北広島市シティセールス事業業務委託 基本戦略プラン

北広島市 経済部商業労働課 御中
北広島市シティセールス事業業務委託
基本戦略プラン
1
アジェンダ
1. 北広島市の課題と資産
Problems and Resources
2. ブランディング&PR戦略
Branding and PR Strategy
・ターゲット
Target
・コンセプト
Concept
・施策アイディア
Ideas
・コミュニケーション戦略
Communication Strategy」
・アクションプラン
Action Plan
2
アジェンダ
1.北広島市の課題と資産
Problems and Resources
1. グループインタビューの結果概要
北広島市の課題
インターネット調査、グループインタビュー、そしてワークショップより導きだされる
北広島市の課題は、以下の6つに集約される。
1. 知名度の低さ
首都圏において、認知度が高くない(※)。観光客を呼び込むこむためには、シティセールスによって話題化させ、認知度を上げ
ることが必頇といえる。
2. シンボルがないこと
「北広島=○○」という状態になっていない。現状ではアウトレットが連想の中心にあるが、北広島のシンボルを定め、現状の
状態を変えていかなければいけない。
3. 選択肢にあがらないこと
観光においても、居住においても、まず選択肢にあがることが必要。そのためにターゲットのニーズをとらえ、コンテンツを開
発・編集・発信していくことが必要。
4. 食資産の弱さ
北海道という地においては、他のエリアと比較して食の資産が弱い。食の資産を強め、北広島の名物を作る必要がある。
5. 市内の分断
北広島市は広いため、2つのエリアに分断されている。交通面だけでなく、コンテンツ面においても市内での差が大きい。北
広島における回遊性を高めることが求められている。
6. 魅力的なライフスタイルイメージの欠如
現在の北広島市の北海道のリアルすぎるイメージであるため、センスの良さやおしゃれさを感じるライフスタイルのイメージを
想像していくことが必要である。
※(㈱ブランド総研「地域ブランド調査ベスト100による道内上位ランキング市町村(()内は魅力度指数)
1位札幌市(57.0) 2位函館市(55.5) 5位小樽市(57.3) 8位富良野市(44.0) 27位旭川市(29.3) 33位釧路市(26.3) 42位登別市(24.9)48位帯広市(23.5)
57位美瑛町(21.9) 60位ニセコ町(21.6) 67位千歳市(20.8) 78位南富良野市(19.3) 79位石狩市(19.2) 92位室蘭市(18.0) 100位根室市(17.6)
3
1. グループインタビューの結果概要
北広島市の資産
インターネット調査、グループインタビュー、そしてワークショップより導きだされる
北広島市の資産は、以下の5つに集約される。
1. アクセスのよさ
札幌と千歳の中間にあり、札幌市内に公共交通機関でも自動車でもすぐ行けるというアクセスの良さは強み。
2. 自然体験資産
自然体験資産は、広い土地や施設など豊富にある。ただし、観光客などが気軽に体験するための仕組みを作る必要があ
ると思われる。
3. 生活の利便性
アクセスの良さもふくめて、商業施設・文化施設・教育施設もそろっているため自家用車を持っていれば、生活の利便性は
高い。その点では、シニアの居住を促すことも検討の余地が十分考えられる。
4. 子育て環境のよさ/「子育てコミュニティの発達(街全体での子育て)」
幼稚園やNPOなどの子育てを支援する団体もあることや、安全面を考えても、子育て環境の良さは強みであるといえる。
5. クラーク
世の中におけるクラークの認知度は高いため、クラークが「少年よ~」の言葉を残した土地というのは、強い資産である。
活用するべき資産であるといえる。
4
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アジェンダ
2. ブランディング&PR戦略
Branding and PR Strategy
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2. ブランディング&PR戦略
ターゲット
北広島のシティセールスには4つのターゲットが存在する。
それぞれのターゲットごとに、特徴と課題を整理する。
ターゲットの特徴
課題
優先度・実現度
北広島居住者
子育てには適した場所
だと感じている。ただし、
居住場所によっては、
交通利便性などについて
丌便な場所だと感じている。
北広島の交通の便などの
