第2編 ユビキタス社会における地域情報化の進展 第2編 ユビキタス社会における 地域情報化の進展 第1章 東北における公共 IT アウトソーシングの 進展状況 第2編 第1章 第1章 東北における公共 IT アウトソーシングの進展状況 東北における公共ITアウトソーシングの進展状況 不況が長引き民間の活力が低下しているなか、地方の事業者にとって、自治体の IT 推進・電子自治体 構築事業への期待はますます大きくなっている。また、平成 15 年 3 月に総務省から「公共 IT におけるア ウトソーシングに関するガイドライン」が発表され、全国的に自治体のアウトソーシング導入への機運が 高まったことは、我々事業者にとって大きなビジネスチャンスとなった。一方、東北各県における地域情 報化の進展は、基幹ネットワークの整備が一段落し、これから実際のサービスが構築される状況にあり、 多くの自治体ではまだ検討の段階にある。本章では、東北でいち早く全面アウトソーシングを導入した福 島県喜多方市と、地域情報化の要として IX を立ち上げた秋田県の状況を報告し、あわせて「公共 IT にお けるアウトソーシングに関するガイドライン」について考察する。 第1節 喜多方市の行政サービスのアウトソーシング 1.1 独自開発による行政システムの導入期 昭和 63 年から独自の体制による高度情報化を目指してきた福島県喜多方市は、ホストコンピュータを 導入し、情報処理担当部門が独自体制でオンラインベースの業務システムを開発・運用する仕組みを構 築、表 1-1 で示すような、さまざまの先端的な行政システムの導入を進めてきた。 表 1-1 独自開発された情報システム オンラインシステム 住民記録オンラインシステム 印鑑登録オンラインシステム 年金オンラインシステム 国民健康保険オンラインシステム 児童手当オンラインシステム 住民健康管理オンラインシステム 重度身障者照会オンラインシステム 予算執行オンラインシステム 平成元年稼動 〃 〃 〃 〃 平成2年稼動 平成7年稼動 平成8年稼動 パッケージ+独自開発 〃 独自開発 〃 〃 〃 〃 パッケージ+独自開発 平成2年以降順次稼動 〃 〃 〃 〃 〃 平成6年稼動 平成5年稼動 平成2年稼動 平成2年稼動 独自開発 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 LAN連携システム(ホスト連携) 固定資産税システム 市県民税システム 国保税システム 軽自動車税システム 納税証明システム 収納消し込みシステム 予算編成システム 受益者負担金システム 滞納管理システム 収納管理システム −137 − 第1章 第1節 喜多方市の行政サービスのアウトソーシング 大量バッチ処理システム(ホスト、各端末機) 〃 〃 〃 独自開発 〃 〃 平成元年稼動 平成5年以降順次稼動 〃 〃 〃 〃 〃 独自開発 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 独自開発 〃 〃 〃 〃 〃 平成8年稼動 平成 11 年稼動 平成 10 年稼動 平成 11 年稼動 平成 12 年稼動 平成 12 年稼動 パッケージ 〃 〃 〃 〃 〃 ホスト関連住記録関連バッチ処理 ホスト関連課税等バッチ処理 各課端末対応汎用帳票作成システム 各課個別システム(ホスト連携) 給与システム 墓地管理システム し尿処理手数料管理システム 選挙システム住民検診システム 住民検診システム 重度障害者管理システム 家屋評価システム その他バッチシステム(各課端末) 住宅使用料管理システム 保育所保育料システム 幼稚園保育料システム 奨学金管理システム 事業者台帳管理システム 水田転作管理システム パッケージシステム(ホスト連携) 農地管理システム 税収納支援システム 生活保護システム 上下水道使用料システム 介護保険システム 畜犬管理システム 出典:福島県喜多方市 総合政策室 「民間iDC活用による電子自治体化推進」より 1.2 アウトソーシングへの転換 しかし、独自開発をすすめてきたシステムの運用、メンテナンスの業務量が増大して担当者の負担が大 きくなり、新たな要望に応えることが出来ないという壁に突き当たった。さらにはハード機器、ソフトの 老朽化により、本格的な IT 社会への対応や急激な変化への対応が難しくなり、独自開発、運用体制がボ トルネックになりはじめていた。 −138 − 第2編 第1章 図 1-1 東北における公共 IT アウトソーシングの進展状況 喜多方市のアウトソーシングに至る経過 ⁛⥄ߦࠃࠆ㜞ᐲᖱႎൻ㧔ᤘ 63 ᐕ㨪ᐔᚑ 12 ᐕ㧕 ٟࡎࠬ࠻ࠦࡦࡇࡘ࠲ዉߣㆇ↪ ٟᖱႎಣℂᜂᒰㇱ㐷⸳⟎ ٟ⁛⥄ߦࠃࠆࠝࡦࠗࡦࡌࠬߩᬺോࠪࠬ࠹ࡓ㐿⊒ߣㆇ↪ 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するガイドライン」については、平成 15 年度は、調査(対象業務範囲など)年度と位置付け、県庁内に チームを立ち上げた。また、関連して総務省の「共同アウトソーシング・システム開発実証事業」にも手 を上げ、10 月 29 日には 12 市町村の情報担当者が集まり「秋田県共同電子申請・届出システム検討事業」 の推進会議を開催した。 2.1 秋田県共同電子申請・届出システム検討事業 秋田県共同電子申請・届出システム検討事業は、IT を活用した電子自治体の実現に向けて、県及び複 数市町村等で、電子申請・届出システム導入の推進に資するため、申請届出業務について新たな基盤シス テムの導入に向けた総合的かつ詳細な現状分析を行い、課題に対する対応策を検討することを目的として おり、電子申請・届出システムに限定はしているが、まさに共同利用型アウトソーシングである。 事業1:基盤システムにおいて策定される連携要件設計等を踏まえて、既存の基幹業務システム との整合性及びシステムの移行計画に関することに係る検討 共同アウトソーシング・システム開発実証事業において 16 都道府県により開発される予定のシス テム(以下「基盤システム」)の統合連携システム(北海道、富山県、鳥取県、福岡県が開発する予定) を利用し、既存システム及び基盤システムとの連携を行う場合の課題抽出と解決策、既存システム から新システムへの移行手順の検討等についての調査研究を行う。 事業2:基盤システムにおける標準業務手順管理システム等のパターン別の機能要件を踏まえて、 現行の諸業務のプロセスの見直しの可能性に関する検討 基盤システムの標準業務手順管理システム(山梨県、福井県、岡山県が開発する予定)が前提と する業務フローを、秋田県及び市町村等の具体的な複数の業務にあてはめて検証を行い、問題点の 抽出及び解決策の検討を行う。 (秋田県企画振興部情報企画課 「秋田県共同電子申請・届出システム検討事業に係る仕様書」より抜粋) これらの検討事業によって、共同利用型アウトソーシングが具体化し、既に構築済みの情報ハイウェイ と接続されることにより、電子自治体に向けたハードとソフトがそろうことになる。 −142 − 第2編 第1章 東北における公共 IT アウトソーシングの進展状況 2.2 秋田 IX を中心とした iDC サービスの展開と「チャレンジオフィスあきた」の新事業創出 一方県庁では、給与計算をはじめ、58 の業務が既にシステム化されている。県庁内に設置されたマシ ンによる、これらの運用・維持管理は外部に委託されているが、県では、平成 18 年を目標として、全面 アウトソーシングへ向けた検討をはじめた。情報系のシステムは一足先にホスティングサービスに移行し ており、地元の iDC である ( 株 ) データコアに維持管理をアウトソーシングしている。 平成 13 年に策定された「秋田 IT 基本戦略」 「秋田情報ハイウェイ」の中核事業としてスタートした「秋 田地域 IX プロジェクト」は、現在、県庁及び県庁出先との業務を中心に利用されている。当初予定され ていた民間に対する開放は、民間の通信インフラ料金が下がり開放のメリットが無くなったとして、県内 のプロバイダー(8 団体)にのみ開放しているが、エンドユーザに対する直接接続は原則禁止している。 安定性・信頼性よりもコストを重視する一般ユーザと、コストも考慮するが安定性・信頼性が必要な官公 庁の通信を同じインフラで提供することの、技術的な問題ではない難しさを考えさせられる。 秋田 IX を運用する(株)データコアでは、ATNAP (Akita Tsuchizaki Network Access Point) サービス として「チャレンジオフィスあきた」内に iDC を立ち上げ、IP トランジットサービス、ハウジングサービ ス、ホスティングサービス、ブロードバンドサービス、東京大手町との VPN サービスなどを提供してお り、秋田県と秋田市が進める新事業創出事業の一端を担っている。 また、「チャレンジオフィスあきた」には、秋田市の情報提供サービスのアウトソーサーである(株) インフォメーションプラザ秋田がある。情報化の草分けであるキャプテンシステムからスタートした同社 は、インターネットにも早くから取り組み、現在、ネットワークの運用・保守や IT 研修指導・ヘルプデ スクなどを市立学校や市民向けに行っており、秋田市の地域情報化推進の中核になっている。 図 1-4 秋田市の地域情報化 ⑺↰Ꮢၞᖱႎൻ 㧵 㧼 㧭 㨼㩧㩖㨵㩜㨺㩆㨸㩧㩖㩩㩡㩅㩨⑺↰ 䊈䉾䊃䊪䊷䉪䉰䊷䊎䉴 ࠨࡉࡊࡠࡃࠗ࠳ Ꮢ┙ዊޔਛޔ㜞╬ቇᩞ 63 ᩞធ⛯ 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の必然性、経緯と将来の展望など、 幅広く話され、会場は大いに盛り上がった。また、ガイドラインは全国の 3,300 自治体に配布されてお り、平成 15 年9月末時点で既に 24 の都府県で都道府県・市町村の担当者を対象にした「ガイドライン勉 強会」が実施され、残りの県でも順次開催されるとのことであった。 アウトソーシングについては、IT サービスの調達という観点で次のようなポイントが示されている。 ・共通の仕様を作成することにより、コストの低減を図る。 ・単なる「物」買いとして調達するのではなく、SLA などの品質を設ける。 ・入札前に、評価ポイントと重み付けを行っておき、それに基いて評価を行う加算方式による総 合評価入札とする。 ・複数年契約を用い、ライフサイクルコストベースでの競争入札とする。 (* 注 )SLA:Service Level Agreement アプリケーション・サービスプロバイダ(ASP)等の IT アウトソーシング会社がそ の顧客に提供するテクニカル・サポートや保証基準を定義する契約のこと ガイドラインでは、電子自治体構築における 3 つの課題「人材確保」 「迅速なシステム構築」 「財源確保」 が大多数の自治体にとっては単独での解決が困難であるとし、業務の共同化と民間へのアウトソーシング が住民サービスの向上という最終目的を達成する上で不可欠という事をコストシミュレーションにより示 している。また、アウトソーシング契約において最も重要とされる SLA については、地方公共団体が利用 可能な SLA 項目を初めて具体的に示したことで画期的なものとなっている。これらの SLA 項目と基準は われわれ事業者にとっても大きな指標となり、アウトソーサーとしての受注活動・運用業務に大きく影響 するものと考える。 −144 − 第2編 第1章 東北における公共 IT アウトソーシングの進展状況 3.2 アウトソーシングの形態と SLA ガイドラインは前半で利用者にとってのアウトソーシングによるメリットと課題を解説している。特に コストメリットについてはシミュレーションを行い、自治体が共同でアウトソーシングを利用すること により、単独でシステムを構築した場合に比べ大幅な費用の削減が見込まれるとして、自治体が共同でア ウトソーシングを進めるに当たっての具体的な形態について述べている。喜多方市のアウトソーシングは 共同利用型ではなく「単独開発・運用アウトソーシング方式」であるが、全面アウトソーシングが実現可 能であることを他の自治体に示した意味は大きい。また、共同利用ではなくとも、カスタマイズの縮小と パッケージの活用はコスト削減と導入期間短縮に効を奏しており、共同利用における標準化へのハードル もクリアできることを示した。今後、ガイドラインを基に「共同開発・共同アウトソーシング方式」や「共 同サービス購入方式」を検討する自治体にとっても大いに参考になると考える。 ガイドラインの後半では、アウトソーシングのパターンと SLA について述べている。我々が今後アウト ソーシング事業を進める上でも非常に重要な内容となっており、ガイドラインは事業者の為にあると言っ ても過言ではない。 表 1-2 ઍ⊛ߥ㨻㨽㩎㩉㨺㩆㩧㩂㩨 㩔㩩㩊㨺㩧 㩅㨺㩕㩨㩇⒳㘃 ࡂ࠙ࠫࡦࠣ ࡀ࠶࠻ࡢࠢ ࡎࠬ࠹ࠖࡦࠣ ࠕࡊࠤ࡚ࠪࡦ ࠨࡆࠬࠨࡐ࠻ ࠠࡘ࠹ࠖ 代表的なアウトソーシングのパターン ࡄ࠲ ࡄ࠲ ࡄ࠲ ࡄ࠲ ࡄ࠲ ࡄ࠲ ࡦԘ ࡦԙ ࡦԚ ࡦԛ ࡦԜ ࡦԝ ٤ ٤ ٤ ٤ ٤ ٤ ᵈ ٤ ᵈ ٤ ᵈ ᵈ ٤ ᵈ ᵈ ᵈ 注)楕円のサービス群は、契約相手は1社であるが、サービス自体は複数社でコンソーシアムを組んで 提供される場合もある 出典:総務省 「公共 IT におけるアウトソーシングに関するガイドライン」より ガイドラインの中で区分されているサービスの種類6つの中ではネットワークサービスが通信事業者に 直接関係するものといえる。表 1-2 に示す代表的なアウトソーシングのパターンからは、ネットワークと その他のサービスの組み合わせが上げられており、第二種事業者の業務形態を考える上で興味深い。 パターン②、③は iDC を立ち上げた事業者、パターン④は ASP を推進する事業者、パターン⑥は iDC を ベースにトータルサービスを進める事業者となる。これらは脚注にもあるとおり、複数社でコンソーシア ムを組む場合も想定しており、小規模な事業者であってもそれぞれが得意とする分野で協業する場合の棲 み分けを考える上で参考となる。 また、サービスの組み合わせをイメージ化した図 1-5 からは、ネットワークサービスとその他のサービ ス、利用者との関係が更にはっきりとしてくる。ネットワークとハウジングを組み合わせたパターン② ③は割愛されているが、パターン④から類推されるように利用者側から見た場合、サービスサポート、セ キュリティサービス、アプリケーションが直接的な要件であり、ホスティング、ネットワーク、ハウジン −145 − 第1章 第3節 第二種事業者と「公共 IT におけるアウトソーシングに関するガイドライン」 グは前者を支えるインフラということが見て取れる。 図 1-5 アウトソーシングするサービスの組み合わせと SLA(イメージ図) 㩔㩩㩊㨺㩧Ԙ ฦࠨࡆࠬࠍߩޘ㩅㨺㩕㩨㩇ឭଏ⠪ߣߦᄾ⚂ߔࠆ႐ว ↪⠪ ࠕ࠙࠻࠰ࠬߔࠆࠨࡆࠬ 㩒㨹㩎㩦㨺㩂 5.# 㩔㨽㩆㩨㩧㩂㩨 5.# 㩘㩇㩍㨲㩧㩂㩨 5.# 㨻㩖㩩㩢㩃㨺㩆㨸㩧 5.# ↪⠪ 㩈㩁㨷㩢㩍㨲 5.# 㩔㩩㩊㨺㩧ԝ 㩔㩩㩊㨺㩧Ԝ 㩔㩩㩊㨺㩧ԛ ↪⠪ 䍬䍛䍡䍆䍻䍖䍼 㪪㪣㪘㩷 䍨䍑䍚䍼䍻䍖䍼 䍦䍍䍢䍺䍎䍖 㪪㪣㪘 㪪㪣㪘㩷 㩈㩁㨷㩢㩍㨲 5.# 䍏䍪䍽䍶䍗䍎䍚䍌䍻 㪪㪣㪘 䍬䍛䍡䍆䍻䍖䍼 㪪㪣㪘㩷 䍨䍑䍚䍼䍻䍖䍼㩷 䍦䍍䍢䍺䍎䍖 㪪㪣㪘㩷 㪪㪣㪘㩷 ࠠ䳡࠹䳛㧿㧸㧭 㩒㨹㩎㩦㨺㩂 5.# 䍏䍪䍽䍶䍗䍎䍚䍌䍻 㪪㪣㪘 ↪⠪ ࠨ䳦ࡆࠬࠨࡐ䳦࠻㧿㧸㧭 䍬䍛䍡䍆䍻䍖䍼 5.# ࠨ䳦ࡆࠬࠨࡐ䳦࠻㧿㧸㧭 䍏䍪䍽䍶䍗䍎䍚䍌䍻 㪪㪣㪘㩷 ࠠ䳡࠹䳛㧿㧸㧭 ࠨ䳦ࡆࠬࠨࡐ䳦࠻㧿㧸㧭 䍨䍑䍚䍼䍻䍖䍼㩷 㪪㪣㪘㩷 㩅㨺㩕㩨㩇 㩅㩘㩩㨺㩎 5.# 出典:総務省 「公共 IT におけるアウトソーシングに関するガイドライン」より 第二種事業者である我々は、ネットワークを基盤に様々なサービスを展開しており、既にサービスサ ポート、セキュリティサービス、アプリケーションをエンドユーザに提供している。公共 IT 事業を考え る上ではこのガイドラインはまさに我々の為にあると言ってよいが、SLA については、まだ導入段階であ り、今後普及させるためには、入札条件として、入札価格からの価格評価点と SLA などの品質からの加算 による評価点を組合わせる総合評価落札方式等を採用し、SLA を今後の指針として、普及させる必要があ ると考えられる。 一方、ガイドラインの中の SLA は、一部に非常に厳しい数値も示されているが、この数値を指針として 各事業者規模に合う事業展開が出来るのではないかと思われる。 −146 − 第2編 ユビキタス社会における 地域情報化の進展 第2章 信越地域における情報インフラ利用の事例 −ブロードバンドを活用したテレビ放送配信実験:栄村− 第2編 第2章 第2章 信越地域における情報インフラ利用の事例 信越地域における情報インフラ利用の事例 ―ブロードバンドを活用したテレビ放送配信実験:栄村― 第1節 はじめに 国内のブロードバンドユーザ数は平成 15 年 10 月時点で 1,300 万加入を超え、日本のインターネット 環境は、速度、コスト面で世界一と言えるほど急成長を遂げている。 ブロードバンドサービスは主として個人や企業のインターネットへの高速アクセスに利用されている が、単なるインターネットアクセスに留まらず、地域情報化や高速性を活かした B2B へのビジネス適用 など、新たな通信利用が全国各地で展開されている。 各家庭までのファーストマイル部分の通信媒体は、その地域固有の環境に応じて、CATV、ADSL、 FTTH、無線などが選択されており、将来的には光ファイバ利用が浸透していくとしても、現状では、価 格、性能、機能を勘案して、各地域で多用な通信サービスが展開されているのが実情である。 しかしながら、情報通信技術の提供側にも利用者側にも多面的なデジタル・ディバイドが存在している ことは事実であり、未だだれでも、どこでも、いつでも高速な通信サービスを利用できるユビキタス環境 にはなく、ハンディを持つ地域の利用者へのリーズナブルなサービス提供が求められている。 長野県の最北端に位置し、新潟県と接している栄村は、1 年前まではブロードバンドとは縁のない静か な山村であったが、ブロードバンドのインフラ整備が進むにつれてさまざまな通信サービス構築が進行 し、僅か1年で情報化面では先端を走るまでになり、村民の生活に大きな変化をもたらしつつある。本 章では、栄村の通信・放送環境、その上で展開される各種サービス、その主要なサービスである IP マルチ キャスト技術を用いたテレビ放送配信実証実験システムを取り上げ、将来の通信と放送の融合に向けての 可能性と課題を考察する。 −149 − 第2章 第2節 第2節 栄村の通信・放送環境 栄村の通信・放送環境 2.1 通信環境 栄村は飯山市から北へ 25km ほど入った新潟県と県境を接する山村であり、豪雪の秘境として有名な秋 山郷はその村の最北端に位置している。村の面積は 272K ㎡と広大だが、人口は 2,643 人、910 世帯とい う過疎の村である。 平成14年末までは、通信環境は NTT の加入電話と村の有線放送電話、放送環境は NHK(総合、教育)、 県内民間ローカル局の一部、村の有線放送、インターネット環境は NTT 加入電話回線のダイアルアップ 接続サービスのみ、という状況であった。 平成 15 年 1 月に村の有線放送電話回線を利用した ADSL サービスが開始され、一般村民に対する高速 インターネットサービス提供と、村の公共施設間を ADSL 回線でネットワークするイントラネットが構築 された。 飯山市から 25km 以上離れた栄村までの中継区間は県内通信事業者が NTT の局間中継用光ファイバを 卸し料金で借用して 100Mbps の回線を構築し、飯山市から長野市までは同じく局間中継用光ファイバの 借用で 1Gbps の回線を構築し、インターネットに中継している。 図 2-1 ネットワーク構成図 村内には 4 つの有線放送電話の支局が存在し、NTT 局舎からアクセス系ダークファイバで 1 つの支局に 100Mbps で接続、その他の有線支局間は、村所有の有線支局間中継用光ファイバを利用して 100Mbps にて接続している。 各家庭には最寄りの有線放送支局から有線放送電話用メタル線を使って ADSL 接続しているが、最近 (平成 10 年)更新された有線放送電話施設のためメタル線の回線品質が良好であり、最低でも 3Mbps、 最高では 11Mbps、平均でも 8Mbps 程度で接続されている。 このように、1 年前には何もなかった村が、有線放送回線という既存施設を有効に活かした ADSL サー −150 − 第2編 第2章 信越地域における情報インフラ利用の事例 ビスにより、秘境といわれた山村の村内どこの家庭でも 3Mbps 程度から 11Mbps という高速インター ネットサービスを利用できるまでになり、都市部に勝るとも劣らないブロードバンド環境を手に入れた。 2.2 放送環境 長野県内での地上アナログ放送は、NHK の総合、教育と民間ローカル局 4 局の計6 ch あるが、山間部 は地形的に電波が通りにくく、県内には難視聴対策として 400 を超える地上アナログ放送受信用共聴ア ンテナが設置されている。栄村も典型的なテレビ難視聴地域であり、表 2 − 1 のように民間ローカル局に よっては村内にアンテナを設置していないこと、また設置してあっても 1 箇所しかないことから、NHK しか受信できない集落もあり、6 ch がすべて受信可能な世帯は 32 集落のうち僅か1集落、世帯数比では 74 / 910 と 1 割にも満たない。 表 2-1 NHK (総合、教育) アンテナ設置数 6 箇所 栄村のテレビ難視聴状況 民放局 A 1 箇所 民放局 B 1 箇所 民放局 C 民放局 D 未設置 未設置 受信可能集落数 32 25 25 1 1 受信可能不能集落数 0 7 7 31 31 受信可能世帯数 910 746 746 74 74 受信不能世帯数 0 164 164 836 836 急峻な地形のため、BS や CS 放送といった衛星放送すらも受信できない地域があり、電波でのテレビ受 信環境の改善は望めず、有線によるテレビ放送配信が望まれてきたが、CATV 化はコスト面で事業化でき なかったものと思われる。栄村では現状の地上アナログ放送対策だけでなく、将来のデジタル放送に対し てどのような対策を講じていくのが良いか思案していたが、既存の有線電話回線を用いたテレビ配信技術 が実用レベルに入ってきたため、メタル線上でのテレビ放送配信実験を平成 15 年度から開始した。 −151 − 第2章 第3節 第3節 構築中の情報通信システム 構築中の情報通信システム 平成 15 年1月から村内にブロードバンド環境が導入されたことを契機に、総務省の e まちづくり(注)事 業と県のブロードバンド活用モデル事業を導入して、平成 15 年度から以下の情報通信システムを構築中 である。 (注)e まちづくり(地域情報化モデル事業(総務省)) 地域情報化のモデル事業を全国展開するために必要な経費を市町村に交付し、IT を活用した個性あるまち づくりの推進を支援するとともに、地域の中小 IT 企業の参画による地域経済の活性化や IT 関連雇用の創出 をはかる。 3.1 テレビ放送配信実験システム e まちづくり事業を適用して、難視聴地域での ADSL 回線を利用したテレビ放送配信の実証実験を実施 中。 NTSC のテレビ映像を WindowsMedia9 形式にエンコードしたデジタルデータを ADSL 回線での IP マル チキャスト通信により各家庭のセットトップボックス(STB)に送り、そこで WindowsMedia9 形式をビ デオ信号にデコードしてテレビ受像機で観るという仕掛けであり、その品質、価格、運用面の可能性を評 価中である。 村内に難視聴地域のない NHK は対象外として、NHK 以外の民放 4 局の放送を対象としている。 3.2 テレビ電話によるコミュニケーションづくり 村内のお年寄りが集うデイサービスセンターである高齢者総合福祉センターと秋山生きがいセンター間 を ADSL 回線で結び、双方の施設利用者間で映像と音声によるコミュニケーションを図るシステム。 同じ村内に居住しながら地理的に数十 km も離れているために顔を合わせる機会の少ない高齢者がテレ ビ電話でコミュニケーションすることにより楽しみが増す。また、村の中心部から離れている 「 秋山生き がいセンター 」 では、テレビ端末を通して遠隔診療や保健指導を受けることが可能となり、健康管理面で の効果が期待されている。なお、このテレビ電話システムは県のモデル事業を適用して開発された。 3.3 健康管理支援システム 生活習慣病などを予防していくため、在宅端末を設置しバイタル情報の蓄積や、テレビ電話で保健師に よる健康相談・指導を行なう健康管理システムを構築。また、腕時計型センサで運動情報や生体情報をセ ンシングする新しい健康づくりシステムについても実証実験を実施中。これらの健康管理支援システムも 県のモデル事業を適用して開発された。 −152 − 第2編 第2章 信越地域における情報インフラ利用の事例 3.4 デジタルコンテンツの作成と情報発信 図 2-2 ふるさと情報玉手箱サイト ࠗࡦ࠲ࡀ࠶࠻ ᳃㙚 ฦቇᩞ 㨃㨑㨎ࠨࠗ࠻ ⥄ὼޔ㘑᥊ ࠆ વ⛔ⴕޔㇹ㘩 ࠊ߁ 㛎ޔᚢ ㆆ߱ ੱᖱޔ↥․ޔ᷷ᴰ ≹ߔ ߰ࠆߐߣᖱႎ₹ᚻ▫ ฦ⢒ ஜ⺖ ⼏ળോዪ ⷰశ⺖ ⑺ጊᡰᚲ デジタル映像による民俗・博物誌を制作し、県内外の小中学校におけるデジタル教材などに利用できる ようアーカイブをインターネットで公開。また、ライブカメラやデジタルカメラを用いて、地域の風景、 日常生活、自然などの情報を提供するサイト「ふるさと情報玉手箱」(仮称)サイトを運営し、地域情報 を発信することで地域の教育文化・産業の振興を図ることとした。住む人の息遣いや季節の移ろいが肌で 感じられるオリジナルな映像コンテンツを作成し、村民はふるさとの良さを再認識し、都市住民は訪ねて みたくなるサイトづくりと、村内サテライト方式の運営で生きた地域情報をアップすることを目指してい る。スキー場にはインターネット配信のためのライブカメラを設置、村内の催事等の撮影とライブ配信の ためにビデオカメラを役場、支所に2台用意、その他写真撮影のためのデジタルカメラを 15 台村内各施 設に隈なく配置している。コンテンツ作成というソフトウエア部分に e まちづくり事業を適用し、それを 公開するためのハードウエア部分を県のモデル事業にて補完している。 −153 − 第2章 第4節 第4節 テレビ放送配信実験システム テレビ放送配信実験システム 4.1 機器・ネットワーク構成 (1) エンコード 村内で唯一県内民放 4 局全てを受信できる集落の共聴アンテナから受信した NTSC 信号を専用 のテレビ信号キャプチャ装置にてビデオ信号に変換し、エンコードサーバにてそのビデオ信号を WindowsMedia9 形式に変換する。 (2) 配信 有線本局に設置した配信サーバは、光ファイバ回線を利用してエンコードサーバまで放送データ を取りに行き、IP マルチキャスト通信にて各有線支局に放送データを配信する。放送データは局 間中継回線、局設置 LAN スイッチ、局設置 DSLAM を経由して各家庭まで配信される。その際、有 線各支局にある DSLAM は受信した放送データをコピーして配下の各 ADSL ユーザに同時配信する。 インターネットアクセス可能な IP 網上を放送データが流れるが、配信先はあくまでも栄村有線放 送ユーザ内に限定され、この放送を域外のインターネットユーザがユニキャスト通信にて受信する ことはできない。 (3) 受信 各家庭に設置した STB は、マルチキャスト通信にて ADSL 回線を経由して局設置 DSLAM から放 送データを受信する。 (4) デコード STB は受信した WindowsMedia9 形式のデジタルデータを WindowsMediaPlayer 相当のソフト ウエアにて再生し、それをビデオ信号に変換してテレビに接続する。 図 2-3 テレビ放送配信実験システムネットワーク概念図 E th e rn e t ᩕ⊕㠽᳃㙚 7 x 8 x x 9 1 x 2 x x 3 1 0 4 x x 1 1 x 2 1 x 7 x x 8 9 x 5 x 6 x 1 x x 2 3 x 1 0 x 1 x 4 x 5 x 1 2 7 8 9 1 0 1 1 2 3 4 5 1 1 2 6 A B x 6 ỶὅἑὊἕἚ ⋵䉶䊮䉺 1Gbps C A JANIS NTTዪ x 㪬㫅㫀㪺㪸㫊㫋䇭 㪬㫅㫀㪺㪸㫊㫋䇭㪭㫆㪻 㪪㪼㫉㫍㪼㫉 NTT㘵ጊዪ 100Mbps Ǩȳdzȸȉ ǵȸȐ፭ 100Mbps NTTᩕዪ NTTᩕዪ ฦዪ࠹ࡆାภ #$0 0$5 5$% 65$ 100Mbps TV TV 䊜䊂䉞䉝 䉮䊮䊋䊷䉺 E th e rn e t ⡬䉝䊮䊁䊅 (ᣢሽᵄ䉝䊅䊨䉫ㅍ↪䋩 7 x 8 x x 9 1 x 2 x x 3 1 0 x 1 1 x 2 x 1 7 x x 8 9 x 4 x 5 x 6 x 1 x x 2 3 x 1 0 x 1 x 1 2 x 4 x 5 x x 6 A 7 8 9 1 0 1 1 2 1 1 2 3 4 5 6 A B 59 ᩕ✢㐳ἑዪ ᩕ✢㐳ἑዪ E th e rn e t 066ዪ㑆ਛ⛮శ࿁✢ 066ዪ㑆ਛ⛮శ࿁✢ 7 x 8 x x 9 1 x 2 x x 3 1 0 x 1 x1 4 x 5 x 2 x 1 7 x x 8 9 x 6 x 1 x x 2 3 x 1 0 x 1 x 1 2 x 4 x 5 x x 6 C A 7 8 9 1 0 1 1 1 2 1 2 3 4 5 6 A B 59 100Mbps 100Mbps 100Mbps TV ᩕ✢⑺ጊዪ ᩕ✢⑺ጊዪ STB HUB 7 x 8 x x 9 1 x 2 x x 3 1 0 x 1 1 x 2 x 1 7 x x 8 9 x 4 x 5 x 6 x 1 x x 2 3 x 1 0 x 1 x 4 x 5 x 7 1 8 9 1 0 1 1 2 1 2 3 4 5 &5.#/ 6 A B TV ᩕ✢ᧄዪ 1 2 x C A ADSL 䊝䊂䊛 x 6 59 7 x Eh t e rn e t E th e rn e t TV &5.#/ 100Mbps &5.#/ ✢ㅍ⚵❱ߩశ࿁✢ TV ᩕ✢ጟዪ C 8 x x 9 2 x x 3 1 0 x 1 1 x 2 x 1 7 x x 8 9 x 4 x 5 x 6 x 1 x x 2 3 x 1 0 x 1 x 1 2 x 4 x 5 x x 6 C A 7 8 9 1 1 0 1 1 2 1 2 3 4 5 6 1 x A B 59 100Mbps &5.#/ 4M䌾11M䌢䌰䌳 STB ADSL 䊝䊂䊛 ADSL 䊝䊂䊛 TV Multicast Video䇭 Video䇭Server HUB −154 − 䉣䊮䉮䊷䊄 䊌䉸䉮䊮 䊎䊂䉥䉦䊜䊤 TV 第2編 第2章 信越地域における情報インフラ利用の事例 4.2 特徴 (1) DVD(MPEG-2)並みの動画画質 サーバでのテレビ信号のエンコードは、画素数 640 × 480 ピクセル、秒あたり 24 ないし 30 フ レーム、ビットレート 1Mbps ないし 2Mbps に設定してある。これは、720 × 480 ピクセルの D1 解像度や 720 × 480 ピクセルで秒 30 フレームの MPEG- 2圧縮の DVD ビデオ画質に相当する。そ して、現行 NTSC 方式での最高解像度であり、家庭用の従来のアナログテレビがビデオ入力として 再生する場合はこれ以上高解像度にしても意味がない程度の品質となっている。 一方、現在試験中の STB は 640 × 480 ピクセル、秒 30 フレーム、ビットレート 1.5Mbps 程度 までデコード可能な仕様で、DVD ビデオ画質と同程度の再生能力がある。なお、予め 2 パス方式 でエンコードした高画質の動画コンテンツを VOD 方式で再生した場合、この STB はビットレート 1Mbps でも DVD 相当の高画質再生が可能なことから、エンコード側の一層の性能向上ができれ ば、テレビ放送再送信時の画質向上が期待できることになる。 (2) 機器の二重化による可用性向上 エンコードサーバは放送局毎に正副 2 台づつ計 8 台用意し、4ch × 2 系列とする。配信サーバも 正副で 2 台用意し、同じ放送を 2 系列で配信する。ユーザは自分の見たいチャンネルを STB のリモ コンで操作するが、サーバに障害が発生してもどちらの系列のサーバを利用しているかは意識しな いで済んでいる。 (3) 家庭内で同時に複数台のテレビ受信が可能 ADSL モデムに HUB 経由で複数台の STB を設置することにより、STB 台数分のテレビ番組を同時 に受信できる。 (4) パソコンによるテレビ受信が可能 WindowsMedia のデコーダ機能を有するパソコンでも STB と同様にテレビ番組を受信、再生で きる。最近のパソコンは表示用に高性能液晶モニターを接続できるため、いわゆる薄型テレビを見 る感覚でパソコン経由で液晶パネルにテレビ映像を映し出すことができる。 (5) ポータブルエンコードサーバによるライブ配信と VOD 配信 村内の各地にビデオカメラとエンコードパソコンを移動し、そこから ADSL モデムと有線電話回 線経由で配信サーバまで接続することにより、村内どこからでも各家庭向けのライブ配信が可能と なる。いわば第7の村内放送局として身近な番組を村内に流すことが可能ということであり、マル チキャストによるリアルタイム配信に加え、そのビデオを後日エンコードし直してビデオサーバに 蓄積することにより、オンデマンドでのユニキャストによる VOD 配信も可能となっている。 4.3 期待される効果 (1) エンコードサーバと配信サーバ及び STB を用意するだけで、既存の ADSL 環境の上に安価なテレビ 配信システムを構築できる。実証実験が終了後に有償サービスに移行できた場合のユーザの負担額 は相当安価になる可能性が高い。 (2) テレビ受信に加えて、どこでもライブ配信できる情報提供環境を安価に構築できる。 (3) エンコードサーバへの入力源を拡大することにより、現行の地上アナログ放送だけでなく、その 他の放送も同じ環境で既存のテレビに配信できる可能性があり、地上デジタル放送難視聴対策と −155 − 第2章 第4節 テレビ放送配信実験システム しての導入の可能性が出てきている。ただし、CATV へのデジタル放送再送信同意条件として、デ ジタル放送をアナログに変換せずデジタルデータのままパススルーすることが追加されたため、 MPEG-2 相当のデジタルデータをそのまま再送信するシステムが求められてくる。 4.4 課題と今後の展開 (1) 商用サービス化への法的課題 従来の CATV 事業者は、他の放送局の発する放送電波を受信、ないしはスタジオで自主番組を製 作して、①放送設備、②光ファイバ、③同軸ケーブル、④STBを用いてアナログ方式により、特 定多数に対してテレビ番組を再送信してきた。 今回の方式は、他の放送局の発する放送電波を受信、ないしはスタジオで自主番組を製作して、 ①通信設備、②光ファイバ、③メタル線、④STBを用いてデジタル方式により特定多数に対して テレビ番組を再送信するものである。 事業モデル的に見れば、同軸ケーブルがメタル線に変わり、アナログ方式がデジタル方式に変 わっただけであり、CATV 事業者と同様の権利処理や放送局の再送信同意を取り付けることにより、 事業を行う組織が有線テレビジョン放送法ないし電気通信役務利用放送法や著作権法に則って放送 事業を行うことが想定できる。 そのためには、この形態が放送と解釈できることと、放送局の再送信同意を得られるかどうかが ポイントとなるが、同様な IP マルチキャスト方式による配信サービスを電気通信役務利用放送法 に基づいて提供している事業者がすでに存在する事実から、放送として扱うことは問題ないものと 想定される。 営利を目的とせず無料で伝達する試験期間中は、著作権法上も放送法上も放送局の再送信同意は 不要と思われるが、商用サービスに切り替える時点ではこれが必要となり、安価な難視聴解消対策 という放送局にとってもメリットがあるこの方式を放送局側がどう判断するか注目されるところで ある。 (2) 地上デジタル放送への対応 アナログ放送に比べて画質の品質が向上するため、D3 端子性能であるハイビジョン画質の 1920 × 1080 ピクセルまで対応できるエンコード機能、デコード機能が求められてくる。それが 可能なエンコーダとデコーダが実用化されれば、Mbps 級の ADSL メタル回線上でもハイビジョン 再生が可能となる。 (3) 課金システムの導入 当面は不要であるが、将来コンテンツに応じて課金する場合には、マルチキャスト配信サーバで 細かな課金システムが必要となる。 −156 − 第2編 第2章 第5節 信越地域における情報インフラ利用の事例 まとめ ブロードバンド先進国韓国ではテレビ放送コンテンツを放送後に放送局自らがエンコードしてインター ネット経由で有料にて VOD 配信しており、パソコンや STB でテレビを見るネットワークや技術が国民に 普及しつつある。同時に、世界中を飛び回るビジネスマンにとっても、海外どこにいても自国の放送をイ ンターネット経由で視聴できるメリットは大きい。一方、日本国内でもすでに 3 社が電気通信役務利用放 送の届出をしており、平成 15 年 3 月からは ADSL 回線を利用した有料放送が開始された。このように IP 通信上での放送コンテンツ配信は時代の流れであり、今後、放送と通信の融合がますます進んでいくもの と思われる。 放送コンテンツをデジタル化することにより家庭まで信号品質劣化の少ない高品質画像を送ることが可 能になってきたが、その途中にアナログ伝送区間があると、デジタル⇔アナログ変換が入り、アナログ伝 送区間で信号品質劣化が生じてしまう。そこで、2003 年 12 月から開始されたデジタル放送コンテンツ を再送信する場合は、途中でアナログ変換せずにデジタルのまま各家庭まで届けることを前提に CATV 事 業者への再送信同意がなされるようである。その論法に従えば、IP パケット伝送はデジタルでの伝送で あることから、伝送区間での信号品質劣化がなく、デジタルコンテンツの品質を保つことができる伝送方 式であり、IP 通信上での放送コンテンツ配信は放送業界からも歓迎される方式と思われる。 アナログ放送であれ、デジタル放送であれ、放送局から発せられた電波が各家庭まで品質劣化なく無線 だけで伝達できればなにも問題はない。しかし、現実には多くの電波難視聴地域があり、集落共聴アンテ ナ設置や地域ケーブルテレビ設立など、多くのコストをかけて難視聴解消を図ってきた。それでも難視聴 が解消できていない地域はまだ多く存在しているのが実情である。今後のデジタル放送において、新たな 難視聴地域が多く発生することが予想される現在、その解消のためには、旧来型の高価な CATV 方式導入 だけを唯一の解消策としてとらえることなく、実用的で現実的な難視聴解消技術も有効に活かす知恵が求 められてくる。 幸い、わが国は世界最先端のブロードバンド王国になりつつあり、1,300 万以上の世帯にメガバンド級 の IP 網が整備された。通信分野としては胸をはれるブロードバンド環境を構築したにもかかわらず、一 般住民にとって最大の利用価値があるテレビという放送分野でこのブロードバンド環境を有効活用できな いのは国全体にとって大きな損失である。既存の電話システムが新しい VoIP 技術に置き換えられようと しているのと同様、既存のテレビシステムにも新しい配信技術の芽が出てきた。 IP 網を有効に活用し、最先端 IT 技術を組み込んだ安価で高性能な機器を用いて、国全体としての放送 環境を向上するためには、通信業界、放送業界、行政、住民の理解と協力が必要である。とりわけ、通 信業界には IP 網上での放送コンテンツ配信の健全化を担保することが求められており、その担保が放送 業界を動かし、ひいては難視聴に悩む地域住民を救う鍵となる。そして、ブロードバンドのキラーアプリ ケーションとしての放送配信という新規事業分野が拓けてくるはずである。 栄村で始まった IP 放送化の流れは誰にも止めることはできない大きな流れの源流となることを期待し、 この実験はなんとしても成功させたいものである。 −157 − 第2編 ユビキタス社会における 地域情報化の進展 第3章 電子自治体への取り組みと 中国地区におけるシステム共同利用の可能性 第2編 第3章 電子自治体への取り組みと中国地区におけるシステム共同利用の可能性 第 3 章 電子自治体への取り組みと中国地区におけるシステム共同利用の可能性 第1節 電子自治体 1.1 意義と目的 IT 先進国では、税金の電子申告など電子自治体が構築されており、組織改革・効率向上が着々と進展 している。こうした中、IT を使いこなすことができないと、日本の国際競争力は低下し、国民の生活水 準が低下する。IT 化のリード役が電子自治体であり、官民で協調しながら進めていかなければならない。 IT 化の目的は、国の繁栄を維持し発展させることである。国は「e-Japan」戦略で 2003 年度までに下 記を目標として電子政府の構築を目指している。経済の活性化や私たちの生活を良くするという観点か ら、電子自治体をつくるとともに、民間の情報化促進も必要になる。 ① 住民サービスの向上 ② 行政の業務改革の推進 ③ 地域における情報関連産業の育成 1.2 イメージ 行政手続オンライン化法が施行され、電子自治体が構築・整備されると、申請・届出等の手続が、自宅 又は会社に居ながら、いつでもインターネットでできるようになる。 図 3-1 電子自治体のイメージ ᐔᚑ15ᐕᐲએ㒠 ᐔᚑ15ᐕᐲએ㒠 䋨᧪䉟䊜䊷䉳䋩 䋨᧪䉟䊜䊷䉳䋩 䊌䉸䉮䊮䈫䉟䊮䉺䊷䊈䉾䊃䉕ㅢ䈛䈩ⴕ䉰䊷䊎䉴䋨ේೣ䈫䈚䈩24ᤨ 㑆䋩䉕ฃ䈔䉎䈖䈫䈏䈪䈐䉎 䂾ⴕᚻ⛯ 䂾⚊⒢╬ ⥄ቛ䈎䉌 ⥄ቛ䈎䉌 䂾ⴕᖱႎ 䋼ᣣᏱ↢ᵴ䈱ฦ႐㕙䋾䋼䊎䉳䊈䉴䈱ฦ႐㕙䋾 ⴕ䉰䊷䊎䉴䉕ฃ䈔䉎䈢䉄䈮䈲䇮 㽲ㇷㅍ䈚䈢䉍䇮 㽳ቭ⟑䈱⓹ญ䉁䈪⿷䉕ㆇ䈶䇮 ⾗ᢱ䈱ឭ䉇↳⺧䊶ዯ╬䈱ᚻ ⛯䉕ⴕ䈉ᔅⷐ䈏䈅䉎䇯 ᒁ䈦䈜䈫䈐 ᐭ⺞㆐䈮ᧅ䈜 䉎䈫䈐 ⒢㊄䉕⚊䉄䉎 䈫䈐 ᴺᓞ䉇ᐲ䉕⺞ 䈼䈢䈇䈫䈐 ኅ䉕ᑪ䈩䉎䈫䈐 ᬺน䉕↳⺧䈜 䉎䈫䈐 ␠ળ㒾ᢱ 䉕⚊䉄䉎䈫䈐 ᐭ⊒⾗ᢱ䉕 ᚻ䈚䈢䈇䈫䈐 ሶଏ䈏↢䉁䉏䉎䈫䈐 ฦ⒳ዯ 䉕 ⴕ 䈉 䈫 䈐 ฦ⒳ᚻᒰ䉕↳⺧䈜䉎 䈫䈐 ⸽ᦠ⊒ⴕ䉕↳⺧ 䈜䉎䈫䈐 ⛔⸘䊂䊷䉺䉕 ᚻ䈚䈢䈇䈫䈐 ᣉ⸳䉕↪䈜䉎 䈫䈐 ⒢䈱↳๔ 䉕 ⴕ 䈉 䈫 䈐 ⊕ᦠ䉕⺒䉂 䈢 䈇 䈫䈐 ᚻᢙᢱ䉕⚊ ઃ䈜䉎䈫䈐 ⡯႐䈎䉌 ⡯႐䈎䉌 ቭᐡ䈱ᚲ 䉕⍮䉍䈢䈇䈫䈐 ᦨነ䉍䈱 ᦨነ䉍䈱 ᣉ⸳䈎䉌 ᣉ⸳䈎䉌 䇭䇭䉟䊮䉺䊷䊈䉾䊃 ✚ว⓹ญ䉲䉴䊁䊛 ᳃㑆⸽ዪ ⴕᖱႎ䉕✚ว⊛䈮ᬌ⚝ ᩺ౝ䈜䉎䉲䉴䊁䊛䈏䇮⋡ᜰ 䈜ᚻ⛯䉕⍍ᤨ䈮␜䈚䈩䈒䉏 䉎 ੱ䊶ડᬺ䈏ᚑ䈚䈢㔚ሶᢥ ᦠ䈮䈧䈇䈩䇮ᧄ‛䈎䈬䈉䈎⏕ 䈪䈐䉎 ⊛ੱ ⸽䉰䊷䊎䉴 Ꮢ↸ 㔚ሶᐭ䊶㔚ሶ⥄ᴦ 㔚ሶᐭ䊶㔚ሶ⥄ᴦ ᬺ⊓⸥⸽ዪ ㊄Ⲣᯏ㑐 ᬺ⊓⸥ᴺੱ䈏ᚑ䈚 䈢㔚ሶᢥᦠ䈮䈧䈇䈩䇮 ᧄ‛䈎䈬䈉䈎⏕䈪䈐 䉎 Ꮢ↸ 䉥䊮䊤䉟䊮 ᷣၮ⋚ ฦᐭ⋭䍦䍍䍢䍺䍎䍖 ฦᐭ⋭ ㇷଢዪ ᣣᧄ㌁ⴕ ᐭ⸽ၮ⋚ ࿖䈱ⴕᯏ㑐䈏ᚑ䈚 䈢㔚ሶᢥᦠ䈮䈧䈇䈩䇮ᧄ ‛䈎䈬䈉䈎⏕䈪䈐䉎 ᳃䈏ᚑ䈚䈢㔚ሶᢥᦠ䈮䈧 䈇䈩䇮ᧄ‛䈎䈬䈉䈎⏕䈪䈐䉎 Ꮢ↸ ฦᐭ⋭ ․䈱ᯏ㑐 ⚵❱⸽ၮ⋚ ㇺᐭ⋵ ㇺᐭ⋵ ᣉ⸳╬ᯏ㑐 ᣇᡰಽㇱዪ ✚วⴕ䊈䉾䊃䊪䊷䉪 䋨LGWAN䋩 LGWAN䋩 ᣇ࿅䉕⚿䈹䊈䉾䊃䊪䊷䉪 㔰䈏㑐WAN 㔰䈏㑐WAN ᣇ࿅䈏ᚑ䈚䈢㔚 ሶᢥᦠ䈮䈧䈇䈩䇮ᧄ‛䈎䈬 䈉䈎⏕䈪䈐䉎 ㇺᐭ⋵ ᳃ၮᧄบᏭ䊈䉾䊃䊪䊷䉪䉲䉴䊁䊛 ࿖䈱ⴕᯏ㑐䉕⚿䈹䊈䉾䊃䊪䊷䉪 ฦᐭ⋭ 出典:http://www.soumu.go.jp/c-gyousei/daITyo/pdf/juki̲yakuwari̲01.pdf より引用 −161 − 第3章 第1節 電子自治体 1.3 行政手続のオンライン化(行政手続オンライン化関係三法の成立) 行政手続のオンライン化については、すべての行政手続(約 52,000 件)を、原則として平成 15 年度 末までに、自宅や事務所からインターネットで、24 時間いつでも行えるよう措置することとしている。 このための基盤となる認証システム、汎用受付等システムについては、各府省において平成 14 年度末ま でに整備が完了している。 また、法制面の環境整備として、電子自治体を推進するため、 ① 行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律(行政手続オンライン化法) ② 行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関 する法律(整備法) ③ 電子署名に係る地方公共団体の認証業務に関する法律(公的個人認証法) のいわゆる行政手続オンライン化関係三法が平成 14 年 12 月に第 155 国会において成立しており、こ のうち行政手続オンライン化法及び整備法については、平成 15 年 2 月に施行されている。 図 3-2 ⴕᚻ⛯䉥䊮䊤 ⴕᚻ⛯䉥䊮䊤䉟䉟䊮ൻᴺ䈏ᣉⴕ䈘 䊮ൻᴺ䈏ᣉⴕ䈘 䉏䇮ᖱႎ䉲䉴䊁䊛䈏ᢛ䈘䉏䉎䈫䇮 䉏䇮ᖱႎ䉲䉴䊁䊛䈏ᢛ䈘䉏䉎䈫䇮 ↳⺧䊶ዯ╬䈱ᚻ⛯䈏䇮⥄ቛ䈲 ↳⺧䊶ዯ╬䈱ᚻ⛯䈏䇮⥄ቛ䈲 ળ␠䈮ዬ䈭䈏䉌 ળ␠䈮ዬ䈭䈏䉌䇮䈇䈧䈪䉅䉟䊮䉺䊷 䇮䈇䈧䈪䉅䉟䊮䉺䊷 䊈䉾 䊈䉾䊃䊃䈪䈪䈐䉎䉋䈉 䈪䈪䈐䉎䉋䈉䈮䈭䉍 䈮䈭䉍䉁䈜䇯 䉁䈜䇯 行政手続のオンライン化 䋨䋩 䂾䇭ᬺᚲ䈮䈍䈔䉎 㓹↪㒾ⵍ㒾⠪ขᓧ䊶 䇭䇭䇭䇭䇭 ༚ᄬዯ䋨ᐕ㑆⚂1,000ਁઙ䋩 䇭䇭䇭䇭䇭䇭䇭䇭䇭㶎䋲䋰䋰䋳ᐕᐲਛ䈮䉥䊮䊤 䉟 䊮ൻታᣉ੍ቯ 䇭䇭䇭 䂾䇭䊌䉴䊘䊷䊃䈱ઃ↳⺧䋨ᐕ㑆⚂580ਁઙ䋩 䇭䇭䇭䇭䇭䇭䇭䇭䇭㶎䋲䋰䋰䋳ᐕᐲਛ䈮䉥䊮䊤 䉟 䊮ൻ䈱䈢䉄䈱᧦ઙᢛ੍ቯ 䇭䇭䇭 䂾䇭ᚭ☋⻑ᛞᧄ䈱ઃ⺧᳞䋨ᐕ㑆⚂3,600ਁઙ䋩 䇭䇭䇭䇭䇭䇭䇭䇭䇭㶎䋲䋰䋰䋲ᐕᐲਛ䈮䉥䊮䊤 䉟 䊮ൻ䈱䈢䉄䈱᧦ઙᢛ੍ቯ 䇭䇭䇭 䂾䇭↳⺧䊶ዯ䈮㓙䈚䈩䇮 ᳃䈱౮䈚䈱ឭ 䇭䇭䇭䇭䇭䇭䉅ਇⷐ䈮䈭䉍 䉁䈜䇯 ޓޓޓޓ㧔᳃ၮᧄบᏭࡀ࠶࠻ࡢࠢߩ↪ߦࠃࠅⴕᯏ㑐߇ޓ 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ている。このため、行政内部においては業務効率化を図り、今後地方公共団体に期待される企画立 案等の業務への集中をするため、IT のメンテナンス等の業務については、民間ノウハウの活用等 により、効率的な処理を進めたいというニーズが高まっている。 これらの課題を解決し、また業務効率化を促進するために、2 つの手段が考えられる。第一に業 務の標準化・共同利用であり、第二に民間へのアウトソーシングの活用である。 (A) 業務の共同化 複数の地方公共団体における業務を標準化・共同化し、システムを共同利用することで、コス トの低減が期待できる。 (B) 民間へのアウトソーシング IT 関連業務を民間にアウトソーシングした場合、地方公共団体における IT 関連人材の不足を 補うことができ、本来の業務である IT 戦略の企画やその推進に集中することが可能となり、自 治体経営全般のスピードアップが期待される。さらに、民間事業者の間で競争原理が働くことに より、低コスト・質の高いサービスを期待できる。 1.5 課題(問題点) 電子自治体は巨大な市場であり、業者側はシェアの獲得、自治体側では IT の専門家を職員に採用する などコスト削減を図ろうとしている。大手のシステム構築業者は、地場のシステム関連企業との連携強化 で食い込みを図っている。また、NTT 東日本は、市町村合併でシステム再構築の需要も見込めるものと して、NTT グループ間の競合も覚悟の上で、本格参入する計画である。一方、市町村側の悩みは の不足 人材 であり、入札説明書[提案依頼書(RFP = Request For Proposal)]の作成を業者に委託・依頼 することになり、業者の社員が役場に常駐したり、職員として出向したりして IT 業務を引き受けている。 