DIAdem - National Instruments

DIAdem
TM
マニュアル データ検索・解析・レポート作成
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
2008 年 5 月
373082G-0112
翻訳 : NI DIAdem 日本総販売元 株式会社共和電業
株式会社共和電業
〒 182-8520 東京都調布市調布ヶ丘 3-5-1
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イスラエル 972 3 6393737、イタリア 39 02 413091、インド 91 80 41190000、英国 44 0 1635 523545、
オーストラリア 1800 300 800、オーストリア 43 662 457990-0、オランダ 31 (0) 348 433 466、
カナダ 800 433 3488、韓国 82 02 3451 3400、シンガポール 1800 226 5886、スイス 41 56 2005151、
スウェーデン 46 (0) 8 587 895 00、スペイン 34 91 640 0085、スロベニア 386 3 425 42 00、
タイ 662 278 6777、台湾 886 02 2377 2222、中国 86 21 5050 9800、チェコ 420 224 235 774、
デンマーク 45 45 76 26 00、ドイツ 49 89 7413130、トルコ 90 212 279 3031、
ニュージーランド 0800 553 322、ノルウェー 47 (0) 66 90 76 60、フィンランド 358 (0) 9 725 72511、
フランス 01 57 66 24 24、ベルギー 32 (0) 2 757 0020、ブラジル 55 11 3262 3599、
ポーランド 48 22 3390150、ポルトガル 351 210 311 210、マレーシア 1 800 887710、
南アフリカ 27 0 11 805 8197、メキシコ 01 800 010 0793、レバノン 961 (0) 1 33 28 28、
ロシア 7 495 783 6851
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ンツのドキュメントに関してご意見をお寄せいただく場合は、ナショナルインスツルメンツのウェブサイト、
ni.com/jp の右上にある Info Code に feedback とご入力ください。
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保証
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やその他の関連文書に示される出荷日から 90 日間保証致します。NI は、保証期間中にこのような欠陥の通知を受け取った場合、
弊社の裁量により、プログラミングの指示どおりに実行できないソフトウェア媒体を修理、交換致します。NI は、ソフトウェア
の操作が中断されないこと、および欠陥のないことを保証致しません。
お客様は、保証の対象となる製品を NI に返却する前に、返品確認 (RMA: Return Material Authorization) 番号を NI から取得
し、パッケージ外に明記する必要があります。NI は、保証されている部品をお客様に返却する輸送費を負担いたします。
本書の内容については万全を期しており、技術的内容に関する確認も入念に行っております。技術的な誤りまたは誤植があった
場合、NI は、本書を所有するお客様への事前の通告なく、本書の次の版を改訂する権利を有します。誤りと思われる個所があり
ましたら、NI へご連絡ください。NI は、本書および本書に含まれる情報に起因する損害に対して、一切責任を負いません。
NI は、ここに記載された以外、明示または黙示の保証は致しません。特に、商品性または特定用途への適合性に関する保証は致
しません。NI 側の過失または不注意により発生した損害に対するお客様の賠償請求権は、お客様が製品に支払われた金額を上限
とします。NI は、データの消失、利益の損失、製品の使用による損失、付随的または間接的損害に対して、その損害が発生する
可能性を通知されていた場合でも、一切の責任を負いません。NI の限定保証は、訴訟方式、契約上の責任または不法行為に対す
る責任を問わず、過失責任を含め、適用されます。NI に対する訴訟は、訴訟原因の発生から 1 年以内に提起する必要がありま
す。NI は、NI の合理的に管理可能な範囲を超えた原因により発生した履行遅延に関しては一切の責任を負いません。所有者が
インストール、操作、保守に関する NI の指示書に従わなかったため、所有者による製品の改造、乱用、誤用、または不注意な
行動、さらに停電、サージ、火災、洪水、事故、第三者の行為、その他の合理的に管理可能な範囲を超えた事象により発生した
損害、欠陥、動作不良またはサービスの問題については、本書に定める保証の対象となりません。
著作権
著作権法に基づき、National Instruments Corporation(米国ナショナルインスツルメンツ社)の書面による事前の許可なく、
本書のすべてまたは一部を写真複写、記録、情報検索システムへの保存、および翻訳を含め、電子的または機械的ないかなる形
式によっても複製または転載することを禁止します。
この製品の DataFinder コンポーネントには、Apache License バージョン 2.0 によって使用が管理される CLucene ソフト
ウェアが含まれます。
下記表示は、USI (Xerces C++、ICU、HDF5、Citadel 5、b64 library、Stingray) にて使用される一定の部品に関連していま
す。これらの部品に関する条件および免責条項の一覧については、 USICopyrights.chm をご覧ください。
Xerces C++:本製品は Apache Software Foundation ( アパッチソフトウェア財団 ) (http://www.apache.org/)
により開発されたソフトウェアを含みます。
Copyright 1999 The Apache Software Foundation. All rights reserved.
( 著作権 1999 年 アパッチソフトウェア財団 無断複写・転載を禁じます )
ICU: Copyright 1995–2003 International Business Machines Corporation and others. All rights reserved.
( 著作権 1995–2003 米国インターナショナル・ビジネス・マシーンズ社等 無断複写・転載を禁じます )
HDF5: NCSA HDF5 ( 階層化データフォーマット 5) ソフトウェアライブラリーおよびユーティリティー
Copyright 1998, 1999, 2000, 2001, 2003 by the Board of Trustees of the University of Illinois. All rights reserved.
( 著作権 1998, 1999, 2000, 2001, 2003 イリノイ大学理事会 無断複写・転載を禁じます )
Citadel 5: Citadel 5 を使用する部品に対しては、以下の著作権が適用されます。Copyright 1994 Hewlett-Packard
Company. ( 著作権 1994 米国ヒューレット・パッカード社 無断複写・転載を禁じます )
b64 library: Copyright 2004–2006, Matthew Wilson and Synesis Software. All rights reserved.
( 著作権 2004–2006 マシュー・ウィルソンおよびシネシス・ソフトウェア 無断複写・転載を禁じます )
Stingray: このソフトウェアには、Quovadx, Inc. の Rogue Wave Software 部門によって開発された Stingray ソフトウェア
が含まれます。Copyright 1995–2006, Quovadx, Inc. All Rights Reserved.
( 著作権 1995–2006 Quovadx 社 無断複写・転載を禁じます )
National Instruments は他者の知的財産を尊重しており、お客様も同様の方針に従われますようお願いいたします。NI ソフト
ウェアは著作権法その他知的財産権に関する法律により保護されています。NI ソフトウェアを用いて他者に帰属するソフトウェ
アその他のマテリアルを複製することは、適用あるライセンスの条件その他の法的規制に従ってそのマテリアルを複製できる場
合に限り可能であるものとします。
商標
National Instruments、NI、ni.com、および LabVIEW は National Instruments Corporation(米国ナショナルインスツルメ
ンツ社)の商標です。National Instruments の商標の詳細については、ni.com/legal の「Terms of Use」セクションを参照し
てください。
本文書中に記載されたその他の製品名および企業名は、それぞれの企業の商標または商号です。
ナショナルインスツルメンツ・アライアンスパートナー・プログラムのメンバーはナショナルインスツルメンツより独立して
いる事業体であり、ナショナルインスツルメンツと何ら代理店、パートナーシップまたはジョイント・ベンチャーの関係にあ
りません。
特許
National Instruments の製品を保護する特許については、ソフトウェアに含まれている特許情報(ヘルプ→特許情報)、メディ
アに含まれている patents.txt ファイル、または ni.com/patents のうち、該当するリソースから参照してください。
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(1) National Instruments Corporation(以下「NI」という)の製品は、外科移植またはそれに関連する使用に適した機器の
備わった製品として、または動作不良により人体に深刻な障害を及ぼすおそれのある生命維持装置の重要な機器として設計さ
れておらず、その信頼性があるかどうかの試験も実行されていません。
(2) 上記を含むさまざまな用途において、不適切な要因によってソフトウェア製品の操作の信頼性が損なわれるおそれがありま
す。これには、電力供給の変動、コンピュータハードウェアの誤作動、コンピュータのオペレーティングシステムソフトウェ
アの適合性、アプリケーション開発に使用したコンパイラや開発用ソフトウェアの適合性、インストール時の間違い、ソフト
ウェアとハードウェアの互換性の問題、電子監視・制御機器の誤作動または故障、システム(ハードウェアおよび / またはソフ
トウェア)の一時的な障害、予期せぬ使用または誤用、ユーザまたはアプリケーション設計者の側のミスなどがありますが、
これに限定されません(以下、このような不適切な要因を総称して「システム故障」という)。システム故障が財産または人体
に危害を及ぼす可能性(身体の損傷および死亡の危険を含む)のある用途の場合は、システム故障の危険があるため、1 つの形
式のシステムにのみ依存すべきではありません。損害、損傷または死亡といった事態を避けるため、ユーザまたはアプリケー
ション設計者は、適正で慎重なシステム故障防止策を取る必要があります。これには、システムのバックアップまたは停止が
含まれますが、これに限定されません。各エンドユーザのシステムはカスタマイズされ、NI のテスト用プラットフォームとは
異なるため、そしてユーザまたはアプリケーション設計者が、NI の評価したことのない、または予期していない方法で、NI 製
品を他の製品と組み合わせて使用する可能性があるため、NI 製品をシステムまたはアプリケーションに統合する場合は、ユー
ザまたはアプリケーション設計者が、NI 製品の適合性を検証、確認する責任を負うものとします。これには、このようなシス
テムまたはアプリケーションの適切な設計、プロセス、安全レベルが含まれますが、これに限定されません。
目次
このマニュアルについて
表記規則 .....................................................................................................................................................ix
関連ドキュメント ...................................................................................................................................x
第1章
DIAdem による作業
DIAdem パネル ......................................................................................................................................1-1
DIAdem ユーザインタフェース .....................................................................................1-1
DIAdem のスタートアップ画面 .......................................................................................................1-3
クイックツアーとサンプル ................................................................................................1-3
ドキュメントとウェブサポート .......................................................................................1-3
NI License Manager..........................................................................................................................1-4
第2章
データを検索し管理する
外部データをマイニングする .............................................................................................................2-1
検索を拡張する ......................................................................................................................2-2
検索条件を入力する ...........................................................................................2-3
データファインダーを設定する .......................................................................................2-5
ローカルデータファインダーを設定する....................................................2-5
リモートデータファインダーを設定する....................................................2-7
データストアをナビゲートする .......................................................................................2-8
データストアを設定する ..................................................................................2-8
ファイルとデータストアからデータを読み込む ........................................................2-9
追加のファイル・フォーマット .....................................................................2-10
内部データを Data Portal で管理する...........................................................................................2-10
チャネルで作業する .............................................................................................................2-10
新しいチャネルを作成する ..............................................................................2-11
数値チャネル、波形チャネル、時間チャネル、
およびテキストチャネル ...............................................................................2-12
2D データと 3D データを編成する ................................................................................2-13
データプロパティを編集および作成する .....................................................................2-13
単位テーブルを使用する ....................................................................................................2-14
内部データを保存する.........................................................................................................2-15
© National Instruments Ireland Resources Limited
v
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
目次
第3章
数学関数を使ってデータを解析する
標準関数を使用する .............................................................................................................................. 3-1
カリキュレーターで数式を演算する .............................................................................................. 3-2
数式を入力する ..................................................................................................................... 3-2
チャネルで演算する ........................................................................................... 3-3
変数と単一値で演算する .................................................................................. 3-4
スクリプトで演算する.......................................................................................................................... 3-5
標準関数を呼び出す ............................................................................................................ 3-5
独自の数式を演算する ........................................................................................................ 3-5
単一値を割り当てる ............................................................................................................ 3-5
変数を使用する ....................................................................................................................................... 3-6
プログラム変数 ..................................................................................................................... 3-6
VBS 変数 .................................................................................................................................. 3-6
MathScript を定義する ....................................................................................................................... 3-7
無効値で演算する .................................................................................................................................. 3-8
関数ライブラリ ....................................................................................................................................... 3-9
基本演算関数.......................................................................................................................... 3-9
チャネルファンクション関数 ........................................................................................... 3-10
フィッティング関数 ............................................................................................................ 3-11
周波数解析関数 ..................................................................................................................... 3-12
高速フーリエ変換(FFT).................................................................................. 3-12
デジタルフィルタ ............................................................................................... 3-13
振動 / 騒音レベル ............................................................................................... 3-13
オーダー解析 ........................................................................................................ 3-14
統計関数 .................................................................................................................................. 3-15
分類関数 .................................................................................................................................. 3-15
レインフロー ........................................................................................................ 3-16
3D 解析関数 ........................................................................................................................... 3-17
クラッシュ解析関数 ............................................................................................................ 3-19
第4章
データを画像解析し編集する
ワークシートのデザイン ..................................................................................................................... 4-1
レイアウトを編集する ........................................................................................................ 4-2
データをカーブで表示する ................................................................................................................. 4-3
カーブの一部をズームする ............................................................................................... 4-3
カーブを解析する ................................................................................................................. 4-4
カーブを編集する ................................................................................................................. 4-5
ビデオとカーブを評価する ................................................................................................................. 4-6
ビデオとデータを同期化する ......................................................................................... 4-6
データを 3D モデルに投影する......................................................................................................... 4-7
ビューを編集する ................................................................................................................. 4-8
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
vi
ni.com/jp
目次
チャネルテーブルにデータを入力および編集する .....................................................................4-9
テキストと画像をデザインに使用する ...........................................................................................4-10
第5章
レポートを作成する
ワークシートのデザイン ......................................................................................................................5-1
チャートウィザードを使用する .......................................................................................5-2
オブジェクトを編集する ....................................................................................................5-3
オブジェクトを表示する ....................................................................................................5-3
数値をフォーマットする ....................................................................................................5-4
変数をフォーマットする ..................................................................................5-4
ユーザコマンドでフォーマットする ............................................................5-4
レイアウトを編集する ..........................................................................................................................5-6
テンプレートを作成する ....................................................................................................5-7
ページフォーマット .............................................................................................................5-7
レポートオブジェクトを挿入する ....................................................................................................5-8
チャートを挿入する .............................................................................................................5-8
2D チャート ..........................................................................................................5-8
ポーラーチャート ................................................................................................5-11
3D チャート ..........................................................................................................5-11
表を挿入する ..........................................................................................................................5-13
2D テーブル ..........................................................................................................5-13
3D テーブル ..........................................................................................................5-14
テキストとコメントを追加する .......................................................................................5-14
テキスト .................................................................................................................5-15
テキストオブジェクト .......................................................................................5-16
コメント .................................................................................................................5-16
画像と線を挿入する .............................................................................................................5-17
第6章
シーケンスを自動化する
スクリプトで作業する ..........................................................................................................................6-1
スクリプトを編集する.........................................................................................................6-1
スクリプトをテストして保存する ..................................................................................6-2
