医 薬 品 情 報

【2015年 7月号】
医 薬 品 情 報
2015年 6月 26日発行
1.採用医薬品〈6月薬事委員会における採用〉
2015年7月 1日(水)より処方して下さい。
① アクトネル錠 75mg-----------------------------------------------------------------------------------------------------1
② ソバルディ錠 400mg【院外のみ】-----------------------------------------------------------------------3
③
ビタミンB6散10%「マルイシ」 -----------------------------------------------------------------4
④ ベピオゲル 2.5%【院外のみ】 ---------------------------------------------------------------------------5
⑤
レンビマカプセル
4mg、10mg-------------------------------------------------------------------------------6
⑥
ロゼックスゲル 0.75% -------------------------------------------------------------------------------------------9
2.限定採用薬に関する医薬品情報の提供 -----------------------------------------------------------------------10
3.医薬品添付文書の改訂 (2015 年 6 月, DSU No.240)------------------------------------------14
4.医薬品・医療機器等安全性情報(2015 年 5 月, No.323)-----------------------------------18
5.医療安全情報(2015 年 5 月, No.102 )--------------------------------------------------------------------19
【口頭指示の解釈間違い】
医療安全情報(2015 年 6 月, No.103 ) -------------------------------------------------------------------21
【2011 年から 2013 年に提供した医療安全情報】
6. 総合機構医療安全情報(No.46
2015 年 5 月)-------------------------------------------------------23
【血液浄化装置使用時の注意点】
7.使用期限間近の医薬品リスト ------------------------------------------------- 26
8.医薬品情報 オピオイド鎮痛薬の切り替え方法について ----------28
問い合わせ先:薬剤部
医薬品情報管理室 内線2727
独立行政法人地域医療機能推進機構 九州病院
骨粗鬆症治療剤
アクトネル錠 75mg
Actonel Tab. 75mg
一
組
般
薬価収載日
2013年
薬
2987.3円/錠
価
2月
(エーザイ)
名 リセドロン酸ナトリウム
成 本剤は、1錠中リセドロン酸ナトリウム 75mg を含有する
効能・効果
骨粗鬆症
用法・用量 通常、成人にはリセドロン酸ナトリウムとして 75mg を月 1 回、起床
時に十分量(約 180mL)の水とともに経口投与する。なお、服用後少
なくとも 30 分は横にならず、水以外の飲食並びに他の薬剤の経口摂
取も避けること。
禁
忌
1. 食道狭窄又はアカラシア(食道弛緩不能症)等の食道通過を遅延さ
せる障害のある患者
〔本剤の食道通過が遅延することにより、食道局所における副作用発
現の危険性が高くなる。〕
2. 本剤の成分あるいは他のビスフォスフォネート系薬剤に対し過敏症
の既往歴のある患者
3. 低カルシウム血症の患者
〔血清カルシウム値が低下し低カルシウム血症の症状が悪化するおそ
れがある。〕
4. 服用時に立位あるいは坐位を 30 分以上保てない患者
5. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等
への投与」の項参照)
6. 高度な腎障害のある患者
〔クレアチニンクリアランス値が約 30mL/分未満の患者では排泄が
遅延するおそれがある。1)〕(【薬物動態】の項参照)
重要な基本的注意
1. 患者の食事によるカルシウム、ビタミン D の摂取が不十分な場合は、
カルシウム又はビタミン D を補給すること。ただし、カルシウム補給
剤及びカルシウム、アルミニウム、マグネシウム含有製剤は、本剤の
吸収を妨げることがあるので、服用時刻を変えて服用させること。
(「相互作用」の項参照)
2. 骨粗鬆症の発症にエストロゲン欠乏、加齢以外の要因が関与してい
ることもあるので、治療に際してはこのような要因を考慮する必要
がある。
3. 本剤を含むビスフォスフォネート系薬剤による治療を受けている患
者において、顎骨壊死・顎骨骨髄炎があらわれることがある。報告
された症例の多くが抜歯等の顎骨に対する侵襲的な歯科処置や局所
1
感染に関連して発現している。リスク因子としては、悪性腫瘍、化
学療法、コルチコステロイド治療、放射線療法、口腔の不衛生、歯
科処置の既往等が知られている。
本剤の投与開始前は口腔内の管理状態を確認し、必要に応じて、患
者に対し適切な歯科検査を受け、侵襲的な歯科処置をできる限り済
ませておくよう指導すること。本剤投与中に侵襲的な歯科処置が必
要になった場合には本剤の休薬等を考慮すること。
また、口腔内を清潔に保つこと、定期的な歯科検査を受けること、
歯科受診時に本剤の使用を歯科医師に告知して侵襲的な歯科処置は
できる限り避けることなどを患者に十分説明し、異常が認められた
場合には、直ちに歯科・口腔外科を受診するように指導すること。
4. ビスフォスフォネート系薬剤を長期使用している患者において、非
外傷性の大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折が発現した
との報告がある。これらの報告では、完全骨折が起こる数週間から数
カ月前に大腿部や鼠径部等において前駆痛が認められている報告もあ
ることから、このような症状が認められた場合には、X 線検査等を行
い、適切な処置を行うこと。また、両側性の骨折が生じる可能性があ
ることから、片側で非定型骨折が起きた場合には、反対側の大腿骨の