生活利便性を上げること
○
札幌居住者
札幌での暮らしが好き。
ただし、子育てという観点から
北広島を見ると、
移住を考えてくれるようになる。
また、シニアの移住も
検討の余地がある。
北広島市のイメージが悪く、
具体的な市の様子や
コンテンツを知らないこと
◎
首都圏居住者
子育て層
北海道観光にはよくきているが、
そこでの悩みは子どもの遊び場所・
体験場所がそれほどないこと。
子どもが遊ぶことのできる
コンテンツを作ることが必要
○
首都圏居住者
シニア層
北海道の様々な場所を訪れており、
楽しみ方をよく知っている。
また、田舎暮らしも
考えないわけではない。
興味のわくコンテンツがないこと、
また移住にはお金がかかること
×
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2. ブランディング&PR戦略
ターゲット
北広島のシティセールスは、
以下の2つのターゲット+αに絞って実施する。
ターゲットと目標設定
優先順位
ターゲット
目標
1
北海道居住者
(札幌および近隣都市)
居住意向の向上
2
首都圏の北海道への観光者
若いファミリー層
来訪意向の向上
3
首都圏のシニア層夫婦
別荘地としての
居住意向の向上
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2. ブランディング&PR戦略
コンセプト
北広島市シティセールスのコンセプト
The Ambitious City
~クラークと自然体験のまち~
コンセプト詳細説明
郊外性(自然)と都市性(利便性)を両立する北広島の生活環境の中で、クラークの残した「尐年よ、
大志をいだけ」という言葉のように、子どもが夢を持ち、親とともに成長していくことができる街を目指す。
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2. ブランディング&PR戦略
北広島の目指すべき連想イメージ
北広島市のシティセールスの結果、
以下のような連想イメージとなることを目標とする。
<北広島市連想イメージの目標>
クラーク
夢をかなえる
きたひろ
自然×体験×くらし
子育て
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2. ブランディング&PR戦略
施策の開発
施策は短期的なものと、長期的なもので分けて検討する。
短期的施策
まずは知ってもらう。来てもらう。
また来たいと思ってもらう。
長期的施策
短期滞在をしてもらう。
最終的に住みたいと思ってもらう。
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2. ブランディング&PR戦略
短期的施策
短期的施策の目的
まずは知ってもらう。来てもらう。
また来たいと思ってもらう。
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2. ブランディング&PR戦略
短期的施策アイデア①
「きたひろ」の認知拡大
北広島という地名は、場所の誤解が起こりやすい。
親しまれている「きたひろ」という名前を用いて、街の活性化をおこなっていく。
1.名物の名前変更
「まるひろだいこん」ではなく、「きたひろだいこん」へ、「ひろっこうどん」を「きたひろうどん」に
改名するなど、“きたひろ”という名前を最大限活用していく。
2.“きたひろ“のロゴを制作
”きたひろ”と呼ぶことを多くの人々に知ってもらうために、“きたひろ”のロゴを制作。
各種制作物に利用したり、一般の商品などにも無料で使用できるようにして、「きたひろ」を
徹底していく。
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2. ブランディング&PR戦略
短期的施策アイデア②
クラークの徹底活用
クラークが「少年よ~」という言葉を残したということは、北広島市の大きな資産。
このことを徹底的に活用することで、観光地としての価値を高めていく。
1.駅の改名
クラークの地ということを認知してもらうためには、最
も接点となっている駅の名前を変えることが考えられ
る。北広島クラーク駅など。
2.クラーク像の建設
観光地としての価値を高めるためには、記念写真を撮
ることができるなどのわかりやすい場所が必要。駅内
や駅外の広場などに、クラークの像を建設する。
3.クラークロゴの製作・活用
クラークをモチーフにしたロゴを製作。市役所の製作
物などに活用し、北広島市のシンボルとして資産を活