スクリプトを作成する ..........................................................................................................................6-3
コマンドを実行する .............................................................................................................6-4
変数を使用する ......................................................................................................................6-5
プログラム変数 ....................................................................................................6-5
VBS 変数 .................................................................................................................6-5
数式を演算する ......................................................................................................................6-6
スクリプトシーケンスを制御する ..................................................................................6-6
© National Instruments Ireland Resources Limited
vii
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
目次
ユーザインタフェースを作成する.................................................................................................... 6-7
プログラム・ダイアログボックスを呼び出す ............................................................ 6-7
ユーザダイアログボックスを作成する ......................................................................... 6-8
ユーザダイアログボックスを定義する ....................................................... 6-10
ユーザダイアログボックスを制御する ....................................................... 6-10
ユーザダイアログボックスを保存しテストする ...................................... 6-11
特殊スクリプト機能 .............................................................................................................................. 6-12
ユーザコマンドを定義する ............................................................................................... 6-12
一連のファイルを評価する ............................................................................................... 6-14
DIAdem NAVIGATOR でオブジェクトにアクセスする....................................... 6-15
外部データを検索し読み込む ......................................................................... 6-15
Data Portal のビューを変更する................................................................. 6-16
内部データを編集する ...................................................................................... 6-16
DIAdem VIEW でオブジェクトにアクセスする....................................................... 6-17
DIAdem REPORT でオブジェクトにアクセスする ................................................. 6-17
LabVIEW VI にアクセスする ........................................................................................... 6-18
単位テーブルを編集する.................................................................................................... 6-18
関数グループとツールバーを拡張する ......................................................................... 6-19
その他のアプリケーションと通信する ......................................................................... 6-20
付録 A
DIAdem を設定する
付録 B
データプラグイン
付録 C
技術サポートおよびサービス
索引
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
viii
ni.com/jp
このマニュアルについて
この『DIAdem: データマイニング、解析、レポート作成』マニュアルで
は、DIAdem の構成、DIAdem の機能を使用してデータ検索、解析実
行、レポート作成を行う方法、すべての関数をスクリプトにコンパイルす
る方法を説明します。
最初の章では、DIAdem 構造の概要を説明します。その後の章では、
個々の DIAdem パネルの機能について述べます。付録では DIAdem と
DataPlugin に関する追加情報を示します。
表記規則
このマニュアルでは、以下の表記規則が使用されています。
<>
山括弧は、機能を実行するために押すキーを表します(コントロールキー
を表す <Ctrl> など)。
→
→記号は、その順番に従ってメニュー項目やダイアログボックス内のオプ
ションを選択することを示します。たとえば、ヘルプ→サンプルと表示さ
れている場合は、ヘルプ メニューを開き、サンプル メニュー項目を選択
することを意味します。Example Finder(サンプルファインダ)が開
き、各種 DIAdem 機能のサンプルを実行することができます。
このアイコンはアドバイスやヒントを示します。
このアイコンは、重要な情報を示します。
太字
太字のテキストは、メニュー項目やダイアログボックス内のオプションな
ど、ソフトウェアで選択したりクリックする項目を示します。パラメータ
も太字で示されています。
斜体
斜体のテキストは変数、強調、相互参照、または重要な概念の説明を示し
ます。また、ユーザが入力する必要がある語句または値のプレースホルダ
になるテキストを示す場合にも使用されています。
monospace
このフォントのテキストはキーボードから入力する必要があるテキストま
たは文字(コード、プログラミング例、構文例など)を示します。また、
ディスクドライブ、パス、フォルダ、プログラム、サブプログラム、サブ
ルーチン、デバイス名、機能、操作、コマンド、変数、コントロール、イ
ベント、メソッド、ファイル名、拡張子の正式名やコードの抜粋などにも
使用されます。
© National Instruments Ireland Resources Limited
ix
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
このマニュアルについて
関連ドキュメント
DIAdem の詳細情報については、次のドキュメントを参照してください。
• 『DIAdem 入門』
この DIAdem マニュアルでは、DIAdem の機能とその使用方法を説
明します。このマニュアルにはデータマイニング、解析、表示を行う
ための演習問題が含まれています。第 6 章、「シーケンスを自動化す
る」の演習問題では作業ステップを 1 つのスクリプトにまとめる方
法を示します。
•
DIAdem ヘルプ(ヘルプ→目次を選択するか、または <F1> を押す
と表示されます)
DIAdem ヘルプは各パネルの手順とダイアログボックスヘルプ、
関数、コマンド、変数の参照を提供します。
•
NI DataFinder サーバエディション:技術データの検索エンジン
DataFinder(データファインダ)サーバはネットワークのデータ
ファイルにインデックスを付け、作業グループでデータを DIAdem
で検索できるようにします。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
x
ni.com/jp
DIAdem による作業
1
ナショナルインスツルメンツの対話型ソフトウェア DIAdem を使用する
と、テクニカルデータの検索と管理、数学的 / 視覚的データ解析、レポー
ト作成を行うことができます。コンピュータドライブやネットワークで
データを検索し、データファイルやデータベースを参照して、検索する
データを DIAdem に読み込みます。読み込んだデータを表示し、数学的
解析を行うデータを決めます。計算結果をレポートに表示します。データ
の解析を同じ手順で繰り返し実行する場合は、解析を自動化するスクリプ
トを作成します。
DIAdem パネル
DIAdem は複数のパネルで構成されています。DIAdem 画面の左側に常
時表示されているパネルバーからパネルを切り替えることができます。
各パネルで特定の種類のタスクを処理します。さまざまなファイル・
フォーマットのデータをマイニングしたり読み込んだりするには、
DIAdem NAVIGATOR を使用します。DIAdem VIEW を使用して、デー
タを表示し、カーブの特定の部分を画像解析し、データを編集して、たと
えば、エラーを修正できます。標準機能やユーザ独自の式を使用して数学
的にデータを評価するには、DIAdem ANALYSIS を使用します。データを
文書化し結果を提供する複数ページのレポートを作成するには、
DIAdem REPORT を使用します。DIAdem SCRIPT を使用すると、すべ
てのパネルの機能をスクリプトにまとめることができます。スクリプトを
使用して、タスクを自動的に処理する独自のアプリケーションを作成する
ことができます。
パネルはすべて Data Portal に読み込まれたデータを操作します。
DIAdem VIEW、DIAdem ANALYSIS、DIAdem SCRIPT では、データを
修正して Data Portal に保存することができます。DIAdem VIEW の
チャネルテーブルでは、チャネルの内容を表示、編集することができま
す。
DIAdem ユーザインタフェース
DIAdem のパネルを切り替えると、ユーザインタフェースで目的の関数
に直接アクセスできます。各 DIAdem パネルでは、パネルバーの右側に
グループバーが表示されています。グループバーのボタンをクリックし、
表示された機能グループから目的の機能を選択してください。ワークス
ペースも、DIAdem パネルに応じてフォルダやファイルの概要、ワーク
© National Instruments Ireland Resources Limited
1-1
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第1章
DIAdem による作業
シートなどに変わります。各パネルには、頻繁に使用する関数を示すツー
ルバー、メニュー、およびショートカットメニューがあります。
レポートを作成するには、パネルバーの DIAdem REPORT を選択します。
2D チャートグループバーを選択して、既定の 2D チャートが定義された
関数グループを開きます。この関数グループの左側にある 2D グラフ
(フレーム付)ボタンをクリックします。関数グループが消えて、カーソ
ルの隣に小さな四角形が表示されます。
枠をクリックして、ワークシート内の 2D チャートを配置する場所にド
ラッグします。Data Portal に表示するチャネルを選択して、チャートに
ドラッグ・アンド・ドロップします。チャネルがカーブとして表示されま
す。チャートをダブルクリックしてチャートのダイアログボックスを開
き、その表示を定義します。設定が複数のタブのサブジェクトエリアにグ
ループ分けされます。
関数グループの関数の事前定義設定はショートカットメニューから変更す
ることができます。たとえば、算術平均と標準偏差を頻繁に計算する場
合、一般統計関数の事前定義設定を変更します。DIAdem ANALYSIS パ
ネルを選択して、グループバーの統計をクリックして関数グループを開き
ます。一般統計ボタンを右クリックします。ショートカットメニューから
初期設定を選択します。ダイアログボックスのすべてオフをクリックし
て、算術平均と標準偏差の 2 つの固有値を選択します。変更をクリックし
ます。以降、一般統計ボタンをクリックすると、ダイアログボックスで算
術平均と標準偏差がすでに有効な状態になります。
一番下の関数グループはすべてのパネルで共通です。この関数グループに
独自のスクリプトを割り当て、そのスクリプトをすべてのパネルで呼び出
すことができます。スクリプトはキーボードから呼び出すこともできま
す。たとえば、最初のボタンに割り当てられたスクリプトを呼び出すに
は、<Shift–F1> を押します。
1 つまたは複数のファイルを Windows Explorer といった他のプログラ
ムから DIAdem にドラッグ・アンド・ドロップして、DIAdem にそれ
らのファイルを読み込ませることができます。ファイルを有効な
DIAdem パネルのワークスペースにドラッグ・アンド・ドロップする場
合は、そのパネルで処理できるファイルタイプをドロップする必要があり
ます。たとえば、DIAdem VIEW では TDV レイアウトファイルだけを読
み込むことができ、DIAdem REPORT では TDR レイアウトファイルだけ
を読み込むことができます。ファイルをワークスペースの外部のタイトル
バー、メニューバー、ツールバー、またはステータスバーにドラッグ・ア
ンド・ドロップする場合は、任意のファイルタイプを読み込むことができ
ます。それぞれのパネルが自動的に開きます。ファイルを DIAdem パネ
ルのボタンにドロップしてマウスボタンを押すと、パネルが開き、ファイ
ルをワークスペースにドロップできるようになります。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
1-2
ni.com/jp
第1章
DIAdem による作業
DIAdem のスタートアップ画面
DIAdem を起動すると、DIAdem スタートアップ画面が表示されます。
スタートアップ画面には、DIAdem の操作を紹介するビデオチュートリ
アルとサンプルが含まれています。DIAdem に関する情報には初めて使
用するユーザや使い慣れたユーザのためのヒントが記載されており、ここ
から関連するインターネット・サイトにアクセスできます。
DIAdem を起動してもスタートアップ画面が表示されない場合は、
ヘルプ → スタートアップを選択して、スタートアップ画面を開きます。
次回 DIAdem の起動と同時にスタートアップ画面を表示するかどうか
は、左下の次回からこの画面を表示しないのチェックボックスで指定でき
ます。
クイックツアーとサンプル
DIAdem の使用方法を見るには、クイックツアーを再生します。クイッ
クツアー下部のボタンを使用して、クイックツアービデオ再生をコント
ロールします。スライダを動かして必要な場所から再生できるため、特定
の部分を繰り返し再生することもできます。
スタートアップダイアログボックスの Examples(サンプル)→
Examples Gallery(サンプルギャラリー)を選択し、インストール時に
提供されたレポートサンプルのプレビューを開きます。いずれかの絵をク
リックすると、サンプルが DIAdem に自動的に読み込まれ表示されま
す。レポートの絵を <Ctrl> を押しながらクリックすると、サンプルの説
明が開きます。ExampleFinder の目次には、すべての DIAdem パネル
の、データ分析、レポート生成、およびスクリプト生成に関する単純な解
決方法とより複雑な応用が記載されています。独自の解決方法のためのテ
ンプレートとしてファイルを使用するには、選択したサンプルの説明にて
Copy example files(サンプルファイルのコピー)をクリックします。
サンプルを停止するには、<Esc> を押します。
ドキュメントとウェブサポート
DIAdem マニュアルのリスト、現在の DIAdem バージョンの新しい機
能についての説明、さまざまなウェブリンクについては、スタートアップ
画面の追加リソースを参照してください。
画面上でスタートアップガイドマニュアルを開くには、DIAdem につい
て → スタートアップガイドを選択します。その他のマニュアルとドキュ
メントについては、DIAdem インストールフォルダの Manuals サブフォ
ルダを参照してください。PDF ファイルを読むには、Adobe Reader が
必要になります。Adobe Reader は Adobe 社のウェブサイト
www.adobe.com からダウンロードすることができます。
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1-3
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第1章
DIAdem による作業
DIAdem ヘルプを開くには、追加リソース → DIAdem ヘルプを選択し
ます。DIAdem ヘルプは、DIAdem の使い方を知り、機能を使用しタス
クを自動化するのに役立ちます。DIAdem ヘルプには各パネルの手順と
ダイアログボックスに関するヘルプが表示され、スクリプトを作成するた
めのプログラミングの参考になります。手順はタスクの解決方法を段階的
に説明します。このステップを終了すると、説明された機能を使用する方
法が分かります。
追加のリソース → データプラグインのダウンロードを選択して、ナショ
ナルインスツルメンツのウェブサイト(ni.com/dataplugins)から
データプラグインをダウンロードします。データプラグインは DIAdem
に様々なファイル形式を読み込むまたは保存するためのファイルフィルタ
です。データプラグインの詳細については、付録 B の「データプラグイ
ン」を参照してください。
NI License Manager
NI License Manager は NI ソフトウェア製品のライセンスを管理するの
に役立ちます。評価版 CD の有効期限が切れた後に DIAdem で作業する
には、スタート → すべてのプログラム → National Instruments →
NI License Manager を選択して、シリアル番号を入力します。新しい
DIAdem コンポーネントを追加するには、ヘルプ → ライセンス認証を選
択して、ライセンスを拡張します。
NI License Manager ではライセンスに含まれる機能だけを実行するこ
とができます。たとえば、ライセンスによっては DIAdem REPORT と
DIAdem ANALYSIS で 3D 機能を使用できないことがあります。3D 機能
がライセンスに含まれていない場合、関連する関数グループのボタンはグ
レイアウトされます。3D 機能を使用するには、上位の DIAdem エディ
ションのライセンスを取得する必要があります。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
1-4
ni.com/jp
データを検索し管理する
2
データを検索、読み込み、管理する場合は、DIAdem NAVIGATOR を
使用します。コンピュータとネットワーク上でさまざまなファイル・
フォーマットのデータファイルをブラウズする場合は、データファイン
ダーを使用します。データファイルとデータベースで外部データをナビ
ゲートするには、ファイルブラウザを使用します。すべての内部データを
管理する Data Portal に必要なデータを読み込みます。データはチャネル
に配列され、それぞれのチャネルが一連のデータを表示します。
DIAdem パネルはすべて Data Portal のチャネルで作業します。
外部データをマイニングする
コンピュータとネットワーク上でデータファイルをブラウズするには、
DIAdem NAVIGATOR でデータファインダーを使用します。検索された
ファイル、チャネルグループ、チャネルが検索結果に表示されます。検索
されたデータを Data Portal にドラッグ・アンド・ドロップするか、
ファイルブラウザでファイル内をナビゲートできます。
一連のテストのデータまたは特定の項目に関連するデータを検索するに
は、適切な検索文字列を検索入力領域に入力します。たとえば、気象デー
タを検索するときに、必要なデータセットに Precipitation という言葉
がチャネル名としてまたはコメントに含まれる場合は、検索入力領域に
Precipitation と入力します。DIAdem はすべてのデータファイルをブ
ラウズして Precipitation というテキストを探して、検索されたデータ
ファイルを検索結果タブに表示します。データファインダーがブラウズす
るフォルダの指定については、この章の「データファインダーを設定す
る」を参照してください。
選択したファイル、チャネルグループ、またはチャネルのプロパティ値
は、プロパティウィンドウに表示されます。ファイルの 1 つをクリック
すると、ファイルプロパティが表示されます。プロパティウィンドウに
は、ファイル名、パス、作成日、名前、作成者などのファイルプロパティ
が表示されます。プロパティウィンドウの上端を上にドラッグすると、プ
ロパティリスト全体が表示されます。
ファイルをブラウズするには、検索結果の中のファイルを右クリックし
て、ファイルブラウザで表示を選択します。ファイルブラウザが開き、
ファイルが選択されます。ファイルブラウザはブラウズされたフォルダの
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2-1
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第2章
データを検索し管理する
ツリービューを表示します。適切なファイル・フォーマットを持つフォル
ダ内をチャネルレベルまでナビゲートできます。
ファイルをチャネルレベルまでナビゲートすると、チャネルデータがチャ
ネルプレビューにグラフで表示されます。たとえば、TDM ファイル内の
あるチャネルを選択すると、プロパティウィンドウの右側にあるチャネル
プレビューにチャネル値がグラフで表示されます。プロパティウィンドウ
の右端を左にドラッグすると、チャネルプレビューが拡大します。各デー
タプラグインで高速プレビューができない場合、特定のファイル・フォー
マットのチャネルプレビューを無効にできます。無効にするには、
DIAdem プログラム・フォルダにある ChnPreViewLock.txt というテ
キストファイルにそのデータプラグインの名前を入力します。
検索を拡張する
検索を詳細に定義するには、アドバンストサーチをクリックします。検索
入力領域には複数の検索条件を入力できます。たとえば、
Precipitation という名前のチャネルを含む 1 カ月以上前の気象データ
を検索する場合は、検索入力領域に 2 行を指定します。1 行に検索条件を
指定するとすぐに、2 行目が自動的に作成されます。すべての検索条件を
表示するには、検索入力領域の下部を下にドラッグします。
最初の行の下のフィールド検索をクリックして、チャネルを選択します。
プロパティ列の < プロパティの登録 > をクリックして、名前を選択しま
す。3 番目の列をクリックして、= 演算子を選択します。1 番目の行の右
端にある 3 点ドット付きボタンをクリックします。インデックス付きの
すべてのチャネルの名前が表示されます。文字 P を検索リストの下に入
力して、Precipitation を選択します。チャネル名 Precipitation が
値列に表示されます。
2 番目の行で検索列のファイルを選択して、プロパティ列の作成日を選択
します。3 番目の列で前の日付 <= を演算子として選択します。値列でま
ず表示された日付をクリックし、次に矢印付きボタンをクリックしてカレ
ンダを開きます。1 カ月以上前の日付を選択します。2 番目の行の右端に
ある 3 点ドット付きボタンをクリックすると、すべてのインデックス付
きファイルの作成日の範囲が表示されます。
ファイルの検索をクリックして、両方の検索条件と一致するファイルを検
索します。検索されたファイルが検索結果タブに表示されます。チャネル
グループとチャネルも検索できます。指定した検索条件と一致するチャネ
ルグループを検索するには、ファイルの検索ボタンの矢印をクリックし
て、グループ検索を選択します。Precipitation という名前のチャネル
を含み、指定した作成日のファイルを含むチャネルグループだけが、検索
結果タブに自動的に表示されます。対応するチャネルだけを結果に表示す
る場合は、チャネル検索を選択します。アドバンストサーチは階層的な
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
2-2
ni.com/jp
第2章
データを検索し管理する
TDM データモデルに基づいているため、ファイル、チャネルグループ、
およびチャネルを検索できます。
検索結果には、検索されたファイル、チャネルグループ、またはチャネル
の名前だけでなく、検索で使用されたパスとプロパティ(たとえば作成
日)も表示されます。詳細を表示するには、プロパティウィンドウから別
のプロパティ(たとえばチャネル最小値)を、検索されたチャネルの検索
結果にドラッグします。チャネルの最小値を持つ列が検索結果に追加され
ます。表示されたプロパティを編集するには、ショートカットメニューか
ら結果リストの構成を選択します。
検索条件の下にある論理演算行には、検索条件それぞれの論理接続詞が表
示されます。検索結果には上から下の順に、C1 から Cn という番号が付け
られ、検索条件はデフォルトで AND 演算子で接続されます。検索中のプ
ロパティが互いに排他的である場合には、検索結果は空になります。たと
えば、ファイル内をチャネル名 Name1 AND Name2 で検索した場合、
Name1 チャネルまたは Name2 チャネルが含まれたデータセットがあって
も結果は生成されません。論理演算を編集すれば、OR 演算子を使用した
り検索を拡張したりすることができます。たとえば、Name1 チャネル
(検索条件 C1)または Name2 チャネル(検索条件 C2)が含まれており、
1 日以上経過している(検索条件 C3)ファイルを同時に検索するには、
次の論理演算行を入力してください。
(C1 AND C3) OR (C2 AND C3)
検索条件を入力する
クイックサーチの検索入力領域またはアドバンストサーチの値列にテキス
トを入力すると、それまで入力した同じ文字で始まるテキストのリストが
自動的に表示されます。DIAdem 検索では大文字と小文字を区別しない
ので、検索テキストは大文字でも小文字でも入力できます。
クイックサーチでは、完全なファイル名が分からない場合、またはファイ
ル名がすべてテストシリーズの名前で始まる場合、部分検索できます。た
とえば、テストプログラムがテストシリーズ ID から測定結果のファイル
名を自動的に生成する場合、テストシリーズの一部 tr_m17_qt を入力し
ます。名前の先頭または別のプロパティの先頭に検索文字列の一部
tr_m17_qt を含むすべてのデータセットが検索されます。
アドバンストサーチでは、部分検索にワイルドカードを使用する必要があ
ります。1 文字を表すワイルドカードとして疑問符(?)を使用し、任意
の数の文字を表すワイルドカードとしてアスタリスク(*)を使用しま
す。たとえば、検索文字列の一部の m17 を検索するには、*m17* と入力し
ます。プロパティの先頭、中央、または最後に検索文字列の一部の m17
が含まれるすべてのデータセットが検索されます。特定のファイル名拡張
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2-3
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第2章
データを検索し管理する
子でファイルを検索する場合は、たとえば、ファイル名に *.DAT と入力
します。
アドバンストサーチでは、検索対象のプロパティの種類に応じて、以下の
表に示すいろいろな演算子を使用できます。名前などのテキストプロパ
ティには = 演算子、最大値などの数値プロパティには普通の比較演算子、
作成日などの日付プロパティには相対範囲の # 演算子を使用し、今日、昨
日、最後の 7 日、最後の 14 日、最後の 30 日を選択できます。
表 2-1
アドバンストサーチで演算子を使用する場所
演算子
説明
数値
日付
テキスト
=
等しい
●
●
●
<>
等しくない
●
>
大きい
●
>=
以上
●
<
小さい
●
<=
以下
●
#
相対範囲
●
●
●
●
テストシリーズのデータが Data Portal に読み込まれていて、同じテス
トシリーズのデータセットをさらに検索し比較する場合は、ファイル、
グループ、またはチャネルを Data Portal から検索入力領域にドラッグ・
アンド・ドロップできます。ファイル、グループ、またはチャネルの名前
が検索条件として入力されます。また、Data Portal または File browser
のプロパティウィンドウから検索入力領域にプロパティをドラッグ・アン
ド・ドロップすることもできます。
Data Portal にて複数のチャネルを選択し、それらのチャネルを検索入力
領域にドラッグすると、チャネル名が OR 演算子で接続されて検索条件
が 1 つだけ作成されます。その後、最大値といったプロパティを
Data Portal のプロパティウィンドウから検索入力領域にドラッグする
と、それらのチャネルの最大値が OR で結合されて 2 つ目の検索条件にな
ります。DIAdem では値は = 演算子を使用して OR 検索条件に割り当て
られるため、指定した最大値を持つチャネルだけが検索されます。ただ
し、4 から 12 までの最大値を持つチャネルをテスト実行から検索する場
合は、論理演算行にて AND で接続される 2 つの検索条件を定義する必要
があります。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
2-4
ni.com/jp
第2章
データを検索し管理する
再利用するために複数行のクエリーを定義した場合、名前をつけてクエ
リーを保存を使用すれば現在の検索エントリを保存できます。現在のクエ
リーのパラメータがファイル名拡張子 .tdq を持つファイルに保存されま
す。保存したクエリーを読み込むには、クエリーの読み込みをクリックし
ます。検索入力領域に新しいクエリーを指定するには、ツールバーのクエ
リーの削除をクリックします。前回のクエリーを再利用するには、ツール
バーの前のクエリーまたは次のクエリーをクリックします。クエリーから
個別の検索条件を削除するには、その検索条件を選択して、<Del> キー
を押します。
データファインダーを設定する
コンピュータにあるローカルデータファインダーマイデータファインダー
で上記の検索を実行します。ローカルデータファインダーは DIAdem で
インストールします。データファインダー関数グループには、ローカル
データファインダーであるマイデータファインダーと 3 つのボタンがあ
ります。ショートカットメニューから初期設定を選択すると、この 3 つ
のボタンに別のコンピュータからリモートデータファインダーを割り当て
ることができます。
ローカルデータファインダーを設定する
マイデータファインダーは、コンピュータまたはネットワーク上でローカ
ルデータファインダーを使用してフォルダを検索するときに使用します。
ローカルデータファインダーを削除することはできず、追加のローカル
データファインダーを作成することはできません。ローカルデータファイ
ンダーの設定を編集するには、設定 → マイデータファインダー → 設定を
選択します。ローカルデータファインダーの設定では、検索領域とデータ
ファイルのインデックス付けを指定します。データファインダーが検索に
含めるファイル・フォーマットを表示することもできます。
検索領域はデータファインダーがファイルを検索するファイルシステムの
フォルダです。検索領域タブでデータファインダーがブラウズするフォル
ダを選択します。検索領域を指定して削除したり、ファイルブラウザで検
索領域を表示する順序を変更したりできます。検索からサブフォルダを除
外できます。また、ファイルブラウザのショートカットメニューから検索
領域を作成し制限できます。たとえば、コンピュータに LabVIEW がイン
ストールされている場合、LabVIEW Data フォルダは、デフォルトの検索
領域 My Files にあります。しかし、My Pictures、My Music、および
My Videos フォルダには通常関連データが保存されていないので、これ
らのフォルダは検索領域には含まれません。
データファインダーが最初にファイルにインデックスを付ける場合、デー
タファインダーは検索領域内のファイルのみを検索できます。データファ
インダー設定ダイアログボックスのインデクサタブをクリックして、デー
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2-5
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第2章
データを検索し管理する
タファインダーが検索領域にインデックスを付ける時期と頻度を指定しま
す。ファイルブラウザで、データファインダーがインデックスを付けてい
ないファイルと検索領域の横に砂時計が表示されます。
ファイル拡張子タブには、ローカルデータファインダーが認識するすべて
のファイル名拡張子を含む 2 つのリストがあります。インデックス付けが
可能な拡張子リストには、TDM データモデルに対応するすべてのイン
デックス付けが可能なファイルタイプが表示されます。インデックス付け
が可能なファイルでは、データファインダーでデータセット、グループ、
チャネルのプロパティを検索できます。DIAdem ではインデックス付き
ファイルをチャネルレベルまでナビゲートできます。これらのファイルに
インデックスを付けるためにマイデータファインダーが使用するデータプ
ラグインを表示するには、ファイル名拡張子をクリックします。インデッ
クス付けができない拡張子リストには、インデックス付けができないすべ
てのファイルタイプが示されます。これらのファイルタイプは TDM デー
タモデルに対応しません。インデックス付けができないファイルでは、
データファインダーでグループやチャネルのプロパティを検索できませ
ん。データファインダーはファイル名や作成日などのファイルシステムか
ら得られるプロパティのみを検索できます。データプラグインタブには
データファインダーが使用するファイルフィルタが表示されます。
ローカルデータファインダーのカスタムプロパティの検索を最適化できま
す。カスタムプロパティは、TDM データモデルに保存されるデータの
データセット、グループ、チャネルに作成できるユーザ指定プロパティで
す。設定 → マイデータファインダー → カスタムプロパティ最適化を開き、
ファイル、グループ、およびチャネルタブにて最適化するカスタムプロパ
ティを選択します。提示をクリックすると、最適化するカスタムプロパ
ティが選択されます。これらのカスタムプロパティがアドバンストサーチ
で選択できるプロパティに表示されます。最適化されたカスタムプロパ
