IPC-BX/MSH3xシリーズ(電源内蔵タイプ) Ver.1.12 Windows CE対応 小型ボックスコンピュータ®(電源内蔵タイプ) IPC-BX/MSH3xシリーズ IPC‑BX/MSH3xシリーズは、RISCチップのSH‑3 CPUを搭載し、LAN、COM、キーボードなどの基本的なインターフェイスを内蔵し た汎用的なハードウェアとして設計しています。そのうえ、Windows CEのアプリケーションにも対応した優れた電源内蔵タイプ のボックスコンピュータです。 Windows CEは、組み込み用途を前提とし設計しているため、必要な部分だけを実装できるようになっています。また、その他の Windows系OS よりもコンパクト、電源のON/OFFの簡単さ、起動時間の短さ、安価など組み込み用途にとって大きな魅力を持った OSです。 IPC‑BX/MSH3xシリーズは、組み込み用PC として、従来のPC/AT 互換IPC(Industrial PC)、PLC、組み込み専用マイコン等に 置き換える分野に最適で、お客様の開発ニーズにあわせて選択できるできるように、さまざまな形態で提供しています。 ‑ 販売終了製品‑ 本 製 品シ リ ー ズ は、2 0 0 6 年1 0 月を も っ て販 売 終 了 製 品 と さ せ て い た だ き ま し た。 ラインアップ 型式 仕様 CPU メモリ OS モデル ■電源内蔵タイプ IPC-BX/MSH3PS-CE211J オープン価格 メモリ32MB、Windows CE 2.11 日本語版搭載 SH3 SH7709 80MHz 32MB Windows CE 2.11 日本語版 IPC-BX/MSH3PS オープン価格 メモリ32MB搭載 *1 SH3 SH7709 80MHz 32MB --- IPC-BX/MSH3P-CE211E オープン価格 メモリ16MB、Windows CE 2.11 英語版搭載 SH3 SH7709 80MHz 16MB Windows CE 2.11 英語版 IPC-BX/MSH3P オープン価格 メモリ16MB搭載 *1 SH3 SH7709 80MHz 16MB --- PSモデル Pモデル *1 OS非搭載 ※ボックスコンピュータは株式会社コンテックの登録商標です。 1 IPC-BX/MSH3xシリーズ(電源内蔵タイプ) Ver.1.12 IPC‑BX/MSH3xシリーズ搭載 Windows CEについて ■搭載Windows CEの特長 ・豊富なドライバ MSH3xシリーズには、ボードに搭載されている各デバイス用にWindows CE用のドライバが標準で搭載されています。 ・CMOS設定機能 MSH3xシリーズでは、独自のCMOS設定機能により、出荷時のコンフィグレーションをダイナミックに変更して、お客様の仕様 にあわせた設定に変更することが可能です。 ・CONTEC Manager MSH3xシリーズを、より使い易くするリモートメンテナンスなど多くの便利な機能を提供しています。 ・オブジェクトストア/レジストリのバックアップ機能 この機能により、当社より提供したモジュールに変更があった場合、この機能を利用すると、Windows CE OSイメージ(以下、 NK.BIN)を修正することなく、モジュールの修正を行うことが可能です。また、レジストリの設定内容のバックアップも可 能です。 ・NF ディスク機能 Windows CEから、オンボードNAND Flashをディスクとして扱うことができますので、お客様のアプリケーションをNF ディス ク上にコピーすることが可能です。 ・多彩なブート機能 MSH3xシリーズでは、NK.BINをロードしWindows CEをブートするために、3つの方法を提供しています。 これらの機能は、当社、CONTEC Platform開発環境であるCONTEC IDEやMicrosoft社Platform Builderなどで、NK.BINの開 発を行ったときや、バックアップNK.BINをリストアするときに、非常に有効にご利用いただけます。 ・バックアップOS イメージファイルのリストア機能 MSH3xシリーズに搭載されているNK.BINが、万が一破損したときでも、出荷時の状態に戻せるように、複数のリストア機能を 搭載しています。 ・ウオッチドッグタイマ機能 MSH3xシリーズには、ウオッチドッグタイマ機能が搭載されていますので、お客様のアプリケーションからウオッチドッグタイ マ機能をご利用いただけます。 ・バックライト機能 MSH3xシリーズには、バックライト機能が搭載されています。コントロールパネルから、設定をすることで、一定時間入力がな かったときなどにLCDのバックライトを消灯します。 ・オートラン機能 ATAカードや、CF カードを挿入することで、自動的にアプリケーションを起動することが可能です。この機能により、ファイル のコピーなど一定の作業を順次こなすことが可能となります。 ・BIOSのアップデート機能 MSH3xシリーズには、各ハードウェアの初期化と、多彩なブート機能を提供するために、専用のBIOSを搭載しています。 このBIOSは、EEPROMに搭載されており、バージョンアップが発生したときなど、容易にアップデートできるように、BIOSの アップデート機能が搭載されています。 特長 ●基本的なインターフェイスを標準装備 10BASE‑T、シリアル3ch[前面には2chコネクタ装備]、キーボード、LCD(オプション)、PC/104バス ●カードスロットによる機能拡張 ●オブジェクトストアのバックアップ機能 開発アプリケーションを容易にROM化することが可能 ●3種類のブート機能 ・オンボードFlash ROMブート:スタンドアロンでの使用が可能 ・ネットワークブート:開発時のOSイメージをサーバで集中管理が可能 オンボードFlash ROMに転送可能。 ・ATAカードブート:OS およびアプリケーションの入れ替えが容易。 オンボードFlash ROMに転送可能。 2 IPC-BX/MSH3xシリーズ(電源内蔵タイプ) Ver.1.12 仕 様 ■機能仕様 仕様 項目 IPC-BX/MSH3P-CE211E、 IPC-BX/MSH3P IPC-BX/MSH3PS-CE211J、 IPC-BX/MSH3PS メインボード(IPC-BC/MSH3H-M)部 CPU クロック周波数 メモリ COMポート タイプ SH3 SH7709 80MHz SH3 SH7709 80MHz 内部キャッシュ 8KB 8KB CPU 80MHz 80MHz 拡張バス 20MHz 20MHz フラッシュメモリ 16MB 32MB DRAM 16MB 32MB RS-232C 2ch (9ピン D-SUB×2) RS-232C/RS-485 1ch (ソフトウェアで切り替え可能) タッチパネル I/F RS-232Cとしてサポート LAN 10 BASE-T NE2000互換 1ch PIO I/F その他I/O 拡張バス CMOS 16bit、信号電圧:0V〜3.3V、8bit単位で入力/出力方向の設定可 A/D I/F 6ch 10bit Max. 9.0μsec、信号電圧:0V〜3.3V、精度:±8LSB*1 D/A I/F 2ch 8bit Max. 9.0μsec、信号電圧:0V〜3.3V、精度:±6LSB*1 PC/104バス DMA、バスマスタ機能は利用不可 割り込みは利用可 コンソールボード(IPC-BC/MSH3H-C)部 キーボード I/F LCD I/F PS/2 キーボード(6ピン MINI-DIN) 解像度(色数) 800×600(256 Color)まで可能 当社製LCD表示器に対応 別途アダプタを介して外部接続可能 CRT I/F VGA/SVGA(256 Color)に対応(15ピン HD-SUB) プリンタ I/F PCL準拠プリンタ対応(25ピン D-SUB) PCカードスロット PCMCIA Type II×1 CF CARD Type I×1 *1 : A/D, D/Aの精度は、電源、配線、温度などの環境により変化します。 高精度が必要な機器は接続しないでください。 ■一般仕様 仕様 項目 IPC-BX/MSH3PS-CE211J IPC-BX/MSH3PS、 IPC-BX/MSH3P-CE211E、 IPC-BX/MSH3P 0℃〜50℃ 使用周囲温度 保存周囲温度 -10℃〜60℃ 周囲湿度 20〜90%RH(ただし、結露しないこと) 浮遊粉塵 特にひどくないこと 腐食性ガス ラインノイズ 静電耐圧 ないこと ACライン 2kV 信号ライン 1kV (EN 61000-4-4,JEC 1000-4-4 Level 3) 接触放電 4kV(EN 61000-4-2, IEC 1000-4-2,Level2) 気中放電 耐振動性 8kV (EN 61000-4-2, IEC 1000-4-2, Level3) 10-50Hz/片振幅0.15mm 50-500Hz/2.0G X, Y, Z方向各23分(IEC68-2-6準拠) 耐衝撃性 10G X, Y, Z方向各11ms正弦半波(IEC68-2-27準拠) 供給電源 AC85〜264V 1φ 入力10W電源内蔵 3Pインレット供給 消費電力(本体のみ) Max. 0.15A(AC100V) 質量 1,300g 外形寸法(mm) 145(W)×160(D)×67(H) 3 IPC-BX/MSH3xシリーズ(電源内蔵タイプ) Ver.1.12 オプション ■DINレール取り付けブラケット ・IPC‑SHDIN ■ハードウェアマニュアル ・IPC‑BX/MSH3‑HMJ(日本語版) ・IPC‑BX/MSH3‑HME(英語版) ■ソフトウェアマニュアル ・IPC‑BX/MSH3‑SMJ(日本語版) ・IPC‑BX/MSH3‑SME(英語版) 外形寸法 ■電源内蔵タイプ (13.1) 160 145 ACCESS 67 POWER TX UTP COM1 COM2 SW1 RST VGA PCMCIA KB CF AC-IN 100-240VAC PRN 固定用ブラケットは標準添付されています。