国立大学法人千葉大学学長の業績調書 自 平成26年 4月 1日 至 平成28年 3月31日 平成28年4月 徳 久 剛 史 任期:平成26年4月1日~平成29年3月31日 1.基本方針 千 葉 大 学 は 、そ の 憲 章 に 掲 げ た「 つ ね に 、よ り 高 き も の を め ざ し て 」と い う 基 本 理 念 の も と 、世 界 を 先 導 す る 創 造 的 な 教 育・研 究 活 動 を 通 し て の 社 会 貢 献 を 使 命 と し 、生 命 の い っ そ う の 輝 き を め ざ す 未 来 志 向 型 総 合 大 学 と し て 、た ゆ み な い 挑 戦 を 続 け て い く た め 、以 下 の よ う に ビ ジ ョ ン を 定 め 、そ の 実 現 に 向 け た取組を推進する。 VISION CHIBA UNIVERSITY 2015-2021 Global 国際社会で活躍できる次世代型人材の育成 ■ 国際未来教育基幹の創設による世界水準の教育実践と次世代型人材育成 ■「グローバル千葉大学の新生」(スーパーグローバル大学等事業)の着実な実施 ■ 国際的なネットワークの構築による教育研究拠点の創成 Research 研究三峰(トリプル ピーク チャレンジ)の推進 ■ グローバルプロミネント研究基幹の創設による独創的な次世代研究への戦略的支援 ■ 亥鼻キャンパス高機能化構想による治療学創成に向けた未来医療研究拠点形成 ■ 文理の枠を超えた融合型研究の推進 Innovation 次世代を担うイノベーションの創出 ■ イノベーションの創出に向けた産業連携研究の推進・強化 ■ 研究成果の社会実装へ向けた知的財産の確保と活用 ■ イノベーション創出人材の育成と組織改革 Branding 千葉大学ブランディングの強化 ■ 卓越した教育・研究力による国際的な信頼の向上 ■ 戦略的広報活動の推進 ■ 卒業生・企業・社会等との連携強化 Synergy 教職員による協働体制の強化 ■ 戦略的な大学運営に向けたガバナンス機能の強化 ■ 多様な人材(ダイバーシティ)の活用による教育研究活動の活性化 ■ リスクマネジメントシステムの充実 -2- 2.大学運営に関する事項 平 成 26 年 度 ○ガバナンス機能の強化 ◆運営組織の整備等 大 学 運 営 に お け る 基 本 方 針 と し て TOKUHISA PLAN 2014 を 策 定 し 、 教 育 研 究 評 議 会 を 通じて教職員へ提示した。さらに、学長のガバナンス強化を目的として、学長、理事、 副 学 長 、事 務 系 部 長 等 に よ り 構 成 さ れ る 大 学 運 営 会 議 を 設 置 し 、執 行 部 体 制 を 強 化 す る とともに、大学運営会議の下に、これまで法人組織にあった複数の機構や室を再編し、 運 営 基 盤 機 構 、高 等 教 育 研 究 機 構 、学 術 研 究 推 進 機 構 、広 報 戦 略 本 部 、国 際 戦 略 本 部 を 配 置 す る こ と に よ り 運 営 組 織 の 整 備 を 行 っ た 。特 に 広 報 と 国 際 に 関 し て は 、こ れ ま で 以 上に強化する必要があると考え、それぞれ戦略本部として独立させた。 人 事 面 で は 、学 長 を 補 佐 す る 副 学 長 を 倍 増( 4 名 か ら 8 名 に )し て 、学 長 が 全 学 的 な リ ー ダ ー シ ッ プ を と れ る 体 制 を 強 化 し た 。同 時 に 、執 行 部 の 人 数 が 増 え た こ と か ら 情 報 共 有 と 意 思 疎 通 を 図 る 必 要 が あ る と 判 断 し 、大 学 運 営 会 議 を 毎 週 2 回 定 期 的 に 開 催 す る こ と と し た 。ま た 、経 営 協 議 会 の 学 外 委 員 を 増 員( 1 0 名 か ら 1 3 名 に )し て 学 内 委 員 数( 1 0 名 )を 超 え る 構 成 と し 、大 学 運 営 に 学 外 有 識 者 の 意 見 を 的 確 に 反 映 さ せ る 体 制 を強化するとともに、経営協議会を学外委員が参加しやすいように学外(東京駅周辺) でも開催するようにした。 運 営 機 能 の 面 で は 、学 校 教 育 法 及 び 国 立 大 学 法 人 法 等 が 改 正 さ れ た こ と に よ り 学 内 規 則等の見直しのための検討委員会を設置し、その趣旨を踏まえて学内諸規則を改正し た 。主 な 改 正 点 と し て は 、( 1 )部 局 長 の 選 考 方 法 に つ い て は 、部 局 か ら 推 薦 さ れ た 複 数 の 候 補 者 の 中 か ら 学 長 が 選 考 で き る こ と に 、( 2 )教 員 の 配 置 に つ い て は 、学 長 が 自 ら の ビ ジ ョ ン に 基 づ き 柔 軟 に 再 配 置 で き る も の に 、( 3 )教 員 の 選 考 に つ い て は 、教 授 会 等 の 役 割 を 明 確 化 し た 上 で 、学 長 が 最 終 決 定 す る こ と と し た 。特 に 、部 局 長 の 選 考 に つ い て は 、複 数 の 部 局 推 薦 候 補 者 の 中 か ら 学 長 が ヒ ア リ ン グ に 基 づ き 選 考 す る よ う に し て 、 平 成 27 年 度 の 新 任 部 局 長 の 選 考 か ら 実 施 し た 。 ま た 、 教 員 人 事 に つ い て は 教 員 人 事 調 整 委 員 会 ( 学 長 、 理 事 、 副 学 長 ) を 設 置 し て 、 平 成 26 年 度 は 教 授 の 選 考 に 限 定 し て審議を開始した。 ◆教職員の協働体制の強化 学 長 と 教 職 員 と の 協 働 体 制 の 構 築 に 向 け て 、部 局 と の 意 見 交 換 会 や 夏 季 特 別 集 中 討 議 を 行 っ た 。意 見 交 換 会 で は 、各 部 局 の 執 行 部 と 大 学 執 行 部 と の 間 で 、そ の 部 局 が 計 画 し て い る 機 能 強 化 に 向 け た 改 革 内 容 に つ い て 討 議 し た 。ま た 、夏 季 特 別 集 中 討 議 で は 、一 部 の 経 営 協 議 会 学 外 委 員 の 出 席 を 得 て 、部 局 執 行 部 、事 務 系 幹 部 職 員 と 大 学 執 行 部 が 一 堂 に 会 し て 、一 泊 二 日 の 日 程 で 、大 学 改 革 に 対 す る 認 識 と 方 向 性 の 共 有 に 向 け た 意 見 交 換を行った。 ○人事・給与システムの弾力化 -3- 千 葉 大 学 年 俸 制 職 員 給 与 規 程 を 制 定 し 、年 俸 制 希 望 教 員 を 対 象 と し た 適 切 な 業 績 評 価 に 基 づ く 年 俸 制 を 導 入 し た 。こ の 新 し い 年 俸 制 で は 、こ れ ま で 特 任 教 員 に 適 用 し て い た 年 俸 制 と は 異 な り 、業 績 評 価 に 基 づ く 業 績 給 を 支 給 で き る よ う に し た 。そ の た め に 必 要 となる年俸制に係る業績評価実施要項や教員業績評価委員会規程を制定するとともに、 教 員 の 業 績 評 価 基 準 を 各 部 局 ご と に 個 別 に 制 定 し 、そ の 基 準 に 基 づ く 教 員 業 績 評 価 体 制 を 整 備 し た 。さ ら に 、こ の 年 俸 制 教 員 の 業 績 給 に 当 該 教 員 が 獲 得 し た 科 研 費 の 間 接 経 費 の 一 部( 最 大 30% ま で )に 相 当 す る 額 を 加 算 で き る シ ス テ ム を 国 立 大 学 法 人 と し て 初 め て導入したことにより、承継教員の中から年俸制に移行する教員が増えてきている。 〇国際教養学部の創設 グローバル化によって生起する地球規模の諸問題や現代日本が抱える少子高齢化等 の 諸 問 題 の 解 決 策 を 提 唱 し 、世 界 へ 発 信 で き る グ ロ ー バ ル 人 材 の 育 成 を 担 う 新 し い 学 部 (国際教養学部)の設置準備を行った。この国際教養学部においては、人文社会科学・ 自 然 科 学・生 命 科 学 の 学 問 分 野 を 混 合 し 、特 定 の 専 門 領 域 に 限 定 し な い 新 た な 教 育 課 程 を 構 築 す る と と も に 、世 界 を 舞 台 に し た 社 会 的 学 び や 主 体 的 学 び と い う 特 色 あ る 教 育 を 行 う こ と と し た 。特 に グ ロ ー バ ル 人 材 育 成 と い う 観 点 か ら 、学 生 に は 海 外 留 学 を 必 修 化 し た 。ま た 、特 定 の 専 門 領 域 に 限 定 し な い 教 育 課 程 を 構 築 す る こ と か ら 、教 員 と 協 力 し な が ら 高 度 な 学 修 支 援 ・ 学 務 指 導 を 行 う 新 し い 職 種 で あ る S U L A (Super University Learning Administrator)を 学 生 2 0 名 に 対 し て 1 名 の 割 合 で 配 置 し て 、 学 生 個 々 の 課 題設定に応じたテーラーメイドの教育を実施することにした。 ○大学機関別認証評価の受審 学 校 教 育 法 で 定 め ら れ て い る 認 証 評 価 制 度 の 基 に 、前 回 の 受 審 か ら 7 年 目 と な る 平 成 26 年 度 に 大 学 評 価 ・ 学 位 授 与 機 構 に よ る 大 学 機 関 別 認 証 評 価 を 受 審 し た 。 千 葉 大 学 は 、 大 学 設 置 基 準 を は じ め 関 係 法 令 に 適 合 し 、大 学 評 価・学 位 授 与 機 構 が 定 め る 大 学 評 価 基 準 を 満 た し て い る と の 評 価 を 得 た 。主 な 優 れ た 点 と し て 、千 葉 大 学 の 教 育 に 関 す る 改 革 の 方 向 や 方 針・規 定 が 良 く 整 備 さ れ 改 革 改 善 が 進 ん で い る こ と や 、文 部 科 学 省 の 支 援 を 受けて多くの特色ある教育プログラムを各研究科(学府)において実施しているなど、 9 項 目 が 指 摘 さ れ た 。