また、会計検査院の報告(2002 年度)でも、各省庁の情報技術システムの整備において、大半が随意 契約で、見積もりから予定価格の決定までが業者の言いなりになっている実態が浮かび上がるなど、競争 と透明性を高める仕組みに変える必要がある。 このような状況の中、総務省は、自治体にコスト削減の対策を講じるよう求め、全自治体の IT 担当者 を対象に開催した長期研修に本格的にシステム調達問題を組み入れ、RFP の書き方や業者選定の手法など の指導を行っている。また、市町村では「客観的な立場の専門家を入れるのが効果的」と、電子自治体担 当職員に IT の専門講師や業者の元電子自治体担当と元システムエンジニアを採用し、不必要な機能を削 り落としたり、セキュリティ対策の実施手順も自らが職員を指導してまとめたり等、所望の役割を果たす とともに経費の節約にも効果をあげている。 −163 − 第3章 第2節 第2節 住民基本台帳ネットワークシステムとカード 住民基本台帳ネットワークシステムとカード 2.1 住民基本台帳ネットワーク 平成 14 年 8 月 5 日の第 1 次サービスでは、国民に 11 桁の住民票コードが付与され、①行政機関への申 請や届出に住民票の写しが不要、②共済年金の現況届等が不要になった。さらに、平成 15 年 8 月 25 日の 住基ネット第 2 次サービスでは、住民基本台帳カードが発行され、① られるようになり、また、② 転入転出手続の簡素化 住民票の写しの広域交付 が受け として、引越の手続で窓口に行くのは転入時 1 回 だけで済むようになった。 図 3-3 住民票の写しの広域交付について 䇼 䋱 䇽 ᳃䈱౮䈚 䈱ᐢၞઃ䈱⺧᳞䋨 ᴺ╙䋱 䋲 ᧦䈱䋲 ╙䋱 㗄䋩 䇼 䋲 䇽 ઃᏒ↸㐳䈎䉌 ᚲᏒ↸㐳䈻䈱ㅢ⍮ 䇭 䇭 䇭 䋨 ᴺ╙䋱 䋲 ᧦䈱䋲 ╙䋲 㗄䊶 ╙䋵 㗄䋩 ᳃ၮᧄบᏭ䉦 䊷䊄 䈲ᣏ䇮 ㆇォ⸵⸽䈠䈱ઁቭ⟑䈏⊒ⴕ䈚 䈢౮ ⌀ઃ䈐 䈱⸵⸽╬䉕 ឭ␜䋨 ᴺ╙䋱 䋲 ᧦䈱䋲 ╙䋱 㗄䈶ᣉⴕⷙೣ䋩 ㅍାᖱႎ䋨 ᣉⴕ䋩 㽲⺧᳞䈏䈅䈦 䈢ᣦ䇭 䇭 䇭 㽶⛯ᨩ䊶 ᳃䉮 䊷䊄 㽳⺧᳞⠪䈱᳁ฬ䇭 䇭 䇭 䇭 䇭 䈱⺧᳞䈱ή 㽴⺧᳞⠪䈱᳃䉮 䊷䊄 㽵᳃䈱౮䈚 䈮⸥タ䈜䉎 ⠪ ⺧᳞䈮㓙䈚 䉌 䈎䈮䈜䉎 㗄䋨 ᣉⴕⷙೣ䋩 㽲᳃䈱౮䈚 䈱ᐢၞઃ䈱⺧᳞䈪䈅䉎 ᣦ 㽳⺧᳞⠪䈱䇸 ᳁ฬ䈫 ᚲ䇹 㽴᳃ၮᧄบᏭ䉦 䊷䊄 એᄖ䈱⸵⸽╬䉕 ឭ␜䈚 䈢႐ว䈮䈲䇮 ⺧᳞⠪䈱 䇭 䇸 ᳃䉮 䊷䊄 䇹 䈲䇸 ↢ᐕᣣ䈫 ᕈ䇹 㽵⺧᳞䈮ଥ䉎 ᳃䈱䇸 ᳁ฬ䈫 ᚲ䇹 䋨 ᳃䈱౮䈚 䈱ᐢၞઃ䈱႐ว 䇭 ⥄Ꮖ䈲ห৻Ꮺ䈮ዻ䈜䉎 ⠪䈮㒢䉎 䇯 䋩 ኾ↪࿁✢ CS CS ᳃ၮᧄบᏭ䉦 䊷䊄 ౮⌀ ٤٤Ꮢ 2013ᐕ 8 31ᣣ߹ߢല 20 mm 㬍16mm ䷊䶫䶻 ᳃ၮᧄบᏭࠞ࠼ ↢ᐕᣣ ᤘ䂾䂾ᐕ 䂾䂾䂾ᣣ ᕈᅚ ᳁ޓޓฬ ၮ⧎ޓሶ 㔚᳇ㅢା࿁✢䉕 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安全性の高いカードを使える。自治体は企業などからカード利用料を集められるので、住民基本台帳カー ドの普及には費用がかかるが、利用者が増えれば、いずれは黒字になる。活用のための創意、工夫で、自 治体間に優劣がつき、新しいビジネスの可能性が広がる。 一方、デメリットとして、電子空間では、 情報の改ざん 、 なりすまし が起こる恐れがあるので、 電子署名やなつ印した相手が、本人かどうかを確認するため、暗号を使った新たな手法が欠かせない。住 民基本台帳カードでの公開(非対称)鍵暗号方式の技術は、現在世界のトップレベルであり、世界に通用 する技術を日本から発信できる可能性を秘めている。 住基カードは、電子自治体のサービスを受けるインターフェイスであり、官と民との情報のやり取りを するとき、安全性を守る接点となる。コンピュータネットワークシステムで、セキュリティのかなめは暗 号鍵であるが、住基カードでは、データの暗号化はカード内のコンピュータで行われ、暗号化されたデー −165 − 第3章 第2節 住民基本台帳ネットワークシステムとカード タのみが外部のコンピュータに移され、暗号鍵は判らないようになっている。また、無理に中を確かめよ うとすると、壊れるような仕掛けになっているので安全である。 しかしながら IT 革命により、日々の社会活動が電子空間で行われるようになると、それが有効かつ安 全に機能するためには、法律や制度の改正が必要となる場合もある。 現在では、住基カードを持つことによる利便性が十分でなく、実感できないため、政令指定都市の広島 市においても初日の申請者数が 109 名と出足がやや不調である。今後、公的個人認証サービスの開始で 電子申請など住民が利便性を実感できるようになるとカードが普及し、それによって、様々なサービスの 提供が加速されるという好循環となることが期待される。 また、長野県で住民基本台帳ネットワークの侵入実験で成功したとの情報が流布されるなど、未知のも のに対する不安をマスコミがあおる傾向が見られる。電子自治体の普及のためには、ネットワークやカー ドの安全性確保は当然のことであるが、個人情報保護の観点からの安全性確保も重要である。 2.3 公的個人認証サービス 公的個人認証は、都道府県知事の電子証明書を入手し、住民基本台帳カードに秘密鍵・公開鍵などを書 き込むことにより、受けられるサービスである。公的個人認証の出現の背景には、①社会経済のネット ワーク化の進展と新たな生活空間の出現、②行政手続の申請・届出等のオンライン化の推進、③ディジタ ル社会における課題(なりすまし、改変、送信否認)、④電子署名の必要性(ID・パスワードの限界)な どがある。 申請・届出等手続のオンライン化の実現には、ディジタル文書について、「作成者の特定や送信文書が その途中で改ざんされていないことを保証するサービスが不可欠」であり、 「e − Japan2002 プログラム」 (平成 13 年 6 月 26 日)において、「申請・届出等の電子化に必要とされる地方公共団体による公的個人認 証サービス等のシステムの整備等の基盤整備を着実に推進する」とされた。 図 3-5 公的個人認証サービス制度における電子証明書の発行申請手続 出典:http://www.soumu.go.jp/s-news/2001/011129̲1b.html より引用 −166 − 第2編 第3章 図 3-6 電子自治体への取り組みと中国地区におけるシステム共同利用の可能性 公的個人認証(電子署名)を利用した電子申請のイメージ(1) 䋱䋬⥄ቛ╬䈱䊌䉸 䉮 䊮䈪ⴕ ᯏ㑐╬䈱䊖䊷䊛䊕䊷䉳䉕 㐿䈒 䋲䋬↪䈚 䉋䈉 䈫 䈜䉎↳⺧䊶ዯ ╬䈱䊕䊷䉳䉕ㆬᛯ䈚 䇮ᒰ▎ᚲ 䉕䉪䊥䉾䉪 䂾䂾⋵䊖䊷䊛䊕䊷䉳 䂾䂾⋵⽷䈱⁁ᴫ 䂾䂾⋵ⷰశ᩺ౝ䇭 ↳⺧䊶ዯ↪ 䂾䂾⋵↳⺧䊶ዯ↪ 䋳䋬᭽ᑼ䈮⸥ 䇼䊌䉴䊘䊷 䊃↳⺧᭽ᑼ䇽 䂾䇭 ᳁ฬ 䊶䊌䉴䊘䊷䊃↳⺧ … … … 䂾䇭 ᚲ 䉪䊥䉾䉪 䋵䋬㔚ሶ⟑ฬ䈱ᒰ ▎ᚲ䉕䉪䊥䉾䉪 䋴䋬↪⠪䈱⒁ኒ㎛䈏ᩰ⚊䈘 䉏 䈢䌉䌃 䉦䊷䊄 䉕䊌䉸䉮䊮䈮ធ⛯䈘䉏 䈢䊥䊷䉻䊤䉟䉺䈮䉶䉾 䊃 䈚䇮 ⒁ኒ ㎛䉕 ↪䈜䉎䈢䉄䈱ᥧ⸽⇟ภ䉕 ജ䈜䉎 䌉䌃 䉦䊷䊄 ⸥ 䇼㔚ሶ⟑ฬ䈱ᣇᴺ䇽 ᢥᦠ ᖱႎ 䇼䊌䉴䊘䊷 䊃↳⺧᭽ᑼ䇽 䂾䇭᳁ฬ䇭✚ോᄥ㇢䇭䇭 䂾䇭ᚲ䇭㬍㬍Ꮢ… … 㔚ሶ⟑ฬ 㽲㔚ሶ⟑ฬ䉕 ᣉ䈜䈼䈐 ᢥᦠ䋨䊂䉳䉺 䊦ᖱႎ䋩䈏 䇭䌉䌃 䉦䊷䊄 ౝ䈮ข䉍 ㄟ䉁 䉏䉎 㽳䌉䌃 䉦䊷䊄 ౝ䈪㔚ሶ⟑ ฬ䈱ಣℂ䋨ᥧภൻ䋩䈏 ⴕ䉒䉏䉎 㽴㔚ሶ⟑ฬ䈏ઃ䈘 䉏䈢 ᖱႎ䈏䊌䉸 䉮 䊮ౝ䈮ข 䉍 ㄟ䉁䉏䉎 電子署名はICカード内で行われ、パソコン 内に秘密鍵のデータが移ることはない。 䉪䊥䉾䉪 出典:http://www.soumu.go.jp/kyoutsuu/syokan/pdf/021206̲001.pdf より引用 図 3-7 公的個人認証(電子署名)を利用した電子申請のイメージ(2) 䋶䋬ㅍା䈱ᒰ▎ᚲ䉕 䉪䊥䉾䉪 ↳⺧ᦠ ↳⺧ᦠ … 䂾䇭᳁ฬ䇭✚ോᄥ㇢䇭䇭 䂾䇭ᚲ䇭㬍㬍Ꮢ… 㔚ሶ⟑ฬ 䋱䌅䋴䋸䋹䌂䌄䌆䋳䋷 䌃䌆䋲䋸䋰䋱䌁䌄䋴䋹 ………………… ………………… …………… 㔚ሶ⸽ᦠ 䂾䇭᳁ฬ䇭✚ോᄥ㇢䇭䇭 䂾䇭ᚲ䇭㬍㬍Ꮢ… … 䂾䇭᳁ฬ䇭✚ോᄥ㇢䇭䇭 䂾䇭ᚲ䇭㬍㬍Ꮢ… 䇼䊌䉴䊘䊷 䊃↳⺧᭽ᑼ䇽 㔚ሶ⟑ฬ 䂾䇭㐿㎛䇭䇭䇭䇭䇭䇭䇭 䇭䇭䇭 䋸䋹䌂䌄䌃䋱䋰䋵…… … ㅍା 㔚ሶ⸽ᦠ 全体が暗号化され、行政機関等に送信 䉪䊥䉾䉪 䋷䋬ⴕᯏ㑐╬䈱䉰䊷䊋䊷 䈏ฃା ■ 電子証明書の有効性を確認 ■ 電子証明書の公開鍵で電子署名を復号し、申請書と照合(自動的に実行) ■ 電子証明書の氏名等と申請書の氏名等を照合 ⴕᯏ㑐╬ 出典:http://www.soumu.go.jp/kyoutsuu/syokan/pdf/021206̲001.pdf より引用 −167 − 第3章 第3節 第3節 広島県における共同アウトソーシング 広島県における共同アウトソーシング 広島県の電子自治体への取り組みにおいて、「新たな分権型社会」の構築に柔軟に対応できるシステム づくり を事業のメインテーマとした 電子申請受付システムの開発 の 複数市町村等共同アウトソー シング・システム開発実証事業 を紹介する。 広島県では、平成 14 年度に、(財)地方自治情報センター公募事業の「市町村等のフロントオフィス業 務・バックオフィス業務の共同アウトソーシングに関する調査研究」が採択され、12 種類の主要な申請・ 届出手続について業務の標準化を検討後、「複数市町村等が共同で利用できる 電子申請受付システム 」 の基本設計が行われた。 平成 15 年度は、「複数市町村等共同アウトソーシング・システム開発実証事業」において、「『新たな 分権型社会』の構築に柔軟に対応できるシステムづくり」(市町村合併を視野に入れた新たな分権型社会) として、官と民、官内の役割の見直しに柔軟に対応するとともに、自主・自立・効率的な行政運営及び住 民に身近な行政サービスの実現を可能とするシステムを目指した開発実証事業が行われている。 3.1 広島県の開発実証事業のポイント この事業では下記の 3 点をポイントとして検証を行なう。 ① 新たな分権型社会への対応−分権化の推進を可能にするシステム設計 ② 住民の視点−ニーズを踏まえた電子化の推進 ③ システム連携−電子申請受付システムと共通基盤システム等の連携 3.2 導入の目的 広島県は合併先行自治体として市町村合併に積極的に取り組み、市町村合併後を視野に入れた新たな分 権型社会に対応するための地方自治体のあり方等の研究を行っている。権限委譲については市町村の意向 によって選択的、段階的に進めるため、同じ業務を市町村が行ったり県が行ったりする状況も生じる。 また、分権改革の流れの中で、市町村独自の行政サービスや共通的サービスでも市町村・地域ごとで差 異が生じるので行政サービスもそれに応じて柔軟に変更していく必要が生じてくるであろう。広島県にお ける共同アウトソーシング導入の目的は以下の通り。 ①「新たな分権型社会」への対応 ② 住民の視点に立ったシステムづくり ③ 行政サービスの向上 3.3 目標 (1) 県・市町村共同の電子申請受付システムの構築 県・市町村共同の電子申請受付システムを構築し、電子申請手続を実装して実証実験を行い、電 子化における課題の抽出及び解決策を検討の上、その後の申請・届出等手続の電子化の拡充に向け た方策を検討する。 また、一手続を単一市町村の固定的な業務として捉えるのではなく、今後の自治体の役割の見直 しに合わせ、同一手続であっても申請者の属性により県又は複数市町村へ柔軟に振分が行えるフレ キシブルな設定・処理ができる仕組みを構築し、検証を行う。 −168 − 第2編 第3章 電子自治体への取り組みと中国地区におけるシステム共同利用の可能性 (2) 合併等による参加市町村のシステム全体への影響を最小限に抑える仕組み 市町村の段階的な参加、合併による脱退等に対して、システムの改修を最小限の範囲にとどめ、 また、運用停止が最小限でデータ移行等がスムーズに行える仕組みについて、最適な方法を検討 し、検証を行う。 また、権限委譲等に伴う事務の移管等にも容易に対応できる仕組みを構築する。 (3) サポート・普及体制等の検証 住民の立場に立ったシステムづくりを進めるため、ユーザビリティを考慮するとともに、電子化 効果の検証や把握した住民ニーズに基づいたシステムの利便性の向上により、システムの利用普及 を図っていく。 また、公民館等に整備した情報端末を使い、職員等による補助・入力支援など、手続を実際に行 う際のヘルプデスクなど、効果的なサポート体制の検証を行う。 (4) 共同の共通基盤システムの構築 電子申請受付システムで受け付けた申請データについて、共通基盤システムを利用して起案・決 裁等を行う仕組み(共通決裁システム)を構築するとともに、市町村の実態に合わせて職員認証 (共通認証システム)や決裁処理後のデータ保管・管理等(共通保管システム)の仕組みも合わせ て構築し、実証実験及び検証を行う。 また、この共通基盤システムを、他の個別業務システムの決裁基盤としても活用できる汎用性 (処理システムの共通基盤)を持たせるため、業務処理の標準化やインタフェースの連携方式等に ついて、実証実験及び検証を行い、連携の手法を確立していく。 (5) 受け付けた申請データ(元データ)を利用するシステムの構築 決裁した電子申請について、受け付けた申請データ(元データ)を利用した結果通知書の作成及 び電子申請受付システムへの登録までの一連の処理を実証実験の中で実現し、課題の抽出及び解決 策の検討を行う。また、申請データを国等への報告データに活用するデータベースの構築なども検 討項目に含める。 (6) 市町村の既存の個別業務システム等と連携 電子申請受付システム及び共通基盤システム(共通決済システム、共通保管システム、共通認証 システムから構成される)と、市町村の既存の個別業務システムまでの連携について、実証・検証 を行い、全体として一体的な電子申請システムの構築を検討する。個別業務システム側の改修を極 力抑える手法や既存システムの有効活用方策及びセキュリティ対策等について検証を行う。 −169 − 第3章 第3節 広島県における共同アウトソーシング 図 3-8 共通基盤システムのイメージ 䊋䉾䉪䉥䊐䉞䉴䉲䉴䊁䊛 ㊄Ⲣ ᯏ㑐 ⚊▤ℂ 䌍䌐䌎 㔚ሶ↳⺧ ฃઃ䉲 䉴 䊁 䊛 ⁁ᴫᾖળ ⚿ᨐㅢ⍮ ᧅ 䉲䉴䊁䊛 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電子自治体への取り組みと中国地区におけるシステム共同利用の可能性 全国リレーフォーラム「電子自治体と未来のくらし」 の紹介 ここで中国地区の 5 県で開催された総務省主催の全国リレーフォーラム「電子自治体と未来のくらし」 を紹介したい。以下は各フォーラムにおける発言の概要である。 表 3-1 岡山県(6/29 開催) ጟጊᖱႎ䊊䉟䉡䉢䉟᭴ᗐ䈱ᓟ ᧄᐕᐲਛ䈮䈲䇮࿖ౝᦨㅦ䈱ච䉩䉧䊎䉾䊃䈮䈚䇮䌉䌐䌶㪍䉅ዉ䈚䈢䈇䇯 䈱ዷᦸ䈮䈧䈇䈩 䉥䊮䊤䉟䊮ൻਃᴺ䈱ᚑ┙䉕ฃ䈔䇮ᧄᐕᐲਛ䈮䈲ේೣᦠ㘃䈣䈦䈢ⴕᚻ⛯䈐䉕䇮䉟䊮䉺䊷䊈䉾䊃䉕ㅢ䈛 䈩䊌䉸䉮䊮䈪ⴕ䈋䉎䉲䉴䊁䊛䈏䈾䈿᭴▽䈘䉏䇮࿖᳃䈏䈋䉎䉋䈉䈮䈭䉎䇯৻䈧䈱↹㕙䈪䇮䈇䉐䉖䈭 ᚻ⛯䈐䈏ⴕ䈋䉎䉋䈉䈮⠨䈋䈩䈇䉎䇯ᄙ䈒䈱⥄ᴦ䈪䉅䇮㪉㪇㪇㪋ᐕᐲೋ䉄䈗䉐䈮䈲േ䈐䈜䈣䉐䈉䇯 ࿖䈱╷䈮䈧䈇䈩 ⴕ䈱േ䈐䈲䈖䈱㪉䇮㪊ᐕ䇮㕖Ᏹ䈮ㅦ䈇䇯䊑䊨䊷䊄䊋䊮䊄ⅣႺ䈲䇮⇇䈱䊃䉾䊒䈮ㄭ䈇䈒䉌䈇䈮䈭䈦 䈢䇯㔚ሶᢥᦠ䈱⌀ᱜᕈ䉕⏕䈜䉎䈢䉄䈱⸽ၮ⋚䋨䌐䌋䌉䋩䈲ᣣᧄ䈏⇇䈪ᦨ䉅ᄢⷙᮨ䈮䉴䉺䊷䊃䈜䉎 ⁁ᴫ䈣䇯 㩷ᐭ䉇⥄ᴦ䈏᳃䈮䈫䈦䈩りㄭ䈮䈭䉎䈖䈫䈏㔚ሶൻ䈱ᦨᄢ䈱䈰䉌䈇䇯ⴕ䈱⺰ℂ䈪䈲䈭䈒䇮 ᳃৻ੱ৻ੱ䈏ᦸ䉃䉰䊷䊎䉴ឭଏ䉕น⢻䈮䈜䉎䈱䈏㪠㪫㕟䈪䈅䉎䇯 㪠㪫䈮䉋䉎ⴕㆇ༡䈱⺖㗴䈱⸃ 㩷⋵䈱⸘↹䈪䈲䇮ⴕ䈱㔚ሶൻ䈮䉋䈦䈩⚕䈱↪㊂䉇ㇷㅍᢱ䈏ᷫ䉍䇮ᐕ㑆㪊ం䈾䈬䈱ᷫലᨐ䈏 䈮䈧䈇䈩 ㄟ䉁䉏䉎䇯ോಣℂᤨ㑆䉅▵ᷫ䈪䈐䉎䇯ᣢ䈮㔚ሶ↳⺧䈲⚂⊖䈱ോ䈪น⢻䇯㔚ሶᧅ䉅ᆎ䉄䈢䇯 㔚ሶᛩ᧦䉅⸳䈔䈩䈇䉎䇯㪏䈎䉌䈲㔚ሶ↳⺧ฃઃ䉲䉴䊁䊛䈱ㆇ↪䉕ᆎ䉄䉎੍ቯ䈪䈅䉎䇯 㩷㔚ሶᖱႎ䈲⊒↢Ḯ䈎䉌↪䇮▤䉁䈪৻⽾䈚䈩䇮䇸ቭ䇹䌾䇸᳃䇹䉁䈪㔚ሶൻ䈏ᔅⷐ䈮䈭䉎䇯㔚ሶᐭ䊶 ⥄ᴦ䉕ᒁ䈐㊄䈮䈚䈩䇮᳃㑆䈏ᣂ䈚䈇䊎䉳䊈䉴䉕↢䉖䈣䉍䇮ડᬺ䈱ᬺോ䊒䊨䉶䉴䈱ᡷ㕟䈮䈧䈭䈕䉌䉏 䉎䇯 ⚻ᷣᵴേ䈮ኻ䈜䉎ലᨐ䈮䈧䈇䈩 㩷⋵䈲ጟጊᏒਛᔃㇱ䈫ጟጊ䊥䉰䊷䉼䊌䊷䉪䉕㪠㪫․⚻ᷣ䈮ᜰቯ䈚䇮㪠㪫䊔䊮䉼䊞䊷ડᬺ䉕⾗㊄ 㕙䈭䈬䈪ᔕេ䈚䈩䈇䉎䇯䉅䈱䈨䈒䉍䈫㪠㪫䉕Ⲣว䈚䈢ᣂ䈚䈇ഃᬺᡰេᣉ⸳䇸䉟䊮䉨䊠䊔䊷䉲䊢䊮䉶䊮䉺䊷䇹 䉅ᢛ䈚䈢䇯䈖䈉䈚䈢ข䉍⚵䉂䈪䇮ጟጊᏒౝ䈱䉸䊐䊃♽㪠㪫ડᬺ䈲䈖䈱ඨᐕ䈪㪉㪈␠Ⴧ䈋䈩㪊㪇㪌␠䈫䈭䉍䇮 㓸Ⓧ₸䈲ో࿖㪈㪉䇯ᚻ䈗䈢䈋䈅䉎േ䈐䈏䉏䈩䈇䉎䇯 㔚ሶᐭ䊶⥄ᴦ䈻䈱ᦼᓙ䈮䈧 㩷ⴕ䈻䈱↳⺧䈭䈬䈏ᤨ㑆䉇႐ᚲ䉕䉒䈝䈮䈪䈐䇮ⴕ䈻䈱ᗧ䉅વ䈋䉇䈜䈒䈭䉎䈱䈪䇮㔚ሶൻ䉕 䈇䈩 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全国リレーフォーラム「電子自治体と未来のくらし」 の紹介 表 3-5 山口県(8/19 開催) 㪠㪫ൻ䈱ㅴዷ䈲㕖Ᏹ䈮ㅦ䈒䇮䈇䈎䈮ㅊ䈇䈧䈇䈩䈇䈒䈎䈮ᦨᄢ䈱㑐ᔃ䉕ᜬ䈦䈩䈇䉎䇯 ⥄ᴦ䈣䈔䈏䊂䉞䉳䉺䊦ൻ䉕䈚䈭䈒䈩䈇䈇䉒䈔䈏䈭䈒䇮㔚ሶ⥄ᴦ䈲⥄ὼ䈭ᵹ䉏䈪䈅䉎䇯 ⊓⸥★䈭䈬䉅㔚ሶൻ䈮⒖ⴕ䇮ଢ䈣䈏䇮䊒䊤䉟䊋䉲䊷䉇䉶䉨䊠䊥䊁䉞䈱ὐ䈪 ᔨ䈏䈅䉎䇯 㪠㪫ᡷ㕟䈻䈱ข䉍⚵䉂ᣇ䈮䈧䈇䈩 ᤓᐕ䇮㪠㪫䉝䉡䊃䉸䊷䉲䊮䉫䈱䉧䉟䊄䊤䉟䊮䈨䈒䉍䉕ⴕ䈦䈢䇯䈖䉏䈎䉌⥄ᴦ䉇రડᬺ䈏ㅪ៤䈚 䈩䇮䈬䈉╷䉕䈜䉎䈱䈎䈮㑐ᔃ䈏䈅䉎䇯 ଢᕈ䈫ోᕈ䈱ਔ┙䈏᳗㆙䈱䊁䊷䊙䇯 ⥄ᴦ䈲෩䈚䈇⽷ㆇ༡䈪䈅䉎䈏䇮᳃䊆䊷䉵䈲㜞䉁䈦䈩䈇䉎䇯䈇䈎䈮ല₸䈱⦟䈇⥄ᴦ⚻༡䉕䈜 䉎䈎䇮䉰䊷䊎䉴䉕䊧䊔䊦䉝䉾䊒䈘䈞䉎䈎䇮䊥䉴䉪䉕シᷫ䈘䈞䉎䈎䈱⸃╷䉕䈚䈭䈏䉌ข䉍⚵䉖䈪䈇 䉎䇯 ၮ䉦䊷䊄䈮వ┙䈧䇸ਅ㑐䉂䉌䈇 㪉㪇㪇㪈ᐕ䈮Ꮢ䉰䉟䊋䊷䉲䊁䉞᭴ᗐ䉕䈦䈢䈏䇮䈠䈱ᑧ㐳䈮⚻ᷣ↥ᬺ⋭䈱䌉䌃䉦䊷䊄䇸ਅ㑐䉂䉌䈇䉦䊷䊄䇹 䉦䊷䊄䇹䈻䈱ข䉍⚵䉂䈮䈧䈇䈩 ታ㛎ᬺ䈏䈅䉎䇯䈖䈱䉦䊷䊄䉕䈦䈩䇮ᐕᐲ䈲ၞㅢ⽻ታ㛎ᬺ䈭䈬ⴕ䈦䈩䈇䉎䇯㔚ሶᧅ䉲䉴䊁 䊛䈪䈲䇮⪭ᧅ₸䈏ਅ䈏䉍䇮┹䈏ỗ䈚䈒䈭䉍䇮Ꮢ䈎䉌䈜䉏䈳䇮䉮䉴䊃ᷫ䈮ᓎ┙䈤䇮ᧅෳട⠪䈎䉌䈜 䉏䈳䇮᧪ᐡ䈞䈝䈮ᷣ䉃䈭䈬䇮⊝䈘䉖䈮༑䉖䈪䈇䈢䈣䈇䈩䈇䉎䇯 ၮ䉦䊷䊄䈫ਅ㑐䉂䉌䈇䉦䊷䊄䈱 ၮ䉦䊷䊄䉅⚻ᷣ↥ᬺ⋭䈱䉦䊷䊄䉅䌉䌃䉦䊷䊄䈪䈅䉎䇯䇱䈮ㅴ䉄䉎⠨䈋ᣇ䉅䈅䉎䈣䉐䈉䈚䇮৻ᧄൻ䈪䈐 䈇ಽ䈔䈮䈧䈇䈩 䉎䉅䈱䈲䈚䈩䈇䈒䈫䈇䈉⠨䈋䉅䈅䉍䋬⥄ᴦ䈠䉏䈡䉏䈪䈅䉎䇯 ⊛ੱ⸽䉰䊷䊎䉴䈫ၮ䊈䉾䊃䈲ⵣ৻䇯㪣㪞㪮㪘㪥䈲↳⺧䉕ฃ䈔ข䈦䈢⥄ᴦ䈏䇮⸽䈏 ല䈎䉕ၮ䊈䉾䊃䈮ᾖળ䈜䉎⚵䉂䈪䈅䉎䇯 ✚วⴕ䊈䉾䊃䊪䊷䉪䋨㪣㪞㪮㪘㪥䋩 ⊛ੱ⸽䉰䊷䊎䉴䈪䈲䇮㔚ሶ⟑ฬ䉕ᷝ䈋䈩㔚ሶ↳⺧䈜䉎䈏䇮䈠䉏䈏ᧄੱ䈎䉌䈱ᖱႎ䈎䉕್ᢿ 䈮䈧䈇䈩 䈜䉎䊂䊷䉺䊔䊷䉴䈏ၮ䊈䉾䊃䈪䇮ၮ䊈䉾䊃䈱ᖱႎ䈫ᾖว䈚䇮‽⟋ⴕὑ䉕‽䈠䈉䈫䈜䉎䉅䈱䈲䈳䉏䈩 䈚䉁䈉䇯ⴕ䈻䈱㔚ሶ↳⺧䈱ᢥᦠ䈲㪣㪞㪮㪘㪥䈮䈱䉎䇯㪣㪞㪮㪘㪥䈏䈭䈇䈫㔚ሶ↳⺧䈪䈐䈭䈇䈚䇮ᢥᦠ䉕 ዯ䈔䉌䉏䈭䈒䈭䉎䇯 㔚ሶ⥄ᴦ䈏䈪䈐䉏䈳䇮䈫䈩䉅ଢ䈮䈭䉎䉋䈉䈣䈏䇮ᓎᚲ䈱⓹ญ䉰䊷䊎䉴䈱⾰䈱ૐਅ䈏䈭䈇䉋䈉䈮䈚 ᳃䈱┙႐䈎䉌䈱ᗧ 䈩᰼䈚䈇䇯⒢㊄䉕ᛩ䈜䉎䉒䈔䈣䈎䉌䇮⾌↪ኻലᨐ䉅ᄢಾ䈪䈅䉎䇯 䈇ᣇ䈱᩺ౝᯏ⢻䈱లታ䈭䈬䇮䈪䈐䉎䈣䈔䈇䉇䈜䈇䉲䉴䊁䊛䈮䈜䉎䇯䈋䉎䉋䈉䈮ᢎ䈋䈩䈒䉏䉎 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地域情報化の進展 第4章 九州地区における IT ビジネスモデル地区の進展状況 第2編 第4章 第4章 第1節 九州地区における IT ビジネスモデル地区の進展状況 九州地区における IT ビジネスモデル地区の進展状況 IT ビジネスモデル地区構想の概要 総務省は、平成 15 年 1 月 16 日に、IT ビジネスモデル地区構想の通達を行ない、指定を受けようとする 地方公共団体を募集した。 この IT ビジネスモデル地区構想の経緯としては、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針 2002」 (平成 14 年 6 月 25 日)において閣議決定された構想の推進を受けて、総務省が平成 14 年度から、ハード・ ソフトの施策の集中展開を通じ、魅力的な IT ビジネス環境の先行的実現(IT ビジネスモデル地区構想) により、IT 産業集積を通じた地域経済活性化を推進するというものである。 この構想の基本理念は、IT ビジネスの振興に積極的な地方公共団体を指定し、IT ビジネスにとっての 魅力的な環境を先行的に実現することにより、IT ビジネスの集積を図り、IT ビジネスの地域展開のモデ ル構築及び当該モデルの他地域への展開を通じた地域経済の活性化を図るものである。 対象地域は原則として市町村単位となっており、計画期間は、長期的展望に立ちつつも、早期に実施効 果を上げるとともに、情報通信分野における技術革新等の地域情報化を取り巻く環境の変化に対応する観 点から、おおむね 3 年間程度となっている。 IT ビジネスモデル地区の指定に当たっての評価基準としては、 ①実現可能性、②新規性、③有益性、④波及性 といった観点から判断される。 なお、毎年 5 月末(又は総務省の指定した日時)に計画の実施状況を報告する必要がある。 平成15年度の IT ビジネスモデル地区構想に関連する特別措置としては、以下のものがある。 ・地域の情報通信基盤の整備 : 地域イントラネット基盤施設整備事業等 ・アプリケーション開発等の促進 : ・I T 技術者の育成 情報通信人材研修事業支援制度 : 先進技術型研究開発助成制度 公募の結果、次項の「各推進計画の概要」にあるように、全国で 8 地区の IT ビジネスモデル地区が指 定され、九州に於いては福岡と宮崎の 2 地区が指定された。 以降、第2節では福岡県、第3節では宮崎県におけるITビジネスモデル特区の概要について紹介す る。 −177 − 第4章 第1節 IT ビジネスモデル地区構想の概要 表 4-1 応募地方 公共団体 各推進計画の概要 対象地区 概 要 目 標 仙台市 ( 仙台 IT アベニュー ) IT ビジネス同士の交流・競争・協働状態を発生させ、IT ビジネスの集積を図 るとともに、市産業全体の IT 化を促進。 ○ IT ビジネスの交流拠点施設の運営支援 ○「学都仙台」の強みを活かした産学連携による技術革新 ○開業準備のための事務スペース提供やコンサルティングなど IT 起業化・中 小企業の支援 ○ IT 人材の育成 60 事業所 約 2 千 2 百人 横須賀市 電子自治体の構築や、横須賀リサーチパークにおけるモバイル通信技術の研究 開発等を通じ、自然・生活環境の充実した、新たなワーク/ライフスタイルを 実現。 ○電子自治体向けASP・データセンター機能を備えた地域IXの整備 ○地方公共団体の担当者を対象とする電子自治体関連の人材育成 ○ベンチャー育成及び大学研究室との共同研究など、産学官連携によるモバイ ル分野の研究開発 38 事業所 約 2 千人 大垣市 ( ソフトピアジャパン ) ソフトピアジャパンにおいて、世界一高密度な IT ビジネス・頭脳労働者の一 大集積団地を形成。 ○県の行う IT 関連業務(コンサルティング、研修事業など)のアウトソーシ ング ○電子県庁の構築・運用の拠点となるデータセンターの設置 ○県情報スーパーハイウェイやLANなどネットワーク管理人材の育成 200 事業所 約 3 千 3 百人 大阪市 都市機能の集積した都心部と研究開発機能の集積が見込まれる臨海部の連携に より、IT ビジネスと既存産業の融合を通じ、新たな IT ビジネスを創造。 ○都心部と臨海部をつなぐ光ファイバ網の整備 ○ブロードバンドコンテンツ流通促進(コンテンツマーケットの提供等) ○ものづくり産業の集積を活かしたロボット技術産業の創出 ○臨海部における施策の集中実施による研究開発拠点の形成(土地提供手法の 柔軟化など) 359 事業所 約 1 万 4 千人 白浜町 田辺市 IHS(Innovation Hot Springs)構想の推進や県 IT 総合センターの整備を核に、 自然・文化環境を兼ね備えた、魅力的な IT ビジネス環境のモデルを構築。 ○公共施設やホテル、観光施設における無線LANの導入(インターネット接 続環境の整備) ○遊休保養所などリゾート施設のオフィス・インキュベート施設への転用 ○県域教育イントラネットなどを活用した、公共アプリケーション・コンテン ツの開発・展開 ○県内外の高校生を対象とした集中研修による、将来の人材の戦略的育成 36 事業所 約 4 百人 岡山県 岡山市 ユビキタス社会実現に向けた IPv6・IC タグ活用型ビジネスモデルを構築。 ○ IPv6 対応ネットワーク基盤の整備(岡山情報ハイウェイの高度化) ○ IPv6 対応アプリケーションの開発(IPv6 技術を活用した携帯情報端末情報 提供システム、IC タグを活用した交通・物流情報集配信システムの開発) ○ IPv6 対応人材の育成 ○ IT ベンチャーの育成(インキュベーション施設の活用) 117 事業所 約 1 千人 福岡県 北九州市 福岡市 飯塚市 ふくおかギガビットハイウェイを活用して、北九州、福岡、飯塚の3市の IT 資源を仮想的な一体の IT ハブと位置づけ、IT ビジネスを集積。 ○ IT 基盤の整備・共同利用(データセンター、情報倉庫など) ○研究開発機関・医療機関を核とする高齢者支援システム等の開発 ○高度 IT 人材の育成(専門システムエンジニア、専門プログラマなど) 137 事業所 約 3 千人 宮崎市 清武町 優れたリゾート環境と宮崎情報ハイウェイ21等を活用したアウトソーシング ビジネスの拠点を形成。 ○公共ASPのシステム開発・共同運用 ○リゾート施設の IT 化 ○ IT 人材の育成 20 事業所 約 5 百人 仙台市 横須賀市 岐阜県 大阪市 和歌山県 宮崎県 ※目標:3 年間での IT ビジネスの事業所数・従業員数の増加目標(8 地区で計 967 事業所、約 264 百人) [出典:総務省報道資料平成 15 年 4 月 4 日別紙 1] −178 − 第2編 第4章 第2節 九州地区における IT ビジネスモデル地区の進展状況 福岡県における状況 2.1 福岡県の IT ビジネスモデル地区構想推進計画の背景 図 4-1 福岡県などの推進計画 ጟ ⋵ ╬ 䈱 ផ ㅴ ⸘ ↹ 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点都市を結ぶ IT インフラである「ふくおかギガビットハイウェイ」などの整備を行っているが、これら の県内全体のインフラ整備と併行して、平成 15 年度より、具体的な対象モデル地区を定め、この地域と 協力して、県域全体の IT 化促進の起爆剤となるような、施策の実施を検討している。 −179 − 第4章 第2節 福岡県における状況 対象モデル地区の選定の考え方として、福岡県はモデル事業の実行力と言う観点から、産炭地域振興臨 時措置法の期限切れで地域経済の活性化が急務である筑豊地区から一市(飯塚市)と、大都市(北九州市、 福岡市)との連携モデルでの提案とし、飯塚市はアプリケーションの開発・実施、北九州市は IT インフ ラの充実、高度アウトソーシング産業の育成及び高度人材育成、福岡市はモバイルインフラの充実、実証 実験の実施を主に担当することとなっている。 2.2 モデル地区における IT ビジネス集積等の現状 以降に各モデル地区における IT ビジネスの集積状況を紹介する。長期にわたる景気低迷は福岡県下の IT 関連産業にも影響を及ぼしているが、IT ビジネスモデル地区構想の積極的な推進により、これまでの 順調な IT ビジネスの事業所数及び従業者数の伸びを維持していくことを目指している(表 4-2 参照)。 (1) 北九州市における IT ビジネス集積状況 ① 学術研究都市は、九州工業大学、早稲田大学、北九州市立大学等の大学・研究機関の立地に 加えて、主に半導体の研究開発を行う施設が整備されていることから、産学連携による研究 開発を目的に、平成 13 年のオープン以来 16 社が進出している。 ② 八幡東田には日本テレコムのコールセンターが立地。日韓光ケーブルの陸揚げ拠点である他、 キャリアの光ファイバが集積する等、北九州のネットワーク拠点となっている。この 5 年間 に日本テレコム等 IT 関連企業が進出し約 1,000 名の雇用が創出されている。 ③ 小倉駅を中心とするエリアには、ベンチャー・SOHO のインキュベーション施設である北九 州テレネットワークセンターを平成 12 年に総務省の補助により設置。本施設には、現在、 20 社のベンチャー企業と 15 社のサテライトオフィスが立地している。 なお平成17年度においては、新規及び既存企業を合わせて、100 名程度の雇用、10 社の 進出を目標としている。 (2) 福岡市における IT ビジネス集積の現状 ① SRP(ソフトリサーチパーク)地区は国内外の大手メーカ、企業グループによる6つのビル と地場の IT 関連産業の集合ビルである SRP センタービルで構成される情報業務施設地区であ り、SRP センタービルに入居している ISIT を始めとして多くの IT 関連企業及び研究所が集積 しており、現在では 110 社、約 6,500 人の従業員を抱えている。 ② 博多駅周辺地区には、福岡県内を高速ネットワークで結ぶ「ふくおかギガビットハイウェイ」 の福岡市のアクセスポイントが設けられている。 (3) 飯塚市における IT ビジネス集積の現状 ① 飯塚市の既存 IT ビジネス事業者数: 43 社(既存 10 社、ベンチャー *33 社) ② 〃 〃 ③ 〃 〃 売上高: 約 10 億円 従業者数: 約 315 人 (以上、平成 14 年 12 月現在、飯塚市調査による。ベンチャー:会社設立から 7 年以内のもの) −180 − 第2編 第4章 表 4-2 九州地区における IT ビジネスモデル地区の進展状況 モデル地区における IT ビジネス集積状況と今後の目標 北九州市 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H17 事業所数 135 135 169 約 180 従業者数 3,525 3,421 3,422 約 3,500 売上高(百万円、 23,370 経済産業省調査 ) 26,567 41,332 39,506 43,889 58,406 福岡市 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H17 事業所数 618 705 792 879 従業者数 15,914 18,475 21,036 23,597 売上高(百万円、 150,854 151,528 219,343 239,421 261,874 272,321 経済産業省調査 ) 飯塚市 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H17 事業所数 43 83 従業者数 315 645 売上高 ( 百万円:想定) 1,000 主な出典 総務省「事業所・企業統計調査」 −181 − 第4章 第2節 2.3 福岡県における状況 IT ビジネスモデル地区構想推進計画における個別の施策について ここでは IT ビジネスモデル地区構想推進計画の 13 の個別の施策について、その名称・主体、施策の概 要およびその効果を一覧表にまとめた 表 4-3 名称・主体 概 福岡県における具体的施策 要 効 果 (1) ふくおかギガビット 県内 9 都市を 2.4Gbps の高速大容量の光ファイバで 県民・県内企業の利便性の向上、IT 関連 ハイウェイ(情報ハ 結び、各アクセスポイント間を無料で開放することによ 産業の振興、医療・教育の高度化、行政の イ ウ ェ イ ) の 構 築・ り、常時接続、高速大容量のインターネット利用環境の 情報化推進などが期待される。 運用 実現等、情報通信基盤の整備を通じた地域産業の活性化 と県民生活の向上を図る。 福岡県 ふくおか IT 戦略構想に基づき、県内のみならずアジ アや世界に向けた官民の情報集積拠点として「ふくお (2) ふくおか IT 基盤拠点 構築推進事業(ふく か iDC」を構築する。さらに、ふくおか IX の構築に向け た民間情報集積のインセンティブとして、平成 14 年度 おか iDC 構築) よりふくおか iDC 補助金制度が創設された。これによっ て、コンテンツ配信業者や ASP、MSP などの集積を促進 し、IX の構築に向けた情報基盤整備を進める。 福岡県 ISP事業者を集積させ IX の構築を推進 する為に、コンテンツ事業者や ASP などの iDC サービスの利用者に対して、契約金の半 額程度を補助する優遇施策を実施すること により、事業者の集積促進が期待される。 高い技術力と戦略的な IT 活用を企画・実践できる力 を併せ持つ高度 IT 技術者を育成する。具体的には、ビ ジネスに強い技術スペシャリストとして最先端の戦略 IT (3) 高度 IT 人材育成事業 システムを構築・運用する「基幹エキスパート」、戦略 IT システムのリーダーとして業務分析に基づくシステム 設計を行う「ソリューションエキスパート」、ならびに 戦略 IT 活用のリーダーとしてプロジェクトのマネジメ ントやプロセス改革を推進する「IT プロジェクトマネー 特定非営利活動法人 ジャ」を育成する。 高度 IT 人材アカデミー e ビジネスの世界で最も必要とされ、か つ不足している高度 IT 人材が育成されるこ とによって、新たなビジネス展開が可能と なり、IT 産業の育成と集積の推進が期待さ れる。 日韓自動翻訳機能等による日韓大学間の遠隔講義、日 次 世 代 イ ン タ ー ネ ッ ト(Ipv6 イ ン タ ー (4) e! プロジェクト(国 韓企業間のビジネスマッチング、文化イベントや文化コ ネット)の利用基盤となる技術を検証し、 際文化分野における ンテンツ配信による文化交流、韓国テレビ放送や観光ビ この利用基盤の上で、高度な利用性を実証 IT 利活用の在り方) デオなどの配信を行う。 する。その結果として県民に分かりやすく IT の効用を実感できるような事例を提示す ることが可能となる。また、この利用基盤 福岡県、九州電力グルー は日本−アジアの国際 IX への発展へとつな プ、九州大学の他、複数 がることが期待される。 の大学・研究機関 (5) 北九州 e-PORT 構想 市民生活や企業活動、行政サービスを支える社会基盤 既存社会の次世代変革支援、新産業の創 北 九 州 市、( 財 ) 九 州 ヒューマンメディア創造 として「情報の港」、すなわち e-PORT を官民一体となっ 出と育成、市民の情報消費社会への転換支 セ ン タ ー(HMC)、 北 九 て整備し、苦労して使う IT から電気、水道のように誰で 援が期待される。 州 e-PORT 推 進 協 議 会、 も便利に使える IT サービスの実現を目指す。 民間企業 北九州 e-PORT 構想に沿い、地域 IX の機能を果たす中 核的 iDC(以下センター iDC)及び、その iDC と光ファ (6) インターネットデー イ バ で ダ イ レ ク ト に 接 続 さ れ る 複 数 の iDC( 以 下 サ ブ タ セ ン タ ー(iDC) iDC)によって構成する。センター iDC を各種ネットワー 整備 クのジャンクションとして、利用者となる企業や市民の 統合的な接続先となることにより、地域に設置される全 ての iDC を利用者から見て仮想統合し、既存企業の IT ア 日 本 テ レ コ ム ほ か 複 数 ウトソーシング拠点、IT サービス産業の事業拠点、市民 の iDC 事 業 者 や MSP や地域企業への各種情報・サービスの提供拠点として機 (Management Service 能させる。また、ふくおかギガビットハイウェイと接続 し、福岡市及び飯塚市の iDC と連携する。 Provider) −182 − iDC 事業者にとっては、投資リスクの軽 減及び市場獲得が容易になる。また、地域 の IT サービス企業にとっては iDC 基盤の活 用で次世代 IT サービスビジネスへのシフト が容易になり、より付加価値の高いサービ スの創出が期待できる。地域の産官学(利 用者)にとってコストの大幅な削減が期待 される。 第2編 第4章 名称・主体 概 要 九州地区における IT ビジネスモデル地区の進展状況 効 果 北九州 e-PORT 構想に沿い、市民と iDC を始めとする 市民の情報リテラシーからの開放、電子 インターネット上の膨大な情報・サービスとの間で、仲 自治体(市民向け行政サービス)の普及促 介役(エージェント)となるような、あらゆる IT レベル 進、高視聴率メディアの確立による企業サー にある利用者へあらゆる情報・サービスをナビゲーショ ビスのネット化促進が期待される。 ンする地域の総合窓口サービス、すなわちコンタクトセ ンターを構築する。コンタクトセンターは「北九州ライ (7) コンタクトセンター フポータル」と「コールセンター」との組み合わせで構 整備 成。同センターにアクセスするメディアは、パソコン、 携帯電話インターネット、電話を通じた音声(含む、肉 声・音声応答)等、多様なメディアを想定し、立地が進 むコールセンター企業の人材を組み合わせて地域の総合 窓口的サービス基盤としての確立を図る。この施設は、 インターネットの普及が急激に進んでいる一方、なかな か日々の生活の道具として進まないインターネットを、 市民からの視点で容易にコンタクトできるようにするこ コ ー ポ レ イ ト・ ソ フ ト とを目指すとともに、単にインターネット上に置くだけ ウェア(株)ほかコール では利用が拡大しない地域企業の情報やサービスのネッ ト経由での利用率拡大も目指す。 センター企業 北九州 e-PORT 構想に沿い、デジタル情報の管理設備 ストレージマネジメントセンター(情報 である iDC 整備と併行して、紙や各種フィルムなど大量 倉庫)事業者にとっては投資リスクの軽減 (8) ストレージマネジメ のアナログ媒体を保管・管理できるストレージマネジメ と市場確保の容易性が向上する。地域の IT ントセンター(情報 ントセンター(情報倉庫)を整備する。IT 社会のビジネ サービス企業にとっては自前でストレージ 倉庫)整備 スモデルを集積させるためには、IT 資源のみならず、膨 マネジメントセンターを持てない場合に利 大な紙などアナログ資源も複合的に管理できる基盤が必 用することで、次世代に向けた ASP など IT 要となるため、e-PORT 構想の下、iDC と一体的に整備し、 サービスビジネスへのシフトが容易になる。 また、地域の産官学(利用者)にとっては (株)ワンビシアーカイブ ビジネスモデルの更なる集積促進を目指す。 コストの大幅削減が期待される。 ズほか民間企業 北九州 e-PORT 構想に沿い、ブロードバンドあるいは ブロードバンド、リアルタイム系コンテ リアルタイム性を保持する必要がある情報やサービス ンツの普及促進、及び国内・東アジアの災 を、多方向に高速かつ安全・確実にトラヒック交換し 害対策拠点としてリスクの分散が期待され てくれる次世代情報流通ネットワーク、すなわちアジア る。 ブロードバンドエクスチェンジ(ABX)を整備する。具 (9) ア ジ ア ブ ロ ー ド バ 体的には地域 IX の機能を果たす前述のセンター iDC を ンドエクスチェンジ 各種ネットワークのジャンクションとして位置づけ、北 九州地域情報ネットワーク、ふくおかギガビットハイ (ABX)整備 ウェイ、国内向け高速通信網、東アジア向け高速通信網 (KJGN:日韓光海底ケーブル)、各種ブロードバンドサー ビス網(地域IP網、DSL、FTTH、CATV インターネッ ト等)、地域のサブ iDC 群などを相互接続した上で、円 滑なブロードバンド・トラヒック交換やセキュリティ・ サービスなど様々なネットワークサービスモデルを集積 複数の一種・二種電気通 させた ABX を実現し、アジアの代表的次世代 IX の実現 信事業者 を図る。 市民の雇用促進、地域の競争力向上、市 e-PORT 構想の要素を構成する各機関で活躍する IT 技 術エキスパート養成、ならびに高度サービスの活用促 内企業の需要創出と活性化が期待される。 進の為の利用者(ユーザ企業、行政)の情報活用リテラ シー向上などを目的に人材育成を行う。また、e-PORT (10) ITラーニングセン 協議会を通じて市内企業ニーズや社会環境の変化を集約 ター し、研修サービスや啓蒙セミナーなど実施する。研修の 実施にあたり行政がその設備や運営を行うのではなく、 企業の誘致も含め民間企業の自発的なサービス参入を促 す。当面は、市内企業がまだ本格的に参入していない研 修サービスの内容について、財団法人九州ヒューマンメ ( 財 ) 九 州 ヒ ュ ー マ ン メ ディア創造センターが事業主体となって「北九州 IT 技術 ディア創造センター及び 者養成大学校」で取り組むことによって導入をサポート し、徐々に民間への実施に移行させていく。 民間企業 −183 − 第4章 第2節 福岡県における状況 名称・主体 概 要 効 果 高度情報通信社会に対応した行政の高度化及び市民 行政の高度化及び市民サービスの向上、 サービスの向上を図る。情報通信産業の振興及び産学官 産官学連携による情報通信技術研究開発促 (11) 北九州地域情報ネッ 連携による情報通信技術の研究開発の促進を図るため、 進が期待される。 市の施設(市庁舎、区役所等)、アジア太平洋インポー トワーク運営事業 トマート(AIM)、九州ヒューマンメディア創造センター (HMC)、北九州学術研究都市等 17 地点を結ぶ高速・広 帯域な市域内情報通信基盤を整備し、運用する。(AIM 〜 HMC 〜学研は 4Gbps、他は 1Gbps) 北九州市 財団法人九州システム情報技術研究所を中心とした産 周波数や変調方式などの無線伝送技術と 学官の連携により、平成 14 年 11 月から、福岡市内の各 移動透過性の分離、IP 通信によるアプリケー 拠点に無線基地局を設置し、無線 LAN(IEEE802.11b) ションと伝送路の分離、アドホックネット による高速インターネットアクセスの実証実験が実施 ワークと分散処理などを行うことで、高速 された。平成 15 年度からの実証実験においては、高速 移動体通信、周波数の有効利用、電波資源 移 動 体 通 信 へ の 展 開 を 図 る。 す な わ ち、PHS、 携 帯 電 の有効利用、網/サービスの分離による競 (12) 福岡モバイルブロー 話、無線 LAN、ミリ波等の異なる種類の無線アクセス間 争促進、新しい周波数資源、利用方法に対 ドバンド実証実験 で、IP モビリティによるシームレスなインターネット接 する柔軟な対応、新しいビジネスシーンの 続をサポートするルータを開発し、モデル地域において 創造などが期待される。 実証評価を行なう。この実験の特長として、高度な認証 技術とセキュリティ技術により、公衆アクセスでも安全 なアクセスを提供、無線LANなどの高速アクセス系で の 260 ㎞ /h 以上の高速移動体通信を実現、IPv6 による 携帯端末を始め多様な利用端末に対応可能、位置情報を ルート株式会社、財団法 利用したトラッキングサービスや位置案内が可能、ルー 人九州システム情報技術 ティング中継により、車両内外へのアクセスサービスが 研 究 所(ISIT)、 九 州 大 可能といったものがある。 学、福岡市 (図4−2実験の概要)を参照 飯塚市に開設される飯塚トライバレーセンターを拠点 として、独居老人など高齢者の生活を支援するビジネス モデルの事業化を図る。自治体向けの STB 技術を応用・ 発展させることにより、ビジネスモデルを支える ASP 技 (13) IT 活用による高齢者 術の確立と事業化が可能となる。具体的には以下の技術 の研究開発と情報提供サービスの ASP 化を行う。 生活支援対策事業 (1) 地 域 ポ ー タ ル サ イ ト の 案 内 役 を 務 め る バ ー チ ャ ル キャラクターの研究開発 ・WEB 上で動くバーチャルキャラクターの開発 ・STB を解した音声入力・音声応答技術の開発 ・STB を介したプッシュ型のインターネット情報提供 飯塚市、 (株)麻生情報シ 技術の開発 ステム (2) 独居老人などの安全を確認する見守り機能の開発 図 4-2 高齢化社会の進展に伴うニーズ拡大に応 用可能で、キャラクターを用いた案内役の 利用等により高齢者が IT 社会の利便性を享 受でき、IT を利用した高齢者への各種民間 サービスの提供事業が可能となる。 福岡モバイルブロードバンド実証実験の概要 䇭䇭㪫 㪫㪿㪼㩷㪠㫅㫋㪼㫉㫅㪼㫋 PDC PHS ή✢LAN ታ⸽ታ㛎 䇭㐿⊒䈚䈢䊙䊦䉼䊒䊤䉾䊃䊖䊷䊛䊝䊋䉟䊦䊦䊷䉺䉕 ਅ㋕䇮䉺䉪䉲䊷䈭䈬䈮タ䈚䇮䊝䊂䊦ၞ䈮䈩 ታ⸽ታ㛎䉕ⴕ䈭䈉䇯 [出典:ルート株式会社発表資料] −184 − 第2編 第4章 第3節 3.1 九州地区における IT ビジネスモデル地区の進展状況 宮崎県における状況 宮崎県の IT ビジネスモデル地区構想推進設定構想推進計画の背景 ች ፒ 図 4-3 宮崎県の推進計画 ⋵ 䈱 ផ ㅴ ⸘ ↹ 䇭ችፒᏒ䊶ᷡᱞ↸䉕ኻ⽎䈫䈚䈩䇮ఝ䉏䈢䊥䉹䊷䊃ⅣႺ䈫ችፒᖱႎ䊊䉟䉡䉢䉟䋲䋱╬䉕 ᵴ↪䈚䈢䉝䉡䊃䉸䊷䉲䊮䉫䊎䉳䊈䉴䈱ὐ䉕ᒻᚑ䇯 䌁䌓䌐䈱䉲䉴䊁䊛 㐿⊒䊶หㆇ↪ 䇭䊂䊷䉺䉶䊮䉺䊷䉕ὐ䈫䈚䈩䇮ᰴ䈱 䉲䉴䊁䊛䉕㐿⊒䊶หㆇ↪䇯 䊶䇭ⴕ䋨㔚ሶ⥄ᴦ䈱᭴▽䋩 䊶䇭ක≮䋨ችፒක⑼ᄢቇ╬䋯㔚ሶ䉦䊦 䇭䊁㑐ㅪ䋩 䊥䉹䊷䊃ᣉ⸳ 䋨䉲䊷䉧䉟䉝䋩 䊶䇭䈠䈱ઁ⋵᳃↢ᵴ䈱ะ䈮䈧䈭䈏䇭 䇭䉎䉲䉴䊁䊛䋨䊶ታ⸽䋩 ችፒᏒ ችፒᄢቇ ችፒක⑼ᄢቇ ችፒᖱႎ䊊䉟䉡䉢䉟䋲䋱䈮䉋䉍䇮⋵ౝోᏒ↸䈪 䉝䊒䊥䉬䊷䉲䊢䊮䉕↪น⢻䇯 ࿑ᦠ㙚 䋴䋴Ꮢ↸ᓎ႐ ၞ䊈䉾䊃䊪䊷䉪 ቇᩞ ∛㒮 ችፒᖱႎ䊊䉟䉡䉢䉟䋲䋱 䊈䉾䊃䊪䊷䉪䉶䊮䉺䊷 ᷡᱞ↸ ᳃㑆 䊂䊷䉺䉶䊮䉺䊷 䌉䌔ੱ᧚䈱⢒ᚑ 䊥䉹䊷䊃ᣉ⸳䈱䌉䌔ൻ 䊥䉹䊷䊃ᣉ⸳ 䋨㕍ፉ䋩 䇭↥ቇቭㅪ៤䈮䉋䉍䇮䉮䊷䊦䉶䊮 䇭䊥䉹䊷䊃ᣉ⸳䈱䊑䊨䊷䊄䊋䊮䊄 䉺䊷䉇ᖱႎ䉰䊷䊎䉴ᬺ䈮᳞䉄䉌 ⅣႺ䉕ᢛ䈚䇮䉮䊮䊔䊮䉲䊢䊮⺃ 䉏䉎හᚢജ䈱䌉䌔ੱ᧚䉕⢒ᚑ䇯 ⥌䉇䌉䌔䉶䊚䊅䊷㐿䈭䈬䇮䌉䌔ੱ 䇭ᧄᐕ䈱ో࿖䊙䊦䉼䊜䊂䉞䉝⑂ ᧚䈱ᵹὐ䉕ᒻᚑ䇯 䋨䋱䋱䋶ᣣ䌾䋸ᣣ䋩䉕ᄾᯏ䈮䇮䌉䌔 䊎䉳䊈䉴䉕㓸Ⓧ䇯 →䇭䋳ᐕ㑆䈪䇮䋲䋰ᬺᚲ䊶ᓥᬺ⠪⚂䋵䋰䋰ฬ䈱Ⴧട䉕⋡ᮡ䇯 [出典:総務省報道資料 http://www.soumu.go.jp/s-news/2003/pdf/030404̲3̲08.pdf] 宮崎における対象地区は、宮崎市と清武町である。 対象地域の概要及び地域設定理由について、宮崎県は、「豊かな自然に囲まれた温暖でリフレッシュで きる優れたリゾート環境」、「都市圏からのフライトアクセスの利便性」、「物価・地価・人件費の低廉さ」 など、頭脳・時間集約型の IT ビジネスの事業展開にふさわしく、雇用者にとって働きやすい環境を有し ており、IT ビジネスの立地が進んでいる等を挙げている ( 下表参照 )。 表 4-4 誘致企業(情報サービス業)の推移(宮崎市・清武町) H10 H11 H12 H13 H14 合計 事業所数 1 6 5 12 従業者数 179 119 60 368 −185 − 第4章 第3節 宮崎県における状況 表 4-5 平成 13 年事業所・企業統計調査(平成 13 年 10 月 1 日現在) 分類名 宮崎市 事業所数 ソフトウェア業 清武町 従業者数 51 857 情報処理サービス業 8 465 情報提供サービス業 10 46 合計 69 1,368 事業所数 従業者数 8 131 8 131 また、全国で初めて県と県下 44 市町村役場を高速・大容量の光ファイバで接続し、帯域・心線ともに 民間開放された宮崎情報ハイウェイ 21(= MJH21)が整備されており、高度情報ネットワーク社会の進 展に合わせ、 「働くところに住む」から「住みたいところで働く」、新しいライフスタイルを提唱している。 