エンドツーエンドの最適化された ネットワーク機能仮想化の導入

ホワイトペーパー
インテル、Brocade、Cyan、Red Hat、Telefónica
によるNFVサービス
エンドツーエンドの最適化された
ネットワーク機能仮想化の導入
業界標準の情報モデルに基づくインテリジェントなネットワーク機能仮想化
(NFV)のオーケストレーションにより、キャリアグレードのサービスレベル・
アグリーメント(SLA)を実現する方法について説明します。
概要
ネットワーク機能仮想化(NFV)は、数年前から、通信事業者のデータセンターにおけるサービスの俊敏
性向上、コスト削減、柔軟性強化の新たな有力手段として、通信事業業界で注目されています。NFV の
将来性とメリットは明確で、広く理解されています。しかし、仮想ネットワーク機能(VNF)のインテリ
ジェントで自動化された導入には依然として複雑さが存在しており、それが通信事業業界と VNF プロ
バイダーにとっての負担となっています。
最近、Cyan、Brocade、インテル、Red Hat では、スペイン・マドリードにある Telefónica の NFV リファ
レンス・ラボと提携して、Enhanced Platform Awareness(EPA)情報モデルとインテル ® Xeon® プロ
セッサー搭載サーバーで実行される標準ベースの NFV インフラストラクチャーを使用した効果的な
NFV 導入シナリオを発表しました。この導入シナリオで、Brocade* Vyatta* vRouter VNF は、導入時に
インフラストラクチャーで利用可能な各種テクノロジーを活用することで、そのインテリジェントで
最適化された導入において、最適化されていない導入に比べて 85 倍のパフォーマンスを達成できるこ
とが示されました。
このホワイトペーパーでは、通信事業者と VNF プロバイダーが直面している問題と、最適化された業界
標準ベースの導入によって実現されるソリューションについて説明します。
はじめに
Evolved Packet Core(EPC)、3G ワイヤレスノード、ブロードバンド・ネットワーク・ゲートウェイ
(BNG)
、
プロバイダー・エッジ(PE)
、
ルーター、
ファイアウォールなどのネットワーク機能は、従来、専用のハードウェア・
アプライアンスによって提供されていました。しかし、市販のインテル ® Xeon® プロセッサー搭載サーバー上で、
キャリアグレードの仮想化環境でインスタンス化されたソフトウェア・アプライアンスを使用したこれまでの
ハードウェア中心のアプローチは、新たに出現した仮想ネットワーク機能(VNF)に切り替わりつつあります。
通信事業業界では、ビジネスの俊敏性向上、ネットワークの適応性向上、総保有コスト
(TCO)の削減にとっ
て高い効果があるという理由から、ネットワーク機能仮想化(NFV)アプローチへの転換は理解され、受け入
れられています。
NFV アプローチは、通信事業者と VNF アプライアンス・プロバイダーの拡大するエコシステムの両者
に対して新たな可能性を開きますが、VNF コンポーネントだけではソリューションの一部にすぎない
ことも事実です。通信事業者グレードの VNF サービスの導入により、通信事業者とプロバイダー、両者
がともに対処する必要のある新たな複雑さが生じています。
インテル、Brocade、Cyan、Red Hat、TelefónicaによるNFVサービス
目次
概 要 .......................................................... 1
はじめに.................................................... 1
通信事業者グレードの導入ニーズ .......... 2
通信事業のNFV導入の標準化................. 2
キャリアグレードのVNFの実際の導入 .... 2
結 果 .......................................................... 5
結 論 .......................................................... 6
コメント..................................................... 7
略 語 .......................................................... 8
