www.soka.edu

SUA
アメリカ創価大学
NEWS LETTER
November, 2012
Vol.11
FOUNDERS
www.soka.edu
Features
3 羽吹学長ごあいさつ
4 学生自治会委員長紹介
ショウ•ナカゴメ | 2012 - 2013年度 学生自治会委員長
5 SUAが全米大学ランキングで上位
6 SUA12期生入学歓迎レセプション
8 SUA第8回卒業式
SUA第8回卒業式
「8期卒業生感謝の集い」
で朗読された詩 ライアン•ハヤシ | 8期卒業生
10 卒業生(学部)活動報告
イレイン•サンドバル | 学部7期生
SUA卒業生組織「創宝会」
の卒業生基金が
ファウンダーズ•サークルに
SUA12期生入学歓迎レセプション
11 卒業生(大学院)活動報告
バンダナ•ジャイン | 院6期生
12 教員紹介
マイケル・ゴールデン | クリエイティブアーツ•プログラム ディレクター / 音楽創作学 教授
13 留学体験(日本)ニコール•フレミング | 4年生
留学体験(エクアドル) マイコ•ミウラ | 4年生
14 キャンパス紹介 マータイ棟
15 2012-2013年度「特待生」
キャンパス紹介 マータイ棟
2012年度「牧口記念教育基金」受給生
寄付ご案内•お問い合せ先
16 キャンパスニュース
駐車場等の建設状況
駐車場等の建設状況
正門前の信号機設置
新たに命名された
マータイ棟
立体駐車場建設地
A 正門
B 体育館
C ピース・レイク
L アベオナ寮
M オーロラ寮
N ホライズン寮
D ファウンダーズ・ホール O ソムナス寮
E 創価芸術センター
Q オーモジャ寮
H ガンジー棟
S 同窓センター
G ポーリング棟
I イケダ図書館
J 学生センター
K サンライズ寮
2 | SUA FOUNDERS | NOVEMBER 2012
P サンセット寮
F マータイ棟
R ミニットマン寮
T レセプション・センター
U ゲスト・ハウス
V 自然公園
羽吹学長ごあいさつ
ダニエル・ハブキ | アメリカ創価大学学長
拝啓 皆様におかれましては、
ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
またアメリカ創価大学(SUA)
に対して、
いつも変わらぬご厚志を賜り、誠に
ありがとうございます。
SUAは開学12年目に入り、
8月には12期となる新入生104名がアフリカのケ
ニアをはじめ、
12カ国・地域より集って参りました。
12期生達へのメッセージの
中で創立者・池田先生は
「わが誉れの12期生の皆さんは、
小さな心ではなくし
て、
大きな心をもって世界をわが祖国とし、
歴史の先哲達も友としながら、
人類
の最高峰にして最先端の智慧の開拓をお願いします」
と励まされていました。
まさにSUAでは、留学プログラムをはじめとしたユニークな各種プログラム
によって、
また多様な文化・環境からの友と友情を結びながら、学生達は世
界市民としての資質を育んでくれていることを確信しております。新入生との
懇談の場でも、他の大学に見られないSUAの学風・プログラムなどに魅力を
感じ、入学を志願してくれた学生達が多くなったことは、我々にとっても何よ
りも喜ばしいことと感じます。
このほど、
アメリカの時事解説雑誌「USニューズ&ワールド・リポート」
が、今
年度の全米大学ランキングを発表しました。
このランキングは毎年発表さ
れ、受験生を始めアメリカの教育関係者に広く受け入れられている権威のあ
るものです。SUAは開学10周年を終えた昨年、全米で250校あまりからな
る全米リベラルアーツ
(一般教養)大学グループの一員として認定され、初め
てランキング対象となりました。
SUAはリベラルアーツ大学として、昨年は全米64位でしたが、今回は49位、
西海岸では8位の評価をいただきました。
さらに奨学金の充実度と教育水準
を審査する
「ベスト・バリュー・スクールズ」部門では、
リベラルアーツ大学で
全米8位となりました。
これらの結果はSUAの学生・卒業生の努力と共に、創
立者の理想を胸に真心のご支援をくださる寄付者の皆様のおかげであると
深く感謝しております。同時に、