ティを選択すると、入力フィールドの左端に表示されるボタンをクリック
して、検索で提示された値を取り込むことができます。日付タイプのカス
タムプロパティが最適化されている場合、それらのカスタムプロパティだ
けを検索できます。
一般に、インストール時に設定され、マイデータファインダーがインデッ
クスを保存するインデックス場所は変更しないでください。ただし、イン
デックス付きドライブの空きメモリ容量が 20 MB 未満になった場合は、
データファインダーサーバはインデックス付けを停止し、エラー・メッ
セージを表示します。この場合、ファイルを削除して使用可能な空き容量
を増やすか、以下のようにインデックス場所を変更する必要があります。
設定 → マイデータファインダー → 設定を選択してアドバンストタブをク
リックし、インデックスの位置を変更します。インデックス位置を変更す
ると、検索領域のインデックス付けが再び行われます。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
2-6
ni.com/jp
第2章
データを検索し管理する
大きな検索領域を削除する場合や、データファインダーがインデックスに
アクセスできなくなった場合は、データファインダーで新しいインデック
スを作成する必要があります。新しいインデックスを作成するには、
設定 → マイデータファインダー → リセットを選択して以前のインデック
スを削除します。このダイアログボックスを閉じると、インデックスが自
動的に再作成されます。データのインデックス付けには少し時間がかかる
ことがあります。
右下のタスクバーの情報領域を開いて右クリックして、登録されている
データファインダーのショートカットメニューを開きます。マイデータ
ファインダーについてを選択して、前回の完全なインデックス付けがいつ
実行されたか、およびインデックスが付けられたファイル、グループ、
チャネルの数を調べます。この時点で、各データファインダーにてイン
デックス付けの設定、クローズ、停止、またはインデックス付けの再開を
行うことができます。
リモートデータファインダーを設定する
リモートデータファインダーはネットワークで接続している別のコン
ピュータでデータファインダーを使用するときに使用します。リモート
データファインダーを定義するには、設定 → リモートデータファイン
ダーを選択します。リモートデータファインダーの設定では、リモート
データファインダーを作成、インポート、設定したり、リストからリモー
トデータファインダーを削除したりできます。たとえば、データファイン
ダーサーバを登録するには、データファインダーサーバエディションが作
成したクライアント設定をご使用のコンピュータにコピーします。データ
ファインダーサーバエディションにより、拡張子が .urf のファイルに接
続パラメータが保存されます。URF ファイルをダブルクリックして、接続
パラメータとデータプラグインをコンピュータに登録します。登録されて
いるデータプラグインをインポートするときに URF ファイルを使用する
と、インポートしたデータプラグインを後で DIAdem が使用するかどう
かを指定できます。
インポートされたデータファインダーサーバがインデックスを付けたファ
イルをブラウズするには、ファイル → データファインダーを選択します。
登録されているデータファインダーサーバを選択します。データファイン
ダーサーバの検索領域がファイルブラウザに表示されます。データファイ
ンダーサーバの検索領域をナビゲートすれば、データを読み込むことがで
きます。DIAdem のリモートデータファインダーにリンクするパラメー
タを修正するには、設定 → リモートデータファインダーを選択します。
登録した新しいデータファインダーサーバを選択して、プロパティをク
リックします。サーバ情報 → テストをクリックして、サーバの接続を
チェックします。
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2-7
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第2章
データを検索し管理する
リモートアクセスのためにリモートデータファインダーのインデックスと
検索領域を共有する必要があります。共有すると、リモートデータファイ
ンダーのインデックス付きファイルをブラウズして、データを検索できま
す。その後、検索されたデータをデータファインダーサーバから Data
Portal に読み込むには、まず他のコンピュータにおいてデータファイン
ダーサーバがインデックスを付けたデータに対する読み取りアクセス権限
を持たなければなりません。次に、データファインダーサーバの検索領域
をネットワークで一意な UNC パス名で定義する必要があります。リモー
トデータファインダーの設定はユーザのコンピュータから変更することは
できません。
データストアをナビゲートする
DIAdem NAVIGATOR は外部データストアを階層構造で表示します。
コンピュータ、接続されたネットワークドライブ、およびすべての登録
データベースのデータストアをナビゲートできます。DIAdem
NAVIGATOR のデータストレージ関数グループで、ファイルベースの
データストアとサーバベースのデータストアを選択して開くことができま
す。
SQL データを読み込むには、データストレージ関数グループを開いて
SQL サンプルをクリックします。DIAdem NAVIGATOR で SQL のサン
プルデータベースが開きます。データベースをブラウズして、
Data Portal に 1 つのチャネルとチャネルグループをドラッグ・アンド・
ドロップできます。Data Portal に読み込みできる選択したチャネルまた
はチャネルグループがカラーの背景で表示されます。
サーバベースのデータストアの表示を制限するには、フィルタ機能を使用
します。データストアのショートカットメニューからファイル設定を選択
し、フィルタ設定のダイアログボックスを開きます。たとえば、Test と
いう名前の SQL データのみを表示するには、列オブジェクトタイプの
フィルタ基準 Test* を入力します。
データストアを設定する
データストアの設定には DIAdem で使用できるすべてのデータストアが
表示されます。既存のデータストアを設定、削除し、DIAdem
NAVIGATOR で開くデータストアを選択できます。新しいデータストア
を追加することもできます。
データストアを追加するには、設定 → データストレージを選択します。
データストアの作成をクリックして、たとえば、データストアタイプ
SQL を選択して新しい SQL データベースを追加します。SQL データベー
スの名前と必要な設定を入力します。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
2-8
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第2章
データを検索し管理する
データストレージ関数グループには、割り当て済みのボタンと 3 つの未
割り当てのボタンがあります。ショートカットメニューから初期設定を選
択すると、別のデータストアをすべてのボタンに割り当てることができま
す。このようにすると、頻繁に使用するデータをこの関数グループで簡単
に使用できます。
ファイルとデータストアからデータを読み込む
File browser と検索結果からファイル、チャネルグループ、チャネルを
Data Portal にドラッグ・アンド・ドロップします。ファイル、チャネル
グループ、いくつかのチャネルを Data Portal のルートにドロップする
と、内部データが削除され、新しいデータが読み込まれます。ファイルま
たはチャネルグループを Data Portal の別の場所にドラッグすると、読
み込まれたチャネルの新しいグループが作成されます。単一チャネルを
Data Portal の異なる場所にドラッグすると、それらのチャネルが前回使
用したグループに追加されます。
データを Data Portal にドラッグ・アンド・ドロップすると、特定の
ファイルタイプと関連するローダーが自動的に使用されます。ファイルが
自動的に読み込まれない場合、ローダーを指定できます。ファイルを右ク
リックして、ショートカットメニューから開くを選択します。開くダイア
ログボックスには、同じ拡張子のプラグインのみ表示チェックボックスの
選択を解除している場合に DIAdem のインストールで読み込むことがで
きるデータが表示されます。ASCII インポートなどのローダーを選択し、
ASCII インポートウィザードで特殊テキストフォーマットを読み込みま
す。特殊ファイル・フォーマットのローダーが提供されていない場合は、
ダウンロードをクリックして、NI データプラグインウェブサイトから
ローダーをダウンロードします。新しいローダーを作成するには、ウィ
ザードをクリックします。データプラグインウィザードが開き、データプ
ラグインが作成されます。データプラグインの基になる VBS スクリプト
は、特定のタイプのファイルを解析して、DIAdem のデータを提供しま
す。データプラグインの詳細については、第 B 章の「データプラグイン」
を参照してください。
非常に大きなファイルの作業をスピードアップするには、ファイルブラ
ウザのファイルのショートカットメニューからレジスタデータを選択しま
す。データを内部メモリに読み込まずにデータを参照する書き込み保護
チャネルが、ここに示す記号で Data Portal に作成されます。それらの
チャネル名は Data Portal に灰色のフォントで表示されます。
連続値が違わないか、または少ししか違わない大きなファイルの読み込み
量を減らすには、ファイルブラウザのショートカットメニューからデータ
間引きを選択します。1 つの値をそれぞれの間隔から読み込むときに個々
のデータチャネルに適用される間隔の幅を指定します。それぞれの間隔か
ら最初の値を読み込んだり、それぞれの間隔の平均値、最大値、または最
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2-9
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第2章
データを検索し管理する
小値を計算できます。1 つのチャネルで複数の間引き方法を同時に使用す
ると、間引き方法ごとに新しいデータチャネルが作成されます。
追加のファイル・フォーマット
DIAdem は多数のファイル・フォーマットとデータベースを使用します。
DIAdem がサポートするファイル・フォーマットを確認するには、開く
ダイアログボックスまたは NI データプラグインウェブサイトを参照して
ください。ASAM データサービスをスクリプトに使用し、GPI 拡張子を追
加できます。
ASAM ODS サーバと通信するコマンドをスクリプトで使用するには、
ASAM データサービスを使用します。ASAM データサービスは ASAM ト
ランスポートフォーマット(ATF)ファイルと ASAM 対応データベース
をナビゲートし、読み取り、書き込みます。ASAM データサービスを開く
には、ファイル → ASAM データサービスを選択します。ASAM
(Association for Standardization of Automation and Measuring
Systems: 自動化および測定システム標準化協会)では、業界規格を規定、
開発、および試験しています。ASAM-ODS(Open Data Services: オー
プンデータサービス)には、データベース、サーバ、およびクライアント
アプリケーションのデータの保存、アーカイブ、および交換に関する規格
だけでなく、各インタフェースとファイル・フォーマットについての規格
も記載されています。
以前の DIAdem インストールから GPI ローダーを登録するには、
設定 → オプション → 拡張設定 → GPI 拡張を選択します。GPI ローダーを
登録すると、ファイル → 開くを選択するか、ショートカットメニューか
ら開くを選択するか、ファイルをドラッグ・アンド・ドロップすること
で、ファイルを読み込むことができます。
内部データを Data
Portal で管理する
Data Portal は DIAdem NAVIGATOR に読み込むデータを管理します。
DIAdem のすべてのパネルは Data Portal の内部データを処理します。
Data Portal には数値チャネル、波形チャネル、時間チャネル、テキスト
チャネルが含まれます。Data Portal はチャネルをグループに編成して、
プロパティを表示します。DIAdem は Data Portal の内部データのみを
ワークスペースに一時的に読み込みます。内部データに行う変更は、デー
タをファイルまたはデータベースに保存するまで、保存されません。
チャネルで作業する
DIAdem はデータをチャネルに編成します。数値チャネルにはセンサの
測定値が含まれ、時間チャネルには関連する時間値が含まれます。
DIAdem パネルはすべてチャネルで作業します。たとえば、DIAdem
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
2-10
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第2章
データを検索し管理する
ANALYSIS で FFT 計算のために 2 つのチャネルを選択し、DIAdem
REPORT でチャネルインデックスを使用して表示するチャネルを選択で
きます。
Data Portal でチャネルを編成するには、チャネルグループを作成しま
す。DIAdem NAVIGATOR から Data Portal にデータファイルをドラッ
グ・アンド・ドロップすると、新しいチャネルグループが作成されます。
チャネルグループは評価と提供用のデータを作成し記述するのに役立ちま
す。たとえば、結果チャネルグループには計算されたすべての結果チャネ
ルを保存できます。
Data Portal に最後に読み込んだチャネルグループがデフォルトグループ
として指定されます。DIAdem ANALYSIS で計算されたチャネルのよう
に、チャネルグループを指定しないチャネルがデフォルトグループに保存
されます。Data Portal にデフォルトグループのグループ名が太字で表示
されます。たとえば、ショートカットメニューを使用して、チャネルグ
ループ Results をデフォルトグループに指定し、チャネル SensorData
を平滑にします。結果チャネル平滑化済みが Results デフォルトグループ
に保存されます。
Data Portal のショートカットメニューを使用して内部データを編集しま
す。チャネルグループおよびチャネルの生成、削除、名前の変更、移動、
またはコピーを行えます。Data Portal での構造ビューではチャネルが
チャネルグループに階層構造で表示されます。リストビューではすべての
チャネルが表に表示され、指定されたプロパティに従ってチャネルがソー
トされます。Data Portal からすべてのデータを削除するには、DIAdem
NAVIGATOR ツールバーの新規作成をクリックするか、Data Portal の
ショートカットメニューから削除を選択します。
DIAdem がチャートまたは計算でチャネルにアクセスする場合、チャネ
ルはグループインデックスとチャネル名の組合せにより参照されます。
チャネル参照を別のグループ名またはグループインデックスとチャネル名
またはチャネルインデックスの組合せで指定するには、設定 → オプショ
ン → 基本設定を選択します。グループインデックスは Data Portal 内の
グループの位置であり、チャネルインデックスはグループ内のチャネルの
位置です。チャネル参照の詳細については、第 3 章の「チャネルで演算す
る」を参照してください。
新しいチャネルを作成する
DIAdem パネルではさまざまな機能に使用できる新しいチャネルを作成
します。DIAdem NAVIGATOR は、データを読み込むときに新しいチャ
ネルを作成します。DIAdem ANALYSIS では、計算結果を新しいチャネ
ルに保存します。DIAdem SCRIPT では、スクリプトコマンドで新しい
チャネルを作成し、チャネルをコピーまたは計算できます。
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2-11
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第2章
データを検索し管理する
DIAdem VIEW では、チャネルを手動で作成することもできます。チャ
ネルテーブルのショートカットメニューから新しいチャネルの作成を選択
します。単一のチャネルデータをチャネルテーブルに入力するか、生成機
能でデータシリーズを作成できます。チャネルグループを作成するには、
Data Portal のショートカットメニューから新規 → グループを選択しま
す。チャネルグループまたはチャネルグループのチャネルに同じ名前を 2
回使用することはできません。名前が不明瞭にならないよう、名前にはイ
ンデックスが自動で追加されます。
数値チャネル、波形チャネル、時間チャネル、
およびテキストチャネル
DIAdem では各種のチャネルタイプ(数値チャネル、波形チャネル、
時間チャネル、テキストチャネル)を使用します。Data Portal のチャネ
ルの前に表示される記号がチャネルタイプを示します。
数値チャネルには、センサの測定値、計算結果、入力値、ファイルから読
み込まれた値など、取得した値が含まれます。Data Portal の数値チャネ
ルは計算と表示に使用できます。
波形チャネルには、あるチャネルのグラフの x 部分と y 部分が含まれま
す。x 部分は、たとえば、LabVIEW が開始値とステップ幅による直線生
成指定として保存する時間情報になることがあります。y 部分には測定
値、計算結果、入力値を含めることができます。計算やグラフ表示で波形
チャネルを y チャネルとして使用した場合には、x チャネルを指定する必
要はありません。
時間チャネルには、たとえば、測定の絶対時間値が含まれます。時間チャ
ネルには、ゼロ年から現在の時点までに経過した秒数が保存されます。
時間データの表示には任意のフォーマットを指定できます。たとえば時間
チャネルを作成するには、DIAdem ANALYSIS で連続時間データの生成
機能を使用します。時間チャネルは、数値チャネルにおける計算用と関連
測定値の表示用の x チャネルになることがあります。数値チャネルにはテ
スト時間といった相対時間値が秒単位で保存されます。
テキストチャネルには、たとえば、情報やコメントが含まれます。テキス
トチャネルは Unicode で保存されます。Unicode 文字には、中国語、
日本語、アラビア語などが含まれます。DIAdem VIEW のテーブルや
DIAdem REPORT のテーブル、および DIAdem REPORT の 2D チャート
にはテキストチャネルを使用します。DIAdem VIEW のチャネルテーブル
にてテキストチャネルを編集できます。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
2-12
ni.com/jp
第2章
データを検索し管理する
2D データと 3D データを編成する
DIAdem は 1 つのチャネルで作業します。DIAdem VIEW と DIAdem
REPORT でグラフを表示するには、1 つまたは複数のチャネルを使用しま
す。1 つのチャネルを 2D チャートにドラッグ・アンド・ドロップすると、
インデックスを使用して数値チャネルが表示され、x 部分を使用して波形
チャネルが表示されます。複数のチャネルを 2D チャートにドラッグ・ア
ンド・ドロップすると、Data Portal で最初に選択されたチャネルが自動
的にグラフの x チャネルになります。チャートにすでにグラフが表示され
ている場合でも、Data Portal で 1 つまたは複数のチャネルを選択して、
グラフをチャートに追加できます。複数のチャネルを個別にまたはいろい
ろな組合せでチャートに同時に表示できます。
DIAdem REPORT および DIAdem ANALYSIS ではデータをマトリックス
またはトリプレットとして読み込んで 3 次元データを表示します。値をト
リプレットにするために同じ長さの 3 つのチャネル(X- 値用のチャネル、
Y- 値用のチャネル、および Z- 値用のチャネル)が使用されます。DIAdem
マトリックスは 1 つの x チャネル、1 つの y チャネル、複数の z チャネル
で構成されます。z チャネルの数は y チャネルと同じ長さでなければなり
ません。z チャネルは x チャネルと同じ長さでなければなりません。
データプロパティを編集および作成する
プロパティとコメントは大量データとともに TDM ファイル・フォーマッ
トで保存されます。たとえば、DIAdem のデータセットプロパティには
作成者名と保存日が、チャネルグループ・プロパティには計測名とコメン
トが、チャネルプロパティにはチャネルのデータタイプと単位が保存され
ます。データプロパティはデータの管理に使用されます。データファイン
ダーによりプロパティにインデックスが付けられると、データを効率的に
検索できるようになります。
構造ビューには、データのプロパティが Data Portal の下の部分に表示
されます。プロパティが Data Portal に表示されない場合は、
Data Portal の下端をクリックして、プロパティウィンドウをドラッグし
て開きます。構造ビューのツリービューのルートをクリックすると、デー
タセットプロパティが表示されます。チャネルグループの名前をクリック
すると、そのチャネルグループのプロパティが表示されます。チャネル名
をクリックすると、そのチャネルのプロパティが表示されます。
プロパティを編集するには、プロパティフィールドをダブルクリックしま
す。最大長さや単調性のような読み取り専用のチャネルプロパティは、
プロパティ領域に淡色表示されます。名前や単位といった変更できるプロ
パティは白い表示フィールドに表示されます。
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2-13
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第2章
データを検索し管理する
Data Portal のチャネル、チャネルグループ、データセットにプロパティ
を追加できます。カスタムプロパティは、標準データモデルに含まれてい
ない、データファインダーが検索できる追加特性を持つデータを示しま
す。チャネルに新しいプロパティを作成するには、チャネルを右クリック
して、ショートカットメニューから新規 → カスタムプロパティを選択し
ます。名前を入力して、データタイプを選択します。プロパティが
Data Portal の構造ビューとプロパティウィンドウに表示されます。プロ
パティウィンドウの入力フィールドをクリックして、新しいチャネルプロ
パティの値を入力します。
新しいすべてのチャネルまたは新しいすべてのチャネルグループが特定の
カスタムプロパティ(たとえばセンサタイプやコンポーネント部品番号な
ど)を必ず受信できるようにするために、カスタムプロパティのテンプ
レートを作成できます。チャネルのカスタムプロパティに対するテンプ
レートを作成するには、設定 → オプション → 基本設定を選択します。
Data Portal → カスタムプロパティのテンプレートチェックボックスを選
択し、編集をクリックします。チャネルタブを選択し新エントリーをク
リックして、カスタムプロパティーの名前を指定し、タイプと初期値を選
択します。
単位テーブルを使用する
Data Portal にて選択したチャネルのプロパティから、単位の入力
フィールドをクリックすると、入力フィールドが左側に表示されます。た
とえば、単位マイル [mi/h] を選択すれば、単位キロメートル [km/h] で
保存されていた速度が変更されます。変換をクリックすると、チャネル値
が新しい単位に変換されます。置換をクリックすると、DIAdem でチャ
ネル値を再計算することなく新しい単位を使用できます。
チャネル単位の管理には拡張可能な単位テーブルが使用されます。単位
テーブルでは速度数やキロメートル / 時間単位といった測定値に物理量と
単位が割り当てられています。その他の物理数量には長さ、容量、質量、
周波数があります。通常、どの数量にも、たとえばメートル、センチメー
トル、フィート、またはインチ単位で長さを定数化するために複数の単位
が用意されています。すべての単位には、センチメートルを表す [cm] と
いった記号があります。DIAdem では数量を単位セットにグループ化し
ています。デフォルトでは、SI 単位(国際単位系)が使用されます。ただ
し、米国単位や定刻単位を使用した単位セットなど、別の単位セットを選
択することもできます。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
2-14
ni.com/jp
第2章
データを検索し管理する
DIAdem の単位テーブルを開くには、設定 → オプション → 単位を選択
します。使用可能な単位セットは単位タブにリストされています。SI 単位
セットを表示したり拡張したりするには、該当行を選択し数量タブをク
リックします。このタブには、メートル単位の長さ、秒単位の時間、また
はケルビン単位の温度など、各基本単位を持つ単位セットに定義されてい
るすべての数量がリストされています。すべての数量の後ろには、各数量
を 7 つの基本数量(長さ、質量、時間、電気量、熱力学的温度、物質量、
および光度)で言及した次元が定義されています。新しい数量を作成する
には、基本質量の乗算や除算を使用してください。2 つの長さの積として
表面に 2,0,0,0,0,0,0 を指定したり、長さを時間で割った商として速度
に 1,0,-1,0,0,0,0 を指定するなど、整数の指数を入力してください。
数量データ長を選択し、単位タブを開きます。このタブには数量データ長
に定義されているすべての単位がリストされます。標準列にて、データ長
に対してメートルといったデフォルト単位を選択します。新しい単位を作
成した場合は、基本単位に変換するために名前、記号、およびスケーリン
グ関数を入力します。たとえば、記号 E および変換係数 1/3 とともに
Ell を入力します。これにより 1 メートルの長さの ell が 3 つ作成されま
す。新しい単位を基本単位に変換する方法を指定するには、係数、オフ
セット、リニアスケーリング、または対数スケーリングを使用します。
内部データを保存する
Data Portal の内部データはドラッグ・アンド・ドロップして保存できま
す。内部データを保存するには、構造ビューのルートをクリックしてデー
タセットを File browser にドラッグします。選択したチャネルを保存す
るには、保存するチャネルとチャネルグループを選択して、選択したチャ
ネルを File browser にドロップします。内部データをドロップしたフォ
ルダにあるデータが File browser に保存されます。データをデータファ
イルにドロップすると、新しいデータファイルのファイル名が名前を付け
て保存ダイアログボックスに表示されます。新しいデータファイルは保存
をクリックするまで作成されません。
デフォルトの場合、データは TDM ファイル・フォーマットで保存されま
す。TDM ファイル・フォーマットではプロパティとバイナリデータが同
じ名前の別のファイルに保存されます。データプロパティはファイル名拡
張子が .tdm のテキストファイルに保存され、数値データはファイル名拡
張子が .tdx のバイナリファイルに保存されます。設定 → オプション →
NAVIGATOR を選択して TDM ファイルを保存したら、数値データの保
存フォーマットが自動的に指定されることを指定すれば、空きメモリ容量
を節約できます。読み込んだ整数データは整数値として再度保存されま
す。
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2-15
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第2章
データを検索し管理する
TDM フォーマットだけでなく名前を付けて保存ダイアログボックスには
書き込み機能を持つデータプラグインが DIAdem に登録されるときに使
用する保存データファイル・フォーマットも表示されます。各プロパティ
を持つバイナリデータを LabVIEW 用のファイルに保存するには、TDMS
ファイル・フォーマットを選択します。LabVIEW では測定データを既存
の TDMS ファイルに添付できます。TDM データや TDMS データを
Microsoft Office を使用して評価するには、Data Portal のデータを
Excel テーブルシートの構造に変換する Excel の TDM インポーターを使
用してください。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
2-16
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数学関数を使ってデータを解析する
3
DIAdem ANALYSIS を使用して、Data Portal のデータを数学関数で解
析できます。標準数学関数のダイアログボックスでは計算のための支援が
表示されるので、数式を入力する必要がありません。入力データと設定を
選択します。独自の数式を定義し計算するには、DIAdem カリキュレー
ターを使用します。複雑な繰り返し演算には、スクリプトを作成できま
す。演算結果はチャネルまたは変数に保存します。
標準関数を使用する
DIAdem には、広範で標準的な数学関数のライブラリが DIAdem
ANALYSIS の複数の関数グループに用意されています。たとえば、基本演
算関数グループには微分関数が、信号解析関数グループには FFT 関数が、
また、表面関数グループには等値線演算が含まれています。
標準関数演算を実行するには、関数グループボタンをクリックします。表
示されるダイアログボックスで演算設定を選択します。たとえば、データ
をスムージングするには、関数グループのフィッティングを選択して、そ
こに表示される移動平均ボタンをクリックします。スムージングするチャ
ネルを Data Portal からダイアログボックスのチャネル選択フィールド
にドラッグ・アンド・ドロップします。片側最大スムージングポイント幅
を指定します。現在の作業セッションですでにスムージング機能を使用し
ている場合は、最後の演算設定がダイアログボックスに表示されます。さ
らにスムージング機能を実行するには演算をクリックします。OK をク
リックして演算を実行しダイアログボックスを閉じます。
演算結果はデフォルトグループの新しいチャネルに保存されます。デフォ
ルトグループは Data Portal の構造ビューのショートカットメニューか
ら指定します。標準関数のダイアログボックスで元のチャネルを上書きを
選択すると、関数によって結果データは元のチャネルに保存されます。
一般統計関数のような一部の標準関数では、演算した固有値がプログラム
変数に保存されます。近似関数などのその他の標準関数では、カスタムプ
ロパティとして演算した係数が結果のチャネルまたは入力チャネルに保存
されます。
別の標準関数を呼び出すと、その関数を前回の演算の結果チャネルに適用
することを求められます。Data Portal にあるすべての数値チャネル、
波形チャネル、時間チャネルを使用して演算を実行できます。DIAdem
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3-1
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第3章
数学関数を使ってデータを解析する
ANALYSIS ワークスペースに、どのチャネルを使い、どのような演算を実
行したかが表示されます。
基本演算は 1 つまたは複数のチャネルで作業します。基本演算が複数の
チャネルにわたる場合、例えばチャネル平均の場合、3 点ドット付きボタ
ンがチャネル選択フィールドの横に表示されます。使用するすべてのチャ
ネルを Data Portal で選択して、チャネル選択フィールドにドラッグ・
アンド・ドロップします。チャネルの長さが異なる場合、結果のチャネル
は最も短いチャネルと同じ長さになります。
波形チャネルで演算を実行する場合は、波形チャネルに x 軸の情報が含ま
れているので、x チャネルを指定する必要はありません。標準関数で複数
のチャネルを使用している場合、結果として波形チャネルを生成するため
には、少なくとも 1 つのチャネルは波形チャネルである必要があります。
x チャネルを指定すると、演算結果は数値チャネルとなります。複数の波
形チャネルを使用する場合は、波形チャネルの x 部分は互いに対応させる
必要があります。
どの関数ライブラリを使用できるかは、DIAdem インストールで設定し
たオプションによって決まります。ライセンスに組み込まれていないか、
有効化されていない関数は、DIAdem インタフェースではグレーアウト
されています。追加の関数ライブラリは NI から入手できます。
使用可能な関数ライブラリの詳細については、この章の「関数ライブラ
リ」を参照してください。
カリキュレーターで数式を演算する
データを独自の数式で解析するには、カリキュレーターを使用します。数
式を使用すると、数値チャネル、波形チャネル、時間チャネルを接続し
て、新しいチャネルを作成できます。テキストチャネルによる演算には、
テキスト演算を使用できます。単一値を演算し、値を関数に保存し、関数
の内容を要求できます。
カリキュレーターを開くには、ここに示す DIAdem ANALYSIS ツール
バーボタンをクリックします。
数式を入力する
数式を入力フィールドに入力するには、キーボードとカリキュレーターの
キーを使用します。カリキュレーターは結果ボックスに演算結果を表示し
ます。数式は割り当て対象、割り当て演算子、演算命令文で構成されま
す。
割り当て対象 = 演算命令文
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
3-2
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第3章
数学関数を使ってデータを解析する
通常、チャネルを割り当て対象として入力します。ただし、単一値を演算
して、その値を関数に割り当てることもできます。演算命令文ではチャネ
ルまたは変数の演算を使用します。カリキュレーターの左下のタブには、
正弦関数などの数値演算、AND などのブール演算、テキスト長さなどの
テキスト演算が含まれています。
たとえば、チャネルの正弦値を演算するには、数値演算タブの Sin(Arg)
をダブルクリックして、正弦関数を入力フィールドに入力します。入力
フィールドのカーソルが正弦関数の引数項に自動的に配置されるので、
チャネルタブで、使用するチャネルをダブルクリックすれば、そのチャネ
ルを数式にペーストできます。
カリキュレーターでは必ず小数点を小数点区切り記号として使用し、文字
列を引用符("...")で囲みます。
メモ
カリキュレーターで演算、チャネル、変数タブを使用するには、拡張ボタンを
クリックします。(デフォルトでは拡張ボタンが押された状態になっています)
チャネルで演算する
たとえば Input チャネルを最初のチャネルグループの 参照 チャネルで割
るには、以下の命令文をスクリプトの 入力 フィールドに入力します:
Ch("[1]/Result") = Ch("[1]/Input")/Ch("[1]/Reference")
入力チャネルのそれぞれの値が、それに対応する参照チャネルの値で割ら
れます。チャネルの長さが異なる場合、結果のチャネルは短い方のチャネ
ルと同じ長さになります。
結果は最初のチャネルグループの結果チャネルに保存されます。最初の
チャネルグループに結果チャネルがある場合は、値は上書きされます。グ
ループインデックスなしでチャネル名だけ入力すると、結果のチャネルは
Data Portal のデフォルトグループに保存されます。
カリキュレーターでチャネルを使って演算する場合は、そのチャネルに一
意の参照を持たせる必要があります。演算でチャネルを使用するには、
Ch 変数を使用して、チャネル参照を引用符で囲みます。デフォルトでは、
DIAdem はグループインデックスとチャネル名を使用して、一意なチャ
ネル参照を作成します。ただし、チャネル参照はグループ名またはグルー
プインデックス、チャネル名またはチャネルインデックスの組合せでも構
成できます。グループインデックスは Data Portal 内のグループの位置
であり、チャネルインデックスはグループ内のチャネルの位置です。
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3-3
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第3章
数学関数を使ってデータを解析する
データセットのチャネルグループとチャネルの名前が分かっていて、最初