症状等を確認し、X 線検査を行うなど、慎重に観察すること。X 線検
査時には骨皮質の肥厚等、特徴的な画像所見がみられており、そのよ
うな場合には適切な処置を行うこと。
重大な副作用
1. 上部消化管障害 (いずれも頻度不明)注) 食道穿孔、食道狭窄、
食道潰瘍、胃潰瘍、食道炎、十二指腸潰瘍等の上部消化管障害が報
告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には
投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。(【禁忌】、「用法
・用量に関連する使用上の注意」の項参照)
2. 肝機能障害、黄疸 (いずれも頻度不明)注) AST(GOT)、
ALT(GPT)、γ-GTP の著しい上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわ
れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合に
は投与を中 止し、適切な処置を行うこと。
3. 顎骨壊死・顎骨骨髄炎 (頻度不明)注) 顎骨壊死・顎骨骨髄炎が
あらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた
場合には投与を中止するなど、適切な処置を業
4.大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折 (頻度不明)注)
大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折を生じること
があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投
与を中止するなど、適切な処置を行うこと。(「重要な基本的
注意」の項参照)
同
効 薬
ベネット錠 17.5mg ベネット錠 75mg【限定】ボナロン錠 35mg
リカルボン錠 50mg【限定】
2
薬価収載日
抗ウイルス剤
薬
価
2015年5月
61,799.30/錠
ソバルディ錠 400mg
SOVALDI® Tablets 400mg
一
般
組
名
成
効能・効果
(ギリアド・サイエンシズ)
ソホスブビル製剤
有効成分・含量(1 錠中)
ソホスブビル 400mg
セログループ 2(ジェノタイプ 2)の C 型慢性肝炎又は C 型代償性
肝硬変におけるウイルス血症の改善
効能又は効果に関連する使用上の注意
本剤の使用に際しては、HCV RNA が陽性であることを確認すること。
また、肝予備能、臨床症状等により非代償性肝硬変でないことを確
認すること。
用法・用量
リバビリンとの併用において、通常、成人にはソホスブビルとして
400mg を 1 日 1 回、12 週間経口投与する。
禁
1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2. 重度の腎機能障害(eGFR<30mL/分/1.73m2)又は透析を必要と
する腎不全の患者(【薬物動態】の項参照)
3. 次の薬剤を投与中の患者:カルバマゼピン、フェニトイン、リ
ファンピシン、セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・
ワート)含有食品(「相互作用」の項参照)
副作用等発現状況の概要
ジェノタイプ 2 の C 型慢性肝炎患者又は C 型代償性肝硬変患者を
対象に本剤とリバビリンを併用した国内第 3 相臨床試験において、
140 例中 61 例(43.6%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認
められた。主な副作用は、貧血又はヘモグロビン減少 21 例
(15.0)、頭痛 7 例(5.0%)、倦怠感 6 例(4.3%)、悪心 6 例
(4.3%)、そう痒症 6 例(4.3%)等であった。(承認時)
副
忌
作
用
重大な副作用
同
効
貧血 (11.4%)
薬
な
し
3
ビタミンB6剤
薬価収載日
ビタミンB6散10%「マルイシ」
Pyridoxine
Hydrochloride
薬
価
Powder
2007年6月
22. 90 円/g
10%
(丸石製薬)
一
般
組
名
成
ピリドキシン塩酸塩
1g中 ピリドキシン塩酸塩 0.1g(10%)及び添加物として
乳糖水和物、ヒドロキシプロピルセルロース 含有
1.ビタミンB 6欠乏症の予防及び治療(薬物投与によるものを含む。
例えばイソニアジド)
2.ビタミンB6 の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給
(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦など)
3.ビタミンB6 依存症(ビタミンB6 反応性貧血など)
4.下記疾患のうち、ビタミンB6の欠乏または代謝障害が関与すると
推定される場合
(1)口角炎、口唇炎、舌炎
(2)急・慢性湿疹、脂漏性湿疹、接触皮膚炎
(3)末梢神経炎
(4)放射線障害(宿酔)
4.の適応に対して、効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべ
きでない。
用法・用量
ピリドキシン塩酸塩として、通常成人1日10~100mg(本剤
:0.1~1g)を経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
きわめてまれであるが、依存症の場合には、より大量を用いる必要
のある場合もある。
重大な副作用
横紋筋融解症(頻度不明):新生児、乳幼児に大量に用いた場合、
CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする
横紋筋融解 症があらわれ、急性腎不全等の重篤な腎障害に至るこ
とがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ち
に投与を中止すること (「用法・用量に関連する使用上の注意」
及び「小児等への投与」の項参照)。
効能・効果
副
同
作
効
用
薬
<添付文書参照>
アデロキシン散 10%
4
尋常性ざ瘡治療剤
薬価収載日
ベピオゲル2.5%
BEPIO Gel
一
般
組
名
成
効能・効果
用法・用量
(マルホ)
薬
価
2015年4月
120.90円/g
過酸化ベンゾイルゲル
成分・含量(1g 中)
過酸化ベンゾイル
25mg
尋常性ざ瘡
結節及び嚢腫には、他の適切な処置を行うこと。
1 日 1 回、洗顔後、患部に適量を塗布する。
重要な基本的注意
1. 全身性の過敏反応や重度の皮膚刺激症状が認められた場合は本剤の
使用を中止すること。
2. 本剤の使用中に皮膚剥脱(鱗屑・落屑)、紅斑、刺激感等があらわれる
