奈良県立大学 就業力育成支援システム 構築業務委託に係る仕様書

平成22年度
奈良県立大学 就業力育成支援システム
構築業務委託に係る仕様書
平成22年12月
奈良県立大学
仕 様 書 目 次
Ⅰ 委託の概要
1.委託内容
2.委託の目的と背景
3.解決すべき課題
4.完成システムの構成
Ⅱ システムの概要と構成
1.キャリア育成e−ラーニングシステム機能要件
2.卒後フォローアップシステム機能要件
3.取組発信ホームページ機能要件
4.本システム専用サーバ機能要件
5.非機能要件(システム共通)
6.その他要件
Ⅰ 委託概要
1.委託内容
(1) 委託名称
平成22年度奈良県立大学就業力育成支援システム構築業務
(2) 業務完了期限
平成23年3月31日まで
(3) 委託金額(平成22年度分)
9,940,000円以内(消費税及び地方消費税含む。)
(4) 今年度委託業務の内容
1.キャリア育成eラーニングシステムの開発
・全体設計
・各コンテンツ制作
①SPI、一般常識コンテンツ(総括、国語、英語、数学、社会・時事、言語能力、数理能力、
性格適性検査)
②就労観育成コンテンツ(社会を知る、会社を知る、生き方を知る)
・動作テスト
・利用者、管理者用マニュアル作成
2.卒後フォローアップシステムの開発
・基本設計
・データベース、調査帳票等の制作
・動作テスト
・利用者、管理者用マニュアル作成
3.取組発信ホームページの制作
・全体設計
・トップページ制作
・各カテゴリー(ページ)制作
・動作テスト
・利用者、管理者用マニュアル作成
・文科省サイトへの本HP登録作業を補助(平成23年2月頃)
4.本システム専用サーバの配備
・専用サーバ本体2基(HA8000/TS10AH(E)相当品以上で、最新のもの)
・UPS等付属機器、及び接続ケーブル等付属品一式
・上記サーバに関する各種設定、調整
(5) 納入物品
・専用サーバ2基(1.∼3.を組込、稼働調整済)
・開発したソフトウェアの動作確認後、納入すること。
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2.委託の目的・背景
今年度文部科学省が全国の大学等を対象に公募した「大学生の就業力育成支援事業」に対し、本
学が応募した取組内容が採択された。これを受けて、本学では以下の取組内容を実施し、次項に掲
げた課題を解決していくために、本件業務の委託を行う。
(1) 学内におけるキャリア教育を推進するため、教育課程を再編成するとともに、学生に対し独自のe
ラーニングプログラムを提供する。
(2) 就職後の状況を把握し取組効果の検証や対策に役立てるため、独自のフォローアップシステム
を導入してデータ蓄積を始める。
(3) 補助事業への取組内容や状況、成果を公表していくため、専用ホームページを開設しその用に
供する。
(4) 平成26年までの5年間(予定)で本システムは追加開発、改良、評価を経て完成する。
3.解決すべき課題
(1) 就職活動における一般教養試験での、本学学生の筆記試験への弱さを克服させたい。
誰が、どの分野が弱いのか、数値的に把握したい。それを個別指導にも反映させたい。早期の取
組が必要なので、1年生から実施していきたい。学内、学外どちらにいても取り組めるようにしたい。
(2) 「働く」ということ、「社会人として生きる」ことについて、入学後の早いうちから学習できる環境を整
えていきたい。
(3) 就職後の卒業生の離職転職の実態が今は把握できていない。卒業後の一定期間はフォローアッ
プできるよう情報収集を行いたい。また、受け入れた企業側の意見収集も行って、本人との適性マッ
チングに関する分析を行いたい。また下級生の就職活動の方向付けや、社会情勢に応じた指導を行
えるようデータがほしい。
(4) 学生の自己特性と企業ニーズの合致度合い、自己認識と他者評価とのズレを把握していきた
い。向こう5年間は追跡調査ができるようなデータ蓄積がほしい。
(5) 学内における取組をホームページにて広く発信していきたい。現状では、本学のホームページで
の情報発信は十分ではないので、充実させたい。
4.システム構成の完成まで
