2016年度大学院開講科目シラバス案内(PDF)

2016.08.22 更新
【注意】
EU 科目の開講状況やシラバスの内容は変更になる場合があります。
最終的な開講状況や履修条件は、各学部・研究科 HP で確認ください。
また、各大学で履修手続きは異なりますので、注意して下さい。
(a) Core Module/共通科目群 .......................................... 1
(b) Economics Module/経済科目群 .................................... 16
(c) Law and Politics Module/法律・政治科目群 ....................... 32
(d) Culture and Society Module/文化・社会科目 ...................... 79
(a) Core Module/共通科目群
EU 科目名:History of European Integration / 開講大学での科目名:欧州統合史
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院経済学研究科
奥西 孝至
2 単位
前期
■授業のテーマと到達目標
授業のテーマ:現代進行している EU の形成に至る中世末期からのヨーロッパにおける長期的な経済統合の特
質を明らかにします。
達成目標:受講している学生が、欧州統合の歴史的変化を経済学的に理解することを目標とします。
■授業の概要と計画
欧州統合を考える上での理論的前提をふまえ、経済発展に対する機能分析と進化論的アプローチを取り入れな
がら、以下のテーマについて講義します。中世ヨーロッパの商業と市場、中世末期以降の流通の広域化と地域
分業化の進展、重層的流通ネットワークの形成と変化の不均等、ヨーロッパの中心としての低地地方、近代ヨ
ーロッパにおける地域分業、工業化の進展とヨーロッパの経済統合、パックスブリタニカの時代、グローバル
化の進展とヨーロッパ、世界大戦とヨーロッパ統合、東西冷戦とヨーロッパ統合、ヨーロッパ統合から見た EU
■成績評価と基準
成績評価:期末テストと中間レポートを80%と20%として評価をします。
評価の基準:全体として流れを理解して論述できているかどうかが評価の基準となります。
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
配付資料を中心に講義をすすめます。EUIJ 関連科目です。
参考書にあげた「西洋経済史」の内容を理解していることが前提になります。
それぞれの回の履修前の該当部分の事前学習が重要になります。講義中に挙げる参考文献なども参照して各回
の内容を自分なりに再構築しておくことが重要です。
■学生へのメッセージ
歴史的事象の細部にとらわれるのではなく、それがどのように大きな流れに結びつき、経済的な法則性を持っ
て相互に関係しながら存在しているのかを明らかにしたいと思います。
■参考書・参考資料等
西洋経済史 / 奥西孝至他 : 有斐閣アルマ ,2010 ,ISBN:978-4641124042
■授業における使用言語
日本語
■キーワード
多様性と共通性 ネットワーク 中心性 地域分業 市場経済化 国家
EU 科目名: International Organization
/ 開講大学での科目名: 国際機構論
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
関西学院大学大学院法学研究科前期
望月 康恵
2 単位
春学期
授業のテーマ目的
本授業は、紛争の平和的解決に向けた国際機構の活動に着目しながら、同活動が国際社会に及ぼす、法的、政
治的影響について検討し、同活動を通じて明らかになる国際機構の権限、機能上の課題を考察する。
各回ごとの授業内容
学生による報告
学生による報告
学生による報告
学生による報告
学生による報告
学生による報告
学生による報告
学生による報告
学生による報告
学生による報告
学生による報告
学生による報告
学生による報告
授業方法
成績評価方法・基準
平常リポート(100%)
学生による授業評価の方法
準備学習等についての具体的な指示及び他の科目との関連
国際機構の動向を注視すること。
キーワード
EU 科目名: European Legal History: Basic
/ 開講大学での科目名: 西洋法史基礎研究
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
関西学院大学大学院法学研究科前期
深尾 裕造
2 単位
春学期
授業のテーマ目的
近代コモン・ロー体系の形成過程、および、近代法体系成立後の変容過程を学ぶことを目的とする。
各回ごとの授業内容
はじめに−近代法文化のヨーロッパ的特性−
近代法とその諸原理の歴史性についての理解を深め、授業の意義を明らかにするとともに、講義全体の流れに
ついて概観することによって予備的な知識を導入する。
「国王の平和」と侵害訴訟の民事化−トレスパス訴訟の発展−
「国王の平和」概念がイングランド法の発展に与えた影響を近代の多くの訴訟方式の母となったトレスパス訴
訟の発展を通して明らかにする。
エドワード一世の立法−所有権と裁治権との分離−
エドワード一世の諸立法と権原開示訴訟を素材に、所有権と裁治権の分離の過程を学び、この諸立法が封建制
的法体制の解体に果たした意義を明らかにする。
私的所有権の成熟−ユース法と遺言の自由−
中世末におけるユース慣行の展開を軸に、家長の財産処分権と世襲財産としての家産概念との対抗関係の歴史
的展開を明らかにすることによって、遺言処分の自由等、近代の私的土地所有権が持つ性格を検討する。
独占と営業の自由−王権と国民国家的公共性−
絶対王政期における公益概念の出現と私有財産観念の発展との協調相克の過程を、絶対王政期の産業政策、関
税政策の分析を通して検討し、国民国家的公共性の担い手としてのコモン・ローと議会の成長の意義を明らか
にする。
市民革命と憲法体制−議会主権と「臣民の権利」−
長期議会、内戦期の議会派の議論を通して、イングランド革命の意義を検討すると共に、王政復古、名誉革命
を通して最終的に安定するイングランドの憲政構造とその意義を明らかにする。
農業革命と名望家支配−私的所有権の刑事法的保護−
絶対王政的監視機構の解体に伴う囲い込み放任と三分割制の伸展による村落共同体の解体、狩猟法を代表とす
る財産権の刑事的保護の強化による威嚇と温情の体制の理解を通して近代初期の法の姿を見る。
市場関係の成熟と契約法−契約関係の民事法的保護−
近代的市場経済の成熟は、債務徴収を迅速かつ確実にすることによって成立つ。産業革命期の少額債務裁判所
の設立から、地方民事裁判所機構の確立にいたる近代民事裁判制度の形成過程を通して近代法体制の基礎構造
を学ぶ。
株式会社法の展開−個人主義的自由主義から団体主義的自由主義へ−
意思理論的契約法原理の貫徹に伴い、自由な合意による団体形成への法的保護が始まる。株式会社法の発展を
通し近代団体法の形成の歴史を学ぶとともに、法人格付与、有限責任性に伴う諸問題についての理解を深め
る。
労働法制の展開−労使関係の民事化・対等化−
営業の自由の名の下に団結を禁止されていた労働者の団結も同様に放任されるようになる。主人―奉公人的な
労働の家族法的編成方式の解体と労働組合法の成立過程を通して近代労働法制の特質を学ぶ。
近代法体系と補完システム−救貧法・工場法・教育法・公衆衛生法−
近代社会では、身分から契約への標語に見られるように、社会関係全般が契約法的原理により把握され、この
ように編成された社会関係は個人の自由な意思と自由な市場によるものとして正当化された。このことは、逆
に、自由意志を欠くとされた人々への保護、自由な市場関係に委ねられない問題に対する補完システムを必然
化させることとなる。
近代法体系の完成と近代司法、近代法学−法実証主義の時代−
古典的近代法体系の完成を受け、近代法体系を支える司法構造が確立する。審級的司法構造の整備、半公的判
例集の編纂による厳格判例拘束性原理の出現の意味と、選挙権の拡大が議会立法とイングランド司法に与えた
影響を学ぶ。
福祉国家と近代行政法体系の形成−普通選挙権と労働者保護法制、社会保障法制−
行政組織の発展は、戦時経済体制を契機に一機にその規模を拡大し、直接に市場経済に介入するようになる。
大戦後の福祉国家政策における法の役割の変化とそれによって出現した行政法、民法の二元的法体制の意味を
検討する。
まとめにかえて−近代法体系とサッチャー改革−
市場経済のグローバルな展開を前に、イギリスの福祉国家政策は行詰り、サッチャーの新自由主義的改革によ
って戦後法体制は大きく揺らぐ。ここでは、まとめとして、サッチャー改革とその後の諸結果の検討を通し
て、近代法体制の現状把握を行う。
授業方法
レジュメ及び資料をコピーして配布する。
成績評価方法・基準
その他(100%)平常点(予習状況、議論への参加、報告内容)によって評価を行う
学生による授業評価の方法
法学研究科で定められた方法によって実施する。
準備学習等についての具体的な指示及び他の科目との関連
予め指定された文献で基礎知識を整理しておく。
キーワード
近代法体系/所有権/裁治権/トレスパス訴訟/遺言処分の自由/営業の自由/国民国家的公共性/憲法/私
的所有権の刑事法的保護/少額債権裁判所/団体主義的自由主義/補完的法システム
EU 科目名: Political Philosophy
/ 開講大学での科目名: 政治哲学
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
関西学院大学大学院法学研究科前期
岡本 仁宏
2 単位
春学期
授業のテーマ目的
ナショナリズムと市民社会の基本的な問題整理を行うことによって、政治哲学上の基本問題を把握する。
各回ごとの授業内容
授業方法
成績評価方法・基準
平常リポート(50%)
その他(50%)出席と討論参加
学生による授業評価の方法
法学研究科のアンケートによる
準備学習等についての具体的な指示及び他の科目との関連
当然に各回の準備を行う
キーワード
ナショナリズム、市民社会
EU 科目名: European Political History: Basic
/ 開講大学での科目名: 西洋政治史概論
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
関西学院大学大学院法学研究科前期
武藤 祥
2 単位
春学期
授業のテーマ目的
ヨーロッパ比較政治史研究の古典の講読を通じ、政治史と比較政治学双方の観点から、その現代的意義を検討
する。
各回ごとの授業内容
授業方法
演習形式。担当者による内容報告の後、受講生全員で討論する
成績評価方法・基準
その他(100%)出席、報告、コメント、授業への参加などにより総合的に評価する
学生による授業評価の方法
研究科で実施される授業調査方法にもとづいて行う。
準備学習等についての具体的な指示及び他の科目との関連
毎回テキストの該当箇所を読んだ上で、各自の疑問点・コメントなどを明確にしてから授業に臨むこと
キーワード
ヨーロッパ 比較政治史
EU 科目名: Constitutional Law
/ 開講大学での科目名: 憲法
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
関西学院大学大学院法学研究科前期
柳井 健一
2 単位
秋学期
授業のテーマ目的
近代憲法が採用する基本原理について研究する。
各回ごとの授業内容
ガイダンス
近代立憲主義(近代憲法の特徴)
近代立憲主義(近代憲法の特徴)
最高法規(「最高法規」の意味・意義)
違憲審査制(憲法保障,違憲審査制のしくみ)
憲法改正(憲法改正の手続と現状)
日本憲法史(明治憲法・日本国憲法の制定過程)
国民主権と天皇制(主権の意味,象徴天皇制)
平和主義(前文・九条の意義と特質)
平和主義の今日的課題(平和主義を取り巻く現状)
基本的人権 I (基本的人権の意味・内容)
基本的人権 II (基本的人権の歴史)
統治のしくみ I (権力分立)
まとめ
授業方法
成績評価方法・基準
平常リポート(100%)
学生による授業評価の方法
準備学習等についての具体的な指示及び他の科目との関連
各回のテーマについての予習。
キーワード
EU 科目名:Public Economies
/ 開講大学での科目名:公共経済学
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
赤井 伸郎
2 単位
1 学期
国際公共政策研究科
授業の目的と概要/Course Objective
政府が存在しない市場経済では、市場の失敗と呼ばれる問題が生じる。それらの問題をさまざまな手段を用い
て解決し、より豊かな社会を導くことが公共部門の役割である。この講義では、公共部門の市場経済への介入
のあり方(公共サービス提供方法、課税方法など)を、ミクロ経済学の理論を用いて検討する。
学習目標/Learning Goals
学生は、社会問題を理解し、その解決策としての公共政策のあり方を提言できるようになる。
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
マクロおよびミクロ経済学の基礎知識。
特記事項/Special Note
授業では、さまざまな現実の事例を用いて、公共経済学の基礎を学ぶ。常に現実の事例を思い浮かべて理解す
ることが、将来に役立つ。
授業計画/Class Plan
(1) 市場の失敗とは?(外部性、規模の経済など)
(2) 失敗原因:外部性
(3) 失敗を補正する公共部門の役割:外部性の内部化(1)(合併)パート A
(4) 失敗を補正する公共部門の役割:外部性の内部化(1)(合併)パート B
(5) 失敗を補正する公共部門の役割:外部性の内部化(2)(課税または価格補助)パート A
(6) 失敗を補正する公共部門の役割:外部性の内部化(2)(課税または価格補助)パート B
(7) 失敗を補正する公共部門の役割:外部性の内部化(3)(市場の構築)パート A
(8) 失敗を補正する公共部門の役割:外部性の内部化(3)(市場の構築)パート B
(9) 失敗を補正する公共部門の役割:外部性の内部化(4)(規制)
(10) 失敗原因:公共財の存在
(11) 失敗を補正する公共部門の役割:公共財供給(1)(市場供給)パート A
(12) 失敗を補正する公共部門の役割:公共財供給(1)(市場供給)パート B
(13) 失敗を補正する公共部門の役割:公共財供給(1)(リンダール均衡)パート A
(14) 失敗を補正する公共部門の役割:公共財供給(1)(リンダール均衡)パート B
(15) 公共部門の役割;資金調達:課税の理論
授業外における学習/Independent Study Outside of Class
学生は、毎回授業終了後できるだけ早く、授業外における学習を通じて復習を行い、わからない部分があれ
ば、次回の授業後に、担当教員や担当 TA に質問をすることが望ましい。わからない点は、できるだけ早く解
決しておくことが、効率的である。時間外に、少なくとも試験 2 週間前には、これまでに行われた授業すべて
の復習を行い、自分は何を理解し、何を理解していないのかを整理する。理解で来ていない部分は、試験まで
に、TA などへの質問などを通じて理解する。
教科書・教材/Textbooks
特に指定しない。HP からダウンロードできるレジメを用意し、そのレジメにしたがって、講義する。HP にア
クセスできる環境を持っていることが望ましい。
参考文献/Reference 適宜,指定する。
成績評価/Grading Policy
最終試験で評価を行う。試験は、授業で学んだことを網羅的に出題し、理解度を評価する。試験前の最終講義
においては、試験範囲の総復習を行う。<試験前には、過去の問題も紹介するので、過去の問題を徹底的に解
き、理解することが望ましい。>
コメント/Other Remarks
講義では数学を用いた理論を中心に説明するので、ある程度の数学知識及びミクロ経済学の知識を必要とす
る。また、経済学の理論に取り組もうとする意識のある学生を歓迎する。苦手であってもそれを克服しようと
する意志を尊重したい。授業では、学生にも授業に参加してもらうために、前に出て板書してもらう場合があ
る。積極的に参加することを希望する。
EU 科目名:Designing Leadership
/ 開講大学での科目名:プロジェクト演習(リーダーシップデザイン)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
木川田 一榮
2 単位
1 学期
国際公共政策研究科
講義題目/Course Name
リーダーシップ・デザイン
授業の目的と概要/Course Objective
この授業の目的は、国際環境の中でのリーダーシップの実践事例を学ぶことにより、みなさんの将来のリーダ
ーとしての人間的資質を磨き、基本的能力を身につけていくことにあります。
リーダーシップは科学ではなく、むしろ「アート」であるといわれ始めています。また、リーダーシップは、
日本語訳では「指導力」といわれるように、「力(パワー)」とも密接に関係した概念であると考えられます。
アートとしてのリーダーシップについての社会科学的な分析は可能であり、アートでありパワーである限り、
それらを高めていくこともまた可能です。本講義では、受講者のみなさんの将来に向けてのキャリア・デザイ
ンの一環として捉え、いかに自分自身のリーダーシップの「アート」を磨き、「指導力」を高めるかに重きを
おきます。
グローバル化やネットワーク化が進む今日、受講者のみなさんは、近い将来、国際的な市民社会で活躍される
ことが期待されています。産業分野のみならず、とりわけ政治外交・公共・研究分野での日本人のリーダーシ
ップの強化が望まれています。学生である現時点から、さまざまな国際舞台で活躍する魅力あるリーダーシッ
プとは、どのようなものであるのかの実態を知り、自らのリーダーシップ像を考えていくことは、自らのキャ
リアを具体的にデザインしていくうえで、有意義な経験となります。
学習目標/Learning Goals
受講者のみなさんが、下記の具体的な能力を身につけることをねらいとしています。①各自のリーダーシッ
プ・スタイルを視覚的にデザインし、物語れることができるようになる(Design Board の完成と Storytelling
技法の習得)。②自己形成プログラムをデザインすることができるようになる(Self-discipline Program の完
成と実践)。以下の能力が得られるように、ワークショップ型授業で行う。
1.未知の世界を知ることで国際感覚を養う
2.自ら考え、表現・物語る力を向上させる
3.コミュニケーション・対話能力を高める
4.グループワーク技法/マナーを身につける
5.多様なものの見方との出会いを体験する
6.経験を通じてリーダーシップを体得する
7.将来のリーダーシップ像をデザインする
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
初回講義日(4/12 火曜日)までに、次の三つについてのレポートをメール([email protected])で
事前提出することを受講条件といたします。①自分の将来計画・目標 ②履歴職歴の情報を含む自己紹介 ③
この授業に期待する内容。定員(20 名)オーバーの場合、レポートによって選抜いたします。A4 用紙一枚(字体
10.5 ポイントで約 1,200 字)に WORD で提出してください。標題は、「リーダーシップ・デザイン」とし、レポ
ートの必要要件である氏名・学番・メールアドレス・提出日を記載してください。
特記事項/Special Note
所属学部などを問わず、世界をよりよい方向に導いていきたいと考え、その
ために自らのリーダーシップ能力を高めたいという、自己形成の意欲のある受講生を歓迎します。みなさんに
は、国際教養としてのマナーを身につけていただくことを重視しますので、遅刻・居眠りは厳禁、無断欠席3
回で、評価「欠席」といたしますので、ご留意ください。
授業計画/Class Plan
上記目的・目標達成のため、以下の三部構成でチーム編成によるワークショップ型授業で進めます。チームの
仲間と共に考え学び合う高質な経験を通じて、「国際性」「教養」「デザイン力」を実践的に身につける授業
といたします。
1.自己認識編:「世界と日本、そして市民としての私」をテーマに、取り巻く環境の課題認識と世界と自己
との関係性の構築を考えます
2.自己形成編:「対話と協創」をテーマに、コラボレーション技法やファシリテーション技法を身につけな
がら、ソーシャル・ネットワーク形成の習得を考えます
3.自己発現編:「市民社会変革型リーダーの使命と役割」をテーマに、市民社会でのリーダーとしての
M.V.P.(Mission/Vision/Passion)の形成、および志(Aspiration)・信念(Belief)・コミットメント
(Commitment)の形成と実践を考えます
以上の内容構成の予定ですが、世界動向の変化や最新事情などにより変更もありえます。
第 1 回 Orientation : 自己紹介. ねらい/意義の説明
第 2 回 Team Building: Sharing Knowledge & Responsibility (チーム編成・共通目標・責任)
第 3 回 Leadership を考える : IDEO Way, Brainstorming (技法の習得・ Workshop 体験)
第 4 回“Sense & Respond” Facilitator とは何か? (対話の技法の実践的習得)
第 5 回 Storytelling とは何か? (Collage & “Persona” Designing)
第 6 回私の Leadership Style 像 : Design Board 創作・発表Ⅰ(私の M.V.P. : 自己とむきあう・世間とのか
かわりを考える)
第 7 回私の Leadership Style 像 : Design Board 創作・発表Ⅱ
第 8 回 Art とは何かを考える (Case Study: 対話の Leadership)
第 9 回知的書評合戦 Biblio-battle (私が選んだリーダーシップ論のすすめ)
第 10 回「阪大スタイル」の Leadership とは何か? (“The Art of Leadership for Handai-Style” 協業デザ
イン化
第 11 回教員への質問・応答による議論 (Facilitator の実践経験)
第 12 回最終発表会 Ⅰ: My Digital Storytelling
第 13 回最終発表会 Ⅱ: My Digital Storytelling
第 14 回各人の目標設定・発表: My Self-discipline Program
第 15 回最終講義(総括)
授業形態/Type of Class
その他
授業外における学習/Independent Study Outside of Class
- 各自のリーダーシップ・スタイル像を
視覚的にデザインすること。(Design Board の作成)
- 発表のための準備とプレゼンテーションのリハーサルを行うこと。(Storytelling の練習)
- 知的書評合戦を行うので、「リーダーシップ」関連図書一冊を読み、書評発表の準備をすること。
- レポートを 1 回作成すること。
教科書・教材/Textbook
毎回、レジュメ、必要に応じて、プリント・資料を配布します。
参考文献/Reference
『リーダー・パワー』ジョセフ・S・ナイ、日本経済新聞出版社。2008 年(原題”The Powers to Lead”,
Joseph S. Nye Jr.)。『リーダーへの旅路』ビル・ジョージ+ピーター・シムズ、生産性出版、2007 年(“True
North”, Bill George with Peter Sims)。(原書の読書を推薦)
成績評価/Grading Policy
①受講態度・参加度 10%、②チーム貢献度 40% (学友評価:Peer Review)、③習得度 20% (自己評価と教員評
価)④発表・レポートの品質 30%などにより総合評価いたします。とくに、みなさんのチームワーク・協業
(Collaboration)する力、自らデザインする力の習得レベルを重視し、ペーパー試験はいたしません。ただ
し、正当な理由なく無断欠席をした場合、一切の成績評価をいたしませんので、ご留意ください。
オフィスアワー/Office Hour
毎週火曜日 10:00∼11:50, 14:40∼16:10
コメント/Other Remarks
実践的ワークショップ型授業
初回授業開講日:4 月 12 日(火) 学年歴の通り
E-mail:[email protected](メールアドレスの公開:可)
EU 科目名:International Law / 開講大学での科目名:国際法
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
和仁 健太郎
2 単位
1 学期
国際公共政策研究科
講義題目/Course Name
国際法
授業の目的と概要/Course Objective
国際法は、国際関係(主として国家間の関係)を規律する法であり、安全保障、海や宇宙の利用、人権保障、
環境保全、貿易や投資など、さまざまな問題を規律の対象としている。したがって、経済学や政治学を専攻す
る学生であっても、研究テーマによっては、国際関係や国際制度についてどのような法的規律が存在するのか
をある程度知っておくことが必要かつ有益である場合が少なくない。また、国際法は、我が国の国内法秩序に
おいて法としての効力を有しており、最高裁その他の裁判所でも適用されるため、国内法を専攻する学生であ
っても国際法に関するある程度の知識が必要である。
そこで、本講義では、国際法初学者を対象に、国際法の仕組みや内容の全体像・概要を理解することを目的と
する。国際法は、法学部では8単位(少なくとも6単位)分の授業でその全体をカバーするのが普通であり、
2単位の本講義で国際法の全体をすべて詳細に説明することは不可能である。したがって、本講義では、国際
法のごく基本的な事項について理解することを目的とする。国際環境法、国際経済法、国際人権法、武力紛争
法などの個別分野については、本研究科でも授業が開講されているので、そうした分野について詳しく知りた
い人はそれらの授業を履修して欲しい(本講義の目的は、それらの授業を履修する前提となる基本的知識の修
得である)。
学習目標/Learning Goals
国際法に関する基本的知識を修得する。
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
原則として国際法初学者が対象(国際法その他の法学関係科目についてまったく知識がなくて構わない)。
授業計画/Class Plan
授業で扱う内容は、概ね以下の通りであるが、時間数が限られているため、省略する章が出てくるかもしれな
い。
第 1 部 総論
第 1 章 国際法の概念と歴史
第 2 章 国際法の法源(条約法を含む)
第 3 章 国際法と国内法の関係
第 4 章 国際法の主体
第 2 部 国際法における国家
第 5 章 国家の成立と変動
第 6 章 国家の基本的権利義務
第 3 部 国家管轄権の配分・調整に関する国際法
第 7 章 国家管轄権の概念
第 8 章 国家領域の管轄と利用
第 9 章 海洋の管轄と利用(海洋法)
第 10 章 その他の空間の管轄と利用
第 11 章 個人と財産の管轄(国際人権法を含む)
第4部 国際法秩序の確保
第 12 章 外交・領事関係法
第 13 章 国家責任法
第 14 章 国際紛争の平和的処理
第 15 章 武力行使の規制(武力紛争法、軍縮を含む)
第1回
ガイダンス/第1章 国際法の概念と歴史
国際法とは何か、どのような特徴をもった法か。
第2回
第2章 国際法の法源(条約法を含む)
国際法はどのようにして作られるか。
第3回
第2章の続き/第3章 国際法と国内法の関係
国際法はどのようにして作られるか(第2章。
国際法秩序において国内法がどのような扱いを受けるか、国内法秩序において国際法がどのような扱いを受け
るか(第3章)。
第4回
第4章 国際法の主体/第5章 国家の成立と変動
国際法は誰に対して適用されるか(第 4 章)。
国家とは何か、国家とはどのような場合に成立するか(第5章)。
第5回
第6章 国家の基本的権利義務
国家は国際法上どのような権利義務を持っているか。
第6回
第7章 国家管轄権
国家管轄権(一定範囲の人や事実に対して国内法を制定・適用・執行する国家の権能)に関する国際法の規律
について説明する。
第7回
第8章 国家領域の管轄と利用
国家領域(領土、領水、領空)の概要、およびその得喪(国家がどのような場合に領域を取得するか)に関す
る国際法の規律を説明する。
第8回
第9章 海洋の管轄と利用(海洋法)
海洋法の基本的な仕組みについて説明する。
第9回
第9章(海洋法)の続き
第 10 回
第 10 章 その他の空間の管轄と利用/第 11 章 個人と財産の管轄
南極および宇宙空間に関する国際法の規律について説明する(第 10 章)。
個人に関する国際法について説明する(第 11 章)
第 11 回
第 12 章 国家責任法
国際法上の義務に違反した国は国家責任を負う。国家責任はどのような場合に成立し、国家責任を負う国に対
して何ができるか、といったことについて説明する。
第 12 回
第 13 章 外交・領事関係の国際法
外交関係法および領事関係法について説明する。
第 13 回
第 14 章 国際紛争の平和的処理
国際紛争を平和的に処理する仕組み(国際裁判等)について説明する。
第 14 回
第 15 章 武力行使の規制
武力行使の規制に関する国際法(武力紛争法、軍縮・軍備管理を含む)について説明する。
第 15 回
予備日
授業形態/Type of Class
講義科目
授業外における学習/Independent Study Outside of Class
毎回の授業の復習。
教科書・教材/Textbooks
(1)授業には以下の条約集のいずれか 1 つを必ず持参すること(数年程度であれば古い版のものでも構わな
い)。
・岩澤雄司編集代表『国際条約集 2016 年版』(有斐閣、2016 年)
・田中則夫・薬師寺公夫・坂元茂樹編集代表『ベーシック条約集 2015 年版』(東信堂、2015 年)
・位田隆一・最上敏樹編集代表『コンサイス条約集』第 2 版(三省堂、2015 年)
(2)講義はパワーポイント資料を使って進める。講義で使用するパワーポイント資料は、講義の前日までに
CLE に掲載する。必要がある場合には、プリントアウトするなどして持参すること。
(3)この授業では、上記(1)および(2)を除き特定の教科書は使用しないが、何か1冊購入して読みた
い場合には、初学者であれば、簡潔なものとして、松井芳郎ほか『国際法(有斐閣 S シリーズ)』第 5 版(有
斐閣、2007 年)または中谷和弘ほか『国際法(有斐閣アルマ)』第 2 版(有斐閣、2011 年)、もう少し詳し
いものがよければ杉原高嶺ほか『現代国際法講義』第 5 版(有斐閣、2012 年)あたりがよいだろう。
参考文献/Reference
授業中に指示する。
成績評価/Grading Policy
学期末試験80点+平常点20点(出席、担当教員からの質問に対する回答の出来具合等)で評価する。
EU 科目名:Introduction to Legal Studies for International Public Policy Students
/ 開講大学での科目名:国際公共政策のための法律学
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
大久保 邦彦
2 単位
1 学期
国際公共政策研究科
授業の目的と概要/Course Objective
この授業の目的は、法学の未履修者に、法の世界では何がどのように問題となっているのか、法的思考にはど
のような特殊性があるのか、を知ってもらうことにある。
学習目標/Learning Goals
裁判で何が行われているかを理解することができる。
法学と他の学問との違いを、おおまかに把握できる。
政治学・経済学の研究をする際に、法学にも目配せできる。
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
特に設けないが、この講義の受講者としては、法学未履修者を想定している。
特記事項/Special Note
授業の方法は、講義が中心で、討論を適宜織り交ぜる。
講義では、パワーポイントや DVD を用いたビジュアルなプレゼンテーションを行う。
授業計画/Class Plan
憲法・民法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法という法律の中で代表的な6種の法律を「六法」と呼ぶ
が、この講義では、そのうち、商法以外の法律の基礎を学ぶ。
以下の順序で講義を展開する。ただし、下記項目はあくまでも予定であり、状況に応じて変更することもあり
得る。
第1回
判決を読む①実体法上の問題
キャッチセールスに関する判決を読んで、実体法(民法の中の契約法)上の諸問題について学ぶ。
第2回
判決を読む②訴訟法上の問題
キャッチセールスに関する判決を読んで、訴訟法(民事訴訟法)上の諸問題について学ぶ。
第3回
法の解釈①解釈の諸方法
法の解釈の諸方法(狭義の解釈・欠缺補充・反制定法的法創造)について学ぶ。
第4回
法の解釈②解釈の諸基準
「車馬通行止め」という立札が立てられた橋を牛が渡ることができるか、という問題の検討を通して、法の解
釈の諸基準について学ぶ。
第5回
刑事訴訟
刑事訴訟手続を概観した後、刑事訴訟に関するビデオを観賞する。
第6回
刑法①法的責任と刑罰論
法的責任の種類(刑事責任・民事責任・行政責任)について学んだ後、刑罰の歴史・実際や正当化根拠につい
て勉強する。
第7回
刑法②犯罪論
罪刑法定主義や犯罪論の体系(構成要件・違法性・有責性・未遂・共犯)について学ぶ。
第8回
刑法③刑法の役割
刑法は何のためにあるのか、について学ぶ。
成人同士の売買春は禁止されるべきか、自殺は違法か、という問題について考察する。
第9回
不法行為①要件論
不法行為制度の目的・責任原因・要件論について学ぶ。
第 10 回
不法行為②効果論と特殊の不法行為
不法行為の効果論と特殊の不法行為について学ぶ。
第 11 回
不法行為③私法と政策
不法行為法を題材にして、私法と政策の関係について学ぶ。
第 12 回
扶養
老人の扶養は誰が担うべきか、家族か会社か国家か、という問題について考察する。
第 13 回
憲法①統治機構
憲法の分野は統治行為と基本的人権に大別されるが、そのうち統治機構について学ぶ。
第 14 回
憲法②人権と憲法訴訟
基本的人権とそれを保障するための制度である憲法訴訟について学ぶ。
第 15 回
憲法③基本権保護請求権論
近時の新たな法の見方に関わる基本権保護請求権論について学ぶ。
輸血をしなければ死んでしまうエホバの証人の患者に輸血をすることは許されるか、という問題について考察
する。
授業形態/Type of Class
講義科目
授業外における学習/Independent Study Outside of Class
授業前に CLE に UP された教材に目を通し、専門用語等の意味を理解しておく。
授業後に同じ教材を授業での説明を思い出しながら熟読する。
授業時に指示される宿題をする。
授業中に提示する課題についてレポートを作成する。
参考文献のうち、興味を持ったものを読む。
教科書・教材/Textbooks
講義で使用するパワーポイント教材は、事前に CLE に UP する。
配布資料などの形でプリントアウトしたものを講義には持参することを勧める。
教科書は指定しないが、講義には、『ポケット六法』(有斐閣)など小型のものでよいので、六法(法令集)
を携帯すること。
参考文献/Reference
私が初学者向けに書き、本講義の内容にも関わる共著書として、次の 2 つを挙げておく。
(1)大阪大学ショセキカプロジェクト編『ドーナツを穴だけ残して食べる方法∼大阪大学ドーナツ論叢∼』
(大阪大学出版会・2014)1620 円
(2)大島俊之ほか著『ショートカット民法〔第 2 版〕』(法律文化社・2001)
それ以外は、講義中に適宜指示する。
成績評価/Grading Policy
授業中に出題するレポート(30 点)と平常点(70 点)の合計点によって評価する。
平常点の評価に際しては、討論への参加、発言の内容などを総合的に勘案する。
授業に 6 回以上授業に欠席した場合は、単位を与えない。
EU 科目名:Lectures:History, Institutions and Politics of the European Union
/ 開講大学での科目名:特殊講義(EU論)〔歴史、制度、政治〕
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
中内 政貴
2 単位
1 学期
国際公共政策研究科
授業の目的と概要/Course Objective
欧州連合(EU)は、現在の世界において最も進展した地域統合体である。しかしながら、本年イギリスにお
いて EU 離脱の可否を問う国民投票が実施されるように、地域統合は国家主権を保持しようとする動きと衝突
することが避けられない。国家主権を段階的に共同体に移譲することで進展してきた EU はこの先どうなるの
だろうか。この講義では、その歴史や制度をふまえて議論を行う。
また、現在の EU はギリシャの財政危機や膨大な難民・移民の流入などの危機に直面しており、イギリス以
外の国からも、通貨統合や移動の自由など EU の基本的な理念に対して多くの疑問が突きつけられている。そ
