平成 25 年度事業報告 - 一般財団法人 畜産ニューテック協会

平成 25 年度事業報告
(平成 25 年 10 月 1 日∼平成 26 年 3 月 31 日)
Ⅰ 総務関係
(1)
評議員会の開催
定時評議員会 (11 月 13 日・東京食肉市場(株) 役員応接室)
(報告事項)
1. 旧興農会の平成 25 年度(25.4.1∼25.9.30)事業報告の件
2. 畜産ニューテック協会の初年度(25.10.1∼26.3.31)事業計画の件
3. 畜産ニューテック協会の初年度(25.10.1∼26.3.31)収支予算の件
(決議事項)
第 1 号議案 旧興農会の平成 25 年度(25.4.1∼25.9.30)の貸借対照表、
正味財産増減計算書、財産目録等の計算書類の件
第 2 号議案 平成 26 年度の研究調査助成事業の件
第 3 号議案 基本財産(定期預金)の普通財産への移管の件
原案通り承認された。
(2) 理事会の開催
第 1 回理事会 (10 月 31 日・財団本部)
(決議事項)
第 1 号議案 旧興農会の平成 25 年度事業報告の件
第 2 号議案 旧興農会の平成 25 年度貸借対照表、正味財産増減計算書、
財産目録等の計算書類の件
第 3 号議案 畜産ニューテック協会の初年度収支予算の件
第 4 号議案 平成 26 年度の研究調査助成事業の件
第 5 号議案 定時評議員会開催の件
原案通り承認された。
第 2 回理事会
(平成 26 年 3 月 20 日・財団本部)
(決議事項)
第 1 号議案 平成 26 年度事業計画の件
第 2 号議案 平成 26 年度収支予算の件
原案通り承認された。
以上
Ⅱ. 業務関係
1. 実施事業
(1) 体外受精卵による和牛生産対策事業
① 優良種雌牛の血統保存対策
登録和牛の卵巣割去・卵子採取を実施し、登記可能体外受精卵を次の通り 供給した。
頭数
卵巣数
卵子数
登記可能 IVF
11/17-18
沖縄食肉
センター
和牛 1
2個
52 個
登記可能受精卵
0個
乳牛の生体卵巣割
去・卵子採取
11/2425
北海道・豊頃
(Jリード)
乳牛 4
8個
51 個
登録和牛の生体卵
巣割去・卵子採取
乳牛の卵子採取
(十勝清水農協)
12/2-3
北海道
しれとこ丑
和牛 5
10 個
和 牛
116 個
12/16-1
7
ニチロ畜産
名寄工場
乳牛 8
25 個
登記可能受精卵
凍結 1 個
生鮮 5 個
登記可能受精卵
凍結 22 個
新鮮 5 個
凍結 26 個
乳牛 37 個
和牛 22 個
方 法
実施日
場 所
優良種雌牛の卵子
採取(やんばる)
乳牛 12
和牛 6
計
②
体外受精卵の移植技術現地指導・移植技術研修会・移植推進会議の実施。 実施期日
10/1-3
実施場所
島根県・隠岐どうぜん農協 登記可能受精卵の移植指導
10/24
愛知県・県酪農協尾張支所
LIAJ 受精卵研究会
11/6
福島県・県酪農協
11/6
実施内容
同期化頭数 10 頭 移植頭数 8 頭
10
乳牛候補 9 牧場 22 頭同期化
移植頭数 15 頭
14
体外受精卵移植推進会議
6
福島県・県酪農協(小林牧場) 移植推進現地指導
11/6
福島県・県酪農協
11/7
福島県・福田動物病院
11/7
人
員
酪農協関係者との協議
4
5
体外受精卵移植推進会議
3
福島県・阿武隈受精卵研究会
体外受精卵移植推進会議
3
11/7-8
北海道・(農事)流氷ファーム
交雑候補 9 頭同期化
移植頭数 9 頭(2 卵移植)
3
11/20
愛知県・県酪農協尾張支所
LIAJ 受精卵研究会
乳牛候補 7 牧場 19 頭同期化
移植頭数 15 頭
10
11/25
宮城県・みやぎの酪農協
体外受精卵移植推進会議
3
11/25
体外受精卵移植推進会議
3
11/26
宮城県・みやぎの酪農協
哺育センター
宮城県・渥美牛群管理サービス
体外受精卵移植推進会議
5
11/25
沖縄県・(農事)ピンフ
黒毛和種体外受精卵を移植指導
同期化乳牛 6 頭 移植頭数 3 頭
6
12/3-4