(1) e−ラーニング用コンテンツの追加開発、導入
平成23年度 ①職業観育成コンテンツ(業種理解、職種理解、新しい就労形態)
②業界、企業動向コンテンツ(日本社会、世界の中の日本、業種動向)
③特性診断コンテンツ(社会人としての基礎力、業種・職種適性)
平成24年度 ①面接指導、ビジネスマナーコンテンツ
②マナー、作文コンテンツ
③資格試験コンテンツ(旅行業務、英語、その他)
※平成22年度コンテンツ①②に引き続き制作する。
また、随時システムの改善及び修正、追加等の作業も行っていく。
(2) 卒後フォローアップシステム
平成23年度∼25年度 システムの改善及び修正、追加等
(3) システム全体
平成23年度以降毎年度 開発ソフトウェア保守、サーバ保守点検、監視
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Ⅱ システム概要と構成
1. キャリア育成e−ラーニングシステム機能要件
(1) ユーザ学習機能
・認証機能(学生)があること。
・身体障害者に配慮した入力機能や、ラーニング画面が確保されること。
・既存コンテンツパッケージを流用する場合には、利用実績のあるものであること。
・時事問題等の設問は、定期的に更新され、最新のものを提供できること。
・演習機能はSCORMに準拠し、繰り返して学習ができること。
・難易度に応じたヒント提示機能があること。
・ヒント閲覧回数に応じて、成績を評価する機能があること。
・回答に対する解説が充実していること。
・教材相互の関連づけが行われていること。
・動画、Flash等を使用したコンテンツの追加作成が容易にできること。
・設問の難易度が本学学生レベルに応じて全体一括及び個人別に可変できること。
・個人成績結果を閲覧し、印刷が行えること。また、履歴が残せること。
(2)教職員側機能
・認証機能(教職員、管理者)があること。
・ユーザマスタを作成し、修正する等ユーザ管理は容易にできること。
・検索機能を備えていること。
・学生ユーザのログイン状況(回数・日時・時間など)の利用履歴が把握できること。
・集計機能として、成績や学習時間(利用状況)、達成度等が個人別、任意で設定するグループ、ま
たは学年次ごとに抽出して出せること。
・評価機能(個人ごと評価、成績推移、全体の傾向など)があること。
・分析結果を表示できること。
・データ出力はエクセルファイル形式により行うことができ、本学の要望に応じた各種リストを出力で
きるよう配慮されていること。
・既存学生マスタ(桐データ、csv等)からシステム運営上必要なデータを移行できること。
(3) その他
・他大学における納入実績と導入後の評価が出ている製品を使用していること。
・ASP方式での運用が可能であること。
・windows7、XP、Vistaでの動作環境が保証されていること。
・Internet Explorer7以上での動作環境が保証されていること。(Mozilla互換)
・Adobe Flash Playerプラグインの動作環境が保証されていること。
・Adobe Shockwaveプラグインの動作環境が保証されていること。
・平成23年4月から運用、ユーザ利用を開始できること。
2. 卒後フォローアップシステム機能要件
(1) ユーザ側機能
・認証機能(卒業学生・調査対象企業等・一般教職員の各ユーザに応じたログイン管理)があるこ
と。
(追跡調査期間に応じたログイン情報の有効期限設定ができること)
・各ユーザ別入力機能(卒業学生、調査対象企業等、教職員)をもつこと。
・入力時に、あらかじめ登録しておいた各種データの参照ができること。(企業名、所在地等)
・企業アンケート入力画面フォーム(エディタ入力、穴埋め入力)を備えていること。
・紙ベースで調査することも想定し、調査票が出力できること。
・上記フォームに関し、入力チェックが働くようにすること。
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(2) 管理者側機能
・認証機能(管理教職員)があること。
・ユーザ認証データの管理は容易に行えること。
