WEBOFFSET WEBOFFSET - Goss International

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M
A
G
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I
N
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“両面印刷機”
生産性の再定義
従来の方法を
変える
Mazzucchelli社の
取り組み
印刷自動化の
プロトタイプ
第 62 号(2008 年)
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統合された自動化が
新しい機会を生む
るかを参考として、このWeb Offset 誌の18~20頁に掲
載します。オートマチック・トランスファー機能
(Automatic Transfer™)搭載のサンデー(Sunday™)
輪転機は、4色刷りの仕事切変えで輪転機を止めること
無く12分毎に完了する事は非常に感銘を与えます。し
かし、全体の工程を管理するソフトウェアの調和こそが
本来のあるべき姿です。人間の介入無しに、統合された
機械的なシステムの中で、デジタル情報と資材が相互
間で流れます。事実上一つ一つの工程が自動化されて
その“ループ”が閉じられます。
これは専門化された作業ですが、決して特異な例では
ありません。この技術と考え方は、広範囲な応用例とし
て世界中で実用化されています。我々の顧客はこの進
歩を競争力の維持と新しい市場の開拓に推し進めます。
2008年は自動化された印刷生産の転換の年となります。
労働集約型の職人技からの脱却の変遷は我々の業界
でいつも話題になり、10年以上もの間少しずつ前進して
きました。今年は、その速度が進化的なものから革命的
なペースに切換わりました。機械的な新機軸が完全に
なり、ソフトウェアが追いついて来ました。自動化におけ
る顕著な進歩の結果は、刺激的な新しい機会を創り出
しました。ウェブオフセットの作業工程がより短い運転時
間で終わるようになり、新しい仕事の適用範囲に入り込
み、出版社、広告業者の領域にまで触手を伸ばし、新し
い価値水準で印刷の購買者になります。
印刷物が将来どの様に生産されるかを見てみると、コッ
クスターゲットメディア社で今日どの様に生産されてい
印刷の価値と強い影響力を上げる、競争力を得るため
に革新的な生産基盤に投資することは新しい考えでは
ありません。2008年における違いは、ソフトウェアによる
自動化の可能性はただ話題になるだけでなく、実現に
向かっている事です。機械的な革新は已然として不可
欠ですが、サンデー、FPS™、 M-600™ フォリア(Folia)、
オートプレート(Autoplate™)、デジレール (DigiRail™)、
オートマチック・トランスファー (Automatic Transfer)、
その他の技術に対する投資収益率はいかにそれらが自
動化された生産システムに統合されるかによって決定さ
れるでしょう。
作業の流れと事業の戦略における変化は、進化したソ
フトウェアと結びついたハイテク機器の可能性により動
かされ、今まさに進行中です。過去いつもそうであったよ
うに、ゴス インターナショナルは統合化された自動化に
対し、広範囲な約束でこの道を先導しています。オプシ
ョンであるゴス・ウェブセンター(Goss Web Center™) の
作業の流れ、信頼と生産性が高い機械的な基盤、そし
て我々の顧客と共に進める絶え間ない努力が、世界の
最も進化した、高度な処理能力のある生産システムを
開発する鍵です。
完全に自動化された、無人の印刷生産の夢は今手の届
くところにあります。ゴス・インターナショナルは最初にそ
こに到達する顧客の助けになる事に焦点を合わせてい
ます。
ゴス・インターナショナル CEO、ボブ ブラウン
第62号(2008年)
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“両面印刷機”
生産性の再定義
ドライヤー無し
枚葉用のインキと革新的なシート技術は
ドライヤー無しで、枚葉の両面印刷に匹
敵する機械の長さでコート紙に高品質印
刷が可能です。
革新的なシーター
新しいシーターの技術は、高速でシートの
パーフェクティング (Perfecting): 表わす紙が一台の印刷機械
を通過する間にその両面に印刷する事を表わす言葉です。
切断と処理をし、進歩した制御のセットオ
フしない塗布を提供します。それは輪転機
が停止する事なくいくつものスタックを印
刷できる様に機構の変更を含みます。
“パーフェクティング”の定義はその語源
を再現すると同時に、“両面刷り” に別の
が最近の認識にはない事を気づかせま
考え方を提示します。当社のM-600™ フ
す。枚葉機の技術改善とより良い両面印
ォリア輪転機は枚葉機とウェブ輪転機の
刷の能力を持つ印刷ユニット数を増やす
両方の最高技術を結合し、現在の長い
ブランケット-ブランケットの印刷は完全な
傾向は、現在は想像以上で、“パーフェク
両面印刷機の生産性を最低でも二倍に
背中合わせの見当を確保しシート全体の
ティング”の言葉に相応しいものです。多
します。この機械は競争力のある投資コ
フォーマットの利用を可能にし、枚葉の両
くの場合、その言葉は多数ユニットの枚
ストはもちろん、同等のユニットと人員で
面印刷機として非印刷部の溝部が不要
葉機の生産と深く関連しています。
これを可能にしているのです。
になります。
しかし、“パーフェクティング” の言葉には
「M-600 フォリア輪転機によって、高品質
自動刷版交換
異なった技術と異なった年代における語
な枚葉印刷の生産性と経済性が飛躍的
源があります。当初1800年代後期の米
にアップします」と ゴス・ インターナショナ
国で、初期のウェブ輪転機の運転を表現
ルの製品管理役員、ジャン-クロード・ポト
するために使われました。その直後
ラは言います。
に、The New Era が、ペンシルヴァニア
州ランカスターで最初の電動駆動の輪転
新しいM-600印刷ユニットはドライヤーを
機、ゴス・ウェブパーフェクター(Goss
使わずに高速生産が出来る、革新的な
Web Perfector) で印刷さ
新しいシーターと結合しました。新しいシ
れる最初のアメリカの新
ーターはヴィッツと共同で印刷用に独占
聞の1つになりました。
的に開発され、標準の枚葉機用のインキ
を使い、様々な重量のコート紙に印刷で
2008年のDrupaでゴス・
同時両面印刷
オートプレート(Autoplate™)全自動刷
版交換技術はどんな組合せの刷版も三
