年次報告書 - 森六ホールディングス株式会社

第
98
期 2012年度全期
2012年4月1日から
2013年3月31日まで
年次報告書
株 主の皆様へ
株主の皆様には、平素は当社グループの
事業運営に格別のご高配を賜り、厚くお礼
申しあげます。
さて、このたび当社第98期(2012年4
月1日から2013年3月31日まで)を終了
しましたので、概況につきましてご報告申
しあげます。
当期における世界経済は、東南アジアや
北米における経済環境は比較的底堅く推移
しましたが、日本経済においては個人消費
の低迷、長期化する円高、中国をはじめと
する新興国の成長ペースの鈍化や日中関係の冷え込みの影響を受けて輸出や生産が
減少するなど、厳しい状況が続きました。
このような状況のもと、当社グループは収益拡大に向けて、グループの相乗効果
を発揮させ、各事業においてお客様のニーズに対する競争優位性の実現に向けて、
既存事業の拡大と新規事業の創出、新興国市場の開拓などの諸施策にグループを挙
げて取り組んでまいりました。
本年、当社グループは、創業350周年という節目の年を迎え、2013年度を初
年度とする中期(3ヵ年)計画への取り組みを4月からスタートさせました。この
中期計画では、「高い目標を掲げ、組織力を発揮してこれに到達できる、未来を先
取りした企業集団となる」をグループ方針とし、戦略的にグローバル展開を強化・
加速させながら、時代を重ねるごとに成長する企業グループを目指してまいります。
なお、第98期の期末配当金は、これまでの株主の皆様のご支援にお応えするた
め、1株につき15円の創業350周年記念配当を実施いたします。これにより、当
期の期末配当金は、普通配当金20円に記念配当金15円を加え、1株につき35円
とさせていただきました。
今後も、新たな時代に向かって一層の発展に努めてまいりますので、株主の皆様
におかれましては、倍旧のご支援とご協力を賜りますようお願い申しあげます。
2013年6月
代表取締役社長
1 ⃝ 第98期 年次報告書
森 六350年のあゆみ
当社グループは、1663年の創業以来、長い歴史のなかで時代の大きな変化と試練に
幾度となく直面しながらも、変化を恐れず、
「未来を先取りする創造力」と「優れた技術」
で乗り越え、おかげさまで2013年に創業350周年を迎えることができました。
2013(平成25)
創業350周年
2008(平成20)
「森六㈱」を「森六ホー
ルディングス㈱」に商
号 変 更。
「森六ケミカ
ルズ㈱」「森六テクノ
ロジー㈱」を設立(持
株会社体制へ移行)
2012(平成24)
インドネシア進出
2011(平成23)
韓国進出
2007(平成19)
オーストリア進出
2003(平成15)
栃木県真岡市に開発センター開設
1998(平成10)
イスラエル進出
1994(平成6)
フィリピン進出
中国進出
1986(昭和61) 米国オハイオ州に最初
の現地法人設立
1980(昭和55)
関東工場開設
1996
(平成8) タイ進出
シンガポール進出
カナダ進出
インド進出
1980年
1982
(昭和57) 社名を「森六㈱」に
変更
1970年
1965(昭和40)
三重県鈴鹿市に最初の工場開設
1963(昭和38) 社名を「森六商事㈱」に変更
本田技研工業㈱へ四輪車部品の納入開始
1958
(昭和33)
低圧ポリエチレンの取り
扱い開始。本田技研工業
㈱向けに二輪車部品納入
開始
1960年
1950年
1916(大正5)
森六商店を株式会社に改組
1900年
2000年
1990年
1983(昭和58)
香港駐在員事務所開設
1949(昭和24)
塩化ビニールの
取り扱い開始
2010年
1909(明治42)
染料工業薬品の輸入開始
1904(明治37)
人造藍の輸入開始
1897(明治30)
インド藍の輸入開始
1800年
1600年
1882(明治15)
内外肥料の問屋営業を開始
1853(嘉永6)