の一方で、EU は自らをグローバル・パワーとして規定しており、民主主義や人権といった規範の広がりを推進
する面ももつ。長い時間をかけて積み上げられてきた欧州統合は後退してしまうのだろうか。それとも普遍的
な価値を追求する存在として輝きを取り戻し、真にグローバルなパワーとなることができるのだろうか。外
交・内政面での EU の政策と政治を検討し、現在の世界における EU という存在をよりよく理解することを試み
る。
授業は基本的に講義形式をとるが、グループワークやディスカッションを毎回取り入れる。参加者には、知
識の習得のみならず、積極的な議論への参加が求められる。
学習目標/Learning Goals
・EU に関する基本知識を習得し、関連する著作や報道を理解できる
・EU の政策・政治を分析できる
・地域統合に関連する基本的な理論を理解できる
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
特になし
授業計画/Class Plan
第 1―5 回:欧州統合の歴史
第 6―7 回:EU の制度
第 8―11 回:EU の政策・政治
第 12―14 回:EU の危機と今後
第 15 回:テスト(レポートによる成績評価を行う場合はまとめの回とする)
授業形態/Type of Class
講義科目
授業外における学習/Independent Study Outside of Class
・授業中に課す資料や論文を次の回までに読んでくる
・EU に関する報道等をカバーする
教科書・教材/Textbooks
・講義時に資料を配布する
参考文献/Reference
・遠藤乾編『ヨーロッパ統合史』名古屋大学出版会、2008 年
・遠藤乾『統合の終焉―EU の実像と論理』岩波書店、2013 年
・臼井陽一郎編『EU の規範政治―グローバルヨーロッパの理想と現実』ナカニシヤ出版、2015 年
・田中素香『ユーロ危機とギリシャ反乱』岩波新書、2016 年
成績評価/Grading Policy
・平常成績(授業中の議論への参加、内容への理解度)40%
・期末試験もしくはレポート 60%
EU 科目名:International Human Rights Law / 開講大学での科目名:国際人権法
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
村上 正直
2 単位
1 学期
国際公共政策研究科
集中講義
授業の目的と概要/Course Objective
人権の保障は、国内法(主として憲法の人権保障規定)を通じてなされるのが原則である。しかし、第2次大
戦後の国際社会では、人権を国際的に保障するための様々な活動が展開されており、それが一国の法と実行に
影響を及ぼすこともある。そして、このような国際社会の活動の中から、いわゆる「国際人権法」と称される
一群の法規範が出現している。この講義は、「国際人権法」の基礎的な知識と考え方を習得することを目的と
するものである。
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
国際法及び憲法(人権)の基本的知識を有するか、又は講義と並行してこれを学習する意欲のある者。
特記事項/Special Note
取り扱う人権条約には、国際人権規約、人種差別撤廃条約、女子差別撤廃条約、児童の権利条約及び拷問等禁
止条約が含む。そのそれぞれの内容を検討した後、それらの条約が日本にとってもつ意味(履行監視機関によ
る条約解釈と日本への勧告、条約の批准・加入による日本の法制度の変容、裁判所における人権条約の適用な
ど)を考える。
教科書・教材/Textbooks 教科書は用いず、レジュメを配付する。
参考文献/Reference 授業の際に紹介する。
成績評価/Grading Policy 筆記試験又はレポート試験による。
EU 科目名:Taking Leadership Seriously
/ 開講大学での科目名:プロジェクト演習
(リーダーシップを考える)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
神余 隆博・和住麻矢・中内政貴
2 単位
2 学期
国際公共政策研究科
授業の目的と概要/Course Objective
この授業では、学生と教員が社会と協働して授業を創造し運営する活動の中で、リーダーシップを具体的に学
びます。リーダーシップは、首相や社長などの地位から生じるものではありません。リーダーシップの基本
は、市民の 1 人 1 人が社会的問題を、責任を持って解決しようとする行動にあります。リーダーシップの目的
は、困難な問題を解決するために人びとに価値観や行動の変化(学習)を促すことです。
この授業では、通常は教員が独占している“教育”を、学生がより良くする(困難な問題を解決する!)とい
う活動を通じてリーダーシップを実践します。ディスカッションや振り返りや企画立案を通じて、リーダーシ
ップの重要要素である話し方やコミュニケーション力、プレゼンテーションスキル等を養成することができま
す。さらに、リーダーシップを実践しているゲスト講師から学ぶ機会も設けています。昨年度のゲストは、梅
村聡様(日本医師会総合政策研究機構客員研究員・前参議院議員)、藤村修様(あしなが育英会副会長・元内
閣官房長官)、渡剛様(特定非営利活動法人あっとすくーる理事長)でした。
なお、受講者間の相互理解と集中的な練習のために、集中講義として合宿が行われます。(受講生は原則とし
て参加してください。)昨年度の講義日程表は以下の URL より閲覧できます。
http://www.osipp.osaka-u.ac.jp/leader/kougi.html
学習目標/Learning Goals
・自分が主体的に意思を持って動けるようになる。
・人に動いてもらえるような伝え方や動き方ができるようになる。
・チームや会議の中で話し合い、相手の意見を引き出して自分の意見をよりよく変えていくことによって、合
意形成ができるようになる。
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
(受講理由書)
大学院生・学部生は、シラバスを熟読してから授業に臨むとともに、10 月末日までに、なぜこの授業を受講し
たいかを記載した受講理由書をメールで提出すること。提出内容は A4 用紙一枚以内(Word ポイント 11)とし、
ファイルのヘッダーに提出日・氏名・学番・メールアドレスを表記すること。
メールは<[email protected]>宛、必ず表題に「2016 リーダーシップを考える(受講者名)」を表記する
こと。
特記事項/Special Note
授業を創るのは簡単ではありません。シラバスをよく読み、授業の目的を理解して、一回キリのイベントでは
なく 12 回分の連続性と相互関係を考えながら、準備のための十分な時間的余裕をみて内容を決定してくださ
い。
・講義時間は原則として水曜の 18:00∼20:00 とし、練習、実践、集中講義(合宿)分の回数を含めて、全 90
分×15 コマ分(1,350 分)以上の講義を行います。
・下記授業計画に基づく詳細な講義日程を、KOAN 等に掲示します。
・第1回授業で、「GLP(Global Leadership Program)共通テキスト」を配布します。
・対話型、実践型授業のため、受講者数を 15 人程度とします。
・毎回の授業の最後に、振り返りシートを記載します。
(集中講義・合宿について)
受講者間の相互理解と集中的な練習のために、集中講義として合宿が行われます。
日時: 未定(2015 年度は 11 月 14 日(土)午後∼15 日(日)午前 吹田市自然体験交流センターで実施)
参加費・交通費: 無料
授業計画/Class Plan
第 1 回 オリエンテーション
【内容】シラバスを読んで授業の目的を理解する。リーダーシップとはアクションの集合であることとアクシ
ョンは練習で身につくことを学ぶ。第 2 回、3 回の運営方法を決定する。
第 2 回 授業創造のためのスキル練習1
【内容】集中講義(第 6 回、7 回)の計画を立てることを通じて、ブレインストーミングと意見集約の練習を
行う。第 4 回の運営方法を決定する。第 1 回自己評価シートの作成。
第 3 回 授業創造のためのスキル練習2
【内容】集中講義(第 6 回、7 回)の計画を立てることを通じて、ファシリテーションと合意形成の練習を行
う。第 5 回の運営方法を決定する。
第 4 回 授業運営スキル研修
【内容】授業運営をスムーズに行うためのスキルを、ファシリテーション、機器操作、書記、マイク回しなど
の役割に即して学ぶ。第 6 回と 7 回の最終打合せを行う。
第 5 回 講師1による授業
【内容】講師1のプレゼンに基づく質疑応答とディスカッションを行う。第 8 回の運営方法を決定する。
第 1 回相互評価シート、第 2 回自己評価シートの作成。
第 6 回 振り返りと実践1(集中講義)
【内容】前回までの授業で学んだことを振り返り、再度実践し、相互評価を行う。第 9 回の運営方法を決定す
る。第 11 回と 12 回の授業内容と計画を練る。
第 7 回 振り返りと実践2(集中講義)
【内容】前回までの授業で学んだことを振り返り、再度実践し、相互評価を行う。第 11 回と 12 回の授業内容
と計画を練る。
第 8 回 講師2による授業
【内容】講師2のプレゼンに基づく質疑応答とディスカッションを行う。第 10 回の運営方法を決定する。
第 9 回 二者択一の意思決定
【内容】今までの授業とは異なる対立的な議論をディベートによって体験する。第 11 回授業の運営方法を決
定する。
第 10 回 講師3による授業
【内容】講師3のプレゼンに基づく質疑応答とディスカッションを行う。第 12 回授業の運営方法を決定す
る。
第 11 回 受講者による授業
【内容】受講生が創った授業を実施する。
第 12 回 受講者による授業と振り返り
【内容】受講生が創った授業を実施する。全授業を振り返り、評価をする。第 2 回相互評価シート、第 3 回自
己評価シートの作成。
授業形態/Type of Class
講義科目
授業外における学習/Independent Study Outside of Class
この授業はグローバルリーダーシップ・プログラムの一部です。リーダーシップを総合的かつ実践的に身につ
けるためには 2 学期木曜 4 限の「経営者と語るリーダーシップ」も受講すると効果的です。「経営者と語るリ
ーダーシップ」は学部向けに開講されており、内容はゲストによるプレゼンテーションと質疑応答(聴くこと
と訊くこと)が中心です。グローバルリーダーシップ・プログラム事務局 [email protected] に申し込
めば、聴講を許可します。
授業中のディスカッションや合意形成のスキルを磨くため、他の授業や学内・学外で催される交渉、ディベー
トやリーダーシップのセミナーに参加することを勧めます。受講者による自主的な企画や提案も歓迎します。
教科書・教材/Textbooks
第1回授業で、「GLP(Global Leadership Program)共通テキスト」を配布します。
参考文献/Reference 実践だけではよいリーダーシップは身に付きません。次の参考文献を自分の実践と照ら
し合わせて反省しながら授業に取り組んでください。
(1) 平田オリザ・蓮行『コミュニケーション力を引き出す』 PHP 研究所 (2009/8/18)
(2) マーティ・リンスキー、ロナルド・A・ハイフェッツ(著)/竹中平蔵(訳)『最前線のリーダーシッ
プ』
ファーストプレス(2007/11/8)
(3) Ronald A. Heifetz, Marty Linsky, “Leadership on the Line”, Harvard Business Review Press,
(2002/8/9)
(4) 野村美明・江口勇治編『交渉教育の未来』商事法務(2015/9/20)
(5) シャロン・ダロッツ・パークス(著)/中瀬英樹(訳)『リーダーシップは教えられる』武田ランダ
ム
ハウスジャパン(2007/6/14)
(6) Sharon Daloz Parks, “Leadership Can Be Taught”, Harvard Business Review Press, (2005/9/2)
入手できない場合には、国際公共政策棟5階の研究支援室に貸出用コピーを備え置くので、各自コピーするこ
と。
以下は、講義中に指示します。
(1) 野村美明ブログ http://nomurakn.blogspot.jp/
(2) 大学対抗交渉コンペティション http://www.negocom.jp/
成績評価/Grading Policy
・受講理由書、平常点(行動の適切さ+発言内容+相互評価)、学期末レポートで総合的に評価します。
・大学院生・学部生は、受講理由書を第 1 回授業までに提出してください。
・受講理由書と学期末の授業の振り返りのレポートの2つを提出することによって、受講前後で自分自身にど
のような変化が生じたのかを実感できます。
・無断欠席した者は評価の対象としません。無断で遅刻・早退した場合も同様とします。
コメント/Other Remarks
授業目的に共感し、合意形成とチームでの協働作業に積極的に参加する学生を望みます。
EU 科目名:Public Policy I
/ 開講大学での科目名:公共政策Ⅰ
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
多胡 圭一・中嶋 啓雄
2 単位
2 学期
国際公共政策研究科
授業の目的と概要/Course Objective
公共政策を学ぶ際に必要不可欠な基礎知識を、主に政治学的・歴史学的アプローチから身につけることを目的
とする。どのような統治構造、政治・行政制度のもとで、公共政策がどのように立案・形成・実施されていく
のか、、講義を通して、また、受講者各自が具体的なケースを選んで、ケーススタディを通して、検討・検
証・確認し、学ぶ。
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
・日本語による講義が理解できること
・日本語または英語の教科書を理解できること
特記事項/Special Note
第一部 「日本の戦後政治」の確認/
公共性の発見・確認・構築 /
公共政策形成当事者:議会・政党・官僚/
外交政策(「グローバリゼイションと地域連携・地域統合」)
第二部
各自、個別・具体的なテーマをケーススタディし、授業中の発表と、
それに基づく期末レポートを作成する。
授業形態/Type of Class
講義科目
教科書・教材/Textbooks
必要に応じ、授業中、レジュメや資料を配布する。
参考文献/Reference
高畠通敏『政治学への道案内』 2012年 講談社学術文庫
粕谷裕子:『比較政治学』 2014年 ミネルヴァ書房
木畑洋一:『20世紀の歴史』2014年 (岩波新書)岩波書店
福永文夫・河野康子:『戦後とは何か』2014年 丸善出版
ジョン・W・ダワー、外岡秀俊訳:『忘却のしかた、記憶のしかた』−日本、アメリカ、戦争−2013年
岩波書店
曽我謙吾:『行政学』 2013年 有斐閣(有斐閣アルマ)
待鳥聡史:『首相政治の制度分析』−現代日本政治の権力基盤形成−(選挙制度改革、官邸機能強化、政権交
代を経た現代日本政治の権力基盤分析) 2012年 千倉書房
飯尾 潤:『日本の統治構造』−官僚内閣制から議院内閣制へ 2007年 (中公新書)中央公論新社
小田 実:飯田裕康 高草光一編:『生きる術としての哲学』−小田実 最後の講義− 2007年 岩波書店
成績評価/Grading Policy
る。
出席、授業への貢献、ケーススタディの発表+レポートを総合的に評価す
EU 科目名:Public Policy Workshop
/ 開講大学での科目名:プロジェクト演習
(公共政策ワークショップ)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
瀧井 克也・大槻 恒裕・
2 単位
1 学期
国際公共政策研究科
赤井 伸郎・松林 哲也・
石瀬 寛和・小原 美紀
授業の目的と概要/Course Objective
(1)「大阪大学経済学研究会」(待兼山セミナー)に出席し、最新の研究に触れる。自分の研究テーマのみ
ならず、異分野の研究についても知識を得ることで、議論・批判できる力を習得する。(2)自分の論文を発
表したり、人の論文発表を聞くことで、発表技術を学ぶ。
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
博士前期課程2年生のみ登録できる。
特記事項/Special Note
原則として木曜日5限に開催する。発表者の都合と調整のうえ、授業期間中に月1∼3回授業を行います。日
程は「大阪大学経済学研究会」のホームページを必ず確認すること。年度第1回目の「大阪大学経済学研究
会」が初回の授業となる。
授業計画/Class Plan
発表者の都合その他により変更の可能性あり
第1回、「最新の研究報告を聞き議論に参加」
第2回、「最新の研究報告を聞き議論に参加」
第3回、「最新の研究報告を聞き議論に参加」
第4回、「最新の研究報告を聞き議論に参加」
第5回、「最新の研究報告を聞き議論に参加」
第6回、「最新の研究報告を聞き議論に参加」
第7回、「最新の研究報告を聞き議論に参加」
第8回、「最新の研究報告を聞き議論に参加」
第9回、「最新の研究報告を聞き議論に参加」
第10回、「最新の研究報告を聞き議論に参加」
第11回、「最新の研究報告を聞き議論に参加」
第12回、「最新の研究報告を聞き議論に参加」
第13回、「最新の研究報告を聞き議論に参加」
第14回、「最新の研究報告を聞き議論に参加」
第15回、「最新の研究報告を聞き議論に参加」
教科書・教材/Textbooks
なし
参考文献/Reference なし
成績評価/Grading Policy
以下の基準により評価する。
授業期間内の大阪大学経済学研究会への出席回数の9割以上出席を S,8割∼9割出席を A,7割∼8割出席を
B,6割∼7割出席を C、出席回数が6割に満たない場合を不可とする。
コメント/Other Remarks
博士後期課程に進学する場合や研究者を目指す場合には受講を強く勧めます。今後必ず必要となる「他の研究
を理解する能力」「議論、批判する能力」「自分自身の研究を報告する能力」が身につきます。研究者を志望
しない場合でもこのような能力を養いたい方には受講をお勧めします。
(b) Economics Module/経済科目群
EU 科目名:Theory of Industrial Organization / 開講大学での科目名:産業組織論
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院経済学研究科
水野 倫理
2 単位
前期
■授業のテーマと到達目標
授業テーマ:
この授業では,寡占市場に対する理論的な分析方法について解説します。特に,産業組織論に関連する研究で
頻繁に用いられるモデルを扱います。
到達目標:
産業組織論分野の学術雑誌に掲載されている理論的な論文の一部が読めるようになることを目標とします。
■授業の概要と計画
1.数量競争(線形な逆需要関数,一般的な逆需要関数,私的情報)
2.価格競争(限界費用一定,線形な限界費用,混合戦略)
3.逐次競争,差別化された価格競争と数量競争,内生的タイミング
4.数量競争と価格競争の関係(容量制約,内生的競争,推測変動,相対利潤)
5.価格戦略(二部料金,バンドリング,価格差別)
6.企業数と自由参入(過剰・過少参入定理, 企業数の変化と利潤や厚生,分社化)
7.水平的企業結合の誘因(数量競争,価格競争,需要や費用の曲率,合併による利潤低下)
8.水平的合併の効果(数量競争,シナジー効果,協調効果)
9.製品差別化(水平的製品差別化,垂直的製品差別化)
10.研究開発(限界費用削減投資,スピルオーバー,RJV,特許競争,ライセンス)
11. 垂直的市場(ナッシュ交渉,労働組合,bilateral oligopoly,successive Cournot oligopoly)
12. 垂直的統合(二重限界性,反競争効果)
13. 経営の目的(delegation,CSR,資金調達,部分民営化)
14. まとめ
■成績評価と基準
成績評価:
期末試験の成績をもとに評価します。
基準:
単位の取得には,学部上級程度の産業組織論の理解が必要です。優れた成績を得るには,大学院レベルの産業
組織論の教科書に書かれている知識が必要です。
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
履修上の注意:
初回の講義にリーディングリストを配布します。そこに書かれている論文や資料を読めるようになる講義をし
ます。そのため,リーディングリストに書かれている論文も期末試験の範囲に含まれます。また,大学院レベ
ルのゲーム理論の知識を前提とします。ゲーム理論については解説しませんので,必要に応じてミクロ経済学
関連科目を履修してください。
準備学習:
履修を開始するまでに,大学院レベルの経済数学とゲーム理論の知識を習得してください。例えば,経済数学
については,Jehle and Reny (2011) の Mathematical Appendices に書かれていることは必要に応じて参照
し理解できるようにしてください。また,ゲーム理論については,Gibbons (1992) に書かれている均衡概念
を理解しておいてください。
復習:
授業の各回において,全ての証明を説明する時間はないため,復習の際に証明の途中経過を自身で行う必要が
あります。また,授業で説明された内容が論文内でどのように用いられているのかを学習するために,指定さ
れた論文(主にモデルと均衡の計算部分)を読む必要があります。
■学生へのメッセージ
この講義では,1週間に2-3本の論文を読むことになります。初めて寡占理論を学ぶ学生にとっては大変か
と思いますが,産業組織論の文献を読めるようになるために頑張って欲しいです。
■教科書
必要な資料は配布または Web 上にアップロードします。この講義で参照する論文については初回の講義でリー
ディングリストを配布します。
■参考書・参考資料等
この講義の予習・復習の際に有用な参考書は以下の通りです。[1] および [2] は数学やゲーム理論の基礎的
な内容が分からない時に参照してください。[3], [4], [5] は産業組織論に関連する概念,モデル,計算方法
などが分からない時に参照してください。
[1] Advanced Microeconomic Theory. 3rd ed. / Jehle, G.A. and Reny, P.J. : Prentice
Hall ,2011 ,ISBN:0273731912
[2] Game Theory for Applied Economists / Gibbons, R. : Princeton University ,1992 ,ISBN:0691003955
[3] The Theory of Industrial Organization / Tirole, J. : MIT Press ,1988 ,ISBN:0262200716
[4] Competition Policy: Theory and Practice / Motta, M. : Cambridge University
Press ,2004 ,ISBN:0521016916
[5] Industrial Organization: Markets and Strategies. 2nd ed. / Belleflamme, P. and Peitz, M. :
Cambridge University Press ,2015 ,ISBN:1107687896
■授業における使用言語
日本語
■キーワード
寡占市場 競争政策
EU 科目名:Russian and East European Economies
/ 開講大学での科目名:ロシア・東欧経済論
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院経済学研究科
吉井 昌彦
2 単位
後期
■授業のテーマと到達目標
[授業のテーマ]
1989 年 11 月のベルリンの壁崩壊、1991 年末のソ連邦解体により開始されたロシアおよび中東欧ショックにお
ける市場経済移行とは何であったのか、そしてそれは順調に進んでいるのかという点を、英語文献を利用しな
がら、マクロ経済状況、私有化、中所得国の罠などの各論を踏まえて理解することが本講義のテーマである。
[授業の到達目標]
マクロ・ミクロ経済学の知識を活用しながら、移行経済論および中所得の罠の観点から、ロシア・東欧経済に
関する基礎的な理解を得る。
■授業の概要と計画
第 1 章 市場経済移行とは何か
第 2 章 マクロ経済状況
第 3 章 私有化
第 4 章 ロシア・旧ソ連諸国における市場経済移行の現状
第 5 章 中東欧諸国における EU 加盟と市場経済移行の現状
第 6 章 市場経済移行と中所得国の罠
第 7 章 まとめ
各講義では、事前にテキストとして英文ペーパーを配布します。担当者を決めて報告してもらいますが、全員
が読んでいることを基本に討論を行います。総括として、期末試験を行い、理解度を確認します
■成績評価と基準
[成績評価方法]
40% 授業への貢献: ペーパーの報告、討論への発言、小テスト
30% タームペーパー
30% 期末試験
[成績評価基準]
授業の到達目標に示されたロシア・東欧経済に関する基礎的な理解を得たかを評価基準とするが、授業への貢
献度に関しては、受講者の積極的な授業参加が重視される。
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
[履修上の注意(関連科目情報)]
マクロ経済状況、私有化等を扱うので基本的なマクロ・ミクロ経済学の知識を持っていることが望ましい。
[準備学習・復習]
配布される英文ペーパーを事前に読むほか、タームペーパー、期末試験のため、関連ペーパー等を読むことが
求められる。
■学生へのメッセージ
ロシアは、ソチオリンピック、ワールドカップだけでなく、巨大な資源を持つ経済大国として、中東欧諸国
は、拡大 EU の新たな成長エンジンとして衆目を集めています。単に講義だけでなく、書籍、新聞、TV、イン
ターネットなどを積極的に利用して、これらの地域への関心を深めて欲しい。
■教科書
英文ペーパーを配布します。その他必読文献リストは講義で配布・指示します。
■参考書・参考資料等
吉井昌彦・溝端佐登史『現代ロシア経済論』ミネルヴァ書房、2011 年。 / : , ,ISBN:
EBRD, Transition Report. / : http://www.ebrd.com
■授業における使用言語
日本語・英語
■キーワード
ロシア 中東欧 市場経済移行 中所得国の罠
EU 科目名:Input Output Analysis / 開講大学での科目名:産業連関分析
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院経済学研究科
萩原 泰治
2 単位
後期
■授業のテーマと到達目標
【授業テーマ】
産業連関分析とその応用
【授業の到達目標】
・産業連関表を通じた経済循環を理解する。
・産業連関分析の手法を理解し、応用する能力を身に着ける。
■授業の概要と計画
・イントロダクション 産業連関分析で何ができるか
・経済循環の理解 社会会計としての産業連関表
・産業連関分析 基本的仮定、Hawkins-Simon の条件、波及効果
・国内地域、各国の産業構造の比較
・地域間産業連関分析、国際産業連関分析
・付加価値貿易
情報処理教室で 4 回程度実習を行う。
■成績評価と基準
【成績評価方法】
レポート(30%)と期末試験(70%)
【成績評価基準】
上記到達目標の理解の程度を基準として評価する
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
【履修上の注意】
地域経済統計論(前期)を履修することが望ましい
【準備学習・復習】
BEEF に事前にアップロードするので読んでおくこと
■学生へのメッセージ
数学的に難しいことは避けたいが、線形代数についての簡単な知識を持っていること、あるいは拒絶反応をし
ないことを希望する。
■教科書
産業連関分析入門 / 宮沢健一 : 日本経済新聞社(日経文庫) ,2002 ,ISBN:
産業連関分析入門 / 新飯田宏 : 東洋経済新報社 ,1978 ,ISBN:
■授業における使用言語
日本語
■キーワード
産業連関分析 波及効果 貢献度分析 産業構造
EU 科目名:Recent Developments in the German labor market
/ 開講大学での科目名:Recent Developments in the German labor market
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学経済学部
アルンド ケーリン
2 単位
前期集中
■授業のテーマと到達目標
The main object of this lecture is to provide the ability to students to conceive the developments
that force the labor markets in Germany and Europe in the last two decades until its present
condition. Also, we will have an outlook on future developments according to recent events, like
the so-called "Brexit" of the United Kingdom from EU. We will consider these topics by a mix of
lectures, reading papers in English and some simple simulations. The lecture covers an economic
topic but is comprehensible for all students.
■授業の概要と計画
Ch. 1 Labor markets in the economy: macroeconomic perspective
Ch. 2 Labor markets in the economy: microeconomic perspective
Ch. 3 The Labor Market in Germany: From Oil Crisis to German reunification and the Great Recession
2008 - 09
Ch. 4 Recent developments: Introduction of a general minimum wage, changes in the retirement age,
and the migrant crisis
Ch. 5 The "Brexit" and beyond: Considering future developments of the labor marktes in Germany and
the European Union
Reading papers will be distributed in the class. Reporters will be
assigned, but all the attendants should be read them, and discussions will be
encouraged. In the end of the lecture, an exam will be taken to deepen the understanding.
■成績評価と基準
50% Contribution to the lecture: paper reporting, active discussions, and
answering quiz, 50% oral exam
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
The lecture covers an economic topic but is comprehensible for all students. They are requested to
read not only distributed papers in English and also other related materialsto prepare the final
exam. Students had better rudimentary knowledge on Germany and the European Union.
■参考書・参考資料等
Papers to read will be distributed. Reading list will be distributed or announced, too.
■授業における使用言語
English
■キーワード
Labor Market, unmemployment, Germany, European Union
EU 科目名: EU Policies and automobile industry A
/ 開講大学での科目名: 商学特別講義
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
関西学院大学大学院商学研究科前期
ブングシェ H.R.
2 単位
春学期
授業のテーマ目的
ヨーロッパを中心に自動車産業の構造、発展と現在課題を紹介し、議論する
授業の内容に関する説明:
EU にとって自動車産業は何より重要な産業である。自動車産業は全 EU の GDP に3%、全研究開発の投資に2
0%、そして EU 域外の貿易に5%を占めている。その上、自動車産業では 200万人が直接に、1000万人
が間接的に雇用されている。EU 自動車市場は、販売台数ベースで年間の役1500万台、世界のトップ3の市
場規模を誇っています。一方、この欧州自動車市場は、「グローバル・プレイヤー」たる世界の有力自動車メ
ーカーがしのぎを削る最も競争の激しい市場です。他方、日本自動車産業と同様にヨーロッパの OEM と部品メ
ーカーは賃金コストの低い地方への製造拠点の移動、中国、インドなどの急速に拡大している新市場、自動車
の安全性を高めることと環境を守る社会的な要求、そして持続可能な経済を実現できる代替エネルギーと新し
いエンジン技術の研究開発などの巨大な挑戦に直面している。
本講義では、欧州自動車産業の構造と特徴、ヨーロッパの自動車グループと各ブランドの発展過程について、
競争戦略論の視点から考察します。
各回ごとの授業内容
入門:ヨーロッパにおける自動車産業
ヨーロッパ自動車産業の発展史(1)
ヨーロッパ自動車産業の発展史(2)
EU の深化と拡大に変わる経済と企業環境
ヨーロッパにおける自動車市場と生産拠点産業の特徴
EUの自動車産業政策(1):EU の産業、競争と社会政策
EUの自動車産業政策(2):EU の産業、競争と社会政策
21世紀のEUと自動車産業:CARS21からCARS2020のプログラムへ
EUの自動車産業の90年代:商品と製造構造変更、新企業とモデル戦略、新市場への進出
ケース・スタディ: フォルクスワーゲン − 国民自動車メーカーから世界の最大自動車メーカーへの道
ケース・スタディ: プレミアムメッカーへの長い道−アウディ
ケース・スタディ: フィアット − ナショナル・チャンピオンを超えるか?
ヨーロッパにおける日本の自動車産業
大学院生のプレゼンテーションとまとめ
授業方法
PPP プレゼンテーション
成績評価方法・基準
その他(100%)以下にご参照
学生による授業評価の方法
大学の基準評価により
準備学習等についての具体的な指示及び他の科目との関連
ヨーロッパの自動車産業と関連している基本の論文などが読むべきである
キーワード
EU 科目名: EU Policies and automobile industry B
/ 開講大学での科目名: 商学特別講義
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
関西学院大学大学院商学研究科前期
ブングシェ H.R.
2 単位
秋学期
授業のテーマ目的
ヨーロッパを中心に自動車産業の構造、発展と現在課題を紹介し、議論する
授業の内容に関する説明:
EU にとって自動車産業は何より重要な産業である。自動車産業は全 EU の GDP に3%、全研究開発の投資に2
0%、そして EU 域外の貿易に5%を占めている。その上、自動車産業では 200万人が直接に、1000万人
が間接的に雇用されている。EU 自動車市場は、販売台数ベースで年間の役1500万台、世界のトップ3の市
場規模を誇っています。一方、この欧州自動車市場は、「グローバル・プレイヤー」たる世界の有力自動車メ
ーカーがしのぎを削る最も競争の激しい市場です。他方、日本自動車産業と同様にヨーロッパの OEM と部品メ
ーカーは賃金コストの低い地方への製造拠点の移動、中国、インドなどの急速に拡大している新市場、自動車
の安全性を高めることと環境を守る社会的な要求、そして持続可能な経済を実現できる代替エネルギーと新し
いエンジン技術の研究開発などの巨大な挑戦に直面している。
本講義では、欧州自動車産業の構造と特徴、ヨーロッパの自動車グループと各ブランドの発展過程について、
競争戦略論の視点から考察します。
各回ごとの授業内容
中東欧と自動車産業: 伝統的産業の復活
中東欧と自動車産業: 低コストの生産拠点から有力な地元の自動車産業へ?
