シンポジウム資料 - 平成27年度実験・実習技術研究会in西京

大学の技術職員組織を考える
シンポジウム
平成28年3月3日 9:30~11:30
共通教育棟1番・2番教室
平成27年度 山口大学 実験・実習技術研究会 in 西京
シンポジウム主旨
平成16年度に国立大学法人がスタートし、平成27年度には法人化の長所を生かした
改革を本格化させる第2期中期目標期間を終え、次年度からは、持続的な”競争力”
を持ち、高い付加価値を生み出す国立大学への第3期中期目標期間が始まります。
社会のニーズに対応した教育研究組織を支えるため技術職員組織の改編が進み、
または検討されており、中国・四国地区でも既に複数の大学で技術職員の全学化・
センター化が実施されています。山口大学でも、平成16年度に工学部に所属する技
術職員をもって学部での組織化が行われ、近年、全学組織化・センター化に向けて
検討が始まったところです。
一方で、技術職員組織は、次世代を担う若い技術職員の”やりがい”のある職場環
境の構築、適正な評価やキャリアパスの透明性、技術の伝承など多くの課題が潜在
しています。さらに地方大学では、技術職員組織の人的弱体化・それに伴う技術力
の停滞などの問題を抱えており、組織の全学化・センター化において先駆する大学
の経験や工夫は、すべての大学で共通して獲得したい情報です。
このような背景を鑑みて、「実験・実習技術研究会in西京」を機に、次代を担う若い技
術職員に向けた”大学の技術職員組織を考える”シンポジウムを開催します。
登場人物
• パネリスト
– 小綿
– 水野
– 丹松
– 村上
利憲氏(岩手大学)
保則氏(静岡大学)
美由紀氏(鳥取大学)
義博氏(広島大学)
• コーディネータ
–岡
征子氏(北海道大学)
• コメンテータ
– 玉岡 悟司氏(名古屋工業大学)
シンポジウムの進行について
S1
• 組織化の背景
• どのような経緯でなされたか?
• 一元化のために何をしたか?
S2
• 組織の紹介
• 人材育成,技術・業務,予算等で何が変わったか?
• プラスに働いたことは?
S3
• 抱える問題
• 組織化(改組含む)以前からの継続課題は?
• マイナスに働いたことは?
S4
• 今後のあり方
• 我々の選択
• 一元化に向けて何をすべきか?
大学・技術部の概要
大学名
岩手大
静岡大学
鳥取大学
広島大学
学部
大学院(前)
大学院(後)
技術職員数
教職員数
学生数
4学部
4研究科
2研究科
83(6)
750
5714
平成16年
理事,副学長
技術部長
技術室長
Gリーダー
運営費
学部等予算
採用
昇任・昇格
賞与査定
職員支援課
6学部
3研究科
3研究科
2研究所
81(14)
1195
10127
平成24年
理事
統括技術長
技術長
部門長
運営費
部局長裁量経費
間接経費
採用
昇任・昇格
再雇用
(特任事務)
パート職員
4学部
4研究科
4研究科
61
2235
6300
平成24年
部長(理事)
統括技術長
技術長
Gリーダー
部局経費
理事裁量経費
学長経費
その他
採用
昇任・昇格
賞与査定
再雇用(工学
部所属:工・
情部門のみ
支援)
11学部
11研究科
91(19)
3324
15200
平成16年
センター長
技術統括
技術副統括
部門長
技術班長
事業費
間接経費
採用
昇任・昇格
賞与査定
学術支援Gr
(総務担当)
発足年
組織
(赤:管理職)
予算
人事
事務
岩手大学技術部組織図
1部3系6室、12グループ 82名
・総括技術部長 (理事または副学長)
・技術部長(学部長等)
・技術室長(管理職6名)
管理職
工学系第一技術室長
(16名)
(工学系技術部:45名)
工学系技術部長
(工学部長)
管理職
工学系第二技術室長
(14名)
工学系技術部
運営委員会
管理職
総括技術部長
(副学長【研究担当】)
工学系第三技術室長
(15名)
技術部
運営専門委員会
グループ
リーダー
化学・生命技術
グループ
グループ
リーダー
材料機能技術
グループ
グループ
リーダー
土木・環境技術
グループ
グループ
リーダー
電気情報技術
グループ
グループ
リーダー
機械工学技術