北海道・(農事)Jリード
乳牛候補 9 頭同期化
移植頭数 6頭
6
実施期日
実施場所
人
員
実施内容
黒毛和種同期化 登記可能卵移植 乳牛候補 11 牧場
移植頭数 22 頭
黒毛和種同期化 移植頭数 9頭
6頭
33 頭同期化
12/12-13
北海道・(株)しれとこ丑
12/17-18
愛知県・県酪農協尾張支所
LIAJ 受精卵研究会
12/20
秋田県・雄勝酪農協
12/20
秋田県・秋田ふるさと農協
体外受精卵移植推進会議
1/15
愛知県・県酪農協尾張支所
LIAJ 受精卵研究会
愛知県・県酪農協尾張支所
LIAJ 受精卵研究会
愛知県・県酪農協尾張支所
LIAJ 受精卵研究会
乳牛候補 9 牧場 27 頭同期化
移植頭数 17 頭
乳牛候補 9 牧場 33 頭同期化
移植頭数 28 頭
乳牛候補 9 牧場 27 頭同期化
移植頭数 21 頭
2/18-19
3/18-19
6頭
2頭
21 か所
計
6
19
4
5
17
15
17
164
③ 体外受精卵移植促進策の実施 体外受精卵の移植促進を図るため、移植を実施した受精卵に対し、種雄
牛・乳牛 IVF ・1 個 2,500 円(1,003 個) 登記可能 IVF 5,000 円(54 個)
の促進費を支出した。
(団地別内訳) 県 名
団 地 名
北海道
稚内農協
〃
〃
〃
〃
秋 田
宮 城
〃
しれとこ丑
〃
〃
情 報
つき
Sort90
4
10
(農事)川瀬
14
ミヤギ中央
渥美牛群サービ
ス
みやぎの酪農協
長 野
(株)長門牧場
〃
愛 知
大 阪
兵 庫
島 根
沖 縄
南信酪農協
兵庫県酪連
2
14
3
5
5
22
1
109
10
64
6
138
LIAJ受精卵
大阪府総合畜連
18
4
会田畜産
福島県酪農協
登記
44
JA十勝清水
秋田ふるさと
乳牛
11
(農事)Jリード
福 島
21
14
19
329
7
27
79
29
5
4
1
隠岐どうぜん
(農事)ピンフ
計
種雄牛
のみ
60
400
505
38
9
1
25
3
54
個数計
34
14
11
58
4
3
5
支出金額
90,000 70,000
27,500
145,000
10,000
7,500 12,500
50
125,000
110
10
403
8
33
217
50
19
25
3
1,057
275,000
25,000
1,030,000
22,500
82,500
542,500 125,000
47,500
125,000
15,000
2,777,500
(2) 研究調査助成事業
Ⅰ.平成 25 年度の研究調査助成事業の精算(概算払 80%の残額 20%分)
(公社)畜産技術協会 145,130 円
福岡県総合農業試験場 1,000,000 円(概算払いなく助成金一括払い)
宮崎大学 400,000 円
(独法)家畜改良センター 140,000 円
日本獣医生命科学大学 164,200 円
(一社)家畜改良事業団 594,800 円(技術センター・バイテク合算)
京都大学 200,000 円
北里大学 △616,000 円(研究者入院により概算金返金)
合 計 2,028,130 円
なお、平成 25 年度の助成総額は、9,232,130 円となった。
Ⅱ. 平成 26 年度研究調査助成事業
① 平成 26 年度研究調査助成事業実施要領
平成 26 年度研究調査助成事業実施要領に基づき、平成 26 年 2 月 15 日を
期限とする課題の公募を行った。
② 公募方法
ア. 次の各誌に概要を掲載し公募を実施。
(社)中央畜産会の機関誌「畜産コンサルタント」
(社)畜産技術協会の機関誌「畜産技術」
イ. 財団のホームページに実施要領及び助成申請書様式等の詳細を掲載。
③ 助成研究課題の決定
研究助成事業審査委員会を 3 月 24 日に開催し、18 件の応募課題について
11 件を助成対象課題(助成金額 9,700,000 円)に決定した
< 採択課題>
1. 福岡県農業総合試験場 (900,000 円)
ウシ胚の品質強化に関する研究
2.
