がんのシグナル伝達治療の手引き 最先端のがん治療のご理解を深めていただくために 医療法人財団恵仁会藤木病院 がんは、遺伝子の病気です どんな大きながんもその始まりは、たった1個の細胞のがん化から始ま ります。人間の細胞は、毎日傷つきそれを修復して健康を保っています が1日3000から5000個のがん化細胞ができてしまいます。それらの細 胞を消去しているのが免疫システムです。細胞のがん化は修復しきれな かった遺伝子の異常から起こるのです。人間のもつ遺伝子の中に、この がん化を抑えているがん抑制遺伝子があります。それがp53遺伝子で す。多くのがんにおいてこの遺伝子の機能異常が起こっています。この 遺伝子の機能異常は抗がん剤効きを悪くしたり、放射線・温熱治療の効 果も減弱します。さらに血管新生が起こるとがん細胞は、急速に増殖を はじめます。そしてサイトカインという免疫システムを低下させる物質を 産生し、がん組織自体を防御します。 がんのシグナル伝達治療は、がん抑制遺伝子である正常化p53遺伝 子の注入、血管新生抑制遺伝子の注入さらにサイトカイン治療を併用し て従来のがん治療法とは全く違ってがんの本質を治療する最先端の治 療です。 *シグナル伝達治療の臨床は中国・アメリカが進 んでおり使われる遺伝子製剤はいずれもアメリカ で発案され中国で製造・特許を取得されたもので す。 製造精度は、アメリカ基準で作られており安全性 は確保されております がんのシグナル伝達の考え方 遺伝子治療の考え方 がん細胞 治療用遺伝子の運び屋「ベクター」 正常化p53遺伝子を 遺伝子組み換え技術で組み込む 細胞死 感染 新生血管抑制 化学療法抵抗性改善 5型アデノウイルス *遺伝子組み換え技術とRNA干渉など最先 端の医療技術がつかわれています。 現在、日本では慈恵会医科大学など数か所 で行われております。 正常化P53遺伝子注入の効果 細胞周期停止 アポトーシス誘導 p53 1 0 腫瘍細胞の直接 アポトーシス 腫瘍抗原となり CTL誘導 NK細胞活性化 血管内皮細胞増殖因子 多剤耐性因子発現抑制 *アポトーシスとは、細胞が自殺する現象のこと シグナル伝達治療の併用療法は 従来の治療成績を大きく上回ります 奏効率の比較 1) 化学療法のみ 25~35% 2) 化学療法+分子標的薬 36~52% 3) 52~67% 4) 2)+温熱治療+高気圧酸素療法 3)+シグナル伝達治療 68~75% *シグナル伝達治療は化学療法・温熱療法の効果を高めます *遺伝子製剤の投与方法は、患者様の 腫瘍の状態により腫瘍内直接投与と点滴 静注のいずれかの選択となります。 がん複合シグナル伝達治療で使用される薬剤 製 剤 名 製 品 名 rAD- p53製剤 Gendicine rAD- Endostatine製剤 E10A がんペプチドワクチン RT-181 ヒト組み換え TN F-α製剤 Tianenfu 生薬 Cinobufotalin Huachabgsu 生薬 半枝蓮 BZL101 生薬 白花蛇舌草注射液 BHS202 高濃度ビタミンC療法(直接投与も可) *遺伝子製剤は、すべて中国からの輸入となります。 *お支払方法は、1クール単位で行います。 *輸入運賃(航空便)、上海市静安区中心医院での 患者登録料計6万円が遺伝子製剤料金にプラスされます。 各治療製剤の説明・1 1.「ゲンディシン」 SIBIONO社が製造する世界で唯一の正常化p53遺伝子製剤。温熱治療、 放射線治療、抗がん剤治療との併用で高い実績があり遺伝子治療の主役と なります。P53は、がんの抑制遺伝子で、がん細胞が自殺する現象をもたら します。 2.「E10A] がんの新生血管抑制遺伝子製剤。がんの栄養補給経路である新生血管を 抑制し強い抗がん効果を示します。 3.ガンワクチン 「RT181] mRNA遺伝子+TNF(腫瘍壊死分子)の複合体で強い殺がん効果がありま す。p53遺伝子を活性化する酵素を産生しがんを抑制する。 *上記3製剤は、がん細胞の組織型、部位に関係なく使用可能です。 各治療製剤の説明・2 4.「テンエーフー」 腫瘍細胞を殺傷できる唯一のサイトカイン製剤です。 中国高度先端技 術最高等級の製品です。肺がん・食道がん・膵臓がん・卵巣がん・頭頸部 がんに有効性が高くがん性胸水・腹水貯留など末期難治性の症例に効果 があります。 5.