グループ
グループ
リーダー
ものづくり技術
グループ
グループ
リーダー
機器分析技術
グループ
グループ 環境・安全管理技術
リーダー
グループ
管理職
技術部運営部会
(技術室長6名+
職員支援課課長)
企画室会議
(工学系技術部)
(室長+GL)
(農学系技術部:27名)
農学系技術部長
(農学部長)
農学系技術部
運営委員会
(情報技術部:10名)
情報技術部長
(副学長【情報統括担当】)
農学系第一技術室長
グループ
リーダー
農学生命・生物
グループ
グループ
リーダー
森林・環境
グループ
グループ
リーダー
システム運用
グループ
グループ
リーダー
システム開発
グループ
(16名)
管理職
農学系第二技術室長
(11名)
管理職
情報技術室長
(10名)
静岡大学技術部組織
14(2)人
技術部長
統括技術長
技術長
研究担当理事
管理職
管理職
部門長:教育研究支援部門
9(3)人
部門長:フィールド支援部門
10(1)人
技術部運営委員会
技術長
学部長・センター長
管理職
部門長:共同研究支援部門
10(1)人
部門長:情報支援部門
19(6)人
技術職員70人(定員)
再雇用職員13人
再雇用事務2人
技術補佐員1人
技術部総務委員会
技術部業務管理委員会
技術長
管理職
部門長:教育支援部門
10人
部門長:ものづくり地域貢献支援部門
5人
部門長:プロジェクト安全支援部門
鳥取大学技術部組織図
管理職
2名
業務調整会議
(31名)
管理職
管理職
技術部運営委員会
技術長会議
1部3部門、12グループ 61名
・技術部長 (理事)
・統括技術長、技術長(任期制:2年)
・副技術長 (置くことができる)
・グループ長 (学長命)
業務調整会議
(15名)
管理職
業務調整会議
(15名)
広島大学技術センター組織図
会
議
業務調整委員会
営
企画調整部会
運
(37名)
共通機器部門
部
門
長
技術班長
共通利用機器管理班
技術班長
放 射 線 管 理 技 術 班
技術班長
情報基盤機器管理版
(20名)
技 術 副 統 括
技 術 統 括
技術センター長
管理職
工作部門
部
門
長
技術班長
機 械 加 工 技 術 班
技術班長
ガラ ス・木材加工技術 班
技術班長
土木建築実験機器管理班
(11名)
医学系部門
部
門
技術班長
基 礎 社 会 医 学 班
技術班長
生 命 科 学 実 験 班
長
委
員
報 告 集 編 集 W G
将来構想検討WG
長
ホームページ運用WG
フィールド科学系部門
部
門
(20名)
技術班長
生 物 生 産 技 術 班
技術班長
生
長
物
科
学
班
4部門、10班 91名(契約職員を含む)
・技術センター長(教員)
・技術統括,技術副統括(2名) (任期制:2年)
・部門長,技術班長
S1:組織化の背景
大学名
岩手大
静岡大学
鳥取大学
広島大学
目的
経緯
H16の法人化に伴い、中期目標に技術部組織の
技術部として、個々に研究室、学科に所属でなく
一元化が示された。
大学全体としての機構としての組織化であり、業
トップダウン。
務の多様化への対応・適切な人員配置・人事選
考の改善・職場環境改善などが背景としてあった。
全学技術支援のため
・スキルの有効活用
・技術職員のモチベーションの確保
・待遇面の改善
H16~H21 第一期中期計画:研究支援体制の整
備と資源の有効的な配分・・・
H16:組織あり方検討
H23:技術部長会議にて全学一元化決定
全学技術支援、優れた人材確保のため
・人材、専門的スキルの全学的活用
・人材の確保と育成
・待遇改善(事務と同等に)
H16:医学部技術部組織化
H19:工学部技術部組織改編
H22:研究担当理事より一元化検討の指示
H23:設備サポート事業に併せて一元化を目指す
H24:トップダウンによる一元化
目標は, 「教育・研究を支える技術支援を,計画
的・効率的・効果的に実行する組織の確立」する
こと
H16.4:全学的な人員管理方針の下,全技術職員
は,各部局所属から新設の全学一元組織「技術
センター」に所属を変更,集約した.
その際,技術職員の行っている業務について関
係教員へのヒアリングを実施した.
