close

Enter

Log in using OpenID

平成27年度 事業報告

embedDownload
平成27年度 事業報告
公益財団法人 公正取引協会
公正取引委員会においては,平成 27 年度において,入札談合や価格カルテル事件に
ついて積極的に摘発するとともに,大手上場企業らによる東日本大震災に係る舗装災害
復旧工事の入札談合事件について2年振りとなる刑事告発を行うなど,引き続き,独占
禁止法違反行為に対し積極的な法運用が行われている。
また,企業活動に影響があるガイドライン関係では,平成 27 年度において,流通・
取引慣行ガイドラインの一部改正(案)に対する意見募集や,知的財産ガイドラインの
一部改正などの新たな動きがみられた。
なお,平成 27 年度は,審判制度の廃止など,平成 25 年 12 月に成立した改正独占禁
止法が施行される,公正取引委員会の歴史において節目の年となったが,平成 27 年度
において,裁判所(東京地裁)に,審判制度廃止後第1号となる排除措置命令・課徴金
納付命令の取消訴訟が提起されたものはなかった。
一方,海外においても,近年,発展途上国を中心に競争法の制定が進んでおり,また,
国際カルテル事件で,我が国企業が海外競争当局に摘発されるケースも生じており,海
外に進出する企業にとって,海外の法規制や競争当局の法運用を理解することが引き続
き重要になっている。
下請法については,勧告件数自体は年々減少(平成 23 年度 18 件,同 24 年度 16 件,
同 25 年度 10 件,同 26 年度 7 件,同 27 年度 4 件)しているものの,下請代金の減額
等の行為に対し,その原状回復も含め,指導件数は年々増加傾向にある。
消費税転嫁対策特別措置法(平成 25 年 10 月 1 日施行)についても,平成 27 年度に
おいて買いたたき事案を中心に 13 件の勧告が行われるなど,依然として転嫁拒否行為
に対し厳正な執行が行われている。
景品表示法については,平成 26 年の改正により,措置命令権限が都道府県知事にも
付与されたところ,平成 27 年度中に3県(埼玉,岐阜,広島)において措置命令が出
されるなど新たな動きがあった。
以上のような状況の下で,当協会は,平成 27 年度において,以下のとおり調査研究,
競争政策等の普及・啓発,出版事業等に取り組んだ。
1
第1 公益目的事業
1 調査研究事業
(1)研究会の開催
競争政策に関する専門の研究会として,以下のとおり開催した。
研究会名
独占禁止法研究会
独禁法事例研究
外国競争法研究会
講師・座長
甲南大学法科大学院 根岸哲教授
東京大学 白石忠志教授
東京大学 松下満雄名誉教授
回数
10 回
10 回
11 回
参加者数
17 名
32 名
17 名
(2)横田正俊記念賞
競争法について若手研究者の研究活動を助成し,研究水準の向上に資する目的
で設けられている横田正俊記念賞について,選考委員会において選考を行った結
果,以下の論文に授与した。
受 賞 者
早川雄一郎 氏
京都大学大学院
法学研究科特定助教
平成 28 年 3 月 3 日
選考会実施
横田正俊記念賞
(第 31 回)
業 績
論題:「競争者排除型行為規制の
目的と構造(一)~(六・完)―忠
誠リベート規制をめぐる欧州
の変遷と米欧の相違を手がか
りに―」及びこのテーマに関連
する事例研究(
「EU の Intel 事
件」公正取引 773 号 66 頁ほか 3
点)
2 競争政策等の普及・啓発事業
(1)定期講座等の開催
競争政策等の普及・啓発を図るため,独占禁止法,下請法及び景品表示法の講
座(定期講座・特別講座)を開催した。
平成 27 年度の参加者の状況は,下表のとおりである。
[定期講座]
講 座 名
独占禁止法入門講座
(2日 12 時間)
独占禁止法実務講座
(2日 12 時間)
下請法入門講座
(1日4時間)
下請法実務講座
(1日4時間)
景品表示法実務講座(前期)(1日4時間)
景品表示法実務講座(後期)(1日4時間)
合
注1:東京,大阪
計
開催場所
2か所(注1)
2か所(注1)
7か所(注2)
7か所(注2)
2か所(注1)
2か所(注1)
―
注2:東京3,名古屋,大阪,広島,福岡
2
参加者数(対前年度比)
130 名
(110%)
107 名
(70%)
895 名
(116%)
992 名
(119%)
291 名
(122%)
240 名
(95%)
2,655 名
(112%)
[特別講座]
※印は平成 27 年度に新規開催した講座
講 座 名
独占禁止法実務講座
講 師
公取委元事務総長
矢部丈太郎 氏
米国・EU等海外競争法講座
講師は随時
競争法実務家養成コース
講師は随時
※知的財産関係法令講座
平山賢太郎 弁護士
優越的地位ガイドライン解説講座
長澤哲也 弁護士
流通取引慣行ガイドライン解説講座 多田敏明 弁護士
新興国競争法講座(グループ1)
講師は随時
新興国競争法講座(グループ2)
講師は随時
新興国競争法講座(グループ3)
講師は随時
消費者法講座
講師は随時
※不正競争防止法関係法令講座
植村幸也 弁護士
下請法研究会(参加者は法人企業)
講師は随時
開催回数
12 回
5回
5回
3回
2回
2回
4回
4回
4回
3回
2回
5回
参加者数
19 名
27 名
18 名
14 名
14 名
33 名
16 名
14 名
17 名
31 名
13 名
15 社
注.
