の ・複数の統計品目番号(Sub Heading)に同じ表示の品目(例Ink Jet 不明確 Printer)が有り、適切な分類番号が分かりにくい。 (38) 統計品目番号の事 ・税関への統計品目番号の事前教示照会をしたが、規定では、輸入前45日以 前教示制度の裁 内に照会することとあり、照会後45日以内に裁定されるはずであるが、回答ま 定・回答遅延 でに3ヵ月以上と非常に長い時間を要している。 (1) 加工貿易制限の強 ・2015年11月25日、商務部が貿易の安定成長を維持し、輸出入商品の構造 化 調整を図るため、加工貿易制限類目録の調整を公告。税関は、企業の信用 状況に基づき、高級認証企業、一般認証企業、一般信用企業、信用喪失企 業の認定を行う。 (2) 加工貿易における ・2014年7月2日、財政部税関総署が78品目の鉄鋼製品に対する保税措置の 保税措置の撤廃 撤廃を公告。 2014年8月28日、実施につき、保税政策の移行期間が2014年末まで延長さ れ、2015年1月1日より廃止。 (3) 保税輸入への銀行 ・1999年10月1日、加工貿易に従事する企業の自律的な遵法精神を高め、保 保証金制度の一律 税貨物の横流し(密輸)を防止する為に企業をA,B,C,Dに審査区分し、Aを除 適用 くB,C区分企業が鉄鋼(電磁鋼板を除く)を含む11の制限品目を保税輸入す る際に銀行保証金台帳制度の実転(保証金を積む)を義務付けた。 熱・冷・表面処理鋼板が対象で、B,Cに区分された企業の保証金負担は深 刻。陳情の末に負担を軽減するべく、保証金半額化、担保差し入れ、EGの除 外等が行われた。 保証金半額化は2000年5月、EGの除外は2000年7月以降も実施され、2004 年も継続。 2007年8月23日、銀行保証金台帳制度について東部地区(北京市、天津市、 上海市、遼寧省、河北省、山東省、江蘇省、浙江省、福建省、広東省)と中西 部地区での適用に差を設け、中西部地区への加工貿易企業の進出を促すこ ととした。具体的にはA類企業制限類について東部で空転→実転(50%)、B 類企業制限類について中西部で実転(50%)→空転と変更された。 2008年12月1日、景気悪化に伴い、キャッシュフローの改善を通じて、加工貿 日機輸 日機輸 JBMIA JBMIA 10 自由貿易地域・経 日鉄連 済特区での活動 規制 日鉄連 日鉄連 問題点内容 要望 24 / 183 準拠法 ・税関通達 ・税関等公共機関における機密情報漏えい 防止の徹底。 ・Sub Heading以降の分類番号で分かり易 ・関税定率法 い品目表記に改善して欲しい。 ・遅くても45日以内に裁定・回答できるシス ・中華人民共和国海関進出 テムを設定して欲しい。 口貨物商品帰類管理規定 ・規制の撤廃。 ・商務部税関総署公告 2015年第63号 ・保税措置の延長。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 17 / 57 区分 意見元 10 時計協 日機輸 JEITA No 問題点 易企業を支援するため、A類企業の制限類は空転(保証金積み立て免除)へ と変更された。 (継続) ・従来は時計部品メーカーで制限品を扱っている会社でも比較的小規模企業 に対してのみ保証金を積むよう求められ、大規模メーカーは保証金免除と優 遇されていたが、2007年8月以降全ての時計部品メーカーに一律に保証金 を求めるようにルールが変わった。 (継続) (4) 保税区の搬入・搬 ・24時間体制で稼働している顧客へ、緊急で保税パーツを提供する場合があ 出手続時間の地域 る。日本から急ぎ輸入しても、保税区での在庫登録に時間がかかり、即時に 差 顧客へパーツ供給サービスを行うことができない。上海総合保税区など入出 庫の柔軟性で改善のみられる地域もあるが、管轄地域毎で対応力に大きな 差がみられる。ビジネスの地域拡張を考えても全国的レベルではまだまだ改 善の余地は大きいと感じる。 現在も進展なし。(2016年1月時点) (追加) (5) 保税転送通関(転 ・區區流轉のように通関上の制約が撤廃されつつあり、非保税トラックの利用、 関)手続き規制 夜間の転送、通関回数の削減などが実現できつつある。 しかしながら、例えば無錫から上海のような異なる税関支所間の保税輸送は、 税関システムの連動ができず実質的に制度が使えない状況となっている。 日鉄連 (6) インセンティブ付輸 入鋼材の国内転売 規制 日機輸 (7) 過度に厳格な保税 対象材料の損耗基 準 (8) 保税品の在庫廃棄 制限 JEITA 日機輸 問題点内容 (9) 輸出加工区域から の廃棄資産搬出手 続の煩雑 要望 準拠法 ・保証金制度の廃止。 ・2007年7月23日付で発布 された海関総署公告2007 年第44号 ・保税区(倉庫)での在庫登録を、貨物出庫 後にして頂きたい。 ・中国内での各支所間での税関システムの 連携の実現。もしくは、保税転送の審査・ 制約そのものの撤廃し、保税輸送の申請・ 許可を簡素化する。24時間、非保税トラッ クでの保税転送を実現する。 ・1994年9月、優遇税制等を利用して輸入した鋼材の転用を防止するため、バ ・制度の緩和・撤廃。 ーター取引、辺境貿易に対する優遇措置の廃止、外資系企業が自家使用す るため輸入した鋼材の国内転売禁止、再輸出用製品を生産するため輸入し た鋼材の国内転売禁止、経済特区、開発区、保税区内の建設工事向けに輸 入した鋼材の区域外への搬出禁止、等を実施。 (継続) ・保税対象樹脂材料の損耗に対する許容率が低過ぎる(3%以内)。実際の加 ・許容率の向上。 工では10%前後が妥当。加工時の損耗が税負担となっている。 (継続) ・保税品は以下の方法でしか、今後転売される見込みのない在庫の廃棄がで ・輸入通関をすることなく、保税状態のまま きない。 廃棄できるようにする。 1) 輸入通関し、関税・増値税を支払い内貨にした後、一般区で廃棄 2) 発地に輸出返品し、輸送費用を支払い発地で廃棄 そのために、関税、増値税、輸送費用などの余計なコストが発生する。 ・資産の廃棄において、輸出加工区域から搬出の際、税関手続き上、購入時 ・発票でのチェックではなく、会計帳簿や会 の発票が要求される。過去に購入した古い資産の発票を準備する際に多大 計システムからのデータでのチェックに変 な工数がかっている。 更することによる運用の簡素化。 (変更) 25 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 18 / 57 区分 10 意見元 No 問題点 日機輸 (10) 経済開発区での人 ・弊社は、天津経済開発区(TEDA)に位置しており、今まで人事関係の制度、 ・天津経済開発区(TEDA)でも各種登録、 事関連申請・審査 審査は開発区の規則により実施してきた。11年度から天津市での統一管理に 申請作業ができるようにしていただきた の変更 なり、各種申請、審査など市内で実施するよう変更になった。規則の適用程度 い。 も変化しており、対応作業が発生している。 (継続) 日機輸 (11) 自由貿易試験区に ・上海自由貿易試験区における企業の増値税インボイスについて、自社で発 ・取引規模拡大により、増値税インボイス発 おける自社増値税 行できない。自由貿易試験区に指定された会社で発効後、バイク便で正本を 行の件数と頻度が増えてきたため、自社 インボイスの発行 会社に送付しなければならない。 で増値税インボイスを発行できるようにし 不可 てほしい。 日機輸 (12) 自由貿易試験区で ・上海自由貿易試験区におけるネガティブリストがあるが、試験区内企業が営 の営業範囲品目追 業範囲を追加をする際の申請手続きが煩雑。 加手続の煩雑 (継続) ・手続きを簡素化していただきたい(例: ネ ガティブリスト以外は経営可能、など)。 時計協 (13) 保税区における外 ・外国企業に保税倉庫物流サービスにかかわる増値税(倉庫サービス:6%、 国企業への増値税 国内輸送:11%)を転嫁している。 賦課 (継続) ・保税区域に於ける外国企業への増値税 撤廃。 JPETA (14) 保税区企業の増値 ・保税区企業においては人民元建で調達した材料・資材及びその他費用支払 ・日本と同様、未収増値税は確定申告によ 税の仕入税額控除 時に発生する増値税は、人民元販売に対応する分しか控除が受けられない。 り還付を受けられるようにしてほしい。 の限定 大半の企業が保税販売をメインとしている中、控除できない増値税はコストと せざるを得ず、結果的に競争力を削ぐ結果となり、保税区(自貿区)に進出す るメリットがない。 (継続) 日機輸 (15) 保税加工貿易(手 冊、保税部材)の管 理ルールの全国不 統一 日機輸 (16) 一方的で猶予期間 ・大連保税港区内に当社が借庫している製品倉庫に関して、大連税関/大連政 ・倉庫移転に関しては、引越し負荷を最小 がない保税倉庫移 府(管理委員会)より一方的に移転して欲しいとの通告があった。2015年2月 限に抑えるため、製品在庫を絞るなど事 転通告 の通知に対し移転期限が当初3月末と、短手番での調整を強いられる内容で 前調整に労力と時間を要する。適正な手 あった。(その後4ヵ月の猶予を得ることが出来た。) 番をとった上での移転指示を望む。 問題点内容 要望 準拠法 ・保税加工貿易(手冊、保税部材)に関して、複数のポイントにおいて全国にて ・税関内部にて各地方税関の保税加工貿 運用ルールがまちまちであり、長期的にその運用の違いを一元化していくこと 易に関しての管理ルールを統一するプロ を多国籍企業として希望する。 ジェクトもしくは監査制度を推進する。 例①手冊クローズ時のプラスの差異、マイナスの差異に対しての納税の考え 方の違い。両方の差異見合いの納税を求められるケースもあれば、マイ ナスの差異のみの納税を求められるケースもあり。 例②手冊申請後消込前の通関への単耗(部材使用量)情報の修正申告の違 い。電子帳冊を使用しても認められないところもあれば、電子手冊でも認 められるケース有など。 例③転厰(保税部材の国内移動)における国内調達部材の増値税控除。認 められないケースが多いが、一部では認められるケースもあり。 26 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 19 / 57 区分 意見元 No 問題点 11 利益回収 日機輸 (1) 役務対価・ロイヤル ・技術ロイヤルティを中心とした中国外への非貿易送金に関しては、複数の関 ・非貿易海外送金(特に技術ロイヤルティ契 ・商標法第40条3項 ティ等非貿易送金 連当局の許可事項となっており、商務局、版権局、商標局、知識産権局の許 約に基づくロイヤルティ使用料)に関連す ・技術輸出入管理条例 規制 可、ならびに銀行による送金許可など手続きがあり、主要諸国と比較し過剰な る手続の簡素化。 ・専利実施許諾契約登録管 登録事務要請である。 理弁法 (継続、要望一部削除) ・技術契約認定登録管理弁 法 ・現地子会社に対する技術ライセンスのロイヤリティについて、税務局が日本 ・正式な移転価格の調査において指摘す への送金を認めないことがある。中国では5百万ドル以上の送金の場合、税 べき事項であり、個別の送金を停止するよ 務当局に行って源泉税、営業税を支払ったことを追認する印を取得し、更に うな運用は避けていただきたい。 外貨管理局で送金許可をとる必要がある。税金を払っているにもかかわらず 税務当局が印を押してくれず、ブランド使用料、役務費、ロイヤリティ等につ いて約17億円の送金が2年間とまった事例あり(無錫)。当該子会社が赤字 で、移転価格上、多額のロイヤリティ送金は認めないとの立場。 (継続) ・当社が提供したサービスの対価を受け取る契約で知的財産権を移転せず当 ・お互いのビジネス発展のため、税金及び 社が保持する場合、支払い手続きが煩雑で時間を要する。地域によって扱い 海外送金手続きを明瞭にして頂きたい。 が異なる事もあった。 (継続) ・中国の子会社から外貨による支払を受ける際に、当局から支払差し止めを受 ・可能な限りの規制撤廃。 けることがあるが、その運用が恣意的であり、透明性がない。 ・撤廃出来ない場合には、ルールの透明 (継続) 化。 (2) 政府によるロイヤル ・ロイヤルティ料率について、商務局から呼び出しを受け、料率の低減を求め ・審査認可を必要としない技術輸入に関し ・技術輸出入管理条例 第 ティ率引下げ要求 られる。特段合理的な理由も(当事会社としては)感じられないし、自由輸入技 ては、法令通り運用していただき、事実上 17条 術の場合は技術援助契約の審査制はなくなった(登録制に移行した)にも係 の審査を行うことは避けていただきたい。 わらず。結果的に料率を変更させられた例はないが、当局交渉に時間がかか り、支払時期が遅延。 (継続) (3) PE課税拡大解釈 ・駐在社員の給与の日本本社への送金が、PE対象と疑われ送金が止まること ・恒久的施設の拡大解釈を止め厳格に運 により駐在員給与 が多発していた。国家税務総局が細則を発行することで収束に向かっていた 用すること。 の本社向け送金停 が、実際には発行されておらず再燃が懸念される。 止 (継続) (1) 海外送金規制の厳 ・国家外貨管理局によるクロスボーダー人民元建て受払い、外貨支払・受取規 ・外資企業に対する送金の原則自由化と手 ・外貨管理条例、「直接投 格・手続煩雑 制について、緩和されつつあるものの、依然として、人民元転や立替払い費 続きの簡素化を強く要望する。 資外貨管理をさらに簡素 用の外貨送金など様々な場面において煩雑な手続きなどにより不便を強いら 化することに関する問題 れている。 についての通知」 (継続) (2011.11.23 国家外貨 管理局) ・貨物貿易外貨管理法規に 関する問題の通知(匯発 [2012]38号) ・外貨管理局「貨物貿易外 日機輸 JEITA 日機輸 日機輸 JEITA 12 為替管理 日機輸 問題点内容 要望 27 / 183 準拠法 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 20 / 57 区分 意見元 No 問題点 問題点内容 要望 準拠法 12 貨管理試行手引きの実施 細則」 日機輸 日機輸 JEITA 日製紙 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 JEITA ・2012年8月1日以降で貿易取引に関して緩和されるものの依然として真実性 ・規制緩和、手続きの簡素化。 の確認や、通関時の照合等の手続きが厳格かつ煩雑。 (継続) ・備案の提出から認可までに時間を要し、支払が遅延することとなる。 ・規制緩和、手続きの簡略化を要望した い。 ・海外への仕入支払について、外貨管理局の指導により銀行へのエビデンス ・外貨送金手続きの明確化と簡素化の実 の提出資料が増加し、送金準備に大きな労力が必要となっている。また、銀 行。 行でのチェックに時間がかかり、着金が遅れるなどビジネスにも支障が出てい る。 ・上海市において、三国間貿易の外貨決済(送金)には、各種証憑が必要とな ・規制の緩和、外貨貿易決済の改善等。 り、手続きが煩雑となった。 ・「貨物貿易外貨管理法規に関する問題の通知(匯発[2012]80号)」の施行 ・保税区中の会社は他社名義で通関する (2013年8月1日)による貨物代金決済の改革に伴い、自社通関に関する対外 場合が多いため、送金面がもっと簡素化 送金手続きが簡素化したが、他社名義通関(商物流不一致)の場合は送金手 にしてほしい。 続きが複雑になった。 (改善) ・2014年、「上海 漚発[2014]26号」により手続きが簡素化された。 (2) 外貨資本金の人民 ・5万ドル以上の非貿易(コンサル費)の支払は税務局に備案後送金きでるが、 ・平日準備のため監査項目とサポート資料 ・サービス貿易に係わる外 元転規制 送金後の監査対応は、監査書類が明確にされていないため平日準備でき を明確してほしい。 貨管理法規(匯発 ず、監査される際の対応が困難。 [2013]40号) (継続) ・人民元転や立替払い費用の外貨送金など様々な場面において煩雑な手続 ・規制の緩和と手続きの簡略化。 ・外貨管理条例[2013]19号 きがあり、規制回避/支払期日遵守のための時間やコストを要し、業務効率を 公告 大きく下げる要因となっている。 ・中国人民銀行上海分行 例:税金を払ってからでないと送金できない。 「上海市銀行同業公会へ (継続) の回答」 ・直接投資に係る外資管理 政策のさらなる改善・調整 に関する通知(2012年、 国家外貨管理局) ・外国為替管理条例、等 ・中国内の企業が外国企業のために人民元で立て替えた費用を外貨で回収 ・人民元立替の外貨建請求の容認。 することができない。 取引契約を締結した上で、サービスフィー等の名目で回収する場合は、別途 営業税が課税されることとなってしまう。 (継続) 28 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 21 / 57 区分 12 意見元 No 問題点 日製紙 (3) 人民元の外貨両替 ・当社の中国グループ会社は、外貨建て債務を抱えている。2015年の年末か ・人民元はいまや、SDRの構成通貨であ 規制 ら人民元安が進み、2016年年初、急激に進んだ。そこで、早急に外貨建て債 る。このような規制は行わず、自由に利用 務を弁済し、今後の為替リスクを軽減しようとしたところ、元から外貨への両替 可能であるという要件を維持すべき。 に対して規制が掛かった。人民元安に拍車がかかることを懸念してのことと思 われる。 日機輸 自動部品 (4) 出向者日本払支給 ・「サービス貿易に係わる外貨管理法規(匯発[2013]30号)」、「サービス貿易 ・法規発表前、運用ルールの整備が必要。 ・サービス貿易に係わる外 与の送金困難 などの項目の対外支払税務備案に係わる問題についての公告[2013]40号」 貨管理法規(匯発 の施行(2013年9月1日)により、日本払給与の事前備案がなかなか受理され [2013]30号) ず送金が困難になっている。 ・サービス貿易などの項目 (継続) の対外支払税務備案に係 わる問題についての公告 [2013]40号 ・日本親会社は日本での社会保険料を支払う義務があるので、給与計算を日 ・何等かの証憑類を提示する事で、親会社 ・外貨管理条例19号公告 本で行い、個人負担分を立替納付する必要がある。また、単身赴任の場合は の立替えた給与等人件費の中国現法から 留守家族用に日本で給与等支払いを行う必要もある。然るに、中国現地法人 の送金を許諾して欲しい。 から親会社への立替金送金を許可されている会社とそうではない会社、地域 が混在する。 2013年の国家税務総局公告第19号(通称19号公告)では、駐在員給与等の 中国現法と親会社との金銭の送金を許諾していると解釈できるが、現在の為 替運用方法と明らかに矛盾している。 (継続) 日機輸 (5) 債権・債務の相殺 の困難 日機輸 日機輸 日商 日製紙 日機輸 問題点内容 要望 準拠法 ・親子会社間でさえも債権債務の相殺が認められておらず、送金手数料等の 費用が発生することとなる。 (変更) ・規制緩和により、親子会社間での相殺処 ・「多国籍企業外貨資金集 理ができるよう要望したい。 中運用管理規定(試行)」 の公布に関する通知」(匯 発[2014]23号) ・現状入金見合いの為替予約は締結・実行できず、支払いにのみ為替予約を ・入金した資金に対して記帳通貨に合わせ 締結・実行可能となっている。 る為の為替予約・両替を出来るようにして (継続) ほしい。 ・日本親会社・中国子会社との債権債務の相殺が認められず業務工数が大。 ・親子間限定でも債権債務の相殺を認めて 頂きたい。 ・認可された多国籍企業は、グループ間の外貨建債権債務の相殺が可能とな ・規制の緩和、外貨貿易決済の改善等。 ったが、その対象は一部に限られている。余分な経費、事務処理を圧縮すべ く、その範囲を拡大させて頂きたい。 (6) 海外からの送金に ・中国から成果物の輸出後90日以内に対価の入金がないと、その後の海外か ・90日ルールの緩和または撤廃。 おける輸出後90日 らの送金が極めて煩雑になる。当企業グループ以外の日本の会社で標準支 入金ルール 払いサイトが90日あるいはそれ以上の会社があり、取引に困難をきたす。 (継続) 29 / 183 ・貿易信貸登記管理(延期 收款部分)操作指引 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 22 / 57 区分 12 意見元 No 問題点 日機輸 (7) 現地下請企業の海 ・中国国内プロジェクト向けに、サブコンとして中国企業(自社工場、合弁会社 外調達に対する外 を含む)を起用する場合、外貨送金規制により、中国国内調達品に対しては 貨送金規制 外貨を受領できない。 やむなく中国企業とのコンソーシアム、Off/On portion契約分割などとせざる を得ず、実態にそぐわない契約形態、契約責任が曖昧、客先にとっても不便 などの不都合が発生。 (8) 外貨管理関連法令 ・外貨管理に関わる法令解釈等の地域差が大きく、不統一。 解釈等の地域差 (1) 金融引締措置実施 ・金融機関に対する通達・口頭指導等により、貸付総量規制が行われる。 の不透明 (継続) (2) 中国金融機関の国 ・一銀行からの一会社グループ、一会社に対する貸出、与信規制が存在。 内融資規制 ・預貸比率管理が強化。 ・短期外債枠削減。 (継続) 日機輸 13 金融 日機輸 日機輸 問題点内容 要望 ・海外企業との契約においては、外貨送金 規制を撤廃。 ・外貨管理関連法令解釈の統一化を望む。 ・金融自由化。 ・諸通達 ・不動産や投機行為に対する規制は必要 だが、事業会社に対する規制を緩和して 欲しい。 ・銀行法等 ・貸付通則(1995年7月27 日公布) ・当局から銀行への窓口指 導 ・一部の資本項目外貨業務 管理のさらなる明確化及 び規範化に関する問題に ついての通達(匯発 [2011]45号) ・流動資金貸出暫定弁法 日機輸 (3) 短期対外債務のロ ・短期運転資金に関し、銀監会(CBRC)指導に基づきロールオーバー不可と ・当該指導の見直しを要請する。 ールオーバー不可 なっている。 (継続) JPETA (4) 厳格な運転資金借 ・金融機関からの運転資金目的の短期借入に関し、支払事実を証明する書類 入要件 を銀行に提出しなければロールオーバーができない制度となっているが、売 掛金回収遅延が状態化している中国においてこのような制度では資金を回す ことは困難。 (継続) (5) 進出企業の海外資 ・投注差等で枠が縛られているため、また、当局の金融コントロールにより、必 金調達規制 要な資金が調達できないリスクがある。 (継続) (6) グループ金融にお ・グループ金融会社(財務公司)が直接行うグループ金融において、グループ ける最適金利設定 最適の金利設定ができない。金利自由化は進んでいるが、依然当局通達や の困難 窓口指導等が残り、グループ金融会社(財務公司)が直接行うグループ金融 において、金利設定に実質的な制限がある。 (追加) (7) 銀行融資及び株式 ・これまでグループ金融会社(財務公司)から融資を受けてきたが、今後、同様 市場からの資金調 の融資を受けることが難しくなる可能性がある。銀行からの融資や株式市場か 達の困難 らの資金調達は規制が厳しく可能性が低いことに加え、制度も不備である。 (継続) (8) 転貸禁止ルール ・2015年8月6日「最高人民法院 关于懌理民间借贷案件适用法律若干问题的 规定」にて企業同士の直接の金銭貸借が認められたが、人民銀行「贷款通 湇」には人民銀行からの許可を取得した金融機関のみ貸付業務可能する条 文(21条)は残っている。 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 30 / 183 準拠法 ・制度を諸外国並みに緩和して欲しい。 ・外貨管理規制の一層の緩和。 ・投注差の縛りの廃止。 ・外貨管理弁法(2003第28 号) ・国家外貨管理局通知 ・人民元金利管理規程 ・金利自由化(預金)。 ・外資企業向け環境の改善(規制緩和)。 ・外資系企業が株式市場に上場できるよう 制度を整備していただきたい。 ・「贷款通则」でも直接の貸借を可能とする 旨明確化し、グループ企業含めた企業間 の自由な転貸を可能とするよう転貸禁止 ルールを撤廃頂きたい。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 23 / 57 区分 13 14 税制 意見元 No 問題点 日機輸 (9) 人民元外債の発生 ・人民元外債は、短期外債についても従来発生額管理となっていたが、銀総部 ・引き続き、自由貿易口座か否かを問わ 額管理制度撤廃 発〔2015〕8号にて、自由貿易口座を活用したオフショアローンに限り、通貨・ ず、全中で変更となるよう検討頂きたい。 期間問わず、残高管理に変更された。 日機輸 (10) 銀行による為替予 ・人民元売/外貨買の先物予約を締結する場合、銀行は人民銀行に元本の 約準備金積立義務 20%分をUSDにて1年間準備金として積み立てるよう規制されたが、為替リス クヘッジを妨げるものにて、これを撤廃頂きたい。 日機輸 (1) 中国独自の税制 ・外国法人に対しての特別税制が多く、移転価格税制、繰延欠損金制度など は欧米諸国での一般的な税制と異なる。 (継続) 日機輸 (2) 不当な譲渡課税 ・日本国内で中国企業株式を譲渡した場合でも中国で課税が生じる(直接譲 ・日本法人間で譲渡した場合の譲渡益課税 渡)。日本国内で中国企業株式を保有する会社の株式を譲渡した場合も中国 は、日本側でのみ生じるように日中租税条 で課税が生じる(間接譲渡)。 約で規定する。 日機輸 (3) 役務提供・出向者 へのPE課税の拡 大の解釈 ・日本法人から現地会社に様々な役務提供をしている。必ずしも技術援助とは 関係ないものも多数含まれるが、税務当局はこれらを全て技術援助に基づく プロジェクトと看做し、「コンサルタント業務が6ヶ月を超える」としてPE認定を 主張。日本からの出張者について個人所得税の納税を求められる(広州)。 日中租税条約では、「6ヶ月以上のコンサルタント役務提供」がPEとみなされ るが、こうした規定は主要先進国との租税条約にはみられない。また、当該規 定に基づく中国税務当局の運用においては、「1つのプロジェクト」があまりに も幅広く解釈されており、異なる役務内容も1プロジェクトとみなされ、出張者 の滞在期間を合算するため、容易にPEが認定される。 (継続) ・香港会社在籍者で中国への出張が183日を超えた者は所得申告の必要あ り。 (継続) 日機輸 日商 問題点内容 要望 準拠法 ・法整備と法に基づいた公正な税務調査の ・企業所得税法 実施。 ・グローバルスタンダードに近い税制運用。 ・日中租税条約第5条5項 ・「租税条約の特許使用料 条項に関わる問題の執行 に関する通知」国税函 [2009]507号 ・日中租税条約第5条の3、 5「『課税管理のさらなる強 化に係る若干の具体的措 置』を印刷公布することに 関する通知」「国外機構の 派遣人員を通じた国内企 業のためのサービス提供 に係る企業所得税徴収状 況の調査に関する国家税 務総局のレター」 ・日本からの常駐出向者について、個人所得税を全世界所得で適正に納めて ・PE認定要件の緩和若しくは課税の看過. ・日中租税中国及び外国間 いる場合でも、日本での受取給与(本社立替)があり、それを現地法人が負担 での租税条約 し本社へ送金する場合は、本社から現地法人への役務提供の対価と見なさ ・中国・シンガポール租税 れ営業税及び法人税を源泉徴収され、費用の増加となる恐れがある。PE認 条約解釈通達(国家税務 定要件が、外国企業が対応できないような非常に厳しい内容となっているた 総局発2010年75号) め、国税局が課税を強化した場合はかなりの割合の外国企業が影響を受ける ・外国企業の派遣人員の中 と思われる。 国内での役務提供に関す る企業所得税関連事項の 公告(国家税務総局公告 2013年19号) 31 / 183 ・租税条約の改正を望む。当面は、租税条 約に基づく中国税務当局の運用の改善を 望む。 ・新税制導入、税制や税率変更に際して は、外資企業に対話機会を提供するととも に、十分かつ妥当な説明を実施するなど 透明性を確保していただきたい。 ・税法の整備、透明化。 ・不合理なPE認定の停止。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 24 / 57 区分 14 意見元 No 問題点 問題点内容 要望 日機輸 ・日本の事業場在籍の駐在者が深セン地区の生産委託会社の増産体制確立 に向けて駐在をしている。人件費負担は駐在員契約に基づき日本側で負担。 本来は出向者に切り替えた上で業務委託契約を交わして日本へ請求すべき ところが、日本の事業場は深センの会社とは実際の委託する業務がなく”業 務委託契約の締結”が非常に困難な状況。 (継続) 日機輸 ・親元が技術援助のために、現地会社に短期支援者を派遣することにより役務 費が発生した場合、その役務の属性(技術導入活動か一般活動か)や活動期 間や件名の棲み分け方などにより、その税法上の認定基準は整合されておら ず、その結果、企業は契約の際に、正しく扱えなくなり、PEと認定されてしまう 危険性がある。 (継続) 日機輸 ・税制が特に改正されたわけではないが、広州で2010年、突然PE課税に対 する徴収が強化され、出張者の中国滞在期間が個人でなくプロジェクト単位 合計での徴収となった。 (継続) 日機輸 ・中国へ役務提供などの請求を行うとPE認定され、中国での所得税課税のリス クが生じるケースがある。 (継続) 自動部品 ・2010年度より中国進出拠点の内、広州市地区内の子会社への技術支援分を 法人PE課税を受けて、現地で源泉所得税に代わる企業所得税を申告納付し ている。PE認定の根拠となる日中租税条約の解釈が6か月183日としても支 援出張1日を1か月としてカウントされている。 (継続) ・租税条約の改正を望む。当面は、租税条 約に基づく中国税務当局の運用の改善を 望む。 ・新税制導入、税制や税率変更に際して は、外資企業に対話機会を提供するととも に、十分かつ妥当な説明を実施するなど 透明性を確保していただきたい。 ・税法の整備、透明化。 ・不合理なPE認定の停止。 ・租税条約の改正を望む。当面は、租税条 約に基づく中国税務当局の運用の改善を 望む。 ・新税制導入、税制や税率変更に際して は、外資企業に対話機会を提供するととも に、十分かつ妥当な説明を実施するなど 透明性を確保していただきたい。 ・税法の整備、透明化。 ・不合理なPE認定の停止。 ・租税条約の改正を望む。当面は、租税条 約に基づく中国税務当局の運用の改善を 望む。 ・新税制導入、税制や税率変更に際して は、外資企業に対話機会を提供するととも に、十分かつ妥当な説明を実施するなど 透明性を確保していただきたい。 ・税法の整備、透明化。 ・不合理なPE認定の停止。 ・租税条約の改正を望む。当面は、租税条 約に基づく中国税務当局の運用の改善を 望む。 ・新税制導入、税制や税率変更に際して は、外資企業に対話機会を提供するととも に、十分かつ妥当な説明を実施するなど 透明性を確保していただきたい。 ・税法の整備、透明化。 ・不合理なPE認定の停止。 ・日中相互協議で議題として俎上に揚げて ・日中租税条約第5条 いただき、租税条約の考え方を含めて改 ・国税発[2010]19号通達第 善していただきたい。 5条 32 / 183 準拠法 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 25 / 57 区分 14 意見元 No 問題点 日機輸 (4) 海外での源泉税課 ・タイ、インドからの開発委託収入について、委託元にて源泉徴収税15%が徴 ・中国と外国の国際納税協議による問題解 税の中国での控除 収されるが、中国側で還付できず、委託側、受託側どちらかが負担しなけれ 決。 困難 ばならい。 (継続) 日機輸 JEITA (5) グループ会社間で ・グループ企業間の資金貸付取引の利息に対して、営業税が課税されてい の資金貸借取引へ る。 の営業税課税 ・グループ企業間の資金貸付取引の営業 税廃止。 ・営業税暫定条例 時計協 (6) 高率の増値税賦課 ・2006年4月よりCIF RMB10,000以上の商品に対して20%の消費税がかけ による競争力の低 られるようになった。 下 (継続) ・段ボールシートを輸出する場合、増値税17%が課税される。 (段ボールケースの場合は13%還付され、4%課税となる) (継続) ・通常の中国への輸入に関して、関税(平均10%、一部の電器部品は20%超) が掛かるため、輸入販売の価格競争力がなくなる。 また、中国からの輸出販売にも、増値税の還付はあるものの、税金が掛かる ので、輸出販売の価格競争力がなくなる。 ・消費税の削減。 ・関税規則、条例 日製紙 建産協 問題点内容 要望 準拠法 ・輸出の際の増値税の引き下げ。 (国際競争力がなくなる) ・関税の引下げまたは撤廃。 ・中国関税等 日商 (7) 増値税脱税者横行 ・中国国内企業間において簿外取引、増値税専用発票の不正入手により増値 ・公平な増値税徴収のシステム及び罰則の ・増値税法 による国内市場公 税(HS4403原木13%、その他木材製品HS44類17%)の脱税が横行してお 強化。 平競争の阻害 り、公平な競争が阻害されている。特に輸入と国内生産が競合する商材にお いて、輸入通関時に増値税が適正に納税される輸入品が不利な競争を強い られる。税務局指定の専用端末・ソフトを企業が使用することを義務付けられ ているため、増値税発票の用紙、金額、発行者・受領者の照合などを厳しく管 理されているが、抜け道・非合法の処理が後を絶たず、改善は実感できな い。 日商 (8) 増値税輸出還付率 ・日本では増値税と類似する消費税は、輸出の場合免税となり、仕入税額が基 ・増値税輸出還付政策の見直し。 の減少または廃止 本的に全額控除することができる。他国の状況は不明だが、増値税を消費税 による輸出競争力 (既存の消費税も変更)に改め、消費者(消費地)が負担するという性質を持た の低下 せた税改正を実施すれば、中国も輸出増値税に関して仕入税額を全額還付 (控除)しても国際的に道理は通ると思われる。弊社は、低付加価値商材を取 り扱っており、還付率減少もしくは廃止による輸出量減少のリスクに晒されて いる。 JPETA (9) 増値税の不還付・ 遅延 ・物品・役務の輸出に係る 増値税及び消費税政策に 関する通達(2012年財税 第039号通達) ・輸出物品・役務増値税及 び消費税管理弁法(2012 年国家税務総局広告第 024号) ・在庫商売・薄利商売の企業は、仮払増値税>仮受増値税が恒常化、増値税 ・未収増値税還付制度の構築、検討を強く 納付過多、BS上、未収増値税が残る形となる。次月以降に調整がなされてい 希望する。 くが、一定期間、現金が税務署に据え置かれている状況。保税区でも仮払増 値税が発生するも、企業の形態によっては、仮受増値税が発生しない場合も あり、会計上・税務上の処理が不明確。 (継続) 33 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 26 / 57 区分 14 意見元 日機輸 日鉄連 日鉄連 No 問題点 問題点内容 要望 準拠法 ・中国国内貿易会社(上海自由貿易試験区企業)経由、中国サプライヤー名義 ・新制度を明確にして頂きたい。 で輸出通関後、直接港から海外へ輸出したが、外貨が中国企業からの支払と なるため、中国サプライヤーは増値税の還付を受けられない(昆山、無錫、大 連など)。外貨制度は緩和されているが税制にリンクしていない。また、地方 税務局により見解が違うため、企業は新制度を十分に享受できない。 (継続) ・財税[2012]39号 (10) 増値税還付率の不 ・2006年9月以降、輸出急増に伴う海外との貿易摩擦回避のために、鉄鋼製品 ・安定的な輸出政策の維持による輸出企業 ・財政部 関于取消部分商 安定・変更 に対する輸出増値税の還付率が段階的に引き下げられてきたが、2008年後 の混乱回避。 品退税的通知(財税 半以降は世界的な需要低迷により輸出が急減。輸出奨励の観点からこれまで 〔2010〕57号) の方針を一転させ、段階的に還付率引上げを実施。 2010年6月22日、財政部は鉄鋼製品48品目(HS)で還付率(従来9%)の撤 廃を発表、同年7月15日より実施。省エネ・排出削減に向けて、資源・エネル ギー消費の多い製品の輸出抑制を図る方針の一環。 2013年1月1日、増値税還付率の一部拡大(9%→13%:旧コード:722790か ら細分し新設した7227.9010、7227.9090が対象)。 (継続) ・2015年1月1日、ボロン添加合金鋼を対象にした増値税還付制度が廃止。但 し、合金鋼鋼板類については、制度が存続。 日機輸 (11) 輸入増値税の計算 ・輸入増値税の算出方法が、「実際輸入額」から「輸出金額×率(過去の実績か ・一律にシステム化を図ることは構わない ・輸出貨物労務増値税及び 方法改定による追 ら算出)」に変更された(2013年8月∼)。 が、各社の事情も踏まえた、もう少しフレキ 消費税管理弁法 加納税の発生 業務効率化等の観点から、算出方法変更ならびにそれに伴うシステム化の趣 シブルなシステムにして頂きたい。 旨は理解できるが、過去分の清算も一律平均で行わざるを得ず、多額の追加 納付額が発生している。 (継続) 日機輸 (12) 輸入設備の増値税 ・輸入した設備の増値税は基本還付請求可能となっているが、売上付加価値 ・通常の物品輸出入と輸入設備を分割して 還付手続きの不合 部分の範囲でのみ還付される。しかし、前工程に対する設備投資を行った場 ほしい。かつ、基本、増値税の還付は一 理 合、売上が増加しないことから還付期間が長期(5年程度)に及ぶ。 括処理としてほしい。 (継続) 日機輸 (13) 輸出取引における ・還付業務に関する手続きが非常に煩雑さを増しており業務上大きな負担とな ・法制の明確化を図るとともに、還付手続き 増値税還付手続の っている。また、実際の還付入金までに非常に時間がかかり企業側での金利 に係る当局の対応方法を改善頂きたい。 煩雑 負担も生じている。 ・申告システム全体の整合を取るよう希望す 税務当局側の申告システム更新により申告データの受け渡しに不都合が生じ る。 ていることがある。 (内容・要望ともに変更) JEITA (14) 複合サービス増値 ・プロダクト、ソフトウェア製品のライセンスとメンテナンスで増値税の料率が異 税徴収の困難 なりサービスの方が低い。当社現法がそれらをまぜて一つのサービスとして お客様に提供する場合、既に支払った製品の増値税をお客様から徴収でき ず、逆ざやになるか価格を上げるしかなく、収益が低下してしまう。 34 / 183 ・今後、中国でも製品販売からサービスに、 ICTの提供形態の変化が進むと考えられ るので、早期に解決を図ってほしい。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 27 / 57 区分 14 意見元 No 問題点 日商 (15) 営業税と増値税の ・営業税、増値税の課税が混在し、領収書の種類が合わない場合に費用として ・領収書の種類に関わらず費用控除可能と ・「中华人民共和国营业税 税務処理の困難 の控除が認められないことがある。 して欲しい。 暂行条例」国务院令第 540号 ・「中华人民共和国营业税 暂行条例实施细则」财政 部令第65号 ・「中华人民共和国增值税 暂行条列」国务院令第 538号 ・「中华人民共和国增值税 暂行条列实施细则」财政 部国家税务总局令第65 号 (16) 増値税改革の遅延 ・増値税対象業界の拡大(建築・不動産業、金融業、生活サービス業)の時期 ・早期に改革を完了されるよう望む。 の恐れ が先送りされる話を聞く。 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 自動部品 日機輸 日機輸 JEITA JEITA 問題点内容 要望 準拠法 (17) みなし課税の適用 ・移転価格課税として、企業の実態に合わないみなし利益率による課税が実施 されている。また、二重課税を救済する為の相互協議が機能していない。 (変更) ・移転価格では、一定の利益水準を求められる(みなし利益率課税)。 (継続) (18) 移転価格調査の恣 ・中国全体及び地方政府の税収不足を背景に、独自解釈に基づいた移転価 意的実施・徴税強 格税制の執行による徴税強化の動向が見られる。中国域内における正常な 化 事業活動を維持する上で重大なリスクとなっている。 (継続) ・税務当局は、適正な取引を不当な所得の海外移転とみなし、実務上、役務提 供契約の中身とその合理性、関連者の情報、役務料金を支払った企業が対 象役務から確実に便宜を得ているかの観点で審査を厳しく行なうことから、税 務コンサルタントを雇用して問題を乗り切った。 ・企業実態にあった利益率での課税を行う ように改めてほしい。 (19) 日中二国間のAPA ・移転価格税制におけるAPA(事前協議制度)が、制度はあるものの、実態とし 制度の不活用 て進んでいない。 (継続) (20) BEPS対応による ・中国当局発行の改定国税発[2015]2号文(案)によると、中国に究極の親会社 移転価格税文書化 が所在しない一部の多国籍企業についても、移転価格文書の国別報告書を 義務の強化・手続 中国当局に提出する義務が規定されている。また、提出時期が親会社の所在 き 国で予定されている期限よりも前に設定されていることから、企業側への負担 が大きくなることが想定される。さらに、BEPS最終報告書で勧告されている情 報開示義務を上回る情報収集が必要になる可能性がある。 ・OECDが取りまとめているBEPS対応により、移転価格税制への対応が大きく 変化している。マスターファイルや国別報告など具備資料の増加や移転価格 文書(従来の同期文書)の更なる情報開示など、企業負担の増加が顕著であ る。 ・税制の国際標準化。 35 / 183 ・日中二国間での取り決め、統一化。 ・企業所得税法 ・企業の状況を客観視した適正な税制の執 ・企業所得税法 行をお願いしたい。 ・企業所得税法実施条例 ・特別納税調整実施弁法、 等 ・移転価格課税は、二国間の課税権にかか ・「特別納税調整実施弁法」 わる問題であることから、中央当局による (2009年1月より施行) 適切な指導を要望したい。 ・日中租税条約 ・移転価格の追加文書については、BEPS ・改定国税発[2015]2号文 最終報告書で勧告されている通り究極の (案) 親会社所在国への提出とし、政府間の情 ・BEPS最終報告書‐行動 報交換によって欲しい。 計画13 ・2重課税解消をより円滑に実施してもらえ るような制限や義務の制定。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 28 / 57 区分 14 意見元 No 問題点 日機輸 (21) 営業税が日中租税 ・営業税が、日中租税条約における外国税額控除の対象となっておらず、企業 ・営業税を日中租税条約における外国税額 ・日中租税条約 条約の外国税額控 負担を強いられている。 控除の対象としてほしい。 除対象外 (継続) (22) 税制実施規則の猶 ・全般的に見て、税務や外貨管理の分野で実施細則が法施行直前や事後に ・計画的な実施と施行前の詳細規程の整備 ・財税[2013]37号 予期間の不足 なる事例は減っていない。特に、大きな法令改正の場合は何らかの問題が生 を図って頂きたい。 じている。 例えば、上海地区の増値税改革の際には、2012年1月1日施行にも関わら ず、当社への通知は2011年11月末と直前であった。また実施細則が定まら なかったため、法令施行後も一部の請求書が発行できなかった。 また、2014年は固定資産の金額基準が引き上げられたが、4Qの大綱発令時 点では詳細が固まっておらず、年末にかけて実務が把握できていくという実 態であった。また、2015年初からではなく2014年初に遡って適用という面倒 な方式であった。 現在も進展なし。(2016年1月時点) (追加) ・税務や外貨管理の分野で実施細則の公表が法施行直前になる事例が依然と ・施行前の詳細規定の整備と計画的な実 して減っていない。 施。 (23) 同一月内納税申告 ・2016年1月1日より、当月販売件名分は必ず当月以内に納税申告を完了しな ・納税リードタイムの延長をお願いしたい。 義務への対応困難 ければならなくなった。(以前は翌月15日以内に納税申告を完了。) 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 自動部品 医機連 問題点内容 要望 準拠法 (24) 税制改正実施の不 ・実施時期直前に税制改正が行われ、細則がその後になるため、実務の対応 ・実務面を考慮した改正をして頂きたい。 透明 が実質出来ないケースがある。 <事例> 2014年に固定資産の金額引き上げが行われた。しかし2014年第4四半期時 点の大綱発令では詳細が固まっておらず、年末になってようやく国税実務担 当者の連絡が入る状況となった。 結果、適用範囲が2014年期初に遡っての対応を要求される事態となり、会計 管理上、非常に混乱してしまった。 ・土地使用税税率改正が不透明。城市土地使用税8元/M2から14元/M2に調 ・新税制導入、税制や税率変更に際して 整。 は、外資企業に対話機会を提供するととも YTC土地面积14,551.67M2、年間增加費用:87千元。 に、十分かつ妥当な説明を実施するなど 透明性を確保して頂きたい。 ・2015年下半期より不動産税(中国表記:房産税)の徴取。 ・新税制導入、税制や税率変更に際して 建物及び土地借入当初の取得価格から10%∼30%の範囲内で地方政府が は、事前の説明と透明性を確保して頂き 決定した控除率(上海工場は20%)で控除した金額に1.2%の税率を乗じた たい。 不動産税が2回に分けて(5月及び11月)課税される。 例:上海工場の場合 建物取得額(124,000千元)+土地借入額(10,600千元)=134,600千元 134,600千元×(100-20)%×1.2%≒1,292千元/年 5月、11月に2回に分けてそれぞれ646千元徴取される。 36 / 183 ・山東省人民政府「城市土 地使用税税学基準の調整 通知」鲁政字(2014)153 号 ・山東省城市土地使用税 税額表 ・財税地字[1986]8号の規 定による (2015年7月1日∼) 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 29 / 57 区分 14 意見元 No 問題点 日機輸 問題点内容 要望 準拠法 ・税務当局が銀行を集めた説明会において、口頭説明のみで説明内容につい ・明確な文書化(通達)をお願いしたい。 て文書による通達がないことが多く、各種措置の強制力や判断基準が不明確 となり、対応に苦慮することが往々に発生する(域外貸付取扱規制等)。 日機輸 (25) 税制改正の逐次的 ・度重なる税制改正、特殊税制の一部地域への試験的導入、等、日本本社側 ・当該国の均一・均質な税制体系の再構築 把握困難 での税制改正の逐次的把握が困難。また、地域ごとに税務局のレベルに差 を要求させて頂きたい。 があり、進出地域によっては不当な納税義務が生じうる点を問題視している。 日機輸 (26) 税法の解釈・制度 運用の恣意性 自動部品 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 日商 日機輸 ・税法の解釈が安定しない。担当者によって、頻繁に判断が変更される。税法 以外の個別通達が多く、税務局員ですら、最新通達を認識していないことも ある。 (継続) ・特殊性税務処理については明確な規定があるにも関わらず、実際に投資性 公司(統括会社)が既存の親会社出資現法を子会社化する傘下化(株寄せ) を実施しても担当税務当局からキャピタルゲイン課税の繰り延べについての 承認を得られない可能性があるため実施することができない状況が継続して いる。 (継続) ・2012年1月より、上海市で流通税改革の試行措置(増値税と営業税の統合) が実施されているが、現状は増値税を納付するか、営業税を納付するか、税 務局担当の判断で納付している。 ・税務当局の企業担当窓口対応において法規解釈の混乱があるが、納税者か らの問い合わせ受付をSocial Networking Serviceを利用して行うなどの改 善努力を行っている点は評価できる。 ・税法実施の統一。 ・準拠規定に沿って、企業が特殊性税務処 ・中国財税[2009]59号 理適用申請を提出したら担当税務当局が ・中国国家税務総局公告 速やかに承認手続をとるような対応を全国 2013年第72号 的に実施していただきたい。 ・法規に関する解釈を統一してほしい。 ・能力差による法規解釈の混乱について は、引き続き納税者の利便性を追求し、丁 寧で正確な対応を行えるように当局担当 者の能力向上努力をお願いする。 (27) 国税局と地方税局 ・都市建設税などの地方税は増値税に関わり、増値税申請、納付、還付などは ・国税局、地方税局との連携性を改善して との連携不足 国税局の認定、許可が必要。国税局側の原因で認定、許可が遅くなる場合、 いただきたい。 地方税の負担に増減が発生(特に新規、改定の際)。その場合、国税局、地 方税局の連携が悪い。 (継続) (28) 税務行政の地域に ・税還付申請の際の税務署の管理方法や提出する書類が税務署の所在する ・税法の実施面での統一。 よる不統一 地域によって違う。お互いに違う地域に所在する取引当事者の間では、関連 資料の提供や契約締結上の認識の統一までかなりの手数がかかり、税還付 申請に影響を与える。 (継続) ・上海エリア内の地区ごとでも税制に対する見解が異なるケースがある。また、 ・グローバルスタンダードに近い税制運用 ・中国税制等 移転価格税制や繰り延べ欠損金制度などは欧米諸国での一般的な制度とは を期待する。 異なる。 (継続) ・保税区企業に対する税務管理の統一がなされていない。特に、天津保税区 ・引き続き当局間の連携、情報共有などに 税務当局の対応に違和感を感じることがある。 努力頂きたい。 (変更) 37 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 30 / 57 区分 14 意見元 No 問題点 日機輸 日商 日機輸 日機輸 日商 日機輸 日機輸 JPETA 16 雇用 日機輸 問題点内容 要望 準拠法 ・同じ条文であっても、地方により解釈が異なり、統一した対応が取りづらい。 事例:五険一金制度 ・税率や税務手続きの地域差が大きく、納税に関わるコストが大きい。 ・国として統一した解釈を示して欲しい。 ・納税手続きの簡略化。 ・「中华人民共和国营业税 暂行条例」国务院令第 540号 ・「中华人民共和国营业税 暂行条例实施细则」财政 部令第65号 ・「中华人民共和国增值税 暂行条列」国务院令第 538号 ・「中华人民共和国增值税 暂行条列实施细则」财政 部国家税务总局令第65 号 (29) 連結納税の内外差 ・一部の国有企業には認められていると聞く連結納税が外資には認められて ・外資への連結納税の導入をお願いした 別 いない。グループとしての実効税率が非常に高く、積極的な投資ができない。 い。 (継続) ・中国に連結子会社を保有しているが、現在、連結納税が認められていない。 ・連結納税ルールを導入頂きたい。 (30) 日本における社会 ・社会保険料事業主負担分を中国での所得の一部として、個人所得税を課税 ・仮に課税するにしても明確な根拠規定を 保険料事業主負担 する動きが各地で見られる。課税の根拠として、税務局が主張する関連通達 示していただきたい(かつ、日本で中国籍 分への中国個人所 の廃止という理由は容易に納得しがたい。 社員が勤務する場合に、中国企業が引き 得税課税 (継続、要望変更) 続き負担する中国における社会保険料事 業主負担分は個人所得には通算されず 課税所得扱いとなっていないはず)。 ・課税が実施されると、多大な追加コストと なるため企業経営を圧迫するため課税措 置を撤廃頂きたい。 (31) 地方税に準ずる課 ・税金は税法で明確に規定されるが、遼寧省や大連市で決める地方税的な費 ・河道修繕維持費は14年は暫定中止、15 ・遼寧省人民政府令(第263 徴 用が増加傾向。 年は不透明のため、撤廃をお願いした 号) 例:遼寧省河道修繕維持費 (販売x0.1%) い。 ・大連発[2014]24号 大連市障害者就業保証金(従業員数x1.7%X社員平均給与) (継続) (32) 高い減価償却の残 ・原則として減価償却の残存価額は取得価額の10%と高い為、税金コスト、除 ・備忘価格まで償却させてほしい。(現在、 存価格 却時コスト負担大。 日本の場合は1円) (1) 賃金の急上昇 ・ワーカーの人手不足を背景に最低賃金が上昇。浙江省の最低賃金は10年約 15%、11年約19%の大幅上昇で、年々収益の確保が難しくなる。 毎年のように最低賃金が上昇している。(北京、天津、上海、深セン、広州、大 連、杭州など) (継続、要望変更) 38 / 183 ・政府によるインフレ、物価高騰の抑制策実 ・最低賃金法 施と産業競争力確保のための適切な最低 ・第12次5カ年計画(2011 賃金の維持。 年3月) ・最低賃金の急激な引き上げの抑制。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 31 / 57 区分 16 意見元 No 問題点 日機輸 ・2020年にかけて、国民収入を倍増させる方針が発布され、広州市は最低賃 金の更なる引き上げを検討している。 (継続) ・ここ数年人件費が毎年10%以上上昇しており、自社利益を圧迫する大きな要 因となっている。 (継続) ・今年も2桁以上の人件費上昇が見込まれる。政府が最低賃金アップを行う。 (継続) (2) 労働者保護色の強 ・有期雇用の場合、更新2回ないし勤続10年で固定期間のない雇用契約を締 い労働契約法 結しなければならず、事業状況に促した要員調整が難しい。また、現行の中 国労働契約法では、現地従業員の評価から判断したリストラ策ができない状 況。 (内容・要望ともに変更) ・中国の労働法は労働者保護の観点から規制が厳しく、従業員の職場ローテ ーションや世代交代等が困難となっている(労働契約書に職位まで記載され る為)。また、世代交代できないことから、若い世代が会社を辞めて行ってしま う問題も発生している。 (継続) 日機輸 日製紙 日機輸 日機輸 日機輸 問題点内容 要望 準拠法 ・製造コスト力を保てるような改定。 ・技能工の大量育成及び労働力確保。 ・最低賃金法 ・第12次5カ年計画(2011 年3月) ・最低賃金法 ・第12次5カ年計画(2011 年3月) ・最低賃金の急激な引き上げの抑制。 ・人件費高騰の抑制策。 ・労使が公正な立場での法改正。 ・労働契約法(2012年12月 ・無期限雇用の契約締結の製薬の見直し。 改正) ・労働者、会社側の双方に公平な労働法に ・17条 労働契約の条項 改めるよう、お願いしたい。 (3)労働契約期限 (4)勤務内容および勤務 場所 (5)勤務時間および休憩 休暇 ・長期病欠者に対して代理者をその職に従事させるが、病欠者が復帰時に元 ・合理的な理由を証明する為に、詳細な証 ・42条(解除不可能) の職位に戻れない場合は、本人の同意が無い限り会社側に合理的な理由が 拠を求められるが、その準備に相当な時 労働者に以下の状況があ あっても裁判となることがある。労働者が保護される判決となる可能性が高く、 間と手間を要する為、労働法の改正をして る場合、使用者は40条、 会社にとっては経済補償金等、負担が増加する。 頂きたい。 41条の規定に従い労働 (継続) 契約を解除してはならな い 1)職業病の危険を伴う作 業に従事・接触した労 働者で、職位を離れる 前に職業健康診断を 受けていないか、又 は、職業病の疑いのあ る病人で診断期間又は 医学観察期間にある場 合。 2)本組織で職業病に罹病 したか又は業務による 負傷により、労働能力 の喪失又は一部喪失 が確認された場合。 3)罹病又は郷務に依らな い負傷により規程の医 39 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 32 / 57 区分 意見元 No 問題点 問題点内容 要望 準拠法 16 日商 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 ・契約更新3回目以降は無固定期限契約となり、労働者に明確な落ち度がない 限り、会社と労働者が協議によって合意した場合のみしか契約解除すること ができず、会社が不適格と判断した労働者の入れ替えを適宜行うことが難し い。年度ごとに業績目標を取り決めて本人と共有することにより、会社側に認 められた契約解除の理由付けとして使える可能性があるが、法廷論争に発展 した場合の判決は未知数。労働契約法による過剰な労働者権利保護が人材 の流動化を阻害している。 (3) 労働者の要求の過 ・中国全土: 激化 −サボタージュやストライキなどの示威行動により賃金や福祉条件の過当な 向上要求をされる労務リスクが高まり、安定した経営活動の阻害要因となり つつある。 −ストライキ権の権利や規制に関する法的な根拠が曖昧。 −政府の指導は、工会(共産党組織)活動の強化とそのチャンネルを通じて の課題解決を推奨。これは法的な規制ではなく、行政的な指導であり、工 会への求心力が弱い企業にとっては、経営側は弱い立場に陥りやすい。 (一部削除、要望追加) (4) 労働紛争に関する ・労働争議等に対する法規制が曖昧で解決に多くの時間と労力を要する。 法律の未整備 (継続) ・ストライキが法律で禁止されていないため、許可していると解釈されていると 推定される。広東省企業集団契約条例(2015年1月施行)は、ストライキを法 律で規制する反面、企業としては労働コストの更なる上昇や福利厚生を強い られる。 (継続) (5) 就労ビザ取得手続 ・中国で就労ビザを取得する場合、会社関係の書類や申請書以外にも健康証 の煩雑・遅延 明書、居住証明書や公安局への届け等、必要な書類や手続き等が多く、取 得までに非常に時間がかかる。 (一部削除) ・ビザ、居留許可の申請手続きに時間が掛かる、また必要書類が増え煩雑化し ている。パスポートを預ける期間が長期化しており、この期間は出国できない。 (継続) 40 / 183 療機関内にある場合。 4)女子労働者が妊娠期 間、主産期間、授乳期 間にある場合。 5)本使用者に連続15年 勤務し、かつ法定退職 年齢まで5年未満であ る場合。 6)法律、行政法規で規定 されたその他の状況が ある場合。 ・労働契約法(2008年1月 改正) ・無固定期限契約の廃止。 ・ストライキ、サボタージュ(罷業)に対する 法整備。 ・広東省企業集団契約条例 (2015年1月) ・ストライキ、サボタージュ(罷業)に対する 法整備。 ・広東省企業集団契約条例 (2015年1月) ・制度・手続きの緩和・簡素化。 ・健康診断は本国での事前診断による代 替。 ・業務に支障が出ることから手続きの期間 短縮化、簡素化をお願いしたい。 ・新出入国管理法 ・新外国人出入国管理条例 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 33 / 57 区分 16 意見元 No 問題点 日機輸 (6) 出向者の就労許可 ・日本からの出向者の就業許可取得に際して、高学歴(大学卒業以上)者という 取得要件の厳格 規制があり、該当しない人での優秀人材を出向者として、確保できない。 (継続、要望変更) ・就労ビザ(Zビザ)取得のための、学歴要件(大卒以上)、年齢(60歳未満)制限 により、技術者の派遣が困難となっている。 (継続) (7) 外国人居留ビザの ・2013年7月の入管法改正により、外国人居留ビザの審査が長期化、5業務日 取得手続き(パスポ →15業務日となった。都市により所要時間が異なるという情報もあるが、北京 ート預託)期間の長 市はほぼ15日間で運用。今回の法改正により、居留ビザ延長申請などでパス 期化 ポートを預けている期間の出張や会議等の商業活動に対して、大きな制約が 生じている。 現就労ビザは有効期間は1年間、毎年更新しなければならない。関係者に労 力の負担が多い。世界的に見ても有効期間が短すぎる。 (内容・要望ともに変更) ・2013年9月施行の改正出入国管理法に基づきVISA取得期間が大幅に延長 された(5⇒15営業日)。北京では本年7月より10営業日に短縮され改善が図 られたが、他都市では5営業日での手続きで可能なところもあり、更なる短縮 を求めたい。また、依然として15営業日を要する都市も存在しており、出張制 限等企業活動にも大きな影響が出る。 (内容・要望ともに変更) (8) 外国人短期就業ビ ・2014年11月に外国人短期業務遂行のための入国に関する処理手続き(78 ザ・居留証の取得 号文書)が公布されたが、どのようなケースにおいてビザが必要かどうか明確 手続の煩雑・不透 になっておらず企業側として対応に苦慮している。また、ビザを申請しようとし 明 た場合でも都市により当局の運用が異なっている。 ・人力資源社会保障部、外交部などにより共同で定められた「外国人が入国し て短期業務を遂行することの関連手続き手順(試行)」(人社部発[2014]78 号)によれば、短期出張者に対して就業ビザ及び居留証の取得が義務付けら れることになり、手続きが煩雑化する。日本国籍を有する場合には、通常、日 中間で締結された免除協定により中国での滞在日数が15日以内であれば滞 在理由を問わずノービザでの入国が可能だったが、短期滞在者がある業務 に従事する目的で入国する場合、免除協定の締結国の人員であっても入国 前に就業ビザの取得が要請されるようになった。 (継続) (9) ビザ取得手続の地 ・都市により(時には同じ都市でも)ビザの手続書類や所要時間が異なる。 域差・不統一 過去の経緯や担当官の違いにより書類が異なることがある。 (継続) (10) 在留外国人の社会 ・2011年7月1日に施行された「中国社会保険法」により、中国で就業する外国 保険強制加入義務 人へも中国の社会保険加入が義務付けられた。 による二重払い負 日本における社会保険との二重加入となり、企業にとってはコスト増に繋が 担増 る。 (継続) 自動部品 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 問題点内容 要望 41 / 183 準拠法 ・就業許可取得の規制を高校卒業者以上 に下げて頂きたい。 ・就業要件の緩和。 ・ビザ審査期間の短縮、簡素化を強くお願 ・中華人民共和国外国人出 いしたい。 入国管理条例 第30条 ・外交平等の原則に基づき、日本で就労す ・出入国管理法 る中国人に与えるビザ(1-10年間)に対等 な就労ビザ有効期間を与える ・VISA取得期間の短縮または早期に見直 しを検討頂きたい。 ・全国統一した取扱いを求めたい。 ・免除協定の締結国の人員に対する手続き ・外国人が入国して短期業 の簡素化。 務を遂行することの関連 手続き手順(人社部発 [2014]78号) ・都市による差、担当官による差・裁量の余 地を出来る限りなくし、平準化を図る事を して頂きたい。 ・二国間協議を締結し、二重加入の問題を ・社会保険法 回避するようにして頂きたい。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 34 / 57 区分 16 意見元 JEITA 日機輸 日機輸 JPETA 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 No 問題点 問題点内容 要望 ・外国人に対する社会保険が2011年10月15日に施工された。日本からの駐在 員も適用対象となり、社会保険の二重負担が発生し、会社にとっては費用負 担増となる。 (継続) ・中国人民のみならず、外国人労働者に対しても社会保険、年金に強制的に 加盟を義務づけられた。 (内容・要望ともに変更) ・現在 医療保険・失業保険については加入しているが、今回更に、養老保険 (日本の厚生年金)についても納付要請(現地払い+日本払いの合算に対し て22%)があった。 (継続) ・二国間社会保険協定の締結。 ・加入の任意化。 準拠法 ・二重払いの回避。 ・新税制導入、税制や税率変更に際して は、外資企業に対話機会を提供するととも に、十分かつ妥当な説明を実施するなど 透明性を確保して頂きたい。 ・日本政府−中国政府による2国間社会保 険協定の早期締結。 ・社会保険法の改正。 ・北京に所在する子会社に日本人駐在員を派遣しているが、日本の社会保険 ・日中社会保障協定にて、保険料の2重負 制度に加入し保険料を支払っているにも関わらず、北京においても社会保険 担を廃止してほしい。 料が徴収されており、2重負担となっている。 (継続) ・外国人の社会保険加入により得られるメリットが希薄。(養老保険における養 ・外国人が社会保険加入による十分なメリッ 老金の受け取りは15年間の保険料納入が必要となることから、受領が実質上 トを得られるよう関係制度を整備して頂き 困難。医療保険においては、外国人向けの医院が保険対象外となっている たい。 場合が多い等。) (継続) ・在中国境内就業外国人に 社会保険加盟に関する暫 定法(中華人民共和国人 力資源・社会保障部令16 号) (11) 社会保険導入によ ・社会保険(養老保険、医療保険、労災保険、出産保険、失業保険)の会社負 ・二重払いの回避。 る企業の人権費負 担が大きく人件費高騰の一因となっている。会社が負担した社会保険は被保 ・新税制導入、税制や税率変更に際して 担増 険者に帰属するのでは無く市町村に帰属するので、被保険者が戸籍を移動 は、外資企業に対話機会を提供するととも するとゼロになってしまう。そのため、市町村を跨る人事異動が難しい。二国 に、十分かつ妥当な説明を実施するなど 間協定が無いため日本人出向者も社会保険を納付しなければならず経費増 透明性を確保して頂きたい。 の原因となっている。 ・日本政府−中国政府による2国間社会保 (継続、要望変更) 険協定の早期締結。 ・社会保険法の改正。 ・外国人の社会保険の加入が義務付けられている。また、中日間の社会保障 ・外国人の社会保険加入制度について、自 協定が未締結の状況下、かかる社会保険の負担は企業財政を圧迫し企業活 由選択性の導入を引き続き要望したい。 動にも大きな影響を与えている。 ・社会保険制度の早期の見直しを検討頂き (内容・要望ともに変更) たい。 ・在中国境内就業外国人に 社会保険加盟に関する暫 定法(中華人民共和国人 力資源・社会保障部令16 号) ・中華人民共和国社会保険 法 ・社会保険法 (12) 社会保険制度の地 ・社会保険法改訂により外国人労働者の社会保険加入が適用されたが、運用 ・社会保険協定の締結による二重払いの解 ・中国社会保険法 域格差・運用の不 や徹底が統一されていない。(正しく対応している会社だけ負担増) 消。 統一 (継続) ・統一された法律の適用。 ・本件、以前からの要望事項であるが、それまで対象外であった外国人労働者 ・引き続き、社会保障協定の早期締結に向 ・中国社会保険関連法令 が社会保険加入対象となり、対応も地域によってばらつきがある。 け交渉を加速して欲しい。 42 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 35 / 57 区分 16 意見元 No 問題点 日機輸 (13) 派遣労働者使用規 ・2014年3月1日に施行された「労働派遣暫定規定」により、派遣労働者の使用 制の強化 規制が強化された(2016年3月までに派遣労働者比率を10%以下に抑える 等)。企業にとり対応における労務リスクが増大、且つ雇用量調整の柔軟性が 失われ、固定費増加・コスト競争力低下に繋がる懸念がある。 (継続) ・派遣労働者の総人数が、雇用総数(直接雇用社員+派遣労働者)の10%を 超えてはならないとの改正があり、企業生産の季節調整が難しくなる。 (継続) ・人員の比率制限強化や同工同酬の意識アップなどにより人件費が上昇する。 昨年10%との意見徴収案が出たが、正式決定されていない。先が読めない 中、企業の方針決定が困難。 (変更) ・派遣社員の総量規制:「労務派遣暫定規定」で派遣労働者の総量規制(派遣 労働者は、2016年3月までに全従業員の10%以内)が出て、2016年1月に派 遣労働者を正社員化して10%以内にした:製造業には、繁閑期があり、今回 の正社員化は人件費増に悪影響。 (14) 残疾人就業保障金 ・在籍人員の多くは外来工であり、実際問題として規程雇用人数(在籍人員× の企業負担の増大 1.5%)に相当する残疾人が近隣に居住していない。このため単なる税負担と なっている。 (変更) (15) 戸籍制度による転 ・現地社員を転勤させる場合、戸籍を故郷から赴任先に移さない(抵抗があ 勤・海外出張の困 る)。このため、関係会社への転勤、海外出張に支障がある。子供は戸籍地で 難 しか就学できないため、家族を残して単身赴任せざるを得ない。海外出張に 行く場合、パスポート、ビザの取得のために戸籍地へ戻る必要がある。 (継続) ・現地社員が故郷以外で就職した場合、戸籍を故郷から赴任先に移さない。こ のため、パスポートやビザの取得のために戸籍地へ戻る必要があり、海外出 張に支障がある。 (継続) (16) 残業時間の規制の ・現行労働法で決められた残業時間の制限は、急激に発展している経済市場 厳格 の現状と合わず、法律を遵守するのが困難となっている。 特に改善は見られない。(2016年1月時点) (追加) ・現行労働法で決められた残業時間の制限により、生産変同時の対応ができ ず、法律を順守するのが困難。 例:一般従業員の1ヶ月の残業時間は36時間以内。 (継続) ・残業時間:「中国労働法第41条」で、月次残業時間は36時間を超えてはなら ないとある。違反した際、当局に処罰され、これを遵守すると従業員は残業費 用が少なく、退職してしまうことがある。 日機輸 日機輸 自動部品 日機輸 JEITA 日機輸 日機輸 日機輸 自動部品 問題点内容 43 / 183 要望 準拠法 ・企業の円滑な事業運営を考慮した法整 備、運用をお願いしたい。 ・労働契約法 ・労働派遣暫定規定 ・派遣労働者の雇用可能比率は30%程度 ・労務派遣暫定施行規定 が妥当。調整をお願いしたい。 第4条 ・地域の労働力供給やGDPレベルなどを ・労働契約法 配慮した適切な比率策定、扱い細則の充 実化を望む。 ・業界から労働局へ残業時間の上限緩和 ・労務派遣暫定規定(2013 の提案と製造業における派遣社員の総量 年7月1日より正式に施 規制の撤廃(サービス業などでは継続履 行) 行)。 ・規程雇用人数算出の定義見直し、現行 ・残疾人就業保障金暫行規 1.5%の率の見直し。 程 ・戸籍制度の改定。 ・戸籍制度の改訂。 ・現状に合う柔軟性が欲しい。 ・中華人民共和国労働法第 41条 ・現状に合わせた規制の見直し。 ・労働契約法 ・業界から労働局へ残業時間の上限緩和 ・中国労働法 の提案と製造業における派遣社員の総量 (2008年1月より施行) 規制の撤廃(サービス業などでは継続履 行)。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 36 / 57 区分 16 意見元 No 問題点 日機輸 (17) 経済補償金支払制 ・退職金制度がなく自己都合で辞める社員には会社から1円も支払われない。 ・労働契約法の改正。 度の不備 一方、会社都合で労働契約を変更/解除する場合は経済補償金を支払わなけ ればならない。そのため社名変更などの些細な事例に対しても多額な経済補 償金を要求される事例が発生している。またグループ会社への異動の妨げに なっている。 (継続) 日機輸 (18) 有期雇用契約の継 ・有期雇用は可能だが、連続した三度の契約締結、もしくは勤続10年で固定期 ・固定期間のない雇用契約締結の制約をな 続制限 間のない雇用契約を締結しなければならないので、事業状況に則した柔軟な くして欲しい。 要員調整が難しい。 自動部品 (19) ホットタイムの有給/ ・ホットタイム(無給休憩時間)の設定に関し、中央政府の法規では、ホットタイ ・中央政府の法規より、現地の政府や裁判 ・中国労働法 無給扱いの不統一 ム時間は給与を支払う必要はないとしている。しかし、江蘇省でホットタイム時 所による解釈や運用で判断される。 (2008年1月より施行) 間は給与対象として裁判があり、裁判所は、企業側に敗訴の判決を下したこと ※裁判所が依拠とした法 から、そこに拠点を構えていた曙光蘇州はホットタイムを給与対象として勤務 規は不明 時間変更せざるを得なかった。 問題点内容 要望 準拠法 ・労働契約法 17 知的財産制度運 日機輸 用 (1) 知的財産保護の不 ・行政執行の弱さ、刑事告訴を行う際の高い基準、軽い罰則など執行・運用面 ・行政執行力の強化、刑事告発の際の基準 足、執行不足 での問題が大きい。悪質化の傾向にあり、摘発も一層困難になってきている。 の緩和、知財行政スタッフの専門性スキル 中国国内のみならず海外市場での被害も拡大。 の向上、罰則強化等。 (継続、要望一部削除) 時計協 (2) 知的財産権侵害に ・商標権侵害行為に対する行政機関による処罰が甘すぎる為、侵害行為が繰 ・1)①再犯が起きないよう厳しい罰則の適 対する罰則の不十 り返されているのが実情である。 用を要望する。過去に行政処罰を 分 1)損害賠償額、罰金額が極めて低い。取締り行政機関、案件により従来に比 受けている者に対しては、不法経営 べて高い罰金額が科されるなど改善の兆しも見えるが、少額の罰金しか科 金額が5万元以下でも刑事罰の適 されない場合も少なくない。損害賠償については押収された侵害品が多 用を要望する。 い場合認められることもあるが、代理人(調査会社)の働きかけ次第という ②再犯を行った侵害者に対しては、営 面もあり、十分とは言えない。また、タッグ、取扱説明書、外箱等の付属品 業許可証の没収を要望する。再犯 の罰金額の算定が極めて低い。 者は自動的にPSB案件へ移送を要 2)商標権侵害行為に対する行政上の罰金に一貫性が感じられない。各地の 望する。 行政機関および案件により罰金の額はまちまちである。 ③タッグ、取扱説明書、外箱等の付属 3)罰金の納付が行われない場合、侵害者は実質に逃げ得状態になってい 品に対しては被模倣品(真正品)の る。取締り行政機関より出頭命令が出ても罰金の納付に現れない侵害者 販売価格に基づいた罰金額の算定 に対して、督促状の送付、それでも出頭しない場合ビジネスライセンスの を要望する。 剥奪等の処分が下されるようだが、場所、会社名を変え、法定代表人を他 ④行政摘発を行った後、取り締まり機 人名義にすれば、実質処分を逃れビジネスを再開することが可能。 関が刑事案件への自主移送を積極 (継続) 的に推進して頂くことを要望する。 2)各地の行政機関の罰金額のばらつきを 無くし、罰金額の算定基準明確化を要 望する。 3)未出頭者に対しては刑事案件に切替え るなど罰則強化を要望する。 44 / 183 ・商標法第六十三条 ・商標法実施条例 第六十条 ・(5)反不正等競争法第5条 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 37 / 57 区分 17 意見元 No 問題点 日機輸 ・商標権侵害行為に対する行政機関による処罰が甘すぎるため、抑止になっ ておらず、多数の業者により侵害が繰り返されている。 同一犯による再犯行為がある。 (継続) ・模倣品や特許侵害が相変わらず後を絶たず、法規制が有効に作用していな いと考える。また、証拠品の特定や損害額の算定が困難な点、特許訴訟の手 続き煩雑さや現地有利な判決があることからも、積極的な訴訟対応は取れな い状態。 (3) 特許分割出願の困 ・親出願が係属していないと、その分割出願(子出願)が係属していても、更な 難 る分割出願(孫出願)ができない。 (継続) (4) 特許クレーム補正 ・クレームを補正する場合、明細書の文言そのままの表現しか認められない。 の文言の限定 また、OA応答時にクレームを追加する補正が認められない。 (継続) 日商 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 (5) 不明確な第一国出 願義務の法令規定 日機輸 (6) 第一国出願に係る 優先権書類提出の 省略 日機輸 (7) 特許ライセンスの 過剰な届出・登録 事務要請 問題点内容 要望 準拠法 ・行政機関による処罰の厳格化。 ・全国範囲の案件データベース構築、個人 の違法行為、懲罰記録の全国的な共有 化。 ・中国国内、外国企業ともに公平で透明性 ・中国専利法 のある運用をお願いしたい。 ・親出願の係属の有無にかかわらず、分割 出願できるようにしてほしい(係属している 子出願からの孫出願を認めてほしい)。 ・他国と同様、明細書及び図面に開示され た内容からクレーム補正の判断をして欲し い。 ・OA応答時にもクレームを追加する補正を 認めて欲しい。 ・PPH申請時に補正が認められないと、PPH制度の目的が果たせない。 ・PPH申請時に補正の機会を与えてほし 例えば、第1庁(先行庁)で、クレームを補正した結果、特許可能と判断され、 い。 この審査に基づいて、中国(後続庁)においてPPH申請を行う場合、PPH申 請の際に補正ができないと、補正前のクレームで審査されることになり、早期 の登録が見込めない。 (継続) ・現地開発ニーズが高まる新興国において、当該国における第一国出願義務 ・第一国出願義務の緩和撤廃、又は法令条 が法令で規定されている国が依然として多いが、その法令が明確でないた 文の明確な規定をお願いしたい。 め、有効な知的財産権の確保が困難な場合がある。また、多数国間にまたが ・多数国間での取り決めなどにより、国を跨 る研究開発活動が必要とされる今日、複数国での第一国出願義務が抵触す る研究開発への第一国出願義務の適用 るリスクが懸念される。 緩和などを推進していただきたい。 (継続) ・日本国特許庁と米国特許商標庁、欧州特許庁、韓国特許庁間で既に導入さ ・日本国特許庁と中国特許庁の間で、第一 れている、第一国出願に係る優先権書類の提出する手続が条件付きで省略 国出願に係る優先権書類の提出する手続 されている。中国特許庁と米国特許商標庁、欧州特許庁、韓国特許庁間で既 が条件付きで省略される制度を導入して に導入されている、第一国出願に係る優先権書類の提出する手続が条件付 いただきたい。 きで省略されている。しかしながら、日本国特許庁と中国特許庁の間ではこの ような制度が導入されていない。 (継続) ・同一のライセンス契約を、いろいろな行政部門に届出しなければならない。 ・行政部門の簡略化。 例えば、対外貿易主管行政部門(海外送金のため)、知識産権局、商標局(第 ・行政規定の簡潔化。 三者対抗要件を取得するため)、さらに、地方の工商局(取り締まりのため)へ ・国・地方の行政規定の統一を求める。 の届出は煩雑である。また、国の規定と各地方の規定とが統一されておらず、 制度が複雑で、届出人は正しい手続をすることが困難である。 (継続) 45 / 183 ・審査指南第一部第一章 5.1.1 ・特許法第33条 ・審査指南第二部分第八章 5.2補正5.2.1補正の要求 ・実施細則第51条第3項 ・実施細則第51条 ・中国技術輸出入管理条例 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 38 / 57 区分 17 意見元 No 問題点 日機輸 (8) ライセンス契約に ・中国へ技術輸出する側は、輸入する側に対して、品質保証等の責任を負うこ おける供与技術の とを法律で規定しているが、中国国内で行われる技術共有について、同様な 性能保証・特許保 法律規定が存在しない。従って、外国民と内国民との格差が生まれているの 証の強制 ではないかと懸念している。 (継続) (9) 特許権侵害訴訟手 ・外国企業にとって中国での訴訟提起は、手続きが複雑であり、かつ公証・認 続きの煩雑性と不 証など時間がかかり、訴訟の活用ができていない状況である。また地方保護 合理 主義が強く、管轄地の問題などもあり、外国企業にとって高額賠償金など不利 な判決を受けるケースが発生している。 (継続) (10) 実用新案権の無効 ・特許権に比較して既存技術からの進歩性要件が低く、容易に成立する実用 化の困難 新案権が中国国内で急増している。中国における進歩性判断運用が公知文 献数に制限がある等、成立しやすく無効化し難い実態があり、潜在的リスクが 増大している。 (継続) (11) 実用新案の評価報 ・実用新案の評価報告書がなくとも訴訟を提起できる。また、評価報告書の請 告書の取扱の不適 求者は、特許権者及び利害関係者(権利継承者、専用実施権者、権利者から 当 特別に認められた通常実施権者)に限られ、被告を含む第三者は請求できな い。 (継続) (12) 実用新案権、意匠 ・実用新案及び意匠出願、いずれも実体審査なしで、権利登録されるので、権 権の権利行使時、 利の確実さは欠けていると理解している。しかし、権利者は、この不確実な権 原告と被告の格差 利を、損害賠償責任をほとんど負わずに、容易に権利行使ができるようになっ ている。また、権利行使された側は、中国特許庁へ「権利評価書」を請求する ことができず、権利の確実さを確認する手段すらない。 (継続) (13) 模倣品の取締不足 ・模倣品の輸出差止件数は増加しているものの、未だ海外の市場において中 国製の模倣品が多数発見されており、取り締まりは十分とは言えない。 (継続) ・税関での押収品の処分結果が権利者に通知されない場合がある。 (継続) ・1)権利者に対して侵害事実/侵害者の処罰/侵害品の処分についての情報開 示が十分でない。 2)広州駅西口時計市場の模倣品の販売方法が巧妙化している。店頭での対 面販売から、摘発の対象になりにくい2階のクローズされたショールームで 見込み客に対してのみ対応を行っている。多くの模倣品がインターネット (商取引プラットフォーム、独立サイト)で販売されている。 3)実際の摘発において、偽物業者は居住区に倉庫・組立工場等をおき、現 状では公安以外のAIC/TSB等の行政機関は踏み込めない。 4)一度摘発されても侵害行為を止めず、侵害が繰り返されているが(再犯)、 取り締まり機関が再犯者をどの様に把握しているか不明である。 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 時計協 日機輸 時計協 問題点内容 46 / 183 要望 準拠法 ・当該法律を改正し、外国民と内国民との 格差をなくすことを求める。 ・中国技術輸出入管理条例 ・中国企業、外国企業にとって公正で透明 ・中国民事訴訟法 性の高い訴訟の運用を強く求める。 ・中国実用新案権の進歩性判断に関する ・審査運用 運用基準の他国(日本、ドイツ)との調和を 求める。 ・訴訟を提起する際には、評価報告書の請 求を義務づけて欲しい。少なくとも、被告 を含む第三者も請求できるようにして欲し い。 ・特許法第61条第2項 ・実施細則第56条 ・実施細則第57条 ・審査指南第五部分第十章 2.2請求人の資格 ・日本のように、権利者は「権利評価書」を ・中国特許法および関連法 持たずに、権利行使することを禁止する。 律・規則など ・権利者は、「権利評価書」を持たずに、権 利行使する場合、損害賠償責任を負う。 ・何人も「権利評価書」を請求できるようにす ることを求める。 ・検査率を更に上げるなどして、より多くの ・知的財産権海関保護条例 模倣品が差し止められるよう取り締まりの (条例)および条例実施弁 一層強化を要望する。 法(弁法) ・押収品処分結果の権利者への確実な通 知の仕組み構築。 ・1)①侵害内容(差押リスト) ・商標法第六十三条 ②違反者への処罰(処罰決定書/証明 ・商標法実施条例 書) 第六十条 ③侵害品の処理(廃棄)の確認(廃棄 ・(5)反不正等競争法第5条 証明書)これらの書類を常に権利者 に提供することを要望する。 2)①2階のクローズされたショールームの 取締り強化。 ②当局によるインターネット上の取締り の強化を要望する。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 39 / 57 区分 意見元 No 問題点 17 製薬協 JEITA 日機輸 日機輸 時計協 (14) 模倣品の横行・国 際的拡散 問題点内容 要望 (内容・要望とも2のみ変更) ③商取引プラットフォームの提供者に 対して、規制・取締りの強化、権利侵 害品の削除プログラムの改善を要望 する。 3)AIC/TSBの行政機関が、居住区でも摘 発ができるようになることを要望する。 4)身分証明書のID番号を登録し、全ての 取り締まり機関が前歴を確認できるシス テムを作り、再犯者を厳重に管理する 事を要望する。 ・偽造医薬品の製造販売、輸出の取締りを 強化して頂きたい。 ・偽造医薬品は、単に知的財産権(特許権、商標権)の侵害である以上に、患 者に深刻な健康被害をもたらす場合も多いため、偽造医薬品を患者の手に 届くことがないよう取り締まることが重要である。中国、インド等で製造された偽 造医薬品が、自国内で流通するだけでなく広く他国にも輸出されている。 (継続) ・弊社製品の模倣品がインターネットや、非正規の流通チャンネルにおいて発 生している。 弊社商標を無断使用する製品ラベルが弊社類似品に貼付され、模倣品とし て市場に流通している。 (継続) ・中国生産の模倣品のインターネットによる国際取引が増加している。 (継続) ・偽造品/模造品の販売が横行し、知的財産権が侵害されている。 (15) 意匠権取得に係る ・意匠権取得に係わる問題点として、以下があげられる。 制度の不備・不足 1)意匠出願における実体審査の導入 意匠出願に対する審査手続き上、実体審査がなく形式審査のみで、実質 的に書類が形式上整っていれば新規性が認められない出願も登録されて しまう。「専利法改正により、10件までの類似意匠を1出願にまとめられるよ うになったが実態審査が無い為権利的に不安定であり制度活用が出来な い。 2)意匠権の権利期間 中国の意匠権の権利期間は、出願日から10年となっている。因みに、日本 においては、意匠法改正により設定登録から15年から20年に変更になり、 欧州25年、米国14年、韓国15年である。中国の権利期間は短く、定番商 品の保護に十分でない。 3)部分意匠制度の導入 独創的である部分が模倣されても、物品全体としての意匠権しか取得でき ない為、意匠権が及ばず、有効な手立てが取れない。 4)新規性喪失例外規定適用拡大の導入 47 / 183 準拠法 ・行政当局による模倣品取り締まりの強化を してほしい。 ・インターネット商取引のプラットフォーム提 供業者に対して、商標権者、消費者の権 利、権益の保護のため、規制・取り締まり を強化してほしい。 ・2014年3月15日に施行されたインターネ ット取引管理便法の適切な運用をお願い したい。 ・各国輸出/入時の管理強化。 ・1)早急に実体審査を行う制度に変更し、 権利の安定化が図られることを要望す る。 先願意匠権との類比に関する実態審 査を実施し、類似意匠の権利の安定性 を高めて頂きたい。 2)国際水準に合わせて、より長期間の権 利保護を要望する。 3)国際動向に合わせ、部分意匠も保護で きる制度を導入して欲しい。 4)適用範囲を、日本同等に政府主催や公 認の展示会以外の個別展示会及び販 売活動等「出願人の行為に起因して公 知となった場合」などにも適用できるよ う範囲を拡大して欲しい。 ・中国商標法52条1号、5号 ・インターネット取引管理弁 法 ・専利法 ・専利法第23条 ・専利法42条 ・専利法24条 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 40 / 57 区分 意見元 No 問題点 17 時計協 (16) 製品形状模倣品に 対する法的防止策 の不足 日機輸 (17) 税関の侵害認定基 準の不明確 時計協 (18) 差押さえ担保金申 請手続の不合理 時計協 (19) 差押さえ後の処理 の不透明・遅延 時計協 時計協 問題点内容 要望 新規性喪失例外規定は存在するものの、その適用範囲は、政府主催また は公認の展示会などで初めて開示された場合等に限定され、実際には適 用の可能性が極めて低いのが現状である。 (継続、要望2変更) ・中国において意匠権が存在しないあるいは登録されるまでの間での製品形 状模倣品対応は、不正競争防止法に頼らざるを得ないが、中国の不正競争 防止法では、依然、商品の知名性が必須要件であり、新しい商品の形状模倣 に対しては実効性がない。 法釈(2007)2号で、法解釈の基準が明確にされた点については評価する。 (継続) ・海外会社から受注し、製造・輸出されるOEM生産品が国内の商標権を侵害 するか否か、侵害認定基準が不明確で税関等執行機関の判断に振幅があ る。 (継続) ・担保金 1)総担保金申請しない場合には従来通りの担保金支払となる。担保金額の 決定方法が依然不透明である。インボイス表記金額では無く、各税関の裁 量で決定されているように思われる。 2)総担保は、最大1年間(申請が認められた日から同年12月31日まで)有効 となるが、1月1日からの適用を受けるためには、その2∼3ヶ月前までに申 請し担保金を預けなければならない。一方、預けた担保金は、適用される 年の翌6月30日から180日以内に返還されることになるので、総担保を継 続して利用するために権利者は、2年目以降は実質的には2年分の総担 保を預ける必要がある。 (継続) ・税関は侵害貨物の没収を決定した場合、荷受人、荷送人の情報を含む弁法 28条に規定される5項目に関する情報を権利者に通知することとなっている が、徹底されていない。 (継続) 準拠法 ・中国の不正競争防止法における適用要 ・反不正当競争法 件の追加を要望する。具体的には日本の 第5条2号 不正競争防止法第2条第1項第3号(デッド コピ−条項)と同様な条項を盛り込むこと を要望する。 ・現行法律に準拠した法的解釈、ガイドライ ンの制定。 ・1)算定基準の明示を要望する。 ・条例 第14条 2)継続して総担保を利用する場合には、 ・弁法 第22条 一旦、預けた総担保を翌年以降も利用 ・知的財産権税関保護にお できるようになる事を要望する。そもそ ける総担保の受付につい も権利者が担保金を負担しないで済む て(税関総署公告2006年 ような(日本や欧米のような)システムの 第31号) 変換を要望する。 ・弁法第35条 ・条例第20∼27条 ・弁法28条 ・条例第25条 ・弁法第31条 ・侵害貨物の処分決定に関する情報開示が不十分である。 ・侵害貨物の処分内容公開を要望する。 ・弁法第35条 (継続) ・条例第20∼27条 ・弁法28条 ・条例第25条 ・弁法第31条 ・権利者は、貨物差し押え期間中の倉庫保管・処理費用等を負担しなければな ・貨物差し押え期間中の倉庫保管・処理費 ・弁法第35条 らない。 用は、侵害当事者が負担することを要望 ・条例第20∼27条 (継続) する。 ・弁法28条 ・条例第25条 ・弁法第31条 48 / 183 ・左記に関する実施の徹底を要望する。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 41 / 57 区分 17 意見元 No 問題点 時計協 ・中国税関で差し押さえられた貨物について、現在仕向地国しか開示されな ・国名のみならず、海外の荷受人も開示し ・ハーグ条約(外国公文書 い。 て欲しい。 の認証を不要とする条約) (継続) の中国本土への適用拡大 ・侵害品押収に関する倉庫の費用について各地税関の格差が大きい、費用明 ・税関による、倉庫費用明細の権利者への 細は不明瞭または提供されない、費用の計算期間も法定の最長期間で計算 提供の義務化。 される場合が多い。 (継続) ・海関の廃棄ル−ルは明文化されているが、AIC/TSB/PSBの廃棄ル−ルが ・行政機関の廃棄処理ル−ルを明確にす ・商標法第六十三条 不明確。 ることを要望する ・商標法実施条例 (継続) 第六十条 ・(5)反不正等競争法第5条 (20) 差押え申請手続期 ・3労働日以内の差押さえ申請: ・必要な場合、申請の期限延長を認めて欲 ・条例第16条 間の延長の必要 税関から侵害疑義貨物が発見されたとの通知を受けた場合、権利者は3労働 しい。 ・弁法第21条 日以内に侵害品か否か判断し差押さえの申請を行わなければならないが、 ・真贋鑑定のために一部の税関ではデジタ 遠隔地の税関の場合、3労働日以内に手続を取ることは極めて困難である。 ル画像をメールでの送付をしてくれるが、 (継続) 地方を含めて全ての税関で同様の対応を してもらいたい。そのデジタル画像も文字 板面と裏蓋面の両面の拡大写真でお願い したい。 日機輸 時計協 時計協 問題点内容 要望 準拠法 日機輸 (21) 著名商標等冒用商 ・世界的に著名な登録商標が無断で第三者の商標などに使用され、これと同 号の登記問題 じ、または類似の社名が多数登記されている。これら著名商標冒用商号が、 中国大陸で生産・販売される商品や宣伝に利用される反不正競争法違反事 件が発生。 (継続) ・著名商標等冒用商号の登記審査の厳格 化。 フル工 (22) 中国公官庁のトレ ードマーク不正使 用 ・中国政府による取締り強化を希望する。 日機輸 (23) 著作権法改正案の ・2014年6月6日付で国務院法制弁公室から「中華人民共和国著作権法」(改 問題点 訂草案送審稿)に対する意見募集が行われており、現在も改正作業中であ る。同改訂草案送審稿において、そのまま制定された場合、懸念される点は 以下の通りである。 第13条1項3号 同一性保持権の例外規定が設けられていない。 (継続) ・3条、31条、32条:作家の著作権で十分に保護されており、出版者に著作隣 接権を付与する必要はない。ひとつの図書に権利を持つ者が多くなること で、書籍の二次利用が阻害されるおそれがある。 (継続) 日機輸 ・日本国内で、中国公官庁のトレードマークをつけて商売をしている会社があ る。 49 / 183 ・「著作物の性質並びにその利用の目的及 ・著作権法改正 び態様に照らしやむを得ないと認められ る改変」については同一性保持権の適用 がないことを明らかにすべき。 ・出版者に対して隣接権を付与すべきでな ・著作権法改正 い。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 42 / 57 区分 17 意見元 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 No 問題点 問題点内容 要望 準拠法 ・15条:法人が著作者としてみなされる条件としては、主管又は投資し、法人の 意思を代表して創作し、責任を負担していれば足りる。仮にここでいう「発表」 が「発表する場合には法人名義になることが想定される」もの等を含まず「発 表された」もののみを指すと解釈されるのであれば、投資、創作の意思、責任 等の要件を満たしていたとしても、未発表のものについてはすべからく法人 等に著作権が帰属することが認められないことになり、不合理である。 (継続) ・17条:共同著作物の提訴の要件「共同著作者のいずれもが自己の名義で提 訴することができる」とされている点が不明瞭である。協議の上、共同で行使 することが合意されたものについて、いずれかの名義で提訴できるとの手続き についての規定であれば問題ないが、協議の上での共同行使との原則の例 外として、合作者の協議を経ず単独での提訴を認める規定であるとすれば、 妥当ではない。 (継続) ・20条:職務著作の扱いが不明確である。 (継続) ・法人著作の要件が不適切である。 ・著作権法改正 ・「分割利用できない共同著作物について ・著作権法改正 は、その著作権は、各共同著作者が共に 共有し、協議をして共同で行使する」とさ れていることとの関係について明確にされ たい。 ・第15条(法人著作)と第20条(職務著作の ・著作権法改正 扱い)の関係が不明確である。従業員が 業務上の任務を遂行するために創作した 著作物については、契約でそうでない取り 決めをしない限り、当事者の合意が明確 でない場合も含め、原則事業体が著作権 を享有するべきである。かような原則で無 いと第15条(法人著作)の考え方と相容れ ない。 ・また、事業体が著作権を享有する著作物 については従業員に指名表示権を認める べきではない。 ・また、会社が自ら使用する場合のみなら ず、業務範囲で第三者へ使用許諾するこ とも無償で認められる旨を明確にすべき。 20条3項「従業員は編集方式により創作し た著作物を出版することができる」は削除 すべきである。2項但書の法人帰属が有 名無実化しかねないからである。 ・20条、36条:職務著作、職務実演について、然るべき奨励を与えなければな ・「奨励」の意味は不明だが、業務上の著作 ・著作権法改正 らないとの規定。 物の創作、実演に対しては、給与により対 (継続) 価が支払われているため、さらなる奨励金 は国際的にも例がなく不要である。 50 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 43 / 57 区分 17 意見元 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 No 問題点 問題点内容 要望 準拠法 ・43条1項1号:無許諾無償で認められる私的複製の範囲を厳粛すべきでな い。 (継続) ・保護と利用のバランスの観点から、また、 ・著作権法改正 現実に行われ諸外国でも許容されている 利用実態を反映すべく、現行法と同様に、 ①私的学習、研究に加えて鑑賞目的を追 加し、②部分的な複製ではなく、その著作 物全体の複製が認められるようにすべき。 ・43条1項2号:引用が認められる範囲が不適切。 ・「主要又は実質的な部分を除く部分」の引 ・著作権法改正 (継続) 用しか認められない状態で、「ある著作物 を紹介、評論、または説明」することは困 難と考えられる。原則として、公表された 著作物は引用することができるとした上 で、「適切」な引用として認められる範囲に ついて、引用の目的、必然性、引用部分と それ以外の部分の主従関係などの要件を 検討するアプローチとすべき。 ・65条:2つ以上の著作権集団管理組織が同じ利用方式について同じ利用者 ・利用料徴収基準は統一させずに、著作権 ・著作権法改正 から利用料を徴収する場合に、「統一した利用料徴収基準を共同で制定しな 集団管理組織間で競争をさせるべきであ ければならず」と定めている点が不適切。 る。 (継続) ・68条、69条、71条:技術的保護手段に関する広義な定義と限定的な例外規 ・「閲覧」、「鑑賞」、「運用」に係る技術をも ・著作権法改正 定。 著作権法で保護される技術的保護手段と するのは、69条の「著作権及び著作隣接 権を保護することを目的として」と照らして も広すぎると考える。 回避禁止規制は、積極的な回避や改変行 為を禁止するのにとどまるものであるべき である。 技術的保護手段の回避が認められる場合 が極めて限定的で、合法的に回避できる ケースが担保されない。 ・73条:ネットワークサービスプロバイダの責任。 ・ネットワークサービスプロバイダが、通知を ・著作権法改正 (継続) 受け取った後「速やかに必要な措置をとら なかった場合、侵害が拡大した部分に対 し、当該ネットワークユーザーと連帯責任 を負う」との規定になっているが、速やか に必要な措置をとらなかった場合には、責 任免除の恩恵を受けられないとするのが、 ネットワークサービスプロバイダの責任に 関する国際的な考え方に照らして妥当で ある。 ネットワークサービスプロバイダが、ネット 51 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 44 / 57 区分 意見元 17 日機輸 日機輸 フル工 18 技術移転要求 日商 19 工業規格、基準 安全認証 日機輸 No 問題点 問題点内容 要望 準拠法 ワークユーザーがそのネットワークサービ スを利用して著作権を侵害していることを 知りながら、又は知っているはずでありな がら、必要な措置をとっていない場合、当 該ネットワークユーザーと連帯責任を負う との規定についても、同様である。 仮にこのまま条文化された場合には、「必 要な措置」の内容が不明確であり法的安 定性を欠くことから、ビジネスの阻害要因 となる。また、原文では権利者が要求する 措置がすなわちプロバイダが取らなけれ ばならない必要な措置とも解釈し得る余地 がある上に、反論の機会が手続き上確保 されていないなど、公平性の観点からも問 題である。少なくとも、プロバイダが取るべ きとされる「必要な措置」は「合理的な」範 囲に限られることは明確にされるべき。 ・76条:損害賠償の金額に関して、「合理的な倍数又は100万元以下の額を選 ・著作者に対する損害賠償という観点で ・著作権法改正 択」できるとして法定損害賠償制度を導入している点が不適切。また、「2回以 は、実損害額が賠償されれば十分であ 上著作権又は著作隣接権を故意に侵害した場合、前項により算出した賠償 る。 額の2倍から3倍をもって賠償額を確定することができる」と懲罰的損害賠償制 悪質な侵害に対しては、刑事罰・行政罰 度を導入している点が不適切。 により対応すれば足りる。 (継続) ・78条:著作権行政管理機関の法執行手段。技術的保護手段の回避ツールの ・回避ツールとして規制される対象が明確 ・著作権法改正 製造、輸入、提供や技術手段回避サービスの提供について、著作権行政管 でなく広く解釈される可能性が否定できな 理部門に強く厳しい内容の法執行権限を認めている点が不適切。 いことと考え合わせると、全うな企業活動 (継続) に著しい悪影響を及ぼす可能性が否定で きない。 (24) ドメイン詐欺 ・御社の中国ドメインを第三者が… と、ドメイン詐欺の通知が中国の民間の会社 ・中国政府による取締り強化を希望する。 から来る。 (1) 国産化要求、技術 ・国内企業保護を目的とした技術移転や国産化の要求が高まっており、事実上 ・国産化要求、技術移転要求の撤廃。 の自主化要求 の外資企業排除となっている。 ・中国にて合弁会社、100%外資出資による 現地法人を設立し、当該現地法人で製造 販売された製品は、国産化要求を満たし た製品と認めること。 (1) 国際整合性のない ・事務機器(プリンタ、複写機等)の情報セキュリティに関して、ISO、IEC等の ・WTO/TBT協定を遵守し、国際整合性の ・中国標準化法 中国独自の国家規 国際規格と整合しない独自の国家規格が策定されており、事業上、問題とな ある国家規格の作成を行っていただきた ・中国標準化実施条例 格の策定 る。また、複写機・複合機の再製造に関する国家規格の検討が進められてい い。 るが、再製造業者の再製造品について、オリジナル製造業者の品質保証の ・なお、日本からの意見に関して、合理性 観点から問題となる規定が含まれている。 のあるコメントについては国家規格に反映 (継続) させるようにしていただきたい。 52 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 45 / 57 区分 19 意見元 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 建産協 建産協 自動部品 No 問題点 問題点内容 要望 準拠法 ・ネットワークカメラ等の監視システムに関して、ISO、IEC等の国際規格と整合 しない独自の国家規格が策定されており、事業上、問題となる。 監視システム等の独自の国家標準対応の負荷大。 (継続) ・WTO/TBT協定を遵守し、国際整合性の ある国家規格の作成を行っていただきた い。 ・困難の排除、世界標準と同等の規定適 合。 (2) CCC取得手続の煩 ・現在、中国検験検疫局の規定により、一部の電子商品を輸入するために、有 ・CCC免除申請の簡素化。 雑・不透明 害物質が含まれていないことを証明するCCC証明書を輸入者が中国検験検 疫局へ提出する必要がある。 製造元(国・企業)によってはCCC証明書の発行が困難な為、場合により輸入 者側でCCC免除申請等の特別処理が必要だが、その申請の提出生類が多く 申請に手間がかかる。 (継続) ・CCCマーク(中国強制製品認証制度)に関する規制が厳しく、提出書類が多 ・申請手続の簡便化、審査期間の短縮。 く申請に手間がかかる。 (継続) ・税関担当者(上海)が代わったことで、CCC該当品に対する運用が変更され、 ・担当者により規則運用の解釈で差が生じ 従来求められていなかった部品の図面提出が必要になった。 ることが無い様にして欲しい。 (3) CCC認定取得費 用の負担 ・中国標準化法 ・中国標準化実施条例 ・GB/T 28181-2011 ・中国検験検疫局の規定 ・強制的製品認証管理規定 ・CCC認可 ・輸入商品にCCC等認定が必要。関連して認定費用がかかる。 ・手続簡素化や費用低減。 ・CCC認証等 (継続) ・電器製品の輸入商品にCCC認証が必要。その他、エビデンス取得に高額な ・手続きや費用の簡素化。 ・CCC認証等 認定費用がかかる。また、毎年の更新費用も掛かる。一般商材についても、 毎年の検査認定費用が掛かる。 ・新規受注のシートASSYのため共用部品を日本から輸入となった。輸入部品 ・直接中国国内販売以外の部品のCCC認 ・CCC認証 に対しCCC認証が必要とされ、認証取得が困難なサプライヤーがある、及び 証を免除、または販売部品の構成部品は 部品必要入荷日に取得までのリードタイムが不足している。 適用外として頂きたい。 中国輸入港によりCCC認証適用有無が異なる。 日機輸 (4) 地方政府独自の輸 ・国家基準を上回る地方政府独自のルール(輸入品質条件)を発表し、大きな ・航海中の貨物への影響も考慮した前宏な 入品質基準の導入 損失を被るケースがある。 事前通知の徹底をお願いしたい。 日機輸 (5) 過度に厳格な危険 ・工場内の危険物保管許容量が低すぎる。在庫許容量が1日使用料の最大2 物工場保管許容基 ∼3日分と消防局から指摘されたが、現実的に危険物等の補材在庫2∼3日 準 は不可能。 (継続) ・許容率の向上。 日機輸 (6) エネルギー効率ラ ・エネ効ラベル実施規則では、登録期限はラベル使用開始日から30日以内と ベル実施規則と運 規定されている。しかし、輸入品については、通関時にCIQの検査で、通関 用の不整合 時に登録完了しなければならないというルールになっている。すなわち、エネ 効ラベル実施規則に従っていない。企業はそのため更に早く(30日程度)製 品登録を実施しなければならない。製品の更新、輸入、販売に大きな障害と なる。 (継続) ・CIQの要求をエネ効ラベル実施規則と一 ・エネルギー効率ラベル管 致させてほしい。通関時のCIQ検査時 理弁法 に、ラベル使用開始日から30日未満であ った場合、登録完了を要求せずに通関さ せてほしい。このような製品に対しては販 売時に市場監督当局部門が検査すること で監督可能で、問題ないものと思われる。 53 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 46 / 57 意見元 No 問題点 19 日機輸 20 独占 日機輸 (7) エネルギー効率ラ ・エネ効実施規則が公布された後、具体的なラベルのデザインや、登録方法な ・実運用が妥当な日程で運用詳細の情報 ・例: ベル実施規則適用 どの決定が遅く、規則の適用開始日に対して時間がなさすぎる。輸出企業と 提供を頂く事を求める。本来であれば、実 −複写機、プリンタ及び の猶予期間不足 しては生産∼輸送などの手番を考慮せざるを得ないため、当局の決定が遅 施規則の公布時に、対応に必要な情報や FAXのエネルギー効率 れると生産計画の大きな支障となる。 データも公開頂きたい。 ラベル実施規則 (変更) −中華人民共和国国家発 展改革委員会 ・中華人民共和国国家品質 監督検査検疫総局 ・中国国家認証認可監督管 理委員会2014年 第18号 (1) 事業者集中審査の ・事業者集中申告に要する時間が長期化(立案までに数ヶ月を要す)しており、 ・商務省、その他関係当局において、迅速 ・中華人民共和国独占禁止 煩雑・長期化 迅速な投資に悪影響を与えている。 な審査体制の構築をお願いしたい。 法 (継続) ・審査が三段階まで及ぶことがあるが、その ・経営者集中審査弁法 基準を明確にして頂きたい。 ・外国投資家による中国国 内企業の買収合併の安全 審査制度の確立に関する 国務院弁公庁の通知 ・独禁法の届出対象が広範であったり(該当市場への影響度合いよりも、グル ・市場への影響度合いを加味した基準を明 ・中華人民共和国独占禁止 ープ全体の形式的な売上金額のみで基準を設定)、審査にあたり過剰な資料 確にまた合理的な範囲に設定するととも 法 提出を要求されたり(通常審査時に届出当事者の全ての中国子会社の登記 に、届出当事者の手続負担の軽減を要望 簿謄本および営業許可証を提出する必要)といった制度上の問題点がある。 したい(過度な資料要求を行わない等)。 また審査の実態も、審査官不足による審査期間の長期化が常態化しており、 簡易審査の導入により、一定程度待機期 市場への影響が非常に小さい等、他国においては問題ないと判断されるよう 間は短くなったと考えるが、まだ改善の余 な案件についてまで、理由もなく商務局のクリアランスを長期間待たされること 地があると考える。 がある。 ・独禁法手続きの煩雑。 ・独禁法手続きの更なる簡素化を望む。 ・経営者集中審査に要する時間が、申告してから認定されるまで最短でも4カ ・審査時間の短縮が可能となる対策を講じ ・中華人民共和国独占禁止 月程度かかる。迅速に投資し、事業を立ち上げることの障害となっている。 て欲しい。 法 (2) 広範囲にわたる事 ・経営者集中審査が必要か否かは、経営集中当事者(合弁会社設立の出資者) ・明らかに関連市場において独占とならな ・中華人民共和国独占禁止 業者集中審査対象 の売上高のみで判断され、審査が必要となる範囲が広い。 い案件に対しては、審査の対象外とする、 法 或いは審査を簡素化する、事後報告でも 可とする等の措置を採って欲しい。 (3) 事業者結合審査手 ・事業者結合簡易案件に関する暫定規定(簡易案件規定)規定に基づく手続き ・事業者結合に関する届出について、届出 ・中華人民共和国独占禁止 続の所要期間の不 を利用した案件の数も積み重なり、簡易届出の場合、審査に要する時間は従 が必要な範囲が他国の独占禁止法と比較 法第21条 透明 来と比較して多少短期化された。 して非常に大きく、中国内外を問わず事 事業者結合規制を遵守していない事業者に対する、初の処罰事例が公表さ 業活動の阻害要因となっている。届出範 れた。 囲の縮小及び更なる明確化を求める。 ・事業者結合規制を遵守していない事業者 に対する処罰の徹底及び処罰事例の公 表の拡大を求める。 ・簡易届出について、事前相談制度が無く 区分 JEITA 日機輸 日商 日商 日機輸 問題点内容 要望 54 / 183 準拠法 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 47 / 57 区分 意見元 20 21 土地所有制限 日機輸 自動部品 22 環境問題・廃棄物 日機輸 処理問題 日機輸 医機連 No 問題点 問題点内容 要望 準拠法 なり、①簡易案件か否かの判断基準がま だ比較的曖昧であること②簡易案件として の処理が開始された案件であっても、処 理過程において通常案件として扱うべきと いう判断がなされる余地があり、それまで かけた審査時間が無駄になりかえって審 査機関を長期化させる恐れもあることなど から、引き続き利用をためらうことがある。 (1) 土地所有制限 ・100%外資企業の土地所有が認められていない。(共産主義国であり、自国 ・安定した事業運営の為に、土地所有を認 ・物権法 民にも認めていないが) めてほしい。 ・外資企業法 (継続) ・土地管理法、他 ・50年の土地利用権という形で工場立地がされているため、永続的な生産継続 ・中国法規 に多大な問題と工場立地における投資リスクが伴う。 (継続) (1) 中国版RoHS指令 ・電子情報製品汚染制御管理弁法(中国RoHS)改訂版が2016年1月6日に発 ・法の公布から施行までの移行期間につい ・電器電子製品有害物質使 の不透明 行された(法律名変更『電器電子製品有害物質使用管理弁法(中国RoHS改 て、原則的な考え方に沿った対応を要望 用管理弁法 訂版)』)。これより先2014年7月、これに係る表示要求標準が公布施行されて する。個別の対応を行う場合でも関係者と ・電子情報製品汚染制御管 いたが、この中国RoHS改訂版の公布により同表示要求標準が有効になる。 の充分なコミュニケーションを踏まえて理 理弁法 今回の中国RoHS改訂版では、対象製品が家電製品を含む考え方で対象製 解を深める活動を要望する。 ・国家推薦電子情報製品自 品が拡大している。そのため、業界では移行期間を、法律公布から施行まで ・認定製度(認証制度)の内容について、先 発的認証制度 の原則的な期間とされている1年かそれ以上を要望したが、政府は移行期間 行するEU や各国RoHS との整合性を を半年とした。 保ち、企業の自己適合宣言の方式 ・一方、適合性評価(認証制度)の新たな仕組みとして「合格評定制度」につい (IEC/TR62476、ISO/IEC17025 など) ても政府関係機関では引き続き導入する意向を示しているが、その内容、議 を採用する方向で、認証側・非認証側双 論の進め方、日程等が明確ではない。 方の負担を軽減していただきたい。 ・電子情報製品汚染制御管理弁法(中国RoHS)の検討(新管理弁法の制定・ 先行するEUや各国RoHSとの整合性を 重点管理目録の制定・対象製品の追加、CCC認証実施規則、国家推薦電子 保ち、Step1の延長線となる、企業の自己 情報製品自発的認証制度の施行など)に際して、関係する企業等との協議の 適合宣言の方式(IEC/TR62476、 場が少なく、制度全体や進捗状況/日程が分かりづらいものとなっている。 ISO/IEC17025など)を採用する方向で、 ・適合性評価(認証制度)について中国の認証機関だけで評価能力(分析能 認証側・非認証側双方の負担を軽減して 力、分析結果の信頼性、安定性、工場監査等)が不足せずに対応できるのか いただきたい。 懸念される。 ・中国RoHSの管理弁法のもと、関連する標準・規格(案)が様々存在し、制度 ・管理弁法・標準・規格の改訂にあっては、 ・電器電子機器有害物質使 全体がわかりづらいものになる恐れがある。 施行時期を合わせることやFAQを充実さ 用制限管理弁法など (変更、要望追加) せること等により、わかりやすい制度にし ていただきたい。 ・また、法規制対応準備のために、法規制 発行日から十分な移行期間(1年以上)を 設けていただきたい。 ・現在中国において医療機器のRoHS規制はないが、将来RoHS規制が求め ・RoHS規制が求められた場合、概略スケ られる可能性がある。 ジュールなど知りたい。 55 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 48 / 57 区分 22 意見元 No 問題点 問題点内容 日機輸 (2) 中国版WEEEの一 般消費者向け/企 業向け適用の一律 性 ・基金制度の運用状況について、公式な報告や情報を十分に確認することが ・電器電子製品の生産企業、関連業界の意 ・中国「廃棄電気電子製品 できない。 見を充分に反映できる透明なプロセスを 回収処理管理条例」の第 廃棄電気電子製品回収管理条例(中国版WEEE)において、複写機・プリン 踏んでいただきたい。特に“消耗品”につ 四条、第五条、第七条、第 タ・FAXが新規目録に追加される政府最終手続きが進められている。目録化 いては法律上の解釈としても不明確であ 十一条、第二十一条、 確定後の対象製品に対する基金制度(金額の考え方や進め方、策定日程、 るため、今後のためにも充分な説明をお ・目録 基金管理等)の検討や決定が、関係する企業等との協議を含めどのように進 願いしたい。 ・目録解釈 められるか明確ではない。第一目録における基金運用の課題改善の検討も ・新規目録に対する基金制度運用が新た 併せて行う必要がある。また、事務機全体の中古市場が確立している状況か に始まるが、透明な運用と継続した課題改 ら、特に企業向け製品(B to B)の回収・処理の実効性を高めることが困難で 善が図れる体制を、関係業界を含める形 あることが予想される。さらに一般消費者向け製品(B to C)は、企業向け製 で構築してほしい。 品(B to B)とは、その使用後の製品管理手法が全く異なるため、社会全体で ・新規目録の基金の検討にあたって、電器 製品の回収・処理を高められる社会全体の仕組みの検討が必要である。 電子製品の生産企業、関連業界の意見を (追加、要望変更) 充分に反映できる透明なプロセスを踏ん でいただきたい。 ・また、第一目録の課題改善を図り資金の 流れや活用状況が更に見える制度に改 善していただきたい。 ・BtoB製品とBtoC製品を区別し、それぞ れの回収の実態を充分反映した基金制度 を制定していただきたい。 ・製品回収の実効性を高めるため利害関係 者それぞれが役割を果たす社会全体のシ ステムを構築してほしい。 ・廃棄電気電子製品回収管理条例(中国WEEE)において、複写機・プリンタ・ ・電器電子製品の生産企業、関連業界の意 ・中国「廃棄電気電子製品 FAX が新規目録に追加され、2015年2月、『中国WEEE目録(2014)』が発 見を充分に反映できる透明なプロセスを 回収処理管理条例」の第 行された(目録施行2016年3月1日)。新規目録の策定に関する業界からの意 踏んでいただきたい。特に“消耗品”につ 四条、第五条、第七条、第 見として、第一目録における基金運用の課題改善の検討も併せて行う必要性 いては法律上の解釈としても不明確であ 十一条、第二十一条、 や、事務機全体の中古市場が確立している状況から特に企業向け製品 るため、今後のためにも充分な説明をお ・目録 (BtoB)の回収・処理の実効性を高めることが困難であるなどの課題を提起し 願いしたい。 ・目録解釈 た。しかし、そうした課題への議論が充分で無い中、新規目録が施行されるこ ・新規目録に対する基金制度運用が新た とになる。 に始まるが、透明な運用と継続した課題改 ・新規目録確定後の対象製品に対する基金制度(金額の考え方や進め方、策 善が図れる体制を、関係業界を含める形 定日程、基金管理等)の検討や協議は、関係する工業会や企業等と進められ で構築してほしい。 ていたが、プロセスや議論経過等が明確ではない中、2015年12月、基金制 ・新規目録の基金の検討にあたって、電器 度の具体的な水準案や、目録の解釈に新規目録(2014年)にない“消耗品” 電子製品の生産企業、関連業界の意見を を含むとする解釈案が政府から提示された。業界では法律上の解釈や基金 充分に反映できる透明なプロセスを踏ん 制度の考え方などについて政府へ説明や意見交換の場を求めているが、政 でいただきたい。 府からの説明は充分ではない。 ・また、第一目録の課題改善を図り資金の 流れや活用状況が更に見える制度に改 善していただきたい。 ・BtoB製品とBtoC製品を区別し、それぞ 日機輸 要望 56 / 183 準拠法 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 49 / 57 区分 意見元 No 問題点 問題点内容 要望 22 準拠法 れの回収の実態を充分反映した基金制度 を制定していただきたい。 ・製品回収の実効性を高めるため利害関係 者それぞれが役割を果たす社会全体のシ ステムを構築してほしい。 日機輸 (3) リサイクル基金納付 ・2015年2月に「廃棄電器電子製品回収処理管理条例」が改訂され、生産者・ 義務対象品目の拡 輸入者にリサイクル基金納付の義務が生じる対象品目リストが追加された 大 (TV、冷蔵庫等5品目→複写機等14品目)。 価格への反映が難しい品目において生産・輸入企業にとり一方的なコスト増 を強いられる懸念がある。 ・リサイクルにおけるサプライチェーン全体 ・廃棄電器電子製品回収処 への負担分散及び、効果を見据えた制度 理管理条例 の策定・運営をお願いしたい。 日機輸 (4) リサイクル基金徴収 ・2015年、政府側より、複写機の消耗品に対しても、基金徴収するとの発言が 法規則の不透明 行われる。2月に発行された管理条例の対象に、消耗品は明記されておら ず、政府側の方針変更に法的根拠がない。 ・廃棄電器電子製品回収処 理管理条例 日機輸 日鉄連 日機輸 JBMIA 自動部品 ・法規制の作成プロセスにおいて、メーカ ー側からの意見を十分に聞いて頂きたく。 ・法規制の運用開始にあたり、十分な準備 期間(1年程度)を設けて頂きたい。 ・2016年2月末現在、基金の対象、基金額についての政府側からの正式発表 ・法規制の作成プロセスにおいて、メーカ が無く、メーカー側は準備ができない。 ー側からの意見を十分に聞いて頂きたく。 ・法規制の運用開始にあたり、十分な準備 期間(1年程度)を設けて頂きたい。 (5) 廃棄物処理能力の ・ISO取得のためにISO基準に則った認定処理業者を起用したい現地工場 不足 が、認定業者不足のため処理が遅くなったり、高いコストを強いられたりして いる。 (継続) ・中央政府の指導の下、各地方政府は大気悪化時に工業企業の排気制限や 車両運行規制策を講じている。汚染物の処理量に枠が設置され、超過分は 処理できず、敷地内に放置されたままになっている。さらに、処理資格のある 企業が限られており、処理費用が高騰している。 (継続) ・【危険物廃棄物:微量インクが付着したドラム缶】 −上海市内立地企業が排出する危険廃棄物は区間を跨ぐ廃棄処理が出来 ない。 −危険廃棄物は、資格を持った廃棄物業者のみが処理可能であるが、処理 数量が少なく受け入れを拒まれている。 −当社が立地する上海市では絶対的処理数量が小さい為、資格を持った業 者との契約が困難な状況が継続している。(契約は年単位ではなく少量の 引取契約となる。環境局への試生産や本生産許可申請時に危険廃棄物処 理契約書が必須であり、許認可に影響を及ぼす可能性がある。) ・産業廃棄物の業者が行政より地区割され、地区毎に1社だけ指定されてい て、その業者が、政府の基準を満たしていないと廃棄物の回収に来ないケー スがあった(その後、その業者は、基準を満たしたことから回収を開始した)。 57 / 183 ・廃棄電器電子製品回収処 理管理条例 ・ISO認定業者の全国的な増強。 ・企業に稼動調整が必要な場合、計画的な ・地方政府が制定する大気 活動が望ましい。 悪化への対応法規 ・汚染処理能力の向上、関係法規の厳格化 を期待。 ・危険廃棄物処理の能力を増強、区内で増 ・環境保護部が定めている 加してほしい。 環境基準 ・固体廃棄物識別ガイドラ イン ・危険廃棄物基準 ・危険廃棄物リスト ・業界から政府に複数の回収業者に回収出 ・中華人民共和国固体廃棄 来るように嘆願して欲しい。 物汚染環境防治法(1996 年4月より施行) 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 50 / 57 区分 22 意見元 No 問題点 日機輸 (6) 廃棄物処理企業へ ・法律により廃棄物処理企業へは四半期毎に申請し、補助金を受け取ることに の補助金支給の削 なっているが、現在は半期毎に申請し、補助金を受け取るまで約1年掛かっ 減・遅延 ている。 直近の支給(2014年7月∼12月処理分)は2015年11月26日に振り込まれ、 更に基金の不足により一律87.4%に減額された。 ・処理企業においては補助金を担保に銀行から借り入れすることも出来ず、運 転資金が逼迫している状況。 (7) 大気汚染対策の不 ・工場排水またはPM2.5の蔓延により、従業員の健康被害を心配している。 十分 (継続) (8) 環境問題の対応の ・開発区に工場移転したが、開発計画(土地収用)の遅れにより、近隣住民から 遅れ 環境心配の声が出ている。 →環境対策に係る企業投資に対する補助を適用いただいた。 (内容・要望ともに変更) (9) 標識標準に関する ・電子情報製品汚染制御管理弁法(中国RoHS)の表示要求事項を規定した標 法規制の施行の不 識標準「SJ/T11364-2006」が2014年7月に「SJ/T11364-2014」へ改定され 透明 た。 当標準は2015年1月1日施行だったが、政府から施行延期の公告が公布され ると9月頃に事前予告が口頭であったまま施行日まで公布されず、結局、施 行日を過ぎた2015年1月8日になって施行見合わせの公告が公布された。そ の間、企業にとっては改定版への対応が必要なのか否か不明瞭な期間が続 き、混乱する結果となった。 しかも施行見合わせの理由(上位法の中国RoHSが現在改定検討中であるた め)は、規制当局として、標識標準の改定版公布前に十分想定される理由で あった。 (継続) (10) 基準・法律等の基 ・基準・法律等の新規策定・改正時に、ステークホルダーに対し情報が十分に 準策定・改正プロ 提供されなかったり、検討期間が極端に短い、意見出しの機会が不十分、な セスの不備 どプロセスに不備があることが多い。 <事例> ①中国WEEEでの法規制との不一致: 2015年2月公布の廃棄電器電子製品処理目録において、複写機・プリン タ・FAX が新規追加されたが、本目録では消耗品は対象から除外された。 しかし現在、消耗品からも基金徴収の提案が中国当局からなされており、 公布された法律との不整合が生じようとしている。法律上の定義から外れる 製品からの基金は徴収すべきでない。また、もし対象品目に新たに加える のであれば、然るべき法改正の手続き・説明と企業らに対して充分な準備 期間が必要である。 ②中国WEEEにおける基金徴収スキームが不公正な点: 中国国内では、純正メーカー以外の消耗品事業者が多数存在する。新た に消耗品をWEEEでの基金徴収の対象とするのであれば、純正メーカー 以外の消耗品事業者も純正メーカーと同様に基金徴収の対象とすべきで 日製紙 日機輸 日機輸 日機輸 問題点内容 58 / 183 要望 準拠法 ・法律が出来たため、WEEEの市場価格が 高騰。資源価値以上の価格で取引されて おり異常。 ・回収企業に規制が効かないことが価格高 騰を招く一因となっているため、公布され ていない「廃棄電器電子製品の回収に関 する管理方法」を施行して頂きたい。 ・公害の改善、渋滞緩和。 ・中国「廃棄電気電子製品 処理基金徴収使用管理弁 法」 ・中国「廃棄電器電子製品 の回収に関する管理方法 (意見募集稿)」 ・開発計画の推進。 ・法規制の制定・改定の際は、関連当局で ・標識標準 SJ/T11364-2014 内容やタイミングを十分に考慮の上で公 布し、公布後は企業が混乱することなく対 応できるようにして頂きたい。 ・基準・法律などの新規策定・改正時には、 ステークホルダーに充分な情報提供と検 討期間、意見出しの機会を与えて欲しい。 ・回収費用等の企業への課金において、特 に国内外の企業間で不公平が生じないよ う公平かつ透明性の確保できるスキーム を確立して欲しい。 ・アジア諸国の各種基準・ 法律 ・中国「廃棄電気電子製品 回収処理管理条例」 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 51 / 57 区分 意見元 No 問題点 22 日機輸 (11) 基準・法律等の公 布から施行までの 期間不足 日機輸 (12) 国際的標準と異な る環境規制の導入 医機連 (13) 過剰な環境保護対 策要求 (14) 法規則施行の猶予 期間の不足 日機輸 日機輸 日機輸 問題点内容 要望 準拠法 あるが、当局が事業者全てを正確に把握する事が実質的に出来ない状況 にあり、このままでは純正メーカーが不公正な基金徴収を強いられる結果と なる。 ・基準・法律等の新規策定・改正により、製品の仕様や設計、材料等に大きな ・基準・法律等の新規策定・改正時には、業 ・中国「電子電気製品汚染 変更を加えなければならないことがある。このような場合、十分な検討時間が 界へのインパクトを評価し、製品の仕様や 制御管理弁法」 等 与えられないと、企業にとって大きな負荷・負担となる。 設計、材料等に変更を伴う場合には十分 な検討期間を与えていただきたい。 ・EUから始まったRoHS(電気電子製品有害物質含有規制)やWEEE(廃電気 ・新たな法律を制定するにあたっては、既 電子製品指令)、REACH規則などは、類似の法律を他国が取り入れることが に他国で実施されている類似の法律があ 多い。その際、要求事項や製品へのマーキングデザインに差異があると、メ る場合、できる限り要求事項等を先行例と ーカーにとっては多大な負荷・負担となる。 統一するよう努力してもらいたい。 <事例> −中国「廃棄電気電子製品回収処理管理条例」 −インドWEEE −台湾RoHS 等で差異が発生 ・地方の役人による過敏な環境保護対策の指導で、工場建設時に指摘されな ・地方役人による偏見な行政指導を国家が かった追加対策・工事が発生する。 厳重に監視していただきたい。 ・2016年1月21日 電器電子製品有害物質使用制限管理弁法が改正公布され ・法規制の制定・改定の際は、関連当局で ・電器電子製品有害物質使 たことにより、2016年7月1日生産製品からSJ/T11364-2014での対応が必須 内容やタイミングを十分に考慮の上で公 用制限管理弁法 となる。対象製品が大幅に拡大したにも関わらず、準備期間が5ヶ月程度であ 布し、公布後は企業が混乱することなく対 http://www.miit.gov.cn/ n1146295/n1652858/n1 る。また、弁法の解釈において不明点も多くあり、中国当局から公布される予 応できるよう十分な猶予期間をとり、不明 652930/n3757016/c460 定のFAQの発行も遅れている。 点がないようにして頂きたい。 9634/content.html 特に電池については別の電池規制が存在し、一般的にも電器電子製品の対 象外と考えられる。 (15) 電器電子製品の有 ・2016年7月に電器電子製品の有害物質使用制限管理弁法発布予定。新弁 害物質使用制限に 法の発布に伴い2006年発布した「電子情報製品汚染コントロール管理弁法」 よる負担増 が廃止。旧弁法は情報製品しか規制しておらず、冷蔵庫や洗濯機等他の電 器製品は含まれていないため新弁法を制定したとの背景がある。 ・電器電子製品の生産者、輸入者は製品の有害物質使用制限標識の国家基 準又は業種基準に従い、市場に投入する製品に含まれる有害物質を表示 し、有害物質の名称、含有量、その製品はリサイクルが可能かどうか、及び不 適切な利用若しくは処分により環境と人類の健康に影響をもたらすことに関す る情報などを明記しなければならなくなる。 (16) 電子終端製品の排 ・昨年10月の意見募集において「電子工業汚染物排出基準(案)」が提示され 出基準の定義の不 たが、その対象企業・生産施設として「電子終端産品electron terminals 明確 products」が記載されている。案の3.7項にその定義があり、「PCB組立工程 技術を採用した独立した応用機能を有する電子情報製品」とされているが、こ れはPCBそのものの生産工程がある場合に限定されているのか、それとも PCBを製品に組み込むだけの場合も含まれるのか不明である。また、今回の 排出基準は一般的な排出基準に比べて大幅に厳しいものとなっているが、こ れを達成するためにはかなりの設備投資が必要になる。 59 / 183 ・企業の円滑な事業運営を考慮した法整備 ・電器電子製品の有害物質 をお願いしたい。 使用制限管理弁法 ・対象製品が近日中にリスト化されるとのこ 《电器电子产品有害物质 となので、明確なリスト提示をお願いした 限制使用管理办法》 い。 ・「電子終端産品」の定義として、「PCBの ・关于征求国家环境保护标 生産工程を含む電子情報製品」としてい 准《电子工业污染物排放 ただきたい。PCBを部品として製品に組 标准》(征求意见稿)意见 み立てるだけの企業は、排水量、排気量 的函(环办函[2015]1585 は少なく、汚染物の環境負荷量は電子工 号) 業以外の業種と比較して決して多いもの ではないため、一般的な排出基準に留め るようお願いする。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 52 / 57 区分 22 意見元 No 問題点 JBMIA (17) 危険物廃棄処理量 ・容器に微量な危険廃棄物が残留している場合、容器を含め危険廃棄物と見 ・危険廃棄物実重量での処理量算定をして ・「危険廃棄物経営許可証 算定基準の不明確 なされる為、実際の危険廃棄物量より処理量が多く計算され一層処理受入れ 頂きたい。 管理方法」中華人民共和 をしてもらえなくなる。 ・付着基準の明確化。例えば、外観上イン 国国務院令大408号 ク付着が認められないものは除外する等。 JBMIA (18) 危険廃棄物の指定 ・危険廃棄物の指定範囲が広すぎる。全ての廃インクは危険廃棄物となってい ・危険廃棄物に該当する基準の見直し。(危 ・「国家廃棄物名録」2008 範囲の広範 るが、水性インク、有毒有害物を含まないインク等は危険廃棄物にならない可 険性区分を安全性【MSDS等】に基づき 月8月1日執行 能性が高い。 細分化する等) 日機輸 (19) 危険廃棄物処理委 ・昨夏の天津爆故以降、化学品・危険品に係る手続きが厳しくなっている。珠海 ・市内処理業者の更新手続き早期完了に 託の困難 市では、危険廃棄物処理業者の許可証更新手続きが遅延しており、各企業 向けた対応。 では危険廃棄物の処理委託ができない状況にある。 ・他地域での危険廃棄物処理を可能とする 行政施策。 (20) 高い廃液処理費用 ・中国における廃液処理の費用が異常に高い。同一廃液、同一処理量で、日 ・廃液処理費用の適正化を希望する。 本における費用の5∼10倍かかる。 フル工 23 諸制度・慣行・非 時計協 能率な行政手続 (1) 公証・認証取得の 煩雑 日機輸 (2) 法規にない行政指 導 日機輸 (3) 地方による法規の 運用・解釈の不統 一 医機連 (4) 長期を要する販売 製品の登録手続期 間 (5) 中央と地方の質量 技術監督機関の連 携不足 産車協 問題点内容 要望 準拠法 ・中国政府関係当局に対し委任状、訴訟関連資料等を提出する際に、領事館 ・領事認証に代えてアポスティーユの付与 認証を要求される。領事認証を得るには、大使館に2度出頭するなど煩雑で のみで足りるようにして欲しい。 あり、時間を要する。 ・現状では、香港・マカオのみ適用範囲とな (継続) っており、中国本土へ適用拡大を要望す る。 ・社名変更手続き(申請から社名を変更した営業許可証取得まで2か月半を要 ・法令の中身を曖昧にせず詳細な規定公 した)において、社名そのものへの注文、増資検討や定款変更を要求など法 布と全国及び関係するすべての政府部門 令とは別の次元での要求が様々な政府部門から提示される。地域によって、 への徹底。 または同じ地域でも管轄する地区によっても当局の見解が異なる(保税区企 業の増値税還付の取扱いなど)。 (継続) ・危険化学品安全管理に関し、同じ法律であっても、所在地の当局毎に、運用 ・地方による運用の差をなくして欲しい。 や法規制の解釈に大きな差があり、統一した方法で対応できない(個別最適 が必要で負担が増加する)。 (継続) ・製品を中国で販売する為、販売代理店がCFDAに申請を行っているが、登録 ・登録期間の短縮が出来る方法を教えて頂 されるまでの期間が約2年間もかかる。 きたい。または期間短縮の検討を提案し て頂きたい。 ・お客様が購入された構内機動車両は使用登録(ナンバープレートの取得)が ・地方レベルの質量技術監督局と中央の連 義務付けられ、その登録審査時にメーカーが受験した型式試験合格証が必 携を強化頂きたい。 要となるが、メーカー社名が変更され、証書上の社名と車体銘板上の社名が 異なる場合はナンバープレートが下りない。 型式試験合格証の交付機関では社名変更を理由とする証書修正或いは再発 行が認められなかったが、機関内部のデータベースでの登録社名を変更済 み。 但し地方下部機関ではそのデータベースの照会をしてもらえず、あくまで証 書上と車体上の社名が合致しない限り許可を出さない。 60 / 183 ・ハーグ条約(外国公文書 の認証を不要とする条約) の中国本土への適用拡大 ・危険化学品安全管理条例 ・危険化学品登記管理弁法 ・特殊設備安全監察条例 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 53 / 57 意見元 No 問題点 23 日機輸 24 法制度の未整 備、突然の変更 日機輸 (6) 地方政府の臨時的 ・経済不況時、一般的には、地方政府より臨時的な経済促進施策が出て来る な経済促進施策の が、当社はその施策効果を享受することが少ない。(例:11年下期経済不振 困難 の時、無錫政府より投資、借金、販売促進のための展示会が多い会社に優遇 政策を出した。対象期間は11年10月∼12年3月。内容の1つ:設備投資1000 万元以上、投資額の5%を奨励。) (1) 法律の実施運用規 ・法律などの施行後も、その細則が制定されるまでに時間がかかることが多く、 則の不備・発行遅 実務面での対応方法がわからず苦慮している。 延・不透明 (継続) ・上位の法規制が発効しているにもかかわらず、その法律を実際に運用するた めの下位規則、規制物質リスト、ガイドライン等が公表されるのが遅く、実際の 対応が困難。 (継続) ・順守すべき内容・規則として法令・通達がよりどころとなるが、全国での当局の 運用を顧みた際に必ずしも運用ルールが文書化されておらず、そのことが全 国対応を行う多国籍企業にとっては不便につながることが存在する。 例えば、昨年8月に天津港にて爆発事故が生じた直後に、地方ごとに危険化 学品の輸送取扱を行わない空港・港が複数見受けられたが、取扱禁止の期 間、対象貨物等に関して地方ごとに基準がバラバラで、かつ明文化されてい る通知が確認できない状況であった。このような状況下で、メーカーとしてはメ ディア情報もしくはフォワーダー情報を信じるしかなく、その真偽性の如何に より実務に混乱が生じた状況であった。 ・中国のWTO加盟時の「約束」に関するうち、「(国内)流通業の自由化」(外資 の出資制限の廃止、地域制限・出資者資格要件の東南アジアの廃止)につい ては、2004年6月に「外商投資商業分野管理法」が施行され、表向きは「開 放」されたように見えるが、実施細則が規定されておらず、事実上閉鎖された まま。 (2) ネット関係法規制 ・ネット関係の法規制整備の遅れ。企業に対する誹謗中傷もしくは社内情報漏 整備の遅れ 洩等に対する法規制の規制枠組みが弱い。 (継続、要望追加) (3) 個人情報保護関連 ・ネット上での個人住所の掲載、誹謗中傷に対し、プロバイダーへの掲載差し 法の未整備 止めができない場合がある。労働争議や社内不正への対応を行った際の仕 返し、脅し等に身の危険を感じる場合もある。 (継続) (4) 法律の頻繁な突然 ・CFDA(食品薬品監督管理局)による医療機器業関連方案が矢継ぎ早に発 の変更 効される。 ・法制度や政策などが、急に変更・改正されたことがある。また、変更・改正の 頻度が高い。 (5) 改正法規の施行の ・株式取引に関する規制が即日発効となるため、対応に苦慮。 猶予不足 区分 日機輸 日機輸 日鉄連 日機輸 日機輸 医機連 日機輸 JEITA 問題点内容 要望 61 / 183 準拠法 ・地方政府関係部門との交流機会を増や す。 ・法律などの施行後速やかな運用規則の制 定。 ・下位規則やガイド等の準備をしてから法 ・危険化学品安全管理条例 律を発効して欲しい。(準備が出来るまで ・危険化学品登記管理弁法 は発効しないで欲しい。) ・運用を行う際に、迅速かつ明確な基準・考 え方の発信を行う体制を徹底いただきた い。発信に関しても遠地から確認不可な 税関掲示板での発信の方法を見直し、税 関ホームページにて発信を行う。 ・実施細則の制定による実質的な開放。 ・ネット関連法制度の整備。 ・個人情報掲載差し止め。 ・時と場合によるが公安の協力。 ・当該所轄広報への掲載だけでなく、公共 放送で広く積極的に通知して欲しい。 ・法改正などに関し、外資系企業に十分な 事前説明を行ってほしい。 ・法改正については、一定の猶予期間等の ・中国证券监督管理委员会 設置とともに外資系企業への十分な事前 公告〔2015〕18号, 説明や情報提供を要望したい。 ・上市公司大股东、董监高 减持股份的若干规定 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 54 / 57 区分 24 意見元 No 問題点 医機連 日機輸 (6) 関係当局・担当者 による法制度解釈 の不整合・不統一 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 日商 (7) 法律の実施・運用 の地域格差・不統 一 日鉄連 日製紙 (8) 現状と乖離してい る法律法規及び通 達 日機輸 (9) 高効率製品補助政 策決定の長期遅延 問題点内容 要望 準拠法 ・「医療機器取扱説明書とラベル管理規定」の法改正や、製品登録番号の変更 等、製品包材・取扱説明書等における必要記載事項の内容変更について、 その決定(通知)から施行までの(準備)期間が短いため、各工場における変 更への対応が間に合わない。 ・税務管轄と税関管轄の法規制間に不整合が生じグレーになっている部分が 存在。(増値税還付スキーム他) (継続) ・法律の表現が明確でなく、税務局、税関、外貨管理局当の部門間、担当者に よる解釈の違いがあり、取引開始後にトラプルが生じるリスクあり。例えば、一 日游での直接取引の可能性の解釈等。 (継続) ・担当者が異なると判断が異なる、同一事象でも地域が異なると判断が異なる、 などのケースが多く、確認・リスク回避に多大な時間と労力を要する。 例:輸出加工区出荷の場合の税還付解釈の地域間格差、納税解釈の税務担 当者間格差 (継続) ・税法などの法律問題について、実務の問い合わせに対して当局はせいぜい 口頭で回答し、担当者・責任者が変わると問題が生じかねない。 (継続) ・規制の改定が行われても、地域間で運用に差が見られる。所轄部署による差 もある。 (継続) ・関税、外国送金、資本出資などの運用において、東北省など地方と上海地域 とで、解釈の違いがあり、事業上、その情報把握に苦慮している。 (継続) ・例:営業税から増値税に変更するにあたり、海外売上100%のコンサルティン グサービスに対しては免税との規定がある。この規定の運用が地域毎に違 い、ある地域では免税とされていたものが、突如免税不可となり、遡及して納 税するよう求められた。 (継続) ・実務上対応できない法律法規がたくさんある。 残業に関する法律について、中国の労働法は残業時間上限を1日1時間、1 ヶ月36時間と定めているが、ほとんど守られておらず、非現実的な規定であ る。 (内容・要望ともに一部削除) ・省エネ製品の発展を促すためのトップランナー制度について長期的な検討 を経ても結論が出ない中、企業の生産方針が決まりにくく、急遽変動が出て 生産資源が無駄になるリスクがある。 (継続) ・同(準備)期間の延長、猶予期間の設定 等。 ・医療機器の取扱説明書と ラベル管理規定 62 / 183 ・部門間や担当者による法的な解釈の違い が起こらないような法整備をお願いした い。 ・部門間や担当者による法的な解釈の違い が起こらないような法整備をお願いした い。 ・部門間や担当者による法的な解釈の違い が起こらないような法整備をお願いした い。 ・部門間や担当者による法的な解釈の違い が起こらないような法整備をお願いした い。 ・法規制解釈の標準化。 ・中国法制 ・制度運用の透明化。 ・実行性のある法律法規に修正して欲し い。 ・中華人民共和国労働法第 41条 ・早期の決定を期待。 ・高効率製品の補助法規 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 55 / 57 意見元 No 問題点 問題点内容 要望 準拠法 24 日商 (10) 外資民間プロジェ クトの入札要件の 地域間不統一 ・全国統一の基準の明確化を図るとともに 手続の簡素化をお願いしたい。 ・入札法(主席令第21号) ・工事建設プロジェクト入札 募集範囲及び規模の標準 規定(国家発展計画委員 会第3号令) 25 政府調達 日機輸 (1) WTO政府調達協 定への未加盟 日機輸 (2) 政府プロジェクトへ の外資企業参入困 難 (3) 政府調達における 自国製品の優先購 入 ・入札法では、入札が必要となる工事の範囲を省政府レベルで決定することに なっている。このため、外資民間プロジェクト(日系民間工事)についても、入 札不要とされる地域と入札が必要とされる地域が存在する。必要とされる地域 では、法規に則った入札手続実施が必要となるため、発注者の意向に沿わな い業者選定リスクが有る他、費用・時闘が掛かっている。 ・GPA協定加盟の動向・目途が不明瞭である(国営企業を除く等、対象範囲の 特定を希望)。 (継続) ・外資企業は市レベル以上の政府プロジェクト、例えば、863工程(国家重点基 礎研究発展計画)が担当できない。 (継続) ・2009年5月26日、政府投資プロジェクトで政府調達に属するものについて、 中国政府は中国国内で調達できないなど、合理的な条件が無い限りにおい て、自国製品を優先的に購入(バイチャイナ)するよう通達。輸入する場合は 政府部門の同意が必要となる。現時点で法的拘束力や実際の運用規定が不 明。 (継続) 区分 日鉄連 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 (4) 政府調達政策と自 ・「政府調達政策」と「自主創新」に絡む規則が複雑である。 主創新政策との関 (継続) 係不明確 (5) 入札制度の形骸化 ・設備の入札において、入札自体が形骸化しており、費用・時間の無駄が生じ ている。或いは公正を著しく逸している場合がある。具体的には、落札後の価 格交渉が常態化していること、買い手の意に沿わない落札結果の場合に一 方的なやり直しがあることなど、一連のルールとフローが不明確である。 2014年に続き昨年も大きな変化は無く、改善は見られない。設備購入決定後 に、入札実施が決まった場合もあり、ルールが不明確な状態が続く。(2016年 1月時点) (変更) (6) 応札制度の資格要 ・応札制度に資格等が求められるが、この資格が1システム導入にしても多種 件と事実上の合弁 類が必要で、これらの資格取得が非常に困難である。また高級資格の取得は 要求 政府と深い関係にある業者のみに限定され事実上大型政府案件は中国企業 との合弁会社設立をしなければ応札できない。合弁会社設立は、技術移転要 求であり実質的に技術を移転するだけで実利に結び付かない。 (継続) (7) 政府購買に係る過 ・現在の政府購買は、年に2回、海外メーカーに様々な資料の提出を要求して 大な資料要求 いる。日本政府当局が公開発行する会社の「現在事項全部証明書」、「代表 者証明書」を提出すること以外に、趣旨が不明瞭な「弁護士の証明」も要求し ている。なお、加えて、日本法務局発行の公証書と在日本中国大使館発行の 認証書も要求している。 日本政府当局が公式に発行する「現在事項全部証明書」、「代表者証明書」 63 / 183 ・最新情報の確認とご提供をいただきた い。 ・機密性低い市レベル以上のプロジェクトを 担当できるような政策を整備していただき たい。 ・運用規定等の明確化、政府調達以外の分 ・内需拡大による経済成長 野への波及の回避。 促進の着実な実施に関し て、プロジェクト建設への 入札・応札の監督管理業 務の更なる強化を行うこと についての意見(発改法 規[2009]1361号附属書) ・最新情報の確認とご提供をいただきた い。 ・国際ルールに照らした入札規則として明 文化(人治的な判断の余地を排除)し、買 い手側の義務と責務も明確にして頂きた い。 ・中国との政治的関係もあるが、政府大型 案件は日本コンソーシアムで応札できるよ うにしていただきたい。 ・政府購買の資料は、「現在事項全部証明 書」と「代表者証明書」をそのまま提出す ればよいものとし、「弁護士の証明」、法務 局の公証、大使館の認証は不要とする。ま た年に2回ではなく、1回のみの提出とす る。 ・政府調達国内製品管理弁 法(未公布)の第三条、第 六条、第七条、第八条 ・政府調達輸入製品管理弁 法 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 56 / 57 区分 意見元 No 問題点 25 日機輸 26 その他 日機輸 (8) 自動部品 (1) 日機輸 (2) 日機輸 日機輸 (3) 日機輸 (4) 日機輸 問題点内容 要望 は既に権威性がある。民間の弁護士の証明や、法務局の公証や大使館の認 証の必要性には疑問がある。また、年に2回も提出が必要か疑問である。中 国と日本の制度の違いへの理解が望まれる。政府購買に係る資料の提出期 限は厳しい。中国の15日稼働日となっているが、実際は13-15日くらいでの対 応が求められる。資料は現状、全て政府関係(日本政府当局・日本の中国大 使館)の認証等の作業が必要とされる。年末年始の時期となり、日本の政府当 局も在日本中国大使館も休みとなり対応できないことがある。 (継続) ・製品を政府購買品のリストに掲載するための年に2回の政府購買品リスト更新 時に、中国政府は外国のメーカーに様々な証明書の提出を要求している。日 本の法務局発行の公的証明書である「現在事項全部証明書」、「代表者証明 書」を提出することに加えて、趣旨が不明瞭な「弁護士意見書」も要求し、これ ら書類の公証人公証と在日本中国大使館による認証まで要求している。これ は過剰な要求である。 しかも、毎回の政府購買品リスト更新用書類の発表から提出締切りまでが非 常に短く、中国の15営業日程度のようだが、下期は必ず日本の年末年始休 暇と重なり、日本の公的機関も中国大使館も休業で対応できないことがある。 →改善がみられず、引続き関連部門や弁護士に多大な負担がかかってい る。 政府プロジェクトに ・官民共同プロジェクト(PPP)の情報が不透明。 関する情報提供の 不十分 開発区への通勤イ ・会社が開発区にあるため、通勤バスだと市内から1時間半程度かかる。大卒 ンフラの未整備 の大半は市内から通っているが、特に人事・総務・経理といった管理畑は給 料よりも通勤時間を苦にして市内に転職するケースが多い。天津爆発以来市 内から開発区の電車も稼働していない。 腐敗 ・贈収賄、接待等への規制が強化される一方で、地方では相変わらず贈答品 の要求や、当社製品の提供、格安な価格指定による要求が後を絶たない。 (継続) ・不正競争に関する商業賄賂については、その定義が曖昧であるため、当局 が恣意的に執行しているのではないかとの疑念を抱かせるケースがある。 (継続) 値差返金が困難 ・グループの集中契約価額で材料仕入、加工先に市場価額で供給後、加工品 を在華工場に販売。値差の一部を工場に還元することができない。 (継続) 中国国家政策の外 ・製造業大手として「中国製造2025」に非常に興味があるが、その公式情報に 資企業への周知不 よる内容公開や一般的な分析では理解が不十分。 十分 ・13次五ヵ年計画など国家重要政策について、中央政府の担当者が地方や外 国まで出向いて中身を説明している。我社でも政府の考えをよく理解し、方針 に沿って中国に貢献したいので、直接政府の話を聴いて政策の内容を深く理 解したい。 64 / 183 準拠法 ・政府購買の資料提出期限を、20稼働日に 延長する。 ・提出する証明書は、法務局発行の公的証 明書である「現在事項全部証明書」、「代 表者証明書」に限ってもらいたい。 ・書類の受付期間をもう少し(例えば20営業 日程度)に延ばしてもらいたい。 ・政府による外資大手向けのPPPプロジェ クトに関する情報提供の実施。 ・公共の交通手段をもっと充実させてほし い。 ・政府部門の更なる規制、企業への実態調 査の実施を求めたい。 ・定義や運用等に関して統一された見解等 の制定・公開を求める。 ・香港、マレーシア、日本などと同じような仕 組で対応してほしい。 ・政策担当部門と直接な交流会の実施。 ・政府主催の外資大手向け政策勉強会の 実施。 ・政府経済担当との定期交流会の実施。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 中国における問題点と要望 57 / 57 区分 26 意見元 No 問題点 フル工 (5) インターネット海外 ・上海市内から日本の外務省のホームページへの接続ができず、海外渡航安 ・中国政府によるネット検閲の中止、緩和を 接続規制 全情報の閲覧ができない。