通信事業者グレードの導入ニーズ
サービスレベル・アグリーメント
(SLA)は、多くの場合、
それぞれの VNF インスタンス化を
伴います。SLA を達成、施行するとともに、サービス導入後はスケーラビリティーを実現
する必要があります。これらの要件は、スループット、パケットロスの保証、レイテンシー
への影響に関して、
データプレーンのワークロードの処理方法に主に焦点を絞っています。
こうした特性は、VNF アプライアンスのパフォーマンスに大きく影響します。そのため、
ネットワーク・トポロジー、VNF ロケーション、リンク帯域幅、QoS 保証の制御に加えて、
基盤となるサーバー・プラットフォームのハードウェア機能を把握することが通信事業に
とって重要になります。
通信事業者のサービス・プロバイダーとアプライアンス開発者はどちらも、SLA を満た
すために十分なプラットフォームおよびネットワーク・ハードウェア・リソースを投入する
方法で、
インスタンス化を確実に開始できるツールと手法を必要としています。ツールには、
内部サーバーのメモリートポロジー、仮想マシンに割り当てられる CPU や I/O インター
フェイス、効率的な検索のための「大容量ページ」でのメモリー使用率、そして何よりも
VM へのインターフェイスの直接割り当てを考慮することが求められます。これらの特性を
認識することは、パフォーマンス、スケーラビリティー、予測可能性に関して、一定の
SLA を保証する上で必要不可欠です。1
通信事業の NFV 導入の標準化
仮想化ネットワーク機能は、さまざまなベンダーのエコシステムによって提供され
ており、異種混合のネットワークおよびデータセンターのトポロジー、テクノロジー
全体で、通信事業者によって採用されています。さまざまな仮想化ネットワーク機
能が存在するなか、業界では、環境に対する予測可能性を向上するオープンな業界
標準を使用することで、共通基盤の構築に取り組んでいます。PCI Express*、SATA
といった規格は、長年にわたり、PC およびサーバー業界のエコシステムの成長を実
現してきました。
こうしたアプローチは通信事業の分野で進行中であり、ネットワーク機能仮想化
インフラストラクチャー(NFVI)を定義する欧州電気通信標準化機構(ETSI)によっ
て管理されています。このアプローチに従うことで、通信事業者は機能やニーズを
公開する記述言語を使用して、VNF を効果的かつ効率的に導入できます。
ETSI-NFV リファレンス・アーキテクチャーでは、VNF 導入の階層化アプローチを
定義しています(図 1 を参照)
。
NFVベースのサービスの導入と運用において、ポータブルで確定的なパフォーマンスを
確保できるようにするためには、
そのインフラストラクチャーに関連するNFVIの特性を、
配信スタックに至るまで公開する必要があります。同様に、
そのリソース要件と開始する
サービス要件を記述しているVNFの情報モデルは、
プロビジョニング・レイヤーがインテ
リジェントで最適な導入決定を行えるようにする上で不可欠です。
こうしたNFVIのEPA
機能により、
オーケストレーション・プラットフォームは適切な基盤となるインフラストラク
チャーに対して適切に設計されたVNFをインテリジェントに導入し、エンドツーエンドの
VNFサービスシナリオのためのリソースの適切な割り当てを確保することができます。
キャリアグレードの VNF の実際の導入
前述の概念を実証するために、インテル、Telefónica、Cyan、Brocade、Red Hat は連携
して、TOSCA 記述言語を使用した包括的なエンドツーエンドの ETSI-NFV サービス導
入ソリューション・スタックを実装しました。スペインのマドリードにある NFV リファレンス・
ラボで Telefónica が実施した概念実証(PoC)では、表 1 に示す各コンポーネントが採
用されました
(図 2 も参照)
。このソリューション・スタックは、VNF ルーティング・サービス・
シナリオでこれらのコンポーネントを使用してテストされました。
2
インテル、Brocade、Cyan、Red Hat、TelefónicaによるNFVサービス
NFVの管理と
オーケストレーション
Os-Ma
サーバー、VNF、
インフラスト
ラクチャーの説明
NFV
オーケスト
レーター
OSS/BSS
Or-Vnfm
EMS 1
EMS 2
EMS 3
Ve-Vnfm
VNFマネージャー
VNF 1
VNF 2
VNF 3
