H26(2014)年度 - 公益財団法人海外日系人協会

平 成 26 年 度 事 業 報 告
Ⅰ.一般会務
1.協会の構成(平成27年3月31日現在)
顧
問
2名
理
事
15名
監
事
2名
評 議 員
11名
事務職員
19名(常勤嘱託6名、非常勤嘱託2名含む)
2.会 議
(1)理事会
1)平成26年度第1回理事会
議
案: 第1号 第 1 回評議員会招集の決定について
第2号 顧問選任の件
議
決: 原案通り承認可決された。
2)平成26年度第2回理事会
議
案: 第1号 平成25年度事業報告及び決算承認の件
議
決: 原案通り承認可決された。
3)平成26年度第3回理事会
開催日時: 平成26年6月20日(金曜日) 15時半~17時半
会
場: 横浜市中区新港2-3-1 JICA 横浜1階 会議室1
議
案: 第1号 代表理事及び業務執行理事選任の件
第2号 平成26年度事業計画及び収支予算一部変更承認の件
第3号 第55回海外日系人大会の件
議
決: 原案通り承認可決された。
4)平成26年度第4回理事会
議
案: 第1号 平成26年度事業計画及び収支予算一部変更承認の件
議
決: 原案通り承認可決された。
5)平成26年度第5回理事会
議
案: 第1号 第2回評議員会の開催について
議
決: 原案通り承認可決された。
6)平成26年度第6回理事会
議
案: 第1号 第3回評議員会招集の決定について
議
決: 原案通り承認可決された。
7)平成26年度第7回理事会
開催日時: 平成27年3月9日(月曜日) 14時~16時
会
場: 横浜市中区新港2-3-1 JICA 横浜1階 会議室1
議
案: 第1号 平成27年事業計画及び収支予算(案)承認の件
第2号 ブラジルに関するセミナーの提案
議
決: 原案通り承認可決された。
(2)評議員会
1)平成26年度第1回評議員会
開催日時: 平成26年6月20日(金曜日) 13時半~15時
会
場: 横浜市中区新港2-3-1 JICA 横浜1階 会議室2・3
議
案: 第1号 平成25年度事業報告及び決算承認の件
第2号 平成26年度事業計画及び収支予算一部変更承認の件
第3号 理事選任の件
議
決: 全議案原案通り承認可決された。
2)平成26年度第2回評議員会
議
案: 第1号 平成26年度事業計画及び収支予算一部変更承認の件
議
決: 原案通り承認可決された。
3)平成26年度第3回評議員会
開催日時: 平成27年3月24日(火曜日) 14時~16時
会
場: 横浜市中区新港2-3-1 JICA 横浜1階 会議室1
議
案: 第1号 平成27年度事業計画及び収支予算(案)承認の件
第2号 ブラジルに関するセミナーの提案
第3号 役員改選の件
議
決: 全議案原案通り承認可決された。
Ⅱ.事業の実施
1.海外日系人大会開催事業
本事業は、年1回、海外在住の日系人が本邦で一同に会し、在住国の実情を日
本に紹介し、あわせて在住国と日本との間における国際協力、国際交流、国際理解、
国際親善を深め、対日理解の促進と強化を図ることを目的としている。
平成26年度においては、第55回大会を開催し、皇太子殿下の御臨席をはじめ、
岸田文雄外務大臣主催レセプション、伊吹文明衆議院議長、山崎正昭参議院議長
両院主催の昼食会への招待を受けた。代表者会議では、日本文化と「和食」に関連
するプレゼンテーションを行った他、分科会においては日系社会の問題が討議され
8項目の大会宣言として採択された。
開催月日: 平成26年10月22日~10月24日(3日間)
開催場所: 憲政記念館、JICA市ヶ谷ビル
総合テーマ:日本文化を創造する海外日系社会-「和食」の展開に示す底力
参加者数: 22カ国 1 地域、140名
2.国際日系ネット運営事業
近年、海外の日系社会や国内に在住する日系就労者並びに国内外の関係機関
において、相互の情報交換が強く望まれている。このような背景のもと、インターネッ
トを駆使して、その実現を図ることを目的として当協会ホームページ内において国際
日系ネットの運営を推進している。
平成26年度においては、新規に1団体の参加を得、8カ国20団体が参加してい
る。
3.広報事業
「NIKKEI・NETWORK(海外日系人協会だより)」紙発行事業
当協会の実施事業、移住者・日系人・日系社会にまつわる国内外の情報、日系人
相談センター相談事例、ブラジル・サンパウロの「国外就労者情報援護センター」
(CIATE)による日系人の情報等を発信するものである。平成26年度においては、4
回(21号~24号)、各号4,000部を発行し配送した。
4.海外日系新聞放送協会支援事業
本事業は、海外に所在する日系新聞・ラジオの報道機関22社により組織され、当