また、上海総領事館のホームページで対中経済 希望する。 協力に関する情報も閲覧ができない。 (6) 抗日ドラマが多す ・抗日ドラマが多すぎて、デタラメな内容も目立ち、日本の国家イメージを著しく ・抗日ドラマの制限、内容の審査。 ぎる 毀損している。それによって、日系企業に不利益がもたらしている。 日機輸 問題点内容 要望 65 / 183 準拠法 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 香港における問題点と要望 1 / 1 香港における問題点と要望 区分 意見元 17 知的財産制度運 日機輸 用 日機輸 24 法制度の未整 備、突然の変更 日商 No 問題点 問題点内容 要望 準拠法 (1) 税関での水際取締 ・差止時の真贋鑑定に際し鑑定者の出頭が必要だが、時には現場で判断不可 ・権利者にとって負担が少ない、スムーズな り不足・不合理 能なものがあり持ち帰ってから二度手間で判断するなど、スム−ズな鑑定が 鑑定を行うためのあるべき運用の検討。 できない場合がある。 (継続) (2) 著名商標冒用商号 ・世界的に著名な登録商標と同じまたは類似の商標を含む商号が多数、会社 ・著名商標等冒用商号の登記審査の厳格 の登記審査の不十 設立が容易な香港で登記されている。また、最近では中国大陸で登記される 化。 分 紛らわしい商号もある。これら著名商標冒用商号が中国大陸で生産・販売さ れる商品や宣伝に利用される。 (継続) (1) 突然の税制改訂、 ・中古自動車に関する税制改訂、輸入規制の変更が事前の周知なしで行われ ・事前に情報を通知して欲しい。 輸入規制改正 ている。変更がなされた際の、輸出者側のキャンセル等処理にかかる負担が ・規制変更までの猶予期間(周知期間)が 大きい。 欲しい。 66 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドにおける問題点と要望 1 / 26 インドにおける問題点と要望 区分 1 外資参入規制 意見元 No 問題点 日機輸 (1) 取締役居住要件 日機輸 8 投資受入機関の 日機輸 問題 日機輸 9 輸出入規制・関 税・通関規制 日機輸 日機輸 JPETA 日機輸 日鉄連 日機輸 問題点内容 ・新取締役選定・登録にあたり、取締役番号(DIN)およびデジタル署名 (DSC)取得が必要となるが、住居証明書類が厳格に求められ、当初ホテル に滞在する新任取締役では電気料金請求書などがまだなく、手続きに時間を 要している。インド政府の公的書面である外国人在留登録証(FRO)で手続き を受け付けてもらえない。 (継続) (2) 新会社法における ・新会社法においても、非公開会社の最低株主数2名の規制が残り、100%子 最低株主数の規制 会社の場合に不必要な手続き・費用をかけている。現時点でも1株のみの親 会社を設けるなど、ほぼ実益なく、改訂が望まれる。 (継続) (1) 州による投資恩典 ・新規投資に対する恩典の内容が州ごとに異なっている。 の相違 (継続) 要望 準拠法 ・FRO書面での手続きを認めてほしい。 ・The Companies Act ・最低株主数1名を認めてほしい。 ・The Companies Act ・州ごとに異なる恩典の内容を調和してほし い。 ・今後、新しい恩典が確立された場合、す でに投資済の事業においてもそのメリット が享受できるようにしてほしい。 (2) 外資優遇措置の不 ・国内製造産業育成のためのインセンティブを拡充してほしい。 ・インドでの現地生産拡大を検討しており、 足 法人税減免や投資金額補助など、明確な インセンティブがあればありがたい。 (1) 高輸入関税 ・単機能プロジェクタが無税(ITA製品)である一方で、多機能プロジェクタに高 ・問題解決への働きかけをご検討いただき ・関税法 関税を課す国が散見される。 たい。 (継続) ・今後の動向についても継続的に情報をご 提供いただきたい。 ・高輸入税率。 ・FTA締結等による関税軽減。 (継続) ・紙類に関する現地の輸入関税は非常に複雑で高い税率となっている。一方、 ・輸入関税の制度を単純化。 この税率を回避した商品価値操作を行っている企業が多い。また、税関職員の ・また、高い関税率の撤廃。 不正もある。その為、インド市場内では不公平な競争が起きてしまっている。 (2) 追加関税の賦課 ・物品のインドへの輸入にあたって、基本関税の他に相殺関税や特別追加税 ・追加関税の撤廃。 ・関税法 が徴収される。 (3) 頻繁な関税率引き ・2015年3月、特に分類されない鉄鋼製品のMFN輸入関税が7.5%→10%に ・頻繁な税率改正(引上げ)の回避、関税引 ・関税法 上げ 引き上げ。 き下げ。 2015年6月、熱延鋼板類など、主要鉄鋼製品の輸入関税(MFN)が7.5%→ 10%に引き上げ。 2015年8月、殆どの鉄鋼製品の輸入関税が2.5%引き上げ。鉄鋼製品の輸入 関税は、熱延鋼板類など主要製品で12.5%、その他製品では概ね10%とな った。 (4) 関税分類適用の恣 ・HSコードの適用は税関担当官が決めることになっており、担当官による適用 ・Union Budget 意性 するHSコードが異なる。インドでは、第三者機関などでHSコードを決定する 機能がない。 67 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドにおける問題点と要望 2 / 26 区分 9 意見元 No 問題点 問題点内容 要望 日機輸 自動部品 (7) FTA原産地証明書 の取得手続の煩雑 ・ITA対象品目と考えられる情報通信関連製品に対して関税を課す動きがあ る。 ・日インドEPAにおける原産品判定基準は、関税番号変更基準および付加価 値基準の両方を満たさなければならず、他国との協定に比べ厳しい基準とな っている。そのため、原産資格を満たせず、特恵税率を受けられない。 (継続) ・現在のEPAやFTA、今後のTPPを締結した国々との貿易ではFTA特恵関税 を用いた取引が活発になると予想されるが、日印EPAにおいて特恵関税を適 用するには特定原産地証明書を出荷毎に商工会議所に出向いて入手し、輸 入国での輸入通関に間に合うように発送する必要がある。 ・日印CEPAの原産地規則は多くの産品についてRVCとCTCの両基準の充 足を要求しており、特定原産地証明書を取得するのに時間と手間がかかる。 (変更) ・CEPAの特定原産地証明の取得においてVA、CTCの両方が判定基準とな っており、手続きが煩雑である。 完成品の構成部品の部分品のHSコードが無く、部分品のCTCルールクリア が出来ない。 ・日印EPAにおいて、原産国以外の第三国経由の出荷品は、協定活用が困難 である。(第三国で一旦通関し加工した場合、日本の原産地性を失っていなく とも協定活用の対象からは除外される。) ・無税化の措置を継続してほしい。 日製紙 (5) ITA対象製品への 恣意的な課税 (6) FTA原産地規則の 原産地認定基準の 厳格・煩雑 日機輸 自動部品 建機工 日機輸 (8) 自動部品 (9) 日機輸 (10) 日機輸 (11) 日機輸 (12) 準拠法 ・他国との協定と同様に、関税番号基準もし ・日本・インド包括的経済連 くは付加価値基準のいずれかを満たせば 携協定 特定原産品となるよう判定基準の緩和を お願いしたい。 ・貿易サブシステムなどを活用し、申請、取 得、輸入者への提出が電子的に行えるよ うにする。 ・RVCとCTCの一方を満たせば足りるよう に変更するなど、原産地規則を緩和して 欲しい。 ・CTCルールクリア可能な部分品のHSの 設定。 ・VAルールまたはCTCルールへ統合。 ・デミニマス規定の拡大。 第三国経由出荷品 ・第三国経由(第三国で一旦通関済み)の ・日本・インド包括的経済連 の日印EPA活用の 出荷品についても、当該第三国で原産地 携協定 困難 性を失うような加工がされていない限り、 EPA活用できるようにしてほしい。 インボイスへの詳 ・機材(ベンチマーク用の為の無償出荷)のインドへの輸出において、インボイ ・対象機材のNominal Valueで輸出が許 細な価格記載要件 スにNominal Valueを記載していても、更なるvalueの詳細(組立費、パーツ 可されるようにして欲しい。 費など)が記載された公式レターが別途必要となっている。開発委託の機材輸 出処理負荷が高くなり現地開発委託を進めることが難しくなると懸念してい る。 (継続) 一時輸入の販売促 ・デモや販売プロモーションのために短期間(6ヶ月以内)インドに持ち込まれ ・特定期間デモのためにインドに持ち込む ・Union Budget 進用貨物への関税 る商品に対しても高い輸入税が課され、デモ終了後の税の還付は部分的で 機器については最小限の課税、または免 賦課と還付不十分 ある。 税としてほしい。(現在の税率は27%) 特にデモ機が完全に新製品ではない場合は、販売デモのための製品である ・デモ、評価のために既存のデモ機を輸入 旨の別の申請書が必要となる。 する際の手続を簡素化してほしい。 (継続、要望変更) 関税還付手続の煩 ・輸出品の輸入関税をリファンドできる仕組みがあるが、リファンド手続きで大量 ・輸出事業への恩典を充実させてほしい。 雑 の明細資料の提出を求められる(1000ページ以上の購入資料。)新機種の取 り扱いが発生するたびに提出が必要で、膨大な事務量になっている。 (継続) 中古機輸入規制の ・中古機輸入規制内容および今後の動向について確認したい(再生機ビジネ ・最新情報の確認とご提供をいただきた 不透明 スの可能性について法律面からの検証)。 い。 (継続) 68 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドにおける問題点と要望 3 / 26 区分 9 意見元 No 問題点 日機輸 (13) 関税当局のSVB許 可証の発行・更新 手続の煩瑣・大幅 遅延 日商 日機輸 日機輸 日機輸 日製紙 日機輸 日機輸 日機輸 日商 問題点内容 要望 準拠法 ・関税当局(SVB)の登録免許更新手続きに時間を要する。3年毎に登録免許 ・SVB当局の処理の改善。 更新があるが、必要書類を提出しても、当局の更新手続きが始まらず、3−6 ヶ月は処理に時間が掛かる。その間、CIF価格の1%のDepositを要求される ため、キャッシュフローの負担が大きいもの。 (変更) ・関係会社からの製品輸入に関して税関当局のSpecial Valuation ・許可基準の透明化と取得までの所要時間 Branch(SVB)許可証の取得申請を行っているが、許可基準が明確でない の短縮。 上、担当官による恣意的判断の余地が過大と思える運用がなされており、取 ・担当官による恣意的判断余地の縮小。 得に多大な手間と時間がかかっている(初回申請時だけでなく更新時も同 様)。結果として、輸入時に支払った担保金(輸入額の1%)の還付が長期間 なされず、業績に悪影響を及ぼしている。 (継続) (14) 輸入通関時の最高 ・MRP(Maximum Retails Price)の表示について、発地にて添付作業が発 小売価格の申告・ 生。 表示義務の煩雑・ (継続) 困難 (15) 輸入通関手続の煩 ・輸入手続きに時間が掛かる点(平均20日)。 ・簡素化して欲しい。 瑣・遅延 (継続) ・CY(コンテナヤード) 内の通関ではなく、ICD(Inland Container Depot)、 CFS(コンテナフレートステーション)での通関となり、CYからの横持ちが常に 発生する。 (継続) ・税関での通関遅れを理由にデマレッジを請求されている。 ・政府指導での改善をお願いしたい。 (16) 素材輸入免税措置 ・素材輸入免税措置のためにAdvanced Authorization(AA)を取得した素材 ・修理のためのインド国外の持ち出し許可 適用製造機器の再 を利用して製造した機器が洪水等の天災により被害を受け、必要に応じて国 及び修理品・新規手配品の再輸入時免税 輸入手続の不明確 外に試験・修理・交換等の目的で仮輸出、再輸入が必要なケースがある。そ を適用すべき。 の際のインド国外に持ち出し再輸入する際の免税手続き、交換のため新規に インド国外で手配し輸入する際の免税手続き及び破損品の破棄方法が明確 でない。 (17) 輸入規制対象貨物 ・Hot Dip Galvanized SteelはBIS (Bureau of Indian Standard) 輸入規 ・インドで製造出来ない特殊材までインド規 の通関判断基準の 制の対象となっているが、異なる品種 (具体的にはZinc、Magnesium、 準の規格に置き換えて判断するのでなく、 不明確 Aluminum、SiliconメッキのSuper Dyma材)がHot Dip Galvanized Steel 明確な鋼材定義に則り判断をしていただ 材と看做され通関で止められる事がある。 きたい。 (継続) (18) 過度に厳格な貨物 ・空港貨物において80%以上の割合で内容検査をされる。リードタイム増、貨 検査 物ダメージが頻繁に発生。 (継続) ・体重・体組成計に関し、輸入時に全数検査が求められており、検査に要する ・生産工場単位での認定を行い、当該工場 時間、検査費用の負担が大きい。現時点では、体重計・体組成計のみに対し からの輸入品に関しては、各種検査免除 て実施されているが、近々に血圧計・体温計にまで拡大される見込みであり、 というのが他国での主流となっているた その場合の事業へのインパクトは非常に大きいものとなる。 め、同種の対応をお願いしたい。 69 / 183 ・海外貿易政策 ・Steel and Steel Products (Quality Control) Order, 2008. ・Weights and Measures Act 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドにおける問題点と要望 4 / 26 区分 9 意見元 No 問題点 日鉄連 (19) アンチダンピング 措置の濫用 日鉄連 日鉄連 日鉄連 日機輸 日鉄連 問題点内容 要望 準拠法 ・2002年12月5日、欧州・日本・米国・カナダからのステンレス冷延鋼板 ・措置撤廃など。 (600mm幅以上)に対するAD税賦課確定の最終決定。 ・2005年11月25日、上記AD税賦課(中間見直しの結果、トンあたり305ドル、 445.69ドルのAD税が課せられることとなった)。 ・2006年12月、措置撤廃。 ・2008年11月、新たに、欧州、日本、米国、中国、韓国、南アフリカ、台湾、タ イ、からのステンレス冷延鋼板(600mm幅以上)に対するAD調査を開始。 (継続、要望追加) ・2008年11月、日本、中国、インドネシア、イラン、カザフスタン、マレーシア、 フィリピン、ルーマニア、ロシア、南アフリカ、サウジアラビア、韓国、タイ、トル コ、ウクライナからの熱延鋼板に対するAD調査を開始。 (継続) (改善) ・2009年8月、熱延鋼板について提訴者の要請により調査打ち切り。 (改善掲載済み) ・2009年11月24日、ステンレス冷延鋼板について最終決定で日本のみ数量が僅少で損害も無い事を理由に対象から除外。その他14ヶ国に対しては 12.74∼2,254.69ドル/MTのAD税の賦課を決定。 2015年12月11日、措置延長(日本は含まれず)。 (改善掲載済み) (20) 非調査対象企業へ ・商工省(Directorate General of Anti-dumping and Allied Duties ・今一度調査を行い、当社の電卓輸出を審 のアンチダンピン (DGAD))が2014年10月に、中国から輸出された電卓に関与したアンチ・ダ 査し、現状を評価して欲しい。 グ課税 ンピング調査を開始。 調査の目的は、電卓のダンピング輸出による国内産業へのダメージ、又はそ の商品がインドに輸入する際に正常値より低い価格で輸入されたかを調べる ため。 調査した結果、2015年5月29日より5年間、中国から輸出された電卓にダンピ ング防止関税を取り立てる必要があると判断し、実施された。 ダンピング防止関税が実施させる前に聴聞会が行われたが、そこに呼ばれた 会社と呼ばれなかった会社があり、呼ばれなかった会社は調査の対象となら ず、一方的にダンピング防止関税の対象となってしまい、不公平である。(当 社は呼ばれなかった) (21) セーフガード措置 ・2009年4月9日、熱延鋼板(厚さ20mm幅2000mmまで、HS7208に含まれ ・調査の中止。 る)のセーフガード調査を正式に開始。 ・適用除外の設定、措置の撤廃。 2009年12月8日、審査会がSG税を賦課しないよう中央政府に答申。(提訴者 (特に2015年9月から開始の熱延鋼板に が「国内産業」を構成せず、関連情報を提供しなかったため、損害に関する判 対するSG調査は、WTO協定との整合性 断ができないとしている) に疑義あり) 2014年9月19日、ステンレス冷延鋼板に対するセーフガード調査を開始。 2015年3月23日、SG総局が調査終了の建議(16.1現在、上級委員会で審議 中)。 2013年4月22日、継目無鋼管に対するセーフガード調査を開始。 2014年8月13日、SG税賦課開始。 70 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドにおける問題点と要望 5 / 26 区分 意見元 No 問題点 9 日鉄連 (22) 輸出禁止 日鉄連 日鉄連 (23) 輸出税賦課 日機輸 (24) 輸出手続の遅延 問題点内容 要望 2015年9月7日、熱延鋼板(コイル)に対するセーフガード調査開始。 2015年9月14日、財務省が20%の暫定SG税賦課決定(最長200日間)。 2015年12月7日、厚板に対するセーフガード調査開始。 (追加) ・2010年7月、違法採掘防止を理由として、カルナタカ州政府が鉄鉱石輸出の 禁止を実行。現在は一部の鉱山において操業が再開されているが、依然、全 面的な操業再開には至っていない。 (変更) ・2012年9月、違法採掘防止を理由として、ゴア州政府・中央政府・最高裁が鉄 鉱石の生産・輸出の禁止を実行。現在は一部の鉱山において操業が再開さ れているが、依然、全面的な操業再開には至っていない。 (変更) ・2007年2月28日、インド財務省は、税収確保とインド国内鉄鉱石資源温存の ため、鉄鉱石輸出につきトンあたり300ルピーを一律課税することを発表(3月 1日実施)。 2007年5月以降、複数回に亘り税制を変更している(以下参照)。 ------------------------------塊鉱--------------------粉鉱-------------------ペレット 2007年5月3日--------変更なし------------トン当たり50ルピー--------N/A 2008年6月13日------FOB価格の15%----------------------------------N/A 2008年10月31日----変更なし-------------トン当たり200ルピー------N/A 2008年12月7日------FOB価格の5%-------撤廃-----------------------N/A 2009年12月24日----FOB価格の10%------FOB価格の5%--------N/A 2010年4月29日------FOB価格の15%------変更なし-----------------N/A 2011年2月28日------FOB価格の20%------FOB価格の20%------N/A 2011年12月30日----FOB価格の30%------FOB価格の30%-------N/A 2014年1月27日------変更なし-----------------変更なし----------FOB価格の5% 2015年6月1日-------Fe58%以上 ---------------------------FOB価格の30% ---------------------------Fe58%未満 ---------------------------FOB価格の10%-------変更なし--------------変更なし 2015年12月----------日韓台向けのみ、FOB価格の10%に引き下げ。その他 は変更なし。--------変更なし 2016年1月4日--------変更なし-----------------変更なし-----------------撤廃 鉄鉱石輸出税は、鉄鉱石サプライヤーにとって経済的に大きな負担となって いる。また、負担の一部がFOB価格上昇という形で、日本を始め鉄鉱石需要 家に転嫁されることもある。 (変更) ・インドからの輸出が可能となるまでの所要日数が長い。 例:無償の場合は3∼6カ月、有償買い取りの場合は2∼3週間 (継続) 71 / 183 準拠法 ・制度の撤廃。 ・制度の撤廃。 ・制度の撤廃。 ・輸出手続き期間の短縮を要望。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドにおける問題点と要望 6 / 26 区分 意見元 No 問題点 問題点内容 要望 11 利益回収 日機輸 (1) 対外送金規制 ・外貨送金の規制が厳しく、たとえば輸入商品代金の送金には膨大な資料とサ インが求められ、とても煩雑。 (継続) ・インドから国外への送金において、経費関連の項目で送金できる内容が限ら れている。例えば、当社の日本本社とインド販売会社間にて為替差損益の精 算を行いたいが、中銀が許可している送金費目は非常に限られており、精算 処理ができない。 (継続) ・海外からの入金について規制があり、たとえば個別に契約書を求められるな ど煩雑。 (継続) ・将来的にインド国内グループ会社の為替取引を集約する機関を設置したい が、同一グループ会社間での為替取引は認められず、為替取引の相手方は 銀行に限定されている。 (継続) ・為替取引において、実需原則の徹底が求められ、関連エビデンスの作成・提 出の負荷が大きい。 (継続) ・契約上インドルピーではなく外貨で支払いを受ける事があるが、インド中銀規 制上、その外貨を保持する為には将来その外貨を利用する事を証明する書 面(ベンダーへの発注書等)が必要である。しかしながら、頭金受領時などのタ イミングではそれらの書面を準備できず、強制的にインドルピーに転換させら れる。 ・拡大するインド市場での大増販のため、日本及びアジアの生産拠点からの輸 出(インドサイドの輸入)が急拡大している中、代金の決済はUSドルとなって おり、為替リスクが発生する。インドの販売会社の為替リスクを軽減するため、 ルピー建ての決済を行いたいが、輸入代金のルピー建決済が困難である。 (継続) ・国内のルピー決済は小切手が主流であり、広大なインドにおいては決済完了 まで相当な時間を要す。 (継続) ・現在、インド国内での取引における決済では、インドルピー建ての決済しか 認められていない。インドルピーはHard Currencyでないこともあり、為替リ スクの観点から仕切り取引を推進する上で大きな足かせとなっている。 (継続) ・ルピー安の影響で、輸入部材のコストが急騰しているが、それを最終価格に 転嫁できず大きな影響を与えている。 (継続) ・送金時の手続きの簡素化。 日機輸 12 為替管理 日機輸 (2) 海外からの入金手 続の煩雑 日機輸 (1) 同一グループ会社 間の為替取引の制 限 日機輸 (2) 実需原則に基づく 為替取引の煩雑 日機輸 (3) 外貨保有規制 日機輸 (4) 輸入代金決済のル ピー建決済の困難 日機輸 (5) 国内ルピー決済シ ステムの非効率 日機輸 (6) 国内取引の外貨建 決済規制 日機輸 (7) ルピー安による輸 入部材コスト上昇 の価格転嫁困難 72 / 183 ・国外送金適用項目の拡大。 準拠法 ・RBI規則 ・入金制度の簡素化。 ・為替取引の更なる自由化。 ・RBI規則 ・為替取引の更なる自由化。 ・RBI規則 ・外貨保持に関する規制の緩和。 ・Foreign Exchange Management Act ・インド準備銀行(RBI)による為替管理規 ・RBI規則 制の緩和・撤廃(インドルピーの国際決済 使用の容認)。 ・電子決済システムの早期普及。 ・国内取引時の決済においても外貨建て決 ・インド外国為替管理法 済が可能になることを要望したい。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドにおける問題点と要望 7 / 26 区分 意見元 No 問題点 13 金融 日機輸 (1) グループ会社間の ・将来的にインド国内でのグループファイナンスを実施したいが、貸付元本ま 貸借の金利制限 たは金利に対し「みなし配当課税」がかかる可能性が大きい。 商法では貸借可能となっているが、税法では明確になっていない。 (継続、要望追加) (2) 対外商業借入 ・インド販売会社での運転資金増大に対応するため、インド国外に所在する本 (ECB)規制 社或いは関連会社から貸付を行いたいが、資金使途が設備投資、特定インフ ラに限られているためできない。 ⇒2013年9月に規制が緩和され、運転資金への適用も認められたものの、付 帯条件が厳しく、実質的に活用できない。 (主な付帯条件) −平均借入期間が7年間で期日前返済不可 −貸出人は借入人に直接25%以上出資している事 (継続) (3) 固定資産投資にお ・固定資産投資は、短期銀行借入での資金手当が認められないため、長期銀 ける資金手当方法 行借入または増資で行わなければならず、機動的な対応ができない。 の制限 (1) 高率の間接税 ・付加価値税(VAT)12.5%∼20%(州により異なる)。 ・中央売上税(CST)2%・サービス税14%。 ・教育目的税 3% 関税など高率で運用が複雑。 (継続) ・相殺(追加)関税(CVD:Countervailing Duty)、特別追加関税(ADC: Additional Duty of Customs)が基本関税に追加で課される。相殺関税は 物品税と相殺可能であるが、キャッシュフローへの影響が大きい。 (継続) ・基本関税0%の製品を輸入しても、それ以外に相殺関税(10.3%) Duty、教 育目的税(2%)、特別追加関税(4%)が課税され、他にも物品税があるためコ ストが高くなる。 (2) 複雑な税制 ・州付加価値税、物品税、サービス税、州間取引に課される中央売上税といっ た非常に複雑な間接税体系となっている。2014年5月に誕生したモディ政権 はGST導入を政権公約にしており、本年中の導入を期待する。 (変更) ・頻繁な税制改正(例:Service Taxは、最初は10.36%であったが、2010年に 12.36%、2015年6月に14%へ変更となり、更に2015年11月よりSwachh Bharat Cessにより14.5%となった。)や、各州による税率の違い、各州の税務 官などの解釈により適用・不適用が変わってくる等、非常に複雑であり、事業 実施・入札参加時に支障をきたしている。また、契約条件上、それらの税率改 正が必ずしも全て法改正による還付対象になっていないケースがある。 ・中央税と地方税が複雑な間接税の体系で、間接税の専門家を2名雇用する 必要がある。取引において税務関係のFormを揃えるのに手間と時間が掛か る。 (継続) 日機輸 日商 14 税制 時計協 日商 日機輸 日商 日機輸 日機輸 問題点内容 73 / 183 要望 準拠法 ・インド準備銀行(RBI)と税務当局間の調 整による非課税の明確化。 ・税法上問題ない点の明確化。 ・税法 ・海外からの資金調達規制の更なる緩和・ 撤廃。 ・RBI規則 ・ECBに関するポリシー・ガ イドライン ・固定資産投資についても、短期銀行借入 ・金融規制(RBI) を行うことができるようにして頂きたい。 ・税制の簡素化と税率の低減。 ・物品税法 ・追加関税(CVD,ADC)の早期撤廃が望ま れる。 ・各種税金を撤廃・低減してほしい。 ・GSTの早期導入。 ・GST Bill ・物品サービス税(GST; Goods and ・Union Budget Service Tax)を導入し複雑な間接税の簡 ・サービス税制 素化を早期に実施すべき。 ・統一税(GST)の早期実施。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドにおける問題点と要望 8 / 26 区分 14 意見元 No 問題点 日機輸 日機輸 自動部品 日製紙 フル工 フル工 日機輸 JEITA 日機輸 (3) 外国法人のインド 法人税申告義務の 不合理 (4) 印星租税条約にお ける売上税源泉徴 収の全額還付不可 自動部品 (5) 長期出張者のPE 取扱いの不透明 日商 (6) 移転価格税制の不 透明・恣意的適用 日機輸 問題点内容 要望 ・インドの税制はとにかく複雑である。州により違う。種類が多い。相殺・還付可 能税も多いが手続きが煩雑。 −Local Sales Tax(=VAT)により倉庫の集約、在庫の圧縮が困難。 −Road Permit手続きが複雑で困難。 【進捗】2016年4月にGST導入の動きがあるも導入遅延のリスクあり。 (追加) ・州税を納付するため拠点毎の課税計算が必要(内部拠点間の製品移動が課 税対象となる。) (継続) ・州跨ぎ税等コストアップ要因となる税が存在するが、客先から回収出来ないケ ースがある。 (継続) ・州をまたぐごとにかけられる課税。 (継続) ・二重税制(日本から輸出した場合)、また州によって税制が異なり、実際の現 地納入価格の算出が困難であり、予算を立てる事ができない。 ・国によるシンプルな税制への早期統一を ・Union Budget 望む。 ・インド国内、複雑な税金体制。インド輸入元所在の州から他州へ送る際の税 制。日本 → タミル・ナードゥ州 → ハリヤーナー州とグジャラート州まで。 ・インド内国法人から日本法人がロイヤルティ等を収受する場合、日本法人が インドにおいて、外国法人としての申告書提出義務を負うこととなり、毎年の税 務調査を受けることになるため、事務負担が非常に大きくなっている。 ・インドにおける源泉課税について、シンガポールからインドにデザインや採用 等のサービスを提供する場合、販売金額の10-20%の源泉徴収税を支払わな ければならない。シンガポールとインド間の租税条約に基づき、シンガポール で税の還付が受けられるが、全額は還付されず利益に大きく影響を与える。 (継続) ・現地の税法上、長期出張者のPE上の取り扱いが不透明である。特に、183日 ルールの考え方や数え方、親会社の義務として行う監督指導もPEリスクに直 結するか等々の点が明確でないため、今後、拠点への長期出張が増大して きたときの運用面に支障が生じるのではと懸念している。 (継続) ・今後、インド現地法人の収益性が改善されるにつれ、インド当局から移転価 格税制の対象となることが想定される。その際にインド税務当局担当官の恣 意的判断が過大と思える運用がなされているため、非常に大きな税務リスクの 要因となりうる。万が一、修正指示を受けた場合は遅延利息やペナルティで 差額の最大300%以上の修正額になる可能性があり、キャッシュフローマネ ージメントには致命的な影響が出る可能性がある。 ・多大な調査工数と納得性に乏しい判断(海外への多額の資金流出全てを移 転価格上受入れない姿勢。) (継続) 74 / 183 準拠法 ・Union Budget ・CST(中央物品税)の導入。 ・受取りと支払いとの間で単純に相殺可能と するルールが必要。 ・コスト競争力低下の改善。 ・我々は、油圧機器、空気圧機器、電気制 御関連だが、Tariffのカテゴリーの実際の 税制を教えて頂きたい。 ・インド国内税金体制の開示。 ・インド国内に恒久的施設等がない場合に ・The Indian Income Tax は、申告義務が免除されるように手当をし Act ていただきたい。 ・印星租税条約 ・長期出張者の183日ルールの適用方法 (日数の計算、現地を明確化して頂きた い)。 ・移転価格税制(法人税法) ・明確な基準・ガイドラインの設定。 ・税務当局内での恣意的運用の防止に向 けた取り組み強化。 ・Transfer Pricing Act ・調査官のレベルアップ。 ・所得税法144C 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドにおける問題点と要望 9 / 26 区分 14 意見元 No 問題点 日機輸 (7) 移転価格調査にお ・関連会社間取引における移転価格審査のため、現地関連会社・本邦親会社 ・当社事業案件のCIF Supply契約におい ける過剰なコストデ 間の取引において、本邦親会社の膨大なコストデータを提示するよう要請さ ては、現地関連会社は商社に過ぎず、本 ータ提出要求 れており、多大な労力を割き本業が阻害されている。 邦親会社の価格に最低マージンを乗せて 審査担当官の判断により追徴課税等のリスクがある上、訴訟も視野に入れな いるだけであり、High Sea Saleによりイン ければならない。 ドへの輸入者は客先である。その上、現地 この問題の一環として、当社事業案件のCIF Supply契約では、現地関連会 関連会社の価格は国際競争入札の結果 社・本邦親会社間の取引において1%の保証金を支払わされている。 でもあり、このようなスキームの関連会社 (PJ終了後に返金されるはずだが手続きが不明確) 間取引は移転価格審査の対象外とすべ (継続) き。 ・当局間又は担当官(人)により違う見解、 対応の解消。 (8) 商社の仲介手数料 ・移転価格調査が各商社現法に対して実施され、主たるビジネスである仲介手 ・インド進出及び取引拡大の大きな障害と 取引への不当な移 数料取引についても、通常の売買取引と同等の取扱高に対する利益率を稼 なっている。またその対応に忙殺されると 転価格更生・追徴 得すべきとの一方的主張の下、各社に多額の追徴税額を課した。 共に、コンサルタントに対する手数料等、 課税 インド進出及び取引拡大の大きな障害となっている。またその対応に忙殺さ 多額のコストが生じている。透明性と合理 れると共に、コンサルタントに対する手数料等、多額のコストが生じている。 性のある調査を行って頂きたい。 (継続、要望変更) (9) VATと売上税の相 ・州税であるVAT(州内取引12.5%)と売上税(州間取引2%)の相殺不可。 ・現在審議されている、GST統一税制の早 殺不可 (継続) 期導入が望まれる。 (10) 物品とサービスとの ・物品税(12.36%)とVATが夫々課されるケースあり。サービス提供時はサービ ・製造業者に対して多大な税負担となって 課税の不平等 ス税(14.0%)のみ課税されるので不平等な課税となっている。 いる。 (変更) (11) 商品輸出関連サー ・商品の輸出に関わるサービスにService Taxが課税されている。インド政府 ・インドからの輸出に関わるサービスについ ビスへのサービス は輸出促進方針を示し商品へのVATを免税としているが、Service Taxが課 てはService Taxを(GSTへ移行後は、 税課税 税されることにより、輸出競争力を阻害している。 GSTを)無税として頂きたい。 (12) 工業団地管理会社 ・税務当局は、工業団地管理会社に対し、数年前に取得(長期間のリースを契 ・サービス税請求の廃止をして欲しい。 の土地取得代金に 約)した土地の代金に関して、さかのぼってサービス税を課すことを検討して 対するサービス税 いるが、州政府の工業団地管理会社の見解と異なっていることに合わせて、 の遡及請求 影響金額も大きい。 (13) 租税条約適用にお ・日印租税条約に基づく源泉税率10%(PANがない場合は20%)の低減税率 ・日印租税条約適用条件の緩和。 ける税務番号 を適用するにも、日本の企業がPANを取得する必要があり、実際的に低減税 ・PAN取得要件の撤廃。 (PAN)取得要件 率を適用できないケースが多い。 (継続) (14) PAN申告に係る過 ・インド情報申告に係る税務調査において、調査官より非居住者である日本企 ・インド税務当局へ情報申告に係る税務調 大な税務調査 業に対しPEの有無に関し膨大な資料(インド向け売上に係るデータ 査であれば、PAN申告対象取引に限定し (Agreement、Invoice、BL、取引概要図等)、出張者リスト(滞在日数、目的) た調査とするよう、要請頂きたい。 等)要求等、長期に亘る過度な税務調査が行われている。 本税務調査はPAN申告に係るものであるが、調査対象取引は、PAN申告の 対象取引のみならず、インド向け売上全取引となっており、インド税務当局は PAN申告の対象取引以外の取引について調査権を有しているかという点に 大きな疑問を持っている。 日機輸 日商 日商 日機輸 日製紙 日機輸 日機輸 日商 問題点内容 要望 75 / 183 準拠法 ・移転価格税制 ・関税法 ・Section 92C/92CA Income Tax Act,1961 ・Finance Act 1994 ・日印租税条約 ・インド税法 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドにおける問題点と要望 10 / 26 意見元 No 問題点 問題点内容 日機輸 JEITA (15) インド国外の口座 情報開示の困難 日機輸 (16) 税務当局の査定の 計算ミス、裁定等手 続遅延 15 価格規制 日鉄連 (1) 輸入最低価格設定 16 雇用 日機輸 (1) 州ごとに異なる労 働基準 日機輸 (2) ビザの有効期間の 不足 ・2015年に制定されたBlack Money Actにより、税法区分がROR「通常の居 ・海外に資産を持つインド国籍者のみを対 ・The Black Money (Undisclosed Foreign 住者」となる者は、インド国外の口座情報を詳細に開示することが求められ 象とすべき。 Income and Assets) and る。過去1年間の全口座情報や口座開設日、利息発生日など、海外からは取 ・開示情報を簡素化すべき。 imposition of Tax Act, り寄せられない情報も含まれているため、情報収集と開示が困難である。 2015 ・税務当局の査定結果に単純な計算ミスや集計間違いが散見され、異議申立 ・インド税務調査官の実務能力向上、税務 が必要となるケースが多発している。また税務裁判所等機関の裁定や、裁定 調査の早期終結に向けた公的機関内手 に基づく税務当局の再査定結果通知も遅く、税務調査終結までに多くの時 続きの簡素化。 間・労力を要している状況。 ・政府の輸出入政策(5年毎/現行1997年4月-2002年3月)の臨時措置として ・制度の撤廃。 1998年12月11日に輸入最低価格制度が導入され、廉価の鉄鋼製品輸入に 歯止めを掛けた。その後、国内リローラー・ユーザー組合が政府に当該措置 撤廃を要請。これを受けて1999年12月最低価格の下方修正、さらに2000年 1月には撤廃が発表された。しかし、国内鉄鋼メーカーがこの撤廃措置を不当 としてカルカッタ高等裁判所に提訴し、係争中。審議中の扱いで輸入最低価 格制度は効力がないとの解釈から制限を無視して輸入されているのが実態。 20115年2月5日、73HSコードについてMIPを設定し、それを下回る価格の 輸入(CIFベース)については、輸入禁止とする措置を導入。2月5日官報告 示即日導入。当初6か月継続実施の予定。 禁輸については、WTO協定に対する強い不整合が疑われる。 (追加、要望変更) ・全般的に州毎に雇用にまつわる基準が異なるが、その内容を把握するツー ・日本人でもわかる、体系的に整理された ルが乏しいため、労務管理が難しい。 書籍や情報開示があればありがたい。 (継続、要望変更) ・赴任者本人の最初のビザが1年である中で、家族を帯同する場合には本人の ・赴任者の最初のビザを1年期限ではなく ビザの残存が半年以上必要であり、本人赴任後直ぐに帯同手続をするか、本 複数年許可して頂きたい。 人ビザを延長してから帯同手続を行わなければならないため時期の設定とい う点での不自由さがある。 (改善) ・労働契約書の期間に合わせて有効期間のビザの発行が可能になった。 ・就労査証の手続き(新規赴任時・更新時ともに)にあまりにも時間と手間がか ・日本人に対し手続きの簡素化・時間短 かりすぎる。 縮、査証期間の拡大が望まれる。 (継続) ・もっと活発に日印が交流できるよう、日本 人については査証なしで入国できるよう入 国規制緩和が望まれる。 ・現地でビザ申請する際の書類・記載事項が頻繁に変更される。事前に書類の ・手続きの平準化・効率化をして頂きたい。 種類や内容について問題ない旨、当局に確認していても、実際申請してみる と受理されないことが度々ある。 ・駐在員ビザ、出張ビザの申請書類チェックが厳格化され、従来と同じ内容で ・ビザ申請書の必要記載事項の明確化、あ 提出しても、文言訂正を求められるようになった。要求事項の変更内容や例 るいは例文の提示。 文が明示されない状態での運用変更であり、対応が困難である。 ・審査の迅速化/簡略化。 区分 14 日機輸 日機輸 日機輸 自動部品 (3) ビザ申請手続の煩 雑・遅延 要望 76 / 183 準拠法 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドにおける問題点と要望 11 / 26 区分 16 意見元 日製紙 日機輸 No 問題点 問題点内容 要望 準拠法 ・ビザやFRROの登録に時間と手間がかかるだけでなく、窓口の対応が不親切 ・手続き処理の効率化、迅速化と応対能力 である。 向上に努めて欲しい。 (改善) ・現地でビザ申請をする際に追加書類を求められることが減り、手続きが平準化・安定してきた。 ・審査日数が4Weeksから2Weeksに短縮された。 日機輸 (4) 技術者派遣時のビ ・発電所現場では日本より技術者の派遣が必要になる場合が多いが、その都 ・短期(例えば183日以内)であれ就労ビザ ザ取得の煩雑・発 度雇用契約VISA(E-VISA)を取得する必要があり、VISA取得に長期間要 (Employment VISA)ではなく、雇用契 行遅延 する上、派遣先が申告対象地点(プロジェクトサイト)に限られる為、複数場所 約・発注書の代わりに現地からの への派遣が必要な場合に対応が困難である。 Invitation Letter発行のみで対応可能 また、E−VISA取得の為には、インド側からの発注書もしくは雇用契約が必 な、より簡易なビザ(例えばBusiness 須となっており、対応が困難である場合がある。 VISAやProfessional VISAのようなもの) の適用を認めるべき。その場合はインド国 内であれば勤務地域を特定しない。 日機輸 (5) 日印社会保障協定 ・インド-日本間では社会保障協定に合意・署名済みであるものの発効にはい の発効遅延 たっていない。①社会保険への2重加入及び②58歳になるまで還付がなされ ないことによるコスト負担の増加が生じ、既に施行済みの韓国企業と比べコス ト競争に劣る。 (継続) ・インドにおいては社会保険料を支払うことが外国人にとっても義務付けられて いる。58歳で受け取れるが会社側としての管理と受領方法が困難。 (継続) ・社会保障協定は署名され、批准も2013年12月に終了しているが、細則が依 然協議中のため、駐在員の年金の2重払いが続いている。 会社負担12%であり収支への影響も大きい。 (継続) ・現制度下では、駐在員が駐在期間中に支払ったProvident Fund(PF)が58 歳以降にならないと返金されない。 2012年11月に日印政府間において社会保障協定が締結、13年12月に日本 での国会承認が完了(インドは国会承認不要)。今後交換公文等の手続きを 経て発効の予定であるが、未だ公文書への署名が完了していない。 発効されれば駐在期間5年未満の駐在員は、帰国時にPFの返金を受けられ るようになる見込み。 (継続) ・日・インド社会保障協定は平成24年に署名され、日本の国会では承認されて いるが、いまだに未発効である。現在は会社と本人が各々の名義で積み立て を行っており、現地法人の負担となっている。 ・日印間の社会保障協定は合意・署名済みであるものの発効には至っていな い。駐在期間中に支払ったPFが58歳以降にならないと返金されないため、コ スト負担の増加が生じている。 日機輸 自動部品 日商 日機輸 自動部品 日製紙 77 / 183 ・社会保障協定に発効に向けて進展してい ・G.S.R 148 and G.S.R ると聞いているが、締結に向けて迅速なア 149 Dated September 2010 クションをお願いしたい。 ・日印社会保障協定の早期発効。 ・積立基金法 ・社会保障協定の発効を促進して頂きた い。 ・日印社会保障協定の早期発効。 ・The Employees' Provident Funds (Amendment) Scheme 2010 (EPF) and the Employees' Pension (Amendment) Scheme 2010 (EPS) ・日・インド社会保障協定を速やかに発効さ ・日・インド社会保障協定 せ、現地法人の負担を軽減して欲しい。 ・当該社会保障協定の早期の発効をして欲 ・日印社会保障協定 しい。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドにおける問題点と要望 12 / 26 区分 16 意見元 自動部品 日機輸 日機輸 日商 17 知的財産制度運 日機輸 用 日機輸 日機輸 日機輸 No 問題点 問題点内容 要望 ・「社会保障に関する日本国とインド共和国との間の協定(日・インド社会保障 ・早急な国会での承認。 協定)」の署名は完了しているものの、未だ発効されていない為、インド駐在 者は日本・インド両国の年金基金への保険料の二重払いが強いられている。 ・2012年11月日印で締結された日印社会保障協定が未だ発効されておらず、 ・早期発効を希望。 PF(Provident Fund)を導入した際、日本からの出向者員は保険料を日印 で二重払いとなり、現地販社のコスト負担増に繋がる。 (改善) ・2016年7月21日、日・インド社会保障協定が公布及び告示され、2016年10月1日に発効する。 (6) Workmanの解雇 ・当地では労働者はWorkman/Non-Workmanに識別され、Workmanの解 ・関連法規制の見直し。 の困難 雇は相当に困難。当社社員は基本的にNon-Workmanに属すとの解釈を持 っているがWorkman/Non-Workmanの法律上の識別が曖昧で弾力的雇用 が困難。解雇が困難との認識の元、十分な雇用に踏み切れていない。 準拠法 ・日・インド社会保障協定 ・PF法 ・日印社会保障協定 ・Industrial Disputes Act,1947 (1) 外国出願に関する ・インド出願後、特許付与まで、長官の要求があれば外国出願に関する入手可 ・ドシエシステムを活用し、出願人からの情 情報提供要件の不 能な情報を提供しなければならず、Office Actionには、この外国の例として 報提供を不要として頂きたい。 合理・不明確 USPTO、EPO、JPOが挙げられている。しかし、これら3つの特許庁での情 報は、出願人からの情報提供を受けなくても、ドシエシステムを使えば、審査 官は入手可能であり、出願人に余計な負荷がかかっているように思われる。 (継続) ・情報提供が必要な国が不明瞭であり、適切な対応ができない。現状のOffice ・情報提供のしくみを継続する場合は、どの Actionの定型文は”Details regarding the search and/or examination 国の情報が必要であるかを明らかにして report including claims of the application allowed, as referred to in 頂きたい。 Rule 12 (3) of the Patent Rule, 2003, in respect of same or substantially the same invention filed in all the major Patent Offices such as USPTO, EPO and JPO etc., along with appropriate translation where applicable, should be submitted within a period of Six months from the date of receipt of this communication as provided under section 8 (2)of the Indian Patents Act. ”で、”major patent offices”が不明瞭である。 (継続) ・各国における特許審査情報の電子化と公衆への提供が進んでいる今日で ・特許審査情報の電子化の進展に鑑み、外 ・インド特許法8条等 も、外国出願の事実や審査結果などの審査情報開示を義務付ける国があり、 国出願情報開示義務を緩和・廃止、又は 多数国で知的財産保護を求める必要のある多国籍企業にとって、その対応 義務内容の明確化を推進していただきた 負担は非常に大きい。またその義務の内容が明確でないため、将来的に意 い。 図せず義務違反となるリスクが懸念される。 (継続) ・インド特許法8条により、対応他国・主要国の特許出願及び審査結果につい ・関連外国出願情報提出義務の緩和・撤 て、インド特許庁に提出することが求められており、出願人の負担は大きい。 廃。 WIPO-CASEには加入し、ITシステムも整備され、近いうちに運用が始まる。 ・運用が開始されたら関連外国出願情報の 提出を要求しないように御願いしたい。 ・またPCTだけでなく、パリルート出願でも、 負担軽減を御願いしたい。 78 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドにおける問題点と要望 13 / 26 区分 17 意見元 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 No 問題点 問題点内容 要望 準拠法 ・特許出願の願書に発明者の国籍等の記載が求められている。 個人情報の関係から国籍情報を取得する行為は手続き上大変煩雑となって おり、出願人において負荷となっている。 ・願書に発明者の国籍や番号の記載の義 務化をなくす。 (2) 特許実施報告書提 ・インドにおける特許発明の商業規模での実施の程度に関する陳述書 ・陳述書がどのように活用されるのか、又、 ・インド特許法146条(2)「特 出に係る特異な情 (FORM27)を定期的に提出しなければならないが、他国には無い制度であ 提出に際して現状の運用の必然性が不明 許権者からの情報を要求 報提供義務 り、特別な作業をしなければならず、負荷が大きい。 であるにも関わらず、特許権者に対して作 する長官権限」 (継続) 業負荷が非常に大きいため実施報告書の ・インド特許施行規則 提出を廃止して欲しい。 131(1)(2)「146条(2)に基 づき提出を求められる陳 述書の様式及び提出方法 ・インド特許法122条(1)(b) 「情報提供の拒絶又は懈 怠」 ・インドでは特許の国内実施に関する情報を提供することが義務になってい ・インド国内での実施報告義務の廃止、又 る。この情報は全てのインド特許について、毎年、1月1日∼3月31日の期間 は緩和を御願いしたい。 中に提出することが義務付けられている。(インド特許法146条) (継続) (3) 第一国出願義務の ・現地開発ニーズが高まる新興国において、当該国における第一国出願義務 ・第一国出願義務の緩和撤廃、又は法令条 ・インド特許法39条等 法令規定の不明確 が法令で規定されている国が依然として多いが、その法令が明確でないた 文の明確な規定をお願いしたい。 め、有効な知的財産権の確保が困難な場合がある。 ・多数国間での取り決めなどにより、国を跨 また、多数国間にまたがる研究開発活動が必要とされる今日、複数国での第 る研究開発への第一国出願義務の適用 一国出願義務が抵触するリスクが懸念される。(インド特許法39条) 緩和などを推進していただきたい。 (継続) (4) 国際特許分類の公 ・国際特許分類(IPC)に関して公報に記載されていない案件も散見される。 ・特許情報の欠損の改善。 報への一部未記載 製薬協 (5) 医薬品特許の保護 ・多くの医薬品特許が認められない、認められたとしても特許訴訟では差し止 ・TRIPS協定に従い、技術分野並び輸入 ・インド特許法第3条及び第 不足 めを認めない等の権利制限の判断、さらには強制実施権設定の可能性と、ほ か国内生産かで差別することなく特許を認 84条 とんど知財保護が期待できない状態にある。 めて頂きたい。 (変更) ・強制実施権の設定に当たっては、合理 性・透明性を確保して頂きたい。 日機輸 (6) 特許早期審査制度 ・2015年10月末に早期審査の導入を含む特許規則の改正案を公表し、意見 ・早期審査制度の導入・要件の緩和。 のクレーム数限定 募集をしたことは、現状の特許審査の遅延に対する対応という観点から歓迎 ・左記の点について最終的な運用段階で と高料金 している。しかしながら、クレーム数の上限が20であること、料金が通常の5倍 は緩和されることを期待している。 であること、様々な文書を提出する必要があるため、ユーザー側からみると使 い勝手が悪い。 日機輸 (7) 特許出願公開の遅 ・依然として公開遅延案件があり、古い案件ほど公開が遅くなっている。 延 79 / 183 ・特許出願の適時の出願公開。 ・引き続きDIPPによる指導を希望する。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドにおける問題点と要望 14 / 26 区分 17 意見元 No 問題点 問題点内容 日機輸 (8) 商標審査の遅延 ・<出願審査> ・出願日が2010年以前の出願件につき、審 ・出願審査運用 最近の出願審査については、長期未審査の割合が減少しており、概ね2年以 査停滞案件が依然として存在する。これら 内の登録となっているため、改善が図れていると感じる。一方で、古い案件で の件の即時進行を希望する。 は、現地代理人から審査完了の報告を受けているにも関わらず、5年以上登 録証が発行されてない案件等が存在する。 ※参考:過去5年に出願した案件(21件)のうち、19件は出願から2年以内に 登録されている。残りの2件は、ノーアクションで2年以上動きがない。 (内容・要望ともに変更) ・インドではマドプロに準じて18月以内に審査処理されるものもあるが、出願か ・商標の長期未審査案件の審査迅速化。 ら5年以上経過しても進捗の無い案件も多い(当社では50%が未登録)。 ・インドにおける企業活動の活性化・安定化 を進めるためにも長期未審査案件につい て迅速に審査して頂くとともに、過去に数 度実施して頂いた滞留案件解消の為の特 別な施策(special drive)の適時実施など を希望する。 日機輸 製薬協 日機輸 要望 (9) 模倣品取締り対策 ・偽造医薬品は、単に知的財産権(特許権、商標権)の侵害である以上に、患 の不足 者に深刻な健康被害をもたらす場合も多いため、偽造医薬品を患者の手に 届くことがないよう取り締まることが重要である。中国、インド等で製造された偽 造医薬品が、自国内で流通するだけでなく広く他国にも輸出されている。 (継続) ・市場における模倣品氾濫の抑止効果を強化するため、模倣品販売者または 製造者に対する刑事訴求手続の迅速化及び処罰決定の期間の短縮化をで きないか。行政摘発(救済)制度を導入したり、特別な裁判所を設置したりし て、当該違法行為に対する短期間での処罰ルートを確立し、摘発(救済)ル ートを多様化することで、模倣品氾濫を抑止することを提言する。 準拠法 ・偽造医薬品の製造販売、輸出の取締りを 強化して頂きたい。 ・市場で流通する模倣品対策。 ・刑事訴求手続の迅速化及び処罰決定の 期間の短縮化。 日機輸 (10) 模倣品取締り手続 ・警察による取締り・模倣品押収後、警察はCharge Sheetを裁判所に提出しな ・警察での取締り後、1年以内にCharge の遅延 ければならないが、2年以上たっても提出されず、刑事訴追手続きが始まらな Sheetを提出するなどの期限を設けて頂き いケースが複数ある。事件の解決が遅延する上、証人出廷が困難になった たい。 り、当事者間交渉によるタイムリーな供給元情報取得も困難になったりする。 (継続) 日機輸 (11) 特許庁の制度運用 ・インド特許庁IPDLでの商標検索における操作性が不十分。 の不十分・不透明 (継続) 日機輸 ・検索項目の追加(権利存続/失効の絞込 みや出願人での検索を可能に)。 ・ステータス情報の充実(ステータスの最終 更新日付の記載)。 ・4つのインド特許庁(デリー、コルカタ、ムンバイ、チェンナイ)における審査の ・最近では、審査官が4つの特許庁間で交 ワークシェアリングがされていない。 流・異動する対策がとられているようである (継続) が、出願審査自体も4つの特許庁でワーク シェアリングし、審査基準の統一化、審査 スピードの標準化を図っていただきたい。 80 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドにおける問題点と要望 15 / 26 区分 17 意見元 No 問題点 日機輸 問題点内容 要望 準拠法 ・法令上の明確な規定がない一方、審判部での判決や特許庁の指針に基づ いて、全てのインド特許出願について、発明者から会社への譲渡証又は所有 権を証明する書面を提出することが必要であると、現地弁護士から要求され ている。 (継続) 日機輸 日機輸 (12) 部分意匠制度にお ける保護不十分 日機輸 (13) PCT出願の優先権 証明書の翻訳要件 の煩雑 日機輸 (14) PCT国際調査に関 する審査協力合意 の未締結 ・譲渡証提出の緩和又は不要を法令規定 に明記していただきたい。 ・または、所有権を証明する書面の要件、 記載内容を簡素化し、現地の弁護士が容 易に作成し、署名できる内容に改めてい ただきたい。 ・特許庁内データベースの不備による不適切な拒絶理由通知が発生してい ・商標審査の運用改善。 る。1回目の拒絶理由通知に補正等の対応をした後、2年後に同じ拒絶理由 ・庁内の情報共有や情報管理がうまく機能 が通知されるケースや、既に名義変更申請の権利が引用されるケース、既に していないと思われ、特許庁内データベ 消滅した権利が引用されるケース、自社名義権利が引用されるケースがあ ースの整備、タイムリーな蓄積、庁内での る。 共有等の仕組み・運用を構築することによ り、審査業務の効率化、迅速化が実現で きると考える。 ・現状、物品本体と切り離せる部分、例えばハンドバックにおける止め金具のよ ・部分意匠制度につき、本体部と物理的に ・意匠の審査ガイドライン・ うな部分については金具部分を実線、バック本体を破線とすることで意匠登 切り離せない特徴ある部分に対しても適 審査マニュアル 録をすることができ、部分的な保護を受けることが可能である。しかしながら、 用範囲を広げていただきたい。 物品本体と一体となった部分(例えば、ハンドバックの底面部全体等)は当該 部分に新規性があったとしても意匠登録の対象とはならない。 デザインにおいては、後者のように物品と一体となった部分が顧客に対する 差別化要素となることも多く、また、当該部分を巧みに取り込んだ模倣品が出 現することもある。現状のインドにおける意匠権ではこれらの事情に対応する ことができない。 上記問題点の改善の結果、インド側が享受する利益・利点: デザインに対する模倣行為を抑止力を向上することができ、公平な競争環境 を提供できる。その結果、インド国内において知的財産保護が確保されビジ ネス環境が整備されることによりインド市場への投資が拡大する。インド企業 がデザイン能力を向上させる手段として有益であり、デザイン振興による国内 産業の活性化が図られる。 ・特許規則21(2)に基づいて優先権証明書の翻訳を求めることは適切ではな ・PCT出願の優先権証明書の翻訳手続の い。当該規則は、国際段階において優先権証明書が提出されておらず、ま 簡素化。 た、その後国内段階で提出されたとしても、それが英語ではない場合に翻訳 ・PCT出願の優先権証明書を求める運用を を求めるものである。 停止してほしい。 ・日本国特許庁は、以下の国で受理されたPCT 国際出願について、出願人 ・PCT国際調査に関する日印特許庁の審 ・日印の特許審査に関する の希望があれば日本国特許庁が国際調査報告を作成・提供することができ 査協力が望まれる。 協力協定 る。 JPOは、我が国企業のグローバルな事業活動の支援のために、アジアでの 管轄国を拡大する意向。 ※現在JPOの管轄国は、日本、韓国、フィリピン、タイ、ベトナム、シンガポー ル、マレーシア、インドネシア、アメリカの9か国。 インドはJPOと上記協定を結んでいない。 仮に協定があれば、今後インドで現地発明が生まれ、英語で明細書が作成さ 81 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドにおける問題点と要望 16 / 26 区分 意見元 17 19 工業規格、基準 安全認証 日鉄連 日機輸 No 問題点 問題点内容 要望 準拠法 れた場合、英語PCT⇒インド特許庁か国際事務局WIPO受理官庁⇒JPO国 際調査というルー トで品質を確保するということができるのではないかと思う。 ※PI名義の場合JPO受理官庁は選択できず、インドかWIPOへの出願にな る。 ※当社のマレーシアやシンガポールの現地発明(冷機のコンプレッサー) で は、上記ルートでPCT出願し、協定を活用してJPOが国際調査している。 (1) 独自規格の取得義 ・2008年9月12日、鉄鋼製品6品種を強制規格化。輸入・国内流通前にIS ・制度の撤廃、手続き(含.除外制度)の明 務 (Indian Standard)の取得およびマーク表示が義務付けられる。 確化・簡素化。 ・2009年2月12日、鉄鋼製品8品種(半製品、厚板、亜鉛めっき鋼板、ブリキ、 電磁鋼板等。当初予定の11品種から変更)の強制規格化を1年間延期。 ・2010年2月12日、上記8品種のうち亜鉛めっき鋼板(規格番号277)にのみ規 格取得を義務付け、残り7品種は制度適用除外となった。 ・2011年7月20日、これまで導入が見送られていた品種のうち、9規格を強制 化する旨、WTOに通知。 ・2012年9月10日、鉄鋼省は2012年3月12日に品質管理規程強制規格化の 対象となっていた9規格(セカンド・オーダー2012)について、製品の仕様(板 厚、板幅等)で仕分けをし、そのうち数種のインド規格および仕様の強制規格 化施行時期を2013年3月31日まで延期(10月17日に追加改正規定を公示)。 残りの規格については、当初の予定通り2012年9月12日より施行。 ・2013年3月28日、鉄鋼省が改正規定を公示。セカンド・オーダー2012対象規 格のうち、同年3月31日に施行予定となっていた規格の一部の施行と同年10 月1日までの施行延期を発表。 ・2013年8月7日、商務省が通知を公示し、セカンド・オーダー2012対象規格 のうち、100億ルピー以上のプロジェクト(インフラなど)に使用されるものは、 同日より二年間の適用除外となった。 ・2013年10月1日、鉄鋼省が改正規定を公示。セカンド・オーダー2012対象規 格のうち、同日に施行予定となっていた規格の一部施行と2013年4月1日ま での施行延期、および一規格(IS2831)の導入中止を発表。 ・2014年3月31日、鉄鋼省が改正規定を公示。セカンド・オーダー2012対象規 格のうち、同年4月1日に施行予定となっていた規格の一部の施行と7月1日、 10月1日までの施行延期を発表。 ・2015年12月15日、鉄鋼省が、15の鋼種に対し、新規にインド強制規格を適 用することを官報告示(オーダー2015)。告示3か月後に実施開始予定。ステ ンレスなど、他の鋼種に対する強制規格導入も検討中。 (追加) (2) 工業規格、基準の ・工業規格、基準は、概して実行されていない。 ・適切な実行が必要である。 不実行 (継続) 82 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドにおける問題点と要望 17 / 26 区分 19 意見元 No 問題点 日機輸 (3) 新規格発布から施 ・他国では安全規格の発布から施行までは最低1年猶予があるが、 ・他国と同様に、発布から施行までは最低1 ・Electronics and Information 行までの猶予期間 Electronics and Information Technology Goods (Requirements for 年設ける。 Technology Goods Compulsory Registration) Order, 2012は2012年10月3日発布、2013年4 不足 (Requirements for 月3日施行で半年しか猶予がない。対象は輸入、保管、販売まで及んでおり、 Compulsory 半年の猶予は短すぎる。 Registration) Order, (継続) 2012 ・2015年5月14日にIS 13252規格の Amd. 2 が発効になり、旧規格は2016 ・新規格の強制化時期を延期し、切り替え ・EXTRAORDINARY NOTIFICATION 年5月14日で失効することが発表になった。 のための猶予を1年設けて欲しい。 (2015/05/20) しかし、2016年2月現在、Amd. 2 の試験が可能な認定試験所が無い上、格 上げの手順を示したガイドラインが発行されていない。 新規格対応の猶予が1年あったにも関わらず、実質、対応することができず、 これからガイドライン等が発行されても、試験所への試験や当局への格上げ 申請が殺到し、混乱が生じることが予想される。 ・BIS規制は2013年の導入以来、わずか2年程度で2回の基準改定がなされる ・最低でも変更の前、6ヶ月間は 対応に時 ・BIS規制 とともに、マスター登録の延長、テストレポートの記載変更がいきなり通知され 間的な余裕を持たせる事。 るなど、変更の頻発、当局の対応、準備に問題が有る。 ・当局の通知の遅さから承認までに期限が 限定されるため、『特急』承認の再開を要 望したい。 (4) 海外機関発行CB ・CBスキーム対象国にも係わらず、海外機関が発行したCBレポートを認めな ・海外機関発行のCBレポートを認めること。 ・Electronics and Information レポートの不認可 い、かつ、認定機関CBレポートも3ヶ月以内のものしか受け付けない。 ・CBレポートの期限制約は解除すること。 Technology Goods (継続) (Requirements for Compulsory Registration) Order, 2012 ・2013年4月3日から安全規格の法規制が公布されたが、日本企業に入ってこ ・他国と同様のCBレポートベースにしてほ なかった。日程的にも非常に厳しく、現地のインド企業も反対しているのにな しい。 ぜ、急いで施行しようとしているのかわからない。しかもCBレポート提出でなく 新たに試験をしようとしている。CBレポート提出ではだめなのか? (継続) ・インド国内の試験機関しか認定されていない上、CBレポートが受け入れられ ・海外の試験機関への認定の拡大。 ・Electronics and Information ていないため、申請の殺到によりテストレポート発行まで数カ月を要している。 ・CBレポートの受け入れ。 Technology Goods また、試験機関による誤記が多く、申請者による確認作業が負荷になってい ・BISによる登録作業の迅速化。 (Requirements for る。 ⇒現状、新規工場の追加は1カ月、モデ Compulsory 登録当局(BIS)によるテストレポートの精査と修正要求、登録作業の突然の ル追加は2週間で処理されている。 Registration) Order, 中断などにより、登録が完了するまで数週間を要する。 2012 (継続) ・Amendment Order, 2013 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 問題点内容 要望 83 / 183 準拠法 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドにおける問題点と要望 18 / 26 区分 19 意見元 No 問題点 日機輸 (5) 安全規格申請の申 ・安全規格申請が2013年4月3日にスタートする。本来申請者は製造業者もしく ・他国と同様に、製造業者もしくは輸入業者 請者が工場限定の は輸入業者なのに、申請者が他国と異なり、工場となっている。製造委託を行 に変更すること。 不合理 っている場合、委託先の工場では申請業務を受けてくれないので、申請を行 うことができない。 (継続) 日機輸 (6) 電子情報技術製品 ・インド通信情報技術省から2012年9月7日付けで家電や電子・情報通信機器 ・官報掲載日公表(施行日特定) の事前登録表示義 の15品目について規制を導入する旨のOrderが公表されている。施行は2回 ・1年の猶予期間を設ける。 務の煩雑 延期され2014年1月3日。インド安全規格に対する適合、規格適合の表示及 ・施行日以降の製造輸入のみ適用。 びモデル登録が規定されているが、以下の問題点があり具体的な対応が取 ・規格更新時に2年の移行期間設定。 れない状態である。 ・印度規格に加えIEC規格新版許容。 −Orderの官報掲載日から半年で施行だが掲載日が不明確 ・試験成績書の期限を設けない。 −Orderの公布から半年の施行では対応する時間が不足。 ・IECEE制度のCB証明書を認める。 −施行日以降の流通品の対応は製造/輸入事業者には不可能。 ・制度の詳細手続を明確にする。 −規格更新時に移行期間がなく基準適合・表示変更ができない。 ・BISの登録作業の簡素化。 −印度規格が、最新の国際規格の版と一致していない。 −試験成績書の有効期限(発行日から90日以内)が短すぎる。 −詳しい手続きが不明。 −試験所が、インド国内のBIS認定試験所に限定されている。 −試験完了後の認証当局BISにおける登録審査の処理能力が不足してお り、登録証の交付が大幅に遅れている。 (継続) ・家電や電子機器15品目について、国内の安全基準に基づき事前の登録及 ・登録書類、手続きの簡素化。 び表示が義務付けられているが、手続きが非常に複雑で、表示の管理が大き な負担となっている。また、登録審査手続きの遅延により手続きが間に合わ ず、一定期間、製品供給が出来なくなる懸念もある。 (継続) ・【状況】 ・国際認証制度(IECEE)のCB証明書を認 ①インド通信情報技術省から2012年9月7日付けで家電や電子・情報通信機 める。 器の15品目(蓄電池、ACアダプタ、LED照明など)について規制を導入す ・BISの登録作業の簡素化。 る旨のOrderが公表されている。施行は2回延期され2014年1月3日。イン ・BIS LOGO マークのアートワークあるい ド安全規格に対する適合、規格適合の表示及びモデル登録が規定されて は電子データの提供と、近傍に表示する いる。 規格及び登録番号のレイアウト自由化。 ②同省は2014年11月13日付けで、対象範囲に15品目を追加する通達を発 行した。施行は3回延期され、蓄電池が2016年6月1日、LED照明などが 2016年3月1日。 ③インド標準局BISは2015年12月1日付けで、BIS LOGOマークを発表し、 12月3日付けでマーク使用ガイドラインを発行した。 【問題点】 −試験所がインド国内のBIS認定試験所に限定されており、国際認証書(CB 認証書)を受け入れない。 日機輸 日機輸 問題点内容 要望 84 / 183 準拠法 ・Electronics and Information Technology Goods (Requirements for Compulsory Registration) Order, 2012 ・Gazette of the India, Extraordinary, Part 11, Section 3, Sub-section (ii) of dated 7.9.2012 Order of Ministry of Communications and Information Technology ・Gazette of the India, Extraordinary, Part 11, Section 3, Sub-section (ii) of dated 7.9.2012 Order of MINISTRY OF COMMUNICATIONS AND INFORMATON TECHNOLOGY ・Gazette of the India dated Novemver 13 with Notification ・Gazette of the India, Extraordinary, Part II, Section 3, Sub-section 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドにおける問題点と要望 19 / 26 区分 19 意見元 No 問題点 問題点内容 要望 準拠法 (ii) of dated 1, 12, 2015 ・Guidelines for use of Standard Mark and labelling requirements under BIS Compulsory Registration Scheme for Electronic and IT Products. (Ref: CMD 3/8:1/6975) dated 3/12/2015 製品発表前の登録 ・登録と同時に製品のモデル名が当局のWebサイトに公開される。製品発表前 ・企業からの申請に基づき一定期間は機密 ・Electronics and Information 済み製品のWeb公 の新製品名が公開されてしまうことは販売戦略上、致命的である。 扱いとして非公開にしている国もあるの Technology Goods 開 (継続) で、同様に対応して欲しい。 (Requirements for Compulsory Registration) Order, 2012 ・Amendment Order, 2013 異なる認証当局に ・規制がBISおよびDeitYという二つの認証当局によって運用されており、通達 ・通達等を出すのはOrderを出したDeitY ・Electronics and Information よる二重規制・不統 などが五月雨式にそれぞれのホームページに突然掲載されるため、産業界 に一本化してほしい。 Technology Goods 一 の対応に漏れが生じる。 ・それぞれが通達を出す必要がある場合 BISおよびDeitYで方針や見解が異なり、混乱が生じている。(例として下記 は、方針、見解の統一を図った上で出して (Requirements for Compulsory 「不合理な表示要求」参照) ほしい。 (継続) ・五月雨式に通達や見解を出すのを止め、 Registration) Order, 2012 上位の規制を改正してほしい。 ・対応のために十分な猶予期間を設けてほ しい。 試験体制・登録体 ・登録当局(BIS)によるテストレポートの精査と修正要求、登録作業の突然の ・BISによる登録作業の迅速化。 ・Electronics and Information 制の未整備 中断などにより、登録が完了するまで数週間を要する。 Technology Goods (継続) (Requirements for Compulsory Registration) Order, 2012 ・Amendment Order, 2013 長期を要する工業 ・製品各国認可申請においての認可取得日数が90-180日と長い。そのため、 ・工業規格/基準安全認証の認可処理日数 規格・安全認証許 インド認可を含むAP 220V系モデルの生産が、インド認可取得を待ってから の短縮を要望したい。 認可取得日数 の生産開始や、インド認可取得後に設計変更での製品立上げとなっている。 ※OEM先の責任下であり当社として対応不可。 −BIS LOGOマークのデザイン設計図面に不備がある。また、規格及び登録 番号の記載方法が不明確。 (内容・要望ともに変更) 日機輸 日機輸 (7) 日機輸 (8) 日機輸 (9) 日機輸 (10) 85 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドにおける問題点と要望 20 / 26 区分 19 意見元 No 問題点 日機輸 (11) 省エネラベル制度 ・省エネラベル制度と運用上、以下の問題がある。 と運用上の問題 −デザインに問題がある(ラベル中の年度表示が小さすぎる)。→改善方向 −旧ラベルの回収がメーカー責任となっている。 −実施状況が自主申告となっており信用性がない。 −インバーターエアコンの規格がない。→規定制定の動きが始まった。 −ウインドウエアコンの規制がスプリットエアコンの規制よりも1ランク緩く、消 費者の混乱を招いている。 (進捗追加) 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 問題点内容 要望 準拠法 ・省エネラベル制度の改善。 ・公平な試験機関、試験方法、グローバル な校正方法など細部の運用を定義する必 要がある。BEE、NABLなど機関間の綿 密な制度調整を期待する。 ・今後は改定次期を実行可能な猶予期間 持って情報公開する必要がある。突然の 開始・延期がないよう望む。 ・インバーターエアコンと同様統一化に向 けた調整を要望。 (12) 不合理な表示要求 ・BISよりLABELLING REQUIREMENTの通達が2013年12月初旬に突然 ・適合宣言文、および、登録番号の代わり ・LABELLING REQUIREMENT 発行され、製品の大きさに関わらず、自己適合宣言文および登録番号を「機 に適合マークの運用。 ・The Bureau of Indian 器上および包装上それぞれのブランド名の上または下に表示すること」が要 ・詳細な表示位置の規定の廃止。 Standards Rules, 1987 求されており、対応に苦労している。そもそも、おおもとのThe BIS Rules, ・FAQ on “Electronics 1987では、規格番号を含む自己適合宣言文を「機器上または包装上に容易 and Information に見えるように表示すること」となっている。 Technology Goods また、DeitY発行のFAQでは、自己適合宣言文の他に登録番号が追加され (Requirements for ているものの「機器上に表示できない場合は包装上でも可。特に位置の指定 Compulsory はないが、明瞭に見えること」となっている。それにも関わらず、BISより別の Registration) Order, 要求事項が突然出され、産業界に混乱が起きている。 2012” (継続) (改善) ・2015年12月1日付Gazetteで適合マークが発表され、2015年12月3日付Guidelineにより表示位置等の細かな規定は無くなった。 (13) 不合理な対象品目 ・2014年11月7日にACアダプタ、バッテリチャージャが対象品目に追加になる 追加 ことが発表になった。 すでに規制の対象である製品(プリンタなど)のACアダプタやバッテリチャー ジャなども別途、試験や表示が必要となり、企業にとっては費用面での負担が 非常に大きい。 そもそも、プリンタなどはACアダプタなどと一体で試験され、登録されている にも関わらず、別途、電源部の登録が必要なのは不合理である。 (継続) ・登録の対象である機器用のACアダプタ、 ・Electronics and Information バッテリチャージャの登録要求の廃止。 ・あるいは、ACアダプタ、バッテリチャージ Technology Goods ャのみを登録の対象とし、DC機器側の登 (Requirements for Compulsory 録要求の廃止。 Registration) Order, 2012 ・2014/11/7付 NOTIFICATION ・2014年11月7日に二次電池が対象品目に追加になることが発表になった。そ ・インド国内のインフラが十分に整備されて ・Electronics and Information の時点で二次電池の認定試験所がまったく存在しなかったにも関わらず、 からの規制開始。 Technology Goods 2015年8月13日までの対応が要求されている。 ・施行の延期。 (Requirements for 2015年1月26日現在も二次電池の認定試験所は一つしか認定されておら Compulsory ず、今後、試験の殺到により強制日までの対応が困難となることが予想され Registration) Order, る。 2012 ⇒2015年11月30日付NOTIFICATIONで、2016年6月1日まで延期になっ ・2014/11/7付 た。 NOTIFICATION (追加) 86 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドにおける問題点と要望 21 / 26 区分 19 意見元 No 問題点 日機輸 (14) 突然の表示要求事 ・2014年7月1日以降、機器上の表示はシルク印刷、エンボス、刻印、または製 ・通達を出すにあたって、業界との十分な ・Electronics and Information 項改正 品上に設けられたラベル用のスロットに恒久的に取り付けられたメタリックラベ 事前検討。 Technology Goods ルでなければならないという要求が2014年3月に突然発表され、産業界が混 ・詳細な表示方法の規定の廃止。 (Requirements for 乱に陥った。 (特に、スロット要求の廃止) Compulsory 各方面からのロビー活動の結果、2014年7月31日の通達によりポリエステル Registration) Order, ラベルなどが認められることになったが、依然、機器上のスロット要求が残っ 2012 ている。企業にとってはインド向けだけのために機器にスロットを設けることは ・LABELLING 費用面での負担が非常に大きい。 REQUIREMENT 国際的には「容易に剥がれない方法で表示されていればよい」というのが通 (BIS/DGO/(368)/2014) 例である。 (BIS/DGO/(405)/2014) (継続) (改善) ・2015年12月1付Gazetteで適合マークが発表され、2015年12月3日付Guidelineにより表示位置等の細かな規定は無くなった。 日機輸 21 土地所有制限 問題点内容 要望 準拠法 日商 (15) 医療機器認定制度 ・インドでは家庭用血圧計・家庭用ネブライザは医療機器として認定されておら ・家庭用血圧計・ネブライザの医療機器とし の不備 ず、必ずしも信頼できる品質を持った商品が市場に流通しているとは言えな ての認定制度の導入。 い状況である。医療機器認定制度を設け、確かな製品のみを市場に流通さ せることが、インド国民の家庭での健康維持・増進に必要であると考える。 日機輸 日機輸 日商 (1) 土地所有権管理制 ・土地の所有権移転履歴が管理されていない(同一物件に対する複数の売買 ・土地建物に対する所有権登記管理制度 度の未確立 契約が存在)。 の構築。 (継続) ・建物登記が厳密には存在しない(売買契約にのみ基づき所有権が移転し、 ・取得のみならず、取得後の分筆手続きな 物件が特定されない)。 どの情報のシンプル化、公開を求める。 (継続、要望追加) (2) 土地収用コストの ・2013年に改正土地収用法案が国会を通過し、同法により土地収用プロセス ・改正土地収用法案の改正。 ・Land Acquisition Act,1894 大幅上昇 が明確化、紛争解決機関の設置、収用に伴う補償金等の規定が定められた ・The Right to Fair が、地主への政府による生活支援実行等が明文化され、事実上収容コストが Compensation and 大幅に上昇した。 Transparency in Land 結果、同法施行以降、産業用途での土地取得が著しく困難となった。 Acquisition, (継続) Rehabilitation and Resettlement Act,2013 (3) 土地収用の遅延 ・州政府工業団地において、旧地権者との交渉がまとまらず、土地収用が計画 ・土地収用法の改正。 ・土地収用法 通りに進まない事例が多い。 日機輸 日商 (4) 土地登記制度の未 ・登記制度が未整備であることから、土地収用・割当後も、瑕疵担保責任が不 整備 明確で、訴訟リスクを払拭出来ない点が指摘される。 日機輸 日商 22 環境問題・廃棄物 日機輸 処理問題 ・土地登記制度の整備。 (1) 環境規制、廃棄物 ・インドでは、環境規制や廃棄物処理の実施が不十分である。 処理の実行不十分 (継続) 87 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドにおける問題点と要望 22 / 26 区分 22 意見元 No 問題点 日機輸 (2) 環境クリアランス取 ・工場建設に際し、法制度としては別の手続きであり本来リンクしないにも関わ 得手続の不透明・ らず、インド行政実務上、環境クリアランスを取得することが、建築許可等その 遅延 他の許認可の前提とされているため、環境クリアランスを取得するまで、すべ ての許認可手続きが進まないという問題がある。 また、2011年7月に主務官庁の環境森林大臣の交代後、弊社案件を含め、 約100件あまりのプロジェクト認可が5ヶ月以上遅滞する事態が発生し、スケジ ュール全体の練り直しなど、大きな影響を受けた。 「環境森林省2006年通達S.O.1533」8条(iii)項によれば、専門家審議会の推 薦を受けた後、45日以内に当局からの許可・不許可の連絡が無い場合、申請 者は許可を受けたものとして行動可能という規定があるものの、実務上強大な 権限を有する環境森林省との将来的な関係維持のため、建築許可等を主管 する官庁が実質上手続きを進めず、この「みなし環境クリアランス」規定も実効 性がない。 (継続) (3) 大気汚染の深刻化 ・中国よりもさらにひどいPM2.5の蔓延。 (継続) (4) 省エネ・ラベリング ・2015年1月1日施行予定(ボランタリーから強制化)であった本規則の正式な 規制の法文発行遅 法文がまだ発行されておらず、事業所にて対応準備を完了しているにも拘ら れ・予定の不明 ず実際の対応ができない(新しいラベルを貼るなどの作業ができない) 2015年11月コメント締め切りの運用規則ドラフトが官報に提示され、コメントを インドの弊社から提出しているが、その後の予定が不明。 (内容・要望ともに変更) (5) リサイクル規制改訂 ・リサイクル規制の改訂が検討されているが、適用対象を製品から部品まで拡 案への企業対応困 大、生産者に対する高い回収リサイクル目標の設定、などが提案されている。 難 対象を部品まで拡大することは対応に過大な負荷がかかる。また廃電子電気 機器の回収フローは様々であり、生産者が関与できる回収フローは限定され るため、生産者だけでの回収目標達成は不可能である。関係するステークホ ルダー全体で負うべきものである。 (6) 非現実的な包装規 ・厚さ50ミクロン未満の包装の禁止、多層構造の包装の禁止など、非現実な要 制 求が含まれている。 さらに、国内の包装製造者のみならず、包装の使用者も製造者と同様の義務 が課せられている。 日製紙 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 問題点内容 要望 準拠法 ・工場設立に要する各許認可は、それぞれ ・「環境森林省2006年通達 別個に手続きを進めて頂き、着工までの S.O.1533」8条(iii)項 期間短縮を願います。 ・経済活動に大きな影響をあたえるため、 環境クリアランス認可のルーティン手続き が、大臣交代等があっても安定的に実施 されることを願います。 ・通達に規定のある「みなし環境クリアラン ス」を実効性あるものとし、万が一クリアラ ンス認可手続きが遅延しても、当該規定に 基づき案件を進められることを願います。 ・公害の改善、渋滞の緩和。 ・予定を明示してほしい。 ・変更がある場合は、その対応をアナウンス してほしい。 ・適用範囲は従来通り、変更しないでいた ・E-waste Management Rules 2015 だきたい。 ・回収目標設定を生産者のみに課すること はやめていただきたい。 ・要求内容は適切な環境影響評価の結果 ・The Plastic Waste に基づき、現実的な内容に留めていただ Management Rules, 2015 きたい。 ・製造者と使用者を区別し、それぞれの立 場で実行可能な現実的な要求にしていた だきたい。 (7) 国際的環境保護規 ・EUから始まったRoHS(電気電子製品有害物質含有規制)やWEEE(廃電気 ・新たな法律を制定するにあたっては、既 制との不整合 電子製品指令)、REACH規則などは、類似の法律を他国が取り入れることが に他国で実施されている類似の法律があ 多い。その際、要求事項や製品へのマーキングデザインに差異があると、メ る場合、できる限り要求事項等を先行例と ーカーにとっては多大な負荷・負担となる。 統一するよう努力してもらいたい。 事例: −中国「廃棄電気電子製品回収処理管理条例」 −インドWEEE −台湾RoHS 等で差異が発生 88 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドにおける問題点と要望 23 / 26 区分 意見元 23 諸制度・慣行・非 日機輸 能率な行政手続 日機輸 日機輸 No 問題点 問題点内容 要望 (1) 複雑で煩雑な行政 ・諸規制・手続きにおいて以下の問題がある。 手続 −窓口が不明。 −決定プロセスが複雑、多すぎる。 −権限が規模により州政府であったり国であったりする。また、州での認可事 項が国に預けられるなど権限が移る。 −承認に時間を要する。 −認可会議が月に1度、または会議が幹部の不在で飛んでしまうなど、日程 のずれが頻繁に起こる。 −これらの手続きを行うためにコンサルタントを使う必要がある。 【対象となる規制・申請事項】 −環境申請 −環境NOC(concent to operate) −建築申請 −BA(建物(建蔽率、トイレ、雄廃棄設備など)及び技術的安全性を国の基準 に基づき確認するもの) −消防、危険物使用申請と現場検査 −工場操業許可申請 −労働協約など労働問題を要望するための会社制度を定め登録するもの (継続) (2) 工場設立・操業許 ・操業許可に関する法令が細部に渡り、全てに実質的な交渉が必要(シャワー 可の煩雑・遅延 室、食堂座席数など非現実的な規程に関し当局との交渉に時間を要する)。 (継続) (3) 複雑な入札制度 ・入札制度が複雑で、遅延が度重なり発生する。 準拠法 ・許認可プロセスをより明確化、単純化して ほしい。 ・許認可にかかる時間をもっと短縮してほし い。 ・事業許認可制度・プロセスの改善。 ・BA(建築確認申請) ・CTO(運用許可取得) ・入札の度重なる遅延を改善してほしい。 日機輸 (4) 複雑なライセンス制 ・自動車リースビジネスにおいて、扱う商品(運転手付レンタカー等)や ・ライセンス制度の緩和・手続きの明確化。 ・RBI Act 1934 度 NBFC(Non-Banking Financial Company)といった業態によってそれぞれ ・Companies Act 2013 ライセンスを求められる為、ニーズに応じた商品の導入や業容の展開が阻害 ・Motor Vehicles Act 1988 されている。また、各種ライセンスの取得に際して手続きが複雑で時間を要す るため、事業拡大の足枷となっている。 日製紙 (5) ブラックマネー法の ・2015年に施行されたブラックマネー法では、通常の居住者となった駐在員に ・駐在員は対象から外して欲しい。 駐在員への適用 ついても、日本を含めた全資産の公開を義務付け、違反した場合には多額の ペナルティが課せられることとなった。 日機輸 (6) 特異な印紙制度 日製紙 (7) 資金調達に関する ・資金調達に関する規制は徐々に緩和されてきているとは言え、まだまだ数が ・規制の更なる緩和と簡素化をして欲しい。 規制の煩雑 多くて複雑であり、事業の進出および継続に慎重にならざるをえない。 自動部品 (8) 物のフローと伝票 処理の一致要件 ・the Black Money Act ・インドの印紙はインドでしか購入できないスタンプペーパーに直接プリントす ・印紙は日本のように別途張り付けするなど る必要がある。国際契約の場合にインド側でしかプリントできず、速やかな署 の形式にしてほしい。 名取得に実務上のロスが生じている。 ・同敷地内での社内外注の様な形態を取る場合、建屋を別にしなければなら ない等の制約がある、あるいは納入先と売上先が違う処理が出来ない。 89 / 183 ・物のフローと伝票処理が違う場合でも、実 質のフローでの処理が認められるべき。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドにおける問題点と要望 24 / 26 区分 24 法制度の未整 備、突然の変更 意見元 No 問題点 日機輸 (1) 非上場化ルールの ・インドにおいて、進出時の事情で上場せざるを得なかった子会社が存在する 未整備 が、これを非上場化する場合、インドでは一般株主が売却価格を決定すると いう他国に例を見ないルールとなっており、買取価格が高騰するリスクが高 く、非上場化が困難である。結果的に、上場維持のコストもかかる上、機動的 な事業再編及び効率的なグループ経営を阻害している。この非上場化ルー ルは、2009年の非上場ガイドライン改正でも基本的な制度に変更がなかっ た。また、インドでは、合理的な対価をもって一般株主を強制的に退出させ完 全子会社化するための制度が整備されておらず(少なくとも利用しやすい制 度がない)、非上場化後も一般株主の多くが残存してしまうため、非上場化し てもガバナンス上非効率な面が残らざるを得ない。 (継続) (2) 法律・税制の運用 ・法律・税制が地域毎に異なり複雑である。 の不透明さ また担当者により運用判断のバラツキがある。 (継続) (3) 会社法の頻繁な改 ・長年国会審議で成立しなかった新会社法が、2013年9月、急遽国会で可決さ 正・実施規則の不 れた。主務官庁、実務ともに、まだ議論不足の感が否めず、今後の政令によ 透明 る明確化を期待するが、具体的なスケジュールが提示されず、法制度改定を 見据えたビジネスプランの策定に支障を来している。 通達が突然出され猶予期間なく施行される(3月28日通達、4月1日施行な ど)、すでに出された通達を頻繁に改訂しフォローアップが困難となっており 実務に混乱が発生している。 (継続) ・会社法の改正が頻繁で、変更箇所も多岐に渡るため、対応に時間・コストが かかる。 (4) ビデオ会議による ・在インド子会社の取締役会は2013年の会社法改正により緩和され、全ての取 取締役会の実施要 締役会に対するインド現地への出張が必要なくなり、ビデオ会議による実施 件の厳格 が許容されるようになったが、ビデオ会議の実施要件が厳しい(録画が必須⇒ 遠隔地同士での動画のやり取りは情報量が大きく、情報インフラが整っていな いと画像が途切れる等、会社法上の要件を満たさない状態になる虞がある)。 (5) CSR活動費用拠出 ・会社法改正により、一定条件を満たすインド国内企業や外国企業の支店等は の義務化 直近3年度税前利益平均値の2%以上をCSR活動費用として拠出することが 義務付けられ、採算が悪化することが懸念される。 日鉄連 日機輸 自動部品 自動部品 日機輸 日機輸 (6) 法制度・規則の突 然の変更 問題点内容 要望 準拠法 ・非上場化ルールの柔軟化(主要国の TOBルールに類似したものへの改正)及 び、完全子会社化の法整備を進めてほし い。 ・法律・税制整備、運用透明化。 ・いつまでに、どのような政令を整備し、施 ・Companies Act 2013 行するのか、できるかぎり明確にしていた だきたい。 ・通達の発効日までの合理的な猶予期間の 設定。 ・頻繁に改訂する必要がないよう、十分議 論し練られた通達の発信。 ・非公開会社には適用免除項目を拡大して 頂きたい。 ・録”音”要件(音声のやり取りのみで可)で あれば、やりとりされる情報量が格段に少 なくなり、情報インフラが整っていない状 態であっても、取締役会の安定性が向上 する。 ・制度の透明性確保(特に、外国企業の支 店・工事事務所の取扱、拠出費用の税務 上取扱、義務違反に関するペナルティ等 の明確化)、拠出義務適用除外の創設。 ・1) バスの安全基準、ディーゼル車の登録禁止等の法令が突然発表され即日 ・新規法令・規制は技術の進展具合を見極 実施となる、一旦施行された法令が事後に実施延期となる、等が度々起 めて、長期的な計画を発表し、十分な準 き、対応ができない。 備ができるようにして頂きたい。 2) 排ガス規制が業界へのヒアリングも行われないまま、当初の予定を前倒し で導入することが突然発表され、開発、検証、生産準備、国産化の準備に 十分な時間が取れない状況にある。 3) 自動車ナンバー規制が、対象範囲・対象期間等が十分周知されないまま 導入され、自動車の入替えや顧客への対応検討等が困難であった。 90 / 183 ・インド会社法 ・インド新会社法(The Companies Act, 2013) 135条 ・Motor Vehicles Act 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドにおける問題点と要望 25 / 26 意見元 No 問題点 24 日製紙 (7) 不明瞭なインド版 内部統制 25 政府調達 日機輸 26 その他 日製紙 区分 日機輸 日機輸 日機輸 日商 日製紙 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 日商 日機輸 日機輸 問題点内容 要望 準拠法 ・2016年3月期から、法定監査人は、監査報告書にて会社が適切に内部統制 を整備・運用しているか否か、言及することが求められるようになったが、実務 指針が明確ではない。また、内部統制の整備・運用がすべからく企業に適用 されている。 (1) 政府調達に関する ・下記に関する情報が不足している。 情報不足 ①政府調達ガイドライン ②内国電子製品に対する優先政策 (継続) (1) 電力供給不足 ・停電が非常に多い。 (継続) ・慢性的電力不足。工場運営にふさわしい質の電力供給ができる地域がほと んど存在しない。 ・電圧もぶれが激しく、それが原因で故障する電気製品も多い。 ・政策による電気料金・補助決定→儲からない電力会社→電力会社に供給量 を増やすインセンティブが働かない(外資電力会社も資本を引く)といった、構 造的な課題があると聞く。そこにメスが入らない限り、根本的解決はありえな い。 ・恒常的な電力不足、突然の停電、不安定な電圧により、電気機器使用に影響 が出ている。 (2) 物流インフラの未 ・港湾施設が混雑しており、タイムリーに輸入貨物を通関できない。 整備 (継続) ・雨季の洪水で鉄道、道路が寸断され、物流リードタイムが大幅に伸びる事態 が発生している。 ・1時間のスコールで道路に水が溢れ川になる。衛生上も課題がある。 ・道路(アスファルト)の質が悪い。舗装しても雨季の洪水で舗装が流されもとの ガタガタ道に戻る。 ・全体的に輸入量が増加しているのにもかかわらず、港湾、貨物鉄道駅のイン フラ拡張整備が一向に進まず物量に追いついていない。定期的に港湾混雑 が発生し、販売に大きく影響している。 ・水道供給の容量不足。先日のハリヤナ州JAT騒乱ではデリー中央∼西部に 上水道を供給する水路が破壊された結果、数日に渡りデリーでは断水が発 生。急遽、東部ヤムナ川より取水した水はアンモニア除去が不足し飲料に適 さない等、上水道インフラは問題大。一方で下水道も整備不足で不衛生によ る疫病発生などの原因になっている。また、道路の排水設備も整っておらず、 ムンバイでは降雨の度に道路が冠水、渋滞の原因となっている。 (3) 通信インフラの未 ・インターネット通信環境をはじめ、ネットワークが脆弱。 整備 ・実務指針の明確化をして欲しい。また内 ・Section143 部統制の整備・運用は上場企業のみへの 適用として欲しい。 (4) 裾野産業の未発達 ・完成品をインドで製造するに当たり、電子部品などの裾野産業の広がりが十 分でなく、現地調達率を上げることが困難。 (継続) ・裾野産業を育成・支援するプログラムをよ り充実させてほしい。 91 / 183 ・最新情報の確認とご提供をいただきた い。 ・政府指導での改善。 ・投資環境の整備。 ・電力インフラの整備。 ・基礎インフラの早期整備。 ・政府指導での改善。 ・投資環境の整備。 ・港湾、貨物鉄道駅の整備。 ・基礎インフラの早期整備。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドにおける問題点と要望 26 / 26 区分 26 意見元 日機輸 日機輸 No 問題点 問題点内容 要望 ・サプライヤーがわずかに存在しても、高いレベルの省エネ製品に使えるほど 精度の高い部材は生産できない。 (継続) ・電子部品、アルミ・銅製品の精密加工、直流モーターなどは輸入に頼らざるを 得ない。 ・裾野産業を育成・支援するプログラムをよ り充実させてほしい。 92 / 183 準拠法 ・裾野産業を育成・支援するプログラムをよ り充実させてほしい。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドネシアにおける問題点と要望 1 / 24 インドネシアにおける問題点と要望 区分 1 外資参入規制 意見元 No 問題点 日商 (1) 外資出資比率規制 ・新しくネガティブリストの改正を行うと通知されているが、ディストリビューター、 建設業などの外資率はインドネシアで事業をするにあたりまだ低すぎる。国内 の協力会社の能力がまだ向上されておらず、国内事業拡大の支障となってい る。 ・2014年5月の新投資法に基づくネガティブリストの改正にて、国内卸売業者 (ディストリビューター)に対する外資比率が100→33%に制限された(その 後、2016年2月11日の発表で66%に引き上げられることが決定)。 日機輸 日機輸 日商 日機輸 JEITA 建産協 日商 医機連 日商 日商 問題点内容 要望 準拠法 ・外資比率の見直しを行うと共に、国内企業 能力向上を計ってほしい。 ・現在、2016年4月の改訂に向けたネガテ ・大統領規程2014年第39 ィブリストの見直しが投資調整庁にて行わ 号「投資分野において閉 れている。政府間協議を通じて、ディストリ 鎖されている事業分野及 ビューター分野の規制緩和に向けたフォ び条件付きで解放されて ローをお願いしたい。 いる事業分野リストに関す る規程」 ・インドネシアに建設業に該当する水処理設備Engineering会社を保有してい ・海外技術導入による環境向上への貢献効 ・2010年付大統領令36号 る。外資の出資上限が67%までとネガティブリストに規定されているため、事 果も是非配慮いただき、本事業領域にお ・外国投資法ネガティブリス 業拡大のための増資が簡単に出来ない。 ける外資規制のさらなる緩和あるいは撤 ト(2010年第36号法律) (継続) 廃を実現いただきたい。 ・新規にTrading会社設立の場合、外資比率が33%以下に制限される。 ・規制撤廃。 (継続) ・現地に販売子会社を設立する場合はネガティブリストの「商業サービス:ディ ・外資出資比率の制限緩和、または撤廃。 ・大統領規定2014年第39 ストリビューター」に分類され、外資出資比率が最大33%までに制限されてい 号 るため、支配権を確保できる販売子会社の設立ができない。 ・2014年ネガティブリスト ・パソコン、サーバー等当社製品を現地法人が輸入した場合、直接お客様に ・外資制限の撤廃、付加価値のないディスト ・大統領規定2014年第39 販売できず、ディトリビューターを経由する事が必須となり外資は33%までとさ リビュータの排除等を行なうことが、長い目 号 れた。このため、商流が多層となり、現地法人が商談を進めたお客様であって でインドネシアの発展につながると考える も、現法が価格をコントロールできないだけでなく、当社販売価格の値引きが ので、改善をお願いしたい。 必要となり、損益悪化、商談推進が困難になっている。 ・外資ディストリビューターは現地法人設立のためには、ローカル企業との合弁 ・ディストリビューターとしては現地に有力な ・2014年4月24日付大統領 の形態をとらねばならず且つ出資比率が33.3%上限と規定されており、メジャ 販売パートナーは必要。合弁形態はむし 令第39号 ーシェアを取れない。 ろ歓迎だが出資比率上限をせめて51%ま *ただしこの後の改訂履 で上げて欲しい。 歴が混乱しており上記 が現行最新規制なのか 不明。 ・現在小売業は外資の参入(出資)が制限されている。 ・消費活性化の観点からもせめて33%程度 ・大統領令2014年39号 の外資出資を容認してほしい。 (ネガティブリスト) ・卸売業への外資規制が33%以下となった。 ・外資規制そのものを撤廃してほしい。 ・大統領令36号 ・ネガティブリストで、自動車販売に関わる業種の外資参入が規制されている。 ・自動車販売に関わる新業態、新手法の導 ・投資ネガティブリスト 販売店(外資0%)、ディストリビューター(外資最大33%) 入のために、外資規制を緩和していただ きたい。 ・2014年大統領令第39号第7条の規定で出資比率の変更の暫定処置(2年間 ・規定撤廃。 ・2014年大統領令第39号 限定)が設けられているが、2年経過後は元の比率に戻さなければならない。 ・柔軟な増資、資本比率の変更。 第7条の規定 93 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドネシアにおける問題点と要望 2 / 24 区分 1 意見元 No 問題点 日商 (2) 外資参入禁止業種 ・自動車販売店がネガティブリストで外資出資比率が0%の業種として規制され ・外資規制の緩和。 ている。 ・小売業の内資限定。 ・小売の参入障壁の緩和。 日商 日商 日商 日機輸 日商 日鉄連 日機輸 (3) ダイベストメント義 務の不透明 (4) フレートフォワーダ ーに関する最低資 本金規制及びグラ ンドファーザークロ ーズ欠如 (5) 石炭生産量上限設 定の政府強制 (6) 外国企業建設業駐 在員事務所の規制 強化 問題点内容 要望 ・飲食業の外資参入規制。 ・石油ガスサポートサービスの規制。 ・「外国投資法に基づいて設立された会社の株式所有に関する政令1994年20 号」の第7条に基づき、外国資本100%で設立されたインドネシアの会社は、 商業生産開始時点から起算して最長15年以内に株式の一部をインドネシア 人/インドネシア法人へ売却しなければならないとされている。2013年4月12 日付BKPM長官令5号によりその義務が再掲された(同年9月12号令で一部 改正)が、依然として、具体的な売却方法(売却スキーム、売却先、売却すべ き株数/パーセンテージ等)につき法令又はガイドラインでの定めはなく、 BKPMの運用・指導もまちまちである。さらに、上記12号令の公布後は、一度 売却した株式を外国企業が買い戻して再び外国資本100%とすることも適法 と解釈されているが、このような運用を認めるのであれば、そもそも売却義務 は何を目的としているのかがますます不明である。 (継続) ・運輸省が発布した大臣規則第74号にては、外資のフレートフォワーダーは最 低投資額USD10Mil、授権資本の25%を払込資本金とする事が明記され た。会社法の資本金規制との関連、最低投資額=最低授権資本と解釈する のかも含め、最低払込資本金の額が不明。また、通常認められているグランド ファーザ―クローズが無い。 ・インドネシア政府は毎年、国内向け供給義務を負う各生産者の生産量を把 握・調整すべく生産計画の提出を指示。例年は、政府・生産者間での当該生 産計画に関する協議が行われるに止まっていると認識しているが、2014年で は政府通達による生産量の上限に関する計画遵守の圧力が強まっていると の情報がある。本件は、自由な生産・流通を妨げるような、政府による生産数 量上限設定が強制力を持った形で運用される可能性があり、懸念される。 (継続) ・2014年10月に突如、「外国企業建設業駐在員事務所」の規制が強化された。 従来から存在している各日系駐在員事務所の運用も混乱している模様(内容 は以下)。 −Previous Regulation (PMK-05): Foreign Representative Office of Construction Service is only allowed to perform complex construction project, high risk and/or high technology. −New Regulation (PMK-10): Foreign Representative Office of Construction Service is only allowed to perform high risk construction project, high technology and high cost. 94 / 183 準拠法 ・投資ネガティブリスト ・2014年4月投資ネガティ ブリストに関する大統領規 定第39号 ・2014年大統領令39号 ・外資規制の撤廃。 ・規制の趣旨が不明確であることから、当該 ・外国投資法に基づいて設 規制は撤廃してほしい。 立された会社の株式所有 に関する政令1994年20 号 第7条 ・2013年4月12日付け BKPM長官令5号108 条、同12号108号 ・内資との条件差が顕著。今一度、この内 ・運輸大臣規則2015年第 容に関する明確な説明を大臣規則の改正 74号、同78号、同146号 令として発布願いたい。 ・将来的には、当地建設業ライセンスを保 有した企業との協業(M&A、JV、JO等) を模索していく必要があるが、短期的には 運用や解釈での緩和、もしくは当地企業と の協業条件により大きく緩和して頂く等の 細則が追記される事が理想。 ・[Ministry of Public Works] −Previous Regulation: PMK-05 −New Regulation: PMK-10 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドネシアにおける問題点と要望 3 / 24 区分 意見元 1 日商 2 国産化要請・現地 日機輸 調達率と恩典 自動部品 日商 4 撤退規制 医機連 No 問題点 問題点内容 要望 −PMK-10 also regulate the definition of each criteria: -- High risk: construction work which endanger public safety, property, human life and the environment. -- High technology: construction work which need a specific and sophisticated technology, include many Experts. -- High cost: construction work with contract value more than IDR 100 billion (equivalent to USD 8,333,333 – assumption 1 USD = IDR 12,000). 全社方針に則り海外B2B/G事業の立上・成長を実現していくにあたり、主要 な要件となるバリューチェーン強化(箱売りからソリューション販売へのシフト) の制約(特に早期事業立上という側面から)となりつつある。 (継続) ・2014年10月の規則改定により、外国建設駐在員事務所の規制が強化され た。具体的には、 ①同ライセンスの申請(更新含む)には、地元建設業協会への登録が必要とな り、また、一定数の技術者の雇用も必要となり、取得できるライセンスも細分 化され非常に煩雑且つコストがかかる。 ②J/Oを組成してプロジェクトに取り組む際、J/Oには外国企業が1社しか入れ ない。 (1) ローカルコンテンツ ・インドネシアでは、ローカルコンテンツ規定が設けられているが、以下の問題 要求の定義・基準 があり、案件への参入を困難にしている。 値の不明確 ①ローカルコンテンツ比率を満足した場合、入札条件の仕様、性能を満足で きない場合がある。 ②ローカルコンテンツ比率の定義が不明確である。 ③契約時と工事完成時でローカルコンテンツ比率が変動する事で罰則を受 ける可能性がある等。 ・LCGC適合車対応のための現地調達を要請されているが、法規制であるにも かかわらず、具体的な数値目標や現調化定義などが不明確である。 (継続) (2) 現地生産物の国内 ・生産物(特にガス)の国内供給義務が強化され(25%以上)、同国内供給義務 向け供給義務 量によっては、輸出可能数量に影響が出る可能性がある。 (継続) (1) 減資手続の困難 ・減資に関する規定が、全債権者の合意が必要との条件あり。 95 / 183 準拠法 ・左記2点により、商社が駐在員事務所を設 ・2014年公共事業大臣規 立してEPC案件等に取り組む際のハード 則第10号 ルが非常に高くなり、投資阻害要因となり 得る。 ・ローカルコンテンツ規定に関し、以下の改 ・No.54/m-IND/PER/3/ 2012 善をインドネシア政府に要望いただきた い。 ①ローカルコンテンツ比率を引き下げる。 ②比率の定義を明確にする。 ③Waiverの手続きを簡素化するなど。 ・対象部品、数値目標、現調化定義などを、 文書で明確にして公表して欲しい。 ・国内供給の重要性は理解しているもの の、海外買主との長期販売契約に支障が 出ないよう、国内供給量については事業 実施者と十分な協議をすべきである。 ・国内供給価格は市場競争力のある価格で ある必要があり、経済性の確保等、プロジ ェクト推進に支障が無い内容で合意される ことが望ましい。 ・撤廃して欲しい。 ・憲法裁判所判断 ・政令2009年第55号 ・エネルギー鉱物資源大臣 令2010年第3号 (・改訂新石油ガス法案(未 発布)) ・会社法44条1項 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドネシアにおける問題点と要望 4 / 24 区分 意見元 8 投資受入機関の 日機輸 問題 9 輸出入規制・関 税・通関規制 日機輸 日鉄連 日機輸 日機輸 日商 日商 No 問題点 問題点内容 要望 準拠法 (1) 投資許認可手続の ・過去、許認可手続の煩雑さ、複数の行政機関を経由する必要性から、大型案 ・ワンストップサービスの実現に向け、政府 煩雑・遅延 件で申請から承認まで数年を要することもあった。新政権下、行政のワンスト 間協議に於いても状況のフォローをお願 ップサービス(事業計画の提出窓口を投資調整庁に一本化する等)による民 いしたい。 間投資の促進を掲げており、エネルギー・鉱物省、環境・林業省を始めとした 各省庁は省力化に取り組んでいる。 (継続) (1) 高輸入関税 ・単機能プロジェクタが無税(ITA製品)である一方で、多機能プロジェクタに高 ・問題解決への働きかけをご検討いただき 関税を課す国が散見される。 たい。 (継続、要望一部削除) ・今後の動向についても継続的に情報をご 提供いただきたい。 (2) 輸入規制措置の導 ・2014年6月2日、商業大臣令28号公布。合金鋼の輸入にあたっては、商業大 ・措置の撤廃。 ・商業大臣令28号 入 臣が合金鋼製造輸入業者(IP)あるいは合金鋼登録輸入業者(IT)と認定した ・適用除外措置の設置。 会社のみ合金鋼を輸入でき、認定を得るためには商業省への申請が必要。 ・手続きの明確化・簡素化。 また、合金鋼輸入業者(IT)による輸入の際は、その都度、商業省より輸入承 ・WTO輸入許可手続きに関する協定に整 認書を取得することも必要。原則として毎回積荷国で船積み前検査を行う必 合的な運用。 要があるが、4業種(自動車・電機・造船・重機)の合金鋼製造輸入業者(IP)、 USDFS(日尼EPAに基づく特定用途免税制度)あるいはその他スキームに より工業検査証明書(SKVI)を保有する合金鋼製造輸入業者(IP)、 BM-DTP(関税政府負担便宜)を通じた工業検査証明書を保有する合金鋼 製造輸入業者(IP)には適用されない。 2014年7月2日、商業大臣令28号施行。輸入業者の認定・輸入承認等が5営 業日以内に処理されると規定されているにも拘わらず遅延したり、船積み前 検査の実施体制整備がなされていないまま運用が開始され、船積み前検査 証なしの多くの貨物がインドネシアに滞留する事態が発生するなど混乱が生 じている。また、輸入承認の際に数量枠が設定され、輸入制限的に運用され ている。 ・2014年7月2日から施行の合金鋼輸入規制が安定的な貿易取引維持の障害 ・左記した船積み前検査の除外、また、船 ・インドネシア商業省令28 となっている。 積ライセンス取得や更新手続きにおける 号 2015年3月23日実施の日尼鉄鋼対話において、ライセンス更新手続きの迅速 迅速な手続きをお願いしたい。 化、電磁鋼板、ブリキ原板、およびコイルセンター、伸線メーカー、商社が輸入 する特定4業種(自動車、電機、造船、重機)向けの船積み前検査の除外につ き要請したが、工業省からは尼政府内で検討中との応答のみでその後も具体 的な動きはない。 ・政府は国内での消費を増加させるために、輸入や税関の規制を設けて輸入 ・Refer to Malaysian Regulation about their 制限を行っている。 Foreign Exchange ・輸入規制及び輸入許可が煩雑かつ時間がかかる。 ・手続の簡素化、時間の短縮。 ・2015年に出された一連の輸入規制(新設/改正)については、趣旨の説明が不 ・省庁間で見解を整理して頂きたい。 ・商業大臣規程2015年第 足していたり、省庁間(商業省と税関総局)の見解が異なっていたりして、現場 ・また、説明会等を開催し、規定の内容に 48号 に混乱が広がっている。 ついて周知する機会を設けて頂きたい。 ・商業大臣規定2015年70 号 96 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドネシアにおける問題点と要望 5 / 24 区分 意見元 No 問題点 問題点内容 要望 準拠法 9 ・商業大臣規定2015年118 号他 日商 ・木材製品の輸入業の営業許可を受け、木材製品輸入のAPI-Uも保有してい ・規制の緩和。 ても、新たな規制追加により木材製品については実質的には輸入が出来な い。 ・コンベヤベルトに使用する帆布を中国から輸入しているが、過去から通関で ・輸入ライセンス(API-P)を、受けており輸 きていた製品が突如として輸入規制品として取り扱われる。 入が出来る業者になっている。又、輸入す る帆布が衣料に使用できる帆布では無く 現物確認を行い、判断して欲しい。 日商 自動部品 日商 日機輸 日機輸 日機輸 日商 (3) 中古設備の輸入規 ・中国から輸出する中古金型の現地輸入規制の申請から許可までのL/Tに関 ・許可申請の変わりに輸入者が誓約書を当 ・Decision 41/2005/QDTTG 制 して非常に長く、複数の関係省庁の申請と複雑な申請手続のため、生産移転 局に提出することで輸入許可証に代わる の準備に支障が出てしまう。 書類としてもらいたい。 ・製造より20年以上経過した設備の輸入が例外なく出来ない。 ・年数制限なく輸入が出来るようにして頂き ・商業大臣令2015年127号 日本の工場で使っていた設備の移設が短期でタイムリーに出来ない。 たい。 ・ダメな場合、整備し、新品同等のコンディ ションの設備は、輸入出来るようにして頂 きたい。 (4) 輸入ライセンス制 ・新法令・規制が公表後、短期間で施行されるため、対応が困難。これまでPI 度(API-U, API-P, ライセンスの元、API-P保有者には完成品輸入が認められていたが、このPI PI)の急な変更 ライセンスを無くす(製造者は完成品輸入が出来なくなる)新規制が2016年1 月より施行されるとの情報が、その3ヶ月前に公表された(MOT No. 70/MDAG/PER/9/2015)。結果的に改定は見送られたものの、施行されていた場 合、輸入販売に大きな影響を及ぼしていたもの。 ・輸入許可が一社一件の登録になっており、PMIは部品の輸入、PGIは完成 品の輸入件を持っているものの、将来的な製販一体会社の設立検討の際に、 大きな障害となる。 ・関係する業界団体・企業の意見を十分に ・Minister of Trade No. 70/M-DAG/PER/9/2015 収集・分析した上で、法改正頂きたい。 (5) 製造輸入業者輸入 ライセンス(API-P) の輸入可能品目の 変更 ・施行される事による影響の度合いを垣間 ・商業大臣規程2015年第 見ず、公布後に改正を行う杜撰な公布は 70号及び商業大臣規程 混乱を招く原因となるため、聞き取りやシ 2015年第118号 ユミレーションを重ねた上、双方共に有効 な公布を望む。 ・準備を整えた上での公布と余裕のあるリ ードタイムを設けたパブコメを行ってほし い。 ・業界としての意見具申(JJC等で推進 ・インドネシア商業大臣令 中)。 118号 ・2016年1月1日からの施行を予定していた第70号規定では、これまで製造輸 入業者番号(API-P)を付与された会社に認めていた完成品の輸入に関する 条項を削除。これにより、製造業者は16年以降、原材料と半製品しか輸入で きず、完成品が輸入できなくなる見込みだったが、製造業者は市場テストやア フターサービス、補完などの目的で完成品の輸入が必要な場合があるため、 第118号規定によって今後も完成品の輸入を一転して認めることにした。現 在、申請方法等未だ不明確な点は多く、JJC主催でBKPMと官民会議を開く 事になっている。 ・製造業が取得できる輸入ライセンスで認可される輸入品が、補給用かマーケ ットテスト用となっており、現地自動車完成車メーカーへ納入する現地部品メ ーカーが、その取引口座を使って一部本社からの輸入品は現地付加価値を つけずに納入することができない。(現在は緩やかな対応) ⇒販売会社を別に設けなければならないケースも出る可能性もあり、完成車 としてコスト高の構造になる。 97 / 183 ・一つの会社で、材料・部品と完成品の両 方の輸入許可を持てる様に法令改正が必 要。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドネシアにおける問題点と要望 6 / 24 区分 9 意見元 No 問題点 自動部品 日商 (6) 関税領域内搬入前 輸入許可取得手続 の不透明 日機輸 日機輸 (7) 輸入許可取得手続 の遅延 日製紙 日機輸 (8) 船積前検査導入に よる負担増 問題点内容 要望 ・従来、申告により自社使用に限り例外輸入権限として与えられていた完成品 輸入が、API-P改正により例外撤廃となった。 1月1日施工ながら法改正自体に不明瞭な点も多く、また実質運用の徹底度 合いも不明瞭(継続申請により1年間輸入可など)ながら、商社登録のないサ プライヤーによるパススルー品購入が法令上不可能、その後の産業界からの 批判による変更草案に基づく暫定運用となっている。 ・商業省が発布した大臣規則第48号にて、輸入貨物がインドネシア関税領域 内に入る前までに輸入許可書を取得していない場合、貨物のシップバック、 輸入者登録(API)の凍結・剥奪の処分が決定されると規定されている。関税 領域前がどの時点なのか、関係省庁間(商業省・税関等)が全く成されておら ず、現段階でも不明。 ・2015年7月、輸入分野における総則に関する商業大臣規程2015年第48号を 公布。本大臣令では、港湾での貨物滞留時間の短縮を図ることを目的に、 『輸入商品が関税領域内に搬入される前』に『輸入許可』を取得するよう規定。 これに違反した場合、輸入業者番号(API)の凍結、もしくは再輸出(シップバ ック)などの処分も規定。商業大臣令の規定を読む限り、『関税領域に搬入す る前』とはどのタイミングかまた『取得しておくべき輸入許可』は何かが不明瞭 となっているが、第10条通り2016年1月1日から発効のままで取り下げられ ず、単に先延ばしとなっている。 ・インクジェットカラープリンタについては、1)SFP、2)MFP 3in1、3)MFP 4in1のカテゴリー別に6ヶ月毎輸入許可申請を行う必要があるが、申請から認 可までの時間が非常にかかり、かつ申請台数に対して認可台数に制限を掛 けられるケースが発生しており、販売活動に影響が出ている。 ・木材由来製品を扱う輸入業者は同国政府にライセンス登録をする事を義務付 けられ、輸入する製品の原材料情報を銘柄毎に予め提出しなければならな い。昨年よりライセンス取得に掛かる情報提供を行っているが、一向に当社取 引先の登録が完了せず、供給を一方的に止められている。 ・インドネシア通関において、他国と近似した形で輸入実績とその信頼性に基 づいてRed/Yellow/Greenライン別に通関プロセスが分かれている。Redの 場合はコンテナ開梱検査も含めて実施され、Greenの場合は書類審査のみ で通関可能。 この中で別途、各出荷地での出荷前検査が大半の商品について義務付けら れており、非常に煩雑且つ長い輸入プロセスの一因となっている。 理屈としては、信頼又は実績のない輸入者による通関時には、開梱検査が義 務付けられているにもかかわらず、出荷前検査が更に必要であることは理に かなっていないと思われる。 また、信頼又は実績のある場合は、当該事実が認定されてGreenライン通関 となるにも関わらず、出荷前検査が要求されるのも理にかなわないと思われ る。何故ならば、Greenラインにおいても、不定期に抜き打ちでの開梱検査が 実施される為。 (継続) ・実務への諸影響の事前調整に基づく、明 ・商業大臣令70号 確な法改正後の運用指示と施工時期決 ・輸入業者識別番号(API) 定。 に関する規則改正 98 / 183 準拠法 ・関税領域搬入時点の解釈に関する明確 ・商業大臣規則2015年第 な説明を大臣規則の改正令として発布願 48号 いたい。 ・商業省、財務省関税総局、その他関係省 ・商業大臣規程2015年第 庁・機関との調整が取れていない状態で 48号 の公布は不適切であり、混乱を引き起こす ため、準備を整えた上での公布ときちんと したリードタイムを設けたパブコメを行って ほしい。 ・許認可プロセスの迅速化と整備徹底、及 び輸入制限の撤廃。 ・現行のインドネシア通関規定に応じた、不 必要な出荷前検査プロセスの廃止。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドネシアにおける問題点と要望 7 / 24 区分 9 意見元 日機輸 JEITA 日鉄連 日商 日鉄連 No 問題点 問題点内容 要望 準拠法 ・インドネシアはASEANで唯一、船積前輸出検査が必要な国である。 ・パソコン(ノート、デスクトップ)、ハードディスク、DVD等光学メディア機器の 輸出に際して、事前に日本での検査が義務づけられ、納期の長期化、検査対 応コストが発生し、商談に影響が出ている。 ・船積前輸出検査の廃止を要望する。 ・検査の目的が分からず、納期、コストとも にビジネスにインパクトがあるため、製品 レベルでの包括的許可を導入する等、簡 素化するか廃止して欲しい。 ・2009年2月18日、商業大臣令8号により、対象の製品に関しては、2010年12 ・有効期限での措置の撤廃。 月31日まで輸入者登録と船積み前検査が義務付けられた。 ・WTOルールにおける事前公表義務の厳 ・2009年6月11日、改正規定である商業大臣21号が発効。(自動車、電機・電 格化。 子、重機、エネルギー、優先レーンの輸入者などは除外)輸入者による船積 み毎の検査費用負担、鉄鋼メーカーによるミルポートでの実地検査対応が必 要となっている。 ・2010年12月28日、商業大臣令54号が公布され、2011年1月1日発効。措置 内容は前大臣令21号に準拠したもので、有効期間は2012年12月31日まで の2年間の時限措置。直前まで新規定の公表がなされず、検査の要否判断が 不安定な期間が生じた。 ・2012年1月にHSコード体系変更が行われたものの、船積み前検査を義務付 ける法令「商業大臣令」が適切に修正されなかったため、従来船積み前検査 対象外であった品種(具体的事例として線材)が船積み前検査対象となり通 関できなくなった。 ・2012年3月1日、商業大臣規定改正8号が公布、発効。改正令では AHTN2012に基づいた対象品目リストに変更され(HSコード上では166品目 から212品目に増加)、措置期間が3年間延長され2015年12月31日までとな った。時限措置として導入された後、十分な再検証を実施することなく、長期 に渡る輸入制限的措置が継続されている。 ・2015年12月30日、商業大臣規定改正113号が公布、発行。措置期間が1年 間延長され2016年12月31日までとなった。 (追加) (9) 船積前検査の遅延 ・設備部品中古品及びスチールコード輸入に事前検査が必要。輸入ラインセ ・自国に粗悪品を入れないことを目的として ンス取得するのに輸出先の検査含め3週間から1ヵ月と時間がかかる。 いるが、過剰な国内保護政策に思える。 産業育成が目的であれば、そちらに力を 入れるべき。 (10) アンチダンピング 措置の濫用 ・2011年6月24日、冷延鋼板類に対するAD調査を開始。対象国は日本を含 ・措置の撤廃、適用除外措置の設置。 み、韓国、台湾、韓国、中国、ベトナムの5ヵ国・地域。 ・2013年3月19日、財務省が対象5ヵ国・地域すべてをクロとし、5.9%∼55.6% のAD税を3年間賦課することを最終決定。輸入HSコード分類上は区別でき ないが、日本から輸入される調査対象の冷延鋼板の多くは自動車、電機・電 子向け産業に使用され、品質および供給量において国内生産される冷延鋼 板とは異なり同種の産品ではないことから、国内産業へ損害を与えていない とする日本側の主張は一切考慮されていない。 ・2014年4月17日、Interim Review(中間見直し)を開始。 99 / 183 ・NOMOR 87/M-DAG/ PER/10/2015 ・商業大臣令8号 ・同 改正令21号 ・商業大臣令54号 ・同 改正令8号 ・同 改正令113号 ・Ministry of Trading Permendag No.113/ M-DAG/PER/12/2015 ・Ministry of Trading Permendag No.127/ M-DAG/PER/12/2015 ・インドネシア政府規程34 号(アンチダンピング法) 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドネシアにおける問題点と要望 8 / 24 区分 意見元 9 日機輸 日商 日鉄連 日機輸 日機輸 建産協 No 問題点 問題点内容 要望 ・2014年12月22日、財務省が一部の品種をAD税賦課対象から除外すること を最終決定。 ・2015年9月4日、Sunset Reviewを開始。 (追加) ・冷延鋼板に対するアンチダンピング(AD)課税 日本製品は自動車、家電用の高品質が求められる顧客向けが多く当国では 品質面で供給が困難と見られる品目で、実質当国産の冷延鋼板と競合してお らず、当国での不利益は事実上ないと思われ、当該需要分野での当課税除 外を主張。 冷延AD措置は2016年3月19日にて終了予定となっており、日本側からは予 定通りの終了をかねてから尼国政府に求めていたが、残念ながら尼国鉄鋼業 界からの申請により、継続要否に関する調査(サンセットレビュー調査)2015 年9月に開始。未だAD委員会からの調査結果は何も出されていない。 尚、今後、AD委員会による最終報告公表→National Interest Committee での検討→商業大臣から財務大臣への建議→財務大臣決定、というプロセス を経て、最終決定が下される予定。 (内容・要望ともに変更) ・産業界全体の問題だが、板厚3mm未満、板幅1250mm以下の非合金鋼冷 延コイルおよびシートにつき、アンチダンピング(AD)課税をされている。 課税されれば、その分、割高な材料を使用せざるを得ないことになる。 (11) セーフガード措置 ・2011年以降、多数の鉄鋼製品に対するセーフガード措置を発動。具体的に の濫用 は線類(2011年3月23日、賦課開始)、鋼線(2012年11月20日、賦課開始)、 オイル・ガス掘削用継目無鋼管(2013年8月6日、賦課開始)、非合金アルミ・ 亜鉛めっき鋼板(2014年7月5日、賦課開始)、線材(2015年8月18日、賦課 開始)、合金形鋼(2015年1月21日、賦課開始)。 日本以外の他国からの輸入急増に対抗する措置と思われるところ、日本が巻 き込まれる安定的な貿易環境の維持の障害となっている。 (追加) (12) 関税分類事前教示 ・関税分類判断が容易でない製品について、事前教示による書面での確認を 制度の未導入 行いたいが、インドネシアは事前教示制度を未導入につき、書面での回答入 手不可能。 (13) 通関手続の不透 ・各税関でのHSコード、関税評価、C/O上の軽微な記載ミス等において、統一 明・恣意性 的解釈・透明性が確保されておらず、税関担当の判断で不当と思われる関税 を徴収されるケースが頻発している。国内産業育成に偏重し、貿易に関する 通関等、諸手続の品質向上が見られない。新政権下でも税収確保が命題とな っているが、これを曲解した税関が、同様の指摘を繰り返す事態を懸念する。 (継続) (14) 通関手続期間の遅 ・輸出入に依然、時間がかかっている。港の交通渋滞に関しては以前に比べる 延・不安定 と若干解消されてはきたが、システムダウン/港湾デモ/ストライキ/トラック 通行規制など工場生産/輸出に影響を受ける可能性が大きい。その場合、い つ通関が完了されるのか不明で計算が出来ない。 100 / 183 準拠法 ・当国は日本から冷延鋼板を輸入してお ・インドネシア政府規程34 り、その70%は自動車向け、5%は電気・電 号(アンチダンピング法) 子製品等向けである。日本側(経産省、日 本大使館、鉄鋼連盟、JJC鉄鋼)からは冷 延AD措置の終了を主張。また、尼国需要 業界からは自動車用途への除外を、日尼 合弁メッキ製造メーカーからは冷延原板 の除外を夫々要望しているが、同様のこと をお願いしたい。 ・業界としての意見具申(JJC等で推進 中)。 ・インドネシア アンチダン ピング員会(KADI) ・セーフガード措置乱用の中止。 ・インドネシア政府規程34 号(セーフガード法) ・事前教示を導入し、問題を未然防止でき る仕組みを構築頂きたい。 ・通関制度上の判断基準等(日本において 定められたC/O上の軽微な記載に関する ガイドライン等)を、尼国の通関に対して指 導し、品質向上を図って頂きたい。 ・輸入通関手続きの簡素化。 ・港の拡張/交通渋滞の改善。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドネシアにおける問題点と要望 9 / 24 区分 9 意見元 No 問題点 日商 (15) 再輸入手続の煩 ・インドネシア製タイヤ製品の再輸入が通常申請では認められていない。不具 ・再輸入の許可(時間、手間を掛けず)。 雑・遅延 合品の解析などの為に再輸入する際、多大な時間と労力が必要。 (16) 輸入通関における ・生産設備輸入時の通関検査に関する課題: ・通関事前申請制度の明確化。 粗荒な開梱検査 100%開梱検査で内梱包(ビニール梱包+シリカゲル)を全て開梱。これに伴 ・事前申請により貨物内容を把握した状態 い工場搬入時に錆発生の事例あり。 で検査を実施いただきたい。 通関手配作業者の木枠解体作業が荒く、設備を固定している足場にダメージ が発生(通関以降の搬送で荷崩れ(設備ずれ)等のリスクになる)。 (17) 保守用品の輸入手 ・顧客納入システムの構成品として回転機器(遠心脱水機)をインドネシア国外 ・海外調達製品への保守を目的とした潤滑 続の煩雑 から輸入し、納入している水処理設備Engineering会社をインドネシアに持っ 油輸入に関する規制撤廃。 ている。納入後の保守時に、保守用品として潤滑油(Lubricant)の購入依頼 を受けることがあるが、機器と同時に潤滑油を輸入する場合は何ら制約を受 けないにも関わらず、製品納入後に潤滑油単独で輸入する際にはNPT (Nomor Pelumas Terdaftar :潤滑油に関する登録番号)が必要と同時に、 Engineering会社が所有する輸入ライセンスでは販売先が提供する潤滑油 のみを単独で輸入することができず(Lubricanting Oilの輸入は製造輸入業 者(IP)に限定)、納入顧客の適正な保守実施に困難が生じている。 (18) 赴任者の免税荷物 ・赴任者の免税荷物の通関にKITAS(滞在許可書)・IMTA(労働許可書)のオリ ・左記の制約事項の緩和をして頂きたい。 の通関の煩雑・遅 ジナルが必要となり、本人到着後荷物受取までに1ヶ月以上かかる。 延 免税通関の回数が船便は1家族1回までとなり、本人初回入国後より、3ヶ月以 内に通関開始できない場合、全量課税となる。 航空便もKITAS、IMTA取得後でなければ免税通関ができない。未取得の 場合は課税での通関となる。 (継続) (19) 貿易手続シングル ・関連法規制の変更、新規法令の発令後、各省からのインドネシア・ナショナ ・アップデートに必要なスタンダードリードタ ウィンドウのデー ル・シングル・ウィンドウ(INSW)へのアップデートがタイムリーでなく、且つ何 イムの設定、関係者への説明会開催、及 タ・アップデートの 時アップデートされるかも不明である点が問題。 びシステム導入等の改善を求める。 遅延・不透明 (20) FTAでの第3国イ ・ASEAN−中国で結ばれたFTAで2010年1月より関税が大きくとりはらわれ ・現場としては、選任の書類確認係を設置 ンボイス活用困難 たが、フォームEが第三国経由(仲介取引)の場合適用されず、オリジナルの し、工場がFormDを発行する前に輸入時 関税を適用される。タイ・ベトナムなどは第三国経由が認められたが、同じ の書類確認担当者のチェックを受ける運 ASEANのインドネシアではまだ認められていない。 用を実施し、通関でのトラブルを低減しよ 2011年10月より、インドネシア税関当局より、第三国経由の場合でもFTA うと試みている。要望としては、通常の国 (FormE)が認められる通達が発信され、11月中国工場出荷分より順次適用 であれば不備と取られない程度のものに を進めている。 ついては、確認要件を緩和して頂く交渉 但し、中国CIQでの第三国経由取引におけるFormE取得が未だ不安定であ をお願いしたい。 り、80%のCIQでFormE発行を拒否されるとのこと。 ・少なくともFormD/Eに関しては、書類上に 輸入通関に関連した書類において、FormD/Eについて、輸入インボイスの 輸入者向けのIV番号が記載されていて、 請求金額の記載が要求され、工場出荷金額とは異なる為、商品の工場出荷 輸入者が税関に対してそれを別途提示で 後しか、書類発行手続きが行えない。この為、インドネシアから近い国からの きれば問題ないと思われるので、金額記 出荷の場合、商品が書類の完成よりも早く着いてしまうケースがある。結果、 載を不要にできないか、そういった制度運 通関に時間を要してしまう。 用に変更頂く働きかけをして頂きたい。 自動部品 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 問題点内容 要望 101 / 183 準拠法 ・2001年7月20日付工業商 業大臣決定2001年第233 (No.233/MPP/Kep/7/20 01) ・IRG 2012/10/11 JMC情報 FormDのFOB価格の記 載要件の廃止で、 ASEANが合意(関税番 号変更の場合に限定)。 2013年2月の承認、2013 年半ばでの発効を目指 す。 2014/1/17 現時点でまだリジェクトさ れている。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドネシアにおける問題点と要望 10 / 24 区分 意見元 No 問題点 9 日機輸 (21) FTA原産地証明書 の遡及適用不可 自動部品 (22) FTAでの第三者原 産地証明取得手続 の煩雑 日商 (23) 原産地証明書の過 剰な税関監査 日機輸 日鉄連 日製紙 日鉄連 問題点内容 要望 また、この運用制約により、一部OEM商品に関して、販売会社への販売価格 がOEM工場に開示されてしまう為、OEM工場との価格交渉に悪影響を及ぼ す事が懸念される。ASEAN域内の通関に際してもフォームDの内容を異様 に細かく確認して、通関を遅らせることがある。 (継続) ・インドネシアでの輸入通関完了後のFTA原産地証明書の遡及適用ができな い。また適用には特定原産地証明書の原紙が必要となる。そのため、緊急貨 物である空輸については、FTAを利用できない場合がある。 (継続) ・現在のEPAやFTA、今後のTPPを締結した国々との貿易では優遇関税の取 引が活発になると予想されるが、優遇関税を適用するには特定原産地証明を 出荷毎に商工会議所に出向いて入手し、輸入国での輸入通関に間に合うよう に発送する必要がある。 ・輸入先の政府が発行する原産地証明書に不備があると指摘された他、その 有効性の証明も監査される会社に求めるため、対応が難しかった。 準拠法 ・遡及適用、もしくは、コピー(PDF)可として 頂きたい。 ・貿易サブシステムなどを活用し、申請、取 得、輸入者への提出が電子的に行えるよ うにする。 ・一企業から先方の政府に証明書の有効性 を確認することはできないのが普通。G to Gで確認してほしい。 (24) 更正通知とブロック ・HSコードの見解相違と原産地の理解の仕方に食い違いがあり、更正通知が ・他諸外国では、まず修正申告の検討要請 (申告拒否)制度の 発行されるが、輸入者に更正通知が回答期限直前に届く等で、通知の確認 があり、第3者の申告のブロックは行なわ 調整不足 が遅れ、抗弁の機会あるいは追徴金の支払いができず、EDIがブロックされ ないことが一般的である。更正通知発行 るケースが散見される。 前における事前連絡のルール化等の改 善を要望する。 (25) 輸出関税の賦課・ ・石炭の輸出に関し、2015年8月8日以降、IUP(鉱業事業許可)事業者に対し ・税の撤廃。 ・財務大臣令107号 引上げ て、輸出FOB額に一律1.5%の輸出税を賦課。一方、当該輸出税分は法人 税から控除できることから、事実上「法人税の前払い」として機能。サプライヤ ーのキャッシュフローへの影響が懸念される。なお、年度の最終損益が赤字 で法人税を納付しない事業者にとっては、当該輸出税負担は純増。 ・2014年7月に木材チップを輸出する際の輸出関税がGMTあたり2US$から ・輸出関税の撤廃もしくは単価の引き下げ 3.5US$へと突然値上げされた。タイなどの輸出関税のかからない国とのコス および運用基準の徹底。 ト競争力の面で不利になる。 また、運用面でも本船出港前に支払う必要があるという担当者もいれば、本船 出港後の支払いで良いという担当者もおり、基準があいまいである。 (内容・要望ともに変更) (26) 未加工鉱物輸出規 ・2009年1月12日、新鉱業法が成立し、5年後に発効の予定。 ・規制適用の回避。 ・新鉱業法(鉱物石炭鉱業 制措置の導入 鉱物輸出規制が懸念されており、ニッケル鉱石が対象となった場合、国内フ 法) ェロニッケル生産者の事業継続性へ重大な影響をもたらすこととなる。結果、 国産フェロニッケルを使用するステンレスメーカーへの影響も重大である。 2012年5月から輸出関税の課税を開始した。 工業大臣令により実際2012年5月からニッケル鉱石の輸出が一時的に(約1ヵ 月間)停止した。6月以降は一定の条件を満たす企業は20%の輸出税を払う ことを条件に輸出再開可へ(在庫使用により大きな混乱は回避できた)。 2014年1月12日、新鉱業法のNi鉱石禁輸措置発効。未加工のNi鉱石は輸 102 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドネシアにおける問題点と要望 11 / 24 区分 意見元 No 問題点 9 日機輸 日商 日鉄連 (27) 輸出へのLC(信用 状)決済義務化 日商 (28) 関税の為替レート 適用時期を港到着 時レートに限定 日鉄連 (29) インドネシア語での 商品ラベル表示義 務 JEITA 11 利益回収 日機輸 (1) ロイヤルティの否 認・送金の困難 日商 (2) 投資コストの回収 制限 問題点内容 要望 出禁止へ。国内フェロニッケル生産者は一時的に原料在庫の積みあげ等に より対策を講じているが、今後何らかの緩和措置もなく輸出禁止が継続した場 合、生産への影響が懸念される。 (継続) ・貿易相は、新鉱業法2009年第4号を施行し、2014年1月12日に国内での鉱 物の製錬・加工を義務付け、ニッケル鉱石の輸出を全面禁止した。銅精鉱と 鉄鉱石の輸出に際しては、純度に応じて多額の関税が課される等、鉱業会社 に甚大な影響が生じている。 (継続) ・輸出業の営業許可を受けていても、木材製品の輸出においては、規制によ り、輸出ライセンスを持たない工場の製品しか取り扱いが出来ない。 ・2015年1月5日、商業大臣令4号公布。石炭・石油・ガス・鉱物等、全43種の輸 出について、2015年4月1日よりL/C決済を義務化。 2015年8月31日、商業大臣令67号公布。石油・ガスのL/C決済義務を撤廃。 ・関税の為替レート適用時期が港到着時の為替レートを使用するよう限定され たため、事前の通関申告ができなくなった。通関期間中の倉庫料負担増及び 港から工場までのリードタイムが伸びる恐れがある。政府が掲げた「港のコン テナ搬出期間の短縮」とは真逆の行為に思える。各省庁で対応がばらばらで 統一されていない。 ・2009年12月21日、商業大臣令62号公示。 2010年5月21日、同改正令22号が公布。対象品目の削減(電機・溶融亜鉛め っき鋼板、ティンフリーが除外)、生産工程で必要な原材料は輸入者が申請し て、商業省が認めれば対象から除外されることが新たに規定された。中間財 として最終製品の原材料に使用される鉄鋼製品を義務対象から除外すること で大幅な改善が見られた。 2010年9月1日、改正令22号発効。 ・特定商品に関して、インドネシア語でのラベル表記が義務付けられているが、 対象品すべてで対応が義務化されると、不要なコストアップを招くことになる。 ・インドネシアでは、ロイヤリティについて経済合理性がないとして全て否認。 送金も困難。 (継続) ・石油ガス田の探鉱開発に係る政府との生産分与契約(PSC)上で事業者に与 えられた投資コストの回収権を制限する大臣令、政令等が発布されており、既 存のPSCにも一部遡及適用されることから、今後の事業の採算性に影響を与 える可能性がある。 (継続) 103 / 183 準拠法 ・新鉱業法2009年第4号 ・規制の緩和。 ・規制の撤廃。 ・商業大臣令4号 ・商業大臣令67号 ・突然施行される。周知期間をしっかり設け ・Ministry of Finance て、施行してほしい。 「Peraturan Menteri Keuangan PMK Nomor 227 /PMK. 04/2015」 ・商業大臣令62号 ・同 改正令22号 ・HSコードで対象が決められているが、 B2B取引は対象外とするべき。 ・62/M-DAG/PER/12/ 2009 ・投資環境や事業採算性の確保の観点か ら、今後はこれらの法規制の導入に先立 ち、外資をはじめとする石油ガス事業実施 者との十分な対話機会が持たれることが 望ましい。 ・エネルギー鉱物資源大臣 令2008年第22号 ・2009年国家予算法(2008 年11月10日付2008年法 第41号、2009年8月25日 付 2009年法第26号で改 訂) ・コスト回収・所得税に係る 政府規則(2010年第79 号) 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドネシアにおける問題点と要望 12 / 24 意見元 No 問題点 11 日商 12 為替管理 日機輸 (3) 輸出代金の相殺に ・海外の取引先と相殺による決済は認められているが、輸出時にinvoice(販売 よる決済の困難 先・金額・入金日)を中央銀行に登録している事から、相殺による輸出代金回 収に齟齬があると、中央銀行に理由を説明する手続きが必要であり、実質相 殺ができない。 (1) ルピア為替取引へ ・現地通貨ルピア関連の為替取引については実需取引に限定されていることか の実需原則適用 ら同一グループのシンガポール金融会社とのルピア関連為替取引が不可能。 (継続) (2) 国内取引のルピア ・2015年7月1日より、インドネシア国内における取引についてルピア使用が義 使用義務化 務化されたが、拙速な施行により準備期間少なく混乱を招いている。 また、内容的にも一部許容しがたいものが含まれる。 区分 日商 JEITA 日機輸 医機連 日機輸 日機輸 (3) 外資建オフショア 債務規制 問題点内容 要望 ・インドネシア国内において、ルピア取引が義務付けられたことで、従前インド ネシア国内の代理店を介して行ってきた取引に関して、ルピア取引を嫌う得 意先から、代理店を経由しない直接取引(輸入)への変更要求を受けるケー スが増えた。インドネシア国内の代理店を活用したビジネス展開が困難にな っている。 ・政策趣旨は理解するものの、基軸通貨変更を3ヶ月以内(実務規程が出たの は施行の1か月前)に行わなければならないというのはあまりに拙速であっ た。その後、各企業ごとに延長が認められたものの、依然として準備期間が不 足している状況。 ・外貨建オフショア債務について、以下の規制がある。 −ヘッジ比率:10万ドル以上の場合、少なくとも25%ヘッジすること。 −流動比率:四半期末から3か月以内に期日が到来する外貨建債務に対し、 少なくとも70%の外貨建資産を保有しなければならない。 −格付取得義務:2016年1月1日以降に外貨建対外調達を行う場合、事前に 「BB‐」相当以上の外部格付取得が必要、格付有効期限は取得日から最長 2年間、国内格付会社による格付は国外格付会社と同等に扱う。 ・2011年10月3日、BIは「輸出代金及び、オフショア借入資金に関する新規 制」を発表。上記規制の中で“2012年迄は輸出者が輸入者とネット決済するこ とは可能なるも、2013年からはグロス決済のみ“現在同一グループのシンガ ポール金融会社と貿易代金、経費、為替決済及び、借入の決済において差 額決済のみを実施しているが、グロス決済のみになった場合、ディール単位 でのグロス決済になることから煩雑なオペレーションとなる。 (継続) ・2014年10月28日 BIは「外貨オフショアローンに関する新規制」を発表。当 規制の中に、定められた計算式で対外債務をヘッジをすることが義務付けら れているが、USD決算会社が適用となるかについては不明確。USD決算会 社がUSDで借り入れる場合は為替リスクは発生しないため、適用すべきでは ない。 (継続) 104 / 183 準拠法 ・相殺処理の簡素化。 ・為替取引の自由化。 ・BI規定 ・少なくとも保税地域内の取引については ・中銀通達 外貨決済を容認頂きたい。 (17/3/PBI/2015) ・インフラプロジェクトについては、下請けも 含めて包括的に外貨決済を容認頂きた い。 ・ルピア取引の強制を見直して欲しい。 ・インドネシア中央銀行令 第17/3/PBI/2015号 ・施行の更なる延長・猶予期間をご検討い ただきたい。 ・中央銀行令2015年第17 号 ・撤廃してほしい。 ・中央銀行規制 16/21/PBI/2014 ・外貨決済の自由化(左記規制の撤廃)。 ・BI規定 ・外貨(USD)建て決算会社への非適用。 ・BI規定 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドネシアにおける問題点と要望 13 / 24 区分 12 意見元 No 問題点 日機輸 日商 日機輸 医機連 13 金融 日商 日商 14 税制 日機輸 JPETA 日商 日機輸 自動部品 問題点内容 要望 準拠法 ・国外外貨建て借入に関するインドネシア中央銀行規制が2014年から適用さ れているが、突如とした変更が生じており各法人にとっては対応しづらい状況 となっている。またヘッジをインドネシア国内銀行で実施する必要があること、 加えて格付取得等の規制等は一部法人にとっては負担が大きいものと考えら れる。 (継続) (4) 急激な為替変動 ・外国為替変動による差益、差損が産業経済、特に外国投資報告に大きな影 響を与えている。 (継続) ・急激な為替変動により製品輸出価格、現地原材料調達価格の変動により採 算が悪化している。 (1) 輸出代金及び海外 ・輸出代金と海外借入金のインドネシア国内銀行での受取を義務化されること 借入金の国内銀行 による、既存および将来のファイナンススキーム(国外銀行を使ったTrustee 経由受取義務 Borrowing Scheme)への悪影響が懸念される。 (継続) (2) 煩雑な口座開設手 ・政府系金融機関の口座開設の際に、本社役員及び監査役全員のパスポート 続き コピー、サインを求められている。 ・本規制の見直し。 ・規制の緩和。 ・16/20/PBI/2014(旧規 定)→16/21/PBI/2014 (12月29日改定) ・急激な為替変動の抑制。 ・Refer to Malaysian Regulation about their Foreign Exchange (1) 税務調査・否認・追 ・ロイヤルティ、ブランドフィーなどの否認や移転価格税制で法外な追徴の決 徴課税の不透明・ 定。あるいは非現実的な否認で、多額の資金が凍結される。不服申し立て、 恣意性 裁判は行うが、長期間の資金が凍結。税務調査において十分な説明と議論 なしにロイヤリティ、ブランドフィー等モノを伴わない取引が税務否認されてい る。 (継続) ・親会社が提供する経営指導、債務保証に対する対価の支払いに関し、インド ネシアに所在する子会社においては、すべて配当とみなされ損金処理が認 められず追徴課税が発生した。高いコストを払い移転価格文書化を遵守して いるが、調査段階で深い分析もなく課税されているのが実態と思われる。 (継続) ・担当官毎に見解の違いが大きく、これまで問題のなかった課題が急に問題と して指摘され、ペナルティを受ける事がある。例えばこれまで、関税システム のデータと当方保管の実際データとの間の差異について、指摘を受けた事が 無かったが、急に指摘されるようになった。 ・移転価格税務調査は特別チームによる独立した調査ではなく、一般税務を担 当している調査官が移転価格も担当し、しかも調査のたびに違う担当官となる ため、企業が行っている事業について機能・リスクなど十分な理解のないまま 事業評価することで、独立企業間価格の算定アプローチに一貫性がなく更正 させられる場合がある。 ・本社経理部門より国税庁等に対して現状 の説明を行い、国家間の問題に持ち込む べきロビー活動を実施中。 ・十分な説明と議論をした後、公正に判断し て欲しい。 ・為替の安定。 ・中銀規制を順守する場合、海外レンダー ・インドネシア中央銀行規 からの借入金返済に支障が出ないような 則2012年第14号(2011 取り決めが必要である。 年第13号改訂) ・駐在員の権限に収めてほしい。 ・移転価格文書に対する十分な検証プロセ スを経た上で、納税者が理解可能な課税 説明を頂きたい。 ・税務調査に関する統一的な方針や手法を 示してほしい。 ・担当官の引継ぎがきちんとなされ、一貫性 のある更正内容となる体制作りをお願いし たい。 (2) 税金の還付請求に ・法人税を還付請求した際に毎回税務調査が入るが、調査結果に統一性がな ・税制の整備。 対応した税務調査 い。異議申立を行う場合、時間及び税務対策費用がかさみ事業遂行に支障 ・解釈の統一。 の実施 が出かねない。 105 / 183 ・インドネシア税法全般 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドネシアにおける問題点と要望 14 / 24 区分 14 意見元 No 問題点 日商 日機輸 JEITA (3) PE認定の基準が あいまい 日商 (4) 税法実施規則・運 用基準の不透明 日商 日機輸 日機輸 問題点内容 要望 準拠法 ・期末に前払い超過となった場合、税務調査を経た後でないと還付受けられ ず、期末締め後還付までに約1年半を要し資金負担大きい。また、徴税予算 (ノルマ)との兼ね合いで、還付を拒む“理不尽な課税”が横行している。 ビジネスモデル上、毎年還付ポジションとなる会社には毎年税務調査が入る ことになり、本当に税務調査が必要な会社に税務調査官の人手が回らない。 ・税務当局に対しVAT還付請求をすると必ず税務調査が実施され、対応に時 間を要する。 ・インドネシアの得意先から、工場の敷地内に在庫を保有するよう、要求される ことがあるが、非居住者によるVMI(Consignment stock)取引のPE認定の 基準があいまいであり、事実上の参入障壁・内外格差となっている。 AECが発足により、ヒト・モノ・カネの自由化を謳いながら、PEの問題であった り、外国企業に対する事業ライセンスであったり、障壁は残っており、各国国 内法の整備が追いついていない。その結果、ASEAN域内でのより自由度の 高いフレキシブルな事業展開の足かせになっている。 ・物理的に実行不可能な税務規則があるほか、税法の解釈が曖昧であったり 履行細則が無い中で、それらの税制に基づく徴税が行われ、ペナルティーも 課されるため、事業遂行に支障がある。追徴令状を受けた時に支払わず、税 務裁判で負けた場合のペナルティーが100%(つまり倍額)となっているが、 他国では一般的ではなく、過重な負担となる。 (追加) ・石油ガス上流権益の譲渡に対する課税を含む、所得税関連の新政令が発布 されたが、2011年に当社が行った権益譲渡に関して支店利益税は課されな いことを当時の管轄税務署長と文書で確認していたところ、今般、2011年分 の税務調査の結果、課税されるとの見解が税務当局から示されている。本追 徴示唆は、不当なものと考えている。 (変更) ・税金還付と税務調査は切り離して頂きた い。 ・所得税法 ・国税通則法 ・モラル ・VAT還付期限の設定と税務調査実施要 件の緩和を要求させて頂きたい。 ・APECやTPP、FTAといった国際的な経 済連携の潮流に沿った各国国内法の整 備。 ・履行細則を含む税制の整備を希望。また ・財務大臣令No73/ 税制整備に際しては、外資を含む事業実 PMK03/2010(VAT関 施者・業界団体等との十分な対話機会が 連) 持たれることが望ましい。ペナルティーは ・租税局長令2013年第45 撤廃するべき。 号(租税局長令 2012年 第163号改訂)、他 ・当時の管轄税務署長との非課税の確認は ・財務大臣令(2011年第 有効なものであり、追徴課税は不当である 257号) ことを税務署が理解し、追徴令状を出さな ・コスト回収・所得税に係る いことを希望。 政府規則(2010年第79 号) ・2008年法第36号(第4次 改訂所得税法31条D) ・厳しい税制の運用。 ・税制運用の透明性向上。 ・Tax Treaty Regulation ・インドネシアでは個人所得税計算に累進課税計算が適用されている。弊社が ・年度途中帰任の駐在員に対する所得税 ・所得税法17条1項a インドネシアに保有する水処理設備のEngineering会社では2013年3月に 計算根拠の透明性確保。 日本帰任した駐在員の個人所得税率計算を2013年1∼3月までの所得で計 算(※a)し納付手続き実施。しかし、税務当局から税務調査指示を受け当該 期間の所得証明書類を提出。その結果として、2013年1∼3月までの所得を4 倍し年間換算とした場合に計算される所得税額の1/4の税金(※b)を納付す るようにという結果が通知された。 (※b)の計算だと(※a)の額より納付すべき税金が増加する結果となり無理や り徴収税額を増加させているように見受けられる。インドネシアの会社から反 駁してもその計算根拠を示す規定などが不明な状況。指示事項に関する反 駁等を繰り返すと大規模な税務調査対応を迫られるうえ,過度な追加課税要 求などがあるとの他社事例も聞いており対応に苦慮している。 (継続) 106 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドネシアにおける問題点と要望 15 / 24 区分 14 意見元 No 問題点 日商 (5) VAT還付に関する ・政令2010年第79号(2010年12月20日発効、以下GR79)では、同政令以降 新税制実施の不透 に締結される生産分与契約(PSC)においては上流事業に係るVATを含む間 明 接税はコントラクターが支払った上で、コスト回収に含まれることが規定され た。本件については2015年4月8日の経団連ミッションのJokowi大統領との 面談において、石油ガス開発で本来消費者が負担すべきVATを生産者が負 担していると指摘したところ、大統領からVATについては所管する財務相が 検討すると発言があったが、その後進展はない。 GR79以前に締結されたPSCのVATについては、2014年12月に発布された VAT還付に関する新規則において、還付方法が規定された。①LNGプラン トのVATが還付対象外と規定されたことでコントラクターが行う操業に係る VATは還付されると規定するPSCとの間で齟齬が生じていることや、②還付 の原資が限定されVATの還付が十分に行われない可能性があることなど、プ ロジェクト経済性への影響が懸念される。 自動部品 (6) 頻繁な税制改正 日商 (7) 前払い法人税徴収 ・輸入通関時に多額の前払い法人税(PPh22=2.5or7.5%)を徴収され、企業 ・本制度は他国に類を見ず、また多額の資 ・インドネシア所得税法22 の重い負担 のCash Flowに甚大な影響を与えている。ビジネスモデル(利益率)や法人 金負担となり円滑な企業運営の障壁にも 条 実効税率が当制度の導入当初から変わっているにもかかわらず、税率が減る なっており、撤廃頂きたい。 どころか一部上がっているものもあり。 ・前期の税額を元にした当期の法人税予納は、業績の急変時にはCash Flow ・周辺諸外国で見られる、企業による自主 ・インドネシア所得税法25 が負担大きい。また、期中での減免申請の承認プロセスも不透明で、承認が 計算(見積もり)をベースにした予納制度に 条 されなかったり、却下理由を示されないケースもあり。 改正頂きたい。 日商 15 価格規制 問題点内容 要望 準拠法 ・新税制導入、税制や税率変更に際して ・財務大臣令 No218/ は、外資企業に対話機会を提供するととも PMK02/2014 (VAT還 に、十分かつ妥当な説明を実施するなど 付) 透明性を確保して頂きたい。 ・当該税制の整備を、外資を含む事業実施 者・業界団体等との十分な対話の上、行っ ていただきたい。 ・Indonesian Minister of Finance's Regulation no:132/PMK.010/2015 HS code 3926.90.5900 ・突然の税制変更により、EPAによる免税メリットがなくなり、収益を悪化させて ・対話・検討の機会の提供。 いる(変更前ベース関税率5%、EPA関税率0%⇒変更後ベース15%、 ・適用猶予期間の設定。 EPA5.5%)。 公布日2015年7月9日、適用日2015年7月23日より。 日機輸 JEITA (8) 過少資本税制 JPETA (9) 租税条約上の債務 ・インドネシアとの租税条約において使用料の所得源泉地として債務者主義が ・租税条約上の債務者主義撤廃による使用 ・租税条約 者主義採用による 採用されていることにより、駐在員事務所で賃借している車、コピー機の使用 料の源泉徴収義務の廃止。 駐在員事務所にお 料に源泉徴収義務が生じている一方、現地業者から日本国の税金負担の理 ける使用料の源泉 解は得られず、納税義務者である当社の負担にならざるを得ない状況になっ 徴収義務 ている。 日機輸 (10) 統括会社への合算 ・統括会社を設立しても、グループ会社全体での合算課税のメリットが無い。 課税のメリット不足 医機連 ・Ministry of Finance ・純資産の4倍を超える借入金部分に対する金利の損金算入が不可。(2016年 ・規制緩和または撤廃。 1月以降開始事業年度より適用) ・新政権の自由化の流れを受けて、合算課 税を実現することで、統括会社設立のメリ ットを得る。 (1) 公的機関発注にお ・国公立機関からの発注窓口としてEカタログが昨年より本格稼働となったが、 ・撤廃して欲しい。 ける価格統制 価格設定に際し、LKPP(大統領直轄機関)が原価明細を確認し、マージン 率にまで規制をし、価格統制がされている。 ビジネス上大きな障害となる。 107 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドネシアにおける問題点と要望 16 / 24 意見元 No 問題点 15 日鉄連 16 雇用 日機輸 (2) 石炭輸出への基準 ・2010年9月23日、国際マーケット価格から計算式に基づき決定される石炭基 価格の設定義務 準価格を参考にして、インドネシア鉱山会社が輸出価格を設定することを義 務付けた。輸出価格が石炭基準価格を下回る場合には、石炭基準価格をもと に課税する。 (継続) (1) 労働者に有利な労 ・インドネシア労働法では、会社のステータスの変更、合併、併合、所有者の変 働法 更が発生し、労働者が労使関係の継続を望まない場合、経営者は労働者に 対して解雇処分を科すことができ、この場合、労働者は、所定の退職手当等 (割増あり)を受け取る権利があると規定されている。つまり、会社の株式が譲 渡される場合でも労働者に優先条件で退職する権利を与えているので、従業 員を一括で引き受けることを目的としたM&Aにおいて、不確実性を生じさせ ることになる。また、この規定は、会社の株式が同一企業グループ間で譲渡さ れる場合にも適用されるため、企業内の円滑な再編を阻害することにもなる。 さらに、こうした労働者保護の行き過ぎにより、単なる社名変更の場合にも(本 来はその必要がないにもかかわらず)労働者に対し補償金の支払いを検討 せざるを得なくなっている。 (追加) (2) 過激な労働組合運 ・毎年、法定最低賃金が上昇しており、恒常的な減益要因となっている。ジャカ 動と賃上げ要求 ルタでは毎年複数の労働組合が主導する大規模デモが起こっており、操業を 停止せざるを得ない企業もある。 (継続) ・毎年政府による大幅な賃上げ率が発表され、労務コストは早いペースで増加 し、企業の負担増となっている。 またデモ発生時には、道路遮断で交通渋滞となり、従業員の遅刻・部品調達 難等の影響がある。加えて、デモ部隊に多数の従業員を出せざるを得ない状 況下、工場生産人員が不足する。 ・労働組合との毎年の交渉とその妥結に非常に長い期間を要する。11月ごろよ り交渉開始し、その妥結は1月末となる。 区分 日製紙 日機輸 日商 JPETA 医機連 問題点内容 要望 準拠法 ・制度の撤廃。 ・エネルギー及び鉱物資源 大臣令17号 ・株式譲渡の場合など、会社の組織に変化 ・労働法第163条 がなく、会社従業員の雇用関係に何らの 変更を生じさせない場合は労働者を保護 する意義に乏しく、法律の改正が望まれ る。 ・企業が企業努力により競争力を維持でき る範囲の法定最低賃金の上昇。 ・最低賃金の合理的な計算基準を設定す べき。 ・またデモの規模をコントロールし、違法な 活動を取締り、交通・生産への影響を最小 限とする。 ・毎年の最低賃金上昇が妥当なのかどう ・各会社で2年おきに設定 か。政府がまずきちんと説明をする必要が する(組合とともに作成し ある。組合側の十分な理解がないまま、一 た)労働協約 方的に賃上げ要求をしている状況が毎年 続いており、交渉に割く時間も多く、改善 措置を要望したい。 (3) 最低賃金の大幅な ・当社製造子会社のある、同国のブカシ県では、2016年の公定最低賃金が ・行政にもっと公平な立場で労使の仲介者 引上げ 11.5%アップした。2015年度の16%アップに比べると下落したものの、依然と としての役割を担ってほしい。 して上昇率は高い水準にある。また労働組合の活動は激しさを増すばかり で、行政には労使の仲介者としての役割は到底期待出来ず、企業側はスト、 操業ストップを避ける為、労働者の非合理的な要求を飲まざるを得ない。 (変更) ・毎年高率で最低賃金の改定が行われており、今年は11.5%の賃上げが計画 ・賃上げ率を可能な限り少ない率にして欲 ・2015年政令78号最低賃 されている。弊社の過去の実績は2013年61.9%、2014年17.6%、2015年 しい。 金決定法 31.6%。製造原価への影響が大きい。 108 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドネシアにおける問題点と要望 17 / 24 区分 16 意見元 医機連 日製紙 日機輸 日機輸 日商 自動部品 日製紙 日機輸 日商 No 問題点 問題点内容 要望 準拠法 ・最低労働賃金の高騰により、収益を圧迫し、適正な人員採用が困難となって いる。 ・2013年度1月より30% UP。 ・国際競争力がなくなる。 (継続) (人件費アップのコントロール) (4) 外国人の就労ビザ ・一部報道(*)で、英語を母国語としない外国人(すなわち日本人も含むと思わ ・英語を母国語としない外国人でも英語の 取得要件の厳格化 れる)の就労ビザ発給要件としてインドネシア語の能力試験を課すという方向 能力を十分兼ね備え英語によるインドネシ で労働省令の改定が進められているとの情報がある。 アへの技術移転を達成できる人材が多い (*)参考 と考えられるため、公的試験(例. http://news.nna.jp/free/news/20150105idr006A.html TOEIC、TOEFL、インドネシア語技能検 http://news.nna.jp/free/news/20141126idr006A.html 定)の結果等により能力試験を免除が可 (継続) 能などの対応を是非考慮いただきたい。 ・外資を積極的に誘致したいとする政策と相反し、保護主義政策(自国民の就 ・積極的な外資導入政策の内容に沿って、 労機会確保)の強化に伴い外国人労働者就労許可(IMTA)の発給規制およ 就労許可の発給に関する対応を緩和する び運用が、厳格化されつつある。 よう、労働省に強く申入れ頂きたい。 ①非製造業者AdvisorタイトルのIMTA有効期間が1年→6か月に短縮、 Managerタイトルの増枠が困難。 ②労働移住省の推薦状(TA01)発行日数が、従来の最大約1ヶ月から大幅に 延びており、4か月超のケースも報告されている。 (5) 就労ビザ取得手続 ・駐在員のビザ発給に係る監督官庁(SKK MigasおよびMIGAS)による審査 の煩雑・遅延 に時間が掛かり、人員計画通りに進まないケースがしばしばある。特に、2014 年から2015年のビザの切り替えがまったくうまく進まなかったため、駐在員が 数週間∼数か月ほど就業ができないという状況になっている。 (継続) ・生産開始前に短期で日本より応援者が現場支援をする場合、就労ビザ・一時 滞在ビザを取得する必要がある。しかし手続きが煩雑で時間も掛かり、現実と かけ離れ理に適っていない。 ・外国人労働者の雇用に関 する労働相令(2013年第 12号) ・2015年1月14日付労働省 公示 ・ビザ発給手続きや審査の迅速化を希望。 ・現実を考慮し、ビザ要件の緩和と、手続 き・期間の明文化と、末端の担当係官への 周知徹底。 (6) 短期技術指導者の ・短期技術指導者を直ちにインドネシアに派遣したくても就労目的の一時滞在 ・技術指導(インドネシア人の育成)というこ ・新大臣規則16号 就労ビザ取得義務 VISAの取得申請をしなくてはならず、派遣までに時間がかかる。 とで、VISA申請プロセス及びリードタイム の短縮。 ・日本人支援者(設備導入、設備改修、品質改善等)に労働許可取得が義務付 ・左記の支援者に対する労働許可取得の ・政令NO.31 けられており、時間的制約がある場合にタイムリーな支援に支障をきたしてい 免除を要望。 る。 ・外国人の現場作業を伴う入国の場合は作業期間・就労形態に限らず雇用就 ・雇用ではなく一時的海外他社(外国人)に ・労働移住大臣規定 労VISAの取得が義務付けられ、海外製製造機器の急な修理などで急な一 よる現場作業には雇用就労VISAとは分 時的期間で作業を行う海外メーカーの技師の入国手続きが出来ない。また手 けて一時的な現場作業VISAを設け、簡 続き条件が複雑で申請所用期間が不明な為、製造活動に必要な定期メンテ 易的な手続きにすることを希望する。 ナンスをスケジュール通りに実施することが難しく安定的な製造活動を困難に している。 109 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドネシアにおける問題点と要望 18 / 24 区分 16 意見元 No 問題点 自動部品 (7) 工場視察訪問・建 ・視察等で工場を訪問する必要があるが、就労ビザを取得しないと工場を訪問 設現場立ち入りへ できない。一方で就労ビザの取得は手続きが複雑で最終的にはインドネシア の就労ビザ取得義 に入国して手続きを実施する必要があるため、そのためだけに必要もないの 務 に長期間インドネシアに滞在する必要がある。 ・一般的に短期滞在出張者は到着ピザ(VOA)で入国している。VOAの入国目 的は、「物品やサービスの売買及び物品もしくは製品の品質監督といった商 談を行う」である。 建設工事の場合、出張者が建設物(サービス・製品)の売買、品質監督の商 談のため、現場に立ち入ることがあるが、現場内でヘルメットを装着し、打合 せなどをしていた場合、入国管理局は就労ビザを取得せずに「就労」したとみ なし、不法入国の理由で、多額の罰金などを請求するケースがある。 (8) 短期就労許可 ・2015年7月に、短期就労許可(IMTA)に必要な渡航の定義として記載されて (IMTA)手続の頻 いる「一時的性質の業務」に会議参加、講演等の項目が明確に明文化され 繁な変更 た。 その後、再度2015年12月に、当該規定の改正(緩和)があり、現在は下記3点 の出張に関して、IMTA取得必須要件となっている。 1) インドネシアにある支社において1カ月を超える期間、監査、生産品質管 理、もしくは検査を行う場合 2) 機械・電気の取り付け、アフターセールスサービス、若しくは事業調査中の 製品に関わる業務を行う場合 3) 商業映画の製作に参加する場合 上記の通り、頻繁に外国籍就労者の手続き内容が変更するため、ビジネス上 の問題が起きるケースがあった。 ・ビザ改定が何度も、それも非常に短い期間に(発行して1年経たずに無効に なる等)変更されており、実際の入国管理官の対応も法規と異なった例が多数 散見されている。 日商 日機輸 JEITA 日商 自動部品 日鉄連 建産協 問題点内容 要望 準拠法 ・工場訪問のためのビザの制約の緩和、就 労ビザの手続きの簡素化または工場を短 期間訪問可能で手続きが簡素なビザの新 設。 ・短期滞在ピザ(VOA)で「建設現場内の打 ・入国管理局長令2006年 合せ、検査が可能」と明記していただきた 第434号 い。 ・政府として一貫した規定運用をお願いし たい。 ・インドネシア労働大臣令 2015年第16号第16条 ・法規の変更は関連省庁との調整の上、確 ・2014年法務大臣規定第 実に行ってほしい。また法規変更前に実 27号 務者への周知を徹底してほしい。 ・2015年労働大臣規定第 16号 ・2015年入国管理総局長 回状IMI-3673.GR.01.07 (9) 長期技術支援を行 ・現在のVISAの体系では、長期の技術支援を行うことのできるVISA種類が設 ・左記VISA種類を新設するか、あるいは左 うビザの不備 定されていない。 記の場合はVISA免除としてもらいたい。 (短期商用であってもVISAが必要である ことを考慮すると免除とすることは難しい か) (10) 現地人の雇用義務 ・現地に進出する企業は、外国人労働者1人につき、インドネシア人3人の雇用 ・規制の撤廃。 が義務付けられている。 (継続) ・従前より商業省規制により駐在員派遣1名に対して3名のローカル雇用義務 ・労働法規制の頻繁かつ無茶な変更を控 ・2015/6/29付労働大臣規 が進出企業に義務付けられていたが、2015年6月突如労働省の新規制とし えて頂きたい。また管掌省庁を一本化して 定2016年16号第3条 て駐在1名につき10名のローカル雇用義務が課され対応困難として駐在派遣 いただきたい。 を諦めかけたが、4か月もたたずに1:10規制廃止。参入障壁消滅。 110 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドネシアにおける問題点と要望 19 / 24 区分 16 意見元 No 問題点 日商 (11) 外国人使用規制の ・石油ガス上流・下流事業およびその支援事業における外国人使用の規制を ・外国人使用の規制に関し、プロジェクトオ ・エネルギー鉱物資源大臣 強化 強化するエネルギー鉱物資源大臣令が発布、施行された(2013年10月24日 ペレーター会社に関してはある程度の規 令2013年第31号 付)。特に①継続勤務期間(最長6年⇒最長4年)、②勤務可能年齢(30歳∼ 制適用除外措置を希望。 60歳⇒30歳∼55歳)、③禁止ポジション(1.人事・法務・QHSE・調達分野の 全員、2.Superintendentまたは同格より下のレベル)の規制が強化されたこ とにより、プロジェクト遂行のための適切かつ十分な人材をタイムリーに配置 できず、業務に支障が生じている。 (変更) ・駐在員事務所では外国人枠が3名と限定されている。 ・ROH制度を構築して、人数枠の制限を広 げてほしい。 日商 日機輸 (12) 国民健康保険制度 導入による外国人・ 外資企業の二重負 担 日商 日商 日製紙 (13) APECカードの承 認手続の遅延 問題点内容 要望 ・BPJSによる健康保障制度(国民皆保険制度)の適用が2015年1月1日から日 系企業にも適用されているが、6か月以上インドネシアに滞在する外国人にも 強制加入義務があり日本側の国民健康保険、あるいは海外駐在員向け個人 医療保険等との二重負担となりえること、さらには皆保険制度における準備不 足・及び対応医療機関が限定される等の面が残念ながら見受けられる。 (継続) ・2015年1月1日から実施されているBPJS制度(国民皆保険)について、インド ネシアの一部の医療機関でしか使用できない等の制約が多いため、従来の 民間医療保険との併用が避けられない。 その結果会社側は、医療保険の二重払いが発生しているため福利厚生経費 が増大する。また、外国人労働者についても保険料が徴収されるが、実際外 国人労働者が使用するレベルの医療機関ではないため、保険料の掛け捨て となっている。 ・国民皆保険(大統領規定2011年 No.24)、定年退職金詰め立てプログラム (インドネシア政府規定2015年No.45)、国民持ち家プログラム(2018年施行 予定)などの国民・労働者を保護する各種のプログラムが政府により施行さ れ、従業員には加入義務が課され雇用側の会社にはその加入費用の一部を 毎月負担しなければならず、雇用者側の従業員に対する負担金額が年々増 している。 準拠法 ・対応医療機関の充実や、外国人に対する ・健康保障に関する大統領 多重負担防止等の改善を検討頂きたい。 規程2013年第12号(第 111号改正令含む) ・BPJSのインドネシア全医療機関での早 ・健康保障に関する大統領 期の実施を望むと共に、外国人労働者を 規程2013年第12号の改 適用外としていただきたい。 正に関する大統領規程 2013年第111号 ・施行前に有職者会議・経営者協議会など ・大統領規定 の関係者と事前の対話・協議を持ち、費用 ・インドネシア政府規定 各 負担関係者の合意を経ての施行を希望す 種 る。 ・APECカードの承認手続きに時間を要する。 ・インドネシアにおける迅速な処理。 (実例) 申請者A:2015年5月末にAPECカードを申請。インドネシアの承認を2016年 1月に取得する。 申請者B:2015年8月中旬にAPECカードを申請。10月下旬に申請番号が発 行される。2月22日現在、インドネシアについては承認待ち。(インドネシア以 外の国については承認が取れている。) 111 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドネシアにおける問題点と要望 20 / 24 区分 意見元 17 知的財産制度運 日機輸 用 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 18 技術移転要求 日機輸 19 工業規格、基準 安全認証 日鉄連 No 問題点 問題点内容 要望 準拠法 (1) 出願人による自発 ・インドネシアでは、特許出願から審査までに平均6、7年かかっている。権利付 ・マレーシア、シンガポールでは、対応外 的な対応外国出願 与の迅速化のために、出願人が自発的に対応外国出願に関する資料を提出 国の登録クレームを提出することで、審査 に関する資料の提 できることが望ましいが、現在そのような規定にはなっていない。 を迅速化する修正実体審査制度(MSE制 出不可 特許法28条では、総局が、対応外国出願での審査情報に係る資料を請求で 度)が採用されている。また、ベトナム、タ きる規定になっているが、出願人が自発的に対応外国出願に関する資料を イでも法令では規定されていないが、実 提出できる規定にはなっていない。 質的にMSE制度が運用されている。権利 (継続) 付与の迅速化、安定した権利取得のため にも、インドネシアでもMSE制度の採用を 検討してほしい。 (2) 拒絶査定時に分割 ・出願人は、拒絶査定時に分割出願することができない。 ・拒絶査定時に分割出願できるようにしてほ 出願不可 (継続) しい。 (3) 特許出願の願書へ ・特許出願の願書に発明者の国籍等の記載が求められている。 ・願書に発明者の国籍や番号の記載の義 の発明者の国籍等 個人情報の関係から国籍情報を取得する行為は手続き上大変煩雑となって 務化をなくす。 の記載要件 おり、出願人において負荷となっている。 (4) 高い特許出願コス ・インドネシアの特許庁費用が高額である。特に、特許登録時に出願係属件数 ・出願中の維持年金の廃止、又は減額を進 ト 分の累積での出願維持年金を支払うが、年金額が高額である。 めていただきたい。 (継続) (5) 特許料年金未納に ・特許料年金納付停止後、3年間権利が維持され、その間の年金費用及び追 ・権利放棄の規定を主要国に合わせ、年金 よる権利放棄の制 徴金が出願人に課され、支払い義務が発生すること。 の追納・年金不払いによる権利遡及消滅 度 米・欧といった主要国においては一般的に年金未納後、一定の追納・復活期 の制度を導入していただきたい。 間が設けられ権利放棄となるため、出願人が意図せず権利が存続するという 事はない。 年金未納による権利放棄の運用を採用しているため、インドネシア案件につ いてのみ権利放棄の請求を行うためにはシステムの変更に加え、案件毎に権 利放棄を請求する作業やコストの負担も発生する。 (継続) (6) 知的財産権情報の ・権利化ニーズが高まる新興国において、件数等の統計情報や出願データベ ・先進国特許庁との連携協力を進め、早期 開示不十分 ースの整備が不十分のため、正確な他社特許リスクを把握できない。 DBの整備を進めていただきたい。 (継続) (1) 技術移転要求実施 ・技術移転要求の不透明な実施。 ・それぞれの機関に関する実施および技術 の不透明 移転契約に関する政府による更なる監督 が必要。 (1) 鉄鋼製品への強制 ・2009年1月1日、建設向け亜鉛めっき鋼板の強制規格化を実施。 ・制度の撤廃、手続き(除外制度を含む)の 規格の実施 ・2009年5月6日、厚板を含む熱延鋼板類の強制規格化を実施。 明確化・簡素化。 熱延鋼板類に関しては、自動車用途、電機・電子用途、1.8㎜未満もしくは25 ㎜超などの製品については、工業省の認可があれば除外。 ・2009年7月6日、亜鉛アルミめっき鋼板の強制規格化を実施。 ・2010年10月11日、ブリキ、形鋼、撚り線、PC鋼線に対する強制規格導入を WTO TBT通報。 ・2011年6月1日、冷延鋼板類の強制規格化を実施。 SNI規格と異なる仕様を有している鋼材、自動車とその部品産業、家電品・電 112 / 183 ・インドネシア特法28条 ・インドネシア特許法36条 ・インドネシア特許法 −第88条 −第89条 −第90条 −第115条 −第116条 ・Refer to Minister of Labor and from each Country ・工業大臣規定 テクニカルガイダンス 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドネシアにおける問題点と要望 21 / 24 区分 意見元 No 問題点 19 日機輸 (2) 工業規格・安全認 証(SNI)取得の煩 雑・遅延 日機輸 21 土地所有制限 日商 22 環境問題・廃棄物 日製紙 処理問題 JEITA (1) 土地収用の合意確 認プロセスの不透 明 (1) ヘイズ(煙害)の深 刻化 問題点内容 要望 機電子とその部品産業向けの原材料として利用される鋼材は、工業省の技術 的判断書を取得することを要件として、本制度の適用を受けないことを規定 (適用対象外リストとして別表に日本鉄鋼連盟規格や、一部のユーザー規格・ メーカー規格を記載)。 ・2012年2月21日、形鋼の強制規格化を実施。 ・2014年12月3日、棒鋼の強制規格化を実施。 ・2015年1月20日、厚板を含む熱延鋼板類の新テクニカルガイダンスを施行。 自動車用途、電機・電子用途、板厚1.2㎜以上1.8mm未満もしくは25㎜超な どの製品については、工業省の認可があれば除外。 (追加) ・SNIの承認を得るため輸出元工場の安全規格検査で、頻繁に中国等への出 張要請がある。 SNI取得自体も、上記出張監査も含めて2ヶ月超という非常に長いリードタイ ムを要する。 このSNIの適用対象品目が拡大傾向になり、2012年度からはエアコン、冷蔵 庫、洗濯機等の大型商品も対象となってくる。これら大型商品だけではない が、監査対象に製造現場の視察も当然含まれるが、新商品等の場合は発売 の数ヶ月前に監査を受けることが困難な場合がある。しかしながら、SNI対象 品目でありながら認証を取得していない場合、輸入・通関自体が出来ない 為、その他の各種ライセンス取得や営業サンプル輸入が滞り、新商品立上が 思い通りの期日までに実施できないリスクが想定される。 (継続) ・製品各国認可申請においての認可取得日数が75日と長い。そのため、インド ネシア認可を含むAP 220V系モデルの生産が、インドネシア認可取得を待っ てからの生産開始や、インドネシア認可取得後に設計変更での製品立上げと なっている。 ・マルク州ヤムデナ島サムラキへの陸上資機材基地建設のための土地収用に つき、関連法令では、地権者の合意確認プロセスが複数回設けられており、 合意が得られなければ次のプロセスに移行しないことになっているが、プロジ ェクトの実施を見込み、土地を一部買占めたものは用地を手放さない旨を繰り 返し表明しており、土地収用にかかる想定スケジュールへの影響が危惧され る。また、司法プロセスによる解決となった場合でも今後、土地買占めを行っ ているものが地域住民を扇動した上で当社建設開始の妨害等のアクションを 起こす可能性も否定できない。この場合、環境NGOや各種メディアで報道さ れる可能性があり、本プロジェクトへの影響や当社のレピュテーションリスクを 負うことが懸念される。 ・2015年に問題となったヘイズに起因する操業停止が続いている。ヘイズに関 係のない会社でも操業停止を受けており、長期の操業停止となっている。 ・ヘイズと呼ばれる煙害の深刻化。昨年の夏のヘイズは非常に深刻で、社会全 体に大きな影響を及ぼした。主にはインドネシア、スマトラ島での大規模な森 林の伐採、焼畑が原因となっている。 113 / 183 準拠法 ・特に新商品立上に際して長大且つ不安 ・Water Pump: SNI 定なリードタイムを要するようになる為、こ 04-6292.2.41:2003 れを現実に即した基準・手順とする働きか ・Electric Iron: SNI 04-6292.2.3:2003 けを実施頂きたい。 ・CRT TV: SNI 04-6253:2003 ・工業規格/基準安全認証の認可処理日数 の短縮を要望したい。 ・土地買占めた者が地域住民を扇動して当 ・2012年法律2号(公益の 社建設開始の妨害等を行う事態になった 発展のための土地収用 としても、イ国政府として関連法令の手続 法)- Law No.2/2012 きに則り、最終的な司法プロセスによる解 Land Procurement for 決案(強制収容等)が迅速に実施されるよ Public Interest う対応願いたい。 ・ヘイズに無関係の会社への早期操業再 開許可。 ・インドネシア政府に抜本的な対策を取るこ とを要望して欲しい。何年たっても改善が 見られない。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドネシアにおける問題点と要望 22 / 24 区分 意見元 23 諸制度・慣行・非 日機輸 能率な行政手続 日機輸 自動部品 日機輸 日機輸 日機輸 JEITA No 問題点 問題点内容 要望 (1) 登記手続の並行実 ・インドネシアでは、定款変更や株式譲渡を行う場合、投資調整庁(BKPM)の 施不可 認可を得たあと、法務人権省(MoLHR)での登記手続が必要である。オンラ イン申請により、MoLHRの登記手続の審査期間自体は従来より短縮されて いるが、手続管理のシステム上、会社につき一つの登記手続が完了するまで 別の登記手続を並行して申請することができない。システム上のエラーも多 く、更なる期間短縮へ向けた取組みが望まれる。 (変更) (2) 企業グループ内メ ・インドネシアにある、グループ現法に対し「メールシステム」などの日本(本社) ールサービスシス からのサービス提供は、政府規制に抵触する恐れがあるためサービス提供が テムによるサービス できない。このため、弊社がアジア地域で展開する「標準システム共同利用」 提供規制 を提供することができず、インドネシアは個別構築となるため、初期、継続費 用ともに高額にならざるを得ない。 (弊社グループ内での統一システムで機密管理強化も狙う) (3) 許認可担当者への ・制度変更があっても、担当者が新制度のガイダンスを知らず、許認可の際に 制度周知徹底不足 常に混乱を招く。 (継続) (4) 契約・覚書でのイン ・2009年7月9日、Law No.24において、インドネシア法人との契約は、インド ドネシア語の使用 ネシア語を使用することが義務付けられたが、当該法令の適用対象を決定す 義務 る施行令が公布されておらず(前記法令公布後2年以内とされている)、いか なる類型の契約にインドネシア語の使用義務があるのかが明らかではない。 2015年8月、インドネシア最高裁判所は、英文契約書のみで締結されたロー ン契約が当該義務に反し無効であるとしたジャカルタ高等裁判所の判断を支 持する判決を出したが、契約で使用する言語は当事者間の自由に委ねられ るべきであり、インドネシア語の使用強制は、国外法人・個人に不当な負担を 課すものと言わざるを得ない。 (変更) ・2009年7月の法律にて、契約書はインドネシア語使用と規定された。同年12 月に、民間同士は英語で可との法務大臣令が出状されたものの、2014年5月 に、ジャカルタ高等裁判所は外国企業がインドネシア企業との間で締結した 英文の融資契約書が無効との判決を下し、2015年8月31日に最高裁が上告 を棄却した。 ・2009年7月の法律にて、インドネシア法人との契約書はインドネシア語を使用 することが義務付けられた。同年12月に、民間同士は英語で可との法務大臣 令が出状されたものの、2014年5月に、ジャカルタ高等裁判所は外国企業が インドネシア企業との間で締結した英文の融資契約書が無効との判決を下し た判例があり、現在最高裁で争われている。 (継続、要望追加) 114 / 183 準拠法 ・MoLHRの手続管理システムを改善し、同 一会社の複数の登記手続を並行して処理 できるようにすることが望まれる。 ・他国のグループ会社システムの利用規制 ・インドネシアのGR82(電 の緩和。 子システムと業務の実行 に関する政府規制 No.82) ・規則についての正確な情報を周知徹底 する。 ・契約におけるインドネシア語の使用強制 制度は撤廃が望まれる。少なくとも、法令 の有効性を明らかにし、インドネシア語を 使用すべき契約の範囲を限定すべきであ る。ただし、その範囲は、確かにインドネシ ア語を使用しなければならない理由が明 確でなければならず、国外法人・個人にと って負担を受け入れられる合理的なもの でなければならない。 ・Refer to Minister of Labor and from each Country ・Law No. 24, dated 9 July 2009, regarding Flag, Language, National Emblem, and National Anthem ・民間企業の活動を著しく阻害しかねない ・国旗、国語、国章及び国 判決を避けるべく、実態に即した法令の制 歌に関する法律2009年 定・施行を望む。 第24号 ・契約におけるインドネシア語の使用強制 制度は撤廃が望まれる。少なくとも、法令 の有効性を明らかにし、インドネシア語を 使用すべき契約の範囲を限定すべきであ る。ただし、その範囲は、確かにインドネシ ア語を使用しなければならない理由が明 確でなければならず、国外法人・個人にと って負担を受け入れられる合理的なもの でなければならない。 ・民間企業の活動を著しく阻害しかねない 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドネシアにおける問題点と要望 23 / 24 区分 意見元 No 問題点 23 日商 24 法制度の未整 備、突然の変更 日商 (5) FDAの一方的な見 解による食品・飲料 の商品販促活動の 制限 日機輸 (1) 法令施行規則の不 備・運用の不透明 日商 日商 (2) 法制度・規制の頻 繁で突然の変更 日機輸 日商 日商 (3) 規格の英語版の未 発行 日機輸 (4) 情報公開・周知体 制の不備 日商 (5) 税務ペナルティの 前払金の利息請求 不可 問題点内容 要望 準拠法 判決を避けるべく、実態に即した法令の制 定・施行を望む。 ・政府系企業の契約書類がインドネシア語だけである。例としてガス供給会社 ・英語併記として頂きたい。 PGNの契約書は、インドネシア語オンリーで専門知識が必要な内容の場合 政府系以外の合弁企業や、プライベート にリスクがある。 企業は、英語併記がされている。 ・消費者に誤解を与えかねないというFDAの一方的な見解による判断を理由 ・消費者の知る権利を認識し、有識者会議 ・インドネシア食品・医薬監 に食品・飲料の商品名変更を余儀なくされ、世界で展開しているブランドをイ などを設け、他国の状況なども参考にしな 督庁規定 各種 ンドネシアで展開出来ない。商品の健康面への価値を訴求し国民の健康増 がらFDAが管理すべき規定内容を見直し 進に寄与したいと願うが、上記と同様な理由且つ理不尽な既規定を理由に商 て欲しい。 品の健康面への価値を記載・消費者に訴求出来ない。 ・法律、政令等が曖昧で分かりにくい。さまざまな場面で解釈に大きな違いが 生じる。 (継続) ・法令が発令されても運用実態が異なっていたりすることがよくある。 ・運用の適正化。 ・2015年度だけ見ても、様々な法令変更が発布された。一方で、発布後、施行 ・法令変更発布前の十分な検証をお願いし までの間に更に変更や取り消しとなるケースも散見される。また、実際の運営 たい。 が不明瞭な事が多い。そのたびに法令順守の為に対応を検討したり、内容を 確認・調査するのに大きな労力が必要となっている。 ・外貨使用規制、非居住取締役労働許可・入国VISA取得免除・損害保険タリ ・外資企業及び担当執行機関への十分か フ等の多くの法制度・規程が近年も変更されたが、突然の変更も多く、また執 つ妥当な説明と導入までの時間的余裕を 行機関への徹底が不足しており担当者により解釈に差異あり。 確保して頂きたい。 ・労働大臣規定2015年16号により、労働許可に関する様々な規定が新設、改 ・頻繁な法改正を改め、改正があった際に ・労働大臣規定2015年16 定されたがその後もイミグレ総局長回状その他で新たな変更等が続いてお は地方や末端の担当官にも法令を周知さ 号 り、その都度対応に追われ極めて効率が悪い。 せること。 ・日本商工会(JJC)との対話の機会を増や していただきたい。 ・2013年に下記SNI規格が改訂されたが、インドネシア語のみで英語版が未 ・英語版の即時発行。 発行。他地域への展開ができない状況。 SNI 0098-2012, SNI 0099-2012, SNI 0100-2012, SNI 0101-2012 SNI 6700-2012(上記はタイヤの規格だが、タイヤ以外の他の製品の規格も 同様のことが起きているのではないかと推測される) ・制度・規則変更に関し、関係省庁間での充分な理解や大使館・空港等の現場 ・制度・規則変更時には、関係省庁間での に周知されていない等の運用準備不足により、手続きの際に混乱を招くこと 充分な意思疎通を行い、また税関窓口・ がある。 空港の担当官まで周知徹底の要請。 例えば、到着ビザ(Visa on Arrival)について、観光や会議に出席する場合、 不要との法改正が行われたが、実際に空港において、ビザが必要と言われ、 トラブルになるケースがある。 ・税務署からの更生通知に対し、異議を申し立てる際、ペナルティを全額支払 ・裁判勝訴もしくは当方の異議が認められ、 うが、後に当方の異議が認められたとしても、利息を請求する事ができない。 ペナルティの返却を受ける事が出来る場 裁判期間を含めると、5年以上税務署に預けたままだが、勝訴しても利息は返 合は、利息の請求を可能にしてほしい。 ってこない。 115 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 インドネシアにおける問題点と要望 24 / 24 意見元 No 問題点 24 日商 26 その他 日機輸 (6) 裁判手続での判決 ・税務裁判所での審議終了後、判決が出ていない案件がある。裁判に進む過 期限の不設定 程は国が手続きの期限を定めているにもかかわらず、審議終了の後、判決を 出す事に期限が設けられていない。既に追徴課税とペナルティで多額の資 金を支払っているが、未だ返ってくる目途は全くない。 例:2008年法人税調査⇒2012年12月審議終了も、未だ判決が出ていない状 態。 (1) 交通インフラ未整 ・地下鉄・モノレール等の大量公共輸送機関がなく、ジャカルタ市内及び周辺 備 は常に大渋滞。人の移動、物流に時間を要する。 (継続) ・ひどい渋滞のため、配送に遅れが生じる。 (継続) ・ジャカルタ市内から東のカラワン県に通勤するのに時間がかかる。 (2) 国際物流インフラ ・バタム島の国際物流に関して、シンガポールに頼っている状況。海外輸出に の未整備 は、シンガポールから空コンテナを受け入れ、対象製品が一旦シンガポール に輸送されているが 往復40"コンテナで約SGD1,380。 (片道、シンガポール⇒神戸港より高い)。 (3) 電力供給の不安 ・電気の停電・瞬時停電が良く発生。料金も大幅値上げが実施される。 定・電気料金の大 (継続) 幅値上げ ・電気料金の10%上昇。 (継続) (4) 通信インフラの未 ・インターネットの高速通信網は一部のみ施設。大量の情報送信は不可。また 整備 繋がりにくい。 (継続) (5) 生活インフラの未 ・治水が悪く、雨季には洪水が起こりやすい。 整備 (継続) 区分 日機輸 日製紙 日機輸 日機輸 日製紙 日機輸 日機輸 問題点内容 要望 116 / 183 準拠法 ・審議終了後、適切な期間を持って判決が 出る仕組みを構築してほしい。審議終了 から判決までの期間を決めて頂きたい。 ・交通規制による渋滞解消対策。 ・バタムのインフラがもっと充実すればシン ガポール経由ではなく世界へアクセス出 来るようになることを希望。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 韓国における問題点と要望 1 / 6 韓国における問題点と要望 区分 9 輸出入規制・関 税・通関規制 意見元 No 問題点 問題点内容 時計協 (1) 高輸入関税 ・時計類(ウオッチ/クロック完成品、クロックムーブメント)の関税は8%と高い。 ・関税の低減及び撤廃。 (継続) 日機輸 (2) 日韓FTA/EPA締 ・韓・EU FTA、韓米FTAなどが続々と批准された一方、日韓FTAは協議に入 ・日韓FTA或いはEPAの早期締結、また 結の遅れによる関 ることを同意しただけであり、欧米に比べ少なくとも数年の遅れが見られる。 TPPへの韓国の参加につき働き掛けて頂 税格差 韓国は一般的に工業製品の関税率が高く(例:ガスタービン:8%、蒸気ター きたい。 ビン:5%)、弊社の主要競合先であるEU、米国の発電設備メーカーとの間 で、競合上著しく不利になっている。 (継続) (3) アンチダンピング ・2003年7月5日、日本製ステンレス棒・形鋼に対してAD調査開始(インド、ス ・措置撤廃、調査中止。 課税の濫用・長期 ペインも対象)。 継続 2004年7月30日、最終決定でクロ、AD課税決定。 2009年3月27日、日本・インド・スペイン製のステンレス棒鋼・形鋼に対するサ ンセットレビュー開始。 2010年2月24日、AD措置継続(3年間)。 2010年4月28日、日本製ステンレス厚板に対してAD調査(予備調査)を開 始。 対象品目は厚さ8mm以上80mm以下、幅1,000mm以上3,270mm以下のも ので、主要用途は石油化学・LNG船・建設・原子力発電所・淡水化設備等。 2010年9月15日、予備調査の結果、クロ裁定。3∼5ヵ月に亘る本調査を開 始。 2011年2月23日、最終決定でクロ、AD課税決定。 2012年9月20日、日本・インド・スペイン製のステンレス棒鋼・形鋼に対する2 度目のサンセットレビュー開始。 2013年7月25日、AD措置継続(3年間)。 2015年12月11日、日本製ステンレス厚板に対するサンセットレビュー開始。 (追加、要望変更) 日鉄連 日機輸 要望 準拠法 ・関税法 (4) 税関による関税分 ・韓国内へ輸入する際、日本から出荷するインボイス上の統計品目番号とは別 ・ガラス製品ではなく、半導体製造装置部 類の恣意的適用 の解釈をされ、課税される。本来、半導体露光装置用のレンズおよびFPD露 品のHSコードで適用してほしい。(関税ゼ 光装置用のレンズ/ミラーは、「半導体露光装置部品」という解釈で輸入関税 ロ) がゼロであるはずだが、実際には韓国関税庁の判断でインボイス上のHSコ ードと異なる解釈をされており、韓国輸入通関時に「ガラス製品」として夫々下 記の関税を徴収されている。 −半導体露光装置用のレンズ・・・3% −FPD露光装置用のレンズ/ミラー・・・8% また、光学部品以外についてもインボイス上のHSコードが適用されず、【ガラ ス製品】として輸入通関が行われている。 現在も進展なし。(2016年1月時点) (追加) 117 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 韓国における問題点と要望 2 / 6 区分 9 意見元 JEITA 準拠法 ・品目分類院で5年毎に品目分類体系及びHSコードの見直しを行っている が、電子部品の技術が発達する速度についていけなく、品目分類評価の解 釈に申請側(関税士)と政府側(品目分類院)で意見を差がでてくる。また評価 分類院の中でも担当者によって解釈が違う場合がある。 ・5年より短いサイクルでの見直しを行い、 最新技術情報が反映された品目分類表が 必要。 ・担当者によって解釈が違うことが発生しな いようきちんとした判断の基準が必要。 ・評価の為の輸入手続き簡素化。 JEITA (6) 外資系企業への関 ・FTA締結結果で輸入による関税・内国税が減少したため、税収確保のため、 ・審査対象を外資系・多国籍企業に絞って 税調査・審査強化 多国籍企業に対する関税調査・審査を強化している。 いるのは不公平である。企業審査による 審査結果に不服を申し立て、審査請求、訴訟件数が増えているとのこと。外 税収確保ではなく、もっと根本的なところ 資の韓国でのBusiness活動が委縮される恐れがある。 から改革し税収を確保してほしい。 JEITA (7) ソフトウェアの輸入 ・ソフトウェアを韓国に輸出する際、ライセンス等無体のものであってもメディ 通関手続の煩雑 ア、ライセンス証書等を発送し輸入通関をする必要があり、コスト、納期に影響 している。 (8) 返品輸出手続の煩 ・市場問題が発生したインクタンクを日本に戻す際、インクの成分を全て開示し 雑 ないと、インクタンクを韓国から輸出が認められない。 (内容・要望とも一部削除) (1) リスクヘッジ目的の ・外国為替取引の自由度が低く、外貨リスクヘッジ目的の外貨借入ができな 外貨借入制限 い。 (継続) (2) 債権債務相殺・外 ・非居住者との債権債務相殺、外貨資金送金の規制が厳しく、可能な場合でも 貨資金送金規制 許認可取得手続きが煩瑣である。 (継続) (1) クレジットカードの ・銀行発行クレジットカード申請の際、保証人が必要。また銀行発行クレジット 保証人要件、上限 カードの上限が、カード使用者のレベル、銀行への預金額の大小に関わらず 規制 低すぎるため、業務上不便が生じる。(200万W) (継続) (2) 企業間資金貸出・ ・韓国ウォン、台湾ドルともに、国外に持ち出すことが禁止されている(資本流 預入規制 出規制)。 居住者と非居住者間(インターカンパニー)での資金貸出、預入実施に制約 があり、当局の認可が必要。 (1) 税務当局と税関と ・日韓租税条約に基づくAPAにおいて、利益幅について韓国の税務当局との の見解の相違によ 間で共通認識を持つことがやや難しい。 る追徴課税リスク また、関税面では輸入単価が低いとの見方、国税面では利益率が低いとの見 方があり、常に追徴課税のリスクに悩まされている。 (継続) (2) 移転価格評価での ・法人税設定する際の移転価格評価が他国との比較において相対的に高い。 法人税の扱いの不 適正 日機輸 日鉄連 日機輸 JEITA 14 税制 要望 (5) 輸入機器の製品登 ・プロト機の評価目的で輸入する際に製品登録が必要。 録手続の煩雑 (継続) 日機輸 13 金融 問題点内容 日機輸 日機輸 12 為替管理 No 問題点 日機輸 日鉄連 118 / 183 ・ソフトウェアをハードウェアと区別し、物理 的媒体の出荷を不要にして欲しい。 ・製品レベルにおける液体輸出手続きの簡 略化。 ・外国為替取引の自由化。 ・外国為替管理法等 ・非居住者への韓国ウォン為替市場の開 放。 ・外国為替管理法等 ・基準緩和。 ・外国為替取引の自由化。 ・外国為替管理法 ・居住者と非居住者間での資金貸出、預入 の自由化。 ・国税と関税について当局間の見解を合わ せて頂きたい。もしくは両者の立会いの下 で税務調査をして頂きたい。 ・適正な外資企業への課税制度。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 韓国における問題点と要望 3 / 6 区分 意見元 No 問題点 16 雇用 日機輸 (1) 労働者過保護の労 ・企業の経営体力や生産性を無視した労組の賃金引上げ要求、福利処遇の改 ・就業規則の不利益変更時の労働組合同 ・勤労基準法等 使慣行・制度 善要求等がなされる。また、処遇変更について下方硬直性が高く、労務面の 意取得条件の廃止。 リストラが進めにくい。 ・年次有給休暇買取の法令による禁止。 (継続) ・法定退職金制度の改正。 ・非正規職使用期限制限等の緩和。 (2) 通常賃金の定義及 ・2013年12月の大法院の判決により、通常賃金の計算範囲などが、これまで ・従来の雇用労働部の指針通りの法整備。 ・勤労基準法等 び計算方法の変 認識してきた雇用労働部の指針と異なるものとなり、人件費の増加に加え、過 ・過去の賃金未払い分の取扱いについて 2013年12月大法院判決 更・不明瞭 年度分の遡及について明確化されておらず、一部の企業で訴訟が起きるな 企業の負担にならないように防ぐ措置。 ど、労使間に問題と混乱が生じている。 (継続) (3) 有期雇用の更新困 ・有期雇用は可能だが、最長2年であり以降の更新が不可であるため、事業状 ・固定期間のない雇用契約締結の制約をな 難 況に則した柔軟な要員調整が難しい。 くして欲しい。 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 日鉄連 問題点内容 要望 準拠法 (4) 有給休暇の買い取 ・勤労基準法の改正により、未消化有給休暇の買い取り義務免除および、年次 ・団体協約や就業規則を変更せずとも休暇 り禁止 有給休暇の使用促進制度が定められ、一定条件のもと使用者の金銭保証義 買い取りを免除できるよう法改正を行って 務は免除された。しかし、休暇の買い取りを団体協約や就業規則に記載して 頂きたい。あるいは有給休暇の買い取り廃 いる場合には改定が困難であることや、休暇促進制度を実行するのが難しい 止は、不利益変更にあたらないことを明確 といった実態により、有給休暇の実取得につながっていない。その結果、有 にして頂きたい。 給休暇の買い取りが発生している。 ソウルジャパンクラブから毎年建議事項として韓国政府に提出している案件 である。政府側からは昨年度に受入れ困難との回答があったが、今年も建議 案件として提出している。(2016年1月時点) (追加) (5) 就業規則の不利益 ・韓国では、就業規則を勤労者に不利益に変更する場合には、労働組合等の ・企業が経営環境の変化に柔軟に対応でき 変更時の同意義務 同意を得ることが勤労基準法により規定されている。同意が前提であるため、 るように、不利益変更時の同意義務の撤 労使交渉では企業側が一方的に不利になっている。 廃をして頂きたい。 ソウルジャパンクラブから毎年建議事項として韓国政府に提出している案件 である。政府側からは規定の撤廃には慎重な検討が必要という回答があり、 長期検討要となっている。(2016年1月時点) (追加) ・韓国の勤労基準法では、就業規則を不利益に変更する場合、労働組合等の ・企業が経営環境の変化に柔軟に対応出 合意を得なければならず、就業規則の改定に最大の障壁となっている。韓国 来るよう、労働基準法第94条第1項にある へ進出している日系企業よりも「就業規則の改定内容が合理的であっても同 「不利益変更時の同意義務」の撤廃と、同 意手続きが必要で、会社経営の重大な危機に繋がる」「定年延長義務化にも 2項に規定されている手続きの改定(雇用 拘わらず、賃金ピーク制の導入は組合同意が必要」等のコメントがあり、勤労 労働部長官への届出義務の撤廃、及びそ 者への利益変更のみが担保される状況である。 れに代わる判断力のある司法機関での判 (継続、要望変更) 断)をお願いしたい。 (6) 駐在員就労ビザ発 ・駐在員事務所の就労ビザは韓国人従業員を管理する立場の役職でないと発 ・外国人就労法制度の整備。 給の基準の不明確 給不可との説明を受け、ビザ取得に支障をきたしているが、明確な発給基準 さ は示されていない。 (継続) 119 / 183 ・韓国 勤労基準法 1条、 5条、61条、94条1項 ・韓国 勤労基準法第94条 第1項 ・労働基準法第94条第1 項、及び同2項 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 韓国における問題点と要望 4 / 6 区分 意見元 17 知的財産制度運 日機輸 用 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 No 問題点 問題点内容 要望 準拠法 (1) 特許間接侵害成立 ・現在の韓国特許法によると、間接侵害の成立要件として、「専用性」(特許発 ・専用性がない場合であっても、侵害者が 要件の厳格 明品の生産のみに使用される物(物の発明の場合)、または特許発明の方法 悪意をもって(特許侵害に使用されること のみに使用される物(方法発明の場合)であること)が要求され(韓国特許法 を知りながら)生産・譲渡等した場合であ 127条)、かつ、権利者がその立証責任を負っている。しかし、専用性は、他 れば、間接侵害と認めてほしい。 の用途が「存在しない」という「不存在」の事実を立証することであるので、立 証することが難しい場合が多い。また、特許発明の侵害に使用されることを知 りながら生産・譲渡等した場合でも、その物に専用性が認められないときに は、権利行使ができない。 (2) 特許侵害行為に対 ・侵害行為を立証または否認するための証拠は被疑侵害者が持っている場合 ・権利者が被疑侵害者による侵害を一定の する権利者の立証 が多いにも関わらず、その立証責任は専ら権利者が負わされているため、権 範囲で立証すべきであることを前提とし 責任の不合理 利者に対する充分な保護が行われていない。 て、そのうえで被疑侵害者が自分の侵害 行為を否認するためには、被疑侵害者自 らが具体的実施態様を明示しなければな らないようにしてほしい。 (3) 輸出に対する特許 ・現在の特許法によると、「輸出」は実施行為に該当しない(韓国特許法2条)。 ・「輸出」を特許法2条に「実施行為」として 権の権利行使の困 したがって、水際において「輸出」される段階で模倣品等が発見されても、そ 追加してほしい。 難 の前段階においての製造、譲渡等を立証しない限り、それに対する権利行使 ができない。また、韓国貿易委員会(KTC)を通じて、輸出禁止を求めること はできるが、それは裁判所(法院)を通じての禁止ではないので、KTCでは 損害賠償の請求はできない。 (4) 特許権の権利範囲 ・韓国法院の判例を総合的に検討してみると、特許権の権利範囲は、特許請 ・特許権利範囲の解釈において、明細書を の解釈に関する明 求の範囲に記載されている事項を基礎としながら、(特許請求の範囲の記載 参酌することができるとの点を法律上に定 細書参酌規定の不 だけではその技術的な意味を明確に理解できない場合が多いので)その技 義する。 在 術的な意味を明確に把握するために明細書の記載を参酌することができる (ただし、明細書の参酌による解釈が、特許請求の範囲に基づく解釈に反し てはならない)と理解される。それにもかかわらず、韓国特許法には、「特許発 明の保護範囲は請求の範囲に書いてある事項により決められる」という規定だ けが存在し(韓国特許法97条)、明細書参酌に関する規定は存在しないの で、その法理が誤解される場合が多い。 (5) 通常実施権の登録 ・韓国特許法118条1項によると、通常実施権は、登録しないと第三者に対抗す ・通常実施権を登録しなくとも第三者に対 要件の不都合 ることができない。しかし、open-innovationで通常実施権の許諾が頻繁に使 抗できるようにしてほしい。 われる現状を考慮すると、それらをいちいち登録し、管理することを求めるの は、企業らには非常に負担になる。また実施許諾契約は、条件はもちろんの こと、その存在自体も秘密であることが多く、登録することによって公になるの は好ましくない。 (6) 特許侵害訴訟での ・韓国大法院の判決(2012.1.19.言い渡し2010ダ95390号)により、無効になる ・侵害訴訟において、無効になることが明ら 無効事由判断可能 ことが明らかな特許権に基づいて権利行使をするのは権利濫用に該当し、そ かな特許権に基づいて権利行使をするの の立法化の必要 のような権利行使は認められないとして、裁判所(法院)が侵害訴訟でそのよ は認められず、裁判所(法院)は侵害訴訟 うな特許の無効事由を判断することができることが明らかになった。しかし、そ において特許の無効事由を判断すること の内容は、まだ法律上には定められていないため、立法化を通じて、裏付け ができる旨を特許法に明確に定めてほし られるようにしたほうがいいと思われる。 い。 120 / 183 ・特許法第127条(侵害とみ なす行為) ・特許法 ・民事訴訟法 ・韓国特許法2条 ・韓国特許法97条 ・韓国特許法118条1項 ・韓国特許法 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 韓国における問題点と要望 5 / 6 区分 17 19 工業規格、基準 安全認証 意見元 No 問題点 日機輸 要望 準拠法 (7) コンピュータプログ ・2014年改正審査基準により、「コンピュータプログラム」を発明の対象として記 ラム発明の特許保 載することができるようになったが、「ハードウェアと結合して媒体に保存され 護対象の限定 た」との限定を請求の範囲に記載することが求められる。即ち、媒体に保存さ れたプログラムだけが特許の保護対象になり、プログラム自体だけでは特許 の保護対象になれないと理解される。しかし、相当数のプログラムが媒体では なくオンラインを通じて流通、伝送されている実情を考慮すると、現在の制度 ではプログラム発明を充分に保護することができない。 ・プログラム発明が特許の保護対象になる ように、プログラム発明を発明の一種類と して定義してほしい(韓国特許法第2条3 号)。 ・韓国特許法第2条3号 日機輸 (8) 願書における発明 ・特許出願の願書に発明者の国籍等の記載が求められている。 者の国籍等の記載 個人情報の関係から国籍情報を取得する行為は手続き上大変煩雑となって 要件の煩雑 おり、出願人において負荷となっている。 ・願書に発明者の国籍や番号の記載の義 務化をなくす。 日機輸 (1) 韓国独自規格・基 準の煩雑 日機輸 日機輸 医機連 日機輸 医機連 日機輸 22 環境問題・廃棄物 日機輸 処理問題 24 法制度の未整 備、突然の変更 日機輸 問題点内容 ・標準規格の認証が外国から輸入される物品に適用される場合、非関税障壁 の機能を持つようになる。 (継続) ・国際標準化機構(ISO)品質認証に対応する国家規格でKSA9000が存在。 (継続) ・韓国産業規格(KS)が存在。 (継続) ・KSA9000 ・KSA9000 ・KSA9000 (2) 独自の薬事許可審 ・日本厚労省およびEU/米国と整合していない韓国KFDA独自の要求がある。 ・日本薬事許可による審査基準の緩和化を 査基準の国際的不 希望。 整合 ・日本厚労省と韓国KFDAの輸入販売許可における審査基準が整合していな ・両国が輸入販売許可の審査基準を整合し い。日本薬事許可製品を日本で実施した同じような審査を韓国で8-10ヶ月か て頂きたい。 けて実施した。調和を希望。 (継続) (3) 登録済医療機器の ・医療機器のクラスに関係なく、認可を受けている製品(品目)に対し、変更内容 ・海外に於ける規制に対し何処まで対応す ・医療機器許可・申告・審査 変更内容報告要請 の報告及び詳細な設計図書を求めてくるようになった。(医療機器によって ることが妥当なものか日本としての指針(ガ などに関する規定第19条 の煩雑 は、日本では変更手続きが不要なものまで要求される)。 イドライン)を作成して頂きたい。 ④、⑤及び別表 3(checklist) (4) 長期を要する工業 ・製品各国認可申請においての認可取得日数が75日と長い。そのため、韓国 ・工業規格/基準安全認証の認可処理日数 規格・基準安全認 認可を含むAP 220V系モデルの生産が、韓国認可取得を待ってからの生産 の短縮を要望したい。 証の許可取得日数 開始や、韓国認可取得後に設計変更での製品立上げとなっている。 (1) 環境ラベル取得の ・環境ラベル取得時の認証過程において、基準に明文化されていない、或い ・環境ラベルの運用は、基準に明記されて ・韓国エコラベル 等 認証基準の不透明 は基準の文章からは到底想像できない事項を要求されることがある。 いる事項の範囲に従って行っていただき <事例> たい。また明文化されていない運用につ 国内の他の法律を引用して環境ラベル取得の基準として用いられる。また基 いては早期に明文化していただきたい。 準には無い、製品の材質の名前/割合が求められたケースがあった。 (1) 実施規則・ガイドラ ・上位の法規制が発効しているにもかかわらず、その法律を実際に運用するた ・下位規則やガイド等の準備をしてから法 ・化学物質管理法 イン等の発行遅延 めの下位規則、規制物質リスト、ガイドライン等が公表されるのが遅く、実際の 律を発効して欲しい。(準備が出来るまで ・化学物質登録、及び、評 対応が困難。 は発効しないで欲しい。) 価等に関する法律 (継続) (K-REACH) 121 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 韓国における問題点と要望 6 / 6 区分 24 意見元 No 問題点 日機輸 (2) 猶予期間が不十分 ・基準・法律等の新規策定・改正により、製品の仕様や設計、材料等に大きな ・基準・法律等の新規策定・改正時には、業 ・韓国 「分離排出法」 な法律・基準の制 変更を加えなければならないことがある。このような場合、十分な検討時間が 界へのインパクトを評価し、製品の仕様や 定・改正の施行 与えられないと、企業にとって大きな負荷・負担となる。 設計、材料等に変更を伴う場合には十分 な検討期間を与えていただきたい。 ・中古自動車に関する税制改訂、輸入規制の変更が事前の周知なしで行われ ・事前に情報を通知して欲しい。 ている。変更がなされた際の、輸出者側のキャンセル等処理にかかる負担が ・規制変更までの猶予期間(周知期間)が 大きい。 欲しい。 日商 問題点内容 要望 122 / 183 準拠法 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 ラオスにおける問題点と要望 1 / 1 ラオスにおける問題点と要望 区分 意見元 7 外資法運用手続 日商 No 問題点 日製紙 (1) 付加価値税ルール 不遵守 16 雇用 日商 (1) 長期数次査証の取 得困難・手続不透 明 日商 (2) 駐在員事務所ライ センスの更新制限 日商 22 環境問題・廃棄物 日商 処理問題 (1) 産業廃棄物処理施 行の不足 24 法制度の未整 備、突然の変更 (1) 法制度・行政手続 の不整合・不統一 日商 日商 日製紙 日製紙 要望 準拠法 (1) 投資関連法令・政 ・投資関連法令や外国企業への優遇措置等の政策が、外国人にも容易に入 策全般の予見可能 手できるような形で公表されていない。 性不足 (継続) 14 税制 日商 問題点内容 (2) 植林関連制度の不 透明、行政手続の 煩雑・遅延 ・投資関連法令や政策の新規採択ないし 改正につき、十分な期間を持った事前通 知の実施。 ・また、投資奨励法と他の法律間での整合 性の取れた運用。 ・年間売上高が4億キープ以上の事業者は、付加価値税のルールに従わなけ ・税務署においては、全事業者に対して付 ・2014年7月23日付け、付 ればならないが、従っていない会社が多い。そのような会社からモノやサービ 加価値税のルールに従うよう、行政指導を 加価値税法(改正版) スを購入すると、正規の付加価値税レシートが発行されないため、税務監査 行ってほしい。 で、再徴収されケースがあると聞く。 ・外国人に対する長期数次査証、滞在許可証および労働許可証の取得が容易 ・長期数次査証、滞在許可証および労働許 に行われない。また、申請に要する手続き・期間が明確でない。 可証の取得につき、具体的手続き及び期 (継続、要望追加) 間の明確化。 (対応) ・2015年12月に計画投資省より、5年ビザの発給が可能になったとの説明あったが、具体的に発給された事例は無し。 ・現状法令では駐在員事務所ライセンスの更新が2回迄と限定されている。 ・駐在員事務所規定改善に向け、大臣令ド ・会社法 ラフトの早期作成、また協議開始。 (対応) ・2015年12月に計画投資省より、駐在員事務所ライセンス更新規定改善のため大臣令ドラフトを作成中との説明あり。 ・2013年3月からラオスのサワンナケート市で「プラスチック成形」加工事業を開 ・産業廃棄物処理施設の建設・運用をして 始した。成形加工をした後に、塗装をして印刷という作業工程で発生する廃プ 欲しい。 ラ部品、レジスト、塗装ブースの廃水処理ができず、管理棟で保管している が、いずれ満杯となる。 ・法律間の矛盾や、地方政府による法や省令の解釈や履行状況が異なってお ・OSSの計画投資省/県計画投資事務所、 ・投資省令法 第44条 投 り、その際の相談窓口がなかった。 商工省/県商工事務所に於ける具体的手 資ワンストップサービス (継続) 続きの明示、また既存手続きの改善(時間 短縮、簡素化、透明性強化)。 (改善) ・2010年10月に計画投資省投資奨励局にワンストップサービス窓口が創設された。 (改善記載済み) ・国からの植林用地リース、植林、伐採、および輸出に関する制度が不透明な ・制度の目的をはっきりさせ、効率的で明確 ・土地法 ため、実際の行政手続きは関係すると思われる全ての監督官庁が個別に同 な制度を構築してほしい。 ・森林法 様の審査手続きを行う必要がある。時間と費用が非常に多くかかっている。 ・ワンストップサービスの設置。 ・関税法 One stop serviceが設置されたというものの、実際には機能していない。 ・関係大統領令&首相令 (継続) ・自社の資産である植林木を伐採輸送するにあたり、天然木に準じた行政手続 ・国の資産である天然木と法人&個人の資 ・2010年2月12日付け「植 きをしなければならない。また、必要とされる文書も似たような内容にも拘らず 産である植林木は根本的に分けて管理さ 林木原木および製材品の 担当行政(森林局、商工局、税務局など)毎に個別に用意しなければならず、 れるべき。 輸出に関する」首相府通 想像以上の時間と費用が必要である。現状改善なし。 ・申請書を共通&共有化するなどの工夫が 達、および関連のMAF大 (継続) 必要(one stop serviceの設置)。 臣通達他 123 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 マレーシアにおける問題点と要望 1 / 9 マレーシアにおける問題点と要望 区分 意見元 6 外資優遇策の縮 日機輸 小 日機輸 日商 9 輸出入規制・関 税・通関規制 日鉄連 日鉄連 日鉄連 日鉄連 No 問題点 問題点内容 要望 準拠法 (1) 鉄鋼輸入関税免税 ・鉄鋼の輸入関税は主なもので25%である。現在、MIDAに申請して免税措置 ・製造目的で使用される鉄鋼への25%の輸 措置継続の不安定 を受けているが、この免税措置は毎年申請が必要で、許可が得られるかどう 入関税の廃止を要望する。 かは当局次第で保証がない状況である。 鉄鋼輸入時の免税措置が廃止された場合、ローカル鉄鋼メーカーからの NOL取得は事実上困難であり、日本の鉄鋼を輸入して現地生産しているメー カーにとっては実施されれば、大きな影響がある。 2014年12月、政府より23.93%のセーフガード関税の仮決定が下りた。 (NOLを取得しても、もはや免税されない可能性) 現在、セーフガードの除外項目をお願いしている。 (継続) (2) R&D関連恩典取 ・R&D事業を既存製造会社内に展開しているにも関わらず、2重税額控除等 ・既存製造会社内に展開しているR&D活 得手続の煩雑 の恩典を得るために膨大な資料を要求され、結果として恩典取得を断念せざ 動に対し、より使いやすく、充実したR&D るを得ない状況が散見される。 恩典スキームの検討をお願いしたい。 (継続) (3) 不透明なインセン ・マレーシア政府は省エネルギー自動車EEVs(*)を現地生産するメーカーに ・“customized incentives”付与基準を明 ・国家自動車政策 (National Automotive ティブ付与 対し基準を公開せずに“customized incentives”(14年国家自動車政策によ 文化して頂きたい。 