Vn-Nf
Vi-Vnfm
NFVI
仮想
コンピューティング
仮想
ストレージ
仮想
ネットワーク
仮想化された
インフラスト
ラクチャー・
マネージャー
Nf-Vi
仮想化レイヤー
VI-Ha
コンピューティング・
ハードウェア
ストレージ・
ハードウェア
ハードウェア・リソース
Or-Vi
ネットワーク・
ハードウェア
エグゼキューション・
リファレンス・
ポイント
その他の
リファレンス・
ポイント
メインNFV
リファレンス・
ポイント
図1. エンドツーエンドのETSI-NFVアーキテクチャー
VNFルーティング・サービスの概要
• パフォーマンスを実現する VNF 記述子
の NFVI 特性の公開と、VNF を定義する
VNF フォワーディング・グラフは Brocade*
適切な VNF 設計(Vyatta* vRouter)の重
Vyatta* vRouter を VNF として使 用して
要性、およびサービスの要件が、効果的
ル ー テ ィン グ さ れ まし た 。 3 ノー ド・
なサービス導入の実現にとって重要で
ネットワークのフォワーディング・トポロ
ある。
ジーは、ルーター A およびルーター C(図 3)
の入力点および出力点との間で 40 Gbps
• TOSCA などの業界標準のオープンで拡
のスループットを実現するように設計され
張可能な情報モデルと適切な VNF 形式
ています。この PoC は、以下を示すことを
の使用は、VNF ベンダーのエコシステム
目的として実施されました。
がこの新しいエンドツーエンドの
• 最適な VNF サービスチェーン導入には、 アーキテクチャーにサービスを提供す
るために必須である。
各レイヤーに構築されている関連する
NFV インテリジェンス(情報モデルから
• 高性能で優れたアーキテクチャーを
VNF、NFV オーケストレーター、VIM、
備えたサーバーとネットワーク・コン
NFVI まで)を備える、エンドツーエンド
ポーネントは、通信事業者グレードの
の NFV のサービス配信スタックが必要
VNF の導入に必要なパフォーマンスを
である。
提供するために不可欠である。
最適化と非最適化の比較
最適化されていない導入と、NFV ベース
で最適化された通信事業者の導入の違
いを対比するために、個別のシステム環
境を 2 つ構築しました(図 4 を参照)
。
• NFV 対応 NFVI プール:必須の EPA を実
装する Telefónica 開発の NFV 対応の
Virtualized Infrastructure Manager
(VIM)と、強化された NFV 情報モデルと
TOSCA 記述言語を使用して高度な VNF
の導入をサポートする Cyan NFV オー
ケストレーターを備えている。
3
インテル、Brocade、Cyan、Red Hat、TelefónicaによるNFVサービス
• 最適化されていない、
コンピューティング・
インフラストラクチャー・プール:同じ
Cyan NFV オーケストレーターに接続され
ている同じ Telefónica* VIM を備えるも
のの、導入の基礎として強化された情報
モデルは存在しない。
インテル
Cyan
Telefónica
• 10 Gbインテル®
イーサネット・
コンバージド・
ネットワーク・
アダプターX520
表1. ソリューション・スタックのコンポーネント2
両方のシナリオの情報モデルを比較した
ことで、エンドツーエンドの EPA が最適
化された NFV 導入で実現する、その他の
主要な特性が示されました。
VNF
トラフィック・
ジェネレーター
DPDK
DPDK
NFVの管理とオーケストレーション
NFVO
Os-Ma
OSS/BSS
NFV
オーケストレーター
サーバー、
VNF、
インフラスト
ラクチャーの説明
Or-Vnfm
EMS 1
EMS 2
EMS 3
Ve-Vnfm
VNFマネージャー
VNF 1
VNF 2
VNF 3
Vn-Nf
Vi-Vnfm
NVFI
仮想
コンピューティング
仮想
ストレージ
仮想
ネットワーク
Nf-Vi
仮想化レイヤー
VI-Ha
コンピューティング・
ハードウェア
NVFI
ストレージ・
ハードウェア
サービス+NIC ハイパーバイザー
図2. パートナーおよびシステム・コンポーネントの貢献
4
Red Hat
仮想化ネットワーク オーケストレーション: ネットワーク
動作環境:
機能:
および管理:
• NFV-Blue Planet*
• RHEL 7.0