ケース・スタディ: 伝統的な自動車メーカーの回復‐シュコダ自動車
ケース・スタディ: ダチア自動車 - 新しい市場セグメントを作ったメーカーの戦略
ヨーロッパにおける新しい労働分配と西欧のメーカー反応:生産システムと労働制度
ケース・スタディ: BMW の軌道経路(ローバーの M&A の失敗以降のグローバル化)
ケース・スタディ: ダイムラーのグローバル戦略
ケース・スタディ: ルノーと日産のアライアンス
ケース・スタディ: フォルクスワーゲンの企業統治と CSR
ケース・スタディ: プジョー・シトロエン
EU を超えて:世界のメガ・コンペティションとヨーロッパの自動車産業 - BRICsの国々
債務危機、経済危機、自動車危機:リーマンショックの後の自動車産業
自動車産業と持続可能な発展:新技術と新モーターリセーションのパターン?
大学院生のプレゼンテーションとまとめ
授業方法
PPP プレゼンテーション
成績評価方法・基準
その他(100%)以下にご参照
学生による授業評価の方法
大学の基準評価により
準備学習等についての具体的な指示及び他の科目との関連
ヨーロッパの自動車産業と関連している基本の論文などが読むべきである
キーワード
EU 科目名: Comparative Automobile Industries
/ 開講大学での科目名: Comparative Automobile Industries
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
関西学院大学大学院国際学研究科前期
ブングシェ H.R.
2 単位
春学期
授業のテーマ目的
The lecture intends to outline different developments of the automobile industry in different
world regions and to compare the development strategies of major manufacturing locations and
regions
各回ごとの授業内容
Introduction: The new geography of the global automobile industry
The development of the automobile industry: A historical overview
The automobile industry in the Triad: North America
The automobile industry in the Triad: Europe
The automobile industry in the Triad: Japan
The Korean automobile industry: A global latecomer
New locations of automobile production and consumption: Eastern and Central Eastern Europe
New locations of automobile production and consumption: China
New locations of automobile production and consumption: India
New locations of automobile production and consumption: Brazil and Mexico
New locations of automobile production and consumption: ASEAN
Unknown places: The automobile industry in Turkey and North Africa (Morocco)
The last frontiers of the automobile industry: Sub-Sahara Africa
The road ahead: New chances and new challenges for the automobile industry at the beginning of the
21st century.
授業方法
Powerpoint presentations and discussion
成績評価方法・基準
その他(100%)See below
学生による授業評価の方法
準備学習等についての具体的な指示及び他の科目との関連
Reading of research papers related to globalization and regionalization of the automobile industry
will be required
キーワード
EU 科目名: Management in Europe
/ 開講大学での科目名: Management in Europe
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
関西学院大学大学院国際学研究科前期
ブングシェ H.R.
2 単位
春学期
授業のテーマ目的
The course aims at introducing the various social-economic models in Europe and their change with
respect to the proceeding European integration. The main questions are, in which way socioeconomic models differ and what implications this has on companies and company management.
各回ごとの授業内容
Introduction: Is there something like a European style management?
Theoretical framework 1: Varieties of Capitalism
Theoretical framework 2: Varieties of Capitalism
The EU framework 1: Company law and corporate governance regulations
The EU framework 2: Labour regulations and European works councils
Institutional conditions and management in Germany 1
Institutional conditions and management in Germany 2
Institutional conditions and management in France 1
Institutional conditions and management in France 2
Institutional conditions and management in the UK
Institutional conditions and management in Scandinavia
Institutional conditions and management in the Benelux countries
Institutional conditions and management in CEE countries
Discussion and student presentation
授業方法
Powerpoint presentations and discussion
成績評価方法・基準
その他(100%)See below
学生による授業評価の方法
University standard evaluation
準備学習等についての具体的な指示及び他の科目との関連
Reading of the most fundamental texts from the vast 'varieties of capitalism' literature will be
required
キーワード
EU 科目名: Comparative Regional Integration
/ 開講大学での科目名: Comparative Regional Integration
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
関西学院大学大学院国際学研究科前期
ブングシェ H.R.
2 単位
秋学期
授業のテーマ目的
The course will give an introduction into regional economic integration and will analyze the
effects on national economic development.
各回ごとの授業内容
Introduction: Why does regional economic integration matter?
Regional economic integration from a historical perspective: Currency unions etc.
Regional economic integration in Europe 1
Regional economic integration in Europe 2
Regional economic integration in Europe 3
The EU and free trade agreements: From EFTA to EPA negotiations with Japan
Regional economic integration in North America (NAFTA)
Asian economic integration (ASEAN 1)
Asian economic integration (ASEAN 2)
ASEAN Plus and APEC
Mercosur: Regional economic cooperation in middle and south America
The Arab Maghreb Union: Prospects of a North African economic integration
African Union (AU) and Gulf Cooperation Council (GCC)
Possibility of an East Asian Community?
授業方法
Powerpoint presentations and discussion
成績評価方法・基準
その他(100%)See below
学生による授業評価の方法
University standard evaluation
準備学習等についての具体的な指示及び他の科目との関連
Students are expected to gain a broad overview over the existing research on regional economic
integration by selective reading (guidance will be given in class)
キーワード
EU 科目名: Globalization and Industrial Relations
/ 開講大学での科目名: Globalization and Industrial Relations
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
関西学院大学大学院国際学研究科前期
ブングシェ H.R.
2 単位
秋学期
授業のテーマ目的
The course will give an introduction into the research area of industrial or work relations. Its
intention is to make students familiar with various types of industrial relation traditions and
systems and make them aware of the importance of IR for successful company management.
各回ごとの授業内容
Introduction: Why do Industrial Relations matter?
Industrial Relations. A theoretical concept 1
Industrial Relations. A theoretical concept 2
IR in Germany
IR in France
IR in the UK
IR in North European countries
IR in CEE countries
IR in the USA
IR in Japan
IR in China
The EU and IR: European Works Councils
Future challenges to IR: Industry 4.0 etc
Student presentation and final discussion
授業方法
Powerpoint presentations and discussion
成績評価方法・基準
その他(100%)See below
学生による授業評価の方法
University standard evaluation
準備学習等についての具体的な指示及び他の科目との関連
Selected reading of the most fundamental texts from the Industrial Relations literature will be
required
キーワード
EU 科目名:Applied Econometrics I / 開講大学での科目名:応用エコノメトリックス
Ⅰ
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
松林 哲也
2 単位
1 学期
国際公共政策研究科
Course Objective/授業の目的と概要
This course provides fundamental theories and techniques of regression analysis for evaluating
economic and political phenomena. Students are expected to learn both theoretical and technical
aspects of linear regression analysis with cross-sectional and panel data. For this goal, this
course covers topics including estimation and inference of linear regression models, the
consequences of violating OLS assumptions, and fixed effect models.
Requirement / Prerequisite/履修条件・受講条件
Students are expected to be familiar with basic statistics and algebra.
Special Note/特記事項
Course Topics
1. Introduction
2-3. Simple Regression
4-5. Multiple Regression Analysis: Estimation
6-7. Multiple Regression Analysis: Inference
8. Multiple Regression Analysis: OLS Asymptotics
9-10. Multiple Regression Analysis: Further Issues
11. Multiple Regression Analysis with Qualitative Information
12. Heteroskedasticity
13. Model Specification
14. Introduction to Panel Data Analysis
15. Applied topics.
Textbooks/教科書・教材
J. Wooldridge "Introductory Econometrics", six edition (2016).
Grading Policy/成績評価
Weekly problem sets (60%) and a final exam (40%).
Other Remarks/コメント
TBA
EU 科目名:International Trade Theory / 開講大学での科目名:特殊講義(国際貿易
論)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
利 博友
2 単位
1 学期
国際公共政策研究科
講義題目/Course Name
Lectures: International Trade Theory
授業の目的と概要/Course Objective
The purposes of this course are to learn the causes and consequences of international trade and to
evaluate various trade policies. Different trade theories (e.g. the Ricardian model, the
Heckscher-Ohlin model, and the new trade theory) are evaluated and these theories are related to
trade policy issues, including current international events. We will also cover multinational
corporations (MNCs) and foreign direct investment (FDI), international labor mobility, the
political economy of trade policy, and trade policy in developing countries.
学習目標/Learning Goals
- Understand when and how a nation can gain from trade.
- Identify "misconceptions" about comparative advantage - for example, "free trade with countries
that pay low wages hurts high wage countries".
- Determine who will become better off and who will become worse off from trade liberalization and
protection.
- Explain why the theory does not give us an accurate prediction of the real world phenomenon.
- Understand how two countries that are identical in technology and resource endowments can gain
from trade
when there are economies of scale.
- Describe a firm's decision regarding foreign direct investment.
- Determine why labor migrates and what effects labor migration causes.
- Explain the effect of a tariff on real incomes of skilled workers and unskilled workers in a
given country.
- Demonstrate how multilateral negotiations help avoid a trade war between countries.
- Recognize why import-substituting industrialization did not work the way it was supposed to.
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
You need to have taken an introductory microeconomics class.
授業計画/Class Plan
■ Lec 1: Introduction
What is international trade about? Gains from trade
■ Lec 2: The Ricardian Model
Comparative advantage and opportunity cost; relative prices, wages and supply
■ Lec 3: The Ricardian Model
World relative supply and demand; determination of relative prices after trade; gains from trade;
misconceptions about comparative advantage
■ Lec 4:The Heckscher-Ohlin Model
Production possibilities; factor prices and goods prices; Stolper-Samuelson effect; resources and
output; trade in the Heckscher-Ohlin model
■ Lec 5:The Heckscher-Ohlin Model
Relative prices and income distribution; factor-price equalization; empirical evidence on the
Heckscher-Ohlin model; the Leontief paradox
■ Lec 6:The Standard Trade Model
Relative supply and relative demand; the terms of trade; the effects of economic growth; import
tariffs and export subsidies
■ Lec 7:Firms in the Global Economy: Export Decisions, Outsourcing, and Multinational
Corporations
The theory of imperfect competition; monopolistic competition and trade; the significance of
intra-industry trade; trade costs and export decisions
■ Lec 8:Multinational Corporations and Foreign Direct Investment (FDI)
Horizontal FDI and vertical FDI; firm's decision regarding FDI; outsourcing
■ Lec 9:International Labor Mobility; Instruments of Trade Policy
Causes and effects of international labour mobility; costs and benefits of tariffs
■ Lec 10: Instruments of Trade Policy
Effects of export subsidy, import quota, and voluntary export restraint
■ Lec 11: The Political Economy of Trade Policy
The cases for free trade; the cases against free trade; the theory of the second best
■ Lec 12: The Political Economy of Trade Policy
International negotiations of trade policy; brief history of international trade agreement; the
Doha disappointment
■ Lec 13: Trade Policy in Developing Countries
Import-substituting industrialization; export-oriented industrialization; takeoff in East Asia
■ Lec 14: Controversies in Trade Policy
Technology and externalities; imperfect competition and strategic trade policy; globalization and
low-wage labor
■ Lec 15: Summary and Review of Important Issues and Concepts
授業形態/Type of Class
講義科目
授業外における学習/Independent Study Outside of Class
Read required readings before each
lecture and go over lecture notes after class.
教科書・教材/Textbooks
Krugman, Paul R., Maurice Obstfeld, and Marc J. Melitz,
International Economics: Theory and Policy, 10th Edition. Pearson Education, 2015.
参考文献/Reference A reading list will be distributed at the first lecture.
成績評価/Grading Policy
Final examination (60%), two homework assignments (20%), attendance
(10%), and participation in discussion (10%).
コメント/Other Remarks
This course will be lectured in English.
講義は英語で行いますが、授業中の質問および試験問題の解答は日本語でも構いません。
EU 科目名:International Economic Policy I
/ 開講大学での科目名:特殊講義
(国際経済政策1)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
野村 茂治
2 単位
1 学期
国際公共政策研究科
授業の目的と概要/Course Objective
We consider the extent to which the aggregate happiness of a country affects the flow of people
across its borders.Factors in both the source and destination country can affect the flow of
people across countries, including differentials in income and income inequality, costs of
maigration, immigration policy, stock of immigrants, political circumstances, macroeconomic
conditions and demographic structure. We try to examine those factors in detail, and try to
introduce some important empirical papaers and reconsider them.
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
introductory economics' knowledges are recommended.
特記事項/Special Note
1.income and happiness
2.The subjective wellbeing of rural-urban migrants in China
3.Immigrants' life satisfaction in Europe
4.economic growth and life satisfaction
授業形態/Type of Class
講義科目
教科書・教材/Textbooks
some papers regarding " Happiness and international migration"
参考文献/Reference
References are introduced during the course.
成績評価/Grading Policy
examination or report.
EU 科目名:Regional Integration / 開講大学での科目名:特殊講義(地域統合)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
利 博友
2 単位
2 学期
国際公共政策研究科
講義題目/Course Name
Lectures: Regional Integration
授業の目的と概要/Course Objective
In this course, we will learn about economic integration, its consequences, and its policy
implications in two of the major regions of the world: Europe and Asia. The effects of the Single
Market on the product markets, labor markets and welfare of EU member states will be assessed, and
the significance of multinational corporations, fragmentation and production networks in Asia will
be examined. Some references to the applicability of the European integration experience to Asia
will also be made.
学習目標/Learning Goals
After taking this course, students should be able to: (1) understand why there are incentives for
a group of countries to integrate, (2) explain the welfare effects of preferential liberalization
on home country, partner country and the rest of the world, and (3) how economic integration in
Asia is different from that in Europe, among other issues.
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
You need to have taken an introductory microeconomics class.
初級のミクロ経済学を履修済みであること
授業計画/Class Plan
■ Lec 1: Economic Integration in Europe: Introduction
■ Lec 2: History of European Economic Integration
Europe in the early postwar years; the Treaty of Rome and the creation of the European Economic
Community (EEC); domino effect; the Single Market Programme
■ Lec 2: History of European Economic Integration
European Economic Area (EEA); the Maastricht Treaty; EU enlargements; creation of a unified
economic area
■ Lec 3: Microeconomic Tools and MFN Tariff Analysis
Consumer and producer surplus; open-economy supply and demand analysis; effects of a tariff; DCR
(domestically captured rent) barriers vs. FCR (foreign captured rent) barriers
■ Lec 4: Economics of Preferential Liberalization
Customs union theory; effects of discriminatory liberalization: small country case
■ Lec 5: Economics of Preferential Liberalization
Welfare effects on partner country and rest of the world; customs union vs. free trade agreement
(FTA); rules of origin; empirical studies
■ Lec 6: Economic Integration, Labor Markets and Migration European labor markets; migration and
labor market integration
■ Lec 7: The Eurozone in Crisis
Euro and the European Experience; benefits and costs of joining the euro; theory of optimum
currency areas; case study on the Greece debt crisis
■ Lec 8: Regional Integration in Asia: Introduction
Integrating Asia; how regionalism can benefit Asia; benefits and costs of regional integration in
Asia
■ Lec 9: Asian Regionalism: Context and Scope
Growth and integration; flying in sequence; the financial crisis of 1997-98; the rise of
regionalism
■ Lec 10: Integrating Production
Fragmentation, production networks and regional trade; parts and component trade; role of
multinational corporations (MNCs)
■ Lec 11: Integrating Production
Trade integration; integration through foreign direct investment (FDI); production networks in the
US-Mexico vs. East Asia; policies for sustained growth and integration
■ Lec 12: The Economics of Asian FTAs
Best practices for subregional FTAs; supporting deeper integration; empirical studies on FTAs in
Asia
■ Lec 13: Trans-Pacific Partnership (TPP)
Benefits and costs of Japan's participation in TPP; analysis of TPP
■ Lec 14: Making Growth Inclusive and Sustainable
Achievements and challenges; labor market reforms; education and skills; sectoral strategies;
infrastructure development; health and safety; labor migration; environmental issues.
■ Lec 15: Summary and Review of Important Issues and Concepts
授業形態/Type of Class
講義科目
授業外における学習/Independent Study Outside of Class
Read required readings before each lecture and go over lecture notes after class.
教科書・教材/Textbooks
1. Baldwin, Richard and Charles Wyplosz, The Economics of European Integration, 5th Edition.
McGraw Hill, 2015.
2. Asian Development Bank (ADB), Emerging Asian Regionalism. ADB, 2008.
参考文献/Reference
A reading list will be distributed at the first lecture.
成績評価/Grading Policy
Final examination (70%), attendance (20%), and participation in discussion (10%).
コメント/Other Remarks
This course will be lectured in English.
講義は英語で行いますが、授業中の質問および試験問題の解答は日本語でも構いません。
EU 科目名:International Economic Policy II
/ 開講大学での科目名:特殊講義
(国際経済政策2)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
野村 茂治
2 単位
2 学期
国際公共政策研究科
Course Name/講義題目
Dynamic macroeconomic theory(2)
Course Objective/授業の目的と概要
This course deals with open-economy's problem in the dynamic general equilibrium approach. We can
grasp a distinction between domestic and foreign economy suffering from economic shocks.
Learning Goals/学習目標
Our aim is to set up our own dynamic macroeconomic model and is able to evaluate economic policy.
Requirement / Prerequisite/履修条件・受講条件
It is desirable to master traditional macroeconomic theory
Class Plan/授業計画
1.open economy
2.traded and non-traded model
3.imperfect substitutability o tradeables
4. current account sustainability
5.the cash-in-advance mode of money demand
6.transaction costs
7.optimal rate of inflation
8. nominal exchange rates
9. fixed exchange rates
10. The Mundell-Fleming Model of the exchange rate
11.The Dornbusch Model of the Exchange rate
12.The Monetary Model with Sticky prices
13. The Keynesian Model of inflation
14. Optimal inflation targeting
15. optimal monetary policy using the new keynesian model
Type of Class/授業形態
Lecture Subject
Independent Study Outside of Class/授業外における学習
Textbooks/教科書・教材
handout
Reference/参考文献
Michael Wickens, Macroeconomic theory, Princeton University Press
Grading Policy/成績評価
class participation:20%
presentation:30%
report*50%
EU 科目名:Statistical Methods for Policy Analysis
/ 開講大学での科目名:政策データ分析法
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
小原 美紀
2 単位
2 学期
国際公共政策研究科
授業の目的と概要/Course Objective
この講義では,政治学,法学,経済学に基づいたデータ分析を行う際に必要となる計量経済学の初歩を学ぶ.
学習目標/Learning Goals
4か月後には,学生が,
1.統計データをよめる
2.統計データにだまされない
3.自分の言いたいことをデータで表せる
4.自分が不思議に思っていることを簡単な計量分析モデルで検証できるようになることを目指す.
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
・初級統計学の講義を受講済みであることが望ましい.
・計量経済学の初心者むけの授業です.すでに統計や計量経済学の知識がある者は,他研究科の授業を含め,
よりレベルの高い講義を受講することを勧めます.
授業計画/Class Plan
【講義 15 回分の予定】
1.はじめに
2.最小二乗法による推定
3.最小二乗法による推定つづき
4.誤差項の仮定
5.因果関係と相関関係
6.検定
7.検定つづき
8.重回帰
9.重回帰つづき
10.重回帰の補足
11.さらなる統計分析 その1 パネル分析
12.さらなる統計分析 その2 系列相関
13.さらなる統計分析 その3 不均一分散
14.おわりに:データ分析の進め方,データ分析の限界,政治学,法学,経済学でのデータ分析
15.試験のための解説
授業形態/Type of Class
講義科目
授業外における学習/Independent Study Outside of Class
数学や統計学の基本は各自で復習して下さい.講義ではこれらの知識を前提に話します.
教科書・教材/Textbooks
講義ノートに従ってすすめるので,テキストは指定しませんが,以下にあげる参考文献のうち,1 冊は手元に
用意すると勉強しやすいと思います.最初の講義で説明します.
・「計量経済学」浅野晳・中村二朗著 有斐閣
・「基礎コース計量経済学」森棟公夫著 新世社
・"Introductory Econometrics: A Modern Approach" by J.Wooldridge, South-Western
・"Introduction to Econometrics” by J.Stock and M.Watson, Pearson
など.
成績評価/Grading Policy
期末試験
課題の提出(3回の課題を予定)
コメント/Other Remarks
The lecture is given mainly in Japanese, but the important parts are explained in English, too.
You can submit homework assignments either in English or in Japanese. Also, you can take the final
examination in English. And of course, you can ask me any questions in English even in the
classroom.
EU 科目名:International Trade Policy and Empirical Analysis
/ 開講大学での科目名:特殊講義(国際貿易政策)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
利 博友
2 単位
2 学期
国際公共政策研究科
講義題目/Course Name
International Trade Policy: Empirical Analysis and Policy Debates
授業の目的と概要/Course Objective
This course aims to familiarize students with current issues and empirical methods used in trade
policy analysis. The major topics covered include: multilateral trade negotiations; preferential
trading agreements and regional integration (including TPP); integrating production in East Asia;
trade, growth and poverty; the relationship between foreign direct investment (FDI) and economic
growth; trade and the environment; and climate change and policy options.
学習目標/Learning Goals
After taking this class, students should be able to understand some empirical methods used in
trade policy analysis, and to provide policy implications from your analysis.
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
国際貿易論に関する知識があること
授業計画/Class Plan
■ Lec 1: Introduction to Empirical Methods in International Trade
■ Lec 2: The Gravity Model and Its Applications to Trade Policy Analysis
■ Lec 3: Computable General Equilibrium (CGE) Models
■ Lec 4: Multilateral Trade Liberalization under the Doha Round
What is involved in the Doha Round? How we reached the Doha Round impasse; policy
options.
■ Lec 5: Preferential Trade Agreements (PTAs) and Regional Integration 1
Are PTAs building blocks or stumbling blocks for the open multilateral system? rules of
origin
■ Lec 6: Preferential Trade Agreements (PTAs) and Regional Integration 2
Empirical evidence on benefits and costs of PTAs
■ Lec 7: Trans-Pacific Partnership (TPP) and Japan's agricultural policy reform
■ Lec 8: Fragmentation, Production Networks, and Parts and Component Trade
Fragmentation, production networks and trade in East Asia; parts and component trade;
integration through foreign direct investment (FDI).
■ Lec 9: Trade, Development and Poverty 1
Relationship between trade openness and economic growth; fair trade for all (Stiglitz
and Charlton, 2005); measuring poverty and income distribution
■ Lec 10: Trade, Development and Poverty 2
Is growth good for the poor? Should development strategies have a poverty focus?
■ Lec 11: Foreign Direct Investment (FDI) and Economic Growth 1
Motives for multinational corporations (MNCs) to engage in FDI; what benefits can FDI
provide
for host countries?
■ Lec 12: Foreign Direct Investment (FDI) and Economic Growth 2
Empirical evidence on the FDI-growth relationship
■ Lec 13: Trade and the Environment 1
Should a clause on the environmental standard be included in free trade agreements? Are
there
pollution havens?
■ Lec 14: Trade and the Environment 2
The role of trade in the process of depletion of tropical forests; deforestation
in Brazil and Indonesia; export tax vs. production tax.
■ Lec 15: Climate Change and Policy Options
Greenhouse effect; global externality; the effects of global warming; challenging
dimensions
of climate change policy; marginal abatement cost curves; policy options and
consequences.
授業形態/Type of Class
講義科目
授業外における学習/Independent Study Outside of Class
Read required readings before each lecture and go over lecture notes after class.
教科書・教材/Textbooks
None
参考文献/Reference
A reading list will be distributed at the first lecture.
成績評価/Grading Policy
Term paper (70%), attendance (15%) and participation in discussion (15%).
コメント/Other Remarks
開講時限は木4.但し、第3木曜日は休講とし、第4木曜日は4・5時限に授業を行うこととする.
(c) Law and Politics Module/法律・政治科目群
EU 科目名:Special Lectures on International Relations
/ 開講大学での科目名:国際関係論特殊講義
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院法学研究科
増島 建
2 単位
後期
■授業のテーマと到達目標
The theme of this course is the contemporary relationship between the EU and Asia-Pacific.
Participants will gain insights into how the EU interacts with Asia-Pacific in various domains
(diplomacy, trade, investment, technology, culture, education, and security).
■授業の概要と計画
This is a participatory course with limited number of participants on the question of EU's place
in Asia-Pacific today.
Each session will be composed of:
1) Class discussion of current affairs (especially those related to the EU and Asia-Pacific) by
participants
2) Presentation of a book chapter, or a journal article on EU's relations with Asia-Pacific
(theoretical or comparative) by participants
3) Presentation by participants of a theme in EU-Asia relations
■成績評価と基準
Assesment will be based on class participation (50 % will be reserved for final presentation)
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
Preparation at home will be required.
■教科書
The Palgrave Handbook of EU-Asia Relations / Thomas Christiansen, Emil Kirchner, and Philomena
Murray (eds) : Palgrave Macmillan ,2013 ,ISBN:
■授業における使用言語
English
■キーワード
EU, Asia, foreign policy, international relations
EU 科目名:Special Lectures on Western Legal History
/ 開講大学での科目名:西洋法史特殊講義
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院法学研究科
瀧澤 栄治
2 単位
前期
■授業のテーマと到達目標
授業のテーマ:古代ローマの債権法です。授業では、参加者と、ガイウス『法学提要』のラテン語原文を読み
ます。
到達目標:この授業を通じて、参加者が、ローマ債権法に関する基礎的な知識を習得し、その特徴を理解する
ことが、到達目標です。
■授業の概要と計画
以下の、ガイウス『法学提要』に関する資料を配付して、授業を進めます。
(1)ラテン語原文(複数の刊本を参照します)
(2)Ulrich Manthe, Gaius Institutiones, 2004(ドイツ語対訳版)
(3)末松、船田、佐藤の各日本語訳
(4)Apographum (Studemund, Gaii Inst., 1874)
参加者には、上記(2)と(3)を参考にしながら、(1)を訳し、その内容を理解してもらいます。場合に
より、(4)を参照してもらいます。
第1回目は、上記の配付資料について、および具体的な授業の進め方について、説明します。
第2回目以降は、各参加者に担当部分を割り当てます。各回、(1)のテキストの10行程度を読む予定で
す。
■成績評価と基準
成績評価方法:授業の準備と参加態度(50%)、および最後に提出してもらうレポート(50%)により評価す
る。
評価基準:前者では担当部分の翻訳、内容説明が周到な準備に基づいているか、授業では積極的に参加し、発
言していたかを基準とし、後者ではテキストの内容を正確に理解していたかを基準として、成績を評価する。
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
履修上の注意(関連科目):ラテン語について基礎的な文法知識を習得していること。民法についての基本的
な知識を有すること。
準備学習・復習:参加者全員が、(1)を日本語に翻訳するところまで、事前に予習してください。予習に際
しては(2)と(3)を参考にすること。各授業終了後は、概説書におけるローマ債権法の記述と、テキスト
との関連を調べ、理解を深めてください。
■学生へのメッセージ
近代の債権法の理解がより深まると思います。
■教科書
資料を配付する。教科書は特に用いない。
■参考書・参考資料等
特にない。
■授業における使用言語
日本語
■キーワード
ローマ法 ローマ債権法 契約法 ガイウス 法学提要
EU 科目名:Special Lectures on Western Political History
/ 開講大学での科目名:西洋政治史特殊講義
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院法学研究科
安井 宏樹
2 単位
前期
■授業のテーマと到達目標
授業のテーマ:福祉国家の形成・展開・危機・改革について論じた研究書を講読します。
授業の到達目標:この授業を通じて、福祉国家をめぐる政治に関する理解を深めると共に、広く政治学分野の
研究・教育に従事するために必要な基礎的能力を養うことを目指します。
■授業の概要と計画
セミナー形式でテキストを講読し、内容について討論します。授業計画の詳細については開講時に履修者と相
談して決定しますが、講読するテキストの目次は以下の通りです。
Introduction. The political opportunities and constraints of welfare state reform
1. The welfare state: dynamic development, crisis, resilience, and change
2. The logics of the welfare state: why did we need a welfare state in the first place and how did
we get it?
