平成 27 年 5 月 10 日 茨城県バスケットボール協会 クラブ連・実業団連合同審判部 TO 委員会 2015~バスケットボール競技規則の確認 立夏の候,皆様にはますますのご健勝のこととお慶び申し上げます。 先日の茨城県バスケットボール協会審判部総会及びクラブ連・実業団連テーブルオフィシャルズ講習会で は,新ルールの伝達が行われました。それに先立ちまして,県内の大会では,県民総体が新ルールを施行し て行われる最初の大会です。つきましては 1 日も早く新ルールを理解して頂きたいために,日本公認審判員 だけではなく,県内の審判員,またはテーブル・オフィシャルズに関わる全ての人々に,この度,クラブ連・ 実業団連合同審判部 TO 委員会より,以下のような資料を作成させていただきました。 皆様におかれまして,ご理解とご協力をいただき,今後のバスケットボール活動にご尽力いただければと 思います。 〇24秒ルールについて <変更点> ・ボールがリングに触れたとき(ショット,パスあるいは最後のフリースロー) ,ボールをコントロールし ていたチームが再びボールをコントロールした場合,14 秒にリセットされる。 ※ケースについては資料の末に記載してあります。 〇ショット・クロックの操作について <変更点> ・次のときには,24 秒にリセットし,何も表示しない(秒数を表示しない機能がある場合) 1 ゲーム・クロックが動いてるときにボールがバスケットに入ったとき ※ただし,ボールが空中にある間(リングに触れるかバスケットに入る前)に,防御側チームにファ ウルが宣せられ,シューター側チームに,フロントコートからのスロー・インが与えられる場合は, ショットクロックはリセットせずに止める。審判員は残り時間を確認し,14 秒以上残されてる場 合はショットクロックは継続し,13 秒以下の場合は,14 秒にリセットしなければならない。 2 相手チームのファウルやヴァイオレイションの罰則で,バックコートからゲームをスロー・インで再 開するとき 3 フリースローを行うとき ※14 秒から動かし始める場合もあるので,注意する 4 ジャンプ・ボール・シチュエイションになり,それまでボールをコントロールしていたチームの相手 チームにスロー・インのボールが与えられるとき <時限の終了間際のショット・クロックの操作> 「ボールがデッドでゲーム・クロックが止められたとき,各ピリオド,各延長時限の残りが 14 秒未満でな おかつあらたにヴァイオレイションが成立する可能性が残っていない場合は,ショット・クロックの表示 装置の電源を切る」 と定められているが,各時限の終了間際で,ショット・クロックの表示装置の電源を切ることができる状況 になるまでの間は,ショット・クロック・オペレイターは次のように操作する。 1 競技時間が 24 秒未満になったのちに,それまでボールをコントロールしていたチームの相手チーム があらたにボールをコントロールしたときは,ショット・クロックを 24 秒にリセットするが,24 秒 を表示したまま動かさないでおく。 ⇒1 そのチームがショットをしてリングに触れ,再びボールをコントロールした場合は 14 秒にリ セットする ①ゲーム・クロックが 14 秒以上である場合は,その時点から動かし始める。 ②ゲーム・クロックが 13 秒以下である場合は,14 秒を表示したまま動かさないでおく。 ⇒2 競技時間が残り 13 秒以下になったのちに,それまでボールをコントロールしていたチームの 相手チームがあらたにボールをコントロールしたときは,ショット・クロックを 24 秒にリセ ットするが,24 秒を表示したまま動かさないでおく。 〇ノー・チャージ・セミサークル・エリア バスケットに向かってペネトレイションした攻撃側プレイヤーが正当な防御の位置を占めた防御側プ レイヤーのトルソーに突き当たったとしても,その触れ合いが起こったときにその防御側プレイヤーがノ ー・チャージ・セミ・サークル内にいたときは,その攻撃側プレイヤーに対してチャージングが宣せられ ることはない。 <変更点> ・触れ合いが起こったときに,その攻撃側プレイヤーに突き当てられた防御側プレイヤーの片足あるい は両足がノー・チャージ・セミサークルのラインに触れていたこと 〇スコアラーについて <変更点> ・ゴールと点数 フィールド・ゴールによる得点は,ボールに最後の触れたプレイヤーの位置ではなく,ショットをした プレイヤーの位置によって決められることに変更された。ボールが床に触れてバスケットに入った場合は, その床の位置によって決められる。 ※例外:誤ってでも偶然にでも自チームのバスケットにボールを入れてしまったゴールは,どのような場 合でも,相手チームに 2 点が与えられる。 ・タイムアウト 1 チームは,前半に 2 回,後半に 3 回のタイムアウトをとることができる。 ただし,第 4 ピリオドの最後の 2 分間には 2 回までしかタイムアウトをとることができない。 各延長時限には,1 回ずつのタイムアウトをとることができる。 ※記入方法 ●第 4 ピリオドの 2 分までにタイムアウトを使わなかった場合 6 9 8 9 ・テクニカル・ファウル プレイヤーのテクニカル・ファウルは 2 回で退場。 