協会に事務局を置く「海外日系新聞放送協会」が、日本において開催する年次総会
および主催事業を支援するものである。
平成26年度は、10月に東京において第41回年次大会(参加者は10カ国14名)
を開催した。また、安倍首相が海外の元首と会談した際に政府広報に関わった。
5.日系人相談センター事業
本事業は、海外日系人協会内に設置されている「日系人相談センター」の常設電
話窓口において、日系就労者からの生活相談等に対し、対処方法の指導、知識・情
報の提供、関係機関・団体の紹介・取り次ぎ等を日本語、スペイン語、ポルトガル語
により実施するものである。更に、機関紙「ニッケイ・ネットワーク(海外日系人協会だ
より)」(No.21~24)の中で、日系就労者雇用企業、地方自治体、NGO等に対し
日系人の就労等に係る情報を提供している。
平成26年度においては、645名の就労者等よりの751件の相談に対処した。
6.日系就労者相談員等セミナー事業
各地方自治体や地域の国際交流協会等においては、日系就労者に係る種々の
問題に対処すべく、相談窓口が設置され相談業務が実施されているが、相談内容
が多岐に亘るとともに専門的な知識が必要とされるところから、相談への対応には苦
慮しているのが実情である。
本事業は、かかる背景のもと、当協会が設置している日系人相談センターの業務
を軸として、地方自治体等の相談担当者間の連携強化や、情報・知識の共有を図り、
相談対応業務の円滑化を図ることを目的としている。
平成26年度においては、下記のとおりセミナーを開催した。
会場月日: JICA 横浜 平成27年1月26日
テーマ: 「ブラジル日系人の今後の動き-日本就労意識調査結果を踏まえて」
日本の建設業界における外国人材の活用と現況等
参加人数: 41名
7.みなとみらい日本語教室事業
本事業は、地域在住の日系就労者等を対象に日本語学習の機会を提供し、日本
社会および在住地域への適応支援を目的としている。
平成26年度においては、下記のとおり教室を開設した。
開催月日: 第1期 平成26年 5月10日 ~ 7月19日
第2期 平成26年 9月 6日 ~11月15日
第3期 平成27年 1月10日 ~ 3月14日
毎週土曜日 9:30~12:30
開催場所: JICA横浜
受講者数: 7カ国、22名
8.継承日本語教育センター運営事業
本事業は、日系社会において親から子へと世代とともに継承されていくべき日本
語教育の普及を目的として当協会内に設置した「継承日本語教育センター」を運営
するものである。
平成26年度においては、そのノウハウを日系研修の日系継承教育コースプログラ
ム策定に活用した。さらに、同研修において「継承日本語教育の実践と方法」等につ
いて講義を行い、継承日本語教育の理解と普及に努めた。
9.日系社会視察の旅事業
本事業は、中南米諸国で活動している日系社会青年・シニアボランティアをその
親族が訪問する「日系社会ボランティア親族現地視察団派遣事業」と、海外に移住
した移住者をその親族が訪問する「移住家族南米訪問団派遣事業」で構成されてい
る。
平成26年度は、申込者が最少催行人員に満たなかったため、実施しなかった。
10.ブラジル・ビジネスセミナー
ブラジル等中南米地域へ進出を検討している、もしくは関心がある企業を対象に
ブラジル・ビジネスセミナーを開催し、それら企業へブラジルのビジネス事情、中小企
業海外展開事業等について情報提供した。
セミナーのテーマを「中南米地域進出に活用できる、日系人のネットワーク」とし、
「ビジネスのグローバル化とグローバル人材としての日系人」「ブラジルビジネスのた
めの基礎知識」「在日日系人とブラジルビジネス」の講義を中心とした内容で、当協
会理事2名も講師を努めた。JICA 横浜、浜銀総研との共催で行った。
参加人数:59 名
11.日本財団日系スカラーシップ事業(日本財団)
日本財団は、居住国と日本との間の理解促進や居住国・地域社会の発展に貢献
するための具体的な計画や夢を持つ若い日系人に対し、その実現のため日本留学
の機会を与える事業を実施している。
本事業は、当該事業の留学生の募集・選考・受入準備・奨学金の支給等の業務を
実施するものである。
平成26年度においては、9カ国よりの留学生29名に対する業務を実施した。
12.日系研修員研修事業(JICA)
本事業は、JICA日系研修員受入事業の受託であり、日系社会において人材の育
成が求められている分野について、その研修の実施を協会が提案し、JICAの承認
を受けて実施される。
平成26年度においては、下記のとおり実施した。なお、資格要件を満たす研修員
応募者が不足したコースについては、実施に至らなかった。
区
集
分
研 修 コ ー ス