( 取り付けは H モデルと同様です。) 4 IPC-BX/MSH3xシリーズ(電源内蔵タイプ) Ver.1.12 IPC‑BX/MSH3x シリーズ Q & A ◆運用編 Q1. 日本語版Windows CE利用時、Cmd.exe上で日本語入力ができません。 A1. Windows CE 2.11のCmd.exeでは、仕様により日本語入力ができません。 Windows CE 3.0では、日本語入力ができる ようになりました。 Q2. 日本語版Windows CE利用時、PC カードのATAフラッシュディスクを入れると、日本語のマウント名になりますが、変更 できますか? A2. 変更可能です。レジストリに次のデータを追加してください。 例:マウント名をDiskに変更したい場合 ¥HKEY̲LOCAL̲MACHINE¥Drivers¥PCMCIA¥ATADisk に Folder="Disk" を追加します。 Q3. 日本語版Windows CE利用時、ネットワークマウント名が、日本語になりますが、変更できますか? A3. できません。 Q4. タッチパネルのビープを鳴らすことは可能ですか? A4. 当社タッチパネル搭載液晶ディスプレイをご利用の場合、レジストリに下記のキーを追加することで可能です。 ¥HKEY̲LOCAL̲MACHINE¥HARDWARE¥DEVICEMAP¥TOUCH に BeepMode=dword:1 を追加します。 このキーの記載がない場合、または、値が0の場合、ビープは鳴りません。 Q5. ウオッチドッグタイマを利用できますか? A5. MSH3xシリーズには、ウオッチドッグタイマ機能がサポートされています。お客様のアプリケーションから、ウオッチ ドッグタイマAPIを呼び出すことで、ご利用いただけます。詳しい利用方法は、CONTEC Platform SDKに入っているサ ンプルプログラムを参照してください。 Q6. 無線LANを利用したいのですが可能ですか? A6. MSH3xシリーズでは、当社無線LANカードFX‑DS110‑PCC用のドライバが標準で搭載されておりますので、ご利用いただ けます。 無線LANカード"FX‑DS110‑PCC"は別途ご購入ください。 "FX‑DS110‑PCC"を海外で使用するには制約があります。詳しくは"FX‑DS110‑PCC"のマニュアル等を参照してくださ い。 Q7. PS/2マウスが利用したいのですが可能ですか? A7. CMOS設定を変更することで、可能です。ただし、PS/2キーボードといっしょに利用したい場合は、MSH3本体のPS/2コ ネクタからPS/2キーボードと、PS/2マウスを分ける二股ケーブルが必要です。 Q8. 日本語キーボードを利用したいのですが、ドライバを組み替える必要がありますか? A8. 出荷時設定では、英語(101)キーボードの設定になっていますが、CMOSの設定で106キーボードを選択すると、日本語 キーボードを利用できます。 Q9. タッチパネルを利用したいのですが・・・・。 A9. タッチパネルドライバは、標準で搭載していますので、オプションのLCD接続キット(IPC‑SHCL‑2T)をご購入いただ き、当社タッチパネル搭載液晶ディスプレイを使用してください。(ただし、IPC‑BX/MSH3Pタイプでは、使用できませ ん。) 5 IPC-BX/MSH3xシリーズ(電源内蔵タイプ) Ver.1.12 Q10. プリンタを利用したいのですが・・・・。 A10. プリンタポートドライバおよびPCLプリンタドライバは、標準で搭載していますので、オプションのプリンタ接続キッ ト(IPC‑SHPRN)を、ご購入ください。 また、PCL以外のプリンタを使用される場合は、別途そのドライバを用意する必要があります。 Q11. アプリケーションを自動実行したいのですが可能ですか? A11. Windows CEのレジストリに記述することで可能になります。 ¥¥HKEY_LOCAL_MACHINE¥initキー 項目 データタイプ Launchxx REG_SZ Dependxx REG_BINARY 例: Launch10 説明 実行するアプリケーション名を指定します。xxは、ID番号となります。 【注意】ここで指定するアプリケーション名にはフルパスは指定できません。 Launchxxで指定した、アプリケーションの実行順序に依存関係がある場合は、そ の依存関係をID番号で記述します。 : "shell.exe" Launch30 : "myProg.exe" Depend30 : 0a, 00 または、CONTEC Managerのスケジュール機能を利用することでも実現可能です。 Q12. Windows CE OSロード中の画面に何か表示できませんか? A12. BIOSVUP.exeコマンドを使用してBOOTロゴを設定することができます。