ことがあるので、必要に応じて休薬等の適切な処置を行うこと。
3. 本剤の使用中には日光への曝露を最小限にとどめ、日焼けランプの使
用、紫外線療法は避けること。
副
作
用
承認時までの臨床試験において、本剤を投与した 435 例中 190 例
(43.7%)に副作用が認められた。主な副作用は、皮膚剥脱(鱗屑)81
例(18.6%)、適用部位刺激感 61 例(14.0%)、適用部位紅斑 60 例
(13.8%)、適用部位乾燥 32 例(7.4%)であった。(承認時)
同
効
薬
アクアチムクリーム・軟膏
5
ディフェリンゲル【院外のみ】
抗悪性腫瘍剤
薬価収載日
レンビマカプセル 4mg・10mg
LENVIMA
一
組
般
薬
価
2015年5月
3,956.40円/4mg1カプセル
9,354.20円/10mg1カプセル
(エーザイ)
名 レンバチニブメシル酸塩
成 カプセル
カプセル
効能・効果
4mg :本剤は、1 カプセル中にレンバチニブメシル酸塩
4.90mg(レンバチニブとして 4mg)を含有
10mg:本剤は、1 カプセル中にレンバチニブメシル酸塩
12.25mg(レンバチニブとして 10mg)を含有
根治切除不能な甲状腺癌
用法・用量 通常、成人にはレンバチニブとして 1 日 1 回 24mg を経口投与する。
なお、患者の状態により適宜減量する。
禁忌
1. 本剤の成分に対して過敏症のある患者
2. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
重要な基本的注意
1.血圧の上昇が認められることがあるので、本剤の投与開始前及び投与
期間中は定期的に血圧測定を行い、必要に応じて降圧剤の投与を行う
など、適切な処置を行うこと。重症、持続性あるいは通常の降圧治療
でコントロールできない高血圧があらわれた場合には、減量、休薬又
は投与を中止すること。
2.蛋白尿があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間
中は定期的に尿蛋白を観察し、異常が認められた場合には適切な処置
を行うこと。
3.骨髄抑制があらわれることがあるので、定期的に血液学的検査を行う
など、患者の状態を十分に観察し、感染症、出血傾向等の発現に留意
すること。
4.AST(GOT)、ALT(GPT)等の上昇を伴う肝障害があらわれることがあ
るので、本剤の投与期間中は定期的に肝機能検査を行うなど、患者の
状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、減量、休薬等の適
切な処置を行うこと。
5.心機能不全があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与
期間中は定期的に心エコー等の心機能検査を行うなど、患者の状態を
十分に観察し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
6.創傷治癒を遅らせる可能性があるので、外科的処置が予定されている
場合には、外科的処置の前に本剤の投与を中断すること。外科的処置
6
後の投与再開は、患者の状態に応じて判断すること。
7.疲労、無力症、めまい、筋痙縮等があらわれることがあるので、自動
車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意するよう患
者に十分に説明すること。
8.本剤を投与する際は、定期的に血清カルシウム濃度を測定すること。
9.本剤を投与する際は、定期的に甲状腺刺激ホルモン濃度を測定するこ
と。
重大な副作用
1.高血圧
高血圧(67.8%)、血圧上昇(3.8%)、高血圧クリーゼ(頻度不明)
等があらわれることがある。観察を十分に行い、異常が認められた場
合には適切な処置を行うこと。なお、コントロールできない高血圧が
認められた場合には減量・休薬すること。また、高血圧クリーゼがあ
らわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2.出血
鼻出血(8.8%)、血尿(5.0%)、喀血(2.3%)、歯肉出血(1.9
%)、肺出血(1.5%)、直腸出血(1.5%)、頭蓋内腫瘍出血(0.4
%)、動脈出血(頻度不明)、くも膜下出血(頻度不明)、脳出血
(頻度不明)、胃腸出血(頻度不明)等の出血があらわれることがあ
る。観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量や休薬等の
適切な処置を行うこと。重篤な出血があらわれた場合には、投与を中
止し、適切な処置を行うこと。
3.動脈血栓塞栓症
一過性脳虚血発作(0.8%)、急性心筋梗塞(0.4%)、脳血管発作
(0.4%)、脾臓梗塞(0.8%)、脳虚血(0.4%)、出血性卒中(0.4
%)、虚血性脳卒中(0.4%)等の動脈血栓塞栓症があらわれることが
ある。観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量、休薬又
は中止等の適切な処置を行うこと。
4.静脈血栓塞栓症
肺塞栓症(2.7%)、深部静脈血栓症(0.4%)、骨盤静脈血栓症(0.
4%)、網膜静脈血栓症(0.4%)等の静脈血栓塞栓症があらわれるこ
とがある。観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量、休
薬又は中止等の適切な処置を行うこと。
5.肝障害
アルブミン低下(7.3%)、ALT 増加(6.5%)、AST 増加(5.4%)、
血中アルカリホスファターゼ上昇(4.2%)、肝機能異常(0.8%)、
血中ビリルビン増加(1.5%)、γ-グルタミルトランスフェラーゼ増
加(1.5%)、胆汁うっ滞性肝損傷(0.4%)、肝不全(頻度不明)等
があらわれることがある。観察を十分に行い、異常が認められた場合
には、減量、休薬又は中止等の適切な処置を行うこと。
6.腎障害
蛋白尿(32.6%)、尿中蛋白陽性(0.4%)、急性腎不全(0.8%)、
腎不全(0.8%)、慢性腎不全(0.4%)、急性腎前性腎不全(0.4%)、
腎機能障害(1.5%)、血中クレアチニン上昇(4.2%)、血中尿素増
加(2.3%)、腎尿細管壊死(0.4%)、腎虚血(0.4%)、ネフローゼ
7
症候群(0.4%)、腎クレアチニン・クリアランス減少(頻度不明)、
糸球体濾過率減少(頻度不明)、尿量減少(頻度不明)等があらわれ
ることがある。観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量、
休薬又は中止等の適切な処置を行うこと。
7.消化管穿孔、瘻孔形成
胆嚢穿孔(0.4%)、腸管穿孔(頻度不明)、痔瘻(0.4%)、腸膀胱
瘻(0.4%)、腸管膿瘍(0.4%)、直腸膿瘍(0.4%)、会陰膿瘍(0.