分以内で交換し、人員と印刷準備の時間
を減らします。
デジタル作業の流れ
自動化されたゴス・ウェブセンター(Web
Center™)のプリセット、クローズドルー
プの監視、調整と報告の機能は、最低限
の損紙で効率的な仕事の切換えを可能
きるシーターです。
にします。
新しいM-600フォリア輪転機はDrupaで
デジタルインキング
インターナショナルは歴史
他のゴス・インターナショナルの新製品と
平行して実演されます。展示は高品質な
ゴス・デジレール(DigiRail™)技術はイ
印刷、迅速な印刷準備、短時間の運転
ンカーの正確さを予測し、その上刷り始
においても低い損紙を強調します。主な
めの損紙低減を改善します。
特徴は次の頁に記載していますが、概要
は次の通りです:
紙のコスト低減
リール用紙からの印刷は、紙のコストを
大幅に削減できます。
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ゴスM-600フォリア輪転機
の構造
両面印刷枚葉機に代わる高生産性
紙
• 枚葉用紙に比べて紙のコストが安い
• 自動リール装着と紙継ぎオプション
• 残巻取紙の損紙低減
• 自動リール管理と追跡オプション
印刷ユニット
ゴスオートプレート(Autoplate™)
• 一回通しの両面印刷
• つかみ余白不要で700 x 1020 mm のフォーム
サイズ
• 完全な‘ポスター’体裁 (両面印刷の機構の溝
不要)
• ‘スイッチ’による 4x1, 4x2 印刷の切換え等
• 短い‘洗浄’時間 (同時にブランケット2胴)
• 全自動刷版交換
• 刷版の交換 – または様々な組合せの
刷版交換 – が3分で可能
• 人員の減少と版掛け精度の向上
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シート
構成配列
ドライヤーは不要
• モジュラー構造
• ブランケット-ブランケットの両面印
刷ユニットは8台まで、特別色機と
ニス機を含む
• 機械の長さは両面印刷の枚葉機
に匹敵する
• コート紙に印刷
• 人員と電力の節約
• 運転操作が簡単
• 増強されたヴィッツの技術
• セットオフ・アプリケーションに関す
る精巧な制御
• 完璧な紙の積重ね(高さ1.0メートル)
• 連続運転のため自動的な積重ね
交換
出力
インキング
制御と作業人員
• M-600™ で証明された性能
• 枚葉機用の標準インキと消
耗品
• オプションのデジレールデジタ
ルインキング
• 輪転作業員は2名
• 自動化されたジェイディエフ
(JDF) による作業の流れ
• プリプレスとエムアイエス (MIS)
システムにリンク
• カラーバースキャナーによる色
制御
• 一時間当たり30,000枚の両面
印刷シート出し
• 625 x 965 mm から 700 x 1020
mm 迄の三つの体裁
• つかみ用、又は両面印刷用の
溝無し
• 最大紙質250 gsm
• 枚葉機に追加される仕上げ作
業の流れに同等な物を装備で
きる
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従来の方法を変える
Mazzucchelli社の取り組み
1980年代、Mazzucchelli社はミラノを拠点として枚葉機2
台を所有する小さな印刷会社でした。Guglielmo Fiori氏
が同社を買収すると決めた時、Mazzucchelli社とイタリ
アの商業印刷の運命は変化することになり、今でも変化
し続けています。
た、‘Agostiamo per voi(私たちはあなたのために8
月に仕事をしています)’という人々の目を引く広告に
言及しました。
「(8月に仕事することは)今でもあまり一般的ではあり
ませんが、Mazzucchelli社はその先駆けとなりまし
た。これは、イタリアの印刷業界の慣習への重大で歴
Guglielmo Fiori氏はMazzucchelli社の新天地を開拓
史的な挑戦でした。」
するため、ビジネスの様々な面を改革する計画を立てま
した。彼は情熱と大胆なビジョンを持ち、現状維持を嫌
い、新たな発展の道を探しました。ハイデルベルグ社製
スピードマスター輪転機に何度も投資し、戦略的な買収
を行った結果、同社は単独で1990年代半ばまでにイタ
リア最大の枚葉オフセット印刷会社になるまで成長しま
21世紀の課題
一連の変化とビジネスベンチャーの後、現在では
Mazzucchelli社はウェブオフセット生産を専業として
います。進取的な精神と現状へのチャレンジは今でも
した。また、Mazzucchelli社はほぼ同時に、ハイデルベ
ルグ社製枚葉8色/4+4スピードマスターを据付けたイタ
リア初の平版印刷会社になりました。
枚葉機印刷会社として創業したにも関わらず、Fiori氏
はより大規模な生産の機会が必要だと認識したた
サンデー5000輪転機で、当社の
可能性が大きく広がります。
め、Mazzucchelli社は迅速にウェブ印刷へ投資を始め
ました。多ページの大量印刷には高い生産性が必要だ
ったので、ほとんどの競合会社が提供できないフルサ
ービスを行うため、かつて枚葉平版印刷を専業としてい
た同社は、総合的で現代的なウェブオフセット技術を持
つことになりました。
「当時、Fiori氏の販売へのアプローチは非常にユニー
クでした」とイタリアのゴス商業印刷輪転機システムの
総代理店で、Fiori氏がMazzucchelli社に就任時のサ
プライヤーであるMacchingraf SpA社ウェブシステム
部門ジェネラルマネージャー、Francesco Rapisardi氏
は思い出します。「販売チームは、顧客から声がかかる
のを待たずに積極的に顧客訪問しました。彼は販売担
当者全員のアプローチとイメージに関心を持ち、皆に一
貫したプロフェッショナルなアプローチと外見をとるよう
に言いました。」
「また、彼はマーケティングにとても注意を払いました。
彼がCorriere della Sera紙に掲載した広告は、いまだ
に伝説的です」とRapisardi氏はMazzucchelli 社が日
刊全国紙のブロードシート2ページに掲載し
Mazzucchelli社
Pierluigi Guerini氏
第62号(2008年)
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高品質
‘品質’という言葉は、Guerini氏との会話で何度も取り
上げられ、投資に不可欠なものとして認識されていま
す。「だからこそ、当社はゴスの技術を選んだのです。我
々はギャップレス・テクノロジーを知っており、信頼してい
ます。更に、当社のお客様もこの技術を信頼していま