かしていく。
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2. ブランディング&PR戦略
クラークのキャラクター化
短期的施策アイデア③
資産であるクラークをキャラクター化。
子どもが親しみやすいコンテンツづくりなど、
知育(食や自然や歴史)に活用していく。
<キャラクター化>
資産であるクラークをキャラクター化する。キャラク
ター化したクラークを、子どもが親しみやすいコンテン
ツや、おみやげなどに使用。徹底的にクラークという
資産を活用していく。
【展開方法】
コンテンツ展開
クラークをキャラクター化して知育に活用。市内の幼稚
園や小学校などの教材に使用してもらう。
マスコットとしてイベントに出演
シティセールスを始める際に、記者会見やイベント等に
おいて、シンボルとして活用していく。
ポスターなどのビジュアルに使用
ポスターやパンフレットなどの製作物に使用して、シ
ティセールスの一体感を作っていく。
<キャラクター活用事例>
ひこにゃん
平成時代の日本のマスコットキャラクターの一つ。「彦根の、
にゃんこ」を略した愛称的名称である。
江戸時代に同地にあった彦根藩の2代目藩主・井伊直孝に縁
(ゆかり)ある1匹の白猫をモデルとしている。造形的には戦国武
士の兜をかぶり、おおよそ3等身で直立二足歩行をする、猫をデ
フォルメしたキャラクターである。なお、兜は井伊の赤備えとして
有名な井伊家の伝来品をモデルとしている。
2007年(平成19年)に築城400年を迎えた彦根城の記念イベント
「国宝・彦根城築城400年祭」のイメージキャラクターとして登場し、
全国規模で人気を博した。彦根城のマスコットとしての存続を願う
多くの声を受け、イベント終了後も引き続き役割を担うこととなっ
た。
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2. ブランディング&PR戦略
短期的施策アイデア④
クラーク詣で(パワースポット化)
クラークゆかりの場所を、「大志をかなえる場所」としてパワースポット化。
観光名所として、全国からの来訪を目指す。
<パワースポット化>
<例:鳥取 金持神社>
クラークゆかりの場所として、「大志をかな
える場所」としてパワースポット化していく。
金持神社は金運上昇パワースポットの代表的存
在。神社の名前からもわかるように、参拝者の金
運に纏わる全ての事を得意としている。
神社などの場所を設定
願いをかなえる場所を設定。クラークの石碑が
ある場所が望ましいが、そこまでの交通手段を
考慮する必要がある。
PRし、観光地化
メディアなどにPRし、取り上げてもらうことで観
光地化していく。
絵馬やおみやげなどの展開
絵馬やおみやげなど、お金をおとしてもらう仕
組みをつくる。
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2. ブランディング&PR戦略
短期的施策アイデア⑤
Be Ambitious Project
一般の人々から、“大志”を募集。
審査を実施し、応募された大志を実際に北広島で実現していく。
<企画内容>
1. 大志を募集するテーマを設定
募集する大志の条件を設定する。例えば、「北広島市で
なしとげたいことはありますか」など、北広島市の活性化に
つながるテーマを設定する。
2. 一般の人々から大志を募集
一般の人々から大志を募集する。その際にはいくつかの部
門にわけて実施することが想定される。(子ども部門、大人
部門、北広島市民部門、全国部門など)
3. 応募された大志を審査
有識者や市役所の方々を審査員として、大志を審査していく。
北広島市の活性化を考えると、ただ志が高いものというので
はなく、実現性を考えたものを選んでいくことが必要。
4. 大志を実現していく
選んだ大志を、実現していく。北広島市は、その活動を支援
しながら、活動について情報発信していく。
<事例>
Googleが10億5000万円で世界のできるだけたくさんの人々
の役に立つ画期的なアイデアを募集して実施する「プロジェク
ト10の100乗」
「最もたくさんの人に役立つプロジェクトを実現させませんか」というこ
とで、あのGoogleが1000万ドル(約10億5000万円)を 実施資金として
提供してくれるそうです。どのようなすばらしいアイデアがあっても、そ
れを実現するためには結局お金が必要なので、「資金さえあればでき
る はずだ!」というアイデアがあるならば、募集する価値はかなりある
はず。
