さまざまな「実感」が成果。 高校生の修学旅行

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さまざまな「実感」が成果。
高校生の修学旅行
11月14日、高校2年生の修学旅行を実施しました。旅行先は九州(福岡、長崎、
佐賀、熊本、大分)です。海外への修学旅行が一般的になっている中で、聖徳では
十数年来行先を変えていません。聖徳では国際理解は日本を知ることから始まると
考え、大陸に近く、日本文化のふるさとである九州を旅することで、日本の原点を
実感してほしいと考えています。
「大きく目を開き、耳をそば立てて、六日間の感動を自分のものにし、更にそれを
そだてていけるように期待する」という学園長の願いは生徒たちに届いたのでしょ
うか。生徒にお話を聞きました。
●まずは印象に残った思い出から
「宿泊先は全て一流のホテルや旅館だったのですが、特にホテル
ニューオータニでのテーブルマナーが印象に残っています。洋食
のフルコースを体験し、知らないマナーも多くとても役立ちまし
た。料理はおいしくて得した気分でした。それから、オートロッ
クやユニットバスの入り方などの『ステイマナー』も教わったの
ですが、みんな興味深く聞いていたのでオートロックでの鍵のと
じ込みはゼロでした。」
テーブルマナーは少し緊張
「私は雲仙が印象に残っています。きれいな景色に感動したと同
時に、そこは大きな災害があってそこに住んでいた人たちの悲し
い思い出の場所である事を知りました。また、長崎原爆資料館で
は、原爆の悲惨さを知り、バスの中でガイドさんの話を聞いて私
もみんなも泣いてしまったのが印象的でした。」
「私は阿蘇山の山頂に行ったことですね。天候などいろんな条件
が揃わないと山頂には行けないそうで、聖徳の修学旅行でも山頂
に行けたのは4年ぶり。噴火口や山肌の溶岩や草千里など、どれ
も思ったよりもずっとすごい雄大な景色で、噴火の怖さも実感で
きて、実際に触れられたのは貴重な体験でした。」
平和像前で華麗にポーズ
●事前学習とその「実感」
聖徳では、実際に修学旅行に行く前に「事前
学習」を行っています。これは、行き先の事
前調査をグループごとに行い発表するもので、
生徒たちは事前に現地を知っておくことでよ
り味わい深く旅行を楽しんでもらうことを目
的としています。実際はどうなのでしょうか。
事前学習の意義と実際の旅行で得た実感につ
いて話を聞きました。
お話を聞かせてくれた生徒のみなさん。
「私は、グラバー園とオペラの蝶々夫人をレポートし
ました。何も知らないで行くより“これが本物か”と
実感できて感動も大きかったと思います。」
「私は雲仙の災害をレポートしたのですが、実際に目
の前にしてみると、本当にすごいと思った。原爆もそ
うでしたね。社会の授業で『はだしのゲン』を見て、
知っていたつもりだったのですが、実際に見たときの グループごとの事前学習レポート。
インパクトは全然違いました。それでも事前に学習し ここにも個性が出ています。
たことで感動や驚きはより深かったと思います。」
「私は阿蘇山をテーマに選び、ホームページで見てたのですが、実物はずっとすご
かった。事前学習をしていたおかげガイドさんのお話しも良く理解できて、興味を
持って見学できました。」
●もう一つの「実感」
「長崎の原爆資料館では他校の生徒とも一緒だったのですが、服装や態度を見ていると、
聖徳生は他の学校と明かに違う。普段は厳しいと感じているのですが、きちんとしてい
ることの良さを改めて実感し、『聖徳生で良かった』と思いました。先生の大変さが分
かった気がして、クラス全体も前より、真面目になった気がします。」
「私たちのクラスはけじめがあり、挨拶もできて、いつもよりきちんとしていたと思い
ます。先生から今回参加した学年の中でも特に良かったと誉められたのが、嬉しくて、
みんな泣いちゃいました。ただの旅行じゃなくて、いろんな事を実感したり考えたし、
「ちゃんとした修学旅行」だと思います。」
「旅行中はみんな、いつもよりもきちんとしていたら、いろんな場所で、他の大人の旅
行者の人が“どこの学校ですか? いい学校ね”と話しかけてくれて、嬉しかったです
ね。普段は抵抗があったりしたのですが、きちんとすることの意味や価値などを実感で
きました。また礼法を学んでいることも役立っていると思いました。礼儀はどこでも誉
められます。」
●狙いと成果(総括)
-------旅行中の態度について-------「事前指導では服装や挨拶の大切さ、その意
味などにも触れたのですが、実際には注意し
なくてもいいほど、良くできてました。語学
研修などで外国人に誉められることはよくあ
るのですが、今回は国内でも本当に良く誉め
られてました。修学旅行での行動は日常の集
大成と私たちは考えます。普段できていない
ことが、修学旅行のときだけできるはずがあ
りませんから。今回の修学旅行でもやらされ
お話を伺った本田先生
ている意識ではなく、自発的に行動できてい
たと思いますね。」
------旅行の目的とその成果について------「国際人になるというのは、まず日本のことを知ることだと思います。日本を外国人に
きちんと説明できることが第一歩だと思う。 九州には邪馬台国があったと言われ、大
陸との交流の玄関口であり、戦争被害なども含めて歴史的・文化的にも『日本の原点』
があると思います。
そして、現地の人と触れ合いを持つ中で、人間性を高めることも大切な目的です。そ
のためにも挨拶や第一印象は大切だよと教えているのですが、今回それをよく理解して
くれていたようでした。
また、いろんな体験、『本物』に関わる体験をすることで見る目を養ってもらいたい
と思います。例えばテーブルマナーにしても、ホテルニューオータニという一流の空間
で、本格的な食事をしながら学ぶなど、やはり本物を知ることの意味は大きいと思いま
す。」
高校2年生はもうしばらくすると最上級生になります。その基礎づくりに修学
旅行での経験は役立つはずです。これをきっかけに自立心が育ち、責任ある行
動ができるようになることで、下級生をリードする最上級生としての自覚が
育ったように思います。