す。」とGuerini氏は説明します。
48頁および62頁印刷用のゴス・サンデー4000輪転機
は、ミラノ近郊のセリアーテ工場で既に稼動中で
す。Mazzucchelli社はギャップレス・テクノロジーに精通
しており、雑誌やカタログ、通販、スーパーの折り込み広
告、ちらし等、様々な製品を印刷しています。この技術を
使うことで、Mazzucchelli社の年間総売上高は9000万
ユーロを超えました。
実際、サンデー5000輪転機を新たに開発する上で、全
関係者が信頼していたのがギャップレス技術です。従来
のウェブオフセット輪転機では、ブランケット胴のギャッ
プが機械上で振動と変動を起こし、機械スピードや印刷
品質、走行紙の紙幅に対して制限を加えます。走行紙と
ブランケット胴の幅が広くなれば、これらの変動もより顕
著になります。
Mazzucchelli社 社主
Guglielmo Fiori氏
同社の特徴ですが、Fiori氏は現在、ビジネスで、より戦
略的な役割を果たしています。彼が選任した経営陣は
この哲学を持ち続けており、差別化したサービスを提供
する新たな方法を探しています。最近では、世界初の
96頁印刷用ウェブオフセット輪転機であるゴス・サンデ
ー5000 (Goss® Sunday™ 5000) の据付けを決定した
ことが、同社の方針を示す好例です。
紙幅2860mm (112インチ) のサンデー輪転機の発注を
決めたことについて、Mazzucchelli社の役
員、Pierluigi Guerini氏は「今回の据付け決定は当社
の積極的な姿勢を示すもので、市場でイニシアチブを取
る準備となるものです」とコメントしました。「印刷会社は
今でも非常に大きなプレッシャーの下で、重要な契約を
とるためにほとんど原価で受注することがよくあります。
顧客は市場で絶対権を握っており、短納期で新しく異な
る製品を要求します。これは業界にとって好ましく、競争
力があるように見えますが、印刷会社にとっては非常に
危険で、品質やサービス、ひいては今後の印刷全体を
も危険に晒します。」
「サンデー5000輪転機は、顧客のロイヤルティ確保と、
当社が新しい市場を見つける一助となるでしょう。また、
この新しい輪転機で当社を特徴づけて、高品質が確保
できるようになります。」
「ギャップレス・テクノロジーの優れている点は、ギャップ
を除去できるだけでなく、振動や、ショック目、ダブリ、ば
たつき等の印刷上の問題点も解決できることです」とゴ
ス・インターナショナルの製品管理担当役員のジャン-ク
ロード・ポトラは説明します。「ギャップが生じないので、
サンデー輪転機ではより高度の印刷品質が確保でき、
速度が上がり、紙幅が広くなってもその品質を維持でき
ます。」
ポトラによれば、ギャップレス・ブランケットは耐久性もあ
り、パッキングなしに通常のブランケットよりも迅速に交
換できます。更に、ギャップレス・ブランケットによってグ
ラビアの代替になってきており、より早く効率的なジョブ
変更ができるので、経済的な利点を得られるだけでなく、
高い印刷品質と生産性の面でもグラビアに匹敵します。
ヨーロッパ全土に向けて
Guerini氏によれば、サンデー5000輪転機を選択した
のは、今後5~10年での成長を見込んだ商業上の決定
によるものです。「96頁印刷用輪転機は主に国際市場
を対象としています。現在、当社の販売額における輸出
の占める割合は約30%で、主にスカンジナビアやフラン
ス、英国向けです。我々は60%まで引き上げたいと思っ
ています。外国市場と違い、国内市場は多ページ印刷
機が主です。イタリアでは27台の多ページ印刷機(64
~72ページ)があり、大型の商業チェーンやスーパーマ
ーケット向けの大量生産が大部分ですが、ヨーロッパ全
… 16ページに続く
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サンシャイン・メディア社が
中国で急成長
中国で工業の発展著しい南部の省都、広州の中心地から約25KM離れた場所に新しいハイテク商業地域が登場しま
した。広東省の景観を形作る多くの工業地帯と同じように、ここも地平線まで見渡す限り続いているように見えます。
広東科学技術工業団地の中に、中国の
中国で新会社が続々と設立していた頃、
す。欧陽氏は1989年にフィナンシャルプ
金融・製造を利用し、強力な会社を作ろ
同社は主要株主で地域最大の新聞社、
ランナーとして広州日報に就職し、2000
うとしているサンシャイン・メディア社があ
広州日報プレスグループと提携し、自信
年に副ジェネラル・マネージャーに昇格し
ります。
に満ちていました。58年の歴史をもつ主
ました。サンシャイン・メディア社 の設立
要紙の広州日報を印刷する同社
につながる印刷・包装会社の買収を行っ
印刷、放送、そしてマルチメディアの複合
は、1996年に中国初のプレスグループと
たとき、欧陽氏は同社に転職しました。こ
企業で、広州日報グループの子会社で
して設立され、パイオニアとなりました。
の戦略を「より多くのビジネスの機会を得
あるGuangdong China Sunshine Media
また、初めて4頁フォーマットから脱却し、
る方法です。広州日報プレスグループ
社は、競合他社との差別化を図る第一
要求の多い広告主にデザインとカラー印
は、顧客に新しい機会を提供し、リーダ
歩を踏み出しました。昨年11月に、深圳
刷でアピールしました。設立後10年を経
ーの地位を固め、巨大メディアになるとい
証券取引所へ上場が認められた最初の
て、同グループの年間広告収入は2億5
うビジョンを持っています」と欧陽氏は説
新聞社になり、起債額は7億人民元で、
千米ドルになり、主要紙の購読者数は
明します。
売買開始日には、株価が200%以上も上
150万人を超えました。
昇しました。
総売り上げ4,200万米ドルのうち、利益
サンシャイン社の副ジェネラル・マネージ
が1,000万米ドルを占めるサンシャイン・
ャー、欧陽錫明氏は、サンシャイン・メデ
メディア社の事業は新聞印刷、インター
写真上: サンシャイン・メディア社
ィア社が草分け的な存在であることを良く
ネット、商業包装の3分野で、合わせて
副ジェネラル・マネージャー、
わかっています。彼は「伝統的な新聞グ
2,000人の従業員がいます。事業の70
欧陽錫明氏
ループが拡大する試験場です」と言いま
~80%が新聞印刷で、15紙を生産して
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います。但し、子会社であるという条件の
ため、広州日報の印刷は購読数の20%
に制限されています。「現在、多くの委託
印刷で事業を広げたいと考えています。