プロジェクトの概要として、締め切りは10月20日、アイデアの要旨を
応募フォームに入力して応募することになっており、YouTubeにアイデ
アを説明した動画 (30秒以内)をくっつけることも可能です。
Googleが選出した100のアイデアの中から、最終選考に進む20のア
イデアを2009年1月27日に投票で決めます。その後、専門の選考チー
ムによ り最終的に5つのアイデアが選出されることになっています。こ
の5つのアイデアそれぞれに1000万ドルを提供するというわけ。ここか
らメールアドレスを登録しておくと、投票期間開始時に通知メールが来
る仕組みです。
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2. ブランディング&PR戦略
短期的施策アイデア⑥
クラークカレー
クラークは学生にカレー以外のメニューの時の米飯を禁じ、
パン食を推進したと言われ、カレーを日本に広めたのはクラークであるという説もある。
クラークのカレーを北広島で販売していく。
<クラークとカレー>
北広島市のクラークのカレーを開発し、北広島で販売、
名物としていく。カレーには、北広島市の素材を活用し、
だいこんや他の食材などを使用し、開発する。
(クラークとカレーについて)
クラークは学生にカレー以外のメニューの時の米飯を禁じ、パン食を推進したと言
われ、カレーを日本に広めたのはクラークであるという説もある。しかし、『カレーなる
物語』(吉田よし子、1992年)によれば、北海道大学には、当時のカレーに関する記
録は1877年9月(クラーク離日後)のカレー粉3ダースの納入記録しか残っておらず、
クラークの命令もあったのかどうかは丌明とされる。ただし、1881年の寮食は、パン
と肉、ライスカレーが隔日で提供されていたことは確認されている。クラークとカレー
を結びつける文献として古いものは、『恵迪寮史』(1933年)があり、これによると、
札幌農学校ではパン食が推進され、開学当時からカレー以外の米食が禁じられて
いたという。
北海道立文書館発行『赤れんが』81号(1984年)によれば、開拓使東京事務所で
は、クラーク訪日前の1872年からお雇い外国人向けにライスカレーやコーヒーが 提
供されていた。また、札幌農学校の前身である開拓使仮学校は、東京に設置されて
いる。そもそも、北海道でパン食を推進したのは、クラークの前任者とされ る開拓使
顧問のホーレス・ケプロンであるとされ、札幌農学校とカレーとの関係は、クラーク以
前の時代に遡る可能性もある。
「ライスカレー」という語はクラークが作ったという説もあるが、クラーク訪日前の開拓
使の公文書『明治五年 開拓使公文録 八』(1872年)で、「タイスカレイ」(ライスカ
レーの意味)という語が使われている。
<北海道大学のクラークカレー>
(ブログ記事より)
北海道大学を訪問した際に、キャンパス内にあるレストラ
ン「エルム」で噂のクラークカレーを食べてきました。 ルーは
タマネギとトマトがベースになってい る。スプーンですくうと
粒々のトマトが見える。そのせいか、食べるとその酸味がま
ずやってくる。その後に辛味がくるが、それほど辛くはない。
スープカレー 程ではないが、さらっとしている。道産のお肉
も野菜も柔らかで美味しいし、見た目にも色鮮やかで、食
欲をそそる。 6年前に誕生してから、ここの看板メ ニュー
になっていると聞く。
サラダとコーヒーがついて1260円。(横の中央食堂ではカ
レーは300円弱だった) 札幌は昼間は日差しが強いが、そ
れでも木陰に入ると涼しい。朝晩は半袖では少し寒いくら
い
※「クラーク博士に学んだカレー」という商品は存在する
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2. ブランディング&PR戦略
短期的施策アイデア⑦
クラークチャウダー
クラークの出身のニューイングランド地方では、クラムチャウダーが名物。
北海道の海鮮と野菜を使ったクラムチャウダーを街の料理としてPRしていく。
<クラムチャウダー>
二枚貝のクリームスープ(チャウダー)。アメリカ東海
岸のニューイングランドが発祥地で、ニューイングラン
ド風は白いクリームスープ(ボストンクラムチャウダーと
もいう)、マンハッタン風(あるいはニューヨーク風)は
赤いトマトスープである。
<北広島のクラークチャウダー>
北海道の食材を使用するなど他の地域にない特徴を
考え、北広島のクラークチャウダーを名物化していく。
例えば、
■まるひろだいこんを使ったチャウダー
北広島で生産される「まるひろだいこん」を使用して