人数 研修期間
5
2 ヶ月
初級前半の日本語及び日本文化活動指導研修
日系継承教育 教師育成Ⅱ
6
3 ヶ月
初級全般の日本語及び日本文化活動指導研修
日系継承教育 指導者育成(実施せず)
2 ヶ月
現地日本語教師を指導する講師の養成研修
日系団体職員(実施せず)
1 ヶ月
日系団体において次世代を担う人材の育成を目的と
した研修
1 ヶ月
農協における中堅職員養成研修
3カ月
幼児教育者を対象とした理論と実践的な技術習得を
目的と研修
1 ヶ月
農村における婦人部の活動に係る各種研修
1 ヶ月
日系企業の幹部を対象に、日本企業との連携を図る
ためのネットワーク構築を目的とした研修
5 ヶ月
日系医師育成を目的とした長期の研修
9 ヶ月
日系歯科医師育成を目的とした長期の研修
9 ヶ月
日系保健福祉分野の人材育成を目的とした短期の
研修
団 日系農協中堅実務者
農村婦人リーダー研修
7
5
日系企業幹部研修(実施せず)
小 計
日系医学
23
1
別 日系歯学(実施せず)
期
日系保健福祉(実施せず)
小 計
個
短
容
日系継承教育 教師育成Ⅰ
幼児教育研修(実施せず)
個
長
内
1
別 日系医学
期
3
3 ヶ月
日系医師育成を目的とした短期の研修
日系歯学
1
3 ヶ月
日系歯科医師育成を目的とした短期の研修
日系保健福祉
2
3 ヶ月
非営利団体の運営管理
4
1 ヶ月
日系団体運営管理
1
1 ヶ月
資料デジタル化技術
1
1ヶ月
中小企業連携促進のための企業法務Ⅰ
1
3ヶ月
中小企業連携促進のための企業法務Ⅱ
1
3ヶ月
小 計
14
計
52
各種分野における日本の研究者との研究交流による
研修
ドミニカ共和国の日系団体において次世代を担う人
材の育成を目的とした研修
団体運営手法に関する知識やコミュニティビジネス、
種々の事業に関する講義及び活動現場の視察
日系資料館・博物館を運営する団体等で保管してい
る資料をデジタルデータ化するための知識や技能を
習得するための研修
我が国の経済活動及び中小企業の海外進出に関す
る法的な知識を習得するための研修
我が国の経済活動及び中小企業の海外進出に関す
る法的な知識を習得するための研修
13.日系研修実施支援事業(JICA)
本事業は、JICAが受入れる日系研修員に対し、日本国内における研修や生活の
円滑化を図ることを目的として、以下の3業務を行なった。
①ブリーフィング・オリエンテーション業務
ブリーフィング業務では、生活諸手当、防災についてなど、研修員の生活全般
についての説明を行う。
オリエンテーション業務では日本について理解を深めてもらうため、日本の経済、
政治・行政、歴史・文化、教育制度、海外移住等についての講義を行う。また、海
外移住資料館見学を行う。
平成26年度においては、合計11回、144名に対して実施した。
②国内移動手配業務
日系研修員の学会参加、研修・視察旅行に係る切符・宿泊の手配、旅費・交通
費の振込などを行う。
平成26年度においては、合計352件を処理した。
③受入支援業務
来日前の応募書類受付および受入回答関連業務、来日後の滞在費、宿泊費
調整等を行う。
平成26年度においては、247件の応募書類受付、144件の受入回答関連業
務を行った。
14.日本語研修実施事業(JICA)
本事業は、日系研修員のうち日本語能力の不十分な者に対し、技術研修開始前
に研修効果をより高めることを目的とした日本語理解力アップ重視の研修を実施す
るものである。
平成26年度においては、95名の日系研修員が受講した。
15.日系社会次世代育成研修事業(JICA)
本事業は、北中南米諸国において日本語を学んでいる12才から16才の生徒のう
ち、成績優秀な者を1カ月間日本に招へいし、日本語学習への意欲の向上、日本理
解の促進、ひいては現地日本語教育の振興、人材育成に寄与せしめることを目的と
し、中学校への体験入学及びホームステイ並びに見学研修を実施するものである。
平成26年度においては、下記のとおり2回の研修を実施した。
第1陣
平成26年6月18日~7月16日
対象地域: 北中米地域 5カ国
研修生徒数:13名
第2陣
平成27年1月7日~2月4日
対象地域: 南米地域 5カ国
研修生徒数:37名
16.日系社会ボランティア支援事業(JICA)
JICAは、移住者・日系人社会を通じた技術協力事業並びに移住者・日系人社会
支援事業の一環として、中南米の日系社会の一層の発展を図ることにより、その社
会の属する地域や国の発展を図ることを目的として、日系社会の要望に応じ、優秀
な技術と奉仕の精神に富んだ日本の青年及びシニアのボランティアを2ヵ年間派遣
する日系社会ボランティア派遣事業を実施している。
