平成19年度

平 成 19年 度
河 内 長 野 市 教 育 フォーラム'07の記 録
「子 ども一 人 一 人 の心 をもう一 度
みつめなおそう ∼今 できることを∼」
全体会 基調講演
長野中学校吹奏楽部
千 代 田 小 学 校 6年 児 童
演奏
合唱
全体会 特別講演
第 1分 科 会
第 3分 科 会
第 2分 科 会
第 4分 科 会
目
次
◇ ごあいさつ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P
1
◇ テーマについて
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P
2
◇ フォーラムの内容
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P
3
◇ 全体会
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P
4 ∼ 42
◇ 分科会
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P 43 ∼ 52
◇ フォーラムを終えて
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P 53
平成19年度河内長野市教育フォーラム'07 推進委員
千代田小学校
濱田
薫里
教諭
小山田小学校
墨村
健志
教諭
小山田小学校
東野
稚子
教諭
長野小学校
片井
裕味子
教諭
天野小学校
藤田
奈那
教諭
高向小学校
杉田
憲治
教諭
高向小学校
辻
奈津世
教諭
三日市小学校
高田
陽子
教諭
加賀田小学校
笠井
和明
教諭
加賀田小学校
谷
佳奈子
教諭
天見小学校
小林
均
教諭
楠小学校
岩崎
剛久
教諭
石仏小学校
玉川
百合子
教諭
南花台東小学校
北野
良和
教諭
川上小学校
宇野
洋子
教諭
美加の台小学校
西田
泰弘
教諭
南花台西小学校
佐渡
よし子
教諭
長野中学校
石黒
仁
教諭
西中学校
樋口
美佳
教諭
東中学校
山本
真由美
教諭
東中学校
赤瀬
薫
教諭
千代田中学校
吉岡
義人
教諭
加賀田中学校
杉山
幸代
教諭
南花台中学校
相奈良
美加の台中学校
須藤
恭三
教諭
美智子
教諭
◇ごあいさつ
ごあいさつ
河 内 長 野 市 教 育 フ ォ ー ラ ム '0 7 の 開 催 に 当 た り 、 多 数 の ご 参 加 を い た だ き 、 誠 に あ り
がとうございます。また、平素から、教育活動をはじめ本市行政の各分野にわたり、多大
なご支援を賜っております。この場をおかりしましてお礼申し上げます。
さて、昨今、青少年が被害者、もしくは加害者となる心痛む犯罪も多発しております。
こ れ ら の 要 因 と し て 「 忍 耐 力 が な い 」「 人 間 関 係 が 築 け な い 」「 感 情 を コ ン ト ロ ー ル で き な
い」などの子ども達の姿が報告されています。また、不審者の出没、いじめ問題など子ど
も達にかかわる話題が連日報道されています。
社 会 の 希 望 で あ り 、未 来 を つ く る 子 ど も 達 、そ の 存 在 を 今 一 度 社 会 が 支 え て い く に は 何
を す れ ば よ い の か 、根 本 か ら の 問 い に 大 人 の 誰 も が 自 分 の 行 動 で 答 え な く て は な ら な い 時
代になったとも言えます。
さて、本フォーラムは、平成11年度のスタート当初、全国レベルの先進校の取り組み
に 関 す る 情 報 提 供 を 中 心 に し な が ら 、そ れ ぞ れ の 学 校 が 個 性 的 で 特 色 あ る 教 育 活 動 を ど の
ように展開していくのか、つまり「各校の教育宣言」を期待してのものでありました。そ
れから回を重ね、本年で9回目を迎えることとなりました。
こ の 間 、各 学 校 の 推 進 委 員 の 先 生 方 を は じ め 多 く の 教 職 員 の 皆 様 が 、そ の 中 心 メ ン バ ー
と し て 私 ど も 教 育 委 員 会 と 連 携 し な が ら 企 画 か ら 運 営 、す べ て に わ た っ て こ の フ ォ ー ラ ム
の 事 業 を 進 め て い た だ い て お り ま す 。こ の よ う に 皆 様 方 の 子 ど も へ の 熱 い 思 い と 姿 勢 こ そ
が 、各 学 校 園 に お け る 先 進 的 な 取 り 組 み の 推 進 力 に つ な が っ て い る の で は な い か と 思 い ま
す。
今 年 度 、本 フ ォ ー ラ ム の メ イ ン テ ー マ を「 子 ど も 一 人 一 人 の 心 を み つ め な お そ う
∼今
で き る こ と を ∼ 」と 設 定 し ま し た の も 、教 育 に は 特 効 薬 は な く 、学 校 や 保 護 者 、 地 域 住 民 、
そして私どもがこれまで以上に連携・協力し、それぞれが「今できること」をダイナミッ
ク に 行 動 し て は じ め て 、新 た な 教 育 の 風 が 吹 き 始 め る こ と が 期 待 で き る の で は な い か 、と
の思いからであります。
終 わ り に な り ま し た が 、本 フ ォ ー ラ ム が 活 力 あ る 発 信 と な り 、子 ど も 達 の 健 や か な 成 長
のため、学校・家庭・地域がそれぞれの力を発揮して実践に移していただきますことをお
願 い 申 し 上 げ ま し て 、あ い さ つ と さ せ て い た だ き ま す 。
河内長野市教育委員会
教育長
1
福田
弘行
◇テーマについて
平成19年度 河内長野市教育フォーラム'07について
河内長野市教育フォーラムは、平成11年度より開催をはじめ、今年度で9回目を迎える
はこびとなります。本フォーラムは、市教委がいろいろな視点から学校教育についての情報
を提供することで、学校が主体的に自分の学校の教育をどのように構築していくか、どのよ
うな考えに基づいて教育活動を展開していくのかという各学校の「教育宣言」等を期待して、
スタートいたしました。
平成11年度、12年度のフォーラムは、新教育課程実施目前の移行期間であり、総合的
な学習の時間の在り方や中学校の選択履修幅の拡大を目的として、講演や先進校の実践報告
会を企画いたしました。
平成13年度のフォーラムは、テーマ「子どもを育てて大人にすること」とし、学校教育
も人間の営みとしての子育ての一部であるととらえ、今回の教育改革を本当の意味で学校教
育が咀嚼し、長い目で見た教育活動をどう担っていくのかを考える契機になればと企画いた
しました。
平成14年度は、テーマ「生涯学び続けること」とし、生涯学習社会の構築を見据え、人
として学ぶこと、人として我々のあとに続く者に何を残すのか、そして学校教育は何をすべ
きか、市民づくり、人づくりの観点から河内長野市の将来像を見すえる機会といたしました。
平成15年度は、テーマを「次世代を担う子どもたちの育成にたずさわる者すべての基
礎・基本」とし、子どもを育て、大人にし、社会をより豊かなものに発展させるとともに、
自分自身も学び続け、学んだことを継承していく義務を持つ者が、再度、教育内容としての
基礎・基本とともに、教育姿勢としての基礎・基本、教育の核になるものは何かについて、
考える機会を提供しました。
平成16年度は、次世代を担う子ども達を育成するためには、常に教育の在り方、教育の
内容、手法を模索することこそが、教師の宿命であり、生命線であることから、「新しい時
代の新しい教育の視点」をテーマとし、フォーラムを企画することといたしました。
平成17年度は、不登校児童・生徒への対応を重点課題としました。それは、学校に行け
ば、見守ってくれる先生がいる、切磋琢磨する仲間がいる、知的好奇心をくすぐる授業があ
るという学校を構築していくことの土台の上に、様々な活動を行うことであります。そこで
「こころの居場所づくり」∼ 誰もが楽しい 行きたい 学びた
テーマを、≪ 挑戦
い 教育活動を求めて ∼ ≫として実施しました。
そして昨年、平成18年度は、「高めよう!3つの力∼『学校力』『教師力』『人間力』
∼」とし、我々の願いである、子ども達がよく学びよく遊び、心身ともに健やかに育つた
めには、学校は組織力をもって教育力を高め、教師の力量を向上させ、それらを通じて子
どもの知力・体力・道徳性などを養うものであり、これらは家庭・地域との連携のもと行
うことができるものとして実施しました。
社会や経済の急激な変化により、子ども達を取り巻く環境も年々大きく変容しています。
その中で、子ども自身は、自由な発想力、創造力など、社会の流れに対応できる力を備え
るとともに、それぞれの目的に向かって積極的に物事に取り組む面を見せています。しか
しその反面、子ども達の学ぶ意欲や生活習慣の未確立など、さまざまな問題もかかえてい
ます。わたしたちの願いは子ども一人一人の確かな学力の定着と、人間的な豊かな心の成
長を育んでいくことにあります。
そこで平成19年度のテーマを「子ども一人一人の心をもう一度みつめなおそう
できることを∼」として実施することといたしました。
2
∼今
◇フォーラムの内容
「平成19年度河内長野市教育フォーラム'07」の内容
全体テーマ
「子ども一人一人の心を
もう一度みつめなおそう
∼今できることを∼」
全 体 会
☆挨拶・オープニングセレモニー
河内長野市立長野中学校吹奏楽部 演奏
○基調講演
講演題
「今、子どもたちにできること」
講 師
元横浜市立高校教諭
☆河内長野市立千代田小学校6年児童 合唱
○特別講演
講演題
講 師
・日時
・会場
夜回り先生
水 谷
修
氏
「コミュニケーション力を伸ばすために」
アナウンサー
コミュニケーションアドバイザー
河 内 理 恵
氏
平成19年8月2日(木)
午後1時00分∼午後4時45分
河内長野市立文化会館ラブリーホール(大ホール)
分 科 会
□第1分科会
テーマ
講 師
□第2分科会
テーマ
講 師
□第3分科会
テーマ
講 師
□第4分科会
テーマ
講 師
「スクールソーシャルワークの視点から子どものかかえる
様々な問題点、課題への対応を考える」
弁 護 士
峯 本 耕 治
「心をゆさぶる時
氏
∼『道徳の時間』を核として∼」
京都市立春日丘中学校教諭
鈴 木 克 治
氏
「コミュニケーション能力を育てるドラマ科
∼人と向き合える子どもに∼ 」
大阪教育大学教授
田 中 龍 三
氏
「これからの特別支援教育について」
∼今、求められていること!