• インテル® Xeon®
• Brocade* Vyatta* Orchestrator
• データ
(パッチ適
プロセッサーE5vRouter 5600
リリース15.02
プレーン開発
用済み)およ
2680 v2 @
3.2 R2
キット
(DPDK)R1. びQEMU2.80 GHz搭載
6ベースの
KVM
• OpenFlow*
サーバー3
トラフィック・
バージョン
スイッチ
ジェネレーター
2.0.0(パッチ
• DPDK R.6を含む
(Brocade*
TIDGEN
適用済み)
インテル® オープン・ NetIron MLXe)
(Telefónica* I+
ネットワーク・
D Generator)
プラットフォーム
(インテル® ONP)
• Telefónica* VIM
の構成要素4
openvim R0.9
どちらの環境のサーバープールも空の状
態(VNF が導入されていない)で開始し、
同じオーケストレーターを使用してルー
ターを各プラットフォームに導入しまし
た。両方のシステムが実行されている
状態で、スループット・パフォーマンスを
リアルタイムで測定しました。その結果、
NFV 向 け に 最 適 化 さ れ た 導 入 で は、
フル・ライン・レートのスループットが
23 Mpps となり、最適化されていない導
入( 270 Kpps )に 比 べ て、85 倍 高 速 な
スループットを実現しました。
vRouter
Brocade
ハードウェア・
プラットフォーム:
ハードウェア・リソース
ネットワーク・
ハードウェア
スイッチ
仮想化された
インフラスト
ラクチャー・
マネージャー
エグゼキューション・
リファレンス・
ポイント
その他の
リファレンス・
ポイント
Or-Vi
VIM
メインNFV
リファレンス・
ポイント
インテル、Brocade、Cyan、Red Hat、TelefónicaによるNFVサービス
結果
場合も同様のライン・レート・パフォー
ら割り当てられた可能性があります。また、
マ ン ス が 達 成 さ れ ま し た。こ う し た
非ローカル・メモリー・バスを使用したか
最適化されていない導入
パフォーマンスの大幅な向上の要因を
もしれません。
Brocade* vRouter は、
「認 識されない」
以下に示します。
• CPU ピニング:vRouter に割り当てられ
NFVI スタックによって導入されました。
• PCIe* のパススルーの有効化:NIC が直
た vCPU は VNF 専 用 と し て 使 用 さ れ、
これで達成できたのは、設計上の 23 Mpps
接 v Ro u t e r に 直 接 接 続 されており、
VNF 専用のプロセッサー・リソースの確
( 19 2 バ イト の パ ケ ットサ イ ズ 当 た り
vSwitch をバイパスしました。VNF への
保を助けます。ピニングがないと、CPU
40 Gbps)ではなく、わずか 270 Kpps でし
PCIe* 以外のパススルーパスでは許容可
が共有または動的に再スケジュールされ、
た(図 5 を参照)
。
能 なパケットロスでのスル ープット・
確実性、つまりパフォーマンスが制限さ
最適化されたNFV導入
レートが制限されますが、PCIe* パスス
れます。
最適化された NFV 導入では、TOSCA と適
ルーモードにより制限のない通信が可能
• 1G の大容量ページのセットアップ:大容量
切に設計された VNF モデルを使用します。
になります。
ペ ージでは、データプレーン開 発キット
こ れ ら の モ デ ル の 情 報 に よ り、Planet
•
NUMA
アフィニティー:ローカルメモ
(
DPDK)の達成可能なパフォーマンスを
Blue のオーケストレーターは Telefónica*
リーを備える適切な
CPU
ソケットから
大幅に向上させます。また、
特に小さい
VIM を使用して、vRouter の設定をインテ
vCPU
がインテリジェン
トに割り当てられ、
パケッ
トサイズでは、
サーバー
IOTBL
とダイ
リジェントに導入することができました。
vRouter
の
CPU
パフォーマンスを潜在的
レクト
I/O
向けインテル
®
VT
(インテル
®
結 果 は、図 5 に 示 す よ う に、23 Mpps
に加速します。
NUMA
アフィニティーが
VT-d
)
アーキテクチャーにおける最新の進
(192 バイト当たり 40 Gbps)のフル・ラ
なければ、CPU は NIC に直接接続され