江戸進出
1663(寛文3)
阿波(徳島)で阿波藍、
肥料の販売を開始
第98期 年次報告書 ⃝ 2
ト ップインタビュー
さらなる飛躍に向けて
「真のグローバル企業」
を目指し、
森六グループを
創造していきます。
Q.はじめに、2012年度を振り返ってください。
A.円高や国内自動車業界・電機業界低迷の影響を受けるも、増収・増益を確保。
2012年の社長就任以来、成長分野における新規販売やグループ会社と連携した商品
開発、生産体質の改革、新技術の提案、グローバル展開の加速など、各事業において既
存事業の拡充、効率化の徹底、グルー
地域別売上高の推移(億円)
プ会社間のシナジー効果の発揮、成長
中国・アジア 中国・アジア 中国・アジア
戦略に向けた新規事業の創出、新興国
中国・アジア
255
210
207
171
市場の開拓に取り組み、さらなる成長
北米・欧州 北米・欧州 北米・欧州
北米・欧州
316
433
309
253
性、収益性の向上を目指してきました。
この結果、売上高は1,399億円(前
日本 822
日本 831
日本 796
日本 710
年度比6.6%増)
、利益面では営業利益
44億円(同10.1%増)
、経常利益46
第95期
第96期
第97期
第98期
(2009年度) (2010年度) (2011年度) (2012年度)
億円(同13.2%増)となりました。
Q.2013年度から新中期計画がスタートします。計画の基本方針、目標を教え
てください。
A.10年後を見据えた長期ビジョンを明確化し、中期計画に落とし込んでいます。
当社グループは、創業350周年を迎え、2013年度から次の飛躍に向けた第一歩とな
る第10次中期計画(3ヵ年)に挑みます。
今回の中期計画は、これまでの中期計画とは異なるプロセスで策定しています。今ま
売上高(億円)
1,247
1,358
経常利益(億円)
1,312
1,399
52
35
第95期 第96期 第97期 第98期
(2009年度)(2010年度)(2011年度)(2012年度)
3 ⃝ 第98期 年次報告書
当期純利益(億円)
41
46
第95期 第96期 第97期 第98期
(2009年度)(2010年度)(2011年度)(2012年度)
21
36
29
29
第95期 第96期 第97期 第98期
(2009年度)(2010年度)(2011年度)(2012年度)
では計画期間の終了にあたって結果をレビューし、達成できなかったことについては次回
に持ち越してきたため、到達目標がぼやけていました。そこで、数値目標に加え、重視し
たのが10年先にどのような姿の会社になりたいかという「10年後のありたい姿」です。
グローバル視点で時代を先取りしながら事業変革を加速させます。
第10次中期計画では、「高い目標を掲げ、組織力を発揮してこれに到達できる、未来
を先取りした企業集団となる」をグループの経営基本方針とし、以下の5つの重点施策
を定めています。
①グローバル企業としての積極的なグループ戦略
②挑戦的な社風の醸成による新しいマーケットの創造
③成長戦略に向けた経営資源の最適配分
④既存事業の再整備と事業構造改革
⑤内部統制強化によるガバナンス体制の確立とコンプライアンスの遵守
これらを基本に、各事業分野で行動計画を導き、2015年度末に売上高1,600億円を
目指していく考えです。
10年後のありたい姿
独自技術で社会に貢献するグローバル企業集団
ケミカル事業(森六ケミカルズ)
ケミカル事業を通じたモノづくり事業で
社会に貢献できるグローバル企業へ
樹脂加工製品事業(森六テクノロジー)
真のグローバル化を実現し、独自技術と
モノづくりの進化でオンリーワン企業へ
第10次中期計画 基本方針
高い目標を掲げ、組織力を発揮してこれに到達できる、未来を先取りした企業集団となる
ケミカル事業(森六ケミカルズ)
[基本方針]
リソースの活用で、将来はモノづくり事業を主
体に
[基本戦略]