3. Welfare state regimes: why did we get different worlds of welfare and do we still have them?
4. What do welfare states actually do? How welfare states protect against social risks and fight
poverty and inequality
5. Toward an open functional approach to welfare state reform
6. Why do we need to reform the welfare state?: Part I. Globalization as a functional pressure
coming from the outside
7. Why do we need to reform the welfare state: Part II. Post-industrial society and the functional
pressures to reform coming from within
8. Why do politicians and governments pursue risky reforms?
9. Can and will the welfare state survive the great recession?
■成績評価と基準
成績評価方法:授業への出席状況や授業中の発言内容によります。
成績評価基準:授業中の発言内容をもとに、本授業の到達目標に対する到達度に即して評価します。ただし、
授業への出席状況が不十分な者には単位を与えません。
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
履修上の注意(関連科目情報):本授業の履修には前提知識を特に必要としません。
準備学習・復習:各回の講読箇所は必ず事前に読んできてください。
■教科書
Comparative Welfare State Politics: Development, Opportunities, and Reform / Kees van Kersbergen,
Barbara Vis : Cambridge University Press ,2013 ,ISBN:9780521183710
■授業における使用言語
日本語
■キーワード
福祉国家 福祉国家改革 比較政治
EU 科目名:Special Lectures on Positive Law
/ 開講大学での科目名:実定法特殊講義(経済法)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院法学研究科
泉水 文雄
2 単位
後期
■授業のテーマと到達目標
授業のテーマ:経済法(独占禁止法、競争法とその関連分野)に係る最新の事件・問題を取り上げて研究する
ほか,受講者の研究テーマに関連する報告を基に相互の討論を行う。その際,EU 法と米国法との比較という視
点を重視する。
授業の到達目標:上記の授業のテーマに関して基本的な理解を得ることを目標とする。
■授業の概要と計画
テーマに即して必要な文献・資料を適宜配布し,調査をしてもらう。参加者に報告してもらい,参加者で議論
なども行う。
■成績評価と基準
成績評価方法:報告および議論への貢献などの平常点によって評価する。
成績評価基準:上記の評価方法に基づいて、本授業の到達目標に対する到達度に即して評価する。
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
履修上の注意(関連科目情報等):初回授業時に指示する。
事前学習・復習:授業の中で指示する。
■教科書
テーマに即して必要な文献・資料を適宜配布する。
■参考書・参考資料等
テーマに即して必要な文献・資料を適宜配布する。
■授業における使用言語
日本語
EU 科目名:Special Lectures on Labor Law, Social Security Law and Socia
/ 開講大学での科目名:労働・社会保障法政策論特殊講義
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院法学研究科
関根 由紀
2 単位
後期
■授業のテーマと到達目標
授業のテーマ:
この授業では、社会保障法の現代的課題を幾つか取り上げ、重要判例および重要文献について、参加者の報告
に基づく検討・議論を行う。
授業の到達目標:
社会保障の法と政策の基本的な考え方を理解し、制度に係る問題、政策課題について正確な議論を行うための
知識を習得することを目的とする。
■授業の概要と計画
参加者は分担して判例を報告し、議論する。なお報告者以外も議論に積極的に参加することを求める。概ね以
下のテーマを 2 回分ずつ取り上げ、初回に報告分担者を決定する:
1) 老後の所得保障:年金と高齢者雇用促進
2) 医療保険と医療政策:公的医療保険の範囲
3) 高齢者の医療と介護保険
4) 社会保障の財政(社会保障と税の一体改革)
5) 社会福祉改革
6) 生活保護
7) 最低生活保障:雇用と社会保障の補完性
また 1 回から 2 回程度、社会福祉行政の現場で働くプロフェッショナルを
招き、講演を聞いて議論を行う。
■成績評価と基準
成績評価方法:平常点による。
成績評価基準:分担報告の内容・質、及び議論の参加に基づき、本授業の到達目標に対する到達度に即して総
合的に評価する。
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
履修上の注意:
社会保障政策は、労働政策、雇用政策、家族政策、租税等、多くの政策と密接に関連するため、報告の準備の
際にはこれら他分野に係る知識も必要となる。
履修上の準備・復習:
報告者以外の参加者にも積極的に議論に参加してもらうため、該当回で扱う判例・文献を熟読し、準備をして
くること。
■学生へのメッセージ
我が国の重点政策である社会保障・社会福祉について深く議論し、財政も含めて理解しましょう。
■教科書
教科書は指定しない。資料は事前に配布する。
■参考書・参考資料等
参考書として以下を薦める。
社会保障法入門(補訂版) / 西村健一郎 : 有斐閣 ,2010 ,ISBN:9784641144156
社会福祉法入門(第2版) / 河野正輝・阿部和光・増田雅暢・倉田聡 : 有斐閣 ,2008 ,ISBN:9784641143906
トピック社会保障法, 第 7 版 / 小西啓文・田中秀一郎・原田啓一郎・増田幸弘 : 信山
社 ,2013 ,ISBN:9784797285970
社会保障法 / 菊池馨実 : 有斐閣 ,2014 ,ISBN:9784641144605
■授業における使用言語
日本語
■キーワード
社会保障法 比較法 判例研究
EU 科目名:Special Lectures on Political Theory
/ 開講大学での科目名:政治学特殊講義
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院法学研究科
飯田 文雄
2 単位
後期
■授業のテーマと到達目標
本講義の目的は、受講者が、現代政治哲学・政治理論・法哲学の基本的・応用的文献を精読・多読すること
により、政治学・憲法・法哲学・国際関係論・法社会学等の領域での修論・博論作成に必要な理論的基礎を習
得することにある。
本講義の到達目標の第一は、これら各領域での最新の研究成果を自律的に摂取するために十分な、和文・英
文テキストの精読・多読力、特に英文のそれを養成することにある。
本講義の到達目標の第二は、こうした各領域での先行研究を的確に整理し、それとの批判的対話の中で自己
の論文やレポートを形成するために十分な、文章作成力・分析力を養成することにある。
■授業の概要と計画
具体的テキストの詳細は初回授業の際に参加者の希望を勘案して決定するが、過去にはロールズやドゥオー
キンらの現代リベラリズムや、キムリカ・ヤング・テイラーらの多文化主義に関する著作、熟議民主主義論、
権力論、国際正義論に関する著作等を輪読した。しかし、これ以外の理論的問題、例えば国家論や民主主義理
論一般、自由論等、多様な問題に対応可能である。具体的テキストの選定に際しては、集まった人の希望も勘
案するが、英語のテキストが中心となることに留意されたい。
なお政治理論に関して予備知識のない人は、川崎・杉田編『現代政治理論(第 2 版)』(有斐閣・2012)も
参照のこと。
■成績評価と基準
成績評価方法:授業参加率、報告の内容、質疑応答でのパフォーマンスを総合勘案して決定する。
成績評価基準:上記の方法に基づき、本授業の目標に対する到達度に即して評価する。
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
準備学習等:初回授業で教材等を決めるので必ず出席のこと。また教材は予習等の便宜を考え十分な時間的余
裕を持って手に渡るよう努力する。
予習としては、開講前に上記『現代政治理論』を一読すると同時に、各回にテキスト該当範囲を読んでくるこ
とが挙げられる。復習としては、各回終了後テキスト該当箇所を再読すると同時に、問題点を再考することで
あり、次回講義冒頭にそうした復習後の疑問点に関する質疑応答を行う。
関連科目情報等:初回授業時に指示する。
■学生へのメッセージ
一学期で色々と文献が読めるようになるよう頑張って下さい。
■授業における使用言語
日本語
■キーワード
政治理論、政治哲学、リベラリズム、公共性、ロールズ、ドゥオーキン、サンデル、セン
EU 科目名:Special Lectures on International Private Law
/ 開講大学での科目名:国際民事法特殊講義
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院法学研究科
齋藤 彰
2 単位
後期
■授業のテーマと到達目標
授業のテーマ:国際民事法分野に関する研究課題の設定に対する考え方や、基本的な研究方法について受講者
との議論を通じて実践的に学ぶ子とをテーマとする。
授業の到達目標:受講者が、国際民事法の領域から各自の関心に応じた重要なテーマを選び出し、それに応じ
た研究計画を作成することが到達目標となる。
■授業の概要と計画
1.国際民事法領域の概観 1
2.国際民事法領域の概観 2
3. 個別研究課題に関するプレゼンテーションと議論 1
4. 個別研究課題に関するプレゼンテーションと議論 2
5. 個別研究課題に関するプレゼンテーションと議論 3
6. 個別研究課題に関するプレゼンテーションと議論 4
7. 個別研究課題に関するプレゼンテーションと議論 5
8. 個別研究課題に関するプレゼンテーションと議論 6
9. 個別研究課題に関するプレゼンテーションと議論 7
10. 個別研究課題に関するプレゼンテーションと議論 8
11. 個別研究課題に関するプレゼンテーションと議論 9
12. 個別研究課題に関するプレゼンテーションと議論 10
13. 個別研究課題に関するプレゼンテーションと議論 11
14. 個別研究課題に関するプレゼンテーションと議論 12
15. 総括
■成績評価と基準
成績評価方法:プレゼンテーション(60%)及び授業中の議論に対する貢献(40%)
成績評価基準:上記方法に従って、本講義の到達目標を基準とした評価を行う。
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
履修上の注意(関連科目情報):国際私法・国際取引法・国際民事訴訟法について関心を有することが必要で
ある。
事前学習・復習:受講者は、各回のプレゼンターが前もって配布する資料を読んだ上で参加することが必要と
される。
■授業における使用言語
日本語及び英語
EU 科目名:Politics in Multicultural Society
/ 開講大学での科目名:多文化政治社会論特殊講義 1、多文化政治社会論特殊講義 2
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院
近藤 正基
2 単位
後期
国際文化学研究科
■授業のテーマと到達目標
現在、先進諸国の福祉国家は曲がり角に差し掛かっており、福祉再編の取り組みが活発化しています。本講義
は、ドイツを中心に福祉国家改革の動向に関する学問的知見を獲得することを目的としています。福祉政策の
文献(日本語、ドイツ語、英語)を輪読し、受講者が福祉政策の理念、制度体系、動態について理解を深める
ことを目指します。
■授業の概要と計画
①図書の輪読。毎週、発表担当者を決め、発表の後、受講者で討論を行います。受講者はあらかじめ指定図書
を読んでおいてください。輪読候補の文献として、宮本太郎『福祉政治』、近藤正基『現代ドイツ福祉国家の
政治経済学』、M.G.Schmidt『Sozialpolitik』、Gerlach『Familienpolitik』などを予定しています。
②調査と発表。本講義の内容を踏まえて、各自が文献・資料調査を行い、調査内容について報告します。報告
の後、受講者で討論を行います。
■成績評価と基準
授業での発言とプレゼンテーション(70%)、レポート(30%)。学期末にレポートの提出を課します。遅刻
および欠席は大幅な減点対象となります。
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
比較福祉国家論、比較政治学、ドイツ政治に関して、予備知識を持っていることを求めます。少なくとも、G.
エスピン=アンデルセン『福祉資本主義の三つの世界』(ミネルヴァ書房)、久米郁男ほか『政治学』(有斐
閣)、新川敏光ほか『比較政治経済学』(有斐閣)は読んでおいてください。
■教科書
授業中に指定します。
■参考書・参考資料等
授業中に指定します。
比較福祉国家 理論・計量・各国事例 / 鎮目真人・近藤正基編 : ミネルヴァ書房 ,2013
年 ,ISBN:4623066622
現代ドイツ政治――統一後の 20 年 / 西田慎・近藤正基編 : ミネルヴァ書房 ,2014 年 ,ISBN:4623072045
■授業における使用言語
日本語、ドイツ語、英語
■キーワード
移民政策、比較政治、福祉国家
EU 科目名:Modern Political Thought
/ 開講大学での科目名:近代政治思想系譜論特殊講義 1、近代政治思想系譜論特殊講義 2
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院
上野 成利
2 単位
前期
国際文化学研究科
■授業のテーマと到達目標
モダニティの再検討――社会思想史的な観点から
この授業では、20 世紀前半・中葉に活躍した思想家(たとえばM・ホルクハイマー、Th・W・アドルノ、K・
レーヴィットなど)のテクストを精読しながら、近現代の哲学・社会思想をめぐる諸問題について再検討す
る。そのさい 20 世紀前半の思想地図の理解に努めたうえで、それが 20 世紀後半の現代思想の展開のなかで、
どのように消化され批判されていったのかをも検証したいと思う。こうした一連の作業をつうじて、今日にお
ける批判的社会理論の可能性について一定の見通しを与えること、これをこの授業の最終的な目標としたい。
■授業の概要と計画
Max Horkheimer, "Der neueste Angriff auf die Metaphysik"[英訳:The Latest Attack on
Metaphysics]、あるいはK・レーヴィット『ヘーゲルからニーチェへ』など、20 世紀前半・中葉のテクスト
から適当なものを選んで講読する予定だが、取り上げるテクストについては開講時に決定する。
受講者の側には、あらかじめ当該テクストを読んでおくとともに、順番にテクストの内容要約(レジュメ)の
作成を担当することが求められる。それをふまえて講師が解説を加えてゆくというスタイルで授業は進められ
る。詳細については初回の授業で指示する。
■成績評価と基準
レジュメ担当回の報告の内容、毎回の議論への参加、レポートの内容等々をもとに、総合的に評価する。な
お、講義とはいえ少人数の演習形式である以上、毎回出席することが前提となる。
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
初回の授業でレジュメの担当者などを決めたりするので、一回目からかならず出席してください。やむをえな
い事情で初回を欠席する場合には、上野に連絡を入れてください。
なお、以下の拙著でホルクハイマー、アドルノ、ベンヤミンらの思想について簡単に解説しているので、参考
文献として活用してもらえればと思います。
上野成利『思考のフロンティア――暴力』(岩波書店、2006 年)
上野成利「フランクフルト学派――唯物論のアクチュアリティ」(齋藤純一編『岩波講座 政治哲学5 理性の
両義性』岩波書店、2014 年、所収)
■教科書
取り上げるテクストについては開講時に決定します。
■参考書・参考資料等
暴力 (思考のフロンティア) / 上野成利 : 岩波書店 ,2006 ,ISBN:9784000270090
岩波講座 政治哲学5 理性の両義性 / 齋藤純一 編 : 岩波書店 ,2014 ,ISBN:9784000113557
■授業における使用言語
日本語
EU 科目名:International Relations
/ 開講大学での科目名:国際政治社会論特殊講義 1、国際政治社会論特殊講義 2
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院
坂井 一成
2 単位
後期
国際文化学研究科
■授業のテーマと到達目標
グローバリゼーションの進む現代国際関係の特質の一つに地域統合が挙げられるが、とくに欧州連合(EU)に
よる統合の進展は目覚ましい。この授業では、とりわけ政治と文化の側面に焦点を置きながら、EU の進める
様々な政策と、主要国の対欧州統合政策の特質を理解し、地域統合のもつ意味や課題を深く掘り下げて検討す
る。この授業ではとくに加盟国の EU との関わりについて検討する。
[EUIJ 科目]
■授業の概要と計画
1)ヨーロッパ統合と国際関係論の視点
2)フランス外交とヨーロッパ統合
3)ドイツとヨーロッパ統合
4)イギリスにおけるヨーロッパ政策の国内化
5)ベネルクス三国とヨーロッパ統合
6)北欧諸国の対外政策と対ヨーロッパ政策
7)まとめ
■成績評価と基準
平常点(授業への参加の度合い)(50%)、期末レポート(50%)で評価する。
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
参考書や授業時に指定する文献を精読して事前に疑問点を挙げてくるともに、授業後には授業内容の定着を図
ること。
■参考書・参考資料等
ヨーロッパ統合の国際関係論〔第 2 版〕 / 坂井一成(編) : 芦書房 ,2007 ,ISBN:
■授業における使用言語
日本語、英語
EU 科目名:Comparative Politics
/ 開講大学での科目名:比較政治社会論特殊講義 1、比較政治社会論特殊講義 2
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院
阪野 智一
2 単位
後期
国際文化学研究科
■授業のテーマと到達目標
政治過程を中心に、各自の問題設定や研究テーマの考察・分析に必要な、比較政治学の理論や分析手法を習
得することを目標とする。
■授業の概要と計画
下記の各章毎に受講生が事前に読んできていることを前提として、教員による問題提起と受講学生による応答
を通じて理解を深めていく。『政治過程論』をメイン・テキストとしつつ、該当する章毎にサブ文献をセット
することによって、各回のテーマについてより多角的に考察する。
各回の授業内容・計画は以下の通りである。
第 1 回 第 1 章 政治過程の理論と方法
*第 1 章 比較政治学とは何か p.2-22(『比較政治制度論』)
第 2 回 第 2 章 政策決定過程
第 3 回 第 3 章 議題設定・政策実施・政策評価
第 4 回 第 4 章 政治システムと個人
第 5 回 第 5 章 世論と投票行動
第 6 回 第 6 章 選挙制度と政治参加
*第 3 章 選挙制度(『比較政治制度論』)
第 7 回 第 7 章 利益団体
■成績評価と基準
授業での活動 40%(質問への応答力、理解力、ディスカッションへの参与度など)
レポート 40%(テーマ設定、先行研究の整理、分析力、論旨の説得性、データの収集力など)
授業への参加 20%
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
準備学習として、テキストに加え、サブ文献について事前に精読し、疑問点を整理すること、また授業後は、
メイン・テキストの章末に設けられている設問を利用して、主要な論点や概念について理解を深めることが求
められる。
サブ文献については、神戸大学 LMS BEEF にアップロードする。
■教科書
政治過程論 (有斐閣アルマ ) / 伊藤光利編 : 有斐閣 ,2000 ,ISBN:9784641120938
比較政治制度論 (有斐閣アルマ) / 建林正彦他 : 有斐閣 ,2008 ,ISBN:9784641123649
■授業における使用言語
日本語
■キーワード
政治過程 政治制度論 ソーシャル・キャピタル論 選挙制度 デュヴェルジェの法則 投票行動 利益団体
EU 科目名:International Cooperation Law
/ 開講大学での科目名:国際協力法
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院国際協力研究科
林 美香
2 単位
前期
■授業のテーマと到達目標
国際協力法では、国際協力に関連する様々な現象を、国際法という観点から把握・評価する能力の習得を目的
とする。 【EUIJ 科目】
■授業の概要と計画
講義ではおおむね以下の内容を扱う予定であるが、参加者の関心等に照らして、若干の変更がありえる。
1 国際法とは
2 法源(慣習法、条約)
3 国家
4 国家の基本的な権利義務(管轄権、主権免除、不干渉)
5 条約法
6 国際人権法
7 海洋法
8 国家責任
9 紛争の平和的処理
10 国際司法裁判所
11 武力行使
12 武力紛争法
13 国際刑事法
[14, 15 試験及び質疑応答]
■成績評価と基準
学期末に、あらかじめ与えられた選択肢からテーマを一つ選び、これに関する報告とその質疑応答を行い、成
績評価を行う(60%)。ただし、授業中の質疑応答・議論への参加度を成績評価に加味する(40%)。
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
国際法の未履修者は松井芳郎他『国際法[第5版]』(有斐閣Sシリーズ、2007 年)の各回の該当箇所を、そ
の回までに読了しておく必要がある。
参考資料の多くは英語なので、その場での読解・質疑応答に必要であれば辞書を持参すること。電子辞書、
ノートパソコン搭載の辞書でかまわない。
■学生へのメッセージ
国際法を専門としない方も参加を歓迎します。
■教科書
『国際法[第5版]』 / 松井芳郎他 : 有斐閣Sシリーズ ,2007 年 ,ISBN:
■参考書・参考資料等
授業では条文に言及することが多いので、条約集の持参が必要。出版社、出版年度の指定は特にない。
■授業における使用言語
日本語
■キーワード
国際法
EU 科目名:International Environmental Law
/ 開講大学での科目名:国際環境法
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院国際協力研究科
柴田 明穂
2 単位
前期
■授業のテーマと到達目標
今年度「国際環境法」のテーマは、2015 年 12 月 COP21 でようやく合意に漕ぎ着けた地球温暖化対策の新たな
国際法制度「パリ協定」、そして地球温暖化の悪影響が顕著に現れる北極域環境保護の国際法制度を中心に、
地球環境保護のための国際法制度の形成プロセスと仕組みを取り上げます。
本授業の受講生は、人類共通の関心事であり且つ国際社会の全ての国の協力が不可欠な地球環境問題に対し国
際法がどう対応しているかにつき、学術的な関心を持ちます。そして、気候変動対策と北極域環境保護を題材
として、地球環境保護国際法制度がどのように形成され、そしてどのような国際的な原則・規則・手続・組織
によって構成されているのかを主体的に学びます。 【EUIJ 科目】
■授業の概要と計画
この授業は、学生による調査報告、そしてディスカッションを中心としたセミナー方式で開講されます。パリ
協定を含め最新の地球環境保護制度を扱うため、資料や文献の多くが英語となりますが、報告とディスカッシ
ョンは日本語で行います。概要、以下のように計画しています。
1.イントロ:本授業の目的、報告割当
2.パリ協定を読む(1)
3.パリ協定を読む(2)
4.気候変動対策国際法制度の展開(1):「枠組」=UNFCCC
5.気候変動対策国際法制度の展開(2):「科学」=IPCC
6.気候変動対策国際法制度の展開(3):「規制」=Protocol
7.気候変動対策国際法制度の展開(4):「制度」=Kyoto Mechanisms
8.気候変動対策国際法制度の展開(5):「交渉」=Copenhagen disaster
9.気候変動対策国際法制度の展開(6):「新方針」=Paris Agreement
10.北極域環境保護国際法制度の始動(1):「戦略」=AEPS
11. 北極域環境保護国際法制度の始動(2):「場裡」=Arctic Council
12. 北極域環境保護国際法制度の展開(1):「アプローチ」=global v. regional
13. 北極域環境保護国際法制度の展開(2):「工夫」= black carbon and methane
14. 北極域環境保護国際法制度の展開(3):「人」= indigenous peoples
15. 総合討論
■成績評価と基準
予習をした上での授業への出席、討議への積極的参加、報告の内容等を総合的に判断して、100 点満点で評
価を行います。期末試験・レポートは課しませんが、予習の一環として必読文献の要約を作成・提出してもら
うことがあります。
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
パリ協定や北極関係の国際環境法制度に関する資料・文献は、現時点でほとんどが英語のものとなりますの
で、報告用の準備も含めそれなりの量の英文を読む心構えで出席下さい。国際法の基礎知識に自信がない方
は、同時期開講の「国際協力法」を受講されることをお奨めします。
関連資料・文献の多くは、KULiP を通じてネット上で提供しますので、各自ダウンロードないしプリントアウ
トして持参下さい。
■学生へのメッセージ
「画期的」と新聞報道されるパリ協定ですが、その評価軸はいろいろあると思います。この授業では、国際法
の評価軸からパリ協定を含む地球環境保護に関する国際法制度のあり方を客観的に分析する視点を養ってもら
えればと思っております。北極域に妥当する国際法研究は、日本ではほとんど行われておらず未開拓の分野で
すので、皆さんが先駆者となって研究を進めて下さるきっかけとなればと思っています。2015 年 10 月に設置
された極域協力研究センターの各種イベントにも顔を出して頂くと、北極域国際制度の大きなうねりが見えて
くると思います。「既にある知見を蓄える」というより「新たな知見を創造する」という姿勢で受講していた
だければと思います。
■教科書
教科書は指定しませんが、関連文献・資料を KULiP 上で提示します。各自ダウンロードないしプリントアウト
して持参下さい。必読文献は必ず事前に予習してきて下さい。
■参考書・参考資料等
北極関連の資料等は、国際協力研究科極域協力研究センターのHPでも掲載されています。
国際環境法の基本原則 / 松井芳郎 : 東信堂 ,2010 ,ISBN:
国際環境条約・資料集 / 松井芳郎、他 : 東信堂 ,2014 ,ISBN:
■授業における使用言語
報告・討議は日本語で行います。文献・資料の多くは英語となります。
■キーワード
国際環境法 国際法 気候変動 北極環境 パリ協定
■参考 URL
KULiP
極域協力研究センター(PCRC)
パリ協定概要(外務省仮訳)
EU 科目名:Issues in Peace and Development II
/ 開講大学での科目名:Issues in Peace and Development II
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院国際協力研究科
土佐 弘之
2 単位
前期
■授業のテーマと到達目標
This course explores the ‘critical’ turn in security studies through an examination of the main
contending conceptualizations of security that have emerged in recent years in distinction to the
realist-derived orthodoxy. This provides a broad overview of the different theoretical approaches
to understanding ‘security’ and begins to apply the different theoretical understandings of
security to empirical cases and to be able to form conclusions based on independent judgment and
learning.
【EUIJ Subject】
■授業の概要と計画
The class will consist of a combination of lectures and group discussions. Students will be
required to give a presentation. Weekly reading assignments will be given. Students are expected
to read all the assignments and to come to class prepared to discuss them. Each week students will
be expected to turn in a short essay (1 page) on the readings for that week.
1. Introduction
2. Security Studies and Political Realism
3. Social Constructivism, Practice, and Power
4. Securitization: The Speech Act and Securiy
5. Discourse, Identity, Security
6. The Critical Theory and Emancipation
7. Human Security
8. Governmentality, Surveillance, Risk
9. Feminist Theorizing about Security
10. Security from Third World Perspectives
11. Security and Democracy etc.
■成績評価と基準
Students will be evaluated on the basis of a combination of attendance, class participation,
weekly assignments and presentations.
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
It is recommended that students take International Relations and Issues in Peace and Development
1.
■学生へのメッセージ
I hope that you would enjoy my class through &quot;critical thinking&quot;.
■教科書
Buying books is optional but may help to alleviate the effects of limited library resources. No
one book covers the entire course. But the books listed here provide a good background or cover
substantial sections of the course. Reading lists will be provided at the beginning of the course.
Ken Booth ed. , Critical Security Studies and World Politics. Boulder: Lynne Rienner, 2005.
Barry Buzan, People, States and Fear. Boulder: Lynne Rienner, 1991.
Alan Collins ed., Contemporary Security Studies. Oxford: Oxford University Press, 2007.
Paul D. Williams ed. Security Studies: An Introduction. London: Routledge, 2008.
K.M. Fierke, Critical Approaches to International Security. Cambridge: Polity Press, 2007.
Keith Krause and Michael C. Williams eds. Critical Security Studies. Minneapolis: University of
Minneapolis Press, 1997.
■参考書・参考資料等
You can download teaching materials from the following URL.
But you need a password, of which I will inform you at the beginning of this class.
■授業における使用言語
English
■キーワード
Critical Security Studies
■参考 URL
Teaching Materials
EU 科目名:Global Politics I / 開講大学での科目名:グローバル政治論I
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院国際協力研究科
西谷 真規子
2 単位
前期
■授業のテーマと到達目標
本講義は,グローバル・ガヴァナンスにおける非国家主体,就中NGO,草の根運動,専門家,企業の役割につい
て,理論的かつ具体的に理解することを目的とする。
各アクターがどのような目的と手段を持ち,どのようなメカニズムを通して,どのような対象に政治的影響を
及ぼすのかを理解する。
また,論文の読み方と,アカデミックな議論の仕方を身に着けるためのトレーニングも,本講義の中核目的で
ある。 【EUIJ 科目】
■授業の概要と計画
第一部 グローバル・ガヴァナンス
グローバル・ガヴァナンス論,コンストラクティヴィズム,アドボカシー・ネットワーク,認識共同体,国際
組織論等の諸理論のレビューを通して,国際関係における制度,アイディア,規範,正統性の基本的視座を概
観する。
第二部 非国家主体各論
政治的機会構造,ネットワーク,フォーラム,メディア,言説,マルチステークホルダー・プロセス等,グロ
ーバル・ガヴァナンスに関与する非国家主体の政治過程を理解するうえで鍵となる概念について基礎的知識を
得る。
なお,授業はセミナー形式で行い,文献講読とディスカッションを中心に,必要に応じて適宜レクチャーを加
えながら行う。教科書は用いない。学期末にはグループ・プレゼンテーションが要求される。
詳細なシラバスは最初の授業で配布するため、必ず初回に参加してください。参加できない場合は、メールで
問い合わせてください
■成績評価と基準
プレゼンテーション・ペーパー40%
ディスカッションへの参加40%
学期末グループ・プレゼンテーション20%
原則として欠席は認めない。
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
・国際関係論(国際政治学)および政治学の基礎知識を前提として授業を進めるので、あらかじめ国際関係論
と政治学の教科書等を自習しておくこと。社会学の基礎も習得しておくのが望ましい。英和・英英・日本語辞書
は常に持参すること。
・図書館の情報検索セミナー等を利用し、学術文献の検索システムを使いこなせるようにすること。
・報告担当以外の課題文献も事前に読み込み、質問事項を準備しておくこと。また、重要な概念や理論は後の
授業でも頻出するので、毎回の復習が必要である。
・提出物に剽窃が認められた場合は単位を認めない。 学生便覧をよく読んでおくこと。
■学生へのメッセージ
大学院では主体性が重んじられます。言われたことを受け身でやったり、考えずに質問をしたりするのではな
く、疑問点は自ら調べ、考える努力をしましょう。報告にあたっては、課題文献以外のリソースも積極的に利
用してください。
■教科書
テキストには国際政治学および社会運動論の英文論文を用いる。 参加者のレベルに応じて文献の分量を調整
する可能性もある。また、授業の進行や学生の達成度に合わせて適宜文献を変更することもある。学生からの
要望があれば、適宜課題文献を追加することもできる。教科書は使用しない。
■参考書・参考資料等
Who Governs the Globe? / Avant, Deborah, Martha Finnemore, and Susan K. Sell eds. : Cambridge
UP ,2010 ,ISBN:
Handbook of International Relations / Carlsnaes, Walter, Thomas Risse, and Beth A. Simmons eds. :
Sage Publications ,2002 ,ISBN:
Private Authority and International Affiars / Cutler, Claire A., Virginia Haufler, and Tony Porter
eds. : State University of New York Press ,1999 ,ISBN:
Transnational Protest and Global Activism / Della Porta, Donatella and Sidney Tarrow eds. : Roman
and Littlefield ,2005 ,ISBN:
Knowledge, Power, and International Policy Coordination / Haas, Peter M. ed. : University of South
Carolina Press ,1997 ,ISBN:
■授業における使用言語
日本語
■キーワード
トランスナショナル関係、国際関係、コンストラクティヴィズム、理論、社会運動
EU 科目名:International Security and International Law
/ 開講大学での科目名:International Security and International Law
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院国際協力研究科
林 美香
2 単位
前期
■授業のテーマと到達目標
The course deals with topics related to international security and international law. The aim of
the course is an acquisition of a legal and practical perspective that allows the course
participants to analyze international incidents and affairs involving international security from
that perspective.
【EUIJ Subject】
■授業の概要と計画
The course deals with the following topics, which are subject to changes according to the
interests expressed by the participants.
1 Introduction
2 Sanctions, countermeasures and collective security in international law
3 Use of force
4 Law of armed conflict (1): Basic Principles
5 Case studies
6 Law of armed conflict (2): Direct Participation in Hostilities
7 Law of armed conflict (3): Implementation
8 Arms control: Nuclear weapons/NPT
9 Arms control: Chemical weapons/CWC
10 (Mainly) Arms control: Conventional weapons
11 Intersections between security and various areas of law [Wrap-up session before presentations
by participants]
12-15 [Reserved for presentations by participants]
■成績評価と基準
Both the class participation and the presentation at the end of the course are taken into account.
Participants are expected to take part in class discussions (50%), and are required to make a
presentation at the end of the course (50%). The presentation topic and format will be explained
in the class.
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
Typically, there is a weekly reading assignment (around 20 pages).
■学生へのメッセージ
While those who have attended International Cooperation Law in the previous semester may find this
course slightly easier than those who have not, that is not considered as a requirement to take
part in this course; everyone is welcome.
■教科書
International Law / Jan Klabbers : Cambridge University Press ,2013 ,ISBN:
Introduction to the International Law of Armed Conflict / Robert Kolb et al. : Hart
Publishing ,2008 ,ISBN:
■授業における使用言語
English
■キーワード
International law, the United Nations Security Council, collective security, use of force, the law
of armed conflict, disarmament, arms control
EU 科目名:International Economic Law / 開講大学での科目名:国際経済法
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院国際協力研究科
小林 友彦
2 単位
前期
集中講義
■授業のテーマと到達目標
授業のテーマ:環太平洋パートナーシップ(TPP)協定に限らず、世界貿易機関(WTO)及び地域貿易協定(RTA:
FTA/EPA 等)等の国際ルールがどのように機能しているか分析することが本授業のテーマです。まず、具体的
な紛争事例を参照しつつ、国際貿易ルールの制度的特徴と規律内容とを概観します。その上で、グローバル化
の進展に伴って生じる現代的な課題に対して、FTA 交渉やラウンド交渉を通じてどのように対応しようとして
いるか検討します。このような作業を通じて、今なお発展途上にあり動態的に進化し続ける国際経済法の基本
的性格を把握することを目指します。
授業の到達目標:本講義の到達目標は、(1)物及びサービスの貿易が多種多様な産業分野・日常生活に影響
を及ぼしていることを理解し、(2)貿易から生じる問題・紛争に対して国際貿易ルール及びそれに基づく国
内法を用いて処理するための基本的な判断枠組みを修得し、(3)その際に途上国の発展・人権の保障・環境
の保護のための規律との間の調整(の難しさ)についてバランスよく配慮できるようになることです。
【EUIJ 科目】
■授業の概要と計画
I. 概要
1-12 回は、WTO その他の国際ルールの基本原則及び特別規則を講師が解説します。
それに加えて、4-12 回は、個別の規律分野について受講者が分担して調査した内容を報告(5 分程度)して
もらい、その後全員で討論します。WTO 協定その他の国際貿易ルールを具体的事案にあてはめて検討すること
を通して、規範の機能に対する理解を深めることが期待できます。なお、分担箇所は受講者の希望をふまえて
事前に決定し、十分な準備期間が確保されるよう配慮します。
13-15 回は、具体的な通商交渉を題材とした模擬交渉を行います。各受講者が主要な交渉参加国のいずれか
を代表するという設定の下で、それぞれの国の見地から将来の国際ルールのあり方について討議します。この
作業を通して、個別の規律事項についての分析を深めつつ、現代的問題について知見を広め、かつ、WTO その
他の国際ルールが機能する動態的な力学を実践的に理解することが期待されます。
なお、受講者数や受講者の希望等に基づいて、模擬交渉ではなく環太平洋経済連携(TPP)協定の内容及び
その日本への影響について検討することもあり得ます。この場合、各分野について受講者が分担して報告する
ことを通じて、今日の日本の貿易関連法制がどのような特徴を有しており、TPP 協定との関係でどのような課
題を抱えているかについて理解を深めることが期待されます。
II. 授業計画(予定)
(総論)
1. 国際経済法の貿易射程: ・投資・金融の相互連関
2. 国際貿易法の構造: WTO、地域貿易協定、国際投資協定の相互関係
3. 基本原則(1): 無差別(最恵国待遇と内国民待遇)
4. 基本原則(2): 自由化(数量制限の禁止と関税の規制)
5. 原則の例外(1): 一般例外・安全保障例外・地域貿易協定
6. 原則の例外(2): 貿易救済措置・SPS/TBT 措置
(各論)
7. 原産地規則: 物の「国籍」はどのように決められる?
8. サービス貿易と知的財産権に関する規律: どこまで規律が拡大するのか?
9. 地域貿易協定の機能: TPP に加入すると日本経済はどうなる?
10. 投資協定の機能: 外資による日本の企業や土地の買収は規制すべきか?
11. 通商交渉の機能: 誰がアクターで、何を追求するのか?