ま た 、主 な 改 善 を 要 す る 点 と し て 、大 学 院 課 程 の 一 部 の 研 究 科 に お い て 入 学 定 員 超 過 率 が 高 く 、専 攻 科 及 び 別 科 に お い て は 定 員 充 足 率 が 低 い こ と の 1 項 目 が 指 摘 さ れ た 。 こ の 改 善 を 要 す る 点 に つ い て は 、 平 成 27 年 度 に 改 組 や 入 学 定 員 数 の 変更などが計画されており、全て解消される予定である。 ○教育研究機能の強化に向けた組織改革 ◆生命科学系分野 平 成 25 年 度 文 部 科 学 省 の 国 立 大 学 改 革 強 化 推 進 事 業 に 採 択 さ れ た 「 次 世 代 対 応 型 医 療 人 育 成 と 治 療 学 拠 点 創 成 の た め の 亥 鼻 キ ャ ン パ ス 高 機 能 化 構 想 」は 、ビ ジ ョ ン に 記 載 さ れ た ト リ プ ル ピ ー ク チ ャ レ ン ジ を 担 う 取 組 で あ り 、亥 鼻 キ ャ ン パ ス に お け る 医 療 系 3 学 部( 医 学 ・ 薬 学 ・ 看 護 学 )と 附 属 病 院 の 組 織 改 革 や ガ バ ナ ン ス 改 革 を 推 進 す る こ と に よ り 、医 療 イ ノ ベ ー シ ョ ン 創 出 と 次 世 代 の 多 様 な ニ ー ズ に 応 え る 医 療 人 育 成 を 加 速 さ -4- せ る も の で あ る 。そ の た め の 司 令 塔 と し て 未 来 医 療 教 育 研 究 機 構 を 設 置 し 、機 構 長 を 副 学長(未来医療)として選任した。 大 学 院 医 学 研 究 院 で は 、超 高 齢 社 会 に 関 連 し た 研 究 を 総 合 的 に 推 進 す る「 附 属 超 高 齢 社 会 研 究 セ ン タ ー 」や 、法 医 学 領 域 に お い て 高 度 に 専 門 化 し た 医 療 人 を 養 成 す る こ と を 目的とした「附属法医学教育研究センター」を設置した。 亥 鼻 キ ャ ン パ ス で は 、 約 10 年 前 か ら 看 護 学 部 が 中 心 と な っ て 医 学 部 や 薬 学 部 と と も に 医 療 系 専 門 職 連 携 教 育 ( I P E : Interprofessional Education) を 行 っ て き て い る 。 この体系的なIPEを日本及びアジア圏に普及させていくための方策を研究する目的 で、大学院看護学研究科に「附属専門職連携教育研究センター」を設置した。 ◆文系分野 法 経 学 部 で は 、総 合 的 な 社 会 科 学 の 知 見 を 活 用 し て 時 代 を 的 確 に 読 み 取 る 問 題 解 決 能 力 を 有 し 、か つ 指 導 力 を 発 揮 で き る グ ロ ー バ ル 人 材 で あ る と と も に 、生 涯 に わ た り 学 習 意 欲 を 保 持 し 続 け る 能 動 的 人 材 の 育 成 に 向 け て 、法 政 経 学 部 に 改 組 し た 。こ の 新 学 部 で は 、そ れ ま で の 3 学 科 を 統 合 し て 1 学 科 と し た 上 で 4 つ の コ ー ス を 設 け 、学 生 の 横 断 的 授業選択を可能にした。また、入学者選抜試験も4コース共通で実施するようにして、 入学後 2 学年に進級するときに、4コースから専門分野を選択するようにした。 平 成 27 年 度 ○ガバナンス機能の強化 ◆機能強化の方向性 文 部 科 学 省 は 、第 3 期 中 期 目 標 期 間 か ら 運 営 費 交 付 金 の 配 分 見 直 し に お け る 機 能 強 化 の 方 向 性 に 応 じ た 3 つ の 重 点 支 援 の 枠 組 を 設 定 し て 、各 国 立 大 学 に そ の 枠 組 み を 選 択 さ せ る こ と と し た 。 そ こ で 、 重 点 支 援 の 枠 組 の 評 価 指 標 と な る 点 に つ い て 過 去 10 年 間 の 実 績 を 基 に 他 大 学 と 比 較 検 討 し 、経 営 協 議 会 で の 議 論 を 踏 ま え 、千 葉 大 学 は 重 点 支 援 ③ ( 卓 越 し た 成 果 を 創 出 し て い る 海 外 大 学 と 伍 し て 、全 学 的 に 卓 越 し た 教 育 研 究 、社 会 実 装を推進する取組を中核とする国立大学)の枠組を目指すことを決断した。 平 成 28 年 度 の 文 部 科 学 省 へ の 概 算 要 求 に 向 け て 、 重 点 支 援 ③ の 国 立 大 学 と し て の ビ ジ ョ ン 及 び TOKUHISA PLAN を 策 定 し た 。 そ し て 、 学 長 主 導 で 独 創 的 な 次 世 代 研 究 を 戦 略 的 に 推 進 す る た め の「 グ ロ ー バ ル プ ロ ミ ネ ン ト 研 究 基 幹 」と ア ク テ ィ ブ・ラ ー ニ ン グ 機 能 の 強 化 と 教 育 の 国 際 通 用 性 を 高 め る た め の「 国 際 未 来 教 育 基 幹 」を 創 設 す る と い う 二 つの戦略を概算要求し、どちらも採択された。 重点支援③の国立大学としてのガバナンス機能の強化に向けて以下の点を実施した。 ◆運営組織の整備等 学 長 、理 事 、副 学 長 、事 務 系 部 長 等 に よ り 構 成 さ れ る 大 学 運 営 会 議 を「 経 営 戦 略 会 議 」 に 名 称 変 更 す る と と も に 、こ の 会 議 の 位 置 付 け を 情 報 共 有 の 場 か ら 経 営 戦 略 の 企 画・立 案の場に変更した。その結果、迅速な経営戦略の策定が可能となった。 文部科学省の高大接続改革実行プランに沿って、新たに入試担当副学長を増員した。 この人事により、本学が直面する課題ごとに担当副学長(教育改革、学修支援、入試、 -5- 研究、国際、情報、広報、病院、未来医療)が配置されることとなった。 経 営 協 議 会 の 国 際 化 を 考 慮 し て 、学 外 委 員 と し て オ ー ス ト ラ リ ア 連 邦 の 貿 易 促 進 庁 の 官僚であった外国人女性1名を増員した。 ◆教職員の協働体制の強化 学 長 と 教 職 員 と の 協 働 体 制 の 強 化 に 向 け た 部 局 と の 意 見 交 換 会 は 、 平 成 26 年 度 に は 部 局 執 行 部 を 対 象 と し て 行 っ た が 、 平 成 27 年 度 は 対 象 を 各 部 局 の 教 員 に 拡 大 し て 行 っ た 。部 局 ご と に 大 学 執 行 部 と と も に 、機 能 強 化 の 方 向 性 に 応 じ た 3 つ の 重 点 支 援 の 枠 組 に 関 し て 本 学 が 重 点 支 援 ③ の 枠 組 を 選 択 す る こ と に つ い て 意 見 交 換 を 行 い 、第 3 期 中 期 目標期間に向けて共通認識を持って大学改革や機能強化に取り組む意識基盤の形成を 図った。 夏 季 特 別 集 中 討 議 で は 、一 部 の 経 営 協 議 会 の 学 外 委 員 の 出 席 を 得 て 、各 部 局 の 執 行 部 、 事 務 系 幹 部 職 員 等 と 大 学 執 行 部 が 一 堂 に 会 し て 、一 泊 二 日 の 日 程 で 、「 国 立 大 学 の 理 想 像 」を テ ー マ に 意 見 交 換 を 行 う と と も に 、本 学 の 重 点 支 援 ③ の 枠 組 へ の 選 択 に 対 す る 認 識と方向性の共有を図った。 ○人事・給与システムの弾力化 卓 越 し た 人 材 の 流 動 化 を 促 進 す る こ と に よ り 教 育 、研 究 、産 学 連 携 活 動 等 を 推 進 す る た め の ク ロ ス ア ポ イ ン ト メ ン ト 制 度 に 関 す る 規 程 を 整 備 し た 。そ し て 、本 制 度 を 用 い た 教 員 の 雇 用 に 関 す る 要 望 が 大 学 院 医 学 研 究 院 よ り 出 さ れ 、そ の 候 補 者 が 勤 務 し て い る 産 業 技 術 総 合 研 究 所 と 協 定 書 を 締 結 し て 教 授 を 1 名 採 用 し た 。こ の 制 度 を 用 い た 海 外 の 研 究 者 雇 用 に 関 し て も 、す で に 英 文 に よ る 規 程 を 整 備 し て ク ロ ス ア ポ イ ン ト メ ン ト 制 度 に よる雇用を可能にした。 ○全学的な教員人事計画 第 3 期 中 期 目 標 期 間 に お い て も 、重 点 支 援 ③ の 国 立 大 学 と し て 学 長 の 強 い リ ー ダ ー シ ッ プ の 下 、学 内 資 源 の 再 配 分 に よ る 経 営 力 の 強 化 及 び 本 学 の 強 み・特 色 を 生 か し た 機 能 強 化 を 一 層 加 速 さ せ て い く た め 、教 員 の 重 点 再 配 置 や 多 様 な 教 員 再 配 置 を 示 し た 第 3 期 中 期 目 標 期 間 に お け る 教 員 人 事 計 画 を 策 定 し た 。こ の 教 員 人 事 計 画 を 、教 育 研 究 評 議 会 や経営協議会で審議して同意を得たのち、全教職員に周知した。 ○新設される学長裁量経費 第 3 期 中 期 目 標 期 間 か ら 運 営 費 交 付 金 の 中 に「 学 長 の 裁 量 に よ る 経 費 」枠 が 新 た に 設 定 さ れ る こ と と な っ た 。こ の 新 た な 学 長 裁 量 経 費 の 使 途 は 、教 育 研 究 活 動 の 活 性 化 や 強 み ・特 色 と な る 分 野 の 醸 成 、 学 長 を 支 援 す る 体 制 の 強 化 な ど を 目 的 と し た 取 組 に 限 定 さ れ る 。 