のグループの名前が Group1 である場合、次の数式を入力フィールドに
入力します。
Ch("Group1/Result") = Ch("Group1/Input")/Ch("Group1/Reference")
データセットの構造が分かっている場合には、グループインデックスと
チャネルインデックスを併用できます。その後、最後の式を以下のように
入力します。
Ch("[1]/[5]") = Ch("[1]/[1]")/Ch("[1]/[2]")
メモ
チャネル参照にはチャネル名だけ使用できます。Data Portal の異なるグループ
にある複数のチャネルの名前が同じである場合、チャネル参照はあいまいにな
ります。演算は、Data Portal にある、指定された名前で最初に検索されたチャ
ネルを使用して行われます。
変数と単一値で演算する
カリキュレーターでは、値を変数に保存し、変数を演算命令文に使用し、
変数の値を要求できます。以下のサンプルは、補助変数 R1 のこれら 3 つ
の選択肢を、たとえば、入力フィールドに入力する方法を示します。
8.391 の平方根の結果を変数 R1 に割り当てます。
R1 = SQR(8.391)
値を要求するには、変数名の後に疑問符を入力します。カリキュレーター
はその値を結果ボックスに表示します。
R1?
最初のチャネルグループの入力チャネルのそれぞれの値に R1 変数を掛け
ます。結果の値がデフォルトグループの結果チャネルに保存されます。
Ch("Result") = Ch("[1]/Input")*R1
ヒント
結果を保存しないで数式を演算するには、入力フィールドに演算指示を入力し
て、最後に疑問符を入力します。カリキュレーターは結果だけを結果ボックスに
表示します。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
3-4
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第3章
数学関数を使ってデータを解析する
スクリプトで演算する
複雑な反復する演算を自動化するにはスクリプトを使用します。スクリプ
トでは標準関数を呼び出したり、独自の数式を作成できます。スクリプト
は DIAdem で 1 行ずつ処理される VBS ファイルです。以下のサンプル
を入力するには、DIAdem SCRIPT で新しいスクリプトを作成して、サン
プル行を入力します。スクリプトの詳細については、第シーケンスを自動
化する章の「シーケンスを自動化する」を参照してください。
標準関数を呼び出す
スクリプトでは、DIAdem で使用できるすべての標準数学関数を使用で
きます。標準関数を呼び出すには、Call コマンドを使用します。たとえ
ば、数値チャネル入力をスムージング幅 12 でスムージングし、その結果
を最初のチャネルグループの結果チャネルに保存するには、次の行をスク
リプトに入力します。
Call ChnSmooth("[1]/Input","[1]/Result",12,"maxNumber")
独自の数式を演算する
スクリプトでは独自の関数を呼び出すこともできます。たとえば、
Input1 チャネルを最初のチャネルグループの参照チャネルで割るには、
以下の命令文をスクリプトの行に入力します。
Call ChnCalculate("Ch(""[1]/Result"") =
Ch(""[1]/Input"")/Ch(""[1]/Reference"")")
カリキュレーター関数 ChnCalculate を呼び出すには、Call を使用し
ます。数式は引用符で囲まれ、個々のチャネル割り当ては一重引用符で囲
まれます。数式の構文はカリキュレーター内の構文と同じです。
ヒント
演算を記録するには DIAdem SCRIPT ツールバーの記録モードを使用します。
対話的に呼び出す標準関数とカリキュレーターで演算する式が、すべての構文
とともに記録されます。
単一値を割り当てる
スクリプトでは、カリキュレーターと同様、値を変数に割り当てることが
できます。たとえば、8.931 の平方根を補助変数 R1 に割り当てるには、
次の行をスクリプトに入力します。
R1 = SQR(8.931)
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3-5
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第3章
数学関数を使ってデータを解析する
変数を使用する
DIAdem ではプログラム変数、補助変数、ユーザ変数が用意されていま
す。DIAdem 変数の他に VBS 変数も使用できます。変数の詳細について
は、第 6 章の「変数を使用する」のセクションを参照してください。
プログラム変数
スクリプトで標準関数のコマンドを設定するには、プログラム変数を使用
します。標準関数のダイアログボックスで設定するのと同じように、パラ
メータを設定します。SmoothWidth プログラム変数は、標準関数移動平
均の ChnSmooth コマンドのスムージング幅を指定します。
プログラム変数に結果を保存する標準関数もあります。たとえば、
StatArithMean 変数は、固有統計値を演算するときにチャネルの算術
平均を保存します。
いくつかのプログラム変数はカリキュレーターの右下のスペシャルタブに
含まれています。これらのプログラム変数には、CMax 変数内のチャネル
の最大値など、読み込んだチャネルの情報が含まれます。
VBS 変数
スクリプトでコマンドにリンクされていない変数が必要な場合には、VBS
変数を使用します。DIAdem と異なり、VBScript には既定の変数やデー
タタイプが用意されていません。VBS 変数は常にバリアントデータタイプ
であり、変数の使用対象に応じて異なるデータタイプが使用されます。
VBS 変数は、変数を演算で使用する場合には数字として、テキストを変
数に割り当てる場合には文字列として扱われます。
VBS 変数の宣言には Dim 命令文を使用します。以下のサンプルに、テキ
スト変数 MyChannels とカウント変数 iCount に対する配列変数
MyArray の宣言を示します。このサンプルでは、正弦関数の X- 値と Y- 値
を使用してマトリックスが生成され、マトリックスがチャネルに変換され
ます。
Dim MyArray(1,10000), MyChannels(1), iCount
For iCount = 0 to 10000
MyArray(0,iCount) = 2*Pi*iCount/10000
MyArray(1,iCount) = Sin(2*Pi*iCount/10000)
Next
MyChannels(0) = "X Channel"
MyChannels(1) = "Sin Channel"
Call ArrayToChannels(MyArray,MyChannels)
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
3-6
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第3章
数学関数を使ってデータを解析する
MathScript を定義する
数学関数を LabVIEW から DIAdem ANALYSIS に統合するには
MathScript を使用します。MathScript を実行するには、MathScript オ
プションが付属するバージョン 8.0 以降の LabVIEW をコンピュータにイ
ンストールする必要があります。
MathScript を作成するには、MathScript → 新しい MathScript を選択
します。MyMathScript を名前に入力します。MathScript エディタに
て、MathScript を作成し入力チャネルと結果チャネルを指定します。ダ
イアログボックスに単一値を直接入力して、ベクトル用の単チャネルと行
列用の複数のチャネルを選択します。MathScript はテキストチャネルも
処理できます。OK をクリックして入力を確定すると、コンパイルされた
LabVIEW VI が生成され、MathScript メニューに追加されます。
MathScript をテストするには、LabVIEW でエラー検索機能を使用しま
す。テストするには、LabVIEW でツール → MathScript ウィンドウを選
択します。
MathScript を呼び出すには、DIAdem で MathScript →
MyMathScript → 実行を選択します。表示されるダイアログボックスで
演算設定を指定します。単一値演算の結果がデフォルトグループのプロパ
ティに保存されます。Data Portal にグループが含まれていない場合は、
グループ MathScript_Results が作成されます。結果がベクトルの場
合、その値がデフォルトグループ内のチャネルに保存されます。結果が行
列の場合、その値がデフォルトグループ内の複数のチャネルに保存されま
す。
MathScript を作成すると、コンパイルされた LabVIEW VI、VBS スクリ
プト、ファイル名拡張子が .msc の定義ファイルが、ユーザパスに作成さ
れます。このスクリプトには MathScript を呼び出すプロシージャが含ま
れます。このプロシージャは MathScript を VBS スクリプトに統合する
ための基礎として使用します。定義ファイルは MathScript メニュー内の
入力とダイアログボックス内の設定を指定します。MathScript を修正す
ると、それに関連するすべてのファイルが確認の要求なしに自動的に更新
されます。
LabVIEW VI の統合については、第 6 章の「LabVIEW VI にアクセスす
る」を参照してください。
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3-7
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第3章
数学関数を使ってデータを解析する
無効値で演算する
測定装置には測定値の有効範囲(たとえば、0 ~ 10 ボルト)があります。
測定中にセンサに障害が発生し、正しくない値が得られることがありま
す。これらの異常値を無効値として DIAdem に宣言できます。無効値は
NoValue と呼ばれます。値を手動で NoValue に指定するには、
DIAdem VIEW のチャネルテーブルでその値を NoValue または略語 NV
で上書きします。標準関数では NoValue は演算から除外され、レポート
に表示されません。以下の図は左側に測定信号、右側に測定信号の分類結
果を示します。上部の図にはひずみが示されていますが、下部の図は
NoValue で調整したものです。
10
ᝄ᏷ (V)
8
6
ࠛ࡜࡯
4
2
0
0
50
10
100 150
ᤨ㑆 (s)
ᝄ᏷ (V)
8
No
Values
6
4
2
0
図 3-1
0
50
100 150
ᤨ㑆 (s)
35
30
25
20
15
10
5
0
200 0
2.5
7.5
10.0
35
30
25
20
15
10
5
0
200 0
5.0
ᝄ᏷
2.5
5.0
ᝄ᏷
7.5
10.0
左側には測定信号が(上部の図にはひずみが、下部の図は NoValue で調
整済み)、右側には各分類結果が示されています。
NoValue を使用して、数値チャネル、波形チャネル、時間チャネルから
単一値だけでなく範囲全体を削除できます。たとえば、使用したセンサが
10 より大きい値を返さないことが分かっているので、センサチャネルか
ら 10 より大きい値を削除するには、次の数式をカリキュレーターの入力
フィールドに入力します。
Ch("Group1/Sensor") =
Ch("Group1/Sensor")+CTNV(Ch("Group1/Sensor")>10)
ブール関数 Ch("Group1/Sensor")>10 では、チャネル値が指定限界値
10 を超えるかどうかをチェックします。チャネル値が限界値を超える場
合、結果は True、超えない場合は False になります。CTNV 関数は結果
をチェックし、True の場合は NoValue、そうでない場合は 0 を返しま
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
3-8
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第3章
数学関数を使ってデータを解析する
す。チャネルとの加算の結果は、元のチャネル値または NoValue になり
ます。これにより、10 より大きいすべての値が NoValue と置き換えら
れます。
メモ
NoValue を使用して演算すると、いずれかの項に値 NoValue がある場合、
演算結果は NoValue になります。
ヒント
チャネル関数関数グループの NoValue 編集機能を使用して、チャネル内の
NoValue の削除、値との NoValue の置換、隣接する値の線形補間による
12NoValue の置換を行うことができます。
関数ライブラリ
DIAdem には、データを解析する標準数学関数の拡張ライブラリがあり
ます。これらの関数は DIAdem ANALYSIS の関数グループにカテゴリ別
に表示されます。
•
•
•
•
•
•
•
基本演算関数
チャネルファンクション関数
フィッティング関数
周波数解析関数
統計データ関数
3D 基本演算関数
クラッシュ解析関数
基本演算関数
基本演算関数グループには、複数のチャネルを行方向に演算するための関
数チャネル加算、チャネル減算、チャネル乗算、およびチャネル除算があ
ります。チャネルの長さが異なる場合、結果のチャネルは最も短いチャネ
ルと同じ長さになります。スケーリング関数では、チャネルの変換に一次
方程式 ax+b が使用されます。各チャネル値の逆数が必要な場合は、逆数
関数を使用します。チャネル値から定数を引くか、チャネル値に定数を加
える場合は、オフセット関数を使用します。
チャネルを値 1 に正規化するには、1 で正規化関数を使用します。正規化
を行うために、各チャネル値がチャネルの最大絶対値で割られます。パー
センテージで正規化関数を使用すると、各チャネル値がすべてのチャネル
値の合計のパーセンテージとして計算されます。ディファレンス関数を使
用すると、結果チャネルが入力チャネルより小さな 1 つの値となるよう
に、あるチャネルの値と値の間の間隔が計算されます。積算関数を使用す
ると、チャネルの単一値の現在の合計が計算されます。
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3-9
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第3章
数学関数を使ってデータを解析する
微分関数を使用すると、2 つのチャネルの 2 つの連続する値ペアからの差
分係数の中央値が計算されます。積分関数を使用すると、複合台形公式に
基づいてチャネルが積分されます。DIAdem では、X チャネルの各間隔セ
グメントの積分の近似に 2 つの X- 値と対応する Y- 値で形成される台形が
使用されます。実効値関数を使用すると、二乗平均平方根が計算されま
す。
チャネルファンクション関数
チャネルファンクション関数グループには、等間隔モードまたは対数モー
ドで、または波形チャネルの x 部分から新しいチャネルを生成する関数連
続データの生成があります。この関数を使用して、既存のチャネルをより
精細に分割できます。連続する値の間隔は等間隔に分割されます。連続時
間データの生成関数を使用すると、等間隔な時間チャネルが計算されま
す。
数値チャネル <-> 波形チャネル関数を使用すると、数値チャネルと波形
チャネルを変換できます。数値チャネルを波形チャネルに変換する場合
は、等間隔な X チャネルを指定する必要があります。波形チャネルを数値
チャネルに変換する場合は、各波系チャネルから X チャネルと Y チャネ
ルが作成されます。Data Portal のグループ内に波形チャネルが連続して
配置されている場合や、波形チャネルの X 部分が同じである場合には、
それらのチャネルに対して共通の 1 つの X チャネルが作成されます。
チャネルの単位を変換関数を使用すると、たとえば、毎時キロメートル
[km/h] を毎時マイル [mi/h] に変換するなど、チャネルを同じ数量の別
の単位に変換できます。単位系を変換関数を使用すると、別の単位セット
を複数のチャネルに割り当てて、それらのチャネルを新しい単位セットの
単位に変換できます。たとえば、欧州単位セットを読み込んだ場合、デー
タセットの長さ、表面、および速度をそれぞれの単位に変換するために
は、米国単位の単位セットのみが必要になります。単位テーブルの詳細に
ついては、第 2 章の「単位テーブルを使用する」を参照してください。
平均関数を使用すると、複数のチャネルの算術平均が行方向に計算されま
す。並び替え関数を使用すると、チャネル値が昇順に並び替えられます。
テキストチャネルなどその他のチャネルを指定して、それに応じて関連す
るチャネルの値を移動できます。ピークサーチ関数を使用すると、チャネ
ル内の最小値または最大値が判別できます。ピークサーチを実行すると 2
つの結果チャネルが返ります。1 つの結果チャネルにはピークの X- 値が、
もう 1 つの結果チャネルにはピークの Y- 値が保存されます。
NoValue 編集関数を使用すると、チャネル内の NoValue を削除した
り、事前定義された特定の値や隣接する値の線形補間で NoValue を置き
換えることができます。NoValue とは、演算に使用されたりレポートに
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
3-10
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第3章
数学関数を使ってデータを解析する
表示されたりしない無効な値のことです。チャネルから異常な測定値を除
外するときに NoValue を使用してください。NoValue の詳細について
は、この章の「無効値で演算する」を参照してください。
フィッティング関数
フィッティング関数グループには、信号のスムージングに使用される移動
平均関数が含まれています。信号をスムージングするために、チャネル値
および指定された数の近隣の値からの各値の浮動算術平均が計算されま
す。時間チャネルが異なる 2 つの測定の信号を共通時間ベースで再演算
する場合は、リニアマッピング関数を使用します。2 つの時間チャネルの
1 つを共通時間ベースに選択すると、不足している値が内挿と外挿で補間
されます。
回帰関数および近似関数を使用すると、特定の基準に応じて、元のポイン
トセットに最も類似しているカーブが計算されます。ダイアログボックス
のプレビューには、設定されている関数ごとに、その関数でチャネル値が
どの程度近似されるかが表示されます。結果カーブに対して、評価ポイン
トを持つチャネルを指定したり、評価ポイントを生成することができま
す。演算された係数は、プログラム変数に、および結果チャネルのカスタ
ムプロパティとして保存されます。
ノンリニアカーブフィッティングを使用すると、任意の関数を使用してポ
イントセットをフィッティングできます。DIAdem では、係数の演算に
レーベンバーグ・マーカート法を使用しています。ガウス曲線フィッティ
ングを使用すると、ガウス曲線を用いてポイントセットをフィッティング
できます。ガウス曲線の中央値、振幅値、および標準偏差の演算には最小
二乗法、絶対値最小剰余法、または二重平方法が用いられます。一般 LS
線形フィッティングを使用すると、平方誤差を最小化して k 次元カーブ
を演算できます。過剰に決定された連立方程式の解を求めるために、
SVD、ギブンス法、コレスキー法、ハウスホルダー法など、さまざまな
方式が提供されています。
スプライン演算にはスプライン補間 - パラメータなし、スプライン補間
パラメータあり、または Akima サブスプラインが使用されます。非常に
単調な補間ポイントを持つ関数タイプのカーブには、スプライン補間 - パ
ラメータなしを使用してください。あまり単調でない補間ポイントを持つ
関数タイプのカーブ(たとえば閉じられたカーブ)には、スプライン補間
パラメータありを使用してください。Akima サブスプラインで演算を行
うと継続的に微分できないカーブが得られます。この関数は階段関数に特
に適しています。スプラインを使用すると、補間を行ったり補間ポイント
を近似することができます。
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3-11
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第3章
数学関数を使ってデータを解析する
エンベロープ関数には、ポイントセットの上位エンベロープと下位エンベ
ロープを指定します。エンベロープのポイントは、特定の間隔長内での最
小値と最大値の結果です。円近似関数を使用すると、デカルト座標系に存
在するポイントセットの回帰円、内接円、および外接円を演算できます。
適合円とも呼ばれる最大内接円とは、測定ポイントを含まないポイント
セット内で最大の円のことです。エンベロープ円とも呼ばれる最小外接円
とは、すべての測定ポイントを含むポイントセット周辺にある最小の外円
のことです。これらの非常に理想的な円の中心が同じになる必要はありま
せん。これらの円には回帰円の中心との依存関係はありません。ただし、
同心の内接円および外接円の中心は同じになり、それらの円により、すべ
ての測定ポイントを含むことができる最も狭い幅を持つ環帯が構成されま
す。
周波数解析関数
周波数解析関数グループには、高速フーリエ変換、デジタルフィルタ、振
動 / 騒音レベル、および振動の周波数部分を調べる際に使用するオーダー
解析といった関数が含まれています。
高速フーリエ変換(FFT)
時間領域から周波数領域に、またはその逆に信号を転送するには、FFT を
使用します。たとえば、電話機のボタンを押すと、それぞれ異なる音がし
て、その音は 2 種類の正弦振動で構成されます。交換器はこの音を受信し
て、ダイアルされた数字を検出できます。時間領域では、番号 9 を押した
ときに出る音と番号 5 を押したときに出る音を区別することは困難です。
周波数領域ではこれらの音をはっきり区別できるので、交換器は受信音に
FFT を実行します。
DIAdem では、1 チャネル FFT、FFT 逆変換を演算して周波数領域から時
間領域への再変換を行ったり、自己相関や相互相関といった 2 チャネル
FFT を演算できます。DIAdem はチャネル長さが 2 の累乗ではない場合
でも、指定されたチャネルの全長に FFT を演算します。自己相関では、
時間軸上を信号のコピーが移動して、信号に周期的な部分があるかどうか
がモニタされます。相互相関では、同じ方法を使用して、2 つの異なる信
号の類似性をチェックします。
1/3 オクターブ / オクターブ解析では周波数間隔の容量が調べられます
が、信号の正確な度数分布はチェックされません。1/3 オクターブ / オク
ターブ解析では時間信号の FFT の振幅値を以下の図に示すような標準対数
周波数間隔で集計します。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
3-12
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第3章
数学関数を使ってデータを解析する
10
ᝄ᏷ࡇ࡯ࠢ
ࠝࠢ࠲࡯ࡉ๟ᵄᢙ
1
0.1
0.01
0.001
1
2
4
8
16 31.5 63 125 250 500
๟ᵄᢙ [Hz]
2000
8000
10
ᝄ᏷ࡇ࡯ࠢ
3/1ࠝࠢ࠲࡯ࡉ๟ᵄᢙ
ࠝࠢ࠲࡯ࡉ
3/1ࠝࠢ࠲࡯ࡉ
1
ᝄ᏷
0.1
0.01
0.001
50
63
80
図 3-2
100
125 160 200
๟ᵄᢙ [Hz]
250
315
400
500
信号の 1/3 オクターブ / オクターブ解析 各オクターブで 3/3 オクターブが
構成される
デジタルフィルタ
デジタルフィルタ関数を使用すると、時間に関連する信号の選択した周波
数範囲を減衰または増幅できます。特定の信号の周波数範囲だけを転送す
るローパスフィルタ、帯域フィルタ、帯域消去フィルタなど各種のフィル
タタイプを選択できます。すべての周波数を通す全通過フィルタは、信号
遅延や位相ひずみの補正に使用します。各種フィルタを IIR フィルタや
FIR フィルタとして使用できます。
たとえば、高周波数ひずみ信号が実際の測定信号に干渉する場合、ひずみ
を除去できます。ひずみを除去するには、高周波数をローパスフィルタ処
理モードの制限周波数として信号の有効部分に入力します。ローパスフィ
ルタはこの制限を越えるひずみ周波数をすべて除去します。
振動 / 騒音レベル
振動 / 騒音レベルの関数では、測定した振動が車両内や作業場所において
人体に及ぼす影響の程度が計算されます。たとえば、車両の振動が運転者
に及ぼす影響の程度をテストするには、各種振動センサをシートに取り付
けて、測定した加速度信号を振動 / 騒音レベル関数を使用して解析できま
す。
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3-13
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第3章
数学関数を使ってデータを解析する
オーダー解析
オーダー解析関数は信号の周波数と基準周波数を比較します。演算された
次数は測定された信号の倍数を基準周波数に指定します。たとえば、二次
は、解析された周波数が基準周波数の 2 倍であることを意味します。下の
図に示すように、時間領域または周波数領域でオーダー解析を実行できま
す。
FFTࠬࡍࠢ࠻࡜ࡓ
150000
ᝄ᏷
125000
2. ࠝ࡯࠳࡯
100000
4. ࠝ࡯࠳࡯
75000
6. ࠝ࡯࠳࡯ 8. ࠝ࡯࠳࡯
7000
6000
5000
4000
M
RP
3000
10002000
50000
25000
0
0
500
๟ᵄᢙ
ࠝ࡯࠳࡯ࠬࡍࠢ࠻࡜ࡓ
150000
125000
ᝄ᏷
100000
75000
50000
25000
0
0
2
4
6
8
ࠝ࡯࠳࡯
図 3-3
7000
6000
5000
M
4000
RP
3000
10 2000
FFT スペクトラム(上)とオーダースペクトラム(下)としてのオーダー
解析の結果
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
3-14
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第3章
数学関数を使ってデータを解析する
オーダー解析はエンジンとエンジン部品で測定するノイズと振動の解析に
使用します。エンジンの加速度テストでは、振動と RPM の関係が振動と
時間の関係より重要になります。
統計関数
統計関数グループには、平均値、変位値、分散値などの固有統計値を演算
する一般統計関数が含まれます。複数のチャネル、1 つのチャネル全体、
およびチャネルセクションの固有統計値を行方向に演算できます。
たとえば、コンクリートの耐圧テストを行っているとします。25 個のブ
ロックの耐圧テストを行い、ブロックが壊れる圧力を測定します。テスト
結果から数学平均、標準偏差、最低圧力、最高圧力を演算します。演算さ
れた特性値は結果のチャネルに、カスタムプロパティとして入力チャネル
に、および該当するプログラム変数 StatArithMean、
StatDeviation、StatMin、StatMax に保存されます。これらの変数
は DIAdem REPORT にテキストとして入力できるので、最新の固有統計
値をいつでもレポートに挿入できます。
工程能力指数 Cp、Cpk、CpL、CpU を指定するには、工程能力指数関
数を使用します。工程の平均値と標準偏差、不良部品数の各種近似値を演
算することもできます。演算された工程特性値は該当する関数と入力チャ
ネルのカスタムプロパティに保存されます。
分類関数
統計関数グループには、測定値の度数分布を決める分類関数が含まれてい
ます。値範囲はクラスに分けられ、それぞれのクラスに含まれる測定値の
数をカウントします。DIAdem にはヒストグラム、シングルカウント、
リダクション、複合カウント、およびレインフロー関数が備わっていま
す。
たとえば、テストリグについての一連のエンジンテストをロードトライア
ルと比較するとします。必要なオイル交換を基準として選択します。
1,000 キロメートル当たりのオイル交換回数をカウントし、結果を分類し
ます。下の図はカウント数をカーブで表し、分類結果をヒストグラムで表
しています。
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3-15
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
数学関数を使ってデータを解析する
15
15
12.5
10
10
7.5
7.5
5
5
2.5
2.5
15
15
12.5
ᝄ᏷
ࠢ࡜ࠬ
ᝄ᏷
12.5
12.5
10
10
7.5
7.5
5
ࠢ࡜ࠬ
第3章
5
2.5
2.5
5
12
19
12᦬
図 3-4
26
0
10 20 30 40 50 60 70
ว⸘
2 つのテストシリーズの分類
ヒストグラムでは、チャネルを分類するクラスを決定する方法を選択しま
す。シングルカウントでは、ランダムな振幅の分類に使用する 1 パラメー
タ分類法を選択します。サンプルカウント、ピーク値カウント、Time at
Level カウント、範囲カウント、または範囲ペアカウントを使用できま
す。
複合カウントは 1 つだけのチャネルは分類しませんが、2 つの関連チャネ
ルを同時に分類します。複合カウントの結果は 3D マトリックスになりま
す。信号自体ではないが信号に対応する 1 つまたは複数のチャネルを分類
する場合は、リダクションを使用できます。
レインフロー
レインフローを使用すると、特にひずみ - 時間関数において、過度なひず
みレベルやひずみ変化など特殊事象の信号をテストできます。
たとえば、スプリングの耐久性をテストする場合は、100 個のスプリング
を 10 Hz ~ 10 kHz の振動範囲にさらすテストスケジュールを作成しま
す。スプリングが壊れるまでひずみをかける回数をカウントします。振動
に関連させて実行回数をレインフローマトリックスに入力します。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
3-16
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第3章
数学関数を使ってデータを解析する
3D 解析関数
関数グループ 3D 基本演算、3D 解析、および表面には測定データを処理
して 3D 表示するための 3D 解析関数が含まれています。以下の図に示す
ように、エンジンの特性図を作成するためにエンジンデータから等高線や
境界カーブが計算されます。
DIAdem では 3D データをトリプレットまたはマトリックスとして構成
できます。DIAdem はマトリックスまたはトリプレットのデータを使用
して等高線関数を実行します。2D マトリックス表示、等高線表示、また
はウォーターフォール表示といった 3D 表示には、マトリックス構造が必
要になります。DIAdem で 3D カーブを表示するには、トリプレット構造
が必要です。
12.5
᦭ല࿶ജ (bar)
10.0
7.5
5.0
2.5
2000
3000
図 3-5
4000
RPM (1/min)
5000
6000
RPM 当たりのエンジン性能と燃費、圧縮の等値線による特性要因図
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3-17
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第3章
数学関数を使ってデータを解析する
3D 基本演算関数には、トリプル構造とマトリックス構造を互いに変換す
る関数が含まれます。マトリックスの処理には、関数抽出、追加、または
並び替えを使用します。置換関数を使用すると、マトリックスの行と列を
置き換えることができます。
3D 解析関数グループには、マトリックスの演算に使用する関数が含まれ
ています。マトリックスの加算、減算、乗算、または除算には、マトリッ
クス - マトリックス操作を使用します。代数的にまたはコンポーネント全
体でマトリックスをベクトルで乗算するには、マトリックス - ベクトル操
作を使用します。マトリックスに定数を追加したり、定数にマトリックス
を乗算するには、マトリックス - スカラー操作を使用します。1 で正規化
関数を使用すると、マトリックスの要素を範囲 [-1,1] に正規化できます。
すべてのマトリックス値が、マトリックス内で最も大きな絶対値で除算さ
れます。パーセンテージで正規化関数を使用すると、マトリックス内の各
要素がすべてのマトリックス要素の合計のどの部分であるかがパーセン
テージで計算されます。積算関数を使用すると、マトリックスの値が行と
列で積算されます。
積分関数を使用すると、マトリックスが提供する表面の下にある容量が計
算されます。xy- グリッドにあるすべての部分四角形の容量が合計されて
積分が計算されます。極値関数を使用すると、マトリックス内の最小値ま
たは最大値が計算されます。
表面関数グループには、3 次元データを補間された表面に適合させる補間
関数、最小二乗法の設定関数を用いて 3 次元データの表面を近似させる
近似関数などが含まれています。補間された表面は 3 次元データのポイン
ト上を正確に走行します。近似関数を使用すると、表面とこれらのデータ
ポイントとの距離が最小化されて、スムージングされた表面が作成されま
す。
等高線関数を使用すると、表面上の同じ値のポイントが接続されます。3
次元データがマトリックス構造内にある場合には、四角形のグリッドが作
成されます。3 次元データがトリプレット構造内にある場合には、等高線
の基礎として三角形が使用されて表面が計算されます。グリッド全体また
はサブセクションの等高線を計算できます。
エンベロープ関数を使用すると、ポイントセットのコンベックスエンベ
ロープと非コンベックスエンベロープが計算されます。コンベックスエン
ベロープは閉じた五角形でポイントを囲みます。非コンベックスエンベ
ロープもポイントを囲みますがインデントは行われません。乗算係数に
は、カーブがインデントされる距離、またはコンベックスのエッジを再分
割するかどうかを指定します。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
3-18
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第3章
数学関数を使ってデータを解析する
クラッシュ解析関数
クラッシュ解析関数グループには、車両安全テストの測定データを解析す
る関数が含まれます。この関数を使用して、標準傷害基準を演算できま
す。たとえば、頭部傷害を評価するには頭部傷害基準、頚部には頚部傷害
基準、胸部には粘性基準、脚部には脛骨指標を使用します。
これらの演算は現在の SAE、ISO、NHTSA 規格に従って実行されます。
クラッシュ解析(CFC フィルタ)処理の場合、CFC60、CFC180、
CFC600、CFC1000、FIR100 を選択できます。
サンプル MME 規格に基づく衝突評価は、車両安全のテストデータの解析
をレポートとして示します。このアプリケーションサンプルは DIAdem
ヘルプで実行できます。このサンプルはスクリプトを使用し、前部と側部
の衝撃を 3 段階で解析します。下の図は前部の衝撃における頭部の加速度
に関するレポートを示します。
㗡ㇱߩടㅦᐲ
Dummy front left, Hybrid III 50%
60
࠹ࠬ࠻
⹜㛎ᚲ࠽ࡦࡃ࡯ : MMEFront
㘈ቴ⇟ภ
: C3455
⒳㘃
: Car to Car, 50% Offset
ᣣઃ
: 2001-08-14
50
ടㅦᐲX‫ޔ‬Y‫ޔ‬Z‫ޔ‬Res [g]
40
࠹ࠬ࠻ࠝࡉࠫࠚࠢ࠻
ฬ೨
ㅦᐲ
⾰㊂
30
: Car A
: 14.4 m/s
: 1150 kg
࠴ࡖࡀ࡞
㗡ㇱߩടㅦᐲX
㗡ㇱߩടㅦᐲY
㗡ㇱߩടㅦᐲZ
20
CFC 1000
CFC 1000
CFC 1000
ᚯࠅ୯
Ṷ▚▸࿐: 0 - 300 ms
ᦨᄢ⚿ᨐ୯ : 60.01 g (91.6 ms)
HIC
: 641.3
... ᤨ㑆▸࿐ : 69 ms - 116 ms
HIC 36
: 628.6
... ᤨ㑆▸࿐ : 76 ms - 112 ms
HIC 15
: 357.1
... ᤨ㑆▸࿐ : 86 ms - 101 ms
10
0
–10
0
50
100
150
ᤨ㑆 [ms]
図 3-6
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200
250
300
頭部の前面衝突における頭部の加速度のクラッシュ解析
3-19
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
データを画像解析し編集する
4
DIAdem VIEW を使用して、Data Portal のデータを調べ、カーブの一部
を画像解析して、データを編集します。2D チャートのカーブを調べたり、