12. 総括: 国際経済法の意義と限界
(応用)
13. 模擬交渉(1)
14. 模擬交渉(2)
15. 模擬交渉(3)
■成績評価と基準
成績評価方法:報告の分担(40%)、討論への積極的参加(30%)、模擬交渉への積極的参加(20%)、小テス
トの成績(10%)等の各要素から判断します。なお、自発的にレポートを提出したり講義中に研究発表したり
すること等も、追加的な加点事由として認めます。出席点はありませんので、就職活動等で欠席することがあ
っても、講義中に研究発表を行うなどして挽回することは可能です。
成績評価基準:WTO をはじめとする国際貿易ルールの特性と機能をバランスよく把握し、具体的事案に対して
法規範を適切にあてはめて処理するための基本的方策を提示することができるか否かが、成績評価の基準とな
ります。
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
履修上の注意(関連科目情報):法学に関する知識があることは履修要件としません。例年、受講者の専攻は
多様です。能動的な参加が期待されます。
準備学習・復習:【予習】入門書である後掲参考書1などを参照したり、TPP などの現代的な事象についてご
自分の関心事項を整理しておいたりすると、スムーズに討論に参加しやすいと思います。【復習】「国際経済
法」などのタイトルの体系書を読んだり、授業前と授業後とでどれだけ視点が多様化したか、考え方に変化が
生じたかどうかについて振り返ることで、学修の内容を確認することが期待されます。
■学生へのメッセージ
今年も、国際協力研究科ならではの学際的かつ実践的な視点からの参加を期待しています。
■教科書
2016年版 不公正貿易報告書【※経産省ウェブサイトから全文を PDF で入手可能】 / 経済産業省通商政
策局編 : ,2016 ,ISBN:未定
■参考書・参考資料等
WTO・FTA 法入門 / 小林友彦・飯野文・小寺智史・福永有夏 : 法律文化社 ,2016 ,ISBN:9784589037220
基本経済条約集(第2版) / 小寺彰・中川淳司 : 有斐閣 ,2014 ,ISBN:9784641001459
ケースブック WTO 法 / 松下 満雄・中川 淳司・清水 章雄(編) : 有斐閣 ,2009 ,ISBN:9784641046436
■授業における使用言語
日本語
■キーワード
世界貿易機関(WTO)、地域貿易協定(RTA)(自由貿易協定(FTA)・経済連携協定(EPA)を含む)、環太平
洋パートナーシップ(TPP)、地域経済統合、貿易自由化、貿易と環境、貿易と人権、貿易と労働、通商交渉
■参考 URL
配付資料等
EU 科目名:International Law in Diplomacy / 開講大学での科目名:国際法外交実務論
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院国際協力研究科
大河内 昭博
2 単位
前期
集中講義
■授業のテーマと到達目標
本授業の担当教員は,外務省国際法局において,日々,国際法関連の実務に携わっている現役の行政官(外交
官)である。受講者は、本授業を通じて,国際法の基本的な知識・原則を学ぶとともに,日本の外交政策にと
って重要な問題を知り,外交政策が実施されるに際し、国際法が具体的にどのような位置づけを占め、いかな
る役割を果たしてきたかを含め、法律と実務の接点に関する理解を深めることができる。
【EUIJ 科目】
■授業の概要と計画
本授業は,4 月から 7 月までの間の土曜日及び日曜日に計7回程度開講する予定(詳細は掲示する)。授業は
講義、討論、受講者による報告等により行われる。具体的には,外務省の実務において条約の作成・実施が多
く行われている複数の分野(国際環境法(気候変動他),国際人権法,国際漁業法,宇宙法など)を順次取り
上げる。それぞれの分野について,これまで整備されてきた国際法規範の概要・特徴,今後の条約の交渉やそ
の実施に関する課題等を講義で紹介した上で,具体的な事例や課題を取り上げて討議,報告等を行うことによ
り,外交実務における国際法の機能や課題について理解を深める。
■成績評価と基準
授業への出席,討議への参加,報告の内容等を総合的に判断して,合計 100 点満点で行う。
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
不定期開講であるので,開講時期について掲示をよく確認すること。また,資料等が事前に配布される場合に
は,講義や討議等を円滑に行う観点から,その資料等を取り上げる授業の前に一読しておくこと。学部時代に
国際法関係科目を履修していなかった者は,前期開講の「国際協力法」を同時履修することを勧める。
■学生へのメッセージ
外交の現場では,領土問題のように国と国との間の問題に加え,市民の日常生活に直結する多くの課題につい
て,条約等の形による国際法規範の整備と適用が行われています。その際には,国際法規範の内容を理解する
だけではなく、国際法をツールとして活用し,実際に課題の解決に繋げる能力が問われます。特に日本は,
「法の支配」を重視し,様々な課題を国際法に則って解決すべきとの立場を堅持しており,外交政策の遂行に
おいて国際法が非常に大きな役割を果たしています。受講者の方々は,自分が外務省の国際法担当官になった
つもりになって,自分ならどう対応するか考え,積極的に議論に参加していただきたいと思います。
■教科書
条約集は必携(いずれの出版社のものでも可)。その他必要な資料等は,事前に一読しておくべきものは事前
(その資料等を取り上げる授業の1週間前までを目途)に,その他のものは授業時に配布する。
■参考書・参考資料等
条約集は必携(いずれの出版社のものでも可)。その他必要な資料等は,事前に一読しておくべきものは事前
(その資料等を取り上げる授業の1週間前までを目途)に,その他のものは授業時に配布する。
■授業における使用言語
日本語。ただし,授業で使用する資料等は英語であるものを含む。
■キーワード
国際法 外交
EU 科目名:Special Lecture on International Cooperation Law
/ 開講大学での科目名:Special Lecture on International Cooperation Law
大学・研究科
担当教員
神戸大学大学院国際協力研究科
トレ
ヘンリクセン
単位数
開講区分
2 単位
前期
集中講義
■授業のテーマと到達目標
Theme:
Introduction to the law of the sea.
Objective:
The students shall acquire basic knowledge and skills on law of the sea issues. They shall have
specialized knowledge about central elements of the law of the sea and be able independently both
to identify legal questions and to apply the relevant legal sources in their resolution.
【EUIJ Subject】
■授業の概要と計画
The course covers the following topics:
1) A general overview of the different maritime zones (internal waters, archipelagic waters,
territorial sea, contiguous zone, exclusive economic zone, continental shelf, high seas and the
Area), their definitions and main characteristics.
2) The principles and procedures for delimitation of overlapping zones and fixing of the outer
limits of the continental shelf.
3) The substantive regimes for the uses of these zones, in particular living marine resources and
navigation.
The course will be held by combining lectures and seminars. The students are expected to be well
prepared and participate actively. Further, the course aims to use case studies from Asia and the
Arctic.
Schedule:
1) Introductory lecture: Presentation of the course, history of the law of the sea and methodology
2)-4) Lecture and seminar: Maritime zones under national jurisdiction: Baselines, internal waters,
archipelagic waters and territorial sea, contiguous zone, EEZ and continental shelf
5) Lecture/seminar: Maritime zones beyond national jurisdiction : High seas and the Area
6)-7) Lecture and seminar: Maritime delimitation and the Outer continental shelf
8)-10) Lecture and seminar: Living marine resources
11)-12) Lecture and seminar: Navigation
13) - 14) Case study: The Arctic Ocean
15) Summing up
■成績評価と基準
Evaluation Methods:
The students will be evaluated on the basis of a combination of attendance, participation in
class.
Evaluation Standards:
Attendance 50%, presentation 50%
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
Students should have fundamental knowledge on public international law.
■教科書
The International Law of the Sea / Donald Rothwell and Tim Stephens : Hart Publishing
Oxford ,2010 ,ISBN:
The Law of the Sea and North East Asia. A Challenge for cooperation / Park Hee Kwon : Kluwer
International ,2000 ,ISBN:
The Legal Order of the Oceans / A.V.Lowe and S.A.G.Talmon (eds.) Oxford : Hart ,2008 ,ISBN:
EU 科目名:Special Lecture on Transnational Relations
/ 開講大学での科目名:Special Lecture on Transnational Relations
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院国際協力研究科
シバ グロゴギ
2 単位
前期
集中講義
■授業のテーマと到達目標
The term transnationalism refers to an historical event. This is the emergence, growth, and
heightened interconnectivity between and among people, on the one hand, and, on the other, the
corresponding weakening or blurring of boundaries between states. Transnationalism also refers to
a scholarly interest and research agenda that seeks to highlight the increasing irrelevance of
boundaries to the movements of ideas, capital, technologies, and peoples.
【EUIJ Subject】
■授業の概要と計画
The seminar explores transnationalism in relation to a number of issues involving global
governance. These are problems and practices that occur beyond traditional intergovernmental
frameworks. The transnational lens enables us necessarily to illuminate the global nature of
related issues, questions, and decision-making, together with the role of non‐state actors,
organizations, and movements in shaping contemporary global politics. Among these actors, we will
focus on transnational corporations, Non-governmental Organizations, professional and other
specialized associations such as Physicians (and Scientists) for Social Responsibility, the
antiwar movement, Save Darfur, and a multitude of transnational associations combatting sex
trafficking today around the world.
■成績評価と基準
・Attendance and participation: 40%
・Written, final exam: 60%
Multiple choice with an essay component. It is based on whether the students can answer the
following questions:
Does the increased presence of transnational movements, associations, and organizations suggest
the advent of a formal “global civil society”?
In what manners is this global civil society connected to national civil societies?
Do global civil society and national civil societies together reinforce democracy and democratic
governance?
Alternatively, are we witness the privatization of global governance in favor of narrow interests,
particularly those emanating from the West?
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
The last 30 minutes of the first session of class and the first 30 minutes of subsequent classes
will be devoted to reviewing materials
■参考書・参考資料等
Reference material list will be posted on the bulletin board.
■授業における使用言語
English
EU 科目名:Law of the International Civil Service
/ 開講大学での科目名:Law of the International Civil Service
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院国際協力研究科
黒神 直純
2 単位
前期
集中講義
■授業のテーマと到達目標
This course will provide the overview of the Law of the International Civil Service. This course
will focus on a legal system sorounding staff members of the International Organizations.
The goal of the course is to acquire the knowledge of such a system called the Law of the
International Civil Service.
【EUIJ Subject】
■授業の概要と計画
Part I (Lectures and Discussions)
1. Introduction
2. History of the International Secretariat
3. Legal Status of International Civil Servants
4. Judicial Protection of International Civil Servants
5. Law of the International Civil Service and Law of International Organizations
Part II (Presentations and Discussions)
6. Special Topic: Pressure on the UN Secretary General
Case Study: Case Concerning Dismissal of UN American Staff.
7. Special Topic: Secondment of Officials from National Civil Service
Case Study: Yakimetz Case, Waite and Kennedy case
8. Special Topic: Privileges and Immunities
Case Study: Mazilu Case
9. Special Topic: The Reform of the UN Secretariat.
There may be changes in the schedule.
■成績評価と基準
Evaluation Methods and standards: Students will be fully evaluated on the basis of their active
participation; discussion (50%) and presentation (50%).
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
Students are required to read materials in the part I period and prepare their presentation in the
part II period.
Related Subjects: International Law
■学生へのメッセージ
Important!! Participants must contact with the lecturer by e-mail in advance. Only the student who
will have been given some guidance will be able to participate in the course.
■教科書
All necessary materials are given by the lecturer in advance.
■参考書・参考資料等
Given by the lecturer if any.
■授業における使用言語
English
EU 科目名:International Human Rights Law / 開講大学での科目名:国際人権法
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院国際協力研究科
岡田 陽平
2 単位
後期
■授業のテーマと到達目標
・授業のテーマ
この授業では、国際人権法(international human rights law)と呼ばれる国際法の一分野について学ぶ。す
なわち、国際人権を規律する法的枠組みの歴史的展開および国際人権を保障するための個別具体的な制度につ
いて体系的に学習する。
かつて国際法において人間(個人)は客体にすぎなかった。しかし今日、個人は国際法秩序においてより主体
的な役割を果たしているようにみえる。この大きな流れの中で、国際人権法の発展はいかなる役割を果たして
きたか、また、今後果たすのか。
・授業の到達目標
国際人権法の基本的な知識と考え方を体得する。それによって、国際人権法の観点から現実の紛争を把握でき
るようになることを目指す。そこから紛争解決の糸口を探ることができればなおよい。 【EUIJ 科目】
■授業の概要と計画
この授業は原則として講義形式で行うが、適宜質疑応答を交えながら進める。また途中の数回を受講者による
報告に充てる。
1.ガイダンス/イントロダクション
2.国際人権法の登場と発展
3.報告①
4.普遍的な人権保障制度:国連と人権
5.地域的な人権保障制度:欧州を中心に
6.報告②
7.国際人権法における国家の義務:「管轄権」概念
8.報告③
9.国際人権法における実体的義務
10.報告④
11.国際的・地域的実施
12.国内的実施:日本の国内法秩序における国際人権
13.報告⑤
14.国際人権法と国際法の他分野との関係
15.報告⑥
■成績評価と基準
・成績評価方法
授業中の質疑応答への参加、報告の内容、討議への寄与等を総合的に判断し、100 点満点で成績評価を行う。
・成績評価基準
質疑応答においては、常に「正解」が求められているわけではない。基本的な部分を理解した上で、自分なり
の考えを積極的に述べてほしい。
報告においては、与えられたテーマにつきリサーチ・クエスチョンを自ら設定し、それに的確に答えることが
求められる。
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
この授業は、受講者に国際法の基本的な知識が備わっていることを前提に進める。これまで国際法を本格的に
学んだことがない場合には、参考書に掲げる酒井他『国際法』を読み、どこがどのようにわからないかを説明
することができる状態にしておくこと。
■学生へのメッセージ
国際人権法は、国際法の中では比較的新しい分野ですが、この法を学ぶことなしには現代国際法を十分に把握
することはできません。国際人権法のどこがどのように重要であるか(特別であるか)を理解するために、伝
統的な国際法について事前にしっかり学んでおいてください。
■教科書
教科書は使用しない。ただし、条約集は必携(出版社、媒体は問わない)。
■参考書・参考資料等
以下に掲げるものを含め、参考文献等は授業資料ガイド KULiP <http://kobe-u.libguides.com/>に掲載する。
『ブリッジブック国際人権法』 / 芹田健太郎、薬師寺公夫、坂元茂樹 : 信山社 ,2008 年 ,ISBN:978-4-79722327-9
『国際法』 / 酒井啓亘、寺谷広司、西村弓、濵本正太郎 : 有斐閣 ,2011 年 ,ISBN:978-4-641-04655-9
『国際人権法:国際基準のダイナミズムと国内法との協調』 / 申惠 : 信山社 ,2013 年 ,ISBN:978-4-79728043-2
International Human Rights Law: Cases, Materials, Commentary, 2nd ed. / Olivier De Schutter :
Cambridge University Press ,2014 ,ISBN:978-1-107-65721-2
■授業における使用言語
日本語。ただし、英語の資料・文献を多く用いる。
■キーワード
国際人権 国際法 個人 国際的実施 地域的実施 国内的実施
■参考 URL
KULiP
EU 科目名:Law of International Organizations
/ 開講大学での科目名:Law of International Organizations
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院国際協力研究科
岡田 陽平
2 単位
後期
■授業のテーマと到達目標
Theme
Law of international organizations (international institutional law): law on institutions and
operations of inter-governmental organizations, the legal position of international organizations
in international law Objectives The objective for the participants in the course is to acquire the
basic knowledge of law of international organizations, and to construct their own arguments on how
to deal with multifaceted challenges regarding the law. 【EUIJ subject】
■授業の概要と計画
The course will consist of two parts: lectures and presentations. The participants are required to
give presentations on given topics.
1 Introduction
2 International organization: definition?
3 History of international organizations
4 Presentation (1st)
5 Personality
6 Presentation (2nd)
7 Powers (1)
8 Powers (2)
9 Presentation (3rd)
10 Membership
11 Presentation (4th)
12 Responsibility
13 Privileges and immunities
14 Presentation (5th)
15 Accountability
The schedule may be modified.
■成績評価と基準
Evaluation method
The students will be evaluated based on their class participation and presentations.
Evaluation standard
1 Active participation to the discussion
2 Well-constructed presentations (clarify research questions, give relevant materials, analyze
them in valid ways, reach your own conclusions)
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
The participants are strongly recommended to take the course on International Cooperation Law at
the same time (or in advance).
And the students are supposed to prepare for the class by reading the materials (approximately
20pages per week).
■学生へのメッセージ
International organizations appear to be of central importance in international cooperation. I
hope the course will be useful to those students who are intersted in international cooperation.
In this course, active participation to the discussion is expected. However, high speaking ability
is not required.
■教科書
No textbook
■参考書・参考資料等
Reference materials (copies of reading assignments) will be distributed in the class.
■授業における使用言語
English
■キーワード
international organization, United Nations, international law, peace and security, functionalism
EU 科目名:International Relations / 開講大学での科目名:International Relations
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院国際協力研究科
西谷 真規子
2 単位
後期
■授業のテーマと到達目標
Students will learn basics of international politics/relations, including realism, liberalism,
constructivism, in addtion to controversial current topics such as global governance, humanitarian
intervention, and globalization. 【EUIJ Subject】
■授業の概要と計画
Major topics that will be covered in the course:
1. Anarchy and Morality
2. Key Concepts and Levels of Analysis
3. Balance of Power
4. Collective Security and Collective Defense
5. Containment and Nuclear Deterrence
6. Defensive/Offensive Realism
7. China as a case of defensive/offensive realism
8. Peacekeeping and Interventions
9. Complex Interdependence
10. Double-Edged Diplomacy
11. Transnational Relations
12. Humanitarian Intervention and Responsibility to Protect
13. Globalization and Global Governance
The class content will be changed according to the needs of participants.
Detailed syllabus will be distributed in the first class. In case you cannot attend the first
class, please contact me by e-mail.
This course will be conducted in a seminar format.
■成績評価と基準
Individual presentations 30%
Assignments 30%
Participation in class discussions 25%
Group presentation 15%
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
*Full attendance is prerequisite for credit.
*Read every assignment and presentation paper well before classes and prepare for class
discussions.
*Review lessons after each class, as important concepts and theories are frequently mentioned in
subsequent classes.
■学生へのメッセージ
Active participation in class discussions is strongly encouraged throughout the course. Prepare
questions and arguments, and share them in class. If you have questions, ask me any time by email.
■教科書
Understanding Global Conflict and Cooperation: An Introduction to Theory and History, 10th ed. /
Joseph S. Nye, Jr. and David A. Welch : Longman ,2016 ,ISBN:
The Tragedy of Great Power Politics,updated edition / John J. Mearsheimer : W. W. Norton &
Company ,2014 ,ISBN:
Handbook of International Relations 2nd ed. / Walter Carlsnaes, Thomas Risse, and Beth A.
Simmons : Sage Publications ,2013 ,ISBN:
The Responsibility to Protect: Ending Mass Atrocity Crimes Once and For All / Gareth Evans :
Brookings Institution Press ,2008 ,ISBN:
The Globalization of World Politics: An Introduction to International Relations, 6th ed. / John
Baylis, Steve Smith, and Patricia Owens : Oxford University Press ,2013 ,ISBN:
■参考書・参考資料等
Additional materials will be listed on the detailed syllabus.
■授業における使用言語
English
■キーワード
theories of international politics, realism, liberalism, constructivism, global governance,
humanitarian intervention, globalization
EU 科目名:International Cooperation Law
/ 開講大学での科目名:International Cooperation Law
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院国際協力研究科
林 美香
2 単位
後期
■授業のテーマと到達目標
This is an introductory course on public international law. The goal of the course is to acquire
general knowledge of international law, and to be able to analyze international incidents and
situations according to that knowledge.
【EUIJ Subject】
■授業の概要と計画
In the first half of the course, there will be lectures (but with plenty of discussions among the
participants) on a number of topics. In the latter half of the course, the participants will asked
to make a presentation called 'briefing'. Topics typically dealt with in this course include, but
not limited to, the following.
Sources (Custom and treaties), States, law of treaties, law of the sea, human rights law, State
responsibility, law of armed conflict, use of force, dispute settlement, the International Court
of Justice.
■成績評価と基準
Students will be evaluated on the basis of their participation in discussions during each class
(50%) and the individual presentation (50%).
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
Information regarding the preparation, reading material, etc., will be provided in the first
class. If you are unsure whether or not you want to participate, you are welcome to come to the
first class and decide.
■学生へのメッセージ
The course is designed as an introduction, this means no previous training on the subject is
required. Many participants in the past came to the class without prior knowledge of international
law but they generally did good job.
■参考書・参考資料等
International Law / Antonio Cassese : Oxford University Press ,2005 ,ISBN:
International Law / Jan Klabbers : Cambridge University Press ,2013 ,ISBN:
International Law / Vaughan Lowe : Oxford University Press ,2007 ,ISBN:
■授業における使用言語
English
■キーワード
international law
EU 科目名: Anglo-American Law
/ 開講大学での科目名: 英米法
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
関西学院大学大学院法学研究科前期
木村 仁
2 単位
春学期
授業のテーマ目的
The objectives of this course is to strengthen your English speaking skills in legal matters, as
well as to improve your ability to read and understand legal texts, such as law journal ariticles,
legistlation and legal correspondence.
各回ごとの授業内容
Legal System
Legal System
Judiciary
Judiciary
A Career in Law
Law of Contract
Law of Contract
Law of Torts
Law of Torts
授業方法
成績評価方法・基準
その他(100%)平常点 100%
学生による授業評価の方法
As provided by the rules of the faculty
準備学習等についての具体的な指示及び他の科目との関連
Students taking this course are required to read the relevant part of the textbook in advance. Not
all but some questions should be answered in English.
キーワード
Legal English
EU 科目名: International Civil Procedure
/ 開講大学での科目名: 国際手続法
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
関西学院大学大学院法学研究科前期
岡野 祐子
2 単位
春学期
授業のテーマ目的
広義の国際私法の中でも、国際裁判管轄、外国判決の承認・執行、国際訴訟競合、といった、国際民事手続き
に関する諸問題を取り上げ、問題点を勉強する。
各回ごとの授業内容
授業方法
演習形式で行う。
成績評価方法・基準
その他(100%)授業における発表により評価する。
学生による授業評価の方法
大学院で設けられた期間に統一の様式で実施
準備学習等についての具体的な指示及び他の科目との関連
受講生は、配布された資料を熟読し、論点を整理して予習をしたうえで授業に臨むこと
キーワード
EU 科目名: Comparative Constitutional Law
/ 開講大学での科目名: 比較憲法
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
関西学院大学大学院法学研究科前期
柳井 健一
2 単位
春学期
授業のテーマ目的
近代立憲主義が採用する、基本原理および人権保障システムについて、各国の制度を研究する。
各回ごとの授業内容
ガイダンス
イギリス憲法論1
イギリス憲法論2
イギリス憲法論3
イギリス憲法論4
イギリス憲法論5
アメリカ憲法論1
アメリカ憲法論2
アメリカ憲法論3
フランス憲法論1
フランス憲法論2
フランス憲法論3
ドイツ憲法論1
ドイツ憲法論2
授業方法
成績評価方法・基準
平常リポート(100%)
学生による授業評価の方法
準備学習等についての具体的な指示及び他の科目との関連
各回のトピックスについての予習。
キーワード
EU 科目名: International Cooperation
/ 開講大学での科目名: 国際協力論
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
関西学院大学大学院法学研究科前期
望月 康恵
2 単位
秋学期
授業のテーマ目的
平和構築における国際機構の多面的な役割と機能について検討し、国際協力の分野における国際機構の役割の
意義と課題について検討する。
各回ごとの授業内容
学生による報告
学生による報告
学生による報告
学生による報告
学生による報告
学生による報告
学生による報告
学生による報告
学生による報告
学生による報告
学生による報告
学生による報告
学生による報告
授業方法
成績評価方法・基準
平常リポート(100%)
学生による授業評価の方法
準備学習等についての具体的な指示及び他の科目との関連
国債機構の動向を日々注視すること。
キーワード
EU 科目名: Civil Law
/ 開講大学での科目名: 民法
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
関西学院大学大学院法学研究科前期
田中 通裕
2 単位
秋学期
授業のテーマ目的
家族法に関するフランスの文献を講読し、フランス法との比較を通して、わが国の家族法の特質を明らかにす
ることを目的とする。
各回ごとの授業内容
授業方法
成績評価方法・基準
その他(100%)出席状況、報告の内容などにより総合的に判断する。
学生による授業評価の方法
準備学習等についての具体的な指示及び他の科目との関連
文献を前もって講読しておくこと。
キーワード
EU 科目名: European Legal History: Advanced
/ 開講大学での科目名: 西洋法史応用研究(法曹史)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
関西学院大学大学院司法研究科
深尾 裕造
2 単位
秋学期
授業のテーマ目的
法曹とは何か、イングランドにおける法律プロフェッションの歴史を中心的素材として、近代的法律プロフェ
ッション形成に向けた法曹の運動の歴史を学ぶ。
各回ごとの授業内容
はじめに −プロフェッション史の中のリーガル・プロフェッション−
プロフェッション論、および法律専門職論を通して、歴史的分析のための基礎的概念枠組みを学ぶとともに、
法曹史を学ぶ意義を明確にする。
訴訟システムと法知識 ―訴訟の構造と法の識者達―
プロフェッショナルな法曹の発生の前史として、初期社会における法知識のあり方を、『ニャール・サガ』に
おける法の識者モルズの物語等を素材に学ぶ。
専門法曹形成の道 ―法律家と雄弁家―
ローマ社会における専門法学者の成立の過程を、ローマの訴訟構造、雄弁家の活躍と法廷弁論術の発展を分析
することによって解明する。
ヨーロッパにおける学識法曹身分の形成 ―参審人層と学識法曹―
中世大学三学部の一つとしての法学部におけるローマ法学の学問的性格と、ローマ法学識の法実務への浸透の
仕方を、法学博士、中途就学者、公証人等の教会、国王行政、都市とのかかわり等を通して学ぶ。
イングランドにおける専門法曹の形成 ―アトロナートゥスとナラトール―
大陸と異なり、半ば自生的に専門法曹を生み出したイングランドの専門法曹の形成システムの発生過程を、訴
