株式会社トリアス 個人投資家向け会社説明会レポートNo.13 2006年4月22日(土)社団法人日本外国特派員協会において、株式会社トリアス主催第13回会社説明会を開催いたし ました。今回は、株式会社クインランドにご参加いただき、M&Aを通じ拡大している各事業部門における事業戦略や事 業の現状について、ご説明いただきました。 プログラム プログラム ∼ M&Aを通じた事業づくり・人づくり ∼ 12:15∼ 開場 受付開始 13:00∼17:00 株式会社クインランド(2732ヘラクレス) 13:00 13:00--13:30 13:30 2006年 2006年6月期中間決算説明・質疑応答 13:3013:30-14:10 クインランドグループ事業戦略 14:10 クインランドグループ事業戦略 株式会社クインランド代表取締役社長 吉村 一哉 氏 グループ事業戦略を説明される株式会社クインランド 吉村代表取締役社長 今回は、投資家の皆様からの事前の強いリクエストにお答 えするため、会社説明に先立ち、本年2月27日に発表され た株式会社クインランド(以下クインランド)2006年6月期 中間期・通期業績予想の修正についての詳細説明をして いただきました。同社吉村代表取締役社長より、中間期に おける利益予想と実績の乖離につき、各事業部門の売上・ 原価・経費レベルでの計画とのずれ(①非突発的要因)、 ならびに事業の変化や租税負担等(②突発的要因)につ いての説明がありました。今中間期の経常利益に与える 影響としては、①が+205百万円、②が▲621百万円。ま た、純利益に与える影響として、特損・税負担等、想定外 の項目が▲474百万円あったとのことです。中間期の実績 を踏まえ、2006年6月期通期に対しても見直しがなされま した。営業利益段階で、自動車事業、娯楽事業による下方 修正が▲1,054百万円、社債発行費、持分投資損失など の一時的費用の発生により、経常利益が▲356百万円、 税負担の増加による修正が▲496百万円である旨が説明 されました。 業績関連の説明に引き続き、クインランドの中核事業であ る株式会社DMESを完全子会社合併(2006年6月1日予 定)、これをもって純粋持株会社から事業持株会社形態に 移行する同社の事業戦略につき、説明がありました。さら に、クインランドグループの戦略骨子として、「21世紀型情 報コンツエルン※」という考え方が紹介されました。 14:10∼14:20 休憩 14:2014:20-14:50 14:50 DMES事業 DMES事業 株式会社クインランド代表取締役社長 吉村 一哉 氏 14:50 14:50--15:05 住まい事業 15:05 住まい事業 株式会社ザウスコミュニケーションズ 代表取締役社長 傍島 浩一 氏 15:0515:05-15:20 教育事業 15:20 教育事業 株式会社クインランド常務取締役 芦田 泰啓 氏 15:20∼15:35 コーヒーブレイク 15:3515:35-16:05 自動車事業 16:05 自動車事業 クインランド・カーズ株式会社 代表取締役社長 毛塚 敏郎 氏 16:05 16:05--16:40 娯楽事業 16:40 娯楽事業 株式会社NESTAGE(7633ジャスダック) 代表取締役社長 小櫻 尚司 氏 ゲストスピーカー: ロボガレージ代表 高橋 智隆 氏 16:40-17:00 質疑応答 17:00 閉会 (※クインランド定義: 持株会社が情報、ノウハウ、ブランドマネジメントなどを通じて各種産業部門の独立企業を統括・支配する独 占的巨大企業集団。企業結合の最高の形態。) 20世紀を支えた資本主義から、21世紀は情報主義に移行するとの仮説のもと、大量の情報が簡単に手に入る=情報 の値段がゼロになる社会構造となっており、一方で手に入らない情報の価値が上昇、全く新しい情報、ノウハウ化され た情報、技術的・法的に保護された情報に対するニーズが高まる環境にあるとのこと。このような社会の変化を前提に、 ITにブランド・ノウハウを融合する事業モデルを展開する基本方針が説明されました。 事業戦略説明に続き、各事業部門による事業説明がなされました。まず、事業持株会社クインランドの中核事業である DMES事業についての説明がありました。事業セグメントとして、大手企業に向けた既存請負型事業、中小企業を対象と したポータルメディア事業を展開していること、後者については、グループ内の各事業向けにLongevity Way(住まいポー タル)、 Carfy(自動車ポータル)、Glep(ゲームポータル)の提供をしていることなどが紹介されました。また、地域密着 ポータルであるQlep等について、インターネットを使いながら具体的な紹介がなされました。 本レポートの著作権は、株式会社トリアスに帰属します。 当レポートの文章の全部または一部、画像や図表その他のデータなどを無断で転載、複写してご利用になられ ないようご注意ください。 社内等でご利用になる場合なども株式会社トリアスまでご連絡いただきますようお願い申し上げます。 RPT13/2006.4.22 (1/2) 2004-2006 All rights reserved. Trias Corporation 株式会社トリアス 個人投資家向け会社説明会レポートNo.13 続いて、住まい事業の事業説明に関し、株式会社ザウスコミュニケーションズ傍島代表取締 役社長より、住宅プロデュース、パートナー開発、Webポータル、エクステリア、インテリアの 5事業部門に展開している現状、ならびに各事業についての中期事業計画が説明されまし た。