通常学級の中での支援をどのように進めていくのか∼
堺市教育委員会 教育センター
松 久 真 実
氏
・日時 平成19年8月3日(金)
第1・3分科会 ・・・・・午前10時00分∼12時00分
第2・4分科会 ・・・・・午後 1時30分∼ 3時30分
・会場 第1・2分科会 ・・・・・河内長野市清見台コミュニティセンター(くすのかホール)多目的室
第3・4分科会 ・・・・・・河内長野市立市民交流センター(キックス)イベントホール
3
◇全体会
○会
場
河内 長野市 立文 化会館 ラブ リーホ ール 大ホー ル
○ 参加 人数
基調講演
市内 895 人
市 外12 7人
合計1 02 2人
「今、子どもたちにできること」
元横浜市立高校教諭
夜回り先生
水谷
修氏
みな さん、こ んに ちは。みな さん 方の 前にこ うや って立 つと、だい ぶテ レビで 見る より、こ
こ が薄 くて白 髪の 多い中 年の オヤジ に見 えると 思い ます。
51
にな りま した。でも、生き て
き た年 数は 51 年で すが、 起き てきた 年数 は、た ぶん 普通の 人間 の 100 歳 をゆうに 超え ると思
い ます 。
水 谷は 、夜眠 るこ との許 され ない人 間で す。金 曜の 夜と土 曜の 夜は、 夜 11 時か ら夜 の街に
出 ます。この とこ ろはA BC 朝日放 送の「 子ど も未 来プロ ジェ クト」、そ のお手 伝い をして い
る 関係 から、月に 1 週間 ぐら いは大 阪に おりま す。アメリ カ村・HE P・あるい は天 王寺、大
阪 の夜 の街に 出ま す。た むろ してる 制服 を着た、ある いは 中高 生風の 子を 見ると「 オイ、中 学
生 か? 高校生 か? 早く家 帰れ 。知っ てる か?夜 11 時 から 朝の 4 時ま で 、18 歳未 満の 少年が 保
護 監督 する成 人の 付き添 い無 しに夜 の街 歩くこ と禁 じられ てる 。10 分 後も う一回 来る 。いた
ら捕るぞ。どうしても相談、悩みがあるなら聞いてやる。ほらあそこにファミレスあるだろ。
一 緒に 行くか ?」
エ ッチ なビラ や看 板があ れば それを 徹底 しては がし て、交 番に 届けま す。売春を やっ ている
外 国人 、日本 人の 女の子 がい たら名 刺を 渡す。「お 母さん の顔 思い出 せ。これか ら、おまえ が
産 む子 どもの こと を思え 。悲 しむぞ 。昼 の世界 へ戻 ろう。戻れ るよ。組筋 、紐が つい てんな ら
ほ どい てやる 。電 話しな 。」
薬 物の 売人が いた ら、そ の前 に立ち ます 。睨み 合い 。僕が 見て る限り 、彼 らは売 れな い。で
も 今、僕 は有 名に なりす ぎま した。夜 回り 言っ ても、夜回 りと 言うよ り夜 集め。ア メリ カ村 の
中 央公 園。あ の真 ん中の 公園 に行く と、100
人 以上 の子ど もた ちが集 まっ てくる 。夜の
街 をた だ歩い て姿 を見せ ただ けで、その街
の売人が全部、その夜はいなくなります。
相当大阪の暴力団が頭にきてるようです。
僕 がそ の街を 歩け ば、彼 らは 何百万 の収 入
を その 日失っ てく る。そ んな 夜回り を金 曜
と 土曜 の夜は やり ます。日曜の 夜か ら木 曜
の 夜ま では、無 限に続く 相談 メール 。「死
に たい。死に たい。助け て。」「リ スト カ
ッ トが やめら れな い。」「痛 い。痛 い。血が止 まら ない。」「先生、学校 でいじ めに あって る 。
ど うし よう。 」「 親から 虐待 されて る。 」その メー ルに向 き合 います 。
4
今 から 3 年半 前に テレビ や新 聞でメ ール アドレ スを 公開し てか ら、昨 晩で 、のべ 40 万 1000。
人 数に して 15 万を 超える 日本 各地の 、主 に 10 代 ・20 代の 子ど もたち から のメー ル相 談に向
き 合っ てきま した 。「一 人の 子も死 ぬな 。死な せな いよ。」多 くの仲 間た ちと共 に戦 い続け て
き た。でも残 念な がら、わか ってい るだ けで 40 の尊 い命を 失い ました 。2 名は殺 人を 犯した 。
38 名は 心を病 み、 自殺・ 事故 死・病 死で す。あ くま でわか って いるだ けで す。親 ・兄 弟が、
僕 との 関係に 気付 いて、メ ール や電 話で 死を知 らせ てくれ たケ ースだ けで す 。実 際は 、もっ と
は るか に亡く なっ てるは ずで す。
水 谷は そうや って 、夜眠 るこ となく 生き ている 人間 です。夜の 世界の 人間 です。みな さん方
は 違う 。まず 間違 いなく 、たぶ んほ とん どのみ なさ ん方は 昼の 世界の 住人 です。朝 眠い のに 起
こ し起 こされ、誰だ ?今 日の 朝「起 きな さい! 遅刻 するで しょ !」「う るせ ぇな。くそ ババ ァ。
な んで 起きな きゃ なんね ーん だ。」布団 パッと はが されて「何 やんだ 鬼バ バァ! 」「 しょう が
ね ぇ。学校行 くか 。」お 父さ ん方も 似た ような もん でしょ う。朝眠い のに 、起こ し起 こされ ご
飯 を食 べ、学 校に 会社に ある いはパ ート に家で 家事 。夕方 にな れば家 族み んなが そろ って一 家
団 欒。 ご飯を 食べ 、お風 呂に 入り、 テレ ビを見 て、 夜は眠 る。
み なさ ん方は そう いう昼 の世 界を生 きて いらっ しゃ る方々 です。みな さん 方の昼 の世 界は良
い。美し いも のが たくさ んあ ります。どう です か? 河内長 野の 子ども たち、みな さん 方、大 人
た ち、先生方 。こ の一週 間を 思い出 して 下さい 。こ の一週 間、自然の 中で 美しい 花を・・・こ
れ はだ めです よ! 造り物 です から。( 演台 横の 花瓶 の生け 花を 指して )自然 の中 で美 しい花 を
1 個 でもまじ まじ と見た 人、はい手 を挙 げて下 さい 。あぁ みん な、河 内長 野市民 の 6 割は病 ん
で いる 。
じ ゃあ この一 週間 、カラ スは やめま しょ う。縁 起が 悪い。自然 の中で 美し い鳥の 声、何か一
つ でも 聞いた 人、手を挙 げて みて下 さい 。あー 、田 舎です ね。そんな わけ はない か。みなさ ん
方 はそ ういう 美し いもの に囲 まれた 、何 より温 かい 太陽の 下で 生きて おら れる、昼の 世界の 住
人 です 。
み なさ ん方の 世界 は良い 。水 谷が生 きて きた夜 の世 界は真 っ暗 な闇の 世界 でした 。こ う言う
と 、子 どもた ちの 中には「あ ー水谷 先生 の嘘つ き。夜の世 界真 っ暗? 確か に河内 長野 は暗い よ 。
橋 本は もっと 暗い よ 。で もア メリカ 村行 ったり 心斎 橋 、あ るい はHE P 、大 阪の 中心 街に行 け
ば 、赤 やピン クや 黄色や オレ ンジ、 ピカ ピカチ カチ カすご いき れいじ ゃん 。魅力 的じ ゃん。 」
っ て 子 い る か も し れ ま せ ん 。 今 10 代 の 子 、 ど の ぐ ら い い る か な ? こ の 会 場 に い る 10 代 の 子 、
手 を挙 げて下 さい 。はい 手挙 げて。 手を 挙げれ ない のかな ?よ し、い いか 。10 代 の子 、正直
に 教え て。正 直に 教えて くれ たらい いも んあげ る。ご ほう びあ げるか ら。胸 に手 を当 てて、自
分 の人 生ふり 返れ 。夜の 世界 ってな んか 綺麗、魅 力的 、ち ょっ と行っ てみ たいか な? これっ ぽ
っ ちで も思っ たこ とある 子。は い、い いも ん待 って るぞ! 手を 挙げて。えら いぞ ー。一 人か ?
た った 一人? めん どくさ いか ら、そ この 制服着 てる 高校生 。千 代田高 校生 かな? おま えたち 全
員 いい ものあ げよ う。宿 題! いいか、今週 でも 来週 でもど っち でも良 い。土 曜日 か日 曜日、お
ま えた ちが綺 麗だ と思っ た夜 の世界 。あぁ 、ア メリ カ村が 良い かな。梅 田の お初 天神 の裏の 売
春 街で も良い よ。 家族み んな で行っ てみ な。難 波で もいい よ。 一本で 行け る。
お まえ たちが 綺麗 だと思 った 夜の街 を朝 の太陽 の下 で見て ごら ん。太 陽に は嘘は つけ ん。そ
5
ば 行っ て見て み。いった ると ころ薄 汚れ ていて 、至 る所が はげ ている 。ク モの巣 まで はって る 。
お まえ たちが 魅力 的と思 った 夜の街 を 、朝 歩い てご らん。至 ると ころ ゴミ だらけ 。ゴミ のあ い
まをドブネズミ・ゴキブリがはいまわる。至る所に吐いたあと。腐った、すえた臭いがする。
そ れが 夜の世 界の 本当の 姿で す。君 たち はそん な世 界で生 きた いです か?
水 谷の 住む夜 の世 界は嘘 の世 界です 。僕 の住む 世界 に、髪 の毛 トウモ ロコ シの腐 った のにし
て 、眉 毛細く して 、目の 周り 助六っ て言 うんだ 。目 の周り を縁 取りね 。今 、関東 では 目の周 り
を 縁取 りして 塗っ てる女 の子 が助六 1 号、助六 2 号と呼ば れる。なん で助 六かは 国語 の先生 に
聞 いと け 。歌 舞伎 からき てま す 。ス ケベ 丸出し パン ツ丸見 えの ミニス カー トで立 って てみ。河
内 長野 なら安 全か もしれ ん。で も難 波で あれ梅 田で あれ、天 王寺 であ れ、阿 倍野 であ れ、立 っ
て たら わずか 数分 で夜、若 い格 好い い兄 ちゃん やお じさん が近 づいて くる よ 。「 姉 ちゃ んか わ
い いな ぁ。ど っか 連れて って やろう か。何かう まい もん食 うか ?それ とも カラオ ケ行 って何 か
好 きな 歌、歌 うか ?」な ぜだ と思う ?体 を狙っ てる からさ 。ホ テル連 れ込 んで裸 の写 真撮っ て 、
学 生証 抜いて「な んだ。千代 田高校 知っ てるよ 。遠 いな。河内 長野だ ろ。おまえ の学 校前に こ
の 写真、全部 ばら まいて やる ぞ。こ れか ら電話 かけ たら難 波ま で出て こい。車出 して やる。体
売 って もらう ぞ。ア ダル トビ デオに 出て もらう ぞ。写 真撮 らし てもら うぞ。」こ れが 今の援 交
狩 りで す。
い いか い子ど もた ち。覚 えて おけ。何 が援助交 際だ 。売春 だよ 。売春 は暴 力団の 資金 源 。今
そ れが 危ない。そり ゃそ うで す。素 人が 出会い 系や、メー ル・携 帯電 話で 自ら援 助交 際と称 し
て 体を 売る中・高・女子 大生・主婦 。こ れじゃ あ商 売人や って けませ ん。日本三 大風 俗街と 言
わ れて る滋賀 県雄 琴、岐 阜県 金津園、東京 の吉 原、半 分以 上の ソープ ラン ド、風 俗売 春宿が つ
ぶ れま した。暴 力団 にと って は痛い 資金 難、資 金減 です。そ れを 許す わけ にいか ない。だか ら
格 好の 良い組 筋の 人間に カッ コイイ 格好 させて 、金 持たし て、出会い 系や 夜の街 で女 の子た ち
を ナン パさせ、裸の 写真 を撮 って、脅 して、売 春組 織やア ダル トビデ オに 組み入 れる。これ が
水 谷の 生きて る夜 の世界 です 。
で も河 内長野 のみ なさん 、今 ものす ごく 僕がこ わが ってる こと がある 。水 谷にと って 一番大
事 なみ なさん 方の 世界。夜の 世界に 生き ている 明日 を見失 った 子ども たち を、笑 顔に して戻 す
昼 の世 界に、 夜の 世界が どん どん入 り込 んでき てる 気がし ます 。
こ の会 場にい る子 どもた ち大 人たち 全て のみな さん にお聞 きし ます。ぜひ正 直に お答 え下さ
い。この 一年 間、み なさ ん方 の御家 庭、お 家を 思い 出して 下さ い。若 い先 生方も お父 さんお 母
さ ん子 どもた ちも 。どう です か?み なさ ん方の 家庭 。あっ たか い・優 しい・美し い・思いや り
の ある 言葉と、ひど い・き つい・追 いつ めるよ うな 厳しい 言葉。どっ ちが 多かっ たで すか?「 良
い 子だ ね。お まえ は宝物 。よ くやっ てる よ。お 手伝 いあり がと う。父 さん 頑張る から な、お ま
え のた めに。母さ んご飯 おい しいよ 。」こうい う言 葉と「 ほら 何やっ てん の。こ んな ことも で
き ない の 。何 この 点数。困 った 子ね 、本当 に。何 あん た、こ の薄 い給 料袋 。」「 う るせ ぇ。お
ま えの 飯なん か食 えるか 。」正直に お答 え下さ い。我が家 はあ ったか い・優しい・美 しい言 葉
で 満ち ていた です よ。満 ちて いた家 庭の 方、お 手を お挙げ 下さ い。・・・。なん てこ った。普
通 3 割は挙が りま すよ。河 内長 野の 家庭 の 95%は崩 壊して いる 。僕は 新聞 で連載 をも ってま す
か ら、 平気で 書き ますか らね 。
6
も う一 つ聞い てい いです か? 子ども たち だけ。 10 代 の子ど もた ちに聞 きま す。今 まで の人
生 振り 返れ。親 から 褒め られ た数と 叱ら れた数 、どっ ちが 多い ?褒め られ た数多 い子 、手挙 げ
ろ 。・・・。なん だー。今日 は河内 長野 中の悪 ガキ ばっか り集 まって きた のかな 。そ んなわ け
な いよ な。じ ゃあ ね、君 たち だけじ ゃ、言 って るこ とじゃ わか らんか ら、母 親の ふり してえ ら
そ うに 座って る人 にも聞 いて みまし ょう 。なぜ 笑え ますか ?子 ども産 んだ ら母親 です か?と ん
で もな い。産 んだ 子を優 しさ と愛で 育て 上げ、育 て上 げた 子に「 お母 さん の子で よか った。産
ん でく れてあ りが とう。」っ て言わ れて 初めて 母親 になる。そう じゃ なき ゃ、あ の秋 田で冷 た
い 川に 落とさ れ殺 された アヤ カちゃ ん。用水路 に放 置され 殺さ れた 4 歳 の男の子 。あ まりに も
