資料2 サード・ステージ・プランと取組の成果等(案) 第1章 学研都市発の新たな文化・学術研究・産業の創造を目指して サード・ステージ・プランにおける記載事項(要約) 基本的な方向性 取組方針 1.「持続可能社会のための科 学」 (自然-人間共生のため の科学)の推進 (1) 持続可能社会の実現に貢献する研究分野の 重要性 国内でも類を見ない多様な知の集積の研究 能力や豊富な歴史文化に培われた文化力を 最大限に発揮し、持続可能な社会の実現に 貢献する研究分野の推進を図り、学研都市 全体としての総合力を強化し、求心力や中 枢性を高めていく (2) 学研都市における「持続可能社会のための科 学」 (自然一人間共生のための科学)の展開 「けいはんな持続可能社会のための科学(自然 一人間共生のための科学)推進会議」など学際 的な研究交流の場の設置、情報の発信 2.国際研究開発拠点としての 情報通信、環境、バイオ、物質・光量子、ロボ 学術研究の推進 ット等の分野はじめ多様な分野において学術 情報通信、環境、バイオ、物質・ 研究の推進 光量子、ロボット等の分野で高 度な学術研究機関が集積し、日 本や人類の末来に関わる新た 新たな学術研究機関の誘致 な学術研究や新産業の創出な どが進められており、これらの 分野をはじめ多様な分野にお いて学術研究の推進や新たな 研究機関の誘致 連合大学院の組織化の検討など、連携の動きを 加速化 関西の各大学・研究機関や産業集積地及び世界 各国の学術研究都市と緊密に連携し、学術研究 具体的な取組及び成果(主なもの) 課題認識等 ○際立った研究成果、取組みが推進されてきた ・研究機関における研究資金 【中核的研究機関】 の 獲得が 困難と の意見等 ・国際高等研究所:国内外の研究事業への情報発信、高等研カンフ もあり、今後の研究推進へ ァレンス、高等研レクチャー 他 の影響を懸念 ・RITE:CO2 回収貯留技術、エネルギー輸送技術他 ・ATR:ブレインマシンインターフェイス 他 ・NICT:多言語音声翻訳 他 ・原研 :レーザー駆動イオン加速器 他 【大学】 ・奈良先端科学技術大学院大:iPS 細胞基礎研究 他 ・京都府立大:ダチョウ卵による抗体の大量生産 他 ○持続可能社会に向けた学際的な研究交流が取り組まれた ・「けいはんなエコシティ」の取組み ・「けいはんなエコシティ推進プラン」 (H21~H26.12) ・「推進会議」 (H23.2~) (関経連、民間企業、4 大学、5 研究 機関、3 府県 8 市町他) ・ 「けいはんな e2(イイ)未来都市創造プラン」 (H25.12 策定) ○際立った研究成果が生み出された ・国際的なサイエンスシティ ・ATR:ブレインマシンインターフェイス 他 と して求 心力等 を高めて ・RITE:CO2 回収貯留技術、エネルギー輸送技術他 いくため、サントリーに続 ・NICT:200 インチ裸眼立体ディスプレイ、多言語音声翻訳 他 く研究機関の誘致。 ・原研 :レーザー駆動イオン加速器 他 ○新たな研究機関の立地が進んだ (4 機関) ・施設の閉鎖・撤退、他地域 ・同志社大:学研都市キャンパスの開校(H18.1) への移転・統合化に対する ・大阪電通大:医療福祉工学部にスポーツ健康科学科開設(H20) 対応 ・京都府立大学精華キャンパス開設(H23) ・同志社女子大:看護学部新設(H27.4 予定) ・京都大学:附属農場開校(H28.4 予定) ○「けいはんな連携大学院」が設置された。 ・情報学で世界をリードする人材育成を目指し設置 △希望者が減少し閉校(H17.12~H25.3) ○多くのプロジェクトで様々な連携が図られた ・学研都市の役割を明確にし ・脳情報通信融合分野における共同研究(ATR、NICT、大阪大学) 関西の研究拠点、大学等と 1 サード・ステージ・プランにおける記載事項(要約) 基本的な方向性 取組方針 の進展や経済の活性化に貢献 3.