たとえ何位の評価であろうともSUAはSUA
であり、一人一人の学生にとって、
ナンバーワンの大学であることを目指して、
今後も大学建設に取り組んで参ります。
先程ご紹介させて頂いた新入生へのメッセージの中で創立者は、SUAを
「21世紀を照らしゆくリベラルアーツの旭日」
とご期待を寄せてくださってお
ります。
その創立者のお心のままに、
そして多くの皆様のご支援にお応えする
ため、私自身も新たな決意で、今後も引き続き学生達へ最高の教育環境が与
えられるよう全力を尽くして参ります。
皆様におかれましては、
引き続きご指導・ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。
NOVEMBER 2012 | SUA FOUNDERS | 3
SOKA STUDENT UNION
学生自治会
委員長紹介
Introduction
ショウ・ナカゴメ |
2012 - 2013年度 学生自治会委員長
2012-2013年度SUA学生自治会委員長の大任を拝することになりましたショウ・ナ
カゴメ
(4年生)
と言います。
私は今回、学生自治会委員長就任にあたり最も大切にしたいと思うことは、学生一人
一人の声を大事にすることです。私自身、SUAで築いた友情・絆によって、
キャンパス内
の多様な意見を学ぶことができました。
そうした様々な声を敏感に受け止めて、学生達
と共に更なるSUA発展のために頑張りたいと決意しています。
そして学生が必要とする
時には、
どんな時であっても耳を傾け、対話を通して互いに理解し合えるような人間関
係、大学の雰囲気を生み出していきたいと思います。
我々SUA学生自治会では今年度のテーマとして
「Strengthening our Roots and
Broadening our Branches(深く根を張り、大きく枝を広げよ)」
を掲げました。10期
生入学の際に創立者・池田先生は
「開学20周年へ“新たな飛躍の10年”の開幕」
とおし
ゃられました。SUAの基盤をより磐石にするためにも、我々は次の10年、更に前進して
いかなければいけません。その
ためにも、我々の「根」
ともいう
べきSUAの使命を学生一人一
人が強く保ちながら、大きな視
野と新たなアイデアで、伝統を
幅広く広げていくことが大切と
考えています。
皆で団結して頑張って参りま
すので、今後とも宜しくお願い
致します。
学生自治会執行部メンバー
左から:
ダニエル•エミーカニアン
ナオカ•タナカ
ショウ•ナカゴメ
アレサンドラ•アリスティムノ
ジャルーン•チュウ
4 | SUA FOUNDERS | NOVEMBER 2012
US ニューズ&ワールド・レポート誌
SUAが全米大学
ランキングで上位
Higher rank of ranking
このほど、
アメリカの
「USニューズ&ワールド・レポート誌」
が発表した全米大学ランキングで、SUAは
「リベ
ラルアーツ
(一般教養)大学」
として251校中49位の評価をいただき、初めてランキング入りした昨年の64位
から大きな躍進をすることができました。
さらに米西海岸(カリフォルニア州、
オレゴン州、
ワシントン州)
では
8位となりました。
同誌の大学ランキングは1983年より毎年行われ、
アメリカ国内では最も権威あるランキングとして、受験
生や教育関係者の中で大きな話題となっています。
ランキングでは厳密な評価基準を設け、詳細なデータ収
集を行い、分析・集計します。
カーネギー教育振興財団による大学分類をもとに、全米の大学を全米総合大
学、全米リベラルアーツ大学、地域総合大学、地域リベラルアーツ大学の4種類に分けて、
それぞれのランキン
グを発表します。
全体のランキングに加え、SUAは奨学金の充実度と教育水準を審査する
「ベスト・バリュー・スクールズ部
門」
でリベラルアーツ大学の全米8位となりました。特に不景気が続く昨今の状況では最も関心の高い部門
であり、
さらに同部門の上位10校に選ばれた主な大学は、
リベラルアーツ大学全米ベスト10や創立100年
を超える名門校などで、今回SUAが同部門のベスト10に選ばれた意義は大変に大きいといえます。
また、