4%)等があらわれることがある。観察を十分に行い、異常が認められ
た場合には、中止等の適切な処置を行うこと。
8.可逆性後白質脳症症候群
可逆性後白質脳症症候群(0.4%)があらわれることがあるので、痙
攣、頭痛、錯乱、視覚障害、皮質盲等が認められた場合には投与を中
止し、血圧のコントロールを含め、適切な処置を行うこと。
9.心障害
駆出率減少(5.0%)、心不全(0.8%)、うっ血性心筋症(0.4%)、
左室肥大(0.4%)、心室壁運動低下(0.4%)、心電図 QT 延長(8.0
%)、頻脈(2.7%)、徐脈(1.5%)、心房細動・粗動(0.8%)等が
あらわれることがある。十二誘導心電図検査の実施等、観察を十分に
行い、異常が認められた場合には、減量、休薬又は中止等の適切な処
置を行うこと。
10.手足症候群
手掌・足底発赤知覚不全症候群(31.8%)、手掌紅斑(1.1%)、紅
斑性皮疹(0.4%)、皮膚反応(0.4%)等があらわれることがある。
観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量、休薬又は中止
等の適切な処置を行うこと。
11.感染症
気道感染(4.2%)、肺炎(2.7%)、尿路感染(2.7%)、敗血症
(1.1%)等があらわれることがある。観察を十分に行い、異常が認
められた場合には、減量、休薬又は中止等の適切な処置を行うこと。
12.骨髄抑制
血小板減少(13.8%)、白血球減少(7.3%)、リンパ球減少(6.9
%)、貧血(6.1%)、好中球減少(3.8%)等があらわれることがあ
る。定期的に血液検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、異常が
認められた場合には、減量、休薬又は中止等の適切な処置を行うこと。
13.低カルシウム血症
低カルシウム血症(7.3%)があらわれることがあり、副甲状腺機能
低下症の既往歴がある患者で高発現したことが報告されている。観察
を十分に行い、異常が認められた場合には、血清カルシウム濃度を確
認し、カルシウム剤やビタミン D 製剤の投与等の適切な処置を行うこ
と。また必要に応じて、減量、休薬又は中止を考慮すること。
同
効
薬
ネクサバール錠
8
がん性皮膚潰瘍臭改善薬
ロゼックスゲル 0.75%
Rozex Gel 0.75%
一
般
薬価収載日
2015年5月
薬
101.4円/g
価
(ガルデルマ)
名 メトロニダゾール
組
成 1g 中
効能・効果
メトロニダゾール 7.5mg
がん性皮膚潰瘍部位の殺菌・臭気の軽減
用法・用量 症状及び病巣の広さに応じて適量を使用する。潰瘍面を清拭後、1日
1~2回ガーゼ等にのばして貼付するか、患部に直接塗布しその上を
ガーゼ等で保護する。
禁
忌
1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2. 脳、脊髄に器質的疾患のある患者(脳・脊髄腫瘍の患者を除く)
[中枢神経系症状があらわれることがある。]
3. 妊娠3ヵ月以内の婦人
[「妊婦、産婦、授乳婦等への使用」の項参照]
重要な基本的注意
1. 本剤の皮膚潰瘍部位への塗布により全身吸収が認められるため、塗
布部位が広範囲の場合等には、経口用又は点滴静注用製剤の投与によ
り認められる副作用(末梢神経障害、中枢神経障害、白血球減少、好
中球減少など)が、血中濃度の上昇により発現するおそれがある。異
常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
(「薬物動態」の項参照)
2. 患部を刺激することにより、潰瘍部位の血管が損傷し、出血を招く
ことがあるので、ガーゼの交換等の処置は十分注意して行うこと。
(「適用上の注意」の項参照)
3. 刺激感を伴う皮膚症状が認められた場合は、使用回数を減らす又は
一時的に本剤の使用を中止し、必要に応じ医師の指示を受けるよう患
者に指導すること。
同
効
薬
な
し
9
2.限定採用薬に関する医薬品情報の提供
6月新規の限定採用薬基本情報
1)<注射用 GHRP 科研 100>
1
一般名
プラルモレリン塩酸塩
2
薬効分類名
成長ホルモン分泌不全症診断薬
3
適応症
成長ホルモン分泌不全症の診断
4
用法・用量
本剤を投与直前に生理食塩液 10mL で溶解し、プラルモレリン塩酸
塩として4歳以上 18 歳未満では体重1kg 当たり2μg(但し、体
重が 50kg を超える場合は 100μg)を、18 歳以上では 100μg を空
腹時、静脈内に緩徐に注射する。
5
禁忌
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
6
使用部署(診療科)
入院(内科)
8
製薬会社
科研製薬
9
薬価
8,392 円/瓶
2)<タペンタ錠 25mg>
1
一般名
タペンタドール塩酸塩徐放錠
2
薬効分類名
持続性癌疼痛治療剤
3
適応症
中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛
4
用法・用量
通常、成人にはタペンタドールとして 1 日 50〜400mg を 2 回に分
けて経口投与する。
1.