Policy 2014: NAP 2014) り導入)を与えている。 *:EEVには、HVやEVだけでなく圧縮天然ガス(CNG)、液化石油ガス (LPG)、バイオディーゼルなどを燃料に用いた車両も含む。 (1) 輸入関税引き上げ ・2002年3月15日 国内産業保護のため、熱延、冷延鋼板、亜鉛めっき鋼板、 溶接鋼管の輸入関税が引き上げられた。 ・2009年8月1日、鉄鋼産業政策の見直しにおける段階的な輸入関税引下げ。 ①棒鋼の輸入関税を2009年8月1日に10%まで引き下げ、更に2010年1月1 日に5%まで引き下げる。 ②鋼板の輸入関税を2009年8月1日に25%に引き下げ、2018年1月1日まで に0∼10%に引き下げる。 輸出用最終製品の原材料に使用されるもの、現地では生産されていないも の、ゼロ関税の最終製品の原材料として使用されるものの輸入関税を免除す ることとした。 (継続) (2) 輸入免税制度の適 ・2011年10月19日、国際貿易産業省(MITI)は、マレーシア鉄鋼連盟 ・免税制度の維持。 用廃止 (MISIF)に対して、鉄鋼製品の関税引き下げ(25%→15%)とともに免税制 ・日馬EPA免税スキームの早期履行。 度(MIDAスキーム)の廃止を提案。MISIFは同案に反対を表明。 2011年12月9日、JACTIMから、MITIの免税制度の廃止案は産業の国際 競争力の低下につながるとして、同じく反対意見書をMITI宛てに提出した。 (一部削除、要望変更) ・2013年2月1日から熱延鋼板に関する18の工業規格に該当する品種につい て免税制度の適用を廃止することを公表。 また、19の工業規格については、同年3月に発足したMIDA・免税委員会に 124 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 マレーシアにおける問題点と要望 2 / 9 区分 意見元 No 問題点 9 日鉄連 (3) 輸入税免税の判断 基準の不透明 日鉄連 (4) 日馬EPAの免税ス キームの不透明 フル工 (5) TPP関税障壁緩和 の不透明 日機輸 JEITA (6) FTAオンライン申 請時の部品登録数 の制限 日商 (7) 原産地証明書の発 行要件の恣意的な 適用 日機輸 (8) EU一般特恵関税 (GSP)の消滅 日鉄連 (9) 輸入許可(I/L)制度 問題点内容 要望 て許可が下りれば免税措置を適用。 2016年2月、従前認められていた、再輸出向け製品の原材料に対する免税 制度が廃止され、関税還付制度(duty drawback)に変更。 (追加) ・政府(MIDA)の免税条件の「国内製造の可否」の判断基準が不透明のため、 安定供給の障壁、障害となっている。具体的には申請量を減じて認めるケー ス、免税許可まで期間をかけるケース、輸入者毎に採否が分かれるケース等 がある。また、判定に供給能力、ユーザーの評価・意見が考慮されていない。 (継続、要望変更) ・2006年7月13日、日馬EPAのNote13による免税スキームは、MIDAの免税 スキームと異なり、自動車、家電など8用途向けの原材料に対するユーザーの 評価・意見(スペック、グレード、量)をもとに免税が認められるとなっている が、細則がないため免税スキームを利用できない。 2012年末までに改正関税令に反映されると伝えられているものの、関税令の 改正作業が遅延している模様。 (継続) ・TPPに関する関税障壁緩和の実施が不透明である(情報収集 含む)。 −何時から施行されるのか? −対象国はどこなのか? −対象品目(空気圧機器・潤滑装置)はいつから対象になるか? ・FTAのオンライン申請において、各製品毎に250の部品までしか登録できな いが、ほとんど全ての家電製品は250以上の部品で構成されるため、250品 目を超えた部品に関しては全て一点毎マニュアル登録を余儀なくされてい る。 ・特恵関税受益の為に必要となる原産地証明書(CO)に関し、MITIより当社の 支店(シンガポール現法の100%子会社、マレーシアで企業登録済み)のステ イタスではCOが発行出来ないとの通達があり、関係者との協議の結果、MITI より改めて発行可との見解が出されたが、元々の通達の背景に輸出先国税関 からの圧力があったものと見られ、今後同問題が再発する可能性がある。 ・オーディオ製品のEU向け特恵関税が消滅した(2014年1月1日∼)。これに より、対中国、対ベトナムでの生産地としての輸出競争力低下が懸念される。 (継続) ・1982年11月25日、現地ミルの稼動に伴い、線材(普通鋼)、棒鋼・線材(合金 鋼)のI/L制度を制定。 ・1985年8月15日、ビレット、再圧延用コイルのI/L制度を制定。 ・1999年4月2日、熱延・冷延鋼板のI/L制度を制定。 熱延は現地ミル稼動のためで、冷延は市場動向把握のため。 現地ミルによるApproval Permissionが必要となる。 ・2013年3月1日、Customs Order 2012により上記合金鋼が対象外となる。 ・2014年1月1日、7227類が追加。 ・2015年10月、膨大な申請書類の準備、登録システムの不具合等、申請者に 125 / 183 準拠法 ・手続きの円滑化・免税制度基準の透明 化。 ・日馬EPAの免税スキームの運用細則の 早期整備。 ・日マレーシアEPA Note13 ・TPPに関する情報提供。 ・ユーザニーズを踏まえたシステム改善を お願いしたい。例えば、オンラインで登録 可能な部品を1,000品目まで増やして欲し い。 ・原産地証明書の発行要件を含む特恵関 ・Free Trade Agreements 税に関する法令およびその解釈を域内で between relevant countries or areas 統一して頂きたい。 ・マレーシア-EU間FTAを早期 締結して もらいたい。 ・制度の撤廃。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 マレーシアにおける問題点と要望 3 / 9 区分 意見元 No 問題点 9 日商 日製紙 日商 日機輸 14 税制 要望 準拠法 大きな作業不可が継続。 (変更) 日鉄連 12 為替管理 問題点内容 日機輸 JEITA 日商 日機輸 日商 日商 (10) セーフガード措置 の濫用 ・2014年8月18日、MITIは、JIKANGの要請により、厚板の輸入急増と国内 生産者の重大な損害に因果関係があるとしてセーフガード措置に向けた調 査を開始。 2014年12月11日、MITIは、日本を含む42カ国を対象に暫定SG税率 (23.93%)を同年12月14日より200日間賦課する旨、公告。 2015年7月1日、MITIは、日本を含む42カ国を対象にセーフガード措置(1 年目17.40%、2年目13.90%、3年目10.40%)を発動する旨、公告。 (1) 急激な為替変動 ・2015年度8月末より急激な為替変動により、日本を含めた諸外国からの調達 品が為替の影響を受けて15%程度値上がりしている状況である。 (2) 急激なリンギット安 ・2015年から続く急激なリンギット安は、外国人労働者にとっては自国通貨で による外国人労働 目減りし、労働者の確保が困難になると同時に、国としての製造業の競争力 者確保難 を落とすことになる。 ・人口不足により外国人雇用を実施しているが、為替高による収入減少により 辞めていく人員が出てくる。 (3) 外貨規制 ・TPP合意に基づき、輸出額の増加、GDPの押し上げなど経済効果を期待し ているが、依然、外貨規制など規制や国内法が参入障壁となっている。 (1) 物品・サービス税 ・物品・サービス税(GST)導入に伴う法人税減税措置を講じる必要がある。 (GST)の導入 (2) 税政適用の混乱 ・GST導入に伴い、LMW・FTZ客先向けVMI (Consignment stock)の運用 に関し、当局担当者により異なる意見・指示が出て現場が混乱している。 ・措置撤廃。 ・為替安定化。 ・税制面での控除等、外国人労働者への優 遇措置を検討して頂きたい。 ・現在は問題ないが、将来問題になると懸 念している。 ・規制や国内法の緩和が実施されることを 期待したい。 ・GST導入に伴う法人税減税幅を拡大すべ き。 ・Consignment運営時のBill発行義務日 数(21日以内)の算出基準(納入日?、取 出日?)を明確にしてほしい。 (3) GST還付の不実 ・制度上還付されるべきGSTが還付されていない。GST制度開始前に業界団 ・新税制導入、税制や税率変更に際して 施・遅延 体と合意されていた、還付制度適用指針が、関税当局の都合の良いように急 は、該当企業に対話機会を提供するととも 遽改編され還付が受けにくくなっている。 に、十分かつ妥当な説明を実施するなど 透明性を確保して頂きたい。 ・オンラインにて納税申告書を提出した場合、仮払いGSTの還付は14営業日 ・手続きの簡略化、迅速化。 以内に実施されると規定されているが、当局の監査や承認に時間を要し期間 内に還付されておらず、企業のキャッシュフローに影響。 ・当社の還付申請に対する還付金(GST)の支払が、規定されている期日通り ・還付金の支払遅延理由が仄聞する、税関 (申告後14日以内)に安定して実施されないケースあり、結果資金負担を強い 職員の人員不足なのか能力不足なのか られる。 他にあるのか、確たることは不明であるが、 当該原因を税関として確りと調査の上、納 税義務者に対し支払期限を厳守願う。 (4) 法人税の源泉税還 ・マレーシアでは発注者が外国建設業者に対して請負金支払時に源泉税を控 ・源泉税還付手続きの簡素化。 付手続の煩雑・遅 除し、税務局に納税することが義務されている。源泉税率は(取下金額)×サ 延 ービスポーション(プロジェクトによって異なるが3%∼10%程度)×(10%+ 3%)。法人税確定申告後に初めて源泉税還付手続が認められるが、手続が 明文化されてなく、担当部署も5か所ある。還付申請してから入金まで最低2 年は掛かる。 126 / 183 ・GST Act ・マレーシアGST法第46条 及びGSTのUpstream業 界への適用ガイドライン ・Malaysia Goods & Service Tax Act (General Guide) ・Laws of Malaysia Act 762 (Goods and Services Tax Act 2014) ・Income Tax Act 1967 section 107A 1(a) &(b) Contract Payment 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 マレーシアにおける問題点と要望 4 / 9 意見元 No 問題点 14 日商 15 価格規制 日機輸 JEITA (5) 再投資控除の税制 (改善) 優遇措置の導入 ・再投資控除の期限が賦課年度2015(またはそれ以前に利用期限が終了している場合を含む)から賦課年度2017の3年間に終了している企業につき、 賦課年度2016から賦課年度2018の3年間になされた再投資について、特別に再投資控除を認めると本年度に発表された。 結果として、税控除となり良かったが、投資計画の再見直しが必要となった。 (1) 電気料金の割り戻 ・2015年のImbalance Cost Pass-Through(ICPT)割り戻し額はRM ・昨今の原油価格の下落に鑑み、2016年 し 0.0225/kwに設定されている。 のICPTは最低でも現状維持、或いは更 にポジティブなレートとして欲しい。 (2) 燃料価格の高止ま ・原油価格はパーツ納入価格に間接的に影響するところ、昨今の原油価格の下 ・原油価格を反映した燃料価格となるよう配 り 落にも関わらず、石油助成金・石油関連の部品納入価格は高止まっている。 慮して欲しい。 (3) 商工業用電力料金 ・商工業用電力料金の値上げ。 ・発電業者への参入規制の撤廃。 ・Electricity Supply Act 値上げ (継続) ・省エネ投資に関するインセンティブにつ いて、エコ減税は2013年11月に終了した が、電気料金値上げに伴い、各工場が省 エネ投資をしやすくなるようなインセンティ ブを検討してほしい。 (1) 最低賃金の引上げ ・現行の最低賃金の定義には、現金で給付されるインセンティブや手当が含ま ・企業の従業員に対する処遇はインセンテ ・最低賃金法(National れていない。 ィブや諸手当を含めたトータルで判断され Wage Consultative Council (NWCC) また、最低賃金が2016年7月にRM900からRM1,000に引き上げられる予定 るべきだから、全ての現金給付分を賃金 であり、現地生産法人にとって追加の費用負担が見込まれる。 の定義に含めて欲しい。 最低賃金に関する政策の方向性は理解 するが、急激な上昇は産業界にとって負 担が大きい。政府が課すlevy, permit fees, on line application fees (FWCMS・MYEG)などを含めたトータ ルでの配慮を求める。 ・最低賃金の改定が2016年7月に実行される予定だが、企業の生産性改善を ・低所得者の生活実態、民間企業の経営状 無視した形で実行されている。これ以上の賃金上昇は民間企業の企業運営 態を良く把握し、生産性向上に沿った範 に大きな影響を及ぼし、国際競争力の低下が懸念される。(マレーシアからの 囲内の改定に留めるよう慎重な対応を要 撤退を検討する企業が増加すると思われる。) 望したい。 ・2016年7月より最低賃金が島内において900RMから1000RMに上げられよ ・JACTIMと連携し、以下の要望を提出。 うとしていること。 ①実施時期の延期。 ②基本給に限定せずに手当等を含めた 実質的な賃金とする。 ・2016年7月に最低賃金変更。RM900/month → RM1,000/month ・最低賃金の上昇(主に外国人労働者) MYR 600→MYR 900。 ・国際競争力がなくなる。 (人件費アップのコントロール) (2) 就労ビザ取得所要 ・2014年11月より、就労ビザの申請はEDSオンライン切り替え、雇用主のプロ ・合理化を図るためのシステムのアップグレ ・Immigration Act 159/63(Expatriate 時間の長期化 ファイルから、当該外国人を雇用する必要性、同レベルのローカルスタッフの ードであるものの、効率化を図りながら、 Services Division of 履歴参考資料などについて、すべてオンライン申請となった。 必要に応じてImmigrationでの窓口対 Immigration of 所要時聞は当初5営業日と発表されていたが、現状ではDP10、DP11、それ 応、手続きの簡素化。 Malaysia) からスタンビングまで2∼3か月掛かっている。 区分 日機輸 JEITA 日機輸 16 雇用 日機輸 JEITA JEITA 日機輸 日商 日製紙 日商 問題点内容 要望 127 / 183 準拠法 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 マレーシアにおける問題点と要望 5 / 9 区分 16 意見元 No 問題点 日商 (3) 短期滞在技術者ビ ・短期就労または技術支援の為にProfessional Passの取得要件が益々厳しく ・入手不足の建設業界での規制の分離運 ・Immigration Act ザ取得の要件厳格 なっている状況。その背景には、ローカルSkilled Workerの保護がある。工 用など、実際に雇用問題に直面する業界 159/63(Expatriate Services Division of 化 事ピーク時に業務応援を外国技術者に頼れなくなっており、支障が出てい での規制緩和。 Immigration of る。 Malaysia) (4) 外国人労働者雇用 ・Labor Departmentは、マレーシア人と外国人の比率2:1以上の外国人労働 ・外国人雇用のプロセスと審査要件の緩 規制の強化・許可 者雇用を認めないが、マレーシア人材は製造業よりもサービス業を希望する 和。同一業界における外国人労働者の過 手続き遅延 傾向にあり、マレーシア人材を確保するのが難しくなっている。外国人労働者 剰な雇用を避ける為にも、労働力の融通 を雇用するプロセスが煩雑で、審査も厳しく手間と時間がかかる。閑散期にお を認めるべき。 ける同一業界内での労働力(人員)の融通が許されていない。 ・外国人労働者雇用規制が強化されており、外国人労働者の雇用がより厳しく ・外国人労働者雇用規制の緩和が必要。同 なっている。一方、マレーシア人労働者の絶対数が少なく、更に定着率、出 時に、不法就業の外国人を雇用している 勤率も低いため、企業の安定操業のためには、外国人労働者に頼らざるを得 企業への罰則の強化が必要。 ない状況が継続している。規制強化によって不法労働者が増えており、逆効 果となっている。外国人労働者雇用規制の緩和が必要。 ・外国人労働者(ダイレクトワーカー)の雇用規制(ローカル労働者との比率、レ ・基準を明確にすると共に申請・承認の簡 ビーの高騰など)が継続されており、外国人労働者の雇用や認可が難しい状 素化。 況が続いている。企業誘致は継続して積極的に行われているので、更なる労 ⇒2013年6月更新 働力不足に陥る危険性がある。外国人労働者規制の緩和が必要。 特に地方での政府対応良化を求める。 −2011年6月、国内に200万人弱存在すると言われる違法外国人労働者の 合法化プログラム(アムネスティ プログラム)実施を発表。 −違法労働者の合法化手続き期間中(期限は当初予定の11年9月15日から 大幅に遅れ、最終的には12年4月10日に設定)は外国人労働者の新規雇 用が凍結されたことから、製造業や建設業を中心に労働者不足が顕在化。 −2012年4月10日の合法化締め切りに伴い、外労の新規雇用凍結解除。 →2012年4月で完了するも、引き続き新規外国人労働者の承認に時間が掛 かったり、十分な人数の認可が下りない事例が多発。 ⇒2013年6月更新 外国人労働者の採用については都市部は概ね問題は解決するも、地方は 引き続き採用許可取得に時間が掛かる、或いは申請通りの採用人数が許 可されないケースが散見される。 ⇒2014年1月 PMAM、PMMA(現地に力のあるエージェントから雇用)からは改善済み との情報。PASMY、PSNMは改善はあるものの、引き続きスムーズな手続 きを要望。 ・自国民保護のため、時として外国人労働者の条件を一律に規制・緩和する ・外国人労働者並びに自国民労働者の実 が、労働条件がきつい所にはローカルは集まらないため、労働力が確保しづ 情を把握し、より実態に合った国策を取っ らい。 て頂きたい。 (5) 外国人労働者に対 ・2016年1月末に政府が急遽、マレーシアで働く外国人労働者に課す税金を ・雇用政策等の重要な決定については計 ・マレーシア政府による決 する雇用課徴金倍 2016年2月から倍に増額すると発表した。当社では外国人労働者を多数雇用 画的な検討・実施をお願いしたい。 定 増 しており、急なタイミングかつ、急激な増額により、社内でも混乱が生じた。(実 際、産業界の反発により、この決定は再検討されることとなり、現在も協議中) 日機輸 JEITA JEITA 日機輸 日製紙 日機輸 問題点内容 要望 128 / 183 準拠法 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 マレーシアにおける問題点と要望 6 / 9 区分 16 意見元 No 問題点 日機輸 JEITA ・製造業における外国人労働者に対する課徴金(levy)が、直前(1月31日)の ・二度にわたる増額といった措置を避け、業 通告により、2016年2月からRM 2,500/年に引き上げられた。 界団体と事前に協議をして欲しい。当該 課徴金は、外国人労働者への依存を軽減 するための自動化投資等を促進するため の財源として活用されるべき。 ・外国人労働者に対する雇用課徴金(いわゆる人頭税)の金額の引き上げは ・本件の実施見送り。 (外国人労働者1人 RM1,250 ⇒ RM2,500 / 年間)。弊社の場合、負担 は、外国人労働者本人。 労働許可更新時に会社が年間金額を立て替え払いし、その後、外国人労働 者の毎月の給与から控除している為、引き上げ額の負担については、これま でどおり本人負担と考えていますが、労働者側の負担増から出稼ぎのメリット が薄れ、労働者が母国へ帰国する懸念がある。 又、マレーシア企業の中には、人頭税を労働者と折半、又は、全額負担して いる企業もあり、そういった企業においては、ダイレクトにコストアップとなる 為、競争力が後退する懸念がある。 ※外国人雇用課徴金、20日までに産業界と協議へ=値上げ保留を正式表明 −副首相・マレーシア マレーシア紙ニュー・ストレーツ・タイムズ(電子版)によると、ザヒド副首相兼 内相は2月11日、産業界から反発が出ている外国人労働者の雇用に掛かる 課徴金(レビー)の値上げについて、この問題を経済界と協議するまで値上 げを保留すると正式に表明した。協議は20日までに行われるとの見通しを 示した。内務省の事務次官と産業界関係者が話し合うという。(参考記事: 2/11時事通信社) (6) 外国人労働者への ・外国人労働者のIDカード発行のプロセスに4∼5ヶ月もかかるため、外国人 ・発行プロセスのリードタイムを削減し、約 IDカード発行遅延 労働者がIDカードを手にする頃には有効期限が6∼7ヶ月しか残っていな 10日間の更新(の為の発行)期間に間に い。 合うようにして欲しい。 日機輸 日機輸 日機輸 JEITA 日機輸 JEITA 17 知的財産制度運 日機輸 用 日機輸 問題点内容 要望 準拠法 (7) 人的資源開発基金 ・現在、雇用者から徴収された基金は、人的資源開発基金(HRDF)に登録さ (HRDF)の使途の れていない雇用者(事業者)向けにも使われることになっている。 不合理 ・給付は、HRDF登録事業者に限定される ・1992年人的資源開発法 Pembangunan Sumber べき。 Manusia社(PSMB)によ って運営。 (1) 特許庁の審判部不 ・マレーシア特許庁では、審判部が存在せず異議申し立て制度、無効審判制 ・無効審判制度の確立をしてほしい。 ・マレーシア特許法56条 在、無効審判制度 度がない。特許の無効を求める場合は、特許所有者を相手として訴訟を提起 不備 する必要がある。 (継続) (2) 特許拒絶査定時の ・分割出願に関しては、審査官から単一性違反の報告書が郵送された日から3 ・拒絶査定時に分割出願できるようにしてほ ・マレーシア特許法30条 (1)(2)(3)(5) 分割出願不可 月以内、また、自発補正する場合には審査官からの最初の報告書(拒絶理由 しい。 ・マレーシア特許規則19A 通知)が郵送された日から3月経過前までに分割出願の申し立てができると記 載されており、拒絶査定時に分割をすることができない。そのため、出願人が 意図する請求項で特許を取得する機会が少ない。 (継続) 129 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 マレーシアにおける問題点と要望 7 / 9 区分 17 意見元 No 問題点 日機輸 (3) 不明確な第一国出 ・現地開発ニーズが高まる新興国において、当該国における第一国出願義務 願義務の法令規定 が法令で規定されている国が依然として多いが、その法令が明確でないた め、有効な知的財産権の確保が困難な場合がある。また、多数国間にまたが る研究開発活動が必要とされる今日、複数国での第一国出願義務が抵触す るリスクが懸念される。 (継続) (4) 著作権侵害に対す ・TPP実施に伴う著作権侵害罪の一部非親告罪化により、被害者が被害回復 る刑事罰の非親告 を求める意思がない場合でも当局が職権で刑事手続を開始できることになる 罪化 ことにより、創作・表現行為について萎縮効果が生ずることを強く懸念する。 いわゆるデッドコピーや、それに準じたものに限定するなど、著作権侵害に該 当するか否かの判断が困難な場合に刑事告訴される可能性が生じないように されたい。 (5) 短いMSE制度の ・審査請求期限は、原則国際出願日より4年以内で、延長申請しなければ出願 審査請求期限 日より5年まで延長することができない。そのため、修正実体審査(MSE)制度 を利用するためには、対応US、JP出願等の登録までの期間を考慮すると、 ほとんどの場合で延長申請を行わなければならない。 (1) 適合性評価手続の ・2009年10月13日、適合性評価証明書(COA:Certificate of Approval)が必 厳格化、煩雑 要となる鉄鋼製品の品目数が627品目から187品目に削減し再開。LMWと FIZ、500KG以下の鋼材輸入におけるCOA取得義務を免除。また、製造者と スチール・サービスセンターを対象に5産業(自動車、電機・電子、航空宇宙、 石油・ガス、海運・造船)向けの特定鋼材は除外が認められる。なお、個別製 品は申請により、SIRIMの判断で免除される場合がある。 現時点のCOA検査は、前記の除外品を除き、同一の製造工場、鋼種、スペッ クでも船積毎、サイズ毎にサンプル抽出、検査を受けなればならない。このた め、過大な検査費用と事務手続きを負っている。また、SRIM適合性認定検 査はミルの検査項目と多くが重複、不良材防止よりは輸入遅延、手続き煩雑 化を招いており早期に廃止、簡素化が望まれる。 2012年12月31日、2013年3月1日から、適合性評価手続きの対象品目を141 とすることを公表。 (追加) ・2013年2月21日、COA制度手続厳格化(HS144品目に対し輸入時COA取 得義務付け。TCOA廃止2013.2.21(但し、6ヵ月は移行期間) 特定5用途向け特定品については、従来どおり年に一度の包括申請が可能。 COA申請プロセス変更=1.長期(海外認証機関、SIRIMによる製品認証検 査。1年有効)or 2.短期(海外/地場の公認ラボによるフルタイプ。都度有効)。 積港でのサンプル検査、SIRIMの工場訪問等、手続厳格化。短期手続(ST) には、小規模輸入者用に揚港でのサンプリングスキームも存在。 2013年8月22日、施行。 2014年8月4日、HS144品目に対するMS適合性評価手続きの対象が171品 目に拡大(二次製品含む)。 2015年3月、短期手続きにおける検査費用が過大。 日機輸 日機輸 19 工業規格、基準 安全認証 日鉄連 日鉄連 問題点内容 要望 130 / 183 準拠法 ・第一国出願義務の緩和撤廃、又は法令条 文の明確な規定をお願いしたい。 ・多数国間での取り決めなどにより、国を跨 る研究開発への第一国出願義務の適用 緩和などを推進していただきたい。 ・非親告罪化の対象を限定して欲しい。 ・Text of the Trans-Pacific Partnership, Article 18.77 ・MSE制度の審査請求期限は、延長申請 ・マレーシア特許規則27 することなく出願日より5年以内(またはそ (1)、27A(1)27B(2) れ以上)としてほしい。 ・制度の撤廃。 ・Custom(Prohibition of ・手続き(含.除外制度)の明確化・簡素化、 Imports) Order 2012 検査費用削減。 ・制度の撤廃、手続き(含.除外制度)の明 確化・簡素化、検査費用削減。 ・Custom(Prohibition of Imports) Order 2012 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 マレーシアにおける問題点と要望 8 / 9 区分 19 意見元 No 問題点 日機輸 JEITA (2) ASEANにおける ・2015年10月よりデジタルAV機器のデジタルロゴ認証のルールが変更され、 ・ベトナムとマレーシア間で相互承認協定 電気電子製品の安 それまでマレーシア現地生産法人の自己認証で許可されていたものが、ベト (MRA)を早期締結して欲しい。若しくは、 全規格・相互認証 ナム政府が認可したテストラボのデータしか使えなくなった。 ASEAN(AEC)における基準認証統一化 の不備 を早期に実現して欲しい。 (3) 国際的認知度のあ ・アセアン経済共同体(AEC)という単一市場として国際競争力を高める努力が ・電気・電子業界での地域共通の省エネ表 るASEAN規格・基 必要であるが、ASEAN域内での国際的認知度のある規格や基準が整備さ 示、国際規格に基づく性能評価と表示方 準の未整備 れていない。 式の確立など、基準・認証・表示制度の合 理化や国際的に認知された規格・基準と の調和を産業分野毎に進め、消費者保護 を進めていく。 (4) UN規則の独自解 ・1958年協定は、共通の規則であるUN規則の採用によって各国間のシステム ・そのままの形でのUN規則の導入。 釈の突然の導入 認証を統一する制度であるが、マレーシア政府は規則の独自解釈、又突然の ・導入アナウンスの徹底。 規則導入(アナウンス不足)を行うことがある。その為、マレーシア向けに専用 の開発/対応等が発生している。 日機輸 日商 23 諸制度・慣行・非 日機輸 能率な行政手続 日商 日製紙 日商 24 法制度の未整 備、突然の変更 JEITA 日製紙 25 政府調達 日機輸 問題点内容 要望 準拠法 ・GARIS PANDUAN KELULUSAN JENIS KENDERAAN(PINDA AN) 2015 (GUIDELINES FOR APPROVAL OF VEHICLES (AMENDMENT) 2015) (1) 行政許認可手続の ・土地登記、建設許可取得、営業許可取得の手続きにおいて関係部署が多岐 ・ワンストップセンターの権限強化、手続き 煩雑・遅延 にわたる為それぞれに数か月要しており、当初計画通りに進まない。 の迅速化など。 (継続) (2) 低い法令順守レベ ・一部のグローバル企業のAuditにおいては、先進国レベルの人権・コンプラ ・TPPへの参加により、アメリカや日本等の ル イアンスの順守を求められることがあるが、マレーシア国内の法律の実態とは グローバル企業の更なる進出が予想さ 乖離しており、対応に苦慮している。 れ、先進国レベルの人権・コンプライアン スへ準拠した国内法の整備をして頂きた い。 (3) 通貨による二重帳 ・PERSからMPERSへの2016年度からの実施。 簿作成の煩雑 2016年度、会社ごとに会計基準が改正される。機能通貨・税効果の記載でマ レーシア通貨と外貨の二重帳簿を作成しなくてはならない。弊社は2016年9 月の新年度から実施のため、現在は法律改正のトレーニング実施。 (1) 規制の突然の変 ・政府が各種の規制内容を変更する場合、民間企業への説明が不十分なま ・各種の規制内容を変更する場合は、内容 更・実施 ま、突然に規制内容を変更することが多い。実例として2月1日より突然外国人 を良く説明し、十分な準備期間を設けて実 労働者の人頭税が2倍に引き上げられた。近い将来アップするかもしれないと 施することが必要。 の情報はあったが、変更の仕方が余りにも独断的で一方的。 ・国内で新たに法律が施行/改正される場合、日程だけ通達があり、詳細につ ・場当たり的に実施するのではなく、全て準 いては後日連絡という場合が多い。また行政機関自体も対応できずに処理が 備をし終えた段階で施行日や詳細の連絡 滞る。 を行って頂きたい。 (1) 政府調達入札から ・外資規制に関連し、マレーシア政府関係への商品納入の際に政府は慣例か ・外資の企業にも政府関係部門への商品 ・政府側の商品納入会社を 外資排除 らブミプトラ企業(マレー系マレーシア企業)からの納入のみに制限しており、 納入を可能にする。 ブミプトラ企業とするのは 外資がマジョリティーを持つ企業は商品納入企業に参入出来ない。 慣例 (一部削除) 131 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 マレーシアにおける問題点と要望 9 / 9 区分 26 その他 意見元 No 問題点 JEITA (1) 交通インフラの未 整備 JEITA 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 JEITA 問題点内容 要望 ・2015年9月、11月の豪雨による洪水で交通大混乱(ペナン島・BayanLepas 産業地区)。 ・ペナン島第2大橋周辺のRamp工事により信号体系が乱れることが多く、渋滞 による社員の遅刻・移動時間増が発生。 (2) ブロードバンド環境 ・IT、通信・放送基盤の向上は企業のオペレーションの高度化には不可欠。ビ の未整備 ジネス利用に耐えうるブロードバンド環境の整備を要望する。デジタル放送の 実施により関連産業の国際競争力向上が期待される。デジタル放送計画の 早期実現を要望する。 (継続) (3) 水供給の不足・不 ・公道の配管破損等により、水が供給されないトラブルが現在でも多発してい 安定 る。 ※過去の断水履歴 −2012∼13年:配管破損、設備故障による水圧低下や断水:8回 −2014年:同上トラブル:1回 ダム水位低下による断水:13回(最長断水1.5日) −2015年:配管破損による断水:5回 (変更) (4) 祝祭日の突然の変 ・2014年1月からジョホール州の休日を土日から金土に変更する旨の発表あ 更・追加 り。多くの企業、商業金融機関は追随しない方向であると思われるが、金曜の 通関が出来なくなる等、生産・販売活動に影響の出る懸念あり。 (継続) (5) ヘイズ(煙害)被害 ・当社はマレーシアに進出しているが、インドネシア起因のヘイズにより、外食 の深刻化 産業や観光ビジネスなどの商業活動および近隣諸国の人々の健康被害への 影響が懸念されている。 準拠法 ・上下水道の整備が必要。 ・整備が必要。 ・ビジネスのニーズを満たすブロードバンド ・2013/1 日馬EPA改訂交 環境の整備。 渉に向けた改善提案 ・左記のような問題が発生しないよう、インフ ・Lembaga Urus Air ラを整備して頂きたい。 Selangor(水道局) http://www.luas.gov. my/ ・土日の休日に戻してもらいたい。 ・天然資源・環境省により、ヘイズの原因を 作った企業に対して責任を追及できる新 法の制定を進めているが、インドネシア政 府との交渉・協力とともに、更なる対策が 必要。 ・ヘイズと呼ばれる煙害の深刻化。昨年の夏のヘイズは非常に深刻で、社会全 ・インドネシア政府に抜本的な対策を取るこ 体に大きな影響を及ぼした。稀にマレーシア国内が原因の場合もあるが、主 とを要望して欲しい。何年たっても改善が には、インドネシア、スマトラ島での大規模な森林の伐採、焼畑が原因となっ 見られない。 ている。 132 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 モルジブにおける問題点と要望 1 / 1 モルジブにおける問題点と要望 区分 24 法制度の未整 備、突然の変更 意見元 No 問題点 問題点内容 日商 (1) 突然の税制改訂・ 輸入規制改正 ・中古自動車に関する税制改訂、輸入規制の変更が事前の周知なしで行われ ・事前に情報を通知して欲しい。 ている。変更がなされた際の、輸出者側のキャンセル等処理にかかる負担が ・規制変更までの猶予期間(周知期間)が 大きい。 欲しい。 要望 133 / 183 準拠法 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 モンゴルにおける問題点と要望 1 / 1 モンゴルにおける問題点と要望 区分 1 外資参入規制 意見元 No 問題点 問題点内容 要望 日機輸 (1) 実態としての外資 規制の存在 ・2012年に外資規制法を施行。その後、経済低迷により2014年に外資規制法 を撤廃。表面的な規制は無くなってはいるが、当社事業会社が活動する通信 分野において、不明瞭な理由で当社事業会社に恣意的にライセンスがおりな い事態が発生していたが、2015年度に懸案のライセンスは延長された。但し 基本的な外資規制の風潮は変わらず。まだ解決できていない他ライセンス等 の問題はあり。 (変更) ・政府関連銅鉱山事業において、法制上の制限は無いものの、政府国内産業 育成の名目で、事業主の判断と言う事で、物資の内資(51%以上モンゴル株 主)からの調達を条件化しており、実質外資の排除、及び名義貸しによる内資 への利益供与を図ろうとしている。 (継続) ・外資事務所の登録において、更新毎或いは会社別(同業種)にて登録許可 期間に違いが発生していた。昨年度から再び旧制度に変更あり。 また新たにVAT法の改正があり、徴税強化の方向ではあるが、改正された税 法の解釈が税務署員も理解できておらず、質問する相手が変わるたびに異 なる回答があり。 (変更) ・法制上、国内における外貨建and/or外貨払いは禁止されているにも関わら ず内資企業においては順守しておらず、法令順守を行っている当社事業会 社の競争力が著しく落ちている。また、所轄官庁においても内部で解釈が違 い、かつ属人主義的な解釈で実質規制されていない。 (継続) ・脆弱な経済基盤及び脆弱な金融システムにより、為替リスクの回避が著しく困 難。 (継続) ・法制上課税対象外にもかかわらず、実際には徴税されている。 (継続) ・法制の統一した解釈等がなされず、組織及び担当によって解釈が違う等属人 主義的な個人の利益優先対応が多い。一貫性の無い、その場しのぎの行き 当たりばったりの政策が多く、経済基盤をより脆弱にさせている。 また新たにVAT法の改正があり、徴税強化の方向ではあるが、改正された税 法の解釈が税務署員も理解できておらず、質問する相手が変わるたびに異 なる回答があり。 (追加) ・中古自動車に関する税制改訂、輸入規制の変更が事前の周知なしで行われ ている。変更がなされた際の、輸出者側のキャンセル等処理にかかる負担が 大きい。 ・公正・透明性のある入札の実施。 2 国産化要請・現地 日機輸 調達率と恩典 (1) 政府関連事業にお ける物資の現地調 達要件 8 投資受入機関の 日機輸 問題 (1) 外資事務所登録許 可の恣意性 12 為替管理 日機輸 (1) 外貨建外貨払いの 禁止措置の不遵守 13 金融 日機輸 (1) 金融システムの脆 弱性 14 税制 日機輸 (1) 違法な徴税 23 諸制度・慣行・非 日機輸 能率な行政手続 (1) 法制解釈の不統 一・恣意性 24 法制度の未整 備、突然の変更 (1) 突然の税制改訂・ 輸入規制改正 日商 134 / 183 準拠法 ・内資・外資の隔てのない公正な事業活動 の保証。 ・法律・規則に乗っ取った一貫性のある対 応が必要。 ・法令順守の徹底。 ・早急な金融システムの構築及び透明性の ある国際収支管理。 ・法律に従った徴税及び法律の定期的な 整備。 ・関係各省庁による公式見解の策定。 ・事前に情報を通知して欲しい。 ・規制変更までの猶予期間(周知期間)が 欲しい。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 ミャンマーにおける問題点と要望 1 / 6 ミャンマーにおける問題点と要望 区分 1 外資参入規制 意見元 No 問題点 日機輸 (1) 輸出入/国内販売 ・1%でも外資が入っている場合は外資企業として看做され、輸入・販売ができ への外資参入規制 ない状態がいまだ継続。 2015年後半、一部の業種では外資にも解禁されたが、いまだ不十分ではな い。投資法上は解禁扱いだが、所管官庁に相談しても許可が下りない状況。 統一投資法が成立すれば、外資の定義が緩やかになることから、JVの場合 の外資輸入規制が緩和される見通しになっているのは一歩前進。 (変更) ・外資企業/外資合弁企業の輸出入・国内販売が実質禁止されており、外資は 商活動が自由に行えない。 (継続) ・外資100%で貿易業が許可されていない。 ⇒2015年6月、ティラワSEZ経済特区進出企業に対しては一部輸入権及び 販売権(卸)を与えるとの発表あり。 (内容・要望ともに変更) ・外資100%で貿易業が許可されていない等、外資参入規制が依然多い。 (2) 外資参入禁止業種 ・外資参入制限業種の存在(例:自己名義の貿易、小売り)。 (変更) ・石油、天然ガス、石油産出機器の輸入、輸出、運送、備蓄、販売の規制があ る。 (3) 案件ごとの工事事 ・特定案件受注後、工事事務所を設立、税番登録して工事にあたるのが通常 務所設立不可 であるが、ミャンマーでは、具体的な案件ごとに事務所を設立することが認め られていない。 工事業務を担う駐在員事務所としての包括的登録が必要で、既存の駐在員 事務所がある場合、やや混乱が生じる。 (継続) (4) 外国投資法に基づ ・外国投資法に基づく諸申請手続きの協議フローや判断根拠が明確になって く申請の不透明 おらず、対応に大変な労力を要する。 (継続) (5) 外国人名義での不 ・外国人名義で自動車、携帯電話、不動産等の購入が不可。 動産・自動車等の (継続) 購入不可 (1) 投資関連手続書類 ・投資関連手続き書類の英語化が進んでいない。 の英語化の遅れ (継続) (1) 投資対応窓口の分 ・投資対応窓口が複数省庁に分散している。 散 (継続) (2) 不明瞭な投資許可 ・外国企業は会社法、または外国投資法により投資許可を得る。投資許可を得 審査基準 る段階でMICの審査が必要になるが、審査基準、審査方法が不明確である。 1つ1つの案件に丁寧な審査をしている良い側面もあるが、MICの審査次第 で許可/不許可となる恣意的な判断しているケースも見受けられる。 日機輸 日商 日機輸 日商 日商 日商 日機輸 日機輸 日商 日商 7 外資法運用手続 日商 8 投資受入機関の 日商 問題 日製紙 問題点内容 要望 135 / 183 準拠法 ・速やかに100%外資による輸入・卸売りへ ・外国投資法 の参入を認めてほしい。少なくともJV企業 については、一足先に解禁願いたい。 ・外資規制の緩和を検討して戴きたい。 ・明文化されておらず、慣 習的なもの ・SEZ外の企業に対しても輸入権、販売権 ・外国投資法 を与えてほしい。 ・規制の緩和。 ・更なる外資参画可能業種の拡大。 ・小売の参入障壁の緩和。 ・ミャンマー投資委員会 (MIC)通達第49号 ・工事案件ごとに、工事事務所の設立が出 来るようにしてほしい。 ・審査機関の簡略化、明確化をお願いした い。 ・外国人名義での自動車、携帯電話、不動 産等の購入可。 ・関連文書の英語化。 ・投資に関するOne Stop Serviceの提供。 ・細則、規定の再整備をお願いしたい。 ・会社法 ・外国投資法 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 ミャンマーにおける問題点と要望 2 / 6 区分 9 輸出入規制・関 税・通関規制 意見元 No 問題点 日商 (1) 課税標準価格ベー ・輸入品に対する関税がインボイス価格ではなく、課税標準価格によって決まり ・インボイス価格ベースの課税制度への変 スの関税決定 実勢価格との調整が必要となる。 更。 (継続) ・柔軟な決済システムの導入。 ・ODA関連資機材の免税手続きの確保と 迅速な輸入手続き。 (2) 輸入ライセンス取 ・Import licenseの範囲が狭い。輸入の都度、Import licenseが必要なため、 ・輸入者が一旦Import licenseを交付され 得手続の煩雑 輸入通関手続きが煩雑になる。 たら、繰り返し輸入できるように法整備して 頂きたい。 (3) 輸入ライセンス登 ・完成品、原材料・部品の輸入の際、モデルごとの輸入ライセンス登録が必要。 ・外資企業への輸入権解放共に輸入ライセ 録手続の煩雑 (継続、要望変更) ンス制度の完全廃止。 (改善) ・「輸入ライセンス取得を必要としない品目」は2015年2,079品目に拡大していたが、8月よりネガティブリスト形式に改められ、4,405の品目が「輸入ライセ ンスの取得が必要な品目」として商業省より公表され改善があった。 また ティラワ進出企業には輸入ライセンスの免除も発表されており改善が見られる。 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 日商 日機輸 12 為替管理 問題点内容 要望 準拠法 (4) 短い輸入許可期間 ・輸入許可証のライセンス期間が3ヶ月ゆえ、長期の契約・プロジェクトにおい ・輸入許可証ライセンス期間を長く(少なくと て、頻繁に更新が必要であり、非常に煩雑。また、輸入許可証の発行官庁で も6ヶ月から1年。またはプロジェクトの場 ある商業省の対応も担当者によりまちまちであり、混乱が生じる。 合、契約工期全体をカバー)して欲しい。 (5) ODA関連資機材 ・ODA案件に関する資機材の輸入については、関連省庁との調整を自らがや ・関係省庁と税関当局への連絡を密にし の免税輸入手続の らないと、免税措置が担保できない。更に末端の通関当局での手続き遅延も て、確実に免税扱いとして手続きが進むよ 煩雑・遅延 多い。 うにしてほしい。 (継続) (6) 輸出入手続きの恣 ・輸出入に関して手続きの無駄/無理が多数存在する。また、規定どおりに手続 意性 きを進めても、役所側の担当官によって意見が異なり作業が止まったりするこ とがある。 (7) Surrendered ・現地の取引先がSurrendered BL/Waybillを利用することに抵抗しているた ・Surrendered BL/ Waybillも利用できる BL/Waybillの利 め、航海日数が短いタイやマレーシアからミャンマー向け船積の貨物受取に ように港湾当局と協議して頂きたい。 用困難 影響及ぼす。 日機輸 (8) Arrival Terminal ・ミャンマー向けの貨物がヤンゴン港のArrival Terminalが「Asia World ・邦銀がOFAC規制に縛られないようにして ・OFAC規制 に関する米国 Port Terminal」(AWPT)に到着する場合は、米国OFAC規制により客先か 頂きたい。 OFAC規制 らUSD支払が凍結される。AWPTを避ける為、船社を指定すると物流コストが 割高となる。(6月7日まで一時的規制が停止中) 日商 (1) 多くの外為規制存 ・送金等に規制が多い。国内での外貨使用規制等国際的な経済活動に支障 在 が出る規制が多い。 日商 (2) 突然の外貨引出し ・2015年6月、外貨引出しが突然、従来の5分の1に制限された。 制限実施 日機輸 ・規制の緩和。 ・事業運営に支障を来す様な突然の変更を 現場がせぬ様に、中央省庁から出先機関 へのGripを利かせて頂きたい。 ・2015年5月からの外貨(米ドル)の引き出し制限。1日5,000米ドルかつ、週に ・引き出し制限の撤廃。 ・ミャンマー中央銀行 2回までを限度とする通達を出した。 従来は1日あたり10,000米ドル、週50,000米ドルを上限としており、限度額は 5分の1に減少。 136 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 ミャンマーにおける問題点と要望 3 / 6 区分 意見元 No 問題点 問題点内容 13 金融 日機輸 (1) 公共料金支払いが 政府系特定銀行の PAY ORDERに限 定 ・税金、電気代、水道代の支払いは、各TWONSHIPの当局窓口に出向いて ・納税事務所や政府窓口で民間銀行 ・運用 実施するが、現金以外の支払いの場合は政府系銀行のMEBでの支払いが CHEQUEを受付けるよう運用を改善して 必要。しかし、MEBでは政府系銀行MFTB・MICBのPAY-ORDERではな ほしい。 いと受け付けないとされ、邦銀支店をはじめとする民間銀行発行の CHEQUEが拒否されることがある。 また邦銀支店からMEBへの銀行間支払いは原則不可となっている。 14 税制 日機輸 (1) 租税条約の未締結 ・日本とミャンマーとの間に租税条約がないため、日本からの投資の大半がシ ンガポール経由となっている。日・ミャンマー租税条約が未締結の状態では、 長期出張者(180日以内)に対する課税が二重課税となる虞もある。 2014年8月の日緬外相会談で実務当局間での協議開始に合意をしたのは大 きな改善だが、16年2月時点ではいまだ締結には至っていない。 (変更) (2) 税制の不透明 ・税額計算根拠が不透明。 (継続) ・法人制度が実態に即していない。 (継続) ・個人所得税(特に福利厚生関連)の課税根拠が不透明。 (継続) ・商業税制度が煩雑。 (継続) ・資産税制度の課税基準が不透明。 (継続) ・税制が煩雑で不透明な部分が多い。 日商 日商 日商 日商 日商 日商 日機輸 日機輸 要望 準拠法 ・一刻も早い締結を望む。 ・税額計算の透明性向上。 ・法人税率の内外差別の是正。 ・所得税の課税範囲の明確化。 ・商業税を単一税率の付加価値税へ移行。 ・資産税の課税標準の明示。 ・税制の明確化。 (3) 商業税の仕入れ税 ・仕入れ税額控除の仕組みが利用者に浸透していないこと(少額の場合、仕入 ・会計年度を跨いだ仕入れ税額控除を認 ・商業税法 額控除の利用困 れ税額控除を利用せず、商業税をコスト化しているケースが大半)、大型プロ めて欲しい。 難・運用不透明 ジェクトの場合客先からの入金と下請けへの支払い時期にズレが発生するこ ・還付制度の確実な運用。 と、控除のための確証入手の煩雑さに伴って、以下の問題に直面している。 ・商業税利用者に対する啓蒙活動(MOF −会計年度を跨いだ仕入れ税額控除が認められない。 歳入局によるQ&A集作成など)を望む。 −還付の獲得は実質的に不可能。 −特に政府系機関の場合(元請け入金・下請け支払い時期のズレ、控除のた めの確証入手遅れにより、客先が支払い済み商業税納税全額の納付が確 認できず)、入金済み商業税全額の納付証明を提示するまで後続の商業税 請求が受け付けられない。 ・商業税の還付(仕入時に支払う商業税と売上時に受領する商業税の相殺)が ・①納付証明書ではなく、(他国と同じよう ・ミャンマー商業税法 認められているものの煩雑すぎるため形骸化している。 に)インボイスにより代替して頂きたい。 煩雑すぎる仕入税額控除の手続き ∼ 納付証明書の入手が困難。 ②固定資産に対する明確な解釈。 控除の対象となるサービス事業、固定資産投資に対する解釈が不明瞭。 ③①②を実務で実行していく為の法律の 周知徹底。 137 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 ミャンマーにおける問題点と要望 4 / 6 意見元 No 問題点 日機輸 (4) 納税義務負担の大 ・源泉税徴収制度(ベンダーにサービスFEEを払う際源泉税の源泉を行い、税 ・源泉税徴収制度の廃止。(そのかわり法人 ・税法 きい源泉税徴収制 務当局に支払い、確証を入手の上ベンダーに届ける仕組み)が存在している 所得税の徴収を強化する) 度 が、サービスの買い手側の納税実務の負担が大きく現状はまったく機能して いない(無視されている)。 この制度は、サービスの売り手側の利益の一部を所得税として前払いさせる ことが目的とされている。 日機輸 (5) ODA案件の個人 ・ODA案件に関する個人所得税・法人税の免税についても、関連省庁との調 所得税・法人税の 整を自らやらないと、免税措置が担保できない。また、省庁間のコミュニケー 免税手続の不明確 ションルートが定まっておらず、たらい回しにされ、確認に時間を要する。 15 価格規制 日商 16 雇用 日製紙 (1) 公共料金の外国人 ・公共料金(水・電気・電話)に外国人料金が設定されている。 ・外国人料金の撤廃。 料金設定 (継続) (1) 最低賃金の地域格 ・2015年10月から最低賃金法が制定されたが、地域格差が設定されておら ・都市と地方の実態を把握し、適正な格差 差の未設定 ず、ヤンゴンと地方都市が同一賃金の3,600MMK/日となっており、地方の労 を最低賃金に反映して欲しい。 働集約型産業の進出の障害となっている。 日商 (2) 残業時間の過度な ・Shop Enterprise Actにより、ミャンマー人労働者の時間外勤務は年間60時 ・速やか且つ適切な法改正。 制限 間までに制限。 日機輸 (3) 雇用契約書ミャン マー語原則 区分 14 日機輸 日商 日機輸 日商 問題点内容 要望 ・2015年10月から労働契約書の当局提出義務が強化されたが、ミャンマー語 契約のテンプレートを原則遵守するよう要請されている。すでに存在している 英文契約書のミャンマー語化とテンプレートFORMへの落とし込みが必要だ が、英文原契約書との整合性の確保をどうするかの検討や翻訳作業などで実 務負担が増大している。 (4) 駐在員の査証手続 ・①査証手続きに時間がかかる。 の煩雑・遅延 ⇒依然として30∼40日を要する。 ②駐在員の査証手続きに各種推薦状発行を要する(推薦状の発行に時間が かかる) ⇒大使館推薦状は大使館発行の在留証明書で可能となった。 ③駐在員の家族の査証手続きにエントリービザからの更新が認められない。 ⇒更新可能となった。 (内容・要望ともに変更) ・査証の発給に関する対応が管轄省庁によって異なる。査証発給の事務手続 きが煩雑で時間が掛る。 (継続) (5) 一時出国手続の煩 ・ネピドーに居住する外国人は一時出国の際に外国人登録証(FRC)を提出 雑 するが、事後回収の場所がヤンゴンになっている。ネピドーから入出国して も、一旦ヤンゴンへ行かないといけないのは極めて不便。 (継続) ・外国人登録証が紙媒体で携帯が困難であり、出入国の度にイミグレーション に預ける必要がある。 (継続) 138 / 183 準拠法 ・MOF・歳入局主導で免税措置が確実に 実施されるよう、手続きを明確化して欲し い。 ・税法 ・最低賃金法 ・英文雇用契約書の提出でも受理してほし ・通達 い ・昨年よりは改善しているものの更なる短縮 を要望したい。 ・査証発行基準・ルールの政府内での統 一。 ・査証発給の効率化、簡略化。 ・FRC原本提出義務の免除がベストだが、 まずはネピドーでも回収できるようにして ほしい。 ・外国人登録証(FRC)の運用改善。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 ミャンマーにおける問題点と要望 5 / 6 区分 16 意見元 No 問題点 日機輸 ・90日以上滞在する場合は外国人登録(FRC/Foreigner Registration Certificate)が必要。 ⇒尚、出国時にFRCは回収されるため、再入国した後、ヤンゴン市内の入国 管理局で手数料を払いFRCを受け取ることが必要。 よって一旦帰国後次の日に出国するなどの断続的な出張が組めない。 また、空港からヤンゴン市内の入国管理局に輸送時に紛失も発生。 (6) 短い滞在許可期間 ・滞在許可期間が1回目は3ヶ月、2回目は6ヶ月、3回目以降1年と随時延長さ れるシステムに2014年度から改悪された。 未だに改善されていない。 (追加) (7) 査証手続きの恣意 ・2016年2月、在東京緬大使館が突然、ビジネスビザ申請者にインビテーショ 的運用 ンレター発行元の納税書類他を要求開始した(他国の緬大使館では左様な 要求なし)。 ・当地入国VISA申請時、現地拠点が当社関係先に招待状を発行するが、 2016年2月から従来の事務所登記証および営業許可証に加えて、最新の納 税証明書の提出が義務付けられた。営業法人の場合、顧客に利益水準を開 示する行為にもなるので、抵抗感が高くビジネス交流に支障が発生することを 危惧する。 (1) 知的財産権法保護 ・知的財産権保護の法整備が不在。 制度の未整備 (継続) 日機輸 日商 日機輸 17 知的財産制度運 日商 用 21 土地所有制限 24 法制度の未整 備、突然の変更 問題点内容 要望 準拠法 ・FRCの廃止、もしくは出国時回収の中止。 ・内務省・入国管理局 ・駐在員の安定的な地位確保のため、最初 から1年間の滞在許可を付与してほしい。 ・突然の制度・運用の変更は混乱を来すゆ え、お控え頂きたい。 ・現行新制度の廃止。或いは納税番号の登 ・移民局の通達 録証明書だけで対応するように制度変 更。 ・知的財産権保護の為の法整備。 時計協 (2) 商標登録制度の不 ・現状では、商標登録制度が存在しておらず、慣習的に登記事務所に“商標” ・商標登録制度の早期制定を望む。 在 を登記後、新聞広告を行っている。 商標としての保護が適切に実施されていない。 日機輸 (3) 商標法改正の時 期・内容の不明確 日機輸 (4) ドメイン名の保護の ・既にビジネスを展開しているにもかかわらず、ドメイン名がどのように保護され ・内容の確定を急いでいただき、且つ、そ 不透明 るのかが不明。現状、ドメイン名登録・管理を第三者に委託しているが、ミャン れを公表し、パブリックオピニオンを求め マーにおいてドメイン名がどのように保護されるかが不明。 るようにして欲しい。その上で、新法発効 がいつになるのかを明言して欲しい。 (1) 土地建物の区分所 ・2016年1月にコンドミニアム法が制定されたが、実際の土地建物の権利や管 ・関係法令及び施行細則を早急に進めて 有者の不明確 理を定める区分所有等は不明朗。 頂きたい。 日商 ・既にビジネスを展開しているにもかかわらず、商標法改正(実質的には商標 ・内容の確定を急いでいただき、且つ、そ 法新設)がいつ行なわれるのかが不明。現状、旧法(商業登記のような制度) れを公表し、パブリックオピニオンを求め を活用して可能な限りの商標保護を行なっているが、その実効性が不明。そ るようにして欲しい。その上で、新法発効 して、新法の下での商標制度の枠組みへの移行に伴って、旧法下で保護さ がいつになるのかを明言して欲しい。 れていたはずの商標が確実に保護されるかも不明。 日商 (2) 不動産リースの契 約期間の限定 ・不動産譲渡制限法により、外国人・外国法人は不動産物件のリース契約を1 年までしか出来ない。 日製紙 (1) 重要法制の不備 ・経済開放後に各法整備が開始されたばかりで致し方ない面があるが、税法、 ・早期の制度設計とそのための外国の支援 刑法等重要法制が不備となっている。100年前の法律を適用しているケース をお願いしたい。 もあり、不備な面は政府のアナウンスや各協会の要望書の様なもので指導さ れる場面もあり、混乱必至となる。 139 / 183 ・商標法(今後新設予定の もの) ・コンドミニアム法 ・速やか且つ適切な法改正。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 ミャンマーにおける問題点と要望 6 / 6 意見元 No 問題点 24 日商 (2) 突然の税制改訂・ 輸入規制改正 26 その他 日商 区分 問題点内容 要望 準拠法 医機連 ・中古自動車に関する税制改訂、輸入規制の変更が事前の周知なしで行われ ている。変更がなされた際の、輸出者側のキャンセル等処理にかかる負担が 大きい。 (1) 電力・通信インフラ ・電力・通信インフラの脆弱さ。 の未整備 (継続) ・公共電力の供給が不安定なため、大量の電力を必要とする生産工場等は、 独自に自家発電設備や電力安定化装置等の設置が必要で、設備投資金額 の増額に繋がっている。 ・電力供給インフラの整備不足による自家発電設備の追加投資。 医機連 日商 (2) 交通・物流インフラ ・物流インフラの整備不足による製品・原材料デリバリーの障害。 の未整備 ・交通分野インフラの脆弱さ。 日機輸 (3) ティラワSEZ周辺イ ・円借款でティラワSEZ周辺インフラの整備を進めることになっているが、それ ・ティラワ工業団地ZONE-Aが2015年9月 ンフラ開発の遅延 以外のインフラ(例えばバゴー川に架かる橋梁)についても重点的な公共投 から開業しているものの、周辺インフラ開 資が必要。一方、ODA案件に関しても、入札後の交渉、諸手続きの遅れによ 発が進まぬ現状ではZONE-Bの開発に り、順調に進展していると言えない。 逡巡せざるをえない。発電所、変電所、通 NLD政権の誕生で政策の優先順位が変更になり、ティラワでの公共事業が 信、道路、水などのインフラ整備の更なる 更に遅れ、外資誘致が減速されることを危惧する。 スピードアップが必要。 (追加、要望変更) (4) 現地でのビジネス ・現地人材の活用に伴う人件費を中心に、現地でのビジネスコストが年々上昇 ・現地人材の積極的な活用に対する税制 コストの上昇 しており、今後の更なる事業拡大の上で、ボトルネックとなりかねない。 上のインセンティブ等を拡充して頂きた い。 日製紙 日商 140 / 183 ・事前に情報を通知して欲しい。 ・規制変更までの猶予期間(周知期間)が 欲しい。 ・計画的な電力供給の確保。 ・通信基幹網の整備。 ・公共電力、送電網のインフラ整備の早期 推進をして頂きたい。 ・交通取締の強化。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 パキスタンにおける問題点と要望 1 / 1 パキスタンにおける問題点と要望 区分 意見元 8 投資受入機関の 日機輸 問題 日商 9 輸出入規制・関 税・通関規制 日鉄連 日鉄連 14 税制 日商 20 独占 日機輸 24 法制度の未整 備、突然の変更 日商 No 問題点 問題点内容 要望 (1) 国内自動車産業政 ・自動車産業に関する長期的且つ安定的な政策・方針が出て来ず、自動車メ 策の未確立 ーカー並びに部品メーカー共に長期的な投資計画が立てられない。 ⇒3年越しの問題提起に対してパキスタン側の進展無し。 その他個別には輸入関税や中古車輸入制限に対しても一貫した方針が示 されない為に、長期方針策定時に常に残存課題となる。 (1) 反ダンピング調査 ・2009年9月4日、日本、米国、ベルギー、ロシア、ウクライナからの熱延鋼板類 結果の公告の遅延 (幅600mm以上、厚さ2mm∼12mm)を対象にAD調査が開始された。しか しながら2010年12月現在、未だパキスタン政府による裁定結果が出されてい ない。 2011年2月25日、当局が調査打ち切りの官報を告示(調査機関のパキスタン 国内企業の損害はダンピング以外の要因であると認定した)。 (2) 調整関税引き上げ ・2015年12月1日、歳入不足に伴い、輸入贅沢品に対し調整関税 (Regulatory Duty)の引き上げを実施し、一部鉄鋼製品が従来の税率から 調整関税が引き上げられた。 (1) 頻繁な税制改正 ・国家税制に左右される形で新税制導入、税制変更が度々あり、採算確保が 難しい。 参考までにトラック・バスタイヤ業界においては、関税(5%)、Regulatory Duty(15%)、Advance Sales tax(3%)、Sales tax (17%)、所得税(6%)、地 方政府税(4%)と多岐にわたっており、税率に関しても2015年だけで関税、 Regulatory Dutyの税率が二度も変更になっている。 (1) 企業結合の事前届 ・数年前に実施された過去のM&A案件について、パキスタン競争法当局より、 出義務の遡及適用 パキスタン競争法に基づく企業結合の「事前届出」を行うよう通知を受ける。 の不合理 「事前届出」の根拠法令は、当該案件の完了後に制定されたものである。な お、当該「事前届出」にあたっては、パキスタン競争法に定める手数料の支払 いが必要である。 (継続) (1) 突然の税制改訂・ 輸入規制改正 準拠法 ・自動車産業政策立案の為に、日本政府若 しくは外郭団体から専門家を長期派遣し、 政策立案の支援を行う事が必要。 ・WTOルールに沿った裁定結果の早期公 告。 ・調整関税の引き下げ・撤廃。 ・税制や税率変更に際しては、外資企業に ・パキスタン関税法 第25 対話機会や事前説明の機会を提供し、透 条 A項 明性・妥当性を確保して頂きたい。 ・パキスタン関税法 評価 規則 #659 ・パキスタン関税法 評価 規則 812# ・行為の後に制定された法律を制定前の行 為に遡及適用することは不適切であり、遡 及適用を廃止すること。 ・既に完了している案件について、事前申 請と同様の審査手続を踏むことは、対応 が困難であるばかりでなく無意味であり、 事前届出を不要とすること。 ・中古自動車に関する税制改訂、輸入規制の変更が事前の周知なしで行われ ・事前に情報を通知して欲しい。 ている。変更がなされた際の、輸出者側のキャンセル等処理にかかる負担が ・規制変更までの猶予期間(周知期間)が 大きい。 欲しい。 141 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 フィリピンにおける問題点と要望 1 / 7 フィリピンにおける問題点と要望 区分 1 外資参入規制 3 輸出要請 意見元 No 問題点 日商 (1) 出資比率規制の恣 ・BOI(投資委員会)では建設業は100%外資で参入可能となっているが、外 意的実施 資40%以上ではPCABライセンス(建設業許可)が発行されない。 (継続) 日商 (2) サービス業への外 ・小売りや融資関連ビジネス等未だ外資企業に対する規制が多い。 資規制 自動部品 (1) PEZA企業への輸 ・PEZA(フィリピン経済特別区)に属する企業は輸出70%以上という規制があ ・例えば、政府プログラム案件にそって事業 出要請 る為、国内向け売上げの拡販を自由にできない。 を展開しようとする場合等、別枠で検討し ていただきたい。 (1) 優遇税制の縮小見 ・PEZA(フィリピン経済特別区)企業及び新規進出企業への優遇税制の見直 ・既存制度の維持。 直しの懸念 し議論が再燃しており、免税期間の廃止・軽減期間の延長が検討されてい る。 (継続) (1) 輸入制限品目の存 ・ある種の商品は、公衆衛生と安全、国家保全、国際規約ないしは地場産業の 在 育成等の理由により、輸入の規制もしくは禁止を受ける。 −規制対象品目は事前に政府機関の輸入許可を受ける必要あり。 −禁止品目はいかなる状況においても輸入できない。 (継続) (2) セーフガード措置 ・2009年9月30日、山形鋼およびその他の形鋼セーフガード関税を賦課。 ・調査措置の撤廃。 の濫用 2012年3月10日、現地ミルのセーフガード措置延長申請を受けて再調査の ・調査の中止、日本製鋼材の適用除外。 結果、3年間の賦課延長(∼2015年3月)を決定。 2013年10月8日、フィリピン貿易産業省(DTI)が国内主要2紙に亜鉛めっき 鋼板およびカラー鋼板に対するセーフガード調査開始を公告。 2015年1月、現地ミルの山形鋼およびその他の形鋼におけるセーフガード措 置延長申請に基づく再調査に関し、Tariff Commissionが最終レポートを発 出し、DTIに対し4年間の措置延長(∼2019年3月)を建議。セーフガード税 は一年目3345ペソ/MT、二年目3178ペソ/MT、3019ペソ/MT、2868ペソ /MT。 2015年2月20日、フィリピン貿易産業省(DTI)は亜鉛めっき鋼板およびカラ ー鋼板に対するセーフガード調査につきシロ(重大な損害なし)との仮決定を 下し、調査終結。 (追加) (3) L/C輸入制度 ・鉄鋼製品に関し、フィリピンでは原則L/Cによる輸入で、輸入者はL/C開設時 ・制度の撤廃。 銀行に対し、 ①L/C開設申請書及びImport Declaration Formを提出、 ②L/C開設用Deposit支払(輸入者の信用度によりDeposit金額は変わる)、 ③関税仮支払(成約金額ベース。L/C開設時の仮為替レート使用)。 (継続) 6 外資優遇策の縮 日機輸 小 9 輸出入規制・関 税・通関規制 日鉄連 日鉄連 日鉄連 問題点内容 要望 142 / 183 準拠法 ・外資100%でも建設業に参入できるように ・PCABの内部ルール PCAB: Philippine 比政府に申し入れをして欲しい。 Contractors Association Board (フィリピン建設業 協会) ・AEC発足に向け、他アセアン諸国に見劣 りしない外資規制の緩和をお願いしたい。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 フィリピンにおける問題点と要望 2 / 7 区分 9 意見元 No 問題点 問題点内容 要望 準拠法 日鉄連 (4) 船積前検査義務 ・船積前検査制度の撤廃。 ・行政命令(AO243-A) ・税関令(CMO18-2010) 日鉄連 (5) 関税の精算方法の 不合理 日機輸 (6) 過度に詳細にわた る通関用書類の要 求 JEITA (7) 新たな輸入検査手 続の導入 日商 (8) 税関の荷揚許可発 行遅延 ・2010年1月4日、行政命令(AO243-A)発効。コンテナ以外の貨物(Bulk, Break-bulk cargo)には出港地での船積み前検査を行わなければならな い。 2010年5月12日、税関令公布。検査を受けていない貨物は揚げ地検査を行 う等のハイリスク積荷に関する規程が盛り込まれ、運用が厳格化された。 2014年5月、適用対象外となっていたコンテナ船に対する船積み前検査の導 入を検討しているとの情報があり。 2015年7月、フィリピン税関発行Custom Memorandum Order (CMO) NO.23-2015(689KB)に基づき、Philippine Economic Zone Authority (PEZA)向けバルク、およびブレークバルク貨物は船積前検査の除外対象に なった。 (追加) ・VAT12%の支払い(Invoice Amountベース): 貨物入着時にInvoice Amountを入着時の為替レートでPESOに換算、その 12%をPESOベースで支払う。 関税の精算は、Invoice Amount/SGS'S Clean Report of Finding上の Home Consumption Value/輸出国における実際のHome Consumption Value〔税関は主要国の価格リストを所有〕のうち、一番高いものをベースとし て再度関税を計算、また入荷時の為替レートをファイナルとして再計算し差額 を精算する。 (継続) ・税関に求められる通関書類が多く(PICCS, PMPIN, SQI, MSDS)、インク成 分など機密データの開示が必要となっている。この傾向は消耗品のAir出荷 時に見られる(通常のOcean出荷時には提出を求められていない)。弊社とし て通常外部提出できるレベルに対してフィリピン税関の求める書類、データは 技術内容が高度すぎる。 (継続) ・光学メディアやOSの入ったストレージ機器輸入に際して、フィリピンの「光メデ ィア委員会」(OMB)の許認可取得が必要となり、輸入手続きに時間を要する ようになり、急ぎの商談に影響している。 (継続、要望変更) ・原燃料(バラ物)輸入時、セブ税関(BOC)による荷揚許可には内国歳入庁 (BIR)の所定手続きを含め、本船到着後2-3日後の許可発行が常態化してい た。その為、荷揚げについては、BOCによる保税措置により、到着後直ぐに 開始されていたが、9月1日以降、保税措置の適用がセブ国際港エリア外で 適用出来なくなった為、本船到着後、荷揚許可が下りるまで、荷揚げ作業が 出来ず、船会社との輸送契約上の取り決めにより、多額の滞船料が発生して いて企業経営にダメージとなっている。その為、セブ日本人商工会議所 (JCCI-CI)及びセブ商工会議所(CCCI)との連名で陳情書を財務省(DOF)の BOC長官宛に、その写しを在フィリピン日本国大使館、フィリピン日本人商工 会議所、セブ領事事務所、セブBOCへ提出した。 143 / 183 ・制度の撤廃。 ・通関書類の内容の適正化、分量の適正 化。 ・検査の目的が分からず、納期、コストとも ・Optical Media Act of 2003 (Republic Act No. にビジネスにインパクトがあるため、製品 レベルでの包括的許可を導入する等、簡 9239) 素化するか廃止して欲しい。 ・BOCにおける荷揚許可の時間短縮、セブ 国際港エリア以外での保税措置の再開。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 フィリピンにおける問題点と要望 3 / 7 区分 9 意見元 No 問題点 日鉄連 (9) 輸入関係業者の認 ・2014年2月10日、フィリピン国税庁(BIR)は、輸入関係業者の認定に関する ・RMO NO. 10-2014 定制度 ガイドライン(RMO No.10-2014)を公布・発効し、全ての輸入関係業者は BIRによる認定が必要となった。 (1) PEZA工業団地内 ・セブの一特定PEZA工業団地(MEZ2)内に位置する複数の日系企業におい ・経済特区内における土地契約内容(期限) ・RA-7916 での土地貸借期間 て、ディベロッパー/賃貸人が政府直系でないことで、契約延長の見通しが立 の統一。 の不統一 たず、同ロケーターによる連名で、RA-7916にて通達されているPEZA企業 の土地賃借50年間という制度に整合した契約見直しを工業団地管理Aboitiz 及び土地所有MCIAAに対して求めるべく、PEZA長官宛に陳情書を提出し た。 (2) 休日のPEZA貨物 ・PEZAが休みの土日は倉庫からの貨物搬出入が不可。 ・ビジネス効率化を鑑みた法制度の整備。 搬出入不可 10 自由貿易地域・経 日商 済特区での活動 規制 日機輸 日商 12 為替管理 日機輸 14 税制 日機輸 日機輸 日機輸 日商 日商 問題点内容 要望 (1) 同一グループ企業 ・現地通貨ペソ関連の為替取引については実需取引に限定されていることか 間為替取引の困難 ら、同一グループのシンガポール金融会社とのペソ関連為替取引が不可能 である。 (継続) (1) 付加価値税の還付 ・VATが免除されているPEZA企業が一旦仮払いしたVATの還付が滞ってお 遅延・未還付 り、いつ還付されるか目処が立たない。 (継続) ・VAT(付加価値税)につき、還付ポジションになっていても、円滑な還付がなさ れない。商工会議所、日本大使館を通じて、政府に対して、頻繁に要望を出 している。貿易産業省の尽力で比政府が本件に対処するための法案を議会 に提出しており、成立することを望む。 (追加) ・VAT還付に関しては従来より、円滑な還付がなされない等の問題が指摘され ているが、2014年BIRが通達を出し、還付申請後120以内に承認されないも のは自動的に却下とみなす、却下後30日以内に税務裁判所に提訴しない不 還付確定、しかも現在協議中の案件にも遡及適用することから還付申請後 150日超の案件は自動的に不還付確定となる。2015年末から、アキノ大統領 就任後RMC-54-2014公布以前のものについては、再度還付申請をし直せる よう法整備を図る動きはあるもののまだ完了していない。 (内容、要望ともに追加) ・VATの還付が滞っている。2014年に施行された規則:RMC54-2014により、 ①BIR(税務当局)は還付請求から120日以内に還付を行うかどうかを決定。 ②120日を経て還付決定がない場合、自動的に否認とみなす。 ③否認後30日以内に税務裁判に訴えなければ、VAT還付請求権を失う。 ④還付請求から120日以内の税務裁判所への控訴はできない。 ⑤過去にさかのぼって適用される。 (継続) ・BIR(Bureau of Internal Revenue:内国歳入庁)による新制度導入や予算 確保を優先するBIRの姿勢により、多くの企業がVATの未還付という問題に 直面している。当社子会社のDole Philippinesも同様の問題に直面した。 144 / 183 準拠法 ・為替取引の自由化。 ・BSP為替制度 ・VAT還付の為の適切な財政確保と税務 当局の審査迅速化。 ・円滑な還付は付加価値税を導入する場合 ・National Internal Revenue Code Sec.112 の基本であるので、それが運用できない のは著しく、商取引に悪影響を与えるこ と、理解させて欲しい。 ・日本人商工会、日本大使館、他各国商工 ・RMC-54-2014 会の反発を真摯に受け止め、同通達は廃 止すべき。 ・期間限定ではなくみなし却下対象はすべ て再申請可能とすべきではあるが、実現 すれば一定の評価は出来る。 ・すでに大臣レベルでの交渉になっている ・RMC54-2014 が、引き続き比政府に同規則の撤廃を強 力に申し入れをして欲しい。 ・昨年議会に提出されたVAT還付円滑化 に向けた法案の早期承認。 ・税務回状(RMC) 54-2014号 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 フィリピンにおける問題点と要望 4 / 7 区分 14 意見元 No 問題点 問題点内容 要望 日機輸 (2) 円借款案件におけ るFinal Withholding VAT 制度の適用 ・日本政府と比国政府間の交換公文上、円借款案件に従事する日本企業の全 ての財政賦課金・租税については比国政府負担とすることが明記されている なかで、弊社履行中の円借款案件においてFinal Withholding VAT制度が 適用され、付加価値税12%の満額支払いが為されず5%を差し引いた7%の みが支払われている。 