「新興国競争法講座」は,平成 26 年度は 5 回の講座(参加者 22 名)であったところ,平成 27 年度
は新興国の地域を広げ 12 回の講座とし,より参加し易いものとするため,3 グループ(地区)に分け,
特定の 1 グループ(各 4 回)のみの受講も参加可能にした(全体の参加者延べ 47 名)
。
(2)講演会,説明会等の開催
平成 27 年度において,以下の講演会を開催した。
講 演 会 名
開催場所
参加者数(対前年度比)
独占禁止法相談事例解説講演会(2時間)
2か所
97 名
(59%)
(東京,大阪)
講師:公取委 取引部 相談指導室
室長 松本 博明 氏
独占禁止法違反事件解説講演会(4時間)
2か所
152 名
(94%)
(東京,
大阪)
講師:弁護士 志田 至朗 氏
弁護士 内田 清人 氏
景品表示法課徴金制度解説講演会(2時間) 1か所
42 名
―
(協会会議室)
講師:消費者庁 表示対策課
景品・表示調整官 原山 康彦 氏
弁護士 植村幸也 氏
(3)独占禁止法コンプライアンスへの支援
独占禁止法,下請法等の関係法律についての法律相談に応じ,必要な助言を行
った。また,法令遵守マニュアルの作成等についての相談に応じた。
(4)社内研修会等への講師派遣
企業,事業者団体等からの要請に応じ,社内研修会等へ講師の派遣を行った。
3
派 遣 先
事 業 者
事業者団体
そ の 他
計
派遣回数(対前年度比)
72 回
(62%)
20 回
(69%)
6回
(100%)
98 回
(65%)
回 数
76 回
19 回
7回
102 回(注1)
独占禁止法関係
下 請 法 関 係
景品表示法関係
計
参加者数(注2)
6,390 名
1,320 名
630 名
8,340 名
(注)1 同一の研修会において複数の法律について研修を行うことがあるため,上記の派遣
の合計回数と一致しない。
2 延べ人数である。
(5)資料閲覧室の充実
平成 27 年度中に刊行された,経済法や競争政策及びそれらの関連分野に関する
国内外の文献(書籍・雑誌)を網羅的に収集し,閲覧に供した。また,各企業,
団体が策定した,コンプライアンスに関するマニュアルや指針等について収集・
整理を進め,公開可能なものを展示して閲覧に供した。
蔵書リストについて,ホームページに公開した。
(6)ホームページによる情報提供
独占禁止法,下請法及び景品表示法の運用状況や競争政策に関する動向(海外を
含む。
)について情報提供を行った。また,当協会で開催の競争政策に関する研究
会の議事概要を随時提供した。
第2 収益事業等
1 出版事業
(1)月刊機関誌「公正取引」を発行した。
ア 平成 27 年度の発行状況は,以下のとおりである。
特 集
平成 27 年
4 月号
競争政策と公的再生支援の在り方
5 月号
独占禁止法におけるコンプライアンス・プログラム
6 月号
7 月号
「流通・取引慣行に関する独占禁止法上の指針」の一部
改正について
刑法と独占禁止法
8 月号
独占禁止法違反事件の動向
4
平成 28 年
イ
9 月号
最近の企業結合規制の動向
10 月号
新興国等の競争政策の動向
11 月号
優越的地位濫用規制
12 月号
米国・欧州における競争政策の動向
1 月号
2016年公正取引委員会の課題
2 月号
最近の競争法関連判決等について
3 月号
改正景品表示法-課徴金制度導入を中心に-
「公正取引」の電子サービスの提供(提携先顧客向け)
提携している法律関連情報の提供会社に対し,
「公正取引」の記事データを提
供した。
(2)公正取引委員会編集の独占禁止法関係書籍の発行
ア
公正取引委員会年次報告(平成 27 年版)を発行した(平成 27 年 11 月 30 日:
1350 部)
。
イ
公正取引委員会審決集第 60 巻(平成 27 年 4 月 10 日:350 部)及び第 61 巻
(平成 28 年 3 月 25 日:350 部)を発行した。
ウ
独占禁止法関係法令集 (平成 27 年版)を発行した(平成 27 年 7 月 10 日:
2200 部)
。
(3)ガイドブック改訂版の発行
平成 27 年度の発行状況は,以下のとおりである。
ガイドブック
独占禁止法ガイドブック
入札談合と独占禁止法
下請法ガイドブック
改訂年月
平成 27 年 5月
平成 27 年 5月
平成 27 年 8月
発行部数
6000 部
7000 部
6000 部
(4)「下請法関係資料」を発行した(隔月)。
2 会員サービス
(1)会員向け資料の発行
「公正取引特報」
,「速報海外ニュース」,「海外ニュース」を発行し,会員に配
布した。
5
(2)「公正取引」の電子サービスの提供(会員向け)
会員に対して,当協会のホームページからアクセスし,過去の全記事を無料で
閲覧できるサービス(公正取引 Web)を引き続き提供した。
(3)月例会員懇談会
維持会員を対象として,内外の競争政策等に関するテーマを取り上げ,平成 27
年度において,下記のとおり 11 回開催した(延べ 579 名参加)
。
開催日
4 月 28 日
5 月 20 日
6 月 24 日
7 月 15 日
9 月 29 日
テーマ
「我が国企業における外国
競争法コンプライアンスに
関する取組状況」
「流通・取引慣行ガイドライ
ンの一部改正」
「元検事の目から見た独禁
法コンプライアンス」
講
師(敬称略)
参加者数
杉山 幸成
(公取委経済取引局総務課長)
40 名
田辺 治
(公取委取引部取引企画課長)
幕田 英雄
(公取委 委員)
42 名
「公正取引委員会事務総局 山本 佐和子(公取委官房総括審議官)
幹部等による講演会」
松尾 勝
(公取委経済取引局長)
原 敏弘
(公取委取引部長)
南部 利之 (公取委官房審議官(国際))
菅久 修一 (消費者庁審議官)
「平成 26 年度の主要な企業 品川 武
結合事例」
(公取委経済取引局企業結合課長)
39 名
116 名
31 名
10 月 19 日
「最近の独占禁止法違反
事件の処理状況」
片桐 一幸
(公取委審査局管理企画課長)
33 名
11 月 25 日
「競争法の国際的な執行傾
向について―米国司法省及
び欧州委員会の実務を中心
として」
「最近の消費税転嫁対策の
取組状況」
井上 朗
(ベーカー&マッケンジー法律事務所
(外国法共同事業)弁護士)
26 名
石谷 直久
(公取委官房参事官)
22 名
1 月 12 日
「公正取引委員会の最近の
取組」
杉本 和行
(公取委 委員長)
2 月 19 日
「独占禁止法審査手続に関
する指針」
岡田 博己
(公取委審査局審査企画官)
45 名
3 月 14 日
「景品表示法への課徴金制
度の導入」
古川 昌平
(消費者庁表示対策課課長補佐)
44 名
12 月 21 日
6
141 名
第3 協会運営の整備・充実
1 会員加入の促進
会員の新規獲得に務めたところ,平成 27 年度において,14 名の加入を得た。他
方,20 名が退会した。平成 28 年3月 31 日現在の会員数は,維持会員 163 名,
普通会員 417 名,特別会員 45 名,計 625 名である。
[会員数の推移]
維持会員
普通会員
特別会員
会 員 数
平成 24 年 3 月
平成 25 年 3 月
平成 26 年 3 月
平成 27 年 3 月
平成 28 年 3 月
165 名
441 名
46 名
652 名
169 名
427 名
49 名
645 名
170 名
424 名
48 名
642 名
167 名
418 名
46 名
631 名
163 名
417 名
45 名
625 名
2 評議員会・理事会等
(1)評議員会
・定時評議員会
平成 27 年6月 16 日(11 時 00 分~12 時 00 分),霞山会館において開催した。
出席等 決議に必要な出席評議員の数8名,出席9名,欠席6名,理事出席2
名,監事出席2名
議事
第1号議案
議事録署名人の選出
第2号議案
平成 26 年度事業報告及び附属明細書について(報告)
第3号議案