2.
3.
4.
5
禁忌
重篤な呼吸抑制のある患者、重篤な慢性閉塞性肺疾患の患者
気管支喘息発作中の患者
気管支喘息発作中の患者
アルコール、睡眠剤、中枢性鎮痛剤、又は向精神薬による急性
中毒患者
5. モノアミン酸化酵素阻害剤を投与中の患者及び投与中止後 14
日以内の患者
6. 出血性大腸炎の患者
7. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
6
原則禁忌
感染性下痢患者
6
使用部署(診療科)
外来(緩和ケア)
7
製薬会社
ヤンセン
8
薬価
108.70 円/錠
10
3)<ハイコバールカプセル 500μg>
1
一般名
コバマミド
2
薬効分類名
補酵素型ビタミンB12 剤
1. ビタミン B12 欠乏症の予防及び治療
2. ビタミン B12 の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の
補給(消耗性疾患、甲状腺機能亢進症、妊産婦、授乳婦等)
3. 巨赤芽球性貧血
4. 広節裂頭条虫症
5. 悪性貧血に伴う神経障害
6. 吸収不全症候群(スプルー等)
以上3項~6項の効能・効果及び胃切除後の貧血に対して
用いる場合、経口投与によると吸収が悪いのでやむを得ぬ
場合以外は注射によることが望ましい。
3
適応症
7. 下記疾患のうち、ビタミン B12 の欠乏又は代謝障害が関与する
と推定される場合
(1) 栄養性及び妊娠性貧血
(2) 胃切除後の貧血
(3) 肝障害に伴う貧血
(4) 放射線による白血球減少症
(5) 神経痛
(6) 末梢神経炎、末梢神経麻痺
(7) 筋肉痛、関節痛
(8) 中枢神経障害(脊髄炎、変性疾患等)
7項の効能・効果に対して、効果がないのに月余にわたっ
て漫然と使用すべきでない。
4
用法・用量
通常成人はコバマミドとして、1日 1,500μg(3カプセル)まで
を1~3回に分けて経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
6
使用部署(診療科)
入院(小児科)
7
製薬会社
エーザイ
8
薬価
24.20 円/錠
11
4)<ポマリストカプセル 1mg・4mg>
1
一般名
ポマリドミド
2
薬効分類名
抗造血器悪性腫瘍剤
3
適応症
再発又は難治性の多発性骨髄腫
用法・用量
デキサメタゾンとの併用において、通常、成人にはポマリドミド
として 1 日 1 回 4mg を 21 日間連日経口投与した後、7 日間休薬す
る。これを 1 サイクルとして投与を繰り返す。なお、患者の状態
により適宜減量する。
4
1.妊婦又は妊娠している可能性のある女性患者
5
禁忌
2.適正管理手順を遵守できない患者
3.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
6
使用部署(診療科)
入院(内科)
7
製薬会社
セルジーン
8
薬価
1mg:42,624.80/錠
4mg:60,548.00/錠
5)<ユニシア配合錠 HD>
1
一般名
カンデサルタン シレキセチル・アムロジピンベシル酸塩配合剤
2
薬効分類名
持続性アンジオテンシン II 受容体拮抗薬/持続性 Ca 拮抗薬配合剤
3
適応症
高血圧症
4
用法・用量
成人には 1 日 1 回 1 錠(カンデサルタン シレキセチル/アムロジ
ピンとして 8mg/2.5mg 又は 8mg/5mg)を経口投与する。本剤は高血
圧治療の第一選択薬として用いない。
1. 本剤の成分あるいは他のジヒドロピリジン系薬剤に対する過敏
症の既往歴のある患者
5
禁忌
2. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
3. アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病患者(ただし、他の
降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者
を除く)
6
使用部署(診療科)
外来(内科)
7
製薬会社
武田薬品
8
薬価
135.60 円/錠
12
6)<ロトリガ粒状カプセル 2g>
1
一般名
オメガ-3 脂肪酸エチル
2
薬効分類名
EPA・DHA 製剤
3
適応症
高脂血症
4
用法・用量
通常、成人にはオメガ-3 脂肪酸エチルとして 1 回 2g を 1 日 1 回、
食直後に経口投与する。ただし、トリグリセライド高値の程度に
より 1 回 2g、1 日 2 回まで増量できる。
1.出血している患者(血友病、毛細血管脆弱症、消化管潰瘍、尿
5
禁忌
路出血、喀血、硝子体出血等)
2. 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
6
使用部署(診療科)
外来(内科)
7
製薬会社
武田薬品
8
薬価
261.30 円/カプセル
13
3.医薬品添付文書の改訂
(DSU No.240 より)
★:警告、◎:投与禁忌、併用禁忌、○:重要な基本的注意、重大な副作用
1)イリボー錠 (アステラス製薬 )
○:重要な基本的注意(一部改訂)
虚血性大腸炎や重篤な便秘が発現するおそれがあるので、腹痛、血便、便秘、硬便が認め
られた場合には、医師等に連絡するよう患者に指導すること。特に、女性では男性に比べ
便秘及び硬便の発現率が高いため注意すること。(「副作用」及び「臨床成績」の項参照)
2)エビリファイ錠・散_(大塚製薬)
○:重要な基本的注意(一部改訂)
統合失調症の場合、興奮、敵意、誇大性等の精神症状が悪化することがあるので、観察を
十分に行い、悪化が見られた場合には他の治療方法に切り替えるなど適切な処置を行うこ
と。前治療薬からの切り替えの際には前治療薬の用量を徐々に減らしつつ、本剤の投与を
行うことが望ましい。
○:[副作用]の「重大な副作用」(一部改訂)
悪性症候群:無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、
それにひきつづき発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理
とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清 CK(CPK)の上昇
がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能低下がみられることがある。
なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎不全へと移行し、