そ こ で 、 平 成 28 年 度 に 新 設 予 定 の 学 長 裁 量 経 費 枠 の 使 用 に 関 す る 対 策 と し て 、 平 成 27 年 度 の 運 営 費 交 付 金 の 5 % ( 6 億 4 千 万 円 ) を 新 し い 学 長 裁 量 経 費 枠 と し て 試 行的に予算を編成した。 具 体 的 に は 、 大 学 の ビ ジ ョ ン に 基 づ く TOKUHISA PLAN を 実 践 す る た め 学 長 の ト ッ プ ダ ウ ン に よ り 措 置 す る ト ッ プ ダ ウ ン 型 の 予 算 枠 と 、大 学 の ビ ジ ョ ン に 基 づ き 各 部 局 が 取 り -6- 組 む 施 策 に 対 し 措 置 す る 部 局 提 案 型 の 予 算 枠 と し て 編 成 し 、 平 成 27 年 度 は ト ッ プ ダ ウ ン 型 の 予 算 枠 に 重 点 的 ( 4 億 4 千 万 円 ) に 措 置 す る も の と し た 。 そ し て 、 平 成 28 年 度 は 学 長 裁 量 経 費 の 内 示 予 算 額 が 平 成 27 年 度 と 同 額 に な っ た こ と か ら 、 学 長 の ト ッ プ ダ ウ ン に よ る 機 能 強 化 を よ り 一 層 推 進 す る た め 、ト ッ プ ダ ウ ン 型 の 予 算 枠 を さ ら に 重 点 的 (6億円)に措置することとした。 〇国際教養学部の創設 平 成 28 年 度 の 国 際 教 養 学 部 ( 入 学 定 員 9 0 名 ) 設 置 を 文 部 科 学 省 に 概 算 要 求 し 、 認 め ら れ た 。 本 学 と し て は 41 年 ぶ り と な る 学 部 の 新 設 で あ っ た が 、 大 学 設 置 ・ 学 校 法 人 審議会の設置審査を経て、設置が認可された。所属教員46名は、生命科学系・理系・ 文 系 の 学 問 分 野 の 教 員 か ら 構 成 さ れ 、特 定 の 専 門 領 域 に 限 定 し な い 新 た な 教 育 課 程 が 構 築 さ れ る 。 積 極 的 な 入 試 広 報 活 動 の 成 果 に よ り 、 第 1 回 目 と な る 平 成 28 年 度 の 入 学 者 選 抜 試 験 で は 、 志 願 者 倍 率 が 本 学 の 文 系 学 部 中 で 最 高 の 4 .1 倍 と な っ た 。 ○教育研究機能の強化に向けた組織改革 ◆生命科学系分野 次世代対応型医療人育成と治療学拠点創成を目指している亥鼻キャンパスの医療系 部 局 を 中 心 と し て 、再 生 医 学 や 疾 患 iPS 細 胞 を 利 用 し た 新 し い 治 療 学 の 研 究 拠 点 を 形 成 することを目的とした「再生治療学研究センター」を設置した。 部 局 横 断 的 な 全 学 組 織 と し て 、子 ど も の 精 神 的 発 達 に 関 す る 教 育 研 究 を 行 う「 子 ど も のこころの発達教育研究センター」を設置した。 ◆理系分野 大学院融合科学研究科附属分子エレクトロニクス高等研究センターを発展的に改組 し 、キ ラ ル フ ォ ト ニ ク ス と 分 子 エ レ ク ト ロ ニ ク ス を 統 合 ・ 強 化 し 、他 部 局 の 化 学 系 ・ 生 物 系 キ ラ リ テ ィ ー 研 究 者 と 連 携 し て 世 界 ト ッ プ の 学 術 拠 点 を 目 指 す「 附 属 分 子 キ ラ リ テ ィー研究センター」を設置した。 工 学 部 で は 、幅 広 い 学 識 、工 学 的 専 門 性 、問 題 解 決 能 力 を 有 す る 高 度 専 門 職 業 人 を 育 成 す る た め 、 平 成 29 年 度 に 現 在 の 1 0 学 科 制 を 1 学 科 制 に 再 編 す る 準 備 を 始 め た 。 基 礎 科 学 の 理 学 系 分 野 と 応 用 科 学 の 工 学 系 分 野 に お い て 、両 者 を 俯 瞰 し 協 奏 を 誘 起 で き る 幅 広 い 学 識 と 深 い 専 門 性 や 問 題 解 決 能 力 を 有 す る 先 導 的 ・指 導 的 研 究 者 を 養 成 す る た め 、 平 成 29 年 度 に 大 学 院 組 織 で あ る 理 学 研 究 科 、 工 学 研 究 科 及 び 融 合 科 学 研 究 科 を 改組し、新たに「大学院融合理工学府」の設置に向けた準備を始めた。 ◆文系分野 大 学 院 教 育 学 研 究 科 で は 、 平 成 28 年 度 に 専 門 性 の 高 い 教 員 を 養 成 す る こ と を 目 的 に 展 開 す る 専 門 職 大 学 院 で あ る 高 度 教 職 実 践 専 攻( 教 職 大 学 院;入 学 定 員 2 0 名 )の 設 置 と 、既 存 の 修 士 課 程 の 2 専 攻 か ら 1 専 攻 へ の 改 組 を 文 部 科 学 省 に 概 算 要 求 し 、認 め ら れ た 。高 度 教 職 実 践 専 攻 で は 、学 校 運 営・経 営 上 の 諸 問 題 や 生 徒 の 不 適 応 行 動 に 対 す る 教 育 相 談・カ ウ ン セ リ ン グ な ど の 学 校 実 践 領 域 に お け る 先 鋭 的 な 問 題 に 関 す る 教 育 研 究 を 行い、それぞれの領域における専門性を身につけたリーダーの養成を目指している。 -7- 文 学 部 で は 、人 文 科 学 諸 分 野 の 専 門 性 を 深 め る と と も に 主 体 的 に 現 代 社 会 に お け る 諸 課 題 の 解 決 に 取 り 組 む こ と の で き る 人 材 を 育 成 す る た め 、 平 成 28 年 度 に 現 在 の 4 学 科 制から 1 学科制への再編を文部科学省に概算要求し、認められた。 人 文 科 学( 普 遍 的 要 素 )と 社 会 科 学( 汎 用 的 要 素 )を 融 合 さ せ 、公 共 学 的 視 点 を 持 ち 、 社 会 性 、実 践 性 、専 門 性 と 創 造 性 を 有 し 、新 た な 社 会 の 課 題 を 解 決 す る 次 世 代 型 グ ロ ー バ ル 人 材 を 育 成 す る た め 、 平 成 29 年 度 に 大 学 院 人 文 社 会 科 学 研 究 科 を 改 組 し 、 新 た に 「大学院人文公共学府」の設置に向けた準備を始めた。 3.教育に関する事項 平 成 26 年 度 〇 グ ロ ー バ ル 千 葉 大 学 の 新 生 - Rising Chiba University- 千 葉 大 学 の 1 0 年 後 に 向 け た ガ バ ナ ン ス 改 革 、学 修 制 度 改 革 、プ ロ グ ラ ム 改 革 、グ ロ ー バ ル・ネ ッ ト ワ ー ク 改 革 等 を 取 り ま と め て「 グ ロ ー バ ル 千 葉 大 学 の 新 生 - Rising Chiba University- 」と し て 申 請 し た 案 が 、文 部 科 学 省 の ス ー パ ー グ ロ ー バ ル 大 学 創 成 支 援 事 業に採択された。 ス ー パ ー グ ロ ー バ ル 大 学 へ の 創 成 に 向 け て 、こ れ ま で の ス キ ッ プ ワ イ ズ・プ ロ グ ラ ム を 継 承 す る 学 部 横 断 型 の 教 養 教 育 プ ロ グ ラ ム で あ る「 国 際 日 本 学 」を 充 実 強 化 し 、自 国 の文化や習慣を世界に伝えるために必要な力を養うことに重点を置いた教育を実施し た 。そ の 他 、英 語 に よ る コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 の 向 上 を 目 的 と し て 、① 英 語 の ネ イ テ ィ ブ ス ピ ー カ ー が 講 師 と な り レ ベ ル 別 で か つ 少 人 数 制 で 行 う イ ン グ リ ッ シ ュ・コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 、② 学 生 を 国 内 外 の 企 業 等 の 現 場 に 派 遣 し て 実 体 験 を 行 う グ ロ ー バ ル・イ ン タ ー ン シ ッ プ や グ ロ ー バ ル・ボ ラ ン テ ィ ア 、③ 英 語 に よ る ワ ー ク シ ョ ッ プ 形 式 の 共 同 学 習 や フ ィ ー ル ド ワ ー ク を 海 外 の 協 定 校 と 連 携 し て 実 施 す る グ ロ ー バ ル・ス タ デ ィ・プ ロ グ ラ ム や グ ロ ー バ ル・フ ィ ー ル ド ワ ー ク 、④ 海 外 経 験 の な い 初 心 者 向 け の ア ジ ア 有 力 大 学 短 期 派 遣 プ ロ グ ラ ム で あ る BOOT( Begin One's Overseas Trial) 等 、 複 数 の ア ク テ ィ ブ・ラーニング型科目を提供することにより、グローバル教育を強力に実践した。 〇6ターム制の導入 教育の質的改善や学生の自主的で主体的な学びの促進に向けた学事暦の柔軟化等を 検 討 す る た め 、高 等 教 育 研 究 機 構 内 の 高 等 教 育 研 究 戦 略 室 に ク ォ ー タ ー 制 の 導 入 等 に 関 する検討ワーキング・グループを組織した。そのワーキング・グループでの検討から、 柔軟な学事暦として「6ターム制」を導入することが提案された。 6ターム制は、年間の学事歴を8週間(1 ターム)x6タームとすることで、8週間 で 完 結 す る 科 目 設 定 を 可 能 に し た 。そ の た め 学 生 は 多 様 な 科 目 を 選 択 す る こ と が で き る よ う に な る こ と か ら 、教 育 の 質 的 改 善 が 図 れ る 。さ ら に 、こ れ ま で の 夏 季 休 業 期 間 等 も 1 タ ー ム と す る こ と で ギ ャ ッ プ タ ー ム を 創 出 し 、留 学 、イ ン タ ー ン シ ッ プ や ボ ラ ン テ ィ ア等学生の多様な社会体験の機会を確保できるようになる。 こ の 6 タ ー ム 制 の 導 入 に 向 け て 、千 葉 大 学 に お け る タ ー ム 制 の 導 入 等 に 関 す る 方 針 を -8- 策 定 し 、教 職 員 に 周 知 し た 。