チャウダーを作る。
■北海道全体から集めた野菜を使用したチャウダー
たくさんの新鮮な野菜を使用したチャウダーとして開
発する。
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2. ブランディング&PR戦略
短期的施策アイデア⑧
きたひろネコバスツアー
北広島の観光名所(いちご狩り、くるるの杜、クラフト工房)をまわるツアー。
ネコバスに乗って、北広島駅から半日間でまわることができ、
観光客が気軽に北広島を体験し、おもいでを作れるようにする。
<キャラクターバスを製作>
<半日体験ネコバスツアー>
北広島市の体験施設を周遊するネコバスツアーを実施。
MAPを作成し、気軽に北広島市を体験するための仕組みを整える。
MAP化
いちご狩り
クラフト工房
くるるの杜
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2. ブランディング&PR戦略
短期的施策アイデア⑨
キャンプ場の充実
キャンプ場をより楽しめる場所として充実させる。
ジンギスカンバーベキューなど、北海道ならではのキャンプ場体験を提供。
<キャンプ場の充実>
野菜を自分の手で取り、それを調理し、
食べられる仕組みや、ただ宿泊するだけでなく、
さまざまなアクティビティを体験を提供する。
<活用場所>
くるるの杜
例)
■農業体験
農地で自分の手で、野菜を収穫することで、よりおい
しく食べることができ、また食育にもなる。
■野菜ソムリエ教室
ただ、食べるだけではなく、野菜のことを勉強すること
ができる。子どもだけでなく、一緒に来る親も楽しめるこ
とが重要。
■星空教室
夜におこなわれる教室。北海道のきれいな星空の下
で、星の勉強をしたり、歴史などを勉強したりする。
レクリエーションの森
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2. ブランディング&PR戦略
短期的施策アイデア⑩
きたひろポトフ
北海道のさまざまな土地の食材を集めたポトフ。
料理研究家とともに開発し、北海道に癒されにくる観光客をターゲットとして、
北広島の新しい名物として展開していく。
ポトフとは
牛肉や鶏肉、ソーセージなどの肉類と、大きく荒く切ったニンジン、タマネギ、カブ、セロリ
などの野菜類を、長時間かけてじっくり煮込んだ料理。スープは食塩、香辛料(コショウ、
ハーブ等)などで味を調え、肉や野菜は食べやすい大きさに切ってからマスタードを添え、そ
れぞれ別皿に盛って提供する。
料理研究家の起用
料理研究家を起用し、北広島の野菜や北海道の野菜を用いた、北広島の名物となる「き
たひろポトフ」を開発してもらう。料理研究家を起用することで、料理の質を高めたり、PR
の効果を高めることを狙う。
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2. ブランディング&PR戦略
短期的施策アイデア⑪
北広島野菜のブランド化
「野菜のセレクトショップ」として、北広島市の野菜をブランド化する。
野菜ソムリエやレシピ開発、通販などを実施。
野菜のセレクトショップ
 北広島では、多くの野菜を生産してはいないが、北海道全域から、おすすめの野菜
を集めて、セレクトショップを展開、北広島市の野菜をブランド化していく。
その他展開
 レシピ開発:市民とともに専門家が入り、北広島市の野菜レシピを開発し、
情報発信していく。
 野菜の通販:北広島の野菜の通販を実施。観光客だけでなく、
遠くにいる人にも北広島市の野菜を食べてもらうことで、イメージ向上を図る。
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2. ブランディング&PR戦略
短期的施策アイデア⑫
きたひろ あぐりのパン
北広島にある社会福祉法人北ひろしま福祉会の運営している
“あぐり”のパンを資産としてとらえて活用していく。
資産としてのあぐりのパン
 地元の人々や観光客になどに親しまれており、北広島の名物になりえる。
あぐりのパンをきっかけに、北広島市の福祉に対する姿勢を伝えていく。
あぐりのパンの活用
 福祉会の運営しているあぐりのパンを「愛のパン」として、販売。北広島駅内に店舗を設
けて、パンに対する思いなどをわかりやすく発信していく。観光客や地元の人々にPRし
ていく。
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2. ブランディング&PR戦略
長期的施策
長期的施策の目的