産学官連携による新産業の (1) 産学官連携の一層の推進 創出 「けいはんな新産業創出・交流センター」を核 産学官連携の推進体制の強化、 として、関係機関との産学官連携体制を強化 研究開発型産業施設や生産施 設の立地促進、ベンチャーをは じめとした企業の支援・育成な どを行い、新産業の創出や地域 経済の発展につなげていく事 が重要 具体的な取組及び成果(主なもの) 課題認識等 ・脳の仕組みを活かしたイノベーション創出型研究開発(ATR、島 の一層の連携 津製作所、NTT ほか) ・ICT 超高齢社会づくり推進事業 等々 ・京都スマートシティエキスポ開催(H26.3、H27.5) ○世界のサイエンスパーク等との連携が図られた ・スペイン バルセロナ市 スマートシティに関する覚書締結 (京都府、京都市 H.26~) ・スペイン マラガ市 スマートシティに関する覚書締結(京都 府 H.26~) ・ASPA(アジア・サイエンスパーク協会)加盟(H26.4~) ・中国 中関村科技園区 研究交流促進協定締結(推進機構 H17~) ・天津経済技術開発区 環境ミッション相互交流(京都府 H21~) ・大連生態科技創新城 エコシティ交流に関する覚書締結(京都府 H23~) ・広州知識城(ナレッジシティ)相互交流(京都府 H23~) ・韓国 大徳研究開発特区 交流協力宣言締結(京都府 H21~) ・台湾 新竹科学工業園区 相互交流(京都府 H20~) ○多様な分野で産官学連携が進んだ ・産官学の連携等が推進され 【知的クラスター】 研究開発から産業化・実用 ・㈱けいはんな内に本部を設置し、3 大学(奈良先端大、同志社、 化 への展 開に至 っている 電通大)をコア研究機関(H14~18) ものも多くあるが、学研全 【光医療関連】 体 として の集積 のメリッ ・光医療産業バレー研究会(企業、医療機関、大学、研究機関、支 ト を活か し新産 業創出の 援機関、自治体 H17.9~) 成 果や仕 組み等 が十分と ・光医療産業バレー創出プロジェクト(原研、文科省 H19~22) は言えない 【ロボット関連】 ・i-RooBO Network Forum(ATR 他) 【ヘルスケア関連】 ・ヘルスケア・イノベーション推進協議会(KRI 他) ・都市エリア事業<発展型>(文科省 H20~22) テーマ:ユビキタス生体計測ヘルスケアデバイス・システムの 開発) (民間企業、11 大学(内 3) 、支援機関) ・けいはんな学研都市ヘルスケア・イノベーション推進協議会(関 経連、7大学(内 3) 、産総研関西センター、2 金融機関、3 府県 他 H23.4~) ・地域イノベーション戦略支援プログラム(文科省 H23~27) テーマ:無意識生体計測&検査によるヘルスケアシステム開発 2 サード・ステージ・プランにおける記載事項(要約) 基本的な方向性 具体的な取組及び成果(主なもの) 取組方針 【バイオ関連】 ・けいはんな植物工場ネットワーク会議(H23.3~) 【エネルギー関連】 ・けいはんな環境エネルギー研究会(関西主要企業、中小企業、ベ ンチャー企業、関係自治体等 H20.4~) ・有機性廃棄物エネルギー完全転換装置に係る実証実験(経産省 H21、22) ・京都府チャレンジ 25 地域づくり事業(環境省 H22) 【エコシティ関連】 ・次世代エネルギー・社会システム実証事業(経産省 H22~26) ・推進協議会(代表京都府、8 ワーキンググループ、リーダー 6 企業・京都大学 H22.9~H27.3) ・けいはんなエコシティ推進会議(関経連、民間企業、4大学(内 2)、5 研究機関、3 府県 8 市町他 H23.2~H26.3) ・けいはんな e2(イイ)未来スクエア(H25.4~H27.6、397 団体、 4,935 人) 【その他】 ・次世代型膜モジュール技術研究組合(RITE 他) ・バイオブタノール製造技術研究組合(RITE 他) ・融合光新創生ネットワーク(原研 他) ・全国の大学のシーズを紹介する「シーズフォーラム」(H18~23 21 回) ・全国の経済連合会等と連携し、ベンチャー企業を紹介する「ニュ ースレター」を発行(H19~ 季刊)。