珠江三角州は印刷業が世界で最も成長
著しい地域になりつつあり、当社はその
トップになろうとしています」と欧陽氏は
言います。
トップになるためには、目的を遂行する
能力が必要です。同社の場合、2007年
機3台、給紙部10台で構成され、同社は
末に据付られたゴス・ニュースライナ
高いレベルの自動化と柔軟性を享受して
(Newsliner®)輪転機です。この新しい
います。
4x2シャフトレス輪転機は、最高毎時
75,000部(片出し)印刷が可能で、機械
サンシャイン・メディア社が数々の点で最
構成は2:3:3ジョウフォルダー2台、給紙
初の会社であるという経歴と、市場で新
部6台、4Hiタワー4台です。96頁のブロ
たな機会を開拓したいという意思と熱望
ードシートのうち32頁をフルカラーで、残
により、「我々は成功に向かっており、生
り64頁はスポットカラーで印刷できます。
産と全体的な効率性を向上させるため
に、全てを適材適所に配置しています。
「フレキシブルな機械構成により、特に当
この地域で最良の印刷会社になるという
社が力を入れている委託印刷市場で、
当社のビジョンを達成しつつあり、将来、
様々な種類の新聞を生産する機会が増
更に成長する機会を作っていきたいと思
えます」とゴスの輪転機を知る欧陽氏は
っています」と欧陽氏は語りました。
コメントします。ゴスブランドと広州日報
は長年の付き合いがあります。「我々の
関係は、1987年のアーバナイト機から始
まりました。」その後も2台目、3台目が加
わりました。「これらの輪転機はまだ稼動
しています。妥当な価格で信頼性が高
く、広州には頼もしい代理店もあるので、
私たちは安心して眠ることができます」と
欧陽氏は言いました。
欧陽氏によると、既設機は10年以上の
耐久性があり、2005年に購入した3台の
ユニバーサル (Universal®) 輪転機は効
率性や優れたカラー印刷、高い生産性を
兼ね備えており、我々の期待に応えてく
れました。各輪転機は4Hiタワー7台、折
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ゴス・インターナショナルの
drupa 2008
小ロット化へ…
ゴス・サンデー輪転機のオプション機能であるオートマ
チック・トランスファー (Automatic Transfer™ AT™)
はノンストップ印刷を可能にします。輪転機を停止した
り減速せずに、単色刷りまたは多色刷りのジョブが変
更できます。
ゴスのワークフロー自動化機能はATプロセスを補完
し、損紙や印刷準備時間を大幅に縮小して、小ロットま
たは多種多様な製品の全く新しい領域を可能とします。
新聞生産の革新…
コンパクトな FPS™輪転機の特徴は、スライド式分割ユ
ニットや3倍幅の仕様、そしてカットオフ変更が可能なこ
とです。納入第1号機は現在、週当たり2百万部のコー
ルドセットやヒートセット、およびそれらを組合せた製
品を生産しています。
マグナム(Magnum®)輪転機は、最新の半裁型輪転
機です。最近、高品質のコールドセットおよびヒートセ
ットの印刷能力は、3フォーム・インカーやレベルシャフ
トレス駆動で向上しました。
最新型のユニライナ(Uniliner®)輪転機は、2倍幅ま
たは3倍幅のアプリケーション用に再設計され、新機
能が搭載されました。半自動式版替え機能やT90™レ
イアウトを採用した新しいコンパクトな機械構成、ゴス・
デジレール(DigiRail™)インキングを搭載して、改良
されたヒートセット/コールドセット印刷、シナプス対話
型トレーニング装置などが含まれます。
より広い紙幅へ…
世界初の紙幅2860mmのウェブオフセット輪転機サン
デー5000 (Sunday™ 5000)は、今年後半にイタリア
へ出荷されます。直径1524 mm (60インチ) の巻取紙
から消耗品、フルスピードでの正確な折り丁まで全て
の要素が、多ページ生産や新しい機会に最も適合す
るよう設計されました。
サンデー4000輪転機のギャップレス・ブランケット技術
は、優れた印刷品質を確保するために胴の振動を最
小限に抑えます。また、高度な自動化により、迅速な
印刷準備作業や損紙低減、小ロット印刷が可能です。
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印刷仕上げ工程…
ゴス・フィニッシングシステムは、高い正味生産性と優れたパーソナライズ製品を提
供します。フェラーグ社との広範なパートナーシップにより、全世界的なサポート体
制を強化しています。最新のペースセッター (Pacesetter®) A4サドルスティッチャ
ーは、フェラーグ社のブースで実演します。ゴス・マグナパック(Magnapak®)新聞
包装システムは、ゴス・インターナショナルのブースで展示されます。
全く新しい輪転機の登場…
ゴス M-600™ フォリア輪転機は、枚葉
印刷会社に、2倍の生産能力を持つ高度
な生産手段を提供します。
定評あるM-600印刷ユニットに標準的な
枚葉印刷機用のインキやVITS社と独占
的に開発されたユニークなシーター技術
を採用したこの輪転機は、ドライヤーなし
でコート紙に毎時30,000部の印刷が可
能です。この印刷機は両面刷り枚葉機と
同等ですが、投資コストや所要労力で上
回ります。
ライフタイムサポート…
ゴス・ライフタイムサポート(Lifetime
Support™)プログラムは、全てのシステ
ムの性能と寿命を最大限に活用すると
いう、全社的な哲学を反映しています。
サービスや部品、トレーニング、エンハン
スメントのオプション分野では、これらの
サービスを結集したものが、新製品の革
新と専門知識に生かされています。
自動化ワークフロー・ソリューション…
ゴス・インターナショナルは、自動化生産への移行を推進しています。新聞用および
商業用印刷アプリケーションのゴス・ウェブセンター(Web Center™)を含む機械系と
ソフトウェアの革新は、損紙や生産時間を削減します。
今では作業者の介入なしにプロセスを完了でき、デジタルデータは自動的にプリセット
やモニター、調整、リンクシステムに流れます。
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シートからウェブへの切り替え
イタリア、チンチオ社での画期的な出来事
取材: マルコ・F・ピカソ
イタリアのチンチオ・インダストリア・グラフィカ・スパ社(ベネト地域パドバ・ルビノ所在)にとって、16頁印刷
用ゴス(Goss®)M-600TM 輪転機の導入は、非常に画期的な出来事です。ゴス・ウェブ輪転技術への投
資を選択した時、チンチオ社は新しい展望への命運をかけた一歩を踏み出す決心をしました。