短期滞在をしてもらう。
最終的に住みたいと思ってもらう。
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2. ブランディング&PR戦略
きたひろライフの発信
長期的施策アイデア①
北広島市の生活を発信する「きたひろライフブロガー」を選出。
地元の人との交流などコミュニティが発達していることをアピールしていく。
<施策案>
1. 北広島住民からの情報発信
北広島市に住む人から「きたひろライフブロガー」を募集し、北広
島の生活や魅力をブログを通じて発信してもらう。
2. 外部からもブロガーの募集し、情報発信
北広島の外にいる人からも「きたひろライブブロガー」を募集。実
際に短期間北広島市に住んでもらい情報を発信してもらう。
3. コンテンツの制作
「きたひろライフブロガー」から発信された情報を、
雑誌の形で編集。コンテンツ化して、情報を発信していく。
例)アムステルダム 市民にフォーカスした本を作成
「I amsterdam」。20人の写真家がそれぞれアムステルダムを撮影。
アムステルダムの人々にフォーカスし、アムステルダムの市民たちが自分たちのイメージをつくるこ
とができ、キャンペーンが市民のものとなっていった。
<事例例:世界で一番すばらしい仕事>
美しい南国の島で半年間のんびり暮らしながら高給の仕事をしません
か?――豪クイーンズランド州政府が13日、「世界一素晴らしい仕事」への
求人を開始した。
同州が募集しているのは、グレートバリアリーフにあるハミルトン島の管理
人。当局によると管理人の「仕事」は、白い砂浜での巡回、日光浴、サンゴ
礁でシュノーケリング、プールの掃除のほか、世界中の読者に向けた週報ブ
ログの発信、写真・ビデオ日記の更新などだ。
報酬は半年間で15万オーストラリアドル(約900万円)。この仕事を獲得
した人が、自国からハミルトン島まで移動する際の航空運賃も含まれてい
る。飛び 込み用プールとゴルフカートついた3つのベッドルームのある数百
万ドル(数億円)相当の海辺の高級住宅を無料で借りられるという特典も
ある。
応募者は英語力と高いコミュニケーション能力があることが条件だ。管理
人は時折、仕事内容についてメディアに伝える必要があるため、人前に出
るのが苦手な 人は丌可だという。加えて、海と太陽、アウトドアが大好きで
あることも必頇条件だと、ポール・ルーカス同州首相代理は話す。
「一番のやりがいは、グレートバリアリーフの島々を探検したり、泳いだり、
シュノーケリングしたり、クイーンズランド式のライフスタイルで過ごせること
でしょう。そういった意味で、この仕事は世界で一番素晴らしい仕事に違い
ありません」
ルーカス首相代理によると、世界金融危機による厳しい経済状況の中、
年間180億オーストラリアドル(約1兆円)の収益を上げるクイーンズランド
州の観光産業を保護するための促進活動の一環として、この求人を実施し
ているという。
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2. ブランディング&PR戦略
長期的施策アイデア②
クラークシンポジウム
クラークの大志と同じような夢や実現したいことを持つ若者を集めて、
北広島市にて、シンポジウムを毎年実施。
有識者や投資家などを集めて、議論の場としていく。
<企画内容>
1. 一般の人々から大志を募集
<開催場所>
文化センター
一般の人々から大志を募集する。その際にはいく
つかの部門にわけて実施することが想定される。
2. シンポジウムを開催
大志を発表する場としてシンポジウムを開催。有識
者や投資家などとのワークショップを開催し、議論
の場としてく。
3. 毎年開催し、取り組んでいく。
シンポジウムは毎年実施することで、北広島市の
The Ambitious City というコンセプトをPRしていく。
クラッセホテル
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2. ブランディング&PR戦略
未来のゴルファー育成プロジェクト
長期的施策アイデア③
未来のプロゴルファーを育成する」という目的で、
全国から子どもを集めて、プロが講習を実施。
航空会社やスポーツ用品会社の協賛をつけ、実施。
プロゴルファーによる育成
プロゴルファーに参加してもらい、未来のプロゴルファーを目指す子ども(大志
を持つ子ども)に参加してもらう。選手の練習体制を北広島市として提供する
ことで、プロジェクトに協力してもらう。
企業の協賛
ゴルファー育成プロジェクトに対して企業の協賛をつけることで、イベントを拡