そ の 導 入 時 期 に 関 し て は 、4 月 か ら 始 ま る 第 1 タ ー ム の 授 業時間を確保するために入学式や入学ガイダンスの時期を現行より早める必要がある こ と か ら 、 平 成 28 年 度 よ り 導 入 す る こ と と し た 。 〇コース・ナンバリングの導入 教 育 の 質 の 保 証 と 向 上 や 学 生 の 視 点 に 立 っ た 教 育 課 程 の 体 系 化・可 視 化 を 全 学 的 に 推 進 す る た め 、高 等 教 育 研 究 機 構 で 千 葉 大 学 に お け る コ ー ス・ナ ン バ リ ン グ の 原 則 を 策 定 し た 。こ の 原 則 に 基 づ い て 各 学 部・研 究 科 等 で は カ リ キ ュ ラ ム の コ ー ス・ナ ン バ リ ン グ を 行 っ た 。さ ら に 高 等 教 育 研 究 機 構 で は 、各 学 部 ・ 研 究 科 等 の コ ー ス ・ ナ ン バ リ ン グ の 水準分布及びカリキュラム・ツリー一覧を策定し、学生や教職員に周知した。そして、 平 成 27 年 度 よ り 全 学 的 に 導 入 す る こ と と し た 。 ○次世代才能スキップアップ・プログラム 先 進 科 学 プ ロ グ ラ ム( 秋 飛 び 入 学・飛 び 入 学 )を 活 用 し た 高 大 連 携 で の 科 学 教 育 コ ン ソ ー シ ア ム に よ る「 次 世 代 才 能 ス キ ッ プ ア ッ プ 」プ ロ グ ラ ム が 、文 部 科 学 省 の 大 学 教 育 再 生 加 速 プ ロ グ ラ ム( A P )に 採 択 さ れ た 。本 プ ロ グ ラ ム は 、大 学 ・ 高 校 ・ 教 育 委 員 会 が コ ン ソ ー シ ア ム を 構 築 し て 高 校 生 を 対 象 に 早 期 か ら の 高 度 な 科 学 体 験・教 育 を 提 供 す ることにより、高等教育の早期化を推進し高大接続を促進するものである。 ○国公私立5大学による大学院共同教育課程「共同災害看護学専攻」の設置 平 成 24 年 度 文 部 科 学 省 の 博 士 課 程 教 育 リ ー デ ィ ン グ プ ロ グ ラ ム に 、 国 公 私 立 5 大 学 ( 千 葉 大 学 、東 京 医 科 歯 科 大 学 、高 知 県 立 大 学 、兵 庫 県 立 大 学 及 び 日 本 赤 十 字 看 護 大 学 ) が 連 携 し て 大 学 院 共 同 教 育 課 程 を 設 置 し て 、災 害 看 護 分 野 で リ ー ダ ー と し て の 実 践 能 力 を 備 え た 人 材 の 育 成 を 目 指 す「 災 害 看 護 グ ロ ー バ ル リ ー ダ ー 養 成 プ ロ グ ラ ム 」が 採 択 さ れ た 。そ の 計 画 に 基 づ き 、大 学 院 看 護 学 研 究 科 は 、5 年 一 貫 制 博 士 課 程 の 共 同 災 害 看 護 学専攻(入学定員2名)を開設した。 〇日本学術振興会育志賞を受賞 大 学 院 医 学 薬 学 府・先 端 医 学 薬 学 専 攻 の 博 士 課 程 の 学 生 が 、研 究 課 題 で あ る「 消 化 管 に お け る 免 疫 制 御 メ カ ニ ズ ム の 解 明 」に お け る 研 究 成 果 が 高 く 評 価 さ れ 、第 5 回 日 本 学 術振興会育志賞を本学で初めて受賞した。 平 成 27 年 度 ○国際未来教育基幹の創設 千 葉 大 学 憲 章 と ビ ジ ョ ン に 示 さ れ た 教 育 に 関 す る 理 念・目 標 に 基 づ き 、全 学 的 教 育 改 革 と 世 界 水 準 の 教 育 実 践 に 基 づ く 次 世 代 型 人 材 の 育 成 を 推 進 す る 組 織 と し て 、国 際 未 来 教 育 基 幹 の 設 置 を 文 部 科 学 省 に 概 算 要 求 し 、採 択 さ れ た 。国 際 未 来 教 育 基 幹 は 、学 長 を 基 幹 長 と し 、教 育 担 当 理 事 を 基 幹 リ ー ダ ー 、教 育 改 革 、学 修 支 援 、入 試 及 び 留 学 担 当 の 副 学 長 等 を 構 成 員 と し て 、全 学 の 教 育 機 能 の 強 化 を 図 る と と も に 、ア ク テ ィ ブ・ラ ー ニ -9- ング機能の強化と教育の国際通用性を高めるための学修・学生支援を実施する。 ○教育関係共同利用拠点の認定 ア カ デ ミ ッ ク・リ ン ク・セ ン タ ー は 、文 部 科 学 省 の 教 育 関 係 共 同 利 用 拠 点 制 度 に 申 請 し て 、教 職 員 の 組 織 的 な 研 修 等 の 共 同 利 用 拠 点( 教 育 ・ 学 修 支 援 専 門 職 養 成 )と し て 認 定 さ れ た 。本 セ ン タ ー で は 、能 力 ル ー ブ リ ッ ク の 開 発 と 実 践 的 S D プ ロ グ ラ ム の 実 施 に よ り 、教 育 ・ 学 修 を 支 援 す る 新 た な 専 門 職 の 安 定 的 ・ 体 系 的 育 成 を 行 い 、大 学 教 育 の 質 的転換を推進していく。 ○国立3大学による大学院共同教育課程「先進予防医学共同専攻」の設置 平 成 24 年 度 文 部 科 学 省 の 国 立 大 学 改 革 強 化 推 進 事 業 に 、 国 立 3 大 学 ( 千 葉 大 学 、 金 沢 大 学 及 び 長 崎 大 学 )が 連 携 し て 大 学 院 共 同 教 育 課 程 を 設 置 し て 、0 次 予 防 か ら 3 次 予 防までを包括した個別化予防を実現する先進予防医学を実践できる専門家の養成を目 指 す 共 同 提 案 が 採 択 さ れ た 。 そ の 計 画 に 基 づ き 、 平 成 28 年 度 に 大 学 院 医 学 薬 学 府 に 4 年 制 博 士 課 程 と し て 先 進 予 防 医 学 共 同 専 攻( 入 学 定 員 1 0 名 )の 設 置 を 文 部 科 学 省 に 概 算要求し、認められた。 ○高大接続改革実行プランへの対応 国 際 教 養 学 部 の 開 設 も 含 め た 積 極 的 な 入 試 広 報 活 動 の 成 果 と し て 、 平 成 28 年 度 入 学 者 選 抜 試 験( 学 部 )の 一 般 入 試 に お け る 志 願 者 数 が 大 幅 に 増 加 し 、初 め て 国 立 大 学 中 第 1位となった。 高 大 連 携 の 更 な る 進 展 を 目 指 し て 、学 長 が 千 葉 県 下 の 公 立 高 等 学 校 へ 出 向 き 高 校 生 に 向 け て 大 学 教 育 に 関 す る 講 演 を 始 め た 。 平 成 27 年 度 は 千 葉 県 立 千 葉 東 高 等 学 校 で 1 年 生と父母を対象に講演を行った。 〇日本学術振興会育志賞を受賞 大 学 院 工 学 研 究 科・人 工 シ ス テ ム 科 学 専 攻 の 博 士 課 程 の 学 生 が 、研 究 課 題 で あ る「 光 制 御 で 超 高 精 細・高 解 像 度 を 実 現 す る ボ リ ュ ー ム デ ィ ス プ レ イ の 創 出 」に お け る 研 究 内 容 と そ の 成 果 が 高 く 評 価 さ れ 、第 6 回 日 本 学 術 振 興 会 育 志 賞 を 受 賞 し た 。千 葉 大 学 と し て は 、 平 成 26 年 度 に 引 き 続 い て の 受 賞 と な っ た 。 4.研究に関する事項 平 成 26 年 度 〇研究推進体制の強化 学術研究推進機構の学内研究支援事業の実施主体である研究支援企画室を研究支援 企 画 部 会 に 改 組 し 、指 揮 命 令 系 統 や 業 務 の 責 任 所 在 を 明 確 化 す る こ と に よ り 効 果 的・効 率 的 な 体 制 を 構 築 し た 。ま た 、本 学 の 研 究 推 進 に 係 る 戦 略 の 立 案 等 を 行 う 学 術 研 究 推 進 戦略室を新設し、URAを増員して研究推進体制の一層の充実を図った。 - 10 - ○世界最高水準の研究拠点形成と研究成果 ◆生命科学系分野 未 来 医 療 教 育 研 究 機 構 で は 、医 薬 バ イ オ 分 野 の 知 的 財 産 業 務 に 関 す る 専 任 教 員 を 雇 用 し 、基 礎 研 究 の 成 果 を 臨 床 研 究・実 用 化 に 繋 げ る マ ネ ジ メ ン ト 業 務 を 強 化 す る と と も に 、 革新的な治療学創成研究の活性化を目指した研究助成等の取組を行った。 大 学 院 医 学 研 究 院 で は 、サ イ ト カ イ ン IL-33 が 病 原 性 記 憶 2 型 ヘ ル パ ー T 細 胞 を 誘 導 し 、 ア レ ル ギ ー 性 気 道 炎 症 を 慢 性 化 さ せ る こ と を 発 見 し た 。 IL-33 や そ の 受 容 体 か ら の 細胞内シグナルを創薬ターゲットとすることで難治性慢性アレルギー疾患の治療開発 が 期 待 さ れ る 。 本 研 究 成 果 は 、 米 国 の 科 学 誌 Immunity( IF: 21.561) に 掲 載 さ れ た 。 真 菌 医 学 研 究 セ ン タ ー で は 、結 核 菌 が 生 体 の 免 疫 系 で 認 識 さ れ る メ カ ニ ズ ム と そ の 受 容 体 を 明 ら か に し た 。こ の メ カ ニ ズ ム を 利 用 す る こ と で 、結 核 の み な ら ず 様 々 な 感 染 症 や が ん に 対 す る ワ ク チ ン の 効 果 を 高 め る こ と が で き る と 期 待 さ れ る 。本 年 度 の 研 究 成 果 は 、 米 国 の 科 学 誌 Immunity( IF: 21.561) に 掲 載 さ れ た 。 ◆理系分野 大学院理学研究科附属ハドロン宇宙国際研究センターでは、スーパーコンピュータ 「 京 」を 用 い た シ ミ ュ レ ー シ ョ ン に よ っ て 、超 新 星 残 骸 衝 撃 波 を は じ め と す る 様 々 な 天 体衝撃波で高エネルギーの電子を効率よく生成することができるメカニズムを明らか に し た 。 本 研 究 成 果 は 、 米 国 の 科 学 雑 誌 Science( IF: 33.611) に 掲 載 さ れ た 。 