常設展示されている農具(写真の中の農具も含む) No1

じょうせつ て ん じ
の う ぐ
しゃしん
の う ぐ
ふく
常設展示されている農具(写真の中の農具も含む)
No1
なわしろ
田のまわりに土をぬって、あぜを作ったり、苗代の土を平ら
ぶ ぶ ん
きんぞく
つか
にしたりする時に使った。鍬(クワ)先の部分だけが金属で、
か く ど
さぎょう
あとは木でできている。柄(え)と台の角度が小さく、細かい作業
つか
に使ったと思われる。
アイグワ
たがや
すみ
たがや
カラスキで 耕 せない田の隅を 耕 したり、水がこぼれないよ
え
か く ど
かた
うにため池の土手をたたいて、土を固めたりした。柄と台の角度
ほ
てき
たがや
があり、 耕 したり、掘ったりするのに適していた。
オワリグワ
ほ
り
お
牛に引かせて、かたくなった田の土を掘り起こし、やわらか
か ぶ
きんぞく
くする。下部に三角形になった金属がついている。
カラスキ
ほ
り
お
まぐわともいう。からすきで田をすいて、土を掘り起こすが、
かたまり
くだ
たい
おこした土は 塊 になっているためこれを砕いて平らにするた
もち
めに用いた。牛や馬に引かせた。
マンガ
おけ
りょうがわ
なわ
なわ
桶の両 側に手縄をつけ、2人でこの縄を引き合ったりゆる
すいめん
ひく
めたりして、水面が田より低い池の水をくみ上げた。ふりつる
ぐ あ い
べとも言う。2人の力のかけ具合が大切だった。1回にくめる
りょう
と
こうりつ
わる
量 は、1∼2斗(18∼36ℓ)で、効率が悪かった。
フリニガイ
よ う す い ろ
くら
用水路や池、川の水を足でふんで田へ入れる。フリニガイに比
ひ き こ
べるとたくさんの水を田へ引き込むことができたが、足でふむ
たいへん
のは大変だったらしい。
ミズグルマ
水車
-1-
じょうせつ て ん じ
の う ぐ
しゃしん
の う ぐ
ふく
常設展示されている農具(写真の中の農具も含む)
ひざ
こし
しつでん
か
いね
No2
ぱ
つ
膝や腰までつかるドタ(湿田)で、刈った稲を積んで引っ張
ふね
タ ブ ネ
はこ
って運んだ。小さな舟のようになっている。 田舟とも言う。
イナオシ
しつでん
さぎょう
ドタ(湿田)での作業は、足が土にめりこんで歩きづらいた
しゅるい
ゲ タ
め、めりこまないようにはいた。田下駄の一種類。
ナンバ
た
う
なわしろ
せいちょう
なえ
りょうて
田植えをするために、苗代から成 長した苗を両手でつかめ
たば
はこ
あ
るほどにして束ね、オウコでかついで田へ運んだ。竹を編んで
作った。
ナエカゴ
苗籠
ざっそう
ようぶん
いね
せいちょう
さまた
田にはえる雑草は、土や水の養分をうばって稲の成長を 妨
ご
た う
く さ と
げるので、田植え後、3回は草取りをしなければならなかった。
がん づめ
は さ き
するど
づめ
雁爪は、刃先が 鋭 い鳥の爪のようになっていて、前かがみに
いね
かぶ
かぶ
う ち か え
たいへん
なって、稲の株と株の間を打ち返して、草をとった。大変つら
さぎょう
い作業だった。
ガンヅメ
雁爪
め い じ じ だ い
はじ
はつめい
いね
いね
明治時代の初めごろ、発明された。稲と稲の間を、立ったま
お
すす
く さ と
たいへん
ま押すようにして進むだけで、草取りができたので大変楽にな
ひょうめん
かる
たがや
ね
ひりょう
った。また、土の表面を軽く 耕 すことで、根に空気や肥料が
行きわたりやすくなった。
かいてんじょそう き
回転除草機
じょう
は
い ね か
つか
ノコギリ 状 になった刃で、稲刈りに使う。
ハ ガ マ
カマ
ふ つ う
くら
は
じょうぶ
一方、普通の刃鎌は、ノコギリ鎌に比べて刃があつく丈夫に
こ え だ
作られ、山の木の小枝なども切った。
カマ
ノコギリ鎌
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じょうせつ て ん じ
の う ぐ
しゃしん
の う ぐ
ふく
常設展示されている農具(写真の中の農具も含む)
てつ
は
No3
くし
なら
いね
木の台に鉄、竹、木などの歯を櫛のようにたくさん並べ、稲
ほ さ き
は
ひ き ぬ
もみつぶ
い ぜ ん
コキバシ
の穂先を歯に入れて引き抜き、籾粒をおとす。これ以前は、扱箸
ばし
ほ
もみ
お
といって、2本の竹箸で穂首をはさんで籾を落としていた。
セ ン バ コ キ
千歯扱
ほ
もみ
からもみ
ま
穂からとったばかりの籾には、わらやごみ、空籾が混じって
と り の ぞ
つか
いるので、これらを分けて取り除くときに使った。
ミ
箕
み
き の う
き か い か
おおがた か
と っ て
箕の機能を機械化、大型化したもの。取手をまわして風をお
もみ
もみ
のこ
こし、籾とシブタやわらくずにより分けたり、籾すり後にすり残
げんまい
もみ
もみ
しの籾や玄米と籾がらにより分けたりする
ト ウ ミ
唐箕
もみ
げんまい
みの
げんまい
みの
わる
センゴク
千石どおし
籾と玄米、また、実った大つぶの玄米と実りの悪かった小つ
げんまい
マンゴク
よ
ぶの玄米をあみ目を通してより分ける。万石どおしとも呼ぶ。
トマス・トボウ
や ま も
げんまい
たい
トマスに入った山盛りの玄米を、トボウで平らにして、ちょ
と やく
たわら
つ
りょう
うどいっぱいにし(一斗約18ℓ)、 俵 に詰める米の 量 をはか
る。
と
ぴょう
やく
米一斗は、およそ14Kg。一 俵 は約60Kg。
げんまい
たわら
つ
はこ
トマスではかった玄米は、わらで作った 俵 に詰めて運んだ。
たわら
つ
たわら
げんまい
俵 に詰めるとき、 俵 の口にあてて玄米がこぼれないようにし
た。
タワラ
俵 ジョウゴ
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