カーブの一部をズームしたり、カーブポイントを置き換えたりします。
チャネルテーブルでは、単一値やチャネル全体を編集したり削除します。
カーブを修正したり、チャネルを編集したりすると、変更内容が
Data Portal に保存されます。データの記録中にテストのビデオを記録す
ると、ビデオとデータカーブを比較できるようになります。コンポーネン
トを調べる場合には、さまざまな位置で測定された信号やシミュレーショ
ンされたデータをコンポーネントのモデル上に色や変位として表示できま
す。
ワークシートのデザイン
DIAdem VIEW の 1 つのワークシート上で、チャート、チャネルテーブ
ル、ビデオ、3D モデル、テキスト、および画像を組み合わせることがで
きます。組み合わせるには、ワークシートを区切ります。関数グループに
は、さまざまな数や領域を持つ事前に定義されたワークシート区切りが含
まれています。
たとえば、チャートにデータをカーブとして表示し、チャネルテーブル
に関連する数値をリストする場合は、ワークシートを 2 つの領域に分け
ます。割り当てられたワークシート区切り関数グループを開き、表示され
る 2D チャート / 水平チャネルテーブルボタンをクリックします。上の領
域にチャートが、下の領域にチャネルテーブルが挿入されます。
カーブを表示するには、Data Portal のチャネルを選択して、チャートに
ドラッグ・アンド・ドロップします。DIAdem VIEW に数値チャネルがイ
ンデックスとともに、波形チャネルが X 部分とともに表示されます。
1 つまたは複数のカーブを 1 つの x チャネルで表示するには、まず
Data Portal の x チャネル、たとえば、Time をクリックします。次に、
Ctrl キーを押しながら y チャネル、たとえば、Pressure と
Temperature をクリックします。それらのチャネルをチャートにドラッ
グ・アンド・ドロップします。圧力と温度が時間とともにカーブとして表
示されます。チャネルグループをチャートにドロップすると、チャネルグ
ループの最初のチャネルが x チャネルとして選択されます。複数の波形
チャネルをチャートにドラッグ・アンド・ドロップすると、各波形チャネ
ルが x 軸部分とともに表示されます。
© National Instruments Ireland Resources Limited
4-1
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第4章
データを画像解析し編集する
チャネルテーブルにデータをリストするには、Data Portal のチャネル、
チャネルグループ、またはデータを選択して、チャネルテーブルにドラッ
グ・アンド・ドロップします。それぞれのチャネルが列にリストされ、
チャネル名が見出しに表示されます。
レイアウトを編集する
あらかじめ作成したレイアウトをビューテンプレートとして読み込むこと
ができます。レイアウトファイルには、すべての領域の内容と、表示する
チャネル、ビデオ、または画像の参照の内容が含まれます。レイアウト
ファイルには複数のワークシートを含めることができ、ファイル名拡張子
.tdv が付けられます。
区切りバーをドラッグすれば、ワークシート上の任意の領域のサイズを修
正できます。ただし、領域をワークシートの別の場所に移動することはで
きません。新しい領域を追加するには、ショートカットメニューから領域
を分割するか、領域が多い別のワークシート区切りを選択します。領域が
少ないワークシート区切りを選択すると、入りきれない領域の内容が削除
されます。割り当てられたワークシート区切り関数グループからワーク
シートテンプレートの 1 つを選択すると、特定の表示形式の領域を含む
新しいワークシートが作成されます。
領域の表示形式を指定し変更するには、ショートカットメニューを使用し
ます。領域をチャートとして定義するには、その領域を右クリックして、
ショートカットメニューから表示形式 → 2D チャートを選択します。表示
形式チャネルテーブルをチャートに選択すると、表示されるチャネルの値
がチャネルテーブルに表示されます。
DIAdem VIEW のショートカットメニューに含まれるオプションは、右
クリックする場所によって異なります。たとえば、新しいワークシートを
挿入するには、ワークシートタブを右クリックして、ショートカットメ
ニューから新しい領域を選択します。ワークシートの順序やタブの名前を
変更するには、シートの管理を選択します。
現在のデータのビューをレポートにする場合は、ワークシートを
DIAdem REPORT に転送できます。DIAdem VIEW ツールバーに表示さ
れる REPORT に変換ボタンをクリックします。DIAdem REPORT では、
DIAdem VIEW ワークシートと同じレイアウトで、チャート、表、ビデ
オフレーム、および 3D モデルがある新しいワークシートが作成されま
す。DIAdem REPORT には結果の最終的な表示と文書化を行う機能があ
ります。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
4-2
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第4章
データを画像解析し編集する
データをカーブで表示する
データのビュー全体を表示するには、チャートを使用します。x チャネル
と y チャネルの長さが異なる場合、カーブは短い方のチャネルと同じ長
さになります。カーブを追加、コピー、修正、または削除する 2D 表示ダ
イアログボックスを開くには、チャートをダブルクリックします。カーブ
を線、スパイク、または段として表示したり、マーカでカーブポイントを
強調できます。
チャートのツールバーにて x 軸と y 軸のスケーリングを個別に変更しま
す。軸には対数スケーリングまたはリニアスケーリングを使用できます。
1 つのチャート内で異なる y 値範囲を持つカーブの比較を容易に行うに
は、y 軸のスケーリングに、0 から 100% の値範囲で各カーブを表示する
Y-Axis [%](Y 軸 [%])を選択することができます。複数 Y 軸 [ リニア ]
を Y 軸のスケーリングに選択すると、カーブは重なり合った複数の
チャートに個別に表示されます。
チャートの右側にある凡例をドラッグして開きます。凡例には、それぞれ
のカーブの y チャネル名とチェックボックスが含まれます。チェック
ボックスの色はカーブと同じです。凡例には極値やカーソル座標など、そ
の他のチャネルプロパティを表示できます。凡例を設定するには、チャー
トのショートカットメニューの凡例を選択します。
カーブを別のチャートにコピーするには、カーブのチェックボックスの横
をクリックして、選択したチェックボックスを別のチャートにドラッグし
ます。カーブを削除するには、そのカーブを選択して、<Del> キーを押し
ます。このチェックボックスは、Data Portal に存在しないチャネルにつ
いて記載したカーブ定義を保存しているレイアウトを読み込むときにも表
示されます。チャートに表示できないすべてのカーブ定義を削除するに
は、ショートカットメニューの無効なカーブを削除を選択します。
カーブの一部をズームする
チャート内のカーブを拡大して調べるには、チャートのツールバーのバン
ドズームまたはフレームズームを選択します。ズーム範囲を指定するに
は、チャートのバンドまたはフレームをドラッグして開きます。ズームを
段階的に拡大するにはズームインをクリックし、ズームステップを元に戻
すにはズームアウトをクリックします。カーブ全体を再表示するには、
ズーム解除をクリックします。カーブを水平に移動させたり、フレーム
ズームを上下に移動するには移動を使用します。
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4-3
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第4章
データを画像解析し編集する
カーブを複数のチャートに表示し拡大するには、DIAdem VIEW ツール
バーのバンドカーソルまたはフレームカーソルを選択します。ワークシー
トのすべてのチャートに同じバンドカーソルまたはフレームカーソルがあ
り、カーソルが同じ値範囲で表示されます。バンドカーソルまたはフレー
ムカーソルで指定するズームがすべてのチャートに適用されます。バンド
カーソルの幅が狭いほど、その部分が大きく拡大されます。チャートの
ツールバーのズームとスクロールを有効または無効にできます。
カーブの特定の部分を調べ、同時にカーブ全体を表示する場合は、同じ
カーブ定義で 2 つのチャートを定義します。1 つのチャートにカーブ全体
が表示され、もう 1 つのチャートに同じカーブの一部がズームされます。
DIAdem VIEW ツールバーのバンドカーソルをクリックして、2 番目の
チャートのツールバーのスクロールズームに変更をクリックします。
チャート全体でバンドカーソルを移動すると、ズームされたチャートに
カーブの一部がバンドカーソルの中に表示されます。
カーブを解析する
それぞれのチャートにある画像カーソルは、マウスまたは矢印キーで手動
でカーブに沿って動かすか、またはツールバーの機能を使用して自動的に
動かすことができます。ツールバーの再生をクリックした後でカーブに
沿った画像カーソルの速度を変更するには、左側に表示されるカーソル設
定を使用します。
1 つのチャートに複数の曲線がある場合、画像カーソルは主要曲線に沿っ
て移動します。アクティブカーブを指定するには、カーブと同じ色の凡例
のボックスをクリックします。個々のカーブの x 値が異なる場合、補間関
数を使用してアクティブカーブの x 値に関連する別のカーブの x 値が計算
され、補間された x 値が座標に表示されます。アクティブカーブ上のカー
ソル位置によりワークシートの他の領域の表示も決まります。ワークシー
トに複数のチャートがある場合、画像カーソルは別のチャート内で同じ値
範囲に沿って移動します。テストのビデオを再生すると、現在の測定値と
一致するビデオフレームが表示されます。3D モデルにデータを関連付け
すると、現在のカーソル位置の射影が表示されます。チャネルテーブルの
現在の値を検索するには、チャネルテーブルのショートカットメニューか
らポインタの移動 → カーソル位置に移動を選択します。
標準画像カーソルはクロスカーソルで、自由に移動する、カーブに追随す
る、最小値または最大値にジャンプするという 3 つの設定が可能です。
カーブの最大値を確認するには、ツールバーの最大値カーソルを選択しま
す。画像カーソルをカーブに沿って移動すると、クロスカーソルが 1 つの
最大値から次の最大値にジャンプします。データポイントの x 値と y 値
は、ステータスバーと、クロスカーソルに沿って移動するツールチップに
表示されます。個々の最大値の x 値と y 値を座標に表示するには、
DIAdem VIEW ツールバーの座標情報をクリックします。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
4-4
ni.com/jp
第4章
データを画像解析し編集する
カーブを編集する
チャート内でカーブを編集できます。たとえば、カーブにエラー部分や異
常値がある場合、エラーカーブポイントを置き換えることができます。機
能フラグ : データ削除、フラグ : データ コピー、フラグ : NoValues 補間
では、フラグで以前にマークしたカーブポイントだけを編集します。
カーブの特定の部分を選択するには、DIAdem VIEW ツールバーのバン
ドカーソルをクリックします。バンドカーソルの幅を、カーブの必要な部
分の垂直線を囲むような幅に設定します。チャートツールバーに表示され
ているフラグの設定ボタンをクリックして、アクティブカーブのその部分
のすべてのカーブポイントをマークします。カーブのその部分のすべての
カーブのカーブポイントをマークするには、<Shift> キーを押しながらフ
ラグの設定をクリックします。1 つのポイントにマークを付けるには、
チャートツールバーのデータポイントとフラグ設定をクロスカーソルでク
リックします。
チャートツールバーのフラグ : データ削除をクリックして、選択したカー
ブポイントまたはカーブ部分を削除します。チャネルからカーブポイント
を削除するか、またはカーブポイントを NoValue で置き換えるかを指定
するには、設定 → オプション → 表示を選択します。
チャートツールバーのフラグ : データ コピーをクリックして、選択した
カーブポイントまたはカーブ部分をコピーします。選択したそれぞれの
カーブの新しいチャネルが、Data Portal のデフォルトグループに作成さ
れます。
削除または置き換える部分を NoValue で置き換えるには、チャートツー
ルバーのフラグ : NoValues 補間をクリックします。線形補間を適用する
か、またはスプライン関数で補間するかを指定するには、設定 → オプ
ション → 表示を選択します。演算された値がカーブのチャネルのフラグ
でマークされた NoValue に置き換わります。
複数部分をマークして、すべてのマーク付きカーブポイントを削除、コ
ピー、補間することもできます。カーブからすべてのフラグを削除するに
は、DIAdem VIEW ツールバーのすべてのデータからフラグ解除をク
リックします。
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4-5
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第4章
データを画像解析し編集する
ビデオとカーブを評価する
同時に記録されたデータとビデオを評価するには、ビデオ領域を使用しま
す。領域のショートカットメニューから表示形式としてビデオを選択する
と、DIAdem VIEW でビデオファイルを選択できるダイアログボックス
が開きます。DIAdem では、ファイル名拡張子が .avi、.mpg、.mpeg
のビデオフォーマットがサポートされています。ビデオは保存されている
ページ比率で表示されます。領域全体にビデオを表示するには、ショート
カットメニューから、またはビデオを読み込むときに比率の保持設定を無
効にします。別のビデオを読み込むには、ショートカットメニューからビ
デオ選択を選択します。
ビデオ全体を表示するには、DIAdem VIEW ツールバーの操作機能を使
用します。操作機能は、ビデオ領域またはチャートをクリックすると有効
になります。特定のポイントまたは期間を詳細に調べるには、チャートで
カーブカーソルを使用します。たとえば、テストで予想外の出来事が発生
した場合は、カーブカーソルをそれぞれのカーブポイントまで動かしま
す。DIAdem VIEW によりビデオと時間とともに同期化されたカーブが
表示されます。
ビデオとデータを同期化する
DIAdem VIEW はチャートの時間チャネルとビデオのフレームレートを
使用してビデオとカーブを同期化します。ビデオファイルを読み取るとき
に、フレーム周波数が読み取られ、スタート時間に 0 がセットされます。
開始時間は最初のビデオフレームの測定値の時間を秒単位で指定します。
ほとんどの場合、たとえば、ビデオをカムコーダで記録する場合は、これ
らの設定を適用できます。データ収集率にもよりますが、複数の測定値に
同じビデオフレームが表示されます。たとえば、データ収集率が
100 kHz、フレーム周波数が 1,000 フレーム / 秒(1 kHz)の場合、ビデ
オフレームはカーブの 100 データポイントごとに切り替わります。
開始時間とフレーム周波数を変更するには、ビデオ領域をダブルクリック
して同期化設定を開きます。チャートの時間チャネルからテストの測定時
間ではなく日付と時間の絶対時間範囲(秒)が返される場合は、ゼロ年か
ら経過した秒数の内部 DIAdem 時間フォーマットに開始時間を換算する
必要があります。換算にはカリキュレーターの TTR コマンドを使用しま
す。ビデオを同期化した後、ビデオを再生するか、チャート内で画像カー
ソルを動かすと、カーソルはビデオと同期して動きます。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
4-6
ni.com/jp
第4章
データを画像解析し編集する
ビデオ時間範囲が測定データの時間範囲と異なる場合、測定データがビデ
オと重複する再生範囲を指定する必要があります。再生範囲の開始と終了
を指定するには、チャート内のビデオが記録された時間範囲にバンドカー
ソルを合わせます。ツールバーに表示されているカーソル設定ボタンをク
リックし、再生範囲を自動的に指定チェックボックスを外します。カーソ
ル位置の下にある適用をクリックして、バンドカーソルの位置を再生範囲
の開始と終了に適用します。ここで操作機能を使用すると、チャート内の
画像カーソルとビデオが再生範囲だけ動きます。
データを 3D モデルに投影する
測定データやシミュレーションしたデータを色または変位としてテストオ
ブジェクトのモデル上に投影するには 3D モデル領域を使用します。たと
えば、3D モデルには社内温度が温度ダミー上に色の変化として表示され
たり、ひずみが橋脚の変位として表示されたりします。テストオブジェク
トの 3 次元モデルに基づいて、各センサのデータを関連するモデルポイ
ントを関連付けします。センサのないモデルポイントに対しては、近隣の
モデルポイントのデータの値が補間されます。1 つのビュー内に同じモデ
ルを持つ複数のモデル範囲を定義すれば、さまざまな側面やテスト結果を
比較できます。これまでは、こうした評価は NI INSIGHT を使用して実行
できました。
たとえば、光線の温度プロファイルを調べるには、ショートカットメ
ニューから表示形式 3D モデルを選択します。DIAdem VIEW に 3D モデ
ルを選択するためのダイアログボックスが開きます。モデル beam.wrl を
読み込みます。Data Portal の Temperatur1 チャネルを選択して、モデ
ルポイント上にドラッグ・アンド・ドロップします。その際、表示させる
形式に色を選択します。その他のモデルポイントに対してこの手順を繰り
返します。
モデル表面の変位を表示させるには、表示モデル変位を使用します。モデ
ルポイントを移動させる方向を選択します。
テスト全体の全体ビューを取得するには、DIAdem VIEW ツールバーの
操作機能を使用します。時間の各部分を詳細に調べるには、温度チャネル
を持つチャートを作成し、そのチャート内でカーブカーソルを使用しま
す。たとえば、テストで過温度が発生した場合は、カーブカーソルをそれ
ぞれの時間まで動かします。温度が光線上に色付きで表示されます。赤色
は温度が高い領域を、青色は温度が低い領域を表します。
データチャネルを不正なモデルポイントに割り当てた場合には、<Shift>
を押しながら定義を正しいモデルポイントにドラッグします。定義をコ
ピーするには <Ctrl-Shift> を押します。ポイントのツールチップにはポイ
ントの定義に使用した表示形式とデータチャネルが表示されます。
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4-7
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第4章
データを画像解析し編集する
モデルを移動したりズームすればすべての側からモデルを表示することが
できます。モデルを回転させるには、マウスをクリックしてドラッグしま
す。モデルをズームインまたはズームアウトするには、マウスのスクロー
ルホイールを動かすか、マウスボタンを右クリックしたままマウスを上下
に移動させます。モデルを座標軸に沿って移動させるには、マウスを上下
に移動しながら同時に <x>、<y>、または <z> を押して、希望の座標軸を
選択します。
DIAdem では、ほとんどの CAD/CAE プログラムでエクスポート可能
な、ファイル名拡張子 .wrl および .stl(Surface Tesselation
Language)を持つ VRML モデルがサポートされています。
ビューを編集する
1 つのモデルポイントに対するいろいろな表示形式をモデル設定で組み合
わせることができます。たとえば、温度を色や変位で同期させて表示する
ことができます。モデルをダブルクリックして設定を開きます。センサリ
ストタブを選択し、x チャネル、y チャネル、および y チャネルの色また
は変位をモデルポイントごとに有効にします。定義は作成、削除、または
コピーできます。
基本モデルのビューや表面の色や変位の設定を変更するには、表示チャネ
ルの選択タブを選択します。ポイント、グリッド、およびグリッド表面を
使用して基本モデルのビューを指定してください。定義されている各セン
サポイントの現在の数値を表示するには、ポイント → チャネル値を選択
します。表面のカラーリングを適用する値範囲を指定します。デフォルト
では、割り当てられているすべてのチャネルの最大値と最小値がスケーリ
ングに使用されます。たとえば、主な範囲へのカラーリングを制限して異
常値をなくすために、モデルを手動でスケーリングすることもできます。
ユーザが独自に設定したカラーパレットから定義することもできます。
変位を有効にすると、モデルのオフセットコピーが表示されます。評価時
には、モデルの変位を変更されていないモデルとで直接比較できます。オ
フセットには 2 つのモデル間の長さを指定します。モデルの変位のみを表
示するには、基本モデルの設定を無効にします。変位させるモデル上に、
たとえばセンサリストに定義した温度チャネルなどの色の変化も表示する
には、変位させるモデルの表面チェックボックスを選択します。わずかな
変位でも表示したい場合は、スケーリング係数を使用すれば変位を拡大で
きます。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
4-8
ni.com/jp
第4章
データを画像解析し編集する
チャネルテーブルにデータを入力および編集する
数値チャネル、波形チャネル、テキストチャネル、時間チャネルの内容を
編集し、表示し、新しい値を入力するには、チャネルテーブルを使用しま
す。チャネルテーブルはチャネルを列方向に表示します。テーブルの見出
しにはチャネル名やチャネル長さなどのチャネルプロパティが含まれま
す。チャネルを移動したり、チャネルをテーブルから削除するには、1 番
目のチャネルプロパティの上をクリックして列を選択します。
内容を削除したり上書きするにはチャネルテーブルのセルをクリックしま
す。内容を編集するには、セルをダブルクリックします。1 列または近隣
の複数の列で複数のセルを選択すると、ショートカットメニューからブ
ロックオペレーションを選択してデータブロックを編集できます。
チャネルテーブルでは、新しいチャネルを作成し、チャネルに値を入力で
きます。ショートカットメニューから新しいチャネルの作成を選択しま
す。チャネル名を入力し、たとえば、数値チャネルの場合は表示フォー
マットに数値を指定します。新しいチャネルが Data Portal のデフォル
トグループに作成され、同時にチャネルがチャネルテーブルに追加されま
す。これでチャネル値を入力するか、またはショートカットメニューの生
成機能を使用してデータシリーズを作成できます。
たとえば、演算後、自動的に表示され更新されるチャネルを Data Portal
から指定するには、ショートカットメニューから表示を選択します。チャ
ネルテーブルでは Data Portal のすべてのチャネル、特定のチャネルグ
ループ、または選択したチャネルだけを表示できます。最大値、ユーザ指
定カスタムプロパティなどその他のチャネルプロパティをテーブルの見出
しに表示するには、ショートカットメニューから表示プロパティの選択を
選択します。Data Portal のプロパティウィンドウから最大などのプロパ
ティを選択して、チャネルテーブルにドラッグ・アンド・ドロップできま
す。
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4-9
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第4章
データを画像解析し編集する
テキストと画像をデザインに使用する
ワークシートにテキストでラベルを付けて、画像で示すことができます。
見出しやコメントをワークシートに追加するには、表示形式からテキスト
ボックスを選択します。テキストボックスをダブルクリックすると、テキ
ストと変数の情報を入力できます。たとえば、今日の日付を
@@CurrDate@@ で入力できます。Data Portal のプロパティウィンドウか
らデータセットの名前などのプロパティを選択して、テキストボックスに
ドラッグ・アンド・ドロップできます。関数の内容を更新するには、
ショートカットメニューを使用します。テキスト表示を変更したり入力
フィールドの最後にある 3 つのドットが付いたボタンを使用して変数や
式を挿入するには、ショートカットメニューの表示を選択します。変数の
詳細については、第 5 章の「「変数をフォーマットする」」のセクション
を参照してください。
テストリグの画像や会社ロゴをワークシートに挿入するには、領域に画像
表示形式を使用します。新しい画像を読み込むには、画像領域をダブルク
リックします。DIAdem では、すべての一般的な画像フォーマットをサ
ポートしています。
画像を挿入すると、画像ファイルへのリンクが作成されます。パス付きの
リンクがレイアウトに保存されます。レイアウトを読み込むと、画像ファ
イルがそのフォルダにある場合は、画像だけが表示されます。
別のコンピュータにあるレイアウトを使用するには、
@@LayoutReadPath@@ImageFile.jpg などの DIAdem パス変数を使用
してください。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
4-10
ni.com/jp
レポートを作成する
5
複数のシートからなるデータやイベントについてのレポートを作成するに
は、DIAdem REPORT を使用します。2 次元と 3 次元のチャート、ポー
ラーチャート、表、テキスト、変数、画像を使用して、データを文書化し
提示することができます。
ワークシートのデザイン
レポートワークシートにはさまざまな表示や変化するページ向きを含める
ことができます。すべてのワークシートのデザインをレポートに保存し、
レポートデータのリンクをレイアウトファイルに保存します。保存したレ
イアウトはテンプレートとして類似のレポートに使用できます。
たとえば、データを 2D チャートにカーブで表示するには、2D チャート
関数グループを開き、表示される簡易 2D チャートボタンをクリックしま
す。カーソルの隣に小さな四角形が表示されます。枠をクリックして、
ワークシート内の 2D チャートを配置する場所にドラッグします。
カーブを表示するには、Data Portal のチャネルを選択して、チャートに
ドラッグ・アンド・ドロップします。DIAdem REPORT に数値チャネル
がインデックスとともに、波形チャネルが X 部分とともに表示されます。
1 つまたは複数のカーブを 1 つの x チャネルで表示するには、まず
Data Portal の x チャネル、たとえば、Time をクリックします。次に、
Ctrl キーを押しながら y チャネル、たとえば、Pressure と
Temperature をクリックします。それらのチャネルをチャートにドラッ
グ・アンド・ドロップします。圧力と温度が時間とともにカーブとして表
示されます。チャネルグループをチャートにドロップすると、チャネルグ
ループの最初のチャネルが x チャネルとして選択されます。複数の波形
チャネルをチャートにドラッグ・アンド・ドロップすると、各波形チャネ
ルが x 部分とともに表示されます。
テキストチャネル上にカーブを表示するには、Data Portal から、たとえ
ば月の名前を含むテキストチャネルと、たとえば月間降雨量を含む数値
チャネルを選択して、それらのチャネルをチャート上にドラッグ・アン
ド・ドロップします。DIAdem REPORT に数カ月にわたる降雨量が表示
され、チャネルに含まれていた月の名前が x 軸にラベル付けされます。
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5-1
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第5章
レポートを作成する
新しいワークシートを挿入するには、タブバーのワークシート名を右ク
リックして、ショートカットメニューから新規作成を選択します。ワーク
シートの順序を変更したり、ワークシートの名前を変更または削除するに
は、ショートカットメニューからシートの管理を選択します。既存のレイ
アウトのワークシートを挿入するには、ファイル → レイアウト追加を選
択します。レポート内にあるすべてのワークシートのレイアウトを変更す
るには、設定 → ページ設定 → レイアウト設定を選択します。ワークシー
トのページ向きを変更するには、設定 → ページ設定 → シート単位を選択
します。
レポートは、印刷したり、画像、HTML ファイル、PDF ファイルとして
エクスポートできます。現在のワークシートを画像として共通フォーマッ
トの 1 つで保存するには、ファイル → 画像に変換して保存を選択しま
す。レポート全体を HTML ファイルとして保存するには、ファイル →
HTML で保存を選択します。各ワークシートで作成した画像ファイルの名
前の HTML ファイルが作成されます。レポートを複数のページからなる
PDF ファイルで保存するには、ファイル → PDF で保存を選択します。
チャートウィザードを使用する
データを 2D チャートまたはポーラーチャートで表示するには、チャート
ウィザードを使用します。3 段階で図のタイプを選択し、表示するデータ
を含むチャネルを指定して、表示を指定します。
プレビューを有効にすると、チャートウィザードで行う個々の設定によっ
てワークシートがどのように変更されるかが表示されます。終了をクリッ
クすると、設定が適用され、新しいワークシートまたはチャートが作成さ
れます。キャンセルをクリックすると、元の状態に戻ります。
チャートウィザードは、DIAdem REPORT 内の複数の場所で開くことが
できます。新しいワークシートを作成するには、DIAdem REPORT ツー
ルバーからチャートウィザードを開きます。Data Portal で選択したチャ
ネルを表示するには、Data Portal のショートカットメニューからチャー
トウィザードを開きます。2D チャートまたはポーラーチャートをワーク
シートに挿入するには、2D チャート関数グループまたはポーラーチャー
ト関数グループからチャートウィザードを開きます。2D チャートまたは
ポーラーチャートを編集するには、チャートのショートカットメニューか
らチャートウィザードを開きます。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
5-2
ni.com/jp
第5章
レポートを作成する
オブジェクトを編集する
ワークシート内のどこででも、チャート、表、テキスト、画像、線などの
オブジェクトを配置し、サイズの変更ができます。カーソルがオブジェク
ト上に置かれるとすぐに、青いフレームが表示されて、クリックしたとき
に選択されるオブジェクトが示されます。オブジェクトのサイズを変更す
るには、オブジェクトをクリックします。オブジェクトが選択され、四隅
と両側に小さな四角形が付いた点線枠で囲まれます。両側の四角形をド
ラッグすると、幅または高さが変わります。四隅の四角形をドラッグする
と、比率を維持したままオブジェクトのサイズが変更されます。そのとき
<Ctrl> キーを同時に押すと、中心を維持したままサイズが変わります。
複数のオブジェクトを選択し、一緒に移動したり、サイズを変更したりで
きます。選択したオブジェクトを揃えたり、オブジェクトのサイズを揃え
ることができます。オブジェクトグループの周りの点線枠は DIAdem の
基準点です。チャートと表を同じ幅にするには、ツールバーの位置揃えボ
タンをクリックします。表がチャートの右下にある場合、チャートは結合
幅の左端に、表は右端になります。
ほとんどのオブジェクトは軸、軸テキスト、カーブなど複数のサブオブ
ジェクトで構成されます。サブオブジェクトは 1 つずつ選択し、編集で
きます。選択した軸テキストを移動するか、フォーマットバーを使用して
テキストをフォーマットするか、テキストをダブルクリックすると、ダイ
アログボックスが開きテキストを変更できます。
選択した複数のオブジェクトの共通プロパティを編集できます。軸テキス
トと見出しを選択した場合は、フォーマットバーで両方のテキストのフォ
ントを同時に変更できます。ただし、たとえばチャートとテキストを選択
した場合、それらのオブジェクトには共通プロパティがないので、設定が
できません。
オブジェクトを表示する
ワークシートにチャート、表、テキスト、画像を重ねることができます。
背景が透明なので、重ねたオブジェクトを見ることができます。チャート
のテキストを強調するには、テキストの背景にホワイトを選択します。
オブジェクトは、ワークシートに挿入された順序で表示されます。新しい
オブジェクトは最前面に表示されます。オブジェクトごとに順序を変更で
きます。たとえば、新しい画像を既存のチャートの後ろに配置するには、
その画像を右クリックして、ショートカットメニューから最背面に移動を
選択します。
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5-3
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第5章
レポートを作成する
数値をフォーマットする
軸と表に数値の表示を指定するには、フォーマット定義を使用します。
ワークシートでフォーマットする数値を選択して、ダイアログボックスで
数値表示形式を選択します。表の数値をフォーマットするには、列の数値
をダブルクリックします。列プロパティタブの表定義が開きます。フォー
マット定義を使用するには、フォーマットの入力フィールドの横に表示さ
れるボタンをクリックします。たとえば、カテゴリに番号を選択し、小数
点以下の数字に 2 を設定します。数値が小数点以下 2 桁の小数としてこ
の列に表示されます。
時間データをフォーマットするには、日付、時間、または日付 / 時間のカ
テゴリを使用します。地域を選択し、データおよび区切り記号を表示する
基準を欧州基準または北米規格のいずれにするかを指定します。フォー
マットを適用するには、以下の 2 つの手順に従います。希望のフォーマッ
トに最も近いフォーマット定義を選択します。たとえば、日付カテゴリに
June 01 を選択します。同じダイアログボックスにてユーザ指定カテゴリ
を選択します。フォーマット指示 #ttt YY を #ttt YYYY に変更し、プレ
ビューをチェックして 4 桁の年の日付が表示されているか確認します。
変数をフォーマットする
フォーマットされた数値変数の内容を表示するには、Str 関数を使用しま
す。たとえば、現在使用している小数点以下 4 桁の中央値を表示するに
は、以下の行をレポートに入力します。
@@Str(StatMedian,"d.dddd")@@
Str 関数は StatMedian 変数の数値内容をテキストに変換します。フォー
マット定義 d.dddd は小数点以下 4 桁に丸めます。DIAdem では、2 個
の @ 文字は変数式を示します。
ユーザコマンドでフォーマットする
たとえば、DIAdem が提供していない特殊フォーマットでデータを表示
するには、ユーザコマンドを使用します。ユーザコマンドは DIAdem
SCRIPT で定義します。ユーザコマンドの詳細については、第 6 章の
「「ユーザコマンドを定義する」」のセクションを参照してください。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
5-4
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第5章
レポートを作成する
下図は x 軸のフォーマットが異なる 2 つのチャートに同じデータを表示
します。上のチャートは時間を時間単位で表示し、下の図は 5,000 時間
後の時間を日数で表示します。UserCmdExample.vbs スクリプトの
CalcRelFun ユーザコマンドは、2 番目のフォーマットを生成します。
下のチャートの x 軸のフォーマット指定には、フォーマットする値用に
CFV(CurrentFormatValue の略語)による以下のコマンドコールが含
まれます。
᷷ᐲ [q
C]
@@CalcRelFun(CFV, "01.12.2004 00:00:00")@@
17.5
15.0
12.5
10.0
7.5
5.0
2.5
0.0
᷷ᐲ [q
C]
0
17.5
15.0
12.5
10.0
7.5
5.0
2.5
0.0
0ᤨ㑆
2160
4368
2160ᤨ㑆 4368ᤨ㑆
6576
274ᣣ
8760 10944 13152 15360 17544
ᤨ㑆 [hrs]
365ᣣ
456ᣣ
548ᣣ
Very Long Very Long
ᤨ㑆
図 5-1
時間軸のユーザコマンドフォーマット