大 学 院 工 学 研 究 科 で は 、外 部 か ら の 機 械 的 刺 激 に よ り 発 光 色 が 変 化 す る 有 機 化 合 物 材 料 の 開 発 に 成 功 し た 。こ の 材 料 の 開 発 に よ り 、イ ン ク ジ ェ ッ ト 印 刷 技 術 と 組 み 合 わ せ る ことで情報記録デバイスへの応用が可能になった。本研究成果は、英国の科学雑誌 Nature Communications( IF: 11.470) に 掲 載 さ れ た 。 平 成 27 年 度 ○グローバルプロミネント(GP)研究基幹の創設 千 葉 大 学 憲 章 と ビ ジ ョ ン に 示 さ れ た 研 究 に 関 す る 理 念・目 標 に 基 づ き 、本 学 の 世 界 水 準 の 研 究( G P 研 究 部 門 )や 独 創 的 な 次 世 代 研 究( 附 属 次 世 代 研 究 イ ン キ ュ ベ ー タ )を 戦 略 的 に 推 進 す る 組 織 で あ る G P 研 究 基 幹 の 設 置 を 文 部 科 学 省 に 概 算 要 求 し 、採 択 さ れ た 。こ の G P 研 究 基 幹 の 研 究 強 化 や マ ネ ジ メ ン ト 等 は 、研 究 担 当 理 事 を 部 門 長 と し 研 究 担当副学長等とともに外国人研究者も含む学外委員を構成員としたGP運営部門が行 うこととした。 ○戦略的重点研究強化プログラム 平 成 28 年 度 に 設 置 予 定 の G P 研 究 基 幹 ・ G P 研 究 部 門 で 行 わ れ る 研 究 課 題 選 定 に 向 け て 、新 た に 戦 略 的 重 点 研 究 強 化 プ ロ グ ラ ム を 開 始 し た 。学 術 研 究 推 進 戦 略 室 で の 研 究 I R に よ る 解 析 結 果 を 基 に 、千 葉 大 学 に お け る 6 つ の 重 点 研 究 分 野 を 選 定 し た 。そ の 研 究 分 野 の 中 か ら 世 界 水 準 の 研 究 を 先 導 す る グ ル ー プ に よ る 研 究 課 題 の 提 案 を 受 け 、学 長 の ト ッ プ ダ ウ ン で 6 つ の 重 点 研 究 課 題 を 選 定 し た 。こ れ ら の 研 究 課 題 に は 、学 長 裁 量 経 - 11 - 費 の ト ッ プ ダ ウ ン 型 経 費 か ら 研 究 費 、研 究 員 雇 用 や 研 究 ス ペ ー ス な ど 様 々 な 面 で 支 援 し た 。 平 成 28 年 度 に は 、 こ の 6 つ の 重 点 研 究 課 題 の 中 か ら G P 研 究 部 門 で 行 わ れ る 研 究 課題が、GP運営部門の構成員を中心としたメンバーにより選定される予定である。 ○リーディング研究育成プログラム 平 成 28 年 度 に 設 置 予 定 の G P 研 究 基 幹 附 属 次 世 代 研 究 イ ン キ ュ ベ ー タ で 行 わ れ る 研 究 課 題 選 定 向 け て 、新 た に リ ー デ ィ ン グ 研 究 育 成 プ ロ グ ラ ム を 開 始 し た 。世 界 水 準 の 研 究 を 推 進 す る 中 堅・若 手 研 究 グ ル ー プ を 対 象 に 研 究 課 題 の 公 募 を 行 い 、2 8 件 の 応 募 課 題 の 中 か ら 研 究 支 援 企 画 部 会 で の 審 査 に よ り 1 2 件 の 研 究 課 題 を 採 択 し た 。こ れ ら の 研 究 課 題 に は 、 学 長 裁 量 経 費 の ト ッ プ ダ ウ ン 型 経 費 か ら 研 究 費 を 支 援 し た 。 平 成 28 年 度 に は 、こ の 1 2 件 の 研 究 課 題 の 中 か ら 附 属 次 世 代 研 究 イ ン キ ュ ベ ー タ で 行 わ れ る 研 究 課 題が、GP運営部門の構成員を中心としたメンバーにより選定される予定である。 ○世界最高水準の研究拠点形成と研究成果 ◆生命科学系分野 免 疫 学 、ア レ ル ギ ー 学 、感 染 症 学 、癌 生 物 学 、ゲ ノ ム 医 科 学 の 知 的 技 術 基 盤 を 横 断 的 に 融 合 し て 世 界 最 先 端 の 国 際 連 携 研 究 を 推 進 す る た め 、米 国 の カ リ フ ォ ル ニ ア 大 学 サ ン ジ ェ ゴ 校( U C S D )と の 協 働 に よ る「 国 際 粘 膜 免 疫 ・ ア レ ル ギ ー 治 療 学 研 究 拠 点 セ ン タ ー 」を 大 学 院 医 学 研 究 院 に 設 置 す る 準 備 を 始 め た 。本 セ ン タ ー は 、サ ン ジ ェ ゴ 研 究 セ ン タ ー と 千 葉 研 究 セ ン タ ー か ら 構 成 さ れ 、U C S D と の 共 同 研 究 や 共 同 教 育( ジ ョ イ ン ト ・ デ ィ グ リ ー 等 )の 拠 点 と な る こ と が 期 待 さ れ る 。ま た 、本 拠 点 形 成 を 主 導 す る 未 来 医 療 教 育 研 究 機 構 で は 、弁 理 士 資 格 を 有 す る 助 教 を 新 た に 採 用 す る こ と で 医 薬・バ イ オ 系の知財業務についての支援体制の強化を図った。 社 会 精 神 保 健 教 育 研 究 セ ン タ ー で は 、双 極 性 障 害( 躁 う つ 病 )の 病 因 に ミ ト コ ン ド リ ア内のクエン酸回路のイソクエン酸脱水素酵素の減少が関与していることを明らかに し た 。本 研 究 成 果 は 、米 国 の 科 学 誌 Molecular Psychiatry( IF: 14.496)に 掲 載 さ れ た 。 ◆理系分野 大学院理学研究科附属ハドロン宇宙国際研究センターでは、スーパーコンピュータ 「 京 」 で 可 能 に な っ た 超 高 解 像 度 計 算 に よ り 、 太 陽 活 動 11 年 周 期 を 作 る よ う な 大 規 模 な 磁 場 構 造 を 生 成・維 持 す る メ カ ニ ズ ム を 世 界 で 初 め て 解 明 し た 。本 研 究 成 果 は 、米 国 の 科 学 誌 Science( IF: 33.611) に 掲 載 さ れ た 。 大学院融合科学研究科附属分子キラリティー研究センターでは、特殊なレーザー光 ( 光 渦 )を シ リ コ ン 単 結 晶 基 板 に 照 射 す る と 、単 結 晶 性 の シ リ コ ン ニ ー ド ル が 基 板 上 に で き る と い う 新 現 象 を 明 ら か に し た 。本 研 究 成 果 は 、英 国 の 科 学 誌 Scientific Reports ( IF: 5.578) に 掲 載 さ れ た 。 大 学 院 工 学 研 究 科 で は 、目 的 物 を 高 い 選 択 性 で 生 産 す る 人 工 生 合 成 経 路 を 構 築 す る 新 手 法 を 開 発 し 、非 天 然 化 合 物 の 生 合 成 で こ の 新 手 法 の 有 効 性 を 実 証 し た 。本 研 究 成 果 は 、 英 国 の 科 学 誌 Nature Communications( IF: 11.470) に 掲 載 さ れ た 。 環 境 健 康 フ ィ ー ル ド 科 学 セ ン タ ー で は 、光 合 成 電 子 伝 達 に 関 わ る 2 つ の サ イ ク リ ッ ク - 12 - 電子伝達経路が、光合成応答を最適化するのに重要な役割を果たすことを明らかにし た 。 本 研 究 成 果 は 、 英 国 の 科 学 誌 Scientific Reports( IF: 5.578) に 掲 載 さ れ た 。 ○研究成果の社会実装へ向けた支援体制 研 究 成 果 の 社 会 実 装 へ 向 け た 支 援 は 、産 業 連 携 研 究 推 進 ス テ ー シ ョ ン を 中 心 と し て 行 っ て い る 。特 許 出 願 に つ い て は 発 明 評 価 委 員 会 に お い て 、有 望 な 特 許 の 出 願 の み を 選 択 し て 支 援 し て い る 。そ の た め 、高 度 な 専 門 的 知 識 及 び 経 験 を 持 つ 元 特 許 庁 審 判 員 を 外 部 有識者として委員に加え、審議の質の向上及び知的財産活用の推進を図った。 技 術 移 転 に つ い て は 、企 業 に お け る 権 利 持 分 割 合 の 高 い 共 同 特 許 は 積 極 的 に 譲 渡 を 行 い 収 入 の 確 保 を 図 っ た 。さ ら に 、科 学 技 術 振 興 機 構 と 連 携 し て 大 学 知 財 群 活 用 プ ラ ッ ト フォームとの連携により、企業のニーズに対応できる特許群の形成を進めている。 研 究 成 果 の 効 果 的・効 率 的 な 技 術 移 転 を 図 る た め 、千 葉 エ リ ア 産 学 官 連 携 オ ー プ ン フ ォ ー ラ ム 、千 葉 大 学 産 学 官 連 携 イ ノ ベ ー シ ョ ン フ ォ ー ラ ム 、新 産 業 創 生 プ ロ デ ュ ー ス 活 動 等 の イ ベ ン ト を 開 催 し た 。 ま た 、 イ ノ ベ ー シ ョ ン ・ ジ ャ パ ン 2015 大 学 見 本 市 、 ア グ リ ビ ジ ネ ス 創 出 フ ェ ア 2015、C I C 東 京 新 技 術 説 明 会 等 の イ ベ ン ト へ 参 加 し て 、本 学 の 研究シーズの発信・紹介等を積極的に行った。 ○定年退職教員の研究活動継続に関するガイドラインの策定 定 年 退 職 教 員( 予 定 者 及 び 既 退 職 者 含 む )に よ る 外 部 研 究 費 を 用 い た 研 究 活 動 継 続 に 関 し て 、ガ イ ド ラ イ ン を 策 定 し て 大 学 と し て の 明 確 な 方 針 を 示 し た 。こ の ガ イ ド ラ イ ン で は 、当 該 部 局 内 の コ ン セ ン サ ス が 得 ら れ る 研 究 で あ る こ と 等 の 研 究 活 動 継 続 に 必 要 と さ れ る 8 項 目 の 要 件 を 明 確 化 し た 。