また、それらをまとめた 「ベンチャーディレクトリー」第一集、第二集を発行 【けいはんな広域基本計画に基づく事業】 (経産省 H22~25) ・けいはんな地域産業活性化協議会(関経連、商工会、15 大学 、5 研究機関、支援機関、3 府県 8 市町他 H22.2) ・けいはんな地域グリーンイノベーション成長産業振興・発展対策 支援事業(環境・エネルギー分野(マイクロEV)、アグリバイ オ分野(植物工場等) 、組込みソフト分野) (H23~25) ・けいはんな地域グリーンイノベーション成長産業人材養成等支援 事業(H24) ・京都府立大学産学公連携研究拠点施設の整備(H23.4 開設) 道路・鉄道等のインフラ整備を生かし、東大阪、 ○特区の指定をはじめ関西における他の拠点等との連携が進んだ 大阪都心、大阪湾岸地域等との連携強化 ・関西イノベーション国際戦略総合特区指定(H23.12) ・国家戦略特区(関西圏)指定(H26.5) 3 課題認識等 サード・ステージ・プランにおける記載事項(要約) 基本的な方向性 具体的な取組及び成果(主なもの) 取組方針 (2) 研究開発型産業施設や生産施設の立地促進 試作生産機能を有する研究開発型産業施設や 研究成果を活かした生産施設等の立地促進 税制の優遇措置や低利融資制度の維持、規制緩 和も含めた地域独自の立地促進策等 (3) ベンチャーをはじめとした企業の支援・育成 オープンラボ、インキュベーションや、 「けい はんなベンチャービレッジ」 (建設中)等の施 設の整備充実 大学等による人材育成カリキュラムや研究情 報のデータベース化、交流サロン等による交流 促進 課題認識等 ・大阪産業集積地からの研究開発型業企業の進出 ・ナレッジキャピタルにおいてシンポジウムの開催 ○けいはんなオープンイノベーションセンターの開設 ・京都府が厚労省より無償譲渡(H26.4)を受けた旧私のしごと館 を活用し、けいはんなオープンイノベーションセンター(KICK) を開設(H27 より本格稼動) ○数多くの研究開発型産業施設の立地が進んだ H18.4 時点 H27.1 現在 ・学研施設 99 施設→125 施設 ・うち研究開発型産業施設 23 施設→ 58 施設 ○税制優遇措置を維持してきている ・税制が大幅に見直しされる ・ 国税の特例(法人税の特別償却等;学研税制、総合特区税制) 中で税制優遇措置の維持 ・地方税の特例(不動産取得税、固定資産税) ○都市計画等見直しにより企業立地促進につなげた ・地区計画等の見直し ○ベンチャー企業が多数生まれた ・ベンチャービレッジの建設完了、企業立地が急速に進展 ・けいはんなベンチャーセンター(31 室)入居企業の負担軽減 ・D-egg(同志社大学連携型企業家育成施設)の整備(33 室) ・京都府立大学産学公連携研究拠点施設(再掲)(植物系実験研究 棟 5 室、動物系実験研究棟 8 室、植物工場、ダチョウ卵による抗 体工学等の分野での研究拠点) ・けいはんなオープンイノベーションセンター(KICK)がスタート(H26.8) ○人材育成カリキュラムを多面的に実施した ・けいはんな地域グリーンイノベーション成長産業人材養成等支援 事業(再掲) ・地域企業人材共同育成事業「けいはんな地域EV人材育成プロジ ェクト」 (経産省H26,27) ・研究情報のデータベース化 ・けいはんな研究シーズ集 研究実態調査 ・立地機関の研究情報紹介冊子の作成 ・同志社大学 現代 GP(H17~H19) ・テーマ:けいはんな知的特区活性化のデザイン提案 ○多様な交流の場を企画・実施した。 ・サイエンスカフェ(H17.9~ 59 回開催) ・若手研究者交流会(H18.6~ 30 回開催) ・イノベーション交流会(H26.5~ 9 回開催) 4 サード・ステージ・プランにおける記載事項(要約) 基本的な方向性 4.