「歌におけるイタリア語とドイツ語の語感」

VOL.3−3
コール淡水・大阪 会 報
2003年10月14日
[ピアニストを招聘]
練習の効率を上げるために、原則として土曜練習の時にピアニストに来て頂くこととし、9月 27 日(土)
の練習日が初顔合わせとなりました。お名前は蜷川千佳(にながわ ちか)さん、神戸女学院音楽学部ピ
アノ科の大学院生で箕面にお住まいです。なかなかテンポ感も良く、明るい可愛いお嬢さんです。これか
「歌におけるイタリア語とドイツ語の語感」
(学部7回)中村泰利 [T1]
昭和22から23年頃、私はNHKラジオで「音楽の泉」をはじめとす
らの練習が益々楽しくなりそうです。
[今後の練習日程と練習予定曲目]
(※12月27日の練習会場の予約はこれからです)
練習時間
練 習 場
定例練習
13:00∼17:00
うはらホール音楽室
火
定例練習
18:30∼21:00
盲人情報文化センター
土
定例練習
13:00∼17:00
うはらホール音楽室
えた。出会いの衝撃は恐ろしい。
少し後年、シューベルトのリートに接し、魅せられた。
「未完成交響楽」などの音楽映
11月11日
火
定例練習
18:30∼21:00
盲人情報文化センター
11月22日
土
定例練習
13:00∼17:00
うはらホール音楽室
画を鑑賞し、ゲーテやハイネの重厚で含蓄のある詩を読むようになった。こうして私は
ドイツ語とイタリア語の歌の虜になったのである(当初は聴くだけ)
。両語が持つ響きの
12月 9日
火
定例練習
18:30∼21:00
盲人情報文化センター
12月27日
日
定例練習
13:00∼17:00
うはらホール音楽室
る幾つかのクラシック音楽番組を聴き、強い電流に撃たれ痺れる思い
がした。それも何故か器楽よりも声楽が主体であった。同じ頃、学校
の図書館でE.カルーソーの伝記を読み、イタリアの声楽(トスティ
の歌曲やヴェルディ、ドニゼッティなどのオペラ)に大いに興味を覚
良さは到底日本語の比ではない。民族的に響きの悪い声を持っている我々日本人にとっ
て、これらの響きの優れた言葉の力を借りることが初学者には好都合であるようだ。初
学者がまず「カロ・ミオ・ベン」「ラルゴ」「アマリリ麗し」などのイタリア古典歌曲を、
続いてシューベルトやシューマンなどのドイツ歌曲を先生から与えられるという学習経
過は素人ながら理解できる。
ここでイタリア語とドイツ語の語感を対照させておきたい。多少強引な比較もある。
イタリア語
ドイツ語
単語における
発音上の特徴
母音が目立つ
・母音の発音が強く、長母音が多い
・音節には必ず母音がある
・母音で終るのが原則
子音が目立つ
・子音の発音が多い
・子音で終る単語も多い
・(しかし、母音の発音上の役割りは重要)
アクセント
後から二番目の音節にある場合が多い
単語の前寄りにある場合が多い
言語としての
発音上の特徴
・なめらか
・前方へ響く
・より音楽的
・レガート
・抑制が効いている
・深く響く
・より朗読的
・マエストーソ
より頭声向き
より胸声向き
歌唱における
感想
練 習 日
曜
9月27日
土
10月14日
10月25日
[練習曲]
備
考
備
考
(1:30∼3:30)練習ピアニスト付き
(1:30∼3:30)練習ピアニスト付き
(1:30∼3:30)練習ピアニスト付き
※練習の後、忘年会を予定しています
※毎回、全楽譜及び「愛唱曲集」をご持参願います
(1)男声合唱のための唱歌メドレー「ふるさとの四季」(源田俊一郎編曲)[全曲]
(故郷、春の小川、朧月夜、鯉のぼり、茶摘、夏は来ぬ、われは海の子、村祭、紅葉、冬景色、雪、故郷)
(2)世界の歌と民謡から
・Shenandoah(アメリカ民謡/M。Bartholomew 編曲.)
・Loch Lomond(スコットランド民謡/福永陽一郎編曲)
・Finlandia hymni(交響詩フィンランディアより/Sibelius 曲)
・O Tannenbaum(ドイツ民謡/北村協一編曲)
(3)Missa in honorem St.Mattiae(Heinr.Lemacher 曲)より[Kyrie、Agnus など]
(4)懐かしき映画の名曲集・サウンドトラックより(選曲中)
※グリー55年のあゆみの中で各時代に歌ってきた ①Over the Rainbou(1955年/白岡敕氏指揮)、②Oh What a
Beautiful Monning、③Bali Hai(1959年/香川睦氏指揮)、④大脱走マーチ、⑤Beautiful Ohio(1964年/淡水会合唱
団・香川睦氏指揮)、⑥Edelweiss、⑦Do-Re-Mi(1972年/襟谷精一氏指揮)、⑧Yellow Ribbon、⑨OK Corral(1976
年/松下克巳氏指揮)の中から選曲する。指揮者の希望は①②③⑥⑧⑨位に中から面白そうな曲を4曲程度選び
たいとのことです。※楽譜をお持ちの方のご提供と、また皆さまからのご意見をお寄せ下さい。
うはらホール・音楽室(東灘区民センター内)
:JR神戸線「住吉駅(「快速」は止まりますが「新快速」は止まりま
せん)
」を降りて約3分。改札口から左側に出て、同センターに繋がる屋根付連絡通路を進むと自然に入ります。
(B1)の林秀樹さん(UFJ信託)が東京の本店にご栄転で退会されました。今後のご活躍をお祈りしましょう。
(B2)に井上喜代治さん(学9回)が8月から新たに入会され一緒に歌って下さっています。
※名簿を改訂して発行しています。
「イタリア語は長い間、発声練習に特殊な役割を果たしてきた。それは歌唱と発声を
促すのに特に好都合な言語音の型と直接連なると云う役割である。」(E.コローニ、石田徹・
2003年度の後半期会費を未納付の方がまだ随分いらっしゃいます。督促状が行く前に納付を宜しくお願
い致します。会費は,前・後半期各 正会員=6,000円 休会員=2,000円です。
会計係:宇賀 弘
石田美栄共訳「声楽家のためのイタリア語 ― 語法と発声 ― 音楽之友社」)
発 行:コール淡水・大阪
発行日:2003年10月14日 (制作・印刷:宇賀 弘)
事務局:〒658-0025 神戸市東灘区魚崎南町3-3-3-505 TEL・FAX:078-411-8640
これに対して「重々しく響く」(小塩節「ドイツ語とドイツ人気質」講談社学術文庫)ドイツ語
の歌は、旋律主導型のイタリア語のそれに較べて歌詞主導型のように思われる。情熱的
なイタリア語の歌詞に対して、ドイツ語の場合は理知的であり、時には哲学的でさえあ
る、というのが私の語感です。
岡本俊郎様方
e-mail:[email protected]
http://www.h5.dion.ne.jp/ shodai-g
振込口座:三井住友銀行普通預金口座 芦屋支店(379)−3788533 コール淡水・大阪