これによりWindows CE OSのロード中にお客 様の会社のロゴを表示することも可能です。 • Ÿ 開発編 Q1. MSH3xシリーズ用にアプリケーションを作成したいのですが、何が必要ですか? A1. アプリケーション開発として、以下のものが必要です。 ・Windows CE 2.11搭載タイプ ・Visual C++ 6.0 Professional or Enterprise Edition ・Windows CE Toolkit for Visual C++ 6.0 ・H/PC Professional 3.0 Platform SDK ( MS社Webページよりダウンロード) ・CONTEC Platform SDK (Windows CE搭載MSH3xシリーズに標準添付) ・Windows CE 3.0搭載タイプ ・eMbedded Visual Tools 3.0 ・CONTEC Platform SDK (Windows CE搭載MSH3xシリーズに標準添付) 6 IPC-BX/MSH3xシリーズ(電源内蔵タイプ) Ver.1.12 Q2. CEサービスやActiveSyncが利用したいのですが、可能ですか? A2. ・Windows CE 2.11搭載タイプ ・Windows CE 2.11では、ライセンスの関係でCEサービス、ActiveSyncに必要なモジュールを添付することがで きないためCEサービスによる接続はできません。 ・Windows CE 3.0搭載タイプ ・Windows CE 3.0では、ActiveSyncによる接続が可能です。ActiveSyncでの接続では、最初にシリアル接続で パートナー関係を結んでおけば、LANによる接続も可能となります。 ActiveSyncは、Microsoft社のWebサイトよりダウンロードできます。 URL : http://www.microsoft.com/japan/windowsce/ TXD(3pin) TXD(3pin) RXD(2pin) RXD(2pin) RTS(7pin) RTS(7pin) CTS(8pin) CTS(8pin) DTR(4pin) DTR(4pin) DSR(6pin) DSR(6pin) CD (1pin) CD (1pin) RI (9pin) RI (9pin) GND(5pin) GND(5pin) ActiveSync用シリアルクロスケーブル結線図 Q3. 作成したドライバをデバッグする方法は、ありますか? A3. MSH3xシリーズでは、CMOSの設定によりデバッグ用のポートを使用することができます。この仕組みを利用して、作成 したドライバにRETAILMSGを組み込み、ターミナルソフトなどにメッセージを表示してデバッグに、使用できます。 Q4. 独自のハードウェアをPC/104 バス上に搭載したが、ドライバの開発は可能ですか? A4. MSH3xシリーズには、PC/104バス上のリソース(割り込み、メモリアクセス、I/Oアクセス)を容易にアクセスするため に、汎用I/Oドライバ(BusIO.DLL)を標準で搭載していますので、ドライバなどを作成することなく直接アプリケーショ ンから各リソースにアクセスすることが可能です。 ただし、高速処理を要求する場合は、専用のドライバを作成したほうがよい場合もあります。また、MSH3xシリーズの PC/104バスは、DMAをサポートしていません。 Q5. オンボードシリアルの設定可能な最大ボーレートは? A5. COM1: は115200bps、COM2:からCOM4: は57600bpsです。 Windows CE3.0搭載ボックスコンピュータのアプリケーション開発について ・Windows CE 3.0搭載 MSH3xシリーズは、購入後、電源を入れるだけでOSが起動します。 ・お客様は、やりたいことを実行するWindows CEアプリケーションを作成するだけです。 ・この場合、開発環境は、Microsoft社から実質無料で提供されているビジュアル開発環境 eMbedded Visual Tools 3.0 がお使いいただけます。 ・この eMbedded Visual Tools 3.0"には、eMbedded Visual C++、eMbedded Visual BASICが標準添付されており、簡単 にアプリケーション開発が行えます。 ・このため、お客様のアプリケーション開発にかかる初期投資は、限りなく0 に近づきます。 ・Platform Builderは、お客様がOS を再構築される場合のみ必要となります。つまり、標準のCE 搭載タイプのボックスコン ピュータをご購入いただければ、アプリケーション開発環境を、¥1,700‑でご購入いただくだけで開発が行えます。 商品の価格・仕様・色・デザインは、予告なしに変更することがあります。 7
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