死亡することがある。
3)カルベニン点滴用(第一三共)
○:重要な基本的注意(一部改訂)
本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の
措置をとること。
○:副作用の「重大な副作用」(一部改訂)
ショック、アナフィラキシー:
ショック、アナフィラキシー(不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗等)
を起こすことがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止
し、適切な処置を行うこと。」
中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群:
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群
(Stevens-Johnson 症候群)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた
場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4)コートリル錠 (ファイザー)
○:重要な基本的注意(一部改訂)
強皮症患者における強皮症腎クリーゼの発現率は、副腎皮質ホルモン剤投与患者で高いと
の報告がある。本剤を強皮症患者に投与する場合は、血圧及び腎機能を慎重にモニターし、
14
強皮症腎クリーゼの徴候や症状の出現に注意すること。また、異常が認められた場合には
適切な処置を行うこと。
5)ザーコリカプセル_(ファイザー=メルクセローノ )
○:重大な副作用(追記)
心不全:心不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、体液貯留(肺水腫、胸
水、心嚢液貯留等)、急激な体重増加、心不全症状(息切れ、呼吸困難、浮腫等)が認め
られた場合には、休薬、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
6)セフタジジム静注用「マイラン」_(マイラン製薬=ファイザー)
○:重要な基本的注意(一部改訂)
本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の
措置をとること。
○:重大な副作用(一部改訂)
ショック、アナフィラキシーを起こすことがあるので観察を十分に行い、不快感、口内異
常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗、気管支痙攣、呼吸困難、顔面紅潮、血管浮腫等が
あらわれた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。
「中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群
(Stevens-Johnson 症候群)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認
められた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。
7)セフポドキシムプロキセチル錠「トーワ」(東和薬品)
○:重大な副作用(一部改訂)
ショック、アナフィラキシー:ショック、アナフィラキシー(血圧低下、不快感、口内異
常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗、発疹等)を起こすことがあるので観察を十分に行
い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
「中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群:
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群
(Stevens-Johnson 症候群)があらわれることがあるので観察を十分に行い、異常が認め
られた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
8)セフメタゾールナトリウム静注用「日医工」(日医工)
○:重要な基本的注意(一部改訂)
本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の
措置をとること。
○:重大な副作用(一部改訂)
・ショック、アナフィラキシー:ショック、アナフィラキシー(不快感、口内異常感、
喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗等)を起こすことがあるので観察を十分に行い、異常が
認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。」
・中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群:中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal
Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson 症候群)があらわれることが
15
あるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を
行うこと。
9)チエナム点滴静注用 (MSD)
○:重要な基本的注意(一部改訂)
本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の
措置をとること。
○:重大な副作用(一部改訂)
ショック、アナフィラキシー:初期症状として、不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、
耳鳴り、発汗または呼吸困難、全身潮紅、浮腫等が現れることがあるので観察を十分に行
うこと。
10)バイエッタ皮下注ペン (アストラゼネカ)
○:重要な基本的注意(一部改訂)
本剤はインスリン製剤の代替薬ではない。本剤の投与に際しては、患者のインスリン依存
状態を確認し、投与の可否を判断すること。インスリン依存状態の患者で、インスリン製
剤からエキセナチド製剤に切り替え、急激な高血糖及び糖尿病性ケトアシドーシスが発現