特に、宮崎市及び清武町は、両市町とも全国マルチメディア祭の会場となったほか、宮崎空港をはじ め、宮崎港・宮崎駅・宮崎 IC からも、両市町の中心地までは、車で 20 〜 30 分の範囲内に位置し、ドア to ドアの利便性は全国でも屈指である。 さらに、宮崎大学(情報システム工学科)、宮崎医科大学(医療情報部)、宮崎産業経済大学(経営学部) 等の高等教育機関が 9 校あり、産学官連携による IT 人材の育成・確保が可能であり、さらに下記の特徴 を有している。 (1) 宮崎市 ① シーガイアや青島などの海洋性リゾートと、評価の高いコンベンション施設の存在 ② 国内外のトップアーティストによる宮崎国際音楽祭の開催や地域文化の発信拠点である宮崎 総合文化公園などのアフターコンベンションの充実 ③ 宮崎情報ハイウェイ 21 の NOC や MJH21 と接続している民間事業者の本格的な iDC の存在 (2) 清武町 ① 電子カルテの標準インターフェース MML の研究・開発及び地域共同利用型電子カルテシス テムを推進している宮崎医科大学の存在 ② 巨人軍 2 軍キャンプが行われる清武総合運動公園や清武文化会館の存在 3.2 IT ビジネスモデル地区推進計画の概要及び目標 (1) IT ビジネスモデル地域構想推進計画の概要 MJH21 と地域イントラネット等で接続された市町村の病院・学校等の公共機関を実験フィール ドとして、公共 ASP のシステム開発やそれに付随する新たなビジネスの創出、ヘルプデスクなど サポートサービスを推進し、時代の流れを先取りしたアウトソーシングビジネスのメッカとなるよ う、また IT 人材の育成・確保と企業誘致との連携を図ることにより、IT ソフト・関連産業の集積 を目指す。 さらに、リゾートエリアにおける情報通信環境の整備を促進し、各種 IT セミナーや企業視察・ 企業研修の誘致に積極的に取り組むとともに、地元 IT 企業等にも交流の場を提供することにより、 IT 人材の交流拠点を目指す。 −186 − 第2編 第4章 九州地区における IT ビジネスモデル地区の進展状況 このような IT ビジネスの地域展開を構築するために、下記の施策を推進する。 表 4-6 IT ビジネス地域展開の施策 施策項目 具体的内容 ① 宮崎県市町村 IT 推進連絡協議会を核として、電子自治体構築に向けた行政 ASP シス テムの開発及び共同利用のための環境の整備の推進(財政基盤の脆弱な過疎市町村 の電子自治体への取り組みを容易にするとともに、県全体の電子自治体化コストの 公共 ASP のシステム開発 と共同運営体制の整備 低減を図る) ② 宮崎医科大学を中心に研究開発した電子カルテ標準インターフェース MML を活用 した地域医療情報連携システムの構築運用。 ③ MJH21 を活用して、公共性が高く、県民生活の向上に繋がるシステム実証実験モデ ル事業(公募)の実施。 IT 人材育成・確保 ① サポートサービス及び IT ソフト関連作業の集積に必要な IT 人材育成の実施 ② 産学官が連携した教育プログラムの確立と IT 人材供給体制の構築 リゾートエリアにおける ① 高度な情報通信環境の整備(リゾート施設の IT 化) IT 人材の交流拠点の形成 ② 各種 IT セミナーや企業視察・企業研修等の誘致促進 (2) この他、国の他の補助金等を活用した IT 関連施策として ・バックオフィス業務「文書管理」 ・平成 14 年度地域診療情報連携推進事業 ・みやざきe -CITY づくり事業 等が挙げられる。 以上が宮崎県の「IT ビジネスモデル地区構想」の概要である。 3.3 IT ビジネスモデル地区構想推進計画における個別施策 ここでは IT ビジネスモデル地区構想推進計画の8つの個別の施策について、その名称・主体、施策の 概要およびその効果を一覧表にまとめた。 −187 − 第4章 第3節 宮崎県における状況 表 4-7 名称・主体 (1) システム実証実験モ デ ル 事 業( 平 成 15 〜 17 年 度 で 実 施 予 定) 概 宮崎県における具体的施策 要 MJH21 と 地 域 イ ン ト ラ 等 で 接 続 さ れ た 市 町 村 の 病 院・学校等の公共機関を実験フィールドとして、公共性 が高く、県民生活の向上に繋がるシステムを公募により 募集し、システムの実用化を目指すとともに、実験実施 企業と地元 IT 企業等との連携による新たなビジネスの創 出を目指す。 宮崎県 効 果 MJH21 の基盤を使い、システムの実証実 験及び実用化を目指すとともに、システム のサポートサービス体制を含めた宮崎方式 による新たなビジネスの推進が期待される。 また、地元 IT 企業の育成や県民生活の向上、 産業の活性化につながる。実証実験・民間 活用モデル事業について、公募・審査を行 い、平成15年度は4つの事業がスタート している。 ① ASP 型地域マルチメディアコンテンツ流 通システムの構築 ②インターネットを利用した ASP 型介護支 援システム事業 ③県内情報ネットワークを利用した医療機 関に対する食事栄養指導支援事業 ④宮崎情報ハイウェイ 21 を利用した遠隔デ ジタル乳癌検診システム (2) み や ざ き 産 業 IT ス 情報技術の進展等に伴い、高度な情報技術を有した人 企業の戦力となる技術者の養成・確保・ ク ー ル[ 平 成 15 年 材が不足していることから在職者、就職希望者、新規創 供給を図ることにより、本県産業の情報化 度] 業希望者を対象に IT スクールを開設し、即戦力となる技 の推進及び IT 企業の誘致・集積の促進を図 術者の養成・確保・供給を図ることにより、本県産業の ることができる。 (株)宮崎県ソフトウェア 情報化の推進及び IT 企業の誘致・集積の促進を図る。 センター(第 3 セクター) コールセンタービジネスの産業振興や企業誘致を促進 コミュニケーションスキルを要求される させるために、大学等とも連携しながらインターネット コールセンタービジネスにおいて、国内で 関連や国際基準に基づく教育プログラムにより、コミュ 最初に設置準備を進めている HDI-JAPAN 地 ニケーションソリューションが高い人材を養成する。 区会(仮称:HDI- 宮崎)と連携し、いち早 く国際基準に基づく教育プログラムによる (3) サポートサービスス 人材育成に取り組むことで、サポートサー ペシャリスト養成事 ビス業界に与えるインパクトが期待される 業[平成 15 年度] とともに、県内サポート産業の活性化及び 企 業 誘 致 を 推 進 す る。 ま た、 将 来 的 に は、 産学連携によるサポートビジネス人材育成 の独自カリキュラムを作成し、広く社会的 にも門戸を開く大学公開講座の開設など、 IT サポート人材供給の社会インフラを確立 (株)宮崎県ソフトウェア する。 センター(第 3 セクター) 企業の戦力となる技術者やコミュニケー 情報技術の進展等に伴い、高度な情報技術を有した人 (4) リ ゾ ー ト み や ざ き 材が不足していることから在職者、就職希望者、新規創 ションスキルの高い人材の養成・確保・供 IT ス ク ー ル[ 平 成 業希望者を対象に IT スクールを開設し、即戦力となる技 給を図ることにより、本県産業の情報化の 16,17 年度] 術者の養成をはじめ、大学等とも連携しながらインター 推進及び県内サポート産業の活性化及び企 ネット関連や国際基準に基づく教育プログラムにより、 業の誘致を推進する。 コミュニケーションソリューションが高い人材を養成す (株)宮崎県ソフトウェア る。 センター(第 3 セクター) −188 − 第2編 第4章 名称・主体 概 九州地区における IT ビジネスモデル地区の進展状況 要 ソフトウェア業や情報処理・提供サービス業など本県 に新規に立地する企業に対し、情報通信基盤の構築に必 (5) 宮崎県企業立地促進 補 助 金( 平 成 15 〜 要な施設整備費などに対し、県が補助金を交付すること 17 年度で実施予定) で産業の集積を図る。 資金計画:県一般財源、随時実施 宮崎県 効 果 全国でもトップレベルの情報サービス業 に対する企業立地優遇施設を確立すること で、情報サービス業の企業誘致の促進に期 待がもてる。また、宮崎情報ハイウェイ 21 の イ ン タ ー ネ ッ ト 上 位 回 線(10Mbbs) も 無料提供しているので、情報ハイウェイ 21 を利用した IT ビジネスの展開が可能である。 (6) 企業立地セミナー事 業費(平成 15 〜 17 資金計画:県一般財源、随時実施 年度で実施予定) 宮崎県 宮崎県は、豊富なコンベンションの受け入れ実績があ リゾート環境を生かしたコンベンション (7) コンベンション開催 支援補助金(平成 15 り、そのリゾート施設と情報通信インフラを生かした各 や各種 IT セミナー等の誘致を促進し、IT ビ 〜 17 年 度 で 実 施 予 種 IT セミナーや一定規模のコンベンション等の開催を支 ジネスの人材交流の形成に期待がもてる。 援することにより、人材交流拠点を形成し地域経済の活 定) 性化に資する。 資金計画:県補助金、随時実施 (財)宮崎コンベンショ 市補助金、随時実施 ン・ビューロー 宮崎を代表するリゾートエリア「シーガイア」及び IT リゾートにおけるビジネス展開に必要 「青島地区」において、公共施設や公共的スペースを結 な高度な情報通信基盤の環境を提供するこ ぶ高度な情報通信インフラを整備し、IT 産業に魅力的な とができる。 環境を提供するべく、リゾート施設の IT 化を促進する。 (8) 高度な情報通信環境 また、宮崎の中心市街地にあるデパートやホテルをは の整備 じめ、シーガイア及び青島地区のリゾートホテルの公共 的スペース(ロビー等)に「宮崎なんでも情報箱(キオ スク端末)」を設置し、県外からの出張者や観光客等に 対する旬の観光情報等を提供する。資金計画:国補助金 1/3 宮崎市一般財源平成 14 年度補正予算で前倒し実施 (リゾート施設の IT 化の実現を早急に実現するため) 宮崎市 −189 − 第4章 第4節 第4節 IT ビジネスモデル地区指定がもたらすもの IT ビジネスモデル地区指定がもたらすもの 4.1 IT ビジネスモデル地区指定の効果 既に述べてきたように、IT ビジネスモデル地区構想は、その実施期間が何れも3年程度の複数年にわ たるものである。九州における福岡地区と宮崎地区の場合も同様に平成 15 年度は初年度であり、それぞ れの個別施策については実施して間もない為に、単年度としての具体的な成果についても年度末を待たね ばならないものが大半である。 しかしながら、それぞれの背景にある考え方については現時点でも期待されるものがある。 例えば、福岡市が行っているモバイルブロードバンド実証実験については、現在モバイルルータの開発 中という状態であるが、今年度中には基礎的な実証実験が行われる予定であり、個々の基礎となる技術に ついてはある程度の目処が立っている状態となっている。 これが実現することで、県内に張り巡らされている固定の高速基幹網ではカバーすることが出来ない場 所、例えば鉄道など高速移動体に乗車中に於いてもインターネットその他のネットワーク利用が実現され る。 このことは高速移動体の事業者にとっては、他の高速移動体事業者との差別化を図ることにより集客力 の向上が期待されるが、それとともに、情報の地域格差を是正し、ユビキタス・ブロードバンド時代の実 現に貢献することが期待される。 また福岡県では、自治体が IT 調達・開発・運用を行う際の各種問題を解決する方法として共通基盤と いう概念を考えている。 この実現に向けて、業務システム最適化手法(EA:Enterprize Architecture)のモデルにおけるデー タ体系、適用処理体系、技術体系を共通化して、技術参照モデルとしてまとめ、これを共通基盤とするべ く、今年度整備することとしているが、この共通基盤の導入に伴い自治体が IT 調達・開発・運用を行う 場合に抱えている諸問題の解決が図られると期待される。 今回の IT ビジネスモデル地区構想の成果は、地域における先進事例として近隣における導入時の諸問 題回避の参考となり、共通基盤を採用することにより、先行的に開発されたシステムを、導入時のリスク や費用等を軽減し、九州のみならず、容易に他の県市町村においても応用することが可能になることが期 待される。 4.2 ビジネスチャンスとして考えられるもの 今回、九州で2地区の指定が行われた「IT ビジネスモデル地区構想」は、前節で述べたように3ヵ年 程度の事業であり今年度はその初年度ということもあって具体的なビジネスチャンスが出てきているわけ ではないが、地元の IT 事業者から見た時には、次のような効果・期待が考えられる。 これまでの自治体が行う IT 関連の事業では、ネットワークインフラやハードウェアの整備などに重点 を置かれた施策が中心であったが、今回のモデル地区構想ではこれまで整備してきたネットワークインフ ラを利用したシステムの構築や人材育成に重点が置かれており、IT 事業者にとっても興味を引く内容と なっている。 特に人材育成に関しては、これまで地方都市では東京・大阪と違い、高度な研修・教育の受講の機会が 少なく、また、そのような研修を行える機関も少ないという現状があり、このことが高度 IT 人材の不足 −190 − 第2編 第4章 九州地区における IT ビジネスモデル地区の進展状況 の原因となっていると考えられる。 今回のモデル地区構想により、地方の IT 企業に従事するものが手軽に、効率よく、タイムリーに受講 できる教育・研修の機会が増え、高度な IT 人材の育成が期待される。また、一般の人に対しても、初級 から上級までの IT 関連の講習を行える環境が整備され、利用者の IT リテラシーの向上によりユビキタス 社会の実現に必要な人材育成が行われることが期待される。 また、福岡市が行っている「モバイルブロードバンド実証実験」については、まさにユビキタス・ブ ロードバンド社会のための新しいネットワークインフラとして期待されるものである。この実験では、こ れまでのインフラを有効に活用しつつ既存のインフラに捕らわれないネットワーク環境が構築されること になる。このネットワーク環境を利用することにより、これまでネットワークインフラを保有していない IT 事業者が広域 IP ネットワークを手軽に構築できる可能性がひろがり、更に高速移動体内でのインター ネットの利用など新たな利用形態の拡大に伴い、その上で期待される各種コンテンツやシステムの作成、 新たなビジネスモデルの確立などビジネスチャンスが期待できる。 更に、これまでの電子県庁のような大規模システムでは、全ての機能を一括で発注することが普通であ り、そのために受注する側も中央の大メーカーに限られる傾向にあった。共通基盤の構築は、大規模シス テムをサブシステムに分割しての発注が可能となることが考えられる。 このことで、地元の中小 IT 事業者のシステム受注機会が増大することが考えられ、結果として地域経 済の活性化に貢献できると考えられる。 最後に、「IT ビジネスモデル地区構想」の2年目以降の動向を見守りながら、その構想の推進の中で顕 在化してくるであろう各種の問題と併せてビジネスチャンスの拡大について注意を払っていく必要がある であろう。 −191 − 第2編 ユビキタス社会における 地域情報化の進展 第5章 沖縄地域における IT 活用による地域振興の取組み 第2編 第5章 第5章 沖縄地域における IT 活用による地域振興の取組み 沖縄地域における IT 活用による地域振興の取組み 沖縄県は日本の南端に位置し、本州とは海を隔てており、距離的、時間的な格差が他県に比べ非常に大 きく、産業、経済分野の発展を阻害する要因となっている。本県では、距離と時間を超越できる情報通信 技術(IT)に期待した地域振興策を進めている。しかし、沖縄県における情報通信関連産業は発展途上に あり、沖縄県が地理的状況を克服し、来るべきユビキタスネットワーク社会において名実共に IT 立県と して発展を遂げるためには、一般家庭、自治体、産業の各分野での一層の情報活用を図ると共に、その基 礎となる通信基盤や人材育成などを早急に整備することが課題となっている。 本章では、第 1 節で本県が具体的な施策を策定した「沖縄 e-island チャレンジプラン」などの IT 関連施 策や方向性を示し、第 2 節でそれを利用する主役である一般住民(沖縄県民)、自治体(市町村)、情報通 信関連企業について(社)沖縄県情報産業協会が調査した「沖縄県民の IT 活用と地域振興に関する調査」 結果から抜粋した現状を明確にした。また、第 3 節、第 4 節では、今後の課題や、沖縄県内の情報通信関 連産業や第二種電気通信事業者が独自の技術やビジネスモデルを創出、地域社会に貢献するための地域イ ノベーションを構築する提案などを示したい。 第1節 沖縄県における IT 活用による地域振興の動向 1.1 「沖縄 e-island チャレンジプラン」における地域振興 沖縄県では、平成 3 年 3 月に「沖縄県高度情報化基本構想 インテリジェント・アイランドおきなわ」、 平成 10 年 9 月に「沖縄県マルチメディアアイランド構想」を策定し、情報通信関連産業の集積・振興に 取り組んで来た。また、平成 13 年 7 月には「沖縄 e-island 宣言」を行い、IT を活用して、県民生活の向 上と、自立に向けた持続的発展を目指し、先端分野に積極的に取り組んでいるところである。こうした状 況を踏まえ、昨今の情報化の進展と社会変革に柔軟かつ的確に対応し、県民が快適で暮らしやすい県づく り、地域振興を進めていくため、「沖縄 e-island チャレンジプラン」では次の 5 項目の重点プロジェクト を定めている。具体的には、①情報通信基盤の整備、②人材の育成、③産業の情報化、④県民生活の情報 化、⑤電子自治体の実現、の各分野における IT 施策の再構築を図り、今後の 10 年間を視野に入れた沖縄 e-island の実現に向けての基本的考え方及び政策を具体化する方向を示している。 −195 − 第5章 第1節 沖縄県による IT 活用による地域振興の動向 図 5-1 5 つの重点プロジェクト 㽲ᴒ✽⋵✚วⴕᖱႎ㪥㪮䈱㜞ᐲ↪ 䋼䋱䇭ᖱႎㅢାၮ⋚䈱ᢛ䋾 ⋵ోၞ䈱䊑䊨䊷䊄䊋䊮䊄䊶䊡䊆䊋䊷䉰䊦䉰䊷䊎䉴䈱ឭଏ 㽳㪚㪘㪥㩿㪚㫆㫄㫄㫌㫅㫀㫋㫐㩷㪘㫉㪼㪸㩷㪥㪼㫋㫎㫆㫉㫂㪀䈱᭴▽ᡰេ 㽴ၞ㪠㪯䈱ᢛ 㽲↢ᶦ䉕ㅢ䈛䈢ᖱႎᢎ⢒䈱ផㅴ 䋼䋲䇭ੱ᧚䈱⢒ᚑ䋾 ᰴઍ䉕ᜂ䈉㪠㪫ੱ᧚䈱⢒ᚑ 㽳ᖱႎㅢାಽ㊁䈮㑐䉒䉎㜞ᐲ䈭㪠㪫ੱ᧚䈱⢒ᚑ䊶⏕ 㽴ၞ㪠㪫䊗䊤䊮䊁䉞䉝䈱⢒ᚑ 㽲ᖱႎㅢା↥ᬺᝄ⥝ၞᐲ䈶ᖱႎㅢା↥ᬺ․ ᐲ䈱ᵴ↪ 䋼䋳䇭↥ᬺ䈱ᖱႎൻ䋾 ⥄┙䈚䈢㪠㪫↥ᬺᓴⅣ䈱ഃ 㽳ᴒ✽䊂䉳䉺䊦䉴䊷䊌䊷䉮䊥䊄䊷䈱ᵴ↪ 㽲㪚㪘㪥㩿㪚㫆㫄㫄㫌㫅㫀㫋㫐㩷㪘㫉㪼㪸㩷㪥㪼㫋㫎㫆㫉㫂㪀䈱ᵴ↪ 䋼䋴䇭⋵᳃↢ᵴ䈱ᖱႎൻ䋾 ⋵᳃䈱↢ᵴ䊈䉾䊃䊪䊷䉪䈱᭴▽ 㽳㜞ᐲ䈭ⴕ䉰䊷䊎䉴䈱੨ฃ 㽲㪠㪚䉦䊷䊄䈱ᵴ↪ 䋼䋵䇭㔚ሶ⥄ᴦ䈱ታ䋾 㜞ᐲ䈭ⴕ䉰䊷䊎䉴䈱ឭଏ 㽳㪠㪛㪚䈶㪘㪪㪧䈱ᵴ↪ 出典:沖縄県資料 沖縄 e-island チャレンジプランより 1.2 情報通信基盤の整備状況 沖縄県では、デジタル化、大容量化などに対応するため、光ファイバーケーブルの整備が進められてい るほか、宮古地域、八重山地域、南大東地区及び北大東地区での民放テレビの難視聴解消が達成されるな ど、情報通信基盤の整備が進展している。また、本島中南部圏及び宮古広域圏では、双方向型 CATV のネッ トワーク整備が進められている。情報通信基盤の整備は、主に民間電気通信事業者によって行われてお り、NTT の交換局の間を結ぶ幹線の伝送路については、光ファイバー網の整備とデジタル化がほぼ完了 しており、ISDN のサービスは、県全域で提供が可能となっている。NTT は、平成 12(2000)年までに 那覇市を中心とした都市部の光ファイバー化を完了している。ここ数年、急速に普及した携帯電話(PHS 含む)については、平成 11(1999)年 9 月の南大東村・北大東村へのサービスエリア拡大により、本県 の全市町村において移動体通信サービスの利用が可能になった。また、異業種による通信事業への参入が 自由化されたことにより、本県においても沖縄電力系の第一種事業者が平成 8(1996)年度から事業を 開始し、本島を中心とした基幹回線のサービスを行っている。本県におけるインターネットサービスは、 平成 7(1995)年度以降民間プロバイダーが事業を開始し、平成 15(2003)年 2 月末現在、63 事業者 がインターネットの接続を提供している。また、ISDN サービスについては、県内全市町村でサービス提 供が行われており、64Kbps の速度であれば、常時接続環境が保証されている(ただし、各市町村とも全 域でのサービス提供が行われているわけではない)。しかし、ブロードバンドといわれる ADSL や、光ファ イバによる高速接続サービスは、北部の郡部など未提供地域が残るほか、離島地域のサービス提供が遅れ ている。また、光ファイバによる 100Mbps サービスは那覇市、宜野湾市、浦添市、名護市、沖縄市、嘉 手納町、北谷町及び西原町においてサービスの提供がなされている(平成 15 年 3 月 12 日現在)。本県の 防災行政無線は、昭和 54(1979)年度から昭和 57(1982)年度までの間に整備されたが、国際的な取 り決めによる周波数帯への移行、防災通信機能の拡充強化、行政情報伝送の効率化、地域からの情報発 −196 − 第2編 第5章 沖縄地域における IT 活用による地域振興の取組み 信の活性化等を図るため、新たに地域衛星通信ネットワークの導入も含めた総合的な行政情報通信ネット ワークの整備を推進している。 図 5-2 インターネット接続への情報通信基盤のサービス提供地域 出典 沖縄県資料 沖縄 e-island チャレンジプランより 1.3 人材の育成の状況 学校教育分野では、児童生徒が活力ある社会の形成者として高度情報通信ネットワーク社会に対応でき る情報活用能力の育成を重要な施策の一つとして位置づけ、情報教育の充実に取り組んでいる。 新しい情報教育では、新学習指導要領により、小学校でコンピュータや情報通信ネットワーク等の情報 手段に慣れ親しみ、適切に活用する学習活動を充実することが求められているとともに、中学校では技 術・家庭科の中で「情報とコンピュータ」が必修となった。また、高等学校においては、普通教科に「情 報」が必修科目として新たに設置されるとともに、専門教科の中にも「情報」が新設され、科目として「情 報産業と社会」「課題研究」「情報実習」等が新設された。指導者の情報活用能力については、本県の公立 −197 − 第5章 第1節 沖縄県による IT 活用による地域振興の動向 学校で「コンピュータを操作できる」教員の割合は、平成 14(2002) 年 3 月現在で全国平均より 2.8%高 い 87.7%、「コンピュータで指導できる」教員の割合も全国平均より 5.6%高い 53.0%となっている。 産業分野では、情報通信関連産業の集積・振興による自立的経済発展を図るため、平成 10(1998)年 9 月に「沖縄県マルチメディアアイランド構想」を策定した。同構想のもと、コールセンター等情報サー ビス産業の集積に取り組み、平成 14(2002)年 10 月末現在、新規雇用約 4,500 人を達成した。今後は、 現状に加えてネットワーク、データベース、コンテンツ制作、システム開発等の、より高度な IT 人材の 育成・確保が求められている。地域の情報化分野では、マルチメディア機器を整備し、広く県民が利用で きる「マルチメディアセンター」を那覇、宮古、八重山の各地域に整備し、IT 社会を担う児童・生徒の 情報リテラシーの向上と、情報通信関連分野を担う技術者、コンテンツクリエーター等の人材育成を進め ている。行政の情報化分野では、平成 13(2001)年 3 月に「沖縄県行政情報化推進計画」を策定し、庁 内の行政情報化を総合的に推進するとともに、その核となる「情報化推進リーダー」を本庁・出先各課 (室)に設置し、職員の指導・啓発の強化を図っている。 1.4 産業の情報化の状況 情報通信関連産業は、立地場所を選ばず少ない資本で事業化が可能であり、地域における情報化の推進 及び他産業の生産性の向上を促進するうえでも、その振興は重要である。そのため離島県としての不利が 明らかな本県では、情報通信関連産業を戦略産業に位置づけ、様々な取組みを展開してきた。 平成 3(1991)年度より情報通信産業の研究開発の拠点としてトロピカルテクノパークの整備を展開 してきたほか、インターネットの普及等急激な情報通信関連産業の成長に対応して、平成 10(1998)年 9 月に「沖縄県マルチメディアアイランド構想」を策定し、情報通信関連産業の集積、人材育成・研究開 発の促進、先進的社会情報システムの構築、情報通信基盤の整備を主な方向性とする取組みを進めてい る。その結果、コールセンターを中心に平成 14(2002)年 10 月末現在、62 社が集積し、新規雇用約 4,500 人を達成した。さらに平成 14(2002) 年 9 月には、国から同意を得て情報通信関連産業の立地を促進すべ く、沖縄振興特別措置法に基づき、24 市町村を情報通信産業振興地域として、2 地区を情報通信産業特 別地区として指定した。また、沖縄・本土間の通信費用の一部補助などを行ってきた。 このような取組みの結果、電話で顧客からの問い合わせに応じるコールセンターを中心とする情報サー ビス業の進出が相次ぎ、若年者雇用の創出に貢献している。さらに、コンテンツ分野やソフトウェア開発 分野においても企業の立地が進み、今後の成長が期待されている。 平成 14(2002) 年 3 月現在、県内に立地する情報サービス、コンテンツ制作、ソフトウェア開発、通信・ ネットワーク関係、放送等の情報通信関連企業数は 310 社であり、平成 13(2001) 年時点より 38 社増加 している。 −198 − 第2編 第5章 沖縄地域における IT 活用による地域振興の取組み 1.5 県民生活の情報化の状況 情報通信機器の保有率の調査結果で沖縄県民のパソコン保有率は 53.8%であり、全国平均の 71.7%(平 成 14 年末時点)を大きく下回っており、県民の情報化社会への対応は進んでいるとは言いがたい。しか し、年代別のインターネット利用経験者を見てみると 20 代〜 50 代の世代の 70%以上が利用したことが ある、または、利用していると答えており、特に、20 代ではほとんどが継続利用しており、情報化への 着実な進展が見える。特に、携帯電話などの小型通信機器でのインターネットやメールの活用が伸びてい る。しかしながら、インターネットを利用する必要がないと感じている人(回答者内 30%)もおり、こ のような層の関心を引き寄せるとともに利便性を知らせる啓発も必要である。 1.6 電子自治体の実現の状況 電子自治体の実現に向けてどのような庁内体制をとっているか調査した結果「既存の部署で対応」と答 えた自治体が約半数近くあり、電子自治体推進の為の部署を新設したのは 2 自治体だけであった。また、 検討中と答えた自治体が約 20 あったことから、情報化に対応するための庁内体制整備の必要性は感じて いるが、新部署設置や人員の配置が難しい自治体が多いと考えられる。 しかし、総合行政システム(LGWAN)への対応や、IC カードでの各種証明書の発行などを積極的に進 め、地域イントラネット事業の構築が完了している自治体は約 70%となっており、電子自治体へむけた インフラの整備は着実に進んでいると考えられる。また、自治体では職員への IT 教育などのほかセキュ リティ対策にも積極的に取り組んでおり、また各所でさまざまな勉強会や講習会などを実施し、電子自治 体の本格的導入に向けた準備を着実に進めている。 −199 − 第5章 第2節 第2節 沖縄県民の IT 活用と地域振興に関する調査 沖縄県民の IT 活用と地域振興に関する調査 本節では、社団法人沖縄県情報産業協会が平成 15 年 3 月に発行した「沖縄県民の IT 活用と地域振興に 関する調査」から、本研究テーマに沿った調査結果を抜粋し、現状の沖縄県を把握するための基礎情報と する。 2.1 「沖縄県民の IT 活用と地域振興に関する調査」の目的及び概要 沖縄県に居住する一般県民、情報通信関連企業、自治体における IT 活用の現状を把握し、地域の情報 化を推進する上での課題を探り、情報通信技術(IT)を活用した沖縄県の地域振興を図るための基礎資料 に資することを目的に社団法人沖縄県情報産業協会が、調査を実施した。この調査では、(1)県民対象 調査、(2)情報通信関連企業対象調査、(3)自治体(市町村)対象調査の 3 分野に分けて調査を実施し ている。また、先進地事例調査も併せて実施されており、本章における調査分析に際して、その調査結果 も活用した。 各分野別調査の具体的概要は、下記の通り。 (1) 県民対象調査 対象:沖縄県内に居住する住民 概要:県民の IT 活用の状況を把握するために、 ① 情報通信関連機器の保有状況 ② パソコンやインターネットの利用経験 ③ インターネットの利用用途 ④ インターネットで利用している回線の種類 ⑤ パソコン操作能力 ⑥ 行政機関のホームページ閲覧経験 ⑦ 行政の情報化に対する期待度 等の調査。 調査方法:アンケート郵送 対象者:1000 人 有効回答数:130 人 (2) 情報通信関連企業対象調査 対象:沖縄県に事業所が所在する情報通信関連企業 概要:沖縄県における情報通信産業振興に向けた課題を把握する為に、 ① 事業内容、特に重点を置きたいと考えている事業分野 ② 人材の充足状況 ③ 不足している人材の種類 ④ 公的人材育成事業の効果 ⑤ 人材の採用状況 ⑥ 人材を採用する上での問題点 ⑦ 人材育成の課題 ⑧ 情報セキュリティの確保や個人情報保護体制 ⑨ 経営管理、事業を展開する上での課題 ⑩ 県外市場開拓に関する考え方 −200 − 第2編 第5章 沖縄地域における IT 活用による地域振興の取組み 等の調査。 調査方法:アンケート郵送 対象社:332 社 有効回答数:94 社 (3) 自治体(市町村)対象調査 対象:沖縄県内の市町村 概要:電子自治体の実現に向けた取組状況を把握するために、 ① パソコンの配置状況 ② ネットワークの構築状況 ③ メールアドレスの発行状況 ④ グループウェアの導入状況 ⑤ 文書管理システムの導入状況 ⑥ ホームページの開設状況や更新頻度 ⑦ 電子自治体実現に向けた庁内体制 ⑧ IT を活用した行政サービスの実施状況 ⑨ 情報化推進体制 ⑩ 情報化対応のための人材の充足度 ⑪ 住民の情報リテラシー向上のための施策の実施状況 ⑫ 情報セキュリティー対策の実施状況 ⑬ 電子自治体を実現する上での課題 等の調査。 調査方法:アンケート郵送 対象:沖縄県内 52 市町村 有効回答数:45 自治体 以上の概要について報告された結果に基づき、本研究会独自の分析及び考察を次項に記述する。 2.2 県民対象調査 (1) パソコン保有率は 53.8%、携帯電話・PHS 保有率 47.7% 情報通信機器の保有率(過去 1 年間に少なくとも 1 度以上使用した機器に限る。家族で共有して いる場合も含む。)はパソコンが 53.8%となっており、全国調査(通信利用動向調査)でのパソコ ン世帯保有率 71.1%と比較して、質問方法の違いを考慮しても沖縄県におけるパソコン保有率は、 低い水準にある。携帯電話・PHS 保有率(インターネット対応問わす)は 47.7%、インターネッ ト対応方の携帯電話・PHS の保有率は 31.5%であった。 (2) インターネット利用場所は家庭での利用が 82.3%、職場利用が 67.7% インターネット利用場所(複数回答可)は家庭での利用が 82.3%、職場が 67.7%となっており、 60 歳未満の年齢層では家庭と職場での利用がほぼ同じ割合であり、60 歳以上の年齢層では家庭が 中心となっている。公共施設等での利用は少ない。 (3) インターネット利用用途では電子メールの送受信、趣味等の情報検索・閲覧が上位 インターネット利用用途(複数回答可)では、電子メールの送受信(87.1%)、趣味等の情報検 索・閲覧(71.0%)、仕事上の情報検索・閲覧(58.1%)の回答割合が高く、インターネットは電 子メールと情報収集をするためのツールとして活用されている。 −201 − 第5章 第2節 沖縄県民の IT 活用と地域振興に関する調査 (4) 自宅におけるインターネット接続回線は、ISDN 回線(36.2%)が最多 自宅でパソコンを持っている人のうち、67.1%がインターネットに接続している。インターネッ ト接続回線の種類(複数回答あり)では、ISDN 回線が 36.2%と最も多く、次いで、ADSL 回線 (27.7%)、アナログ電話回線(23.4%)、CATV 回線(10.6%)となっており、ブロードバンド利 用者は約 4 割となっている。 (5) 行政機関のホームページを見たことがある人は 42.3% 国、県、市町村などの行政機関のホームページ閲覧経験は、「見たことがある」(42.3%)、「存 在は知っているが見たことはない」(33.8%)となっており、全体では約 4 割、インター利用者経 験者では約 9 割の人が行政機関のホームページの閲覧経験を持っている。行政機関のホームページ の閲覧頻度(経験者のみ)は、「年に数回」(32.7%)、「見たことはあるが、今はほとんど見てい ない」(32.7%)の回答が多く、月 1 回以上閲覧している人は閲覧経験者の 3 割となっている。 行政機関のホームページ閲覧経験者のうち、自分が住んでいる市町村のホームページを見たことが ある人は 45.5%のみであった。 (6) 行政サービスで情報化推進を特に期待する項目 行政サービスの情報化に関する期待度(項目別に 4 段階で評価)では、「特に期待する」と回答 した起業が「インターネットなどを利用して各種申請手続きができる」(26.2%)が最も多く、次 いで、「1 枚のカードで病院の受診、各種証明書の発行、公共施設の予約等ができる」(25.4%)、 「各種証明書発行などができる公共情報端末の設置」(24.6%)、「小中学校での情報化教育の推進」 (24.6%)となっている。 図 5-3 行政の情報化に関する期待度 ․ߦᦼᓙߔࠆ ࠗࡦ࠲ࡀ࠶࠻ߢᤨ㑆ߤߎ߆ࠄߢ߽ⴕߦኻߔࠆឭ⸒߇ߢ߈ࠆ ↸ߩ߅⍮ࠄߖ╬߇ቯᦼ⊛ߦࡔ࡞ࡑࠟࠫࡦߢㅍઃߐࠇࠆ ߹ߜߠߊࠅߦ㑐ߔࠆ㔚ሶળ⼏ቶߩ⸳⟎ ฦ⒳⸽ᦠ⊒ⴕߥߤ߇ߢ߈ࠆᖱႎ┵ᧃߩ⸳⟎ ࠗࡦ࠲ࡀ࠶࠻ࠍ↪ߒߚ⥄ቛߢߩฦ⒳⋧⺣ࠨࡆࠬ ࠗࡦ࠲ࡀ࠶࠻╬ߢᤨ㑆ߤߎ߆ࠄߢ߽ᔕ੩ᣉ⸳ߩ੍⚂߇ߢ߈ࠆ ࡎࡓࡍࠫߢߩ࿑ᦠ㙚ߩ⬿ᦠᬌ⚝ ࠗࡦ࠲ࡀ࠶࠻ߢᤨ㑆ߤߎ߆ࠄߢ߽⻠ᐳ߿Ṷߩ੍⚂߇ߢ߈ࠆ ࠗࡦ࠲ࡀ࠶࠻╬ࠍ↪ߒߡฦ⒳↳⺧ᚻ⛯߈߇ߢ߈ࠆ +%ࠞ࠼ߢ∛㒮ߩฃ⸻⸽ᦠߩ⊒ⴕᣉ⸳੍⚂߇ߢ߈ࠆ ࡄ࠰ࠦࡦ߿ࠗࡦ࠲ࡀ࠶࠻ߦ㑐ߔࠆ⻠⠌ߩታᣉ ㆬߩᛩ߇㔚ሶൻߐࠇޔㄦㅦߦ㓸⸘⚿ᨐࠍ⍮ࠆߎߣ߇ߢ߈ࠆ ⴕߩ᭽ߥޘᖱႎࠍࠗࡦ࠲ࡀ࠶࠻ߢᬌ⚝ޔ㑛ⷩߢ߈ࠆ 社団法人 ዊਛቇᩞߢߩᖱႎൻᢎ⢒ߩផㅴ 出典 ࠗࡦ࠲ࡀ࠶࠻ߢᤨ㑆ߤߎ߆ࠄߢ߽ⴕᯏ㑐ߦวߖ߇ߢ߈ࠆ ᦼᓙߔࠆ 沖縄県情報産業協会資料 沖縄県民の IT 活用と地域振興に関する調査より −202 − 第2編 第5章 沖縄地域における IT 活用による地域振興の取組み 2.3 自治体(市町村)対象調査 (1) 88.9%の市町村がLAN等を構築 市町村における LAN やイントラネットの構築状況は、「出先機関を含めて全庁にわたり構築して いる(71.1%)、「庁舎内のみ構築している」(17.8%)となっており、市町村の LAN 等の構築は 進んでいるが、まだ、構築していない市町村が約 1 割となっており、電子自治体の基礎基盤である LAN や LAN に接続したパソコンを早急に整備することが課題である。 (2) 起案・決裁等を電子化している自治体は 1 市町村(2.2%)のみ 行政事務の電子化、ペーパレス化が推進されているが、文書管理を電子化している市町村は 1 市町村(2.2%)にとどまっており、導入意向は持ちながらも具体的な導入計画がない市町村が 51.1%を占めた。 (3) 行政の電子化は市町村によってその進捗度に格差 IT を活用した行政サービスの実施状況では、「住民向けの問合せ窓口として電子メールアドレス を公開」(62.2%)、「ホームページを活用した意見収集(パブリックコメントの受付)」(40.0%)、 「インターネットによる公共施設の予約システム」(37.8%)が回答上位となった。 (4) 情報化担当の専任部署がある市町村は 15.6%のみ 市町村における情報化推進体制は、「他の業務との兼任で係(担当)を配置している」(62.2%) が最も多く、「情報化担当の専任部署で推進している」(15.6%)市町村は、市部を中心とした一 部自治体のみであった。 (5) 88.9%の市町村が情報化のための人材が不足 88.9%の市町村が自治体における情報化のための人材の状況を「不足」と回答している。不足 している人材としては、「LAN 等のネットワーク構築・管理ができる人材」(84.4%)、「システム 構築ができる人材」(80.0%)、 「ウィルスや不正アクセス対策等のセキュリティ管理ができる人材」 (73.3%)が回答上位であった。 (6) セキュリティポリシーを既に作成している市町村は 2.2%のみ 自治体における情報システム保護等に関する指針を定めたセキュリティポリシーを作成してい る市町村は 2.2%のみであり、現在、作成中の市町村が 11.1%となっている。全国の市町村ではセ キュリティポリシーを策定済みの市町村が 21.0%となっており、全国に比べ、沖縄県内の市町村 ではセキュリティポリシーを策定している自治体の割合が低い。 (7) 電子自治体実現に向けての課題では、「財源の確保」「専門知識を有する人材の確保」が上位 電子自治体を実現するための課題(複数回答可)では、「財源の確保」(64.4%)、「専門知識を 有する人材の確保」 (64.4%)の 2 つの項目の回答が多く、次いで、 「職員の情報リテラシーの向上」 (33.3%)、「セキュリティ対策」(31.1%)となっており、電子自治体推進に際して財源と人材の 確保が最重要課題となっている。 (8) 望ましい市町村のシステム構築・運用形態は各市町村によって意見が分かれる 市町村のシステム構築・運用形態については、「複数の市町村で共同センターを設立し、一部 事務組合等でシステムを構築・運用」(28.9%)、「民間の共同センターやデータセンターにシス テム構築・運用を委託」(28.9%)、「自治体単独で独自のシステム構築を民間事業者等に委託」 (26.7%)となっており、各市町村によって意見が分かれたものの、共同センター(ASP)による −203 − 第5章 第2節 沖縄県民の IT 活用と地域振興に関する調査 システム構築・運用を望む意見が多い。 図 5-4 望ましい市町村のシステム構築・運用形態 ⥄ᴦන⁛ߢ ⁛⥄ߩࠪࠬ࠹ ࡓࠍ᭴▽ㆇ ↪ ή࿁╵ ⥄ᴦන⁛ߢ ⁛⥄ߩࠪࠬ࠹ ࡓ᭴▽ࠍ╙㧟 ⠪ᯏ㑐㧔᳃㑆 ᬺ⠪╬㧕ߦ ᆔ⸤ ߘߩઁ ⶄᢙߩᏒ↸ ߢหࡦ ࠲㧔#52 ࠍ ⸳┙ߒ৻ޔㇱ ോ⚵วᒰߢ ࠪࠬ࠹ࡓࠍ᭴ ▽ㆇ↪ ᳃㑆ߩห ࡦ࠲ߢ࠺ ࠲ࡦ࠲ 㧔#52 ߦࠪࠬ ࠹ࡓ᭴▽ㆇ ↪ࠍᆔ⸤ 出典 社団法人 沖縄県情報産業協会資料 沖縄県民の IT 活用と地域振興に関する調査より 2.4 情報通信関連企業対象調査 (1) 沖縄県内 IT 関連企業の平成 14 年度の売上高は、「増加傾向」にある企業が 36.2%、「減少傾向」に ある企業が 23.4% 沖縄県内 IT 企業の平成 14 年度の売上高は、平成 13 年度に比べ、「増加傾向」(36.2%)がやや 多いものの、「ほぼ横ばい」(34.0%)、「減少傾向にある」(23.4%)の 3 つの選択肢に回答を分散 している。売上高が向上している企業のうち 52.9%の企業が営業利益も上昇する増収増益型企業 となっているが、売上高が増加しながらも減収という企業も 17.6%に及んでいる。売上高が減少 傾向にある企業の 86.4%が営業利益も減少している減収減益型企業となっている。規模別では、 営業利益が上昇している企業の割合は、大企業で 17.4%であるのに比べ、中小企業で 29.6%と増 加している。 (2) 県外の仕事の割合を増やしたいという企業が 46.8% 売上高における沖縄県内需要の割合では、県内需要が半分以上という企業が 59.6%、そのうち、 33.0%が「すべて沖縄県内需要」となっており、「沖縄県内需要はなく、すべてが県外需要」は 12.8%であった。県外市場開拓に対する考え方では、「県外市場の仕事を増やしたい」が 46.8%と なっており、現在の仕事がすべて沖縄県内需要という企業のうち、35.5%が県外市場開拓に対す る意欲をもっている。 (3) 現在取り組んでいる事業種目及び今後、重点を置きたい事業分野 今後、重点を置きたい事業分野の上位 3 項目は、「パッケージソフトウェア」(31.9%)、「受注 ソフト」(28.7%)、「システムインテグレーション」(20.2%)。 −204 − 第2編 第5章 沖縄地域における IT 活用による地域振興の取組み 現在、取り組んでいる事業種目(複数回答可)では、 「受注ソフトウェア開発」(66.0%)、 「パッ ケージソフトウェア開発・販売」(47.9%)、「システムインテグレーション」(33.0%)が上位 3 項目となっており、「沖縄県情報通信振興計画」における重点分野である IDC や ISP を回答した企 業は少ない結果となった。 (4) 人材を採用する際の問題点 人材を採用する際の問題点として、「募集すると応募はあるが、求めている人材が集まらない」 と回答した企業が 53.2%を占め、企業側が求める人材と応募者の能力にミスマッチが生じている。 (5) 公的支援策として「IT 技術者に対する技術研修の充実」を望む企業が 55.3% IT 産業振興のために望む公的支援策としては、「IT 技術者に対する技術研修の充実」(55.3%) が最も多く、次いで、「情報通信機器導入に際しての融資や補助」(27.7%)、「県外市場開拓に対 する各種支援」(26.6%)、「運転資金等のための債務保証や融資」(24.5%)、「通信コストの低減 措置」(23.4%)となっている。IT 高度人材育成事業は継続実施を希望する企業が多く、夜間や休 日開催を望む意見も見られた。 図 5-5 公的支援策としての要望 +6ߦ㑐ߔࠆᄢቇߥߤߩᢎ⢒ߩలታ +6ᛛⴚ⠪ߦኻߔࠆᛛⴚ⎇ୃߩలታ +6ߦ㑐ߔࠆੱ᧚ࡃࡦࠢߩ㐿⸳ +6ߦ㑐ߔࠆ↥ቇቭߩදജߩᒝൻ 㜞ᐲߥ+6ᯏེࠍ㈩⟎ߒߚห↪ဳᣉ⸳ߩ⸳⟎ +6ߦ㑐ߔࠆᦨᣂᖱႎߩឭଏ ᖱႎㅢାᯏེห⚖ߦ㓙ߒߡߩⲢ⾗߿ഥ ㆇォ⾗㊄╬ߩߚߩௌോ⸽߿Ⲣ⾗ ⋵ᄖᏒ႐㐿ᜏߦኻߔࠆฦ⒳ᡰេ ㅢାࠦࠬ࠻ߩૐᷫភ⟎ ࡉࡠ࠼ࡃࡦ࠼ൻ╬ߩㅢାⅣႺߩᢛ ડᬺ㑆ᵹߩଦㅴ 出典 社団法人 沖縄県情報産業協会資料 沖縄県民の IT 活用と地域振興に関する調査より −205 − 第5章 第3節 第3節 IT 活用と地域振興に関する課題 IT 活用と地域振興に関する課題 3.1 情報通信基盤の課題 前述の重点プロジェクトや県民の期待(ニーズ)が最も高い、高速な情報通信基盤は、県民生活、産業 活動などの社会の様々な面において、距離の克服、即時性、効率性などを備えた社会インフラとして不 可欠なものであり、前述の調査結果からも全県的な高速回線の使用が可能となるインフラ整備が必要であ る。特に、将来の本県経済のリーディング産業として期待される情報通信関連産業の振興に向け、情報通 信需要の高度化、多様化に対処するための各種情報通信基盤の整備拡充を一層推進する必要がある。その ため、高速・大容量・低コストの情報通信網の整備を、先行的に本県において実現する方策を検討する必 要がある。特に、本島との間に情報格差が生じている離島地域では、遠隔教育や遠隔医療など公共的な分 野の利用に向けた情報通信ネットワークの整備を図るため、電気通信事業者が推進している光ファイバー 網等の整備を重点的に展開することが必要である。また、行政情報ネットワーク等の公共的なシステムの 基盤となる地域情報通信ネットワークの整備を図る必要がある。情報通信基盤の整備については、国、自 治体、民間等の役割を明らかにしたうえで、通信コストの低減、公的な支援、グローバルスタンダードの 実現を目指して推進する必要がある。 3.2 人材の育成の課題 学校教育分野では、全児童生徒が常時接続かつ高速の環境でインターネットを利用でき、一人一人がコ ンピュータを発展的に活用できるようにするとともに、教員の指導能力向上を目指した情報教育研修の充 実を図ることも課題である。さらに英語活用能力を高めて情報化・国際化に的確に対応できる人材育成を 図る必要がある。産業分野では、情報通信産業関連の高度なソフトウェア及びシステム開発に取り組むと ともに、沖縄の文化、自然及び感性を優位性としてコンテンツ制作に結びつけるなど、戦略的な人材育成 が課題である。このため、ネットワーク、データベース、コンテンツ制作、システム開発等のより高度な スキルを持った IT 人材を育成・確保するとともに、産業、教育、医療、福祉等の各分野の情報化を推進 する人材の育成に努める必要がある。地域及び行政の分野では、情報化の推進にあたり、高速ネットワー ク基盤の整備や電子商取引並びに電子認証システム構築等に伴う課題に対応するため、情報通信技術のみ ならず、ネットワーク社会に対応した新たな法体系にも精通する人材を早急に育成する必要がある。 3.3 産業の情報化の課題 本県の情報通信関連産業は、前述の取組み等の展開、実績を残しつつも、依然として弱小企業が多く、 安定した経営状態や人材の確保が課題となっている。 本土・沖縄間の通信コストの格差解消については、通信コスト低減化支援事業を引き続き実施するとと もに、低廉な賃貸施設や支援施設の整備、光ファイバーなどの情報通信基盤の整備等、投資環境の整備を 促進しながら、引き続き積極的な企業誘致活動を展開する必要がある。 また、情報通信関連産業の集積・振興を図るため、先端的なハイテク分野の研究開発力の向上と情報通 信技術を活用した各種の先進的情報システムの集積(地域クラスター)を促進する必要がある。さらに、 本県の自然に恵まれた快適な居住環境を生かした SOHO(スモールオフィス・ホームオフィス)やイン キュベート施設などを利用すると共に、優秀な人材の勧誘に向けて努力する必要がある。 −206 − 第2編 第5章 第4節 沖縄地域における IT 活用による地域振興の取組み IT 活用と地域振興に関する今後 4.1 まとめ IT の活用は重要な政策課題であるが、本県はまだ IT 先進県といえる位置にはない。しかし、IT は産業 全般、住民生活、行政など様々な分野で活用できる有効なツールであり、先進自治体では、様々な取組み が展開されている。前述の 5 つの重点プロジェクト(1-1 参照)と、調査結果を重ね合わせて見てみると、 住民や企業が求めている要望に対してある程度、適切な対応が行われていることが覗えるが、何を優先し て進め、いつまでにどういった形で行うかなど、具体的に進める為のアクションプランを作成し、それを 産学官協力体制の下で推し進める体制作りが必要であり、そこに新たな情報産業の市場が存在すると考え る。 また、今年 4 月に沖縄大学院大学の設置地域(恩納村)が決定し 2007 年 4 月の開設を目指し、情報通 信インフラなどが急速に環境整備が行われるものと期待できる。それによって地域振興や地域イノベー ション(創新)がさらに加速され、地元の情報通信関連産業にとっては、地域クラスターを主要な要因 として大きなビジネスチャンスが生まれるものと期待できる。