創立者であるロベルト・チンチオ氏は19年間印刷オペレ
アレサンドラ・チンチノ氏の説明によると、彼らの調査は
ータとして働いた後、1968年に同族会社を設立し、印刷
調子抜けするくらいに簡単なものでした。「市況を調査し
業の開始を決意しました。チンチオ氏には息子と娘が2
ました。偏狭な環境で仕事の取り組みにより深刻な競
人ずつおり、現在も積極的に会社経営に携わっていま
争に直面しました。それは仕事が少ないけれども、価格
す。子供たちは父親の事業成功に全力を投じていま
競争があるということです。外注費や、工場を稼動する
す。それは、大好きなスポーツ、ラグビーに熱中するよう
ためだけに仕事を得なければいけないというプレッシャ
なもので、若い人達の忠誠心と献身を引き出す最も効
ーを感じ続けたくありませんでした。ですから、優位にな
果的な方法のひとつです。
れるように良い品質を提供する傍ら、独自のサービスを
提供する方法を見出さなければなりませんでした。」そし
過去30年間で、典型的な熟練工の良質のスタイルと人
て、弟であるステファノ氏は「受注から発送までの納期
間関係を維持しながら、初期の熟練オペレータの仕事
を大幅に短縮しなければなりませんでした。それは、特
から産業力へと成長し、進化しました。
に長時間の印刷とボトルネックを回避することでした」と
補足しました。
狙いを定めた出資
16ページ・ウェブ輪転機への移行は自然の流れでした。
二人の兄弟が、辞めるべきか、それとも有意義な再開
ステファノ氏は、枚葉品質を備えた輪転印刷の優れた
発計画に投資すべきかを決断する時期だと同意した時
柔軟性を提案する解決策とその輪転機を説明していま
が転換期でした。それまでは、2色から4色の枚葉機へ、
す。また折り機から中綴じ又は無線とじまでのサイクル
そしてニス塗り可能な5色輪転機、そして8色カラー輪転
機へとすべてハイデルベルグ・スピードマスター機を採
用することで、着実に会社は大きく成長しました。
写真上: 社長、ロバート・チンチロ氏
第62号(2008年)
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マネージング・ディレクター、アレサンドロ・
チンチオ氏
が省略でき、次の速い始動と飛
躍的な時間の節約を可能にしま
した。
最初のウェブ輪転印刷機を導入する決定は、投資を最
目を向け始めています。「ビジネス・ネットワークを拡大
大限に生かすための事業の枠内で内部の組織変更を
しなければなりません。なぜなら、目標は現在の顧客の
伴いました。
拠点があるイタリア北部とイギリスの市場だけでなく、ロ
ーマもその1つだからです。更に当社の存在を海外へ拡
ゴスM-600 輪転印刷機の購入を最終的に決定する前、
張することを狙っています。それは、この数年で印刷の
ステファノ氏とアレッサンドロ氏はすべての考えられる機
可能性を倍増することを見込んでいるからです」とアレッ
器構成を評価するため、イタリア国内外の複数の導入
サンドロ氏はコメントしています。彼らは既にプレプレス
先を視察しなければなりませんでした。実際には、考え
部門を移転する予定のビルを近くに見つけています。
ていた機器構成と同一の輪転機を捜し出すことは不可
能に近いものでした。なぜならば、1992年の発売以
献身的な努力と成功意欲のみならず、最適な環境も整
来、M-600輪転機は継続的に開発が続けられ、新しい
っています。父親であるロベルト氏は注意深く見守り、
付属品、技術及び電子技術を採用し改良していたから
そして彼らが常に向上するように励ましています。
です。
環境に無害
ステファノ氏とアレッサンドロ氏は、全ての印刷物と印
刷準備作業で発生する損紙は管理され、そしてリサイ
クルのために圧縮されているという事実を考慮すると、
同社は環境に“無害”な会社に分類されると主張してい
ます。すべての電気エネルギーは‘ホワイト・エネルギ
ー’で、更に会社に必要なエネルギーはソーラー・パネ
ルで補っています。また、すべての溶剤は回収し再生
され、損紙は製紙工場に戻されます。
人材についても同様で、チンチオ・インダストリア・グラ
フィカ社は約100人の従業員と親密な関係を築くことに
卓越した会社です。
このウェブ輪転機への投資の後、すでに彼らは未来に
ディレクター、ステファノ・チンチオ氏
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印刷工場の
新しい検討課題
昨年5月にジョン・B・フェアファックスのルーラル・プレス・グループの地域と農業関連紙とフェ
アファックス・メディア(Fairfax Media)を再結合させた9千億円の合併は、オーストラリアとニ
ュージーランドの需要と印刷工場に新しい検討課題を提示することになりました。
この合併は、オーストラレーシア国内の地方と地域の印
刷及びオンライン・デジタルメディア会社という最大の統
合された大都市を築きました。そしてその合併後、サザ
ン・クロスのラジオ事業、テレビ番組製作局、及びディス
トリビューション・ハウスのサザン・スターの買収が続き
ました。
その時フェアファックスの最高責任者であるデイビッド・
カーク氏は、目的を「ラジオ局、フェアファックス・メディア
出版物、ウェブサイトも含めて、綿密に協力し合いそし
てお互いの優れたメディアの強みを構築すること」と明
大幅な収入の伸びにより際立つフェアファックスの2008
年前期の結果により、“成長と多様化”という企業戦略の
背景にある賢明さは、すでに表面化しつつあります。イ
ンターネットとマルチメディアが土台を崩し印刷物を減退
させる懸念に反して、フェアファックス・メディアという大手
新聞社は、メディア間の相乗効果に焦点を合わせること
で、発行部数、読者数を増やしています。そして同時に
地域と地方の出版業は安定した成長を続けています。
"© Joao Virissimo | Dreamstime.com"
ウェブ印刷の最高責任者、ボブ・ロックレイ氏
確に述べています。
第62号(2008年)
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多様性の強み
ルーラルプレス社との合併は、フェアファックス社にオー
ストラリア各州の新聞の印刷能力をもたらしました。そ
れは、日曜版と地域紙に加えてオーストラリアの日刊
紙、The Sidney Morning HeraldとメルボルンのThe
Age など主要紙の発行、及び契約により全国日刊紙
Australian Financial Reviewをどこでも印刷出来る能
力も含んでいます。
ワドンガ地域の世界で最初のゴス・ユニライナー
(Uniliner®) の4x1輪転機はさておき、フェアファックス・