惨 い。 あんな の親 じゃな い。
我 々教 員だっ て一 枚の紙 切れ 、辞令 って いう紙 切れ を教育 委員 会から もら って、教員 になれ
るわけじゃない。預かった児童・生徒と 1 日・1 週間・1 ヵ月・1 年・3 年・6 年。共に生き、
教 え、育 て、育んで 育て 上げ た児童・生徒 に「 先生楽 しか った。いっ ぱい 学んだ よ。尊 敬し て
る 。」 そう言 われ て初め て、 我々だ って 先生に なる んです よ。 まぁい いで しょう 。
河 内長 野のお 母さ ん方に お聞 きしま す。今まで の子 育て、子ど もを褒 めた 数と叱 った 数、ど
っ ちが 多いで すか ?褒め た数 多いお 母さ ん、手 を挙 げて下 さい 。・・・。な んて こっ た。河 内
長 野の 女性は 鬼マ マにな る 。母 親と して 持たな い方 が良い 。もう 一つ 聞い ていい です か 。こ の
一 年間 お母さ ん方 、夫か ら褒 められ た数 と叱ら れた 数、ど っち が多い です か?褒 めら れた数 多
い 奥さ ん、手 挙げ て下さ い。 ・・・ 。多 少まし だけ ど、ほ とん どが駄 目で すね。
子 ども たちご めん ね。わ ざと 君たち に誤 解され るよ うなこ とを 、あえ てや りまし た。実は水
谷 は、全ての 大人 を代表 して 、今子 ども たち、君た ちに謝 らな きゃい けな い。今 、私 たち大 人
が 作っ てしま った この社 会っ ていう のは 、もの すご くイラ イラ して、 攻撃 的です 。1991 年、
バ ブル 経済が はじ けてか ら長 い長い 不景 気・不 況の トンネ ル。いまだ に抜 けてる とは とても じ
ゃ ない けれど も思 えない 。多 くの 40 代の 父さん 母さ んたち が仕 事を失 った 。リス トラ 。嫌な
仕 事に 出ざる を得 なくな った 。夫だ けの 給料で は生 きてけ なく て、子 ども を部屋 に残 してで も、
お 母さ ん方が 働か なきゃ なら なくな った 。もの すご くイラ イラ した時 代に なって ます 。
子 ども たち、おま えたち の父 さん、会社 行くだ ろう ?多く のお 父さん 方こ うさ。「何 だその
仕 事。こ んな こと もでき ない のか。本 当に 困っ た社 員だ。い つ辞 めて もい いんだ ぞ。会 社も 景
気 悪い からな 。給 料 1 割 カッ ト。ボ ーナ ス半額 。嫌 ならや めろ 。」イ ライ ラした お父 さんど う
す るか ?家帰 って きて、愛す る妻や 子ど もに猛 烈な 暴力。DV ‐ドメ ステ ィック バイ オレン ス
と 言い ます。ど んど ん増 えて きてい る。か けが えの ない妻 や子 どもに「 何だ この 飯。こ んな も
ん 食え るか。何 やっ てん だ、の ろい。こん な事 もで きない のか。ほら、向こ う行 って 勉強し ろ。」
イ ライ ラをぶ つけ る。ぶ つけ られた こと のある 子、い るは ずだ。イラ イラ ぶつけ られ て、も っ
と イラ イラし たお 母さん は幼 児虐待 。どん どん 増え てきて ます 。かけ がえ のない 我が 子に「 な
に この 点数と って 。」
あ ぁそ うだ。試験 の点で 文句 言われ たこ とのあ る生 徒、は い手 挙げて 。解 決方法 教え てやろ
う、親か ら。早 く手 挙げ ろ。こ れか らは 親が試 験の 点で文 句言 ったら、その 時の 試験 科目を 全
科 目 、担 任の 先生 からコ ピー とって もら え 。お 母さ んにや らせ ろ 。お 母さ んが全 科目 おまえ た
ち より 上だっ たら 、恐れ 入り ました 。徹 夜で勉 強せ ぇ。お 母さ んが全 科目 下だっ たら 後は簡 単 。
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「 何こ んな点 数と って。 」っ て言わ れた ら、ニ ヤっ て笑っ て「 あんた の子 だから 。」
だ いた い大人 が、ねえ酒 飲み に行っ たり 遊んで たり 、テレ ビ見 て子ど もに 勉強し ろ。とんで
も ない 。そう だ今 日は河 内長 野市の 教育 長がい らし てるか ら 、教 育長 にお 願いし て 、河 内長 野
市 試験 期間条 例っ ていう のを 作って もら いまし ょう よ。河 内長 野市の 中・高生の 子ど もを持 つ
家 庭は 、試験 期間 一週間 前に なった ら、家の外 に「 我が家 は試 験期間 中」と張り 紙を 貼る。そ
の 家の 前を通 りか かった 河内 長野市 民は 一礼し た上 で「頑 張っ てね。」と 声をか ける。勉強 し
た くな るだろ う? 試験期 間中 のご家 庭の 中・高 生 、大 人た ちは 、働き に行 っても パー トに行 っ
て も学 校に行 って も、終 わっ たら速 やか に走っ て家 に帰る 。「 ただい ま。」と言 った 後は一 言
も しゃ べらな い。家 の中 のテ レビ線・電話 線は ぶち 抜き、ゲ ーム 機・携 帯電 話機 等の 全ての 電
子 機器 は電源 を入 れたま ま水 を入れ たバ ケツに 放り 込む。子ど もたち はご 飯を食 べ終 わった ら
勉強。お父さん・お母さん・おじいさん・おばあちゃんは、お仕事があったらおやり下さい。
お 仕事 がなか った ら、ど うぞ ご先祖 様を あけて、ご先 祖様 に「南 無阿 弥陀 仏・南 無妙 法蓮華 経・
名 無大 師遍照 金剛 。良い 点と れます よう に 。」ね ぇ 、この 街か ら優秀 な人 材がい っぱ い出ま す。
お 父さ んから ガミ ガミ言 われ てイラ イラ したお 母さ ん。か けが えのな い子 どもに「何 やって
ん の。こ んな 事も できな いの ?本当 にや な子ね。あん たな んか 産まな きゃ よかっ た。」まで 言
っ てく る 。じ ゃあ 子ども たち はどう した らいい んで すか? お父 さん方 、あな た方 は良 い 。い く
ら会社で嫌なことが、学校で嫌なことがあったって、女房・子どもに当り散らし、夜の巷で、
う まい つまみ でう まい酒 飲ん でりゃ 良い 。いく らで もガス 抜き はでき る 。お 母さ ん方 、あな た
が ただ って良 い 。い くら 夫か らガミ ガミ 言われ てイ ライラ した って、子 ども に当 り散 らし、夫
に は 500 円で どこ ぞの弁 当食 わして 、自 分たち は主 婦仲間 で 2000 円 のラ ンチで しょ う。で も
子 ども には昼 の学 校、夜 の家 庭しか ない 。
今 ここ にいる 中・高生に 聞き ます。今い る学校 で、先生か ら褒 められ た数 と叱ら れた 数とど
っ ちが 多い? 一学 期。褒 めら れた数 多い 生徒、手挙げ ろ。・・・。なん てこ った。書いと こう 。
千 代田 高校の 教諭 は鬼だ 。今 、日 本の 中・高生の 5 割以上が 家庭 でも学 校で も叱ら れ続 けてる 。
人 は叱 られ続 けた らどう なり ますか ?お 父さん 方 、毎 日学 校や 会社で「 だめ だな ぁ 。こ んな こ
と もで きない のか。何や って んだ。お 前な んか いつ 辞めて もい いんだ ぞ。」って 言わ れ続け た
ら 、何 ヶ月も ちま す?子 ども たちは それ を何年 耐え てる。ブチ 切れて 上司 ぶん殴 って 夜の世 界
に 入り ますか ?だ から子 ども たちは 非行 ・犯罪 、夜 の世界 に入 る。あ るい はイラ イラ が溜ま る
か ら、自 分の 部下 や自分 の女 房・子 ども に当り 散ら します か?「 なん だ、お まえ のせ いで叱 ら
れ た。 こんな 飯食 えるか 。」 まさに これ がいじ めの 構造で しょ 。
今 、我 が国は おか しい。小泉 政権か ら安 倍政権 へと 変わる 中で 特に教 育に 関して 、安 倍政権
で おか しくな って きてる。教育 再生 会議。彼ら は何 を考え てる のか。い じめ を単 なる、いじ め
て る子 といじ めら れてる 子の 子ども だけ の問題 とし て、い じめ てる子 は加 害者だ から 登校停 止
ま で含 めた厳 しい 処罰を しろ 。いじ めて る子も 、実 はいじ めら れてる んじ ゃない んで すか? 家
庭 や学 校で。い じめ とい う学 校で起 こる 現象の 背後 に 、我 々の 社会が もっ ている 、我々 大人 が
つ くっ てしま った 原因が ある んじゃ ない んです か? 大人の 原因 をない がし ろにし て、全てを 子
ど もの 問題と して 子ども に責 任を負 わす 。こん なむ ごいこ とは ない。
ね ぇお 父さん 方、毎 日ガ ミガ ミ言わ れた らどう しま す?一 人酒 飲んで アル コール 依存 症にな
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り ます か?だ から 子ども たち は薬物 に救 いを求 める 。ある いは うつ病・心 を病ん で死 へと向 か
い ます か。ま さに これが 、今 の日本 の子 どもた ちの 状況な んじ ゃない んで すか。
お 母さ ん方に 話題 をかえ てみ れば、お母 さん方 どう します ?毎 日夫か ら「 なんだ この 飯35
点 。こん なも のし か作れ ない のか。」試験 の点 、文句 言う のと 一緒じ ゃな いです か。「 おま え
は これ ができ ない 。あれ がで きない 。の ろい。何や ってん の。」毎日 言わ れ続け たら どうし ま
す ?暗 い台所 で一 人、酒 飲ん でアル コー ル依存 症に なりま すか ?ある いは 見知ら ぬ男 に出会 い
系・メー ル・携 帯電 話。そ の男 の見 え見 えの肉 体狙 いの優 しさ に身を ゆだ ねます か、救 いを 求
め て。だ から 女の 子たち は援 助交際 する。幸せ な子、いつ も認 められ てる 子は、自 分の 体な ん
か売りませんよ。自分が大切だということを本能的にわかるからです。それとも心を病んで、
暗 い部 屋で自 らを 傷つけ 、死 を考え ます か?こ れが 今の子 ども たちの おか れてる 状況 なんじ ゃ
な いん ですか 。
お 母さ ん方、逆に ですよ 、毎 日夫か らこ う言わ れた らどう しま す?「 おま えの料 理は うまい
な ぁ。も う外 でな んか食 う必 要ない。おま えは 優し い、素 敵な 人だ。本 当に おま えと 結婚し て
よ かっ た。お まえ のいな い人 生なん て、星 のな い夜 空だぜ。」もう、あ りと あらゆ るつ まみに 、
あ りと あらゆ るお 酒に、ほ っぺ にチ ュま でつく でし ょ。人 とい うのは、褒め られ る・認 めら れ
る こと で明日 を生 きる力 、自 己肯定 感・ 自信を もっ ていく んじ ゃない んで すか。
我 が国、日本 は優 れた国 だ。か つて 先人 は何と 言い ました か?『 子ど もは 十褒め て、一 叱れ。』
十 褒め る中で 人間 関係、心 の通 い合 いを つくり、そん な中 で自 信・自 己肯 定感を 持た して、一
箇 所を 丁寧に 丁寧 に変え てい け 。で も今 多くの 先生 や多く の親 は 、子 ども たちを 十叱 って、一
も褒めてないんじゃないんですか?僕の所に『死にたい』とメールで書いてくる子どもたち。
必 ずこ う言う。「 お父さ んも お母さ んに も叱ら れる。先生 にも 叱られ てる。私な んか いない 方
が いい んだ。 自分 は駄目 な人 間だか ら死 んだ方 がい いんだ 。」
僕 は子 どもを 見る と、良 い所 しか見 えて こない 。夜 の街で 彷徨 ってる 子で も、リ スト カット
し てる 子でも 、子 どもを 見る と未来 が見 える。 「お い。お まえ にこん な明 日あり そう だぜ。 」
我 々大 人とい うの は、常 に夢 売りじ ゃな きゃい けな いんじ ゃな いんで すか 。子ど もた ちの前 に
多くの夢をおいてあげる。その夢、一つ一つに向かって子どもたちが明日を踏み出していく。
今、その 夢売 りを やる先 生方、親が 少な すぎる。むし ろ夢 摘み。子ど もた ちの目 の前 にある い
ろ んな 夢を、ど んど ん潰 して いって ませ んか? 子ど もとい うの は 、受 けた 優しさ や愛 が 、語 ら
れ た夢 や希望 が、多けれ ば多 いほど 、非 行・犯 罪・心の病 から 遠ざか る。受けた 優し さや愛 が
深 けれ ば深い ほど 非行・犯 罪・心の 病に 入って も、そ の傷 は浅 いんで す。子 ども たち は優し さ
を 待っ てます 。
そ うだ 決めた 。河 内長野 の鬼 ママさ んた ち、今 日は 帰りに 空手 で帰っ ちゃ だめで すよ 。ケー
キ買ってってやって下さいね。で、ケーキの上に何かチューブで「ごめんね。」って書いて、
い やチ ューブ って 言って もワ サビと から しはだ めで すよ。ケ チャ ップ・マヨ ネー ズ 、で きれ ば
チ ョコ レート で。そして 今日 子ども たち が夜寝 たら 、臨時 の大 人だけ の家 族会議 を開 いてく れ
ま せん か。明 日か らみな さん 方のご 家庭 の子ど もた ちが、一 日5 0個 は父 さん・母 さん・お じ
い ちゃ ん・お ばあ ちゃん から 褒めて もら える。優 しい 言葉 をも らえる 、認め ても らえ る家庭 作
り やっ てくれ ませ んか。「お まえの 笑顔 はかわ いい よ。お まえ は宝物。おま えに はこ ういう 明
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日 があ る。お 手伝 いあり がと う。お まえ は優し いね 。」
お じい ちゃん・お ばあち ゃん やって らっ しゃる 方々 にお願 いが ありま す。お願い です から金
曜 か日 曜の夜、9時 から 10 時。特 に夏 の終わ りは、毎日 夜9 時から 10 時。遠 くに いるお 孫
さ んに 、お電 話を してく れま せんか ?