そういった環境の中で、情報通信関連産業 は、国の施策や制度、各種支援事業などを活用しつつ、県民の誰もが安心して利用できる新たなサービス を目指した企業努力を行っていくべきであると考える。 4.2 沖縄県における地域クラスター化の提案 (地域クラスターについては、最終ページに参考として解説を掲載したので参照願いたい。) IT による地域振興という観点から成功している事例として、アメリカ、ドイツ、中国などが世界的に 有名である。これらの事例から、クラスター成功要素として、いくつかの点が挙げられるが、沖縄県は それに適合する多くの要素をすでにもっている。地理的条件や風土的な要素、明るい県民性、地元意識な ど、地域クラスターを構築しやすい土壌がすでに出来上がっていると言える。地元の情報通信関連企業は 上記のことを踏まえ、地理的条件やその他の要因をマイナスと考えず、逆に有利な条件を引き出し、そこ でしか出来ないオンリーワンの企業を目指した事業計画やビジネススキームを検討する必要がある。 例えば、「翻訳力」一つ取ってもこれからは、非常に大きなビジネスチャンスを捕まえることが出来る と考えられる。情報系の専門用語は英語を基本として、国内で和訳され、あいまいな理解のまま標準化さ れて使われているが、契約や商談、マニュアルの翻訳など正確性を要求され、さらに専門的な要素が多い 翻訳の仕事をビジネスの柱と位置づけることも可能である。クラスター化された地域では、あらゆる場面 で、独自性や先進性が求められており、企業規模に合わせたビジネスを目指すことが可能である。大事な ことは企業カラーを明確にし、無理をしない範囲でより個性的で先進的な専門分野を持つことである。 第二種事業者は、これまで培ってきた技術力や業務ノウハウなどを有しており、それらを活用したビジ ネスチャンスが無数にあるといえる。今後は、ネットワークビジネスが伸びてくる事が予測され、携帯な どへのサービス提供から、データを一括して管理する集中管理型(IDC や ASP)のサービス提供まで幅広 く活躍できる環境になりつつある。その中で、自社の強みや弱みを把握し、ビジネス展開をする事が大切 だと考えている。 −207 − 第5章 第4節 IT 活用と地域振興に関する今後 4.3 沖縄県における地域クラスター化の優位性 沖縄県における地域クラスター化の優位性を示す3つの要素について下記に示した。 (1) 核となる地域から 30 分以内のアクセス 沖縄本島の南側に位置する那覇市を中心に、高速道路や一般道路も整備されており、主要な都市 である沖縄市まで、高速道路を使用し、約 15 分で移動でき、北部(沖縄本島の北)地域の名護市 からでも、40 分程度で移動できる。特に、沖縄大学院大学の設置地域である恩納村へも高速道路 から、約 20 分で移動できることから、核となる地域が沖縄本島内であれば、ほとんどの地域が上 記 (1) を満たしているといっても過言ではない。 (2) 核となる世界レベルの研究開発機関が存在する 2007 年には、沖縄大学院大学が開設する予定である。本大学院大学は、世界レベルの研究機関 を目指しており、学長については、ノーベル賞受賞者で経営能力のある人を条件に選定し、教授陣 も国内外の優秀な人材を採用する予定となっている。また、琉球大学との共同研究や県内の大学、 海外の優秀な大学や研究機関とも連携を図り、講義を全部英語で行い、半分以上は外国の教授陣や 学生を入れて国際的な大学院を目指すとされており、世界的なレベルでの研究開発が期待できる。 また、優秀な人材が集まることから人材の確保や、政府系ラボの誘致が容易になると考えられる。 (3) 研究者を惹きつける生活環境や世界的人材の誘致 沖縄県は、国内外から高い注目を受けている独自の文化や自然環境を有しており、非常に住みや すい生活環境を提供できることから、学業後もそのまま住みつき家族を呼び寄せて定住する人も多 いと考える。現に、有名なアーチストや著名人なども沖縄に別荘を構え、オフのたびに訪れるケー スも少なくない。 <参考> 地域イノベーションと地域クラスター イノベーションとは人の能力の所産である 知 を創造し、活用することによって新たな価値を生み出 す活動(創意工夫)であり、知の創出・蓄積は強力な競争基盤を築くベースとなり、その競争優位性はつ ねに新規性や進捗性が求められる。その優位性を保つ為には「イノベータ(知的活動者)」の活発な活動 や日々の努力が必要不可欠であり、そうした活動を支える場として、「クラスター」が注目されている。 「クラスター」とは、大学などの研究機関、特定分野における関連産業、専門性の高い供給業者、サービ ス提供者、関連企業などが、地理的に集中し、競争しつつ同時に協力している状態をさす。 これらの機関と企業は、共通性や補完性によって結ばれており、クラスター全体として個々が持つ機能 価値を高め、イノベーションに有機的な結合状態を保ち、その活性を継続させる集積として、着目したの が、多様性と自立性に富んだ地域に根ざす地域イノベーションであり、その体系をなす地域クラスターで ある。 出典 文部科学省 科学技術政策研究所 「地域イノベーションの成功要因及び促進政策に関する調査研究」(中間報告)より抜粋 −208 − 第3編 ユビキタス社会における重要課題への取組み 第3編 ユビキタス社会における 重要課題への取組み 第1章 北海道における二種事業者の抱える諸問題 第3編 第1章 第1章 北海道における二種事業者の抱える諸問題 北海道における二種事業者の抱える諸問題 はじめに 北海道地区協議会では、事業法大改正のなかで地域の ISP 事業者にとって、生き残り戦略が差し迫った 課題であると認識している。特に北海道は地理的に不利な条件から他都府県と比べ従来のスキームで中 小事業者が ISP 事業を継続して行けるかどうかが非常に不透明となっている。このような中で地区協議会 は、地域事業者が ISP 事業の将来性に対する見通しや戦略についてどのように考えているかを早急に調査 すべきであると考えた。一方で、改正事業法自体が施行前であることから、業界がどのように変化してゆ くのか誰も実感できていない中で、従来のように単なる紙のアンケートを送付して記入させるやり方には 限界も感じられた。そこで今回は電気通信事業者ならびにIT関連事業者を対象としたセミナーイベント を企画し、その中で事業者の意識を喚起すると同時に会場アンケートを実施し、当日の空気やアンケート 結果の分析を通して北海道における電気通信事業者の抱える諸問題を抽出することとした。 企画したイベントは、講演とパネルディスカッションの2本立てとし、パネルディスカッションの企画 運営を当研究会にて行った。概要は以下の通りである。 イベント概要 1.日 時 平成 15 年 10 月2日(木)13 時 30 分〜 17 時 00 分 2.場 所 センチュリーロイヤルホテル 3.主 催 社団法人テレコムサービス協会 4.後 援 総務省 5.演 題 北海道地区協議会 北海道総合通信局 (1) 講演 「TEPCO ひかりコンテンツ『キャスティ』の取り組みについて」 講師 株式会社キャスティ 代表取締役社長 春山 昭彦氏 (2) パネルディスカッション 「ブロードバンド時代の IT サバイバル戦略」 コーディネータ 株式会社道新メディック チーフマネージャー 澤田 (テレコムサービス協会 原 ネットビジネス 21 研究会 パネリスト 株式会社キャスティ 代表取締役社長 春山 昭彦氏 ウェルネット株式会社 取締役 宮澤 一洋氏 株式会社インターネットイニシアチブ札幌支店所長 田中 真一氏 当日出席者 60 名 −213 − 主査) 第1章 第1節 第1節 パネルディスカッションのサマリー パネルディスカッションのサマリー パネルディスカッションは前記のパネリストにより、およそ1時間 40 分にわたって行われた。コー ディネーターからは ISP 事業の置かれている厳しい現状を概括的に指摘して、これを解決するための示唆 を多方面に渡って求めた。 論点は必ずしも脈絡があるとは限らないので以下、個別に印象的だった議論のサマリーを掲示する。 【「北海道」を売り出す】 北海道をマーケットにしていては先が知れている。インフラすらどこにあってもいいのだからもっと 首都圏をターゲットにしたビジネスを意識すべきだ(田中氏) <参考>この点、当日会場において携帯 Web を利用したリアルタイムアンケートを実施した。「東京 もしくは本州方面に営業所を持っているか、もしくは本州方面に営業をかけているか」という問を発し たところ、回答 14 名のうち本州方面への営業を行っていると答えた人は2名に過ぎなかった。 【新規ビジネスについて】 私たちはいわば「地方予選」から勝ち上がってきたベンチャーだ。そこに至るのに最も障害となった ことは「与信」の問題だった。サービス品質を認められても、「お宅の会社が潰れたらどうなるのか」 という点がコンビニや航空会社を説得するのに最も高いハードルだった。私の会社は三井物産など商社 の参画と保証を求めたが最終的には会社に出資をするというところが着地点だった(宮澤氏)。 【電子商取引市場について】 コンビニ決済のビジネスはどうやら収支が見合うレベルに成長し、何かビジネス上のアクシデントが あっても1年くらいは持ちこたえられる感じになってきた。しかしひとつのユニットの成熟期間を3年 と見ているので、このスキームに依拠するのは危険であると考えている。市場の拡大基調は一般論とし てコーディネーターの言うとおりだが、まだ実感としては湧いていない。(宮澤氏) 【技術者育成について】 AS400 の技術者が JAVA のスペシャリストに生まれ変わる、という実践をおこなっている。技術者は 自分の作品が世に出て評価される、ということがたまらない快感。そういうステージを作ってやること が肝要。(宮澤氏) 【コンテンツクリエイト】 クリエーターは「育成する」と言うよりは、部屋の隅から「湧いて出る」というようなところがある。 彼らは全く人種がちがう。我々のようなもう「終わった」世代がごちゃごちゃいっても全くダメ。ただ、 彼らに市場の評価をフィードバックしてやることは大事なこと。(春山氏) 【スポンサーを説得すること】 CASTY は宮澤さんとはちがった意味で親会社の説得には苦労してきている。東電と吉本興業では全 く社風が違うが、この間の通訳をすることに労力の大半を費やしている。リッチコンテンツといっても FTTH の普及見通しは全く不透明なものなので、簡単に儲かるはずのものではない。しかし、10 年く らいもやれば(世代交代が進んで)市場の意識も変わるでしょう。そのくらいのスパンでずーっとお金 を出していただかなければならない。スポンサー→広告代理店→クリエーター=広告効果=消費者→ス ポンサーというお金の流れを作る仕事だと思っている。そこを説得すること。(春山氏) −214 − 第3編 第1章 第2節 北海道における二種事業者の抱える諸問題 会場アンケートの分析から〜道内事業者の意識 当日アンケートは紙幅を増やすことははばかられたので、別添資料1の通り A4 両面一枚に収まる内容 に止めた。以下、その分析を述べる。 セミナーで回収されたアンケートは全部で 25 サンプルであった。決して多い数字とはいえないが、地 域における特定業種対象のアンケートであることからやむを得ない数字といえよう。このアンケートを分 析するに従い北海道が置かれている状況、北海道という環境に置かれている通信事業者の現状がうかがえ る内容となった ( 資料2 会場アンケート結果参照 )。 2.1 事業者について(業種、事業内容、規模など) 参加者の割合は、一種と二種合わせた電気通信事業者が約半数、電気通信事業以外の IT 関連事業者が 約半数となっている(以下、「一種」、「二種」、「IT」と略す)。 事業内容は、一種ではネットワークに関わる仕事(インターネット接続、セキュリティ、ネットワーク ソリューション)が主となり、二種はこれらに加え、コンテンツ開発、データ処理、システム開発などア プリケーションに近いサービスが増えていく。IT ではネットワーク関連が少なくなり、システム開発が 8割以上、他にセキュリティ、ASP が続いている。 事業規模は、従業員数が 20 人以上が全体の7割を超えていることから、集まった回答は事業規模があ る程度大きな事業者から寄せられたものである事がうかがえる(小規模事業者のセミナー参加が非常に少 なかったのは今回の特徴であった)。 2.2 電気通信事業について 「この1年の伸長度」に、一種がすべて「伸長した」と答えているのに対し、二種のほとんどが「停滞 している」と答えており、この対比が非常に特徴的である。昨今の不況で、体力(資本力)の大きい一種 は伸び、二種にとっては厳しい状況にあることが窺える。しかし、「収益性」となると「伸長した」一種 であっても「高い」から「非常に低い」まで分かれ、二種では「普通」と「低い」が半数づつとなった。 一方、IT は「伸長」・「停滞」・「後退」の3つにほぼ分かれた。収益性も、「高い」と答えた2件(いずれ も「伸長」)以外は、「低い」という回答となっている。 「将来性」について、ほとんどの事業者が「徐々に成長」と回答している。不況が底を打ったと実感し ているのか、あるいはそう願いたいという意識が働いているのであろうか。いずれにせよ、将来に対する 期待は大きいと言えよう。IT の中には「急成長」と答えたのが3件あったが、この具体的な内容は判然 としていない。 2.3 事業法の改正について 電気通信事業法の改正に関するいくつかの質問の結果として、北海道の電気通信事業者の現状の一端が 浮き彫りになった。 「改正に関する認識度」(設問8)は、一種が比較的高かった(「十分」と「大体」で8割)反面、二種 では認識にばらつきが出た。ITの認識が低いのは仕方ないにしても、通信事業者、特に二種の認識が低 いのは気になる。 次に、「改正後の今後」(設問9)について質問したところ、一種が比較的「厳しくなる」と回答してい −215 − 第1章 第2節 会場アンケートの分析から〜道内事業者の意識 る一方で、二種の半数以上が「変わらない」と答えている。これも法改正に対する認識不足によるものと 思われるが、法改正で枠組みが変わっても事業の形態を変える〜回線設備を持つ、など〜には至らないの で「変わらない」ということなのか。はたまた、昨今の厳しい状況は、多少のことでは変わらない、とい う諦めに近い気持ちもあるのかと思われる。 さらに、「法改正による影響」(設問 10)には、一種が「変更がある」としているのに対し、二種の多 くが「変更無し」としている。上記と同様、事業形態の変更に至らない(変更できない)現状の現れであ ろうか。 ここで、a)「認識度」(設問8)と「今後」(設問9)、 b)「認識度」(設問8)と「影響」(設問 10) の相関を見たところ、a)では「法改正の認識」が低くなるに従い「変わらない」が増えていく傾向に ある。またb)では、 「十分に知っている」とした人は「変更がある」と答えている反面、 「だいたい」「少 し」と認識が低くなるにつれ「変更なし」が多くなっていく。 これらのことから、「法改正への認識が不足⇒今後変わらない⇒政策に変更なし」とする「構図」が垣 間見られる。特に二種事業者の関心の低さ=認識不足が、気にかかる点である。 2.4 コンテンツビジネスについて コンテンツビジネスについては、いずれの事業者でも高い関心が寄せられた。一・二種の8割、IT の 半数以上が「重要視している」と答えている。一種ではコンテンツ事業を行っているという回答が無かっ ただけに、各社ともコンテンツには潜在的なビジネスチャンス=可能性を見いだしているのであろう。二 種にとっても、通信関連事業以上にコンテンツへの関心が強いと思われる。ただ、この傾向を、「他方面 での事業が頭打ちになっている現れ」、と見るのは穿ちすぎだろうか。 次に、「コンテンツビジネスのうち何を重要視しているか」という設問だが、一種が「制作・企画」と 「配信」が同数となっている。これは順当な反応と思われる。ここで二種の回答を見ると、「制作・企画」 が多い他は回答が分かれた。しかし、「配信」が一つも無いと言う点は非常に気にかかる部分である。 ブロードバンド環境が整った昨今では、「コンテンツ配信」といえばまずストリーミングによる動画の 配信を思い浮かべるであろう。ストリーミングを配信するには、ある程度の資源(サーバー、回線、ライ センス=資金力)が必要なのは言うまでもない。ビジネスモデルとして成り立てば資金も回収できるが、 ほとんどの事例がコンテンツ自体の魅力に依存するため、なかなか現実では厳しい面も多い。 とはいっても、二種がコンテンツ=ストリーミング配信を自ら放棄するのは如何なものか、と言わざる を得ない。資金が潤沢ではなく、コンテンツも無いのであきらめているのかも知れないが、前節にもあっ たように、意識の低さが出てきてるとも言えないだろうか。あきらめる前に、何か取りうる方策はないか ということで、低コストで「配信」がビジネスモデルとして成立できないか、ある考察を行ったので後述 する。 2.5 北海道の地域インフラについて 地理的に中心地=東京から遠く離れていること、あるいは、広大な土地に少ない人口、など数々のマイ ナス要因の多い北海道の、ブロードバンドの普及状況について2つの設問をした。 まず、 「普及」については、一種、二種、IT とも「遅れている」との意見が圧倒的に多い。このように、 −216 − 第3編 第1章 北海道における二種事業者の抱える諸問題 明らかに普及が遅れている、という現実があるにもかかわらず「普通」と答えている二種が半数以上い た。これは、北海道の状況(札幌でもやっと、それ以外は…)を考えると、事業者としての意識の低さに 他ならない。「札幌近郊」限定で言ってるのかもしれないが、二種はもっと現実を直視しなければならな いだろう。 次の「普及の障害要因」では、一・二種とも「バックボーンコスト」と「地理的条件」、いわゆる『地 理的な要因』をあげている。通信事業者としては当然の着目点であろう。 二種と IT で特徴的なのが「市場意識の低さ」を4割の回答があったこと。この(9件)うち、「ブロー ドバンド普及」 (設問 14)に「進んでいる」が1、 「普通」が3あった。この4件は、 「法改正の影響」を「変 わらない」と答えている。また、設問8「事業法改正」を「少し知っている」が4件、「ほとんど知らな い」が2件あった。これらのことから、「市場意識の低さ」を挙げているなかには、現在の取り巻く状況 をきちんと認識していない(目を向けていない)層がかなり含まれている。これは設問 14 にもあるが「事 業者の意識の低さ」の現れと見るべきであろう。低いのは「市場」ではなく「事業者自身」の意識である ということを図らずも露呈する結果となった。逆説的に言えば、この「事業者」の意識の低さが、ブロー ドバンド普及の障害要因となってはいまいか? 2.6 アンケートのまとめ 今回の分析・レポートの中で、最も気になったのが(再三述べているが)「二種事業者の意識の低さ、 元気のなさ」である。確かに、北海道の事業者が置かれている状況は厳しい。地方までなかなか広まらな いブロードバンド、事業者としても先行きの見えない不況やブロードバンド対応への負担増などマイナス 要因が多いのは事実である。しかし、肝心の業者に「あきらめ」の気持ちがあるのではないのか? もし そうなら、非常に残念なことである。いろいろな意味でネットビジネスを展開・牽引していくべき役割の 事業者が、今「あきらめる」のはまだ早すぎるのではないか。 −217 − 第1章 第3節 第3節 試論〜ストリーミング配信の広告収入モデルの一考察 試論〜ストリーミング配信の広告収入モデルの一考察 今回のアンケートでは二種事業者の「配信」=ストリーミング配信事業についてのモチベーションが非 常に低いように見受けられた。しかし、このモチベーションの低さは、正しい現状認識のうえでおきてい るのだろうか。現状の中でも方策はないのだろうか。 ストリーミング配信事業はインフラを整備しても、有料化できる、ビジネスとなるコンテンツとなると なかなか無いのが現状である。事業者の意識はそのあたりに起因していると思われるが、ここでは比較的 「安価」なコンテンツでビジネスが成り立つか、そのモデルについてある実証を元に考えてみる。 平成 15 年7月に札幌市の豊平川河畔で行われた「道新・uhb 花火大会」を、北海道新聞と uhb の HP 上でライブ配信を行い、その後無料オンデマンド配信を行った。 すると、北海道新聞(道新)HP で当日(ノーカット版:約1時間)2,500 アクセス、翌日(以降ダイジェ スト版:18 分)3,800 アクセスと続き、8月7日にリンクを切るまで実に 38,000 ものアクセスがあった。 このアクセス数は道新 HP 全体でみても、かなりヒット作(人気コンテンツ)といえる。 相当数のアクセスがあったこの「花火」を用いた収益モデルは次のものが考えられる。 1.「花火」そのものを有料コンテンツとして配信 2.有料の広告を付けて配信 1について、そもそも花火は主催者にとっては無料で見て貰っている、いわば「サービス」(振る舞い) 的な事業なので、「インターネット上では有料です」となると難しいと言わざるを得ないコンテンツであ る(ひょっとしたら、ニーズがあるのかも知れないが)。また、ストリーミングでもある程度ユーザーが 快適に閲覧できるよう設備を整えるには結構なコストがかかるが、いくらコストがかかったとしても、そ れを料金に転嫁するのはユーザーにとって望ましい事ではない。 次に2について、RealPlayer や WindowsMediaPlayer では広告も同時に配信可能である。今年の実績 をふまえて、相当のアクセス数が見込めることからここに広告を付けることが可能ではないかと思われ る。 ここで、花火大会は(他の地方ではどのように行われているか、残念ながら資料がないので不明だが) 多くのスポンサーに「協賛」してもらうことで(つまり「お金」を出して貰う)成立しており、そのお返 しとして花火を打ち上げる際にはスポンサーの名前とスポンサーからの「宣伝文句」を会場でアナウンス する、というスキームで行われている(実際は、不況の折り、スポンサー集めにも苦労し、スポンサーが 居てもそれで 100%賄える程の協賛金が集まるわけではない〜主催者持ち出しもある)。 このように元々スポンサーがいる花火に、ネット上とはいえ別にスポンサーを付けるとなれば、その是 非も含めて問題があることに注意が必要である。しかしながら、従来の花火大会は動員力はあっても広告 宣伝力は高くないイベントであったため、付加価値としてのネット広告配信が協賛集めの重要なポイント になってゆく可能性がある。この点に着目して実際に営業を展開すれば、ストリーミング配信の広告収入 モデルのひとつとして確立することも不可能ではないと思われる。 −218 − 第3編 第1章 第4節 北海道における二種事業者の抱える諸問題 結語〜地域 ISP の抱える問題 以上に見るように、特に北海道の二種は事業に対するモチベーションを失っているのではないか、とい うことが垣間見られたのが今回の調査の最も重要な点である。北海道内は行き詰まりの市場構造である が、市場を道外に求めて行くという積極的な意識も二種事業者に関する限りはピックアップできなかっ た。それは事業法改正によって危機感が増幅された結果だというわけでもなく、むしろ制度は変わっても 状況は今と大差ないのではないか、という期待とも失望ともつかない一見矛盾した意識が見受けられる。 ウェルネットのビジネスのように北海道から出て行って全国区で成功している事例はそう多くはないの で、果たして自社でそこまでできるのだろうかという諦め感もあるかも知れない。 現実に道内では地域 ISP が経営危機を囁かれる事態も起きている。協同組合方式で仕入や営業を共通に する試みも一部にあるが、まだ途についたばかりである。その間にブロードバンドの市場は大手 ISP にど んどん食い尽くされてしまい、ささやかな自分のマーケットすら維持できない状況が生まれてきている。 ここにおいて、地元の ISP がいかなるポリシーで営業を組み立て直すかということは二種事業者にとっ ては緊急に再検討しなければならない事柄であろう。 −219 − 第1章 資料1 ⾗ᢱ㧝 ળ႐ࠕࡦࠤ࠻ 㔚᳇ㅢାࡒ࠽㧞㧜㧜㧟 ご来場者アンケート ᧄᣣߪߏᄙᔔਛߩᚲᄙᢙߏෳ㓸ߚߛ߈⺈ߦࠅ߇ߣ߁ߏߑ߹ߔޕ 㧔␠㧕࠹ࠦࡓࠨࡆࠬදળࡀ࠶࠻ࡆࠫࡀࠬ㧞㧝⎇ⓥળߢߪޔ㔚᳇ㅢାᬺߦ㑐ㅪߔࠆ⒳ߦࡑ࠹ߩޘ ߟߡᐕ⺞ᩏ⎇ⓥࠍⴕߞߡ߅ࠅ߹ߔ⺞ޕᩏ⎇ⓥߩ৻ഥߣߒ߹ߔߩߢ߅ޔᚻᢙߢߔ߇એਅߩࠕࡦࠤ࠻ ߦ߅╵߃ߊߛߐޕ はじめにあなたについておうかがいします。 㧝㧚⾆␠ߪਅ⸥ߩߤࠇߦᒰߡߪ߹ࠅ߹ߔ߆ߐߛߊ߃╵߅ߌߛߟ৻ޕ㧔٤ࠍߟߌࠆ㧕 Ԙ╙㧝⒳㔚᳇ㅢାᬺ⠪ ԙ৻⥸╙㧞⒳㔚᳇ㅢାᬺ⠪ Ԛ․╙㧞⒳㔚᳇ㅢାᬺ⠪ ԛ㔚᳇ㅢାᬺ⠪ߢߪߥ IT 㑐ㅪᬺ⠪ Ԝࠊ߆ࠄߥ 㧞㧚ਅ⸥ߩ߁ߜ⾆␠߇ឭଏߒߡࠆࠨࡆࠬࠍߔߴߡߍߡߊߛߐ㧔ߊߟߢ߽ࠆߌߟࠍޕ㧕 ࠻࠶ࡀ࠲ࡦࠗغធ⛯ ࠷ࡦ࠹ࡦࠦغ ࠣࡦࠖ࠹ࠬࡎغ ࠣࡦࠫ࠙ࡂغ ࠲࠺غಣℂ غ㧭㧿㧼 غ㧵㧰㧯 ࠖ࠹ࡘࠠغ ࡦ࡚ࠪࡘ࠰ࠢࡢ࠻࠶ࡀغ ࡓ࠹ࠬࠪغ㐿⊒ ઁߩߘغ 㧟㧚⾆␠ߩ㔚᳇ㅢାᬺߦ߆߆ࠊࠆᏱᤨ㓹↪ߩ␠ຬ㧔ࠕ࡞ࡃࠗ࠻ߥߤࠍ㧕ᢙࠍ߅╵߃ਅߐޕ㧔㔚᳇ ㅢାᬺએᄖߩ IT 㑐ㅪᬺࠍ༡ࠎߢࠆ႐วߪߘߩ␠ຬᢙࠍ߅╵߃ߊߛߐ㧕 Ԙ㧡ฬᧂḩ ԙ㧡ฬ㨪㧝㧜ฬᧂḩ Ԛ㧝㧜ฬ㨪㧝㧡ฬᧂḩ ԛ㧝㧡ฬ㨪㧞㧜ฬᧂḩ Ԝ㧞㧜ฬએ 㧠㧚ߥߚߩᓮᚲዻߩㇱ⟑ߪᰴߩߤࠇߦᒰߡߪ߹ࠅ߹ߔ߆৻ߟߛߌ߅╵߃ߊߛߐ Ԙ⚻༡▤ℂ ԙડ↹༡ᬺ Ԛࠪࠬ࠹ࡓ㐿⊒ ԛࠦࡦ࠹ࡦ࠷ Ԝࡀ࠶࠻ࡢࠢㆇ↪ ԝ✚ോ⚻ℂ Ԟ࡙ࠩࠨࡐ࠻ ԟߘߩઁߩࠨࡆࠬ Ԡߎࠇએᄖ 電気通信事業一般についておうかがいします。 (IIT 関連事業者の方は、以下の設問の「電気通信事業」は 「IIT 関連事業」と読み替えてください) 㧡㧚ߎߩ৻ᐕߩ༡ᬺ⊛ߥિ㐳ᐲߤ߁߅⠨߃ߦߥࠅ߹ߔ߆߽ᦨޔㄭශ⽎ࠍ߅╵߃ߊߛߐ Ԙિ㐳ߒߚ ԙṛߒߡࠆ Ԛᓟㅌߒߚ ԛࠊ߆ࠄߥ 㧢㧚㔚᳇ㅢାᬺߩ⁁ߩ⋉ᕈࠍߤ߁⠨߃߹ߔ߆ߩߚߥޔශ⽎ࠍ߅╵߃ߊߛߐ Ԙ㕖Ᏹߦ㜞 ԙ㜞 Ԛ᥉ㅢ ԛૐ Ԝ㕖Ᏹߦૐ 㧣㧚㔚᳇ㅢାᬺߩᓟߦߟߡߤ߁⠨߃߹ߔ߆ߏߩߚߥޔᗧߦㄭ߽ߩࠍ߅╵߃ߊߛߐ 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また、メールでは本人の特定が困難なため、なりすましによる情報漏洩の可能性も高い。 図 2-1 メールの盗聴の概要図 ⋑⡬ −227 − 第2章 第1節 外部からの脅威と対策 図 2-2 メールなりすましの概要図 Aߐࠎ $ߐࠎ㧔#ߐࠎߩߥࠅߔ߹ߒ㧕 䈭䉍䈜䉁䈚䊜䊷䊦 (2) 対策について 送信するメールを暗号化することによって、盗聴されてもメールの内容を読めないようにするこ とができる。また電子署名を利用することで、送信者の本人確認を行うことができる。 暗号化を行うには、下記の手法が一般的に用いられる。 ・S/MIME:信頼できる機関による認証が必要(認証局に証明書を発行してもらうため費用がか かる) ・PGP:認証局による証明書は不要 ・SSL:サーバとクライアント間のみ暗号化。インターネットは暗号化されない。 ・添付ファイルの暗号化: 本文は暗号化せず、添付ファイルの暗号化のみ行う方法をとり、復号 のためのキーは、電話などで別途やり取りを行う方法がある。 ・APOP:メール受信時のパスワードを暗号化する 表 2-1 各暗号化方式による比較 1.2 SPAM における脅威と対策 (1) 脅威・被害について 広告や宣伝など、受信者が希望しない迷惑メール「SPAM」が大量・無差別に送信されている。 これらの SPAM は通常のメールとなんら変わらないため、メール保管領域のオーバフローにより受 信した重要なメールが紛失する等、業務効率の低下を招く。悪質な SPAM の場合は勝手にブラウザ が起動・ポップアップしたり、悪質なプログラムをインストールされることもある。SPAM の受信 により、サーバ停止、業務停止もありうる。 −228 − 第3編 第2章 情報システムにおけるセキュリティの脅威と対策 (2) 対策について ① SPAM には返信しない。(有効なメールアドレスであることを教えてしまう) ② ISP に問い合わせをする。(送信元を調査の上、対処を行ってもらえる場合がある) ③ 対応したサーバ側やメーラー側で、通常のメールと SPAM の振り分けを行う。 大量の SPAM メールを受信する場合は、それぞれに対して、②を行うのは現実的に難しいので、 ③を行うことである程度対処が可能である。(ただし、通常のメールが SPAM と誤判定される可能 性がある) ③には、不正中継のブラックリストによる判定を行うもの、キーワードによるフィルタリングを 利用するものがあるが、いずれも SPAM の判断基準があいまいであるため、完全な振り分けは期待 できない。 ブラックリストによるものは、不正中継データベースに問い合わせを行い、SPAM 判定を行う。 このデータベースは http://ORDB.org/ http://www.rbl.jp/ http://dsbl.org/ などの非営利団体が運用しているものが多い。 また、ブラックリストの内容が信頼できるものであるとの保証もなく、管理団体の判断基準に左 右されている。 有料でも信用できる団体が管理するブラックリストのニーズが高まり、海外ではビジネスとして 展開している例もある。国内での展開が望まれる。 キーワードによるフィルタリングを行うものは、ある程度の手動での SPAM キーワードの登録な どが必要となる。 サーバ側対策については、電子メールのフィルタリングを行う事で対応できる。対策ソフト 導入の場合、ドメイン名やユーザ名の詐称に対する対策も必要である。代表的なソフトとして Procmail、Spamassasin、Spamghetti などが挙げられる。又、NetworkAssociates、TrendMicro、 Symantec 等各セキュリティサービス会社からも多種製品が提供されており、価格、運用、機能に あった選択ができる。 メーラー側では、BeckyAntiSpamPlugin、POPFile( ローカル proxy として動作 )、Netscape7.1、 Mozilla1.4、MacOSX Mail(標準 MTU)などのソフトウェアで対策が可能である。 −229 − 第2章 第1節 外部からの脅威と対策 図 2-3 ブラックリストの仕組み 䉟䊮䉺䊷䊈䉾䊃 ࡔ࡞ࠨࡃ 㧔ISP㧕 ࡔ࡞ฃା ࡉ࠶ࠢࠬ࠻ࠨࡃ +52ߢኻᔕߒߡࠆ႐ว SPAMวࠊߖ ࡔ࡞ࠨࡃ 㧔ISP㧕 ࡔ࡞ฃା SPAMวࠊߖ ↪⠪ߢኻᔕߒߡࠆ႐ว 1.3 SPAM の踏み台における脅威と対策 (1) 脅威・被害 メールサーバが第 3 者中継を許可する設定となっていた場合は、SPAM の送信サーバとして第 3 者に踏み台とされることがある。これにより、 ・メールサーバの性能低下によるサーバ上の業務への支障 ・ネットワークトラフィックが増えることによるインターネット業務への支障 ・ブラックリスト(OpenRelayDatabase)に登録された場合は、受信メールサーバの設定によっ ては、メールの受信拒否による不達などの問題が発生する。 (2) 対策 基本的な対策として、メールサーバの設定を変更する必要がある。 さらに、メール送信時に認証を行う SMTPAuth、メール受信で認証したホストに一定時間送信 を許可する POPbeforeSMTP、などを利用して、第 3 者への SPAM 送信を防ぐことが必要である。 SMTPAuth、POP Before SMTP を利用するには、サーバ側での設定が必要となる。この場合プ ロバイダが対応している必要があるため、確認が必要となる。 SMTPAuth を利用する場合は、メールソフトが対応している必要がある。 ウィルスに感染した PC が SPAM 中継ホストとして乗っ取られる場合もあり、ウィルス対策ソフ トの導入や、ファイヤーウォールによる防御も有効となる。 −230 − 第3編 第2章 図 2-4 情報システムにおけるセキュリティの脅威と対策 SPAM メールの概要 1.4 サーバクラックに対する脅威と対策 (1) 脅威・被害について インターネット上のサーバに、ソフトウェア設計の問題によるセキュリティホールがある場合、 そこからウィルスの感染や、悪意のある第 3 者の侵入を許し、重要なデータの改ざん・情報漏洩を 起こす可能性がある。 また、CGI の設計ミスなどにより、インターネット上で誰からも個人情報が閲覧できる状態に なっているケースもある。 バックドアとよばれる裏口を、侵入者がサーバに設置する場合がある。サーバに侵入対策を施し ても管理者がバックドアに気づかなければ容易に再侵入を許してしまうだけでなく、他のサーバへ の攻撃の踏み台とされることもあり危険である。 (2) 対策について ソフトウェア製品の欠陥によるものは、製造元が提供する修正プログラムをインストールするな ど、既知のセキュリティホールにできるだけ早く対処することが必要である。そのためには常に最 新のセキュリティ情報を収集する必要がある。 参考となる情報を掲載しているサイト 警察庁 http://www.cyberpolice.go.jp/ IPA/ISEC http://www.ipa.go.jp/security/ Netsecurity https://www.netsecurity.ne.jp/ また、セキュリティホールへの対応が遅れた場合は、サーバ上のソフトウェアでの対策と、サー バの外側での対策が必要となる。 (A) サーバでの対策 ウェブ画面で発生するセキュリティ欠陥は、設定や CGI など設計を再確認し修正する必要があ る。 予防策として、インターネットに直接つながっているサーバに個人情報を保存しない、ユーザ からむやみに個人情報を取得しない、データを暗号化しておく、などによりクラック・盗聴され ても漏洩しない対策をとることができる。 ・サーバ上で利用されていないサービスを停止する。 −231 − 第2章 第1節 外部からの脅威と対策 ・被害箇所の特定・迅速な復旧のためにファイル改ざんのチェック・検知(Tripwire など)を行 う。これらの対策によりバックドアが設置されたことを発見することもできる。 (B) サーバの外側での対策 侵入に対する予防策として、ネットワーク機器、ファイヤーウォール、リバースプロキシで利 用しないポートを遮断する等の対策がある。 その場合 IDS( 注 ) を導入する事で通信を監視し、攻撃や乗っ取りの状況がわかるシステム構築を 行う必要がある。 ( 注 )IDS:不法侵入検知システム(Instruction Detection System) 表 2-2 各機器におけるセキュリティ対策例 1.5 DoS 攻撃における脅威と対策 (1) 脅威・被害について インターネット上の各種サーバが大量のアクセス(DoS 攻撃)を受けると、サーバなどが負荷の 高い状態となり、サービス・業務の停止が生ずる。 IP アドレスのなりすましによって、大量の無意味なアクセスを発生させる場合と、DDoS 攻撃(分 散サービス拒否攻撃)とよばれる、乗っ取られた複数のサーバ(バックドアなどによる)からの大 量のアクセスによる攻撃がある。 (A) IP アドレスのなりすましによる攻撃の例 ① IPSpoofing 攻撃 送信元の IP アドレスを送信先のネットワークアドレスと同じものに書き換え、ネットワー ク内部の信用できる通信に見せかける。 ② SYN flood 攻撃 攻撃者が送信元 IP アドレスを偽造し通信を行い、攻撃対象が実際の送信元とは異なるホス トに返答を返す。この後は待ちの状態となり、これが続くと、サーバがそれ以上アクセスを 受けつけられない状態となり、サービスが停止する。 −232 − 第3編 第2章 情報システムにおけるセキュリティの脅威と対策 ③ Land 攻撃 攻撃対象と送信元が同じ IP アドレスに設定されたパケットを送信し、攻撃対象のサーバに 負荷をかける。 (2) 対策 DoS 攻撃に対しては、ISP に連絡するなどして、攻撃元からの通信を止める以外に有効な対策が 打ちにくいのが現状である。 攻撃元からの通信をルータ・ファイアウォールで拒否しても、ルータ・ファイアウォールの負荷 が上がり、機能が停止することも考えられる。 特に、DDoS 攻撃の場合は、正規のアクセスとの区別が難しく、攻撃元が多数であるため、拒否 の設定を行うことも難しい場合は、IP アドレスを変更することで攻撃を避けることができる場合 がある。 攻撃されにくくするための対策として、あらかじめルータ・ファイアウォールに適切な設定を行 う。(ICMP、SNMP を停止するなど) 課題として、国外からの攻撃の場合、国外の ISP への問い合わせ・交渉を行う機関がないと、民 間企業では被害を食い止める事が事実上困難である。 図 2-5 DDoS 攻撃概要 ᜰ␜ ᜰ␜ ᠄ ᜰ␜ ᠄ ᠄ ਸ਼䈦ข䉍䈘䉏䈢䉰䊷䊋 ᠄ኻ⽎䉰䊷䊋╬ 1.6 ウィルスにおける脅威と対策 (1) ウィルスの種類 コンピュータのウィルスとは第三者のシステムやデータに対して悪意を持った目的で作成された プログラムである。 ウィルスの種類には、下記の通り様々な種類が存在する。 ① ワーム型 ネットワークを通じて他のマシンに感染していく。このタイプの特徴は、その強い増殖能 力にある。アドレス帳に登録されたメールアドレスに e メールを送るというような場合もあ る。 −233 − 第2章 第1節 外部からの脅威と対策 ② ファイル感染型 ファイル感染型ウィルスは、拡張子 .COM/.EXE/.SYS などの実行ファイルに感染し、ファ イルが実行されるたびにウィルスプログラムを実行する。 ③ トロイの木馬型 ゲームやソフトのふりをしてインストールさせた後、システムを破壊したり外部ネット ワークからパソコンを自由に操れるようにしたりするものである。増殖を目的としていない。 ④ マクロ型 単独では動作せず、マイクロソフトの Word や Excel などのデータファイルのマクロ機能を 利用して感染するもの。 ⑤ メモリ常駐型 感染したファイルを実行すると、ウィルスプログラムはメモリ上に常駐し、未感染ファイ ルが実行されるたびに次々と感染する。 ⑥ 直接感染型 実行可能なファイルに感染するタイプ。 ⑦ ステルス型 ウィルス自身がユーザやウィルス対策ソフトに発見されないよう、さまざまな工夫を凝ら したタイプ。 (2) 最近の代表的ウィルスとその脅威 ① KLEZ 自身のコピーを添付したメールを送信し頒布するワーム活動を行う。ワームは Internet Explorer のセキュリティホールを利用してメールが表示されただけで添付ファイルが実行さ れる。また、ファイル共有によっても感染活動を行う。 ② MSBLAST ワームは TFTP を利用して感染元から感染先に転送後、自動実行される。パソコンが勝手 に再起動したり、Windows Update のサイトに対して DoS 攻撃を行う、あるいは外部からの コマンドを受けつける状態となるが Windows のセキュリティホールが存在しなければ侵入さ れることはない。 (3) 対策について ウィルスの感染を防ぐためには、下記の点に注意して運用を行う必要がある。 (A) ウィルス対策ソフトの導入 未然に感染を防ぐためには、「ウィルス対策ソフト」の導入が最も効果があり、今や必須の対 策となっている。 また、ウィルス対策ソフトでメールのウィルスチェックを行っていても、ソフトのパターン ファイルが最新のものになっていなければ、ウィルスに対応できない場合があるため、「ウィル ス対策ソフト」の「パターンファイル」を最新のものに更新しておくことが重要となる。 最近の対策ソフトでは、インターネットから自動的に最新の「パターンファイル」へ更新を行 うものが一般的になってきているが、何らかの原因でアップデートがされないこともあるため、 定期的な確認が必要である。 −234 − 第3編 第2章 情報システムにおけるセキュリティの脅威と対策 (B) Windows Update プログラムのセキュリティ的な不具合をセキュリティホールと呼ぶが、Internet Explorer や Outlook Express のほか Windows でもこうした不具合が見つかっている。新種のウィルス 「Blaster」などはこうしたセキュリティホールを利用して、ウィルスの感染活動を行っている。 Windows で発見されたセキュリティホールは、「Windows Update」機能により修正を行う ことができる。Windows Update 手順はインターネットに接続して、「スタート」→「Windows Update」もしくは「スタート」→「すべてのプログラム」→「Windows Update」で「更新を スキャンする」をクリックするとパソコンをチェックし Update に必要な情報が表示される。 図 2-6 Windows Update 画面 出典:Microsoft Internet Explorer 画面 (C) メールからのウィルス感染対策 ① メールの添付ファイルはむやみに開かない ウィルスの多くはメールに添付されているため、これを開くことによって感染する。最近 のウィルスは知人や実在する会社名で届くこともあるため、不用意に添付ファイルを実行し たり、届く覚えの無いメールなどは、むやみに開かないことが重要となる。 ② HTML メールは使用しない HTML メールの中にウィルスプログラムが組み込まれているものがあり、メールソフトの プレビュー画面を開くだけで感染する場合がある。Outlook Express では通常はプレビュー 表示される設定になっており、プレビュー画面を開くだけで感染するタイプのウィルスには プレビュー画面を開かないように設定しておき、不要なメールは開封する前に削除すること で対処ができる。 ③ プレビューウィンドウを開かない Outlook Express の「表示」→「レイアウト」で「ウィンドウのレイアウトのプロパティ」 設定画面で、「プレビューウィンドウを表示する」のチェックをはずしておくとプレビュー画 −235 − 第2章 第1節 外部からの脅威と対策 面が表示されない。また、Outlook Express の「セキュリティゾーン」を「制限付サイトゾー ン」に変更する。 図 2-7 プレビューウインドウ 出典:Microsoft Internet Explorer 画面 (D) ホームページからのウィルス感染対策 ① セキュリティゾーンにおける設定 Internet Explorer セキュリティ設定では、「ツール」→「オプション」→「セキュリティ」 の「セキュリティゾーン」で、「制限付サイトゾーン」に対象とするサイトを指定する事で、 危害を与えるサイトに対しての ActiveX コントロール、java 等セキュリティ設定ができる。 Internet Explorer のセキュリティ設定はデフォルトで「中」に設定されているが、ウィルス によってこのセキュリティ設置が「低」に変更されてしまう場合があるので、セキュリティ の設定が「中」以上になっているかどうか、定期的に確認する必要性がある。 ② Internet Explorer のセキュリティレベルの設定 初期設定で「中」に設定されているセキュリティ設定では「ActiveX コントロールとプラ グイン」と「スクリプトを実行しても安全とマークされている ActiveX コントロールのスク リプトの実行」等 有効 になっている場合、レベルのカスタマイズのボタンをクリックし てこの2つの設定を「無効」もしくは「ダイアログを表示する」に変更する事で、無条件に スクリプトを実行しない対策が必要である。 ActiveX を「ダイアログを表示する」の設定にしておくことにより、ActiveX が機能する 際にダイアログが表示されるようになる。ここで許可するかどうか選べるので「Windows Update」やプラグインソフトの自動インストール以外は「いいえ」を選ぶ。ActiveX はダイ アログ表示に「セキュリティ」の「レベルのカスタマイズ」をクリックすると「ActiveX コ ントロールとプラグイン」と「スクリプトを実行しても安全とマークされている ActiveX コ ントロールのスクリプトの実行」の2つは初期設定では「有効」になっている。この設定を −236 − 第3編 第2章 情報システムにおけるセキュリティの脅威と対策 「ダイアログを表示する」にする。 図 2-8 ActiveX 画面 出典:Microsoft Internet Explorer 画面 ③ メディアからのウィルス感染対策 外部から持ち込まれた CD-ROM やフロッピーディスクなどを利用する際にウィルスに感染 する場合がある。メディアをドライブに入れてファイルにアクセスする前にウィルス対策ソ フトを用いて、ウィルスがいないことを確かめてから使用することが必要である。 (3) ウィルス感染時の対処方法 パソコンがウィルスに感染し発病すると、パソコン画面におかしな図形が表示され、パソコンの 動きが非常に遅くなる、などの症状が現れたり、ウィルスが自動的にウィルスメールを送信するな どの症状が発生する。受信者が感染を発見した場合、送信者へ早期に連絡するとともに以下の処置 を行ない被害の拡大を防がなければならない。送信者も同様の処置を行なう。 ① パソコンをネットワークから遮断 まずはパソコンから LAN ケーブルを抜き、インターネット、ネットワークから切り離すこ とを行う。これでウィルス感染の拡大を防ぐことが出来る。 ② データのバックアップ 大切なデータはすぐにバックアップを行う。また、ウィルスに感染したと思われるときに 行ったバックアップデータをパソコンに復元する際、ウィルス対策ソフトで必ずウィルス チェックを行う。 ③ ウィルスの検索・駆除 ウィルス対策ソフトがインストールされていない場合は、インターネットでウィルスス キャンを行うサービスを利用することができる。ただし、これらのものには駆除機能がない などの制限があるため、駆除には別途専用ツールを用いるか、手動でファイルの削除などが 必要となる。ウィルス対策ソフトを持っている場合は、パターンファイルを最新のものへアッ −237 − 第2章 第1節 外部からの脅威と対策 プデートした上でウィルスの検索、駆除を行う。 (4) ウィルス対策製品について 規模や用途によって、様々な製品が提供されている。 ① 個人向け ウィルスの検索・駆除が可能で、最近では、メールのスキャン、ファイヤーウォールの機能 を持つものもある。 ② 法人向け 大量導入に適し、各 PC を集中管理するツールなどが提供される。管理用のサーバが必要と なることが多い。 ③ ASP 型 管理ツールや、パターンファイルを提供するサーバなどを用意する必要がない。 ④ サーバ用 ファイルサーバなどに特化した機能を持ち、ファイル共有による感染を防ぐ。 ⑤ ゲートウェイ型 ルータやファイヤーウォールでウィルスを検索・駆除するため、ウィルスを受け取ること がなく、パソコンの性能によらずメールのウィルスをチェックできることが特徴である。プ ロキシとして動作し、ウェブアクセスのウィルス対策がされているものも多い。ただし、メー ルやウェブ以外の侵入経路からのウィルスの脅威を防ぐことは出来ないため、ウィルス対策 ソフトと併用することが望ましい。 そういった観点から近年では、ISP がメールのウィルススキャンをサービス提供すること が多くなった。 −238 − 第3編 第2章 第2節 情報システムにおけるセキュリティの脅威と対策 内部からの脅威と対策 2.1 外部からの持ち込みによる内部システムへの影響 ノート PC を外へ持ち出し利用する使い方が一般的になりつつあるが、セキュリティの高い環境で使わ れていたノート PC を、外部でそのまま使う場合、セキュリティへの注意がおろそかになりがちである。 ここではその外部で使われた PC が、内部システムに及ぼす脅威と対策について言及する。 (1) 管理外 PC の不正接続 個人使用の PC など管理されていない PC を、許可なく接続した場合の脅威・対策を考える。 ① 脅威について 管理されていない PC は、ウィルス対策が行われているかどうかが判断できず、社内でウィ ルスの発生源となる脅威が考えられる。また、ウィルスだけでなく IP アドレスやアカウント なども管理されていない場合などは、不正アクセスや改ざんがあった場合の、追跡調査を行 うことが困難になる。 ② 対策について ネットワーク管理者の管理下に無い PC を、ネットワークに接続させないような措置を施す 必要がある。具体的には、持ち込みを禁止したり、許可制にするルールと仕組みが考えられ る。例えば、持ち込み PC の検査用セグメントを用意し接続チェックを行ない、許可が出た場 合に、職場のネットワークへの接続を許可する運用などが考えられる。 さらに IP アドレスやアカウントも規定を定め、運用することが望ましい。そうした規定を、 遵守せざるを得ないような、例えば許可していない IP アドレスで運用されていないか、アカ ウントとアドレスは正しいか監視するような仕組みを構築するのも有効な手段である。 2.2 PC・ハードディスクなどからの情報漏洩 PC や外部記憶媒体(FD、MO、USB…)の持ち出しによる機密情報漏洩等に対する対策について考える。 (1) 外部への持ち出しによる情報漏洩 (A) 脅威について ノート PC に内部情報が入ったまま外部に持ち出され、そこから外部へ情報が漏れてしまうと いう脅威が考えられる。また最近のメディア、特に USB タイプの記憶媒体は親指くらいのサイ ズでフロッピー約 200 枚分以上に相当する容量を持ち、容易に持ち出すことができる。 (B) 対策について まずファイルサーバのアクセス権が、妥当なものであるかどうか確認する必要がある。それか ら何のファイルを誰がアクセスしたのか、履歴管理を行なう仕組みを構築することが考えられ る。その旨を通知するだけでも抑止力の効果が得ることができると考えられる。また、最近では 管理者と使用者の鍵がそろわないと、復号化できないような暗号化ソフトウェアや、他の媒体や PC にコピーできないようなソフトウェアもあり、効果的である。 −239 − 第2章 第2節 内部からの脅威と対策 (2) 盗難による情報漏洩 (A) 脅威について PC や記憶媒体などに入った機密情報を狙った窃盗に対する対策が必要である。盗難にあった 場合のことも考えておく必要がある。 また、リムーバブル媒体の多種多用化・大容量化に伴い、これらを利用したデータの交換が 行われている。最近普及している USB 対応フラッシュメモリも大容量化・小型化が進んでいる。 装置の利便性も向上しているが盗難、置き忘れなどによりデータ漏洩・改ざんが懸念される。 (B) 対策について リムーバブル媒体の可搬性を保ちつつ、データセキュリティを高めるためには一般的に、パス ワードによる使用者制限が用いられているが、より高度なセキュリティ対策としてはデータを暗 号化し分割して断片で管理する電子割符技術が用いられている。 (3) 電子割符 ファイルを暗号化した上で分割し、全部がそろわなければ復元することが不可能な暗号化方式で ある。現在、広く利用されている鍵を使った暗号化では、ファイルそのものに全ての情報が格納さ れているため、合鍵を作る時間さえあれば必ず内容を見ることができてしまう。たとえば量子コン ピュータなど高度な演算速度を持った機器を用いれば、従来の暗号の解読は可能である。一方、電 子割符は、元ファイルの一部を別の場所に取り出し、元ファイル自体を、いわば不完全な状態にし て管理する手法である。ファイルそのものが分割されているため、暗号を解読することは非常に困 難で、仮に解読できたとしても、分割されたデータを復元しない限り内容を見ることはできない。 このように、電子割符とは「合言葉」を現代版に発展させ応用した技術といえる。 図 2-9 出展:キーマンズネット 電子割符による概要図 http://www.keyman.or.jp/search/30000277̲1.html −240 − 第3編 第2章 情報システムにおけるセキュリティの脅威と対策 (4) 廃棄による情報漏洩 (A) 脅威について ハードディスク、PC の高性能化が進み、モデルチェンジが頻繁に行われている。また中古市 場も拡大しており、買い替え時に PC やハードディスクの下取りも行われている。またリース PC の返却時にハードディスクに残っていた貴重なデータが漏洩した例もある。ハードディスクの データ削除は、一般的には「フォーマット」が使用されているが、 「フォーマット」だけではディ スク上のデータは完全に消去することはできない。特殊なツールを使用すればデータの復活が可 能である。 リムーバブル媒体も多種多様な媒体があり、大容量化が進んでいる。PC においても CDR/W、 DVDR/W のドライブが安価になっており簡単にデータ書き込みが可能になっている。操作性が 向上するにつれ媒体の取扱いも雑になり置き忘れや、廃棄によるデータ漏洩が懸念される。 (B) 対策について データの消去方式には複数の方式があるが、1回だけの消去では、特殊な装置を使えば簡単に 復活ができるため複数の消去方式を使用するのが一般的である。 特殊なツールを使用すれば完全なデータ消去は可能である(表 2-3 参照)。 表 2-3 データの消去方式と処理内容 CD-R、DVD-R 等の媒体の廃棄は、物理的に再利用不可能な状況にすることが最も効果的であ る ( 図 2-10 参照 )。 図 2-10 媒体破棄時機器例 傷つけタイプ 出展:イーレッツ㈱ 粉砕タイプ SRD-S −241 − 出展:イメーション㈱ MMS-50 第2章 第2節 内部からの脅威と対策 (4) データ消滅による脅威 (A) 脅威について ディスクの大容量化が急速に進むにつれ、故障時の被害は大きくなる。データのバックアップ に時間がかかり、またリアルタイムに更新されるデータには対応できない。 (B) 対策について リアルタイムにデータのバックアップ(複数ドライブのコピー)をすることによりディスク故 障によるデータ損失を防ぎ、合わせて処理性能の向上のために RAID 技術が採用されている。 ・RAID 技術(Redundant Array of Inexpensive Disks) 複数台の安価なハードディスクを組み合わせて冗長化された 1 台のハードディスクとして管 理する技術である。 データの冗長化の方法に「RAID0,RAID1,RAID2、RAID3、RAID4、RAID5」のレベル分類 されている。 ① RAID0 データをブロック単位に分割し、複数のディスクにわたって分散してデータを記録する。 このため、ディスクをまたがってデータが帯状に配置されることから「ストライピング」と も呼ばれる。分散されたデータに同時に並行してアクセスできるため、アクセスが高速にな る。ただし、単純にデータが分散しているだけなので、故障時にデータを再生成する機能は ない。従って、ディスクが 1 台でも故障するとデータの読み書きができなくなる。ディスク の台数が増えれば増えるほど、このような故障の確率が高くなっていく。 ② RAID1 データを 2 台のディスクに同時に書き込む。このため、「ミラーリング」とも呼ばれる。 アクセス速度の向上はないが、ディスク故障に起因するデータの損失やシステムの停止が 起こらない。一方のディスクが故障したときに、もう一方のディスクに自動的に切換ってデー タが処理されるので、動作はそのまま継続する。「高速化」という点では期待できないが、 「耐 障害性」がよくなる。ただし、ディスクの容量全体のうち、半分しか実際には使えないので、 コストパフォーマンスは低い。 ③ RAID0+1 RAID0 と RAID 1 の組み合わせ。この組み合わせを 1 つのアレイに構成することで、RAID1 によるデータ二重化と、RAID0 の高速化を合わせて実現できる。コストはかかるが信頼性と I/O 性能の高い記憶装置になる。 ④ RAID2 デ ー タ の 誤 り を 検 出・ 訂 正 す る た め に、 主 記 憶 装 置 な ど で 使 用 さ れ る ECC(Error Correction Code :「ハミングコード」「エラー訂正コード」とも呼ばれる ) を使用している。 データはビットまたはバイト単位に分割され、データ専用の複数のディスクに記憶される。 この分割されたデータをもとにハミングコードを生成する。但し、コスト・性能の両面で他 の RAID 方式と劣るため、実用性はない。 ⑤ RAID3 データは、ブロック単位やビットまたはバイト単位に分割され、データ専用の複数のディ −242 − 第3編 第2章 情報システムにおけるセキュリティの脅威と対策 スクへ同時に書き込む。障害発生時にデータを再構築するために計算されたパリティを、パ リティ専用のディスクに書き込む。常に全てのデータディスクに並行してアクセスし、デー タを一括して転送する方式であるため、高いデータ転送速度を得ることができる。 ⑥ RAID4 RAID 0 のストライピングに、パリティ専用ディスクを追加してデータを再生成する機能を 持たせたものである。 データはブロック単位に分割し、データ用ディスクへ記録され、パリティは 1 台のパリティ 専用ディスクに記録される。データ更新時には必ず更新前のデータとパリティを読み出し、 更新パリティを作成後書き込むといった余分なアクセスが必要になる。これを「ライトペナ ルティ」と呼ぶ。 ライト処理を多重に実行しようとしても、パリティ専用ディスクにアクセスが集中するた め、複数の書き込み処理を同時に実行することはできない。 ⑦ RAID5 RAID4 におけるパリティディスクへの I/O 集中 を回避する為の手法。データの分割方法や パリティの作成方法は RAID4 と同じだが、パリティデータをすべてのディスクに分散して配 置する所が異なる。 データ更新時には必ず更新前のデータとパリティを読み出し、更新パリティを作成後書き 込むといった余分なアクセスが必要になる。これを「ライトペナルティ」といい、RAID4 と 同じ処理を行う。しかし、RAID5 の場合は、更新するパリティが異なるディスクに配置され ているため、ライト処理が多重で発行された場合でも同時に実行することができ、RAID4 に 比べて高い性能を実現できる。 2.3 内部者の不正アクセスによる情報漏洩 不正アクセスによる情報漏洩には外部によるものだけではなく、内部犯行が存在するのも事実である。 また犯行目的ではなく、運用が明確にルール化されていない、または遵守されていないことから情報漏 洩が発生する場合が多い。ここでは、内部からの情報漏洩に対する脅威と対策について記述する。 (1) アクセス権限の必要性 (A) 脅威について ファイルサーバに適切なアクセス権限が設定されていない場合、機密情報が漏洩する可能性が 大きい。 実際漏洩が発覚した場合、その原因の特定は困難である。機密情報としてのアクセス管理がな されていないと、仮に内部犯行であったとしても指摘できなくなってしまう。 (B) 対策について まず、サーバへのアクセス権限を見直すことから始める。権限のない人間がアクセスできない 設定であることを確認する。その際、不要なアカウント(退職者など)を削除することも忘れて はいけない。 次に、サーバのデータそのものを暗号化し、復号化する場合にはその情報を管理するための鍵 を必要とするようなソフトウェアを導入し、たとえ不正アクセスがあったとしても内容が解読さ −243 − 第2章 第2節 内部からの脅威と対策 れない仕組みを作る。 その上でサーバアクセスに対する履歴を残す仕組みを構築し、漏洩が発覚した場合、追跡調査 が可能な状態を保つことも大切である。 (2) インターネットメールによる情報漏洩 (A) 脅威について 機密情報はサーバだけではなく日常の業務にも存在し、それはインターネットメールなどの手 段でいとも簡単に外部へ流れてしまう。また操作の不慣れからクリック一つで機密情報を複数人 に配布してしまうことも可能となってしまう脅威がある。 (B) 対策について 外部への発信記録などもきちんとログをとっておき、送り先や内容に不審な点がないかチェッ クすることで漏洩を防ぐ方法もあるが、故意ではない漏洩に対してはセキュリティ意識を高める ための教育により、手順の明確化や遵守を徹底させていくことが望ましい。 (3) 違法コピーソフトの利用 (A) 脅威について 社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会は、アプリケーションの不正コピーについて調 査・摘発を進めている。またソフトウェアメーカも著作権の防衛には積極的に取り組んでいる。 著作権侵害は多額の賠償請求が発生するだけでなく企業の致命的なイメージダウンにも繋がる。 (B) 対策について まずはソフトウェアの適正な購入を行わなければならない。各PCのインストール状況などを 調べる資産管理ソフトウェアなど用いて一括管理し、ソフトウェアのインストールを許可制にす るなど制限を行なうことで勝手なインストールをさせないような対策が必要である。 2.4 モバイル利用時における情報漏洩 近年、PC を会議室に持ち込んでプロジェクターに接続してホワイトボード代わりに使ったり、得意先 や出向先に持っていったり、最近ではホットスポットと呼ばれるホテルや駅、飲食店などに設けられたア クセスポイントを利用してインターネットに接続したりと、PC の活躍の範囲が社内から出先に、そして 公共の場所にと確実に広がりつつある。 また、PC に限らず携帯電話でもインターネットメールを利用したり画像を送ったりとモバイル環境も 多種多様を極めている。 ここではモバイルでの運用に焦点をあわせた脅威と対策について言及する。 (1) 無線 LAN の不正アクセスによる情報漏洩 (A) 脅威について モバイルといえば社外での利用をまず想像するが、社内でも無線 LAN であれば持ち運びが可 能なことからモバイル運用を実施している企業が多い。無線 LAN は配線が不要でどこでも社内 LAN に接続できるという利点があるが、誰がつながっているか目で見えないという脆弱性も併 せ持っている。 代表的な脅威としては、屋外などから社内のアクセスポイントに接続した際の情報漏洩があ る。また、社員が勝手にアクセスポイントを設置して、そこから不正アクセスや情報漏洩が起き −244 − 第3編 第2章 情報システムにおけるセキュリティの脅威と対策 るケースもある。 無線 LAN は電波が届く範囲であれば、隣室や近くの道路などからアクセスが可能である。セ キュリティ対策が取られていないアクセスポイントの(無線 LAN 基地)セキュリティは無いに 等しい。そのため、データの盗聴、成りすましが容易に出来る。(アクセスポイントの 80%がセ キュリティ対策されていないとの調査結果が出ている。) (B) 対策について アクセスポイントの設置場所は十分検証を行ない、「電波が届かないから」と勝手な判断で設 置したりせず、危険な箇所には有線 LAN を導入するなどの物理的対策をとり、接続には安易な 暗号化やアクセス制御ではなく、Radius サーバなど認証サーバを経由して初めて LAN に接続で きるようにするなど技術的な対策をとることが重要である。また、それにもまして重要なのは、 許可しないアクセスポイントの設置や不正な設置を禁止するなどの規定(ポリシー)を定め、セ キュリティ教育や監査体制をもって運用することである。 (a) 無線 LAN のセキュリティ対策 ① SSID(Service Set ID)による対策 32Byte 以内でユーザが自由に設定できるネットワークの名称で、同じ文字列が設定された 相手とだけ通信を行う。しかし、SSID を表示できるツール・ユーティリティなどがある為、 その装置がある場合簡単に SSID がわかってしまう。 ステルス SSID などの機能、ANY での接続拒否などを持っている AP(Access Point)もあ るが、セキュリティとしては機能していないと思われる。 ② WEP(Wired Equivalent Privacy)64Bit 128Bit による対策 機器間で共通の暗号鍵により接続認証とデータの暗号化を行う。 認証を通らない相手は接続を拒否し、無線でやりとりするデータは傍受されても中身がわ からないように暗号化される。 セキュリティ対象としては、盗聴・なりすまし・改ざんが考えられる。 同じ暗号鍵を設定した機器間だけで通信が可能になる事から、特殊なツールを使用すると、 数時間で WEP を解読される可能性がある。 ③ MAC アドレスフィルタリング STA(パソコン)の NIC(Network Interface Card)に付いた MAC アドレスによって AP との通信を可能にする。AP に登録された STA 以外からの通信を禁止する。 セキュリティの対象としては、不正使用・不正侵入が考えられる。利用する PC の MAC を 全て登録する。最近では、MAC アドレスを変更できるツールもあり、セキュリティとしては 弱いと考えられる。上記までは通信のレイヤ1、2レベルでのセキュリティ対策であり、一 般的には SSID の設定、WEP、MAC の登録を行なう事でセキュリティレベルを上げている。 ④ IEEE802.1x による対策 IEEE802.1x は Port Based Network Access Control とよばれ、とくに無線 LAN と組み合 わせることで 802.11 では欠けていたユーザ認証を行う。802.1x は Windows XP で標準装備 されている。802.1x 対応の無線 LAN を構成するには、無線 LAN カード対応の AP、認証のた めの RADIUS サーバが必要になる。 −245 − 第2章 第2節 内部からの脅威と対策 図 2-11 IEEE802.1x の認証手順 STA AP RADIUS 㐿ᆎ IDߩㅍା ࠨࡃ߇STAࠍ⸽ ࠶࡚ࠪࡦ ㎛ࠍ↢ᚑ ┵ᧃ߇ࠨࡃࠍ⸽ ᥧภൻߒߡ⒁ኒ㎛ࠍ㈩ㅍ WEP⸳ቯޔㅢାߩ⏕┙ 又、IEEE802.1x/EAP による、セキュリティ対策についていくつか方法がある。 EAP(Extensible Authentication Protocol) はポートベースのアクセス制御を意味しており 方式については下記の方式がある。 EAP-MD5: MD5 による一方向による認証であり、最も基本的であり簡単な実装で可能で ある。 EAP-TLS :デジタル証明書による認証である。STA とサーバ双方に認証局(CA)が発行 した電子証明書が必要となる。 EAP-TTLS:電 子 証 明 書 は サ ー バ に 持 ち、STA は ID と PASSWORD で 双 方 向 認 証 を 行 う。 WEP を動的に配布ができる。 EAP-PEAP:EAP-TTLS とほぼ同じ方式である。 (b) IEEE の今後の動き IEEE802.11e: QoS をサポートするためのアクセス制御手順。(策定中) IEEE802.11f: AP 間通信に関する仕様の策定。(策定中) (マルチベンダー間での STA のモビリティをサポート) IEEE802.11g: 2.4GHz 帯での 20Mbps を超える高速無線 LAN 仕様を策定 (2003 年6月に策定) IEEE802.11i : セキュリティ機能の拡張(強化)仕様を策定。(策定中) −246 − 第3編 第2章 情報システムにおけるセキュリティの脅威と対策 (2) リモート接続における脅威と対策 (A) 脅威について 外出先から社内 LAN へ接続する際、公衆回線を利用して直接接続、またはインターネット経 由で接続するなどの方法があるが、ここにもいくつかの脅威が潜んでいる。 まず、直接接続する際には何も対策がとられていないと電話番号やパスワードが盗聴され容易 に不正アクセスが行われる。インターネット経由であればインターネットを流れるログインパス ワードなどが盗まれる。また、データそのものが盗まれるケースもあり、情報漏洩の原因となる。 (B) 対策について リモート接続での出先が固定されていれば、使用される電話番号のチェックを行ない、サーバ からコールバックして本人を特定するなどの方法をとる他、情報の暗号化を施すことも重要であ る。チャレンジレスポンスやワンタイムパスワードのようにパスワードを固定せずに、データを 安全にやりとりする技術や暗号化通信技術を積極的に活用することが望ましい。 又、アクセス履歴を必ず採取し、そのログを利用者に確認する事での不正アクセスの早期発見 や、万が一不正アクセスがあった場合の情報を収集する為のツールを導入する事が必要である。 (3) モバイル環境での運用リスク PC 使用時の脅威やその対策について言及する。 (A) 脅威について 屋外で PC を使用するということは、誰がどこからデスクトップ画面を見ているかわからない ということになる。また、少しの離席時間に勝手に操作されたり、盗まれたりといった事態の発 生も十分に考えられる。そうなると、いくらパスワードをかけていても容易に社内 LAN に侵入 が可能となり、情報漏洩が起こる原因となってしまう。 (B) 対策について 操作する環境を十分検討し、画面表示の視野角を狭くする「プライバシーフィルター」などを 導入することや、周りからなるべく見えないように操作をするなどの対策が考えられる。また、 席を立つときは、USB や IC カードなどのロックをかけたりすることも有効だが、面倒でも持ち 歩くのが一番効果的である。しかし、一番重要となるのは、モバイル運用でのセキュリティに 対する規定の整備と遵守である。PC の持ち出しやモバイルの運用の脅威を理解し、ひとりひと りが高いセキュリティ意識を持って、正しい運用を習慣づけるようにすることが一番の対策であ る。そうした規定の内容や遵守状況を監査し、定期的に見直すことも忘れてはいけない。 モバイル環境に限ったことではないが、自分で持っている情報資産の価値を決めるのはいつで も他者である。「たいした情報は持っていないから」と勝手に判断することが一番の脅威である ということを、肝に銘じて運用することが重要である。 −247 − 第2章 第3節 第3節 保険によるリスク対策 保険によるリスク対策 本節では、セキュリティにおける脅威と対策について順を追って述べてきたが、対策の一部である保険 についての現状を調査し、その結果を報告する。 3.1 セキュリティ保険の状況 損害保険各社から 、 インターネット接続サービス事業者を対象としたセキュリティ保険が提供されてお り事業者の注目をあびている。 平成 10 年 1 月以降 、 企業向け損害保険の新商品が大蔵省(現 財務省)の事前認可を受ける必要が無く なったことにより可能となった 「 自由設計型商品 」 である。各損害保険会社とも被保険会社のニーズやセ キュリティ対策状況の把握、そしてリスク評価を行った上で保険条件や保険料を個別に設定している。損 害保険各社は、質問表によりセキュリティ対策状況を確認する。そのリスク評価項目は 、 ・対象サービス業務の詳細 ・売上高 ・従業員数 ・建物の状況 ・希望補償項目(賠償責任・情報機器・情報メディア・営業継続費用・営業利益の補償等) ・補償額 ・対象資産(機器・ソフト・データ) ・システム監査の実施状況 ・不正アクセスの監視状況 ・事故、障害や損害賠償の発生状況 ・セキュリティ対策の手順書やマニュアル等の整備状況ならびに教育訓練の実施状況 ・名誉毀損 、 著作権法等法務問題への対応マニュアルの有無 ・電子商取引の内容 ・ネットワーク関係に明るい顧問弁護士の有無 など詳細かつ多岐に渡っている。セキュリティ保険が商品化されているといっても、IT 分野がもとも とリスクが高い分野であるとされており、損害保険会社も慎重にならざるをえない。インターネット接続 サービスの多様化に伴い個々のセキュリティ対策の状況を含め、損害保険各社は慎重にリスク評価してい る。換言すれば、火災保険や自動車保険のように企業が損害保険会社を選択するのではなくて、セキュリ ティ保険については損害保険会社が契約企業を選択しているといっても過言ではなく、契約成立件数が非 常に少ないというのが実情である。 3.2 リスク処理(リスク・コントロールとリスク・ファイナンシング)とセキュリティ保険 リスク・マネジメントプロセスにはリスクアセスメント(リスク分析)とリスク処理がある。セキュリ ティ保険はそのリスク処理の一手法でしかない。 リスクアセスメントのプロセスについては、「 第1編第3章 ユビキタス社会におけるリスクマネジメ ント 」 を参照頂きたい。 リスクアセスメントを実施することによりリスク処理の優先順位が決定されるが、リスク処理の一つと −248 − 第3編 第2章 情報システムにおけるセキュリティの脅威と対策 してセキュリティ保険を選択しても、すべてのリスクを移転させることはもともと困難といわれている。 また、損害保険会社も慎重に対処し時間も要することから、リスクアセスメントを通して顕著となったリ スクに対するリスク処理の各手法を再認識する必要がある。 リスクの処理には 、「 リスク・コントロール 」 と 「 リスク・ファイナンシング 」 の 2 つの方法がある。技術 的観点と資金的観点の両面から検討を行い 、 最善の処理方法を選択した上でこれらを組み合わせ、実施す ることが必要となる。 3.3 リスク・コントロール リスク・コントロールは 、 リスクの発生自体を防止する 、 または不幸にしてリスクが発生した場合の損 失を最小にするもので 、 リスクの処理において第一に採られるべき有効な手段である。このリスク・コン トロールには 、「 リスクの回避 」、「 損失制御 」、「 リスクの分散 」 がある。 (1) リスクの回避 リスクの回避とは、予想されるリスクに対して、一切の関係を持たないことをいい 、 危険を伴う 活動をすべて停止することによって実現される 。 リスクの回避は、また同時に企業活動の本来の目 的である利益獲得の機会を失うことにもなり 、 極めて消極的なリスク処理の手段ということができ る。 (2) 損失制御 (A) 損失予防 損失予防は損失発生頻度の減少または排除を目的としている。これには 、 防災対策として建物 を耐震構造や耐火構造にするなどハード的な側面と 、 安全管理 、 安全教育などソフト的な側面とが ある 。 (B) 損失軽減 損失軽減は 、 損失金額の減少を目的とするものである 。 これには 、 スプリンクラーなど消火設備 の設置などハード的な側面と 、 適切なクレーム対応プログラムの作成などソフト的な側面とがあ る。 なお、この損失制御では 、「 フェイル - セーフ(fail-safe)の原則 」 や 「 フール・プルーフ(foolproof)の原則 」 に留意する必要がある 。 ( 注 ) フェイル・セーフの原則とフール・プルーフの原則 「 フェイル・セーフの原則 」 とは 、 失敗や故障が起きても大事に至らせないことをいい、 二重三重の防護措置や代替手段を講じて思わぬ非常事態発生に備えることが必要とされ る。 非常電源を確保しておくことなどが例としてあげられる。 また 、「 フール・プルーフの原則 」 とは、行動あるいは判断の能力が低下したとしても 、 人間の行動特性を考慮した対策を施すことにより緊急時の人間のレスポンスに備えるこ とが必要とされる。操作しやすい装備やシステムとすることなどが例としてあげられる。 (3) リスクの分散 リスクの分散は 、 人や物 、 企業活動をより小さな単位または集団に分割することによって損失規 模(強度)の軽減を図るもので 、 これには 、 生産拠点の分散 、 複数箇所へのデータの配置 、 重要人物 −249 − 第2章 第3節 保険によるリスク対策 の移動単位の分割などがある。なお、リスクの分散は 、 個々のリスクの強度を軽減させることがで きる一方で 、 リスクの発生単位が増加するため、理論上 、 損失発生の頻度が増加することになる 。 3.4 リスク・ファイナンシング リスク・コントロールによっても、リスクの発生を完全に避けることはできない。また、事故の軽減措 置を講じても 、 経済的な損失が発生する場合もある。したがって 、 リスク・コントロールによっても、なお 発生する損失に対しては 、 社内資金や外部資金を利用して損失に備える必要がある。これをリスク・ファ イナンシングという 。 なお、リスク・ファイナンシングには、「 リスクの保有 」 と 「 リスクの移転 」 の 2 つの方法があり 、 その効 果を最大限に高める観点からは 、 保有と移転の最適化を図ることが重要となる 。 (1) リスクの保有 リスクの保有とは、発生した損失を自己資金や借入れ等でてん補する方法をいい 、 これには積極 的保有と消極的保有とがある 。 (A) 保有の形態 ① 積極的保有 リスクを分析し、他のリスク処理の方法を採った場合のメリット・デメリットを比較検討 した上で、当該リスクの全部または一部を保有することが適切であるという意思決定がなさ れたときに採られる手法である。したがって 、 企業の財務力・損失データの蓄積・分析、保険 料コストと損失の見込み額とのバランスなどに基づき意思決定を行う必要がある 。 ② 消極的保有 リスクの存在を認識していない場合に、結果として無計画にリスクの全部または一部を保 有することをいう。リスク・マネジメントの観点から適切であるとはいえない形態である。 (B) 保有のための資金対策 ① 社内資金 社内資金は、影響が少ない小規模な損害について、経常費で財務処理を行う方法である 。 ② 積立準備金 預立準備金は、将来発生する可能性のある損失に対し 、 積立金を設定して対応する方法で あり、品質保証準備金 、 災害損失てん補準備金などがこれにあたる。 ③ 自家保険 自家保険は、将来発生する可能性のある損失に対し、自社内で保険の仕組みを作って対応 する方法である。ただし、自家保険に係る準備金を無税で積み立てることが認められていな いため、日本では採用されていない。 ④ 借入(信用)の利用 借入(信用)の利用は、予期しない損失が生じ 、 企業案内での資金では対応が困難なとき に、企業の信用によって金融機関から資金を借り入れることで損失に対応する方法である。 借入金は元本に利息を加えて返却することとなる。 (2) リスクの移転 リスク・ファイナンシングにおける「リスクの移転」には、保険による移転と保険以外の方法に −250 − 第3編 第2章 情報システムにおけるセキュリティの脅威と対策 よる移転とがある 。 (A) 保険による移転 保険による移転は、リスク・ファイナンシングの有効な一手法であり、予測が不可能で、か つ、巨額な損害が想定される場合に利用されることが多い。一般的に火災、自然災害、損害賠償 責任、労災補償など純粋リスクが主な対象となる。ただし、保険は大量の類似したリスクを有 し、事故の確率が統計的に算出可能であることを前提としている。(個々にみれば偶然な出来事 でも、多数についてみればその出来事に一定の規則性(発生頻度の確率)がみられるという。こ れを大数の法則というが、保険ではこの法則にもとづいて保険料が決められる。)しかし、企業 内で情報セキュリティのリスクが現実化しても当事者に通知されるのみで、一般的に企業外に 公表されることはまれで統計情報も整備されにくい。これが損害保険会社がセキュリティ保険を 「自由設計型商品」とし、保険料もセキュリティ対策のヒアリングを基に算出する理由でもある。 保険の補償対象となるのは ・第三者に対する賠償責任 (顧客の純粋経済損失や第三者の人格権侵害等) ・自社の情報機器の損害 (機器の直接損害や修理・再取得費用と残存物片づけ費用等) ・自社の情報メディアの損害 (媒体及び情報の直接損害や修復費用と残存物片づけ費用等) ・自社の営業継続費用 (ネットワーク機能を復旧するために必要な追加費用等) ・自社の営業利益 (ネットワーク機能停止による喪失利益・収益減少防止費用等) などがあるが、免責事項もかなり多くつくことから、たとえ保険を使っても、すべてのリスク を保険によって移転させることは困難である (B) 保険以外の方法による移転 保険以外の方法による移転は、損害賠償金や訴訟費用などの損失が発生した場合の費用負担を 契約により取引相手などに移転させるものである。具体的には 、 免責条項の付帯 、 補償条項の挿 入などの方法があり 、 賃貸借契約 、 サービス供給契約、保証契約などでこれらの条項を織り込む方 法が採られている 。 3.3 リスク処理の適切な選択 企業におけるリスク・マネジメントの理解がない場合や、リスクの存在そのものを認識していない場 合、セキリティ対策が不充分な場合は、結果として無計画にリスクの全部または一部を保有する状態とな る。これもセキュリティ保険契約の成立件数が非常に少ないという実情の最大の原因と思われるが、もし その状態で事前対策の一手法としてセキュリティ保険を検討したとしても、セキュリティ対策が不充分な 場合は保険料が高額になるか、損害保険会社が契約締結のリスクを回避する可能性があり、結局セキュリ ティ対策の実施にもどってしまう。 企業内において、前節までの個別セキュリティ対策などは当然実施する必要があるし、リスク・マネジ メントを理解し潜在的なリスクを認識することが、セキュリティ保険だけではなく適切なリスク処理の手 法の選択につながるということを、再認識することが重要である。 −251 − 第2章 第4節 第4節 まとめ まとめ 現在、e-Japan 戦略Ⅱ等によりユビキタスネットワーク社会の実現が進んでいく中、我々企業をとりま く環境もますますネットワーク化へ加速している。各企業において、その環境におけるビジネスチャンス をどう活かしていくかが課題である。我々北陸地区ネットビジネス 21 研究会は、その点に着目し、ネッ トワーク、ユビキタス化に伴ない不可欠であるセキュリティについての研究を行った。 各企業においてのセキュリティの認識は、様々である。しかし、その必要性は誰もが感じている事も事 実である。その為には、まずその脅威と各企業における実態を把握する必要がある。表 4-1 には、本章で の内容をまとめたチェックリスト例を添付した。各会員も含め現状を再確認して頂き、対策およびビジネ スに活かしていただきたい。 今後、企業及び各個人へのセキュリティサービスを普及させ、かつレベルを上げていくためには、シス テムインテグレータである我々が、提案できるスキルや資格をもつ事が責任であり役割と認識している。 セキュリティ対策は単なる技術的手法では絶対解決できない。会社としてのポリシーを持ち、それに基づ いた運用によるリスク管理・ファイナンシングといった幅広い観点での対応が必要である。本活動を通じ てセキュリティの重要性を広く普及させることにより地域、社会に大きく貢献できればと考えている。 −252 − 第3編 第2章 表 2-4 情報システムにおけるセキュリティの脅威と対策 セキュリティチェックリスト例 −253 − 第3編 ユビキタス社会における 重要課題への取組み 第3章 東海地震に対する 第二種事業者の事業継続対策 第3編 第3章 第3章 東海地震に対する第二種事業者の事業継続対策 東海地震に対する第二種事業者の事業継続対策 1976 年(昭和 51 年)に静岡県を中心とした東海地域で「マグニチュード8クラスの地震が明日起き ても不思議ではない」という東海地震説が発表された。その年、国は「地震予知推進本部」を設置し、地 震の調査や研究の主眼を「予知の実用化」に置き、発生直前の予知警報の可能性について探っているが 未だ確実に予知できる保障はない。しかし、必ず起きるとわかっている地震を放って置くわけにはいかな い。この章では被害を最小限に留め、事業を継続するための第二種事業者としての防災対策や地震後の対 応について検討する。 第1節 東海地震の想定と対応 1.1 東海地震とは 東海地震とは、駿河湾から静岡県付近を震源として発生が予測されている大規模地震のことを言う(図 3-1)。 プレートとプレートの境界である南海トラフ(海溝)では、歴史上約 90 〜 150 年おきに、この地域を 震源域とするM8クラスの巨大地震が発生している。このうち駿河トラフでは、1854 年以来巨大地震が なく、これが「いつ起きても不思議ではない」といわれている東海地震の一つの根拠となっている(図 3-2、図 3-3)。 東海地震に対しては、静岡県を中心とした東海地域に、大地震直前の微少な地殻変動を察知するための 観測態勢が整備されており、東海地震は現在のところ直前予知ができる可能性がある唯一の地震とされて いる。 図 3-1 東海地震予想震源域 図 3-2 出典:大垣市公式ホームページ http://www.city.ogaki.gifu.jp/kouhou/15nendo/0201/03.htm −257 − 日本周辺プレート 出典:帝国繊維ホームページ http://www.teisen.co.jp/ 第3章 第1節 1.2 東海地震の想定と対応 東海地震のメカニズム 日本列島は地震列島と呼ばれている。日本列島付近では、太平洋の沖から陸地まで、大規模な地震がた くさん起こっている。日本列島で発生する地震は、大きく2つに分けることができる。1つは阪神淡路大 震災のような活断層による地震、もう1つは、プレートの沈み込みに伴って起きる地震である。 (1) プレート境界型(海溝型)地震 日本付近には、ユーラシアプレート、フィリピン海プレート、北米プレート、太平洋プレートの 4つのプレートが集まっている(図 3-2)。これらのプレートは互いに動いており、プレートとプ レートが互いにぶつかり合う所では、一方のプレートがもう一方の下にもぐりこむことによって、 海底に大きな溝が形成される。これをトラフと呼び、日本付近では、東海地方から四国沖にかけて の南海トラフ、静岡沖の駿河トラフなどがある。このプレート境界の摩擦力が限界に達すると急激 なすべりが起こり地震が発生する。地震の発生とともに海水も急に持ち上げられるので一般に津波 を伴う。 プレート境界型の地震にはマグニチュード8程度以上の巨大地震である関東大地震、東海地震、 南海地震などがある。歴史的に同じような場所で地震が繰り返して発生しており、次の東海地震 が迫っているとの考えから、東海地震の直前予知を目指す体制がとられている。関東大地震では死 者・行方不明者が 14 万人であったが、プレート境界型・直下型を問わず首都圏のような人口密集 地で大地震が発生すると想像を絶するような被害が発生する可能性があることが指摘されている。 (2) 直下型(内陸型)地震 プレート境界型の地震がプレートの運動による直接的な地震であるのに対し、直下型の地震はプ レート運動の影響による間接的な地震で、陸側のプレート内部の断層(活断層)が活動することに より起こる。 直下型の地震はプレート境界型の地震に較べて規模(マグニチュード)が小さいのが普通である が、生活の場である内陸部で発生するため、たびたび大被害が発生する。記憶に新しい 1995 年の 阪神淡路大震災(マグニチュード 7.3)は直下型であった。直下型の最大の地震は 1891 年(明治 24 年)の濃尾地震(岐阜県美濃地方)であり、7千人以上の人命が失われている。濃尾地震のマ グニチュードは 8.0 であり、直下型の地震でもプレート境界型の地震に匹敵するような大規模の地 震が起こる可能性があることを示している。 1.3 東南海地震・南海地震との関連 駿河トラフから南西に向かってつながる南海トラフに沿った海域では、西日本が乗るユーラシアプレー トの下に、フィリピン海プレートが年に4㎝のペースで沈み込んでいる。その境目では大きな負荷がかか るため、南海トラフに沿って大規模な地震が 100 年から 150 年位の間隔で繰り返し発生してきた。東海 地震・東南海地震・南海地震はいずれもこの南海トラフでのプレート運動によって起こる地震で、まるで 兄弟のようにほぼ同時に発生するのが特徴となっており、「地震3兄弟」などと呼ばれることがある。 −258 − 第3編 第3章 図 3-3 東海地震に対する第二種事業者の事業継続対策 南海トラフ地震活動の歴史 出典:岐阜新聞ホームページ http://www.jic-gifu.or.jp/np/newspapaer/ 1.4 東海地震予知の可能性 東海地震の可能性が指摘されたのは、1970 年代の後半からである。1978 年には、地震を予知し、地 震による災害を防止・軽減することを目的とした「大規模地震対策特別措置法」通称「大震法」が施行さ れた。 1944 年の地震では、東南海地震の地域でしかエネルギーが発散されておらず、残りの東海地震の震源 域、駿河湾付近で歪みがたまっていると考えられたからである。しかし、南海トラフ地震活動の歴史(図 3-3)でもわかるとおり、東海単独で地震が起きたことは、これまでの記録にはない。そこで最近では、 東海地震が単独で発生するのではなく、東海・東南海が同時に発生し、それに引き続いて南海も発生する のでは、という予想が説得力を持つようになってきている。 大震法に基づいて、気象庁や防災科学研究所・国土地理院などを中心に、東海地方には世界一の観測体 制がしかれている(図 3-4)。現在最も効果を発揮しているのが、GPS による地殻変動の観測であり、地 殻の動きを㎜の単位まで測定することが可能である。2001 年7月には、この GPS の観測データから、異 常な地殻変動が発見され、東海地震の前触れではと騒がれた。 これらの観測データは衛星回線などを使って瞬時に気象庁に集められているが、観測体制がどれだけ充 実しても、100%確実に東海地震を予知できるというものではない。 実際には、中央防災会議において国のマスタープランである「東海地震対策大綱」を 2003 年5月に公 表し、「現在の地震予知は、プレスリップ(前兆すべり)( 注 ) という地震の直前現象を捉えるものであり、 この直前現象をとらえるための体制整備を図ってきていること。また、プレスリップ以外の現象をもとに 予知情報を出すのは難しいことなど東海地震やその予知について、さらには、東海地震で予想される被害 についての正確な知識を広報、普及する。」といった文言を明記しているが、プレスリップでの予知の可 能性に疑問の声があるのも事実である。 −259 − 第3章 第1節 東海地震の想定と対応 (注)プレスリップ(前兆すべり) 東海地震のような海溝型の巨大地震の断層運動は、先ずプレート境界のゆっくりとしたすべりで始ま り、やがて急激な断層運動となって地震発生に至ると考えられる。この地震発生の極早期の段階にお ける断層の局部的なゆっくりとしたすべりをプレスリップ(前兆すべり)とよぶ。このプレスリップに 伴う微細な地殻変動を高感度の歪計によって的確に捉え、大規模な断層運動による「想定される東海地 震」の発生前に警報を発信しようというのが、東海地震に対する直前予知の手法である。 図 3-4 東海地震予知観測体制 出典:気象審議会第7回総合計画部会資料 http://www.kishou.go.jp/shingikai/7bukai/7bukai.html 1.5 地震予知に対する国の対応 (1) 3段階の地震情報 科学的な観測機器を使って、地震の前ぶれと思われる現象をとらえ、「いつ」地震が起こるのか を予測しようというのが地震予知である。 現在、地震予知が可能なのは、駿河湾沖を震源とする東海地震だけであるが、この前兆現象、い わゆる、「東海地震」の発生の " とき " をつかむために、観測体制が整備され、そのデータは直接、 気象庁に送られて 24 時間の監視の下におかれている。 地震観測のデータに何らかの変化があった場合には、気象庁から東海地震に関する地震情報が発 表される。2003 年 7 月 28 日中央防災会議は防災基本計画を見直し、地震の予兆を捉えた場合、発 生の切迫性に応じて『東海地震観測情報』、『東海地震注意情報』、『東海地震予知情報』という3段 階の地震情報を公表することを決め、2004 年1月から実施する。警戒宣言までの流れは図 3-5 の ようになる。 −260 − 第3編 第3章 図 3-5 東海地震に対する第二種事業者の事業継続対策 警戒宣言までの流れ (A) 東海地震観測情報 東海地震観測情報は、東海地方に設置された地殻の伸び縮みを検出する「ひずみ計」19 ヶ所 のうち、一ヶ所で東海地震の予兆の可能性のある異常を観測した場合に発令され、自治体などの 防災機関は情報収集や連絡体制を強化する。東海地震発生のおそれがなくなったと認められた場 合や地震現象について東海地震の前兆現象とは直接関係ないと判断した場合は、東海地震観測情 報の中で、安心情報である旨明記して発表する。 (B) 東海地震注意情報 東海地震注意情報は、「ひずみ計」が二ヶ所で異常を観測した場合に発表され、津波の危険地 域などでのお年寄りの避難や、遠くから学校に通っている児童・生徒の帰宅など、災害弱者で時 間がかかる対策については、この段階でスタートする。このほかにも、会社からの従業員の帰 宅、買い物客や旅行者の帰宅誘導、医療面での応援要請や受け入れ可能患者数の把握、患者の移 送、救助・消火部隊の強化地域周辺への移動・待機なども行われる。 現在、自治体レベルでも、それぞれの段階でどのような対策を採るのか、地域に根ざした具体 的な対策が議論されている。 さらに気象庁が観測データに何らかの異常がある箇所が三ヶ所以上になったと認めた場合に は、直ちに6人の専門家から構成される「地震防災対策強化地域判定会(判定会)」が招集され る。「判定会」が招集されると、この時点で、各地の防災関係機関は活動準備態勢に入る。報道 機関は「判定会」の招集 30 分後から、東海地震の判定会が招集されているという事実だけの報 道を開始する。 −261 − 第3章 第1節 東海地震の想定と対応 (C) 東海地震予知情報 判定会での協議の結果、東海地震が発生する恐れがあると判定された場合には、「東海地震予 知情報」を発信し、閣議をへて内閣総理大臣から「警戒宣言」が発令される。 警戒宣言は、「大規模地震特別措置法」の第九条に規定されており、内閣総理大臣は、気象庁 長官から地震予知情報の報告を受け、地震防災応急対策を実施する必要があると認めるときは、 閣議を経て、警戒宣言を発すると規定されている。 防災の準備はこれまで、東海地震発生の有無を検討する「判定会」を招集した時点からだった が、適用後は「注意情報」の段階で始まることになり、これまで具体的な防災対応のトリガーで あった「判定会招集連絡報」は廃止される。 気象庁が、注意情報を出せるのは地震発生直前にプレート境界のすべり現象が観測網で捉えら れた場合に限るので、突発的に地震が発生することも考えられる。 (2) 警戒宣言の発令とその方法 警戒宣言が発令されると、国には「地震災害警戒本部」が設置されるのをはじめ、県、市町村に も警戒本部が設置され、防災対策が本格スタートする。 「警戒宣言」とは、「2〜3時間以内に、あるいは2〜3日以内に、マグニチュード8程度の大地 震(東海地震)が発生し、静岡県全域が震度6弱以上の地震の揺れに襲われる」 という警告であり、「大規模な地震の発生に備えて、安全の確保や準備を行ってください」とい う指示である。 警戒宣言発令と同時に、交通規制をはじめ強化地域及び周辺地域は本格的な防災体制に入る。マ スコミは臨時ニュースを流し、気象庁では、 「東海地震予知情報」の内容を、 「大規模地震関連情報」 として、地震発生時に予想される震度や津波について、また、その後の東海地域の観測データの状 況についてマスコミ等を通じて住民に速やかに周知する。警戒宣言が出されるのは、現在のところ 東海地震だけで他の地震に関しては、予知体制が進んでいないため、警戒宣言が出されず、突発的 に地震が襲ってくることを想定して対策を立てる必要がある。 