メディア社の印刷能力は、オーストラリアの2大都市にあ
る全幅2倍胴の輪転印刷機に限定されていました。とこ
ろがルーラル社は、全土にわたって半裁輪転機のフル
カラー化に焦点を合わせたアップグレードが完了に近づ
いていました。
ニュー・サウス・ウェールズ州、ビクトリア州と西オースト
ラリア州の中程度の生産能力を持つ新しい印刷工場お
よびタスマニア州とキャンベラの買収したサイトに加え
て、追加のカラー・タワー機が5ヶ所の地域サイトにゴス・
コミュニティ (Community®) 輪転機に増設されました。
156の地域の題字といくつかの日刊紙に加えて、外注
の大口生産する17のオーストラリアの印刷工場の中
で、ルーラル社は多数の3ユニット・タワー機とモノ・ユニ
ットを含む25のフル・タワー機を備える世界最大のゴス・
コミュニティ輪転機ユーザーの一社です。
昨年のニュー・サウス・ウェールズ (NSW) 州の内陸に
あるワッガ・ワッガ市のリヴェリナ・メディア社の買収は、
グループに Daily Advertiser紙だけでなく、現代的なゴ
ス・コミュニティ輪転機をもたらしました。そして最近グル
ープの全国版で高齢読者向けのAustralian Senior紙
を印刷するために5タワーに増設しました。
その合併吸収は、オリミストン-ブリスバネの中心に隣接
するオーストラリアで第3番目に急成長している市-にか
つてのルーラルプレス社のアップグレード計画という新
たな緊急課題をもたらしました。そしてこの年末に新し
い128頁建印刷の新しいゴス・ユニライナー輪転機での
生産が始まります。
昨年の初めより、オルミストン工場では、フェアファックス
のシドニー日曜版Sun-Herald 紙の全ての版を印刷して
います。そこでは、多忙を極める5タワー機と折機2台の
ゴス・コミュニティ輪転機で多くの別刷り印刷を行う必要
があります。またAustralian Financial Review紙のクイ
ーンズランド州版、ルーラル社からの郊外版と農業関連
紙があります。その工場では手動又は機械の両方で折
り込む等の商業印刷の仕事を多数行っています。
ウェブ印刷の最高責任者であるボブ・ロックレイ氏は、
重要な要素は柔軟性と自動化であり、昨年そのサイト
用に注文したゴス・ユニライナー輪転機の選択は必須
だったと述べています。
「紙幅を迅速に変更出来るということは、全幅機が我々
の最終的な選択肢になります。緊急に余分な印刷能力
が必要なため、8台の半裁機より4台の全幅タワー機の
方がより良いでしょう」と付け加えています。
生産の話題
オーミストンとクライストチャーチのユニライナー機は給
紙部とユニットの両方とも輪転機中心線に対して直角の
増設されたグループ設備の統合により、常に柔軟性が
あるコミュニティのタワー機と国のあちらこちらから再配
置された輪転機が目に付きます。またワッガの輪転機
をニュー・サウス・ウエルズ(NSW)州のタムウォースに
ある新しい工場へ移設する可能があります。
ニュージーランドでは、オルミストンの輪転機と同一のク
ライストチャーチにあるもう1つの4タワー8万部/時間ゴ
ス・ユニライナーのシステムと、ウェリントン近くのペトー
ンにあるゴスT70/HT70に増設するユニライナー・タワー
機の大幅なアップグレードを行います。
配置で、各タワーの上にあるスリッターが装備されてい
ます。
ロックレイ氏は6分間の押し釦の操作で紙幅変更と高度
な全体的な自動化を装備した、同一床面輪転配置の安
全と管理の利点を次の様に言及します。「輪転機の絶
え間ない改善は設計に掛かかっています。ブロード版、
タブロイド版そして正方形のタブロイド版と4折版の仕事
への切換えと、他の紙幅へ数分で素早く変更する事が
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... 15ページの続き
できるようになります。」
色々な社内や商印の仕事を生産する上で重要な事は:
フェアファクス社が所有するウォドンガで社内と委託印
刷する1頁周のゴス・ユニライナー機は手動切換えが
できるが、大都市周辺の工場にあるゴス製でない全幅
輪転機は柔軟性がないため、狭い紙幅で運転を計画し
た時に身動きが取れなくなりました。
オーミストン向けのカットオフ 578mmゴス・ ユニライナ
ー (Uniliner®) 輪転機は、2台の2:5:5ジョー折機 – 両
方ともスティッチャー付、1台は第三折付 – それに周辺
機器として色見当装置とカットオフ制御、ブランケット洗
浄装置とスプレー湿し水装置付を装備しています。シャ
フトレスの構成はポルトガル北部のグランジャにある2
タワー輪転機とよく似ています。
「輪転機の高レベルな自動化とフェラーグ社の発送機
器でオーストラリアの工場が一番良いと信じています」
とロックレイ氏は言います。「ゴス・インターナショナルは
我々が一番好ましい解決策を持っているので、結果と
して戦略的な受注に結びついているのです。」
機会の創造
現在ニュージーランドの8ケ所のグループ印刷工場 – 4
台の全幅機と4台の半裁機 - 近代化と増大するオース
トラリア向け社内で必要があるヒートセットの容量等具
体的な要求に注意が向けられています。現在はセミコ
マーシャルの設備が一つあるだけです。
「オーストラリアでは、現在は外部業者に出しているヒ
ートセットの仕事をもっと扱える様にする事が良いでし
ょう。そして我々がどの様にそれを進めるべきか注視し
ています。我々は数字がうまく行けば出来るだけ早く話
を進めたい、つまり一番良い輪転機、ロボット装置とイ
ンラインフィニシャーを探します」とロックレイ氏は説明
します。
非常に成功したオーストラリアの半裁機ユーザーグル
ープ (以前のゴスユーザーグループ) の社長、ロックレ
イ氏は個人的開発の偉大な信者です。ルーラルプレス
社でほぼ25年の間、かつて Hawkesbury Gazette紙
を印刷していた小さな3色刷りのゴス・コミュニティ 輪転
機から始め、合併する前に印刷の工場長の経験があり
ます。彼は現在ルーラルプレス社の社長であり、フェア
ファックス・メディアのオーストラリア新聞運営部を率い
る ブライアン・ マッカーシー氏の部下です。
「合併は、グループとそこに働く人の双方に巨大な機会
を創造します。今、我々に出来ない事は何もありませ
ん」と彼は言います。
従来の方法を変える
7ページの続き
土でも大型の機械は数多くありません。当社には既に
国際セールスオフィスのネットワークがあるので、迅速
に行動できます。」
Guerini氏は、“イタリアのナンバーワン企業”となるた
めにはあらゆる品質が差別化を図るために必要だと信
じており、「印刷だけではなく、サービスの質や効率性、