訟構造の中から生み出される原初的システムから学ぶ。
コモン・ロー法曹身分の成立 ―聖職者裁判官の撤退とサージャント身分の成立
世俗学識法曹身分としてのサージャント・アット・ロー身分の形成過程を通して、中世的プロフェッションと
しての法曹身分の特質を学ぶ。
法曹院と教育訓練制度の形成 ―アプレンティスの成長と王権―
イングランド固有の法曹養成システムを決定付けた法曹院の法学教育システムの形成過程を学び、中世におけ
る法学識と法律プロフェッションとの関係について理解を深める。
名誉革命体制とバリスタ ―ジェントルマン的プロフェッション類型の形成―
中世法学を支えた神学的学問体系が解体する中、書記的、被用者的職業してのアトーニーを排除し、ジェント
ルマン的プロフェッションとして地位を確立していったバリスタのプロフェッション化の運動とその理念を検
討する。
一九世紀法学教育改革とソリシタ ―近代的プロフェッション類型の形成―
一八世紀末以降、地方アトーニ/ソリシタ層の団体形成、プロフェッション化の運動が活発化する。ここでは
近代的法律プロフェッションとしてのソリシタの地位の確立によって幕を閉じる一九世紀法曹養成制度改革と
その意味について検討する
大学法学教育と法曹養成 ―大学アカデミズムと法学・法曹養成―
イングランドの専門法曹養成は、法曹団体に委ねられてきたが、一九世紀後半、大陸法学の影響の下、徐々に
大学法学教育が整備され、地方大学法学部が設立される。ここではイングランドの大学法学教育と法曹養成と
の関連を検討する。
二元的弁護士システムの功罪 ―バリスタ団の形成と司法部の保守化―
一九世紀末に確立する資格試験制度の基づくバリスタ/ソリシタの近代的プロフェッションとしての二元的弁
護士制度の功罪について、イングランドの統治システム及び市場独占的職業利害関心との関連で検討する。
戦後福祉国家の展開と法曹
―法律扶助制度と法曹―
イングランドの大学法学部が法曹養成の中心的役割を担うのは戦後高等教育の拡充以降である。大学法学部教
育の拡充と実務的法曹養成システムとの矛盾調整がどのように行われたかを検討する。
サッチャー改革・ブレア憲法改革と法曹
―市場と国家との間で―
戦後福祉国家政策や法律扶助政策は法知識への需要を増大させ、国家財政への負担をも増大した。新自由主義
的サッチャー改革で、法曹の営業独占体制は厳しい批判に晒される。サッチャー改革以降のイングランド法曹
のあり方を検討することによってプロフェッションとしての法曹の未来像を探る。
ヨーロッパ法曹社会の諸類型 ―ヨーロッパ法曹史の中のコモン・ロー法曹―
大陸の弁護士制度との比較を通して、イングランド弁護士制度の特質を理解する。
まとめ ―ヨーロッパ法曹史から見た我が国の法曹―
コモン・ロー法曹史・ヨーロッパ大陸の法曹史から見た我が国の法曹制度の問題点を探る。
合わせて、最終試験への準備を兼ねて、授業に対する受講生の質問に対する応答、議論の時間とする。
最終試験
授業方法
日本における法曹史教育は始まったばかりで、適切な教科書は少ないこともあり、レジュメを配って授業を行
う。また、本格的な歴史研究とまではいかないが、出来るだけ生の史料に接しながら学ぶこととする。近代の
部分では出来るだけ統計資料も使って議論に説得力をもたせるように努力したい
成績評価方法・基準
その他(100%)日常点(30)及び期末に行う最終試験(70)によって評価を行う。
学生による授業評価の方法
授業中に行う
準備学習等についての具体的な指示及び他の科目との関連
プラクネット『イギリス法制史(総説編 下)』伊藤正己監修(東京大学出版会、1959)、J・H・ベイカー
『イギリス法史入門 第4版 第1部』深尾裕造訳(関西学院大学出版会、2014)等の法曹史に関連する分野
を事前に読んで、予備的概念を頭に入れておくことが講義の理解にとって有用である。また、近代法の形成、
紛争解決の歴史を合わせて学ぶことによって理解を深めることが出来る。
キーワード
プロフェッション、法曹、サージャント・アット・ロー、アプレンティス・アット・ロー、法曹院、バリス
タ、ソリシタ、アトーニ
EU 科目名: Tax Law
/ 開講大学での科目名: 税法
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
関西学院大学大学院法学研究科前期
一高 龍司
2 単位
秋学期
授業のテーマ目的
国際取引を行う企業にとって、国際課税上の考慮は不可欠であり、そのような企業に対し最適な法律上の助
言を行うには、国際租税法の知識と思考が欠かせない。だが、それらを備えた専門家はまだ一般に少ないと言
われる。国際課税に関する法の解釈及び政策の基礎を習得することを目的とする。
各回ごとの授業内容
第1回 国際租税法への誘い
国際租税法の基本的な問題意識、枠組み及び法源、並びに国内法と租税条約との関係の基礎を概観する。
第 2 回 居住者・非居住者
居住者(非永住者を含む)と非居住者の区分、住所の意義、出国税、内国法人と外国法人の区分について考
える。
第3回 国内源泉所得と恒久的施設(1)
非居住者・外国法人がわが国において課税される範囲と方法について学ぶ。
第4回 国内源泉所得と恒久的施設(2)
恒久的施設に関する解釈上の問題を考える。
第5回 国内源泉所得と恒久的施設(3)
新たな恒久的施設帰属所得(に係る所得)を巡る問題点を考えてみる。
第6回 外国税額控除と課税逃れ
居住者・内国法人の二重課税の解消措置の基礎にある理論と政策、さらに同措置を濫用する仕組みとそれへ
の判例の態度について検討する。
第7回 人的役務提供事業所得
芸能人・職業運動家、弁護士等の専門家の人的役務提供事業を巡る国際課税問題について議論する。
第8回 使用料所得
知的財産の使用の対価として支払われる金銭等の課税準則に関する理論と裁判例を検討する。ネット取引に
係る所得区分問題(使用料か事業所得か)について考える。
第9回 従業員給与の国際課税問題
国境を越える使用人・役員に対する各種の報酬(給与、賞与、退職金、年金、ストック・オプション等)の
課税問題について検討する。
第 10 回 金融取引と国際課税
利子、配当、譲渡収益、その他所得等の支払に対する課税について議論する。特に、レポ取引の所得区分、
恒久的施設の認定の如何を扱う裁判例を検討する。
第 11 回 移転価格税制
外国の関連法人との間での価格操作、費用分担等を通じた企業グループ全体での税負担の極少化に対処する
規定及びこれへの納税者の実務上の対応を理解する。
第 12 回 タックスヘイブン対策税制
適用除外、赤字子会社の損失の通算等に関する裁判例を中心に検討する。若干の比較法的な政策論について
も議論する。
第 13 回 任意組合・匿名組合・条約漁り
特に、民法上の組合又は商法上の匿名組合を使った租税回避事案を扱う近時の裁判例について検討する。第
三国居住者による租税条約便益の濫用的享受に対する対処のあり方について議論する。
第 14 回 国際租税手続
執行管轄権の限界と条約上の情報交換の標準化の動向を中心に学ぶ。欧州連合(EU)や米国が先導してきた金
融機関に隠れる所得を捕捉するための制度と執行の現状から示唆を得る。
授業方法
レジュメと教科書に基づき、予習(毎回 5 時間程度を想定)を前提に、対話形式で論点を掘り下げ、理解を深
めていく。受講者による発表は要求しない。国際租税法は(特に初学者にとっては)それなりに難解なので、
その人に応じたしっかりとした予習・復習を通じて、知識と理解を定着させていく必要があります。
成績評価方法・基準
授業中試験(30%)簡単な小テストを予定している
その他(70%)十分な予習に基づく授業での発言・貢献を評価する
学生による授業評価の方法
何らかのアンケートを実施予定。
準備学習等についての具体的な指示及び他の科目との関連
教科書とレジュメに基づく十分な予習(各回5時間程度を想定)を前提に講義を進める。
なお、国際租税法の初学者は、必ず国際課税に関する入門書(自分にとって読みやすいものを各自選択)を
一読した上で、第一回目の授業に参加すること。
キーワード
租税法、国際租税法、国際課税、租税条約
EU 科目名: European Political History: Advanced
/ 開講大学での科目名: 西洋政治史各論
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
関西学院大学大学院法学研究科前期
武藤 祥
2 単位
秋学期
授業のテーマ目的
ヨーロッパ政治史研究の「花形」の一つである戦間期に焦点を当て、ファシズムの台頭や民主政の崩壊など様々
な現象を政治学的観点から解明する。
各回ごとの授業内容
授業方法
演習形式。毎回担当者による内容報告の後、受講生全員で内容について討論する。
成績評価方法・基準
その他(100%)出席、報告、コメント、討論への参加などを総合的に評価。
学生による授業評価の方法
研究科内で実施される授業調査方法にもとづいて行う。
準備学習等についての具体的な指示及び他の科目との関連
毎回テキストを熟読し、疑問点などを明らかにした上で授業に臨むこと。
キーワード
EU 科目名:Private International Law / 開講大学での科目名:国際私法
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院法学策研究科
長田 真里
2 単位
2 学期
講義題目/Course Name
EU 国際私法
授業の目的と概要/Course Objective
ヨーロッパにおける国際私法関連の新しい動きについて、理解を深める。
学習目標/Learning Goals
EU における国際私法の現状を把握できるようになる。
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
国際私法の基礎知識があること(少なくとも学部で国際私法の授業を聴講したことがあること)。受講希望の
場合には、配付資料の準備や分担等を決める必要があるので、第 1 回の講義までに「必ず」担当者までメール
で連絡をすること。 事前連絡がない場合には履修を認めない場合もあります。
特記事項/Special Note
英語で書かれた EU 国際私法関連の本を担当を決めて読み進めます。
授業計画/Class Plan
第 1 回 ガイダンス 担当者決定
第2回 担当者による報告
第 3 回 担当者による報告
第 4 回 担当者による報告
第 5 回 担当者による報告
第 6 回 担当者による報告
第 7 回 担当者による報告
第 8 回 担当者による報告
第 9 回 担当者による報告
第10回 担当者による報告
第11回 担当者による報告
第12回 担当者による報告
第13回 担当者による報告
第14回 担当者による報告
第15回 まとめ
授業形態/Type of Class
演習科目
教科書・教材/Textbooks
できるだけ新しくかつおもしろいものを、と考えていますので、第 1 回の講義で指示します。
参考文献/Reference 1回目の授業時に指示します。
成績評価/Grading Policy
出席状況、授業の予習、授業時の応答などを総合的に判断します。場合によっては、レポートを課すこともあ
ります。
オフィスアワー/Office Hour
メールにより随時対応します。
コメント/Other Remarks
どんなことでも分からないことは積極的に授業中に質問してください。
自分に分からないことは他人にも分からないものです。
EU 科目名:? / 開講大学での科目名:総合演習(ヨーロッパ政治論)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院法学研究科
上川 龍之進
2 単位
2 学期
授業の目的と概要/Course Objective
現代ヨーロッパの政治経済を分析対象とした英語文献を講読する。このことを通じて、現代ヨーロッパの政治
経済について基礎的な知識を身につけるとともに、よりよい論文を書くためのヒントを得ることを目的とす
る。なお、博士前期課程における「総合演習(ヨーロッパ政治論)」と博士後期課程における「特定研究(ヨ
ーロッパ政治論)」は合同で開催される。
学習目標/Learning Goals
英語文献を正確に読解できる。その内容のよしあしを論理的に説明できる。
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
実証的な政治分析に関心があること。また、全員が講読文献の該当箇所(英語文献を毎回1章ずつ)を読んで
くることが求められるため、英語文献を読もうとする意欲と、英語文献を読み、それを理解する能力が必要と
される。もちろん無断欠席・遅刻は厳禁。特にその回の報告者でありながら、特段の事情なく遅刻・欠席した
者については、単位を認定しない。
特記事項/Special Note
毎回、報告者が文献の内容をまとめ、それへのコメントを付して報告する。それを踏まえて全員で議論を行
う。ただし、受講生の人数によっては変更もありうる。
授業計画/Class Plan
概ね、以下の順序で進める予定である。ただし、適宜、変更もありうる。
第 1 回 イントロダクション 講義の内容、進め方について説明する。
第 2 回 文献講読(1) Chapter 1 を講読する。
第 3 回 文献講読(2) Chapter 2 を講読する。
第 4 回 文献講読(3) Chapter 3 を講読する。
第 5 回 文献講読(4) Chapter 4 を講読する。
第 6 回 文献講読(5) Chapter 5 を講読する。
第 7 回 文献講読(6) Chapter 6 を講読する。
第 8 回 文献講読(7) Chapter 7 を講読する。
第 9 回 文献講読(8) Chapter 8 を講読する。
第 10 回 文献講読(9) Chapter 9 を講読する。
第 11 回 文献講読(10) Chapter 10 を講読する。
第 12 回 文献講読(11) Chapter 11 を講読する。
第 13 回 文献講読(12) Chapter 12 を講読する。
第 14 回 文献講読(13) Chapter 13 を講読する。
第 15 回 文献講読(14) Chapter 14,15 を講読する。
授業形態/Type of Class
演習科目
授業外における学習/Independent Study Outside of Class
①事前準備:毎回、指定された文献を読んでくる必要がある。受講生によって、本を読むスピードは異なるで
あろうから、予習に要する時間も当然異なるであろうが、最低でも3時間程度は必要と考えられる(英語文献
の場合、読むスピードが遅い受講生だと1日がかりになると思われる)。その回の報告を担当する場合、さら
にレジュメを作成する必要がある。
②授業時:報告担当者は指定された文献の内容の要旨を要領よくまとめて報告するとともに、それについての
コメントを提示し、全体での議論を引っ張っていくという役割も担うことになる。また、報告者以外の参加者
も、報告の内容に関する意見・質問・感想などについて積極的に発言し、活発な議論を展開することが望まれ
る。
③授業終了後:指定された文献や講義での議論の内容について、完全に理解できた場合には、特に復習は必要
とされない(よって、復習時間は0時間でもよい)。だが、文献の内容や報告・全体での議論で、十分に理解
できなかった点については、教員や他の受講生に質問したり、文献を読み直したりするなどしておく必要があ
る。
教科書・教材/Textbooks
Pablo Beramendi, Silja Hausermann, Herbert Kitschelt, Hanspeter Kriesi/The Politics of Advanced
Capitalism/Cambridge University Press/978-1-107-49262-2
参考文献/Reference
必要な場合は講義中に指示する。
成績評価/Grading Policy
授業への出席(毎回出席が原則)と報告内容、受講態度等により総合的に評価する。
オフィスアワー/Office Hour
月曜日 12:10∼13:00、予約要(メール) オフィスアワー以外でも事前予約があれば対応する。
コメント/Other Remarks
当たり前のことではあるが、1回目の講義には必ず出席すること。出席できない事情がある場合、事前に連絡
するように。
EU 科目名:Roman Law / 開講大学での科目名:ローマ法
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院法学研究科
林 智良
2 単位
2 学期
授業の目的と概要/Course Objective
(1)専門法曹が負っている法的・倫理的責任について、歴史的視野からの理解を深める。
(2)古典期ローマ法学説におけるカズイスティック(決疑論的)な法的概念操作の実例に触れることによっ
て、現在行われている成文法典の解釈としての法的概念操作に対する比較と相対化の視座とを獲得する。
学習目標/Learning Goals
制定法規の解釈というかたちを取らない法的思考のあり方に触れることで、日本における法解釈があくまでも
相対的な存在であることを理解できること。
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
特に指定しない。履修者には自分の得意な近代語(英、独、仏他)あるいはラテン語で史料の訳読を求める。
特記事項/Special Note
演習形式。
ローマ法は、その高度な技術性と精密性ゆえに、母体のローマ帝国が衰亡した後も中世以降の西欧を中心に再
解釈され、各国の法の中に生き続けてきた。また、おおむね紀元前2世紀から紀元後3世紀においてローマ法
が大きく発展してゆく過程の中で、その担い手となったのが法学者たちである。その彼らの像が高度の職業倫
理によって規律される専門家集団、いわば知的専門職(プロフェッション)の原像というかたちで、中世以降
の西欧法学により伝えられていることも興味深い。
さて、ローマ法が今日に残した多大な遺産の中でも、就中、『学説彙纂』第17巻を主要典拠として伝えられ
るローマ委任契約法は、近代西欧諸国及び我が国の法制に深い影響を与えていることにくわえて、知的専門職
の活動に法的枠組みを与える存在として大変重要である。そこで、この科目では、ごく簡単にローマ契約法の
概要を学んだ後、諾成契約の典型として重視される売買(emptio venditio)契約に関する『法学提要』の記述
をテキストに即して検討する。しかる後に、委任者・受任者間の権利義務配分を目的とした法的概念操作であ
り、抽象的な法的思考の源流として典型的意義を有する『学説彙纂』第17巻史料の原文及び近代諸語訳の比
較検討に進みたい。
授業外における学習/Independent Study Outside of Class
発表の指名があった場合、近代欧語訳あるいは(ラテン語を主とする)原典に基づいて翻訳を行い、その史料
が想定する事例の権利義務関係を整理してくる(想定必要時間6時間)。指定する教科書・参考文献の熟読消
化を平行して行うことが望ましい。指名が無い回では、翻訳義務を負わないが、検討予定の事例を近代欧語訳
他で調べ、自分なりの整理をしてくる(想定必要時間3時間)。講義のあとは、討論の内容と担当者のコメン
トを中心に復習する(想定必要時間2時間)。資料は
初回のみ教務係にて配布、2回目以降は授業中に配布。
教科書・教材/Textbooks
ゲオルク・クリンゲンベルク『ローマ債権法講義』(大学教育出版、2001年)
参考文献/Reference
英訳 A. Watson, "The Digest of Justinian" (Philadelphia, 1985)
独訳 O. Behrends et al. "Corpus Iuris Civilis Text und bersetzung"(Heidelberg, 1999)
仏訳 H. Hulot et al. "Corps de Droit Civil Romain en Latin et en Fran ais"(Metz ー Paris ,1804)
※その他講義中に懇切に説明する
成績評価/Grading Policy
出席状況が20%、輪番制での翻訳・事例報告の遂行及び講義における討論への参加状況が20%、期末レポ
ートが60%。なお、理由の如何を問わず欠席が6回以上となる場合は単位認定の対象外とする。
オフィスアワー/Office Hour
木曜日10時半ー12時。
コメント/Other Remarks
担当者は、近代欧語・古典語の語学力のみを求めているのではない。事例の法的分析への意欲を持っているこ
と、議論への積極的参加を望んでいることも履修者に望んでいる。集合講評は実施しない。
EU 科目名:Special Lecture (Introduction to EU Law)
/ 開講大学での科目名:特別講義(EU 法概論)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院法学研究科
西連寺 隆行
2 単位
2 学期
授業の目的と概要/Course Objective
欧州統合における法の役割についての理解を深めることを目的として、欧州連合(EU)の基本構造および EU
法の基本原則を概説する。独自の法秩序を形成し、構成国の国内法制度に対して大きな影響を及ぼしている EU
法の特徴にとくに着目しながら考察を進める。
学習目標/Learning Goals
EU の基本構造を理解し、EU の法的特徴を的確に説明できるようになる。
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
特になし。
授業計画/Class Plan
講義では、まず EU の歴史を概観し、現行制度に至るまでの発展経緯を確認する。そのうえで、EU の機構的側
面(諸機関、立法・執行手続)、法源、基本原則(直接効果・優位の原則・適合解釈義務等)、司法制度を扱
う予定である。
授業形態/Type of Class
講義科目
授業外における学習/Independent Study Outside of Class
講義後は毎回配布するレジュメや参考書等を参照して復習を行い、疑問点を整理したうえで次回講義に参加す
ること。
教科書・教材/Textbooks
教科書は使用しない。国際条約集を持参すること。
参考文献/Reference 初回講義時に紹介する。
成績評価/Grading Policy 期末試験により評価する。
EU 科目名:Arms Control and Disarmament
/ 開講大学での科目名:演習(軍備管理・軍縮論)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
竹内 俊隆
2 単位
1 学期
国際公共政策研究科
講義題目/Course Name
新安保法制と日本の今後の安全保障政策の方向性
授業の目的と概要/Course Objective
昨年 9 月に成立した新安保法制を検討し、賛否両論を検証する。また、今後の日本の安全保障政策の方向性を
考える。
学習目標/Learning Goals
新安全保障政策の詳細を理解し、今後の安全保障政策を考える基礎とする。
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
特にない。なお、英語との併用でも構わない。
特記事項/Special Note
受講生と相談するが、受講生が適宜論文や著作を選でそれに基づいて発表し、議論する。なお、担当教員がい
くつかは紹介する。
授業形態/Type of Class
演習科目
授業外における学習/Independent Study Outside of Class
自分で論文や著作を探す必要がある。
教科書・教材/Textbooks
参考文献/Reference
特になし。関連する論文や書物は山ほどある。
成績評価/Grading Policy
発表および授業における発言:50%
期末レポート:50%(国際関係に関係する課題で、6000 字程度)
コメント/Other Remarks
授業における発言が必須である。
EU 科目名:Peace Studies
/ 開講大学での科目名:演習(平和研究)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
木戸 衛一
2 単位
1 学期
国際公共政策研究科
授業の目的と概要/Course Objective
日本に住む私たちは、世界の中で今最も先鋭的に原子力危機に直面している。本授業では、軍事面における人
類絶滅の恐怖、民生面における繁栄への期待という対極的争点を初発から内包して発展してきた核エネルギー
の問題点について社会科学の見地から検討し、状況を変革する民衆運動のあり方を考察する。
学習目標/Learning Goals
直接的・構造的・文化的暴力の克服を目指す平和研究の観点から、
①核エネルギーに関する問題を発見・認識する判断能力、
②解決に向けて問題に取り組む行為能力、
③問題を科学的に調査・分析する方法的能力
を獲得する。
授業計画/Class Plan
第1回
イントロダクション
授業の具体的な進め方について決定する。
第2回
ロベルト・ユンクとはだれか
ロベルト・ユンクの生涯・思想についてレクチャーする。
第3回
ロベルト・ユンクの原発論1
『原子力帝国』の「序−硬直した道」および「放射線の餌食」を検討する。
第4回
ロベルト・ユンクの原発論2
『原子力帝国』の「賭けごと師たち」「ホモ・アトミクス」を検討する。
第5回
ロベルト・ユンクの原発論3
『原子力帝国』の「おびえる人びと」「原子力帝国主義」を検討する。
第6回
ロベルト・ユンクの原発論4
『原子力帝国』の「原子力テロリスト」「監視される市民」を検討する。
第7回
ロベルト・ユンクの原発論5
『原子力帝国』の「展望−柔軟な道」を検討したのち、同書の総括的批評を行う。
民主主義の民主化に向けて1
ステファン・エセルの生涯と思想についてレクチャーする。
第9回
民主主義の民主化に向けて2
『怒れ!憤れ!』を検討し、現代社会の問題状況を把握する。
第 10 回
デモクラシー・プロジェクト1
『デモクラシー・プロジェクト』成立の背景を説明し、第Ⅰ章を検討する。
第 11 回
デモクラシー・プロジェクト2
『デモクラシー・プロジェクト』第Ⅱ章を検討する。
第 12 回
デモクラシー・プロジェクト3
『デモクラシー・プロジェクト』第Ⅲ章を検討する。
第 13 回
デモクラシー・プロジェクト4
『デモクラシー・プロジェクト』第Ⅳ章を検討する。
第 14 回
デモクラシー・プロジェクト5
『デモクラシー・プロジェクト』第Ⅴ章を検討したうえで、同書の批評を行う。
第 15 回
総括討論
脱原発に向けた民衆運動のあり方について意見を交換する。
授業形態/Type of Class
演習科目
教科書・教材/Textbooks
ロベルト・ユンク/原子力帝国/日本経済評論社/978-4818821927
デヴィッド・グレーバー/デモクラシー・プロジェクト: オキュパイ運動・直接民主主義・集合的想像力/航
思社/978-4906738106
ステファン・エセル/怒れ! 憤れ!/日経 BP 社/978-4822248765
参考文献/Reference
木戸衛一(編)『平和研究入門』(大阪大学出版会、2014 年)
『平和を考えるための 100 冊+α』(法律文化社、2014 年)
成績評価/Grading Policy
授業への意欲的参加とレポートの提出。
第8回
EU 科目名:International Relations / 開講大学での科目名:国際関係論
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
湯川 拓
2 単位
1 学期
国際公共政策研究科
講義題目/Course Name
国際関係論
授業の目的と概要/Course Objective
国際政治学の入門的な授業である。重要概念とその基本的操作について理解することで、国際政治現象を分析
するための基礎を学ぶ。
具体的には、毎回特定のテーマを取り上げ、講義をする(重要なテーマについては複数回にまたがることもあ
る)。基本的には講義形式の授業であるが、毎回の授業までに指定した文献を読んでくることが求められる。
一学期間で国際政治学の基礎を身につけるため、受講者は毎回一定程度の予習をして授業に出席することが期
待される。
学習目標/Learning Goals
受講者の国際関係を見る目が豊かになる、あるいは自分で国際政治を研究する際の基盤を得ることを目指す。
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
国際政治学の初学者を念頭に置いているが、既に学部等で学んでいる学生にとっても有用な授業にする予定。
授業計画/Class Plan
第 1 回 導入
第 2 回 主権国家体系の生成と拡大
第 3 回 国民国家化
第 4 回 大戦後の変容
第 5 回 アナーキーと国際政治
第 6 回 制度①
第 7 回 制度②
第 8 回 規範
第 9 回 国際交流と相互依存
第 10 回 地域主義
第 11 回 対外政策決定
第 12 回 国際社会と世界社会
第 13 回 内線と平和構築
第 14 回 NGO
第 15 回 テロリズム
授業形態/Type of Class
講義科目
授業外における学習/Independent Study Outside of Class
日本語文献で 1∼2 本、英語文献で 1∼2 本、合計 3 本の論文を読んでから毎週の授業に参加する。
教科書・教材/Textbooks
適宜指示する
参考文献/Reference
初回に参考文献リストを配布する
成績評価/Grading Policy
出席、レポート(2 回)
EU 科目名:Conflict Studies
/ 開講大学での科目名:特殊講義
(紛争研究概論)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
松野 明久
2 単位
1 学期
国際公共政策研究科
講義題目/Course Name
紛争研究概論
授業の目的と概要/Course Objective
紛争分析、紛争解決、紛争後平和構築といった紛争の各局面に関する研究の全体像を概略的に理解することを
目的とする。紛争の研究はひとつの体系的分野というよりも、政治学、歴史学、社会学、人類学、地域研究な
ど複数のアプローチが学際的に行われている分野である。また、国際社会のさまざまなアクター(国際機関・
政府・市民社会等)が紛争の解決・予防に取り組んでいることも学ぶ。
学習目標/Learning Goals
1. よく知られた紛争についての基礎知識をえる。
2. 紛争の原因・要因を宗教や民族の対立という単純な図式にもっていかず、複雑な歴史、統治・支配の構
造、経済問題、イデオロギーなど複雑にからんでいることを理解する。
3. 紛争解決プロセスについて基礎知識をえる。
4. 平和構築について基礎知識をえる。
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
特になし。
授業計画/Class Plan
第1回
ドキュメンタリー「東ティモール・暗黒の9月の記録 アグスが残したビデオテープ」(NHK: 50 分)
授業の最初の 2 回は、イメージをつかむため、紛争に関するドキュメンタリーを見る。第 1 回は、1999 年東テ
ィモールの独立を決めた住民投票を取材中殺害されたインドネシア人ジャーナリスト、アグス・ムリアワンの
残したテープをもとに構成された作品。NHK スペシャルとして 2000 年に放送された。山中にこもるゲリラたち
の表情をとらえた非常に貴重な映像であると同時に、住民投票後に繰り広げられた焦土作戦の証人ともなる映
像である。
第2回
ドキュメンタリー「ユダヤ過激派 イスラエル・終わらない戦い」(NHK: 50 分)
2 回目はイスラエルで制作されたイスラエルの中のユダヤ人過激派に関するドキュメンタリー。こういう人た
ちがいるのかと驚かされる、肉薄した取材が圧倒的だ。ユダヤ人過激派は、イスラエルを神がユダヤ人に与え
た土地と信じ、アラブ人を排斥し、ときには彼らを虐殺することをも正当化する、イスラエル当局すら手を焼
く過激な連中なのである。その思想はどういうものなのか。あるテロ事件が発覚したことで明らかになってい
く。
第3回
西サハラ:自決権と非植民地化
スペインの植民地から自立を果たそうとした西サハラが隣国のモロッコに侵攻されたのは 1975 年。国際司法
裁判所の勧告的意見は、モロッコの歴史的領有権を否定したが、モロッコは自国の領土であるとの考えを変え
ず、今日まで占領を続けている。国連安保理は住民投票によって決めるべく現地に国連ミッション
(MINURSO)を派遣している。しかし、実際にはモロッコの抵抗、そしてモロッコを支えるフランスの存在、
モロッコとの友好関係をもつアメリカの存在によって国連は身動きがとれないでいる。非植民地化の原則は今
や形骸化しようとしているのか。自決権をめぐる攻防を論じる。
第4回
ルワンダ:植民地主義の遺産としての脆弱国家
100 万人の大虐殺という歴史に残る悲劇を生んだ国、ルワンダ。しかし、そうなるまでには長い歴史の堆積が
あった。前植民地期における階層分化、ベルギーによる植民地時代の人種主義、そして独立後の社会革命な
ど、問題は民族といいつつ、社会経済的背景を色濃くもったものだった。アフリカにおける国家とは何か、民
族とは何か、を問う紛争なのである。
第5回
リベリア:民主主義を再編する
この回は広島大学国際協力研究科の授業(山根達郎准教授)とテレビ会議システムを用いて一緒に行う。山根
先生がリベリアをケースとして民主主義の構築について語る。
第6回
カンボジア:内戦とポルポト政権の狂気
ポルポト政権といえば、150 万人以上の自国民を死に追いやり、ベトナム人、チャム人ムスリムをジェノサイ
ドにより抹殺しようとした、残虐な政権として記憶されている。しかし、政権の中枢にはフランス留学組みの
エリートも多かった。冷戦を背景としたベトナム、中国との関係、ベトナム戦争の影響(アメリカの空爆)と
いった要因が、ポルポト政権を生み出し、狂気に走らせたと言える。なぜ、異常な支配が続いたのか。今それ
は正しく清算されようとしているのか。
第7回
東ティモール:民族主義と自決権
この回は、広島大学国際協力研究科の授業(山根達郎准教授)とリンクして実施する。松野が講義する。ポル
トガルの植民地であった東ティモールは、オランダの植民地であったインドネシアとは異なるアイデンティテ
ィを育むに至った。ポルトガルが植民地放棄を宣言し、非植民地化を始めたとき、インドネシアは 1975 年軍
事侵攻して占領した。国際社会は表向きは非難するも、裏ではインドネシアを支援し、問題は 24 年間、解決
しないままだった。しかし、東ティモール人の不屈の闘いは大きな犠牲を払いつつも国際世論を動かし、つい
には独立を決定する住民投票を実現させるに至ったのである。
第8回
ユダヤ人の歴史:古代からシオニズム誕生まで
イスラエル・パレスチナ紛争を理解する鍵のひとつは、ユダヤ人の歴史である。旧約聖書に書かれた神話的時
代から、古代王国、ローマへの抵抗と離散、中世ヨーロッパにおける差別と迫害、近代による解放とアンチ・
セミティズムの登場、そしてナチによるホロコースト。近代はユダヤ人に祖国への願望を生み出した。シオニ
ズムの誕生である。
第9回
パレスチナ委任統治からイスラエル建国まで
第一次大戦でオスマン帝国が敗北するとイギリスはパレスチナを委任統治領とした。イギリス政府は、それま
でにパレスチナにユダヤ人の故国をつくることに密かに賛成していたのである。シオニズムに目覚めたユダヤ
人はパレスチナへの移住を競うように進めた。当然ながら、それはパレスチナ人(=アラブ人)との軋轢を生
み、暴力的な衝突を招くにいたる。そして第二次大戦。ホロコーストに苦しんだユダヤ人は安住の地を求めて
イスラエルを建国、パレスチナ人を追放した。そして中東戦争が勃発した。
第 10 回
イスラエル・パレスチナ紛争の今日
4次の中東戦争を経て、イスラエルは確固たる地歩を固めた。一方、パレスチナはイスラエルの占領地となっ
て、従属を強いられている。パレスチナは土地の多くをユダヤ人に奪われ、とくに肥沃な土地を奪われた。そ
の経済はイスラエル経済に従属し、貿易・産業育成もままならない。1993 年及び 1995 年のオスロ合意は占領
を固定化し、パレスチナ暫定政府はつくられたが、独立の夢はますます遠のいている。一方、イスラエルも占
領すればするほどアラブ人を内なる存在として抱え込んでしまうジレンマに陥っている。
第 11 回
北アイルランド:植民地主義、アイデンティティ、人権
北アイルランドの争点は、アイルランド人の視点では植民地主義とその清算にあった。それはアイルランド人
のアイデンティティに関わることだった。イギリスによる植民地化によって多数の移民が到来し、カトリック
教徒のアイルランド人は周縁に追いやられた。その復権運動がアメリカの市民権運動の影響を受けて盛り上が
り、1960 年代、紛争は一気に先鋭化した。IRA は爆弾闘争に走り、イギリスは治安対策に頭を悩ました。しか
し、冷戦後、ブレア政権の下話し合いが進み、ついに和平を達成。2人がノーベル平和賞を受賞した。
第 12 回
旧ユーゴスラビアの紛争:ボスニアとコソボ
冷戦後ユーゴスラビアは未曾有の経済危機に陥った。そのためかつてはチトーの下で団結していた各共和国の
足並みも揃わなくなり、民族間の対立が表に出てきた。中心的な民族であるセルビア人のナショナリズムが高
揚し、それへの反発からその他の民族の離反が始まる。クロアチアとの戦争、ボスニア・ヘルツェゴビナの戦
争、そしてコソボへの戦渦は拡大した。こうしてユーゴスラビアは7つの共和国への分裂することになったの
である。
第 13 回
チュニジア:アラブの春と「国民対話カルテット」
アラブの春で唯一成功したと言われるチュニジア。しかし、国内が分裂しかけたとき、労働組合・起業家連
合・弁護士会・人権団体の 4 つが「国民対話カルテット」として、対立する両者を仲介し、国を分裂の危機か
ら救った。それによってカルテットは 2016 年のノーベル平和賞を受賞した。チュニジアの成功を支えたもの
は何だったのかを探る。
第 14 回
特別講義:ゲストスピーカーを招いて
内容は未定。
第 15 回
まとめ
最後に授業を振り返って、まとめの議論を行う。
授業形態/Type of Class
講義科目
授業外における学習/Independent Study Outside of Class
受講者はできるだけ日々BBC などの国際ニュースサイトを見ることをすすめる。そこで紛争地域に関する情報
をアップデートできる。授業ではときどきこうした地域の最新の展開について議論することがある。
教科書・教材/Textbooks
とくになし。必要な資料は授業で配布する。
参考文献/Reference
理論、平和構築について日本語のものでは以下のものを推薦する。
オリバー・ラムズボサム他『現代世界の紛争解決学』明石書店、2010 年。
大芝亮・藤原帰一・山田哲也編『平和政策』有斐閣、2006 年。
稲田十一編『開発と平和ー脆弱国家支援論』有斐閣、2009 年。
篠田英朗『平和構築と法の支配』創文社、2003 年。
個別ケースについては以下のものを推奨する。
阿部俊哉『パレスチナ―紛争と最終的地位問題の歴史』ミネルヴァ書局、2004 年。
サラ・ロイ『ホロコーストからガザへ―パレスチナの政治経済学』青土社、2009 年。
新郷啓子『蜃気楼の共和国?―西サハラ独立への歩み』現代企画室、1993 年。
武内進一『現代アフリカの紛争と国家』明石書店、2009 年。
堀越智『北アイルランド紛争の歴史』論創社、1996 年。
松野明久『東ティモール独立史』早稲田大学出版部、2002 年。
柴宜弘『ユーゴスラヴィア現代史』岩波書店、1996 年。(岩波新書)
塩川伸明『ロシアの連邦制と民族問題―多民族国家ソ連の興亡 III』岩波書店、2007 年。
加々美光行『中国の民族問題 危機の本質』岩波書店、2008 年。
成績評価/Grading Policy
授業への参加態度(20%)、レポート(80%)で評価する。
EU 科目名:Global Leadership
/ 開講大学での科目名:プロジェクト演習
(実践グローバル・リーダーシップ)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
野村 美明・星野 俊也・
2 単位
1 学期
国際公共政策研究科
南部 靖之
目的と概要/Course Objective
(目的)
この授業は、学生のグローバルなリーダーシップの習得と向上を目的としています。
リーダーシップは、リーダーとメンバーが、特定の目的の実現に向けて、相互に影響を与えながら協力して行
動していくことです。
この授業では、効果的なリーダーシップ学習の実現のために、受講生が「ファシリテーター」「機材係」など
の様々な役割をもって授業運営に携わります。
教室というミクロコスモスのなかで、常に社会や地球というグローバルな視点を持ちながら、主体的に授業の
運営に携わることによって、リーダーシップについて考え、行動する態度を養います。
(概要)
①様々な分野でグローバルな視点を持ってリーダーシップを発揮されてきた方々を講師にお招きし、哲学・経
験を語っていただきます。
②双方向的な対話と振り返りを通して、現代人が直面している問題とその解決のためのリーダーシップについ
て考察する機会を持ちます。
③受講者間の相互理解と集中的な練習のために、集中講義として合宿が行われます。(受講生は原則として参
加してください)
(授業形態)
授業時間は原則として水曜の 18:00∼20:00 とし、練習、実践、集中講義(合宿)分の回数を含めて、全 90
分×15 コマ分(1,350 時間)以上の講義を集中的に行いますので、7 月初頭には終了する予定です。ゲストの
講話とそれに基づく質問、ディスカッション、振り返りをできるだけその日に集中して学習効果を高めるため
です。下記授業計画に基づく詳細な講義日程を、KOAN 等に掲示します。対話型、実践型授業のため、受講者数
を 25 人程度とします。毎回の授業の最後に、振り返りシートを記載します。
(合宿について)
日程: 平成 28 年 5 月 14 日(土)∼15 日(日)に実施)
場所: 株式会社パソナグループ様研修施設(兵庫県淡路島)
参加費・交通費: 無料
〈今年度の外部講師〉
山中伸一(前文科事務次官)
小笠原敬承斎(小笠原流礼法宗家)
南部靖之(株式会社パソナグループ代表取締役 グループ代表)
長島徹(帝人取締役相談役)
鈴木みゆき(シスコシステムズ代表執行役社長)
〈受講生の感想〉
・積極的に他の人に仕事を分担してもらうようになったことで、授業全体に気を配る余裕を持てるようになっ
た。また、合宿係をしたときに,担当者として常にスケジュールのこと等、全体に気を配る必要があったの
で、全体に気を配るとはどういうことかを学ぶことができた。(法学部 3 年)
・南部代表も青木社長も、教室内を動き回りながら語りかけるように話して下さいました。受講生は数十名い
たにもかかわらず、数人で対話しているような印象を受けました。(法学研究科前期課程 1 年)
※昨年度の講義日程は以下の URL にて閲覧可能です。
http://www.osipp.osaka-u.ac.jp/leader/kougi.html
学習目標/Learning Goals
①授業企画・運営に携わることによって、実践的なリーダーシップを習得し,向上させることができるように
なります。
②様々な分野でリーダーシップを発揮されてきた方々の話を聴くことにより、「リーダーシップとは何か」を
具体的に把握できるようになります。
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
(受講理由書)
シラバスを熟読して、なぜこの授業を受講したいかを記載した受講理由書をメールで提出してください。提出
内容は A4 用紙一枚以内(Word ポイント 11)とし、ファイルのヘッダーに提出日 氏名 学番 メールアドレスを
表記すること。提出は早ければ早いほど評価しますが、4 月末日が最終締め切りです。
メールは<[email protected]>宛、必ず表題に「2016 実践グローバルリーダーシップ(受講者名)」を表
記すること。
特記事項/Special Note
この授業はグローバルリーダーシップ・プログラム(GLP)の一部です。GLP で開講する科目を続けて受講する
ことで、リーダーシップをよりよく理解し、身につけることができます。2 学期水曜 6 限の「リーダーシップ
を考える」は、この授業で学んだ考え方やスキルをより深く学ぶものです。また、2 学期木曜 4 限の「経営者
と学ぶリーダーシップ」では、ビジネスにおけるリーダーシップを学びます。
授業計画/Class Plan
第 1 回 オリエンテーション
【内容】アイスブレーキング/グループ分け/リーダーシップとはアクションの集合であることとアクション
は練習で身につくことを学ぶ。
第 2 回 授業運営スキル研修
【内容】授業運営のための行動をスムーズに行うためのスキルを、ファシリテーション、機器操作、ホワイト
ボーダー、マイク回しなどの役割に即して学ぶ。自己評価シート配布。
第 3 回 模擬授業
【内容】実際に担当教員が外部講師役をつとめて模擬授業を行い、授業運営の練習をする。自己評価シート提
出。
第 4 回 集中講義の準備
【内容】合宿の計画を立てることを通じてファシリテーションと合意形成の練習を行う。
第 5 回 講師1講義
【内容】講師1の 40 分講義に基づく質疑応答とディスカッションを行う。
第 6 回 講師2講義
【内容】講師2の 40 分講義に基づく質疑応答とディスカッションを行う。
第 7 回 振り返りと準備
【内容】前回授業の振り返りを行い、次回の準備を行う。自己評価シート2・相互評価シート1配布。
第 8 回 講師3講義
【内容】講師3の 40 分講義に基づく質疑応答とディスカッションを行う。自己評価シート2・相互評価シー
ト1提出。
第 9 回 中間振り返りと授業計画
【内容】今までの授業の振り返りを行い、次回の準備を行う。第 13 回授業の内容と計画を話し合う。
第 10 回 講師4講義
【内容】講師4の 40 分講義に基づく質疑応答とディスカッションを行う。
第 11 回 振り返り、準備、決定
【内容】前回授業の振り返りを行い、次回の準備を行う。第 13 回授業の運営方法を決定する。
第 12 回 講師5講義
【内容】講師5の 40 分講義に基づく質疑応答とディスカッションを行う。第 13 回授業の最終打ち合わせをす
る。
第 13 回 授業を創る
【内容】受講生が創った授業の実施。最終プレゼンの運営準備。
第 14 回 リーダーシッププレゼン
【内容】受講生が自らのリーダーシップについてプレゼンをし、ディスカッションする。自己評価シート 3・
相互評価シート 2 配布。
第 15 回 最終授業
【内容】受講生が全授業を振り返るプレゼンをし、授業の成果を共有する。自己評価シート 3・相互評価シー
ト 2 提出。
授業形態/Type of Class
講義科目
授業外における学習/Independent Study Outside of Class
学習効果を高めるため、グループによる事前の準備、事後の反省と受講者による予習が求められます。
この授業の発展形として、授業創造と合意形成に重点をおいた「リーダーシップを考える」が開講されます。
さらなる発展を目指してください。
教科書・教材/Textbooks
第1回授業で、「GLP 共通テキスト」を配布します。
参考文献/Reference
以下の他は、講義中に指示します。
野村美明ブログ http://nomurakn.blogspot.jp/ =過去の授業の教材や参考資料を掲載しています。「リー
ダーシップ」で検索してみてください。
マーティ・リンスキー,ロナルド・A・ハイフェッツ/竹中平蔵訳『最前線のリーダーシップ』(ファーストプ
レス 2007 年)(原著 Ronald A.Heifetz "Leadership on the Line"(Harvard Business School Press, 2002)
=共通テキストが引用している本です。
『リーダー・パワー』ジョセフ・S・ナイ(日本経済新聞出版社 2008 年)(原著 Joseph S. Nye, Jr., The
Powers to Lead, Oxford, 2008)=共通テキストが引用している本です。
シャロン・ダロッツ・パークス/中瀬英樹訳『リーダーシップは教えられる』(ランダムハウス講談社200
7年)(原著 Sharon Daloz Parks, Leadership Can Be Taught, Harvard Business School Press, 2005).