文化拠点の高度化と新たな 文化学術研究の推進 具体的な取組及び成果(主なもの) 取組方針 (1) 文化拠点の高度化 (国立国会図書館関西館) 収蔵能力の拡大に向けて二期事業の推進 我が国におけるアジア関連情報やデジタルア ーカイブの拠点を目指した取り組み (2) 歴史文化に関する研究及び国際貢献の推進 (奈良文化財研究所) 世界有数の文化遺産保護技術を生かして、引き 続きアジアを中心に文化遺産の保存修復など による国際的な活動、国際貢献 (平城宮跡) 朱雀門、東院庭園に引き続き第一次大極殿院の 復原事業の推進 2010 年には平城遷都 1300 年記念事業を計画 アジア諸国との歴史文化ネットワークの構築 による国際交流や歴史研究の推進 (3) 人文・社会科学と自然科学の融合 文化遺産の保存活用、多言語による通信コミュ ニケーション技術、ロボット支援技術等新たな 文化学術研究の取り組みなどに続き、今後生活 環境、医療福祉、コンテンツ等、拡がりをもっ た分野で取り組み ○多様なビジネスイベントを実施した ・けいはんなビジネスメッセを開催(H18~ 9 回開催) ・けいはんな発のものづくり中小企業のグローバルビジネスモデル への支援(海外見本市への出展支援(H23) ) ・京都・学研都市のアクティブ企業展を開催(H26.11) ◯シーズ・ニーズマッチングを推進 ・オープンイノベーション・ソリューションサイトの開設とその活 用等による幅広いマッチングの推進(H25~) ○国会図書館関西館 2 期施設整備を推進中 ・収蔵能力 500 万冊(計画) ・アジア情報室の設置(図書約 30 万冊、約 7,500 タイトルの雑誌、 新聞他) ・電子図書館化を推進 200 万冊超デジタル化 ○歴史文化に関する国際的な学術共同研究を推進 ・奈良文化財研究所において、中国、韓国、カンボジアの研究機関 等と学術共同研究を推進 ○平城遷都 1300 年記念事業が成功した ・平城宮跡第一次大極殿院の復原事業が遷都 1300 年(2010 年)に 完成(H13~H22.4) ・平城遷都 1300 年祭開催(H22.1~H22.12) 、来場者 2,140 万人(予 測の 1.7 倍) 、平城宮跡来場者 363 万人(予測の 1.5 倍) ・平城宮跡国営公園化(国営平城宮跡歴史公園) (H20.10) ・「平城宮跡から未来が見える展」開催。研究機関等出展。入場者 11,000 人(3 日間) ○東アジアとの交流連携を推進した(奈良県知事公室東アジア連携課) ・「日本と東アジアの未来を考える委員会」(H21.1~) ・「東アジア地方政府会合」 (H22 第 1 回~H24 第 3 回) ・「東アジア・サマースクール「NARASIA 未来塾」 」開催(H23、 24) (参加国 中国、韓国、ベトナム) ○各プロジェクトで人文・社会科学と自然科学の融合が取り組まれた 5 課題認識等 第2章 アジアをはじめ世界に開かれた都市を目指して サード・ステージ・プランにおける記載事項(要約) 基本的な方向性 取組方針 アジアをはじめ世界に開かれた 都市 国際交流や国際貢献について 一層その役割を果たしていく 外国人研究者に向けた生活支 援等の都市環境の整備を図る (1) 国際化に向けた学研都市の活動展開 アジアをはじめ世界各国の学術研究拠点等と 共同研究や共同開発を推進 海外企業の誘致や投資の促進、国際会議の開 催、海外からの研究者の受け入れ 学研都市に関する情報を積極的に海外へ発信 するなど、国際化に向けた戦略体制を構築 (2) 国際化に向けた都市環境の整備 外国人研究者と家族の滞在施設として、大学の 宿泊施設や都市再生機構の賃貸住宅の活用、家 族のための教育環境の整備 具体的な取組及び成果(主なもの) ○海外との共同研究が進んだ ・RITE とローレンス・バークレー国立研究所(アメリカ)の共同 研究(CCS に於ける微小振動計測 他) ○国際的なビジネスの展開が進んだ ・京都外国企業誘致連絡会設置(H15~)外資系企業アンケート ・日台ビジネス合同会議等の実施 ・日中環境ビジネス合同会議開催(H21.3) ・スマートシティエキスポの開催(H26.3、H27.5) ・外資系企業立地(1 社) ○海外からの研究者の受け入れが進んだ ・外国人研究者数 H18.4 214 名 → H26.4 219 名 ○海外向けの様々な情報発信を行った ・「南台湾創新園区」年次成果報告フォーラムへの参加 ・ASPA を通じた情報発信 (H26.4~) ・学研紹介パンフの英語、中国語表示、HPの英語表示 ・関西領事館フォーラムツアー ・海外視察の受け入れ KRI 受入れ 10 件 74 名(H25)12 件 78 名(H26) けいはんなプラザ等における相談窓口や国際 交流サロンの設置 ○海外からの研究者受け入れ体施設の整備が進んだ ・同志社大学多々羅キャンパス H22.9 開設(宿泊、会議、交流機能 等) ・UR 賃貸は法律等による在留資格者の入居が可 ・同志社国際学院開校(初等部 H23.4 国際部 H23.9) ○国際的なビジネス交流環境づくりが進んだ ・けいはんな国際ビジネス交流サロン(H18~H22) 関係行政機関等が連携し、多言語での表記によ る公共施設の案内板やホームページ、災害マッ プ等の整備を推進 ○都市環境やウェブ環境で多言語表記が進んだ ・道路の案内表記は英語表記を併記 ・推進機構 英語版の HP を設定(再掲) 6 課題認識等 ・国際情勢の悪化によるアジ ア 地域と の相互 交流の停 滞 ・外資系研究機関等の誘致は 進 んでお らず海 外からの 投資は限定的。但し、多く の 企業の 活動は グローバ ル展開されている。 ・海外、国内(首都圏等)に お ける学 研都市 の知名度 が高いとは言い難く、企業 立 地の求 心力へ の影響を 懸念。 ・国際的なサイエンスシティ として、外国人研究者等の 生 活環境 の整備 が 不十分 との声もあり、外国人研究 者 の受け 入れ等 への影響 を懸念。 第3章 未来を拓く知の創造都市の形成 サード・ステージ・プランにおける記載事項(要約) 基本的な方向性 取組方針 1.目指すべき都市像一「知の 創造都市」 今後、居住者や立地機関が着 実に増えていく中で、より都 市住民・都市生活に焦点をあ て、市民や研究者の知による 生産や文化の創出が促進さ れ、日々新しい価値が創造さ れ続けるような都市であると ともに、街づくりにおいても 先進的で自律的な「持続可能 社会」での市民や研究者によ る住まい方、生き方が創造さ れ発信されていくことが求め られる。このような街づくり と住まい方である「知の創造 都市」を目指す 2.良好な街並み及び都市的サ ービスの向上 具体的な取組及び成果(主なもの) 近接する大都市の高次都市機能サービスや地 域の歴史文化環境の恵みをともに享受し、自然 共生型でありながら先端的学術成果に触発を 受けて生活の中で実践できるような、学研都市 独自の新たなライフスタイルの確立 (1) 良好な住まい及び町並みの形成 環境共生や省エネ等の低負荷型街づくり 高齢者等に配慮した人に優しい都市空間形成 地区計画等による街並みの形成・保全、シンボ ル道路沿道や主要駅前での良好な景観形成 (2) 生活の利便性及び都市的サービスの向上 精華・西木津地区:学研都市の中心クラスター として、市民交流や都市内外に向けての情報発 信等、都市全体の運営に関する機能の強化 各クラスター:増加する居住者への生活の利便 性を高めるため、地区センターを設け生活文援 施設や市民交流施設の充実 エントランスゾーンである JRや近鉄の主要駅 を中心に商業施設等の生活サービス機能を充 実 課題認識等 学研都市の地域資源を活か したこれまでの取組みを一 層推進し、学研都市独自の新 たなライフスタイとして、世 界のモデルとなるような都 市の実現 ○低負荷街づくりの実証実験を実施した ・「次世代エネルギー・社会システム実証プロジェクト」 (再掲) ・けいはんな未来都市創造事業等(京都府事業 H23~) ○「福祉のまちづくり」条例に沿って整備を推進した ○調和ある景観形成が進んだ ・京都府景観審議会(H20.10~) ・まちづくり条例による景観誘導 ○都市活性化に向けた推進体制を構築した ・けいはんな学研都市活性化促進協議会(H21.1、関経連(座長) 、 3 府県 3 市町等)で、けいはんなプラザを拠点とした広域的な文 化、学術研究等の活動を促進 ・都市的サービス向上への取り組み ・プチコンサート(H10~) ・6 大学連携市民公開講座(H12~) ○各クラスターで商業施設の開業が進み住民の利便性が向上した ・アピタタウンけいはんな(精華・西木津地区 H17.11 開業 延 床約 52,000 ㎡) ・イオンモール奈良登美ヶ丘(登美ヶ丘駅前 H18.7 開業 延床約 57,000 ㎡) 7 サード・ステージ・プランにおける記載事項(要約) 基本的な方向性 具体的な取組及び成果(主なもの) 取組方針 課題認識等 ・イオンモール高の原(平城・相楽地区 高の原駅前 H19.5 開業 延床約 126,000 ㎡) ・せいかガーデンシティ(新祝園・祝園駅前 H19.5 開業 延床約 18,500 ㎡) ・ガーデンモール木津川(木津南地区 H20.3 開業 延床約 42,000 ㎡) ・複合商業施設立地予定(精華・西木津地区) 道路整備等によりエントランスゾーンとクラ スターとの連携を強化 3.