経済的価値の面でも品質向上が重要」だと言います。
このため、同社では新しい販売組織のやる気を引き出
すために、新たに数多くのマネージャーを採用しました。
「我々は、勝つための解決策を市場に提示するため、技
術と人材に投資しています。目標を設定し、計画をたて
て対処し、明確な戦略でそれらを追求しなくてはなりま
せん。新しいサンデー5000輪転機は、我々の戦略の証
です。この輪転機は市場に適応した設計で、長年にわ
たる当社のパートナーであるゴス・インターナショナルと
のパートナーシップとコンサルタントの結果生まれまし
た。競合会社は心配していますが、この機械は従来の
ルールを破るでしょう。この輪転機は我々に大きな可能
性を与えてくれます」とGuerini氏は締めくくりました。
写真上: Mazzucchelli社、Pirluigi Guerini氏(左側)と
Guglielmo Fiori 氏(右側)
新しいサンデー
5000輪転機は、我
々の戦略の証で
す。
Mazzucchelli社
Pierluigi Guerini氏
第62号(2008年)
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M-600輪転機が成長戦略を促進
タイムズ・プリンター社
タイムズ・プリンターズ社は、高品質で費用効果の高い製品を世界中
に供給する為に最先端技術を利用しており、様々な意味で典型的な
現代アジアの印刷会社です。シンガポールを拠点とする社員400名の
同社は、自らをそのように認識しています。成功の秘訣‐高品質、競
争価格と納期厳守‐は特別な事ではありません、実行と投資がこの秘
訣を支え、継続した競争力の優位性と成長する機会をもたらします。
「我々の事業は、自動化、技術集約、国際
短納期を期待しています。それらの期待
化が過去5年間で急速に進み、さらに加
に応える事が、私達の投資戦略の核とな
速度を増しています。デジタル時代に競
るに違いません。」と彼は説明します。
争力を保つ為には、印刷業者が新技術に
継続的に投資する事が最も重要です」と
ゴス(Goss®)M-600™ 輪転機システム
親会社のタイムズ・パブリッシング社印刷
は10年近くの間、出版物、カタログ、ディ
部門長、ソニー・タン氏は語りました。
レクトリ、及び一般商業印刷に特化した
総合会社の投資戦略の中心にもなって
タイムズ・プリンターズ社は、米国と欧州
います。タイムズ・プリンターズ社は2007
で顧客基盤の拡大を目指しています。タ
年後半に、ゴス輪転機が100%占める同
ン氏は、それら地域の既存の顧客と見込
社工場に、7セット目のオートプレート
み顧客の需要がアジアと中東に似ている
(Autoplate®)機能付きM-600輪転機を
と述べました。
追加しました。
「世界各国の顧客は継続的により短い作
タン氏によれば、16頁印刷用M-600輪転
業時間を要求しており、さらに高い品質と
機が優れている点は、高い印刷品質と毎
日の高速運転に適した強固なデザインだ
タイムズ・プリンターズ社は、シンガポールでゴス輪転機 ということです。また、オートプレート全自
のラインナップに7番目のM-600輪転機システムを追加 動版替えシステムも版替え時間の短縮と
しました。タイムズ・プリンターズ社はタイムズ・パブリッ オペレーターの作業軽減により、印刷準
シング社の一員です。
備で明らかに利点をもたらしていると言
います。
タイムズ・パブリッシング社
印刷部門長、ソニー・タン氏
共通したM-600プラットフォームがメンテ
ナンスや運転性能で優位性を発揮してい
る一方で、更なる開発が必要不可欠だと
トが、他の輪転機メーカーと区別する源泉
タン氏は指摘しました。「制御装置やデジ
となっています」とタン氏は説明しました。
タルワークフロー・ツールと同様に、機械
性能の向上を継続的に行うというゴス・イ
ンターナショナルのコミットメントが最も重
要な魅力の一つであり、私達はM-600モ
デルに惹かれ続けています。また、ゴス・
インターナショナルの現地の技術サポー
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印刷自動化の
プロトタイプ
業界で最も定評のあるダイレクトメール会社
のコックス・ターゲット・メディア社が、バルパッ
ク・クーポンを生産するため、フロリダ州セント
ピーターズバーグに新工場の建設を決めたと
き、同社の目標は自動化と生産性の両面か
ら最良の工場を建設することでした。
21世紀における印刷生産の可能性のプロトタイプの最
新式オペレーションを、バルパックは誇らしげに「使命は
達成した」と言います。年中無休で24時間自動生産する
ことで、同社の2工場で、驚くべきことに、8.5 x 3.5インチ
(21.6 x 8.9 cm) の折り込み広告を年間520億部生産し
ています。更に、ジョブサイクルを1週間から2~3時間に
減らし、目標ロットをわずか10,000強に縮小しています。
効率を追求した設計
2億2千万ドルをかけた新工場の設計と建設は、とてつ
もなく大きな事業です。このた
杭の上に建設され、カテゴリー4のハリケーンにも耐えう
る建物は、2007年7月に完成しました。
め、北米で最大のメディア会社
の1つでアトランタを拠点とする
多くの人が世界で最も自動化が進み、総合的な印刷生
コックス・エンタープライズ社の
産工場だと賞賛するこの工場は、毎月、米国全土の数
関連会社であるコックス・ターゲ
百万世帯に郵送する青色の目立つ封筒を生産し、極め
ット・メディア社は、ゴス・インター
て高い成長を遂げている会社を象徴しています。この封
ナショナルを含む30社を製造・
筒には、地元の小売商店からウォルマートのような巨大
技術面のパートナーとしまし
チェーンまで、様々な種類のサービスや製品について
た。20エーカーの敷地への建設
の節約や特別案内を記載したクーポンが同封されてい
は2005年に開始しました。海抜
ます。この成長により、米国とカナダ全土の約200店舗
18フィートの1,400のコンクリート
のフランチャイズ・ネットワークと会社が所有・操業する8
つの市場にバルパックを送り出すことができ、今では年
間に5億2000万枚の封筒と200億枚のクーポンを発送
ゴスの機器で、当社はも
っと優れたバージョニングとタ
ーゲティングを広告主に提供
できます。
コックス・ターゲット・メディア社 デビッド・フォックス氏
しています。
単に先端機器を購入するだけでは、バルパックの印刷
メディア製品に関する野心的な計画を実施には至りま
せん。成功するには、無駄のない生産に根ざした計画
と、新しいレベルの自動化に専心することがプロセス全
体を推し進めるために必要となります。