平田オリザ・蓮行『コミュニケーション力を引き出す』 PHP 研究所 (2009/8/18)
成績評価/Grading Policy
①受講理由書,②平常点(行動の適切さ+発言内容+相互評価),③学期末レポートで総合的に評価します。
・受講理由書の早期提出は高く評価しますが、最終締め切りは 4 月末日です。
・受講理由書と学期末レポート(総合振り返り)の2つを提出することによって、受講前後で自分自身にどの
ような変化が生じたのかを実感できます。
・無断欠席した者は評価の対象としません。無断で遅刻・早退した場合も同様とします。
オフィスアワー/Office Hour
事前の連絡があればいつでも歓迎する。
コメント/Other Remarks
授業目的に共感し、対話型授業と協働作業に積極的に参加する学生を望みます。
EU 科目名:International Public Administration
/ 開講大学での科目名:International Public Administration
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
蓮生 郁代
2 単位
2 学期
国際公共政策研究科
講義題目/Course Name
Assuring Managerial Accountability in the international organizations (IGOs)
授業の目的と概要/Course Objective
・The main theme of this course is to examine how we can assure the managerial and administrative
accountability in the inter-governmental organizations while another course on the International
Public Administration offered during the second semester focuses on how to limit abuses of powers
in the global politics where no global democracy exists.
・Therefore, this course consists of the following two pillars; theoretical analysis of the
concept of accountability and its application to the case studies related to various aspects of
the international public administration, notably taking examples from those of the United Nations
(UN) .
学習目標/Learning Goals
The studensts can obtain the basic understanding of the international public administration as
well as the methods to improve the internal management and administration of the intergovernmental organizations (IGOs).
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
This course is conducted in English and Japanese.
For Japanese students who wish to take this course, the final paper can be written in Japanese.
授業計画/Class Plan
・ This course is focused on assuring managerial accountability in the public administration.
・The Following is a tentative list of class plan and is subject to change.
・The course consists of the following four parts. PartⅠis warming up session and asks why
accountablity has been demanded to the IOs. Part Ⅱ is devoted to a conceptual analysis of the
managerial accountability of the United Nations. Part Ⅲ is devoted to an institutional analysis
of the accountability mechanism of the IGOs. Particular attention is paid to the audit system of
the United Nations. Part Ⅳ considers how to limit the abuse of power by the IGOs.
Course 1: Introduction
Course 2: Part 1 ① Checking the UK perspectives
Course 3: Part 1 ② Checking the USA perspectives
Course 4: Part 1 ③ Checking the UN Member States' perspectives
Course 5: Part 2 ① The fundamental structure of the managerial accountability
Course 6: Part 2 ② Models to explain transition of the concepts of the managerial
accountability
Course 7: Part 2 ③ Transition of the concepts of the managerial accountability of the United
Nations
Course 8: Mid-term Review
Course 9: Part 2 ④ Reform of the Administration of the Justice in the United Nations
Course 10: Part 3 ① Case study from OFFP <1>
Course 11: Part 3 ② Case study from OFFP<2>
Course 12: Part 4 ① World Bank and Inspection Panel
Course 13: Part 4 ② The UN Security Council and Abuse of Power
Course 14: Part 4 ③ Reforming the UN Sanction schemes
Course 15: Wrap-up session
授業形態/Type of Class
演習科目
教科書・教材/Textbooks
・A list of reading will be distributed during the first meeting of the class.
参考文献/Reference
・To be indicated in the class.
成績評価/Grading Policy
・A short term paper (60% of the grade), and class participation & discussion (40% of the grade).
コメント/Other Remarks
・ The lecturer had a long working experience as an international civil servant in the UN system
organizations such as the United Nations Educational Scientific Cultural Organization (UNESCO) in
Paris and United Nations University (UNU) in Tokyo. The lecturer had been engaged in the field of
internal oversight services and management reform issues at the UNESCO, Paris and development of
an academic programme on accountability at UNU, Tokyo.
EU 科目名:Comparison of Political Systems
/ 開講大学での科目名:比較政治システム論
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
木戸 衛一
2 単位
2 学期
国際公共政策研究科
授業の目的と概要/Course Objective
近現代似たような歴史をたどった日本とドイツの政治文化を比較検討する。とりわけ、歴史認識・平和意識の
共通点と相違点について、多角的な分析を行う。
学習目標/Learning Goals
本授業を通じて、受講生は、日独における歴史認識・平和意識の思想的到達点、それに関わる運動の成果と課
題、および政治文化を分析する方法論を獲得することができる。
授業計画/Class Plan 関係文献を読破してゆく。
第1回
イントロダクション
第2回
矢部宏治『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』集英社、2014 年
第3回
ハンナ・アーレント『イェルサレムのアイヒマン』みすず書房、1969 年
第4回
孫崎享『戦後史の正体』創元社、2012 年
第5回
高橋哲哉『戦後責任論』講談社学術文庫、2005 年
第6回
ギュンター・アンダース『われらはみな、アイヒマンの息子』晶文社、2007 年
第7回
白井聡『永続敗戦論』太田出版、2013 年
第8回
カール・ヤスパース『戦争の罪を問う』平凡社ライブラリー、1998 年
第9回
小田実『「難死」の思想』岩波現代文庫、2008 年
第 10 回
フランク・バヨール/ディータァ・ポール『ホロコーストを知らなかったという嘘』現代書館、
2011 年
第 11 回
成田龍一『近現代日本史と歴史学』中公新書、2012 年
第 12 回
グードルン・パウゼヴァング『そこに僕らは居合わせた』みすず書房、2012 年
第 13 回
『歴史における「修正主義」』青木書店、2000 年
第 14 回
プリーモ・レーヴィ『アウシュヴィッツは終わらない』朝日新聞社出版局、1980 年
第 15 回
総括討論
授業形態/Type of Class
演習科目
教科書・教材/Textbooks
授業計画を参照のこと。
参考文献/Reference
木戸衛一(編)『平和研究入門』(大阪大学出版会、2014 年)
『平和を考えるための 100 冊+α』(法律文化社、2014 年)
成績評価/Grading Policy
授業への意欲的参加とレポートの提出。
EU 科目名:Comprehensive Security / 開講大学での科目名:演習(総合安全保障)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
中嶋 啓雄・
2 単位
2 学期
国際公共政策研究科
ヴァージル ホーキンス・
星野 俊也
授業の目的と概要/Course Objective
多発するテロ、中国の領海主張に伴う南シナ海での緊張の高まり、エネルギー問題など、国際関係、政治、経
済の各方面で日本の安全保障システムが問われている。
本授業は、読売新聞社の寄附講義として、同社で政治、経済、外交・安全保障を中心に豊富な取材経験を有す
る幹部社員とともに、日本を取り巻く安全保障環境を総合的な見地から分析し、個別の政策選択や憲法問題な
どをじっくりと考えるものである。
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
国内政治、経済状況、国際関係、安全保障の分野への関心を持つとともに、積極的に議論に参加する。新聞報
道やニュースを通じて時々刻々と動く内外の情勢を、しっかりとフォローする姿勢を期待したい。
授業は概ね隔週で、2 コマ続けて行う。
*「総合安全保障論」が開講されない週には、「グローバル・ガバナンス論Ⅱ」を開講する予定です。前期課
程の院生のみなさんは、単位取得も可能ですので、「総合安全保障論」と併せてふるってご参加ください。な
お、KAON 上では同じ時間枠で2つの科目の登録ができません。片方の科目の登録は国際公共政策研究科教務係
窓口にて登録してください。
特記事項/Special Note
読売新聞社の論説副委員長、論説委員、編集委員、海外特派員経験者らハイレベルのスタッフによるオムニバ
ス形式の講義とする。
講師は確定し次第、公表します。参考までに、2015 年度の講義実績は以下の通りです。
1.10 月 5 日 平井道子・大阪本社編集局管理部長 イントロダクション、日豪安全保障協力の進展
2.10 月 19 日 佐伯聡士・東京本社論説副委員長 中国の「海洋強国」戦略
3.11 月 9 日 内田明憲・東京本社論説副委員長 新たな日米同盟
4.12 月 14 日 宮明 敬・大阪本社記者 冷戦時代の諸相∼歴史の歪曲・監視社会∼
5.12 月 24 日 佐藤 伸・東京本社教育ネットワーク事務局専任部長 フランス同時テロとその背景
6. 1 月 18 日 笹森春樹・東京本社調査研究本部主任研究員 安全保障と憲法
7. 2 月 1 日 森 千春・東京本社論説委員 朝鮮半島を巡る安全保障の動き
8. 2 月 4 日 平井道子・大阪本社編集局管理部長 エネルギー安全保障
授業形態/Type of Class
演習科目
教科書・教材/Textbooks
とくに指定しない。講義で使用する資料は配布する。
参考文献/Reference
講義の都度、紹介する。なお、配布された資料はしっかりと読んでおくこと。また、安全保障に関係する時事
問題を扱うため、日ごろから新聞をよく読むなどニュースに接しておくのが望ましい。
成績評価/Grading Policy
講義期間中に適宜、レポート課題を出す(A41枚程度)。授業・議論への積極的な参加、レポート等を踏ま
え、総合的に評価する。
コメント/Other Remarks
最新の国内外の情勢を反映し、講義内容・講師を変更することがある。
本授業は、読売新聞社からの寛大な寄附によって実施されています。ここに記して感謝します。
EU 科目名:Multicultural Coexistence / 開講大学での科目名:(演習)多文化共生論
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
河村 倫哉
2 単位
2 学期
国際公共政策研究科
授業の目的と概要/Course Objective
現在、紛争地域での国家建設の問題や、移民をめぐるあつれきなど、世界各地で民族やエスニシティをめぐる
争いが生じている。当事者たちは自分たちの文化に基づいてさまざまな主張を行っているが、当然のことなが
ら、認められるものもあれば、認められないものもある。それぞれの民族集団が納得して従うことのできる秩
序としては、どのようなものがありうるか、この授業で考察する。
特記事項/Special Note
多文化間の共存に関する代表的な考え方として、統合主義、すなわち個々人がいかなる文化や宗教を持とうと
も自由であり、ただ公的ルールには共通に従うべきだとするものと、多文化主義、すなわち集団を単位として
文化を積極的に支援することで共存を図ろうというものがある。ヨーロッパでは、80 年代以降、後者の考え方
が導入されてきたが、必ずしも移民との共存に成功してこなかったということで、近年、前者の考え方が強ま
ってきている。そのような動きについて、具体的にヨーロッパ各国の事情に触れつつ、考察していく。
授業形態/Type of Class
演習科目
参考文献/Reference
チャールズ・テイラー他『マルチ・カルチュラリズム』
ウィル・キムリッカ『多文化時代の市民権』
成績評価/Grading Policy
出席回数、授業中の発言、およびレポートによって判断する。
EU 科目名:Peacebuilding
/ 開講大学での科目名:特殊講義(平和構築論)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
松野 明久
2 単位
2 学期
国際公共政策研究科
講義題目/Course Name
比較紛争解決論
授業の目的と概要/Course Objective
従来平和構築といえば、紛争後平和構築をさしてきた。近年、紛争後平和構築のミッションが一区切りついた
感がある中で、紛争のより長期的な解決に向けた努力や話し合いによる紛争解決に対する関心が高まってい
る。それも広い意味で平和構築の射程に入れることも可能だろう。そこでは平和構築は紛争解決前から始ま
り、紛争後に継続するという非常に長い、社会的変革を目指した流れをさすことになる。この授業では、こう
した近年の動向を概説した教科書を読みながら、紛争解決過程の比較研究の基礎を学ぶ。
学習目標/Learning Goals
1. 紛争解決に関する比較研究の基本的コンセプトを理解する。
2. それぞれ具体的な事例において、このアプローチから何が得られるかをケーススタディーとして研究す
る。
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
1学期の紛争研究概論を履修しているか、その他の紛争研究、平和構築に関係した授業を履修していることが
望ましい。
特記事項/Special Note
授業は原則英語で行いますので、そのつもりで履修して下さい。
授業計画/Class Plan
第1回
授業への導入
授業の概要を説明し、資料を配布し、担当箇所を決定する。この時点では履修が確定していないので、履修を
決めかねている人は除外して担当箇所を決める。
第2回
Introduction
Introduction のページを事前に読んでくること。授業では、近年の動向である紛争解決について、背景と現状
を説明する。
第3回
1. Concept of a Peace Process
Peace Process(平和プロセス)の定義、その過程のモデルを知る。
第4回
2. Prescriptions for Conflict Management or Resolution
紛争解決とは、当事者がその気にならなければ動かない。しかし、当事者はどういうときにその気になるの
か。ここでは従来有力な説として提示されてきた合理的選択理論(rational choice theory)、それに基づく
「機が熟した段階」という概念を吟味する。そして、民族紛争の解決オプションである「独立」「権力分有」
「統合」「権限委譲(連邦制、自治制)」を議論する。
第5回
3. Peace: Implementation; Maintenance; Reconciliation
武力紛争の解決の第一歩は、武力行使の停止、戦争状態からの離脱である。その後、平和プロセスのシナリオ
として、平和維持、スポイラー(平和プロセスを妨害する者たち)への対応、DDR(武装解除、動員解除、統
合)、そして戦争犯罪・人道に対する罪等の処罰、真実和解委員会といった項目があり、それについて学ぶ。
第6回
ドキュメンタリーフィルム
紛争に関するドキュメンタリーを見る。タイトルは追って決定する。
第7回
4. Deadlock: The Palestinian 'Peace Process'
オスロ合意が、まちがった「機が熟した段階」認識に依拠していた点を批判し、むしろ紛争を固定化してしま
ったことを論じる。そこで、ハマース(テロリストに指定されたイスラム主義政党)を認知する必要性、二国
家解決論(two-state solution)の見直し、一国家解決論の再検討を行う。
第8回
5. Conflict and Confessionalism in Lebanon
独立後のレバノンの政治社会は「コンフェッショナリズム(宗派主義)」として知られる特徴をもつ。社会が
キリスト教、イスラム、ドゥールーズ派等の宗派に分かれて、政治的にも均質な共同体ができない。そうした
状況を背景に長い内戦を経験した。今ではシリアからの併合の脅威にさらされていた現実は過去のものとなっ
たが、複雑な宗教構成から国の分裂要因はまだ残っている。とくにヒズボラ(シーア派武装集団)への対応が
レバノンの社会統合の鍵となるだろう。
第9回
6. Consociational Triumph: Northern Ireland's Peace Process
北アイルランドの紛争解決は世界的な民族紛争の解決モデルとして参照される。実際、暴力は沈静化し、権力
分有による政治的枠組みが確立し、それなりの安定は確保された。しかし、すべてバラ色ということではな
い。住民の分断は続いており、カトリック・プロテスタントの対立状況もなくなっていない。紛争中の被害者
への手当の問題もある。
第 10 回
7. Confederarilsm and Consociation in Bosnia-Herzegovina
スレブレニツァの虐殺(セルビア人の軍隊がイスラム教徒ボスニアクを大量殺害した事件)を経て、修復不可
能かと思われた民族間の関係は、デイトン合意(1995 年)で新たな政治枠組みが作られた。それは、ボスニ
ア・ヘルツェゴビナ連邦(ボスニアクとクロアチア人)とスプルスカ共和国(セルビア人)が「ボスニア・ヘ
ルツェゴビナ」という一つの国をつくるという、非常にわかりにくい名称の枠組みだった。一種の権力分有の
形態であるが、現実はひとつの国とは言いがたい分断状況となっている。枠組みを支えるために国際社会は支
援を続けている。
第 11 回
8. ETA's Slow Defeat: The Basque 'Peace Process'
スペイン北東部のバスク地方は、スペイン語とは異なるバスク語をしゃべり異なる文化をもつバスク人が長年
独立を求めてきたことで知られる。その戦闘的な独立運動は ETA(バスク祖国と自由)のテロ活動となって噴
出したが、スペイン政府の治安対策によって今では完全に消滅してしまった。武装闘争に傾斜しすぎ、政治的
闘争がなくなってしまい、支持を獲得できなくなったことも理由にあげられる。今は平和になったが、しかし
バスク人の要求したことは何の解決もはかられていない。スペインではもうひとつ、カタロニア州が分離独立
を求めている問題があり、イギリスのスコットランド問題と並んで、欧州の民族問題として議論が続いてい
る。
第 12 回
9. When a Peace Process Fails: Sri Lanka
スリランカでは、タミール人たちが独立または自治を求めて武装闘争を展開し、紛争になった。インド主導に
よる和平も失敗し、ノルウェーを中心とした北欧諸国の和平も失敗した。戦争をやめる気のない政府と抵抗を
続ける武装グループ(LTTE)は最後まで戦闘をやめず、2009 年政府軍が勝利をおさめた。この解決なき終結
は、タミール人に間に不満を残した。
第 13 回
Conclusion
結論部分を読んでくること。その上で、まとめの議論を行う。
第 14 回
追加的なケース
教科書にはない追加的なケースを扱う。ケースについては追って決定する。
第 15 回
追加的なケース
教科書にはない追加的なケースを扱う。ケースについては追って決定する。
授業形態/Type of Class
演習科目
授業外における学習/Independent Study Outside of Class
教科書を読むこと。
教科書・教材/Textbooks
Tonge, Jonathan. 2014. Comparative Peace Processes, Cambridge:Policy Press. 値段は 3,200 円程度。
できればアマゾンなどで事前に購入しておくこと。
参考文献/Reference Bercovitch, Jacob, Victor Kremenyuk, and I. William Zartman. eds. 2009. The
SAGE Handbook of Conflict Resolution, London: SAGE.
Sandole, Dennis J. D., Sean Byrne, Ingrid Sandole-Staroste, and Jessica Senehi. eds. 2009.
Handbook of Conflict Analysis and Resolution, London and New York: Routledge.
Webel, Charles, and Johan Galtung. eds. 2007. Handbook of Peace and Conflict Studies, London and
New York: Routledge.
成績評価/Grading Policy
期末レポート(60%)、平常点(40%)
EU 科目名:Health, Environment, and the WTO
/ 開講大学での科目名:演習(WTO と健康・環境の保護)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
内記 香子
2 単位
2 学期
国際公共政策研究科
授業の目的と概要/Course Objective
国家は、人や動物の健康の保護あるいは環境の保護を理由に、通商措置
(通商に影響を与える形の規制)をとることがある。
それは、輸入制限・輸入禁止、ラベル表示、課税措置など多様な形をとる。
自由貿易を推進する WTO(世界貿易機関)では、そのような国家による通商措置をどの程度、
許容しているのだろうか。国家の、健康や環境を保護したいという目的は維持できるのだろうか。
この演習では、これまで WTO 紛争解決手続において紛争になった事例を中心に、通商と、
健康・環境の保護のバランスを考察する。
学習目標/Learning Goals
通商のルールが、どのように他のルール(健康や環境保護のためのルール)と関わってくるのか理解し、制度
上の論点が考えられるようになること。
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
1 学期開講「WTO/TPP の法的論点」を受講していることが望ましい
特記事項/Special Note
◆前半は、WTO と健康・環境の保護に関連する基礎的知識を得た上で、
いくつかの重要事例を検討する。以下のような題材をとりあげる予定である。
―(人の健康)タバコをめぐる規制
―(食品の安全)ホルモン牛肉、BSE をめぐる規制
―(動物の保護)イルカ保護に関するラベル表示規制
―(環境の保護)気候変動に関わる物品をめぐる規制
―(消費者保護)原産地表示に関わる規制
◆後半は、受講生それぞれが、通商と健康・環境の保護に関連する事案(実際に紛争になった事例でもいい
し、潜在的な事例でもよい)についてリサーチし、プレゼンテーションを行う
授業計画/Class Plan
第1回 イントロダクション
第2回 WTO の紛争解決手続(1)
第3回 WTO の紛争解決手続(2)
第4回 GATT 時代の判例
第5回 海亀を保護するための事件
第6回 喫煙を抑制するための規制
第7回 アザラシを保護するのための規制
第8回 イルカを保護するための規制
第9回 消費者保護のための規制
第10回 ホルモン牛肉の規制
第11回 3.11後の日本水産物への規制
第12回 プレゼンのテーマ決め
第13回 学生によるプレゼンテーション
第14回 学生によるプレゼンテーション
第15回 まとめ
授業形態/Type of Class
演習科目
授業外における学習/Independent Study Outside of Class
次回の授業の関連テキストや判例を予習してくること、予習時間は1∼2 時間。
教科書・教材/Textbooks
・条約集として、小寺彰=中川淳司(編)『基本経済条約集』(有斐閣、第 2 版、2014)
の購入を薦める。
・取り上げる事例については、授業の中でリーディングを提示する。
成績評価/Grading Policy
・平常点(授業への出席と議論への参加):60 点
・リサ―チとプレゼンテーション:40 点
コメント/Other Remarks
授業は日本語で進行しますが、WTO の判例は英語で読むことになります。
EU 科目名:European System of the Protection of Human Rights
/ 開講大学での科目名:演習(ヨーロッパ人権保障体制)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
村上 正直
2 単位
2 学期
国際公共政策研究科
授業の目的と概要/Course Objective
欧州人権条約の履行監視機関である欧州人権裁判所の判例を検討する。欧州人権裁判所は、早くから活動を開
始し、国連が中心となって作成した人権条約の実施にも大きな影響を与えてきた。この授業では、欧州人権裁
判所の判例の内容とその是非、他の条約履行監視機関の実行との比較などを中心として検討を進める。具体的
にとりあげる判例については、受講者の希望を考慮に入れ、後日決定する。
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
国際人権法の基本的知識が必要である。また、英文の文献と判例を読む努力をいとわない者を望む。なお、受
講者の学習の程度と希望を考慮に入れて全体の授業計画を決定するため、9月末までに村上宛てメールにおい
て、1:受講を希望する理由、2:報告を希望する事項(例えば、表現の自由。第3希望まで)、及び3:その
他、授業で取り扱われることを希望する事項を通知すること。期限内にこのメールを送付しない者には受講を
認めないこともあるので、注意すること。
特記事項/Special Note
初回の授業において授業の全体計画を示す。
教科書・教材/Textbooks
適宜資料を配付する。なお、欧州人権裁判所の判例は、その大部分がインターネットを通じて入手可能である
ため、授業で取り扱う判例については、各自で入手されたい。関連サイトのアドレスや利用の仕方などは、最
初の授業の際に指示する。
参考文献/Reference
適宜配布又は指摘する。
成績評価/Grading Policy
平常点及び講義後に提出することが求められるレポートによる。
EU 科目名:Children's Rights and Child Protection in the 21st Century
/ 開講大学での科目名:演習(子どもと法)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
床谷 文雄
2 単位
2 学期
国際公共政策研究科
授業の目的と概要/Course Objective
英国の家族法の基本書を読むことで、英国家族法の問題点を理解し、比較法的研究を行う。
学習目標/Learning Goals
英国の家族法の現状を理解し、論じられている問題点の解決につき、自分の意見を持ち、論じることができ
る。
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
親が離婚した場合、親が死亡した場合の子の法的保護、養育支援に対する関心と考える意欲
授業計画/Class Plan
英国における家族法の基本書を読み、分析する。
1.Introduction
2.Protection from Violence and Harassment
3.Family Maintenance
4.Dealing with Assets upon Relationship Breakdown
5.Rights on Death
授業形態/Type of Class
演習科目
授業外における学習/Independent Study Outside of Class
事前に教科書を読み、理解し、問題点を把握する。
教科書・教材/Textbooks
Rebecca Probert, Cretney & Probert's Family Law 9th ed., 2015.
Part 2
参考文献/Reference
テキストブックに掲示されている文献、裁判例など。
成績評価/Grading Policy
平常点(出席・報告・討論)およびレポート(自分の報告内容のまとめ)の総合評価による。
コメント/Other Remarks
第2、第4土曜日隔週開講。9時30分∼12時30分。
担当者の都合により、他の週または日曜日に変更することがある。
開講日は 10 月 1 日、10 月 22 日、11 月 12 日、11 月 26 日、12 月 10 日、12 月 24 日、2017 年 1 月 21 日、1 月
28 日、1 月 29 日(日・予備日)の予定。
EU 科目名:Gateway to Europe- Contemporary Dutch Studies
/ 開講大学での科目名:特殊講義
Gateway to Europe
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
松野 明久
2 単位
2 学期
国際公共政策研究科
集中講義
講義題目/Course Name
Crisis Analysis: Context, Stakeholders, Trends and Scenarios(危機分析:文脈、関係当事者、動向、そ
してシナリオ)
授業の目的と概要/Course Objective
Humanitarian action happens most of the time in complex and volatile environments. Complex
emergencies, the convergence of conflicts and natural disasters, put humanitarians at risk. This
is why, before any action can be taken, one needs to understand the context into which one inserts
oneself as well as the interactions between stakeholders.These interactions can be beneficial,
neutral or hostile to thehumanitarian organization one represents. This core module gives an
introduction into context analysis and stakeholder analysis. Its aim is to provide the students
with (1) the understanding of the importance of proper context- and stakeholder analysis for the
design and execution of humanitarian projects as well as with (2) the skill necessary to conduct
both quick and in-depth assessments.
Three questions guide the contents of this core module:
1) How to structure, evaluate and interpret information about a humanitarian emergency context in
such a way that gives a quick and precise overview of the contextual dynamics.
2) How to identify stakeholders relevant for the contextual dynamics and the operation of
humanitarian actors.
3) How to connect the context analysis with the stakeholder analysis and meaningfully draw
conclusions for the project design.
学習目標/Learning Goals
After this core module, students have
gained insight into:
o Common theories behind context and stakeholder analysis
critically reflected on existing practices, tools and methods
gained insight into:
o Common methods and tools of context and stakeholder analysis
o Crucial components of context and stakeholder analysis
knows how to select from and appropriately apply:
o Common methods and tools of context and stakeholder analysis
o Crucial components of context and stakeholder analysis
practiced with applying these above mentioned methods, criteria and components to real-life
examples, in the form of
o a final project with preset parameters
practiced with applying these above mentioned methods, criteria and components to real-life
examples, in the form of
o a group project based on real-life information.
developed presentation skills necessary to convey complex information to non-professionals
without distortion or simplification of the evidence presented
developed presentation skills necessary to convey complex information to professionals with
reference to points 1 and 2.
practiced with applying these above mentioned methods, criteria and components to real-life
examples, in the form of
o a final project with preset parameters
practiced with applying these above mentioned methods, criteria and components to real-life
examples, in the form of
o a group project based on real-life information.