さ ら に 、学 長 の ガ バ ナ ン ス の 観 点 か ら 当 該 部 局 長 の 申 請 に 基 づ き 学 長 が 承 認 す る こ と と し 、 平 成 28 年 度 よ り 実 施 す る こ と と し た 。 ○共同利用・共同研究拠点の期末評価 共 同 利 用・共 同 研 究 拠 点 に 認 定 さ れ て い る 真 菌 医 学 研 究 セ ン タ ー と 環 境 リ モ ー ト セ ン シ ン グ 研 究 セ ン タ ー が 、文 部 科 学 省 の 期 末 評 価 を 受 け た 。3 年 前 の 中 間 評 価 で は 両 セ ン タ ー は 共 に「 B 」評 価 で あ っ た た め 、学 長 主 導 の 下 で セ ン タ ー 長 や 教 員 の 人 事 な ど を 行 うとともに研究機能の強化を図ってきた。その結果、期末評価では両センターは共に 「 A 」 評 価 と な り 拠 点 と し て 再 認 定 さ れ た た め 、 平 成 28 年 度 か ら 新 た に 6 年 間 の 拠 点 事業を継続することとなった。 5.社会連携・社会貢献に関する事項 平 成 26 年 度 ○クリエイディブ・コミュニティ創成拠点・千葉大学 平 成 25 年 度 文 部 科 学 省 の 地 ( 知 ) の 拠 点 整 備 事 業 に 採 択 さ れ た 「 ク リ エ イ テ ィ ブ ・ コ ミ ュ ニ テ ィ 創 成 拠 点 ・ 千 葉 大 学 」は 、地 域 を 志 向 し た 教 育 ・ 研 究 ・ 地 域 貢 献 を 推 進 す る 全 学 的 な 事 業 で あ る 。 平 成 26 年 度 に は 少 子 高 齢 化 等 に 起 因 す る 多 く の 課 題 を 抱 え る - 13 - 千 葉 海 浜 ニ ュ ー タ ウ ン を モ デ ル 地 区 と し 、こ の 地 区 に 全 国 初 の“ 郊 外 型 廃 校 ”( 旧 千 葉 市立高浜第二小学校)を活用した「千葉大学サテライトキャンパス美浜」を開校した。 こ の キ ャ ン パ ス で は 、市 民・教 員・学 生 が 連 携 す る 学 際 的 な 地 域 研 究 拠 点 と し て 地 域 貢 献型研究を推進したり、公開講座やワークショップ等を開催した。 〇地域連携による社会貢献 大 学 院 医 学 研 究 院 は 総 合 医 科 学 講 座 を 開 設 し て 、千 葉 県 東 金 市 及 び 九 十 九 里 町 と 協 働 し て 東 金 九 十 九 里 地 域 の 医 療 体 制 の 充 実 と 医 療 人 材 の 育 成 を 目 指 し て い る 。そ の た め の 診療教育病院として、東金市に東千葉メディカルセンターが開院した。 医 学 部 附 属 病 院 の 高 齢 社 会 医 療 政 策 研 究 部 が 、千 葉 県 か ら の 委 託 研 究 で あ る「 首 都 圏 に お け る 高 齢 者 人 口 の 増 加 と そ れ に 対 応 し た 医 療 提 供 体 制 の あ り 方 」に 関 す る 研 究 成 果 報告書を千葉県に答申した。 平 成 27 年 度 ○クリエイディブ・コミュニティ創成拠点・千葉大学 地 域・コ ミ ュ ニ テ ィ に 関 す る 幅 広 い 知 識 と N P O 、企 業 、自 治 体 等 そ れ ぞ れ の 立 場 で 地 域 再 生 の た め に 活 躍 で き る 人 材 を 育 成 す る た め 、全 学 共 通 教 育 プ ロ グ ラ ム と し て コ ミ ュニティ再生ケア学を開講した。 〇千葉地方圏の“しごと”づくり人材育成事業 平 成 27 年 度 文 部 科 学 省 の 地 ( 知 ) の 拠 点 大 学 に よ る 地 方 創 生 推 進 事 業 ( C O C + ) に「都市と世界をつなぐ千葉地方圏の“しごと”づくり人材育成事業」が採択された。 本 事 業 は 、敬 愛 大 学 な ど 3 教 育 機 関 、千 葉 県 ほ か 3 市 町 、県 内 外 の 2 0 企 業 ・ 団 体 と 協 力 し 、人 口 減 少・若 年 層 流 出 が 課 題 と な っ て い る 千 葉 地 方 圏 に お い て 若 者 が 地 域 に 定 着 するための教育プログラムの開発と魅力ある職づくりの開拓を進めていく。 〇地域連携による社会貢献 未 来 医 療 教 育 研 究 機 構 と か ず さ DNA 研 究 所 は 、医 科 学・創 薬 研 究 の 研 究 基 盤 強 化 を 目 指して研究交流協定を締結し、共同研究を開始した。 6.国際化に関する事項 平 成 26 年 度 〇 グ ロ ー バ ル 千 葉 大 学 の 新 生 - Rising Chiba University- ※「教育に関する事項」参照(8頁) 〇国際教養学部の創設 ※「大学運営に関する事項」参照(7頁) - 14 - 〇国際戦略本部の設置 千 葉 大 学 の 国 際 戦 略 に 関 す る 中 長 期 的 計 画 の 総 合 的 検 討 を 行 い 、そ の 積 極 的 か つ 効 果 的 な 具 現 化 に 向 け た 活 動 を 統 括 す る た め 、教 育 担 当 理 事 を 本 部 長 と す る 国 際 戦 略 本 部 を 設置した。同本部内には国際教育・国際研究の推進に係る企画・戦略の立案及び調整、 情 報 分 析 等 を 行 う 組 織 と し て 、国 際 担 当 副 学 長 を 室 長 と し て 広 報 担 当 副 学 長 等 を 構 成 員 とした国際戦略室を配置した。 ○ 官 民 協 働 海 外 留 学 支 援 制 度 「 ト ビ タ テ ! 留 学 JAPAN」 へ の 申 請 文 部 科 学 省 主 導 の 官 民 協 働 海 外 留 学 支 援 制 度 「 ト ビ タ テ ! 留 学 JAPAN」 の 第 1 回 目 の 募 集 に お い て 、学 務 担 当 職 員 が U R A 活 動 の 一 環 と し て 申 請 者 に 対 し て 申 請 全 般 の き め 細やかなサポートを行い、12名(全国5位)の本学学生が採用された。 ○日露学長会議の開催 第 5 回 の 日 露 学 長 会 議 を 、千 葉 大 学 が 当 番 校 と し て 3 月 に 東 京 国 際 交 流 館 プ ラ ザ 平 成 で 開 催 し た 。ロ シ ア か ら 1 1 大 学 と 日 本 か ら 2 6 大 学 の 学 長 や 関 係 者 が 参 加 し て 、両 国 の高等教育の交流に向けた討議が行われた。 「大学と社会~社会における大学の役割~」 と い う テ ー マ で 、日 露 の 大 学 が 共 通 し て 直 面 す る 課 題 や そ れ ら の 解 決 策 等 に つ い て 講 演 やプレゼンテーションが行われた。 本 会 議 に お い て 、千 葉 大 学 と モ ス ク ワ 大 学 と の 交 流 協 定 が 締 結 さ れ た 。こ の よ う に 千 葉 大 学 は 、 大 学 間 交 流 協 定 及 び 部 局 間 交 流 協 定 を 積 極 的 に 締 結 し て き て お り 、 平 成 26 年 度 末 時 点 に お け る 協 定 数 は 、大 学 間 交 流 協 定 1 2 9 件 、部 局 間 交 流 協 定 2 2 9 件 と な った。 平 成 27 年 度 ○海外拠点の設置 メ キ シ コ・モ ン テ レ イ 大 学:中 米 と 日 本 の 学 生 が 協 働 し て 未 来 の 都 市 生 活 を 考 え る こ とをテーマとした「ポスト・アーバン・リビング・イノベーション・プログラム」が、 平 成 27 年 度 文 部 科 学 省 の 大 学 の 世 界 展 開 力 強 化 事 業 ~ 中 南 米 等 と の 大 学 間 交 流 形 成 支 援 ~ に 採 択 さ れ た 。同 事 業 で は 、メ キ シ コ の モ ン テ レ イ 大 学 内 に 設 置 し た 千 葉 大 学 国 際 交 流 セ ン タ ー を 海 外 拠 点 と し て 客 員 研 究 員 を 配 置 し て 、メ キ シ コ や パ ナ マ な ど の 中 南 米 の5大学との学生交流の推進・拡大を図っている。 ド イ ツ・シ ャ リ テ 医 科 大 学:大 学 院 医 学 薬 学 府 の 先 進 予 防 医 学 共 同 専 攻 を 中 心 と し て 、 シ ャ リ テ 医 科 大 学 と 協 働 教 育 を 始 め て お り 、 平 成 27 年 度 に は 同 大 学 内 に 千 葉 大 学 国 際 交 流 セ ン タ ー・ド イ ツ セ ン タ ー ベ ル リ ン オ フ ィ ス を 設 置 し 、客 員 研 究 員 を 配 置 し て 欧 州 単位互換制度に基づく協働教育を目指している。 ロ シ ア ・ 国 立 ロ シ ア 人 文 大 学 : 平 成 26 年 度 に 実 施 し た 日 露 学 長 会 議 の 成 果 と し て 、 国 立 ロ シ ア 人 文 大 学 に 千 葉 大 学 国 際 交 流 セ ン タ ー オ フ ィ ス を 設 置 し 、客 員 研 究 員 を 配 置 してロシアの大学との交流の拠点とした。 - 15 - ○国立六大学連携コンソーシアムの活動 千 葉 大 学 は 、旧 六 医 科 大 学 の 流 れ を く む 5 大 学( 新 潟 大 学 、金 沢 大 学 、岡 山 大 学 、長 崎 大 学 、熊 本 大 学 )と 国 立 六 大 学 連 携 コ ン ソ ー シ ア ム を 形 成 し て い る 。こ の コ ン ソ ー シ ア ム の 国 際 連 携 機 構 に よ り 、ア セ ア ン や 欧 州 諸 国 を 中 心 と し た 国 際 交 流 の 推 進 に 向 け た 取 組 を 行 っ て い る 。 平 成 27 年 度 は 、 ア セ ア ン 大 学 連 合 及 び 東 ア ジ ア 3 か 国 ( 日 本 、 中 国 、 韓 国 ) の 主 要 大 学 で 構 成 さ れ る 大 学 ネ ッ ト ワ ー ク で あ る ASEAN Plus Three University Network(ASEAN+3 UNET)へ の 加 盟 が 正 式 に 認 め ら れ た 。 ○混住型の学生寮「薫風寮」の竣工 稲 毛 区 小 仲 台 地 区 に 千 葉 大 学 の 日 本 人 学 生 と 留 学 生 が 混 住 す る タ イ プ の 学 生 寮「 薫 風 寮 」 が 竣 工 し た 。 収 容 人 数 は 、 男 子 学 生 1 0 0 名 (1 ~ 3 階 )と 女 子 学 生 7 0 名 (4 ~ 5 階 )で あ る 。 薫 風 寮 で は 、 学 生 自 ら が 日 々 の 共 同 生 活 を 運 営 ・ 管 理 す る こ と に よ り 、 自 立 心 や 協 調 性 の 育 成 ば か り で な く 、留 学 生 と の 交 流 を 介 し た 英 語 に よ る コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョン能力の向上が期待されている。 ○グローバル化教育に対する評価 日 本 留 学 ア ワ ー ズ は 、日 本 へ の 留 学 を 志 す 外 国 人 留 学 生 の 環 境 整 備 に 貢 献 す る こ と を 目 的 に 創 設 さ れ た 賞 で あ り 、本 学 は 教 育 熱 心 な 先 生 が 多 い 、学 生 が と て も 満 足 し て い る 、 世 界 水 準 の 教 授 陣 及 び 教 育 内 容 が 魅 力 、教 授 陣 の 親 し み や す さ 、丁 寧 な サ ポ ー ト 等 の 点 が 評 価 さ れ 、入 賞 校( 国 立 大 学:8 校 )と し て 選 出 さ れ た 。ま た 、 「 ト ビ タ テ ! 留 学 JAPAN」 の第 1 回成果報告会が開催され、工学部の学生が最優秀賞を受賞した。 7.附属病院に関する事項 平 成 26 年 度 教 育 面 で は 、初 期 臨 床 研 修 医 の 獲 得 に む け て 現 行 の 研 修 プ ロ グ ラ ム に 、大 学 病 院 で し か 行 え な い 専 門 性 の 高 い 研 修 が で き る 内 容 や 、選 択 科 目 に お い て 地 域 医 療 機 関 で の プ ラ イ マ リ・ケ ア の 基 本 的 臨 床 能 力 を 身 に つ け る 内 容 等 の 追 加 を 行 っ た 。ま た 、東 京 E R( 都 立 病 院 総 合 救 急 診 療 科 )で の 研 修 を 可 能 と す る こ と で 救 急 医 療 教 育 の 充 実 を 図 っ た 。さ らに、在外派遣研修事業支援を実施し、精神神経科の研修チームをイギリスへ、食道・ 胃腸外科の研修チームをアメリカへ派遣した。 研 究 面 で は 、高 難 度 先 進 医 療 の 開 発 に 向 け た シ ー ズ 発 掘 の た め の 支 援 を 行 っ た 。先 進 医 療 に つ い て は 、扁 平 上 皮 癌 に 対 す る N K T 細 胞 に よ る 治 療 研 究 を 実 施 し た 。 し か し 、 循 環 器 疾 患 に 関 す る 臨 床 研 究 ( VART study) に お け る 研 究 不 正 が 社 会 的 問 題 と な り 、 本 学の循環器内科もこの臨床研究を行っていたことから不正行為対策委員会が設置され た 。そ の 結 果 、デ ー タ セ ッ ト と 論 文 デ ー タ と の 不 一 致 や 利 益 相 反 な ど の 倫 理 違 反 が 明 ら か と な り 、関 係 者 に 対 す る 論 文 取 り 下 げ 勧 告 等 の 対 応 を 行 っ た 。同 時 に 、千 葉 大 学 に お け る 臨 床 研 究 や 臨 床 治 験 研 究 に 関 す る 規 程 を 再 整 備 す る と と も に 、研 究 者 や 関 係 者 へ の - 16 - 倫理教育を徹底強化した。 診 療 面 で は 、診 療 施 設 の 再 開 発 が 進 み 、新 外 来 診 療 棟 が オ ー プ ン し た 。こ れ ま で の 外 来 患 者 1 5 0 0 人 対 応 か ら 3 0 0 0 人 に 対 応 可 能 な 施 設 に な る と と も に 、外 来 診 療 体 制 や 臨 床 検 査 体 制 の 整 備 を 行 っ た 。ま た 、海 外 か ら の 患 者 受 け 入 れ な ど 、医 療 の 国 際 展 開 を推進するために「国際医療センター」を設置した。 経 営 面 で は 、毎 月 の 財 務 状 況 等 を 附 属 病 院 の 経 営 戦 略 会 議 で 報 告 す る と と も に 、各 診 療 科 に 提 示 し て 経 営 改 善 に 向 け た 方 向 性 を 共 有 し た 。ま た 、経 営 改 善 対 策 プ ロ ジ ェ ク ト チームを設置し、経営改善に向けた改革を迅速に実行できる体制を構築した。 運 営 面 で は 、患 者 向 け 転 倒・転 落 予 防 D V D を 作 成 し て 院 内 放 送 す る と と も に 、転 倒・ 転落アセスメントシートを改訂し、医療事故防止セミナーで周知した。 平 成 27年 度 教 育 面 で は 、研 修 医 等 の 意 見 を 踏 ま え た 研 修 プ ロ グ ラ ム の 改 良 を 実 施 し た 結 果 、千 葉 大 学 関 連 の 病 院 で 初 期 研 修 を 行 う 卒 業 生 の 数 が 増 加 し た 。ま た 、在 外 派 遣 研 修 事 業 支 援 に よ り 多 職 種 研 修 グ ル ー プ を 海 外 医 療 機 関 に 派 遣 し た り 、ミ ャ ン マ ー よ り 医 師 を 受 入 れ 研 修 を 開 始 し た 。さ ら に 、国 際 協 力 機 構 の 日 系 研 修 員 受 入 事 業 に よ り ブ ラ ジ ル か ら 研 修 員を受入れた。 研 究 面 で は 、高 度 先 進 医 療 と な る シ ー ズ 開 発 並 び に 医 師 主 導 治 験 に 対 し て 先 進 医 療 開 発 推 進 経 費 制 度 に よ る 支 援 を 行 っ た 。ま た 、学 術 研 究 推 進 機 構 に 特 定 臨 床 研 究 専 門 部 会 を 設 置 し 、特 定 臨 床 研 究 の 適 正 な 実 施 に 係 る 管 理 体 制 の 強 化 を 図 る と と も に 、特 定 認 定 再 生 医 療 委 員 会 を 設 置 し て 本 学 で の 再 生 医 療 の 実 施 体 制 を 整 備 し た 。さ ら に 、ア ジ ア 臨 床 研 究 ネ ッ ト ワ ー ク を 構 築 し 、Regional East Asia Clinical Trial Annual Forum (REACTA Forum 2015)を 主 催 し た 。 診 療 面 で は 、 医 療 安 全 管 理 部 教 授 を ゼ ネ ラ ル リ ス ク マ ネ ー ジ ャ -( G R M ) と し て 採 用 し 医 療 安 全 体 制 の 強 化 を 図 る と と も に 、高 難 度 新 規 医 療 技 術 を 必 要 と す る 先 進 的 な 医 療 行 為 等 を 審 査 す る 臨 床 倫 理 審 査 委 員 会 を 設 置 し た 。ま た 、感 染 由 来 の 有 害 事 象 の 再 発 防止に向けて、感染症管理治療部を感染制御部と感染症内科に組織再編した。 経 営 面 で は 、病 院 長 企 画 室 を 設 置 す る と 共 に 経 営 戦 略 担 当 の 特 任 教 授 を 採 用 し 、経 営 戦 略 2015/2016 を 作 成 し て 喫 緊 の 課 題 へ の 対 応 を 行 っ た 。さ ら に 、病 院 の 経 営 戦 略 会 議 を 介 し て 病 院 長 の ガ バ ナ ン ス の 強 化 を 図 っ た 。こ れ ら の 取 組 の 結 果 、病 院 の 赤 字 は 著 明 に減少し経営の改善傾向が明らかとなった。 運 営 面 で は 、千 葉 県 地 域 連 携 の 会 、千 葉 市 内 病 院 長 会 議 や 新 た に 千 葉 大 学 関 連 病 院 会 議 を 発 足 さ せ 、関 連 病 院 と の 連 携 強 化 を 図 っ た 。ま た 、が ん 診 療 連 携 拠 点 病 院 と し て 新 外来診療棟の地域医療連携部内に、がん相談支援センター及び患者相談窓口を設けて、 患者サポート機能についても強化を行った。 8.附属学校に関する事項 - 17 - 平 成 26 年 度 児 童 生 徒 に よ る い じ め の 未 然 防 止 、い じ め と し て 認 知 し た 事 案 及 び 重 大 事 態 へ の 対 処 等について定めた教育学部附属学校いじめ防止対策等に関する規程を整備した。 附 属 中 学 校 で は 、全 国 の 中 学 校 に 先 駆 け て 導 入 し た タ ブ レ ッ ト 端 末 に よ り I C T 授 業 を実践し、ICT公開授業研究会を開催した。 平 成 27 年 度 児 童 生 徒 の 学 力 評 価 に つ い て は 、新 た に 幼・小・中 連 絡 進 学 検 討 会 議 を 設 置 し て 体 制 を 整 備 し た 。ま た 、子 ど も の こ こ ろ の 発 達 教 育 セ ン タ ー と の 連 携 に よ る 附 属 校 園 教 諭 を 対象とした認知行動療法研修会を開催した。 運 営 面 で は 、附 属 学 校 の 教 諭 人 事 に 関 し て 改 革 を 行 っ た 。従 来 か ら 教 諭 人 事 は 全 て 千 葉 県 教 育 委 員 会 か ら の 派 遣 人 事 で あ っ た が 、附 属 学 校 に お け る 教 育 改 革 等 の 継 続 性 を 考 慮 し て 教 諭 人 事 の 一 部 を 教 育 学 部 で 行 う こ と と し た 。そ の た め に 学 部・附 属 学 校 兼 任 教 員 制 度 を 設 け た 。 千 葉 県 教 育 委 員 会 と の 申 し 合 わ せ か ら 、 平 成 28 年 度 に は 数 名 の 教 諭 人事を教育学部で行うこととなった。 9.その他 平 成 26 年 度 ○千葉大学ブランドの創出に向けた広報戦略 運 営 組 織 面 で は 、本 学 の 活 動 に 対 す る 社 会 か ら の 理 解 及 び 信 頼 を 向 上 さ せ る た め に 全 学 的 な 視 点 か ら 広 報 戦 略 を 策 定 し 、積 極 的 な 広 報 活 動 を 展 開 す る 組 織 と し て 企 画 担 当 理 事 を 本 部 長 と す る 広 報 戦 略 本 部 を 設 置 し た 。