自然環境の保全及び市民活 動の展開 (1) 自然環境の保全等 残る山林や里山等の自然環境の保全 市民農園等の活用やフィールドミュージアム など、市民が緑とふれあう活動の推進 (2) 学研都市の資源を生かした市民活動の展開 市民、NPO、企業、行政の交流ネットワーク 構築 市民やボランティア、NP0 と文化学術研究機 関の連携によるイベントや歴史・文化活動推進 ○自然環境の保全に向けた多様な取組みが進んだ 【木津川市】 ・木津北地区:木津北・東地区土地利用計画(H24.2 策定)におい て区域の大部分を「里山の維持再生ゾーン」と位置づけ、「地域 連携保全活動協議会」を設置して生物多様性の保全に向け取組中 ・木津中央地区:「農(みのり)のまちづくり」 (H23~)として、 里山や農地など魅力ある資源を活用した環境未来都市を目指す べく、 「木津エコリージョン協議会」を設置し活動中 【精華町】 ・精華西木津地区隣接地の町有地を里山づくりの先導的活動拠点と する「せいか里山の会」を H21.4 設立し活動中 ○市民、NPO、企業、行政の連携による多様な取組みが進んだ ・研究機関等と地域住民の更 ・けいはんな情報通信フェア(H21~) な る交流 による 科学技術 ・研究成果を世界にアピール、地域住民との一体感を醸成 への理解促進 ・「科学のまちのこどもたち」プロジェクト(H19~) ・研究者と学生の交流イベント開催、学生の研究施設の見学、 ・サイエンスシティとしての 研究者による出前授業 「けいはんなジュニアロボットクラ 特 徴を活 かし青 少年等へ ブ」によるロボット工作教室 等 の科学教育・ものづくり教 ・「けいはんな科学コミュニケーション推進ネットワーク」 育の一層の推進 (K-SCAN)(代表:池内了総合研究大学院大学名誉教授) 発足(H26.9) 等 ○住民の多様な自主的活動が生まれた ・きゅうたなべクラブ(京田辺市域) ・学生と市民のまちづくり NPO(H15.4~) ・けいはんなオブザーブ ・NPO 法人(H16.11~、H17.11 コミュニティ紙発刊、H20.2 ~「けいはんな文化カフェ」開催) ・地域 SNS「けいはんな」 8 サード・ステージ・プランにおける記載事項(要約) 基本的な方向性 4.学研都市における「フィー ルドの多様な展開」 具体的な取組及び成果(主なもの) 取組方針 (1) 「実証実験」の更なる展開 高齢者や子育て世代を支援する都市環境の整 備、環境負荷の小さな都市の構築、安全・安心 な環境づくりなどの新しい試みに関する実証 実験を展開 (2) 「体験し学ぶ新たな観光」の推進 インフォメーションや広報機能の強化、目的別 観光コースの設定、サイン計画等の検討 課題認識等 ・市民団体 けいはんな地域 SNS 研究会(H18.12~) ・けいはんな市民雑学大学(H20.3~) ・学研都市に住む誰もが市民教授に 毎月一回の頻度で開催 ・けいはんな女性研究者ネットワーク(H22.7~) ・けいはんな世界一の日時計レーザー光線を復活させる会 ・企業・住民による会の活動により H22.3 にレーザーが復活 ○様々な実証実験が実施された ・アピタ等でのロボット実証実験(ATR H19~) ・次世代エネルギー・社会システム実証プロジェクト(再掲) ・けいはんな未来都市創造事業等(再掲) ○フィールドミュージアムを軸とした体験型観光を推進した ・けいはんなフィールドミュージアム・ウォークを実施(H14~H22 8 回) ・各市町でウォーキングマップ等作成 9 △私のしごと館閉鎖 (H22.3) 第4章 学研都市の活動を支える都市基盤及び交通基盤の整備促進 サード・ステージ・プランにおける記載事項(要約) 基本的な方向性 取組方針 1.