・入力機能 ユーザ(学生)マスタ作成、修正
・学生マスタデータは、eラーニングシステムから移行し、その成果を活用できるようになっているこ
と。
・在学時の履修(卒業単位)状況データが分かること。
・検索機能が備わっていること。
・時系列でのデータ把握ができること。
・データ出力はエクセルファイル形式により行うことができ、本学の要望に応じた各種リストを出力で
きるよう配慮されていること。
(3) その他
・windows7、XP、Vistaでの動作環境が保証されていること。
・Internet Explorer7以上での動作環境が保証されていること。(Mozilla互換)
・Adobe Flash Playerプラグインの動作環境が保証されていること。
・Adobe Shockwaveプラグインの動作環境が保証されていること。
・平成23年4月から運用を開始できること。
3. 取組発信ホームページ機能要件
・使用言語は日本語とすること。
・大学ホームページとはリンクボタンにより取組トップページへ移行させること。
・身体障害者への配慮した画面表示であること。
・適切な文字サイズ、画像の配置であること。
・ページごとの利用権限に応じた利用制限ができること。
・更新作業は、随時本学の要望に合わせて作業可能であること。
・本学からの更新作業もできること。(誤操作による復旧機能を持たせること)
・制作予定カテゴリー(ページ)は以下のものが作成できること。
(取組概要、達成目標、進捗状況、評価概要、各種統計資料、各種お知らせ、イベント情報、
他機関等へのリンクなど)
・ページ数は最低20ページ程度を確保すること。
・大学ホームページ内関係ページとの相互リンク、参照機能を持たせること。
・新着・更新表示とバックナンバー蓄積をおこなうこと。
・各画面からの素早い移動リンク(上層や前表示ページへ)設定すること。
・階層はできるだけ浅くとること。
・英数文字、記号は半角で統一し、機種依存文字への対処もおこなうこと。
・Flashに対応していること。
・検索機能があること。
・ホームページ内で使用する素材は、著作権処理済みであること。
・windows7、XP、Vistaでの動作環境が保証されていること。
・Internet Explorer7以上での動作環境が保証されていること。(Mozilla互換)
・Adobe Flash Playerプラグインの動作環境が保証されていること。
・Adobe Shockwaveプラグインの動作環境が保証されていること。
・平成23年4月から運用を開始できること。
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4. 本システム専用サーバ機能要件
(1) システム環境
-1 システム方式はWEB、サーバ方式とする。
-2 システムの利用者は本学在学生、卒業生、管理職員等
-3 利用環境は個人所有PC(インターネット)のほか、学内学生・管理職員PC(大学LAN経由イン
ターネット)から接続するものとする。
-4 サーバ設置場所:受託業者側に設置、管理(次年度以降の追加開発、及び修正、監視のため)
するものとする。
-5 サーバ設置環境は、動作時10∼35℃、湿度20∼80%の範囲内で、結露しないこと。防塵、
一般事務室程度、電波障害防止措置、クラスA対応 とする。
-6 納入するサーバ機器類は、安定して動作する最新バージョンの機器またはシステムであるこ
と。
(2) システム構成
-1 ネットワークはインターネットによる常時接続であること。
-2 ハードウェアは専用サーバ2基。バックアップも含め、システム稼働に必要十分な容量のディス
クを搭載していること。
-3 開発OSはLinuxとする。
-4 ソフトウェアはサーバ①にキャリア育成eラーニングシステムを、サーバ②に卒後フォローアップ
システム及びGP取組HPを、それぞれインストール済であること。
-5 データベースはPostgreを利用。
(3) 性能要件
-1 利用ユーザ数は以下のとおり。
【キャリア育成eラーニングシステム】
・ユーザは全学年の学生。(H22現在、全学年で680人+α)
・教職員30∼40人を想定。