・事業基盤の再構築と高収益体質の実現
・モノづくり事業への参画
・地域・顧客戦略によるグローバル事業の拡大
樹脂加工製品事業(森六テクノロジー)
[基本方針]
体質変革し、品質やコストで勝ち抜くグローバ
ル企業
[基本戦略]
・新商品領域への参入と独自技術による開発・量産
・新生産技術の確立と高効率生産の実現
・グローバル品質保証体制の確立
Q.2013年度の取り組みと業績見通しについてお聞かせください。
A.積極的な海外事業展開を図り、グローバル企業への進化を目指していきます。
森六グループとして、2013年度は、各国の経済成長に合わせた展開を進め、攻めの経
営を貫きグローバル企業への進化を追求していきます。また、時代を先取りした取り組み
で事業構造改革を加速し、さらなる成長を図りながら、次の400年、500年につなげて
いく確かな一歩を踏み出したいと考えます。
第98期 年次報告書 ⃝ 4
事 業別の概況
ケミカ ル 事 業
売上高(億円)
655
685
666
629
第95期
第96期
第97期
第98期
(2009年度)(2010年度)(2011年度)(2012年度)
当期の概況
これらの結果、タイでの自動車関連分野
が好調だった中国・アジア地域においては
電機・電子材料分野は、電機業界の需
増収となりましたが、その他の地域では減
要低迷や円高による輸出低迷により減収と
収となり、ケミカル事業全体の売上高は
なりました。自動車材料分野は、タイでの
629億円
(前年度比5.6%減)
となりました。
販売が大幅に伸長し増収となりました。
コーティング分野は、輸出減少の影響が大
きく減収となりました。ファインケミカル
分野は、国内で医薬品・化粧品原料の取引
を開始し、中国での樹脂添加剤販売も堅調
でしたが、取引先の工場爆発事故による生
産減を補えず、減収となりました。産業資
材分野は、輸出減少や欧州債務問題を背
景とした市況低迷により減収となりまし
た。エンプラ製品分野は、電気自動車・ハ
イブリッド車に対する取り組みを進めまし
たが、取引先の海外生産シフトが加速し減
収となりました。開発分野では、独自性の
ある機能フィルムの開発を強化し、新製品
を上市しましたが、売上は横ばいとなりま
した。
5 ⃝ 第98期 年次報告書
今後の見通し
モノづくり事業へのシフトとグローバル
事業の拡大に重点的に取り組んでいきま
す。グループのリソースを活用し、生産委
託も行いながら、グローバル視点でのお客
様ニーズに根ざした医療やファインケミカ
ル、自動車材料などの材料加工品の提供
から、最適原料調達という商社の強みを複
合させた調達、生産、販売までの一貫体
制による自社ブランド製品の販売を本格化
させます。また、取引先の海外生産シフト
が進むなか、中国内陸部を強化するととも
に、インドやインドネシアなどの新興国市
場開拓を推進して収益拡大を目指します。
トピックス
グローバル事業戦略
グループ会社と連携した現地生産販売による事業拡大
取引先の海外生産シフトが進むなか、中国においてグループの情報と技術を活
かした自動車サンルーフ用樹脂成形部品の現地
生産販売に取り組んでいます。関連会社で生産
を行い、中国各地の現地法人が販売窓口となる
ことで、グループのネットワークを活用した現
地有力企業との取り組みを推進し、グローバル
事業の拡大を図っています。
自動車サンルーフ用部品
重点施策の取り組み-モノづくりからの新事業推進-
自動車用廉価樹脂コンパウンドを製品化
お客様の廉価材ニーズに適合した中国向け自
動車用廉価樹脂コンパウンドを原料調達から品
質保証まで一貫した開発体制で樹脂加工製品事
業と共同開発し、樹脂加工製品事業の中国の生
産拠点において同コンパウンドを使用して生産
した内装部品が広州本田汽車有限公司の中国専
用車に搭載されました。
オリジナルコンパウンドを使用したメー
ターバイザー
新ビジネス
海外化粧品メーカーへ機能性化粧品原料を展開