尚、比税務当局から円借款案件においてFinal Withholding VAT制度が適 用される旨の通達(RMC 45-2015)が2015年8月に発行されている。 ・同通達を廃止し、円借款案件において Final Withholding VAT制度が適用され ない旨を確認する新通達を発行すべき。 若しくは日本企業に対して税負担が発生 しないような具体的な仕組みを比国政府 側で確立すべき。 日機輸 (3) 恣意的な税務調 査・追徴課税 ・多大な書類の提出、一方的で論理性のない追徴連絡等、毎回多大な時間と ・税務当局の体制、調査のあり方を含めた 費用を費やされる。挙証責任は全て納税者側にあり、税務調査のあり方に課 本質的な改革。 題。 (継続) ・一方的で論理性の無い更正内容で反論に多大の費用と時間が費やされる。 ・税務当局の体制、調査のあり方を含めた 挙証責任は全て納税者側にあり、税務調査のあり方に問題。 本質的な改革。 日機輸 準拠法 JPETA (4) 租税条約の債務者 ・フィリピンとの租税条約において使用料の所得源泉地として債務者主義が採 ・租税条約上の債務者主義撤廃による使用 ・租税条約 主義採用による使 用されていることにより、駐在員事務所で賃借している車、コピー機の使用料 料の源泉徴収義務の廃止。 用料の源泉徴収義 に源泉徴収義務が生じている一方、現地業者から日本国の税金負担の理解 務 は得られず、納税義務者である当社の負担にならざるを得ない状況になって いる。 日機輸 (5) 租税条約の使用料 ・日比租税条約に基づく使用料等に対する源泉徴収税率減免適用申請に日 限度税率適用手続 本側も含め複雑な手続きと時間がかかる。また、申請しても正式認可取得に1 の煩雑・遅延 年以上かかる。 (継続) (6) 租税条約の優遇税 ・租税条約に基づく優遇税率を適用する際に煩雑な事前申請を要求され、こ 率適用申請手続の れを怠ると還付すら否定される。2013年8月に事前申請を定めた 違憲判決の法規則 RMO-1-2000の手続き違反は租税条約の恩典を剥奪しえない旨の最高裁判 改正不備 例が出たにも係らず、BIRは改正の通達を出していない。 (継続、要望変更) (7) 拡大源泉徴収税支 ・フィリピンでは、一度、上位20,000社(売上)に登録されると、拡大源泉徴収税 払の経理処理の煩 として、物品購入時に1%、役務サービス購入時に2%、通関/保険/株式/不動 雑 産/ビザの仲介業者への支払い時には10%、プロフェッショナル(弁護士/公 認会計士/医師/技術者/経営コンサルタント/技術コンダルタント/記帳代行等) への支払い時には10%または15%の源泉徴収税の支払いが必要になる。 B2Bで物品を購入する場合なら、購入代金100ペソの場合、業者への支払い は99ペソで、源泉徴収税1ペソの記帳が必要になる。一方、店頭で100ペソの ボールペンを購入する場合には、レジで99ペソだけを払って出ることもできな いので、記帳時に、店で支払った100ペソに加えて、1ペソの源泉徴収税を追 加して記帳することになり、負担は101ペソになる。追加負担になるばかりで なく、記帳が複雑になる。 また、上記の税率1%を2%に、2%を4%に、15%をさらに高率にする法案が 審議中でパブリックコメントを受け付け中という。 日機輸 JEITA 145 / 183 ・申請手続きの簡素化、迅速化。 ・現行手続きの簡素化・迅速化。 ・日比租税条約 (弊社の2014年10月の申請が未だ ・RMO-1-2000 Pendingのまま) ・2013年8月の最高裁判例を踏まえた RMO-1-2000の改正。 ・既に、左記の拡大源泉徴収税は経理処理 を複雑/煩雑にしており、記帳の間違いを 誘引しやすい。間違いは、後日の税務監 査、追徴課税に繋がる温床となるので、簡 略化してもらいたい。 ・また、一旦、上位20,000社に登録される と、売上が下がっても当該税の対象とな り、負担感が大きい。その状況の中で、更 なる税率の上昇は考え直してほしい。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 フィリピンにおける問題点と要望 5 / 7 意見元 No 問題点 14 日商 (8) 利益剰余金留保に ・一企業において、会社定款変更(事業の拡大)を申請した際に、SEC(証券 ・SECやBIR(内国歳入庁)における手続き ・フィリピン会社第43条など 係るペナルティー 取引委員会)より操業以来の利益剰余金について、資本金を超える積算利益 等におけるペナルティーを防げる要求事 回避手続の不透明 (対照は税引き後の最終損益)を不当に留保したと指摘された。資本金を超え 項の周知。 る利益が発生した年は、法令(フィリピン会社第43条など)に抵触しないよう に、翌期の設備投資および資材購入の支払いに当てるとして、取締役会議事 録に記載をして処置をし、当局に申告をしていたが、今回、資本金を大きく上 回る利益剰余金に目をつけられ、1万ペソのペナルティー支払いを命ぜられ た。対策としては、取締役会議事録に翌期での投資/支払に当てるという申告 だけではなく、結果報告も記載する。 16 雇用 JEITA 日商 (1) PEZAのビザ更新 ・経済区庁(PEZA)のVISA(47(A)2)の更新に23稼動日(1ヶ月超)掛かって ・2週間程度での更新手続き完了をお願い 手続きの遅延 いる。急な出張などが入った場合に国外に出国できないケースが有り得る。 したい。 (継続) (2) ビザホルダーへの ・47(a)2ビザホルダーは比国から出国時に課せられる出国手数料が免除とな ・法令施行前の周知徹底。 免除措置の厳格化 っていたが、VISAへ支払い免除の記載がないフォルダーについては、免除 措置が撤廃となった。2014年11月に入国管理局から通達が出されていたも のの、2015年1月前後より運用が急遽厳格化された。 日機輸 (3) 有期雇用の限定 区分 17 知的財産制度運 日機輸 用 19 工業規格、基準 安全認証 問題点内容 要望 ・有期雇用は、季節性、臨時性ある仕事のみ認められている。 (継続) 準拠法 ・柔軟な要員調整が保証される精度を確立 して欲しい。 (1) 拒絶査定時の分割 ・規則611には、出願人は、特許出願が取り下げられる、放棄される又は特許 ・拒絶査定時に分割出願できるようにしてほ ・フィリピン知的財産規則 611 出願不可 付与される前に係属出願について分割出願を行うことができると記載されて しい。 おり、拒絶査定時は、審判請求しなければ出願人は分割出願することができ ない。そのため出願人が意図する請求項で特許を取得する機会が少ない。 (継続) 日機輸 (2) 特異な図面余白の ・図面余白がフィリピン特有の書式があり、他国とは別に図面を用意する必要 書式 がある。 (継続) 日機輸 (3) 特許出願の願書へ ・特許出願の願書に発明者の国籍等の記載が求められている。 ・願書に発明者の国籍や番号の記載の義 の発明者の国籍等 個人情報の関係から国籍情報を取得する行為は手続き上大変煩雑となってお 務化をなくす。 の記載要件 り、出願人において負荷となっている。 日鉄連 (1) PNS強制規格取得 ・2008年6月、フィリピン貿易産業省は、亜鉛めっき鋼管、異形棒鋼、等辺山形 ・強制規格の対象品種について、制度の撤 ・貿易産業省令 義務 鋼、棒鋼のPNS規格取得を義務付け。 廃、手続き(含.除外制度)の明確化・簡素 2010年7月、冷延鋼板類へのPNS規格取得を義務付ける予定であったが、 化。 国内外からの反対により、同鋼板類への強制規格化は撤回され、任意規格制 度に止まることとなった。 2015年7月、DTIがDAO15-01を官報告示し、亜鉛めっき鋼板を強制規格対 象から除外。Annex1にラベル表示として求められる情報(板厚、板幅、製造 年月日、用途等)を規定。 (追加) 146 / 183 ・他国と図面の書式をあわせるようにしてほ ・フィリピン知的財産規則 しい。 414.3 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 フィリピンにおける問題点と要望 6 / 7 区分 意見元 23 諸制度・慣行・非 日機輸 能率な行政手続 問題点内容 要望 準拠法 (1) 資産譲渡に関する ・フィリピンのBulk Sales Lawは、会社が資産譲渡を行う場合に、債権者へ通 規制の手続の煩雑 知し、資産譲渡の対価を債権者に分配することを定めているが、「通常のビジ ネス以外」の資産処分を対象行為としており、会社の事業規模と比較して非常 に小さい規模の資産譲渡で、債権者を保護する意義に乏しい場合であって も、債権者保護手続が必要となる。 (継続) (2) 化学品及び爆発物 ・フィリピン国家警察(PNP)による爆弾の原材料となりうる化学物質や薬品等 の規制強化、許認 の取り扱い規制強化により規制対象品目が増えており、対象品目の輸入に支 可手続の煩雑 障が出そうな状況となっている。同規定では、該当する物質や薬品等の輸 入、比国内からの購入、搬入、保管、廃棄迄の取扱いが厳格に規定されてお り、認可を得るための手続きも煩雑である。さらに輸入時毎に、マニラ本庁か らPNP役人の立会い(ポリスエスコート)が要求事項にあることで、一連の諸経 費を企業側で負担しなければならず、さらにそのOR(領収書)も発行もされな い。比国における企業活動への影響度が大きく、2016年4月30日迄適用延 期となり、規制対象品目の見直しを行っている。 ・Bulk Sales Lawにおいて、規制対象とな ・Bulk Sales Law る資産譲渡行為を、会社の事業規模と比 較して、債権者保護の意義がある場合に 限定するべき。 日商 (3) セブ港貨物滞留 ・2015年1月頃よりセブ港において一部の日系企業が、滞留コンテナーの影響 により輸出コンテナーの搬出がスムーズに出来ない状況に陥った。ガントリー クレーンの4基中2基のメンテナンス、輸入通関時の全量検査、定時内での通 関業務遂行、シャーシ自体も不足気味となるなど複数の原因による。他6団体 連名による滞留コンテナーを場外へ仮置きする陳述書が財務省へ提出され た経過があるが、当会においては、ガントリークレーンのメンテナンス終了、 PEZA企業による輸入品のX線検査免除、夜間の引き取り事前届による通関 での残業代請求取り止め等の情報を受け、様子を見ていた中で事態がその まま沈静化した。但し、残業代の課金については現在も続いている。また、最 近の事例では、一部船会社のコンテナーヤードが満杯で返却出来ず、シャー シレンタル料の発生やこれに伴うシャーシ不足から輸出コンテナー配送に支 障を来している。 ・メンテナンスの通知ならびに予測される事 態に対する政府関係省庁の対応策の事 前検討、通達。 ・事態解決に向けた迅速な対応。 日商 (1) ミンダナオ和平法 案の早期承認 ・今国会及び現政権での承認が不可能になった「バンサモロ基本法(BBL)」を ・「バンサモロ基本法(BBL)」の早期可決。 次期政権でも着実かつ迅速に審議・可決し、ミンダナオ地方の治安改善並び にビジネス環境の改善を図ってもらいたい。 当地には当社の子会社があり、度々焼き討ち等のテロが発生している。 日機輸 日商 (2) 法制度の突然の変 ・法制度が急に発布。しかも一週間後に取り消されたケース有り。 ・頻繁な法規制変更の回避。 更 例:1)鉄・樹脂輸入時ある手続きが増加。 →国として正式な法令変更ではなく、関係 2)これにより3日程度通関日数が増加。 所轄レベルでの法令変更がなされている 3)ハンドキャリイしても同様の手続き必要との通達。 と思われる。 4)その後一週間後に急に取り下げられた。 ・中古自動車に関する税制改訂、輸入規制の変更が事前の周知なしで行われ ・事前に情報を通知して欲しい。 ている。変更がなされた際の、輸出者側のキャンセル等処理にかかる負担が ・規制変更までの猶予期間(周知期間)が 大きい。 欲しい。 日商 24 法制度の未整 備、突然の変更 No 問題点 日商 147 / 183 ・規制対象物質の緩和。 ・PNP法令RA9516 ・爆発化合物とは思えない物質も含まれて おり、規制対象選定方法の在り方に問題 があり、関係機関での入念な検討を望む。 ・理不尽な条項(マニラ本庁からのエスコー トやOR未発行等)の見直し。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 フィリピンにおける問題点と要望 7 / 7 意見元 No 問題点 24 JEITA (3) 突然の祝日設定・ 変更 26 その他 JEITA 区分 JEITA 日機輸 日機輸 日機輸 JEITA 日機輸 問題点内容 要望 準拠法 ・大統領令によって突然祝日が変更されるケースが良くある。元々平日であっ た日が祝日になったり、祝日であった日が平日となるケースがあり、ひどい場 合にはその公示が数日前に行われる。平日から祝日となった場合、稼動せざ るを得ない工場では休日手当てを支給することとなり計画外の経費発生とな っている。 (変更) (1) 交通、輸送インフラ ・一般道路/交差点の信号等が未整備でたびたび大渋滞が起こる。また、交通 の未整備 事故も非常に多く、交通マナーも非常に悪い。わずかな雨でも冠水する道路 が多い。特に空港周辺の道路事情が劣悪。 (継続) ・港周辺の道路の不足(交通量と道路(トラックレーン)のアンマッチ。また港の処 理能力の不足が相まって、2014年は船が港についてから物が現地に届くの に3-4週間かかる時期があった。 (継続) ・港湾処理能力の低さにより、港での滞留貨物が発生し輸出入時にAirへの切 替(追加コストの発生)。 (継続) ・フィリピンの貿易伸張に伴う物流の大幅増により、マニラに加えバタンガスから の輸出物量が拡大し、寄航意欲のある船社も増加傾向にある。一方で、バタ ンガス港のキャパシティが限られているため、便数船社数が伸びず、輸出物 量が限定されている。 また、過去に発生しているマニラ港の機能不全リスクに備えたBCP拠点がな く、マニラに集中する現状は、輸出インフラの安定性の観点で不十分である。 (変更) ・昨年のマニラ港の大混雑による混乱は正常な状態に戻ったものの、慢性的な 交通渋滞は改善の兆しがない。 ・祝日を前年末までにFIXして頂きたい。 (2) 電力供給の不安 定、コストの割高 ・安定した電気の供給と電気料金の低減を お願いしたい。 ・電気料金が、日本、シンガポールと同等もしくはそれ以上に高い。また電気の 供給が安定していない為、停電対策として工場ではジェネレーターを設置し たり、オフィスでもUPS(Uninterruptible Power System/無停電電源装置) の設置が必要となっている。 (継続) ・PEZA企業に対する特別電力料適用契約が2012年12月で終了。このため割 引率は減少。電力売買自由化のしくみ、導入時期も非常に不透明。 (継続) 148 / 183 ・道路インフラを改善して頂きたい。特に空 港周辺を改善して頂きたい。 ・港、及び道路インフラを改善して、船がマ ニラ港についてから、数日で船便の荷物 が届くように改善して頂きたい。 ・港湾処理能力の効率化。 ・現在のマニラ港は、港湾能力だけでなく、 陸送(交通渋滞)・環境にも問題が多い。 従い、問題の少ないバタンガス港のコンテ ナ処理能力拡張・船社増加による問題解 決を進めて欲しい。 ・慢性的な交通渋滞の緩和、代替港含め港 湾処理能力向上。 ・政府による早期、又具体的な電力売買自 由化の導入時期、具体的制度の説明。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 シンガポールにおける問題点と要望 1 / 3 シンガポールにおける問題点と要望 区分 9 輸出入規制・関 税・通関規制 意見元 No 問題点 日機輸 (1) 輸出管理該非判定 ・同じワッセナー等のリストを使いつつ、微妙に適用方法や適用時期が国ごと ・国をまたがる、ワッセナー基準での該非判 ・ワッセナーアレンジメント 情報取得の煩雑 に異なる。よって国境を越えるたびに新たな該非判定情報が必要となるという 定情報の整備。 のが負担。 (例えば、CISTECのグローバル版) (継続) (2) 輸入製品登録手続 ・プロトタイプ機の評価目的で輸入する際に製品登録が必要。 ・評価の為の輸入手続き簡素化。 の煩雑 (継続) (3) 輸入関税分類HS ・中国当局と同一製品のHSコードに関して見解が異なっているものがあり、実 ・HSコードの統一。 ・http://fta.mofcom.gov. cn/topic/ensingapore.sh コード解釈の相違 務上困っている。 tml 日機輸 日機輸 16 雇用 問題点内容 要望 準拠法 日機輸 (4) FTA原産地証明の ・FTA締結国(韓国)向け輸出のFTAの原産地証明にかかる税関手続きが複 通関手続の煩雑 雑で遅れが出ている。 (変更) ・手続きの迅速化。 ・Refer to Singapore Customs website at http://www.customs.gov .sg フル工 (5) TPPの関税障壁緩 ・TPPに関する規制緩和の把握(情報収集含む)が不透明。 和の不透明 −何時から施行されるのか? −対象国はどこなのか? −対象品目(空気圧機器・潤滑装置)はいつから対象になるか? (1) シンガポール人優 ・FCF(Fair Consideration Framework)規制により熟練外国人労働者の雇 先雇用政策 用が困難かつコスト増。 (継続) ・TPPに関する情報提供。 ・Text of the Trans-Pacific Partnership 日機輸 日機輸 JEITA 日機輸 日機輸 日機輸 ・http://www.mom.gov. sg/employment-practice s/fair-consideration-fra mework/Pages/fair-cons ideration-framework.as px ・シンガポール人に対して公平な雇用の機会を与えることを使用者に義務付け ・外国人労働者のVISA取得に支障をきた ・人材省 る新規制として、2014年8月にFair Consideration Framework(FCF)が導 す可能性がある。 入された。外国人のEmployment passを申請する際に、シンガポール人向 けの求人データベ―スに最低14営業日にわたり求人広告を出すことが義務 付けられた。 (2) 外国人労働者の雇 ・シンガポール政府は特に外国人の「専門家」の入国を優遇しているが、外国 ・製造業の企業がマレーシアや中国に限ら ・Refer to Ministry of 用規制・入国管理 人労働者の入国については厳格化している。シンガポールにおける生産拠 ず、ミャンマーやインドからの労働者を雇 Manpower at http://www.mom.gov.sg の強化 点は熟練労働者の確保が困難になりつつある。 用することを許容すること。 (継続) ・各企業の雇用環境に基づき、外国人労働 者への徴税を軽減する。 ・シンガポールの若者は製造業での従事を好まず、年配労働者も減少してい る。そのため外国人労働者に頼らざるを得えないが政府の外国人労働者規 制によりコストアップとなっている。 (継続) ・シンガポール政府は外国人労働者への規制を強めており、熟練労働者の不 ・外国人労働者の雇用規制の弾力化。 足が深刻。結果として企業の人件費の負担も肥大化している。 149 / 183 ・製造業に対しFCF適用を緩和する。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 シンガポールにおける問題点と要望 2 / 3 区分 16 意見元 No 問題点 日機輸 ・FCF(Fair Consideration Framework)の導入により、本社員をシンガポー ・本社員の派遣(企業内転勤)については、 ルに駐在させる際の手続きやVISA取得に要する時間が増加する可能性が 人材バンクによる求人で集まった人材で ある。 の代替は困難であり、FCFの対象外として 欲しい。 ・シンガポールにおいて、建設労務者(ワーカー)を同国内で雇用することは不 ・国内一律の外国人抑制ではなく、工事種 可能であり、特に、建設業においては、インド・パングラデシュ・タイ・中国より 別や公共工事などへの規制の緩和・課徴 の外国人労働者に頼らざるを得ないマーケットである。 金の減免等、建設工事事情に即した柔軟 そのような状況下、昨今の生産性向上の名の下での外国人労働者減らし政 な対応を要望する。 策が取られており、その一方で、外国人労働者抑制の名の下での、課徴金 (外国人労働者の雇い主に対する課徴金=実質的税金)の引き上げ政策も 採られており、建設会社にとっての負担増となっている。 また、現在、外国人労働者は政府認定の宿舎への入居が義務付けられてい るが、絶対的な宿舎数も足りていない状況であり、且つ、その設置場所がシン ガポール一般人と接触の無いような遠隔地にあり、通勤交通費用も建設業者 にとって負担となっている。 (3) 外国人労働者の国 ・製造分野における外国人労働者は中国、香港、マカオ、台湾、韓国、マレー ・製造業の企業に対し、タイ、インド、ミャン 籍の限定 シアに限定されているが、これらの国からの労働者のコストは現地の労働者よ マー、フィリピン、インドネシア、バングラ り高い。 デシュからのより安い労働力の利用を許 (継続) 容すること。 日商 日機輸 日商 (4) 就労ビザ取得の要 件厳格化 日機輸 (5) 企業内転勤の審査 の遅延 日機輸 (6) 帯同配偶者のビザ の申請手続の煩雑 問題点内容 要望 準拠法 ・Fair Consideration Framework ・Employment of Foreign Manpower Act(外国労 働者雇用法) ・Guidelines on the Calculation of Quota and Levy Bill http://www.mom.gov. sg/foreign-manpower/p asses-visas/work-permi t-fw/before-you-apply/P ages/manufacturing-sec tor.aspx#dependency ・昨今のシンガポールにおける人口増加政策(300万人→600万人)の下、過 ・金融・証券や商社系などのシンガポール ・Employment of Foreign 去10年間に積極的に外国人の誘致を図った結果、最近になって、シンガポ 人が好むホワイトカラー層での規制と、い Manpower Act(外国労 ール人より、雇用の機会喪失・不平等や治安への影響不満などが政治的に わゆるシンガポール人が好まない3K分野 働者雇用法〉 問題となり、外国人労働者とは別の見地から、外国人流入の抑制(保護主義) である建設業界での規制の分離運用な へと緩やかに転換してきており、2014年8月からは、一般管理職種や専門職 ど、実際に雇用問題に直面する業界での 種が取得するEmployment Pass(EP)にて月給S$12,000(約110万円)以 規制緩和。 下のポストであれば日本人といえども、人材省(Ministry of Manpower)の 人材登録センター(Job Bank)でのシンガポール人雇用努力義務(2週間)が 義務付けられ、若年層の就労ピザ取得への影響が懸念されている。また、こ れまで就労ピザ取得に問題のなかったフィリピン人等の中間専門職層の雇用 に当たっては支障が出始めた感がある。 ・シンガポール人の公平な雇用を目的に2014年8月から導入されたFair ・企業内転勤は企業の自己申告をベース ・Fair Consideration Framework Consideration Frameworkの下、WTO GATSにて本来不要となるべき企 にFCFの対象外として欲しい(企業の一 業内転勤の場合も、政府の運営する求人広告への掲載等の手続きの対象と 層の域内ハブ化促進により自ずと社員の なったり、企業内転勤の審査に相当期間を要するケースがあり、スムーズな企 多国籍化、シンガポール人登用増は図ら 業内転勤の妨げになっている。 れると考える)。 ・家族帯同時、配偶者のビザ申請用に卒業証明書が求められる場合がある。 ・帯同家族のビザなので本人のビザをもと (継続) に発行頂く事をして頂きたい。 150 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 シンガポールにおける問題点と要望 3 / 3 区分 16 意見元 No 問題点 問題点内容 日商 (7) 人件費の上昇 ・現地人材の活用に伴う人件費を中心に、現地でのビジネスコストが年々上昇 ・現地人材の積極的な活用に対する税制 しており、今後の更なる事業拡大の上で、ボトルネックとなりかねない。 上のインセンティブ等を拡充して頂きた い。 ・現地開発ニーズが高まる新興国において、当該国における第一国出願義務 ・第一国出願義務の緩和撤廃、又は法令条 が法令で規定されている国が依然として多いが、その法令が明確でないた 文の明確な規定をお願いしたい。 め、有効な知的財産権の確保が困難な場合がある。 ・多数国間での取り決めなどにより、国を跨 また、多数国間にまたがる研究開発活動が必要とされる今日、複数国での第 る研究開発への第一国出願義務の適用 一国出願義務が抵触するリスクが懸念される。 緩和などを推進していただきたい。 (継続) ・TPP実施に伴うアクセスコントロールを含む技術的手段の回避に対する民事 ・アクセスコントロールの回避規制の弊害が 救済・刑事罰の規定を導入することにより、著作権で規定される排他権に係る 生じないようにして欲しい。 行為のみならず、排他権とはされていない著作物の視聴や使用行為に対し 著作権保護に名を借りたプラットフォーム て大きな影響を及ぼすことを強く懸念する。 保護という弊害が生じることが、産業界及 また、正当な機器、部品、チップ等の製造・販売・サービス提供へのサイドエ び利用者のみならず著作権法の権威であ フェクトが生じることのないようにするべく、製品開発や研究開発の萎縮を招 る複数の有識者からも指摘されているとこ かないよう適切な除外規定を整備されるよう要望する。 ろ、コンテンツ保護を実現しつつ、弊害が なお、衛星放送のデコード規制(知的財産権保護の権利行使)に関しても、同 生じないような規制となるよう、お願いした 様に一般の事業者の研究開発等を阻害しないような配慮が望まれる。 い。 ・TPP実施に伴う著作権侵害罪の一部非親告罪化により、被害者が被害回復 ・非親告罪化の対象を限定して欲しい。 を求める意思がない場合でも当局が職権で刑事手続を開始できることになる ことにより、創作・表現行為について萎縮効果が生ずることを強く懸念する。 いわゆるデッドコピーや、それに準じたものに限定するなど、著作権侵害に該 当するか否かの判断が困難な場合に刑事告訴される可能性が生じないように されたい。 ・特許出願の願書に発明者の国籍等の記載が求められている。 ・願書に発明者の国籍や番号の記載の義 個人情報の関係から国籍情報を取得する行為は手続き上大変煩雑となって 務化をなくす。 おり、出願人において負荷となっている。 ・2015年第4半期公布、2016年第4半期施行といったプランで、具体的な法文 ・公布が予定よりも遅れるのであれば、施行 案の提示もなく2015年にTBT通報された。2015年中に公布されたとも確認 時期を遅らせていただきたい。 できていない。 ・EUと同様に「同等の個人情報保護を与える国」に出す場合を除き、個人の同 ・EUと同様、日本が「同等の個人情報保護 意なく個人情報の越境移動を原則禁止しており、データの活用に支障を来た を与える国」である認定を取れるよう、政府 す虞がある。 間で迅速に協議を進めてほしい。 (継続) ・中古自動車に関する税制改訂、輸入規制の変更が事前の周知なしで行われ ・事前に情報を通知して欲しい。 ている。変更がなされた際の、輸出者側のキャンセル等処理にかかる負担が ・規制変更までの猶予期間(周知期間)が 大きい。 欲しい。 ・インドネシアによる焼き畑等が原因となり、シンガポールまで煙が流れてくるこ ・インドネシア政府との折衝。 とで生じるヘイズ(煙害)であるが、昨年は例年以上にかなり状況が酷く、今年 ・環境問題に対する真摯な対応を求めても も同様に酷い状況になることが予想されている。酷い日は息苦しさや眩暈、喘 らいたい。 息を催すケースもあり、深刻な環境問題を引き起こしている。 17 知的財産制度運 日機輸 用 (1) 不明確な第一国特 許出願義務の法令 規定 日機輸 (2) アクセスコントロー ルの回避規制導入 による弊害 日機輸 (3) 著作権侵害に対す る刑事罰の非親告 罪化による弊害対 策の必要 日機輸 (4) 特許出願の願書に おける発明者の国 籍等の記載要件 (1) RoHS案の公布時 期・内容が不明 22 環境問題・廃棄物 日機輸 処理問題 23 諸制度・慣行・非 日機輸 能率な行政手続 (1) 個人情報の越境移 動禁止措置実施の 国際協議不足 24 法制度の未整 備、突然の変更 日商 (1) 突然の税制改訂・ 輸入規制改正 26 その他 JEITA (1) ヘイズ(煙害)被害 の深刻化 要望 151 / 183 準拠法 ・Text of the Trans-Pacific Partnership, Article 18.68 ・Text of the Trans-Pacific Partnership, Article 18.77 ・G/TBT/N/SGP/24 ・Personal Data Protection Act 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 スリランカにおける問題点と要望 1 / 1 スリランカにおける問題点と要望 区分 意見元 No 問題点 14 税制 日機輸 (1) 送金税の恣意的課 ・スリランカでは、非居住者企業が、海外に送金する場合には10%の税金を支 ・実際の送金時に課税をしてほしい。 税 払わなければならないということだが、スリランカから日本に送金がされていな いにも関わらず、送金税を納付させられた。 問題点内容 要望 17 知的財産制度運 自動部品 用 (1) 知的財産制度の恣 ・役人が当社の商標登録及びロゴを認めてくれない。 意的運用 23 諸制度・慣行・非 日商 能率な行政手続 (1) 延期等による長期 ・訴訟ケースが多く、かつ1件1件の結審まで多大な時間を要する。コストも膨大 ・抜本的な裁判制度の改定を望む。 を要する裁判制度 となる。頻繁に裁判が延期となる。これまで、裁判長欠席、弁護士不在、期日 までに証拠提出ができなかったことにともなう猶予等の理由による延期があっ た。また延期時に次回の裁判開催日が3∼6ヶ月先に指定されるケースがあっ た。 152 / 183 準拠法 ・商標登録及びロゴを認めて欲しい。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 台湾における問題点と要望 1 / 6 台湾における問題点と要望 区分 1 外資参入規制 意見元 No 問題点 日機輸 (1) 煩雑な審査手続き ・台湾政府経済部投資委員会は、台湾に進出する不明瞭な法・規制制度により 外国投資家に厳しい要求を課す。 (継続) (1) 台湾籍船使用要求 ・政府系機関の契約履行においては、右記法律により台湾輸入貨物の数量も しくは金額の50%以上を台湾籍の船舶輸送業者を使用することが規定されて いる。しかしながら、コンテナ貨物であれば台湾籍の船舶業者は複数あるが、 重大貨物を輸送する在来船を保有する台湾籍の船舶業者がいないため、全 ての政府系機関契約案件に本法律を規定することに不都合が発生する。 (継続) (1) 高輸入関税 ・日本酒の輸入関税が40%もかかる。台湾産品と比較して、もともと高単価高 品質の日本産日本酒は、競合になりえない。 ・腕時計の輸入関税が最大5%と高い。 (継続) ・競合他社が地場企業の市場で、当社商品は日本からの輸入部品を使ってい る商品があり、関税が当社のコスト競争力低下の一因になっている。 (継続) (2) 中台FTAによる中 ・台湾は中国とECFA(両岸経済協力協定)を締結しており、製品の輸入関税 国製品との関税格 が日本製品より低い。 差 台湾と中国との間の関税がなくなり、規格も近づく可能性が高いので、中国製 の安い商品との競争になる。 (継続、要望追加) (3) 税関により異なる関 ・税関によって同じ製品でも関税が異なり通関が困難。 税率 (継続、要望追加) (4) 本人入国前到着荷 ・本人入国前に荷物が台湾に到着すると全量課税となる。 物への課税 (継続) (5) 輸入承認(I/L)制 ・2002年4月15日、鉄鋼製品に対して輸入申告の義務付け(471品目)。 度 2004年10月19日、輸入申告制度撤廃(465品目)。 政府の貿易推進政策に加え、鉄鋼製品の不足を考慮して決定した。残り6品 目(鉄筋、H形鋼など)は、公共工事の安全品質を考慮し、撤廃せず(適用持 続)。 (継続) (6) 日本産和牛の輸入 ・BSEを理由としているが、日本産和牛の規制があり、料理を提供できない。代 禁止 わりにオーストラリア産・アメリカ産品を使わざるをえず、本物の和食の味を提 供できない。 (7) AEO相互承認制 ・日本、台湾共にAEO制度を導入しているが、相互承認制度がない。 度の不在 (継続) 2 国産化要請・現地 日機輸 調達率と恩典 9 輸出入規制・関 税・通関規制 日商 時計協 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 日鉄連 日商 日機輸 日機輸 問題点内容 要望 (8) 輸入時の製品登録 ・プロト機の評価目的で輸入する際に製品登録が必要。 の煩雑 (継続) 153 / 183 準拠法 ・透明で予見可能な審査制度の設置。 ・“在来船での輸送を除く台湾輸入貨物の ・政府機関及公営事業機構 数量もしくは金額の50%以上・・・”というよ 進口物資機材海運送作業 うに、在来船輸送は50%規定から除外す 辦法(発布日期:民国94年 るように法律を修正頂きたい。 1月11日) ・日本酒の関税引き下げを求める。 ・関税の撤廃を要望する。 ・関税法 ・台湾-日本間での貿易自由化(関税撤廃) が望ましい。 ・日台間の自由貿易協定の締結。 ・発足した新政府による連携モテルの構 築。 ・税官吏の知識向上。 ・基準の明確化。 ・本制約の撤廃をして頂きたい。 ・制度の撤廃。 ・日本産和牛の解禁を求める。 ・相互承認の締結を要望する。これにより、 台湾国内での優遇措置に加え、日本国内 での優遇措置が期待できる。 ・評価の為の輸入手続き簡素化。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 台湾における問題点と要望 2 / 6 区分 9 12 為替管理 意見元 No 問題点 日機輸 (9) 関税免税申請マス ・電力業者が台湾に輸入する貨物において、台湾国内で製造されていないこ ・経済部能源局による関税免税申請マスタ ・「海関進口税則」第84条 ターリストの確認作 とを経済部能源局が確認した貨物については、台湾輸入関税が免税となる。 ーリストの作成要覧を発布して頂き、能源 増注12規定 業の遅延 台湾国内で製造されていない貨物の一覧(マスターリスト)を経済部能源局が 局内確認作業日数も併せて明文化して頂 確認する作業時間、確認ポイントなどが明確になっていない。また能源局担 きたい。 当者によっては確認作業をタイムリーに行うことができず、その間に膨大な関 税の一時立替が発生する。 (継続) (1) 資本流出規制 ・韓国ウォン、台湾ドルともに、国外に持ち出すことが禁止されている(資本流 ・外国為替取引の自由化。 ・外国為替管理法 出規制)。 日機輸 JEITA 日機輸 JEITA 14 税制 日商 建産協 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 問題点内容 要望 準拠法 (2) 居住者・非居住者 ・居住者と非居住者間(インターカンパニー)での資金貸出、預入実施に制約 ・居住者と非居住者間での資金貸出、預入 ・外国為替管理法 間資金貸出・預入 があり、当局の認可が必要。 の自由化。 規制 (1) 租税条約未発効に ・日本からの役務等の提供について20%の源泉税がかかること。台湾で提供さ ・2017年1月から租税条約が発効予定です よる高い源泉税課 れない役務は日本から持ってこざるをえず、そこに20%もの税金がかかるの がスムーズな運用が図れるよう希望する。 税と二重課税 は厳しい。 ・台湾での生産に関連する技術支援料、ロイヤルティを日本に送金する場合、 ・今後日台間の租税条約の締結により現状 台湾で20%の源泉徴収課税を賦課されるため、本社の技術支援等に関する の20%から10%に減税が予定されている コストの負担を現地側が回避しようとする傾向がある。 が更なる引下げをお願いしたい。 ・現在、日台間での包括的租税協定は未発効で、国際運輸業に限定した租税 協定が実施されているのみである。 (例)日台間における配当、利息およびロイヤルティの源泉税率は20%と高率 であるが、日本との租税協定締結国については、日本への支払にかかる 源泉税率が5%∼15%となる軽減措置がとられている。 (継続) ・現在、台湾人社員を研修目的で一定期間日本への派遣を行い、日本現地で ・日台間で所得税金条約を締結し、二重課 の給与支払い、台湾サイドでの人件費負担を行った場合、日本で発生する税 税を解消していただきたい。 金支払いに加え、台湾においても、人件費負担額に応じた課税が発生してお り、二重課税となっている。 台湾-日本間における人材交流ならびに、研修による人材育成を図る中、費 用の負担が増加し、結果的に台湾における技術力伸張と人材育成に障害と なっている。 (継続) (改善) ・2015年11月26日、二国間民間租税取決めが締結され、2017年1月1日から実施予定。 (2) 損金算入証憑の名 ・台湾国外で発生した費用の損金算入証憑書類として、Debit Noteではなく ・台湾の法律に基づき、現在、全てが 称の不適当 Invoiceという名称の請求書を入手するよう定められているが、名称が実態に Invoiceでの決済となっているが、理想とし そぐわず、実務処理に支障をきたしている。(通関を伴う場合はInvoice、通関 は国際的商慣習に則り、Debit Noteも損 を伴わない場合はDebit Noteという国際的商慣習で仕事ができない。) 金算入証憑書類として扱う事を認めて欲し (継続) い。 154 / 183 ・台湾国税局解釈通達[中 華民國99年8月30日 財 北國税審一字第 0990245351號] 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 台湾における問題点と要望 3 / 6 区分 14 意見元 No 問題点 日機輸 (3) 未処分利益への所 ・台湾の所得税法には第66条9項「未処分利益への10%課税」が存在。その目 ・在台外資系企業の未処分利益への10% 得税課税の不合理 的は、企業が配当を減らし未処分利益とすることによる税収不足を補うことで 課税の廃止。 あるが、そもそも在台外資系企業については、台湾政府が意図する上記効果 (例)香港、シンガポール、韓国、日本等 が薄い上、永続発展を志向する在台外資系企業にとっても、事業を通じて獲得 のアジア先進国各国においては、す した資金を再投資に充当し更なる事業拡大を行う上で不合理な税制と言える。 でに未処分利益への所得税課税が廃 (継続) 止されている。 (4) 未処分利益10%追 ・非居住者株主(個人及び営利事業)の受取配当(総額)に対して、本来は、未 ・外資企業に過去に納付した未処分利益 加営利事業所得税 処分利益の10%で追加される営利事業所得税を、当該配当(純額)に係る台 10%追加営利事業所得税の「全額」を当 の源泉税額控除の 湾の源泉税額から「全額」で控除できるが、税法改正後、「半額」で控除するこ 該配当(純額)に係る台湾の源泉税額から 半減 ととなった。 控除して頂きたい。 (継続) (5) 国税当局の税務調 ・長引く台湾経済の低迷、高齢化による労働人口の減少、および、台湾経済成 ・台湾島内の投資環境を整備することにより 査の強化 長促進を目的とした税制改革(法人減税等)が、現在の深刻な税収不足を招 企業活力を活性化させるほか、内需型へ いた大きな要因として考えられる中、税収不足を補うための一つの手段とし の産業構造の転換に向けた政策実施等 て、台湾国税当局による企業への税務調査における査察姿勢が近年、非常 により、根本的な税収不足を補い、上記問 に強硬なものとなってきている。 題を解決してほしい。 (継続) (6) 外国人出向者の所 ・台湾に勤務する外国人出向者の所得税課税対象額に医療費ならびに所得 ・引越し代、光熱費、住居費などを含めなく 得税課税 非加算 税見合が含まれ、雇用企業が負担を行う。 てもよいことになっているが、企業が負担 項目の拡大につい (継続) する医療費ならびに所得税見合について て も同様に対象外としていただきたい。 (7) 日本からの送金に ・金利や配当等を日本から台湾へ送金する際には、日本の法律に基づき、源 ・将来的に一層海外との活発な経済連携を 係る台湾の外国税 泉徴収税(20.42%)が課されるが、台湾で外国税額控除を受ける場合、所得 目指している台湾にとってOECD各国で 額控除申請手続の 税法第3条第2項の但書により、本邦源泉税の納付確証として税務署の発行 は採用していないような煩雑な手続きは取 煩雑 する納税証明書以外に、台北駐日経済文化代表処の査証(いわゆるVISA) るべきではなく、手続きの簡素化を要望す が必要となり、利便性が阻害されている。このVISAを不要とし、納税証明書 る。 のみにより台湾で外国税額控除が受けられるようルールの改正を検討頂きた い。 (内容、要望ともに変更) (8) VAT還付申請の限 ・VAT還付については商業登録抹消・会社組織解散時にしか還付請求する事 ・月次・年次等のVAT還付請求権の付与を 定 が出来ず、日本本社側の税務ポジション管理、外貨ポジション管理の観点で 要求させて頂きたい。 支障を来たす可能性がある。 (9) 商社等の転売差益 ・商社等が輸入取引を行う際に、当社販売先が輸入名義人となる場合に、商社 ・「国内営業人‘甲’が、国内買受人‘乙’か への営業税課税の 等の転売差益に対する営業税の負担を商社等が負うことにより採算の圧迫要 らの注文に基づき、国外メーカーの‘丙’ 不合理 因となっている。当社(台湾住商)が台湾内の‘A’より注文を受け、台湾外の に発注し、物品は直接‘乙’名義にて輸入 ‘B’より物品を購入して‘A’に納入する取引において、当社はその形態が販 するとした場合、‘甲’の受取転売差額に 売収入であろうと、コミッション収入であろうと、購入者である‘A’に対して統一 ついてはコミッション収入とみなされ、‘甲’ 発票を発行するべきであり、当社からみた仕入先である‘B’に対して、購入者 は2連式の統一発票を‘丙’に対して発行 の立場である当社が統一発票を発行するのは、販売者が購入者に対して統 しなければならない」とした財政部2008年 一発票を発行するという、当り前の手続きに反し、本質的に矛盾している。 10月29日付台財税字第09704550620号 通達の廃止を要望する。 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 問題点内容 要望 155 / 183 準拠法 ・所得税法第66条9項 ・所得税法第73条の2 ・中華民國99年3月12日 台財稅字第09804119810 ・所得税法第3条第2項但 書 ・財政部2008年10月29日 付台財税字第 09704550620号通達 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 台湾における問題点と要望 4 / 6 区分 意見元 No 問題点 16 雇用 日機輸 (1) 有期雇用契約社員 ・有期雇用は、季節性、臨時性ある仕事のみ認められている。 確保の不安定 (変更) (2) 技術者、管理者の ・技術の低さ、賃金の問題で、過去数年の間に多くの台湾人が就労のため海 人材不足 外に流出し、技術人材と管理職が不足している。 この問題はさらに深刻化している。 (追加) (3) 派遣労働者比率制 ・現行準備中の「派遣労働者保護法」の草案には「派遣雇用数を従業員総数の 限 3%以下」という制限がある。但し、大量に派遣社員を雇用した製造業には、 派遣社員数を全体の3%以下に抑えることが難しい。 (継続) (4) 所定労働時間及び ・台湾の法律(労基法32条規定)においては、所定労働時間の弾力設定なら 残業時間上限の制 びに残業時間の上限管理に一定の制約がある。本制約下においては、季節 約 商品の生産などに合わす柔軟運営が困難になり、台湾国内での生産の競争 力が低下になる可能性がある。 (継続) 日機輸 日機輸 日機輸 日商 (5) 日商 (6) 17 知的財産制度運 日機輸 用 (1) 日機輸 (2) 問題点内容 要望 準拠法 ・柔軟な要員調整が保証される制度を確立 して欲しい。 ・(台湾への)技術移管と妥当な給与の設 定。 ・投資環境整備。 ・人材が集まる環境を作っていただきたい。 ・3%以下の制限を緩和していただきたい ・日本における所定労働時間の弾力運営 ・日本:労基法第32条の2 化(1年単位での所定労働時間設定な から第32条の5、第36条 ど)、「36協定 特別条項」的な弾力運営 台湾:労基法第32条の2 等の導入をご検討いただきたい。 ・または現在台湾国内所定労働の時間改 定草案における法定残業時間を現在の月 46時間から60時間に変えると検討されて いるが、休憩日(通常土曜日)の最初8時 間の勤務を法定残業時間から除外してい ただきたい。 退職金制度への外 ・外国人の場合は新規雇用でも新制度の退職金制度に入れない。 ・台湾人同様に外国人も入れるようにして欲 国人の加入不可 しい。 サービス提供に係 ・日本の調理・サービスを提供するためには日本人の指導が欠かせないが、容 ・日本のサービス・商品を導入する場合は、 る外国人の就労許 易に就労許可・居留許可がおりない。外国人を入れたくない考えは日本も同 台湾人労働者では代替できないので、容 可・居留許可取得 様なので理解はできるが、ハードルが高すぎる。 易に許可が図れるようにして欲しい。 の困難 特許法における間 ・台湾の特許法上には間接侵害の規定がないため、他人が特許製品の生産に ・間接侵害に関する日本やアメリカなどの 接侵害の規定の不 のみ用いる物(専用部品)を生産、販売することや、特許方法の使用にのみ用 特許法と同等な規定の新設。 備 いる物を生産、販売等することに対する特許権者がとれる手段が限られる。 (継続) 特許申請における ・台湾へのパリルートによる出願時には、優先権証明書の提出義務があるた ・諸外国と同様に、優先権証明書の提出義 ・台湾 専利法(29条) 優先権証明書の提 め、日本の出願人は日本特許庁への優先権証明書の発行申請と台湾へのオ 務を無くしてほしい。 ・日台特許等優先権書類電 出義務 リジナル優先権証明書の郵送をする必要があり、手続きの負荷が大きい。な ・出願人を介在せずに特許庁間で優先権 子的交換了解覚書(2013 お、2013年12月に優先権書類データの電子的交換の制度が日台間で始ま 主張に必要な情報(データ)を共有するよ 年12月から運用開始) http://www.jpo.go.jp/tet ったので、郵送の代わりに電子的交換を利用することも可能となった。しかし うにしてほしい。 uzuki/t_tokkyo/shutsug ながら、電子的交換の制度を利用するには、出願人側からの申請が必要であ an/tipo.htm って出願人に負荷がかかる。出願人に対する優先権証明書の提出義務がな い国(US、EP、CNなど)は各国の特許庁と日本特許庁間において電子で出 願情報を共有しているため、出願人による証明書提出が不要である。特許庁 間において電子で出願情報を共有できる制度に変更していただきたい。 (変更) 156 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 台湾における問題点と要望 5 / 6 区分 19 工業規格、基準 安全認証 意見元 No 問題点 日機輸 (1) EV関連規格・規制 ・EV(電気自動車)産業におけるインフラ整備(規格、規制、安全規格)が不足 の未整備 している。 (継続) (2) LED照明のCNS ・自社LED照明を台湾国内で販売する際に台湾独自のCSN認証制度を個別 認証制度の煩雑 に取得しなければならない。LEDは商品サイクル、部品変更スピードが早い ため、コスト、時間が増大する懸念がある。 (継続) (3) 適合性評価手続き ・2013年8月8日、標準検験局(BSMI)が溶融亜鉛めっき鋼板/コイルに対する 適合性評価手続きを導入する旨、WTO TBT通報。 2013年12月25日、BSMIが上記品目に対する適合性評価手続きを2014年3 月1日より導入する旨、官報ドラフトを公布(中国語のみ)。 なお、①再輸出向け、②自動車/自動二輪用は適用除外。 2014年5月28日、BSMIが本適合性評価手続きの導入を廃止する旨、官報 告示。(今後の導入については当局が業界関係者と協議、検討中。) (追加) (4) CNS検査・サンプ ・CNS検査に多くの時間とコストがかかる。 ル輸入手続の煩雑 展示サンプル輸入等の手続きも依然として手間と工数かかる。 US$1000以内という規定が適用されにくい。 (内容、要望ともに変更) (5) 新冷媒空調製品の ・台湾では新冷媒(R32)を搭載された空調製品の関連法令が定められていな 規格・基準の関係 いため、台湾仕様空調製品の開発・投入が困難。 法令の未制定 (1) 独自の電池リサイク ・資源の有効利用や廃棄物による環境汚染の防止のため、各国、各地域でリサ ルマーク イクルに伴う法規制が成立している。電池においても同様であり、様々なマー クを電池本体や電池を同梱する製品の取扱説明書への表示が義務付けられ ている。電池及び電池使用製品のメーカーにとって、それらを間違いの無い ように管理することが大きな負担になっている。 日機輸 日鉄連 日機輸 日機輸 22 環境問題・廃棄物 日機輸 処理問題 日機輸 問題点内容 要望 準拠法 ・台湾にはEV産業が発展しやすい土壌が あり、ビジネスチャンスが見込めるため、規 格や規制の早期整備を要望する。 ・日本国内の試験基準との相互認証制度の ・CNS認証制度 整備や共通規格の採用等、試験制度の簡 素化が望まれる。 ・措置導入の見合わせ、適切な適用除外規 ・商品検査法 定の設置。 ・商品検査登録法 ・JIS規格取得製品の、検査なしでの台湾 への輸入の範囲を拡大していただきた い。 ・サンプル輸入手続き制度の緩和。 ・台湾当局に法令の早期制定をお願いした い。 ・各国独自のマークを採用するのではなく、 統一された世界標準を作成する動きをし て頂きたい。 (継続) (2) 環境関連法規則の ・EUから始まったRoHS(電気電子製品有害物質含有規制)やWEEE(廃電気 ・新たな法律を制定するにあたっては、既 国際的不整合 電子製品指令)、REACH規則などは、類似の法律を他国が取り入れることが に他国で実施されている類似の法律があ 多い。その際、要求事項や製品へのマーキングデザインに差異があると、メ る場合、できる限り要求事項等を先行例と ーカーにとっては多大な負荷・負担となる。 統一するよう努力してもらいたい。 <事例> −中国「廃棄電気電子製品回収処理管理条例」 −インドWEEE −台湾RoHS 等で差異が発生 157 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 台湾における問題点と要望 6 / 6 区分 22 意見元 No 問題点 日機輸 (3) 廃棄物管理の不十 ・廃棄物処理の管理が効果的になされていない。 分 ・環境に関するより詳細な管理。 日機輸 (4) 環境ラベル取得の ・環境ラベル取得時の認証過程において、基準に明文化されていない、或い 認証における基準 は基準の文章からは到底想像できない事項を要求されることがある。 の不透明 事例:国内の他の法律を引用して環境ラベル取得の基準として用いられる。 また基準には無い、製品の材質の名前/割合が求められたケースがあった。 ・環境ラベルの運用は、基準に明記されて ・台湾グリーンマーク いる事項の範囲に従って行っていただき たい。また明文化されていない運用につ いては早期に明文化していただきたい。 (1) 規制情報の参照先 ・規制情報のwebsiteのURLが(予告なく)頻繁に変更されるため、情報収集 の頻繁な変更 に非常に負荷がかかる。 例:既存物質インベントリーの検索ページ (継続) (2) 賃貸借契約の慣行 ・賃貸人から引渡し時の履行保証を求められ日本にはみられない慣行であり、 の特異性 ホテルのように賃貸借面積が大きいと金融機関への保証料の負担がホテル 開業前の費用でもあり負担となる。 ・ホテル事業の場合に限らず、賃貸借面積が日本の専用使用スペースでなく、 それに大公(共用スペース)が入居する各テナントの専用使用面積で割振ら れるため、1.2倍程度に拡大する。 ホテルのように賃貸借面積が大きくなると、ホテル収支計画を大幅に悪化させ る。現地では月坪単位で協議するのが一般的。 ・一度公表した情報のURLは変更しないで ・職業安全衛生法 欲しい。 ・毒性化学物質管理法 (1) 補修部品保有期間 ・家電商品の補修部品保有期間が法律上定められていないため、補修部品を の法制化不備 長期保有することが経営負担になっている。 長期間商品を使用いただいた顧客より修理要望をいただいた際に、部品在 庫切れによる商品紛争リスクがある。 (継続) (2) 下位規則やガイド ・上位の法規制が発効しているにもかかわらず、その法律を実際に運用するた ライン等の発行遅 めの下位規則、規制物質リスト、ガイドライン等が公表されるのが遅く、実際の れ 対応が困難。 (継続) (3) 突然の税制改訂・ ・中古自動車に関する税制改訂、輸入規制の変更が事前の周知なしで行われ 輸入規制改正 ている。変更がなされた際の、輸出者側のキャンセル等処理にかかる負担が 大きい。 ・法制化ならびにガイドライン作りを要望す る。 23 諸制度・慣行・非 日機輸 能率な行政手続 日商 日商 24 法制度の未整 備、突然の変更 日機輸 日機輸 日商 26 その他 日機輸 日機輸 (1) 公共料金の上昇 問題点内容 要望 準拠法 ・アナウンスを徹底すること。 ・外資系企業の不動産取引を活発化させ、 従来のローカルルールを改善していただ きたい。 ・下位規則やガイド等の準備をしてから法 ・職業安全衛生法 律を発効して欲しい。(準備が出来るまで ・毒性化学物質管理法 は発効しないで欲しい。) ・事前に情報を通知して欲しい。 ・規制変更までの猶予期間(周知期間)が 欲しい。 ・政府施策により公共料金が上昇する懸念あり。 (継続) ・水道光熱費の上昇が続き、原材料費の変動が価格上昇につながっている。 ・投資側(雇用者)に対する固定コスト緩和 ・年金 【経過】 体制整備。 ・労働保険金 上昇傾向は止まっている。一方で、雇用側負担とする法的福利厚生に関する ・健康保険金 人件費コストが上がりつつある。 (内容、要望ともに追加) 158 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 タイにおける問題点と要望 1 / 13 タイにおける問題点と要望 区分 1 外資参入規制 意見元 No 問題点 日製紙 (1) サービス業への外 ・外国企業に対する事業参入制限、ライセンス取得義務があり、とくにサービス 資参入規制 業(請負業含む)への外資出資比率規制があり、外資に対する事業参入を規 制している。 (継続) ・外国人事業法による、外国企業のサービス業への参入制限が残存する −電機・機械製品などの製造販売のみでなく、有料メンテナンスサービスなど のサービス業を同時に行うことは外国企業(株式数の過半数を外国人また は外国企業が占める会社)は不可。 −エレクトロニクス業界では、ハードの差別化に加え顧客サービスの優劣が 重要な競争要因であり、サービス分野の外資出資比率規制により顧客の利 益が損なわれている。 (継続) ・外国人事業法による、外国企業に対するサービス業分野への参入規制が依 然存在するため、経営上の関与・貢献度に応じた株主構成を実現する上で障 害がある。 ・飲食業の外資参入規制により、50%以上の株式を取得できない。 ・卸売業・小売業を含むサービス業については内国資本50%超が必要との規 制があるため、日系企業を含む外資企業のタイ国内への市場開拓投資が不 十分なものに止まっている。 日機輸 日機輸 日商 日商 日機輸 問題点内容 要望 準拠法 ・外資参入規制の緩和。 ・外国人事業法 ・外資規制の即時撤廃。 ・外国人事業法の撤廃又は緩和の方向で の改正。 ・外国人事業法 ・外資規制の撤廃。 ・外国資本によるタイ市場への投資を進め るため、外資50%超で卸売業・小売業を 営めるよう制度改正を行ってほしい。 ・外国人事業法 ・外国人事業法(Foreign Business Act) 日商 (2) 外資マジョリティ出 ・外国人事業法により、原則として外資50%以上の出資が禁止されており、タイ ・タイ国内の産業育成のためにも、マジョリ ・外国人事業法 資制限 資本のパートナーと合弁を組む必要がある。 ティー出資の容認などの条件緩和措置を 広げてほしい。 ・外資比率50%以上の企業は外資企業として規制対象業種への参入禁止(特 ・引き続き外資規制の緩和を要望。 ・外国人事業法 にサービス業)。当該規制事業に参入するためには内資企業経由規制業種 に参画する必要ある。また、内資企業のステイタス維持のために内資企業を 通じた増資に応じることが困難であり、資金調達の面でも制限が課せられる。 日機輸 (3) ゾーニング法によ る工場拡張規制 日商 6 外資優遇策の縮 日機輸 小 日機輸 日商 ・ゾーニング法により、工業団地外にある製造会社では、敷地内であっても、工 ・ゾーニング法の基準見直し。 場の拡張が認められない。 (継続) (1) BOI税恩典取得の ・クラスター制の導入で電気製品製造ではインターネットに繋がった製品につ ・複数の恩典をまとめることはできないか? ・BOI法 ための実務負担の き法人税の減免が得られることになった。ただし特定の機種毎に損益計算し ・税恩典申告の簡素化。 過大 税計算することは実務上手間がかかるため、税恩典を得られるメリットが、管 理手間が増えるデメリットに相殺されてしまう。 (2) クラスター制度へ ・2015年より、新投資優遇制度(クラスター制)が運用開始となった。電機産業 ・既進出企業/新投資への、従来恩典継続 の変更によるBOI の新投資プロジェクトにとって新制度は、従来のゾーン制で享受していた優 を加味した奨励策への見直し。 投資優遇措置の縮 遇措置に比べ大幅に低いものとなっている。 小 ・従来の工業団地等のエリアにおけるBOIから、品目によるものに変更されて ・投資案件における優遇制度の見直し。 きており、より投資が高度なものでないと優遇が受けられなくなってきている。 159 / 183 ・投資委員会布告 ・第2/2557号 ・第10/2558号 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 タイにおける問題点と要望 2 / 13 区分 意見元 7 外資法運用手続 日機輸 日製紙 8 投資受入機関の 日機輸 問題 自動部品 9 輸出入規制・関 税・通関規制 時計協 日製紙 日機輸 自動部品 自動部品 No 問題点 問題点内容 要望 (1) BOIの新投資奨励 ・2015年1月よりBOIの新規申請分より、新しい恩典方針が施行された。今後 制度の不明確 の申請の認可状況と、現行の更新が行われるか不安である。 (継続) ・2015年1月1日以降、新投資奨励制度が開始された。 新投資奨励、現行投資奨励それぞれの制度で対象となる業種、恩典内容が 異なる。旧制度での承認企業は引き続き期限まで恩典を享受することができ るが、事業拡張が制限されるなどの問題点がある。また海外からの直接投資 の減少、海外への事業移転が進み国内景気の悪化が懸念される。 (継続) (1) BOI恩典での輸入 ・BOI恩典付きの設備輸入には、申請からBOIの承認まで時間(実動30日以 承認手続の遅延 上)がかかる。そのため、BOIで承認されていない設備や部品は、BANK GURANTEEまたはキャッシュで関税、VATを一旦払い、後から還付というフ ローになっている。Paperless Systemの運用開始により、一部の輸入品(治 工具や金型など)は承認リードタイムが短縮された。しかし依然として設備に 関しては改善されていない。 (内容・要望ともに変更) (2) 中古機械の輸入時 ・2015年Startの新投資奨励制度施行により、今までは、10年以内の中古機械 BOI恩恵の変更 は輸入関税が免除され、10年経過した機械も関税を払えば奨励事業に使用 できたが、新制度では、5年を超える中古機械は、関税の有無に関わらず、奨 励事業に使うことが出来なくなった。 (1) 高輸入関税 ・クロックの関税は20%で高率である。 (継続) ・輸入関税がゼロとなる輸入相手国を拡大する必要がある。 (継続) ・単機能プロジェクタが無税(ITA製品)である一方で、多機能プロジェクタに高 関税を課す国が散見される。 (継続、要望一部削除) 準拠法 ・認可・不認可の具体的な情報の開示。更 ・BOI法 新の具体的な期限の明示。 ・柔軟な制度運用。 ・情報公開の早期化。 ・外国人事業法 ・電子化/簡素化してほしい。 ・BOI恩典での輸入手続き ・承認までのプロセスを迅速化して欲しい 運用 (30日以下)。 ・設備輸入/関税還付手続きへのPaperless System導入。 ・多くの外資系企業にとって、利便性の高 い以前の制度に戻して欲しい。 ・新投資奨励制度 ・関税率の低減及び撤廃。 ・輸入関税がゼロとなる輸入相手国を拡大 し、投資環境良化を図る。 ・問題解決への働きかけをご検討いただき たい。 ・今後の動向についても継続的に情報をご 提供いただきたい。 (2) 日タイEPAでの自 ・一部のHSコードで日タイEPAのFTA特恵関税の適用を受けられない問題が ・妥結に向けた交渉継続。 ・日タイEPA 動車部品の適用除 発生している(当社該当品目:8302.30、8483.30、8708.29)。タイ側主張「完 外 成車メーカーのみが対象であり、自動車部品メーカーは対象外という認識で ある」に対し、経済産業省自動車課より自動車部品に関しても対象として頂き たい旨、交渉されているが改善が見られない。 (3) 日タイEPAの関税 ・OIE: Office of Industrial Economics(タイ工業省工業経済局)による日タイ ・OIEや税関等々の各政府機関の間の連 ・JTEPA 還付の困難 EPA(JTEPA)での関税還付に関する課題: 携改善、役割/分担の明確化。 OIEによるJTEPAの証明書発行が遅れた。OIEと合意の元、この発行が遅 ・手続きの明確化/明文化。 れた間は、一旦弊社から当該期間の関税分を納付するものの後に還付申請 を行うことで還付いただけることになっていた。還付申請を行ったもののOIE は申請内容に齟齬があるとの指摘。これに対しエビデンスなどを準備し何度 も説明するもOIEとLaem Chabang customsの盥回しとなる。現在外部機関 を入れて継続対応中。 160 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 タイにおける問題点と要望 3 / 13 区分 9 意見元 No 問題点 自動部品 (4) EPA特定原産地証 ・現在のEPAやFTA、今後のTPPを締結した国々との貿易では優遇関税の取 明の取得の煩雑 引が活発になると予想されるが、優遇関税を適用するには特定原産地証明を 出荷毎に商工会議所に出向いて入手し、輸入国での輸入通関に間に合うよう に発送する必要がある。 (5) タイEU FTA交渉 ・2015年1月からGSP受益国のリストから外された。タイとEUとのFTA交渉が の遅鈍 遅れていることにより関税負担となっている。 (6) 関税分類の恣意的 ・2013年8月より急遽、タイで太陽電池の輸入時に、関税10%を課す話が出始 適用 め、未だにデポジット・リザーブ10%を通関時に仮払いが必要。太陽電池は HS8541分類(太陽光セル・モジュール)なのか、HS8501(発電機)分類なの かという件に関して、WCOでも殆どの国が従来通りHS8541分類を支持して いる中、タイにおける10%の課税は合理的ではない。 (継続) ・関税分類において担当官の裁量が大きく、同一のアイテムであっても税関支 部や担当官により判断が変化する。 自動部品 日機輸 日商 JEITA JBMIA 日機輸 自動部品 日機輸 日機輸 問題点内容 要望 準拠法 ・貿易サブシステムなどを活用し、申請、取 得、輸入者への提出が電子的に行えるよ うにする。 ・タイ・EU FTAの早期締結。 ・HS8541の分類として、早期に輸入税の 撤廃を決定して欲しい。 ・全ての通関官署における統一的な運用を ・関税法 確保できるよう、マニュアルの整備や当局 内での情報共有を推進願うと共に、関税 分類における予見可能性を確保するため に同一アイテムについては従前の分類実 績が尊重されるような体制を整備して欲し い。 ・HSコード判断に時間がかかる上、担当官によりコードNoが異なる。 ・担当官による判断のバラつきがないように HSコードの判定により関税評価額が決まる以上、担当官により判断が異なる 内部で教育、統制を行って欲しい。 ことは大きな影響がある。 Officialのレターを取得するには膨大な資料の提出と、受理から3ヶ月、書類 を受理いただくまでも3ヶ月くらいを要する。 (7) 関税分類の事前教 ・関税分類の品目番号の事前教示については、申請書受領後30営業日内で ・期日の厳守とともに遅延の場合はその理 ・タイ税関通達No. 54/2551 示の遅延 回答する事となっているが、実際には3カ月程度要した。 由と完了見込みの連絡を頂きたい。 (8) 関税評価の恣意 ・関税額を決める際、契約上はロイヤリティが生じないのに、ロイヤリティが生じ ・WTO協定に照らし、ロイヤリティを課税価 ・WTO関税評価協定 性・不透明 たと見なしたうえで課税価額を決められている。同じ契約内容でも、他国では 格に含めるべきかを適切に判断して欲し ロイヤリティが生じたと見なされていない。 い。 ・税関担当官の恣意的な判断により不適切に高い関税を徴収される。(担当官 ・通関当局の判断の統一。 ・関税法 によって判断が異なる場合ある。) ・報奨金分配制度の廃止。 ・報奨金分配制度は税関の 背景に関税納付漏れとなった場合、税関職員の給与補填的な側面を持つ報 内規にはあるが未公表 奨金分配制度がある (9) 税関の奨励金分配 ・関税法違反と判断された場合、その罰金額の30%が情報提供者へ、25%が ・奨励制度を廃止頂きたい。 ・タイ関税法 制度の弊害 税関担当者に奨励金として与えられる。税関担当者の和解提案に同意しない −第102条3項 奨励金分 場合には、調査対象の拡大、様々な資料や情報の提供を要求される。企業 配 側の対応工数が大きいだけでなく、長期間案件が留まるため、金利等追徴課 −第27条、99条 有罪判 税金額の増加原因にもなる。問題の長期化を避けるため和解を選択した場 決を受けた場合はCIF 合、悪意があったことを認めることとなり(さもないと奨励金を受領できないた (+VATや金利)の4倍 め)企業側にとっては金額以上のダメージが出る。 の罰金 (継続) 161 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 タイにおける問題点と要望 4 / 13 区分 9 意見元 No 問題点 自動部品 ・関税法違反と判断された場合、その罰金額の25%が税関担当者に奨励金と して与えられる。その為、申告HSコードに対する関税率のより高いHSコード であるとし、多額の追徴課税の指摘通知書が発効され、対応の時間とコストが 非常にかかる。 ・タイの通関でBP/IBP制度が存在しない為、暫定価格での通関後の最終価格 への修正で過大なペナルティーを要求される。且つ、調査期間を不必要に延 ばすことで延滞金利を多く徴収された。(報奨金分配制度による悪影響がある。 (内容、要望ともに変更) ・関税納税額の不足を摘発した税関職員に対する報奨金制度は、税関職員が 恣意的な法解釈を行う要因となり得る。 (10) 中古設備輸入手続 ・タイ国内で手配出来ない設備において、中古設備の輸入手続きが煩雑であ の煩雑 る。 (継続) (11) アンチダンピング ・2003年3月10日、ステンレス冷延鋼板へのAD税賦課(日本、韓国、台湾、全 措置の濫用 EU)。 2008年3月13日、ステンレス冷延鋼板サンセットレビュー開始。 2009年3月19日、上記サンセットレビューの結果、措置継続を決定。 2014年3月18日、上記ADの2回目のサンセットレビュー開始。 2015年2月25日、DFTがクロの最終決定を公示。 (内容・要望ともに変更) ・2003年5月27日、熱延鋼板へのAD税賦課(日本、韓国、台湾など14カ国)。 除外品目は輸出用、TF鋼、TMBPなどで、リロール用に関しては、年度毎に 輸入枠を設定。 ・2004年3月19日、上記熱延鋼板AD課税の一時的適用除外(半年間)。 ・2004年9月20日、上記熱延鋼板ADの除外期間終了、課税再開。 ・2008年5月27日、上記熱延鋼板ADのサンセットレビュー開始。 ・2009年5月26日、上記サンセットレビューの結果、措置継続を決定、併せて 自動車用リロール鋼板等を除外。 ・2010年6月30日、熱延鋼板AD事情変更見直し最終裁定。AD措置継続中。 ・2014年5月22日、上記熱延鋼板ADの2回目のサンセットレビュー開始。 ・2015年1月12日、DFTがクロの最終決定を公示。 (内容、要望ともに変更) (12) セーフガード措置 ・2012年11年27日、合金鋼熱延鋼板へのSG調査開始。 の濫用 対象鋼材が不明確(流通・加工業者経由の自動車用途、再輸出材などの記 載なし)。冷延加工用・焼入れ用・自動車用の鋼材はSG調査の除外対象とな る見込みであるが、日本からの輸入は急増しておらず、特定国からの輸入を 対象とした措置をとるのであれば、セーフガード調査ではなく、アンチ・ダンピ ング調査を実施すべき。 2013年2月27日、暫定措置の官報告示。33.11%の暫定税率が賦課。 2013年9月12日、最終決定の官報が告示され、暫定措置発動日から3年間に わたり、以下のSG関税が賦課される。 日機輸 日商 日機輸 日鉄連 日鉄連 日鉄連 問題点内容 要望 162 / 183 準拠法 ・奨励制度を廃止頂きたい。 ・BP/IBP制度の導入。 ・報奨金分配制度の廃止。 ・報奨金制度の撤廃を要望。 ・関税法 ・タイ国内で手配出来ない設備の場合、輸 ・投資奨励法第28条または 入手続きの簡素化。 第29条 ・措置の廃止、措置長期化に反対。 ・措置の廃止、措置長期化に反対。 ・除外品目追加手続の簡素化・明確化。 ・輸入者認定の明確化。 ・商業省外国貿易局公告 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 タイにおける問題点と要望 5 / 13 区分 意見元 9 日鉄連 日機輸 日商 11 利益回収 日機輸 12 為替管理 日機輸 No 問題点 問題点内容 要望 1年目:(2013年9月15日∼2014年2月26日:44.20%) 2年目:(2014年2月27日∼2015年2月26日:43.57%) 3年目:(2015年2月27日∼2016年2月26日:42.95%) 尚、冷延鋼板・焼き入れ加工、自動車産業用途、その他官報の付属書に記載 された鋼材規格は適用除外。 2015年7月17日、延長レビュー開始。 (内容・要望ともに追加) ・2014年1月30日、非合金鋼熱延鋼板、厚板へのSG調査開始。 2014年5月27日、SG委員会が34.01%の暫定セーフガード税を賦課する 旨、WTO通報。 2014年6月6日、暫定措置の官報告示。34.01%の暫定税率が賦課。 2014年12月23日、最終決定の官報が告示され、暫定措置発動日から3年間 にわたり、以下のSG関税が賦課される。 1年目:(2014年12月24日∼2015年6月6日:21.92%) 2年目:(2015年6月7日∼2016年6月6日:21.52%) 3年目:(2016年6月7日∼2017年6月6日:21.13%) (13) 通関規則変更に関 ・輸入通関時にライセンス取得が新たに必要になった際のアナウンスが不明瞭 する公表の不明確 で、分かりにくいため、適時、適切に申請する事が難しい(通関業者ですら知 らない事がある)。にもかかわらず、税関は不備を指摘しペナルティを課してく る。 (継続) 準拠法 ・自動車用、再輸出向け等、日本材の対象 ・商業省外国貿易局公告 除外。 ・関連法規の変更は、予め定めた方法 (Webサイト、掲示板等)にて通知してもら いたい。 ・通関業者などへは直接アナウンスをする など、関係者への周知徹底がなされるよう 便宜を図ってもらいたい。 (14) 過大な関税法違反 ・現在検討が進んでいるタイ関税法の改正案では一部罰金額の引き下げがな ・あまりにも過度な罰金額は企業活力を削 ・関税法 ペナルティー されるようであるが、現行の関税法では関税額に不足がある場合の罰金として ぐこととなるため、見直しをして欲しい。 (課税価格+税額)×400%とあまりにも過大に規定。 (1) 外貨送金手続の煩 ・輸入時の申告書と共に外貨送金を銀行に依頼するため、送金手配が煩雑 雑 化。 (継続) (1) 外貨規制緩和措置 ・2010年に入り外貨規制緩和が発表され、基本的には改善の方向で動いてい ・国内外貨決済につき、中銀と税務当局が と税務行政との不 るが、中銀による規制緩和と税務面での整合性がとれていないので、実質的 調整を行い、課税リスクを排除してほし 整合 にワークしていない。 い。 (継続) ・付帯条件のうちオペレーション上支障とな りうる細則について、さらなる改善を求め る。 為替管理: −外貨講座の原資別口座管理規則の撤 廃 −国内外貨決済における下記条件の撤 廃 ①輸出で得た外貨のある企業のみが以 下支払可 163 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 タイにおける問題点と要望 6 / 13 区分 意見元 12 日機輸 日商 日機輸 JEITA No 問題点 問題点内容 要望 準拠法 ②実需確認資料の銀行への提出 ③歳入丁からの外資インボイス発行許 可の取得 ・2010年10月にタイ中銀による規制緩和がなされ、歳入庁による税務細則の ・ビジネス実態に配慮した外為規制の緩和 ・外国為替管理法 指針が出されるも、関係機関内で周知徹底がなされていないことからオフィサ の方向での改正。 ・財務省省令 ーにより対応がまちまちで税務リスクを引き続き認識せざるを得ない。またそも ・関係機関内での職員の教育。 そも、国内支払用の外貨の借入調達が出来ない等制約が多く、実質実施が 困難。 (内容、要望ともに追加) (2) タイ国内外貨建取 ・タイ中央銀行(BOT)はタイ国内の外貨建取引を認めているが、実用面に問 ・BOTと歳入局で協力して実務で運用し易 ・外為法 引の運用困難 題があり、実際は運用が困難。問題点は付加価値税(VAT)の換算レートの い環境を作ってほしい。 ・付加価値税法 取り扱い。TAX INVOICEに記載する外貨VATの換算レートは取引当日の 実勢レートとされているが、膨大な数のTAX INVOICEを日別にレート換算 することは実務上不可能。 (継続) ・タイ国内のUSD取引のルールが不明瞭で適用できない。 ・制度を明確にしてほしい。 得意先からUSD取引を求められているが、国内でUSD取引を行っている会 社は、邦銀の調査によると3000社に対して数社のみ。 BOT(Bank Of Thailand)と国税との間の連携も取れていない。 