併設の展示会場では、住まい事業の総合情報発信拠点であるロンジャビティ(東京・碑 文谷)が紹介され、投資家の皆様も、同事業の理念を具現化する活動を具体的に確認され ていました。 引き続き、クインランド常務取締役の芦田氏より、同社の非連結事業である教育事業につい て、戦略説明がありました。教育事業においては、インテリア・建築の専門学校であるICSカ レッジオブアーツを経営していますが、この目的は、社会人以降のキャリアを支える教育、 すなわち就職の チカラ になる教育=チャンススクールの提供であるとのことでした。また、 ICSカレッジオブアーツと住まい事業とのシナジーについても説明がありました。 コーヒーブレイクをはさみ、クインランド・カーズ株式会社毛塚代表 取締役社長による自動車事業に関するプレゼンテーションが始ま りました。Total Car Life Agent(「お気に入りの車」と暮らす豊かさ を提供する「お客様の一生涯のエージェント」)という事業理念に始 まり、それを実践するため、高級輸入車という市場に参入している 事業戦略の説明がありました。日本の輸入車市場は、欧米を中心 とした先進国の中ではまだ小さなもので、市場開拓の余地が大き いこと、消費者の質に対するこだわりは、高級車に対するニーズを 高めていることなどの事業環境が紹介され、特に同セグメントにお ける中古車流通市場の潜在成長性が大きいことの説明がありまし た。さらに、新車ディーラーの事業モデルに中古車やサービスを付 加する事業戦略、オーラッシュという高級輸入車専門の中古車ディー ラー事業の更なる強化などの説明がなされ、中期的な利益率改善 に向けての具体的施策が紹介されました。 芦田常務による教育事業 のプレゼンテーション 傍島社長による住まい事業 のプレゼンテーション 毛塚社長による自動車事業 のプレゼンテーション 小櫻社長による 娯楽事業の プレゼンテーション 続いて、株式会社NESTAGE小櫻代表取締役社長による娯楽事業についての説明があ りました。 ワクワク のエージェントとして、新世代のエンターテインメントを提供すると の理念のもと、従来のTVゲーム専門店展開をどのように進化させるかについての戦略 説明がなされました。TVゲーム専門店業界No.1の同社では、 ワクワク のコンタクトポ イントの拡大戦略として、既存店舗のIT化・メディア化を図るとともに、男性若者世代中 心の既存店舗に加え、家族や女性をターゲットにできるコンビニ店併設の複合カフェや ダイエーインショップのプロデュース事業を強化している現状などが説明されました。リ アルの店舗展開と同期させる形で、Glepというゲームポータルを始動しており、そのシ ナジー戦略についても紹介されました。最後に、21世紀型エンターテインメント領域の 開拓として、同社が着手したロボット事業について、トータルプロデューサー高橋智隆氏 によるお話と、高橋氏開発によるロボットのデモンストレーションが行われました。 質疑応答のセッションは、ご講演者全員にご参加いただきました。教育事業に関する今 後の展開についてのご意見や、自動車リアルビジネスの採算性改善の可能性、中国展 開の進捗についてのご質問、娯楽事業において開発中の店舗新業態の採算について のご質問、ポータルを通じたネット広告ビジネス拡大の可能性についてのご質問など、 高橋氏による 多岐にわたるコミュニケーションが展開されました。 ロボットデモンストレーション 説 明 会 を 終 え て 今回は、「M&Aを通じた事業づくり・人づくり」という観点から、M&Aを活用し、実際に事業インフラを拡大させている株 式会社クインランドのお話を伺いました。M&Aにより時間を買うことは、事業展開を加速する上で重要ですが、一方で、 その後の事業づくり・人づくりという点では、経営陣による強力、かつ集中的なコミットメントが必要になります。ご参加 の投資家様からのフィードバックには、M&A後の事業戦略・会社組織を問うご意見が多くありました。また、M&Aにより 膨らむ投資コストをいかに回収するかについても、多くのご意見を頂戴しました。株価についてのご質問も多々ござい ましたが、発表した業績予想をしっかり達成すること、中期計画をキャッシュフロー面で実現すること∼これらの基本的 な取り組みが何よりも重要であると思います。限られた時間内でのセッションでしたので、より多くの投資家の皆様から 直接ご意見を頂戴することができませんでしたこと、お詫び申し上げますとともに、アンケートを通じての皆様の積極的 なフィードバックに、トリアス一同、心から感謝しております。 本レポートの著作権は、株式会社トリアスに帰属します。 当レポートの文章の全部または一部、画像や図表その他のデータなどを無断で転載、複写してご利用になられ ないようご注意ください。 社内等でご利用になる場合なども株式会社トリアスまでご連絡いただきますようお願い申し上げます。 RPT13/2006.4.22 (2/2) 2004-2006 All rights reserved. Trias Corporation
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