新たな分野として日本の機能性化粧品原料を
海外の化粧品メーカーに展開をしていますが、
このたび野生種のバラ花びらから抽出した
「ROSE CRYSTA」に肌のハリを保つ美肌効果
や肌の炎症を抑えるなどの美容効果があること
が認められ、イスラエルの化粧品メーカーに採
用されました。今後さらに欧州化粧品メーカー
に向けて日本の機能性化粧品原料を拡販してい
きます。
機能性化粧品原料「ROSE CRYSTA」を
使用した化粧品
第98期 年次報告書 ⃝ 6
事 業別の概況
樹脂加工製品事業
売上高(億円)
592
第95期
673
645
第96期
第97期
769
第98期
(2009年度)(2010年度)(2011年度)(2012年度)
当期の概況
生産体質の改革をグローバル規模で推
進し、品質の安定と北米の搬入品質の早
なう原単位低下の影響により減収となっ
た日本を除く全地域で増収となり、樹脂
加工製品事業全体の売上高は769億円
(前年度比19.2%増)となりました。
期改善、国内ボトム体質の構築と自動化
の拡大、新生産拠点のスムーズな立ち上
げのための支援強化に重点的に取り組み
ました。設計開発部門では、顧客のグロー
バル化に適合する、地域ごとのニーズを
吸い上げた迅速な製品開発を強化し、中
国・アジアでの開発アンテナ機能の現地
化計画を進め、日本・米国・中国・アジ
アの世界4極で拡大する新機種の製品開
発・設計に取り組むとともに、タイと北
米で新工場を本格稼働させました。また、
魅力ある商品の新機種提案にも注力し、
国内初となるインサートフィルム工法製
品や中国オリジナル廉価材料を用いた薄
肉軽量化製品を開発し、顧客製品に搭載
されました。
これらの結果、軽自動車シフトにとも
7 ⃝ 第98期 年次報告書
今後の見通し
品質やコスト、開発力で勝ち抜くグ
ローバル企業を目指し、スピード感を
もって体質変革を加速させます。グロー
バルでの高品質生産と保証体制を確立
し、さらなる自動化と生産技術力強化を
推進し、全製造工程での高効率生産の実
現を図ります。設計開発部門では、新商
品領域や独自技術の開発や提案力を強化
するとともに、将来要素技術の研究に取
り組み、競争力の向上を図ります。
また、収益拡大に向け新興国への展開
に引き続き注力し、本年5月にインドネ
シアで新工場建設に着工し、タイやフィ
リピンでも生産能力の増強を進めます。
トピックス
グローバル事業戦略
グローバルでの製品開発、競争力強化を目指し海外拠点を拡充
◦北米 Greenville Technology, Inc.(米国 オハイオ州)は、顧客の生産増加
に対応するため、年間生産能力を100万台に拡大する第2工場(インディアナ州)
を本年1月に本格稼働させました。
◦アジア 2 0 1 0 年 に 設 立 し た M o r i r o k u
Technology(Thailand)Co.,Ltd.が、昨年9
月に本格稼働しました。また、インドネシアに
2012年に設立したPT. Moriroku Technology
Indonesiaにおいて工場建設に着工しました。
建屋規模は12,300㎡で、来年4月から本格稼
働する予定です。成長著しいアジア太平洋市場
インドネシア新工場の完成予想図
での収益拡大を目指します。
重点施策の取り組み-生産体質の改革-
海外の品質改善が実を結びサプライヤーアワードを受賞
Rainsville Technology, Inc.(米国)とMoriroku
Technology India Pvt.Ltd.(インド)が品質部門で優
良感謝賞を受賞しました。また、顧客の緊急大幅モデル
チェンジに対応して、短期開発・量産を実現したことが
高評価を獲得し、Listowel Technology, Inc.(カナダ)
がチャレンジスピリッツ賞を受賞しました。
成形サイクル技術を確立
品質・搬入2部門同時受賞した
Rainsville Technology, Inc.