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「機械の使用と我々が何よりも重んじる生産哲学の双
方に、当社の無駄のない製造アプローチがはっきりと現
れています。当社のオペレーションは、従来の方法と同
様、損紙低減とプロセス全体の無駄を省く方法で行わ
れています。」とコックス・ターゲット・メディア社の製造担
当バイスプレジデント、デビッド・フォックス氏は話します。
ゴス・インターナショナルは他
の輪転機メーカーよりも、技術面
の展望を提示しました。
他の輪転機でも、バルパックが求める高い処理能力で
高品質の印刷物を生産できるでしょう。しかし、これらの
重要な基準を超える別に考慮すべき要件があり、提示
コックス・ターゲット・メディア社 デビッド・フォックス氏
できたのはゴス・インターナショナルだけでした。
ャップレス・ブランケット技術が
生産工程の自動化
特徴で、損紙は大幅に削減さ
れます。
「当社はこれまで、ロット数の最大化や切り替えの最小
化といった、他の印刷会社も行っていることをやってき
「我々が調査を始めたとき、ゴ
ました。しかし、当社のビジネスの性質から、それは少
ス・インターナショナルの最大
々困難です。」とフォックス氏は言います。当社のビジネ
のセールスポイントは4色刷り
スモデルは、近隣トレードエリア (NTA) と呼ばれる各市
のオートマチック・トランスファ
場の区分を10,000世帯まで縮小できることを前提に作
ー技術でした。複数のメーカー
られています。
がオートマチック・トランスファ
ー機能を提案しましたが、ほと
当社のビジネスモデルは、近隣トレードエリア (NTA) と
呼ばれる各市場の区分を10,000世帯まで縮小できるこ
とを前提に作られています。従って、10,000世帯ごと
んどは黒の1色に限られてい
ました」とフォックス氏は説明し
ます。
に、封筒の体裁は異なります。これで、より優れたター
ゲット別、バージョン別が可能となり、広告主にとってセ
「ゴスの機械を使えば、我々は広告主に、より良いバー
ールスポイントです。
ジョンとターゲットを絞った製品を提供できます。オート
マチック・トランスファーなしには、そのような提案はでき
「10,000部というロットはかなり小さく、当社では非常に
多くのロットがあるので、各ロット間の版替え時間を最短
に抑える方法が必要でした。実は、クーポン自体はとて
もシンプルですが、その生産はとても複雑です。」
非現実的な生産プラットフォームを作る一方で、バルパ
ックはゴス・インターナショナルが新しい印刷技術を
開発中だということを知りました。オートマチック・ト
ランスファー (AT™) 技術は、ジョブの
切り替えで受ける影響を減らし
ます(実際は、ほとんど
影響がなくなります)。
ゴス・インターナショナ
ルのAT開発と、バル
パックの新工場設計の
タイミングは完璧でした。
バルパックは、紙幅78インチ、シリン
ダー周35インチのゴス・サンデー
4000 AT輪転機2台を選択しました。こ
の輪転機は、毎分2,500フィート (毎秒12.7m) で印刷
でき、画像部を最大にし、非印刷部を4mmに抑えるギ
ませんでした。当社がゴス・インターナショナルを選んだ
のは、この非常に優れた技術のためです。」
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すため、標準的なインキング装置をダイナミックなインカ
ーに替えます。
ゴス・ウェブセンター (Web Center™) ワークフロー・モジ
ュールは、輪転機とバルパックの全体的な生産制御およ
びMISシステムを統合し、前端の自動版作成・搬送シス
テムと後端のフィニッシング・配送システムを連結させま
す。フィニッシングシステムには、封筒に折り込み広告を
封入し、折り、糊付けしてインクジェットで宛名印刷を行
う、革新的な丁合ラインが含まれます。
「旧式の輪転機では、製品を印刷した後、工場内で複数
の場所で作業しなくてはなりませんでした。印刷物を工場
から出荷する前に、8~10回も様々な処理を行うこともあ
2億2千ドルかけたバルパックの施設は、世界で最も自動化と統合が進んだ印刷
工場の1つです。
りました。今では、輪転機に紙をセットすると、印刷された
クーポンを最初に触るのは消費者です。」
輪転機やプリプレス/ポストプレス機械、ソフトウェア制御
装置等の全体のオペレーションは、先端的な無駄のない
生産の好例です。
継続的なアウトプット
ゴス AT™テクノロジーに魅力があり、版替え時間の縮
小が与える影響はまぎれもない事実です。1つのNTA
バッチが4台の“奇数の”印刷ユニットで印刷されている
「全てが自動装置を通じて行われます。その結果、輪転
機から処理へのサイクルが、4日から約4時間に短縮され
ます」とフォックス氏は言います。
一方で、2台の“偶数”のユニットは印圧がオフになって
バルパックがゴス・インターナショナルを選択したのは、
おり、オペレーターは次のバッチのためにそれらを準備
最終的には先端自動化技術のサポートという1つの理由
することができます。これにより、1つの印刷ロットから次
によります。
のロットへ、12~20分毎に、即座に、そして自動的に移
ることができます。ジョブ変更のために輪転機が停止す
「ゴス・インターナショナルは他の輪転機メーカーよりも、
ることはないので、アウトプットは文字通り継続的に行
輪転機やソフトウェア等の技術面の展望を提示しました。
われます。
当社がゴスに決めたのもそのためです。なぜなら、今回
のプロジェクトは技術が必須だったからです。そして、技
「シャットダウンしてから再スタートし、刷版を掛け、刷版
術そのもの以上にサポート体制も重要で、実際、ゴス・イ
をはずし、それらを全て行うと、それだけで何十分もかか
ンターナショナルは財政面と人材の面から、この技術が
ってしまいます。ですから、効率の面から言えば、10,000
強力でお客様が満足することにコミットしてくれました」と
インプレッションを大ロット印刷するのと同じくらい違うの
フォックス氏はコメントしました。
です」とフォックス氏は言います。
ユニークなクローズドループ・カラークオリティ・コントロー
ルシステムを含むゴス・オムニコン (Omnicon™) プレス
コントロールは、オートマチック・トランスファー機能と関連
して作動します。これらの次世代型制御装置は、輪転機
を自動的にプリセット、モニター、調整、さらに無駄を減ら
www.gossinternational.com
発行: ゴス・インターナショナル コーポレーション、© Goss International Corporation Spring
2008. 記載の商標は全てゴス・インターナショナルの商標です。不許複製