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
Read and prepare the following literature: Andrej Zwitter, Humanitarian Intelligence: Intelligence
Collection and Analysis for Humanitarian Action, Rowman & Littlefield, 2016 (forthcoming in
September)
特記事項/Special Note
授業日:次の日程になります。火曜日から木曜日は 5 限のみ、金曜日は 4 限・5 限の二コマ連続になります。
11 月 8 日、9 日、10 日、11 日(4 限・5 限)
11 月 15 日、16 日、17 日、18 日(4 限・5 限)
1 月 17 日、18 日、19 日、20 日(4 限・5 限)
授業計画/Class Plan
1 - Humanitarian Intelligence: What it is and how it works
2 - Context Analysis: An Overview
3 - Context Analysis: Common Tools of Context Analysis I
4 - Context Analysis: Common Tools of Context Analysis II
5 - Context Analysis: Comprehensive Security Sector Analysis I
6 - Context Analysis: Comprehensive Security Sector Analysis II
7 - Stakeholder Analysis: AGIRI I
8 - Stakeholder Analysis: AGIRI II
9 - Application of Stakeholder Analysis in Practice I
10 - Application of Stakeholder Analysis in Practice II
11 - Trend Analysis: Combining Stakeholders and Contexts I
12 - Trend Analysis: Combining Stakeholders and Contexts I
13 - Social Network Analysis for Crisis Assessment I
14 - Social Network Analysis for Crisis Assessment II
15 - Advanced Scenario Planning: Manoa Technique
授業形態/Type of Class
講義科目
授業外における学習/Independent Study Outside of Class
Literature preparation, Group Work, Preparation of Individual Assignment
教科書・教材/Textbooks
Andrej Zwitter, Humanitarian Intelligence: Intelligence Collection and Analysis for Humanitarian
Action, Rowman & Littlefield, 2016 (available in September 2016)
成績評価/Grading Policy
attendance 10 % presentation 30 % report 60 %
コメント/Other Remarks
本授業は、通常の授業とはかなり異なるフォーマットで行われるため、あらかじめ日本側担当者である松野明
久(国際公共政策研究科科)に問い合わせることを勧める。[email protected]
EU 科目名:Lectures:Legal Issues of the WTO and the Trans-Pacific Partnership
/ 開講大学での科目名:特殊講義(WTO・TPP の法的論点)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
内記 香子
2 単位
1 学期
国際公共政策研究科
授業の目的と概要/Course Objective
この授業(日本語による授業)は、WTO 法の基本的な知識を身に付け、WTO のほか、TPP や EPA の交渉を含めた
国際通商体制の構造を理解することを目的とする。WTO 体制には国際裁判所と同視される紛争解決手続が確保
されており、貿易ルールについて多くの判例があるので、事例を中心にルールへの理解を深める。前半の 10
回分は、日本語による講義形式であり、後半は各自で課題を決めてリサーチ、プレゼンテーションを行う。
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
2 学期に開講される「演習(WTO と健康・環境の保護)」を履修する場合には、この特殊講義を履修しておく
ことを薦める。
特記事項/Special Note
1.イントロダクション
2. GATT・WTO 体制、そして TPP 協定の時代
3.WTO 紛争解決手続
4.内国民待遇原則(1)
5.内国民待遇原則(2)
6.例外規定
7.最恵国待遇
8.貿易救済法: セーフガード措置,アンチダンピング措置,補助金・相殺関税措置
9. サービス貿易(GATS 協定)
10.知的財産権の保護と貿易(TRIPS 協定)
第 11∼15 回 課題決め、プレゼンテーション
授業形態/Type of Class
講義科目
教科書・教材/Textbooks
できれば、小寺彰=中川淳司(編)『基本経済条約集』(有斐閣、第 2 版、2014)を購入のこと。
そのほか、適宜、リーディングの配布をする。
参考文献/Reference
中川淳司、平覚、清水章雄、 間宮勇『国際経済法』(有斐閣、2012)
UFJ 総合研究所新戦略部通商政策ユニット編『WTO 入門』(日本評論社、2004)
中川淳司『WTO―貿易自由化を超えて」(岩波新書、2013)
松下 満雄、米谷 三以『国際経済法』(東大出版会、2015)
松下 満雄 編『ケースブック WTO 法』(有斐閣、2009)
成績評価/Grading Policy
平常点(宿題回答への準備、授業の参加) 60 点
プレゼンテーション 40 点
コメント/Other Remarks
国際経済法は法律の授業ではありますが、製造・サービス業など企業への就職を考えている人や、公務員とし
て国際経済活動を促進する政策に携わりたい人に必要な知識です。将来の就職活動を考えて受講する人を歓迎
します!
EU 科目名:特殊講義(EU域内市場法)
/ 開講大学での科目名:Lectures:EU Internal Market Law
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
西連寺 隆行
2 単位
2 学期
国際公共政策研究科
授業の目的と概要/Course Objective
EU の基本政策である人の自由移動原則を検討する。人の移動分野における法統合の深化とその課題について理
解を深めることを目的に、EEC 発足当初から現在に至るまで同原則がどのように発展してきたか、またそれに
伴っていかなる法的問題が生じているかについて考察する。
学習目標/Learning Goals
・EU における人の自由移動原則の概要を説明できる。
・人の自由移動原則の検討を通じて、法統合の深化と課題について理解できる。
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
特になし。
特記事項/Special Note
授業で扱う判例や文献は基本的に英語であるが、判例に関しては、授業の準備のために英語以外の EU 公用語
で書かれたテキストを用いても構わない。
授業計画/Class Plan
最初の数回は講義形式で授業を行い、人の自由移動原則の概要を説明する(4 回程度を予定)。その後は同原
則に関する判例について、各回の担当者の報告をもとに全員で議論する。取り上げる判例は、EU 構成国国民
(労働者・自営業者・連合市民一般)の自由移動に関するものを中心に扱う予定であるが、最終的には受講者
と相談のうえ決定する。場合によっては数回に一度、関連文献を講読する回にあてることもありうる。
また、受講者は学期末に、判例評釈またはレポートを作成し、提出することが求められる。
第 1 回 講義(労働者の自由移動)
第 2 回 講義(自営業者の自由移動)
第 3 回 講義(連合市民の自由移動)
第 4 回 講義(第三国国民の自由移動)
第 5 回 判例研究(関連規定の直接効果)
第 6 回 判例研究(直接差別・間接差別)
第 7 回 判例研究(無差別的措置)
第 8 回 判例研究(自由移動原則の例外)
第 9 回 判例研究(社会保障)
第 10 回 判例研究(会社の自由移動)
第 11 回 判例研究(連合市民の自由移動①)
第 12 回 判例研究(連合市民の自由移動②)
第 13 回 判例研究(家族の移動・滞在①)
第 14 回 判例研究(家族の移動・滞在②)
第 15 回 総括
授業形態/Type of Class
演習科目
授業外における学習/Independent Study Outside of Class
各回の報告担当者は報告資料を作成し、それ以外の者は議論に備えて判例等を事前に読んでおくことが求めら
れる。
教科書・教材/Textbooks
教科書は指定しない。
参考文献/Reference
初回講義時に紹介する。
成績評価/Grading Policy
平常点(30%)、報告(40%)、判例評釈/レポート(30%)により評価する。
EU 科目名:Economic History
/ 開講大学での科目名:経済史
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
佐藤 治子
2 単位
2 学期
国際公共政策研究科
授業の目的と概要/Course Objective
This course will be looking at issues of identity and how they influence foreign policy thinking
of states, relations between states, and also agenda-setting in the arena of international
politics. Some forms of identity that will be considered are national identity (nationalism),
ethnic identity, religious identity and other forms of 'group identity' as they feature in
particular contentious diplomatic relations (such as Japan-China relations) or at a wider stage of
international politics.
学習目標/Learning Goals
The purpose of this course is to offer students a way to understand international relations that
is different from the conventional state-centric view of it as "balance of power" or power
relations between sovereign states and to be able to identify the dynamic relationship between
state and society as a factor in influencing international relations.
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
There are no prerequisites for this course, however student are expected to read for each class
(reading assignment will be provided at the beginning). However the following would be helpful:
basic understanding of international relations and/or political theory and/or political
philosophy; an understanding of at least one of the following region's international politics and
history: Europe, Northeast Asia, Southeast Asia, and the Middle East. One requirement is that the
student have a reasonable command of the English language.
特記事項/Special Note
A detailed schedule of the lectures and list of readings for discussion in each class will be
provided separately on the first day of class.
授業計画/Class Plan
In every class, readings will be provided for discussion for the following class.
Week 1: Introduction
Week 2: Who are you? What are “we”? The Manichean world.
How we define ourselves as individuals or in groups?
Week 3: Contemplating the “Other”
Whether as an individual or as a country, the identification of the ‘Other’ is a factor that
determines the character of relationships that occur between humans, societies or countries. Human
relations and ‘international’ relations are ‘relational’, and our perception of the ‘Other’
can determine the quality of relationships.
Week 4: Nation-states revisited: the ultimate collective identity worth dying for?
Nation-state making is arguably one of the most powerful political exercises pursued in the modern
era, and nationalism arose from and enhanced the notion of the primacy of the nation; states have
been driven to preserve, protect and promote ‘national’ interests; and, major wars have
primarily been waged and fought between nation-states.
David Cannadine, The Undivided Past: History Beyond Our Differences (London: Penguin Books,
2013), Introduction and Chapter 2 “Nations”, pp. 53-92.
Benedict Anderson, Imagined Communities: Reflections on the Origin and Spread of Nationalism
(Revised Edition), (London: Verso 1983, 1991), Introduction, Chapters 2 & 3, pp. 1-46; Chapters 68: “Official Nationalism and Imperialism”; “The Last Wave”; “Patriotism and Racism”, pp.83154.
Tzvetan Todorov, The Fear of Barbarians: Beyond the Clash of Civilizations (London: Polity Press,
2010), Chapter 2, “Collective Identities, pp. 52-85.
William Bloom, Personal Identity, National Identity and International Relations (Cambridge:
Cambridge University Press, 1990, 1993), Chapter 3, “Nation Building”, pp. 54-75.
E. J. Hobsbawn, Nations and Nationalism since 1780, pp. 14-45; 101-130.
Week 5: Clash of Civilisations?: Or West versus the Rest?
Ever since the publication of Samuel Huntington’s eponymous article, much attention has been paid
to civilizational differences/divides to explain and to understand conflicts around the world,
especially in the United States.
Week 6: Identity, territoriality and geopolitics
Territorial disputes are an area rich in issues of identity because they are often deeply rooted
in the history (modern or ancient) of area and the genealogy of the various ‘claimants’.
Week 7: Discussion or Special Lecture
Week 8: Liberty Lost: Fascism, Nazism and Totalitarianism
Week 9: Discussion
Week 10: History and Identity I
Week 11: History and Identity II
Week 12: Values and politics: Clash of civilizations in my country?
Week 13: Yasukuni Controversy: A Case of Identity Politics
Week 14 & 15: Student Presentations
授業形態/Type of Class
Experimental Subject
授業外における学習/Independent Study Outside of Class
Students will be required to make a presentation on any topic approved by the instructor. As such,
they are expected to read materials that are not on the required reading list on the syllabus.
教科書・教材/Textbooks
There is no set textbook for this course. However, a reading list will be provided with the
lecture schedule, and readings will be provided throughout the course. For background reading,
students are encouraged to read David Cannadine, "Undivided Past", Penguin Books, 2014.
参考文献/Reference
Other references will be provided together with the reading list as 'further readings'.
成績評価/Grading Policy
40 percent: Final paper
30 percent: Short presentation
30 percent: participation in class discussions
コメント/Other Remarks
This course is conducted in English. For Japanese students who wish to take this course the final
paper can be written in Japanese upon consultation with the lecturer.
EU 科目名:Lectures:Theories and Cases of Democratization
/ 開講大学での科目名:特殊講義(民主化論)
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
中内 政貴
2 単位
2 学期
国際公共政策研究科
授業の目的と概要/Course Objective
冷戦後、民主主義は唯一の正当な統治原理として、ほとんど全世界を覆う規範となった。しかし、「民主化」
に関しては、東欧諸国など一部の国が成功したことを除けば、多くがその途上で混乱や武力紛争を経験し、今
日でも民主主義体制を達成したとはいえない状況にある。1990 年代の旧共産主義諸国やアフリカ諸国、2000
年代の「カラー革命」や米国主導の体制転換を経験した諸国、そして最近の「アラブの春」を経験した諸国な
ど、その例は枚挙にいとまがない。民主主義がグローバルな規範となっていく一方で、民主化の中身について
は、選挙の導入など表層的にのみ理解されている部分が大きく、民主化途上の混乱への対策も極めて不十分な
ままである。民主化は具体的に何を指し、どうあるべきものなのだろうか?
一方で、上に挙げたような例は、民主化の動きが現在進行形で続いていることも示している。これらはハンチ
ントン教授が「第三の波」と名づけた 1970 年代から続く民主化の延長線上にある現象なのだろうか?そうで
はないとすれば、今日の民主化の背景には何があり、何を特徴としているのだろうか?本講義では、民主化に
関するこれまでの議論を俯瞰し、また 1990 年代から現在に至る事例を通して、その問題点を明らかにすると
ともに、民主化と民主主義のあるべき姿について議論を行う。
学習目標/Learning Goals
・民主主義と民主化の歴史を習得し、議論に応用できるようになる
・民主主義と民主化についての諸理論を理解し、現在の世界の状況を分析できるようになる
・英語で民主主義や民主化に関する議論を行えるようになる
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
特に条件はないが、積極的に英語での発表、議論に参加する姿勢が必要とされる
(英語自体のレベルは問わない)。
授業計画/Class Plan
最初の数回で、基本文献として、S.P.ハンチントン『The Third Wave: Democratization in the Late
Twentieth Century』(英文)の輪読を行い、現状に照らしてハンチントンの議論が妥当であったのかを検討
する。
次に、より最近の議論を検討し、民主化に影響を及ぼしている様々な事象について考察する。具体的には、国
際社会の介入、経済援助、国際軍事ミッション、近隣国の影響、権威主義国家の存在、人権、選挙制度の在り
方などである。
最後の数回は、事例研究を行う。「カラー革命」や「アラブの春」など最近の事例を、最新の論文を駆使して
多角的な考察を行う。
なお講義、発表、議論は可能な限り英語で実施することとし、最終回には英語によるディベートを実施する。
授業形態/Type of Class
演習科目
授業外における学習/Independent Study Outside of Class
文献・資料を事前に精読することが求められる。また発表を担当する回には、1 日前までに発表資料を作成し
提出することが求められる。
教科書・教材/Textbooks
・Samuel P. Huntington, The Third Wave: Democratization in the Late Twentieth Century, University
of Oklahoma Press, 1993
・他(講義時に適宜指示する)
参考文献/Reference
・講義時に適宜指示する
成績評価/Grading Policy
各自少なくとも 1 回の報告を英語で行うこととし、その際の内容、理解度、リサーチの程度などを中心に評価
する。ほかに、可能な限り英語で行う議論への参加を加味して総合的に評価する。なお、英語自体のレベルに
ついては評価の対象としない。
EU 科目名:Economic HistoryProject Study:Global Governance II
/ 開講大学での科目名:プロジェクト演習(グローバル・ガバナンス論II)M
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
大阪大学大学院
佐藤 治子
2 単位
2 学期
国際公共政策研究科
授業の目的と概要/Course Objective
本授業は、英国で最も権威のある研究機関の一つ、王立国際問題研究所(チャタムハウス)と連携し、グロー
バルな観点から国際政治・外交・安全保障の課題について学び、今後の政策の方向性などについてプラグマテ
ィックな観点から議論することを目的とする。その際、チャタムハウスからのからの資料や情報とともにゲス
ト講師も交えて最先端の議論を行う一方、本学の側からもチャタムハウスに日本からの論点を積極的に発信し
ていくことも目的としたい。
履修条件・受講条件/Requirement / Prerequisite
日本を取り巻くアジアの国際政治・安全保障環境の諸問題や、グローバルな視野で捉えた国際政治・安全保障
の諸問題に対し、公共政策を構想・立案・実施する観点から学ぶことへの関心。
なお、使用言語は、主に日本語と英語を併用する。チャタムハウスの専門家など外部の専門家を交えての議論
の時などは、英語を積極的に用いて議論する。授業は、ほぼ隔週で、5・6時限目を用いて実施する。
特記事項/Special Note
第 2 学期は、読売新聞寄附科目「総合安全保障論」の開講されない週に開講するので、両方の授業を取っても
らいたい。(修士課程の受講生は、両方の授業で単位を取得できる。ただし、KOAN 上では同じ時間帯に2つの
科目を登録できないため、国際公共政策研究科教務課の窓口で書面にて登録申請を行うことで登録は可能とな
る。)第 5 時限目は主にレクチャー、第 6 時限目は主にディスカションとする。
第 2 学期も、アジア・太平洋地域の情勢(日米注関係など)や中東・湾岸情勢(「イスラム国」の台頭と国際
社会の対応)、その他、グローバルか課題や安全保障の最先端の課題(創設 70 周年の国連の「いま」と国際
秩序の将来など)、世界のなかの日本外交など、国際情勢のダイナミックな動きと連動させたテーマを取り上
げる。論争的なテーマについては、賛成・反対のディベート形式での討論の練習も盛り込む。その際は、ディ
ベートのノウハウや英語での議論のポイントなども指導する。ハイレベルのゲスト・スピーカーによる講義な
ども実施する。 講義スケジュールは追って発表する。
授業形態/Type of Class
演習科目
教科書・教材/Textbooks
チャタムハウス(http://www.chathamhouse.org/)の提供する諸資料を積極的に活用するとともに、関連資料を
紹介する。
参考文献/Reference
チャタムハウス(http://www.chathamhouse.org/)の提供する諸資料を積極的に活用するとともに、関連資料を
紹介する。*受講者には、チャタムハウスの資料を閲覧できる会員専用のアクセス・コードをお知らせしま
す。
成績評価/Grading Policy
毎回の出席と授業での討論への貢献度、プラス、学期末のレポート(A4 4-5 枚程度)などを総合して評価す
る。
コメント/Other Remarks
英王立国際問題研究所(チャタムハウス)が日本の大学と連携して実施する初めての授業ですので、ぜひ参加
をし、盛り立ててください。
(d) Culture and Society Module/文化・社会科目
EU 科目名:Contemporary Cultural Policy
/ 開講大学での科目名:文化環境形成論特殊講義 1、文化環境形成論特殊講義 2
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院
藤野 一夫
2 単位
前期
国際文化学研究科
集中講義
■授業のテーマと到達目標
芸術と社会、文化と政治をめぐる複雑な関係について、主に社会科学系や芸術学の研究者の論文にもとづいて
考え、日本の芸術文化環境を改善するための手がかりをつかみたい。
■授業の概要と計画
芸術は社会の役に立つべきなのか?それとも美的自律性を貫くべきなのか?経済の活性化、都市政策(まちづ
くり)、社会問題の解決などのために芸術を利用する「道具主義」は、人類と社会の未来にとって有益なの
か、それとも危険なのか?
こうした根本的な問題を考え抜くために、ドイツの美学思想や音楽史、特に R.ワーグナーの理論的著作などを
手ががりに議論します。また内外の都市政策やアートプロジェクトの事例を紹介し、フィールドワークも行う
予定です。
■成績評価と基準
出席態度及びレポートの総合点
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
予習・復習を行うこと。
■学生へのメッセージ
教科書は高額ですので、購入できない学生にはコピーを配布します。
■教科書
友人たちへの伝言、未来の芸術作品 / 藤野一夫 : 法政大学出版局 ,2012 ,ISBN:9784588410260
■授業における使用言語
日本語
EU 科目名:Cultural Discourse
/ 開講大学での科目名:文化言説系譜論特殊講義 1、文化言説系譜論特殊講義 2
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院
石田 圭子
2 単位
前期
国際文化学研究科
■授業のテーマと到達目標
Boris Groys が書いた Art Power(『アートの力』)を扱います。Boris Groys は現在活躍している NY 在住の
美術評論家で、現在のアートに関わるアクチュアルな問題を、とくに社会との関係という点から鋭く論じてい
ます。このテクストでもまた、政治社会との関係性に焦点を当ててアートや映画などが論じられています。テ
クストは英語なので、英語が読めれば受講できます。
■授業の概要と計画
上記のボリス・グロイスのテクストに収録されている数編のエッセイをゆっくりと読んでいきます。参加者に
担当箇所を訳してもらったうえで解説を加えます。丁寧に読んで内容をしっかり理解することを目指します。
■成績評価と基準
平常点(授業への積極的参加)による
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
毎回の予定箇所を必ず読んだうえで参加してください。
■学生へのメッセージ
グロイスのテクストは論理的で簡明なので読みやすく、面白いと思います。基本的にアートについて論じたも
のですが、さほどマニアックな内容ではなく、現代社会論・文化論としても面白く読めるでしょう。
■教科書
プリントを配布します。(Boris Groys, Art Power, The MIT Press, 2013)
■授業における使用言語
日本語
■キーワード
アート、映画、美術館、政治、メディア
EU 科目名:Religion and Culture in Britain
/ 開講大学での科目名:イギリス宗教文化論特殊講義 1、イギリス宗教文化論特殊講義
2
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院
野谷 啓二
2 単位
前期
国際文化学研究科
■授業のテーマと到達目標
イギリスのキリスト教の歴史を広い意味での文化コンテキストと関連させて講義する。イギリス文化形成にキ
リスト教がどのようにかかわったか理解する。[EUIJ 科目]
■授業の概要と計画
ユダヤ教からキリスト教への発展、中世の教会、近代の国民教会、近代、現代の諸問題をキリスト教の観点か
ら考察する。
■成績評価と基準
講義の理解度チェック 50%、期末レポート 50%の総合評価。
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
毎回授業の始める前に前回の要点について理解しているかチェックします。復習を怠らないように。また理解
が不十分なまま授業が終了しないよう、質問をするようにしてください。
イングランド文化と宗教伝統 / ノーマン・サイクス : 開文社 , ,ISBN:
■授業における使用言語
日本語
EU 科目名:Culture and Society in the Slavic World
/ 開講大学での科目名:スラヴ社会文化論特殊講義 1、スラヴ社会文化論特殊講義 2
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院
青島 陽子
2 単位
前期
国際文化学研究科
■授業のテーマと到達目標
現代の国際情勢を念頭に置きながら、衝突の背後にある政治的・文化的諸問題を歴史的な観点から考察する。
とくに、ユーラシアの大帝国としてのロシア帝国・ソ連に焦点を当てる。ロシア帝国・ソ連は双方とも、その
内部に多様な諸民族を含む広域秩序を生み出しており、隣接する諸地域に大きな影響を与えてきた。とくに両
体制の崩壊は、そのたびに、地域のパワーバランスを大きく変え、地域的な秩序だけではなく、国際社会全体
の秩序のあり方を大きく変容させた。現在のロシア連邦もまた、周辺の諸国家への影響力を次第に増大させる
ことで、大国としての地位の回復をめざしつつあるが、周辺諸国との摩擦も高まり、今後の国際情勢の不安定
要因であり続けている。
本講義では、ヨーロッパの歴史的な変遷過程を念頭に置きながら、中東欧・ロシア・ユーラシア世界の地域秩
序の変容を分析する。
■授業の概要と計画
現代の国際情勢やヨーロッパ全体の歴史的発展過程を論じつつ、特に、ロシア帝国とソ連の広域秩序の構成の
仕方に焦点を当てる。とくに両者が崩壊した時の秩序の破壊と再編の様子に着目する。
ただし、聴講生の希望も聞きつつ、内容を微調整していく可能性もある。
■成績評価と基準
出席と授業での発言(30%)とレポート(70%)で評価
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
双方向的な授業を目ざします。積極的な発言・質問・返答などを期待します。毎回、分からなかった部分や疑
問に思った点を調べ、次の授業にのぞんでください。ヨーロッパ・アメリカ文化に関する他の授業を履修する
ことを勧めます。
■学生へのメッセージ
中東欧・ロシア史は、ヨーロッパの辺境の世界が西欧近代へと対応しようとしたことから生じる葛藤の歴史で
す。そこからは中東欧・ロシアの諸問題だけではなく、西欧文明それ自体の矛盾もまた見えてくると思いま
す。ヨーロッパ世界の在り方をその東端から眺め、一緒に考えてきたいと思います。
■教科書
特になし
■参考書・参考資料等
適宜指示する。
■授業における使用言語
日本語
■キーワード
ロシア、ソ連、東欧、近代、帝国、民族、宗教、ネイション
EU 科目名:Modern Social Thought
/ 開講大学での科目名:近代社会思想系譜論特殊講義 1、近代社会思想系譜論特殊講義
2
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院
廳 茂
2 単位
後期
国際文化学研究科
■授業のテーマと到達目標
この講義の目標は、社会理論とその歴史の専門的理解を深めることである。
■授業の概要と計画
社会学理論における「意味」と「行為」ならびに「システム」などの諸概念の関係を考察する。
■成績評価と基準
出席と積極的な参加、ならびに討論
80%
プレゼンテーション 20%
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
よく準備してくること
■参考書・参考資料等
参考文献は授業中に指示。
■授業における使用言語
日本語
EU 科目名:Art in Contemporary Society
/ 開講大学での科目名:現代芸術社会論特殊講義 1、現代芸術社会論特殊講義 2
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院
朝倉 三枝
2 単位
後期
国際文化学研究科
■授業のテーマと到達目標
ヨーロッパの芸術文化の特質をモードという観点から考える。本年度は、19 世紀末から 20 世紀初頭に衣服制
作を行った芸術家たちの仕事に注目する。
■授業の概要と計画
第 3 クォーターでは、Radu Stern, "Against Fashion: Clothing as Art 1850-1930"をテキストに取り上げ、
芸術家たちの試みが、現代服の創造にどのように結びついたかを考える。授業では、芸術家らが記したマニフ
ェストやテクスト、当時の雑誌・新聞記事など、一次資料の分析も併せても行う。
■成績評価と基準
平常点(授業への参加度)50%、学期末レポート 50%
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
英語やフランス語の論文・資料を扱う予定なので、それらの言語について基礎的な知識をある程度有している
ことが望ましい。
■学生へのメッセージ
授業では毎回、ディスカッションの時間も設けるので、事前に十分な準備をして授業に臨むこと。
■参考書・参考資料等
Radu Stern,"Against Fashion: Clothing as Art 1850-1930"(The MIT Press, 2003).
その他、必要に応じ、適宜、授業で紹介する。
■授業における使用言語
日本語、英語、フランス語
■キーワード
芸術、ファッション、衣服制作
EU 科目名:Media and Cultural Studies
/ 開講大学での科目名:メディア社会文化論特殊講義 1、メディア社会文化論特殊講義
2
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院
小笠原 博毅
2 単位
前期
国際文化学研究科
■授業のテーマと到達目標
テーマ:マルクス主義史的唯物論における「具体的なもの」
C.L.R.James The Black Jacobin を手がかりに、マルクス主義的思考が歴史における「具体的なもの」をどの
ように描き出してきたか、考えます。
個別具体で経験的な事実をしっかり考えるために抽象がある。
原因と結果の短絡的な因果論に溺れる現代から離脱するためのトレーニングです。
■授業の概要と計画
「具体的なもの」を考えるためのサブ・ツールとして「集合性」「個人」「方法」についての講義からはじ
め、上記のテクストをゆっくり読み進んでいきます。
■成績評価と基準
参加と理解および学期末課題
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
英文を読み議論することを厭わず、むしろ当たり前だと思えるような学生の参加を
■学生へのメッセージ
チャレンジしないとわざわざ大学院まで来た意味ないよ
■教科書
初回講義時に指定
The Black Jacobin-Toussant L'Ouverture and the San Domingo Revolution / C.L.R. James :
Penguin ,2001/1938 ,ISBN:978-0140299816
■参考書・参考資料等
随時紹介
■授業における使用言語
日本語もしくは英語
■キーワード
ジェームズ、「ブラック・ジャコバン」、具体的なもの
EU 科目名:Cultural Representation
/ 開講大学での科目名:表象文化系譜論特殊講義 1、表象文化系譜論特殊講義 2
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院
松家 理恵
2 単位
前期
国際文化学研究科
■授業のテーマと到達目標
イギリスおよびドイツのロマン主義の特質について、多面的により深い理解を得ることを目指す。
■授業の概要と計画
M. H. Abrams, Natural Supernaturalism: Tradition and Revolution in Romantic Literature (1971)(邦
訳『自然と超自然―ロマン主義理念の形成』)を基本テクストとして読み進めながら、その内容についての発
表とディスカッションの形式で授業を行う。
■成績評価と基準
テキストの理解、準備状況、授業への貢献をもとに平常点評価を行う。
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
毎回テクストの予習が必須です。
■教科書
Natural Supernaturalism: Tradition and Revolution in Romantic Literature / M. H. Abrams :
Norton ,1971 ,ISBN:0393006093
自然と超自然―ロマン主義理念の形成 / M. H. エイブラムズ : 平凡社 ,1993 ,ISBN:4582333095
■授業における使用言語
日本語
テキストは英語
■キーワード
Romanticism
EU 科目名:Transcultural Studies in the Ancient World
/ 開講大学での科目名:古代越境文化論特殊講義 1、古代越境文化論特殊講義 2
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院
山澤 孝至
2 単位
後期
国際文化学研究科
■授業のテーマと到達目標
古代ローマ文化の特質について、日常生活の中のさまざまな規範を手がかりに考察する。
■授業の概要と計画
最新の研究文献を参考に、毎回、ハンドアウトを作成し、それに基づいて講義を行なう。内容については、現
在検討中である。
■成績評価と基準
評価:平常点50%、レポート50%。
基準:授業への積極的参加、レポートの論理性・明晰性・表現の妥当性。
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
毎回の講義内容を各自でまとめておくこと。
■教科書
なし。
■参考書・参考資料等
必要に応じて指示する。
■授業における使用言語
日本語。
EU 科目名:Cultural Representation in France
/ 開講大学での科目名:フランス文化表象論特殊講義 1、フランス文化表象論特殊講義
2
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院
坂本 千代
2 単位
後期
国際文化学研究科
■授業のテーマと到達目標
テーマ:「傑作小説をとおしてフランス近代を考える」
フランス文学の傑作と呼ばれる小説中の女性たちの人物像や運命を考察することによって、19 世紀から 20 世
紀初頭にかけてのフランス社会の諸相と問題点を明らかにします。21 世紀の日本に生きる私たちの抱える問題
との共通点・相違点を発見し、検討しましょう。
■授業の概要と計画
取り上げる作品(予定)
1. スタンダール『赤と黒』
2. バルザック『ゴリオ爺さん』
3. デュマ・フィス『椿姫』
4. モーパッサン『ベラミ』『野あそび』
■成績評価と基準
平常点(出席、授業の予習、授業への貢献度など):50 点
期末レポート:50 点
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
講義中に挙げる参考書等を読んで復習してください。フランス語を履修していなくても大丈夫です。
■学生へのメッセージ
学期最初の 2 回の講義が休講(あとで補講)になる可能性があります。講義の内容などをあらかじめ知りたい
方は、夏休み前ごろにメールなどで坂本にお尋ねください。
■教科書
プリント配布
■授業における使用言語
日本語
■キーワード
フランス文学
EU 科目名:Art in Cultural Formation
/ 開講大学での科目名:芸術文化共生論特殊講義 1、芸術文化共生論特殊講義 2
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院
岩本 和子
2 単位
後期
国際文化学研究科
■授業のテーマと到達目標
芸術活動とそれを支える制度の形成過程や諸現象、社会との関わりについて深く理解することをめざします。
■授業の概要と計画
ヨーロッパ(特にフランスと、その比較における各国・各地域:ベルギーなど)の芸術文化政策や言語政策に
ついて、歴史的背景や制度の変遷をたどり、また関連する具体的な芸術作品(主に言語芸術)を紹介、検討し
ます。今回は主に 19 世紀から現代のパリとブリュッセルの芸術活動や文化政策を、フランス語圏の中心と周
縁という観点から分析、考察し、議論したいと思います。
■成績評価と基準
授業への参加・議論への貢献:50%
期末レポート:50%
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
少人数の講義なので、常に質問やコメントを受けつつ進めたい。そのためにも、テーマに関するある程度の予
習をしておくこと。また各自の研究テーマの視点からの補足的説明や議論も積極的にしてほしい。
■学生へのメッセージ
補助的活動として行う講演会、展覧会・舞台芸術・映画鑑賞などにも参加してください。またヨーロッパでの
現地調査実施や留学も積極的にめざしてください。
■教科書
授業中に適宜指示する。
■授業における使用言語
日本語
■キーワード
言語芸術 芸術文化政策 ヨーロッパ フランス ベルギー
EU 科目名:Modern Economic Thought
/ 開講大学での科目名:近代経済思想系譜論特殊講義 1、近代経済思想系譜論特殊講義
2
大学・研究科
担当教員
単位数
開講区分
神戸大学大学院
市田 良彦
2 単位
後期
国際文化学研究科
■授業のテーマと到達目標
「現代思想と政治」という大きなテーマのもと、参加者の関心に合わせて個別課題を設定しながら、今日「政
治的なもの」とはなにかを探ります。特に格差や貧困など「経済問題」との関連に焦点を当てながら、「政治
的主体」の問題を考えます。
■授業の概要と計画
各自の修士課程における研究テーマと、授業のテーマの接点を探ることがまず第一歩です。そこから、各自に
読んでもらう文献を決め、それについて発表してもらいながら、全員で討論します。
■成績評価と基準
参加と発表、討論への参加。特に割合は設けません。
■履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
分かりやすいレジュメを書くよう心がけてください。また、必ず発言するようにしてください。