の記念盾
設備、材料、製品仕様、金型仕様(量産/新機種)
、射出
成形などの面から、
射出成形部品の成形サイクル短縮に向けたPDCA展開を実施し、
国内生産拠点において生産性を約40%改善する成形サイクル技術を確立しました。
新製品・新技術
国内初の加飾インサートフィルム工法による内装部品を量産化
森六テクノロジー㈱の強みである加飾技術を活
かしてデザインの自由度を高め、高品質なフィルム
を効率良く使用することによりコストを抑えなが
ら製品の魅力を高めた内装部品を開発しました。量
産化にあたり、フィルムの位置ズレや皺、ゴミの付
着などが課題となりましたが、同社独自の高度な自
動インサート化技術により、
量産化を実現しました。
本田技研工業㈱の新型軽自動車「N-ONE」
に搭載された部品
第98期 年次報告書 ⃝ 8
連 結決算概要
連結貸借対照表(要旨)
(単位:百万円)
当 期
前 期
流動資産
43,585
46,963
固定資産
42,595
37,120
資産合計
86,181
84,084
流動負債
37,915
42,228
固定負債
10,824
10,138
負債合計
48,739
52,367
34,319
31,537
2,243
△660
878
839
純資産合計
37,441
31,717
負債および純資産合計
86,181
84,084
科 目
(負債の部)
株主資本
評価・換算差額等
少数株主持分
総資産/自己資本比率(億円/%)
802
自己資本比率
790
35.6
840
861
139,967
131,284
売上原価
123,346
115,874
売上総利益
16,621
15,410
販売費および一般管理費
12,168
11,365
4,453
4,044
営業外収益
623
546
営業外費用
428
484
4,647
4,107
特別利益
30
116
特別損失
137
130
税金等調整前当期純利益
4,541
4,093
法人税、住民税および事業税
1,207
1,003
340
40
2,992
3,049
少数株主利益
63
53
当期純利益
2,929
2,995
経常利益
法人税等調整額
少数株主損益調整前当期純利益
売上高
1,247
第96期
9 ⃝ 第98期 年次報告書
1,358
第97期
(2011年度)
1,312
1,399
52.3
43.2
37.8
(2010年度)
海外売上高比率
36.7
32.6
第95期
売上高
売上高/海外売上高比率(億円/%)
42.4
(2009年度)
前 期
2012年4月 1 日から 2011年4月 1 日から
(2013年3月31日まで
) (2012年3月31日まで)
科 目
営業利益
(純資産の部)
(単位:百万円)
当 期
2013年3月31日現在 2012年3月31日現在
(資産の部)
総資産
連結損益計算書(要旨)
第98期
(2012年度)
第95期
(2009年度)
39.5
第96期
(2010年度)
第97期
(2011年度)
第98期
(2012年度)
当期のポイント
■連結貸借対照表■
資産合計は、樹脂成形加工新工場の開設等による有形固定資産の増加および株価上
昇等にともなう投資有価証券が増加する一方、受取手形および売掛金等の減少により
861億円(前期比20億円増)となりました。
負債合計は、支払手形および買掛金の減少等により487億円(同36億円減)とな
りました。
純資産合計は、当期純利益の計上による利益剰余金、為替換算調整勘定およびその
他有価証券評価差額金の増加により374億円(同57億円増)となりました。なお、
自己資本比率は前期比5.7%増の42.4%となりました。
■連結損益計算書■
売上高は、北米およびアジア地域での自動車販売台数増加にともない1,399億円
(前期比6.6%増)となりました。海外売上高比率は前期比9.1%増の52.3%となり
ました。
利益については、売上高増加による運賃保管料等の増加があったものの売上総利益
の増加により、営業利益は44億円(同10.1%増)、経常利益は、円安にともなう為
替差益の計上および金融収支の改善が加わり46億円(同13.2%増)
、当期純利益は
29億円(同2.2%減)となりました。
■連結キャッシュ・フロー計算書■
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益45億円、減価償
却費46億円に加え、売上債権の減少、仕入債務およびたな卸資産の増加等により68
億円(前期比11億円の収入減)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、新工場の開設および生産設備の拡充等によ