レポートを更新するときにユーザコマンドを実行する場合は、設定 →
ページ設定 → レイアウト設定を選択して、実行するコマンドとしてユー
ザコマンドを入力します。ユーザコマンドはチャートと表をフォーマット
するだけでなく、データベースからの情報の読み取りや演算の実行も行え
ます。
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5-5
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第5章
レポートを作成する
レイアウトを編集する
レポートのすべてのワークシートの内容を、ファイル名拡張子が .tdr の
レイアウトファイルに保存します。レイアウトファイルには、チャート、
表、テキスト、データリンクなどすべてのオブジェクトの内容が含まれま
す。チャートと表のダイアログボックスで、データ割り当てを変更または
削除できます。
デフォルトでは、チャネル名とグループインデックスが使用され、レポー
ト内のデータチャネルが割り当てられます。これは、評価するデータファ
イルのチャネルの名前が常に同じで、同じチャネルグループ内に常にある
場合に効果的です。チャネルグループがいつもデータファイルの同じ場所
に存在するとは限らなくても、グループの名前が常に同じである場合、
チャネル割り当てもそのグループ名とチャネル名で構成できます。レポー
トには、グループ名またはグループインデックス、およびチャネルイン
デックスで構成されるチャネル参照を含めることができます。チャネル割
り当てタイプを指定するには、設定 → オプション → 基本設定を選択しま
す。
ただし、評価するデータファイルのチャネルが異なるチャネル名を持って
いるが、常にデータセット内の同じ場所にある場合は、DIAdem
REPORT でチャネル番号を使用できます。チャネル番号は Data Portal
のリストビューに表示されます。名前順モードまたはナンバー順モードを
有効にするには、設定 → ページ設定 → レイアウト設定を選択します。ナ
ンバー順チャネル参照モードを使用する場合は、チャートと表の定義時に
チャネル番号がチャネルの前に表示されます。
名前順モードと拡張モードを有効にし、カーブ定義を入力すると、最初の
マッチングチャネルペアのカーブだけでなく、チャネル名が同じすべての
チャネルペアのカーブが表示されます。チャートのチャネル割り当てを定
義すると、Time など指定された x チャネル名の最初のチャネルが Data
Portal で検索されます。x チャネルが見つかると、それに関連する y チャ
ネル Speed が検索されます。その他の Time/Speed チャネルペアが拡張
モードで Data Portal の最後まで検索されます。カーブ表示ごとに属性を
指定するには、設定 → ページ設定 → レイアウト設定 → カーブ拡張を選
択します。設定 → オプション → 基本設定を選択し、構文に Only
channel name(チャネル名のみ)を選択すると、チャネル名がチャネル
グループとは独立して検索されます。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
5-6
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第5章
レポートを作成する
テンプレートを作成する
レイアウトはページ設定で指定します。ワークシートのサイズと向き、お
よび外部フレームと背景色を指定するには、設定 → ページ設定 → レイア
ウト設定を選択します。レポートにさらにワークシートを追加すると、こ
れらの設定が新しいワークシートに使用されます。ワークシートの向きを
変更するには、設定 → ページ設定 → シート単位を選択します。たとえ
ば、別のワークシートの表には縦向きフォーマット、図には横向きフォー
マットを使用します。
企業の標準にレポートの外観を合わせるにはマスターレイアウトを作成し
ます。レポートを作成するときには、マスターレイアウトは最背面にあ
り、変更できません。マスターレイアウトを作成するには、ファイル →
マスターレイアウト → 新規を選択します。マスターレイアウトは横向き
マスターと縦向きマスターで構成されます。マスターレイアウトをロゴや
スケッチなどの画像、枠と線、作者、日付、テスト番号などのテキストで
デザインします。これらの詳細がすべてレポートの各シートに表示されま
す。たとえば、関数を使用して、今日の日付やデータセット名を自動的に
含めることもできます。ファイル名拡張子 .tdrm を付けてマスターレイ
アウトを保存するには、ファイル → マスターレイアウト → 名前を付けて
保存を選択します。マスターレイアウトをレポートに追加するには、設定
→ ページ設定 → レイアウト設定を選択します。マスターレイアウトを読
み込むには、マスターレイアウトをクリックした後、選択をクリックしま
す。修正したマスターレイアウト設定を適用するには、リフレッシュをク
リックします。マスターレイアウトをレポートから削除するには、削除を
クリックします。
レイアウトファイルはデータの構造が同じその他のレポートにテンプレー
トとして使用できます。設定 → オプション → レポートの設定を選択する
と、テンプレートファイルと、DIAdem REPORT を開いたときに表示さ
れるスタートファイルを指定できます。このテンプレートは、ファイル →
新規を選択して新しいレポートを作成するときに使用されます。テンプ
レートには、チャートなどの標準オブジェクトと、マスターレイアウトを
含めることができます。
ページフォーマット
DIAdem REPORT では、ページフォーマットを相対的に、またはスケー
ルで指定します。相対的ページフォーマットではワークシートサイズはそ
の幅に相対的に高さを指定します。選択した用紙フォーマットに対応する
プリントアウト幅を印刷ダイアログボックスに入力します。DIAdem
REPORT のデフォルト設定は、A4 横向きフォーマットに比率 0.7、横向
きレターに 0.77 を指定します。比率を変更するには、ページサイズに
ユーザ指定を選択します。オブジェクトの位置は端からの距離、ワーク
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5-7
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第5章
レポートを作成する
シートの幅と高さの比率で指定するので、比率を変更するには、レポート
内でオブジェクトを移動します。
スケールページフォーマットの場合は、設定 → ページ設定 → レイアウト
設定を選択し、ワークシートの固定高さと固定幅を入力します。ワーク
シートは用紙フォーマットに関係なく常に指定サイズで印刷されます。ス
ケールページレイアウトを選択した場合は、常に 1 センチメートル当た
り同じ単位数(たとえば、10 ℃ /cm)で印刷されるように、チャートを
手動でスケールできます。
レポートオブジェクトを挿入する
DIAdem REPORT の関数グループには、設定できる事前定義されている
オブジェクトがあります。DIAdem REPORT の関数グループには下記の
オブジェクトがカテゴリ別に並んでいます。
•
•
•
•
•
•
•
2D チャート
ポーラーチャート
3D チャート
2D テーブル
3D テーブル
画像
文字・図形の挿入
チャートを挿入する
チャートではチャネルがカーブと棒グラフで表示されます。時間による速
度の変化をカーブとして表示するには、2D チャートを使用します。マイ
クの感度を円グラフで表示するには、ポーラーチャートを使用します。
RPM と圧縮に対するエンジン性能の特性要因図を表示するには、
3D チャートを使用します。
2D チャート
チャネルを二次元のカーブまたは二次元の棒グラフで表示するには、2D
チャートを使用します。通常、カーブの x チャネルと y チャネルを入力し
ます。x チャネルは時間チャネルになることがよくあります。それ以外の
チャネル、たとえば、スペクトル分析の周波数やサンプルの名前を保存し
ているテキストチャネルを x チャネルに使用できます。個々の x 値に対応
する y 値が割り当てられます。2 つのチャネルの長さが異なる場合、カー
ブは短い方のチャネルと同じ長さになります。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
5-8
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第5章
レポートを作成する
y チャネルだけ指定すると、数値チャネルがインデックスにより表示さ
れ、波形チャネルが x 部分により表示されます。
いろいろな表示形式を 1 つのチャートで組み合わせることができます。
表示を編集するには、チャートをダブルクリックします。ダイアログボッ
クスをカーブパラメータと一緒に開くには、カーブの種類タブをクリック
します。表示モードを選択し、それぞれのタブでパラメータを設定しま
す。統計評価をヒストグラムで表示するには、バーグラフを使用します。
バーの上の数字は個々の結果の頻度を示します。チャートの水平線は算術
平均を表します。演算結果の信頼度を示すには、カーブ表示と誤差分布を
使用します。x 値と y 値の誤差の棒がカーブの片側と両側に表示されま
す。テスト値の標準範囲を表す 2 つのカーブ間の表面を強調するには、
塗りつぶしエリアを使用します。
DIAdem REPORT では、自動スケーリングによりチャネル全体がカーブ
で表示されます。部分をズームするには、手動スケーリングを使用しま
す。チャートのダイアログボックスに x 軸と y 軸の最初と最後の値を入力
します。DIAdem REPORT には、線形や対数など各種のスケーリングが
あります。x 軸スケーリングと y 軸スケーリングは、片対数スケーリング
の場合と同様に変えることができます。
1 つのチャートに複数のカーブを含めることができます。スケーリングの
値範囲全体が自動的に使用されます。同じ x チャネルまたは異なる x チャ
ネルでカーブを定義できます。値範囲と単位が異なる y チャネルが
チャートに含まれる場合は、サブグラフを使用します。単位が異なるチャ
ネルを 1 つのチャートに表示するには、2D チャート関数グループを開
き、たとえば、
(Y 軸、左右 1 本ずつ)の 2D チャートをクリックします。
Data Portal ですべての温度チャネルを選択して、左の y 軸にドラッグ・
アンド・ドロップします。次に、CO 排気ガスチャネルを選択して、右の
y 軸にドラッグ・アンド・ドロップします。CO 排気ガス、燃費、排気ガ
ス温度はそれぞれ次元が異なるので、下の図はエンジンテストのテストパ
ラメータごとにサブグラフを別々に示します。それぞれのサブグラフには
別々のスケールがあります。サブグラフのサイズを拡大または縮小する
と、カーブが調整されます。
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5-9
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
レポートを作成する
310
300
290
70
280
60
ឃ᳇᷷ࠟࠬᐲ [°C]
50
700
40
600
30
Άᢱྃ኿ [mm3/h]
৻㉄ൻ὇⚛ [ppm]
第5章
500
400
300
500
1000
図 5-2
1500
2000 2500 3000
RPM [1/min]
3500
4000
4500
サブグラフによるエンジンテスト評価
摂氏、華氏、ケルビンといった異なる単位を持つ温度チャネルを 1 つの
チャート内で比較するには DIAdem の単位テーブルを使用します。単位
テーブルではさまざまな数量単位が定義されており、ある単位を別の単位
に変換する方法が記載されています。チャートをダブルクリックし、軸の
パラメータタブをクリックし、左側に表示されている Y1 軸 → スケーリ
ングを選択して、単位に摂氏記号℃を選択します。入力フィールドの隣に
ある 3 点ドット付きボタンをクリックし、単位テーブルを開きます。すべ
ての温度チャネルが摂氏単位に変換され、他の数量を持つすべてのチャネ
ルが非表示になります。このレポートをアメリカの同僚や顧客に表示する
ときには、単位を華氏単位渹に変更します。x 軸の単位も指定できます。
単位テーブルの詳細については、第 2 章の「単位テーブルを使用する」
を参照してください。
カーブ変換を使用すると、カーブを表示する前に、DIAdem で元のデー
タを変更せずにチャネルを変更できます。これを行うには、使用する関数
でスクリプトを作成して、ユーザコマンドとして DIAdem に登録しま
す。たとえば、カーブ変換でカーブをスムージングするには、2D チャー
トをダブルクリックします。カーブと軸の設定のダイアログボックスで、
カーブ変換ボタンをクリックして、カーブリストにこの名前がある列を表
示します。カーブ定義の隣に表示されるボタンをクリックし、ユーザコマ
ンド CurveSmooth を入力します。レポートが更新されると、指定された
ユーザ関数でカーブがスムージングされます。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
5-10
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第5章
レポートを作成する
ポーラーチャート
カーブを円グラフで表示するには、ポーラーチャートを使用します。ポー
ラーチャートに対して Data Portal の 1 つまたは 2 つのチャネルを選択
します。チャネルペアでは、x チャネルには軸の原点からの角度が、y
チャネルには軸の原点からの距離が保存されます。
下の図は 2 台のマイクのさまざまな受信範囲を示します。ポーラー
チャートは軸の原点にあるマイクの感度がその向きにどのように依存する
かを示します。ポーラーチャートは半円、四分円、または 0–360° から任
意の角度で定義できます。
0°
100
30°
330°
ࡑࠗࠢߩᗵᐲ [dB(A)]
80
60
60°
300°
40
20
90°
270°
0
20
40
120°
240°
60
ࡑࠗࠢ1
80
150°
100
210°
ࡑࠗࠢ2
180°
図 5-3
2 つのマイクの感度
3D チャート
たとえば、エンジン動力の特性要因図やオーダー解析のウォーターフォー
ル表示を表示するには、3D チャートを使用します。これらの関数の図に
ついては、DIAdem ANALYSIS の第 3 章の「関数ライブラリ」の説明を
参照してください。表示を編集するには、チャートをダブルクリックしま
す。カーブの種類タブをクリックして、表面、等値線、バー、スパイク、
2D マトリックス、ベクトル、記号表示などの表示モードを選択します。
表示を編集するには、ここに表示されるボタンをクリックして、カーブパ
ラメータを指定します。
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5-11
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第5章
レポートを作成する
下図は 3D チャートのスパイラル表示の組合せを示します。スパイラルを
3D カーブで表示するには、3D チャートダイアログボックスで 3 つの
チャネルを選択します。スパイラルの矢印は、スパイラル上の各点の力を
表示するベクトルです。xy 面と xz 面はスパイラル投影を示します。各表
示面にスケーリング、ラベル、グリッド表示を指定できます。
5
4
2
Zゲ
3
1
0
–40 –30
–20 –10
0
Yゲ
図 5-4
10
20
30
20
10
0
–40
–30
–20
–10
Xゲ
面投影によるスパイラルのベクトル表示
3D チャートは、ワークシートで回転させたり移動させたり、座標面を移
動させることができます。3D チャートのビューを変更するには、3D
チャートをクリックしながら回転させます。3D チャートを移動するには、
選択フレーム内でチャートの外部をクリックします。チャートの移動がで
きるのは、マウスカーソルに矢印付きの 2 つの連結されたサークルが表
示されていない場合です。面を外側に移動するには、面の端をクリックし
ます。青色の選択フレームが層に表示されたら、その層を外側に移動しま
す。
ウォーターフォール表示、バーグラフ表示、2D マトリックス表示の場
合、データはマトリックス構造にする必要があります。3D チャートのダ
イアログボックスで、x チャネル、y チャネル、および y チャネルに含ま
れる値の数と同じ数の z チャネルを選択します。3D カーブを表示する場
合、3 つのチャネルを選択するデータは、トリプレット構造にする必要が
あります。データをトリプレットやマトリックスで表示できる表示種類
は、面、スパイク、記号、特性要因図です。DIAdem ANALYSIS で 3D 解
析関数を使用すると、チャネルをマトリックスやトリプレットに変換でき
ます。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
5-12
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第5章
レポートを作成する
表を挿入する
2D テーブルには、すべてのチャネルタイプの内容と変数の内容がリスト
されます。3D テーブルには数値データがマトリックスで表示されます。
表は水平または垂直に配列できます。
2D テーブル
数値チャネル、波形チャネル、時間チャネル、テキストチャネルをリスト
するには、2D テーブルを使用します。チャネルを Data Portal から表に
ドラッグ・アンド・ドロップします。列の順序の変更、表示パラメータの
指定、見出しの入力を行う表定義を開くには、表をダブルクリックしま
す。チャネルが長い場合、表示する値の最初の値、最後の値、およびス
テップ幅を指定できます。見出しの列幅または高さを変更するには、区切
り記号を移動します。テキスト属性を変更するには、列入力または見出し
を選択して、たとえば、フォーマットバーでフォントを選択します。
長いチャネルを表示するには、テーブル定義ダイアログボックスのスケー
リングタブで、テーブル長に自動(拡張)を選択します。これで、チャネ
ルの内容を複数のシートにリストする表が定義されます。DIAdem
REPORT ツールバーに表示される次のテーブル内容ボタンを使用して、
シートをスクロールします。
スカラー変数とベクトル変数を 2D テーブルに表示できます。テーブルコ
ラムタブをクリックし、データタタイプに変数を選択し、変数名を入力し
ます。CurrDate スカラー変数をダイアログボックスに入力すると、今日
の日付が表の上の行に表示されます。CD ベクトル変数を入力すると、
Data Portal のすべてのチャネルの単位が表の列に表示されます。
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5-13
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第5章
レポートを作成する
3D テーブル
3D テーブルは 3D データのマトリックス構造の数値表示に使用します。
x チャネル、y チャネル、マトリックス構造の最初の z チャネルを、
3D テーブル定義ダイアログボックスに入力します。下図は 3D テーブル
で各 xy 値ペアが関連する z 値にどのように割り当てられるかを示します。
࿶ജ [mbar]
Ớᐲ [mol/l]
᷷ᐲ [°C]
0.01
0.06
0.11
0.16
0.22
0.27
0.32
0.37
0.00
0.09
0.10
0.07
0.03
0.01
0.00
0.00
0.00
0.05
0.14
0.19
0.11
0.03
0.01
0.02
0.02
0.01
0.10
0.15
0.33
0.11
0.00
0.02
0.08
0.05
0.03
0.15
0.07
0.08
0.01
0.10
0.03
0.09
0.13
0.12
0.20
0.04
0.03
0.17
0.31
0.14
0.07
0.15
0.26
0.25
0.13
0.21
0.43
0.63
0.26
0.06
0.25
0.41
0.30
0.21
0.37
0.45
0.39
0.16
0.14
0.37
0.55
0.35
0.17
0.20
0.16
0.07
0.03
0.27
0.50
0.65
図 5-5
各 XY 値ペアを関連する Z 値に割り当てる 3D テーブル
3D テーブルはマトリックス構造全体または一部を表示できます。フォン
トや表示フォーマットなどの表示パラメータを、x 値、y 値、および z 値
に指定します。3D データをトリプレット構造で表示するには、3 つの
チャネルを、行ごとに 1 つの値トリプレットを記載する 2D テーブルにリ
ストします。
テキストとコメントを追加する
テキストを作成するには、テキスト、テキストオブジェクト、およびコメ
ントが含まれている文字・図形の挿入関数グループを使用します。テキス
トは見出しなど一定のフォーマットでテキストを作成するときに使用し、
テキストオブジェクトはフォーマットが異なる複数行のテキストを作成す
るときに使用します。コメントはラベルをワークシートの目立つ場所に配
置するときに使用します。
すべてのテキストに数式と DIAdem 変数を含めることができます。
DIAdem 変数はレポートの残りの部分とともにリフレッシュされます。
たとえば、現在の時刻を表示するには、以下のように @@CurrTime@@ を
テキストに挿入します。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
5-14
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第5章
レポートを作成する
DIAdem では、@@ 文字は CurrTime が変数であることを示します。プロ
グラム変数、補助変数の他にユーザ変数も使用できます。変数の詳細につ
いては、第 6 章の「変数を使用する」のセクションを参照してください。
テキスト
テキストを見出しやサブタイトルなど一定のフォーマットで挿入するに
は、テキストを使用します。文字・図形の挿入 → テキストを選択し、
ワークシートでテキスト・カーソルをクリックし、以下の図に示すように
見出しに Ribs Left と入力します。テキスト・カーソルが有効のとき
<Enter> を押すと、別の行が作成され、そこにサブタイトル Dummy
front left, Hybrid III 50% を入力します。テキスト入力を終了する
には、ワークシートのどこかをクリックします。
内容を編集するには、テキストをダブルクリックします。テキストとテキ
スト全体のフォント属性は、表示されたダイアログボックスで修正できま
す。テキストを回転するには、選択したテキストの隅にある四角形の 1 つ
をクリックし、カーブ矢印でテキストを右または左に回転します。
Ꮐ஥࡝ࡉ
Dummy front left, Hybrid III 50%
250
ടㅦᐲY [g]
࠹ࠬ࠻
⹜㛎ᚲ࠽ࡦࡃ࡯
㘈ቴ⇟ภ
⒳㘃
ᣣઃ
਄ㇱ
200
ਛㇱ
150
ਅㇱ
100
࠹ࠬ࠻ࠝࡉࠫࠚࠢ࠻
ฬ೨
: Sled
ㅦᐲ
: 8.38 m/s
⾰㊂
: 1265 kg
50
0
–50
–100
0
ᄌ૏㊂Y [mm]
: MMESide
: 4711
: Slide side crash
: 2001-08-14
65
60
55
50
45
40
35
30
25
20
15
10
5
0
–5
50
100
150
200
250
300
਄ㇱ
ਛㇱ
࠴ࡖࡀ࡞
਄ㇱᏀ஥࡝ࡉߩടㅦᐲY
CFC 1000
ਛㇱᏀ஥࡝ࡉߩടㅦᐲY
CFC 1000
ਅㇱᏀ஥࡝ࡉߩടㅦᐲY
CFC 600
਄ㇱᏀ஥࡝ࡉߩᄌ૏㊂Y ‫ޓ‬CFC 600
ਛㇱᏀ஥࡝ࡉߩᄌ૏㊂Y ‫ޓ‬CFC 600
ਅㇱᏀ஥࡝ࡉߩᄌ૏㊂Y ‫ޓ‬CFC 600
ਅㇱ
ᚯࠅ୯
Ṷ▚▸࿐‫ޓޓޓޓ‬
TTI
ᦨᄢ୯Y㧔਄ㇱ㧕
ᦨᄢ୯Y㧔ਛㇱ㧕
ᦨᄢ୯Y㧔ਅㇱ㧕
0
50
図 5-6
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100
150
ᤨ㑆 [ms]
200
250
: 0 - 300 ms
: 111.66 g
: 185.52 g
: 79.86 g
: 243.05 g
300
見出しとテキストフィールドがある衝突テストレポート
5-15
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第5章
レポートを作成する
テキストオブジェクト
1 つのテキストを異なるフォーマットで作成するには、テキストオブジェ
クトを使用します。
テキストオブジェクトを作成するには、文字・図形の挿入 → テキストオ
ブジェクトを選択します。白色のフィールドがワークシートに挿入されま
す。テキストオブジェクトをダブルクリックし、テキストを入力します。
テキストオブジェクトエディタには単語と段落をフォーマットする機能が
あります。ツールバーとショートカットメニューにはフォーマット関数が
含まれています。リスト項目、列挙、タビュレータ、パラグラフを使用し
てテキストを作成します。
フォーマットバーでテキストオブジェクトをフォーマットすることはでき
ません。フォーマットはテキストオブジェクトバーでのみ可能です。テキ
ストオブジェクトのフォントサイズはテキストや軸ラベルとは別に定義し
ます。テキストサイズはテキストオブジェクトの絶対項で、テキストの
ワークシートに関連させて指定します。テキストをズームすると、テキス
ト自体が拡大します。ただし、テキストオブジェクトをズームする場合
は、レイアウトだけが変わり、テキストサイズは変わりません。
コメント
ワークシートのキー項目を強調するには、コメントを使用します。コメン
トを作成するには、文字・図形の挿入 → コメントを選択します。ワーク
シートでコメントを配置する場所にフレームをドラッグして開きます。テ
キストフレームが付いた矢印が作成されます。テキストフレームをダブル
クリックして、テキストを入力します。テキストオブジェクトと同様に絶
対値でフォントサイズを入力します。DIAdem REPORT のフォーマット
バーを使用して、コメントをフォーマットします。
矢印の終端をアンカーすると、コメントを移動しても矢印は移動しませ
ん。矢印の位置を変えるには、矢印をクリックして、四角形を矢印の上に
移動します。
矢印を選択して削除すると、コメントフレームが表示されます。テキスト
と異なり、コメントフレームは入力するテキストの量に関係なく同じサイ
ズのままです。テキストがフレームサイズを超えると、テキストがラップ
され、フレームに入るテキストのみが表示されます。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
5-16
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第5章
レポートを作成する
画像と線を挿入する
ワークシートにテスト・スタンドの図や会社ロゴを取り込むには、画像を
使用します。画像関数グループを使用して、画像を共通フォーマットで読
み込むことができます。チャートや表の背景は一般的に透明なので、それ
らのオブジェクトの後ろに画像を配置できます。
画像を挿入すると、画像ファイルへのリンクが作成されます。パス定義付
きリンクがレイアウトに保存されます。レイアウトを別のコンピュータで
使用するには、画像をレイアウトファイルに埋め込みます。これを行うに
は、画像をダブルクリックして、保存するときにレイアウトに画像を埋め
込むチェックボックスを選択します。
ワークシートのテキストフィールドや見出しを強調するには、フレームを
使用します。フレームを作図するには、文字・図形の挿入 → 矩形を選択
します。ワークシート上の任意の場所でフレームをドラッグして開きま
す。
各ワークシートには外部フレームがあります。外部フレームを非表示にす
るには、設定 → ページ設定 → レイアウト設定を選択し、表示枠チェック
ボックスを外します。
ワークシートに円を挿入するには、文字・図形の挿入 → 円と楕円を選択
します。ワークシート上の任意の場所で円をドラッグして開きます。楕円
を作図するには、円のダイアログボックスにある、円と楕円タブの真円
チェックボックスを外します。フレームの両側の四角形をドラッグする
と、幅と高さが変わります。
ワークシートを線で区切ったり、ワークシートのポイントを矢印で示すに
は、線と矢印を使用します。矢印を挿入するには、文字・図形の挿入 →
線と矢印を選択します。ワークシート上の矢印を開始する場所でフレーム
をドラッグして開きます。開始点と矢印は移動できます。矢印を両方向矢
印に変更するには、矢印設定のダイアログボックスで開始点に別の矢印を
選択します。矢印を線に変更するには、矢印設定のダイアログボックスで
終了点に矢印なしを選択します。
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5-17
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
シーケンスを自動化する
6
標準演算や連続評価などの反復処理のステップをスクリプトに組み込んで
それらの処理を自動化するには、DIAdem SCRIPT を使用します。スクリ
プトはすべての DIAdem パネルの関数を使用できます。スクリプトは、
DIAdem を起動する、ダイアログボックスのボタンをクリックする、ま
たはすべてのパネルにある DIAdem SCRIPT 関数グループをクリックす
ることで開始できます。各インタフェースを介してさまざまなデータ設
定、解析方法、およびレポート表示を行うために使用する柔軟なスクリプ
トを作成するには制御構造やダイアログボックスを使用します。
スクリプトで作業する
スクリプトを最も簡単に作成するには記録モードを使用します。実行する
対話型ステップごとに使用するコマンドが記録されます。記録したスクリ
プトの編集、テスト、拡張を行うことができます。スクリプトを記録する
には、DIAdem SCRIPT ツールバーに表示されるスクリプトの記録開始ボ
タンをクリックします。記録モードでは、データやレイアウトを対話形式
で読み込むか、演算を実行して、スクリプトを作成します。DIAdem
SCRIPT ではスクリプト編集でこれらの操作がコマンドとして記録されま
す。記録を終了するには、スクリプトの記録停止をクリックします。
スクリプトを編集する
記録したスクリプトはスクリプト編集の新しいワークシートに表示されま
す。スクリプトを簡単に編集するにはコード・コンプリーション、ブック
マーク、やり直し、および検索と置換などの関数を使用します。コメン
ト、コマンド、変数は構文の色で識別すると便利です。構文の色やタビュ
レータの幅を変更するには、スクリプト編集のショートカットメニューか
らプロパティを選択します。編集のステータスバーには現在のカーソル位
置、挿入モードまたは上書きモード、スクリプトへの変更点、および書き
込み保護が表示されます。
コマンドまたは変数上にカーソルを配置すると、ツールチップにコマンド
のパラメータまたは変数の値範囲が表示されます。コマンドまたは変数を
クリックまたは選択し、<F1> を押せばコマンドまたは変数のヘルプに直
接アクセスできます。オブジェクトの名前を入力し、ドットを使用して完
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6-1
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第6章
シーケンスを自動化する
全なエントリを入力すると、そのオブジェクトに使用できるサブオブジェ
クト、プロパティ、イベント、および方法がスクリプト編集に表示されま
す。
DIAdem には作業を容易にするショートカットが多数用意されています。
ショートカット <Ctrl-'>(アポストロフィ)を押すと選択したスクリプト
行にコメントを付けることができます。<Ctrl-Shift-'> を押すとコメント行
をスクリプト命令文に変換することができます。開き括弧の隣をクリック
すると各閉じ括弧が自動的に強調されます。ショートカット <Ctrl-´>
(アクセント記号)を押すと括弧間を前後にジャンプできます。この方法
を使用すれば、括弧でネストされた用語を確認できます。
スクリプトをテストして保存する
スクリプト編集に表示されたスクリプトをテストするには、DIAdem
SCRIPT のツールバーの スクリプトの実行をクリックします。これにより、
スクリプトが正常に実行されており、予想したとおりにステップを実行し
ているかどうかをテストできます。
スクリプトが正しく実行されていない場合には、スクリプトデバッガを使
用してスクリプトのエラーを検索してください。エラーが発生するとすぐ
にエラースクリプト行の前に緑色のマーカが表示され、エラー検索が中断
します。エラーは、スクリプトの下にある情報領域のログファイルタブに
表示されます。このタブに現在のエラー・メッセージのみを表示するに
は、まずショートカットメニューのログファイル表示削除を選択します。
情報領域で変数をモニタするには、その変数をスクリプトから情報領域の
監視ウィンドウにドラッグ・アンド・ドロップします。スクリプトをテス
トするときに、変数の変化する内容が表示されます。
メモ
デバッガはライセンスに含まれていないため、DIAdem とともにインストール
されません。デバッガのインストールについては、DIAdem ヘルプを参照し、
Microsoft Windows Script Debugger を参照してください。
スクリプトを再利用するために保存します。スクリプト編集に読み込んだ
複数のスクリプトを保存するには、タブを右クリックしてショートカット
メニューからすべてのファイルを保存を選択します。スクリプトをスクリ
プト編集に読み込まずに保存したスクリプトを実行するには、メニュー
バーのスクリプトからファイルからスクリプトを実行をクリックします。
よく使用するスクリプトは、DIAdem スクリプト関数グループのボタン
に割り当ててください。以下の関数バーはすべての DIAdem パネルで使
用できるので、各パネルからスクリプトを起動することができます。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
6-2
ni.com/jp
第6章
メモ
シーケンスを自動化する
DIAdem ショートカットプロパティにスクリプトを入力すると、DIAdem を起
動したときにシーケンスを自動的に実行できます。スクリプトの自動実行の詳細
については、付録 A の「スタートパラメータによるプログラムの起動」のセク
ションを参照してください。
プロジェクトで必要なすべてのファイルはワークスペースとして保存でき
ます。ワークスペースとして保存するには、そのプロジェクトのさまざま
なスクリプト、変数定義ファイル、およびリストファイルといったすべて
のファイルを読み込み、ファイル → 名前をつけてワークスペースを保存
を選択してワークスペースを作成します。ワークスペースはファイル名拡
張子 .wsp で保存されます。すべてのプロジェクト・ファイルを自動的に
読み込むには、ファイル → ワークスペースを開くを選択してワークス
ペースを読み込むか、設定 → オプション → スクリプトを選択してワーク
スペースをデフォルト・ファイルに指定します。
スクリプトとユーザダイアログボックスを暗号化し、修正ができないよう
にして、別のコンピュータでスクリプトを使用できます。スクリプトと
ユーザダイアログボックスを暗号化するには、スクリプト → スクリプト
ダイアログファイルの保護を選択して、各スクリプトまたはダイアログ
ボックス・ファイルを読み込みます。暗号化されたスクリプトはファイル
名拡張子 .vbc で保存され、暗号化されたユーザダイアログボックスは
ファイル名拡張子 .suc で保存されます。ユーザダイアログボックスの詳
細については、この章の「ユーザダイアログボックスを作成する」を参照
してください。
スクリプトは Unicode で保存されます。Unicode 文字には、中国語、
日本語、アラビア語などが含まれます。スクリプトを ANSI フォーマット
で保存するには、ファイル → 文字コード変更を選択します。
スクリプトを作成する
スクリプトは一連のコマンド、変数割り当て、数式演算です。ループと分
岐を使用して、スクリプトを制御します。コメント、空白行、インデント
を使用すればスクリプトを明確な構成にすることができます。
以下のいくつかの基本的な規則に従うと、スクリプトが読みやすく再使用
しやすくなります。
•
•
スクリプトの各行に命令文を 1 行だけ入力します。
•
関連する命令文を分けるには空の行を挿入します。
使用するスクリプトとコマンドの構成をコメントで記述します。コメ
ントを一重引用符(')で開始し、スクリプトの任意の場所に挿入し
ます。
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6-3
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第6章
シーケンスを自動化する
•
分岐とループの命令文にインデントを付けると、構成の最初と最後が
1 列に並び識別しやすくなります。これはネスト構造に便利です。タ
ビュレータを使用するか、スクリプト編集のショートカットメニュー