帯広畜産大学 (900,000 円)
ウシ過剰排卵処置における人工授精時のプロスタグランジンF2α膣内投
与が受精卵の生産に与える影響
3. 京都大学 (900,000 円)
マウス子宮内あるいは体外培養での胚盤胞の休眠誘導によるウシ体外受精
由来凍結胚盤胞の受胎率向上技術の開発
4. (独法)家畜改良センター 900,000 円)
ホルスタイン種受胎率向上のための研究
5. 佐賀大学 (900,000 円)
ウシ胚発生過程におけるリソス‐ム機能に関する研究
6. 渥美牛群管理サービス (900,000 円)
生体卵吸引と体外受精(OPU-IVF)を用いたフィールドでの黒毛和種
高能力牛の増産に関わる研究
7. 宇都宮大学 (900,000 円)
ウシ胚の受胎指標となるBRCAI遺伝子検索
8. (一社)家畜改良事業団 (900,000 円)
アニマルウェルフェアに配慮した出荷が肥育牛のおいしさに与える影響の
検索
9. 日本獣医生命科学大学 (2,600,000 円)
① 黒毛和種の放牧育成は期待される肥育素牛生産となるか
② 顕微授精技術を用いて性選別精液から乳用雌受精卵を生産する方法の
開発
③ ガラス化保存した牛受精卵の現場に即した簡易処理技術の改良と検証
< 不採択課題 >
1. 岐阜大学 豚肉の回腸末端エネルギー及びアミノ酸消化率の同時評価法の開発
2. 東北大学
ウシ精子及び卵子の未凍結保存法の新規開発と効率的育種改良
3. 日本大学
乳牛の分娩前後の抹消血中サイトカインバランスと繁殖障害発生との関連
4. 麻布大学 25-ヒドキシビタミンB3 製剤を用いた乳牛の分娩性低カルシウム血症予
防法の開発
5. 帯広畜産大学
ウシ卵巣内の第 1 卵胞波主席卵胞と黄体との共存・非共存関係とホルモン
処置が受胎性に及ぼす影響
6. (独法)家畜改良センター 黒毛和種の分娩難易に影響を及ぼす遺伝子要因の解明
7. 日本獣医生命科学大学
都市近郊型酪農におけるブラウンスイスを用いた生乳生産の受容性調査
④ 応募課題の報告書
応募課題の報告書は、平成 26 年度末日までに受理し、「平成 26 年度畜
産生産に関する研究調査成果報告書」として印刷製本し、関係先に 配布 する。
2. 収益事業
(1) 体外受精卵の販売
体外受精卵の供給実績
供給計画 700 個に対し供給実績は 943 個で計画対比 134.7%であった。
また、凍結卵 743 個、生鮮卵 200 個で凍結卵比率が 78.8%と高かった。
(単位:受精卵個数)
種雄牛名
種雄牛
のみ判明
情報付
Sort
乳牛
登記
計
(黒毛和種)
Sort90SY菊花国
Sort90SY茂勝栄
Sort90SY美津照重
Sort90SY美津百合
Sort90SY安茂勝
勝忠平
茂 洋
平茂晴
美津照重
美津百合
安茂勝
安福 165-9
安福久
百合茂
(黒毛和種計)
25
76
243
92
109
9
1
8
4
5
2
103
40
35
91
7
24
10
7
276
545
50
25
76
243
92
109
8
4
5
114
41
42
91
24
7
881
(乳 牛)
IM‐Ⅹシド
4
4
IM‐XGメアッドウッ
ド
3
3
IM‐Xアルタミティオ
6 2
11
6
20
10
62
6
2
11
6
20
10
