手をつなぎ合うことが大切 は た ご 11 どころ 20 母子寡婦家庭への支援を 続ける 富谷 春子さん とみや・はるこ 大曲並木在住。 北広島市母子寡婦ニレの会の会長を 務め、市内のひとり親家庭の支援を 行っている。昨年9月、北広島市功 労者表彰を受けた。 大曲に住み続けて75年になる。大曲 歴史サークルに所属し、地区の歴史 の発掘と記録に尽力。 北広島文芸協会会員として、文芸北 広島に郷土の歴史について執筆して いる。 功労者表彰を受けた。 女手ひとつで子を育てる 母子家庭が抱える問題などにつ いて思いを話してくれた。﹁母子家 市内の母子寡婦の家族が交流し、 け合う﹁北広島市母子寡婦ニレ 庭は経済的に厳しく、子どもが高 助 校や大学に進学するのは大変なこ の会﹂ 。現在、会長を務めるのは富 とです。会では会員の子どもが高 谷春子さんだ。 校の奨学金を受けられるよう、北 昭和 年生まれ。4歳の時に元 海道母子寡婦福祉連合会に推薦を は旅籠兼食事処だった富谷家の養 しています。他にも困っているこ 女となり、北広島に移り住む。新 となど、愚痴を言い合える場にな 制中学校を卒業してすぐに農家や ればと思っています。 そうすると、 工事現場などで働いた。 代前半 良い知恵も浮かびます。手をつな で結婚するが、 歳で夫と死別。 ぎ合うことが大切なんです﹂ 。 以来、溶接などの仕事をしながら 3人の子どもを懸命に育てた。 大曲の歴史を掘り起こす 子どもたちが高校に進学するよ 富谷さんは大曲地区の歴史を掘 うになると、 代で通信制の高校 に入学。子どもに勉強を教えても り起こすことにも力を入れている。 興味を持つきっかけになったのは、 らい、働きながら卒業の資格を手 にした。 家の建て替えだった。古い家を取 昭和 年ごろ、ニレの会に入り、 り壊すときに、旅籠だった頃の宿 支援事業や研修会などに参加。子 帳や領収書、馬を買った時の保証 どもの独立後も、母子寡婦家庭へ 書など、貴重な資料が出てきた。 の支援を続けている。長年の功績 ﹁ 我が家が旅籠を営んでいた頃の が認められ、平成 年度北広島市 大曲の様子を知りたい﹂という気 29 40 27 大曲歴史講座で、大曲の昔の様子につ いて解説する富谷さん 昨年9月、北広島市功労者表彰を受賞 50 持ちが高まった。平成 年、大曲 の歴史を調べるサークルの立ち上 げに加わり、仲間と共に活動。2 月の講座では講師を務めた。サー クルの集大成として、これまでに 調査した成果を今年中に本にする 予定だ﹁ 。大曲の歴史を後世に残そ うと、さまざまな資料を集め調査 してきました。年内の実現を目指 し、会員それぞれが担当ページを まとめているところです﹂ 。 明るい笑顔で 書くことが好きな富谷さん。通 信制の高校に在学していた頃は文 芸部員だった。 ﹁日常生活の中から、 面白いことを見つけて文章にする ことが楽しいですね﹂と、ほほ笑 む。毎年、﹁文芸北広島﹂に昔の大 曲についての一文を寄せている。 過去の苦労を感じさせない明る い笑顔で語る富谷さん。これから も元気に活動する姿を見せてくれ るだろう。 15 8 − 2016.5.1 広報
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