総理大臣が「警戒宣言」を発すると、テレビ、ラジオでの放送の他に、各地域に設置してある屋 外拡声器や自治体の施設、防災組織リーダー宅などに置いてある防災ラジオによる放送や広報車、 パトロールカーや消防車によるサイレンなどによっても知らされる。各防災関係機関はサイレンを 鳴らしてそれを全域にいっせいに知らせる。サイレン音は、45 秒吹鳴、15 秒休止を3回繰り返す。 図 3-6 サイレン音 また、自治体や消防、警察等の防災関係機関の広報車などが走り回って広報活動を展開する。学 校や事業所などでは、あらかじめ定められた方法で対処する。スーパーや商店、金融機関、交通な ど社会の各分野もー定の対応をする。 −262 − 第3編 第3章 東海地震に対する第二種事業者の事業継続対策 テレビやラジオ放送は通常の番組を中止し、地震情報の報道に切り換える。 (3) 地震発生後の被害想定とその影響 ライフラインの主な被害と生活への影響、復旧が完了するまでにかかると予測される日数につい ては表 3-1 のような予測になっている。 表 3-1 ライフラインの被害と復旧想定 ライフラインの被害 水 下 水 電 ライフライン復旧日数 道 断水人口…地震直後に約 550 万人、1週間後でも約 280 万人 が断水 道 延長約 500 キロに渡って被害、約 23 万人に支障 力 停電する人口…地震直後に約 520 万人 30 日程度 − 6〜 12 日程度 都 市 ガ ス 支障人口…地震から1週間後でも約 290 万人 30 日程度 電 話・ 通 信 支障人口…地震直後で約 52 万人 12 日程度 (4) 地震発生時の損失 経済的な被害は表 3-2 のような予測になっており、直接被害で約 26 兆円にも達する見込みであ る。阪神淡路大震災での直接的被害は約 10 兆円と推計されているので、その 2.5 倍強の大きな被 害となりそうである。 表 3-2 経済的損失 経済的損失(最大ケース) 予知なし(突発発生) 予知あり(警戒宣言) 約 26 兆円 約 22 兆円 生産停止による被害 約 3 兆円 約2兆円 幹線交通被害 約 2 兆円 約2兆円 地域外への波及 約 6 兆円 約5兆円 約 11 兆円 約9兆円 約 37 兆円 約 31 兆円 直接被害 (個人住宅の被害、企業施設の被害、 ライフラインの被害など) 間接被害 合 合 計 計 経済的な被害については予知ありと予知なしでは約6兆円も変わってくる予測である。これに対して、 警戒宣言が出された時の地震発生までの社会活動がストップすることによる被害額は、1日当たり実質 0.2 兆円と予測しているので、予知できた場合に被害が軽減できる6兆円と比べると、警戒宣言が出され ることによって大きな効果があるとしている。 −263 − 第3章 第2節 第2節 防災活動と事業継続に対する取り組み 防災活動と事業継続に対する取り組み 2.1 ライフラインと生活関連施設の対応 名古屋市では現在、表 3-3 のような対応になっているが、さらに中央防災会議において決定された「東 海地震の地震防災対策強化地域に係る地震防災基本計画」に従い、「地震防災強化計画」を見直し作業中 である。 また、名古屋市から各事業者への指導体制も今後決定する予定である。 表 3-3 東海地震に 関連する 情報 名古屋市における対応検討状況[平成 15 年 12 月現在] 注意情報発表時 (判定会招集時) 予知情報発表時 (警戒宣言発令時) 主な施設 電気 供給継続 供給継続 各電力会社と緊急融通体制についての確認実施 水道 供給継続 供給継続 住民に対して緊急貯水の呼びかけ ガス 供給継続 供給継続 支障をきたさない範囲で減圧措置を実施 電話(NTT) 一般回線は原則使用可能 災 害 用 伝 言 ダ イ ヤ ル「171」 重要通信の確保のため、利用制限等の措置を実施 の提供開始 市バス・地下鉄 運行継続 利 用 者 の 状 況 に よ り、 さ ら に輸送力を確保 最寄の駅又は安全な場所に停車し、運行中止 震度6弱未満かつ津波等の被害のおそれがない地域 では、折り返し運転等の対応が予想される JR・私鉄・バス 運行継続 最寄の駅又は安全な場所に停車し、運行中止 震度6弱未満かつ津波等の被害のおそれがない地域 では、折り返し運転等の対応が予想される 一般道 通行可能 強化地域への流入を極力制限 強化地域からの流出は原則、制限なし 高速道路 通行可能 強化地域への流入を制限し、強化地域からの流出は制 限しない 強化地域内のインターチェンジからの流入を制限 金融機関 業務継続 窓口営業は普通預金の払戻業務以外は停止する。その 後、状況を見て全窓口業務を停止する ATM 等よる払戻業務は継続する 市立・市大病院 診療継続 救急患者以外の外来受診の 自粛を要請 外来診療中止(救急患者を除く) デパート 帰宅を促進する 買い物客等の退館を確認し、休館する 営業継続 できる限り営業継続 帰宅を促進する 火 気 の 取 扱 い を 中 止( 又 は 従業員が常時監視する) 地上への避難命令 店舗は営業中止 利用客の避難完了後、閉鎖する 小規模小売店 (コンビニ) 地下街 出典:名古屋市地震対策強化計画 −264 − 第3編 第3章 東海地震に対する第二種事業者の事業継続対策 2.2 第一種事業者の対応 第一種事業者の地震対策の取り組みとして、NTT の例を以下に挙げる。 (1) 通信ネットワークの高信頼化 通信ネットワークを高信頼化するために、表 3-4 のような取り組みを行っている。 表 3-4 NTT における通信ネットワークの高信頼化への取り組み 取り組み 内 容 重要通信センター の分散 中継交換機などを設置した重要通信センターが被災した場合、そこを経由する 通信はすべて途切れてしまうことになるため、重要通信センターを分散し、危険 回避を図っている。 中継伝送路のルー プ化・多ルート化 中継伝送路が被災した場合、その区間の通信が途切れるだけでなく、中継交換 機も機能しなくなってしまうため、ネットワーク全体の混乱が生じる。このよう なトラブルを未然に防ぐために行っているのが、中継伝送路のループ化・多ルー ト化である。これにより万が一、ルートの1つが被災しても、自動的に他のルー トへ切り替わる。加入者交換機と中継交換機間の中継伝送路は異なる経路に設置 された中継伝送路で結ばれており、1つの中継伝送路が被災しても大丈夫である。 加入者回線の2重 帰属化 お客さまの要望により、回線を複数の NTT ビルにつなぐことのできる2重帰属 化(異経路サービス)を有料で提供している。 専用回線の2重化 高速デジタル伝送サービス等において、中継伝送路区間が被災した場合、現用 回線を瞬時に他ルートの予備伝送路に自動切替えを行い、お客さまの通信を確保 している。 (2) 通信設備の災害対策 通信設備については、地震対策をはじめとした各種災害対策を表 3-5 のとおり行っている。 表 3-5 災 害 NTT における通信設備の災害対策 対 策 地震対策 建物や無線鉄塔は、関東大震災クラスの地震にも耐えられるよう設計されてい る。また、交換機、電力設備などは、振動によって動かないよう、しっかりと固 定している。 火災対策 延焼防止のため、交換機などの機械室は窓を少なくし、必要な箇所に防火シャッ ター、防火扉を設置している。さらに、NTT ビル内からの火災発生を防ぐため、 煙感知器、消火設備を常備するとともに、床面・壁面のケーブル孔を不焼材で遮 断するといった対策も実施している。 水害対策 立地条件に応じて防水扉や防潮板を設置し、通信機械室への浸水防止を図って いる。また、小規模な建物の場合、敷地そのものを高くする対策も実施している。 風害対策 常に風雨にさらされている無線鉄塔をはじめ、NTT の建物全体が、大型の台風 にも耐えられる構造としている。 −265 − 第3章 第2節 防災活動と事業継続に対する取り組み (3) 迅速な復旧のための災害対策機器 災害により通信サービスに支障が生じたときは、表3−6のような災害対策機器により、速やか に復旧する。 表 3-6 対策機器 NTT が準備している災害対策機器 内 容 非常用交換機 電話をつなぐ交換機が被災した場合、非常用交換機をヘリコプター等で輸送し、 10 日間程度で臨時電話局を構築することができる(3万回線規模の電話局を構 築)。 移動電源車 長時間停電が発生し、予備電源も停止した場合、最大 1,000kVA の発電能力をそ なえた移動電源車により通信電源を確保する。 超小型衛星通信装 置(Ku-1ch) 災害時に、中継伝送路がループ化、多ルート化されていない地域との通信途絶 を、衛星通信を利用して防止している。人手で運搬でき被災地の特設公衆電話と しても利用できる(電話1回線)。 デジタル衛星車載 車 災害発生時緊急出動できるように車両に搭載している。通信衛星を経由してデ ジタル伝送路 (6.3M ×2本 ) の設定、または広域避難所等の特設公衆電話が最大 192 回線設置できる。また、交通が遮断された場合には、分割し、ヘリコプターに より輸送する。 ポータブル衛星 人が持ち運べるタイプで、しかも衛星を使用できるため災害時に機動性を発 揮する。交通遮断や山中での災害等における臨時電話回線の作成、避難所などへ の特設公衆電話の設置などに威力を発揮する(電話 16 回線、INS64 回線 8 回線、 INS1500 回線 2 回線)。 応急復旧ケーブル 応急復旧ケーブルは、ケーブル心線の接続作業を容易にできる工夫がしてあり、 被災した通信ケーブルの復旧に利用する。 2.3 災害時の重要通信の確保 (1) 輻輳(ふくそう) 災害が発生した場合、安否の問い合わせやお見舞いの電話がその地域に殺到し、電話がかかりに くくなることがある。これは被災地への電話が通信設備(回線や交換機)の許容量を超えてしまっ たために起こる現象である。このような電話の渋滞現象を輻輳と呼ぶ。 災害時ばかりでなく、コンサートのチケット予約、通信販売の注文などによっても同じ現象が起 こり、このようなときにはその影響が各地の交換機にも波及し、全国的に電話がかかりにくくなる こともある。 (2) 宮城県沖地震(2003 年5月 26 日 18:24 発生)における事例 (A) 固定電話の通話状況と電気通信事業者の執った措置 (a) 県外から県内への通話 ① 通話量 地震発生直後から4時間程度、全国から東北六県に対して多数の通話が殺到した。例えば 宮城県の場合、地震発生9分後の 18:33 から約3分間で、平常時の約 29 倍(約 12 万呼)の 通話申し込み(通話が成立したものと、相手先が話中であったもの、通信設備の容量を大幅 に超えたもの等で通話が完了しなかったものの総量)があった(図 3-7)。 −266 − 第3編 第3章 図 3-7 東海地震に対する第二種事業者の事業継続対策 全国から宮城県内への通話 出典:東北総合通信局発表資料 ② 執った規制等の措置 このように通常の処理能力を大きく上回る通話量が発生し、全国のネットワークに影響を 及ぼす可能性が想定されたため、被災地内(東北六県)における一般の通話と重要通信を確 保するために、NTT 東日本は、18:28 に全国の交換機から東北六県向けにかかっている通話 の約 60%を規制した。その後、各県向けの通話量を順次把握したが、沈静化の動きが見られ なかったことから、19:24 には約 80%の規制を実施した。 その後人的被害等が少なかったとの報道等により見舞い呼が減少したこと、災害用伝言ダ イヤルの運用を開始したことなどにより全体の通話量は順次沈静化したため、21:48 には約 50%の規制とし、最終的には、地震発生からおよそ4時間後の 22:32 に全ての規制を解除し た。 一方、通信事業者間をまたがる相互接続回線については、18:30 に NTT 東日本は KDDI 等 の事業者に対して東北六県向けの通話を約 50%規制するよう依頼し、22:32 に規制を解除し た。 (b) 被災地内(県内)通話の状況 ① 通話量 被災地内の通話も、地震発生直後から4時間程度、安否確認等により多数の通話が殺到 した。例えば宮城県の場合、地震発生直後の 18:25 から約3分間で、平常時の約 10 倍(約 13.5 万呼)の通話申し込みがあった(図 3-8)。 −267 − 第3章 第2節 防災活動と事業継続に対する取り組み 図 3-8 宮城県内から宮城県内への通話 出典:東北総合通信局発表資料 ② 執った規制等の措置 通常、台風や中規模の地震等が発生した場合においては、被災地内の通話を優先させるた め、被災地外(県外)からの通信を制御し、県内通話を優先させることで足りる場合が多 い。しかし、今回の場合、被災地内においても、膨大な利用者が一斉に発信を行ったため、 18:24 から加入者交換機が、発信受付けを自動的に数十秒の間隔で停止、解除を繰り返した。 こうした状況下で、県内の通話量(県内から県内への発信と県内から県外への発信を含む通 話の総量)が、平常時における通話のピークをはるかに超えて、限界値(ピーク時の最大約 2倍)に近づき、最悪の場合システム全体が停止し、重要通信の確保も困難になる恐れが生 じた。このため、NTT 東日本は、県内から県外への通信について、19:43 に約 75%の規制 を実施した(21:50 解除)。また、NTT 東日本は宮城県の場合、19:52 に宮城県内の加入者 交換機に対し、県内向けの通話について約 50%の規制を実施した。その後、NTT 東日本は、 21:48 に通常の処理可能な通話量の範囲内になることが見込まれたため、加入者交換機に対 する規制を解除した。 (c) 優先電話の疎通状況 既述の県外から県内への通話や県内の通話、いずれについても優先電話については規制の 対象としていない。被災地における優先電話の利用状況は、例えば宮城県の場合、ピーク時 の一時間(19:00-20:00)において、優先電話から 160,000 呼の発信があり、37,000 呼の 発信を完了(成立)させた。 これは現状の設備容量を最大限に活用して(平常時の約 3.5 倍)処理したものである。な お、優先電話には公衆電話からの発信を含む。一般に、通話量の算出において、通話が完了 しなかったものには、相手が話中であったり、途中で通話を止めた場合も含むため、平常時 でも完了率は必ずしも 100%にならない。 地震発生直前に一般電話、優先電話による発信ともに、約 80%の完了率であったものが、 地震発生直後は約 21%になった。このように優先電話の完了率が低下したのは、相手が話中 であったことの影響によるものと、優先電話からの発信については、一般電話のように接続 −268 − 第3編 第3章 東海地震に対する第二種事業者の事業継続対策 を停止する処理は行われないが、ネットワークの回線容量を大幅に超える通話が同時に発生 した場合(特に宮城県)においては、瞬間的な優先電話同士の競合が発生することによるも のである。その後、全体の見舞い呼の減少や、県内の一般通話に対して規制を開始したこと により、県内における通話量が、順次、通常の処理可能な範囲内になり、20:00 前後には、 優先電話による完了率は、約 60%まで回復した(図 3-9)。 図 3-9 宮城県内の通信状況 出典:東北総合通信局発表資料 (3) 輻輳への対策 第一種事業者の輻輳への対策例として、NTT の例を以下に挙げる。 (A) 171 サービス(災害用伝言ダイヤル「171」) 災害用伝言ダイヤルは、被災地内の電話番号をキーにして安否等の情報を音声により伝達する ボイスメールである。 この災害用伝言ダイヤルは、被災地の自宅電話番号の末尾3桁を NTT のネットワークが自動 判別して、全国 50 箇所に設置した伝言蓄積装置に登録される。災害時は、全国から被災地への 電話回線は混雑するが、被災地から全国への発信及び被災地外と全国間の電話回線は比較的余裕 がある。すなわち、災害用伝言ダイヤルは、交通渋滞を例とすれば、渋滞を避けた迂回先で伝言 のやりとりをする仕組みである(図 3-10)。 また、NTT の機械(伝言蓄積装置)が伝言を受付けるので自宅が避難等で不在、あるいは、停 電・被災により自宅の電話が使用できないときでも、公衆電話、携帯電話などから伝言の登録・ 再生ができる。 −269 − 第3章 第2節 防災活動と事業継続に対する取り組み 図 3-10 災害用伝言ダイヤルの仕組み 出典:NTT 西日本ホームページ http://www.ntt-west.co.jp/dengon/intro/index.html (B) 災害時優先電話 災害の救助、復旧や公共の秩序を維持するため、電気通信事業法等の法律に基づいて指定され た機関や公衆電話等 NTT 東日本・西日本で指定している電話のことである。この電話は、被災 地およびその途中にある全ての電話設備が被災しないかぎり、優先的に利用できる。なお、災害 が発生した場合は、この災害時優先電話を発信専用電話として使用すれば効果的である。 (C) 非常・緊急通話 非常通話とは、地震、集中豪雨、台風などにより非常事態が発生した場合(または発生のおそ れがある場合)、救援、交通、通信、電力の確保や、秩序維持のために必要な事項を内容とする 通話のことである。また、緊急通話とは、前述の非常事態のほか、緊急事態が発生した場合、救 援、復旧などのために必要な事項を内容とする通話である。いずれの場合も他の交換手扱い通話 に優先してつなぎ、優先順位としては非常通話、緊急通話の順となる。電話番号は市外局番なし の「102」である。 (D) 110・119 番緊急通話 通常の 110・119 番通話は、NTT の専用回線を介して、都道府県の警察本部・消防本部など の指令台へ直接つながるが、災害の発生によって、この専用回線が不通になった場合、公衆回線 に切り換えることで、110・119 番を確保する対策をとっている。 (E) 特設公衆電話(無料) 特設公衆電話とは、災害が発生した場合、緊急措置として、被災者の通話を確保するため非難 所等に設置する無料の公衆電話で、災害救助法が発動された地域またはこれに準じた地域が設置 対象となる。 (F) 街頭公衆電話の開放 停電が発生するとテレホンカードが使用できなくなり、コインを使用することによって収納箱 がいっぱいになると公衆電話が使えなくなる恐れがあるため、大災害により広域停電が長期にな る場合は、緊急措置として街頭公衆電話を無料で開放する。 −270 − 第3編 第3章 第3節 東海地震に対する第二種事業者の事業継続対策 第二種事業者の事業継続への取り組み データセンターサービスを行う第二種事業者の事業継続への取り組みを検討する。 3.1 阪神・淡路大震災の具体的障害と教訓 (1) 阪神・淡路大震災で発生した障害 表 3-7 事 象 発生した障害 具 体 的 障 害 ソフト・データの喪失 ・自社ビル倒壊、マシン全て損壊。台帳/資料は全く持ち出せず システムの損壊 ・システム損壊で新聞が発行できず(神戸新聞) 建物の損壊 ・建物は倒壊を免れたが、内部の損傷が激しくコンピュータは使用不可 商用電源の停止 ・CVCF のバッテリーを使い切りシステム停止 ・自家発電装置が燃料切れにより効果発揮できず(10 〜 24 時間の燃料備蓄) ・自家発電装置の冷却水切れにより停止、防災無線が使用できなかった 水道が止まる ・給水タンクの破損と断水により空調機停止 ・外部冷水装置への給水停止の為コンピュータが稼動できず ・水道水が全面的にストップのため、クーリングタワーに人手で給水 −271 − 第3章 第3節 第二種事業者の事業継続への取り組み (2) 阪神・淡路大震災で得られた教訓 表 3-8 教 訓 得られた教訓 具 体 的 対 策 ・拠点の分散化/機器の分散化 システム機器の被害をい ・コンピュ−タの転倒防止/端末装置の落下防止 かに小さくするか ・建物/機器/空調/電源の点検と耐震策の実施 ・通信手段の複数ルート化 ・通信メディア、キャリアの複数化(衛星通信/有線・無線の併用) ・通信機器、回線の二重化 ・車載局/可搬局の利用 通信手段をいかに確保す ・携帯電話/モバイルの利用 るか ・具体例 分散ホストによるネットワーク化(ホストコンピュータを東西に分散し、 全国にクラスターコンピュータを分散配置) 衛星システムを用いた社内ネットワーク ( 専用線に衛星回線/バックアッ プ回線に公衆網を用いる ) ・確実なデータバックアップ ・広域災害に備えた分散管理 ・具体例 ソフト資産をいかに守る ソフト資産のバックアップ媒体を社長宅に保管。日々のデータは担当者の か 自宅に保管 支店システムにバックアップ機能を持たせる(1 日遅れでリカバリー) デ−タの助け合い保管(遠隔地の同業者間で保管) アウトソーシングセンターでの保管 ・代替システムでの運用(バックアップデータを取り出し関連企業のマシン システム運用をいかに維 で仮運用) 持していくか ・「相互援助協定」とトータルサポートによる早期復旧(神戸新聞−京都新 聞) (3) 災害発生時の行動 表 3-9 災害復旧を 体験した人の話 災害が発生したら何をすべきか ・まず、社員の安否確認をする(誰が出社可能かを判断する) ・出社できた人で災害復旧を行う ・全権は現場の災害対策本部に委任せよ ・本社は報告ばかり求めないで行動せよ −272 − 第3編 第3章 東海地震に対する第二種事業者の事業継続対策 3.2 東海地震発生によって事業継続を困難とする脅威と対策 阪神・淡路大震災の具体的障害と教訓を参考にし、地震発生により事業継続が困難になると思われる脅 威とその対策として表 3-10 が考えられる。 表 3-10 脅威の分類 事 地震に対する脅威と対策 象 予 防 軽 減 策 発 生 時 対 策 ・停電による商用電源の停止 ・断水による空調の冷却水の供 給停止 イ ン フ ラ ・ガスの供給停止による空調設 障 害 備の停止 ・ 通 信 回 線 障 害・ 輻 輳 に よ る ネットワークの停止 ・防災コンサルティング ・電源の二系統引きこみ ・自家発電設備の設置 ・無停電電源設備の設置 ・複数種類の空調設備の設置 ・複数キャリアによる回線の二 重化 ・インフラ障害状況把握 ・被害情報、復旧情報の 収集 ・自社システム復旧計画 の策定 ・インフラの復旧を待つ ・建物の倒壊・損傷 ・火災による建物・設備の焼失 ・コンピュータ機器の倒壊・損 傷 ・電源設備の転倒・損壊 ハ ー ド / ・自家発電装置の損壊 設 備 障 害 ・空調設備の転倒・損壊 ・水道設備の損壊 ・自家発電装置の燃料切れ ・バックアップマシンが同一場 所の為被害を受け業務再開が できない ・建物への耐震、免震対策 ・防災設備の設置 ・コンピュータ機器の耐震、免 震設置 ・遠隔地でのバックアップマシ ンの設置、確保 ・遠隔地でのバックアップセン タ−の設置、確保 ・電源、空調設備の耐震、免震 設置 ・電源、空調設備の二重化 ・予備燃料の確保 ・バックアップセンター での業務再開 ・バックアップマシンで の業務再開 ・障害状況の把握 ・復旧計画の策定 ・メーカー、設備業者へ の連絡 ・損害箇所の復旧作業 ・データ、ソフト資産の喪失 ・データ、ソフトの二重保管 ・障害状況の把握 ・火災によるデータ・台帳の焼 ・ 耐 火 構 造 設 備 で の 重 要 デ ー ・復旧計画の策定 ソ フ ト / ・データ、ソフトの復元 失 タ、台帳の保管 データ障害 ・暴徒によるデータ、ソフト資 ・強固な入退館設備と侵入者の 産の略奪 防止 ・災害対策マニュアルがないた め、的確な運用ができない 業 務 運 用 ・運用要員の確保ができない為 障 害 業務再開ができない ・災害対策マニュアル策定 ・危機管理体制の策定 ・災害訓練の実施 ・緊急通報・安否確認システム の導入 ・災害復旧対策本部の設 置 ・社員の安否確認 ・復旧要員の確保 ・復旧計画の策定、復旧 3.3 東海地震対策の紹介 ここでは、前項で示した地震に対する脅威への対策のうち、最近話題となっている対策について調査し たので、以下にその概要を示す。 −273 − 第3章 第3節 第二種事業者の事業継続への取り組み (1) 防災コンサルティング NTT グループが最近始めた電気通信事業者に対する防災コンサルティングサービスを簡単に紹 介する。 本コンサルティングサービスの内容は、地震発生時における電気通信設備への影響調査、地震に 対する事前対策、地震発生後の対応及び運用マニュアルの作成等となっており、まず地震が発生し た場合そのエリアに設置してある電気通信設備がどの程度被害を受けるかのシミュレーション、次 にシミュレーション結果からの地震に対する事前対策の立案、最後に被害が発生した場合のとるべ き対策の立案、災害対策マニュアルの作成、防災訓練の企画立案等となっている。 具体的なコンサルティングの進め方は以下のとおりである。 <ステップ1> ◇電柱、ケーブル及び附属機器等についての被害シミュレーション: 事業者設備の存在する営業エリア内の設備がどの程度の被害を受けるのかを地震の震度予測 から推測し電柱、ケーブル及び附属機器等の被災数をシミュレーションする。 その結果を基に総施設被災数一覧、被災分布地図等を出力し報告する。 ◇建物系の被害シミュレーション: 通信設備が設置してあるビル等の建物本体とビル内設備に関する被害規模を予測し数値にま とめ報告する。 ◇復旧要員、日数、被害額等の算出(電柱、ケーブル及び附属機器と建物本体及びビル内設備): 被害予測シミュレーションや被害規模の算出で得られた被害額等の結果から予測被害の復旧 に係る要員数、日数及び復旧費用を算出する。 <ステップ2> ◇最適な幹線ケーブルルートの選定: ステップ1で求められた被害シミュレーションの結果から最も被害を受けにくい地区への新 しい幹線ケーブルルートを選定し提案する。 ◇予備資機材の算出: 予備機器の配備基準の策定、予備機器の数量算出、応急ケーブル数量の算出、予備機材等の 準備費用試算を行い報告書としてまとめる。 ◇建物系補強費用の算出: 建物本体及びビル内設備に対する耐震補強の費用を予測試算し報告書としてまとめる。 <ステップ3> ◇設備復旧手順書の作成(所内、所外): 被害を受けた各種設備の復旧作業を進めるための手順書を作成し、万が一被災した場合 現 場で即使えるハンドマニュアル的な内容を作成する。 ◇運用マニュアルの作成: 災害対策本部等災害時の指揮をとるべき部署が保管、活用すべき災害対策マニュアルを作成 し、体制図、担当部署、担当者、連絡網等を網羅した内容を記載する。 −274 − 第3編 第3章 東海地震に対する第二種事業者の事業継続対策 ◇防災訓練の企画書作成: 緊急時の連絡体制、連絡網、避難訓練等 防災訓練の実施内容を盛り込んだ企画書を作成す る。 ◇防災訓練実施支援: 企画書の内容により防災訓練を実施し、その際の支援等を行う。 (2) バックアップセンターの利用 (A) DRC(Disaster Recovery Center)サービス 自社のデータセンター内だけでの対策では、ビルそのものや地域全体が被害を受けた場合、カ バーできないことになる。そうした時のバックアップサイトは、自社の施設から少なくとも数 10km 離れた場所を選択しないと同じ災害に見舞われる可能性がある。また、地震への備えとい うことになれば、さらに離れたところにバックアップセンターを設ける必要がある。 米国で起こった同時テロ事件では、被害を受けた企業の社員が仕事をするためのオフィスス ペースの確保が重要な問題となった。備品や通信インフラが整ったオフィスを即座に調達するの は難しいことである。さらに、緊急時対策を実行する従業員に万一のことがあった場合のことも 考えておく必要がある。 このような事態の災害復旧を支援するサービスとして、表 3-11 に示す DRC サービスというも のがある。 表 3-11 サ ー ビ ス の 種 DRC(Disaster Recovery Center)サービスメニュー 類 サ ー ビ ス 内 容 ホットサイト・サービス ・データセンター内に専用の事務所、マシン室を提供する ・災害発生時には顧客の担当者がセンターに到着と同時に利用可 能である コールドサイト・サービス ・データセンター内に専用の事務所、マシン室を提供する ・災害発生時には顧客の担当者がセンターに到着後、PC、ネット ワーク、電話等の設定を行ってから、使用可能になる ミラーサイト・サービス 顧客のバックアップ用システムをデータセンターで預かり、ネッ トワークを介して更新を行っておき、災害発生時に即時に切り 替えて業務を継続できる仕組み テープ・デリバリー・サービス 顧客のテープ媒体の配送を行う テープ・ストレージ・サービス 顧客のテープ媒体を空調、消火、耐火設備を完備した保管庫で 預かる ディスク・ストレージ・サービス 顧客専用のディスクを提供し、データを預かる DRC コンサルティング・サービス DRC プロジェクトの設備、施設、インフラ導入・計画・運用な どのコンサルティングを行う バックアップ・ 顧客から預かっているデータのバックアップ作業をオペレータ が代行する オペレーション・ サービス サービス リストア・サー 顧客から預かっているデータのリストア作業をオペレータが代 ビス 行する 出典:( 株 )CRC ソリューションズホームページ http://www.crc.ad.jp/service/drc.html −275 − 第3章 第3節 第二種事業者の事業継続への取り組み (B) DRC サービスを採用するときのポイント ① センターの立地は、地盤の状況、海岸・山岳・電波塔からの距離、海抜などを考慮すること。 ② 建物の耐震設計が十分考慮されており、巨大地震にも堅牢であること。 ③ 大型発電機等で並列給電を実施すること(ホットスタンバイ)。 ④ 電源、空調が二重化され、無停電装置と自家発電機を合わせて、最低何日連続運転が可能か を考慮すること。 ⑤ 通信インフラは、光系、メタル系ともに完全異ルート化(複数通信会社から異ルート接続) すること。衛星通信についても考慮すること。 ⑥ 入退室のセキュリティ管理について十分実施されていること。 (セキュリティカードを利用した入退室システム等があるか。高セキュリティエリアには指 紋認証システム等を取り入れ、誰が何をしたのかの追求もできるセキュリティシステムを採 用しているか。) (3) 災害対策マニュアルの策定 平常時に、災害対策マニュアルを策定し、準備しておくことが肝要である。 東海地震を想定した災害対策には、平常時対策、災害発生時対策のほか、注意情報発令時および 予知情報発令時の対策を考えておく必要がある。自治体や鉄道等の公共機関では、東海地震に対 する災害対策マニュアルが策定されてきているが、データセンターでは、その対策はこれからであ る。データセンターを念頭において、災害対策マニュアルを策定する場合の記載事項例を表 3-12 にまとめる。 −276 − 第3編 第3章 表 3-12 東海地震に対する第二種事業者の事業継続対策 災害対策マニュアル策定事項 対策項目実施時点 対策区分 対策項目 対策本部体制策定 対策本部 設 置 平常時 災害対策 備 品 本部要員召集 ○ ○ (電車通勤者) (徒歩者) 帰宅者の帰宅 ○ ○ (電車通勤者) (徒歩者) ○ 避難場所確認 ○ 防災訓練 ○ 非常持出品 ○ 復旧手順 ○ 自家発電装置稼動 ○ 電算機停止手順 ○ 基本災害備品の 策定と準備 ○ 食糧、飲料水の確保 非常時連絡先と 電話番号 点 検 / 措 置 地震発生時 備 考 ○ ○ ヘルメット、救急セット、 懐中電灯、非常食 ○ ○ 出勤可能者 情報収集 予知情報 発令時 ○ 対策本部設置 防災訓練 注意情報 発令時 メーカー、保守業者、顧客 ○ 社員安否確認 ○ 障害発生状況 ○ 地震発生状況 ○ 家族、被害状況を含む 機械室 ○ ○ 安全、保守部品 事務室 ○ ○ 機器の転倒・落下、ガラス 破損 自家発電燃料 ○ ○ 顧客と事前協議 ○ 運転停止時期、データバッ クアップ等 業務遂行 復旧 ○ 電算機システム、建物・付 属設備 (4) 緊急通報・安否確認システム 災害発生時の緊急呼び出しをはじめ、社員の安否確認や出社確認などを速やかに行う緊急通報・ 安否確認システムが複数社により提供されている。 固定電話や携帯電話への「音声連絡」だけでなく、パソコンや L モード端末・携帯電話への「電 子メール配信」、インターネットブラウザを利用した「ホームページ閲覧」といった、多様な通信 手段によるスピーディーな緊急通報が可能となっている。 緊急通報はセンターからの呼び出し方式であるが、社員の安否確認は、センターからの呼び出し に対し答える方式と、社員に災害対策カードを持たせ、社員からセンターにアクセスする方式があ −277 − 第3章 第3節 第二種事業者の事業継続への取り組み る。表 3-13 に緊急通報・安否確認システムの機能例を示す。 表 3-13 機 能 緊急通報・安否確認システムの機能例 概 要 登 録 デ ー タ 1利用者あたり電話番号2件、メールアドレス2件の登録ができる 呼 100 名(電話番号 200 件、メールアドレス 200 件)/セット 出 数 パターン発信機能 地域・事象に併せて連絡先を 10 パターンに分類して連絡することができる ID 番 号 入 力 機 能 連絡先の電話機操作(プッシュ信号)で本人確認及び出社可否や安否確認の回答 ができる 安 否 情 報 の 登 録 機 能 電話や電子メールなどで連絡を受けた側は、音声案内や画面表示に従って安否状 況などを回答する Web ページの閲覧により情報伝達が可能で、さらにページ上でアンケート方式(出 社可否、安否 確認等)による回答ができる 結果は瞬時に自動集計され、情報集約の手間を軽減できる 連 絡 結 果 集 計・ 連絡集計結果及び連絡先の応答状況をパソコン、インターネット対応携帯電話機 連 絡 結 果 エ ク 及び L モード端末で表示することができ、CSV ファイルで出力することも可能であ ス ポ ー ト 機 能 る システム登録デー 登録データを CSV ファイルで作成し、そのファイルをインポート/エクスポート タのインポート・ することができる エクスポート機能 リモート運転機能 販 売 形 パソコン・インターネット対応電話機から起動・停止操作、結果確認ができる 式 「お買い上げ型」と「ASP 型」がある 出典:NTT-Neomeit 名古屋 災害緊急通報サービスホームページ http://www.rak-rak.net/saigai/katsuyou.html −278 − 第3編 第3章 第4節 東海地震に対する第二種事業者の事業継続対策 まとめ 東海地震は必ず起こることがわかっており、その被害や損失予想は阪神淡路大震災の 2.5 倍近いと言わ れている。過去の発生状況を見ると、東海地震と東南海地震、南海地震が同時に発生しており、そうなれ ば被害はさらに拡大することになる。阪神大震災の教訓を基に、東海地震に対する脅威と対策を検討し、 最近行われている対策事項についてその概要を調査した。 データセンターサービスを行う第二種事業者はかなりの数にのぼるが、第一種事業者のように重要イン フラの扱いを受けてはいないし、第二種事業者にもその意識は低い。しかし、東海地区の第二種事業者で も、そのサービス範囲は全国に及んでおり、IT が普及した現在、第二種事業者の事業中断は、社会に多 大な影響を及ぼす。ゆえに、第二種事業者も今や準重要インフラ的立場にあるといえる。 予知そのものにどれほどの正確性があるかは別として、注意情報、予知情報が発表された場合、具体的 にどのような災害対策をとるのかを第二種事業者も求められるであろう。 今回の検討は、不十分な点は多々あるが、このように大規模地震に対するリスクに対して、第二種事業 者として具体的な防災対策を行ううえで、参考になれば幸いである。 −279 − 第3編 ユビキタス社会における 重要課題への取組み 第4章 e-Japan 戦略Ⅱの進展と生活への影響 第3編 第4章 第4章 第1節 e-Japan 戦略Ⅱの進展と生活への影響 e-Japan 戦略Ⅱの進展と生活への影響 e-Japan 戦略Ⅱについて IT の利活用による、「元気、安心、感動、便利」社会の実現を目指す e-Japan 戦略Ⅱの「先導的取り組 みによる IT 利活用の推進」の対象7分野の一つに「生活」が挙げられている。 この「生活」において実現したいこととして次の2点が挙げられている。 ・利用者が意識しなくても、より高度な安全や快適が確保されるような、温かく見守られている 生活を実現する。特に高齢者を意識し、在宅健康管理の充実及び生活の質の向上を追及する (例えば 2008 年度までに希望する全高齢者単身世帯に遠隔でビデオ会話及び安否確認が可能 なシステムの導入を推進する。) また、生活の利便性向上と家庭で受けることができるサービスの選択肢を拡大する。(こう したサービス創出の一例として、2005 年までに、ガス、水道、電気等の遠隔検針を実施し、 2008 年までに希望するすべての所帯について実施可能とする。) ・留守宅の侵入などの犯罪や火災などの不慮の事故防止、震災のような大規模災害を含む緊急時 の通報・連絡システムの確立によって、生活の安全を確保し社会的費用を抑制する。 本章においては上記実現したいことの「実現」に不可欠なネットワークと端末装置に着目し、既存の電 話網を使用したサービスの現状、これらのサービスを新しい通信基盤であるブロードバンドへ移行する際 の課題、解決策等について事業者の立場から考察した。 −283 − 第4章 第2節 第2節 電話網利用通信サービスの現状 電話網利用通信サービスの現状 2.1 生活関連サービスの現状 通信端末装置は一般の電話と共用される回線に接続される場合が多い。 e-Japan 戦略Ⅱ「生活」に関連するサービスとして挙げられている項目のなかで電話等の既存網によっ て既に提供されているサービスの現状について以下の通り調査した。 (1) テレメータシステム 都市ガスや LP ガスのメータを電話線を使って読み取り、同時にガスの利用状況を監視すること で、ガス漏れや、器具の異常、消火忘れ、ボンベの残量監視などを行っている。 家庭の電話線に取付けた通信ユニット (NCU と呼ばれている ) からガス漏れ警報を発信し、セン ターマシンからは定期的に家庭に取付けられたメータの読み取り、使用状況の確認などを行ってい る。(図 4-1 に使用例を示す) 携帯電話の普及に伴って電話回線のない家庭も増えており、固定電話以外に携帯電話ネットワー クを利用する形態も増加している。(図 4-2) 同様の方法で水道や、電力メータの遠隔検針も、ガスメータに比べ多くはないが行われている。 電話回線を使ってセンターから自動遠隔検針を行うテレメーターシステムの場合、電話機のベル を鳴らさないで端末機を応答させる無鳴動着信機能 (NR 信号 ) を使っているが、アナログ電話回線 以外ではこの機能がなく、ISDN や IP 電話の拡大とともにこのシステムが利用できない問題が発生 している。 図 4-1 出典 家庭内通信端末の例 NTT 中部テレコン http://www.ntt-ct.co.jp/ −284 − 第3編 第4章 図 4-2 出典 e-Japan 戦略Ⅱの進展と生活への影響 携帯電話ネットワーク利用システム ㈱田村電機製作所 http://www.tamra.co.jp/ir/news/2002110.pdf (2) セキュリティ 家庭内に設置したセンサで不審者の侵入や火災の発生など異常を検出した場合その情報を監視セ ンターへ送出する。センターではその警報に応じて事故の通報や警備担当者の派遣を行う。 宅内の異常情報を伝達する装置を接続する通信回線としては利用者宅の電話回線を利用すること が基本であり、この他、ISDN や専用線が利用されることもある。 (3) インターネット接続サービス インターネットサービスを提供するビジネスにおいては、従来の電話回線経由から DSL や光ファ イバへと、より高速な回線への移行が急速に拡大している。 ユーザが回線の変更を行う場合、ユーザ自身が希望して変更するため、設定の手順が不案内など 様々な問い合わせが発生し、ISP 事業者だけでなく、通信事業者や電話工事会社、電器店等様々な 事業者がその対応に追われているのが現状である。 (4) その他 クレジット等の照会、商品管理を行う小売店 POS 端末等、商取引では中小企業から大規模店ま で数多くの端末が電話回線に接続されている場合が多い。その他 ISDN,DDX, 専用線、無線回線 (DoPa 等 ) のように利用環境に合わせて様々な回線が利用されている。 これらのシステムはセンターも含め総合的に管理され、今後はブロードバンドを利用した IP 化 へ移行すると思われるが、エンドユーザの意思だけでなく、今後の技術革新に対応するため利用 回線の変更が行われる可能性があり、関連業界では変更対応が増加すると思われる。図 4 − 3 にデ ビットカードシステムの情報の流れを示す。 −285 − 第4章 第2節 電話網利用通信サービスの現状 図 4-3 デビットカードシステム 2.2 ネットワークに関するアンケート結果 急速に変化するネットワークの現状に対して、通信に携わる事業者はどのようなイメージを持ち、現在 どのような対応をしているか、テレコムサービス協会主催の講演会の出席者にアンケート調査を行った。 出席者の大半は電気通信事業者であり、回答のあった 57 人の回答を集計し、表 4-1 にまとめた。 (1) ネットワークに対するイメージ (A) 現在ご利用の通信回線についてのイメージ 新しい技術やメニューに期待が 47% と大きいが、技術顧客の要望の急速な変化 (35%) や周辺 機器の対応が出来るか (35%) 不安も大きい。 ネットワークの変化に対する対応では問題ないとした回答は 18% で多くの回答者は何らかの 問題が発生することを感じている。 (B) ネットワークに対する要望 ネットワークに対する経済性 (58%) や信頼性 (51%) に対する要望が大きい。通信端末には使い やすさ (44%), 高速性 (39%), 安定性 (28%) に対する要望が高く、多機能性 (12%) については比較 的要望が少ないのが特徴的であった。 (C) VoIP 近い将来多くの回線が VoIP へ変わるという意見が多くを占めたが (42%)、既存の電話も残る とする意見 (35%) も多く見られた。 (2) 今後の期待 (A) 地域格差 情報化の進展で地域格差が拡大している (42%) という回答が縮小している (19%) を大きく上 回った。その要因として設備格差 (42%), 経済格差 (49%) が大きいと見られ、そのための施策と して地域行政の支援 (68%)、情報教育 (42%) があげられた。 (B) 新たなビジネスへの取り組み 現在の業務の延長で新たなビジネスを考えている (63%) が多く、他分野へのビジネスは少な い。 −286 − 第3編 第4章 e-Japan 戦略Ⅱの進展と生活への影響 新たなビジネスとしてはソリューションビジネス (39%),VoIP(19%), セキュリティビジネス (19%) が多く見られた。 (C) 技術の吸収 技術の吸収の場として、社外セミナー、研修への出席 (56%) が多いが、インターネットから (49%) も多く見られた。 (D) VoIP の利用 VoIP の利用として、情報伝達と融合した新たなサービス (46%)、ビジネス機器と合体した総 合通信 (37%) などが多く回答された。 表 4-1 通信回線に関するアンケート結果(複数回答可) 㽲䈗↪䈱ㅢା࿁✢䈮䈧䈇䈩䈱䉟䊜䊷䉳䈲 㽼㪭㫆㪠㪧䈲䈱㔚䈮ઍ䉒䉎䉅䈱䈫⠨䈋䉁䈜䈎 㪈 ᣂ䈚䈇ᛛⴚ䉇䊜䊆䊠䊷䈏䈩ᦼᓙ䈏ᄢ䈐䈇 㪉㪏 㪋㪐㩼 㪈 ㄭ䈇᧪ᄙ䈒䈱࿁✢䈏ᣢሽ䈱㔚࿁✢䈎䉌㪭㫆㪠㪧䈻ઍ䉒䉎 㪉㪋 㪋㪉㩼 㪉 ᛛⴚ㕟ᣂ䈏ỗ䈚䈒ㅊᓥ䈏ᄢᄌ 㪉㪊 㪋㪇㩼 㪉 ৻ㇱ䈲ᄌ䉒䉎䈏ᄙ䈒䈲ᣢሽ䈱㔚࿁✢䉅ᱷ䉎 㪊㪌㩼 㪊 ⚻ᷣ⊛䈭⽶ᜂ䈏ᄢ䈐䈇 㪈㪇 㪈㪏㩼 㪊 㪭㫆㪠㪧䈲․䈭↪ㅜ䈪䈾䈫䉖䈬ઍ䉒䉌䈭䈇 㪋 ⚻ᷣലᨐ䈏ᦼᓙ᧪䉎 㪏 㪈㪋㩼 㪋 ᣢሽ䈱㔚䈫ਗሽ 㪈 䈇䈧䉁䈪䈱࿁✢䈏↪䈪䈐䉎䈎 㪈㪍 㪉㪏㩼 㪈 ᣢሽ䈱㔚䈱⟎䈐឵䈋 㪈㪉 㪉㪈㩼 㪉 㘈ቴ䈱ⷐᦸ䈏ᄌൻ䈜䉎 㪉㪇 㪊㪌㩼 㪉 ᖱႎવ㆐䈫Ⲣว䈚䈢ᣂ䈢䈭䉰䊷䊎䉴 㪉㪍 㪋㪍㩼 㪊 ㄝᯏེ䈱ᄌൻ䈮ኻᔕ䈪䈐䉎䈎 㪉㪇 㪊㪌㩼 㪊 䊎䉳䊈䉴ᯏེ䈫ว䈚䈢⛔วㅢା 㪉㪈 㪊㪎㩼 㪈 㪉㩼 㪋 ㅍ䊶㪮㪼㪹䉅⚵䉂ว䉒䈞䈢䉟䊮䊁䉫䊧䊷䊄┵ᧃ 㪈㪋 㪉㪌㩼 㪌 䈠䈱ઁ ᴺੱ䈱䉂↪ 㪈 㪉㩼 㪈㪐㩼 㽳䈱䊈䉾䊃䊪䊷䉪䈮ਇ䈲䈅䉍䉁䈞䉖䈎 㪋 䈠䈱ઁ 䊝䊋䉟䊦ൻ䈱ᬌ⸛䈏ᔅⷐ 㪉㪇 㪇 㪇㩼 㪈㪎 㪊㪇㩼 㽽㪭㫆㪠㪧䈲䈬䈱䉋䈉䈭↪䈏⠨䈋䉌䉏䉁䈜䈎 ቯᕈ 㪈 㪉㩼 ࿁✢ㅦᐲ䈏ㆃ䈇 㪈 㪉㩼 㽾ᖱႎൻ䈏ㅴ䉂ၞᩰᏅ䈲ᄌൻ䈚䈩䈇䉎䈫ᕁ䈇䉁䈜䈎 㽴䊈䉾䊃䊪䊷䉪䈱ᄌൻ䈮ኻᔕ䈲ኈᤃ䈪䈜䈎 㪈 ❗ዊ䈚䈩䈇䉎 㪈㪈 㪈 㗴䈲䈭䈇 㪈㪇 㪈㪏㩼 㪉 ᄌ䉒䉌䈭䈇 㪉㪇 㪊㪌㩼 㪉 ႐ว䈮䉋䈦䈩 㪉㪍 㪋㪍㩼 㪊 ᄢ䈚䈩䈇䉎 㪉㪋 㪋㪉㩼 㪊 㗴䈏ᄙ䈇 㪈㪊 㪉㪊㩼 㪉 㪋㩼 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は IP アドレスの枯渇が見えており、将来、家庭内に 導入されると想定される多くの端末をカバーすることは不可能であり、広大なアドレス空間を有す る IPv6 への移行が期待されている。 IPv6 ではプラグアンドプレイ機能によるアドレス自動設定機能や基本的なセキュリティ機能の 付与が行われており、より使いやすい機能が考慮されている。現在の IPv6 への対応状況を図 4-5 に示す。 しかし、現状では家庭内のネットワークに IPv6 を利用できる機能が準備されていないとか、 IPv6 を利用できるセンターアプリケーションが充分ではなく、今後の開発が待たれる状況である。 図 4-5 IPv6 への対応状況 −289 − 第4章 第3節 生活における今後の取組み 3.2 端末機器 家庭内で接続される端末には以下のような機器が考えられる。 種 類 対 象 概 要 (1)メータ 遠隔からの自動検針で、検針の省力化や迅速化、精度の向上を図 ガス、電気、水道、灯油、 るだけでなく、検針の推移を自動的に判断し、エネルギー効率の 気温、日照、地震計、自動 向上、上手な利用方法の提案、生活者の健康状況の把握、広域的 車 な経済動向把握などが可能となる。 (2)センサ 人体放射熱線、戸締り、振 動、火災、浸水、IC チップ、 車庫、金庫、雨漏り、地震、 家屋倒壊 必要なセキュリティを確保し、安全で快適な社会作りのために活 用する。 災害の詳細な情報を迅速に把握することで、適切な対策が可能と なり、災害の拡大を防止する。 テレビ、VTR、冷蔵庫、電 子 レ ン ジ、 洗 濯 機、 掃 除 機、照明器具、エアコン 冷蔵庫では収容物の管理をしたり、適切な利用方法を支援したり、 新しい利用情報をネットワークから提供する。収容物や利用傾向 と販売店情報から経済的なお買い物情報を提供する。 テレビや VTR では今後増加するデジタル放送だけでなく、ブロー ドバンドを利用したオンデマンド情報を収集したり、編集したり する。 (4)電力機器 エアコン、コ・ジェネ、ボ イラー 機器の遠隔監視を行うことで、適切な利用支援、故障時の速やか な通報、対処方法の通知、機器のバージョンアップの遠隔対応、 消耗品管理等を行う。 ユーザは経済的で快適な利用ができる。 (5)健康器具 血 圧、 体 温、 脈 拍、 カ ロ リー、歩数計、自転車 利用者の負担が少なく、同時に的確な判断ができる健康管理、ダ イエット管理などをおこなう。さらにこれらの情報を元に家庭電 器器具と連携し、食事支援や生活支援を行う。 (6)情報端末 パ ソ コ ン、 セ ッ ト ト ッ プ ボックス(画面表示)、ゲー ム機など 印刷出力機器、携帯電話との情報交換の機能も必要となる。