からプロパティ → オートインデント → ブロックを選択します。
•
反復する命令文や関連する命令文のグループはプロシージャに組み込
みます。プロシージャはキーワード Sub から始まり、キーワード
End Sub で終わります。プロシージャを実行するには、プロシージャ
名を Call してください。
コマンドを実行する
すべての DIAdem 関数のコマンドをスクリプトで使用できます。記録
モードは、インタフェースに呼び出した各機能のコマンドをスクリプト編
集に記録します。DIAdem には、データベースと通信する SQL コマンド
などの、スクリプトのみで使用できるコマンドも含まれます。
スクリプトで DIAdem コマンドを呼び出すには、Call を使用します。
使用するチャネルや演算プロシージャの選択項などのパラメータを、以下
のように括弧内に入力します。
Call ChnPeakFind("[1]/Time","[1]/Speed",_
"Results/PeakX","Results/PeakY",_
5,"Max.Peaks","Amplitude")
ピーク検索コマンドは、カーブの中のチャネル Time と Speed で定義さ
れた上位 5 つの振幅ピークを検索し、その結果をチャネル PeakX と
PeakY に保存します。結果チャネルにチャネルグループを指定しない場
合、2 つの新しいチャネルが Data Portal のデフォルトグループに作成さ
れます。
チャネル名は Data Portal に何回も現れることがあるので、チャネル名
にグループインデックスを指定することをお勧めします。チャネルグルー
プに常に同じ番号が付いているとは限らない場合には、番号の代わりにグ
ループ名を入力します(例:Results/PeakX)。グループ名とチャネル名
で構成される一意なチャネル参照を使用すると、チャネル名が繰り返し使
用されていても正しい結果が戻ります。
メモ
たとえば、スクリプト編集がコマンドのすべてのパラメータを 1 行に表示でき
ない場合は、上記のコードに示したように _ 文字を使用してコマンドのパラメー
タ・リストに改行を挿入します。「プログラム・ダイアログボックスを呼び出
す」のセクションに示したようにテキストのブロック内でワードラップが発生
した場合は、&_ 文字を使用します。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
6-4
ni.com/jp
第6章
シーケンスを自動化する
あるスクリプトを別のスクリプトに含めるには、コマンド
ScriptInclude を使用します。このコマンドを実行すると、サブスクリ
プトのすべてのグローバル変数、プロシージャ、および関数が登録され変
数が初期化されます。その後、それらの変数、プロシージャ、および関数
にメイン・スクリプトからアクセスできるようになります。以下の例で
は、スクリプト SubScript.vbs を呼び出し、サブスクリプトのプロシー
ジャGetChnName と変数 StrChannelName にアクセスしています。Call
SubScript.vbs サブスクリプトを直接実行しようとすると、エラー・
メッセージが表示され、サブスクリプトを実行できないことが通知されま
す。
Option Explicit
Call ScriptInclude("SubScript")
Call GetChnName(1)
Call MsgBoxDisp (StrChannelName)
変数を使用する
変数は、パラメータをコマンドに送信したり、算術演算の結果を受信した
り、スクリプトを制御したりします。DIAdem のプログラム変数には固
有の目的があり、通常、コマンド・パラメータに使用されます。スクリプ
トには、任意の名前を選択して使用できる VBS 変数も定義します。
DIAdem には特殊な目的で使用するために補助変数とユーザ変数が用意
されています。
プログラム変数
スクリプトに DIAdem コマンドを設定するには、プログラム変数を使用
します。標準関数を対話形式で使用すると、設定がプログラム変数に保存
され、コマンドが呼び出されます。上記のピーク検索サンプルの場合、プ
ログラム変数 PeakNo、PeakType、PeakSort に値が割り当てられ、次
にコマンドが呼び出されます。
PeakNo = 5
PeakType = "Max.Peaks"
PeakSort = "Amplitude"
Call ChnPeakFind("[1]/Time","[1]/Speed",_
"Results/PeakX","Results/PeakY")
VBS 変数
DIAdem と異なり、VBScript には既定の変数やデータタイプが用意され
ていません。VBS 変数は常にバリアントデータタイプであり、変数の使用
対象に応じて異なるデータタイプが使用されます。VBS 変数は、変数を演
算で使用する場合には数字として、テキストを変数に割り当てる場合には
文字列として扱われます。
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6-5
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第6章
シーケンスを自動化する
VBS 変数の宣言には Dim 命令文を使用します。以下のサンプルには数値
変数とテキスト変数の宣言が含まれています。スクリプトの最初で
Option Explicit コマンドを使用して、VBS 変数を宣言できます。
Option Explicit
Dim MyVariable, MyString
MyVariable = 10
MyString = "DIAdem"
数式を演算する
スクリプトでチャネルと単一値を演算する場合は、カリキュレーターに入
力した数式を使用できます。数式は記録モードで完全な構文で記録されま
す。たとえば、Celsius チャネルを華氏に換算し、その結果を新しい
Fahrenheit チャネルに保存すると、以下のコマンド行がスクリプト編集
に記録されます。
Call ChnCalculate("Ch(""[1]/Fahrenheit"")=_
1.8*Ch(""[1]/Celsius"")+32")
カリキュレーター関数 ChnCalculate が Call により呼び出され、パラ
メータに指定された数式が演算されます。二重引用符もテキストであるた
め、各チャネルの割り当ては二重引用符で囲んで設定します。数式の構文
の詳細については、第数学関数を使ってデータを解析する章の「独自の数
式を演算する」のセクションを参照してください。
スクリプトシーケンスを制御する
スクリプトを記録すると、そのスクリプトが 1 行ずつ処理されます。動的
なスクリプト・コースをデザインするにはループと分岐を使用します。
ループは命令文を繰り返すときに使用します。たとえば、For ループを使
用して、一般統計を演算する 22 の変数を No に設定できます。次に、スク
リプトが演算する各変数を Yes に設定します。
Dim i
For i = 1 to 22
StatSel(i) = "No"
Next
StatSel(4) = "Yes" 'Minimum
StatSel(5) = "Yes" 'Maximum
Call StatBlockCalc("Channel", "1-","[1]/Speed")
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
6-6
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第6章
シーケンスを自動化する
条件に応じて異なる命令文を実行するには分岐を使用します。L1 がゼロ
以下である場合、下記の If...Then...Else 命令文はチャネル長さに依存する
スムージング幅で Speed チャネルをスムージングします。
If L1 <= 0 Then
Call MsgBoxDisp("No Calculation")
Else
SmoothWidth = trunc(ChnLength("[1]/Speed")/10)
Call ChnSmooth("[1]/Speed", "Results/Smooth_Speed",_
SmoothWidth)
End If
スクリプトを停止または中断するには、制御コマンドを使用します。たと
えば、KeyWait コマンドはキーが押されるまでスクリプトを停止し、
Pause コマンドは指定された時間スクリプトを停止します。AutoQuit コ
マンドはスクリプトを終了します。
スクリプトを停止し、DIAdem で対話的に作業するにはスクリプト中断
モードを使用します。対話時には、たとえば、DIAdem VIEW で評価する
ためのカーブの部分をスクリプトに指定できます。スクリプトでスクリプ
ト中断モードを有効にするには、InterActionOn コマンドを使用します。
スクリプト中断モードを無効にするには、すべてのパネルのツールバーに
表示されるスクリプト続行ボタンをクリックします。
ユーザインタフェースを作成する
スクリプトをダイアログボックスにリンクして、演算方法の選択、入力の
要求、ファイルの読み込みを行うことができます。演算の前に標準数学関
数を設定するには、スクリプトで該当する DIAdem プログラムのダイア
ログボックスを呼び出します。入力と要求を行うプロジェクト固有のユー
ザダイアログボックスを作成するには、DIAdem SCRIPT ダイアログ編集
を使用します。
プログラム・ダイアログボックスを呼び出す
プログラム・ダイアログボックスは、たとえば、標準数学関数を設定する
場合、またはファイル操作を実行する場合にスクリプトで使用する標準
DIAdem ダイアログボックスです。ダイアログボックスを開くには
DlgOpen コマンドを使用します。ダイアログボックスのヘルプをクリック
して、DIAdem ヘルプ・ページから、プログラム・ダイアログボックス
の名前のスクリプト呼び出しを参照してください。一般統計の特性値を選
択するには、下記のスクリプト行を使用します。
Call DlgOpen("DlgStatBlockCalc")
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6-7
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第6章
シーケンスを自動化する
スクリプトによりダイアログボックスが呼び出されたら、特性値を選択し
て、OK をクリックします。特性値が演算され、その結果が関連するプロ
グラム変数に転送され、スクリプトの実行が継続されます。
ファイルの読み込みと保存を行うデフォルトのダイアログボックスを開く
には FileDlgShow コマンドを使用します。データファイルを読み込むに
は、以下の行をスクリプトに追加します。
Dim iCount
Call FileDlgShow(DataReadPath, "TDM Files"&_
"(*.tdm),*.tdm|TDMS Files (*.tdms),*.tdms",_
"Data selection", True)
If (DlgState = "IDOk") Then
For iCount = 0 To Ubound(FileDlgNameList)
Call DataFileLoad(FileDlgNameList(iCount))
Next
Else
Call MsgBox ("Data loading was canceled")
End If
FileDlgShow を実行すると、データファイルが保存されているフォルダ
が開き、TDM および TDMS ファイル・フォーマットが選択できるように
なります。このダイアログボックスの名前はデータの選択です。最後のパ
ラメータ FileDlgMultiSelect=True を設定すると複数のファイルを選
択できるようになるので、ダイアログボックスで選択されたすべてのファ
イルの名前が変数 FileDlgNameList に書き込まれます。OK をクリック
してダイアログボックスを閉じると、DataFileLoad コマンドにより
FileDlgNameList に指定したファイルが Data Portal に読み込まれま
す。
ユーザダイアログボックスを作成する
値の入力、設定の要求、機能の開始を行うには、ユーザダイアログボック
スを作成します。ファイル名拡張子が .sud のダイアログボックス・ファ
イルに保存するダイアログボックスを作成するには、DIAdem SCRIPT ダ
イアログエディタを使用します。SudDlgShow コマンドを使用してスクリ
プトでユーザダイアログボックスを呼び出します。ダイアログボックスの
名前とダイアログボックス・ファイルを取り込みます。下の図に示すユー
ザダイアログボックスを開くための呼び出しは次のとおりです。
Call SudDlgShow("DlgEvalMain", ProgramDrv & _
"Examples\Documents\Crash_MMEEvaluation.sud")
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
6-8
ni.com/jp
第6章
図 6-1
シーケンスを自動化する
衝突評価のユーザインタフェース
イベントを使用して、ユーザダイアログボックスの要素を論理演算と関連
付けることができます。上の図に示す衝突評価のメインダイアログボック
スでは、該当するステップの後に、ボタンが 1 つずつ有効になります。最
初のステップで、テストデータを読み込んで、前部の衝撃と側部の衝撃の
どちらを調べるかを指定します。2 番目のステップでは、選択したデータ
セットを評価します。3 番目のステップでは、結果の表示モードを選択し
ます。
この衝突評価のダイアログボックス・ファイルには、複数のダイアログ
ボックスが含まれます。値の表示ボタンをクリックすると、スクリプトに
よりダイアログボックス DlgResults が開き、評価されたテストの傷害
演算基準が表示されます。
通常は、エントリをスクリプトに送信して評価を続行するためにダイアロ
グボックスを閉じてください。これらのダイアログボックスはモーダルと
呼ばれます。SudDlgShow コマンドを使用すると、ユーザダイアログボッ
クスがモーダル・モードで開きます。この場合、ユーザがダイアログボッ
クスを閉じるまでスクリプトは続行されません。スクリプトが継続して実
行されている間は永続的にユーザダイアログボックスを表示しておくに
は、SudDlgCreate コマンドを使用してユーザダイアログボックスを開
きます。これらのダイアログボックスは非モーダルと呼ばれます。広範囲
な評価を行うための永続的なユーザインタフェースを用いてアプリケー
ションを制御するには、ユーザダイアログボックスを非モーダル・モード
で開いてください。
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6-9
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第6章
シーケンスを自動化する
ユーザダイアログボックスを定義する
ユーザダイアログボックスを作成するには、DIAdem SCRIPT ツールバー
のダイアログエディタを呼び出すか、ダイアログボックステンプレート関
数グループのテンプレートを使用します。チャネル選択にユーザダイアロ
グボックスが必要な場合は、チャネル選択用のダイアログボックステンプ
レートをクリックします。ダイアログボックス定義の名前、たとえば、
MyDialog.sud を入力します。テンプレートがダイアログエディタに読
み込まれます。
チャネルを選択するダイアログボックステンプレートには、Cancel ボタ
ンと OK ボタンの 2 つの選択フィールドがあります。ダイアログエディタ
では、チェックボックス、ラジオボタン、選択リスト、スピンボックス、
表、ActiveX オブジェクトなど、その他のコントロールを追加できます。
ダイアログボックスをデザインするには、フレーム、テキスト、画像を使
用します。コントロールのサイズと位置を変更して、互いに関連するよう
に配置できます。
ダイアログボックスに多数の入力オプションを取り込む場合は、
TabPageCtrl コントロールを使用して、複数ページのダイアログボック
スを作成できます。サブジェクトに応じて複数のタブの入力オプションを
グループ化します。DIAdem REPORT の 2D チャートのカーブと軸定義
ダイアログボックスには、そのようなタブがあります。
ダイアログエディタのプロパティウィンドウに表示し修正できるプロパ
ティが、それぞれのコントロールに含まれます。プロパティには、色、
フォント、デザイン、ツールチップ、タブオーダーがあります。タブオー
ダーは、<Tab> コントロールを使用してダイアログボックスをナビゲート
するときに、コントロールに焦点を合わせる順序を指定します。
変数はユーザダイアログボックスのコントロールをスクリプトと関連付け
ます。チャネル選択用のダイアログボックステンプレートの 2 つの選択
フィールドは、補助変数 T1 と T2 にリンクされています。スクリプトの 2
つの補助変数をチャネルで事前設定すると、ユーザダイアログボックスの
選択フィールドにチャネルが表示されます。ユーザダイアログボックスで
それ以外のチャネルを選択すると、T1 と T2 がそのチャネルを受け取り、
チャネル名をスクリプトに戻します。
ユーザダイアログボックスを制御する
ユーザダイアログボックスをイベントに関連させて制御できます。たとえ
ば、OK ボタンは値を入力すると有効になります。コントロールをイベン
トにリンクするには、プロパティウィンドウでそのイベントを選択し、
関連するプロシージャを命令文で入力します。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
6-10
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第6章
シーケンスを自動化する
プロパティウィンドウでイベントタブのイベントを選択します。イベント
の入力フィールドをクリックすると、ダイアログエディタによりローカル
なスクリプト編集が開かれるので、イベントを定義します。ダイアログ
ボックスビューに戻るには、そこに表示されるスクリプトの表示ボタンを
クリックします。
EventClick イベントはボタンクリックにリンクされます。Enable メ
ソッドはコントロールを有効にします。LoadButton をクリックして
CalculateButton を有効にするには、以下のスクリプトを使用します。
Sub LoadButton_EventClick()
Dim This : Set This = LoadButton
CalculateButton.Enable="TRUE"
End Sub
ユーザダイアログボックスを保存しテストする
ダイアログボックスの外観をチェックするには、表示 → プレビューを選
択します。ダイアログボックスの機能をテストするには、表示 →
DIAdem テストを選択します。この機能は個々のコントロールの変数定
義とイベント定義をチェックします。
ユーザダイアログボックスの一部をダイアログエディタのカタログウィン
ドウで保存できます。カタログを開くには、表示 → カタログを選択しま
す。保存するダイアログボックスのコントロールを選択して、ショート
カットメニューからコピーを選択します。カタログウィンドウをクリック
してショートカットメニューから貼り付けを選択して、選択したコント
ロールをクリップボードからカタログにコピーします。プロパティとイベ
ントはコントロールと一緒に保存します。カタログを CAT ファイルに保
存し、新しいカタログを作成し、カタログを読み込むことができます。
ダイアログボックスのデザインとテストが終了したら、ファイル名拡張子
が .sud のダイアログボックス・ファイルに、ユーザダイアログボックス
を保存します。ダイアログボックス・ファイルには複数のダイアログボッ
クスを保存できるので、プロジェクトのすべてのダイアログボックスを同
じ SUD ファイルに保存することができます。ダイアログボックスをダイ
アログボックス・ファイルに追加するには、ダイアログボックス → 新規
を選択します。ダイアログボックスをコピーしたり削除するには、ダイア
ログボックス → ダイアログボックス概要を選択します。作業中、ダイア
ログボックスを移動しカスケードできます。
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6-11
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第6章
シーケンスを自動化する
特殊スクリプト機能
DIAdem SCRIPT には以下の特殊スクリプト機能があります。
• 独自の機能をユーザコマンドとして定義する
• 連続評価を実行する
•
DIAdem NAVIGATOR、DIAdem VIEW、DIAdem REPORT でオブ
ジェクトにアクセスする
•
•
•
•
LabVIEW VI を DIAdem に呼び出す
単位テーブルを編集する
関数グループとツールバーを拡張する
DIAdem インタフェースを使用して、別のアプリケーションと通信
する
ユーザコマンドを定義する
スクリプトでユーザコマンドを定義して、DIAdem コマンドの範囲を拡
張できます。ユーザコマンドはたとえばカリキュレーター数式、
DIAdem REPORT、および DIAdem SCRIPT で使用できます。
DIAdem REPORT でデータ表示に特殊フォーマットが必要な場合は、
ユーザコマンドを該当する命令文で作成します。下の図は中央の列の値の
トレンドを右の列にプラス記号とマイナス記号で表示します。右側の項の
定義には数式の定義ではなくユーザコマンド TabTrend が記載されてい
ます。
@@TabTrend(CFV)@@
ユーザコマンドは、先頭と最後の @@ 文字で変数として認識されます。
CFV(CurrentFormatValue の略語)変数は現在のチャネル値を表しま
す。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
6-12
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第6章
シーケンスを自動化する
ᣣઃ
୯
Trend
01/01/2001
0.000
Start
02/01/2001
270.000
+++
03/01/2001
–43.000
–
04/01/2001
72.000
++
05/01/2001
–43.000
–
06/01/2001
124.000
+++
07/01/2001
–92.000
–
08/01/2001
10.000
+
09/01/2001
166.000
+++
10/01/2001
–42.000
–
11/01/2001
59.000
++
12/01/2001
45.000
+
図 6-2
ユーザコマンドで作成されたトレンドを表示する表
ユーザコマンドはプロシージャまたは関数で定義します。プロシージャは
引数を受け入れるだけですが、関数は値を返すこともできます。
TabTrend ユーザコマンドは、以下のように最大 3 つのプラス記号または
マイナス記号を示します。
Function TabTrend(ByVal Value)
If Value <= -100 then
TabTrend = "---"
ElseIf (Value > -100) and (Value <= -50) then
.......
ElseIf (Value >= 100) then
TabTrend = "+++"
End If
End Function
ユーザコマンドがコマンドの集合に追加されるようにするには、設定 →
オプション → 拡張リスト → ユーザコマンドを選択して、ユーザコマンド
が追加されるスクリプトファイルを登録します。TabTrend ユーザコマン
ドは、サンプル・フォルダの UserCmdReport.vbs スクリプトに記述さ
れています。スクリプトファイルのリンクがデスクトップ・ファイルに保
存されます。このユーザコマンドは、リンクが削除されるか、別のデスク
トップ・ファイルが読み込まれるまで使用できます。
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6-13
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第6章
シーケンスを自動化する
一連のファイルを評価する
DIAdem SCRIPT を使用すると、一連の類似するファイルをそれぞれ別々
に読み込まずに、スクリプトで自動的に評価できます。たとえば、結果
ファイルを毎日保存する長期テストを実行する場合、1 週間に記録された
すべてのファイルを次週の初めに評価できます。
そうするには、評価するデータファイルの名前をリストするテキストファ
イルを作成します。このリストファイルの名前は関連するスクリプトと同
じ名前にし、ファイル名拡張子を .lst にする必要があります。
リストファイルを記録モードで作成するには、設定 → オプション → スク
リプトを選択して、記録しているあいだに連続した評価を可能にする
チェックボックスを選択します。記録モードを有効にする場合、ファイル
を読み込むダイアログボックスで複数のファイルを選択して読み込むこと
ができます。DIAdem SCRIPT はファイル名を名前が同じリストファイル
に自動的に記録します。記録モードを無効にすると、記録されたスクリプ
トとそれに関連するリストファイルがスクリプト編集に表示されます。リ
ストファイルにアクセスするために、スクリプトでは、コマンドの読み込
みと保存にファイル名ではなく参照 UseFileList が使用されます。
Call DataFileImport(UseFileList,"TDM","Load")
下記のスクリプトは 3 つのデータファイルを連続して読み込み、
MyReport レポートにデータを表示して、レポートを印刷します。データ
を画面に表示する場合は、KeyWait コマンドまたは Pause コマンドを使
用して、連続評価を中断できます。
Call
Call
Call
Call
Call
DataDelAll(1)
DataFileImport(UseFileList,"TDM","Load")
PicLoad("MyReport")
PicUpdate(0)
PicPrint("WinPrint")
関連するリストファイルにはデータファイルの名前が含まれます。
Data1
Data2
Data3
'TDM data file
'TDM data file
'TDM data file
スクリプトで複数のコマンドを含むリストファイルにアクセスする場合
は、ファイルを正しい順序でリストする必要があります。たとえば、スク
リプトが DataFileImport コマンドを呼び出してデータファイルを読み
込む場合は、リストファイルの最初にデータファイルを指定する必要があ
ります。次にスクリプトが PicLoad コマンドを呼び出してレポートを読
み込む場合は、リストファイルの 2 番目の位置にレポートのレイアウトを
指定する必要があります。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
6-14
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第6章
シーケンスを自動化する
DIAdem NAVIGATOR でオブジェクトにアクセスする
DIAdem NAVIGATOR のオブジェクトには、外部データストア、データ
ファインダー、クエリー、検索結果、ブラウザビュー、Data Portal
ビュー、および内部データがあります。スクリプトで新しいオブジェクト
を作成して、オブジェクトを修正し削除できます。DIAdem
NAVIGATOR でオブジェクトにアクセスするには、オブジェクト階層を
使用します。サブオブジェクトの中には単一オブジェクトの集合を持つも
のもあります。単一オブジェクトと集合にアクセス可能です。オブジェク
トを変数に割り当てるには Set 命令文を使用します。この命令文を使用す
るとオブジェクトにアクセスしやすくなります。Navigator オブジェクト
は、外部データストアやデータファインダーにアクセスするためのグロー
バルオブジェクトです。Portal オブジェクトは、Data Portal のビュー用
のグローバルオブジェクトです。Data オブジェクトは、内部データ用の
グローバルオブジェクトです。
外部データを検索し読み込む
外部データストアを開いたり、データをマイニングしたり、検索結果や
ファイルブラウザで検索したデータを読み込んだり選択するには、
Navigator オブジェクトを使用します。Navigator オブジェクトのサブ
オブジェクトは、外部データストア、データファインダー、クエリー、
検索結果、およびブラウザビューがあります。
以下の例では、Weather という名前のチャネルグループを検索するアド
バンストサーチが実行されています。スクリプトにより、クエリーのパラ
メータが DIAdem NAVIGATOR のインタフェースに入力され、検索され
たチャネルグループのチャネルが検索結果タブにリストされます。
Dim oMyAdvancedQuery
Set oMyAdvancedQuery =_
Navigator.CreateQuery (eAdvancedQuery)
Call oMyAdvancedQuery.Conditions.Add_
(eSearchChannelGroup,"name", "=", "weather")
oMyAdvancedQuery.ReturnType = eSearchChannel
Call Navigator.Display.CurrDataProvider.QueryForm._
SetCurrQuery(oMyAdvancedQuery)
Call Navigator.Display.CurrDataProvider.QueryForm._
Search()
Call WndShow("NAVIGATOR","Open")
スクリプトでクイックサーチを使用するには、記録モードで DIAdem
NAVIGATOR で検索語を入力し、<Ctrl-A> キーを押します。スクリプト
編集で、DIAdem NAVIGATOR のインタフェースを使用するか、使用し
ないで、検索のためにオブジェクト名が付いたコマンドと変数割り当てを
調べます。
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6-15
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第6章
シーケンスを自動化する
Data Portal のビューを変更する
Portal オブジェクトは、Data Portal のビューを指定したり、チャネル
グループを表示したり、チャネルを選択するために使用します。
Data Portal は右端に固定したり、画面上で移動することができます。
Data Portal のツリー表示とリスト表示は、Portal オブジェクトのサブオ
ブジェクトです。
以下の例に Data Portal の構造ビューを表示しており、プロパティウィ
ンドウは Data Portal のサイズを 40% の高さに縮小されています。スク
リプトですべての選択肢を削除すると、最初のチャネルグループが開き、
そのチャネルグループの 3 番目のチャネルが選択されます。
Portal.Visible = TRUE
Call Portal.Structure.Activate
Portal.Ratio = 60
Call Portal.Structure.Selection.RemoveAll
Call Portal.Structure.Expand_
(Data.Root.ChannelGroups(1))
Call Portal.Structure.Selection.Add_
(Data.Root.ChannelGroups(1).Channels(3))
内部データを編集する
Data Portal に読み込まれたデータを編集、削除、または再作成するには
Data オブジェクトを使用します。内部データおよび内部データのプロパ
ティへはスクリプトからアクセスできます。また、カスタムプロパティの
テンプレートを変更したり、新しいテンプレートを作成することもできま
す。データセット、チャネルグループ、チャネル、データ要素、プロパ
ティ、およびカスタムプロパティのテンプレートは、Data オブジェクト
のサブオブジェクトです。
以下の例では、まず Data Portal に読み込まれたすべてのデータが削除
され、次にチャネルグループ MyChnGroup がチャネル MyChannel で作成
されています。
Dim oMyGrp, oMyChn
Call Data.Root.ChannelGroups.RemoveAll
Set oMyGrp = Data.Root.ChannelGroups.Add("MyChnGroup")
Set oMyChn = oMyGrp.Channels.Add("MyChannel", eR32)
カスタムプロパティのテンプレートにアクセスするには、サブオブジェク
ト CustomPropertyTemplate を使用します。以下のサンプル行を実行す
ると、カスタムプロパティのテンプレートが作成されたかどうかがメッ
セージに表示されます。
MsgBox(Data.Settings.CustomPropertyTemplate.Active)
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
6-16
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第6章
シーケンスを自動化する
DIAdem VIEW でオブジェクトにアクセスする
DIAdem VIEW のメイン・オブジェクトは、worksheets、areas、axis
systems、curves、channel tables、videos、3D models、および
graphics です。スクリプトで新しいオブジェクトを作成して、オブジェ
クトを修正し削除できます。DIAdem VIEW でオブジェクトにアクセス
するには、オブジェクト階層を使用します。グローバルオブジェクトは、
複数のワークシートを含めることができる View オブジェクトです。ワー
クシートは複数の領域に分割し、それぞれの領域にチャート、チャネル
テーブル、ビデオ、3D モデル、または画像を含めることができ、空にす
ることもできます。
下記のスクリプトは DIAdem VIEW のすべてのワークシートを削除し、
新しいワークシート MySheet を作成します。新しいワークシートで、ス
クリプトは NewArea に 2D チャートを定義し、x チャネルが Time、y
チャネルが Speed のチャートにカーブを作成します。
Dim oMySheet, oNewArea
Call View.Sheets.RemoveAll()
Set oMySheet = View.Sheets.Add("NewSheet")
Set oNewArea = MySheet.ActiveArea
oNewArea.DisplayObjType = "CurveChart2D"
Call oNewArea.DisplayObj.Curves.Add_
("[1]/Time", "[1]/Speed")
DIAdem REPORT でオブジェクトにアクセスする
DIAdem REPORT のオブジェクトには、チャート、表、テキストが含ま
れます。DIAdem REPORT でのオブジェクトアクセスは VBS では一般的
ではありません。まずメイン・オブジェクトを開き、次にサブオブジェク
トを開いて変数を変更し、逆の順序でオブジェクトを閉じます。以下のス
クリプト行は 2D チャートのカーブの色を変更します。
Call GRAPHObjOpen("2DAxis1")
Call GRAPHObjOpen("2DObj3_Curve1")
D2CURVECOLOR ="Red"
Call GRAPHObjClose("2DObj3_Curve1")
Call GRAPHObjClose("2DAxis1")
スクリプトでオブジェクト階層を使用するには、チャートをダブルクリッ
クしてカーブと軸の設定ダイアログボックスを開き、<Ctrl-A> キーを押
します。DIAdem SCRIPT に切り替え、<Ctrl-V> キーを押してクリップ
ボードの内容をスクリプトにペーストします。オブジェクト名が付いたコ
マンドと変数割り当てが、先ほど開いたダイアログボックスからスクリプ
ト編集に表示されます。
© National Instruments Ireland Resources Limited
6-17
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第6章
シーケンスを自動化する
LabVIEW VI にアクセスする
DIAdem で LabVIEW VI を呼び出し、値を VI に転送し、VI を実行し、
入力端子と出力端子から情報と値を呼び出し、結果を DIAdem REPORT
に表示するには、オブジェクト指向スクリプト・インタフェース