み なさ ん方気 付い てませ ん? 金曜と 日曜 の夜、それ から8 月か ら9月 とい うのは 、我 々子ど
も の命 を救う 活動 をして いる 者にと って は、悪 魔の 日です。日本 で中・高生、小 学生 がもっ と
も 自殺 してい る曜 日と、自 殺し てい る時 期です。日本 で一 番子 どもた ち、児 童・生 徒が 自殺 し
て いる のは、曜 日で は金 曜と 日曜。月 では 8月 の終 わりか ら9 月です 。どう して か簡 単でし ょ
う ?金 曜日は 学校 の中で のい じめや 、いろ んな 問題 が月・火・水・木・金、5日 分積 もり積 も
っ てイ ライラ がた まって 苦し くて夜 眠れ ない。一番 苦しむ 日で す。日 曜日 はその 地獄 が始ま る
日 。じゃ あな ぜ8 月の末 から 9月な のか 。1学 期は そんな に死 にませ ん 。ク ラス が変 わった り
学 校が 変わっ て夢 を持て る。新 しい 環境 に。そ れに しくじ るん です。そ して 夏休 みの 間、孤 立
す る 。外 にも 出な いで溜 まり 溜まっ てい く 。苦 しみ が 。そ の苦 しみが 始ま る9月 の前 に死ん で
い くん です。去 年も そう でし ょ。8 月の 末から 9月・10 月と、どれ だけ の子ど もた ちがい じ
め によ って自 殺し てった か。 そのフ ラッ シュバ ック で。
お じい ちゃん・お ばあち ゃん 電話し てや って下 さい 。「も しも し河内 長野 のおじ いち ゃんだ
よ。どう だ学 校は 楽しい か。先 生は 優し いか。父 さん 母さ んは 仲良く やっ てるか。おま えに 優
し いか 。いつ でも つらい こと あった ら河 内長野 に逃 げてこ い。おばあ ちゃ んとお じい ちゃん 待
っ てる からな 。そう いえ ばお じいち ゃん・おば あち ゃんな 、年金 を一 生懸 命1月 分貯 金して ん
だ ぞ。お まえ のク リスマ スプ レゼン ト。来 年の お年 玉。楽 しみ にしと けよ。それ にお じいち ゃ
ん・おば あち ゃん ね、天 気の 良い日 は毎 朝散歩 して んだぞ。二里、二 里つ ったっ てわ かんな い
か 。お母 さん に聞 いてみ ろ 。ど うし てか わかる か? だって 体丈 夫にし て 、お まえ が結 婚する ま
で 、いや いや ひ孫 ができ るま で生き てい たいか らな 。」こ の1 本の電 話が お孫さ んが 死を考 え
て いた り 、い じめ で苦し んで たり、様 々な 問題 を抱 えてる 時 、尊 い尊 い命 の一本 の糸 になる の
で す。
実 は今 、日本 の子 どもた ちが 苦しん でる 背景に は、核家族 化も その大 きな 原因の 一つ として
あ ると 言われ てい ます。お じい ちゃ ん・お ばあ ちゃ んが家 の中 に居て くれ たら、父 さん 母さ ん
に叱られ、学校で嫌なことがあって、全てからもう孤立した時でも、「おじいちゃん助けて。
あ ばあ ちゃん 助け て 。」最 後の 逃げ 場に なった 。それ がな くな ったこ とが 大きい と言 われて ま
す 。でも 今こ のご 時勢に 全て の子ど もた ちが、お じい ちゃ ん・お ばあ ちゃ んと一 緒に 住むこ と
は もう 物理的 に不 可能で す。 でも電 話・電波と いう 文明の 力の 力を借 りて 、おじ いち ゃん・ お
ば あち ゃんの 優し さを伝 える という こと で 、そ れが 命を救 う 。尊 い尊 い糸 になり ます 。ぜひ 電
話 をし てやっ て下 さい。
後 はお 願いが あり ます。今日 は河内 長野 のたぶ ん小 ・中 ・高 の先 生方は ほと んどど の学 校の先
生 方も お見え だと 思う。この 夏休み に臨 時の職 員会 議を開 いて くれま せん か?そ して 9月か ら
こ の河 内長野 の全 ての児 童・生徒(小 ・中 ・高 校生 )が一 日1 0個 は学校 の中 で褒め ても らえる 、
認 めて もらえ る、評価し ても らえる 学校 づくり やっ てくれ ませ んか?「お まえの 笑顔 はかわ い
い よ。よ くこ の問 題解け たな。おま えの 掃除は 宇宙 一。こ れだ けは褒 めた くない けど、おま え
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の 髪の 毛の量 多い な。」 子ど もたち の回 りを日 々家 庭や学 校で 美しい ・優 しい言 葉が 取り囲 ん
で いた ら 、ど の子 がいじ めを やりま すか 。どの 子が 不登校 にな ります か 。ど の子 が心 を病み ま
す か。死 に向 かい ますか。どの 子が ふて くされ て、夜 の世 界に 入りま すか。子ど もた ちは優 し
さ を待 ってま す。
こ うや って家 庭で も学校 でも 、日本 の5 割前後 の子 どもた ちが 追い詰 めら れてい ます 。追い
詰 めら れた子 ども たちが とる 行動は 4つ です。一番 多いの は、大人が 自分 に対し てや ったの と
同じことを、かけがえのない仲間に対してやる。親から叱られ、学校でも評価されず叱られ、
イ ライ ラがた まり ます。そ のイ ライ ラの ガス抜 きに 、大事 な大 事な仲 間を いじめ るん です。最
も 哀れ な最も 悲し い解決 方法 です。じ ゃあ 2番 目 。元 気の 良い 子は、昼 の世 界に 背を 向ける ん
で す。「もう いい よ。親 もわ かっち ゃく んねえ 。勉 強もつ いて けねえ 。ど うせ先 生だ ってオ レ
の こと なんて どう でもい いん だ 。」僕 の住 む夜 の世 界に入 って くる。夜 の世 界の 大人 たちは 優
し いで すよ。だ って 子ど もた ちは食 い物 になる 。女の 子は 体売 らせれ ば金 になる 。男の 子は パ
シ リに 使える 。そ の夜の 大人 たちの 優し い嘘に だま され、 さら に闇へ と沈 んでく 。
じ ゃあ 、心の 優し い良い 子は 、優し く良 い子だ から 人をい じめ られま せん 。夜の 世界 にも入
れ ない。親に 迷惑 かける って わかっ てる から。逃 げる んで す。不 登校。さら に親 から ガミガ ミ
言 われ れば、ひ きこ もり。部屋 から も出 なくな る。じ ゃあ 最も 心優し い最 も良い 子は、逃げ る
こ とも できん ので す 。学 校に 行かな くな ったら 母さ んが悲 しむ 。父さ んが 悲しむ 。無理 に無 理
を 重ね て学校 に行 きます。その 結果、心と 頭は ボロ ボロに 疲れ る。で も肉 体は疲 れま せん。心
身 の分 離がお きる 。ここ に心 の病が 始ま るんで す 。先 天的 なも のを除 いて 精神的 な疾 患・心 の
病 の原 因は、非常 に簡単 です 。心身 の分 離です 。体 が疲れ てな いのに 、心 と頭が 疲れ る。そ の
心 身の 分離で 体は 眠るこ とを 求めま せん 。イラ イラ が溜ま って るから 、ず っと夜 眠れ ない状 態
が 起き てしま うん です。
い いで すか、 学校 の先生 方、 小・中 で心 の病を 防ぐ 簡単な 方法 は、徹 底し て学校 で子 どもた
ち の体 を疲れ さす んです 。例え ば中 学校 で毎日 、校庭 を1 00 周させ たと します 。不登 校と い
じ めと 心の病 、全 部なく なり ますよ 。だ ってい じめ ようと 思う 前に「 疲れ たー。 もう 寝る。 」
家 帰っ て、夜 苦し もう、悩 もう と思 う前 にご飯 食べ て風呂 入っ たら「も うだ め。母 さん 寝る か
ら 。」
い いで すか。心身 の分離 によ る心の 病、今はや りの 環境要 因に おける 心の 病とい うの は文明
病 です 。先進 国で しか存 在し ない。アメ リカ・イギ リス ・フ ラン ス・ド イツ ・日本 。当 たり前 です
よ 。アジ アや アフ リカの 子ど もたち は 、昼 から 働か なけれ ば食 べてい けな い 。ボ ロボ ロにな る
ほ ど、朝、太 陽が 出てか ら夜 まで働 くん です。夜 はも う疲 れて 寝るし かな い。心 の病 が贅沢 病
と 言わ れる所 以で す 。心 身の 病の一 番の 予防と いう のは、い かに 体を 疲れ さすか なん です。こ
う して 夜眠れ ない 心を病 んだ 子ども たち が誕生 して いきま す。
そ うだ 、河内 長野 のお父 さん お母さ ん方 、いい です か。自 分の 子ども の状 態を連 続す る10
日 で簡 単に見 分け る方法 があ ります 。ぜひ やっ てみ て下さ い 。今 夜か ら午 前2時 、朝の 2時 に
子 ども の部屋 をそ っとの ぞい てみて 下さ い。で 、1 0日間 グー すかピ ーと 寝てい れば 何の問 題
も ない 、夜眠 る子 どもた ちで す。一 応生 きてる かど うか鼻 のう えにテ ィッ シュペ ーパ ーを置 い
て みま しょう 。ぬ らさな いで 下さい 。ぬ らした の乗 せると 死に ます。
11
も しも 金曜・土曜 、家に いな い、部 屋に いない 。家や 部屋 にい ても仲 間や 彼氏・彼女 呼んで き
て 大騒 ぎやっ てた ら 、そ れは 夜眠ら ない 子ども たち 。夜眠 らず 、悪さ に入 る入り 口か 入った 子
ど もた ちです 。早 急に大 阪府 警青少 年サ ポート セン ターの 相談 員の力 を借 りるこ とで す。非 常
に よく やって くれ る。彼 らは 警察官 では ない。 専門 の相談 職で す。非 行・犯罪に は最 も効果 的
で す。
じ ゃあ 、夜暗 い部 屋を開 けた ら一晩 中メ ール・携帯 電話 ・イ ンタ ーネッ ト 。夜 眠れ ない 子ども
た ち。 心を病 みは じめた 子ど もたち です 。じゃ あ暗 い部屋 で、 机の上 にカ ミソリ ・カ ッター ナ
イ フ・ロ ープ ある いは薬 が山 のよう にあ ったら 、夜眠 れな い子 どもた ち 、心 を病 んだ 子ども た
ちです。早急に優秀な精神科医の力を借りる必要があります。この夜眠れない子どもたちが、
今 、我 が国で 非常 に増え てき てます 。
先生方、自分の学校の子どもたちの様子やいじめの状態を簡単に見分ける方法があります。