歩を活用しています。
イン・レートのパフォーマンスでした。図
ていない可能性のある任意のソケッ
トか
6 に示すように、パケットサイズが大きい
PEルーター・
ネットワーク・
シナリオ
20G
1
10G
10G
3
4
2
40G
ルーターA
ルーターB
2
0
管理インターフェイス
10G
1
10G
40G
1
2
ルーターC
3
10G
4
0
0
管理インターフェイス
管理インターフェイス
10G
ex1
ex0
トラフィック・ ex3
ジェネレーター ex2
10G
図3. PE VNFルーティングのサービスチェーン
5
インテル、Brocade、Cyan、Red Hat、TelefónicaによるNFVサービス
結論
TOSCA および拡張情報モデルを使用した
ETSI-NFV インフラストラクチャーへの
インテリジェントな EPA ベースの NFV 導
入を実行することで、VNF パフォーマンス
が大幅に向上し、NFV ベースの通信事業者
のデータセンターの要件を満たすことがで
きます。Brocade* vRouter では、PoC で
強化されたモデルを使 用して、導入時に
PCIe* パススルー、NUMA アフィニティー、
CPU ピニング、大容量ページを実装するこ
とにより、設計どおりのパフォーマンスを
達成することができました。簡単にまとめ
ると、この PoC により、以下のことが明らか
になりました。
• エンドツーエンドの NFV の導入により、
通信事業者グレードのサービス提供に
必要な、大幅なパフォーマンスの向上が
実現されます。
• EPA 特 性 が ア プライアンス 向 け に 定
義された、適 切 に設 計された VNF は、
スタックまでのアプライアンスおよび
サービス要件の公開をサポートします。
VNF 開発者は、これらの特性を VNF モデ
ルの設計に組み込む必要があります。
• 標 準 的 で オ ープ ン な 情 報 モ デ ル が 、
オープンな VNF エコシステムと、ハード
ウェア・ベースのアプライアンスからソフト
ウェア・ベースの NFV への移行を実現し
ます。
クラウド・コンピューティング
クラウド・コンピューティングの概略図
CPU
メモリー
I/Oデバイス
Core Core Core Core
ボトルネック
I/Oデバイス
Core Core Core Core
ネットワーク仮想化の概略図
OS
仮想HW
OS
仮想HW
ハイパーバイザー
NFV
CPU
Core Core
Core Core
Core Core
Core Core
I/O
I/O
デバイス デバイス
I/O
I/O
デバイス デバイス
最大キャッシュ共有、
最小メモリー変換
仮想
マシン
2
ボトルネック
vSwitch
ハードウェア
アップストリーム・ ダウンストリーム・
トラフィック
トラフィック
QPIの使用率を
最小限に抑える
CPU
メモリー
仮想
マシン
1
メモリー
仮想
マシン
1
SW
OS Mbs
バイパス
ポーリング・モード・ドライバー、
プロセスへの完全割り当て
仮想HW
ハイパーバイザー
トラフィック
仮想
マシン
2
SW
OS Mbs
仮想HW
データ
プレーンは
直接管理
される
ハードウェア
図4. クラウドとNFVの比較
スループット
(Mpps)
25
スループット
(Gpps)
23
Mpps
45
40
20
35
30
Gbps
Mpps
25
• NVF サービス情 報モデルの 標 準 化と、
20
10
DPDK、OpenStack*、最適化された KVM
15
などのオープン・ソース・コンポーネント
10
5
270
の 可 用 性 は、最 高レベ ル のクラウド・
Kpps
5
オープン・ソース・テクノロジーおよび最
0
0
適化されたハイパフォーマンス・サーバーを
20/02
20/02
20/02
20/02
20/02
20/02
20/02
20/02
20/02
20/02
20/02
20/02
13:27:20 13:27:30 13:27:40 13:28:50 13:28:00 13:28:10
13:27:20 13:27:30 13:27:40 13:28:50 13:28:00 13:28:10
最大限に活用できる有望なオープン NFV
時間
時間
ソリューションの可能性を解放する重要な
NFV
クラウド
要 素です。インテル、Red Hat 、Cyan 、
Telefónica は引き続き、これらの重要な 図5. 192バイトのフレームサイズでのパフォーマンスの比較