こ の 広 報 戦 略 本 部 内 に 、広 報 戦 略 及 び 横 断 的 な 広 報 活 動 の 企 画・立 案 を 集 中 的 に 行 う た め に 、広 報 担 当 副 学 長 を 室 長 と し 国 際 担 当 副学長や入試担当副理事等を構成員とした広報戦略室を設置した。 広 報 戦 略 室 が 主 導 し て ウ ェ ブ サ イ ト の リ ニ ュ ー ア ル に 向 け て 、海 外 有 名 大 学 ウ ェ ブ サ イトをベンチマークと位置づけてターゲットやコンセプトを整理したリニューアルの 方針を策定した。 入 学 式 や 卒 業 式 を 学 生 へ の 大 学 広 報 の 最 大 の 機 会 と 捉 え て 、広 報 担 当 副 学 長 を 主 査 と す る 入 学 式 、卒 業 ・ 修 了 式 検 討 ワ ー キ ン グ ・ グ ル ー プ を 設 置 し 、千 葉 大 学 ブ ラ ン ド の 創 出をめざした式典に向けて検討を開始した。 運 営 基 盤 機 構 に ア ラ ム ナ イ 部 門 を 設 置 し て 、総 務 担 当 理 事 を 室 長 と し て S E E D S 基 金 の 募 金 活 動 、卒 業 生 と の 連 絡 調 整 や 千 葉 大 学 経 済 人 倶 楽 部「 絆 」の 運 営 な ど を 行 う こ ととした。 ○個人情報等の安全管理 情 報 担 当 副 学 長 の 主 導 の 下 に 、情 報 セ キ ュ リ テ ィ 担 当 部 署 と 協 調 し て 、個 人 情 報 の 流 出・紛 失 事 故 を 未 然 に 防 止 す る た め に 教 職 員 に 向 け た 研 修 及 び 情 報 セ キ ュ リ テ ィ の 点 検 - 18 - を実施した。そして、再発防止に向けて、以下の緊急かつ抜本的な取組を実施した。 ・USBメモリ等可搬媒体から学生の個人情報の全面削除及び学外持ち出しの禁止 ・履修登録システムからの学生名簿・成績情報ダウンロード機能の削除 ・学生の成績評価に関する手順書策定のためのガイドラインの制定 加 え て 個 人 情 報 の 管 理 体 制 に つ い て 、部 局 長 が 保 護 管 理 者 と な り 部 局 の 教 育 研 究 関 係 の 個人情報の実質的な管理を行うように千葉大学個人情報管理規程を改正した。 ○内部統制システム 平 成 27 年 度 の 業 務 方 法 書 の 変 更 に 備 え て 、 最 高 意 思 決 定 機 関 で あ る 役 員 会 を 頂 点 と し た 危 機 管 理 に 関 す る 内 部 統 制 シ ス テ ム を 見 直 し た 。新 た に 企 画 担 当 理 事 を 内 部 統 制 担 当 理 事 と し て 学 内 の 内 部 統 制 を 横 断 的 に 統 括 す る こ と と し て 、本 学 に お け る 内 部 統 制 シ ステムの体系化を行った。 ○研究活動における不正行為への対応 研 究 活 動 に お け る 不 正 行 為 へ の 対 応 等 に 関 す る ガ イ ド ラ イ ン ( 平 成 26 年 8 月 文 部 科 学 大 臣 決 定 )を 踏 ま え 、研 究 活 動 の 適 正 な 推 進 と と も に 研 究 活 動 上 の 不 正 行 為 を 防 止 す る た め の 全 学 的 な 統 括 組 織 で あ る 研 究 活 動 適 正 推 進 部 門・研 究 活 動 適 正 推 進 部 会 を 学 術 研 究 推 進 機 構 内 に 設 置 し た 。加 え て 不 正 行 為 防 止 策 の 一 環 と し て 、論 文 の 盗 用・剽 窃 防 止 の た め の オ ン ラ イ ン 検 証 ツ ー ル を 導 入 し 、学 内 の 全 て の 博 士 論 文 の 盗 用・剽 窃 を チ ェ ックする体制を確立した。 平 成 27 年 度 ○千葉大学ブランドの創出に向けた広報戦略 広 報 戦 略 室 が 主 導 し た ウ ェ ブ サ イ ト の リ ニ ュ ー ア ル 方 針 に 基 づ き 、 平 成 27 年 4 月 に 千 葉 大 学 ウ ェ ブ サ イ ト の 全 面 的 リ ニ ュ ー ア ル を 行 っ た 。引 き 続 き 英 文 ウ ェ ブ サ イ ト も ス ー パ ー グ ロ ー バ ル 大 学 に 相 応 し い も の に な る よ う リ ニ ュ ー ア ル を 行 っ た ( 平 成 28 年 4 月改訂)。 卒 業 生 と の 連 携 強 化 に 向 け た 運 営 基 盤 機 構 ア ラ ム ナ イ 部 門 の 活 動 と し て 、校 友 会 総 会 の 開 催 、千 葉 大 学 経 済 人 倶 楽 部「 絆 」の 会 合 支 援 、千 葉 大 学 祭 に お け る 卒 業 生 サ ロ ン の 開 設 な ど を 行 っ た 。ま た 、S E E D S 基 金 運 営 委 員 会 内 に ワ ー キ ン グ・グ ル ー プ を 設 置 し 、新 た な 基 金 事 業 を 策 定 す る と と も に 、募 金 活 動 を 専 任 で 行 う ス タ ッ フ を 増 員 す る 等 の体制整備の強化を図った。 入 学 式 、 卒 業 ・ 修 了 式 検 討 ワ ー キ ン グ ・ グ ル ー プ の 検 討 か ら 、 平 成 27 年 度 入 学 式 で は式典の後に第二部として新入生に向けた学長からのメッセージや千葉大学ブランド の創出をめざしたオリエンテーションを行うようにした。 こ れ ら の 広 報 活 動 の 効 果 は S E E D S 基 金 の 受 け 入 れ 額 に も 表 れ て き て お り 、平 成 27 年 度 の 受 け 入 れ 額( 4 5 7 0 万 円 )は 、平 成 26 年 度 ま で の 過 去 3 年 間 の 平 均 受 入 額( 2 280万円)に比し約2倍の増加となった。 - 19 - ○ダイバーシティ教育研究環境の整備 職 員 の ワ ー ク・ラ イ フ・バ ラ ン ス 及 び 女 性 職 員 の 採 用・昇 進 や 研 究 活 動 の 活 性 化 を 一 元 的 に 支 援 す る た め 、運 営 基 盤 機 構 の 両 立 支 援 室 及 び 理 系 女 性 教 員 キ ャ リ ア 支 援 室 を 発 展的に統合して男女共同参画推進部門を新設した。 科学技術振興機構の科学技術人材育成費補助事業ダイバーシティ研究環境実現イニ シ ア テ ィ ブ( 連 携 型 )に 、東 邦 大 学 、放 射 線 医 学 総 合 研 究 所 と 共 同 申 請 し た 提 案 が 採 択 さ れ た 。そ こ で ダ イ バ ー シ テ ィ CHIBA 研 究 環 境 促 進 コ ン ソ ー シ ア ム を 設 立 し 、3 機 関 の 強 み を 相 互 に 波 及 さ せ て ダ イ バ ー シ テ ィ 環 境 推 進 、研 究 力 向 上 、キ ャ リ ア・ア ッ プ 支 援 の取組を推進している。 職 員 の ワ ー ク・ラ イ フ・バ ラ ン ス の 支 援 や 職 場 環 境 の ダ イ バ ー シ テ ィ 実 現 に 積 極 的 に 取り組んでいる県内企業及び千葉市とともに「イクボス共同宣言」を行った。 ○内部統制システム 業務方法書に規定されている事項の実施状況についてフォローアップ調査を行った。 ま た 、内 部 統 制 担 当 理 事 が 中 心 と な り 、本 学 の 業 務 の 適 正 な 運 営 及 び 横 断 的 な 内 部 統 制 の 推 進 に 対 応 す る た め 、リ ス ク 事 象 を 中 心 と し た 規 程 や マ ニ ュ ア ル の 整 備 状 況 の 点 検 を 行う等、内部統制システム機能の確認を行った。 ○環境ISO学生委員会活動の評価 千 葉 大 学 で は 、 環 境 I S O 学 生 委 員 会 が 主 体 と な っ て 、 環 境 ISO14001 や エ ネ ル ギ ー ISO50001 の 認 証 を 取 得 し 、 本 学 の 環 境 ・ エ ネ ル ギ ー マ ネ ジ メ ン ト シ ス テ ム を こ れ ま で 13 年 以 上 に わ た り 運 用 し て き て い る 。同 委 員 会 の こ れ ま で の 取 組 が 評 価 さ れ 、サ ス テ ナ ブ ル キ ャ ン パ ス 推 進 協 議 会 主 催 の「 サ ス テ ナ ブ ル キ ャ ン パ ス 賞 」( 学 生 活 動 部 門 )、「 低 炭 素 杯 2016」最 優 秀 エ コ チ ャ ー ミ ン グ 賞 、「 第 2 5 回 地 球 環 境 大 賞 」文 部 科 学 大 臣 賞 を 、 さ ら に 千 葉 大 学 環 境 報 告 書 が 環 境 省 主 催 の「 第 1 9 回 環 境 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 大 賞 」環 境配慮促進法特定事業者賞を、相次いで受賞した。 〇東京大学生産技術研究所跡地問題 西 千 葉 キ ャ ン パ ス (39.6ha)の 東 側 に 隣 接 す る 東 京 大 学 生 産 技 術 研 究 所 千 葉 実 験 所 ( 9.26ha)の 閉 鎖 に 伴 い 、東 京 大 学 が 敷 地 の 売 却 の 意 向 を 示 し た 。本 学 の 将 来 の 発 展 の た め に も 、そ の 跡 地 の 獲 得 が 望 ま し い と 判 断 し 、千 葉 市 の 都 市 計 画 と の 関 連 性 を 見 極 め 、 慎重にその獲得方法について検討を行っている。 ○工学部学生による未成年者誘拐事件 工 学 部 4 年 の 学 生 に よ る 未 成 年 者 誘 拐 事 件 が 発 覚 し 、卒 業 式 後 の 3 月 3 1 日 に 逮 捕 さ れ た 。千 葉 大 学 と し て は 、当 該 学 生 の 行 動 は 懲 戒 処 分 事 由 が 疑 わ れ る た め 、一 旦 卒 業 認 定及び学位授与を取り消し、卒業を留保した。 - 20 -
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