その他の部門では、全米1800校以上の大学の中で、在学時に米国外へ留学する学生の割合で1位、
そしてリベラルアーツ大学の中で、米国外から入学する学生の割合で1位、学生の人種•文化など多様性に溢
れた大学として2位、少人数制(20人以下)
クラスの割合で2位の評価を、
それぞれいただきました。
NOVEMBER 2012 | SUA FOUNDERS | 5
SUA12期生
入学歓迎レセプション
Welcome receptions for the 12th undergraduate class
本年8月8日、
キャンパス内の創価芸術センターで12期生の入学歓迎レセプションが
行われました。
レセプションにはアメリカ、
日本、
インド、
ケニア、
ベトナム、
マレーシアなどを
はじめ12カ国・地域から104名が、
一緒に来学した家族や友人達と共に出席しました。
レセプションでは学生自治会のショウ・ナカゴメ委員長が学生を代表して歓迎の挨
拶、
そして先輩達が新入生のために作成した歓迎ビデオを鑑賞しました。
そしてへフロ
ン学生部長が創立者からのメッセージを紹介、友情を固く結びながら最高に価値ある
青春の歴史を、
と期待を寄せられました。新入生を代表し3名が挨拶、
ペルーのメイリ
ン・ゴンザレスさん、韓国のジャエミン・パークさん、
アメリカのケイティ・メルトレターさ
んが、
それぞれSUAを目指した理由や決意を発表しました。
最後にハブキ学長より、入学のお祝いと共に、今後の学生生活で厳しいことがあっ
ても頑張って乗り越えてほしいと激励しました。
レセプション終了後はキャンパス中庭
で家族・友人を含めて、楽しく夕食会が持たれました。
6 | SUA FOUNDERS | NOVEMBER 2012
代表抱負をした新入生。左からケイティ・メルトレターさん、
ジャエミン・パークさん、
メイリン•ゴンザレスさん
NOVEMBER 2012 | SUA FOUNDERS | 7
SUA 第8回
卒業式
Commencement celemoney for the class of 2012
本年5月25日、SUA第8回卒業式が卒業生をはじめ、家族、友人、教職員など約960人が集い、
キャンパス内の創価芸術センター
で盛大に執り行われました。今回の卒業式では学部卒業生104名と大学院卒業生3名が晴れて卒業証書を手にしました。
式典ではハブキ学長の挨拶に続き、
へフロン学生部長が創立者メッセージの紹介。
メッセージの中で創立者は
「創価」
とは
「勇気の
異名」
「無限の希望」
「絶対の勝利」
と激励されました。
また文化人類学者のヌール・ヤーマン博士(ハーバード大学
名誉教授)
が記念講演。
その後、
ハブキ学長より卒業生一人一
人に卒業証書が手渡されました。卒業生を代表し、大学院か
らジェフリー・ウエリバーさん、学部からネイサニエル・エイナ
ードさん、
アグネス・コンラッドさん、
サトシ・コナガイさんが、
そ
れぞれ学生生活の思い出と卒業後の抱負を語りました。
また
卒業生を代表し、特に学業等で優秀な成績を収めた学生に送
られる
「創立者賞」
がチャーリー・チンさんに贈呈されました。
8 | SUA FOUNDERS | NOVEMBER 2012
「8期卒業生感謝の集い」
で朗読された詩
*編集部訳
ライアン•ハヤシ | 8期卒業生
18歳: 私は 希望も未来もない 道に迷う一人の青年だった
22歳: 私は SUAの卒業生であり 創価の青年であり 両親の息子であり
師の弟子であり そして 大切な時代を生きる一人の青年となる
これほどの偉大な人生を 他に誰が歩めるだろうか
独りよがりと言われるかもしれないが SUAは世界最高の大学だ
幾世紀にもわたる人類史の中で 全ての時代や場所を見渡しても
自分自身を見つけられる素晴らしい環境が 他にあっただろうか
SUAを除いて 21世紀の今を除いて 最高の学舎と時代が 他にあるだろうか
アメリカでは学校より刑務所の建設が優先され 大学が会社のように扱われる時代に
私はSUAを卒業する
「何を学んでいるのか」
と人は訊ねる 「一般教養学部で人文学を学んでいます」
お決まりの反応は 「その勉強で 一体どんな職に就けるのか…」
どんな職? どんな仕事か?