N F V E PA の 拡 張 機 能 を 使 用 した
OpenStack* などの VIM の実現に取り組
みます。5
15
スループット
(Mpps)
スループット
(Gpps)
5
45
35
30
3
Gbps
Mpps
40
3.2
Mpps
4
2
25
20
15
0.02
Mpps
1
10
5
0
0
20/02
20/02
20/02
20/02
20/02
20/02
13:47:40 13:47:50 13:48:00 13:48:10 13:48:20 13:48:30
NFV
6
時間
クラウド
20/02
20/02
20/02
20/02
20/02
20/02
13:47:40 13:47:50 13:27:40 13:48:10 13:48:20 13:48:30
図6. 1,518バイトのフレームサイズでのパフォーマンスの比較
時間
インテル、Brocade、Cyan、Red Hat、TelefónicaによるNFVサービス
コメント
Brocade
「Brocade は、インテリジェントなオーケストレーションの進歩と、オープンなイニシアチブの下での継続的なパートナーシップ、主要な NFV
標準に向けたエグゼキューションを歓迎しています。インテルのネットワーク・ビルダー・コミュニティーの柔軟性とオープン性により、
業 界 の 新しい IP への 移 行を 迅 速 化させるために注 力している 参 加 パートナーが 連 携 することが できました。Telefónica 、
インテル、Cyan といったパートナーの取り組みを集結することで、高性能でインテリジェントなアーキテクチャーへの移行を促進
する、Brocade の VNF プラットフォームである Vyatta* 5600 vRouter とその固有のオープンな情報データモデルの主要なアーキ
テクチャーのメリットが明らかになっています。さらに、Telefónica が先頭に立って、犠牲を伴わない NFV を実証することで、効果的かつ
最適なネットワーク導入に対する NFV オーケストレーターの価値とその重要性も強調されています」
– Brocade Software Networking、エンジニアリング担当バイス・プレジデント、Robert Bays 氏
Cyan
「Mobile World Congress での Telefónica によるインテリジェントな NFV オーケストレーションおよび配置の PoC は、実世界での
NFV のユースケースの推進に関連しており、連携の力を明確に示す例です」と、Cyan の代表取締役、Mike Hatfield 氏は言います。
「マルチベンダー・プラットフォームにより、Brocade の VNF と Telefónica* VIM が Cyan の拡張インフラストラクチャー対応の
NFV オーケストレーターに対する要件と特性を公開する方法を示す独自のフレームワークが構築されました。オーケスト
レーターは、VNF 固有のパフォーマンス・ニーズを満たすために、インテル ® ベースのサーバーに VNF をインテリジェントに配置し、
コンピューティング・リソースを効率的に使用してエンドツーエンドのサービスを実現します。これは、大規模な NFV 拡張サービスの導入
のために、業界全体で解決する必要のある重要な問題です」
– Cyan、代表取締役、Mike Hatfield 氏
インテル
「インテルは、SDN-NDV が業界の転換点であり、オープンなエコシステムを実現するオープンな規格を使用して、オープンなアーキ
テクチャーに構築される新しいネットワーク・アーキテクチャーへの転換を確実なものにすると確信しています。インテルは NFV
の提供に尽力しており、関連する規格とオープン・ソース・イニシアチブを通じて、その実現に向けた積極的な取り組みを行ってい
ます。インテルは、オープン・ネットワーク・プラットフォーム・プログラムを通じて、そのすべての構成要素のオープンソース 6 化を目指し
ており、Cyan、Brocade、Telefónica などの Netbuilders SDN-NFV エコシステム・コミュニティー 7 のパートナーと緊密に協力して
います」
– インテル コーポレーション、SDN-NFV マーケティング・ディレクター、Rene Torres
Red Hat
「オープンな NFV インフラストラクチャーの基盤の構築には、Linux*、KVM、OpenStack* の専門知識が必要です。Red Hat は、これら