・データは全学生分を確保。
【卒後フォローアップシステム】
・ユーザは毎年卒業する学生、調査対象企業等、教職員(管理職員)
・蓄積データは卒業生(毎年度約160∼180人程度で増加する見込)180人×5年分
-2 マスタ件数:全在学生数680+α(5年蓄積分)
-3 データ処理、eラーニング経験学生のデータは、必要な部分を卒業と同時にフォローアップシス
テムへ移行でき、フォローアップのためのマスタデータとして活用できること。
(4) 信頼性要件
-1 運用時間は常時(24時間365日)とする。
-2 障害時の復旧は12時間以内に行えること。
-3 電源は単相AC100V、接地形2極差込コンセントとする。
-4 非常用電源として、必要な容量のUPSを装備すること。
-5 バックアップについて、データベース、ファイル及びログは毎日自動でバックアップするものとす
る。またアプリケーションは修正、更新の都度バックアップすること。
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(5) セキュリティ要件
-1 アクセス権限は、各ユーザ(ID・PW)、管理職員(ID・PW)を区別できること。
-2 不正ユーザによるアクセス監視及び記録ができること。
-3 各サーバ上での脆弱性対策を施すこと。
-4 ウイルス対策として、サーバ内にウイルス対策ソフトウェアを搭載すること。またそのプログラム
及びパターンファイルは常に最新のものに更新されること。ウイルスを検知した場合には、駆除・削除
等の措置が可能なこと。
-5 その他、外部からの攻撃、改ざんへの防御措置がとられていること。
5. 非機能要件(システム共通)
(1) 開発要件
-1 システム開発計画を作成し、提出すること。(開発責任者、作業要員配置、進捗管理、課題解
決、仕様対応、品質管理等を記載のこと。)
-2 導入するシステムについては、過去3年間での導入実績(利用ユーザ 500以上)を提示できる
こと。
(2) 運用要件
-1 システム運用計画として、稼働開始及びユーザ利用開始は平成23年4月1日からとする。
-2 文部科学省補助事業終了時点(平成27年3月予定)で、サーバ等システム一式は大学へ移設
し、運用を継続できるものとする。またその際の移設に要する費用は受託者負担とする。
-3 プログラム開発者の立場から見た利用者へのアドバイスを、大学は受託者に対し随時求められ
るものとする。
-4 本件受託者には、大学が行う分析評価作業への検証データ提供やアドバイザーとしての参画を
求める。
(3) 保守要件
-1 サーバ機器本体の保守について、機器の無償保証期間は最低でも1年間は確保されること。
-2 ソフトウェア保守は契約内容(開発修正)に含めること。
-3 必要なアップグレードに対応できること。
-4 年度末及び年度当初のユーザ情報登録・削除等の更新作業を支援できること。
-5 毎月1回以上、定期的なシステム稼働状況を確認すると共に、清掃及び点検(終了後作業報
告)を行うこと。
6. その他要件
(1) 利用者、管理者に対する操作等説明、研修等を十分行えること。
・e−ラーニングシステムの利用者は教職員及び学生、管理は教職員。
・卒後フォローアップシステムは主として教職員が利用、管理。
(2) サポート窓口の設置をおこない、ユーザからの相談を受けられること。
(3) 利用者、管理者用、運用・障害対応等のの日本語マニュアル作成を行い、配布できること。また
必要に応じオンラインヘルプ機能を用意すること。マニュアルの納品は、製本したものと電子ファイル
2種(マイクロソフト社製Word、Excel、Powerpointまたは一太郎のいずれかで読み込み及び加工
できるものと、PDF形式ファイル)を用意すること。
(4) 個人情報の保護について、十分留意すること。
(5) 機密保護データ漏えい、紛失、盗難の防止措置を十分講じられること。
(6) 著作権(HP及び本学構築システム)については、本学に帰属するものとすること。
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