残念ながら私には 9時 - 5時で終わるような仕事に興味はない
今は 自分の天職と 使命を見つけるのに忙しい
争いの耐えない世界に誕生した理由を見つけ
母の胎内より生まれ出て 母なる大地に葬られるまでの
80年余りの人生を 意義深いものとするために――
残念ながら私には 負債を返すためだけの賃金の奴隷となっている余裕はない
支えてくれた寄付者 師匠 父母から受けた恩を返すことに忙しい
一人の人間に注がれる果てしない努力――
出産から始まり 食料 衣類 寝床 金 愛情 知識 経験 教育 音楽 守り そして 血と汗と涙の全てを ひたすらに与え続ける
言葉では言い表せられないほどの贈物を 本当にありがとう
何千億ドルの大金も 私の宝の箱では 5セントか10セントほどの価値しかない
一粒の種は 水や陽光 そよ風に感謝する
米粒ほどの存在を 地上最大の有機体であるセコイヤの大木へと育てるために
跪いて苦労した庭師に感謝する
与えられた贈物は 海のように深く 大空のように広い
でも私は 生命の尽きるその日まで 受けた恩を一千倍にして返していく
さらに多くの種を拡げ 多くの木々を育てていく
なぜなら感謝の心は 行動がなければ ただの感傷になるから
羽を持たずに空を飛ぼうとするような 空っぽの感情に過ぎないから
生命を与えてくれた父母に感謝できずに どうして人類が愛せるだろうか
生命の源である地球に感謝できずして どうして平和が築けようか
「感謝」
は―― 力の源であり 慈悲の源 成長の源 そして悔いなき人生の源
我が人生のドラマは素晴らしい なぜなら感謝の思いを深めるために進み続けられるから
私の未来は明るい なぜなら支え続けくれた人々の 想像を絶する努力を忘れないから
NOVEMBER 2012 | SUA FOUNDERS | 9
卒業生(学部)活動報告
イレイン・サンドバル | 学部7期生
2011年SUA卒業後、
イギリスに渡り、
オックスフォード大学で民族
音楽学の修士課程で学びました。特に興味のあったのが、多文化音楽
教育のリサーチやアンサンブル音楽の作成、
そしてベネズエラを起源に
したエル・システマと呼ばれる音楽教育プログラムでした。
昨年8月、
アブレユ客員プログラムに参加。
このプログラムを通し、
エ
ル・システマに関する研修を受けることができ、
また音楽教育で社会を
変革しゆくための研究に取り組むことができました。
さらにNGO(非政
府機関)
のスパンダ基金による音楽プロジェクトで、継続可能な平和運
動に従事することもできました。
オックスフォードで勉強を始めて以来、SUAで受けた教育に改めて
感謝することができました。大学院での勉強は全て自立性が求められ
ますが、SUAでは既に教員たちが、大学院に進んでからも困らないよ
うな訓練をしてくれていたことに気付き、感謝の気持ちが深まりまし
た。SUAでの授業や卒業論文への取り組みによって、
オックスフォード
でも自信を持って学ぶことが出来ました。そして何よりもSUAが我々
学生に対し、社会に貢献すること、
また学問を価値創造の実践に生か
していくことなどを、繰り返し教えてくれたことを誇りに思います。一般
の学生達が、
そうした考え方を持つことは珍しいことなのだということ
を、SUAを旅立って改めて認識することができ、
同じ心差しを持つSUA
の友のネットワークに心から喜びを感じています。
SUA 卒業生組織「創宝会」の
イギリス在住のSUA同窓生と
卒業生基金がファウンダーズ・サークルに
SUA学部卒業生の組織「創宝会」
として設立した卒業生基金が、
このほど
10万ドルに到達し
「ファウンダーズ・サークル」
として、平和の噴水前の大理
石に
「Sohokai Young Founders Alumni」
として刻まれました。
同基金は2005年、1期生が卒業を前にして、母校への恩返しと更なる発
展を願って始められたもので、卒業10年目までにファウンダーズ・サークルと
なることを目標にして取り組まれました。
その後、
その思いを後輩達も受け継
ぎ、世界各地で活躍する卒業生達より同基金への支援が募られ、
この度10
年を待たずして10万ドルに到達することになりました。
卒業生のジュンコ・サトウさん
(1期生)
は
「SUAは世界中から届けられる真
心の支援によって存在しています。
その支援なしに私達はSUAで学ぶことが