すべての分野に大きく貢献しています」と、Red Hat、OpenStack、ジェネラル・マネージャーの Radhesh Balakrishnan 氏は述べて
います。
「NFV リファレンス・ラボと連携することで、OpenStack* コミュニティーや Red Hat のキャリアグレードの Red Hat*
Enterprise Linux* OpenStack* プラットフォームまでにその機能と専門知識をもたらしているだけでなく、CSP が NFV を通じて
最新化の計画を正しく実装できるようにしています」
– Red Hat、OpenStack、ジェネラル・マネージャー、Radhesh Balakrishnan 氏
Telefónica
「Telefónica は、仮想化ネットワークについて、容量と柔軟性を向上させて TCO を改善するための、お客様サイトから内部ネットワーク・
インフラストラクチャーへのエンドツーエンドの仮想化アプローチであると考えています。Telefónica NFV リファレンス・ラボは、
高度な NFV オーケストレーション・フレームワークを活用する仮想化ネットワーク機能と、プール内の確定的なリソース割り当てを正し
く実行する機能をテストし、開発するため、パートナーやネットワーク機器ベンダーのエコシステムをサポートすることを目的としています。
NFV リファレンス・ラボは、オープン・ソース・コードのリリースを通じてこの採用を推進しており、ソフトウェア開発者が、新しい NFV の
可能性を模索し、適切に設計され、階層化されたアーキテクチャーの提案からこれを実践することを推奨しています。その目的は、相互
運用性を促進し、
よりオープンなエコシステムを提供することです。その結果、
テレコム・プロバイダーはより簡単にネットワーク・サービスを
採用して、拡張できるようになります」
– Telefónica I+D-Global CTO、ネットワーク・イノベーションおよびバーチャライゼーション・ディレクター、Enrique Algaba 氏
7
インテル、Brocade、Cyan、Red Hat、TelefónicaによるNFVサービス
略語
BNG
BSS
CMS
CPU
vCPU
DPDK
EPC
ブロードバンド・ネットワーク・ゲートウェイ
NFVI
クラウド・マネジメント・システム
NUMA
ビジネス・サポート・システム
中央演算処理装置
仮想 CPU
データプレーン開発キット
Evolved Packet Core
EMS
Element Management System
EPA
Enhanced Platform Awareness
GCTO
IOTLB
NiC
NFV
グローバル最高技術責任者
I/O トランスレーション・ルックアサイド・バッファー
– バーチャライゼーション・テクノロジー
ネットワーク・インターフェイス・カード
ネットワーク機能仮想化
NFV – O
OSS
PE
PCIe*
QoS
SLA
TCO
VIM
VNF
VT-d
ネットワーク機能仮想化インフラストラクチャー
ネットワーク機能仮想化オーケストレーター
Non Uniform Memory Access
オペレーション・サポート・システム
プロバイダー・エッジ・ルーター
周辺機器を接続する拡張可能なインターフェイス・
バス
サービス品質
サービスレベル・アグリーメント
総保有コスト
Virtual Infrastructure Manager
仮想ネットワーク機能
ダイレクト I/O 向けインテル ® バーチャライゼー
ション・テクノロジー
1. ETSI GS NFV-PER 001 V1.1.2 -『Network Functions Virtualisation (NFV); NFV Performance & Portability Best Practises』
(英語)http://www.etsi.org/deliver/etsi_gs/NFV-PER/001_099/001/01.01.02_60/gs_
NFV-PER001v010102p.pdf
2. 性能に関するテストに使用されるソフトウェアとワークロードは、性能がインテル ® マイクロプロセッサー用に最適化されていることがあります。SYSmark* や MobileMark* などの性能テストは、特定のコンピュー
ター・システム、コンポーネント、ソフトウェア、操作、機能に基づいて行ったものです。結果はこれらの要因によって異なります。製品の購入を検討される場合は、他の製品と組み合わせた場合の本製品の性能など、