S1:ポイント・キーワード
•
•
•
•
法人化
一元化
全学技術支援体制
待遇改善
S2:現組織の紹介
大学名
アピールポイント
プラスに働いたこと
岩手大
・工学系技術部、農学系技術部、情報技術部と組織
上は3技術部になっているが、学部を超えた技術支援
を行っている
・職員一人一人の把握ができ個々の管理を増すこと
が出来、職員のモチベーションもあげることが出来た
・技術部技術職員の業務管理、労務管理、予算管理
をすべて技術部に一元化したこと
・技術職員の学内での職群が明確になった
・専門員数が増えた
・6級ポストが付いた
・医学部を含む総合大学を一元化
・外部評価(組織評価)において高い評価を受けた
・従来業務を維持しながら年度計画を作成し全学的な
業務を増やしている(重点的に設備サポート支援)
・独自の採用試験(実技)を実施
・「鳥取大学技術部規程」により地位の確立が図れた
・技術職員相互の協力体制
・管理職が配置され正常な個人評価が動き出した
・年度計画、業務実績報告に一部局として記載される
ことで業務の明確化につながった
・専門員数が増えた(1→4)
・全学ニーズに合わせた支援体制を強化するため,
共通機器部門,工作部門,医学系部門,フィールド科
学系部門の構成となっている
・現在はシステムの定着・改善を行っている.
・部局をまたいだ技術支援が可能
・計画的に必要な資格の取得が可能となった
静岡大学
鳥取大学
広島大学
S2:ポイント・キーワード
•
•
•
•
業務管理、労務管理、予算管理
技術職群の確立、上位級、ポスト増
資格取得
組織の評価
部局として認められた
鳥取大学教育研究組織図(抜粋)
S3:抱える課題
大学名
岩手大
静岡大学
鳥取大学
広島大学
組織化以前からの継続課題
マイナスに働いたこと
・事務系と技術系職員の任用基準、給与基準及
び昇格基準の改善
・実情に即した組織の見直し
・組織化になじまない専門性から、専門業務部分で複
数人員での分担化等の改善が困難な状況もある.
・全学支援業務の追加による多忙化
・技術力の伸び悩み(もしくは低下)や支援の質の
低下、支援量(時間・期間)の不足が教員側から
指摘されている
・全学技術支援の方向に向かっているが、学部時代
の技術部組織を引きずっているため、業務先学部の
人員配置にアンバランスがある。
・スキルの向上、伝承方法
教員、事務職員、技術職員の意識が、学部技術部か
ら脱却できていないので、真の全学技術支援体制に
移行できないで足踏みしている。
・三つの壁(教員・事務・技術職員)
・大学内での存在価値が見えない
・部門による環境の違い
・従来から支援を受けている教員から溝を感じるとい
う意見
・マイナス面を一元化のせいにされる
・部局ごとに異なる技術職員の位置付け
・教員の技術職員専有意識の残存
・技術職員間で異なる技術支援
・技術職員間で異なる配属先の環境
・一元化についての理解がまだまだ.
・技術職員間で異なる技術支援を行っているので,明
確な評価尺度の構築ができない(モチベーションが上
がらない)
S3:ポイント・キーワード
• 意識改革(教員・事務職員・技術職員)
• 人員配置のアンバランス
• 業務の増加
S4:今後のあり方
大学名
岩手大
静岡大学
何を選んだか
・技術部としての組織一元化(学部を超えた技術
系職員の一元組織化)
・実情に即した組織の見直し
・技術のみを有するスタッフではなく、技術を有し か
つ的確に諸対応できるスキルをも有する人材
・役割を果たす上で必要な能力向上
さらなる組織改革によって、全学支援のための業務
体制の見直しを考えている
技術職員の技術者としての学内的な役割を明確にし
て、信頼される技術者集団を構築する
・トップダウンにより、まずは組織を一元化すること
・一部局としての技術職員組織体制の充実
管理職の任期制撤廃、事務担当の配置、
財源の確保、独自評価、若手職員の育成制度
・技術部の一元化の意義とメリットを広く浸透させる
・マネジメント能力を備えた技術職員の育成
・今後の方針を決定
大学への貢献度の大きい業務を優先的に行う
・10年先の人員計画を策定し,各部局に説明し理解
を求める.
・業務内容による人員の集約化.
・組織としての成果を見せる.
・マネジメントのできる人員の育成
鳥取大学
広島大学
何をすべきか
S4:ポイント・キーワード
•
•
•
•
•
組織改革
業務体制
役割
技術者集団
○○な人材
資料
• 国立大学の教職員の人数推移
国立大学の教職員の人数推移
人数
70,000
64684
60,000
教員
50,000
事務職員
40,000
技術職員
36840
27229
30,000
22677
20,000
法人化
10,000
0
7218
13274
1970
1975
1980
1985
1990
1995
2000
2005
2010
2015
引用:文部科学省 学校基本調査
年