LVRuntime を使用します。グローバルオブジェクトは、VI を読み込み実
行する LVRuntime オブジェクトです。VIRuntime オブジェクトは VI の
入力端子と出力端子のプロパティにアクセスし、それらの端子の値を設定
します。オブジェクトには、そのオブジェクトの動作の指定に使用するプ
ロパティと、操作の実行に使用するメソッドが含まれます。
以下のスクリプトは LabVIEW Runtime を呼び出し、LabVIEW VI
Test.vi を読み込んで、入力 Input1 を設定します。その後、LabVIEW
の接続を解除します。
Dim sgRunTimeVersionT : sgRunTimeVersionT = ""
LVRuntime.Init sgRunTimeVersionT
Dim objVI
Set objVIVIT = LVRuntime.LoadVI(AutoActPath & "Test")
Call objVI.SetControlValue("Input1", "InputValue")
Call objVI.Run(true)
Set objVI = Nothing
LVRuntime.DeInit
LVRuntime インタフェースを使用して DIAdem で LabVIEW VI を呼び
出すために、LabVIEW をコンピュータにインストールする必要はありま
せん。DIAdem のインストールには、VI を実行するために使用する
LabVIEW-Runtime エンジンが含まれています。DIAdem に特殊機能を
提供する VI を作成するには、LabVIEW をインストールする必要があり
ます。
単位テーブルを編集する
DIAdem の単位テーブルは、単位セット、物理数量、単位、および関連
記号で構成されています。スクリプトで新しいオブジェクトを作成して、
オブジェクトを修正し削除できます。オブジェクトにアクセスするには、
オブジェクト階層を使用します。UnitCatalog オブジェクトは、単位
セットを読み込んだり、物理数量と記号を単位セットに追加するときに使
用します。
単位セット Basis を使用できる場合は、以下のスクリプトを実行すると、
新しい単位 Velocity が記号とともに生成されます。この単位セットが
DIAdem で使用できない場合には、このスクリプトを実行すると単位
テーブルの入力ダイアログボックスが呼び出されます。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
6-18
ni.com/jp
第6章
シーケンスを自動化する
Dim oMyUnit
If UnitCatalog.Sets.Exists("Basis") Then
Set oMyUnit = UnitCatalog.Quantities("velocity")._
Units("meter per second")
Call oMyUnit.SymbolAliases.Add("m*s-1")
Else
Call UnitCatalog.ShowSettingsDlg
End If
関数グループとツールバーを拡張する
スクリプトを使用すれば、関数をツールバーまたは関数グループに追加し
たり、新しい関数グループを作成することで、新しいボタンを DIAdem
インタフェースに追加することができます。関数グループにはサブグルー
プを作成することができます。各オブジェクト階層を介してパネル、
バー、およびアクション・オブジェクトにアクセスするには、
BarManager オブジェクトを使用します。このオブジェクトを使用すれ
ば、ボタンをコピーしたり、新しいボタンを作成したり、ユーザ指定ボタ
ンを削除したり、デフォルト状態に戻すことができます。デフォルト・オ
ブジェクトの編集や削除はできません。
以下のスクリプトを実行すると、DIAdem SCRIPT のグループバー上に、
新しい関数グループ My function bar が新しいボタン My function とと
もに作成されます。その後、バー定義 MyBarManager が保存されます。サ
ンプルの最初にあるコード行 Call BarManager.Reset() により、すべ
てのユーザ指定ボタンが削除され、デフォルト状態に戻ります。
Call BarManager.Reset()
Dim oMyFct, oMyFctBar, oMyFctBarPopup, oMyBar
Set oMyFct = BarManager.ActionObjs.Add("MyFct",_
"CustomButton")
oMyFct.ToolTip = "My function"
oMyFct.OnClickCode = "Call MsgBox(""My new function"")"
Set oMyFctBar = BarManager.Bars.Add("MyFctBar")
Call oMyFctBar.UsedActionObjs.Add(oMyFct)
Set oMyFctBarPopup = BarManager.ActionObjs.Add_
("MyFctPopup", "CustomPopup")
oMyFctBarPopup.ToolTip = "My function bar"
oMyFctBarPopup.BarID = oMyFctBar.ID
BarManager.Bars("SCRGroup").UsedActionObjs.Add_
(oMyFctBarPopup)
Call BarManager.Save("MyBarManager.bdn")
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6-19
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
第6章
シーケンスを自動化する
バー定義は、ファイル名拡張子 .bdn にて、ローカル設定を保存している
フォルダ、たとえばデスクトップ・ファイル desktop.ddd に保存されま
す。新しい記号を新しい関数に割り当てるには、18 x 18 ピクセルと
27 x 27 ピクセルの 2 つの画像が保存された ICO ファイルを作成し、こ
のファイルを各サブフォルダ MyBarManager に保存します。
その他のアプリケーションと通信する
スクリプトでは DIAdem インタフェース OLE、ODBC/SQL、
ASAM-ODS を使用できます。
DIAdem では OLE(Object Linking and Embedding)を介してデー
タとコマンドが別のアプリケーションと置き換えられます。DIAdem は
サーバだけでなくクライアントにもなります。DIAdem では、OLE を使
用して、別のアプリケーションや別の DIAdem インスタンスにアクセス
できます。詳細については、検索語 OLE で DIAdem ヘルプを参照してく
ださい。
DIAdem では、ODBC/SQL インタフェースを介して ODBC(Open
Data Base Connectivity)データベースの読み込みと書き込みが行われ
ます。ODBC データベースにアクセスするには、SQL(Structured
Query Language)コマンドを使用します。DIAdem SQL コマンドは、
MS-Windows の ODBC アドミニストレータがデータソースとして登録
するすべてのデータベースにアクセスできます。詳細については、
DIAdem ヘルプを参照し、検索語 ODBC/SQL を入力してください。
ASAM-ODS(ASAM Open Data Service)インタフェースを使用する
と、ASAM 対応データファイルとデータベースに読み込みと書き込みア
クセスができます。ASAM データ管理をユーザインタフェースとして開
き、ASAM データをナビゲートします。DIAdem には ASAM データに
アクセスする特殊 ODS コマンドがあります。詳細については、検索語
ASAM Data Service を使用して DIAdem ヘルプを参照してください。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
6-20
ni.com/jp
DIAdem を設定する
A
この章では、DIAdem の設定、ネットワーク上でのインストール、パラ
メータによるプログラムの起動、DIAdem のフォルダ構成について説明
します。
設定
さまざまな DIAdem プロパティを設定するには、設定メニューを使用し
ます。
•
•
単位、時間フォーマット、チャネル参照など一般的な DIAdem プロ
パティを指定するには、オプション → 基本設定を選択します。
–
データや文書を保存し読み込むデフォルト・フォルダを指定する
には、パス選択をクリックします。詳細については、「フォルダ
の構成」のセクションを参照してください。
–
演算結果を元のチャネルに保存するときに、チャネル名やチャネ
ルコメントを上書きするかどうかを指定する場合は、チャネルプ
ロパティを選択します。
–
Data Portal の内部データのチャネル管理と保存管理の設定を指
定するには、データ領域を選択します。
–
特に以前の DIAdem バージョンのスクリプトによる作業の設定
を修正するには、互換性を選択します。
–
エラー・メッセージだけを記録するか、その他のメッセージも記
録するかのどちらを指定するには、ログファイルを選択します。
ログファイルは、DIAdem SCRIPT の情報領域に表示されます。
ログファイルの内容を削除するには、メッセージの削除を選択し
ます。
–
ログファイルのようなテキストファイルを開くときに使用する外
部エディタを指定するには、外部エディタを選択します。
–
カーブの色や塗りつぶし色を選択するためのカラーパレットを指
定するには色指定を選択します。
設定メニューには、DIAdem NAVIGATOR でのデータファインダー、
DIAdem VIEW でのカーソル・パラメータ、DIAdem REPORT での
レイアウト・パラメータの設定などの特殊パネル設定も含まれていま
す。このメニューから、各 DIAdem パネルが読み込むデフォルト・
ファイルも指定できます。
© National Instruments Ireland Resources Limited
A-1
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
付録 A
DIAdem を設定する
•
DIAdem の単位テーブルを開いたり、単位を編集または作成したり、
さらに単位セットを読み込むには、オプション → 単位を選択します。
•
ユーザコマンド、データプラグイン、GPI 拡張を登録するには、
オプション → 拡張設定を選択します。
設定はデスクトップ・ファイル desktop.ddd に保存されます。
DIAdem を起動すると、ローカル・ユーザ設定のフォルダにデスクトッ
プ・ファイルが含まれているかどうかがチェックされます。フォルダにデ
スクトップ・ファイルがない場合、desktop.ddd が DIAdem フォルダ
からローカル・ユーザ設定のフォルダにコピーされます。
現在の設定を新しいデスクトップ・ファイルに保存するには、設定 →
オプション → 名前を付けて設定を保存を選択します。デスクトップ・
ファイルを読み込むには、設定 → オプション → 設定を開くを選択しま
す。デスクトップ・ファイルが読み込まれ、自動的に再起動します。別の
ユーザまたはプロジェクトの別の DIAdem 設定を設定し、その設定をさ
まざまなデスクトップ・ファイルに保存し、そのファイルが必要なときに
読み込むことができます。たとえば、デスクトップ・ファイル
MyProject.ddd の設定を別のコンピュータで使用するには、サブフォ
ルダ MyProject を含むすべての MyProject.* 設定ファイルを、対象コ
ンピュータ上にあるローカル設定を保存しているフォルダにコピーする必
要があります。
スタートパラメータによるプログラムの起動
DIAdem をパラメータで起動すると、DIAdem を再設定するか、スクリ
プトによって起動できます。DIAdem 呼び出しのプロパティにパラメー
タを入力します。Windows デスクトップの DIAdem へのショートカッ
トを変更するには、DIAdem アイコンを右クリックします。ショート
カットメニューからプロパティを選択します。必要なパラメータをコピー
先テキストボックスに追加します。
特定プロジェクト・デスクトップ・ファイルを使用して DIAdem を起動
するには、/D パラメータを使用します。このデスクトップ・ファイルに
は、ファイルパスや時間フォーマットなどの DIAdem 設定が含まれてい
ます。DIAdem が起動するときにデスクトップ・ファイル testrig.ddd
を読み込む場合は、DIAdem 呼び出しを以下のように変更します。
"diadem.exe" "/DC:\diadem\testrig"
DIAdem が起動後すぐにコマンドを実行するには、/C パラメータを使用
します。DIAdem が起動するときに MyScript スクリプトを実行するに
は、呼び出しを以下のように変更します。
"diadem.exe" "/CScriptStart('MyScript.vbs')"
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
A-2
ni.com/jp
付録 A
DIAdem を設定する
ネットワークインストールのときにローカル・システム・フォルダを
DIAdem クライアントに指定するには、/S パラメータを使用します。
DIAdem クライアントは、システム・フォルダでユーザインタフェー
ス・ファイルと、DIAdem の操作に必要なシステム・ファイルを検索し
ます。ローカル・コンピュータには USI インストール、データファイン
ダー、および NILM クライアントも必要です。DIAdem が起動するとき
にシステム・フォルダ system を指定する場合は、呼び出しを以下のよ
うに変更します。
"diadem.exe" "/SC:\diadem\system"
1 回の呼び出しで各種パラメータを使用し、C パラメータを何回も使用で
きます。C コマンドは左から右に処理されます。たとえば、テストコン
ピュータでアプリケーションを開始すると、呼び出しが以下のように変わ
ります。
"diadem.exe" "/DC:\diadem\engine1"
"/CScriptStart('MainTest.vbs')"
"/CScriptStart('TestReport.vbs')"
最初に、プロジェクトのパスと設定に従って、デスクトップ・ファイル
engine1.ddd が読み込まれます。次に、テストのユーザインタフェース
を表示するスクリプト MainTest が開始されます。ユーザインタフェー
スを閉じると、MainTest スクリプトが停止し、2 番目のスクリプト
TestReport が開始されます。
フォルダの構成
DIAdem では、サンプル・フォルダとライブラリ・フォルダは、ユー
ザ・フォルダとは分けて扱われます。サンプル・フォルダとライブラリ・
フォルダは DIAdem プログラム・フォルダの下にあります。プログラ
ム・フォルダは読み取り専用なので、サブフォルダからであってもファイ
ルを読み込むことしかできません。たとえば、ヘルプからサンプルを起動
すると、関連するファイルがサブフォルダ Examples から読み込まれま
す。
レポート・レイアウトを使用するためにこのサンプルから保存すると、
ユーザ・フォルダ Documents が作成されます。ユーザ・フォルダは、
Windows Vista Explorer の場合は Computer → C: → ユーザー → パ
ブリック → パブリックのドキュメント → National Instruments
に、または Windows XP Explorer の場合は My Computer → C: →
Documents and Settings → All Users → 共有ドキュメント →
National Instruments に保存されています。データファイルは Data
サブフォルダに保存され、その他のファイルタイプはすべて Documents
サブフォルダに保存されます。
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A-3
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
付録 A
DIAdem を設定する
ファイルを読み込んだり保存すると、次回ファイルを読み込んだり保存す
るときに、DIAdem はこのパスがデフォルトで用意されます。次に
DIAdem を起動するときは、前回ファイルを保存または読み込んだとき
に使用したパスではなく、デフォルト・パスが表示されます。デフォル
ト・パスを変更するには、設定 → オプション → 基本設定を選択して、
パス選択を選択します。
DIAdem では、標準、拡張、およびパス同期化という 3 種類のパス動作
があります。標準パス動作を選択すると、データ用のユーザフォルダとそ
の他すべてのファイルタイプ用のユーザフォルダが識別されます。拡張を
選択すると、データ、レイアウト、メディア、スクリプト、設定ファイル
用のユーザフォルダが識別されます。パスの同期化チェックボックスを選
択すると、保存と読み込み用のユーザフォルダも識別されるので、複数の
ファイルパスをグループ化したり、1 つのユーザフォルダを各グループに
割り当てることもできます。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
A-4
ni.com/jp
B
データプラグイン
データプラグインは、DIAdem が下図のような USI(Universal Storage
Interface)インタフェースを介して、関連データファイルをブラウズし
読み込むことができるようにするファイル・フォーマットを記述します。
データプラグインは、データファイルを解析し、データモデル Root、
チャネルグループ、およびチャネルの読み込み用プラグインを作成し、
DIAdem に読み込み可能とする VBS スクリプトです。
Application
DIAdem
Universal Storage Interface (USI)
Plugins
Data
図 B-1
TDM
LVM
LabVIEW
VI Logger
Your
Data
Plugin
Complete List of
Available Plugins See
www.ni.com/DataPlugins
* .tdm
*.lvm
...
Your
Files
...
...
...
DIAdem はデータを検索したり読み込むときにデータプラグインを介して
データにアクセスします
DIAdem で追加ファイル・フォーマットを読み込み、登録、ブラウズす
るには、データプラグインを使用します。DIAdem ヘルプを参照し、
プログラミング参照 → オブジェクト指向スクリプト・インタフェース →
データプラグインを選択してください。データプラグイン・ヘルプ・ペー
ジではデータプラグインの構成の概要を示し、オブジェクト、プロパ
ティ、メソッドについて説明します。サンプルはデータプラグインを作成
する方法を示します。
© National Instruments Ireland Resources Limited
B-1
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
付録 B
データプラグイン
データプラグインを作成するには、ファイル・フォーマットの詳細な記述
が必要になります。このファイル・フォーマットに対応するデータプラグ
インを作成するには、ファイル → データプラグインウィザードを選択し、
データプラグインウィザードを開いてテキスト・ベースのデータファイル
を読み込みます。テキストファイル、グループ・プロパティ、チャネルプ
ロパティ、読み込むチャネル値の構成を、4 段階で指定します。テキスト
ファイルを使用するとプレビューに各設定が直接表示されます。5 番目の
ステップでは、DIAdem でこのデータプラグインを使用して読み込むこ
とができるテキストファイルの名前とファイル名拡張子を指定します。
データプラグインウィザードは設定を使用して、VBS スクリプトを作成
し、それを DIAdem にデータプラグインとして登録します。データプラ
グインの修正が必要な場合は、スクリプト編集でそれぞれの VBS スクリ
プトを編集できます。
ni.com/dataplugins インターネット・サイトには、プログラマや
DIAdem ユーザが作成しテストした各種ファイル・フォーマットのデー
タプラグインがあります。このユーザ・ポータルで、作成したデータプラ
グインに他の DIAdem ユーザがアクセスできるようにすることができま
す。
データプラグインを登録するには、DIAdem NAVIGATOR で設定 →
オプション → 拡張設定 → データプラグインを選択します。データプラグ
インの設定を行うためのダイアログボックスが開きます。データプラグイ
ンを DIAdem に読み込むには、データプラグインのインポートをクリッ
クします。VBS ベースのデータプラグインをエクスポートするには、
データプラグインのエクスポートまたは暗号化されたデータプラグインの
エクスポートをクリックします。ファイル名拡張子が .uri のファイルが
作成されます。データプラグインをインポートするには、この URI ファ
イルを別のコンピュータにコピーしてダブルクリックします。
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
B-2
ni.com/jp
技術サポートおよびサービス
C
日本における DIAdem の技術サポートとサービスについては、
共和ホームページの以下の URL を参照してください。
http://www.diadem.jp
サポート
お問い合わせいただく場合は、共和ホームページの DIAdem の
「お問い合わせコーナー」ヘアクセスしてください。計測現場を知りぬい
た技術者がサポートいたします。
トレーニング
無料セミナのほか、有料によるトレーニングを実施しております。
詳しくはお問い合わせください。
システムインテグレーション
時間的に制約がある場合や社内のリソースが限られている場合、有料で
SE によるサービスをご利用いただけます。詳しくは、
[email protected] までお問い合わせください。
尚、Nl 製品のサポートに関しては、ナショナルインスツルメンツのウェ
ブサイト(http://www.ni.com/jp)の下記セクションをご参照くださ
い。
•
セルフヘルプリソース:解答やソリューションがすぐに必
要な場合は、技術サポートリソースの広範なライブラリ
(ni.com/support/ja)をご利用いただけます(英語、スペ
イン語でも表示可)。これらのリソースは、登録ユーザの
方ならほとんどの製品で無償でご利用いただくことがで
き、ソフトウェアドライバおよびアップデート、技術サ
ポートデータベース、製品マニュアル、トラブルシュー
ティングウィザード、ハードウェアの適合性に関するド
キュメント、サンプルプログラム、チュートリアルおよび
アプリケーションノート、計測器ドライバ、ディスカッ
ションフォーラム、計測用語集などが含まれています。
•
技術者によるサポートオプション:NI のエンジニアや計
測/オートメーション専門技術者までお問い合わせいただ
く場合は、ni.com/support/ja にアクセスしてください。
© National Instruments Ireland Resources Limited
C-1
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
索引
DIAdem VIEW、4-1
3D 表示、4-7
画像、4-10
数値
1/3 オクターブ / オクターブ解析、3-12
3D カーブ、5-12
3D 解析、3-17
3D 表示、4-7
グリッドモデル、4-8
ビュー、4-8
モデルの変位、4-8
スクリプトでのオブジェクトアクセス、
6-17
チャート、4-1、4-3
チャネルテーブル、4-9
ビデオ、4-6
表示形式、4-2
レイアウト、4-2
DIAdem パネル、1-1
関数グループ設定の事前定義、1-2
ユーザインタフェース、1-1
DIAdem を起動する
設定、A-1
A
ASAM-ODS インタフェース、6-20
ASAM データサービス、2-10
ASAM データ管理、6-20
D
Data Portal、2-10
構造ビュー、2-11
F
FFT 逆変換、3-12
スクリプトで開く、6-16
内部データの保存、2-15
リストビュー、2-11
DIAdem ANALYSIS、3-1
NoValues、3-8
数式、3-2
標準関数、3-1、3-9
DIAdem NAVIGATOR、2-1
ファイルブラウザ、2-1
検索入力、2-1
スクリプトでのオブジェクトアクセス、
ファイルブラウザ、2-1
G
GPI ローダー、2-10
L
LabVIEW
LVRuntime、6-18
MathScript の実行、3-7
スクリプト内の VI の呼び出し、6-18
6-15
チャネルプレビュー、2-2
データストア、2-8
M
DIAdem REPORT
MathScript、3-7
スクリプトでのオブジェクトアクセス、
6-17
N
チャート、5-1、5-8
ワークシート、5-2
NI License Manager、1-4
NoValues、3-8
DIAdem SCRIPT
スクリプト編集、6-1
ダイアログエディタ、6-8
© National Instruments Ireland Resources Limited
I-1
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
索引
O
う
ODBC/SQL インタフェース、6-20
OLE インタフェース、6-20
ウェブ
プロフェッショナルサービス、C-1
技術サポート、C-1
ウォーターフォール表示、5-12
S
SQL データ、2-8
え
円、5-17
T
TDMS データ、2-16
TDM データ、2-15
TDR レイアウト、5-6
お
オーダー解析、3-14
オンライン技術サポート、C-1
U
URF ファイル、2-7
か
カーブ
エラーバー、5-9
最大値と最小値の調査、4-4
座標の表示、4-4
テキストチャネルの表示、5-1
部分の検査、4-3
フラグの設定と編集、4-5
カーブ変換、5-10
解析
数学評価、3-1
数式の演算、3-2
データの画像解析、4-1
標準関数、3-9
拡張モード、5-6
カスタマー
プロフェッショナルサービス、C-1
技術サポート、C-1
カスタムプロパティ、2-14
最適化、2-6
テンプレートの作成、2-14
画像、4-10、5-17
カリキュレーター、3-2
関数
MathScript、3-7
関数グループ
グローバルスクリプトバー、1-2、6-2
事前定義設定、1-2
V
VIEW オブジェクト、6-17
あ
アクティブカーブ、4-4
アップグレード、評価バージョン、1-4
アプリケーション、1-1
暗号化
スクリプトダイアログボックスとユーザ
ダイアログボックス、6-3
い
一般統計、3-15
インストール
フォルダの構成、A-3
ライセンス認証、1-4
インタフェース
ASAM-ODS、6-20
ODBC/SQL、6-20
OLE、6-20
スクリプトでの使用、6-20
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
I-2
ni.com/jp
索引
デジタルフィルタ、3-13
FFT、3-12
振動 / 騒音レベル、3-13
き
技術サポート、C-1
基本演算
保存結果、3-1
す
数式、3-2
スクリプトでの使用、6-6
スクリプト内での演算、3-5
チャネルの演算、3-3
数値チャネル、2-12
ズーム
DIAdem VIEW、4-3
ダイナミック、4-4
VI の呼び出し、6-18
スクリプト
Data Portal を開く、6-16
REPORT オブジェクトにアクセス、6-17
VIEW オブジェクトにアクセス、6-17
アドバンストサーチの定義、6-15
暗号化、6-3
インタフェースの使用、6-20
演算の実行、3-5
関数、6-13
関数に対する値の割り当て、3-5
コマンドの実行、6-4
数式の演算、3-5、6-6
スクリプト中断モード、6-7
スクリプトの統合、6-5
制御コマンド、6-7
ダイアログボックスの使用、6-7
デバッグ、6-2
標準関数の実行、3-5
標準ダイアログボックスの使用、6-7
プログラムの起動時の呼び出し、A-2
プロシージャ、6-13
分岐、6-7
変数の使用、6-5
ユーザコマンドの定義、6-12
ループ、6-6
連続評価、6-14
ワークスペースの保存、6-3
LabVIEW&#x00A0、6-18
く
クイックサーチ、2-1
クイックツアー、1-3
矩形、5-17
クラッシュ解析
特性値の演算、3-19
クラッシュ解析ツールセット、3-19
け
検索
演算子、2-4
検索条件の接続、2-3
部分検索、2-3
プロパティの使用、2-4
ワイルドカードの使用、2-3
検索領域、2-5
こ
高速フーリエ変換(FFT)、3-12
コマンド
スクリプト、6-4
さ
サブグラフ、5-9
サポート
技術、C-1
サンプル、1-3
し
シート単位、5-7
時間チャネル、2-12
周波数解析、3-12
1/3 オクターブ / オクターブ解析、3-12
FFT 逆変換、3-12
オーダー解析、3-14
振動 / 騒音レベル、3-13
© National Instruments Ireland Resources Limited
I-3
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
索引
スクリプト中断モード、6-7
スクリプト編集、6-1
スタートアップ画面、1-3
数値チャネル、2-12
生成、4-9
チャネルグループ、2-11
チャネル参照、2-11
チャネルテーブルの編集、4-9
チャネルプロパティ、2-13
テキストチャネル、2-12
波形チャネル、2-12
チャネルグループ、2-11
チャネル参照、2-11
チャネル参照
スクリプト、6-4
名前またはインデックス、2-11
チャネルテーブル、4-9
チャネルの作成、2-12
チャネルプレビュー、2-2
せ
制御コマンド、6-7
設定、A-1
デスクトップ・ファイル、A-2
ローカル設定、A-2
線、5-17
センサリスト、4-8
た
ダイアログエディタ、6-8
ダイアログボックス
標準ダイアログボックスを開く、6-7
ユーザダイアログボックスの作成、6-8
楕円、5-17
単位テーブル、2-14
チャート、5-10
て
データ、2-1
3D データ構造、2-13
ASAM データサービス、2-10
Excel データ、2-16
SQL データ、2-8
TDMS データ、2-16
TDM データ、2-15
インデックス付け、2-5
カスタムプロパティ、2-14
検索、2-1
スクリプトで編集する、6-16
選択オープン、2-9
チャネル、2-10
チャネルグループ、2-11
データファインダー、2-1
データプラグイン、2-9、B-1
データプロパティ、2-13
内部データ、2-10
内部データの保存、2-15
表示と解析、4-1
フォーマット表示、5-4
マトリックス / トリプレット、2-13
間引き、2-9
読み込み、2-9
ち
チャート
2D チャート、5-8
3D チャート、5-11
DIAdem REPORT、5-1
DIAdem VIEW、4-3
アクティブカーブ、4-4
カーブ変換、5-10
サブグラフ、5-9
スケーリング、4-3
特性要因図、5-11
塗りつぶしエリア、5-9
凡例、4-3
ヒストグラム、5-9
ポーラーチャート、5-11
レポート、5-8
チャートウィザード、5-2
チャネル、2-10
作成、2-11
時間チャネル、2-12
数式の演算、3-3
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
I-4
ni.com/jp
索引
データストア、2-8
登録、2-8
フィルタ、2-8
データファインダー
クイックサーチ、2-1
検索条件の接続、2-3
検索領域、2-5
設定する、2-5
データのインデックス付け、2-5
部分検索、2-3
マイデータファインダー、2-5
リモートデータファインダー、2-7
ワイルドカードの使用、2-3
データファインダーサーバエディション、2-7
データプラグイン、2-9、B-1
USI インタフェース、B-1
インターネット・ポータル、B-2
インポート / エクスポート、B-2
スクリプトの作成、B-2
ドキュメント、B-1
データプロパティ、2-13
テキスト、5-14、5-15
テキストオブジェクト、5-16
テキストチャネル
Unicode、2-12
レポート内の表示、5-1
デジタルフィルタ、3-13
デスクトップ・ファイル、A-2
デバッガ
スクリプトのテスト、6-2
デフォルトグループ、2-11
保存結果、3-1
テンプレート
DIAdem VIEW、4-2
カスタムプロパティ、2-14
レポート、5-7
な
ナショナルインスツルメンツ
プロフェッショナルサービス、C-1
技術サポート、C-1
ね
ネットワークインストール、A-3
は
波形チャネル、2-12
バンドカーソル、4-4
バンドズーム、4-3
凡例、4-3
ひ
ビデオ
同期化、4-6
評価、4-6
表、5-13
2D テーブル、5-13
3D テーブル、5-14
複数シートの表、5-13
ユーザコマンドによるフォーマット、
6-12
表記規則、ix
標準関数、3-1、3-9
3D 解析、3-17
一般統計、3-15
基本演算、3-9
クラッシュ解析、3-19
周波数解析、3-12
スクリプト内の呼び出し、3-5
チャネルファンクション、3-10
フィッティング、3-11
分類、3-15
と
等高線演算、3-17
等高線表示、5-12
© National Instruments Ireland Resources Limited
ふ
ファイルブラウザ
チャネルプレビュー、2-2
フォーマット、数値、5-4
フォーマット、定義、5-4
フォーマット定義
ユーザコマンド、5-4
I-5
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
索引
フォルダの構成、A-3
フラグ
設定、編集、削除、4-5
フレーム、5-17
フレームカーソル、4-4
フレームズーム、4-3
プログラム開始
スクリプトの呼び出し、A-2
プログラムの起動
システム・フォルダの入力、A-3
プログラム変数、6-5
プロフェッショナルサービス、C-1
分岐、6-7
分類、3-15
シングルカウント、3-16
ヒストグラム、3-16
複合カウント、3-16
リダクション、3-16
レインフロー、3-16
ま
マイデータファインダー、2-5
インデックスのリセット、2-7
インデックス場所、2-6
カスタムプロパティ最適化、2-6
マスターレイアウト、5-7
間引き、2-9
も
文字・図形の挿入
円、5-17
画像、5-17
矩形、5-17
線、5-17
楕円、5-17
テキスト、5-15
テキストオブジェクト、5-16
矢印、5-17
モデル
データの投影、4-7
へ
ページフォーマット
スケール、5-8
レポート、5-7
ヘルプ
プロフェッショナルサービス、C-1
技術サポート、C-1
変数
2D テーブル、5-13
VBS 変数、3-6、6-5
数式の演算、3-4
スクリプト、6-5
テキスト、5-14
フォーマット定義の表示、5-4
プログラム変数、3-6、6-5
ユーザダイアログボックス、6-10
や
矢印、5-17
ゆ
ユーザコマンド、5-4、6-12
登録、6-13
ユーザダイアログボックス、6-8
変数の使用、6-10
メソッドとイベント、6-10
り
リストファイル、6-14
リモートデータファインダー
URF ファイル、2-7
データファインダーサーバ、2-7
リモートアクセス、2-8
ほ
ポーラーチャート、5-11
DIAdem データ検索・解析・レポート作成
I-6
ni.com/jp
索引
線、5-17
単位テーブル、5-10
チャート、5-8
チャートウィザード、5-2
チャネル参照、5-6
テキスト、5-14、5-15
テキストオブジェクト、5-16
テンプレート、5-7
名前順モード、5-6
ナンバー順モード、5-6
表、5-13
ページフォーマットの指定、5-7
ポーラーチャート、5-11
マスターレイアウト、5-7
矢印、5-17
連続評価、6-14
リストファイル、6-14
る
ループ、6-6
れ
レイアウト
DIAdem VIEW、4-2
マスターレイアウト、5-7
レポート、5-6
レイアウト設定、5-2、5-7
レイアウト追加、5-2
レポート
3D チャート、5-11
エクスポート、5-2
円、5-17
オブジェクト、5-8
オブジェクトの順序、5-3
オブジェクトの編集、5-3
拡張モード、5-6
画像、5-17
矩形、5-17
サブグラフ、5-9
スクリプトによるオブジェクトの変更、
わ
ワークシート
DIAdem REPORT、5-2
DIAdem VIEW、4-2
ワークスペース、6-3
6-17
© National Instruments Ireland Resources Limited
I-7
DIAdem データ検索・解析・レポート作成