「シャペロンエース」 この製品に含まれているバチルス菌が、腸に到達すると腸内環境の適正 化、プロテアーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ等の酵素を産生し生体内タンパ ク質の安定化、マクロファージ、NK細胞の活性化を図り免疫機能を高め る。がん性疼痛の改善作用もある。 *上記製剤は、いずれもがん末期の状態に使用され、腫瘍の増大抑制、全 身状態の改善に大きな効果があります 各治療製剤の説明・3 6.白花蛇舌草(BHS-202)注射液 肝臓の解毒作用を高めて血液循環を改善し、リンパ球・マクロファージの活 性、数、働きを高める。消化器系~とくに胃がん・大腸がん・肝臓がんに効 果があります。さらに抗菌作用、抗炎症作用があり肺炎・胆嚢~胆管炎、胃 腸炎にも効果があります。 7.半枝蓮(BZL101) がん簡保治療で使用される頻度が最も高いお薬です。がん細胞ガエネル ギーを獲得する経路を阻害し、がん細胞をエネルギー不足に追い込み自殺 させる作用があります。特に乳がんに効果があることが分かっています。 *上記2製剤は、併用することによりがん抑制の相乗効果があります。 がんのシグナル伝達治療の適応となるかた ・化学療法/放射線治療などのがん治療を受けておられる すべての方が治療対象となります。 *シグナル伝達治療は、化学療法・放射線治療の効果 を増強します。 *術前(内視鏡手術を含む)治療としての適応 *術後転移・再発防止にも有効です ・多発肺転移・肝転移・骨転移・腹水などがあり有効な治療法が ないと診断を受けた方 ・原発不明のがんと診断を受けた方 ・前がん状態と診断を受けられた方 *腫瘍マーカーが、高値である場合 *がん家系の方のがん予防 がんのシグナル伝達治療のよくある質問 質問:抗がん剤治療を受けていますが、併用はできますか? お答え:一般的な化学療法との併用は可能で、さらに高い治療効果を表します。また、近 年進歩の著しい分子標的薬との併用でも副作用が少なく、相乗効果があり特に効果的で す。このため術前化学療法としても注目されています。 質問:放射線治療や温熱治療と併用はできますか? お答え:遺伝子治療の72時間後(3日目)は、がん細胞が最も細胞死しやすくなっており 放射線や温熱治療の効果も最大となります。 質問:末期状態なのですが遺伝子治療は受けられますか? お答え:がんの遺伝子治療は、リンパ球増殖注入療法と違って患者さんの免疫状態に左 右されません。当院での遺伝子検査により最適な遺伝子製剤を選択し、その方に適合し た治療を行いますので末期といえども治療効果は期待できます。 質問:どんながんに効果がありますか? お答え:ほとんどすべてのがんに適応できます。従来、治療が難しいとされている固形が んには、直接投与可能なことも大きな利点となります。 質問:副作用はありますか? お答え:副作用は、発熱・悪寒などですが、遺伝子製剤に含まれているウイルスによるも ので危険なものはありません。しかし、心不全の指標が高い場合は注意を要します。 がんのシグナル伝達治療のよくある質問 質問:エビデンスはありますか?また奏効率はどのくらいですか? お答え:日本での臨床試験は、計画中ですので中国での放臨床試験の結果となりますが放 射線・温熱治療併用で奏効率は80%、当院での治療成績でも同様の結果を上げています。 質問:遺伝子治療薬は、中国製と聞きましたが安全ですか? お答え:製造機械はすべて米国製、医薬品製造の世界基準であるGMP基準の工場で中国 政府が国家戦略として威信をかけて製造していますので安心して使用することができます。 質問:費用はどのくらいですか? お答え:40万円~250万円程度までご本人の症状・併用療法によっていろいろな料金設定 があります。患者様と主治医がご相談して無理のないものを設定します。 質問:治療の途中での解約は、できますか? お答え:-60℃での輸入・輸送及び-20℃での保存等の問題点があり、途中解約はお受け できませんのでご了承ください。 質問:入院したくないのですが、外来でも可能ですか? お答え:点滴静注の場合は、60分間。腫瘍内直接投与の場合は30分間程度の時間を要す だけですので外来でも可能です。投与当日の5~6時間後に起こる発熱・悪寒が心配な場合 は1日入院も可能です。
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