例を 図 4-6 に示す (3)家庭電器 器具 図 4-6 ㈱東芝 HP より 情報端末の例 http://feminity.toshiba.co.jp/feminity/series/terminal/index.html −290 − 第3編 第4章 e-Japan 戦略Ⅱの進展と生活への影響 3.3 情報分電盤 e-Japan 戦略Ⅱでは家庭内の情報を集約する装置として情報分電盤を挙げている。この装置には端末の 管理、外部との情報交換など様々な機能が要求される。 (1) 要求される機能 機 能 概 要 (A)端末の管理 接続されている端末を管理し、IP アドレスの集約、端末の設定条件 の設定等を行う。 端末の接続や切断、電源の投入状況なども管理する。 (B)データの集約 端末からのデータを集配信、蓄積する。集配信のスケジュール管理や 異常動作やデータの正常性の確認も行う。 (C)外部のネットワーク との通信 センターへのデータの送信、通信のセキュリティ確認などを行う。 (D)安全、健康、エコロ ジー等の自立的管理 集約されたデータから家庭内の異常を検出し、警告音を発生したり、 センター異常警報を送出したりする。また、機器の異常動作を判断 し、強制的に運転を停止したり、動作させたりする。 省エネルギープログラムに基づき、機器の運転状態の調整を行う。 (2) 構成 情報分電盤は以下の機能のシステムで構成されている。 機 能 概 要 (A)ルータ機能 データの転送、端末の管理、セキュリティの確立等、ネットワーク全 般の管理を実施する。 (B)サーバ機能 データの蓄積、情報の分析、スケジュールの管理、表示情報の編集等 の端末制御機能を有する。 (C)データ表示機能 専用の表示装置に家庭内情報を表示する場合と、家庭のテレビ画面を 利用し、通常の放送画面と家庭内情報を必要により切り替えたり、重 ね合わせたりして表示することも考えられる。 (3) 操作 家庭内情報として様々なものが考えられるが、多くの利用者が容易に利用できる形態にする必要 がある。 (A) リモコンキー (B) キーボード (C) タッチパネルディスプレイ (D) 音声入力 (4) ソフトウェア 家庭用の端末は日々進歩するため、情報分電盤のソフトウェアは、その技術進歩に追随できるよ うな機能が求められる。また、ソフトウェアの変更(追加・更新等)が利用者の負担とならない事 も重要である。 −291 − 第4章 第3節 生活における今後の取組み 3.4 コンテンツ 「生活」の中で考えられる情報を整理し、その利用方法と、得られる効果を検討する。 (1) 家庭内の情報 (A) セキュリティ管理 戸締り、電気の切り忘れ防止、お出かけ確認 電気、ガス、水道の利用状況、エコロジー支援 貴重品管理 (B) エネルギー使用管理 ガス、電気、水道の遠隔検針システムはそれぞれ個別のシステムとして扱われてきたが、今後 は総合的な管理が必要である。 (C) 健康管理 利用者の家庭内での生活状況の把握、脈拍、血圧、体温等の健康データの収集、蓄積、分析に より日々の健康管理を実施する。 (D) 食品管理 食品の在庫管理と、不足品自動発注、利用期限の管理など上手な利用方法の支援等を行なう。 (2) 情報受信 情報分電盤を利用した情報には、以下のような生活の利便性の向上、豊かな感動の提供につなが る以下の項目が想定される。 (A) ごみ収集管理 (B) 防災情報受信 (C) 電子新聞受信 (D) 地域回覧板 (E) カルチャー情報 (F) サークル情報 (G) 健康指導 (3) 情報発信 安心を見つめるために家庭内から発信される情報として以下のような情報が考えられる。 (A) 電気、ガス、水道のメータ情報 生活資源の利用状況を把握することで生活の「元気」の度合いを推測することが出来る。 使用量の遠隔監視ができることで、供給事業者のより効率的な事業運営が可能となる。 (B) 家庭内セキュリティ情報 (C) 健康情報 (D) 在庫管理情報 ( ガス、灯油、米、酒 ) (E) 設備管理 ( コ・ジェネ , エアコン ) (F) 自動車管理 ( 盗難、いたずら、走行状況、異常発熱、水漏れ、油漏れ、異音、排気ガス ) −292 − 第3編 第4章 第4節 e-Japan 戦略Ⅱの進展と生活への影響 期待される効果 従来様々な分野で個別に開発されていたシステムを、関連する企業や団体で総合的に開発することで、 開発コストの削減や、機能の統合が行われ、より高度で実用的なシステムとして発展することが考えられ る。従来のシステムでは家庭内の情報はほとんどデータを集約するセンターへ伝送されていたが、家庭内 の情報分電盤でデータの集約、蓄積、分析を行うことで、自立的なメッセージを表示したり、家庭内の機 器を制御したりすることが可能となる。 これにより、不必要な情報の転送を減らし、緊急時の速やかな対応や、より正確な判断が可能となる。 しかし、家庭内での情報が多くなることや、家庭によって接続される機器が異なることなどから、全て の情報を正確に効率的に判断するアプリケーションは複雑で高度なものとなる可能性がある。 4.1 安心の提供 従来のシステムでも実施されてきたサービスも、総合的な管理を行うことで、より正確で便利なシステ ムを実現できる。 家庭内では従来から設置されてきた緊急通報装置や熱線センサだけでなく、家庭電気器具の利用状況や ガス・水道・電気の利用状況などから総合的に判断し、緊急度合いや健康度合いを推測することも可能と なり、より快適で安全なサービスが可能となる。 医療情報システムとの組み合わせにより、生活指導や生活環境の管理も可能となり、より健康的で安全 な生活が可能となる。 食品トレーサビリティシステムの導入より、食品の安全性が増すだけでなく、食品の流通状況を常に把 握し、効率的で経済的な生産や配送管理が可能になる。 4.2 便利さの追求 家庭内の食品や生活資材の管理を総合的に行うことで、食品の適切な在庫や有効な利用が可能となる。 必要な物品のリストを出したり、自動的な商品発注も可能となり、生活の余裕を増すことが可能となる。 家庭内の無駄を少なくすることで、経済的な買い物が出来るだけでなく、いつも新鮮で安全な食品を食 卓に並べることが出来るようになる。必要な生活資材の配送だけでなく、自宅からの荷物の集荷依頼やタ クシーの配車依頼も自宅から簡単な操作で正確に出来るようになる。 4.3 豊かな生活の提供 ブロードバンドの利用により、従来は VTR、CD、DVD のようなメディアを使って提供されていた情報 もオンライン、オンデマンドによる情報の入手が可能になり、どこにいても最新の情報を得られるように なる。 ブロードバンドによる双方向通信による、遠隔学習・サークル活動などへの参加も容易となる。 従来地域による情報格差が問題となっていた、学術・文化の格差も大幅に解消されることとなる。 −293 − 第4章 第4節 期待される効果 4.4 経済支援 日常の生活用品の宅配や様々な情報のブロードバンドによる提供により、無駄な外出の必要がなくな り、交通費の削減が可能となる。家庭内でのエネルギー消費も不在時の電気やガスの停止、屋内、屋外の 温度の管理など様々な器具を効率的な利用の管理を行うことにより、エネルギーの削減をすることも可能 となる。 −294 − 第3編 第4章 第5節 e-Japan 戦略Ⅱの進展と生活への影響 今後の検討課題 5.1 現行システムの移行 e-Japan Ⅱに向けて社会が進展していく中で、従来から実施されていたシステムを経済的、効率的に新 たなシステムに移行する必要がある。 (1) 導入時の問題点 家庭内の情報端末には数多くの機器が考えられているが、統合化した導入を行おうとしても既存 の機器を利用しながら、新たな機器を接続していくこととなる。 導入に当たっては、以前導入している機器との接続や今後導入される機器との整合を考慮してい かなくては、充分な機能が果たせないばかりか、相互に正常な動作を阻害しかねないことにもなり かねない。 また、ハード上の接続だけでなく、家庭内に設置される情報分電盤のソフトウェアで様々なデー タの集約や分析、伝送などを行う必要があるが、端末の接続状況とソフトウェアの機能を整合しな いと不自然な動作をすることとなる。 正常なデータが目的とするセンターに伝送されなかったり、異常な警報表示を発生したりする と、社会の混乱を発生することにもなりかねず、従来の装置では考えられなかった問題が発生す る。 (2) 電話網の変化に対する問題点 インターネットの利用は従来からのダイヤルアップ回線が減少し、ブロードバンド常時接続が急 速に増加しておりネットワークの変化に対応する必要がある。 (A) 端末機器の変更 ユーザの利用する機器が単純な電話機から、データ通信機器や FAX のような情報端末へ変わ ると、家庭内で端末や電話配線の接続設置場所が変わり、多くの混乱が生じている。これは家庭 内だけでは対応できず、専門の工事業者へ対応を依頼する場合も少なくない。 (B) 端末の設定項目の変更 電話回線からの変更に対応できない端末機や、通信回線の変更によって端末機の設定を変更し なければならない場合もある。 一般のユーザでは容易に対応できず、対処に戸惑ったり、使えなくなったままパソコンが放置 されたりしている現状も工事会社の担当者から報告されている。 (C) 従来の回線の存続 現在でもオフトーク通信、共同電話、ピンク電話等の特殊な電話が継続して使用されている。 新たなサービスを幅広く提供しようとする場合、これら既存サービスの継続ができなくなるこ とが問題となる場合がある。 −295 − 第4章 第5節 今後の検討課題 5.2 アプリケーションの拡充 e-Japan Ⅱでは様々な端末を機能的に接続し様々な応用が提案されているが、それらを満足させるアプ リケーションの開発が重要となる。 5.3 メンテナンスの充実 家庭内の機器は全てが同一に設置されるわけでなく、時代の進展とともに様々な変化が行われる。その 時々の機器を効率よく利用するためには、端末やネットワークを常にメンテナンスしていかければ有効な 利用が不可能となる。 5.4 デジタル・ディバイドの解消 e-Japan Ⅱの基本理念である地理的・身体的制約にとらわれずに安心して暮らし、利便性のみならず知 的感動を享受できる「元気・安心・感動・便利」社会へ向けて、デジタル・ディバイドの解消は今後とも 課題と言えよう。 −296 − 第3編 第4章 第6節 e-Japan 戦略Ⅱの進展と生活への影響 終わりに 従来様々な提案がなされてきた家庭向け情報システムであるが、通信回線や端末の費用が高価であった り、機能が不十分であったりと顧客を満足させることができず大きく普及には至らなかった。 しかしブロードバンドの普及とともに、常時接続かつ高速のデジタル回線が経済的に利用可能となり、 これを利用した新しいサービスと機器の開発が可能となってきた。 今後は様々なサービスの提供が考えられるが、それぞれのサービスで個別の機器を開発し導入すること は機器の製造事業者のロスが大きいだけでなく、家庭内の機器や、操作、ネットワークの煩雑さを招き、 さらには動作の安定性や経済性にも問題を発生することになる。 今後、様々な事業者で相互に情報提供を行い、規格の標準化やシステムの統合を図ることが重要であ る。多くのユーザに対し現実的な生活にマッチした実用的なシステムが実現していくことが望まれる。 −297 − 第3編 ユビキタス社会における 重要課題への取組み 第5章 モバイル端末のブロードバンド化による 利用形態の進展 第3編 第5章 第5章 モバイル端末のブロードバンド化による利用形態の進展 モバイル端末のブロードバンド化による利用形態の進展 近年、通信方式の多様化や急速な高速化により、接続技術は大きく進歩してきている。このような状況 の中で、今後、大きな影響を与えるのが通信事業者から提供されるアクセスポイント、コンテンツといっ たサービスの充実と、これを利用する携帯電話をはじめとしたモバイル端末の高性能化である。 これらの要素が密接に関連して、ユビキタス・ブロードバンド社会における新しい利用形態が進展して いくものと考えられる。 本章では、「モバイル端末」、「接続技術」、「サービスの現状」、「利用事例」といった観点から現在の状 況を把握した後、利用形態の進展とそこに潜む課題について考察し、今後の動向から第二種事業者として 取り組める新たなビジネスの可能性を探ることとする。 第1節 モバイル端末の動向 本節では、モバイル端末として一般的に普及している携帯電話、PDA、ノート PC について、市場動向 や新たに登場した機能・利用形態といった観点から、現在の状態をまとめる。 1.1 携帯電話の動向 (1) 市場動向 新規購入需要が前年同期よりやや拡大したことと、カメラ付きハイエンド機(メガピクセル携 帯)の登場により買い換えが促進(買換え意向、501i、502i、503i では 60% 以上)されたこと により、2003 年第 1 四半期(1-3 月期)の日本における携帯電話販売台数は対前年同期比 33.7% 増の 1,190 万台に達し、2002 年第 4 四半期に続いて 2 四半期連続で前年同期に対してプラスとなっ ている。現在、販売台数が拡大しているカメラ付携帯電話の販売総数における比率は、2003 年第 1 四半期には 74.5% に達しており、ベンダー別販売台数は前年に比べ表 5-1 の通り飛躍的に伸びて いる。 −301 − 第5章 第1節 モバイル端末の動向 表 5-1 カメラ付携帯電話端末の対エンドユーザー販売台数 2003ᐕ╙1྾ඨᦼ 2002ᐕ╙1྾ඨᦼ 䊔䊮䉻䊷 ⽼ᄁบᢙ(ජบ) 䉲䉢䉝䋨%䋩 ⽼ᄁบᢙ(ජบ) 䉲䉢䉝䋨%䋩 ኻ೨ᐕหᦼ ᚑ㐳₸䋨%䋩 䋭 NEC 2,390.2 27.0 0.0 0.0 䊌䊅䉸䊆䉾䉪 1,214.3 13.7 841.9 59.6 44.2 䉲䊞䊷䊒 1,158.2 13.1 14.4 1.0 7,943.0 ᧲⦼ 1,110.2 12.5 53.4 3.8 1,979.0 ਃᵗ㔚ᯏ(ᵈ䋩 1,099.8 12.4 378.6 26.8 190.5 䈠䈱ઁ 1,894.8 21.3 124.6 8.8 1,420.7 ว⸘ 8,867.5 100.0 1,412.9 100.0 527.6 注:三洋マルチメディア鳥取を含む 出典:ガートナー データクエスト(2003 年 6 月) (2) 新機能 近年、多機能化の進んでいる携帯電話では、今後の利用形態の一層の多様化を促進するであろう 新機能を搭載したモデルが登場している。以下に、その機能について概要を説明する。 ① 2 次元バーコード・リーダー NTT ドコモの主力機種である 505i シリーズで、SH505i(シャープ製)と F505i( 富士通製 ) の 2 機種に搭載されている接写機能により JAN コード /QR コードを読み取ることができる。 図 5-1 JAN コード 図 5-2 QR コード JAN コード(Japan Article Number)とは、JIS(JIS-X-0501)により規格化されたバーコー ドで、商店に流通しているほとんどの商品にマーキングされている。コンビニエンスストア を中心に広く利用されている POS システムで活用されており、アメリカ / カナダの UPC、ヨー ロッパの EAN と互換性があるため、全世界で利用できる共通コードである。 また、QR(Quick Response)コードとは、1994 年に日本のデンソーによって開発され たマトリクス型 2 次元コードで、数字、英数字、漢字、バイナリのデータを扱うことができ、 最大で数字なら 7,089 文字、英数字なら 4,296 文字、漢字なら 1,817 文字を表すことが可能 である。 ② 指紋認証 指紋認証は、バイオメトリクス認証の中で最も多くのシステムで利用されている認証方法 であるが、携帯電話のセキュリティ機能として搭載するのは、NTT ドコモの主力機種である 505i シリーズの F505i(富士通製)がはじめてとなる。この携帯電話には、指を当てて認証 −302 − 第3編 第5章 モバイル端末のブロードバンド化による利用形態の進展 を行うエリア型の指紋センサーが使用されているが、これ以外にも、指でなぞるスイープ型 センサーやローラーを指で転がす中空ロールヘッド方式のセンサーがモバイル向けに開発さ れており、今後モバイル端末のセキュリティ機能として普及が期待される。 (3) 新たな利用形態 上記で述べた新機能の搭載等による携帯電話の多機能化に伴い、以下の利用形態が登場もしくは 予定されている。 ① 通信販売 携帯電話専用のバーコード読取機や接写機能を持つカメラ付携帯電話で、2 次元バーコー ドを取り込み、商品やサービスの購入を行う。 ② 2 次元バーコード認証 「2 次元バーコード 」 を携帯電話に取得し、入場や発券時にそのバーコードを液晶画面に表 示して専用の読取装置で認証することにより、チケットとして利用する。 ③ クレジットカード決済 携帯電話で赤外線通信による実際の店舗でのクレジットカード決済実現に向けて、現在、 NTT ドコモや KDDI でシステムの実証実験を行っている。 1.2 ノート PC の動向 (1) 市場動向 ① 概況 企業に於けるパソコンの普及率は 2002 年「1 人 1 台以上」が 6 割に達し、従業員 5,000 人以上の企業では 8 割を超えた。また、一般消費者においては、メーカによる低価格化の努 力は進むものの、まだ割高感がありパソコン全体の出荷台数は前年微増の状態、その中でも 「ノート型」は利用率、購買意向ともに全体の 5 割を占めモバイル PC 市場は微増ながらも確 実に伸びている。 図 5-3 ノート PC /モバイル PC 国内出荷実績と予測 䋨ਁบ䋩 800 623 582 551 579 600 478 䊉䊷䊃PC 357 400 䊝䊋䉟䊦PC 255 302 515 471 434 459 108 111 117 120 404 200 0 197 58 236 66 285 72 74 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 䋨੍᷹䋩 出典:JEITA 自主統計(予測は推定) −303 − 第5章 第1節 モバイル端末の動向 ② 今後の市場ニーズの推測 2003 年…無線 LAN 高速化、ワイヤレス通信に対するセキュリティニーズ拡大、軽量化 2004 年…据え置きとモバイルの兼用化、堅牢型 PC の市場拡大 2005 年…ワイヤレスインフラの完成、セキュリティの多様化 (2) 新機能 新「CPU」と、ここ 1 〜 2 年で搭載が進みそうな技術として「燃料電池」と「水冷技術」に着眼 した。 ① CPU 米 Intel 社は今春 PentiumM を含むノート PC 向け技術「Centrino」を発表し、それに対 応したノート PC が一斉に登場した。「Centrino」は PentiumM と同 CPU 向けチップセット 「855」、無線 LAN 機能を持つ MiniPCI カード「PRO/Wireless2100」の三つを総称するブラ ンドであり、現在は比較的大型の製品が主流だが、一部では携帯に適した軽量薄型の製品も 出つつある。 ② 燃料電池 燃料電池は水素やメタノールから化学的に電気を取り出す装置で、電池というより小型の 発電機に近い。エネルギー密度はリチウムイオンの 10 倍といわれ、長時間駆動が可能とな る。(50cc のカートリッジ(燃料)で約 5 時間駆動する) ③ 水冷技術 水冷技術は、CPU の高速化に伴う、冷却ファンの「騒音問題」を解決する切り札として期 待されている。水冷ファンシステムはポンプで水を循環させることで複数の熱源を移動集約 し、効果的に放熱できる。 (3) 新たな利用形態 今後「水冷技術」、「燃料電池」等の技術の普及により、モバイル PC の高性能・小型軽量・長時 間駆動が促進され、無線の常時接続や長時間の動画視聴も可能となる。このため、無線 LAN での ブロードバンドモバイル接続により、以下のような新たなノート PC の利用方法が予想される。 ① E メール添付ファイル開封 携帯電話や PDA 或いはモバイル PC においても 64Kbps 以下の速度では困難であった、E メールにおける MS オフィス系アプリケーション等の添付ファイルの受信開封が容易となる。 活用シーンとしては駅、空港など長時間移動の待ち時間を利用したデータの送受信等が予 測される。 ② モバイル PC「TV 会議」 携帯電話との差別化としては、音声の IP 化(VoIP)により「音声+画像」だけでなく、 「音 声+データ(MS オフィス系アプリケーション等)」によるコミュニケーションが可能となる。 GW サーバーにより多地点やアプリケーション(エクセルファィル等)を複数で共用した 協働作業を行う。 ③ 動画のオンデマンド視聴 公衆無線 LAN アクセスポイントよりオンデマンド動画コンテンツへアクセスしオンデマン ドで動画の視聴を行う。 −304 − 第3編 第5章 モバイル端末のブロードバンド化による利用形態の進展 1.3 PDA の動向 (1) PDA の定義 携帯電話の機能が豊富になったこと、ノート PC が小型化したことなどにより、PDA の定義その ものが難しくなっているが、ここは以下のように定義する。 < Personal Digital(Data)Assistants > 携帯性を重視した個人用の情報端末。一般的には手のひらに収まるサイズの電子機器で、液晶 表示、ペン入力、外部データ利用などの機能を備えており、バッテリ(電池)で駆動するもの。 (2) 市場動向 シャープが 1993 年に「ザウルス」シリーズを発売して以来、国内市場は拡大を続けてきたが、 近年、市場は成熟期を迎えている。 図 5-4 PDA の市場規模推移 䋨⊖ਁ䋩 100,000 (บ䋩 1,500,000 80,000 1,000,000 60,000 40,000 500,000 20,000 0 '00/03 '01/03 '02/03 '03/03 0 บᢙ䋨บ䋩 744,000 1,342,100 1,373,200 1,364,500 ㊄㗵(⊖ਁ䋩 43,251 52,694 33,483 35,885 出典:国内 PDA 市場に関する調査結果(株式会社 矢野経済研究所)02 年 10 月 http://www.yanoresearch.jp/pdf/press/021008.pdf 2002 年のメーカーシェアは、以下の通りである。 図 5-5 㪈㪏㪅㪉 PDA メーカ別シェア状況 㪉㪈㪅㪏 㪈㪇㪅㪊 㪉㪇㪅㪊 㪈㪉㪅㪍 䉸䊆䊷 䉲䊞䊷䊒 䉦䉲䉥 㪥㪫㪫䊄䉮䊝 ᧲⦼ 䈠䈱ઁ 㪈㪍㪅㪏 出典:日経産業新聞(点検シェア攻防本社 100 品目調査) 03/08/05 −305 − 第5章 第1節 モバイル端末の動向 (3) 新たな利用形態 PDA の発売当初は、他の機器との連携は考慮されておらず、スタンドアローンであったが、PC の普及に伴い、PC との連携機能を追加し、さらには、無線機能を付加し、「ネットワーク機器」と して変遷を遂げている。 機能としては、相変わらず、個人のスケジュール管理がメインだが、個人向けとして音楽が聴け るもの、デジタル画像に対応しているものなどがでている。また、法人需要を掘り起こす動きも多 少はでてきている。 たとえば、バイク便大手のソクハイ(東京・品川、木村章夫社長)は配達員に携帯情報端末 (PDA)を配備し、顧客の受領サインなどを直接本部に送信するシステムを稼働させ、客からの問 い合わせなどの迅速化を狙っている。 また、シャープは ERP(基幹統合業務)最大手のドイツ SAP 社と提携し、同社の PDA「ザウルス」 と SAP の ERP ソフトを組み合わせたシステムを企業向けに提案している。担当者が外出先からデー タベースにつなぎ、顧客情報や財務、物流といった情報をいつでも閲覧できるようにすることをメ リットとして示し、法人需要の掘り起こしを狙っている。 図 5-6 '00/03 '01/03 需要先別シェア推移(数量ベース [0]) 25 75 83 17 '02/03 20 80 '03/03(੍䋩 20 80 0% 20 % 40 % 60 % 出典:国内 PDA 市場に関する調査結果(株式会社 ᴺੱ ੱ 80 % 100 % 矢野経済研究所)02 年 10 月 PDA の市場拡大には法人需要の掘り起こしが欠かせない。現在は、法人需要は 2 割程度だが、法 人需要を掘り起こすことで、法人需要そのものだけでなく、仕事で利用したユーザの個人利用が増 えることも見込まれる。しかし、現在のところ、法人需要の掘り起こしは苦戦している状態である と言える。 −306 − 第3編 第5章 第2節 モバイル端末のブロードバンド化による利用形態の進展 接続技術 現在、モバイル環境における通信技術は、利用シーンによって様々な方式が利用されている。本節で は、表 5-2 に示すように「通信の範囲」という観点からそれぞれのしくみや特徴を見ていくこととする。 表 5-2 通信技術の利用用途 ᛛⴚ ↪↪ㅜ ⒖േㅢାᛛⴚ ៤Ꮺ㔚䉇PHS䈭䈬㆙〒㔌䉁䈢䈲ᐢၞ䈱ㅢା ή✢䌌䌁䌎ᛛⴚ 䉥䊐䉞䉴䈱᭴ౝ䉇䊖䉾䊃䉴䊘䉾䊃䈭䈬․ቯ䈱䉣䊥䉝䈪䈱ㅢା ㄭ〒㔌ή✢ㅢାᛛⴚ PC䈱ㄝⵝ⟎㑆䈭䈬䈗䈒㒢䉌䉏䈢▸࿐䈪䈱ㅢା 2.1 移動体通信技術 移動体通信はノートパソコン等の携帯機器を公衆電話や携帯電話などに繋げて通信を行うものから電話 間通信までを指しており、携帯電話が登場した 1970 年代から近年にかけて様々な移動体通信技術が登場 している。 (1) 携帯電話 ① 第 1 世代技術(1G) 1979 年に日本で自動車電話サービスを開始。通信技術はアナログ方式を採用していた。 ② 第 2 世代技術(2G) 1990 年代前半にサービス開始。通信技術はデジタル方式を採用している。デジタル方式 には更に以下の通信方式があり、各国によって採用技術が異なる。 表 5-3 ฬ⒓ PDC GSM ർ☨TDMA cdma 第 2 世代における移動体通信技術 ⷐ ᣣᧄ䈪䉌䉏䈢䊂䉞䉳䉺䊦៤Ꮺ㔚ⷙᩰ 䊣䊷䊨䉾䊌䈪ᮡḰൻ䈘䉏䈢䊂䉞䉳䉺䊦៤Ꮺ㔚ⷙᩰ ᤨ㑆䉕৻ቯ䈱䉴䊨䉾䊃䈮ಽഀ䈚䇮ഀᒰ䈩䉎ㅢାᣇᑼ ⶄᢙ䈱䊡䊷䉱䈏ห৻ᵄᢙ䉕↪䈜䉎ὑ䈱ᛛⴚ ណ↪࿖ ᣣᧄ ᰷Ꮊ䇮ർ☨䇮䉝䉳䉝╬⚂170䊱࿖ ർ☨䇮ධ☨╬⚂50䊱࿖ ർ☨䇮㖧࿖䇮㚅᷼䇮ᣣᧄ╬⚂30䊱࿖ ③ 第 3 世代技術(3G) 2001 年 10 月 1 日に、NTT ドコモが世界に先駆けて W-CDMA 方式の FOMA サービスを開 始。ITU により定められた IMT-2000 規格に準拠したデジタル方式に準拠。3G では最初から 国際ローミングを念頭に置いた為、世界各国の規格の統一化が図られたが、各国から提出さ れた案を 1 つに絞りきることが出来ず、結局 5 つの方式が標準として ITU より勧告された。 表 5-4 第 3 世代における移動体通信技術 ⷙᩰฬ⒓ IMT-2000 CDMA Direct Spread IMT-2000 CDMA Multi-Carrier IMT-2000 CDMA Multi-TDD IMT-2000 Single Carrier IMT-2000 FDMA/TDMA ⷐ ㅢ⒓W-CDMA㩿ᣣᧄ䇮䊣䊷䊨䉾䊌䈱ឭ᩺䈏䊔䊷䉴㪀 ㅢ⒓cdma2000㩿ർ☨䈱ឭ᩺䈏䊔䊷䉴㪀 ㅢ⒓TD-SCDMA㩿ਛ࿖䈱ឭ᩺䈏䊔䊷䉴㪀 ർ☨TDMAᣇᑼ䈏䊔䊷䉴 䊣䊷䊨䉾䊌䈱䊂䉞䉳䉺䊦䊶䉮䊷䊄䊧䉴ᣇᑼ㩿DECT㪀 −307 − 第5章 第2節 接続技術 ④ 第 4 世代技術(4G) 現在、総務省の情報通信審議会の下に、「新世代モバイル委員会」を設け、そこで「第 4 世 代移動通信システム」を検討中。2010 年の実現を目処に、高速性等の技術開発を進めてゆ く予定である。 (2) PHS(Personal Handy-phone System) ① 利用技術 家庭用のコードレスホンの受話器を屋外でも使えるようにする、という発想で開発され た簡易型のデジタル携帯電話であり、1995 年よりサービスを開始。PHS は音声を 32kbps ADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation)という方式を使って、デジタルデー タに変換している為、デジタル携帯電話(PDC)に比べ音質の面で優れている。 一方、携帯電話と比べると送受信する電波の特性上、電波が狭い範囲にしか届かない為、 多数のアンテナを設置する必要がある。また、高速移動中での使用は基地局の切り替えが必 要となり、通話が途切れる現象が発生する。これに対応するため、1999 年にはハンドオー バーの短縮化等により高速移動中の切断を少なくした PHS 端末も登場している。 ② 技術動向 PHS サービス最大手である DDI ポケットは、2001 年 6 月、PHS 回線を利用したパケット 方式の新しいデータ通信サービス「AirH"」を開始した。基本料金のみでの常時接続が可能な ことから、他社の同様なサービスとともにビジネスにおけるモバイル端末のリモートアクセ ス手段として利用が進んでいる。また、現在では、フレッツ ISDN やケーブルテレビ等の常時 接続サービスの代替手段としても利用されており、手軽に利用できる広範囲な常時接続サー ビスとして期待されている。 最後に、現在までの携帯電話および PHS の世代による通信速度の変化をまとめると図 5-7 となる。 図 5-7 携帯電話および PHS の通信速度の変化 㪈㪇㪤㪹㫇㫊 㪚㪛㪤㪘㪉㪇㪇㪇㩿䍨䍽䍗䍍䍢㪀 䇭䇭㪉㪅㪋㪤㪹㫇㫊 䋺៤Ꮺ㔚䋨䋲䌇䋩 䋺៤Ꮺ㔚䋨䋳䌇䋩 㪈㪤㪹㫇㫊 䋺䌐䌈䌓 㪮㪄㪚㪛㪤㪘㩿䍨䍽䍗䍍䍢㪀 㪊㪏㪋㪢㪹㫇㫊 㪚㪛㪤㪘㪉㪇㪇㪇㩿䍨䍽䍗䍍䍢㪀 䇭 㪧㪟㪪 㪈㪉㪏㪢㪹㫇㫊 䇭䇭䇭䇭㪈㪋㪋㪢㪹㫇㫊 㪧㪟㪪 㪍㪋㪢㪹㫇㫊 㪈㪇㪇㪢㪹㫇㫊 㪈㪇㪢㪹㫇㫊 㪧㪟㪪 㪺㪻㫄㪸㪦㫅㪼㩿䍨䍽䍗䍍䍢㪀 㪧㪛㪚㩿䍨䍽䍗䍍䍢㪀 㪊㪉㪢㪹㫇㫊 㪺㪻㫄㪸㪦㫅㪼 㩿࿁✢឵㪆䍨䍽䍗䍍䍢㪀 㪍㪋㪢㪹㫇㫊 㪉㪏㪅㪏㪢㪹㫇㫊 㪈㪋㪅㪋㪢㪹㫇㫊 㪧㪛㪚㩿䍨䍽䍗䍍䍢㪀 㪧㪛㪚㩿࿁✢឵㪀 㪧㪟㪪 䋼䍐䍻䍞䍎䍦䍍䍢ធ⛯䋾 䇭䇭㪐㪅㪍㪢㪹㫇㫊 㪈㪋㪅㪋㪢㪹㫇㫊 㪉㪏㪅㪏㪢㪹㫇㫊 㪧㪛㪚㩿䍨䍽䍗䍍䍢㪀 䋼䍐䍻䍞䍎䍦䍍䍢ធ⛯䋾 㪐㪅㪍㪢㪹㫇㫊 㪈㪐㪐㪌ᐕ 㪈㪐㪐㪍ᐕ 㪈㪐㪐㪎ᐕ 㪈㪐㪐㪏ᐕ 㪈㪐㪐㪐ᐕ −308 − 㪉㪇㪇㪇ᐕ 㪉㪇㪇㪈ᐕ 㪉㪇㪇㪉ᐕ 㪉㪇㪇㪊ᐕ 第3編 第5章 モバイル端末のブロードバンド化による利用形態の進展 2.2 無線 LAN 技術 無線 LAN 通信は、主にオフィスを中心に、個人宅など閉じられた空間におけるネットワーク接続手段 として普及している通信手段ではあるが、電波到達距離が数百メートルと長いこともあり、ビル間通信な どにも利用されている。 (1) 無線 LAN の規格 IEEE802.11:IEEE802(米国電気電子学会の LAN 標準化委員会)内の無線 LAN 関連に関した ワーキンググループで 1990 年 7 月に設置され、有線 LAN と互換性を確保した無線 LAN 関連に関 する様々な規格化を図っており、その中でも無線 LAN 通信仕様として、IEEE802.11a/b/g/n があ る。 表 5-5 ⷙᩰ IEEE802.11a 無線 LAN 通信仕様 ᵄᢙᏪ 5GHzᏪ ᦨᄢㅦᐲ ⺑䈭䈬 54Mbps 1999ᐕ䇮IEEE802.11b䈫หᤨᦼ䈮ቯ䈘䉏䈢䈏䇮ຠ䈱ⷙᩰ ൻ䈏㔍䈚䈇䈖䈫䈎䉌ຠൻ䈏ㆃ䉏䈢䈏䇮2001ᐕએ㒠ടㅦ⊛䈮 ᥉䉕ᆎ䉄䈩䈇䉎㜞ㅦή✢LANⷙᩰ䇯 ૉ䈚䇮࿖ౝⷙᩰ䈪䈲ደౝ↪䈮㒢ቯ䈘䉏䈩䈇䉎 IEEE802.11b 2.4GHzᏪ 11Mbps IEEE802.11a䈫หᤨᦼ䈮ቯ䈘䉏䇮ຠൻ䉅ᣧ䈒䇮ᦨ䉅 ᥉䈚䈩䈇䉎ή✢LANⷙᩰ䇯 ደౝᄖ䉒䈝䇮᭽䇱䈭䉲䊷䊮䈪↪䈘䉏䈩䈇䉎䈏䇮㔚ሶ䊧䊮䉳 䈭䈬ኅ㔚ຠ䈫㔚ᵄᐓᷤ䉕䈖䈚䉇䈜䈇䈖䈫䉇䇮ᵄᏪ䈏⁜䈇 䈖䈫䈎䉌ㄭ㓞䈱䉝䉪䉶䉴䊘䉟䊮䊃䈫䈱ᐓᷤ䉅ฃ䈔䉇䈜䈇䇯 IEEE802.11g 2.4GHzᏪ 54Mbps 2003ᐕ6䈮ቯ䈘䉏䈢IEEE802.11b䈮IEEE802.11a䈱ᄌ ⺞ᣇᑼ䋨OFDM䋩䉕ㅊട䈜䉎䈖䈫䈪㜞ㅦൻ䉕࿑䈦䈢ⷙᩰ䇯 2003ᐕ䈮䉍䊄䊤䊐䊃ቯ䈱Ბ㓏䈎䉌ᣢ䈮ຠൻ䈘䉏䈩䈍䉍䇮 ടㅦ⊛䈮᥉䈏ㅴ䉖䈪䈇䉎䇯 IEEE802.11n 5GHzᏪ 100Mbps 2003ᐕ3䈎䉌ᱜᑼ䈮䊪䊷䉨䊮䉫䉫䊦䊷䊒䈫䈚䈩ⷙᩰቯൻ䉕 ⴕ䈭䈦䈩䈇䉎ᰴઍ䈱ή✢LAN䉕⋡ᜰ䈚䈢ⷙᩰ䇯 ⷙᩰ䈱᧦ઙ䈫䈚䈩䇮䇸ᦨૐ100Mbps䈱䉴䊦䊷䊒䉾䊃䇹䇸ᣢሽ䈱ή ✢LAN(IEEE802.11a/b/g)䈫䈱ਅ឵䇹䇸2005ᐕ䌾2006ᐕ 䈮䈍䈔䉎ຠ᥉䇹䉕ਛᔃ䈮ᬌ⸛䈏ⴕ䉒䉏䈩䈇䉎䇯 (2) 無線 LAN におけるセキュリティ ① 無線 LAN の脆弱性 無線通信の性質上、無関係の第三者の元に通信(電波)が到達することは阻止できず、「外 部からの不正侵入」「通信内容の第三者への漏洩」などの問題が発生することになる。 ② 無線 LAN におけるセキュリティ対策 現在、無線 LAN の脆弱性を解消するために、無線 LAN 製品では次の様なセキュリティ対策 が実施できる仕様となっている。 (a) 外部からの不正侵入対策 従来までは SSID を利用したセキュリティ対策が主流であったが、最近では自動で SSID を検出する機能を備えた OS なども存在し、セキュリティ対策としての意味を失っていると 言える。それに比べ、接続可能な機器の MAC アドレスにより接続可否を行う設定により、 外部からの侵入を防ぐ方法が採用されている。 また、現在、IEEE802.11i として、主に認証とアクセスコントロールに関するセキュリ ティ規格の標準化も進められている。 −309 − 第5章 第2節 接続技術 (b) 通信内容の第三者への漏洩対策 外部からの不正侵入を防いでも、無線通信自身を傍受・解析されれば、情報は漏れてし まう。対策としては無線 LAN における暗号化通信(WEP)が採用されている。しかしなが ら、WEP におけるセキュリティの脆弱性が指摘されており、さらにセキュリティを強化す るための暗号化通信規格として、2002 年末に標準化が完了した WPA や、製品メーカ独自 の暗号化方法を導入していることも多い。 2.3 近距離無線通信技術 近距離無線通信は電波や光を利用して数センチ〜数メートルの近距離でのデータ通信を行うもので、そ のインターフェースは LWI(Local Wireless Interface)とも呼ばれている。これらはモバイル端末同士 または周辺機器との接続に利用されるため、モバイル端末の使い勝手を左右する技術として注目されてい る。 (1) 赤外線通信 赤外線を使ったデータ通信は、その通信規格や標準化団体の総称として IrDA(Infrared Data Association)とも呼ばれている。IrDA の規格は利用用途によって大きく下記の2つに分類され、 通信速度と通信距離は表 5-6 の通りである。 ① IrDA-Data :パソコン、プリンタ、デジタルカメラなどの情報端末間のデータ通信用 ② IrDA-Control :パソコンの入力装置や家電のリモコンなどの機器制御用 表 5-6 䍨䍼䍎䍚䍼䍌䍻(ቯᤨᦼ) IrDA1.0(1994ᐕ) IrDA1.1(1995ᐕ) IrDA1.2(1997ᐕ) IrDA1.3(1998ᐕ) IrDA1.4(1999ᐕ) IrDA の通信速度と通信距離 ㅢାㅦᐲ 2400bps䌾115.2Kbps 4Mbps 4Mbps 4Mbps 16Mbps ㅢା〒㔌 1mએ 1mએ 20cmએ 20cmએ 1m ⠨ 1.0䉕㜞ㅦൻ 1.1䉕⋭㔚ജൻ 1.2䉕㜞ㅦ/⋭㔚ജൻ 1.3䈮ᣂᄌ⺞ᣇᑼ䉕ㅊട IrDA はすでに豊富な実績を持ち技術的にも成熟したネットワーク規格である。さらに、強い指 向性と短い到達距離という特徴が、利用者に対してセキュリティ的な安心感を持たせている。実際 に平成 14 年 2 月には赤外線を使ったクレジット決済を可能にするための仕様「IrFM」(Infrared Financial Messaging)が決定され、KDDI や NTT ドコモが携帯電話を用いたクレジット決済の商 用実験を行っている。 コンパクト、低消費電力、低コストという点で一部の携帯電話には既に標準搭載されており、今 後身近で手軽な近距離無線通信技術として普及が期待される。 (2) ブルートゥース ブルートゥース(Bluetooth)は 2.4GHz 帯の電波を使って、携帯電話やパソコンなど様々な機 器の間で簡単にお互いを認識する等、データのやりとりを可能にする技術である。ブルートゥース の規格は全世界で約 2,500 社が参加する「BluetoothSIG」によって標準化が行われており、ここ から規格適合承認を受けないと製品として販売できないことになっている。 −310 − 第3編 第5章 モバイル端末のブロードバンド化による利用形態の進展 利用する 2.4GHz 帯は免許不要であるが、無線 LAN や電子レンジで大変混雑している周波数帯域 となっている。電波干渉の問題が発生する可能性が大きいため、ごく短時間で次々に周波数を変更 して信号を送信する「周波数ホッピング方式」を採用している。 ブルートゥース機器同士が通信するためには、アプリケーションごとに規定された「Bluetooth プロファイル」の実装が必要となり、さらにユーザが設定する「パスキー」によってセキュリティ を確保する。ブルートゥースの仕様は表 5-7 の通りとなっている。 表 5-7 ブルートゥースの仕様(1.1 版) 㗄⋡ ౝኈ ᵄᢙᏪၞ 2.4GHzᏪ(2.402䌾2.480GHz) ᵄᢙ䊖䉾䊏䊮䉫ᣇᑼ䋨79䈱ᵄᢙᏪၞ䉕1⑽㑆䈮1600࿁䊘䉾䊒䋩 ㅢାㅦᐲ 㕖ኻ⒓䋺ਅ䉍721Kbps/䉍56Kbps䇮ኻ⒓䋺432.6Kbps 㖸ჿㅢା䋺64Kbps ㅢା〒㔌 ⚂10䌭 หᤨធ⛯ᢙ 䊙䉴䉺䊷ᯏེ䋺1บ䇮䉴䊧䊷䊑┵ᧃ䋺ᦨᄢ7บ ブルートゥースは無線 LAN や赤外線通信と比べて伝送速度が低速であること、USB、IEEE1364 などの新たな有線接続規格の普及が進んだことから、1998 年の発表以来なかなか普及の兆しが見 えなかった。しかし、ブルートゥースモジュールは、第 1 世代から第 2 世代への移行期にあり、第 2 世代では省電力化、小型化、低価格化が進んでいる。また、次期 2.0 版の仕様も策定中であり、 2 〜 10Mbps の伝送速度が今後実現される予定である。さらに、WindowsXP でブルートゥースを サポートするようになったことから、今後利用可能なアプリケーションの充実と共に、モバイル PC や携帯電話を中心に本格普及へ向かう可能性がある。 (3)非接触 IC カード 表 5-8 のように IC カードはさまざまな形態のものが利用されているが、利用者が かざす こ とにより比較的少量のデータ通信を行ことができる「近接型」と呼ばれる方式が注目を集めてい る。非接触型 IC カード(近接型)の仕様は表 5-9 のようになっており、現在 3 種類が存在する。JR 東日本の「Suica」、JR 西日本の「ICOCA」、スルッと KANSAI の「PiTaPa」など鉄道各社は非接触 IC 乗車券の導入を積極的に進めており、いずれも TypeC を採用している。 表 5-8 IC䍔䍎䍢䍼 ធ⸅ဳ IC䍔䍎䍢䍼 㕖ធ⸅ဳ IC䍔䍎䍢䍼 IC カードの分類 CPUઃ CPUή ኒ⌕ဳ ㄭធဳ ㄭறဳ 䍭䍐䍖䍹ᵄဳ −311 − ฬ䋺䍛䍭䍎䍢䍔䍎䍢䍼 ฬ䋺IC䍰䍱䍶䍔䍎䍢䍼 ㅢା〒㔌䋺䌾2mm ㅢା〒㔌䋺䌾10cm ㅢା〒㔌䋺䌾70cm ㅢା〒㔌䋺䌾ᢙm 第5章 第2節 接続技術 表 5-9 非接触 IC カード(近接型)の仕様 TypeA TypeB TypeC વㅍᵄᢙ 13.56MHz 13.56MHz 13.56MHz ㅢାㅦᐲ 106Kbps 212Kbps 106Kbps 䌃䌐䌕 䈭䈚 䈅䉍 䈅䉍 ᮡḰൻ ISO/IEC14443 ISO/IEC14443 ᧂ タOS ធ⸅IC䍔䍎䍢䍼OS ធ⸅IC䍔䍎䍢䍼OS 䉸䊆䊷⁛⥄OS 䉕ᡷ⦟ 䉕ᡷ⦟ 䇸FelicaOS䇹 従来 IC カードはビジネスでの利用として社員証や入退室カードを兼ねたデジタル証明書の格納 媒体などセキュリティ対策のツールとして注目されてきた。しかし、非接触 IC カードは IC チップ とアンテナというシンプルな構造のため、カード以外のあらゆる形状への組み込みが可能である。 「近接」という独自の利用方法により、特有のアプリケーションが発展する可能性も秘めている。 −312 − 第3編 第5章 第3節 モバイル端末のブロードバンド化による利用形態の進展 サービスの現状 本節では、モバイル端末でブロードバンド環境が利用できるサービスの現状を調査し、その状況につい て考察する。 3.1 接続サービス (1) 無線 LAN を使った接続 無線 LAN を使った接続ポイントは企業内や家庭内の無線 LAN 普及と共に、屋外でも高速な接続 を望むユーザの為に、既に多くの企業によりサービス展開されている。 企業によっては利用シーンを明確化し展開を図っているところもある。 現在提供されている主要な無線 LAN 接続サービスは、以下の通りである。 表 5-10 主要無線 LAN 接続サービス一覧(2003 年 10 月現在) ડᬺฬ 䉰䊷䊎䉴ฬ ↪ᢱ 䊒䊨䊃䉮䊦 䉝䉪䉶䉴䊘䉟䊮䊃ᢙ ⠨ ડᬺฬ 䉰䊷䊎䉴ฬ ↪ᢱ 䊒䊨䊃䉮䊦 䉝䉪䉶䉴䊘䉟䊮䊃ᢙ ⠨ ડᬺฬ 䉰䊷䊎䉴ฬ ↪ᢱ 䊒䊨䊃䉮䊦 䉝䉪䉶䉴䊘䉟䊮䊃ᢙ ⠨ ડᬺฬ 䉰䊷䊎䉴ฬ ↪ᢱ 䊒䊨䊃䉮䊦 䉝䉪䉶䉴䊘䉟䊮䊃ᢙ ⠨ ડᬺฬ 䉰䊷䊎䉴ฬ ↪ᢱ 䊒䊨䊃䉮䊦 䉝䉪䉶䉴䊘䉟䊮䊃ᢙ ⠨ ડᬺฬ 䉰䊷䊎䉴ฬ ↪ᢱ 䊒䊨䊃䉮䊦 䉝䉪䉶䉴䊘䉟䊮䊃ᢙ ⠨ ડᬺฬ 䉰䊷䊎䉴ฬ ↪ᢱ 䊒䊨䊃䉮䊦 䉝䉪䉶䉴䊘䉟䊮䊃ᢙ ⠨ OCN䋨NTT䉮䊚䊠䊆䉬䊷䉲䊢䊮䉵䋩 䊖䉾䊃䉴䊘䉾䊃 㗵1,400 IEEE802.11a/b ⚂350 䊖䊁䊦䇮㘶㘩ᐫ䇮㔚᳇ᐫ╬䈏ਥ 䉝䉪䉶䉴䊘䉟䊮䊃䈲ㇺᏒㇱ䋨❥⪇ⴝ䋩䈮㓸ਛ䇮㚞䈲䈭䈇 NTT᧲ 䊐䊧䉾䉿䊶䉴䊘䉾䊃 㗵800䋨䊐䊧䉾䉿䉲䊥䊷䉵䊡䊷䉱䈱䉂䋩 IEEE802.11b ᄙᢙ ㇺᏒㇱ䋨❥⪇ⴝ䋩䈮㓸ਛ䇮㚞䈲䈭䈇 KDDI KDDIⴐή✢LAN䉴䊘䉾䊃ታ㛎䉰䊷䊎䉴 ήᢱ䋨ታ㛎䋩 IEEE802.11b 10䉦ᚲ ⓨ᷼䇮䊖䊁䊦 NTT-BP ή✢LANᭉㇱ 㗵1,500 IEEE802.11b 23䉦ᚲ ੩₺✢䇮੩ᵿᕆⴕ✢䇮⋧ᮨේ㋕䈱ਥⷐ㚞 Yahoo! 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BB䊝䊋䉟䊦 ήᢱ䋨⹜㛎䉰䊷䊎䉴䋩䋨㪰㪸㪿㫆㫆㩸㩷㪙㪙䊡䊷䉱䈱䉂䋩 IEEE802.11b ᄙᢙ 㘶㘩䉼䉢䊷䊮ᐫਛᔃ䇭䋨㑐᧲䈏ᄙ䈇䋩 NTT䊄䉮䊝 Mzone 㗵2,000 IEEE802.11b ᄙᢙ䋨㑐᧲䈱䉂䋩 䊄䉮䊝䉲䊢䉾䊒䇮䊖䊁䊦䇮㘶㘩ᐫ䇮㔚᳇ᐫ╬䈏ਥ䇭㚞䈲䈭䈇 JR᧲ᣣᧄ 㚞䈪䈱䉟䊮䉺䊷䊈䉾䊃ធ⛯ታ㛎 ήᢱ䋨ታ㛎䋩 IEEE802.11b 15㚞 㚞᭴ౝ䇭᧲੩㚞䈲ᄙᢙ䉴䊘䉾䊃䈅䉍 −313 − 第5章 第3節 サービスの現状 これらのサービス状況から、次のようなことが考えられる。 ① 接続方法 接続方法は IEEE802.11b での接続がほとんどで、IEEE802.11a は採用企業が少ない。 ② セキュリティ セキュリティにおいては ESS-ID、WEP 等で確保している。サービスによっては、さらに高 度なセキュリティでの接続をオプションとして用意している。また PC の共有設定は、共有不 可になるよう接続側で制御している。 ③ 接続ポイント 「ファーストフード」「喫茶店・カフェ」「ホテルのロビー」「空港の待合室」「公共施設」等 が比較的充実している。本来は「駅」がもっと充実するべきだと思われるが、このあたりは 鉄道会社の方針に依存する。 ④ 接続料金 料金は各社 1,000 円〜 2,000 円以内となっている。多くの企業は、通常のインターネット 接続会員向けの付加サービスとしている。 NTT 東西はフレッツ・サービス会員向けの付加サービスとし、フレッツ・サービスと同様 に ISP は自由に選択できるようになっている。 ⑤ 鉄道との組み合わせ 興味深い展開として鉄道と組み合わせた展開がなされている。 JR では、「のぞみ」停車駅にアクセスポイント(複数キャリア利用可能)を作り、ビジネ ス客の利便性向上を図り、NTT-BP では、首都圏私鉄の主要駅にアクセスポイントを設置し、 通勤電車に乗る前にコンテンツをダウンロードして車内で PDA を使い閲覧するサービスを 行っている。 ⑥ 利用シーン NTT-BP 以外の各社は、利用端末はノート PC で社内または家庭内での利用の延長(全く違 うコンテンツを主にアクセスするとは考えていない)と考え、一般的に座ってアクセスでき る場所(なおかつ利用しやすい場所)に展開している。 NTT-BP のみ上記の様に PDA を想定したサービスを展開している。これは首都圏の特色(通 勤時間が長い、人口が多い、放射状の鉄道)をうまく利用したものである。 ⑦ 使い勝手 全体的には、無線 LAN を使った接続サービスは点のサービスであり(設置された施設内に おいてもフロアが違う場合は利用できない)移動しながらの使用はできず、いかに人が集ま る場所にきめ細かに展開されるかが使い勝手に大きく影響する。 場所そのものも、ゆっくりした雰囲気でサービスを受けられるかどうかも問題である。 (2) 携帯電話での接続 携帯電話各社が第 3 世代携帯電話の最大の特色として高速なデータ通信を打ち出している。各社 とも現状は速度的に無線 LAN に比べ低速であるが、エリアが面であること(広い)、携帯電話で利 用できる等から今後大きな発展が見込まれる。 現在提供されている第 3 世代携帯電話接続サービスは、表 5-11 の通りである。 −314 − 第3編 第5章 表 5-11 ડᬺ NTT䊄䉮䊝 au 䊗䊷䉻䊐䉤䊮 モバイル端末のブロードバンド化による利用形態の進展 携帯電話接続サービス一覧(2003 年 10 月現在) 䉰䊷䊎䉴ฬ FOMA CDMA2000 1x CDMA 1x WIN䇭㶎2 GlobalStandard ਅ䉍ㅦᐲ 384kbps 144kbps 2.4Mbps 384kbps 䉣䊥䉝 ᢱ㊄䋨1䊌䉬䉾䊃䋩䇭㶎1 ో࿖ 䇭䇭䇭䇭䇭0.2 ో࿖ 䇭䇭䇭䇭䇭0.27 㑐᧲䇮ਛㇱ䇮㑐䈎䉌 䇭䇭䇭䇭䇭0.2 䇭㶎3 ో࿖ 䇭䇭䇭䇭䇭0.2 ※1 ※2 パケット割引サービスを未使用時の最高金額 2003 年 11 月 28 日にサービス開始 ※3 パケット割引サービスで、定額制も提供 これらのサービス状況から、次のようなことが考えられる。 ① 接続方法 各社第 3 世代携帯電話の接続形態で提供中。KDDI は CDMA2000 1x のデータ通信専用の技 術仕様で、飛躍的に通信速度を高めた CDMA2000 1x EV-DO 方式により、さらに進んだサー ビス(CDMA 1x WIN)の提供を 2003 年 11 月 28 日より開始した。 ② セキュリティ 携帯電話でのセキュリティによる。 ③ 接続ポイント NTT ドコモ、KDDI は既に全国規模。 ④ 接続料金 パケット料(128 バイト単位)で課金される。パケット割引サービスを利用しても、1 パケッ トあたり 0.01 円。利用料を気にせずに使えるほどの低価格ではない。au が日本ではじめて EV-DO 方式にて、定額パケットサービスを提供。 ⑤ 利用シーン 携帯電話を端末とした利用が主であるため、場所を選ばず利用できる。 (3) MVNO サービス 先述した 2 つの接続サービスは、第一種事業者が提供しているサービスであるが、第二種事業者 が行っている接続サービスも開始されているため、その概要について少し触れておく。 これは、第二種事業者が移動通信事業者(MNO= モバイル・ネットワーク・オペレーター)か らインフラを借り、サービス事業(MVNO= モバイル・バーチャル・ネットワーク・オペレーター) を展開する形となり、課金、ユーザサポート、サービス内容、他のサービスとの連動など各社独自 の商品を開発し、販売することが可能となる。このため、従来サービスの内容拡大と市場競争によ る接続料金の低価格化が見込まれる。 