した症例が報告されている。
○:重大な副作用:(一部改訂)
低血糖:スルホニルウレア剤との併用により、低血糖症状(脱力感、高度の空腹感、冷汗、
顔面蒼白、動悸、振戦、頭痛、めまい、嘔気、知覚異常等)を起こすことがある。低血
糖症状が認められた場合、本剤あるいは併用している経口糖尿病用薬を一時的に中止す
るか、あるいは減量するなど慎重に投与すること。
また、スルホニルウレア剤との併用で重篤な低血糖症状があらわれ、意識消失を来す例
も報告されていることから、スルホニルウレア剤と併用する場合には、スルホニルウレア
剤の減量を検討すること。低血糖症状が認められた場合には通常ショ糖を投与し、α-グ
ルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与する
こと。
11)ペグイントロン皮下注用 (MSD)
◎:投与禁忌(追記)
非代償性肝疾患の患者
○:重要な基本的注意(一部改訂)
〈C型慢性肝炎、C型代償性肝硬変及び悪性黒色腫共通〉
骨髄機能抑制、肝機能障害、甲状腺機能障害等があらわれることがあるので、投与開始
前及び投与中は定期的に臨床検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、異常が認めら
れた場合には、減量、休薬、中止等の適切な処置を行うこと。
○:重大な副作用(一部改訂)
網膜症:網膜症があらわれることがあるので、網膜出血、軟性白斑及び糖尿病網膜症の
増悪に注意し、定期的に眼底検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合
には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。また、視力低下、視野中の暗点が認
められた場合は速やかに医師の診察を受けるよう患者を指導すること。
12)ポテリジオ点滴静注(協和発酵キリン)
16
○:重要な基本的注意(一部改訂)
「B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs 抗原陰性、かつ HBc 抗体又は
HBs 抗体陽性)において、本剤の投与により、B型肝炎ウイルスの増殖による劇症肝炎又
は肝炎があらわれることがあるので、本剤投与前にB型肝炎ウイルス感染の有無を確認し、
適切な処置を考慮すること。また、本剤の治療期間中及び治療終了後は、継続して肝機能
検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化
の徴候や症状の発現に注意すること。(「重大な副作用」の項参照)
○:重大な副作用(一部改訂)
B型肝炎ウイルスによる劇症肝炎、肝炎:B型肝炎ウイルスの増殖により劇症肝炎又は肝
炎があらわれることがあるので、本剤の治療期間中及び治療終了後は肝機能検査値や肝炎
ウイルスマーカーのモニタリングを行いつつ患者の状態を十分に観察すること。異常が認
められた場合は、直ちに抗ウイルス剤を投与するなど適切な処置を行うこと。
13)メドロール錠 (ファイザー)
○:重要な基本的注意(一部改訂)
強皮症患者における強皮症腎クリーゼの発現率は、副腎皮質ホルモン剤投与患者で高いと
の報告がある。本剤を強皮症患者に投与する場合は、血圧及び腎機能を慎重にモニターし、
強皮症腎クリーゼの徴候や症状の出現に注意すること。また、異常が認められた場合には
適切な処置を行うこと。
14)リツキサン注(全薬工業=中外製薬)
○:重要な基本的注意(一部改訂)
B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs 抗原陰性、かつ HBc 抗体又は HBs
抗体陽性)で、本剤の投与により、B型肝炎ウイルスによる劇症肝炎又は肝炎があらわ
れることがあり、死亡に至った症例が報告されている。本剤投与に先立ってB型肝炎ウ
イルス感染の有無を確認し、本剤投与前に適切な処置を行うこと。また、本剤の治療期
間中及び治療終了後は継続して肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを
行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること(「重大な
副作用」の項参照)
○:重大な副作用(一部改訂)
B型肝炎ウイルスによる劇症肝炎、肝炎の増悪:B型肝炎ウイルスによる劇症肝炎又は
肝炎の増悪による肝不全があらわれることがあるので、肝機能検査値や肝炎ウイルスマ
ーカーのモニタリングを行うなど患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた
場合には、直ちに抗ウイルス剤を投与するなど適切な処置を行うこと(「重要な基本的
注意」の項参照)。
15)レミッチカプセル(東レ=鳥居薬品)
○:重要な基本的注意(一部改訂)
重度(Child-Pugh 分類グレードC)の肝障害のある患者に対する本剤の投与にあたって
は、リスク・ベネフィットを勘案し、投与中は患者の状態を十分に観察すること。
(「慎重投与」の項参照)」
17
4.医薬品・医療機器等安全性情報
オーダリング端末の病院情報システムにログイン後、「医薬品情報」内のフォルダ
「安全性情報」に格納していますので、ご覧下さい。
(医薬品・医療機器等安全性情報(No.323
2015 年 5 月)
18
5.医療安全情報
医療安全情報(No.102
2015 年 5 月)【口頭指示の解釈間違い】が、日本医療機能評価機構よ
り、出されました。同情報は、オーダ端末にログイン後、
[医薬品情報]>フォルダ[緊急安全性情報ほか]に格納していますので、ご覧下さい。
19
20
医療安全情報(No.103
2015 年 6 月)【2011 年から 2013 年に提供した医療安全情報】が、日
本医療機能評価機構より、出されました。同情報は、オーダ端末にログイン後、
[医薬品情報]>フォルダ[緊急安全性情報ほか]に格納していますので、ご覧下さい。
21
22
6.総合機構医療安全情報
総合機構医療安全情報(No.46)【血液浄化装置使用時の注意点】が、(独)医薬品医療機器総
合機構より、2015 年 5 月に出されました。 同情報は、オーダ端末のデスクトップ、フォルダ
[医薬品情報PDF]>[緊急安全性情報ほか]に格納していますので、ご覧下さい。
23
24
25
7.使用期限間近の医薬品リスト(2015 年 6 月現在)
年
月
医薬品名
個数
アルギ U 配合顆粒
18,680
0