平成 26 年度計算書類(貸借対照表及び正味財産増減計算書)
及び附属明細書並びに財産目録について
第4号議案
平成 27 年度事業計画について(報告)
第5号議案
平成 27 年度正味財産増減予算ついて(報告)
第6号議案
理事の選任について
第7号議案
評議員の選任について
(いずれも了承された。
)
・臨時評議員会
評議員会の決議があったものとみなされた日
議事
第1号議案
理事の選任について
(全員から同意を得た。
)
7
平成 27 年 12 月 25 日
・臨時評議員会
評議員会の決議があったものとみなされた日
議事
第1号議案
平成 28 年3月 31 日
評議員の選任について
(全員から同意を得た。
)
(2)理事会
・第1回理事会
理事会の決議があったものとみなされた日
議事
平成 27 年5月 29 日
第1号議案
平成 26 年度事業報告及び附属明細書について
第2号議案
平成 26 年度計算書類(貸借対照表及び正味財産増減計算書)
及び附属明細書並びに財産目録について
第3号議案
公益事業実施準備資産を公益目的保有財産とすることにつ
いて
(全員から同意を得た。
)
・第2回理事会
平成 27 年6月 16 日(13 時 00 分~14 時 00 分),霞山会館において開催した。
出席等 決議に必要な出席理事の数7名,出席9名,欠席4名,監事出席2名
議事
第1号議案
会長,副会長及び常務理事の選定について
報告事項 平成 26 年度事業報告及び平成 26 年度計算書類について報告
(いずれも了承された。
)
・第3回理事会
平成 27 年 10 月 26 日(11 時 00 分~11 時 30 分),当協会会議室において開催した。
出席等 決議に必要な出席理事の数7名,出席 10 名,欠席3名,監事出席2名
議事
第1号議案
会長・常務理事の平成 27 年度上半期における職務の執行状
況について報告
(いずれも了承された。
)
・第4回理事会
理事会の決議があったとみなされた日
議事
平成 28 年3月 2 日
第1号議案 「個人番号及び特定個人情報の適正な取扱いに関する基本方
針」の制定について
第2号議案
「個人番号及び特定個人情報取扱規程」の制定について
8
第3号議案
当協会「就業規則」の改訂について
(いずれも了承された。
)
・第5回理事会
平成 28 年3月 17 日(11 時 00 分~11 時 30 分),当協会会議室において開催した。
出席等 決議に必要な出席理事の数7名,出席 10 名,欠席3名,監事出席2名
議事
第1号議案
平成 28 年度事業計画(案)について
第2号議案
平成 28 年度正味財産増減予算(案)について
第3号議案
平成 28 年度定時評議員会の招集について(案)
報告事項
平成 27 年度下半期における代表理事・常務理事の職務の執
行状況の報告
(いずれも了承された。
)
(3)普及啓発委員会
・第1回 平成 27 年 10 月 21 日(16 時 00 分~17 時 00 分),当協会会議室において
開催した。
議題
平成 27 年度上半期事業報告について
・第2回 平成 28 年3月9日(16 時 00 分~17 時 00 分),当協会会議室において開
催した。
議題
平成 28 年度事業計画(案)について
9
附属明細書について
事業報告には,
「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律施行規則」第 34 条第
3項に基づき,附属明細書に「事業報告の内容を補足する重要な事項」を記載すること
となっているところ,平成 27 年度事業報告には,当該重要な事項が存在しないので作
成しない。
平成28年5月
公益財団法人 公正取引協会
10
Author
Document
Category
Uncategorized
Views
15
File Size
503 KB
Tags
1/--pages
Report inappropriate content