すでに日本通信、京セラコミュニケーションシステム(KCCS)などが、サービスの提供を開始 している。 3.2 アプリケーション・サービス ブロードバンド環境とモバイル環境を生かしたアプリケーション・サービスは、現在、ほとんどないと 言って良い状況である。無線 LAN スポットでユーザに利用されているサービスも、固定のブロードバン ド環境で利用するサービスと変わっていない。接続状況が改善されないと、このようなサービスは提供が −315 − 第5章 第3節 サービスの現状 難しいと思われる。 接続環境に要求されるものは常時接続性(費用も含め)と場所を選ばないことが重要である。 3.3 コンテンツサービス コンテンツサービスに於いても、モバイルを前提としたコンテンツは少ないが、新聞や雑誌等のコンテ ンツ配信が見られる。今後は携帯電話向けオンラインゲームが増えると思われる。 しかし、PC 向けのコンテンツ、一般的携帯電話向けコンテンツの量に比べると圧倒的に少なく、ビジ ネスが成り立たない状況がうかがえる。 ① PDA 利用向けコンテンツ 新聞社より PDA 向けの記事配信が行われている。駅または自宅でダウンロードし屋外(電 車内等)で閲覧する。 書籍のダウンロード配信もある。ブックリーダ等のソフトを PDA にインストール後、デー タをダウンロードして文書を読む形態である。文庫本を読むのと似た形態で PDA を使い、本 を読める。 ② 携帯電話向けゲーム 携帯電話向けゲームは既に多数存在するが、利用者の携帯電話の多くがまだ第二世代であ ることからブロードバンドを前提としたゲームは、まだ無いと言える。今後「1xEV-DO」向 けに本来のブロードバンドを生かした携帯電話のゲームコンテンツが登場する可能性がある。 ③ 携帯電話向け実用コンテンツ au より「EZ ナビウォーク」という歩行者向けナビゲーション・サービスが提供される。常 時接続と GPS、プログラムを組み合わせたサービスで将来性が期待できる。 −316 − 第3編 第5章 第4節 モバイル端末のブロードバンド化による利用形態の進展 利用事例 モバイル端末の中で、携帯電話は性能の向上や新機能の搭載が急速に進んでおり、様々な利用形態が登 場してきている。 本節では、こうした利用形態の中で、これからの進展が見込まれるものについて紹介する。 4.1 通信販売 (1) 概要 関西地方でスーパー・マーケットを展開する阪急キッチンエールでは、生鮮品などのカタログ通 販サービスで携帯電話に外付けバーコード読み取り装置を活用し、大阪市の一部地域でサービスを 提供している。 顧客となる会員は、電話、ファクシミリ、パソコン、携帯電話を使い、カタログ掲載商品を発注 することが可能となっている。携帯での発注はキー操作でも可能だが、月額 200 円の外付けのバー コード読み取り装置を装着し、カタログ誌面に印刷されているマイクロバーコードを読み取ること により、自動的にサイトに接続し、品番や個数を送信してくれるため、操作を簡略化することがで きる。 図 5-8 外付けバーコード読取装置による注文 出典:http://itpro.nikkeibp.co.jp/members/NIT/ITARTICLE/20030730/1/ph2s.gif (2) 利用状況 7,000 人の会員に対して、約 5% にあたる 300 〜 400 人が携帯電話のバーコード読取装置から の注文であり、利用者数は徐々に増えている。また、操作が簡単なためか、他の注文方法と比べて バーコード利用者は顧客単価が 1 〜 2 割高い傾向にある。 (3) 今後の進展 現在は、バーコードを読み取れるカメラ付携帯電話が普及しておらず、「読み取り速度が遅く, 連続した読み取りに向かない」といった課題もあるため、外付けのバーコード読み取り装置を活用 する事例が多い。 しかし、今後、2 次元バーコード・リーダーとしての機能を持ったカメラ付携帯電話の普及に伴 −317 − 第5章 第4節 利用事例 い、同様の利用形態が普及していくと考えられる。 4.2 2 次元バーコード認証 (1) 概要 JAL グループは、2003 年 7 月 31 日より携帯電話を使用した国内線航空券の決済およびチェック インを国内各空港(一部離島を除く)で開始している。 このチェックインシステムの利用方法は、以下の通り。 ① ホームページ、携帯電話、予約センターで予約 ② ホームページまたは携帯電話のサイト上で予約を確認後、携帯電話で「ケータイ決済番号」 と「2 次元バーコード」を取得し、画面を保存 ③ コンビニエンスストアのサークル K かサンクスのレジで「ケータイ決済番号」を入力し、現 金決済 ④ 空港の自動チェックイン・発券機(TCM)に「2 次元バーコード」を読み取らせ、チェック イン済みの航空券を受け取る なお、決済できるコンビニエンスストアについては、今後、対象の拡大を予定している。 図 5-9 携帯電話でのチェックイン 出典:http://www.jal.jp/press/2003/072801/img/Image12.jpg (2) 今後の進展 携帯電話を用いた 2 次元バーコードの認証システムは、コンサートや各種イベント等の限られた 範囲や期間の利用であった。しかし、JAL グループでの事例は、今までに無い大規模な展開であり、 今後、携帯電話での決済方式が採用されれば、さらに普及が見込まれる。 4.3 クレジットカード決済 (1) 概要 KDDI は 2003 年 3 月より、au ブランドの第 3 世代携帯電話を専用の読取装置にかざすだけでク −318 − 第3編 第5章 モバイル端末のブロードバンド化による利用形態の進展 レジットカード決済が完了する新システムの実証実験を始めており、オンラインショップや実店舗 で携帯電話をクレジットカードとして利用する、新たな決済方式の確立を目指している。 図 5-10 UIM と携帯電話への装着 出典:http://itpro.nikkeibp.co.jp/members/NIS/JIREI/20030124/1/zus.gif (2) 決済方法 UIM カードには、クレジットカード番号を記憶した IC チップが組み込まれており、これを携帯 電話に装着し、外付けの赤外線アダプターと接続することで利用が可能となる。支払いの際は、携 帯電話で暗証番号を入力したあと、百貨店や居酒屋など約 400 店に設置された読み取り機に赤外 線でデータを送ることで決済を行う。 図 5-11 決済イメージ 出典:http://www.kddi.com/corporate/news̲release/kako/2002/0930/image/6̲1.gif (3) 今後の進展 NTT ドコモでも同様の実験を開始しており、早ければ来年サービスが開始される見込みである。 −319 − 第5章 第5節 第5節 利用形態の進展と課題 利用形態の進展と課題 本節では、前節までにまとめた現在の状況をもとに、今後の動向と課題について整理し、利用形態の進 展について予測する。 5.1 モバイル端末について (1) 携帯電話 急速な技術進歩により、カメラ付携帯電話をはじめとした様々な機能の搭載が進んでおり、今 後、メディアプレイヤー(音楽や動画といったリッチ・コンテンツの再生)としての機能や財布・ カード・認証(商品購入やカード決済、チケット)といった機能をはじめ、ハードウェア面では日 常生活と密接に結びついたパーソナルゲートウェイとしての利用が実現されつつある。 ただ、現在は、携帯電話でのデータ通信がブロードバンド化されておらず、コンテンツサービス がナローバンドを前提としているため、接続技術やサービス面に課題が残されている。 また、利用形態の進展に伴い、セキュリティ面を強化する必要性がある。このため、従来からの 4 桁の暗証番号による認証に加え、指紋認証等のバイオメトリクス認証が普及すると考えられる。 (2) ノート PC ホットスポット(公衆系の無線 LAN アクセスポイント)や PHS 定額制等により、接続環境と しては整いつつあるが、ノート PC /モバイル PC の市場は微増状態で、米 Intel のモバイル技術 「Centrino」もモバイル PC への注目度は高めたが市場を押し上げる要因には至らなかった。 ノート PC による利用進展の課題としては、コンテンツの充実と合わせて、製品面で価格の問題 や電池の持続時間、サイズ/重量が考えられる。 また、利用形態が進展し個人/ビジネスでの活用度が高まれば携帯電話同様にセキュリティ面の 強化が不可欠であり、バイオメトリクス等による起動時/操作時の本人確認や盗聴対策、盗難/紛 失対策としてのハードディスク保護機能、等の標準化が望まれる。 (3) PDA PDA を「手のひらに収まるサイズの電子機器」と定義するならば、今後、さらにノート PC の軽 量化、小型化は進んでいき、中長期的には PDA とノート PC との差はなくなっていくものと思われ る。ここ数年しばらくは、デジタルカメラや音楽ダウンロードなどの機能を付加していく携帯電話 と、持ち運ぶにはやや重いものの性能の高いノート PC との間で、どういった需要を掘り起こして いくかが課題と言える。 現在、PDA はブロードバンド化を考えた利用というのは想定されていないが、ブロードバンド 化することにより、データのやり取りがスムーズにできるようになれば、携帯電話より画面が大き く、ノート PC よりも軽い PDA は特定分野での法人需要を掘り起こす可能性はある。しかしそれに は、ノート PC の小型化のスピードよりも早く、PDA をブロードバンド化し、かつ、法人利用を促 進するような利用形態を確立するという難しい課題をクリアーしなければならない。 このように、モバイル端末において、ノート PC や PDA は市場への普及という面で停滞気味であり、利 用形態の進展を期待できるものは、今のところ登場していないようである。 しかし、携帯電話については、現在、急速な勢いで多機能化が進み、キャリアのブロードバンド化を前 提としたコンテンツサービスとも密接に関連しながら利用形態の進展が見込まれる。 −320 − 第3編 第5章 モバイル端末のブロードバンド化による利用形態の進展 5.2 接続技術について (1) 移動体通信技術 移動体通信(携帯電話)における進展として、マルチメディア化とユビキタス化が挙げられる。 第 3 世代携帯電話における通信技術は世界の主要な規格を使用しており、世界中で使えるというユ ビキタス化の達成が可能となる。また、従来の PDC 方式では困難であった、TV 電話や動画メール の送受信を、高速大容量を生かして可能とし、マルチメディア化を実現するものとして、2001 年 10 月 1 日に NTT ドコモの FOMA が登場した。 しかしながら、現在は、キャリアの提供する通信方式が世界的に統一されておらず、異なる通信 方式での国際ローミングを行うには、困難な状況である。 (2) 無線 LAN 通信技術 無線 LAN 通信における進展の大きなポイントは「利用目的・用途」だと考えられる。 従来は、個人宅や企業のオフィスなどで従来の有線による配線の不便性を解消する方法として無 線 LAN が導入されていたが、現在ではホットスポットの様な公衆の場の限られた範囲でサービス として提供する場合も増えつつある。しかし、国内においては、携帯電話に携帯端末化の傾向が見 られ、現状では、常にノートパソコンなどの小型パソコン(端末)を持ち歩くユーザの大半がビジ ネスマンであり、一般ユーザではほとんど見受けない。その様な状況においてホットスポットの様 なサービスの提供エリアが拡大しても、実際の利用率が飛躍的に上がるとは考えにくい。 ただ一方では、無線 LAN の通信速度が高速化され、セキュリティも更に強化されていくことか ら、個人宅や企業オフィス内における無線 LAN の導入数は増え続けている。これらのことから、 「無 線 LAN 通信」は、通信速度の高速化やセキュリティ技術の向上をベースに、限定された範囲での 利便性を重視した通信手段として普及し続けるのではないかと考えられる。 (3) 近距離無線技術 近距離無線通信技術としていくつかの技術が既に利用されており、それらは利用者の使い勝手や セキュリティなどに重点をおいてその機能を拡張してきた。今後、携帯電話やノート PC への組み 込みにより、今までになかった利用形態やアプリケーションの登場も期待できるであろう。利用者 に最も近いこれらの近距離無線通信技術の進展もモバイル環境全体の進展に大きく関わってくるも のと考えられる。 このように、ユビキタス・ブロードバンド環境における利用形態を考えた場合、従来以上にさまざまな 機器が対象となり用途も多様化してくる。利用者が使用されている通信技術を意識することなく利用し、 かつシームレスに使い分けていけるかどうかが、モバイル環境の進展の大きなポイントであると考えられ る。それに対応する技術としては、モバイル端末が異なるネットワークへ移動した際に元の IP アドレス を利用できる「モバイル IP 技術」や、さまざまな無線通信方式を一台の装置のソフトウェアを書き換え るだけで対応させる「ソフトウェア無線技術」などがあり、利用者の使い勝手の向上や通信機器のコスト を削減する技術として今後の動向が注目される。 −321 − 第5章 第5節 利用形態の進展と課題 5.3 サービスについて (1) 提供エリア ① 無線 LAN 飲食店を中心に、各社共エリアを拡大しているが、特色あるものとして、NTT 東西では大 学にアクセスポイントを設置中であり、JR でも主要駅にアクセスポイントを増設している。 PDA が期待に反し市場が大きくならず、無線 LAN 環境ではノート PC の利用が主である事 から、人が集まる場所にアクセスポイントがあるかどうかが、今後の進展を左右すると考え られる。 場所としては、新幹線の車内でのサービス等、ノート PC を持ったユーザが長時間滞在する 場所でのサービスが拡大につながると思われる。PDA の利用を促進するには通勤電車内での サービスが必要であろう。 ② 携帯電話 ブロードバンドといえる速度を持つ第 3 世代携帯電話のエリアは既にほぼ全国規模になっ ている。携帯電話では料金の問題が解決されないと、利用の広がり、コンテンツの充実が図 れない。 2003 年 11 月に提供開始が予定される au の「CDMA 1x WIN」により、改善されるか 期待される。 (2) コンテンツ 現状ではモバイル環境でブロードバンドを前提としたコンテンツは非常に少ない状況である。利 用環境が整っていない事、ユーザが多くない事が悪循環を起こしている。しかしながら、第 3 世代 携帯電話の普及や無線 LAN アクセスポイントの充実(大学等)により、ブロードバンド環境は徐々 に整備されており、今後コンテンツは増えるものと思われる。 (3) 利用料金 無線 LAN の月額利用料金は現行 1,000 円〜 2,000 円であり PHS の定額制に比べても十分に低く 問題はない。 携帯電話の利用料金は 1 パケット(128 バイト)当たり 0.01 円〜 0.27 円であり、無線 LAN と同 等の金額(2,000 円)で使用出来るデータが約 900K バイト〜 25M バイトであるため、ブロード バンドで大きなコンテンツを使うには高い金額である。携帯電話でのブロードバンド利用促進には 通信料の大幅な引き下げや定額化が必要である。 −322 − 第3編 第5章 第6節 モバイル端末のブロードバンド化による利用形態の進展 今後のモバイルビジネス 前節までに述べた「モバイル端末」、「接続技術」、「サービスの現状」、「利用事例」における調査と今 後の進展および課題に関する考察をもとに、本節では、ユビキタス・ブロードバンド社会におけるモバイ ルビジネスの今後についてまとめる。 6.1 今後のモバイル市場予測 ノート PC や PDA については、年々、多機能化や高性能化が図られているが、利用形態を大きく変える ほどの兆候は認められない。また、これらの機器で最もモバイルブロードバンドを実感できるであろう無 線 LAN 接続サービスについても、アクセスポイントがまだまだ限られており、今後拡大の見込みはある が、普及には時間がかかると思われる。 しかし、携帯電話については、現在も急激な勢いで多機能化や高性能化が図られており、様々な利用方 法が検討されている。また、データ通信サービスも、2001 年にサービスを開始した NTT ドコモの FOMA を皮切りに、各社の第 3 世代携帯電話で更なるブロードバンド化が進められており、利用料金の低価格化 もしくは定額化が進んでいくもとの考えられる。 こうしたことから、モバイル市場では、携帯電話を中心とした動向が当面続くと予想される。 6.2 モバイルビジネスの方向性 このような市場の動きから、NTT ドコモや KDDI では、携帯電話を単なる通話やデータ通信手段だけに 限定せず、音楽や動画を再生するメディアプレイヤーや通信販売、チケット(定期券)、クレジットカー ド、ナビゲーター等に利用できるビジネスモデルとして検討している。 現在は、利用料金面に問題を抱えているが、携帯電話のブロードバンド環境による、このような「パー ソナルゲートウェイ化」の方向へビジネスが進展していくと考えられる。 6.3 第二種事業者としての展望 最後に、第二種事業者の持ついくつかの側面から、今後のモバイルビジネスとの関わりについて展望し てみる。 (1) IDC 事業者として モバイル端末で扱うデータ量が増えていくということは、それだけ利用の重要性が増大するとい うことであり、常時利用できデータの信頼性や安全性の高いシステムが求められる。 当然、保有するデータ容量も飛躍的に増大することから、そのような環境を自社内に新たに構築 することは、コスト的にも人員的にも大きな負担が予想される。 このため、このようなコネクティビティ、セキュリティサービスを提供することが出来る IDC へ のアウトソースの需要が高まることが期待できる。ただし、増大するデータ量や設備に対して、い かに安価なサービスを提供できるかが、普及の鍵であると考えられる。 (2) ネットワークインテグレータ・システムインテグレータとして システムを構築・運用していく上で発生するコストは、非常に重要な要素となるため、モバイル ブロードバンドにおける通信料金の定額制がこの事業の大きな鍵を握っていると考えられる。 そうなれば、モバイル通信がブロードバンド化することにより、従来の有線は高速、無線は低速 −323 − 第5章 第6節 今後のモバイルビジネス という概念が希薄になり、モバイル利用でもナローバンドの前提が不要になれば、接続手段を意識 しないシステム構築が可能となる。 今後、様々なモバイル端末やその接続技術の特徴、提供される各種サービスからどのような組み 合わせがユーザにとって有効であるかを提案できる能力やセキュリティ面のコンサルテーション、 監査、構築といったセキュリティ管理の要望が増えると考えられる。 (3) ISP 事業者として 現在、携帯電話サービスを提供している事業者以外のほとんどの事業者が ADSL や FTTH、もし くは電話回線といった有線からのインターネット接続サービスを提供している。 しかし、ブロードバンド利用を前提としたモバイルコンテンツの充実と、MVNO サービス等の ように、無線 LAN やサービスや第 3 世代携帯電話に対応した接続サービスの提供を可能とするこ とにより、新たな接続方法からの需要を見込むことが出来る。 (4) ASP 事業者として ASP で提供されるサービスは、大きく①財務、会計、人事といった基幹業務系、② EC サイト系、 ③グループウェアや営業支援などのフロントオフィス系、④倉庫業や外食産業といった特定の業 種、業務をサポートする業種特化系の 4 つに分類される。また、i モードの普及に伴い携帯電話か ら利用できるようにしたサービスも多い。 こうした中で、モバイル端末からの EC サイトやグループウェア、営業支援ツール等の利用拡大 やモバイルブロードバンドによる通信料金が定額化されれば、常時接続によるメッセンジャー・ サービス等のサービス提供が可能となる。 また、MVNO サービスにセキュリティ面に対応するサービスを組み込むことにより、モバイル 端末のネットワーク接続認証サービス等の新たなサービス提供による事業拡大が期待できる。 このようにモバイルビジネスの普及に伴い、第二種事業者が提供できるサービスが、多くの面で拡大し ていくと考えられる。しかし、接続料金だけでなくサービスを提供するための価格や料金体系、セキュリ ティ面への取り組みが、今後ビジネスを拡大していく上で必須であることも忘れてはならない。 −324 − 参照資料一覧(出典) 参照資料一覧(出典) 参照資料一覧(出典) 第1編 ユビキタス社会におけるネットビジネスの進展 1. 情報通信白書(総務省編・平成 15 年版) 2. e-Japan 戦略Ⅱ(概要編) http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/kettei/030702ejapan̲s.pdf 3. e-Japan 戦略Ⅱ http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/kettei/030702ejapan.pdf 4. ユビキタスネットワーク技術の動向 http://www.soumu.go.jp/joho̲tsusin/policyreports/chousa/yubikitasu̲n/pdf/030314̲2̲s35.pdf 第1編 第1章 1. 光 インフラの現状と次世代に向けた進展 新世代ビジョン −ブロードバンドでレゾナントコミュニケーションの世界へ− http://www.ntt.co.jp/news/news02/0211/021125.html 2. 連載 光 新世代ビジョンを支える研究開発の動向 http://www.bcm.co.jp/site/2003/rena/rena1.htm 3. 光ブロードバンド時代の研究開発 http://www.soumu.go.jp/joho̲tsusin/policyreports/chousa/yubikitasu̲n/pdf/030527̲2̲2.pdf 4. インターネット白書 2003 5. 平成 14 年版 情報通信白書 : http://www.johotsusintokei.soumu.go.jp/whitepaper/ja/h14/ 6. 無線で 100Mbps オーバーを実現。UWB の実験局に免許を交付 http://www.zdnet.co.jp/broadband/0309/01/lp10.html 7.【特別企画】読者の携帯電話& PHS 利用実態――キャリアは ? ランニングコストは ?(ASCII24) http://k-tai.ascii24.com/k-tai/special/2003/08/22/print/645567.html 8. 実オフィス環境下における企業内無線 LAN 環境の有効性評価(NRI WhitePaper 野村総合研究所) http://www.nri.co.jp/news/2003/0300730/0300730.pdf 9. ソフトウェア無線と UWB の組み合わせに期待、横浜国立大の河野氏がスピーチ http://www.zdnet.co.jp/enterprise/0310/16/epn07.html 10.日立システム&サービス IT 用語辞典 http://ew.hitachi-system.co.jp/ 11.2008 年までの IT 主要分野の市場規模とトレンドを展望(1) 〜ブロードバンド市場、通信市場、放送市場の予測を公表〜 http://www.nri.co.jp/news/2003/031029.html 12.UWB (Ultra Wideband) の実用化に向けたインテルの取り組み http://www.intel.co.jp/jp/developer/update/contents/wi07032.htm −327 − 参照資料一覧(出典) 13.IEE802.16 の現状および WiMAX 動向 http://www.icr.co.jp/newsletter/report̲tands/2003/s2003TS171̲2.html 14.ラストワンマイルを無線で置き換える、高速なインターフェースが「WiMAX」だ http://www.zdnet.co.jp/mobile/0307/14/n̲keywords.html 15.PHS から無線 LAN まで異なる無線方式に対応できるソフトウェア無線機を開発 http://www.ntt.co.jp/news/news01/0111/011126.html 16.日経コミュニケーションズ 2003.08.25 企業ネットワークの大変革 17.日経コミュニケーションズ 2003.04.28 回線帯域と QoS 機能で一長一短 18.ユビキタスネットワーク時代に向けた次世代研究開発ネットワークの在り方に関する調査研究参考資料 http://www.soumu.go.jp/joho̲tsusin/policyreports/chousa/yubikitasu̲n/pdf/030620̲2̲3̲03j.pdf 第1編 第2章 安全・安心な利用環境のための認証基盤 1. 情報処理振興事業協会(IPA)成果報告「本人認証技術の現状に関する調査」 http://www.ipa.go.jp/SPC/report/02fy-pro/ 2. 日経BP社 セキュリティ総合ソリューションサイト 「特集:バイオメトリクス認証−究極の本人確認手段とは」 http://premium.nikkeibp.co.jp/security/special/biometrix̲00.shtml 3. フレンドタッチドットコム http://www.friendtouch.com/column/trend/bm̲c.html#item2 第1編 第3章 ユビキタス社会におけるリスクマネジメント 1. 情報サービス業におけるリスクマネジメント調査報告書、2003/3、JISA セキュリティ委員会 2. ECOM・JIPDEC ジョイントフォーラム 2003 予稿集、2003/3、 (電子商取引推進協議会、日本情報処理開発協会) 3. キュリティ・マネジメント戦略 4. 監査法人トーマツ編 平成 15 年版情報通信白書 第1編 第4章 1. ― ISMS によるリスク管理― 先端技術の活用と課題 総務省「ネットワーク・ロボット技術に関する調査研究会」資料 http://www.soumu.go.jp/joho̲tsusin/policyreports/chousa/netrobot/index.html 2. 総務省「ユビキタスネットワーク時代における電子タグの高度利活用に関する調査研究会」資料 http://www.soumu.go.jp/joho̲tsusin/policyreports/chousa/yubikitasu̲d/index.html 3. ユビキタスIDセンター 2003/6/23 プレスリリース http://www.uidcenter.org/japanese/press/TEP030623.pdf 4. INTERNET Watch 2003/11/18 記事 http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2003/11/18/1176.html −328 − 参照資料一覧(出典) 5. 警察庁統計資料 http://www.npa.go.jp/toukei/index.htm 6. 松下電器産業株式会社 2003/10/1 プレスリリース http://matsushita.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn031001-1/jn031001-1.html 同社ホームページ「くらしネット」について http://national.jp/appliance/product/kurashi-net/product.html 7. セコム株式会社ホームページ「セコム・ホームセキュリティ」について http://www.secomtown.com/hs/about/m̲gaiyo.asp 第2編 ユビキタス社会における地域情報化の進展 第2編 第1章 東北における公共 IT アウトソーシングの進展状況 1.「公共 IT におけるアウトソーシングに関するガイドライン」平成 15 年 3 月 2. 総務省 情報通信活用事例集「福島県喜多方市」総務省 東北総合通信局 http://www.ttb.go.jp/joho/jirei14/06kitakata.html 3. 喜多方市 基幹業務を全てアウトソーシング 平成 15 年 1 月 20 日 日経 BP http://aispaml.hp.infoseek.co.jp/030127kitakatasi0120.pdf 4. 喜多方市のアウトソーシング 平成 15 年 10 月 民間 iDC 活用による電子自治体化推進 福島県喜多方市 総合政策室 5. 「あきた IT 基本戦略 2003」の概要 秋田県企画振興部情報企画課 http://www.pref.akita.jp/system/it/2003.html 6. 「ATNAP ご紹介」株式会社データコア 7. 「IX とは?」株式会社データコア http://www.datacoa.net/ix.htm 8. チャレンジオフィスあきた(COA)- ChallengeOffice Akita 平成 15 年 10 月 22 日 秋田市商工部工業労政課 http://www.city.akita.akita.jp/city/in/pr/coa/default.htm 9. チャレンジオフィスあきた(COA)- 秋田地域 IX の概要 平成 15 年 6 月 6 日 秋田市商工部工業労政課 http://www.city.akita.akita.jp/city/in/pr/coa/coa̲ix.htm 10. 秋田 IT 基盤協会ニュース 2003.1.23 平成 15 年1月 23 日 秋田 IT 基盤協会 http://www.it-akita.ne.jp/ 11. 秋田県共同電子申請・届出システム検討事業に係る企画提案の公募について 平成 15 年 9 月 18 日 秋田県企画振興部情報企画課 http://www.pref.akita.jp/system/sinsei/denshishinsei-koubo.htm 12. 地域情報通信振興関連施策 平成 15 年 5 月 29 日 総務省 http://www.soumu.go.jp/joho̲tsusin/top/tiiki̲kosin/pdfindex.html −329 − 参照資料一覧(出典) 13. 平成 15 年度予算概算要求の概要 平成 15 年 5 月 29 日 総務省 http://www.soumu.go.jp/kyoutsuu/yosan̲15/gaiyo̲1̲5̲1.html 14. 電子自治体構築におけるアウトソーシング活用に関する実態調査 平成 14 年 11 月 11 日 電子商取引推進協議会 http://www.ecom.or.jp/press/20021111/20021111.html 15.「地方公共団体へのアンケート調査」e- 自治体協議会 http://e-lg.jp/ga/index̲tyosa03.html 16.「自治体における共同アウトソーシング成功のポイント」 平成 15 年 6 月 NTT データ経営研究所 http://www.keieiken.co.jp/monthly/repo0306/03061-1.shtml 17.「公共 IT のアウトソーシング実現における課題」平成 15 年 5 月4日 野村総合研究所 http://www.nri.co.jp/opinion/c̲news/2003/pdf/cn20030504.pdf 18.「共同利用型アウトソーシングの動向と課題」平成 15 年 3 月 2 日 野村総合研究所 http://www.nri.co.jp/opinion/region/2003/pdf/ck20030302.pdf 第2編 第3章 1. 電子自治体への取り組みと中国地区におけるシステム共同利用の可能性 電子自治体のイメージ http://www.soumu.go.jp/c-gyousei/daityo/pdf/juki̲yakuwari̲01.pdf 2. 行政手続のオンライン化 http://www.soumu.go.jp/kyoutsuu/syokan/pdf/021206̲001.pdf 3. 住民票の写しの広域交付について http://www.soumu.go.jp/c-gyousei/daityo/pdf/juki̲dai2̲01.pdf 4. 転入転出の手続の簡素化について http://www.soumu.go.jp/c-gyousei/daityo/pdf/juki̲dai2̲02.pdf 5. 公的個人認証サービス制度における電子証明書の発行申請手続 http://www.soumu.go.jp/s-news/2001/011129̲1b.html 6. 公的個人認証(電子署名)を利用した電子申請のイメージ(1) http://www.soumu.go.jp/kyoutsuu/syokan/pdf/021206̲001.pdf 7. 公的個人認証(電子署名)を利用した電子申請のイメージ(2) http://www.soumu.go.jp/kyoutsuu/syokan/pdf/021206̲001.pdf 8. 共通基盤システムのイメージ http://www.pref.hiroshima.jp/soumu/jousei/compe/pdf/teiann̲kyoudou̲out.pdf 第2編 第4章 九州地区における IT ビジネスモデル地区の進展状況 1. IT ビジネスモデル地区構想計画書(福岡県) 2. IT ビジネスモデル地区構想計画書(宮崎県) 3. これからの電子自治体システムと人材(福岡県講演資料) 4. マルチプラットホームモバイルルータの研究開発(ルート株式会社) −330 − 参照資料一覧(出典) 第2編 第5章 1. 沖縄 e-island チャレンジプラン〜高度情報通信ネットワーク社会の実現に向けて〜 沖縄県 2. 平成 15 年 3 月発行 沖縄県民の IT 活用と地域振興に関する調査 社団法人 3. 沖縄地域における IT 活用による地域振興の取組み 沖縄県情報産業協会 電子自治体入門 ―先進事例に学ぶ― 情報化推進国民会議事務局 4. 平成 15 年 3 月発行 平成 15 年 5 月発行 地域イノベーションの成功要因及び促進政策に関する調査研究(中間報告) 文部科学省 第3編 科学技術政策研究所 ユビキタス社会における重要課題への取組み 第3編 第2章 情報システムにおけるセキュリティの脅威と対策 1. 電子メールのセキュリティ 日経 Network 2003.06、N+I NetworkGuide 2003.03 2. 漏えいポテンシャルを理解しよう 3. システム・ネットワークITトレンド用語辞典 4. Fujitsu サービス&製品 日経 Network 2003.11、N+I NetworkGuide 2003.03 http://www.keyman.or.jp/search/ ETERNUS 用語解説 http://storage-system.fujitsu.com/jp/term/raid/01.html 5. アイ・オー・データ機器 第3編 第3章 Disk Refresher 取扱い説明書 東海地震に対する第二種事業者の事業継続対策 1. 内閣府防災部門ホームページ http://www.bousai.go.jp/ 2. 気象庁ホームページ http://www.jma.go.jp/JMA̲HP/jma/index.html 3. 中央防災会議ホームページ http://www.bousai.go.jp/jishin/chubou/ 4. 静岡県地震防災センタホームページ http://www.e-quakes.pref.shizuoka.jp/ 5. 静岡県総務部防災局ホームページ http://www.pref.shizuoka.jp/bousai/ 6. 名古屋市公式ホームページ http://www.city.nagoya.jp/ 7. 三重県住宅チーム・建築チームホームページ http://www.pref.mie.jp/index.htm 8. 大垣市公式ホームページ 9. 東京都新宿区ホームページ http://www.city.ogaki.gifu.jp/kouhou/15nendo/0201/03.htm http://www.city.shinjuku.tokyo.jp/ 10. 兵庫県防災と消防ホームページ http://web.pref.hyogo.jp/syoubou/index.htm 11. 中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/ 12. 岐阜新聞ホームページ http://www.jic-gifu.or.jp/np/newspapaer/ 13. 中京テレビ防災ホームページ http://plus1.ctv.co.jp/emg/ 14. 毎日新聞ホームページ http://www.mainichi.co.jp/ 15. 防災システム研究所ホームページ http://www.bo-sai.co.jp/ 16. 日経 BP 社ホームページ http://www.nikkeibp.co.jp/index̲j.shtml 17. NTT 西日本ホームページ http://www.ntt-west.co.jp/index̲f.html −331 − 参照資料一覧(出典) 18. NTT-Neomeit 名古屋 災害緊急通報サービスホームページ http://www.rak-rak.net/saigai/katsuyou.html 19. ㈱ CRC ソリューションズホームページ http://www.crc.ad.jp/service/drc.html 20. 帝国繊維ホームページ http://www.teisen.co.jp/ 21.「災害時における情報通信システムの利用に関する検討会第一次報告書」(東北総合通信局) 22.「富士通災害対策セミナー資料」 第3編 第4章 e-Japan 戦略Ⅱの進展と生活への影響 1. 情報通信白書 平成 15 年版 株式会社ぎょうせい 2. IPv6 時代のインターネットプロトコル詳解 インターネットプロトコル詳解編集委員会編集 3. 4. 毎日コミュニケーションズ 入門 IPv6 ネット ㈱日立製作所 角川宗近 技術参考資料 電話サービスのインターフェース 第3編 第5章 鈴木伸介 大浦哲生 柴田治郎 第5版 渡辺義則 著 日経 BP 社 日本電信電話株式会社 モバイル端末のブロードバンド化による利用形態の進展 1. 「よくわかる最新データ通信の基本と仕組み」秀和システム 2. 「最新モバイル・インターネット徹底解剖」日経 BP 社 3. 「通信サービス利用ガイドブック 2003」日経 BP 社 4. 「日経コミュニケーション 2003.6.9」日経 BP 社 5. 「日経バイト」http://itpro.nikkeibp.co.jp/NBY/ 6. 「日経トレンディ 2003.10」日経ホーム出版社 7. 「N+I NETWORK Guide 2003.11」ソフトバンクパブリッシング 8. 「新世代移動通信システムの将来展望〜新世代モバイル委員会報告概要〜」情報通信審議会 9. 「JEITA 自主統計」 −332 − 平成 15 年度ネットビジネス 21 研究会 名 簿 (社)テレコムサービス協会 名簿 ネットビジネス 21 研究会・運営委員会 ㈳テレコムサービス協会 名簿 (1) 北海道地区協議会 氏 名 藤 本 幸 生 ㈱アド・ホック 秦 野 仁 志 ㈱ジンオフィスサービス 代表取締役 飯 塚 淳 一 ㈱ジンオフィスサービス 情報システム部部長 工 藤 啓 恭 ㈱ジンオフィスサービス 情報システム部 原 ㈱道新メディック 田 所属会社名・役職 営業本部 システム推進部 主査 澤 副主査 高 橋 恵二郎 ほくでん情報テクノロジー㈱ 泊 出 利 雄 函館インフォメーション・ネットワーク㈱ 志 北海道ビジネスオートメーション㈱ 一 北海道新聞社 辻 副主査 本 広 瀬 壮 システム推進1課 係長 チーフマネージャー メディア局 データセンター事業部 副課長 常務取締役企画開発室長 電子編集部次長 (2) 東北地区協議会 氏 名 所属会社名・役職 主査 石 川 健太郎 東北インフォメーションシステムズ㈱ プラットフォーム・ソリューション事業 部 プラットフォーム技術グループ スペシャリストマネージャー 副主査 中 山 勝 彦 テクノ・マインド㈱ 稔 ㈱エヌ・ティ・ティエムイー東北 担当 課長 IT ビジネス推進部 IT ビジネス担当 地域情報化 人 ㈱仙台商工団地情報処理センター 情報企画室 高 真 橋 壁 真 監査役 室長 (3) 関東地区協議会 全国主査 主査 氏 名 桑 子 博 行 AT&T グローバル・サービス㈱ 中 村 和 生 ㈱ JTB パルサービス 谷 中 資 生 ニフティ㈱ 三 浦 正 和 Knet ㈱ネットワーク管理課 茂 セコムトラストネット㈱ グループ 加 リーダー 藤 所属会社名・役職 通信渉外部長 営業開発部長 経営戦略室 セキュリティー SI 営業部担当部長 田 嶋 浩 二 ㈱トータルオーエーシステムズ第5システム事業部事業部長代理 高 橋 和 宏 ㈱トータルオーエーシステムズ第5システム事業部 グループ 増 リーダー 岡 宏 之 ㈱ NTTPC コミュニケーションズ 杉 浦 健 一 日本電子計算㈱システム本部システム技術部システム技術グループ グループ 西 リーダー 澤 正 明 ㈱電通国際情報サービス コーポレートコミュニケーション室 情報管理推進担当部長 片 山 幸 治 富士通㈱ ネットワークサービス本部ネットワーク統括部オペレーションサポート部 松 本 幸 三 監査法人トーマツ エンタープライズリスクサービス部 高 田 康 弘 監査法人トーマツ TMT(情報・メディア・通信)グループ 荒 金 廣 文 三菱電機情報ネットワーク㈱ 吉 岡 賢 司 m works 事務局 中 川 インテグレーション事業部 CC 営業部 洋 (社)テレコムサービス協会 −335 − シニアマーネジャー 営業企画部販売推進グループ 取締役営業統括 技術部長 課長 マネージャー グループリーダー 名簿 ㈳テレコムサービス協会 (4) 信越地区協議会 氏 主査 青 副主査 佐 名 木 藤 千 所属会社名・役職 敏 ㈱電算 取締役情報システム研究所長 明 ㈱長野県協同電算 ネットワーク部長 (5) 北陸地区協議会 氏 名 所属会社名・役職 主査 藤 井 範 之 北陸コンピュータ・サービス㈱ 副主査 木 下 克 則 ケイテー情報システム㈱ 副主査 宮 本 敦 ㈱石川コンピュータ・センター 副主査 森 本 清 金沢ケーブルテレビネット㈱ 業務部 副主査 岡 樹 金沢ケーブルテレビネット㈱ マルチメディア部 副主査 東 崎 俊 久 ㈱アイ・オー・データ機器 塩 山 徳 宏 ㈱パークウェーブ 満 三谷産業㈱情報システム事業部 博 兼六通商㈱ 木 優 谷 ネットワーク事業部 常務取締役 公共システム本部ソリューション部 エキスパート 部長 営業部ネットワークグループ マネージャー 専務取締役 ビジネスソリューション統括部 松 身 之 永 井 新二郎 ㈱新川インフォメーションセンター 松 井 景一郎 ㈱北国コンピュータ 六十苅 稔 トナミ運輸㈱ 副部長 システム開発部 情報システム部 CATV 事業部 営業グループ 主任 部長 課長 (6) 東海地区協議会 氏 主査 河 副主査 嶋 野 副主査 河 山 杉 村 所属会社名・役職 勲 ㈱ユーフィット 情報処理本部 オペレーション企画室 オペレーションプランナー 正 三 ㈱メイテツコム 管理本部 村 俊 明 ㈱セイノー情報サービス 口 篤 美 ㈱電算システム 学 東邦ガス情報システム㈱ ジャー 情報センター オペレーショングループ サブマネー 彦 ㈱メイテツコム 監理部 紀 ㈱ NTT ネオメイト名古屋 ビジネス営業担当 部長 浦 原 中 名 達 村 元 監理部 ゼネラルマネージャー 技術部次長 監査役 管理本部 高 橋 明 敏 NTT コムウェア東海㈱ 道 家 保 義 タック㈱ シニアリーダー IT ビジネス本部 ソリューション営業部 ソリューション IT 事業部 事業推進担当 第一ソリューション事業部 −336 − 主査 リーダー 名簿 ㈳テレコムサービス協会 (7) 近畿地区協議会 主査 丸 副主査 木 氏 名 谷 勝 下 所属会社名・役職 彦 ㈱オージス総研 サポート・サービス事業部 企画営業部 計画チーム リーダー 智 スターネット㈱ 事業推進室課長 網 本 智 信 大和銀総合システム㈱ 林 谷 倫 子 ㈱ NTT データ三洋システム 亨 インフォコム㈱ データセンター本部 俊二郎 大阪商工会議所 経営情報部 加 賀 静 システム開発部 システムサービス事業部 関西データセンター TG サポート部 経営情報センター 滝 口 敏 雄 ㈱ビワローブ 土 山 武 彦 コベルコシステム㈱ 術部 山 形 哲 也 松下電器産業㈱ コーポレート情報システム社 企画グループ 企画チームリーダー 夫 スターネット㈱ 総務部課長 龍 ㈱オージス総研 総務部 辻 三 勇 浦 e- ソリューション事業室 次長 サービス事業部 ネットワークサービス本部 ネットワーク技 総務チーム マネージャー (8) 中国地区協議会 氏 名 所属会社名・役職 主査 芳 野 達 哉 ㈱エネルギア・コミュニケーションズ 法人営業本部 ネットワーク事業部 課長 副主査 立 川 忠 行 ㈱エネルギア・コミュニケーションズ 法人営業本部 ネットワーク事業部長 (9) 四国地区協議会 主査 氏 名 武 智 伸 三 JA-LP ガス情報センター四国営業所 西 原 秀 男 NTT 四国テレコンサービス㈱ 安 井 宗 和 ㈱アイ・シー・エス 伸 ㈱ NTT 四国ネオメイト IT ビジネス本部 竹 岡 所属会社名・役職 次長 代表取締役 ソリューション営業部次長 担当課長 (10) 九州地区協議会 氏 名 所属会社名・役職 主査 東 郷 健 児 ㈱ビーシーシー 企画室 副主査 高 田 良 一 佐銀コンピュータサービス㈱システム開発部 大 串 啓 介 佐銀コンピュータサービス㈱ 平 江 武 司 西銀コンピューターサービス㈱ ネットワーク営業部 渡 邉 邦 玄 西銀コンピューターサービス㈱ ネットワーク営業部 松 下 勝 ㈱デンサン 取締役 原 田 忍 ㈱南日本情報処理センター 室長 システム開発部 企画開発部 部長 部長 取締役経営企画室 −337 − 開発グループ 室長 部長 名簿 ㈳テレコムサービス協会 (11) 沖縄地区協議会 主査 松 副主査 本 金 親 荒 仲 氏 名 本 直 永 城 永 川 木 本 健 所属会社名・役職 人 アイオニクス沖縄 治 沖縄通信ネットワーク㈱ 治 ㈱エヌ・ティ・ティ・ドゥ 清 ㈱沖縄電脳 治 ファーストライジングテクノロジー㈱経営企画部 亮 ㈱ OCC 総務部 公共ソリューション 営業部 リーダー 課長 IT ビジネス本部 ビジネス推進部長 部長 公共システム事業本部営業3部 −338 − ゼネラルマネージャー マネージャー 本書の内容の一部または全部を無断で転載 あるいは複写することは禁止されています。 (財)マルチメディア振興センター
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