13 金融 日機輸 (1) 関連会社間貸付け ・A社に豊富な手元資金があり、B社でその資金を活用したい場合(A社、B社 ・FBLを個別の金銭消費貸借契約毎に必 ・外国人事業法 の外国人事業ライ は互いに親会社を一とする関係会社)、A社からB社への貸付は金融業務と 要とするのではなく、「A社の余剰資金をB センス取得要件の なり外資規制を受ける。外国人事業ライセンス(FBL)が必要となるが、ライセ 社へ貸し付ける事が出来る」という包括的 煩雑 ンス取得費用がかかる(金額に応じて、概ね200千バーツ程度)。しかし、ライ なライセンスに変更すべきである。 センスは金銭消費貸借契約毎に取る事となっており、非現実的なものになっ ・もしくは、IHQ(International ている。(例えば、1月の融資時に200千バーツでライセンスを取得しても、そ Headquarters)制度に金銭消費貸借の のライセンスに2月の融資についての契約書がなければ、2月に追加融資時 認可を含めるべきである。 にも、更に200千バーツでライセンスの取得が必要になる。) 14 税制 日鉄連 (1) 法人税務調査・更 正の恣意性 日商 日鉄連 日機輸 ・タイ投資委員会(BOI)認定企業(=非課税)の通関業務をコイルセンターが代 ・追徴課税中止。 行するケースで追徴課税の発生した(法解釈の恣意性)。 (継続) ・依然として、税務調査の恣意性、前払い法人税・付加価値税(VAT)の未還 ・新税制導入、前払い法人税の廃止をして ・The revenue 付・遅延の問題がある。 頂きたい。還付が遅延する為。(税務当局 Department's Depatmental よりのそれに関して想定外の要求がある Instruction NO. TAW 場合もある。) PAW 4/2528により ・貨物輸出したものに対する還付を受けられていない。税務署員は船積みを確 ・船積み確認する要求に応じて欲しい。 認する必要があると言うが、一向に確認されずに要求にも応じてくれない。 (2) 税法解釈の不統一 ・税務当局の税法解釈の相違や未熟さで、正規の税法が運用されないケース がある。 (継続) 164 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 タイにおける問題点と要望 7 / 13 区分 14 16 雇用 意見元 No 問題点 日機輸 日製紙 (3) 技術支援料支払い に対する日タイ二 重課税 日機輸 (4) 高額な納税延滞金 利(サーチャージ) JEITA (5) 曖昧なPE認定基 準 JBMIA (6) PE判定の遅延 日製紙 (7) 軽課税国化 JBMIA (8) 棚卸減耗の損金不 算入扱い 日機輸 (9) VAT還付の遅延 日製紙 (1) 労働許可取得・更 新の煩雑・遅延 日機輸 問題点内容 要望 ・税法が曖昧であり、担当官の解釈により過年度の税務申告額の修正を求めら れる場合がある。 (継続) ・技術支援料に関してタイと日本との課税解釈が違う。タイの会社から技術支援 料を日本向けに支払う場合、タイでの源泉徴収に加え、日本国内でも課税さ れ二重課税となっている。 (継続) ・過年度修正の場合には、納税延滞金として1.5%の金利(サーチャージ)も求 められる。 (継続) ・タイ、インドネシアの得意先から、工場の敷地内に在庫を保有するよう、要求 されることがあるが、非居住者によるVMI(Consignment stock)取引のPE認 定の基準があいまいであり、事実上の参入障壁・内外格差となっている。 AECが発足により、ヒト・モノ・カネの自由化を謳いながら、PEの問題であった り、外国企業に対する事業ライセンスであったり、障壁は残っており、各国国 内法の整備が追いついていない。その結果、ASEAN域内でのより自由度の 高いFlexibleな事業展開の足かせになっている。 ・タイ国内のフリーゾーン活用の商流・物流に関するPE判定依頼を当局にしま したが、審査がなかなか進まず、判定回答を得るまで6ヶ月ほどかかりこの間 業務を中止せざるを得なかった。 ・法人税が引き下げられる。2011年度まで30%、2012年度23%、2013年度か ら20%。 ・棚卸減耗損について、販売したものと見做されVAT課税対象とされた。また、 減耗発見後 翌月15日までに納税が必要との事であり、延滞税を請求され た。 ・VAT(付加価値税)の還付が遅く、事業終息した会社の清算処理が完了でき ない。 ・労働許可の取得が、最大80日程度必要となっている。申請から許可を得るま での間、不法労働リスクを負うことや銀行口座開設等ができないことから、駐 在員に負担がかかる。労働許可取得までの暫定措置として、簡易届け出の制 度があるが、滞在許可期日が15日間と短く、労働許可取得に必要な期間(最 大80日程度)をカバーしていない。 また、労働許可手続き上、多くの申請書類への全頁サインが求められている 等、申請手続きの準備に手間がかかる。 ・労働許可の取得が、最大80日程度必要となっている。申請から許可を得るま での間、不法労働リスクを負うことや銀行口座開設等が出来ないことから、現 地出向者に負担がかかる。 (1)労働許可制度上の問題 外国人がタイ国内での就業に必要な労働許可につき、現在の運用では、 タイ国内でのみ取得申請が可能となっている。従い、現地法人への出向 に際しては、日本で滞在許可(VISA)を取得し、渡航後に労働許可申請 ・より詳細な税法制定と、担当官に左右され ・タイ国税法典第27条 ない均質な運用を求める。 165 / 183 準拠法 ・租税協定を結ぶ2国間のルール統一。 ・サーチャージについては、修正内容に応 ・タイ国税法典第27条 じた利率設定を求める。 ・APECやTPP、FTAといった国際的な経 済連携の潮流に沿った各国国内法の整 備。 ・判定期間を長くても3ヵ月程度まで短縮し ・タイ歳入法 て欲しい。 ・歳入法典第77/1条 ・VAT還付の早期化。 ・就労ビザの簡易発行、申請手続きの簡素 ・外国人職業規制法 化を希望する。 ・外国人事業法 ・申請書類への全頁署名を廃止し、申請手 続きを簡素化して頂きたい。 ・JTEPA(日タイ経済連携協定)でも処理の ・外国人職業規制法(Alien Occupation Law) 簡素化が検討されているが、早期実現を お願いしたい。 (1)労働許可制度の改善 −タイ国外(日本国内)での労働許可申請 取得を可能として頂きたい。 または、 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 タイにおける問題点と要望 8 / 13 区分 16 意見元 No 問題点 日機輸 行っているが、下記の不都合が生じている。 ①労働許可取得までの暫定措置として、簡易届け出の制度があるが、本 制度についても、下記のような不都合がある。 (a)期日が15日間と短く、労働許可取得に必要な期間(最大80日程度)が カバーされていない。 (b)簡易届け出の受付自体が当局の事務上の都合で不可とされる日があ る。 (2)労働許可手続き上の問題 多くの申請書類への全頁サインが求められている等、申請手続きの準備 に時間がかかる。 (3)家族同行の場合は、今後ご家族も移民局への出頭が必要になった。 ・ビジネス目的のビザを取得しているにも関わらず、更に入国後に労働許可証 を取得する必要があり2度手間となっている。また、労働許可証の取得に必要 な書類として、日本で準備しなければならない書類があり、短期(15日以内) の出張が長引き労働許可証が必要となった場面で対応が出来ない。必要書 類が多すぎる。 (継続) (2) 短期出張者の労働 ・タイでは日帰りの出張でも労働許可の取得が原則となっている。但し15日以 許可取得・手続の 内であれば届け出により取得が免除される。以前は会議・市場調査等の名目 煩雑・遅延 では免除されなかったが、タイ労働省からの申請要否公表により免除されるよ うになり、以前よりは規制が緩和された。ただ、依然として活動場所が限られる など制限が多く使い勝手も悪く、線引きも曖昧なところがある。 届出手続きに関しては、Eメールでの届出、スワンナプーム国際空港での届 出が可能となり、煩雑さが緩和されている。 (変更) ・緊急労働許可(WP10)の届け出に関して、会議の参加での届出は不要にな ったが、申請は、相変わらず窓口での申請が義務付けられている。Eメール での受付を開始するとのアナウンスがあったが、まだ実現されていない。ま た、届け出の受付け自体が官庁休日で不可とされる日がある。 30日の短期出張者でのBOIでの労働許可証の申請、取得に時間がかかり、 許可証発行時には、申請者本人は既に帰国していることも多い。 (継続) (3) 出入口管理の法令 ・担当者ごとに法解釈が行われており、immigrationでの提出書類が時々変 解釈の不透明 更になる場合がある。又、事務担当者のローテーションが2ヶ月ごとにあり、正 確な情報が適切に提供されない。 手続きに時間がかかりすぎる。 日機輸 日製紙 日機輸 日機輸 日機輸 日鉄連 (4) 外国人/現地人雇 用比率規制 問題点内容 要望 ・駐在員事務所の外国人の人数が制限されている。 (継続) 166 / 183 準拠法 −労働許可申請後、取得(可否決定)まで ・外国人職業規制法(Alien Occupation Law) の期間の就業については、労働許可 (届出)を不要として頂きたい。(但し、こ の場合は現地での 銀行口座開設等生 活上の 問題は残る。) (2)労働許可手続きの改善 −申請書類への全頁署名を廃止し社印 割印方式で可とする等、申請手続きを 簡素化して頂きたい。 ・ビジネスビザ保有者は、労働許可証の取 ・外国人職業規正法 得を不要とする。 ・外国人事業法 ・労働許可証に必要な書類の簡素化。 ・短期間期間(30日以内)、低頻度(年4回 ・外国人職業規制法(Alien 以内)の出張に関しては届け出不要とする Occupation Law) 等、緩和措置を講じてもらいたい。 ・労働省、内務省移民局の見解について、 ・外国人職業規制法(Alien サンプルケースを使いながらWP、Visaの Occupation Law) 要否について明示してもらいたい。 ・法令解釈明確のための窓口の設置。 ・担当者の質の向上、適切な数の担当者の 配置。 ・制限緩和。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 タイにおける問題点と要望 9 / 13 区分 16 意見元 No 問題点 日機輸 日商 日商 日製紙 日商 日機輸 日製紙 (5) 最低賃金の引き上 ・2012年4月からバンコク都および周辺県で最低賃金300バーツ/日、2013年1 げ 月からタイ全土に適用し、人件費の高騰要因となっている。 (継続) ・最低賃金の抑制がなされない。 (継続) ・政府主導にて、最低賃金のUPを計っており、今後も人件費の上昇が懸念さ れる。 (6) エンジニア・管理職 ・人事・経理・ITなどの管理者層、即戦力のエンジニアなどが慢性的不足。加 の人材確保の困難 えてワーカークラスの確保も困難な状況になってきている。 (継続) ・管理者層が慢性的に不足している。加えてワーカークラスの確保も困難な状 況になってきている。タイ国内の失業率低下に伴い、優秀な従業員の採用が 困難、採用できても低定着となっている。 (継続) 日商 日商 日機輸 要望 準拠法 ・就労VISA発給が現地従業員4名に対して外国人労働者1名しか与えられな ・外国人労働者雇用規制の大幅緩和。 い。また労働許可については外国人労働者1名に対して最低200万バーツの 払込済み資本金の登録を行う必要がある。但し、次の条件が満たされない限 り、労働許可を受領できる外国人労働者の数は10人までとなっている。 (a)雇用主が前年度に納めた収入税が最低300万バーツあること。 (b)雇用主が輸出業を営み、前年度に最低3,000万バーツ相当の外貨をタイ にもたらしていること。 (c)雇用主が観光業を営んでおり、前年度に最低5,000人の外人観光客をタ イに呼び寄せていること。 (d)雇用主が最低100人のタイ人を雇用していること。 (継続) ・現行規制では、在タイ企業は外国人1人に対してタイ人4人以上の雇用が義 ・1:4ルールの撤廃または緩和を要望。 務付けられている。種々自助努力を行い対応しているが、社内外からの研修 員受入等により日本人職員が一時的に増加する場合や、突然のタイ人職員 離職時の対応を含め、1:4ルールへの抵触を避ける必要性から柔軟な組織運 営に支障が生じている。 ・外国人1人のビザ延長資格を取得するためには、最低4人の現地人を雇用す る必要がある。 日商 日製紙 問題点内容 (7) 有期雇用の限定 ・外国人事業法 ・Immigration Act ・移民法 ・雇用局規則14 ・外国人事業法 ・移民法 ・雇用局規則14(タイ警察 告示2014年6月30日付) ・外国人事業法 ・最低賃金法の見直し(地区別最低賃金の ・労働法 設定など)。 ・最低賃金法 ・国際競争力がなくなる(人件費アップのコ ントロール)。 ・無理のない程度の昇給と物価の安定をお 願いしたい。 ・国家をあげての人材育成取組み強化。 ・国家をあげての人材育成取組み強化を望 ・外国人職業規制法 む。 ・外国人の雇用に関するタイ人雇用義務の 法律の廃止。 ・外国人が従事することができない業務の 緩和。 ・エンジニア等管理職の離職率が高く、安定した技術力の養成が難しい。 ・機械設備のエンジニアの雇用が非常に難しい。電気設備のエンジニアの方 ・外国人(特にエンジニア)の雇用に関する ・Order NO.777/2551 of the Royal Thai Police が雇用しやすい。また機械設備エンジニアに関しては、メーカーのメンテナン タイ人雇用義務の法律の廃止をして頂き dated Novemver 25, スエンジニアの雇用は比較的容易である。 たい。 2008. ・有期雇用は、季節性、臨時性ある仕事のみ認められている。 ・柔軟な要員調整が保証される制度を確立 (継続) して欲しい。 167 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 タイにおける問題点と要望 10 / 13 区分 16 意見元 No 問題点 日鉄連 (8) 現地会社に対する 技術指導のライセ ンス取得要件 (1) 知財保護条約への 未加盟 (2) 世界公知公用の未 規定 17 知的財産制度運 日機輸 用 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 19 工業規格、基準 安全認証 日鉄連 問題点内容 ・タイの会社に外国籍企業(タイにある企業を含む)がタイで技術指導を行い対 価を得る場合、外国資本の参入を規制する外国人事業法により、ライセンスを 取得しないと活動できない。 ・知財保護条約(PCT、マドリッドプロトコル等)への加盟が進んでいない。 (変更) ・タイでは、新規性の要件として、出願前に発明が国内の公知公用でないこと だけが規定されている。そのため、タイ以外の国では公知である発明が、タイ では特許権が付与されるという問題点があった。 (継続) (3) 自発的な特許分割 ・審査官が複数の異なる発明があると判断した場合しか分割出願をすることが 出願不可 できず、出願人は自発的な分割出願を行うことができない。 (継続) (4) 出願公開時期に関 ・タイでは、出願公開時期の明確な規定がない。また、審査請求時期は出願公 する規定の不備 開公報発行日から5年以内と規定されている。そのため、出願した後に審査 請求期限を容易に把握できない。 (継続) (5) 模倣品の取締り不 ・ハードだけでなく映画・音楽・ゲームなどソフトウェアの模倣品が流通している。 足 (継続) ・模倣品への政府の対処が殆ど出来ていない。 (継続) (1) 鉄鋼製品への強制 ・国内ミルの圧力により、規格制限。 規格制限 1993年12月、棒鋼規格厳守化(TIS規格) 1998年5月、形鋼 〃 ( 〃 ) 1998年12月、線材 〃 ( 〃 ) 1999年1月、熱延鋼板類〃 ( 〃 ) 2002年5月、冷延鋼板類〃 ( 〃 ) 2008年9月、熱延鋼板TIS528(2548)が一部変更となり旧ライセンスは無効。 2008年12月、強制規格認証にあたり厳格な運用が開始。 (2009年1月26日に一度新規定が公示発効され、即撤廃された後に、新たな 製品検査規定が公示された) 2009年3月4日、上記規定発効。 TIS規格への適合認証および認証維持審査が厳格化され、輸入ライセンスの 取得には提出書類の増加、輸入毎のサンプルチェック、製造者監査もしくは輸 入者監査が必要となり、鉄鋼メーカーと輸入者が受ける負担が増加している。 2010年3月∼6月、日本の高炉メーカー各社が製造者初回監査に基づく工場 監査を受審。過度な書類提出、非効率な検査に対応する負担が増大。 2011年6月∼11月、2年目の継続監査を受審。監査工程の軽減措置は実施 されないまま、高炉メーカーの負担が継続。 (継続) 168 / 183 要望 準拠法 ・規制緩和。 ・外国人事業法 ・世界公知公用の採用はグローバルスタン ・タイ特許法5条、6条 ダードになってきており、最近では中国で も世界公知公用が採用されている。世界 公知公用の採用を検討してほしい。 ・出願人が自発的に分割出願できるように ・タイ特許法26条 してほしい。また、拒絶査定時、特許査定 時にも分割出願できるようにしてほしい。 ・ほとんどの国で出願公開時期は出願日が ・タイ特許法29条 基準として規定されており、更に審査請求 時期も出願日基準になっている。出願公 開時期を明確する規定の新設と、審査請 求時期を出願日基準にする改正を検討し てほしい。 ・制度の撤廃。 ・手続き(含む 除外制度)の明確化・簡素 化。 ・監査工程の軽減。 ・監査回数の頻度軽減。 ・工業規格法 ・各々の強制規格 ・製品検査規定 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 タイにおける問題点と要望 11 / 13 区分 19 意見元 No 問題点 日鉄連 日機輸 (2) 長期間を要する TISI規格認証取得 手続 日機輸 21 土地所有制限 日機輸 (3) 工業規格取得の工 場審査の煩雑 日機輸 (4) 低リスク製品の強制 認証対象化 日機輸 (5) 有害物質規制実施 の不透明性 日商 (1) 土地所有の原則禁 止 日商 (2) 短い不動産賃貸借 期間の上限 (1) 環境保護の不十分 22 環境問題・廃棄物 日機輸 処理問題 問題点内容 要望 準拠法 (改善) ・2012年12月、高炉メーカーが3回目の継続監査を受審。TISI検査官から、優良製造者に対する監査の簡素化(頻度等)について、TISI内部で検討さ れているとの発言あり。 (改善掲載済み) ・2013年11月、タイ標準検査局(TISI)がミル監査を2∼3年に1回の頻度とすることを検討中。 (改善掲載済み) ・2014年6月、電気亜鉛めっき鋼板について、起草作業が完了し現在工業製品規格審議会(Industrial Product Standard Council)の承認待ち。他 方、溶融亜鉛めっき鋼板については、依然起草作業の段階。 ・2014年12月、TISIが一部品種(熱延、冷延鋼板)に対するミル監査の緩和(1回/1年→1回/2年)を官報告示。 ・輸入品、タイ国内生産品に関わらず、タイ市場へのAV機器等の新製品導入 ・審査期間の短縮をお願いしたい。 ・TISI規格 に先立ち、タイ工業標準局(TISI:Thai Industrial Standards Institute)の 規格審査が必要であるが、申請から認可まで2ヶ月程度要している。 (継続) ・TISI(タイ工業規格)の認証取得における運用上の問題により、モデル毎の ・認証手続きの簡素化。 ・外貨管理局規則 申請要、工場審査の手間、書類審査の所要時間が長い等で製品の生産、出 ・税務細則 荷に支障を来たすこともある。 (継続) ・タイ工業規格(TIS)の係官の工場審査が義務付けられ、販売金額が少ない ・認証手続きの簡素化。 海外からの輸入品に対しても必要とされる。費用対効果から一部商品は輸入 を中止せざるを得ない。 (継続) ・タイの電気安全規制では、個々の製品の安全リスクに関係無く、Royal ・電気安全規制における強制認証の対象 ・Industrial Product Decree で公示された TIS 強制規格の対象製品が全て、強制認証の対象 範囲を強制規格とは別に規定して欲しい。 Standards Act になっている。現在、AV機器の強制電気安全規格 TIS 1195 の適用範囲 ・ACアダプタ・電池使用の低電圧 DC 駆 B.E. 2511 (1968) が、AC電源駆動機器から ACアダプタ・電池使用の低電圧 DC駆動機器へ 動機器、または 50V ac、 または75V dc 拡大されることが提案されている。 未満の低電圧機器は、低リスク製品とし 低リスクの低電圧機器が、全て強制認証の対象になることにより、産業界の負 て、規制の対象外として欲しい。 担が増加することが懸念される。 ・有害物質法に基づく規制への対応において、非常に重要な事項が明確にさ ・他国の規制状況を調査したり、民の声を ・有害物質法 れないまま、「新しい規制を施行する」との情報だけが公表される。 聞く等して、実現可能な規制を施行して欲 ・2017年初施行予定(と聞 (例:規制の対象品が「物質」なのか、「混合物」なのか) しい。(内容だけでなく、対応期間も) いている)の新規物質届 また、その様な点の明確化を当局に依頼しても、当局は聞く耳を持たず、曖 出を要求する規制 昧なまま。 ・土地法により、外国人の土地所有は基本認められていない。 ・タイ国内の産業育成のためにも、土地所 ・土地法 有の容認などの条件緩和措置を広げてほ しい。 ・不動産の賃貸借期間は30年が上限。 ・無期限又は他国を参考に上限を99年にし ・商工業不動産賃貸借法 てもらいたい。 ・ゴミの分別等、民間レベルでの環境保護の制度・意識は低い。 (継続) 169 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 タイにおける問題点と要望 12 / 13 区分 意見元 23 諸制度・慣行・非 日機輸 能率な行政手続 日機輸 24 法制度の未整 備、突然の変更 日機輸 日商 日商 26 その他 日機輸 日機輸 日機輸 No 問題点 問題点内容 要望 準拠法 (1) 官公庁提出書類へ ・各種申請書類が各ページとも、1枚ずつ直筆のサインが必要となっており、 ・書類の電子化や会社印等による簡素化を のサイン要求 又、書類も膨大なページ数となり、費用・労力の他、紙資源も無駄となってい お願いしたい。 る。サイン権者は、膨大な量のサインにより、時間の浪費を強いられる。 (継続) (2) 工場ライセンス発 ・工場ライセンス(RorNgor4)※の発行につき、プロセスが不透明且つ非常に ・同ライセンス取得までの日程短縮、及び 給の遅延 時間を要している事で、事業収支に影響を与える恐れ有り。 プロセスの明確化をお願いしたい。 ※太陽光発電プラント建設にはこのライセンスが必要。申請から取得迄の時 間が読めない為プロジェクトの進捗に多大な影響あり。 (継続) (1) 新制度導入の不透 ・屋根置き案件向けの補助金の新制度が2014年8月発表、9月申請受付が開 ・同屋根置き案件で必要となる許認可及び ・Factory Operation License (RorNgor4) 明 始されるも、同屋根案件を組成するにあたり必要となる許認可のガイドライン 取得必要時期につき明確にして欲しい。 ・Plant Construction が発表されず、一方で、PPA(売電契約)上は2015年1月31日までに完工要と License 非常に期間が短く設定されていることから、業界が混乱、案件遅延を引き起こ ・Controlled Energy している。(思うようにライセンスが取れず1月末に間に合わない、等) Production Permit (変更) ・Energy Operation license (2) 軍事暫定政権から ・現在のところ、軍事政権下であり、民事の安定政権への移行がスムーズに図 ・法人税、相続税、VATの見通し等の変更 民政への円滑な移 られることを期待している。 が考えられるので、負担増とならないよう 行 にお願いしたい。 (3) 突然の税制改訂・ ・中古自動車に関する税制改訂、輸入規制の変更が事前の周知なしで行われ ・事前に情報を通知して欲しい。 輸入規制改正 ている。変更がなされた際の、輸出者側のキャンセル等処理にかかる負担が ・規制変更までの猶予期間(周知期間)が 大きい。 欲しい。 (1) 治水対策の不足 ・2011年10月に発生した未曾有の大洪水に対し、政府の事前のリスク対策が ・被災企業への適切な支援策及び今後の 不十分だったため、直接間接に甚大な被害を受けた。 抜本的治水対策の策定、実施。 (継続) ・タイ政府の治水対策は一応進んでいるよ うだが、マネージメントも含めちゃんと機能 するのか不安もあり、今後も継続的な対策 強化を強く要望したい。 ・2011年タイ大洪水が発生し、工場が被災。今後の洪水リスクは残っている。 ・直接的な洪水被害対策だけでなく、インフ バンコク近郊の工場団地自身は堤防で守られるよう改善された。しかし、労働 ラ停止リスク、交通マヒリスクを含めた事業 力確保、物流のための幹線道路については改善されていない。また労働者 継続のための分析と対応。 の自宅の水害リスクも減っていない。 ・より一層の情報開示と、特に外国企業へ (継続) の積極的発信。 ・水害対策のための運河建設を行ってほし い。 (2) 洪水による保険の ・2011年の洪水により保険料の高騰し、多くの企業が洪水保険未加入の状態 ・政府主導で安価な洪水保険提供に期待 高騰 である。政府や工業団地も治水対策は進めているが毎年各地で洪水被害が する。 発生している。 (変更) 170 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 タイにおける問題点と要望 13 / 13 区分 26 意見元 No 問題点 問題点内容 要望 日機輸 (3) 渇水対策の不足 ・タイの主要四大ダムの貯水率が過去5年で最低に落ち込んでいる。例年5月 頃に消費のピークを迎えるが、天候に大きな変化が無ければ、4月頃から支 障がでる可能性がある。 ・2015年は、タイ全土の降雨量が過去9年で最低となり、一部地域で農業用水 の供給停止等が行われ、渇水の状態となっている。 今後降雨量とダム放水次第では、工場運営に必要な水量を確保に影響が出 る可能性もゼロではない。 また、一部の従業員が住む地域では、給水ポンプ車の出動や新たな貯水池 を設けられる等の対応がとられており、水供給が十分でない状態となってい る。 ・降水量が多い時期は、駐在員が住んでいる都市部や工場のある工業団地の 道路が冠水し、生産、輸送、通常生活に支障が出るケースあり。 ・タイにおける発電燃料の70%が天然ガスであり、その25%をミャンマーより輸 入。ミャンマー沖のパイプラインの定期メンテナンスによりガス供給が一時的 に停止し、電力不足に伴う停電のリスクがある。 (2013年:エネルギー省より工業省に企業の部分的操業停止要請あり) ・電力供給インフラの整備不足による自家発電設備の追加投資が必要。 ・物流インフラの整備不足による製品・原材料デリバリーの障害。 ・渇水時の安定した工業用水の確保。 ・井戸掘削規制の緩和。 日機輸 自動部品 自動部品 医機連 医機連 日機輸 日機輸 日製紙 (4) 電力供給の不足・ 不安定 (5) 物流インフラの未 整備 (6) 港湾荷役費用の増 ・2014年には、コンテナデポでのリフトオンチャージの徴収が始まり、輸出コス 加 トの増加になった。ターミナル・ハンドリング・チャージの大幅な値上げも15年 3月まで延期されているが、予定されている。タイ輸出競争力の低下にも繋が る。 (継続) (7) 不安定な政治情勢 ・特に2006年以降、政府(体制)側と反政府(反体制)側の対立が表面化、激化 し、主要施設、道路の占拠、封鎖やデモ、クーデターなどがしばしば行われ ており、生活上の安全、事業活動への支障も生じている。 このような不安定な状態が続いていることで、投資先、生産拠点として、タイの 国際社会での地位も著しく低下している。 (継続) ・数年置きに政変が発生しており、国内経済の混乱を招くと同時に、社内対応 に苦慮する。 (継続) 171 / 183 準拠法 ・水源となるダムの現在貯水量と放水量だ けでなく、長期的な貯水量予測と放水計 画、対策の見通しの発表。 ・各地域の行政にて、渇水の進捗段階別で 想定されるリスクと対策を事前に整理し、 先手を打った情報発信。 ・国家レベルでの抜本的な治水対策を推進 して欲しい。 ・タイ国内の産業が大混乱に陥らないため ・暫定憲法第44条 にも、他国に依存しない安定した電力供 給体制の整備を、速やかに実施して欲し い。 ・輸出諸費用の現状維持。 ・政治の安定。 ・政治の安定を望む。 ・国家をあげて教育に対する取組み強化を 望む。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 ベトナムにおける問題点と要望 1 / 12 ベトナムにおける問題点と要望 区分 1 外資参入規制 意見元 No 問題点 日機輸 (1) 投資プロジェクトの ・投資法2014では投資プロジェクトは最大70年を超えることができず、プロジェ ・国内企業のように投資プロジェクトの期限 ・Article 43, Law on Investment 2014 期間の規制 クトの終了とともに企業は事業終息する必要がある。このような規制は国内企 をなくすべき。 業には無い。 (2) サービス業への外 ・外国の業者がベトナムで建設工事に従事している場合、建設省(MOC: ・MOCへの要望。 ・Decree 59/2015/ND-CP 資参入規制 Ministry of Construction)ライセンスはプロジェクトごとに取得する必要があ ①プロジェクトベースではなくコントラクタ ・Decree 63/2014/ND-CP る。ライセンス取得には数ヶ月かかり、下記の問題が生じる。 ーベースでのライセンスの発行。 ①ライセンスの申請には下請け業者や内訳のリストが必要とされる。 ②コントラクターに、MOC指定に拘らず下 ②極端な場合は建設省が指定した下請け業者の使用が義務付けられる。 請け業者を選択する自由を与える。 ③ライセンスは非政府のプロジェクト用に供給されるものであるため、免税措 ③特にODAプロジェクトでライセンスの撤 置が受けられるODAとは多くの点で互換性がないものとなっている。 廃または簡素化する。 (3) 外資商社の事業投 ・外資商社による事業投資ライセンスは、個別HSコード毎に取得することにな ・包括的ライセンスの発給をお願いしたい。 資ライセンス取得 っているが、取扱品目が膨大であることにより手間がかかる。 ・ビジネス形態として、仲介取引 の煩雑 (Brokerage)も包括的に発給して貰いた い。 (1) 現地企業との連携 ・建設省が外国業者の事業を管理する新しい規則を発表。 ・現地企業とのパートナーシップまたは下 ・Decree 59/2015/ND-CP もしくは下請け業者 この規制の対象分野は、コンサルティング事業、技術資料、機械装置及び建 請け契約の業務の撤廃が望まれる。 ・Circular No. 01/2012/ TT-BXD との契約の義務 設工事の実行の構築、などで、外国事業者は、ベトナムで事業を始める前に 請負業者の許可証を取得する必要があることを規定。 外国事業者は、ベトナムのパートナーと提携するか、下請け契約を行う必要 があるが、多くの場合、下請け業者の品質に問題がある。 (1) 高輸入関税 ・時計完成品及びムーブメントの関税率は10-25%と高率である。 ・ムーブメント及び部品の関税率削減スケ ・関税法 (継続) ジュールの前倒しを要望。 ・鉄鋼製品に対する輸入許可証による輸入規制は政府による貿易自由化促進 により2001年12月末をもって廃止され、高関税率化に移行。 (継続) ・単機能プロジェクタが無税(ITA製品)である一方で、多機能プロジェクタに高 ・問題解決への働きかけをご検討いただき 関税を課す国が散見される。 たい。 (継続、要望一部削除) ・今後の動向についても継続的に情報をご 提供いただきたい。 (対応) ・2009年10月に発効した日越EPAでは日本原産の時計への関税は毎年均等に削減され、ウオッチ・クロック完成品は10年後に完全撤廃される予定で ある。一方ムーブメント及び部品は15年後であり、撤廃の方向性は評価されるが、撤廃までの期間が長すぎる。 (対応掲載済み) (2) 関税引き上げ ・度重なる輸入関税の修正による流通阻害。 ・関税率の引き下げ ・関税法 −2009年4月1日、ビレット5%→8%、建設用条鋼類12%→15%、CR 7%→ 8%、めっき鋼板12%→13%の関税引上げ。 −2009年4月20日、ボロンが添加された条鋼類の関税を0%→10%に引き上 げ。 −2010年2月、棒鋼、線材(一部)5%→15%、ブリキ3%→5%に関税の引き 日機輸 日商 2 国産化要請・現地 日機輸 調達率と恩典 9 輸出入規制・関 税・通関規制 時計協 日鉄連 日機輸 時計協 日鉄連 問題点内容 要望 172 / 183 準拠法 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 ベトナムにおける問題点と要望 2 / 12 区分 意見元 No 問題点 9 問題点内容 要望 準拠法 上げ。 −2011年8月25日、ボロンが添加されたその他合金の鋼板、棒鋼、線材、形 鋼(HS7225,7226,7227,7228類、但し、熱延鋼板類は除外)のMFN関税 を0%→10%に引き上げ。 −2012年6月11日、ステンレス棒鋼の一部についてMFN関税を0%→10% に引き上げ。 −2013年1月1日、冷延鋼板及び溶接鋼管の一部についてMFN関税を5% →10%に引き上げ。 −2013年5月19日、線の一部についてMFN関税を0%→3%に引き上げ。 −2014年1月1日、鋼板類・形鋼等についてMFN関税を引き上げ。 (継続) ・紙類の輸入関税率に関して突然の変更を行い、遡及課税をはじめたことにつ ・既に2国間で対応されていることについて いて納得がいかない。 の見解や方針を変更するのであれば、当 該国間で協議し、周知した上で実行しても らいたい。 日製紙 日製紙 (3) 税関の恣意的な関 ・過去に通関手続きが完了しているものについて、遡及してHSコード(輸出入 税追納指示 品目分類)の違いを一方的に指摘し、指摘に疑義があるにもかかわらず十分 な説明も行わず追納を指示される。(意見書を提出しても、通関業務を停止す ると迫り支払を強要。) ・同じ品目で各国統一のHSコードがベトナ ムだけ違うのは疑問。輸出入相手国側コ ードと照らし合わせれば正誤判定は容 易。適正な運用をしていただきたい。 日鉄連 (4) 鉄鋼セーフガード 措置 ・調査の中止。 ・日本製鋼材の適用除外、措置の撤廃。 日鉄連 (5) 高率の輸出税 日鉄連 日鉄連 ・2015年12月25日、ビレット・棒線に対するセーフガード調査を開始。 ・石炭の輸出にあたり、輸出税10%が賦課されており、マーケット上昇の要因と ・制度の撤廃。 なっている。 (継続) (6) 指定貿易企業制度 ・政府指定企業のみが、商業省の発給する輸入許可証を得て輸入する指定貿 ・制度の撤廃ないし手続きの簡素化。 による輸入制限 易企業制度がある。(同制度の品目に鉄鋼も含まれる) (継続) (7) 鉄鋼製品の輸入ラ ・2010年7月5日、冷延鋼板、線材の輸入に、12月末を時限に輸入許可証 イセンス(I/L)取得 (IL)の取得を義務付ける。 義務 ・2010年9月9日、同じく亜鉛めっき鋼板、アルミ・亜鉛めっき鋼板、カラー亜鉛 めっき鋼板、ブリキにも12月末を時限にIL取得を義務付ける。 ・2011年2月14日、上記鉄鋼製品の輸入に係るIL取得義務について2010年 12月末の時限措置は2011年2月14日∼12月31日に延長された。 ・2012年9月20日、新たに棒鋼、ステンレス鋼板、溶接鋼管(輸入HSコード: 7214、7215、7219、7220、7306)が対象となった。 ・2014年6月16日、措置を撤廃する旨の官報告示。 ・2015年7月26日、同制度が再導入された。また、新たに半製品・その他合金 鋼条鋼(輸入HSコード:7207, 7224, 7227, 7228)が対象となった。 (追加) 173 / 183 ・関税法 ・商工省通達22号 (22/2010/TT-BTC) ・商工省通達31号 (31/2010/TT-BTC) ・商工省通達42号 (42/2010/TT-BTC) ・商工省通達23号 (23/2012/TT-BCT) ・商工省通達17号 (17/2014/TT-BCT) ・商工省通達12号 (12/2015/TT-BCT 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 ベトナムにおける問題点と要望 3 / 12 区分 9 意見元 No 問題点 日機輸 (8) 中古機械・設備の 輸入規制 日機輸 自動部品 産車協 医機連 日機輸 日機輸 JEITA 自動部品 問題点内容 要望 準拠法 ・2014年出された「中古機械輸入規制する通達」は施行延期となっているが、 通達では使用5年以上の機械と新品と比べ品質80%以下の機械が輸入禁止 とされている。日本製はもちろん外国製の機械は長期間使用後も十分使用で きるものが多い。徒に規制することは事業の進出・拡張を阻害する。 2015年11月13日に新通達が発行され、使用10年以内かつ品質規格に適合 すれば輸入可能となった。また、新規・拡張投資案件でIRC(投資登録証明 書)に記載があれば規制対象外となる。条件はやや緩和されたが、使用年数 と品質基準の両方を満たすことが要件であり、追加輸入機械をIRCへ追記す ることは難しい。また、品質基準の審査方法も詳細が不明。 (内容、要望ともに追加) ・中古設備についての輸入許可はベトナム税関本部が担っており、書類取り纏 めから許可、現地配送まで1ヶ月の時間を要する。 また、新しい設備は10日程で到着できるため、中古の設備と新しい設備を同 送できないため輸送コストのロスが発生している。 (継続) ・中国から輸出する中古金型の現地輸入規制の申請から許可までのL/Tに関 して非常に長く、複数の関係省庁の申請と複雑な申請手続のため、生産移転 の準備に支障が出てしまう。 (9) 非弾力的な輸入通 ・車両本体に刻印されたシリアル番号が製造時に修正されている場合に、通関 関検査 当局により模倣品と看做され輸入が許可されない事案が複数回発生。製造メ ーカーによる正式レターを発行し正規品である旨を申し出ても受け付けられ ず、結果的に他国へ再輸出せざるを得ない事態となった。 (10) 輸入手続の煩雑・ ・物品の輸入通関のために相当の時間を要する。 遅延 (継続) ・通関後の調査プロセスが複雑で異なる複数の政府機関から度重なる審査が 入る。 (継続) ・規制内容を緩和した上、施行再開してもら ・Circular No.20 /2014/ いたい。例えば使用年数と品質基準のど TT-BKHCN号 ちらかをクリアすれば許可するなど。 ・Circular23/2015/TT・使用年数での規制は合理性にかけるため BKHCN号(2016年7月1 撤廃してもらいたい。 日発効) ・品質基準の審査は国際規格に基づき公 的機関が実施してもらいたい。 (11) 輸入免税枠の不適 ・輸入関税の免税枠が申告価格US$300まであり、ほぼ全量課税となってい 正 る。 (継続) (12) 輸入通関手続書類 ・On the spot Export/Import(物品がベトナム国内企業の2社間で直接輸送 による買い手への されるものの、商流としては一度海外の企業を経由する取引)の際に、海外企 価格漏れ 業の仕入れ値がベトナム国内の売り先に漏れてしまう可能性があり、ビジネス に支障をきたす。(ベトナム国内の売り先が輸入通関する際に、仕入れ先の 輸出通関時のCustom Declaration Sheet(CDS)が必要になる為)。 (継続) (13) FTA原産地証明の ・現在のEPAやFTA、今後のTPPを締結した国々との貿易では優遇関税の取 取得手続の煩雑・ 引が活発になると予想されるが、優遇関税を適用するには特定原産地証明を 遅延 出荷毎に我が国の商工会議所に出向いて入手し、輸入国での輸入通関に間 に合うように発送する必要がある。 ・水準の適正化検討をして頂きたい。 174 / 183 ・中古設備の輸入規制の見直しを捗っても らうと共に現地での輸入プロセスの短期化 を要請する。 ・許可申請の変わりに輸入者が誓約書を当 ・ベトナム品質法LAW NO.05/2007/QH12 局に提出することで輸入許可証に代わる 書類としてもらいたい。 ・製造メーカーの正式レターを以って輸入 を許可する等、合理的な対応を求めた い。 ・簡素化など。 ・Circular 38/2015/TTBTC (replace) ・Circular 128/2013/TTBTC (expired) ・各機関で情報共有して欲しい。 ・On the spot Export/Importに対する手 続きの必要書類の明確化と価格漏れの防 止策の構築。 ・貿易サブシステムなどを活用し、申請、取 得、輸入者への提出が電子的に行えるよ うにする。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 ベトナムにおける問題点と要望 4 / 12 区分 9 意見元 No 問題点 日鉄連 (14) 遡及発行された日 ・日ベトナムEPAにおいて、遡及発行された原産地証明書(CO)が、ベトナム 越EPA原産地証明 税関によって認められず徴税を求められるケースがある。日本では出荷日以 書の不受理 降を遡及発行とするのに対し、ベトナムでは出荷後4日以降を遡及発行として いることが原因と思われるが、EPA協定上は双方の方式が認められており、 末端の税関職員への制度運用方法の周知不徹底によるものと思われる。 2014年6月10日、ベトナム税関より、制度運用方法周知に関する通知がなさ れた。 (15) TPPの関税障壁緩 ・TPPに関する規制緩和の把握。(情報収集含む) 和の不透明 −何時から施行されるのか? −対象国はどこなのか? −対象品目(空気圧機器・潤滑装置)はいつから対象になるか? (16) 粉炭輸出禁止措置 ・2015年2月12日、ベトナム政府が粉炭輸出禁止を発表。 2015年5月25日、日本からの要請を受け2015年限定で禁輸解禁を決定。 2016年1月、2016-2020年の輸出許可は依然ベトナム政府内で手続き中で あり、大使館・石炭課等からのベトナム政府への要請は続けて頂いているが、 2016/1月以降輸出停止の状態。 (1) 実需原則による為 ・実需原則に基づき投機的な取引が禁止されていることから、外貨購入につい 替取引制限 ては金融機関に実需取引の有無を確認する義務が課せられている。(インボ イス、ローン契約書等)同一グループのシンガポール金融会社との為替取引 (為替決済実行時の相互資金送金)が不可能。 (継続) ・為替取引の実需規制により、効果的なヘッジに制限がある。 予測に基づいたヘッジ結果よりオーバーヘッジが頻発すると当局に問題視さ れる恐れがあり、ヘッジ金額は慎重に設定して実施する必要がある。さらに、 2015年10月から、通貨、金額、支払日、ヘッジ目的を記載したドキュメントの 事前提出が義務化された。 (2) 外貨借入規制 ・外貨借入について、以下の問題がある。 −外貨収入のない会社は国内金融機関から外貨借入ができない。 −借入に際しては資金使途を証する書類(実需証明書類)の提出が必要。 −借り入れた資金は翌日内に使用しなければならない。 (継続) ・銀行からの借入用途が限定される。 (継続) (3) 二重為替相場 ・クローリングペッグ制度を採用しているが、中銀設定の為替レート (USD/VND)と非公式市場のレートの間に乖離が生じており、ベトナム市場 でUSDが調達できずベトナム国外へのUSD支払が遅延する。 (継続) フル工 日鉄連 12 為替管理 日機輸 日機輸 JEITA 日機輸 JPETA 日機輸 問題点内容 要望 175 / 183 準拠法 ・EPA協定に沿った徴税の実施、税関への 制度周知の徹底。 ・TPPに関する情報提供。 ・早期の輸出再開。 ・為替取引の自由化。 ・SBV為替制度 ・規制の緩和。 ・SBV(中央銀行)為替制 度 ・外貨取引の条件撤廃、緩和。 ・SBV外貨管理制度 ・Circular No.07/2011/ TT-NHNN ・Circular No.37/2012/ TT-NHNN ・用途を流動的にして欲しい。 ・中銀の為替介入による非公式レートの撲 滅。 ・変動相場制への移行。 ・SBV為替制度 ・法人税に関する文書 Circular No.130/2008/ TT-BTC ・Decree No.160/2006/ ND-CP 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 ベトナムにおける問題点と要望 5 / 12 区分 13 金融 意見元 No 問題点 日商 (1) ファイナンス会社へ ・ベトナムにおいてファイナンス会社は預金が扱える一方、銀行に準じた厳し の規制の厳格 い規制(預金者保護の支払準備金積み立て、最低自己資本金30億円以上等) がある。 (2) 新金融機関法の実 ・2010年「新金融機関法」に関する下位法規の実務ガイドラインが未整備。 務ガイドラインの未 ライセンス認可手続きの明確化・簡素化を要望。(2010/11を最後にノンバンク 整備 会社の新規設立は皆無) (1) ベトナム国内への ・D term(DDP DAP等)条件など、外国企業の負担によるベトナム国内輸送を サービス提供外国 行う場合、FCT(Foreign Contractor Tax: 外国契約者税)として販売金額 企業への外国契約 の全体に対して1%が課税される。これは外国企業のベトナム国内での活動 者税賦課 を制限するものである。 (継続) ・日越租税条約上、同国にPEを有していない場合、ベトナムに課税権は無い にも拘わらず、”Not True Beneficially Owner”としてFCT(Foreign Contractor Tax = 外国契約者税支払)が課税されるケースが存在する。 日商 14 税制 JEITA 日機輸 日商 日商 日商 日機輸 JPETA 日機輸 問題点内容 要望 準拠法 ・預金を扱わないファイナンス会社に対す る規制緩和。 ・新金融機関法 ・新金融機関法に関する実施細則の早急 な制定。 ・新金融機関法 ・FCTの撤廃。 ・ベトナム税務当局に対して外国契約者税 ・2008年12月31日付 の適切な改正・運用を依頼して頂きたい。 Circular134/2008/ TT-BTC ・2012年4月12日付 Circular60/2012/ TT-BTC ・ベトナム企業にサービスを提供した場合、販売金額に対して5%、ロイヤルテ ・FCTの撤廃。 ィに対して10%のFCTが徴収される。 また、ベトナム企業側がFCT分を引かずに売上入金してきたことがあった。 (その後返金するなどの処理が発生するなど、取引が煩雑) ・日本人出向者の人件費を本社が出向者に支払、現地法人が本社に戻入する ・駐在員を派遣する際の手続き・規制を明 形式を取ると、出向協定を結んでいても人材派遣の名目で外国契約者税を 確にして頂きたい。 課税される恐れがある。 (2) 短期出張者による ・個人所得税法によると、PIT(個人所得税)は支払われた場所に関わらず、ベ ・当該法令の改正。 ・Article 26, Law on Personal Income Tax サービスに対する トナムで働く全ての外国人、またはベトナムでの労務により発生したサラリー ・Circular No. 119/2014/ 個人所得税の二重 に対して適用される。 TT-BTC on 課税 「ベトナムでの労務(業務)」の定義が曖昧(例:短期出張者、アドバイザー、会 amendment of − 議出席など)同法によるとベトナムの会社は外国人が業務を開始する7日前に Circular No. 111/2013/ その外国人の所得を申告する必要がある。ベトナムの会社が所得情報を集め TT-BTC るのは困難。 (継続、要望追加) (3) 債務者主義採用に ・日越租税条約において使用料の所得源泉地として債務者主義が採用されて ・租税条約上の債務者主義撤廃による使用 ・日越租税条約 よる駐在員事務所 いることにより、駐在員事務所で賃借している車、コピー機の使用料に源泉徴 料の源泉徴収義務の廃止。 における使用料の 収義務が生じている一方、現地業者から日本国の税金負担の理解は得られ 源泉徴収義務 ず、納税義務者である当社の負担にならざるを得ない状況になっている。 (4) 国内法のPE定義 ・日越租税条約第5条に定めるPE定義ではなく、ベトナム国内法のPE定義に ・ベトナム税務調査官の実務能力向上、租 ・日越租税条約第5条第3 に基づく課税 基づき6ヶ月未満の工事又は関連する監督活動の所得が課税された事例あ 税条約適用手続きの明確化・簡素化。 項 り。 176 / 183 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 ベトナムにおける問題点と要望 6 / 12 区分 14 意見元 No 問題点 JEITA (5) VATの一部不還付 ・海外親会社からの仲介取引をしているが、大手得意先から現地通貨での国 内取引の要請がある。国内取引になると、VATの還付が全体の支払い金額 に対して80%∼90%の還付しかなく、10%∼20%は還付されないため、差 額が損失となってしまう。国内取引に誘導するためには、VATの100%還付 が必要。 ・100%VAT還付。 日商 (6) 国内関連者間取引 ・本来国際間での概念である移転価格税制をベトナム国内にある関連者間で への移転価格税制 も適用される。また、資本関係が無くても取引シェアによっては関連者とみな の適用 される。 ・ベトナム国内にある企業間の適用・資本関 係の無い企業間への適用はやめて頂きた い。 日機輸 (7) 法人税法上の基準 ・法人税法上、在庫引当金の損金算入基準が明確ではなく、損益計算書上費 ・法人税法上の損金算入基準の明確化。 の不明確 用として計上した在庫引当金繰入額について、税務調査の際に損金として認 められない可能性がある。当社ではないが、他社で追徴課税された例がある と聞いている。 ・現地の税法に従って納税するのが当然であるが、基準が不明確な場合、ペ ナルティを含む予想外の支出を強いられる可能性があり、実務上混乱する。 日機輸 16 雇用 問題点内容 要望 準拠法 日機輸 (8) 改正税法の遡及適 ・減少傾向にあるが、時期を遡って税法改正されると準備の術がない。また、そ ・税務当局の組織上の構造的な問題であ 用 のような批判に対して、さらにその税法を変更するようなことがあり、混乱す る。 る。(結果として対応しないほうが良い様なことがある) <事例> 法人税の優遇措置を受けている期間に対する税務調査を受け否認を受けた 場合には、否認額だけでなく所得総額に対して税金が課されるという規定が 2007年に発行されたが、外資系企業を中心に反対され、その規定は翌年に 廃止された。 しかしながら、その規定が2007年の申告に対して、その後も適用されるのか 否かの解釈がはっきりしない状況にある。 日機輸 (9) 税制通達の地方当 ・税制通達が、頻繁に国から発行されるが、その案件について地方の税務当 局への周知遅延 局に質問をしても、そもそも発行されていることさえ知らされていない場合が ある。 JEITA (10) 免税手続の煩雑 ・当社エンジニアがベトナムから発注を受け現地で作業をする場合期間の長短 ・二国間租税条約に基づく手続きの簡素 を問わず課税され、免税されるには複数の書類を提出して手続きが必要とな 化。 った。手続きが煩雑であり、資料作成に手番を費やしている。 日機輸 (1) CPIを上回る最低 賃金の引上げ ・労働者の生活コスト、CPI上昇率とかけ離れた率・金額で最低賃金が上昇し ・労働者の生活実態を正しく調査し、調査 ている。徒に労働コストを押し上げ、生産拠点としての競争力を削いでいる。 方法と結果を公開した上、妥当な根拠に 公務員の最低賃金は一般企業の半分ほどであり、合理性を欠く。 基づいて最低賃金を決定してもらいたい。 2015年に労働者の生計費調査の結果が公表されたが、調査対象・方法が不 明。 (内容、要望ともに変更) ・消費者物価指数以上に最低賃金が上昇している。(2016年1月∼約13%上 ・労働者の生活実態に即した合理的な賃上 昇)労働コスト増加。 げ。 医機連 177 / 183 ・税務当局の地方までの情報伝達方法の 確立と教育をお願いしたい。 ・Decree 65/2011/ND-CP 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 ベトナムにおける問題点と要望 7 / 12 区分 16 意見元 No 問題点 JEITA 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 日商 日商 日製紙 17 知的財産制度運 日機輸 用 日機輸 日機輸 問題点内容 要望 準拠法 (2) 従業員の最低昇給 ・ベトナムの労務上、隣接するJob Gradeに関しては最低5%の給与差を設け 率の法定 なければならない。これはすなわち、従業員への昇給の際、最低5%の昇給 率を確保しなければならないことを意味する。昇給率はベトナム経済状況並 びに会社の業績、各従業員のPerformanceによって決められるべきであり、 5%の昇給率を法律によってSecureされるべきではない。 (3) 有期雇用契約更新 ・有期雇用は、更新3回目で固定期間のない雇用契約を締結しなければなら の困難 ず、事業状況に則した柔軟な要員調整が難しい。 (継続) (4) 超過勤務時間規制 ・時間外労働時間数の規制が著しく厳しく、全ての労働者について、1ヵ月30 時間、1年間200時間(申請により300時間)が上限となっている。24時間稼動 の装置産業や開発・技術の仕事を増やしていくことが難しい。 (継続) (5) 人材育成不足 ・ベトナム国内景気の減速により、2012年から工場労働者数は確保しやすくな った。しかし、ベトナムには普通高校しかなく、企業が望むスキルを早い段階 からの学ぶための専門教育期間として工業高校、商業高校、農業高校、水産 高校が必要である。また、大学を含め理論的な学習に偏り、実践的な教育プ ログラムが不足している。 (継続) (6) 外国人労働者の労 ・1日でも過去にベトナム滞在をした人間が労働許可証を申請する場合、ベト 働許可の厳格 ナムにおける無犯罪証明書を取得する必要あり。 →ホテルに滞在履歴が残っていない場合など、非現実的。労働許可証を申請 する外国人は、5年以上の勤務経験を要求される場合が多々見受けられる。 (継続) (7) 短期の出国・再入 ・前回のベトナム出国日から入国日までの期間が30日未満の場合、ビザ取得 国者へのビザ取得 の必要がある。(ビザなしで再入国ができない) 義務 ・1か月に複数回入国する際にビザ申請が求められる。ビザ申請に要する時間 が負担となっている。 ・本法律の撤廃。 ・Decree 49/2013/ND-CP, Article 7.3. ・Decree 103/2014/NDCP (1) 知的財産情報の開 ・権利化ニーズが高まる新興国において、件数等の統計情報や出願データベ 示不十分 ースの整備が不十分のため、正確な他社特許リスクを把握できない。 (継続) (2) 拒絶査定時の分割 ・拒絶査定時に出願人は出願を分割することができない。 出願不可 (継続) (3) 不明確な第一国出 ・現地開発ニーズが高まる新興国において、当該国における第一国出願義務 願義務の法令規定 が法令で規定されている国が依然として多いが、その法令が明確でないた め、有効な知的財産権の確保が困難な場合がある。 また、多数国間にまたがる研究開発活動が必要とされる今日、複数国での第 一国出願義務が抵触するリスクが懸念される。 (継続) ・先進国特許庁との連携協力を進め、早期 DBの整備を進めていただきたい。 178 / 183 ・固定期間のない雇用契約締結の制約をな ・ベトナム労働法第22条(新 くしてほしい。 労働法:2013年5月発効) ・規制を一元化するのではなく、職種によっ ・労働法第106条2項 て多様性を持たせるよう法改正してもらい たい。 ・企業での実務に見合った実践的な教育機 関、教育プログラムを整備し、雇用ニーズ にあった人材育成を実現して欲しい。 ・投資奨励とは逆行する動きゆえ削除をお ・労働省通達No.3/2014/ TT-BLDTBXH 願いしたい。 ・政府決議No.47/NQ-CP 『労働法』 ・同条件の撤廃。 ・出入国管理法 ・ビザ免除国の国民については、1か月に 複数回入国する場合であっても、ビザ申 請免除をお願いしたい。 ・Law No. 47/2014/QH13 「ベトナムにおける外国人 の出入国、乗継(トランジ ット)、居住に関する法律」 (2015年1月発効) ・拒絶査定時にも分割出願できるようにして ほしい。 ・第一国出願義務の緩和撤廃、又は法令条 文の明確な規定をお願いしたい。 ・多数国間での取り決めなどにより、国を跨 る研究開発への第一国出願義務の適用 緩和などを推進していただきたい。 ・第115条第1項 ・ベトナム政令 122/2010/ND-CP (2010 年12月31日発令) 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 ベトナムにおける問題点と要望 8 / 12 区分 17 意見元 No 問題点 日機輸 (4) 権利化の高コスト、 ・ベトナム語以外の言語で特許出願をした場合、確保日の確保ができない。(イ ・英語ないし外国語言語で特許出願した場 訴訟の手続きの複 ンドネシア、マレーシア、シンガポールなど、英語で出願日確保が可能) 合も、出願日の確保を認めていただきた。 雑化と高コスト (継続) (5) 税関での疑義侵害 ・ベトナム税関から疑義侵害物品に関する情報提供を受けるが、原則、輸出入 ・疑義侵害物品の情報提供を受けたとき ・Law No. 54/2014/QH13 物品の真贋鑑定の 業者などの書類上の情報しか提供されず、正式な差止め申請を行い担保金 に、権利者が貨物の開梱・確認をできるよ on Customs ・Circular No. 13/2015/ 困難 も積まない限り、貨物の現品を確認することができないことになっている。実 うな制度に改めていただきたい。 TT-BTC 質、真贋鑑定を行うことができないため、権利者としてはリリースせざるを得 ず、水際措置が機能していない。 (継続) ・税関差止めにおいては、担保金を積んで差止申請を行った後でないと、疑義 ・差止申請前に疑義品画像を提供して欲し 品の画像が入手できない。疑義品発見通知に記載されている輸出者/輸入 い。 者情報に基づいて侵害か否かを判断しなければならない。 (継続) (6) 複製品に関する権 ・インターネット情報の検索サービスを提供するために必要と認められる限度で ・インターネット情報の検索サービスを実施 利制限規定の不備 複製が認められるべき。 するための複製等に係る権利制限の導 ※日本では著作権法47条の6により、違法に送信可能化されていた著作物で 入。 あることを知ったときはそれを用いないこと等の条件の下で権利制限されて いる。 (継続) ・私的使用目的で、正規に購入した音楽CDをPCに録音、さらに当該PCから ・現実に即した私的使用目的での複製の権 ・著作権法21条1項a号(個 携帯オーディオにコピー、放送番組をタイムシフト視聴するために録音・録 利制限の導入。 人の学術研究、講義を目 画、さらに当該複製物を外出時に視聴するためにスマートフォンに再複製、 的に限られ、また1つの複 購入した書籍を電子化してタブレットにコピーする、といったことが現実に行 製に限定されている) われている。 これら行為により、権利者に損害が生じているとは考えられないことから、上記 が適法となるように権利制限がなされるべきである。 しかしながら、国によっては、そもそもそれら行為が法文上は違法と位置づけ られていたり、一部の行為を適法としていても不十分であることがある。 ※日本では、著作権法30条により、比較的広範に私的使用目的での複製を 権利制限している。 (継続) ・録音、録画その他の技術の開発又は実用化のための試験の用に供する場合 ・技術の開発又は実用化のための試験に に、必要と認められる限度で利用が認められるべき。 係る複製等の権利制限の導入。 ※日本では著作権法30条の4で権利制限がされようとしている。 (継続) ・コンピュータ等を用いた情報解析を行うために必要と認められる限度で複製 ・情報解析研究のための複製等に係る権利 が認められるべき。 制限の導入。 ※日本では著作権法47条の7により権利制限されている。 (継続) 日機輸 時計協 日機輸 日機輸 日機輸 日機輸 問題点内容 要望 179 / 183 準拠法 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 ベトナムにおける問題点と要望 9 / 12 区分 17 意見元 No 問題点 日機輸 ・コンピュータプログラムの調査・解析はアイデアを抽出する行為であり、その 過程で行われる中間的な複製・翻案にまで権利を及ぼすべきではない。 ※日本では、文化審議会著作権分科会法制問題小委員会において権利制 限が必要との結論に達しており、法改正を待つのみとなっている。 (継続) ・通信の過程、著作物の視聴・実行の過程、情報通信の技術を利用した役務提 供の過程において、その処理を円滑かつ効率的に行うために必要と認められ る限度で複製が可能であるべき。 ※日本では著作権法47条の8(電子計算機における著作物の利用に伴う複 製)、著作権法47条の5(送信の障害の防止等のための複製)により権利制 限されている。また、平成24年の改正法案(著作権法47条の9 情報通信 技術を利用した情報提供の準備に必要な情報処理のための利用)でもさら なる権利制限がされようとしている。 (継続) (7) 模造品や偽ブラン ・知的財産保護に関する法令が不十分で取締りも緩慢である為、メーカーとし ド品に対する知的 ては多大な損害を被っている。 財産権保護不十分 日機輸 日機輸 日機輸 19 工業規格、基準 安全認証 日鉄連 問題点内容 要望 準拠法 ・リバースエンジニアリング目的での複製の 権利制限の導入。 ・機器利用時・通信過程における一時的蓄 積に関する権利制限及び情報通信の技 術を利用した役務提供のための利用に関 する権利制限の導入。 ・法令の強化と取締りの厳格化。 (8) 願書への発明者の ・特許出願の願書に発明者の国籍等の記載が求められている。 ・願書に発明者の国籍や番号の記載の義 国籍等の記載要件 個人情報の関係から国籍情報を取得する行為は手続き上大変煩雑となって 務化をなくす。 おり、出願人において負荷となっている。 (1) 強制規格適合表示 ・2011年6月1日、ベトナム科学技術省は、WTOへコンクリート補強用鋼材規格 ・措置の撤廃あるいは軽減、適切な除外規 義務 を含む技術規則案を8月1日に公布、2012年1月から施行することを通報した。 定の設置 上記鋼材の製造者、輸入者には、規格名(内外を問わず)を宣言し、規格適 合と表示を義務付けられる。 ・2013年6月3日、ベトナム商工省は、WTOへ国内外の鋼材の品質管理方法 に関する科学技術省との共同通達を施行することを通報。 ・2013年12月31日、ベトナム商工省・科学技術省の共同通達44号が発出され、 2014年6月1日より、HS7208類∼7229類については、ミル監査による製造元 の認証か、都度のロット検査による製品の認証が必要となる旨、告示された。 ・2014年6月1日、措置の導入。 ・2014年6月24日、商工省通達5662号が発出され、除外とされる再輸出の定 義が緩和され、除外対象が拡大された。 ・2014年7月17日、科学技術省通達1309号が発出され、ロット検査の期間・ 料金の明示徹底、外国試験組織(国際試験所認証協会(ILAC)、アジア太平 洋試験所認証協会(APLAC)の 規定に基づいて認められた試験組織)での 試験を経た際の検査の軽減等が告示された。 科学技術省通達1591号が発出され、JICQA、JQAが共同通達。 ・2014年8月25日、44号において規定されている「外国の試験機関(認証機 関)」として正式に認められた。 (内容、要望ともに変更) 180 / 183 ・Law in IPR 2005, Amendment in 2009 ・Decree No. 99/2013/ ND-CP ・商工省・科学技術省共同 通達44号 (44/2013/TTLT-BCTBKHCN) ・商工省通達5662号 (5662/BTC-KHCN) ・科学技術省通達1309号 (1309/TDC-HCHQ) ・科学技術省1591号 (1591/TDC-HCHQ) 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 ベトナムにおける問題点と要望 10 / 12 区分 19 意見元 No 問題点 日機輸 JEITA (2) ASEANにおける ・2015年10月よりデジタルAV機器のデジタルロゴ認証のルールが変更され、 ・ベトナムとマレーシア間で相互承認協定 電気電子製品の安 それまでマレーシア現地生産法人の自己認証で許可されていたものが、ベト (MRA)を早期締結して欲しい。若しくは、 全規格の国際調和 ナム政府が認可したテストラボのデータしか使えなくなった。 ASEAN(AEC)における基準認証統一化 不足 を早期に実現して欲しい。 (3) 猶予期間のないデ ・デジタルTVのDVB-T2対応を示す認証についてベトナム国内試験機関での ・公布より実効までの準備期間(最低1年 ジタルTV認証 受験が必須となる旨2015年10月13日に情報通信省から突然通知された。僅 間)を考慮して頂きたい。 (DVB-T2)試験通 か3日後から実効(その後、2016年3月より実効へと延期)との事で、準備期間 達の発行 が全くなかった。当局への要望書提出も含めた緊急対応が必要となり、新製 品発売関連業務において、多大な混乱を被った。 (4) エネルギーラベル ・2014年にエネルギーラベルに関する3つの試験所が追加されたが、キャパシ ・商工省は企業から求められた際には通関 の認証取得手続の ティー不足は続く。企業にとっては出荷毎に6ヶ月間有効な認証を取得する を優先して後から認証できるような仕組み 遅延 必要があり、時間のロスとコスト高につながっている。認可には早くて7∼10日 づくりをすべき。 間かかっており、次々に新製品が開発される中、サンプルの輸入も滞りがち で大きな問題となっている。 (5) EMC認証に関す ・EMC認証機関のキャパ不足が続いている。当社にとっては特にホームシャワ ・当社にとっては特に業務用エアコンでの る試験機関の不足 ーとエアコンの認証取得の遅れと認定基準の曖昧さが課題となっている一 認証の不透明さが課題であり、公正な競 方、市場には認証を受けていない他社商品も流通しており、価格面でも苦戦 争が行われるよう、当局に要望する。 を強いられている。 (1) 独占企業の実態管 ・政府の支援による独占企業が存在しており、競争原理が働かない。特に鉄 ・独立した監督機関および国家所有企業の 理 道、空港、港湾など。 49%のIPO(政府保有株式の売出し)。 (1) 外資企業への土地 ・100%外資企業の無期限土地利用権が認められていない。 ・安定した事業運営の為に、無期限の土地 所有の不認可 (継続) 利用権を認めてほしい。 ・外資はプロジェクトとして50年間土地を借りることが認められているが、ベトナ ・賃貸期限の撤廃。 ムの投資者のように土地を購入したり所有することは認められていない。 但し工業団地や輸出加工区で操業し一括支払いをする外資企業は土地使用 権および土地上に定着する財産について、譲渡、賃貸、転貸、ベトナム国内 での営業ライセンスのある金融機関に対する抵当権設定、土地使用権による 現物出資ができ、加えて、国家・住民共同体に対して土地使用権を寄付する ことができる。 (2) 土地使用権譲渡に ・2015年8月にベトナムでの不動産開発事業における合弁契約を締結し、現在 ・当局及び法律の専門家も混乱する様な曖 関する新土地法改 ベトナムにて合弁会社の設立手続中。パートナー企業保有の土地使用権譲 昧な法改正及び施行は避けて頂きたい。 正規定の不明確 渡について、当局より記載方法について、当局より変更を命じられている。担 当弁護士の見解は、2014年の新土地法に則しており問題無いが、改正内容 が曖昧で、運用実績が無いことから、当局担当者でも混乱しているとのこと。 (1) WEEEの運用不透 ・WEEEは2015年5月に導入、2016年以降の法整備が待たれるが、具体的に ・社製品の費用についてはメーカーは拒否 明 は費用回収や当局への報告タイミング、他社製品の費用を負担してしまうリス する権利を持つべき。又、報告書への機 クなどの取決めが不明で懸念される。 密事項の記載は免除されるべきである。 (変更) (2) 環境規制(EEL、 ・省エネラベル(EEL)規制にて、認証試験結果を申請後、当局(ベトナム商工 ・当局での承認手続のスピードアップ(1週 EMC)認定手続の 省)での承認に長期間を要する(1ヶ月)。承認が得られる迄、製品輸入が出 間程度に短縮)。 遅延 来ない為、新製品の早期発売に対して障害となっている。 日機輸 日機輸 日機輸 20 独占 日機輸 21 土地所有制限 日機輸 日機輸 日商 22 環境問題・廃棄物 日機輸 処理問題 日機輸 問題点内容 要望 181 / 183 準拠法 ・07/2012/TT-BCT ・03/2013/QĐ-TTg ・51/2011/QĐ-TTg ・Circular 11/2012/TTBKHCN ・Circular 13/2013/TTBKHCN ・Circular No.94/2011/ TT-BTC ・Law on Land 2013 ・ベトナム新土地法 ・Decision No. 16/2015/ QD-TTg 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 ベトナムにおける問題点と要望 11 / 12 区分 22 意見元 日機輸 要望 準拠法 ・不要輻射電磁波(EMC)規制においても、当局(ベトナム科学技術省)での認 定書発行に時間が掛かる(1ヶ月)。 (3) 短い省エネラベル ・EEL規制の認証が一旦得られても、有効期間が短く(6ヶ月または18ヶ月)、 ・EEL規制での有効期間の延長 認証の有効期間 都度、更新申請が必要となる。有効期限切れでは通関できない為、更新対応 (2∼3年に延長)。 をせざるを得ず、ロングヒットの製品の輸入・販売に多大な労力を要する。 日機輸 (4) 家電リサイクル法 ・家電リサイクル法(WEEE)の上位法が公布された後、実施時期(2016年7月 ・リサイクル法(WEEE)の実施時期の再延 (WEEE)の未整備 より)直前に関わらず、運用詳細を規定した実行法(下位法)が公布されてい 期(1年延期、2017年7月より)。 ない。その為、法遵守に向けた準備が、各社とも対応できていない。 ・実行法(下位法)の早期公布。 (1) 行政担当官による ・2015年7月に投資法、企業法が改正されたが、運用に曖昧な点が多く、担当 法制度の恣意的運 官によって見解が異なることがある。 用 ・改正投資法 (No.67/2014/QH13) ・改正企業法 (No.68/2014/QH13) 日製紙 ・消防局の監査で改善要求を受けるが、周辺企業の話を聞くと必ずしも同一の ・消防に限らず、行政等は担当者により異 要求をされていない。また、要求についても担当者により見解が大きく異な なる見解を出さぬよう、明確な基準を設け る、公式な文書を求めても発行しないなど、不信感の募る対応が散見される。 て対応をしてもらいたい。 日機輸 (1) 法制度の実施運用 ・法律に関しては公布前に企業の意見を求めることが増えてきている一方、詳 ・法令発行前に企業の意見を吸い上げ、十 細則の未整備 細な運用が決まらないまま発行されるため、地域行政当局・担当者によって 分な運用検討を行っていただきたい。 解釈が異なり、企業活動に様々な支障をきたしている。 (継続) (2) 頻繁な法制度改正 ・法律(税制法、関税法、労働法、消防法等)の改訂が頻繁で法律が変わって も、実運用に於いては、担当者の裁量で決定されるため、官庁管轄エリア毎 に適用が異なる。 ・会計制度が頻繁に改正される。 自動部品 医機連 26 その他 問題点内容 日機輸 23 諸制度・慣行・非 医機連 能率な行政手続 24 法制度の未整 備、突然の変更 No 問題点 日商 (3) 突然の税制改訂・ 輸入規制改正 ・中古自動車に関する税制改訂、輸入規制の変更が事前の周知なしで行われ ・事前に情報を通知して欲しい。 ている。変更がなされた際の、輸出者側のキャンセル等処理にかかる負担が ・規制変更までの猶予期間(周知期間)が 大きい。 欲しい。 日機輸 (1) 交通インフラの未 整備 ・港湾へ通じる道路の更なる整備。 ・都市部交通渋滞緩和のための都市鉄道 整備。 日機輸 日機輸 ・工業団地から港湾・空港へ通じる道路はやや整備が進んできた。一方、都市 部の交通渋滞が激しくなっており、車両の代替交通手段として都市鉄道の整 備が待たれる。 (継続) (2) 電力インフラの未 ・メンテナンスや工事などに関わる計画停電の要請が遅く生産に影響をきたす 整備 ことがある。ベトナム北部における計画停電の回数は減っているが、瞬停は散 見される。 (継続) (3) サポーティングイン ・コスト競争力向上の為、部品・型・治具及び加工処理の現地調達を求めてい ダストリーの不足 るが、裾野産業の育成・発展が進んでいない。 多くの省庁・団体が裾野産業の育成・発展に取り組んでいるが、イニシアティ ブが取られていない。 (継続) 182 / 183 ・安定供給にむけた送電網の整備と計画的 な工事・余裕をもった事前周知をお願いし たい。 ・起業のための投資、海外からの専門家招 致を政府がサポートする必要がある。 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 2016 年速報版 ベトナムにおける問題点と要望 12 / 12 区分 26 意見元 No 問題点 日機輸 (4) 労働力確保の為の ・都市部郊外の工業団地周辺で労働者を集めるためには、工業団地周辺の生 ・魅力ある生活拠点として計画的に整備し 工業団地周辺の生 活環境の魅力が不足している。道路、公共交通機関、教育施設、病院、ショッ てもらいたい。 活環境改善 ピングセンター、娯楽施設など。 (継続) (5) 賄賂の要求 ・監督官庁の監査を定期的に受けるが、適当な理由を付けて追徴金請求して、 減額交渉と称して賄賂の要求が有る。 ・賄賂を規制・制裁する法律が欠けている。 自動部品 日機輸 問題点内容 要望 183 / 183 準拠法 ・The anti-corruption Law ・The Law amending and supplementing a number article of the Law on anti-corruption ・Decree 78/2013/ND-CP on transparancy of asset and income of government officers. ・Decree 59/2013/ND-CP elaborating some articles of Law on anti corruption 貿易・投資円滑化ビジネス協議会 新規意見速報版 2016 年版アンケート新規意見:貿易・投資上の問題点と要望 2016 年 10 月 連絡先: 日本機械輸出組合 通商・投資グループ 谷口、和田、庫元 〒105-0011 東京都港区芝公園 3−5−8 機械振興会館 401 号 TEL 03-3431-9348 FAX 03-3436-6455 E-Mail [email protected] http://www.jmcti.org 禁無断転載
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