出来ませんでした。今度は我々が皆さんと同じ心で感謝を表す時です。SUA
に寄付できることほど光栄で嬉しいことはありません」
と語っています。
10 | SUA FOUNDERS | NOVEMBER 2012
卒業生(大学院)活動報告
バンダナ・ジャイン | 院6期生
2000年にSUA大学院6期生としてTESOL(英語教育学)修士号を取得。
その後、
イギリスのケンブリッジ
大学に進み、2008年にDELTA(ケンブリッジ大学認定の上級英語教師資格)
を取得しました。現在は世界
的言語教育機関のインターナショナル・ハウス・ロンドンで英語教育マネジメントの学位取得に挑戦中です。
2010年8月、
アフガニスタンのイギリス領事館を通し、
カブールで開催予定のアフガニスタン英語教師協会総会への招待を受け
ました。総会にはアフガニスタン教育大臣、高等教育大臣をはじめ、地元の英語教師や生徒達が参加することになっていました。
ア
フガニスタンの現状が厳しいことは知っていましたが、少しでも参加者に希望を送れればと参加を決意しました。
最初のセッションでは、教育の環境が悪くても、教員が生徒に対し愛情を持って伝えていけば、生徒達は学ぶことができることを
伝えました。次のセッションでは
「平和のための英語」
をテーマに、
日々の生活の中で一人一人が平和への行動を起こしていく大切さ
を訴えました。
ディスカッションではガンジーやキング牧師、
そしてSUA創立者・池田先生の言葉を紹介しました。私は参加者に聞
きました。
「皆さんはアフガニスタンに平和が訪れると思いますか」。
しばし沈黙の後、一斉に
「もちろん!」
との声。
そして再び聞きまし
た。
「あなたの街が平和になった時のことをイメージしてください。何が見えますか。何が聞こえますか」。皆の答えに私は胸が熱くな
りました。
「自爆の音が聞こえない町」
「たくさんの学校や大学」
「安全で穏やかな生活」。
セッションの最後に、一人一人が身近なところから平和を築いていけること、
そして対話を通して多様性や平和の思想を広げてい
けること、
そして、
そこに希望があることを確認し合いました。私はSUAで受けた教育を通し、
自分自身の中に愛情と平和を育む責任
感を芽生えさせてくれたことを改めて実感することができました。
NOVEMBER 2012 | SUA FOUNDERS | 11
教員紹介
Professor’s profile
マイケル・ゴールデン |
クリエイティブアーツ・プログラム ディレクター / 音楽創作学 教授
出身はニューヨーク市。音楽をはじめとして芸術好きの両親のもと
で育ちました。裕福ではありませんでしたが、文化への関心を深める
機会をたくさんもらいました。最初の学生生活は決して順調とは言え
ませんでした。1960年代後半の混乱した国内情勢もあり、大学を辞
め、紆余曲折の青春を過ごしました。
そのような時期にハーレムのジ
ャズモービル学校でジャズビアノを学ぶ機会があり、
それが後の私の
人生に大きな影響を与えることになりました。
都市計画の勉強をするためオレゴン州のポートランド州立大学に
学び、
そこで必須の単位である音楽のクラスを取りました。
そこで出会
った教員に大きな刺激を受け、私は専攻も大学も変更し、作曲家にな
ることにしました。
その時、出会った教員には今も感謝の気持ちで一
杯です。最終的には音楽学の学士号と修士号をオレゴン大学で、博士
号をワシントン大学で取得しました。
博士号取得後、
コルビーカレッジやマーシャル大学で教鞭を取った
のち、1998年、SUAにやってきました。SUAに来た大きな理由は、一
つの新しい大学を、素晴らしい教育理念のもとに建設する作業に関
われる魅力。
そのために更に学び、挑戦し、成長できる機会に巡りあ
えたことがあります。
SUAの学生は努力家で、何事にも一生懸命で、互いに協力し支え
合う素晴らしさを持っています。私も、SUA建設を関わった人々の、
大変な努力や偉大なビジョンに触発されています。
自分自身も、
この
SUAという最高の環境を生み出している教員、
スタッフ、学生を含め
たチームの一員であることを心から光栄に思います。
12 | SUA FOUNDERS | NOVEMBER 2012
c e
en
i
r
e
E x p
験
体
学
留