例 えば 孤立と 孤立 化とい うい じめに 関し ては簡 単。河内長 野の 中学校 は給 食があ りま すか? 給
食 ない ですね 。じゃ あ簡 単で す 。お 昼の 時間に 教室 をずっ と回 るんで す 。一 人で ぽつ んとご 飯
食 べて たり、ど っか 外で 食べ てる子 がい たら、徹 底し てか まっ てあげ る 。そ の子 たち は孤立 化
し てる 子たち です から。 後は できれ ば毎 日でい いで すから 、小 学校・中学 校の先 生方 、せめ て
自 分の クラス の子 と、あ るい はでき るだ け多く の子 と、同 じ目 の高さ で握 手をし てみ て下さ い。
ちゃんと握り返せない、目と目を合わせられずそらす子がいたら、家庭で虐待を受けてるか、
様 々な 心の問 題を かかえ てい る子で す。 これだ けで もわか る。
慣 れて くると 、も う歩き 方で わかる んで すよ。我々 は薬使 って る人間 、使 ってな い人 間。そ
れ がシ ンナー か覚 せい剤 か向 精神薬 か、あるい はい じめら れて る人間 。家 庭で虐 待さ れてる 人
間 。夜街 を歩 いて る姿で 、ある いは 学校 の中を 歩い てる姿 で見 極めて いき ます。リ スト カッ ト
し てる 子は見 れば 一発で わか る 。慣 れれ ばそう なる んです 。でも そこ まで しなく ても 、握手 と
目 を合 わすこ とで 結構わ かり ます。
今 この 心を病 んだ 、夜眠 れな い子ど もた ちが増 えて きてま す。この夜 眠れ ない子 ども たちが
一 番最 初に救 いを 求める のは、見え ない 相手で す。メ ール や携 帯電話、イン ター ネッ ト。見 え
な い相 手に救 いを 求めま す。でも子 ども たち覚 えと いて。メー ルや携 帯電 話やイ ンタ ーネッ ト
は、いい です か。情 報を 調べ たり、伝 えた りす るこ とので きる ものす ごく 優秀な 道具 です。で
も あん な物で 愛や 友情、 心や 思いを 伝え ること はで きませ ん。
子 ども たちい いか、女の 子た ち。こ れか ら付き 合う、今付 き合 ってる 男が メール や携 帯電話 、
イ ンタ ーネッ トで 愛して るだ の好き だの って言 って きたら 、そ の男は 愛の 何たる かを 知らな い、
好 きの 何たる かを 知らな い口 の軽い うそ つきだ 。別 れなさ い。 愛して る・好きだ のは 神聖な 場
所。僕の 場合 には お墓が 多か った。神 聖な 場所 で、教 会と かお 寺とか 神社 とか、神 聖な 場所 で
5 0cm、つば がぶ つかる 距離 で相手 の目 を見て 、気をつけ をし て「僕 は君 を好き です 。付き 合
っ てく ださい。」こうや って やった って、先生 51 年の人 生で 29人 にふ られた。それ でも 伝
わ らな いもの が 、そ んな メー ルや携 帯電 話で伝 わる わけが ない んです 。お母 さん 方 、単 身赴 任
や 出張 に行っ た夫 が、愛 して るだの 好き だのメ ール で頻繁 に言 ってき たら 必ず悪 いこ とやっ て
る 。ひ っぱた きな さい。所詮 そんな もん なんで す。でもそ れを 子ども たち はそう は思 ってな い。
そ う言 えば、河内 長野の みな さん。日本 にはね 、1 機種だ け愛 や友情 、心 や思い を伝 えるこ
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と がで きる通 話料 無料の 携帯 電話が ある んです よ! 実は今 日 、用 意し てき ました 。あの 、大 人
の 方々 は我慢 して くださ い。子ども たち だけ。10 代の子 で、通話料 無料 。愛や 友情 、心や 思
い を伝 えるこ との できる 携帯 電話。ほ しい 子手 挙げ て 。早 く挙 げない と数 に限り があ るよ。1
個 でい いのか ?も うちょ っと 手を挙 げろ 。めん どく さいか ら、じゃあ その ブロッ クの 制服着 た
子 全員 にあげ る 。よ かっ たな 。その 代わ り条件 があ る 。入 り口 に水を 入れ たバケ ツを 置いと く
か ら、今 持っ てる 携帯電 話、電 源入 れた まま捨 てて くこと。約束 だぞ。嘘つ いた ら坊 主だか ら
な。先生髪の毛には恨みがある。いいか、先生のあげる携帯電話はすぐ作れる。あの君たち、
君 は顔 覚えた から な。(客 席を 指し て)絶 対捨 てさ せるか らな。先生 上げ る携帯 電話 すぐ作 れ
る 。必 要なの は紙 コップ 4つ 、赤い 糸と 針とセ ロハ ンテー プ。赤い糸 の糸 電話。いい ぞー、腰
に ぶら 下げと いて 、友だ ちと ケンカ した 時、一 つ渡 してこ れ「 ごめん ね。」ごめ んね が赤い 糸
通 じて くんだ ぜ。 父さん ・母 さんが 気ま ずかっ たら 、父さ んこ っちの 部屋 、母さ んこ っちの 部
屋。二人 のふ すま を20 cm ぐらい 開け て、二 人の 間に赤 い糸 電話。き っと 父さ ん言 うよ。「お
れ が悪 かった 。」い いだ ろう 。先生 は本 気で千 代田 高校の 全生 徒に赤 い糸 の携帯 電話 を学則 で
持 たし たい。 その ぐらい に携 帯電話 を怖 がって ます 。
い いで すか、河内 長野の みな さん。道具 という のは 怖いん です 。使い 方を 間違え ると 使って
る 人間 を滅ぼ す。 例えば 3 歳の子ど もに 拳銃や 刃物 を持た す親 はいま すか ?今、 10 代 の子ど
も たち の携帯 電話 は、3 歳 の子ども の拳 銃や刃 物で すよ。いい ですか 、河 内長野 のお 母さん 方 。
今 日、 家帰っ たら 、子ど もた ちと約 束を してく ださ い。お まえ たちも だよ 。週に 24 時 間、 丸
一 日携 帯電話 を預 かって 下さ い。夜 の 11 時か ら朝 の 6 時 まで 、携帯 電話 は預か って 下さい 。
使 う理 由はな いは ずです から 。それ をで きる子 は携 帯電話 を持 つ資格 のあ る、道 具と して使 い
こ なせ る子で す。そんな こと された ら死 んじゃ うっ ていう 場合 には、携帯 電話を 踏み 潰して 下
さ い。 携帯電 話の 奴隷に され てる。
今 、我が 国日 本に、携帯 電話 とゲー ム機 がなか った ら、日 本の 不登校 の 7 割は解 決す るだろ
う と言 われて る。 退屈で 家に いれな い。 携帯電 話・メール がな かった ら、 日本の 深刻 ないじ め
の 5 割以上は ない と言わ れて る。な ぜあ んな、たか だかつ まん ない道 具に 私たち の明 日を担 う
宝 物で ある子 ども たちの 明日 を潰さ れな きゃな らな いんで すか 。その 凶器 を子ど もた ちに与 え
て いる のは誰 なん ですか 。使い 方も 教え ない、指 導も しな いま まで。こ れだ けは 覚え ておい て
く ださ い 。子 ども たち、明 日を つく りた かった ら携 帯電話 から 離れな さい 。使い こな せない な
ら ば。 大事な こと なんで すよ 。
ま た、言葉と いう のは怖 い。言霊と いっ て命を 持っ てます 。言 ったこ とに ついて 、言 った人
間 に責 任を取 らせ る。死 にた いとい えば 死なな きゃ ならな くな るんで す 。今から 2 年前 、お 隣
り の奈 良県で 3 人の人た ちが あるホ ーム ページ で「 死にた い。死にた い。殺して 。」と書い た
が ゆえ に、首 を絞 めて殺 され た。毎 年の ように 、我が国日 本で 100 名 前後 の人た ちが「死に た
い 。死 にたい 。死 のう。」と ブログ や掲 示板に 書い たせい で練 炭火鉢 で死 んでい く。一体何 人
が 本当 に死に たか ったの か。 今の日 本人 は言葉 の大 切さを 見失 ってま す。
こ んな 経験あ りま せんか、お母 さん。お母 さん 方、自 分の 子が 夜 10 時 過ぎて帰 って こない 。
も うお 父さん は切 れてま すよ 。「お まえ の育て 方が 悪い。早く 見つけ てこ い。早 く探 せ。何 か
あ った らどう する んだ。」お 母さん 心配 で近く の公 園行っ たり、駅行 って みたり、至る 所に 電
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話 する。でも 心の 中では 子ど もが帰 って きたら「 心配 して たの よ。」と 抱き しめ よう と思っ て
る 。子 どもは 子ど もで「 やば ー。時 計見 たらも う 10 時過 ぎて る。父 さん 怒って るだ ろうな 。
母 さん 心配し てる だろう な。 家帰っ たら 、ごめ んな さい母 さん ・父さ んっ て謝ろ う。 」
で も玄 関を子 ども が開け た瞬 間に、お母 さんの 口か ら出る 言葉 は「何 やっ てたの 、こ んな時
間 まで。あん たの せいで 父さ んに叱 られ たでし ょ。」「ご めん ね。」って謝 ろう と思 ってた 子
ど もの 口から 出る 言葉は「 うざ った いん だよね 。みん なな んか まだ歌 って んのに 。何で うち だ
け 厳し いの。 」こ れで喧 嘩に なって 、も っと夜 の世 界に沈 んで く。
水 谷は 授業と 講演 はしゃ べり ます。子ど もと一 緒に いる時 はほ とんど しゃ べりま せん 。うれ
し い顔 をする か 、悲 しい 顔を するか 、ある いは 困っ た顔を する か 。だ から 子ども たち は自ら 物
を 考え るんで す。言 葉を つか うこと は、物 を考 える 機会、大 切な 機会 を失 うとい うこ とだ。言
葉 に出 してし まう と心に 落ち ていか ない 。それ を今 の日本 人は 忘れて ます 。
例 えば「愛し てる 」なん てい うもの はね 、子ど もた ち特に 女の 子、覚 えて おけ。口 に出 し て
い うも んじゃ ない。愛し てる ならば、相手 のそ ばに いてじ っと 見守り、守り 続け るこ と。こ れ
が 全く わかっ てな い。言 葉捨 てませ んか ?