大、話題化させる。
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2. ブランディング&PR戦略
長期的施策アイデア④
きたひろサマースクール
夏休みなどに、子どもたちに滞在型のスクールを開催したり、
大学のゼミ合宿などの使用してもらうための設備・サービスなどを提供。
子ども向けサマースクール
夏休みに家族とともに参加できる、宿泊型農業体験プログラム。北海道でしか
体験できないことを、気軽に楽しんでもらう。
大学生向けパッケージ
クラッセホテルに宿泊し、文化施設で研修をおこなうなどのパッケージを作る。
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2. ブランディング&PR戦略
長期的施策アイデア⑤
ドラマロケ地へプロモート
北広島の住宅地をテレビドラマのロケ地としてプロモートする。
露出とともに、住宅地としてのイメージ向上を図る。
<ロケ地としての展開>
北広島の住宅地をテレビドラマのロケ地
としてプロモートを実施。
テレビ番組で大きく露出することで、多くの人々に北
広島市の認知してもらうと同時に、イメージの向上を
図ることができる。また、観光地としての価値の向上
すると考えられる。
<事例:北の国から>
北海道富良野市(主に麓郷地区)を舞台にしたフ
ジテレビジョン制作のテレビドラマ。1981年から
2002年にかけて放送。富良野のイメージを大きく変
えることに貢献した。
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2. ブランディング&PR戦略
長期的施策アイデア⑥
北の軽井沢 きたひろ
シニア層の北海道ヘビーユーザーに対して、
「北の別荘地」というライフスタイルを提案していく。
<軽井沢について>
軽井沢に集落が形成されたのは、江戸初期中山道の宿駅となってからで、沓
掛と追分は浅間山麓の三宿(軽井沢、沓掛、追分)として街道交通でにぎわい
まし た。けれど1883年(明治16)国道18号が開通し、1893年信越本線が全
通するとともに、宿駅の機能は衰退しました。しかし、たまたま1888年イ ギリス
人宣教師A・C・ショーが北陸布教の際ここを知り、別荘第1号を建てたことから、
多くの外国人宣教師や国内の政界・財界人や作家、画家らの人々の別 荘が建
てられ、雄大な火山高原、浅間の山容を眼前にする景観、カラマツやシラカンバ
の林、夏の冷涼な気候と相まって国際的避暑地として発展しています。
ちなみに軽井沢にはいわゆる「風俗営業」に該当するお店はありません。パチ
ンコ屋もなく、コンビニも夜の11時で閉店します。もちろん他の店も11時以 降
は開いていません。建築の規制も厳しく、醜悪な建物が林立することもない、自
然に優しい町でもあります。そのためか軽井沢には、いわゆる「別荘族」が多 い、
という点も特色になっています。軽井沢の老舗の飲食店はこの別荘族を主なお
客としているためか、質の高いお店が多く、女性に人気が高い理由のひとつに
なっています。
<軽井沢のコンテンツ>
旧三笠ホテル
国の重要文化財「旧三笠ホテル」は、現存するわが国唯一の木造純西洋式のホテルで、明治時代に
日本人職人の手で建てられました。明治39年(1906年)に開業し昭和45年(1970年)に64年の営
業の幕を閉じました。
軒を支える湾曲したブラケット、有島生馬デザインによる三笠のマークに松と鶴を浮き彫りにした木製
のカーテンボックス、幾何学模様のガラス窓など、デザイン的にも優れていることから、“軽井沢の鹿
鳴館”と絶賛されました。保存状態が良好で、軽井沢を代表する建築物として観光のシンボルになっ
ています。
雲場池
スワンレイクという愛称を持つ池で、初夏の緑と、空の青さは何とも言えず美しく、秋の紅葉は色あざ
やかに雲場池に映し出されます。近くの雑木林から湧き出る名水、御膳水の清らかな水をたたえ、池
の周りには約20~25分で歩ける遊歩道が整備されています。せり出すように繁る木々が水面に美し
い影を落とし、四季を通じて軽井沢ならではの風景を描いてくれます。
白糸の滝
湯川の水源にあるこの滝は、高さ3m、幅70mの岩はだより数百条もの地下水が白糸の如くに落下し、
実に美しい滝です。その滝にたどり着くまでの渓流も美しく、春はこの付近の林でウドやタラノ芽など
の野趣豊かな山菜類が豊富にとれ、夏の季節には滝しぶきと涼風が訪れる人々を楽しませ、秋はま
ばゆいばかりの紅葉が十分に目を楽しませてくれます。