都市基盤の整備促進、未利 用地の有効活用 学研都市における学術研究活 動や市民活動を支えるため、 関連する道路、公園、上下水 道、河川等の公共施設の整備 や土地区画整理事業等による 面的な基盤整備を推進する 2.交通基盤の整備促進 学研都市から国土軸や関西国 際空港、京都、大阪、奈良へ アクセスする広域幹線道路、 及び学研都市のクラスター間 や主要な施設間を相互に連絡 する学研都市内の連絡道路の 整備 鉄道やバス等の公共交通につ いてサービスの充実強化 具体的な取組及び成果(主なもの) 課題認識等 (1) 主なクラスターの早期形成 整備途上のクラスター(南田辺・拍田地区、木 津地区、高山地区等) :自然環境や農村環境と 調和を図りながら、文化学術研究施設、研究開 発型産業施設、住宅等について整備を推進 事業化していないクラスター:社会経済情勢や ニーズを勘案し、あり方や事業手法を検討 整備済みの地区にある未利用地:クラスター毎 に土地利用の考え方を再整理し、大学、研究機 関、研究開発型産業施設等の誘致、ベンチャー 等の立地に向けた用地分割や、必要に応じて良 好な住宅地等への利用転換の検討 ○整備途上及び未整備地区における計画検討が進んだ ・木津北・東:土地利用計画策定(H23.2) (再掲) ・区域の大部分を「里山の維持再生ゾーン」と位置づけ ・南田辺・狛田:土地利用の方向性等調査(H26.3) ・未整備クラスターの整備区 域 や整備 方針の 確定がで きていない(普賢寺地区、 高山地区) ○一部地区において計画を見直し土地利用を促進した ・住宅転換:精華・西木津地区 精華台 5 丁目(7.9ha) 、田原地区 (5ha) 、平城相楽地区 ・規制緩和+用地分割:精華・西木津地区 大阪ガス用地(11ha) ・引続き、必要に応じ土地利 用計画を見直し、未利用地 の有効利用の検討が必要 (2) クラスターの周辺地区における基盤整備 三山木、狛田駅周辺、木津駅前について土地区 画整理事業等を推進し、学研都市のエントラン スゾーンとして都市機能の集積 各クラスターとエントランスゾーンとを連絡 する南田辺三山木駅前線、木津駅前東線等の道 路や、公園、上下水道、河川等の関連する公共 施設の整備 ○駅前における面整備事業を推進し都市機能の向上を図った ・三山木特定土地区画整理事業 H27 事業終了予定 ・狛田駅東特定土地区画整理事業 H26 事業終了予定 ・木津駅前土地区画整理事業 H24.3 事業終了 ○クラスターを結ぶ道路整備が進捗した ・南田辺・三山木駅前線整備中 ・木津駅前東線 H24.5 開通 (1) 道路の早期整備 広域幹線道路:第二京阪道路、京都高速道路油 小路線の早期供用 第二名神高速道路や学研都市連絡道路(-般国 道 163 号)の整備促進 クラスター間の連絡道路:山手幹線等の未開通 区間の供用 ○広域幹線道路等の供用開始が進んだ ・第二京阪道路:枚方東~門真 H22.3 供用開始 ・京都高速油小路線:H22.1 供用開始 ・新名神高速道路:城陽~八幡 H23.12 着工・H28 完成予定、その 他 H24.4 事業許可・H35 完成予定 ・国道 163 号線:清滝トンネル付近 H25 完成、高山大橋付近 H27 完成予定 ・山手幹線:H27 に未開通区間 0.4km除き完成予定 ・大和中央道:H27 に近鉄奈良線以北完成予定 (2) 公共交通サービスの充実強化、利便性の向上 等 鉄道の充実 JR学研都市線など既存鉄道の利便性の向 上 JR及び近鉄の主要駅(三山木、祝園、高 ○近鉄けいはんな線などの鉄道の整備が進んだ ・今後の新規立地、人口増に ・近鉄けいはんな線(生駒-学研奈良登美ヶ丘)は H18.3 に開業 伴 う交通 需要に 対応する ・JR 奈良線 14 キロの区間の複線化について京都府、JR が合意 交通サービス、輸送力の強 (H24.1) 完成すれば複線化区間 24%→63%) 化等 ・近鉄けいはんな線の延伸、JR 学研都市線及び JR 奈良線の複線化、 高速化について、国への要望活動を実施 10 ・中心地区から関空、母都市 への一層のアクセス改善 ・中心地区と各クラスターの 交通網整備 