二コール・フレミング | 4年生
日本
ハワイ出身でSUAで2年間、
日本語の勉強をしました。留学先を選択するにあたり、姉妹校
である日本の創価大学で学ぶことを選びました。
毎日、
日本語で聞き話す習慣に慣れることは大きな挑戦でしたが、
日本語の辞書に向かう時
間が少しずつ少なくなっていくことに、大きな進歩も感じました。
また同時に外国の違う言語•
文化の中で、頑張って勉強しているSUAの仲間に対する尊敬の念も深まってきました。
しかし最も貴重な経験の一つは、創価大学の沖縄ダンスクラブ「イチャリバ・チョーデ」
に参
加したことでした。
どんなに日本語の授業で言っていることが難しいとしても、課外活動におけ
るカジュアルな状況で聞く日本語を理解することは、
はるかに大変なことでした。
でも創価教
育で学ぶ仲間として、
クラブのメンバーは忍耐強く私が理解できるように接してくれて、楽しく
過ごしているか、
いつも気にかけてくれました。私はクラブの一員として、創大祭などの機会に
一緒に踊りを披露することもできました。
「イチャリバ・チョーデ」
とは
「一度会えば、兄弟であり姉妹である」
という意味です。
これは
SUAでも常に感じていたことでした。留学の体験を通し、
たとえ文化や言語の壁があっても、
強い友情は差異を超えてハーモニーを生み出していけることを学びました。
エクアドル
マイコ・ミウラ | 4年生
エクアドルの学校では教室で様々な学問分野について学ぶことが出来ましたが、
もっ
とも大切なレッスンは学外で学んだ現実の体験でした。
留学にあたり、
開発途上国で財政が満足になく、
限られた資源で暮らす実情を学びた
いと思い、
エクアドルのキトという町で勉強することにしました。驚いたことに、
その町で
は貧しい人々が寿司詰めになって暮らし、
汚れたバスに揺られて出かけているのに対し、
裕福な人々は、
大きなアメリカンスタイルのモールで悠々と買物をしているのです。
私は毎日汚れたバスに押し込まれながら、
キトで一番高い私立大学で学んでいる自分
にジレンマを感じるようになり、
エクアドルの社会階層の中での、
自分の立場について自
問し始めました。
裕福なホストファミリーと暮らしながら、
食べるためにお金を請う小さな
男の子を見ることは、
自分にとって様々考えさせられる機会となりました。
私は、
積極的に
ホストファミリーやバスの運転手などと会話をすることで、
そうした現状をより深く理解
し、
自分の視野を大きく広げることができました。
違う環境で生きている人達は、
世の中も違う視点で見ており、
毎日の生き方にも大きく
影響していきます。
自分が学んできた創価教育を通し、
互いを理解し合いながら、
差別の
ない世界を築いていきたいと決意しています。
NOVEMBER 2012 | SUA FOUNDERS | 13
キャンパス紹介
マータイ棟
SUA開学10周年記念事業として
「創価芸術センター」
と
共に建設され、2011年秋に完成した新教室棟に、
ノーベル
平和賞受賞者でケニアの環境の母と呼ばれる、故ワンガリ・
マータイ博士の名前から
「マータイ棟」
と命名されました。
マータイ棟は4階建てで、11教室、29教員室、150席の
小劇場の他、
ダンス室や衣装ルームなどがあります。創価芸
術センターと共に、環境に優しい建物として
「環境性能評価
システム
(LEED)」
でゴールド認定を受けています。
ダンス室
衣装ルーム
教室
14 | SUA FOUNDERS | NOVEMBER 2012
小劇場
CAMPUS NEWS
キャンパスニュース
駐車場等の建設状況
現在SUAキャンパス内では、
テニスコート前の旧駐車場に
立体駐車場の建設が進められています。2013年初頭の完
成予定で、完成すると677台の駐車が可能となります。
ま
たグランドには、
グランドに降りる階段と洗面所の設置工
事が進んでいます。更にサッカー場の整備は既に終了。以
前よりもスペースが広くなり、今後多くの試合が行われる
ことが期待されています。
正門前の信号機設置
本年8月、SUA正門前のウッドキャ
ニオン・ドライブに信号機が設置さ
れました。信号機の設置により、車
の大学への出入りがよりスムーズ
になり、
より多くの近隣の方々が、
安全かつ気軽にSUAを見学•散策
できるようになりました。