13
4
439
270
5,716
1,080
42
92
1710
9
1
941
1,731
8,469
1516
0
68
521
35,469
8.4
2
742
1,484
0
20
864
17,280
4
5
2
170
1,122
850
2,245
0
0
0.5
60
3,035
21.36
30
20
370
3,993
11,124
79,860
0
0
0.5
0.2
26
101
1,300
2,020
193.8
4.3
9
40
3,654
23
89
91
37
278
3,355
25,298
601.7
380
2
1
2,211
615
4,422
615
3
58
ピトレシン注射液20
32
756
24,192
28
フェアストン錠40
プロタノール-L注
37
1
374
237
13,842
237
0
2
ベンザリン細粒
リスモダンR錠150mg
0.5
34
18
80
905
2,734
0
76
レベトールカプセル200mg
131
627
82,216
133
エストラサイトカプセル 156.7mg
エリザスカプセル外用 400μg
60
1
370
125
22,248
126
0
0
エンシュア・H
バナナ
エンシュアリキッド コーヒー
3
18
10
6
810
2,745
337
489
オゼックス細粒小児用15%
0.1
568
5,684
120.9
ガンマグロブリン筋注 450mg3mL
ツムラ柴苓湯エキス顆粒(医療用)
1
162
520
49
520
23,911
0
27
ザーネ軟膏
三和黄ごん湯エキス細粒
0.9
300
3
6
1,575
4,725
0
0
局 重カマ「ヨシダ」
ダイアニール-N PD-4
2.5
250
ニトプロ持続静注液6mg
アスペノン静注用 100
アロンアルフアA「三共」
ウロマチック S 泌尿器科用灌流液 3%
エクセグラン散20%
エストラサイトカプセル 156.7mg
ゾビラックス注 250mg
テグレトール細粒50%
トミロン細粒小児用100
ニゾラールクリーム
27
局 乳酸カルシウム「ヨシダ」
ニュープロパッチ2.25mg
ノボラピッド注イノレット
沈降破傷風トキソイドキット「タケダ」
9
年間
使用量
23000
(限定)ディアコミット
8
在庫金額
0.8
イクセロンパッチ18mg
エンシュア・H メロン味
7
薬価
26
テタノブリンIH(250U)
デタントール0.01%点眼液
1
10
3,899
315
3,899
3,153
15
0
2
4,737
9,474
89
34
7
6
561
231
3,927
16
10
0.6
76
31
209
ニューモバックスNP
ニューレプチル錠10mg
バクトラミン注
ホクナリンドライシロップ 0.1%小児用
ボンゾール錠100mg
処方可能な薬剤がございましたらご協力お願いいたします。
27
1,902 164.75
15,945
0
8.医薬品情報
オピオイド鎮痛薬の切り替え方法について
医療用麻薬によるがん疼痛治療の際には、副作用の改善や鎮痛効果の増強など
を目的に、オピオイドの種類や投与経路を変更することがあります。当院採用の
主なオピオイド鎮痛薬の変更方法についてまとめましたのでご参照ください。
1)オピオイド鎮痛薬の製剤・投与経路の変更方法について
先行薬
変 更薬
MSコンチン錠 、モルペス細粒、パ シーフCap、
オ キシコンチン錠
オキシコンチン 錠
(オキシコドン徐放 製剤)
モルヒネ注、オ キファスト注
M Sコンチン錠、モル ペス細粒
フェントステー プ、デュロテップM Tパッチ
(モルヒネ12時間徐 放製剤)
(フェンタニ ル貼付剤)
オキシコンチン 錠
パ シーフCap
モルヒネ注、オ キファスト注
(モルヒネ24時間徐 放製剤) フェントステー プ、デュロテップM Tパッチ
(フェンタニ ル貼付剤)
MSコンチン錠 、モルペス細粒、パ シーフCap、
オキシコンチン 錠
モ ルヒネ注
フェントステー プ、デュロテップM Tパッチ
オ キファスト注
(フェンタニ ル貼付剤)
先行薬 の最終投与の12時間後を目安
に変更 薬を開始
先行薬 の最終内服と同時に 貼付
先行薬 の最終投与の24時間後を目安
に変更 薬を開始
先行薬 の最終投与の12時間後を目安
に貼付
先行薬 を中止し、すぐに変 更薬を
開始
貼付12時間後に 先行薬中止
先行薬 を中止し、すぐに変 更薬を
開始
モルヒネ注、オ キファスト注
フ ェントステープ
デ ュロテップMTパッ チ
(フェンタニル貼付 剤)
変更方 法
MSコンチン錠 、モルペス細粒、パ シーフCap、
先行薬 を剥がして12時間後を目安 に
オキシコンチン 錠
変更薬 を開始
モルヒネ注、オ キファスト注
2)オピオイド鎮痛薬の換算比
成分名
剤形
当院
採用品目
~
モルヒネ
オキシコドン
フェンタニル
注射剤
経口徐放製剤
注射剤
経口徐放製剤
貼付剤
オキファスト注 10・50mg
MSコンチン錠 10mg
デュロテップMTパッチ フェントステープ
パシーフCap
塩酸モルヒネ注 オキシコンチン錠
経口オピオイド/
2.1・4.2mg
1・2・4・8mg
モルヒネ注射剤
10・50・200mg
5・10・20・40mg
30・60・120mg
フェンタニル貼付・注射剤
(3日毎貼り替え)
(1日毎貼り替え)
より切り替え時
モルペス細粒 10・30mg
より切り替え時
2mg
8.4mg
4mg
~
4.2mg
~
1mg
~
~
90mg
~
120mg
~
50mg
75mg
100mg
~
60mg
~
80mg
~
160mg
120mg
125mg
150mg
6mg
16.8mg
8mg
2/3
1/2
-
-
-
~
12.6mg
~
~
※経口モルヒネを
1とする
30mg
~
換算比
40mg
~
~
180mg
~
~
120mg
2.1mg
25mg
~
1/2
~
投与量
15mg
~
1
60mg
20mg
~
240mg
15mg
20mg
30mg
40mg
60mg
80mg
90mg
100mg
120mg
~
30mg
変更方法・対応量はあくまで目安ですので、慎重な切り替えを行ってください。
切り替え後は、痛みと副作用の状況について十分な観察を行い、必要に応じてレス
キュードーズの使用、オピオイドの増減や副作用対策を行ってください。
<参考資料>
各薬剤添付文書
フェントステープポケット換算表(協和発酵キリン株式会社)
オキファスト注投与量換算の目安(シオノギ製薬)
医療用麻薬適正使用ガイダンス
28