り△72億円(同26億円の支出増)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の減少および配当金の支払等に
より△8億円(同4億円の支出減)となりました。
連結キャッシュ・フロー計算書(要旨)
科 目
(単位:百万円)
前 期
当 期
2012年4月 1 日から
2011年4月 1 日から
(2013年3月31日まで
) (2012年3月31日まで
)
営業活動によるキャッシュ・フロー
6,827
8,018
投資活動によるキャッシュ・フロー
△7,282
△4,677
財務活動によるキャッシュ・フロー
△806
△1,234
204
△48
現金および現金同等物の期首残高
6,608
4,549
現金および現金同等物の期末残高
5,551
6,608
現金および現金同等物に係る換算差額
第98期 年次報告書 ⃝ 10
会 社データ・株式の状況
■会社概要(2013年3月31日現在)
商
号 森六ホールディングス株式会社
創
業 1663年(寛文3年)
設
立 1916年(大正5年)3月
資
本
金 16億4,010万円
従 業 員 数 (連結)3,442名
主 要 事 業 次の事業を営む会社の株式を保有することによる、当該会社の事業活動の
支配・管理
ケミカル事業 化学品・合成樹脂製品の販売および輸出入
電機・電子材料
自動車材料
コーティング・工業薬品
ファインケミカル・食品
産業資材・生活資材・環境資材・包装資材
農業資材
エンプラ製品
樹脂加工製品事業
合成樹脂製品の製造販売
四輪車用樹脂成形部品
二輪車用樹脂成形部品
機能部品
ホームページのご紹介
森六グループに関する情報はホームページでもご覧になれます。
森六ホールディングス株式会社
http://www.moriroku.co.jp
11 ⃝ 第98期 年次報告書
森六ケミカルズ株式会社
http://chemicals.moriroku.co.jp
森六テクノロジー株式会社
http://technology.moriroku.co.jp
■取締役、監査役および執行役員(2013年6月27日現在)
森六ホールディングス株式会社
森六ケミカルズ株式会社
森六テクノロジー株式会社
代表取締役社長
三 輪
繁
信
取締役会長
三
輪
繁
信
取締役会長
三
輪
繁
信
取締役
須 永
幹
男
代表取締役社長
横
瀬
秀
功
代表取締役社長
須
永
幹
男
取締役
横 瀬
秀
功
取締役 執行役員
安
原
充
樹
取締役 常務執行役員
大
森
博
之
取締役
大 森
博
之
取締役 執行役員
宮
腰
弘
幸
取締役 常務執行役員
増
野
裕
保
取締役
増 野
裕
保
取締役
森
森
取締役 執行役員
津 田
和
彦
取締役
津
田
岡
崎
陽
取締役 相談役
森
茂
谷
谷
木
脇
常務執行役員
金
子
雅
之
茂
取締役
和
彦
取締役 執行役員
和
彦
泰
治
監査役
茂
一
監査役
彦
常勤監査役
谷 和
彦
監査役
川 島
正
執行役員
監査役
加治屋 光 丸
執行役員
三
栗
淳
一
執行役員
栗
田
尚
和
執行役員
下 迫
俊
司
執行役員
小
野
博
秋
執行役員
古 澤
泰
志
執行役員
早
川
勝
執行役員
根
岸
浩
■株式の状況(2013年3月31日現在)
発行可能株式総数
発行済株式総数
30,000,000株
8,480,000株
(自己株式1,076,351株を含む)
株主数
大株主(上位10名)
株主名
256名
持株数(株)
持株比率(%)
森六従業員持株会
937,511
12.66
三井化学株式会社
708,000
9.56
森 茂
582,280
7.86
三井物産株式会社
564,000
7.61
本田技研工業株式会社
396,000
5.34
坂 弘子
265,888
3.59
株式会社三井住友銀行
265,000
3.57
株式会社りそな銀行
265,000
3.57
森 俊武
263,072
3.55
株式会社阿波銀行
263,000
3.55
(注)当社は自己株式1,076,351株を保有しておりますが、上記大株主からは除外するとともに、
持株比率の算出についても、当該株式数を控除しています。
第98期 年次報告書 ⃝ 12
主 要な関係会社
(2013年3月31日現在)
ケミカル事業
会社名
主要事業
所在地
資本金
(百万円)
森六ケミカルズ㈱
化学品・合成樹脂製品の販売および輸出入
東京都
350
森六アグリ㈱
肥料・農薬・農業被覆資材・農産物・飼料の販売
徳島県
30
五興化成工業㈱
塗料・医農薬中間物の製造
福岡県
30
森六プレシジョン㈱
精密機械部品の製造・販売
茨城県
50
四国化工㈱
合成樹脂フィルム等の製造販売
香川県
220
1,000千HK$
森六(香港)有限公司
化学品・樹脂製品の輸出入・販売
香港
Moriroku(Singapore)Pte., Ltd.