IM‐Ⅹコールドチップ
IM‐Ⅹマッカチェン
Sort90SX アスリート
Sort90SX スパイラル
Sort90SX トップガン
(乳 牛計)
和牛・乳牛合計
10
276
545
62
50
943
(2) 和牛枝肉の販売 ① 第 1 回受精卵産子枝肉共励会
ア. (一財)畜産ニューテック協会主催第 1 回受精卵産子和牛枝肉共励会を
平成 26 年 3 月 11 日(火曜日)東京食肉市場において開催した。
上場は 6 県・14 団体より 50 頭の出品により行われた。
全体の成績は次表の通りである。
性別
頭数
月齢
去勢
牝
43
7
50
28
30
29
計・平均
枝肉重量
単価
枝肉金額
547
512
542
1,744
1,768
1,747
954,809
901,862
947,396
ロース芯
63.8
71.6
64.9
バラ
厚さ
8.8
9.1
8.8
BMS
7
7
7
共励会受賞牛一覧
入賞
産地
出荷団体
性別
月齢
父
枝肉重量
最優秀賞
宮 城
伊東牧場
去勢
優秀賞
島 根
29
光平照
518
A5 2,264
1,172,752
(株)松永牧場 去勢
30
百合茂
626
A5 1,860
1,164,360
島 根
(株)松永牧場 去勢
30
北乃大福
623
A5 1,864
1,161,272
優秀賞
宮 城
日高見牧場
牝
32
北乃大福
472
A5 1,985
936,920
優良賞
宮 城
伊東牧場
去勢
29
菊福秀
561
A5 1,903
1,067,583
優良賞
宮 城
去勢
33
安福
165-9
520
A5 1,904
990,080
優良賞
栃 木
那須肉牛生
去勢
産組合
27
福華1
561
A5 1,931
1,083,291
優良賞
群 馬
今井牧場
牝
30
安福久
466
A5 2,031
946,446
特別賞
岩 手
岩手ふるさと
農協
去勢
30
第1花国
594
A5 3,006
優秀賞
会田畜産
格付
単価
枝肉金額
1,785,564
イ. 種雄牛別枝肉資質の調査・分析
畜産ニューテック主催第 1 回受精卵産子和牛枝肉共励会の種雄牛別枝肉
資質について、調査・分析のうえ、ホームページにより情報公開を行っ
た。
② 現場後代検定牛の販売 ア. 第 10 回家畜改良事業団和牛枝肉研究会
平成 26 年 2 月 7 日(金)、(一社)家畜改良事業団が主催する枝肉研究会
が東京食肉市場において開催され、当財団が出荷窓口となり取扱いをお
こなった。
出品頭数 6 県 6 団体 56 頭
イ. 検定牛の定期販売
(一社)家畜改良事業団広島産肉能力検定場が東京食肉市場に定期販売
する検定牛の出荷窓口団体になり取扱いをおこなった。また、この枝肉
の食味分析調査に協力し、ロース断面のサンプル採取を実施した。
取扱数量 広島検定場 97 頭
(3) 土地賃貸事業
事業の内容
ア. 賃貸面積 89,714.41 ㎡
イ. 賃 貸 先
千代田エンジニアリング(有)
ウ. 平成 25 年度(25.10.1∼26.3.31)賃貸料収入 43,246,720 円
エ. 第二次計画 19,525.00 ㎡の活用推進。
平成 26 年度当初よりに土地開発し、26 年 12 月より賃貸料収入が得
られる見込みとなっている。
以上