コーチ自身のスポーツマンらしくないふるまいによるテクニカル・ファウルも 2 回で退場。また,チー ム・ベンチ・パーソネルによるテクニカル・ファウルが記載されてる場合は,合わせて 3 回で退場。 ※記入方法 C1 C1 GD あるいは, C1 B1 B1 GD ※[GD]とは『ゲーム失格』という意味である。パーソナルファウルが 5 回の場合は記入しないが,それ 以外のファウルアウト(アンスポーツマンライク・ファウルやテクニカル・ファウル,ファイティングな どで失格場合,記入する) テクニカル・ファウルの罰則は 1 個のフリースローと,オフィシャルズ・テーブルから遠い方のセンタ ー・ラインからの,シューター側のスローインで再開される。 ・罰則の相殺 両チームに科される罰則の重さが等しくて第 42 条「特別な処置をする場合」に従って罰則の適用が相 殺され,それぞれのフリースローが与えられなくなったファウルは,[P, D, U, T, C, B]のうしろに小さい [c]をつける。 ※ Pc や Dc 等 〇審判の合図について [プレイヤーの番号] ※番号は例。 ( )の中は表記する番号。スコアラーに伝える場合,右手が主動。 0番 00 番 15 番(11~15 番) 20 番(20~90 番) 3 番(1~5 番) 7 番(6~10 番) 18 番(16~19 番) 67 番(21~99 番) [ヴィジブル・カウント] 手を開き片腕を振りながら秒数をカウントする [ボールをバック・コートに返す違反] からだの前で片腕を水平に振り動かす [ファウルの種類] ・ファウルでゲーム・クロックを止める ※ファウルをしたプレイヤーの腰を指さなくなった ・ハンド・チェッキング 手首を握って手の平を見せ,前に出す ・ショットの動作中のプレイヤーの腕(手)に対するファウル ・イリーガル・ユース・オブ・ハンズ 手首をたたく ・頭をたたくファウル 手のひらでもう一方の前腕をたたく 頭をたたく(頭にふれる)まねをする [ショットの動作中のプレイヤーに対するファウル] ファウルでゲーム・クロックを止める合図をしたのち,その場でフリースローの数を示す [ショットの動作中ではないプレイヤーに対するファウル] ファウルでゲーム・クロックを止める合図をしたのち,その場で床をさし示す [フロント・コートのエンド・ラインからのスロー・インを行うとき] フロント・コートのエンド・ラインからスロー・インを行うときは,スロー・インのボールをプレイヤ ーに与えるアクティブ・オフィシャルであるリード・オフィシャルは,プレイヤーにスロー・インのボー ルを与える前に,笛を鳴らして,コート内のプレイヤーの注意を喚起しなければならない。 ※この規定は,フロント・コートのエンド・ラインからスロー・インを行うときのみ適用される。 〇ボールをバック・コートに返すこと <確認点> 競技規則 解説 P202 一部抜粋 「自チームのフロント・コートからジャンプして空中でボールをあらたにチーム・コントロールしたプ レイヤーがそのボールを持ったまま自チームのバック・コートに着地した場合」は,そのプレイはボール をバック・コートに返すヴァイオレションにはならない。 ただし,この規定は,フロント・コートからジャンプして空中でボールをあらたにコントロールしたプ レイヤー自身にしか適用されない。したがって空中でボールをあらたにコントロールしたプレイヤーが着 地する前にそのボールをバック・コートにいる味方プレイヤーにパスをしたときは,パスのボールがバッ ク・コートにいる味方プレイヤーに触れた瞬間にボールをバック・コートに返すヴァイオレイションにな る。 〇オルタネイト・ポゼション・ルールについての確認 [具体例] Q1 審判がスロー・インするプレイヤーにボールを渡し,そのボールがスロー・インされたのち,コート内 にいるプレイヤーがボールを触れた。このとき,ポゼション・アローはどうなるか? A 変わる。 敵味方問わず,コート内にいるプレイヤーがボールに触れたとき,オルタネイト・ポゼション・ルール によるスロー・インが終わるため,ポゼション・アローの向きは変わる。 Q2 審判がスロー・インするプレイヤーにボールを渡し,ヴァイオレイションを宣した。この時,ポゼショ ン・アローはどうなるか? A 変わる。 スロー・インをするチームにヴァイオレイション(主に 5 秒ルールやアウト・オブ・バウンズ)が宣せ られたとき,オルタネイト・ポゼション・ルールによるスロー・インが終わるため,ポゼション・アロー の向きは変わる。また,リスタートはヴァイオレイションの罰則で再開される。 Q3 審判がスロー・インするプレイヤーにボールを渡し,どちらかのチームにファウルを宣した。この時, ポゼション・アローはどうなるか? A 変わらない。 どちらかのチームにファウルが宣せられたとき,まだオルタネイト・ポゼション・ルールによるスロー・ インが終わっていないため,ポゼション・アローは変わらない。また,リスタートはファウルの罰則で再 開される。 〇24 秒ルールについての確認 [具体例] Q1 A チームがボールをコントロールしており,そののち A4 がショットをした。リングに当たり,そのボ ールは,A5 が保持した。