本事業は、かかるボランティアの派遣にあたり、募集・選考に係る業務及び派遣事
業に係る訓練・研修、さらに日系日本語学校教師については技術補完研修を実施
するものである。
平成26年度の募集・選考に係る業務においては、青年応募者数63名(春募集6
名、春追加募集1名、秋募集56名)、最終合格者数28名(春募集5名、春追加募集
1名、秋募集22名)、シニア応募者数65名、最終合格者数11名であった。
また、派遣事業に係る訓練・研修では、青年26名、シニア11名、計37名を対象に
実施し、さらに青年13名、シニア4名、計17名を対象に技術補完研修を実施した。
17.移住者の団体に対する助成金交付の実施促進事業(JICA)
JICAは、中南米の日系団体が自主的に行う医療衛生対策、教育文化対策及び
施設等整備等の事業に対して、助成金の交付による援助指導事業を行っている。
本事業は、当該助成金交付に係る、実施計画の作成と精算の事務手続に関する
業務を実施するものである。
平成26年度においては、50案件に助成金の交付が実施された。
18.日系社会リーダー育成事業(JICA)
JICAは、将来の日系社会のリーダーや日本と居住国との架け橋となり得る人材を
育成することを目的に、我が国の大学院に留学する日系人に対し滞在費・学費等の
手当を支給している。
本事業は、支給対象者の募集・選考・受入準備・手当の支給等の業務を実施する
ものである。
平成26年度においては、8カ国よりの留学生21名に対し業務を実施した。
19.日系人就労環境改善事業(厚生労働省)
本事業は、ブラジル等に居住する日系人が我が国における就労にあたり、適正な
就労経路選択等のため、来日前に情報を提供することにより、我が国における適正
な就労経路の確保及び適正に就労できる環境の整備を目的とするもので、厚生労
働省からの委託を受け、伯国サンパウロ市に所在する(社)国外就労者情報援護セ
ンター(CIATE)に対する支援を中心とした業務を実施している。
平成26年度においては、下記の業務を実施した。
1) 来日前における日系人に対する情報の提供
2) 日本での就労に必要な日本語講座の実施
3) 現地相談窓口での日系人の就労経路の適正化に関する業務の実施
4) 日本で介護サービス業務に就労を希望する者に対する講習会の実施
5) 日本就労需要調査の実施
6) その他、日系人の就労環境改善に関する業務
20. 図書資料室運営管理及び広報支援事業(JICA)
JICA横浜国際センターは、研修員の受入事業及び広報事業の一環として図書資
料室等を設置している。
本事業は、当該図書資料室等の運営管理として、図書・資料・情報の収集、整理・
保管・検索を行うものである。
平成26年度においては、年間を通し当該業務を実施した。
21.海外移住資料館管理運営事業(JICA)
JICA横浜国際センターは、我が国の海外移住の歴史及び移住者と日系人の現
在の姿についての知識の普及を図るため、センター内に海外移住資料館を併設し
ている。
本事業は、広報及び教育普及・資料館案内・保守点検・調査・企画展示・情報シ
ステム運営等の学芸業務および広報紙(海外移住資料館だより)発行など、資料館
の管理運営に係わる業務を一貫して実施するものである。
平成26年度においては、過去最多 40,274人の入館者数を得た。
22.各種あっせん事業
次に掲げる事項についても、昨年度に引き続き、必要に応じ、適宜実施した。
1) 移住者・日系人、留学生に対する情報並びに便宜提供、斡旋等
2) 地方自治体、企業等よりの移住者・日系人関連に係る照会への対応
3) 移住者・日系人関連のマスメディア対応
4) 海外日系団体等との連携、交流
5) 海外日系社会への日本事情紹介、情報提供
6) 対外向け日本理解活動、国内向け日系人理解活動
23.海外出張
(1)第3回 中南米民間連携調査団参加
出張者: 業務部長
出張先: ブラジル
期
間: 平成26年5月18日~5月27日
(2)CIATEコラボラドーレス研修セミナー参加(厚生労働省受託事業関係)
出張者: 常務理事、事務局次長
出張先: ブラジル
期
間: 平成26年9月17日~9月25日
(3)日本財団日系スカラーシップ選考面接(日本財団助成事業関係)
出張者: 業務部主任
出張先: ブラジル、ペルー
期
間: 平成26年10月2日~10月11日
24.その他-海外移住家族会地方ブロック会議への参加
(1)海外移住家族会近畿ブロック会議
開催月日: 平成26年11月13日
主
催: 兵庫県海外移住家族会
開催場所: 兵庫県神戸市
(2)海外移住家族会関東甲信越ブロック会議
開催月日: 平成26年11月16日、17日
主
催: 栃木県海外移住家族会
開催場所: 栃木県栃木市
以上