サード・ステージ・プランにおける記載事項(要約) 基本的な方向性 取組方針 の原、木津、学研奈良登美ヶ丘、学研北生 駒等)の駅舎の改良、駅前広場の整備、バ リアフリー化の推進 近鉄けいはんな線の延伸については、今後 の学研都市の施設の立地や活動展開、交通 基盤としての役割等を勘案して検討 鉄道を補完するバス交通 クラスター間や主要駅間の路線網の充実 市町で運行されているコミュニティバスの 路線網の再編や企業バスの有効利用方策の 検討 自家用車や自転車 共同利用等使い方の工夫 レンタサイクルや自転車の共同利用等の仕 組みについて検討 具体的な取組及び成果(主なもの) ・三山木駅完成(H20.3) ○けいはんな線開通に伴いバス路線の充実を図った ・学研奈良登美ヶ丘駅より精華・西木津地区方面行のバス路線新設 ・高の原駅から木津駅東口を結ぶバス路線新設(H25.3) ○カーシェアリングシステムに関する実証事業を実施した ・EV カーシェアリングを実施(京田辺市域 H23~H24) ○けいはんな学研都市における交通のあり方協議会設置 ・有識者、関係者で交通のあり方、取組事項等について協議の場を 設置(H25.12) 11 課題認識等 第5章 「建設推進・高度な都市運営」への新たな展開 サード・ステージ・プランにおける記載事項(要約) 基本的な方向性 取組方針 「建設推進・高度な都市運営」 への新たな展開 関西全体で学研都市を支え・ 推進する体制づくり、学研都 市を一体化した新たな運営組 織づくり、学研都市全体の産 学官連携組織の構築が求めら れている (1) 「関西全体で学研都市を支え・推進する体 制」づくり 関西全体で学研都市を支え、推進する「学研都 市推進のための有識者会議」とも言うべき体制 を構築 (2) 「学研都市を一体化した新たな運営組織」づ くり 国、府県、市町、経済団体、中核的機構等の関 係者を中心に、 「学研都市を一体化した新たな 運営組織」のあり方について検討 道路、鉄道等の交通基盤整備や都市環境整備等 の広域的な事業については、関係行政機関等に より事業調整が行える仕組みを構築 具体的な取組及び成果(主なもの) 課題認識等 ○学術委員会を開催した ・学術委員会を H 元~H21 に開催 ・有識者会議に向けた具体的 な取組みに至っていない ○目的に応じて多様な運営体制を構築した ・一体化運営体制づくり等については、ワーキング、アンケート調 査等を実施し、学研都市として一体的に取組む内容の抽出を試み る等の作業を行った ・けいはんな学研都市活性化促進協議会(H21.1~) ・けいはんな地域産業活性化協議会(H22.2~) ・国家プロジェクトの位置付 け、国の関与の変化 ・民間主導の意義の共有 ・本都市の対する 3 府県、基 礎 自治体 の関与 等に温度 差があるため、総合力の発 揮 には関 係者の 共通認識 が不足 ・エリアマネジメントの仕組 みの構築 ○多様な媒体による PR を推進した ・海外、国内(首都圏等)に ・学研都市の PR 広報誌 「けいはんな VIEW」 (季刊 4,000 部) お ける学 研都市 の知名度 ・PR 電子媒体 けいはんなメーリングリスト(登録者約 1,800 人) 、 が高いとは言い難く、戦略 中小ベンチャー通信(電子メール 1 回/月) 、IIS クラブ(メール 的な取組みが必要 マガジン) ・推進機構ホームページ機能を強化 ・各種イベントにおける情報提供 (3) 学研都市全体の「産学官連携組織」の構築 ○けいはんな新産業創出・交流センターの機能を維持した けいはんな新産業創出・交流センターを核に、 ・H17.4 に新産業創出・交流センターを設置、その後(株)けいはん 学研都市内外の文化学術研究機関や大学のリ なの経営破綻と民事再生手続き(H19.12~H20.9)を経て、推進 エゾン組織との交流連携 機構と統合(H21.7) 運営組織の拡充強化 技術的かつ経営的な助言や研究成果の事業化 に向けた知識及び経験の豊富なコーディネー ターの配置 12 ・運営組織の拡充のための経 営資源が不足
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