ぼ くは 今の先 生方 や親た ちが やって いる 子育て は、全 て子 ども たちを 悪い 方向に 持っ てこう
と して いるよ うに しか思 えな い。例 えば お母さ ん方 、自分 の子 どもが 夜の 世界に 入り つつあ り
ま す 。家 族の 中滅 茶苦茶 でし ょ 。お 父さ んは怒 って ばっか り 。お 母さ んは 心配だ から ご飯も よ
う 作ら なくな る 。家 の中 もよ う掃除 しな い 。家 の中 はガタ ガタ になる 。子ど もは わか ってる ん
で すよ 。自分 のせ いで父 さん ・母さ んが 仲悪く なっ て、父 さん 怒って ばっ かり。 家の 中が滅 茶
苦 茶に なって る。余計つ らく て家に 帰れ なくな って 、余計 夜の 世界に 沈ん でくん じゃ ないん で
す か。
い いで すか、河内 長野の お父 さんお 母さ ん。子 ども が夜の 世界 に入っ たそ の時こ そ夫 婦仲良
く 、家の 中を きれ いにし て 、お いし いご 飯作っ て 、毎 日ケ ーキ 買うん です よ 。お 団子 でも良 い。
お 風呂 沸かし て、 玄関に はき れいな 花を 毎日飾 るん です。 子ど もが夜 10 時 過ぎ に帰 ってこ な
い 日は 、家族 みん なで玄 関で 座布団 敷い て、正 座し て待つ んで す。黄 色い ハンカ チ握 りしめ て 。
子 ども が帰っ てき た瞬間 に怒 るんじ ゃな いんで すよ 。「や った ー帰っ てき た 。お なか すいて る
か い? ほらケ ーキ あるよ 。お 風呂入 るか い?」 これ やられ たら 10 日 と夜 遊びで きな いだろ 。
こ れが 本当の 子育 て・教 育な んじゃ ない んです か。 意外性 とい うもの です 。
で 、子 どもが 不登 校、学 校に 通えな くな ります 。家 庭滅茶 苦茶 ですよ 。お 父さん は叱 ってば
か りい る。
「ほ ら、なん とか しない。試験 受け ない と高校 行け なくな るだ ろう。な んと かし ろ。」
お母さん、心配で心配でしょうがない。ご飯もろくに作らない。家の中もうガタガタになる。
し かも お母さ んは 必ず自 己矛 盾を起 こす。最初 はこ う言う んで すよ。「疲 れたん だね。明日 は
ゆ っく り休も うね。 買い 物で も行こ うか、 気分 転換 に。」 1 週 間後に なる と、「来 週は 試験 な
ん だけ ど、来 週は 行ける よね。今日 は休 んでい いか らね。」試験 の日 にな ると、「 何で 行っ て
く れな いの。今度 の試験 受け なかっ たら 高校行 けな くなる でし ょ。お 母さ んこん なに 我慢し て
き たの に。」こん なにむ ごい ことな い。あの優 しい お母さ んを 鬼に、自分 がした 。子 どもは も
っ と心 を閉ざ して いくん です 。
い いで すか、子ども が学 校に 通えな くな ったそ の時 こそ、家の中 をき れい にして 、夫婦 円満 、
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お 父さ んの出 番で すよ。「お い。お 父さ ん明日 年休 取れち ゃっ たよ。お休 みとれ た。父さん 特
製、河内 長野 カレ ーって のを 教えて やる ぞ。い いか、たこ 焼き 入れん だか らな、カ レー の中 に
な 。一 緒に買 い物 行こう な。」「今 度の 土日、お父 さんな 久し ぶりに 休み 取れた 。そ うだ、ど
っ か遊 びに行 くか ?えー っと、ユナ イテ ット・ス タジ アム・ジャ パン でし たっけ ?ね え、U S
J に行 くか? それ とも和 歌山 で車と ばし て釣り 行く か?そ れと も高野 山に 登って みる か?」こ
れ で変 わって く 。も う少 し切 り替え て言 葉をつ かわ ない、動 く教 育・子 育て して みま せんか?
ま ず子 どもた ちは こうや って 見えな い相 手に救 いを 求めて いき ます。そんな 所に 救い がある
わ けも ない。そし てさら に傷 つき、ある 暗い夜 、カ ミソリ やカ ッター ナイ フを用 意す るんで す 。
そ して リスト カッ トが始 まる。「お 父さ んに叱 られ たの。私 が悪 いか ら。お 母さ んに 叱られ た
の も、勉 強つ いて けない のも・・・。」いいで すか、リス トカ ットが 始ま ってく るん です。リ
ス トカ ットは 自傷 行為で す。こ れは、例え ばピ アス をいっ ぱい 打つ『ピ アッ シン グ』タ トゥ ー・
刺 青を 打つ『 タ トゥ ー』あ るい は女 の子 たちが 髪を 茶髪に した り 、自 分の 顔をゴ テゴ テ変え て
い く 。こ れも ある 意味で の自 傷行為 です よ 。自 分を 否定し てる んです から 。全て に通 じて言 え
ま す。
実 は今 、日本 のリ ストカ ッタ ー、つ いに 100 万 人を 超えま した 。10 代 ・20 代の世 代人 口の7 %
以 上。しかも その 95%は 女の 子です 。男 の子は 5%前後。でも 男の子 のリ ストカ ッタ ーは怖 い
で す 。ど うし てか ?女の 子は 苦しみ の始 めから 切っ てくる 。男の 子は 我慢 して我 慢し て 、我 慢
し たあ げくに 切っ てきま す 。相 当心 が痛 んでか ら切 りこん でく る 。で すか ら傷も 深い 。男の 子
の リス トカッ ター につい ては 、相当 早急 に 、優 秀な 精神科 医の 力を借 りる 必要が あり ます。今
リ スト カッタ ーの いない 中学 ・高校 は我 が国日 本に は存在 しな いでし ょう 。しか もリ ストカ ッ
ト は伝 染しま す。 止めて る子 がまた 切っ てくる 。怖 いんで すよ 。
ちょっと河内長野のみなさんにお聞きします。リストカットという言葉をご存知だった人、
お 手を お挙げ くだ さい。み なさ んご 存知 ですね。はい、手 を下 ろして くだ さい。正 直に 教え て
く ださ い。身 近に リスト カッ トをし てい る子ど も・大人誰 でも いいで す。 人を知 って る方、 手
を 挙げ て下さ い 。わ かり ます よね。リ スト カッ トは 実は河 内長 野と大 阪市 内を比 べた ら 、河 内
長 野の 方がは るか に多い 。河 内長野 と橋 本を比 べた ら、橋 本の 方がは るか に多い んで す。
リ スト カット は都 会型じ ゃな いんで す。地 方型 ・田 舎型な んで す。ど うし てかわ かり ますか ?
都 会は、夜イ ライ ラした ら夜 の街に 溶け 込める んで す。逃 げ込 めるん です。でも 田舎 で、京 都
の 綾部 とか園 部多 いんで すよ 。綾部 ・園 部で冬 場、 ああイ ライ ラした !っ て夜の 街に 出たら 真
っ 暗。凍 死し ます よ。近 所づ きあい があ るから 、「○ ○ち ゃん、何や って んのほ ら、家 に帰 り
な さい。」暗 い自 分の部 屋で 苦しむ しか ないか らで す。地 方の 方がリ スト カット は多 い。し っ
か りし た街ほ どリ ストカ ット は多く なっ ていく んで す。
こ のリ ストカ ット してい る子 どもた ちを 見つけ ると 、先生 方や 親はど うす るか。必ず 止めま
す 。「や めな さい 、そん なこ と。」いい ですか 、リ ストカ ット は絶対 に止 めては いけ ない。素
人 が。リ スト カッ トは、子 ども たち が生 きるた めに やって る。パ ンパ ンに 張り詰 めた、パン パ
ン にな った心 を自 分を傷 つけ その痛 みの 中で自 分の 命を確 認し 、血を 見る ことで 自分 の命を 確
認 し 、生 きて るん です。だ って 問題 なの は切っ てる 事実じ ゃな い 。な ぜ切 らざる を得 ないと こ
ま で追 い込ま れた のかと いう 原因な んで す。そ の原 因を専 門家 の力を 借り て解か ない 限り、た
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だ 無用 にリス トカ ットを 止め ること は、そ の子 の心 をパン クさ すか、し ぼま すか、狂う か、死
ぬ かさ してし まう 。
リ スト カット の原 因は4 つし かない んで すよ。これ の4つ のう ちどれ かな んです 。1、親の
過 剰期 待。「 ○○ 高校へ 行け 。」「 ○○ 大学へ 行け 。」リ スト カット って 言うの はお もしろ い
ほ どに 、優秀 な学 校が多 いん です。 去年 、兵庫 県の 私立高 校へ 行った 後、 30 数名 から の相談
で すよ 。重い 、男 の子だ から 。2番 目、親の虐 待。特に女 の子 で親か ら性 的虐待 を受 けてる ケ
ー スは 、もう 非常 に深刻 。100%リ スト カット に入 ってい く。3 番目 は、いじめ や対 教師・仲間
と の関 係等、学 校で の諸 問題 。4 番 目は 、レイ プや 猛烈な 暴力 、過去 にお けるい じめ のPT S
D 後遺 症。こ の 4 つのど れか です。そ れを専門 家で ある優 秀な 精神科 医の 力を借 りて 、その 原
因 を取 り除か ない 限り、リス トカッ トを ただ無 用に 素人が 止め ること は、その子 ども たちを 殺
す こと につな がっ ていく 。
さ てこ うやっ てリ ストカ ット を続け て悩 んでく 。や っと精 神科 医の元 に行 くんで す。でも日
本 の多 くの精 神科 医は、ただ 薬を使 うだ け。根 本的 な原因 の治 療に入 らな い。「 はい 、眠れ な
い ?睡 眠薬。イライ ラす る? はい向 精神 薬。つ らい ?向う つ剤。」精 神科 薬は、麻薬で す。麻
薬 です から、 多く 使って いけ ば快感 が出 てくる 。10 錠使っ たら こんな 快感 、20 錠 使っ たら、
50 錠使 ったら 。精 神科薬 、処 方薬の 過剰 摂取を オー バード ーズ (OD )と 言いま す。 ODに
入 って く 。さ らに 病んで くる と摂食 障害 。物が 食べ れなく なっ たり、食 べて は吐 きを 繰り返 し
た り、 食べる こと が止ま らな くなる 。も うここ まで 行けば あと 一歩。 自殺 願望・自殺 。我が 国
で 100 万を超 える 10 代 ・20 代の子 ども たちが 、明 日を見 失い 、暗い 夜の 部屋で 眠る ことも で
き ない まま、 死へ と向か って るんで す。
で も政 府はこ の事 実に気 づい てない 。見 ようと しな い。そ して 嘘ばっ かり ついて る。みなさ
ん 気づ いてま す? 日本の 自殺 統計が 完璧 な嘘だ とい うこと に。日本の 自殺 統計、6 月 に発表 に
な りま した。確か、3 万 1千 数百人 でし た。去 年の 日本の 自殺 者。あ れ全 くの嘘 です よ。10 万
人 前後 死んで ます よ 。ど うい うこと か? 自殺統 計を とるの は 、警 察庁 と厚 生労働 省で す 。こ の
2 つが とって る。 警察庁 ・厚 生労働 省が 自殺と みな すのは 、遺 体・死 体で 見つか った 場合に 医
師 が書 く、遺 体検 案書の 主た る死因『 自殺』と 書い たケー ス。病 院や 家庭 で死ん だ場 合には 死
亡 診断 書に主 たる 死因『 自殺』と書 いた、医師 が『自 殺』と書い たケ ース です。医師が 自殺 と
書 くの は、遺 書が あった 場合 と首吊 り・飛び込 み・飛び降 りだ けです よ。
例 えば 河内長 野の 駅で列 車に 飛び込 んで も、靴 が脱 いであ るか 遺書が なか ったら 自殺 とはし
な い。『 事故 死』と 医師 は書 く。ど うし てかわ かり ますね 。残さ れた 家族 のこと を考 える。賠