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2. ブランディング&PR戦略
コミュニケーション戦略
コミュニケーション戦略を策定するために、
以下の事項を検討する必要がある。
シナリオ設計
どのようにして、北広島市のシティセールスを成功に導くか
ビジョン発信
プロジェクトの立ち上げ期に、市長の記者会見を実施
既存メディアの活用
北広島市の持つ既存メディア(広報誌等)を活用
専用WEBサイトの構築
対外向けPRのため。動画、ブログなどの手法の活用。
戦略的PR/メディアプロモーションの実施
消費者や旅行代理店、メディア(在京メディア、旅メディア)などに対するプロモート
コンタクトポイント(ブランドとターゲットとの接点)の活用・開発
既存のコンタクトポイントに加えて、ユニークなコンタクトポイント開発していく。
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2. ブランディング&PR戦略
シナリオ設計
まず知ってもらい、来てもらって北広島の良さを体験してもらう。
その後、住みたい街・また行きたい街と思われるようにする。
<来訪者の地域行動プロセス(AISAS+EX)>
知る
(attention
interest)
調べる
行く
体験する
共有する
(search)
(action)
(experience)
(share)
バーチャルコミュニケーション
まず、テレビや友達の話などから地域を知ることから始まる。
興味を持てば、自分でインターネットなどで調べることができる。
そこで地域に対する知識やイメージが膨らむようになると、
「行きたい」となり、実際に訪れることになる。
リアルコミュニケーション
その地で体験したことが、期待どおり、もしく
は期待以上であれば、「また行きたい」と感じる
こととなる。この結果、地域と来訪者の関係性
が深まり、その体験情報が基地コミなどを通じ
て他の人々に共有されていく。
行
き
た
い
・
住
み
た
い
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2. ブランディング&PR戦略
北広島の目指すべき連想イメージ
北広島市のシティセールスの結果、
以下のような連想イメージとなることを目標とする。
<北広島市連想イメージの目標>
チャウダー
クラークカレー
クラーク
夢をかなえる
ゴルフ
北の軽井沢
きたひろ
子育て
自然×体験×くらし
キャンプ
ネコバス
コミュニティ
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2. ブランディング&PR戦略
アクションプラン
北広島市のシティセールスへ向けて、
以下のようなアクションプランが想定できる。
知る
北
海
道
居
住
者
首
都
圏
居
住
者
市
長
に
よ
る
新
シ
テ
ィ
ビ
ジ
ョ
ン
の
発
信
北
海
子道
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P
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首
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クー
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街ル
P
R
調べる
北
広市
島役
市所
ブW
ラE
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ドサ
サイ
イト
ト
行く
体験する
き北キ
た 広ャ
ひ 島ン
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サコ 場
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ル
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クア
ーー
ル
共有する
き北
た広
ひ島
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ララ
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フド
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発イ
信ト
住行
みき
たた
いい