このとき,ショットクロックの表示は? A 14 秒である。 リングに当たった時点でショットクロックはリセットされ,A5 がボールを保持した時点で 14 秒に表示 される。 Q2 A チームがボールをコントロールしており,そののち A4 がショットをした。リングに当たり,そのボ ールは,B4が触って,アウト・オブ・バウンズが宣せられ,A チームのスロー・インになった。このと き,ショットクロックの表示は? A 14 秒である。 ショットされたボールがリングに当たり,そののち B4 が触った時点では,B チームはまだボールをコ ントロールしていない。B チームにヴァイオレイションが宣せられ,A チームからのスロー・インでリス タートされる。このとき,A チームはボールコントロールを引き続くため,14 秒にリセットされる。 ※ボールを触っただけでは,コントロールではない。保持して,初めてコントロールである。 Q3 A4 がショットをし,B4 がそのショットをブロックショットした。ブロックショットされたボールは, リングには当たらずバックボードに当たり,A5 がボールを保持した。このとき,ショットクロックの表 示は? A 継続である。 ショットが行われ,そのショットがブロックショットされても,リングには当たっていないため,ショ ットクロックはリセットしない。A5 がボールを保持したので,ボールコントロールは変わっていないた め,継続である。 Q4 A チームがフロントコートでボールをコントロールしている。ボールを保持している A4 が B4 にボー ルを触られ,そのボールはバックコートへ転がっていった。A4 は,そのボールを追いかけ,バックコー トで再び保持をした。このときのショットクロックの表示は? A 継続である。 Q3 のときと同じ解釈で,ボールコントロールは変わっていないため。審判員として忘れてはならない こととして,8 秒ルールは,改めて数え始めである。一度,フロントコートにボールが運ばれた時点で 8 秒ルールは終わりだが,再びボールがバックコートに戻ったため,8 秒ルールについては改めて数えなく てはならない。 Q4-1 Q4 でボールがバックコートに戻り,A4 がボールを保持してフロントコートに進もうとしたとき,B4 が A4 に対してのパーソナルファウルを宣せられた。このとき,ファウルを宣せられた場所はバックコー トである。ショットクロックの表示は? A Q5 24 秒にリセットされる。 A4 がショットをしようとしたところ,B4 がブロックショットをしようとして跳んだ。そののち,A4 も B4 もボールから手を離さず,床に着地した。このときの処置は? A ジャンプボール・シチュエイションである。 注意しなくてはいけないのは,ショット・クロックの表示である。この場合,A チームのスロー・イン であれば,ショット・クロックは継続。また B チームのスロー・インであれば,ショット・クロックは 24 秒にリセットされる。 ⇒競技規則 解説 P188 コート内で両チームのプレイヤーがボールをしっかりとつかんだまま,どちらか一方あるいは両方のプ レイヤーが境界線やアウト・オブ・バウンズの床に触れたりしても,ヴァイオイレションとはせずジャン プボール・シチュエイションとする。 ジャンプした両チームのプレイヤーがボールをしっかりとつかんだまま,どちらかのプレイヤーだけが 着地したときに境界線やアウト・オブ・バウンズの床に触れたりした場合も,同様とする。 Q6 A4 がショットしたボールは,リングとボードの間に挟まった。この場合の処置は? A ジャンプボール・シチュエイションである。 この場合に限り,A チームのスロー・インからゲームが再開される場合は,ショットクロックは継続であ る。 Q6-1 A4 がショットしたボールは,リングに当たってから,リングとボードの間に挟まった。このときの処 置は? A ジャンプボール・シチュエイションである。 A チームのスロー・インからゲームが再開される場合は,ショットクロックは 14 秒にリセットされる。 なぜなら,ショットされたボールは一度リングに当たっているからである。 <確認点>競技規則 解説 P200 ただし,ショットされたボールがリングにはずんで跳ね上がり,ふたたび落下してきてリングにはさま ってしまった場合は,ショットされたボールがリングに触れて跳ね上がったときには,ショット・クロッ クはすでにリセットされているはずである。したがって,この規定は,ショットされたボールが直接リン グにはさまったりのったりしてしまった場合のことをいっていると解釈するべきである(バックボードに 触れてから直接リングにはさまってしまった場合も直接リングにはさまったものとみなす)。 ショットされたボールが空中にある間にショット・クロックの合図が鳴り,そののちボールが直接リン グにはさまったりのったりしてしまったときは,ポゼション・アローがどちらのチームを示していたとし ても,ジャンプボール・シチュエイションではなく,24 秒ルールのヴァイオレイションとなる。 「2015~バスケットボール競技規則」から一部引用
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