償 を考 えるか らで す。
水 谷が 殺した 40 名 。2 名 は殺 人です 。38 名の中 で自 殺とみ なさ れたの は、 わずか 3 名です
よ 。遺 書があ った から。メー ルで遺 書を 打って たか ら。他 は、薬を飲 んで 死んだ ケー スは『 中
毒 死』ですよ 。リ ストカ ット で死ん だケ ースは『事 故死』なん です。これ を入れ たら 我が国 で
は 10 万 前後 の人 たちが 一年 間で自 殺を してる 。10 代・20 代 だけで 1 万 前後の子 ども たちが 死
ん でる 。それ が我 が国な んで す。
でもこの背景にあるのは、イライラした・攻撃的な・信頼を失った・信じることを忘れた。
私 たち 大人が 作っ てしま った この社 会に あると 私は 考えて ます 。です から 変える こと は非常 に
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た やす いと思 って います 。ぜ ひ子ど もた ちに優 しさ を与え てあ げて下 さい 。
さて 、そう いえ ばこん な事 件があ りま した。今 から 6 年 前で す。私 が横 浜の市 立夜 間高校 で
最 後に 担任を した クラス で起 きた事 件で す。2 年 生の 2 月 でし た。体 育の 授業中 、机 の上に 置
き忘れたイタリア製の高級財布。2 万 7 千円相当。中にはアルバイトの給料 2 万円入ってる、
4 万 7 千円相当が盗られました。大騒ぎになった。一人の男の子が僕のところに言いにきた。
「 水谷 先生悪 い。○ ○さ ん盗 るの見 ちゃ ったん だ。」盗っ たと された 子は 母子家 庭。そ の肝 心
の お母 さんが 長期 の入院 に入 ってい て、生活保 護を 受けて いる 家庭で した 。しま った ー!と 思
い まし た。と もか く彼に 口止 めをし た。「水谷 が全 部片付 ける から、お まえ 誰に も何 にも言 わ
な いで くれ。 頼む ぞ。」
そして放課後、全生徒を教室に集めました。その日あった事件のあらましを伝えたうえで、
子 ども たちに 聞い た。「み んな、今 日の 事件誰 が悪 い?」子 ども たち 一斉 に「盗 った 奴。泥 棒。」
って言うんです。僕はすぐ打ち消した。「違うよ。おまえたち誰が悪いかもわかんないのか。
俺 だ。水谷が 悪い 。担任 の俺 が。水 谷は 担任。この クラス の全 ての責 任者 。日頃 から おまえ た
ち にそ ういう 時は 、貴重 品は 体育の 先生 か担任 の俺 に預け ろ、鍵のか かる ロッカ ーに 入れろ っ
て 指導 する義 務が あった 。
思えば 4 月から一回も指導してない。本当に申し訳ない。ほら、教室の入り口の札見てみ。
な んて 書いて ある ?『管 理責 任者・水 谷修』先 生は この教 室を 見回っ て、忘 れ物 があ ったら 預
か った り、教 室に 鍵をか ける 責任が あっ た。そ れを 怠った。いい か。人 の上 に立 つと いうこ と
は 、どう 責任 をと るかっ てこ となん だ 。ほ ら、今 まで 先生 は必 ず責任 とっ てきた ろ? ほら見 て
み ろ黒 板の横 。『供 託金 1 万円。横 浜地 方裁判 所。』これ 誰だ ?手挙 げた な。お まえ だろ。お
ま えが 去年の 5 月にトイ レで タバコ 吸っ て捕ま って 、おれ の指 導が悪 いか らだ。申し 訳ない っ
て、教育 委員 会に 1万月 突き 返した。給料 から。受け 取れ ない って帰 って きたか ら、俺 の金 じ
ゃ ない 。裁判 所に 供託。 1年 経つと これ 、国・国庫 に行く んだ ぞ。次 の1 万円は ?お まえの タ
バ コだ ろ。ほ ら、次壮絶 。誰 だ?3 7万 482 4円 。俺の あの 月の手 取り の給料 全額 。おま え
だ ろ。乱 闘事 件起 こして 鑑別 28日。俺の 指導 が悪 いから だ。給 料全 部突 き返し た。こ の時 は
女房に泣かれた。でも俺がこうやって全てお前たちの後始末をつけ、責任を取ってきたから、
お まえ たちは 夜間 高校の 奇跡 と言わ れて る。3 5名 一名も 欠け ること なく 、三度 目の 春を迎 え
る こと ができ るん だろ。
い いか 、今回 の件 もだか ら俺 が悪い 。校長先生 たち から金 借り てきて 、この封筒 に5 万入 っ
て いる。これ で勘 弁して くれ。」盗 った の見た 子は 納得で きま せんで した。「先 生、気 持ち は
わ かる よ。で も納 得でき ねえ なぁ。○ ○さ ん盗 った の見た って 言った じゃ ねえか。」その子 が
泣 き始 めた。しま った! と思 いまし た。「そう だっ たな。わか った。この 部屋じ ゃ聞 けない か
ら、別の 部屋 で聞 いてく る。ち ょっ とみ んな待 って てくれ。」その子 と一 緒に別 な棟 の教室 ま
で 、長い 渡り 廊下 を歩き まし た。振 り返 って「 お前だ な。」って 言え ば「ご めん なさ い。」っ
て 言う のはわ かっ てた。ブル ブル震 えな がら握 りし めてい るザ ックの 中に 、お金 と財 布が入 っ
て いる ことも 想像 がつい てい ました 。別 な教室 行っ て戸を 閉め て、振 り返 りざま に僕 が言っ た
の は「 ごめん 。ご めん。ごめ ん。お まえ じゃな い。わかっ てる よ。悪 かっ たな、誤解 されち ゃ
っ て 。い い財 布だ なって 持っ てみて 、鐘鳴 った から 慌てて 、後で 教え よう って机 の中 入れて 置
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い て飛 び出し ちゃ ったん だよ な。お まえ 悪くな いよ 。この 誤解 はなあ 、先 生 7 回 8 回 10 回 に
し て解 いてや る 。心 配す るな 。それ より なあ、今 日帰 りい つも 通りお 母さ んの病 院に 洗濯物 取
り に寄 るんだ ろ。明 日な、先生 久し ぶり にお母 さん とこお 見舞 いに行 くわ。先生 の田 舎、山 形
か らす っげー うま いりん ごが 届いて る 。持 って くか らって 言っ といて くれ 。いい な 。ほ ら泣 く
な 、戻 るぞ。 」教 室に戻 しま した。
教 室で 子ども たち に言っ た 。「みん な 、彼 女は な 、良 い財 布で いつか ほし いなぁ って 持って
み たっ て 。鐘 鳴っ たんで 慌て て 、後 で教 えよう って 机の奥 入れ て飛び 出し ちゃっ た 。な んで あ
の 時に 持って 行か なかっ たの かって 泣い ちゃっ たみ たいだ 。そ こまで 責め たら酷 だぜ 。おま え
た ちい いか。地球 上の約 70 億 の人 類の 中で、オレ たち 36 名は 本当に 奇跡 的に、偶然 、一緒 に
4 年 間学ぶこ とに なった 仲間 だ。そ んな 中でこ れ以 上嫌な 思い したく ない 。申し 訳な いが、 今
回 の件 は水谷 が全 て預か る 。こ の 5 万 で全て打 ち切 り 。悪 いが 水谷の 顔立 てても らう ぞ 。」終
わ りに しまし た。
今 から 4 年前 の 3 月 3 日 は、その子 たち の卒業 式で した。今、夜 間高校 の卒 業式は 尊い です。
機 会が あった ら 、お 祝い ・祝福 に行 って やって 下さ い 。今 、定時 制高 校に 入る子 ども たちの 7
割・ 8 割は、小 学校・中 学校、 様々 な理 由で学 校に 通えな かっ た不登 校の 子ども たち です。そ
の 子ど もたち の 7 割・8 割 が明日を 見つ めなお し、 小・中 の勉 強をも う一 回し直 して 、進路 ・
就 職あ るいは 進学。昼の 世界 に戻っ てく。今、定 時制 高校 は日 本の高 等学 校教育 の、最 後の 砦
で す。 よく先 生方 面倒み る。
こ の間 も大手 前高 校。定 時制 で講演 をや ってき まし た。僕 は定 時制高 校の 講演を 断る ことは
な いで す。全 部、交 通費 まで 自前で も必 ず行く。僕の 大事 な仲 間たち の学 校。僕 の一 番大事 な
子どもたちの学校だからです。でも残念ながら社会は、その定時制高校・夜間高校の生徒や、
そ の学 校に対 して 差別を する 。非常 に露 骨に区 別を する。定 時制 高校 とい うだけ で 、ど れだ け
の 企業 が推薦 をく れない か 、採 って くれ ないか 。全部 門前 払い 。子ど もた ちもそ れを 分かっ て
ま す。そ うい う差 別・区 別の 中で、苦 しん で卒 業し てく。そ の子 たち を守 ろうと 必死 で教員 た
ちは動いてく。もう卒業式はね、涙・涙・涙ですよ。子どもたちもみんな泣く。我々教員も、
バ スタ オル 1 枚 ぐらい泣 きま す。
あ の日 もそう でし た。最 後の 男の子 に「お い、近々遊 びに 来い よ。元 気で な。」送り出 しを
しました。「やっとオレの 4 年間が終わったな。さて帰るか。」共有の玄関に降りてったら、
あ の女 の子が 一人 ぽつん と立 ってる んで す。僕 は事 件のこ と忘 れてま した 。「お ぅど うした ?」
っ て言 ったら 、「先 生、 3 階 の図書 室ま で来て くだ さい。」「 いいよ 。」二 人で 3 階の図書 室
ま で行 きまし た。二 人っ きり になっ たら、ボロ ボロ の分厚 い茶 色い封 筒を「 先生 、これ 。」っ
て 渡し てきた 。「 なんだ い。 」って 、ふ っと見 たら 数十枚 の千 円札。 たぶ ん 50 枚 入ってた ん
で しょ う。あ っ! !と思 い出 しまし た。そ の瞬 間に あの子 が、「 先生 、本当 の事 教え て。私 が
盗 った の知っ てた んだよ ね。」「う ん、知 って たよ。」「 じゃあ なぜ あの 時、先 生私 のこと か
ば った の?」「だ ってな、おま えは 理由 もなく わけ もなく 人の 物を盗 る子 じゃな い。あ の時 お
金 見て 、この お金 あった ら母 さんに 暖か いカー ディ ガンや 暖か いパジ ャマ 買って やれ る。お い
し い果 物や力 の付 く食べ 物食 べさし てや れる。そう 思った んだ ろう? いい か、あ の時 ですら も
う 2 年近くお まえ の担任 やっ てた。そ んな 時こ そ 、先 生出 世払 い 。お 金貸 してち ょう だい。母
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さ んに ○○買 って やりた いん だ 。そ うい う人間 関係 つくっ てな かった 俺が 悪い。だ から 、俺 が
か ばっ たんだ よ。い いん だよ。それ より 就職決 まっ てよか った なあ。母 さん 泣い てた なあ。こ
れ 5 万だろ。これ なあ、おま えの就 職祝 い。お まえ 自身の 好き なもの を買 いなさ い。」これ が
教 育な んじゃ ない んです か 。あ の子 をた だ今だ けの 正義で 、あの 時に 追い 詰めて いた ら 、あ の
子 は学 校には いれ ません でし た。辞 める しかな かっ た。今 頃、あの子 はど こにい るの でしょ う 。
そ こま で自己 責任 と言っ て、 子ども たち を問い 詰め る資格 、我 々大人 にあ るんで しょ うか。
大 人の みなさ ん 、い いで すか 。子ど もは なぜ子 ども なんで すか ?お国 の法・少年 法 、思 い出
し てく ださい 。ま た改悪 され て、12 歳未 満まで 低く 年齢を 下げ られた 。ど こまで 法を 厳しく
す れば いいの か 。そ のお 国の 法 、少 年法 でも、不 完全 な存 在で ある少 年の 犯した いか なる犯 罪