ほかの情報や性能テストも参考にして、パフォーマンスを総合的に評価することをお勧めします。
3. 詳細については、http://www.intel.com/performance/(英語)を参照してください。
4. http://www.intel.com/content/dam/www/public/us/en/documents/white-papers/open-network-platform-server-paper.pdf(英語)
5. https://software.intel.com/sites/default/files/managed/72/a6/OpenStack_EPA.pdf(英語)
6. http://www.etsi.org/deliver/etsi_gs/NFV/001_099/002/01.02.01_60/gs_NFV002v010201p.pdf(英語)
7. https://networkbuilders.intel.com/docs/Intel_Network_Builders_Directory_Sept2014.pdf(英語)
本資料に掲載されている情報は、インテル製品の概要説明を目的としたものです。本資料は、明示されているか否かにかかわらず、また禁反言によるとよらずにかかわらず、いかなる知的財産権のライセンスを許諾す
るものではありません。製品に付属の売買契約書『Intel's Terms and conditions of Sales』に規定されている場合を除き、インテルはいかなる責任を負うものではなく、またインテル製品の販売や使用に関する明示ま
たは黙示の保証(特定目的への適合性、商品適格性、あらゆる特許権、著作権、その他知的財産権の非侵害性への保証を含む)に関してもいかなる責任も負いません。
�ミッション・クリティカルなアプリケーション�とは、インテル製品の欠陥や故障によって、直接的または間接的に、人身事故または死亡事故が発生する可能性があるアプリケーションです。そのようなミッション・
クリティカルなアプリケーションのためにインテル製品を購入または使用する場合、ユーザーは、インテル製品またはその部品の設計、製造、または警告におけるインテルまたはその下請会社の過失の有無にかかわらず、
そのようなミッション・クリティカルなアプリケーションによって生じるあらゆる製造物責任賠償の請求、人身事故、または死亡事故に直接的または間接的に起因する保険金支払費用、損害、経費、および妥当な弁護士
費用のすべてを補償し、インテルとその子会社、下請会社、関連会社、およびそれぞれの役員、職員、従業員に何らの損害も与えないものとします。
インテル製品は、予告なく仕様や説明が変更されることがあります。機能または命令の一覧で「留保」または「未定義」と記されているものがありますが、その「機能が存在しない」あるいは「性質が留保付である」という
状態を設計の前提にしないでください。これらの項目は、インテルが将来のために留保しているものです。インテルが将来これらの項目を定義したことにより、衝突が生じたり互換性が失われたりしても、インテルは
一切責任を負いません。この情報は予告なく変更されることがあります。この情報だけに基づいて設計を最終的なものとしないでください。
本書で説明されている製品には、エラッタと呼ばれる設計上の不具合が含まれている可能性があり、公表されている仕様とは異なる動作をする場合があります。現在確認済みのエラッタについては、インテルまでお問
い合わせください。
最新の仕様をご希望の場合や製品をご注文の場合は、お近くのインテルの営業所または販売代理店にお問い合わせください。
本書で紹介されている注文番号付きのドキュメントや、インテルのその他の資料を入手するには、1-800-548-4725(アメリカ合衆国)までご連絡いただくか、http://www.intel.com/design/literature.htm(英語)を参
照してください。
Intel、インテル、Intel ロゴ、Xeon は、アメリカ合衆国およびその他の国における Intel Corporation の商標です。
* その他の社名、製品名などは、一般に各社の表示、商標または登録商標です。
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2015 年 12 月
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