化学品・樹脂製品の輸出入・販売
シンガポール
700千S$
Moriroku(Thailand)Co., Ltd.
化学品・樹脂製品の輸出入・販売
タイ
28,500千THB
蘇州森六科技塑業有限公司
電動工具部品の製造・販売
中国
810千US$
森六(上海)貿易有限公司
化学品・樹脂製品の輸出入・販売
中国
250千US$
森六(広州)貿易有限公司
化学品・樹脂製品の輸出入・販売
中国
300千US$
森六(天津)化学品貿易有限公司
化学品・樹脂製品の輸出入・販売
中国
540千US$
Moriroku Chemicals Korea Co., Ltd. 化学品・樹脂製品の輸出入・販売
韓国
990,000千KRW
Moriroku Austria GmbH
化学品・樹脂製品の輸出入・販売
オーストリア
300千EUR
Moriroku America,Inc.
化学品・樹脂製品の輸出入・販売
アメリカ
650千US$
主要事業
所在地
資本金
(百万円)
森六テクノロジー㈱
合成樹脂製品の製造・販売(四輪車部品・二輪車部品)
東京都
350
㈱ユーコウ
自動車二輪・四輪部品の製造・販売
埼玉県
20
熊本森六化成㈱
自動車二輪・四輪部品の製造・販売
熊本県
10
滋賀テクノプロダクト㈱
自動車四輪・二輪部品等の製造・販売
滋賀県
425
17,000千US$
樹脂加工製品事業
会社名
Greenville Technology, Inc.
自動車四輪部品の製造・販売
アメリカ
Listowel Technology, Inc.
自動車四輪部品の製造・販売
カナダ
17,800千C$
Rainsville Technology, Inc.
自動車四輪部品の製造・販売
アメリカ
12,000千US$
Moriroku Philippines, Inc.
自動車四輪部品の製造・販売
フィリピン
200,000千PHP
Moriroku Technology India Pvt. Ltd.
自動車四輪部品の製造・販売
インド
140,931千Rs
Moriroku Technology(Thailand)Co., Ltd.
自動車四輪部品の製造・販売
タイ
250,000千THB
広州森六塑件有限公司
自動車四輪部品の製造・販売
中国
8,000千US$
武漢森六汽車配件有限公司
自動車四輪部品の製造・販売
中国
8,000千US$
13 ⃝ 第98期 年次報告書
株 主メモ
■事
業
年
■基
度 毎年4月1日から翌年3月31日まで
準
日 定時株主総会の議決権 3月31日
期末配当金 3月31日
中間配当を実施するとき 9月30日
その他必要がある場合は、あらかじめ公告します。
■定
時
株
主
総
会 6月
■公
告
掲
載
方
法 電子公告により、当社ホームページ(http://www.moriroku.
co.jp)に掲載します。
ただし、事故その他やむを得ない事由により電子公告を行うこと
ができない場合は、日本経済新聞に掲載します。
■単
元
株
式
数 100株
■株 主 名 簿 管 理 人 東京都千代田区丸の内一丁目4番1号
三井住友信託銀行株式会社
■同
取
次
窓
■お
事
問
合
務 手 続
■郵
電
便 物 送 付
話
照 会
口 三井住友信託銀行株式会社 全国各支店
せ 森六ホールディングス株式会社
き 管理部 総務グループ 株式事務担当
東京都港区南青山一丁目1番1号 新青山ビル東館18階
電話 03‒3403‒6102(代表)
FAX 03‒3403‒6157
電子メール kabushiki@moriroku.co.jp
先 〒168‒0063 東京都杉並区和泉二丁目8番4号
先 三井住友信託銀行株式会社 証券代行部
電話 0120‒782‒031
(フリーダイヤル 平日 9:00~17:00)
第98期 年次報告書 ⃝ 14
Moriroku Holdings Company, Ltd.
〒107-0062 東京都港区南青山一丁目1番1号
www. mori roku. co.jp