1/4 ページ更新日平成26年3月10日若手女性及び海外人材活躍企業～川島金属株式会社～地域経済部産業人材政策課カメラ鏡筒、医療機器等に関するプラスチック金型用モールドベースの製造・販売、各種金属材料の販売を行っている埼玉県川口市の川島金属株式会社では、若手女性スタッフをはじめ元留学生等の海外人材が活躍しています。更に、平成２６年４月にも外国人留学生３名を採用予定です。確かな技術と優秀な人材により海外展開も目指す同社の取組みをご紹介します。 ◆事業概要同社は、カメラ、レンズなどの光学関連モールドベースの製作実績が多数あり、特に、カメラメーカーとの技術連携により、様々な技術を蓄えています。現在では、その技術を応用し、光学以外の医療機器、車載部品、文具、２色成形関連など様々な分野のプラスチック金型用の精密特注モールドベースの製造・販売、グループ企業で製造したプラスチック金型の販売、各種金属材料の販売、関連部品の販売を手がけています。 ※写真は、左から「カメラ鏡筒モールドベース」「多数個取りモールドベース」「車載関係モールドベース」 ◆強みは、技術、環境、人材同社の第１の強みは、技術です。穴位置精度を約０．００５mmの精度保持が可能であり、研磨精度 2/4 ページはプレートの反り歪みを見極め、仕上げを行っています。モールドベース全加工での製作納期は検査を含め２週間以内、そして、３Ｄデータの対応が可能です。また、刃物の改善や削り方の確立などにより技能の無い若手であっても安定した製品の製造が可能になっています。第２の強みは、作業環境です。モールドベース仕上げ加工は無窓恒温室工場で行い、常に徹底した温度管理を行っています。同業種で温度管理まで実施する企業は少ないそうです。この温度管理によりプレートの膨張・収縮・変質等を最小限にとどめ、高品質高精度を保持できるのです。工場外壁の断熱パネルには、電磁シールドが施され、外来ノイズや電波・磁気による誤動作を防ぎます。更に、品質管理部門で使用する測定器具は、他部門とは併用せず専用で使用しており、保管場所も品質管理専用の場所にて保管しています。第３の強みは人材です。社員の平均年齢は男性３１歳、女性３３歳、全体で３２歳であり、若手社員の活躍により、短納期やクイックレスポンスに対応しています。 ◆若手女性社員の活躍営業部社員が不在の時に、納入先からの問い合わせや見積もり依頼があった場合でもスムーズに対応するため、後方支援体制として、図面の解読ができる女性のサポートスタッフ約１０名が社内に常駐しています。図面解読のための教育は同社の川島専務が講師となり社内で実施しています。また、製造部のオペレーターとしても女性が活躍しています。 ◆情報共有とモチベーション向上営業部では、毎日、朝礼と夕礼を実施し、受注状況の確認や予定案件の報告など、全員で情報を共有しています。各自が翌日の予定を立て、発表、それに対して上司からの指導を徹底しています。製造部でも毎朝の朝礼、工程会議を実施します。そのほか、顧客からの要望を次の製作案件に反映できるよう、月初めには全体会議を行います。製造部の社員も営業に同行訪問させ顧客ニーズを常に意識させるなどの育成方法も取り入れています。今期の会社方針は「計画と達成」です。社内教育や情報共有による「見える化」を進め、社員1人ひとりが少しでも大きく成長できるよう、モチベーション向上に繋げています。 ※写真は、女性社員の皆さん ※写真は、製造部の全体会議 ◆海外人材採用のきっかけと狙い同社は当初、海外人材を雇用することに対する漠然とした不安感が拭えず、海外人材の雇用には消極的でした。しかし、２０１１年に一般事務のパートで採用した元留学生の中国人女性のＫさんが中国語・韓国語、日本語を使いこなし、予想を遥かに超える活躍ぶりであったのがきっかけとなり、国籍に関係なく採用する方針に転換しました。Ｋさんは、その後、グループ会社の正社員となり、２０１３年７月には新卒の中国人留学生であるOさんを採用しました。外国人留学生採用の狙いについて“社内人材に国際感覚を磨かせ、同時に危機感を持たせること”、“製造部門における中国人実習生との間の通訳”、“将来的に中国で事業所もしくは営業所を設立時の立上げ時の人材”、“中国・台湾・韓国における加工メーカー（協力工場）の開拓”と川島専務は言います。２０１３年度には中小企業庁と全国中小企業団体中央会の事業である「地域中小企業の海外人材確 3/4 ページ保・定着支援事業」を有効活用し、合同面接会に４回参加、展示ブースに来訪した留学生３人の採用を決定、彼らは２０１４年３月に入社予定です。 ※写真は、左から「川島専務とＯさん」「展示会での１枚（左から３番目Ｋさん）」「実習生の皆さん」 ◆今後の事業展開と人材戦略について同社は米国、ドイツ等先進国向けのモールドベースの販売及び中国、台湾、韓国の協力メーカーの新規開拓のため中国等への駐在所の設置も予定しています。海外展開の中核人材として語学力にも優れ、やる気のある総合力の高い外国人留学生の採用と、入社後の活躍に大きな期待を寄せています。合同説明会などの外国人留学生との出会いの機会を活用し、今後は、中国以外のベトナムや東南アジア出身の留学生の獲得も目指します。 ◆最後に同社は国の支援メニューである「地域中小企業の海外人材確保・定着支援事業」の一環として実施された海外留学生と中小企業とのマッチング会（合同面接会）に参加し、海外人材を確保されました。平成２６年度も同様の支援が実施される予定です。多くの管内中小企業の皆様が「ひとづくり支援」※を活用し、優秀な人材を確保していただけるよう、当局としても広報等に努めて参ります。 ※ひとづくり支援施策：(中小企業庁HP） http://www.chusho.meti.go.jp/24fyHosei/130314Hito.pdf 川島金属株式会社 ◇ 住所 ◇代表者名埼玉県川口市江戸１－１１－２８代表取締役社長川島康裕専務取締役川島健治 ◇創業年昭和48年(1973年） ◇資本金 3,200万円 ◇ ＵＲＬ http://www.kawashima-kinzoku.co.jp/ 過去の「産業人材」はこちらホームページへ戻る｜TOPへ戻る発行元：〒330-9715 埼玉県さいたま市中央区新都心１番地１さいたま新都心合同庁舎１号館関東経済産業局広報・情報システム室電話:048-600-0216 FAX:048-601-1310 4/4 ページ Copyright (C) 2010 Kanto Bureau of Economy, Trade and Industry. All rights reserved.