も、原則 とし て罪 は問わ ない。子ど もは 不完全 な存 在だか ら、子 ども なん です。不 完全 な存 在
だ から 、失敗 をす る・過 ちも 犯す・問題 も起こ す。でも今 、多 くの親 が、多くの 先生 が、多 く
の 大人 たちが 、特 にあの 教育 再生会 議が 、不完 全な 子ども たち の不完 全な 今にば っか り目を 向
け て、 子ども たち を追い 込ん でいく 。水 谷はそ れが 許せま せん 。
水 谷が 子ども たち に最も 言う 言葉は 、「い いん だよ。」で す。俺 、窃 盗や った。−「い いん
だ よ 。」私リ スト カット やっ てる。−「い いん だよ 。」俺 シン ナー吸 って る 。−「 いい んだ よ 。」
私、援助交際やってる。−「いいんだよ。今日までは。おまえは今日から 0 歳。おれの子だ。
次 の 20 年、 次の 30 年 、ど んな明 日つ くろう か? 」これ が教 育なん じゃ ないん です か。
教 育や 子育て にと って問 題な のは、変え ること ので きない その 子の今 や過 去じゃ ない 。これ
か らつ くる、 20 年 後・30 年後 のその 子た ちなん じゃ ないん です か。そ れを 先生方 や親 は忘れ
てませんか?教育や子育ては夢です。なぜなら教育や子育てで、子どもたちの中に見ていく、
つ くっ ていく のは 、その 子た ちの何 十年 後だか らじ ゃない んで すか。子 ども たち を 、今 や過 去
で つぶ さない で下 さい。
13 歳で 学校に 通え なくな った 子 。こ の子 の 13 年 の人生に は何 年もに も及 ぶ 、学 校で のつら
い 体験 や、家 庭で のつら い思 い出が ある 。それ を一 言・二 言、一日・一週 間・一 ヶ月・一年 で
解 ける わけが ない 。だか ら僕 はこう 言う 。「学 校、行かな くて いいん だよ 。今日 から おまえ は
0 歳 。俺の子 だ。 次の 15 年・ 20 年 、ど んな明 日つ くろう 。お まえに はこ ういう 良い とこあ る
も んな。おま えに はこう いう 明日が でき るぜ。」こ れが本 当の 子育て・教育 なん じゃ ないん で
す か。
17 歳で 悪さや って 、刑務 所 ・少 年刑 務所 ・少年 院に 入ると 、この 子の 17 年 の人 生に は、産
ま れた 時から の虐 待や、様 々な 差別 やい ろいろ な問 題があ る 。そ れを 一言 二言叱 って 、変え れ
る わけ がない。だか ら水 谷は こう言 うん です。「や ってし まっ たこと はし ょうが ない。いい ん
だ よ。で もお まえ は水谷 の子。水谷 の生 徒。や った ことの 償い はしな さい。今日 から おまえ は
0 歳 。3 年は 少年 院入る ぞ。 3 年後 、何 歳で成 長し て出て くる か、楽 しみ に待っ てる 。新し い
20 年後 ・30 年 後をつく ろう な。」 これ が本当 の教 育や子 育て なんじ ゃな いんで すか 。子ど も
た ちを 決して 今や 過去で 追い 詰めな いで ほしい 。ぜ ひお願 い致 します 。
さて 、今、日本 の子ど もた ちの元 に、最も近 づい てきて いる 最大の 悪の 魔の手 は、薬物・ド
ラ ッグ です。 今、 日本の 10 代 の子 ども たちの 5 割、二人 に一 人は、 今ま でそし てこ れから の
人 生で 、身近 に薬 物につ いて 見聞き する と言わ れて います 。○○ 先輩 が使 ってる 。○○ で売 っ
19
て る。○ ○が 買っ た。2 5%、4 人に 一人 は誘わ れる と言っ てい ます。2.6%、39 人 に一人は 使
う と言 われて いま す 。残 念な がらみ なさ ん方が 住ん でいる のは 、史上 最強 の汚染 都市 、大阪 府
で す。 大阪は 、東 京や神 奈川 あるい は千 葉・埼 玉・ 福岡と 比べ て、0 が一 個違う んで す。
2 月 は薬物乱 用の 強化月 間。 警察庁 です 。逮捕 者が 、東京 や神 奈川で 100・200 の 時に、大
阪 は 2000・3000 なん です 。運 が悪い こと にと言 うし かない でし ょう。 大阪 府の子 ども たちの
た ぶん 8 割は 、今までそ して これか らの 人生で 、身近に薬 物に ついて 見聞 きしま す 。いまだ に
天王寺・阿倍野歩いたって、アメリカ村いたって、売人は腐るほどいる。HEP行ったって。
た ぶん みなさ ん方 の、子 ども たちの 5 割か ら 6 割 は夜の世 界で 誘われ ます。2.6%、39 人に 一
人 どこ ろか、大 阪で はた ぶん 平均し たら、8% 近い 子ども たち が、薬 物を 使って いる。使う こ
と にな る 。そ れが 大阪な んで す 。水 谷は この薬 物問 題 、一 人の 少年の 死で 向き合 うこ とにな り
ま した 。
今か ら 16 年 前です。 マサ フミと いう 少年と 知り 合った 。な んと入 学式 にシン ナー らりっ て
き まし た。す ぐと っつか まえ た。「 おい 、こら 。お まえア ンパ ン吹い てん な。」
子 ども たち覚 えて おけ。シ ンナ ー吸 うこ と 、ア ンパ ン 。ア ンパ ンを吹 くと 言いま す 。袋 をこ
うやって口につけて吹く様子が、アンパンを食べてる様子に近いから。いいか、子どもたち、
変 な河 内ナン バー の車が スー ッと来 て、 「ねえ ねえ 姉ちゃ ん・ 兄ちゃ ん、 アンパ ンい るか? 」
っ て言 われた ら、つぶあ んか な?こ しあ んかな ?な んて思 うな よ。夜 の世 界のア ンパ ンはシ ン
ナ ー。 「いり ませ ーん。 」っ て逃げ んだ ぞ。
彼 は正 直だっ た。「 おお 、や ってる よ。」とっ つか まえて 、家 まで送 って いきま した 。ボロ
ボ ロの アパー ト、母 一人・子一 人で 住ん でた。お 母さ んか ら話 を聞き まし た。小 五の ときの 猛
烈 ない じめ。いじ められ てい るマサ フミ を助け てく れたの が、同じア パー トに住 んで る暴走 族
の お兄 ちゃん 。小 6から 暴走 族に入 って 、そし てシ ンナー を覚 えた子 でし た。小 6・中1・中
2・中3、4 年間 シンナ ーを 使いっ ぱな しだっ た。そ して 僕に つかま った。僕が つか まえた 翌
日 、僕 の所に 謝り にきま した 。「先 生、昨日は ごめ んなさ い。」「も う臭 くねえ か? 」「う ん 。
と ころ で先生 。俺、先生 と一 緒に暮 らし たらシ ンナ ーやめ れる と思う んだ。」「 いいよ 。今 日
か らう ちおい で。」うち で一 緒に暮 らす んです 。1週 間・10日 。完 璧に やめま す。2 4時 間
一 緒で すから 。「も う大 丈夫 だ、元 気に なった 。先 生あり がと う。」って 家に帰 る。家に帰 っ
た 3日 か4日 後に はまた 使っ て、泣 きな がら電 話で す。「 ごめ んなさ い。先生、俺使 っちゃ っ
た 。また 使っ ちゃ った。」「いいよ 。また 明日 から またう ちお いで。」また うち で、1 週間 か
ら 10 日やめ る。 でもま た帰 ればま た使 う。同 じこ とを3 ヶ月 近く繰 り返 しまし た。
そ んな 6月2 4日 です。1 6年前。僕 のところ に新 聞切っ たの 持って きて 、ひっ ちゃ ぶい た
や つ。僕 にこ う言 ったん です。「水 谷先 生、悪 いけ どさ、俺、先 生じ ゃシ ンナー 辞め れねえ の
わ かっ たわ。この新 聞に 書い てある 。シン ナー・覚せ い剤・大麻・薬 物・ド ラッ グ辞 めれな い
の は、薬 物依 存症 という 病気。病気 は、専 門病 院の 専門の 医師 の力で しか 治らな い。日 本に 3
つ だけ 、10 代 の子 がシン ナー ・覚せ い剤 ・大麻 やっ てんの を入 院まで して 治して くれ る病院
が ある。3つ しか ねえん だな。群馬 県・神 奈川 県・九 州の 佐賀 県。な んだ、東京 にも 大阪に も
名 古屋 にもね えん だ 。こ の神 奈川県 の県 立せり がや 病院、う ちの 隣り じゃ ん 。連 れて ってく れ
よ。
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そ の時 大変な 失敗 をして 、僕 はあい つを 殺しま した 。ムカ ッと きた。頭に きたん です 。「自
分 が根 性ねえ から 辞めれ ねえ のに、何で 水谷じ ゃだ めだっ て言 うんだ 。」僕は当 時、薬物・ド
ラ ック のこと 何に も知ら なか った。その 日、冷 たか った。「わ かった わか った、連れ てきゃ い
い んだ ろ。来 週な。今週 忙し いから。今日 は帰 れ。先 生忙 しい から。」夜 10 時に 追い 返した 。
わ ずか その 4 時 間後 、自 宅近 くの公 園で 、さよ なら シンナ ー 。仲 間二 人と シンナ ー吸 って、フ
ラ フラ になっ て、シ ンナ ーか ら来る 幻覚、ない もの が見え ます。ダン プカ ーの明 かり が、何 か
美 しい ものに 見え たんで しょ う。両 手で つかむ よう にして 、飛 び込ん でっ て死に まし た。
頭 抱え ました 。自分 を責 めた 。葬式 終わ らした ら進 退決め よう 。まず お通 夜に出 まし た 。校
長先生、担任の先生帰った後も、死んでもシンナー臭いマサフミの枕元で、お通夜のお線香、
お 母さ んと交 互に あげて た 。そした ら夜 中の 2 時 過ぎ 、マ サフ ミが入 って いた横 浜連 合。暴 走
族 の連 中が、 3 百 数十台 のバ イクで、 ボボ ーン。 追悼 暴走。 花束 持っ て現 れまし た。バ イク の
音 が葬 式やっ てる 集会場 の前 で、ポ ーン と消え たそ の瞬間 に、お母さ んの 顔が鬼 に変 わりま し
た 。「け っ。」裸足 で飛 び出 してっ て、暴 走族 のリ ーダー の首 根っこ つか んで、「 人殺 し。人
殺し。おまえたちがマサフミ殺したんだ。マサフミ返せ。マサフミ返せ。」泣き崩れました。
必 死で 抱き支 えた。「勘 弁し てやっ てく ださい。こい つら も、お れの かわ いいか わい い生徒 な
ん です。」「 おまえ たち 、お母 さん の言 ってる こと 分かる な。誰 なん だ、マ サフ ミに シンナ ー
教 えた のは? 誰な んだ、マサ フミに シン ナー渡 して たの? もう こんな 悲し いこと 二度 と繰り 返
す な。花束置 いて ってい い。静かに 散っ てくれ 。」六十数 束の 花束が 、き れいに マサ フミを 覆
い まし た 。お 母さ ん朝ま で何 やって たと 思いま す?「 ばか やろ ー!」そ の花 束一 つ一 つ手に 持
っ て、外飛び 出し て、地 面に たたき つけ て、足 で踏 みにじ って ました 。花 には罪 はな い。僕 は
止 めれ なかっ た。 朝まで もく もくと 片付 けまし た。
翌 日、告別式 が終 わった 後、お母さ んか ら頼ま れた 。「水 谷先 生。火 葬場 まで一 緒に 行って
下 さい 。箸渡 しす る人が いま せん。」箸 渡し、日本 の悲し い悲 しい風 習で す。二 人以 上いな き
ゃ でき ない。「 いい です よ。」お母 さん とたっ た二 人、火 葬場 まで行 きま した。マサフ ミ見 送
っ てあ いつ、一 時間 ちょ っと でガラ ガラ ガラガ ラ台 車に乗 せら れて、戻 って きた 。それ 見た 瞬
間 に、 お母さ んが 「マサ フミ 」飛び つい てった 。80 度・90 度あ る熱い 灰。 両手真 っ赤 に火傷
し なが ら握り しめ て泣く んで す 。な んつ って泣 いた と思い ます ?「シ ンナ ーが憎 い 。シ ンナ ー
が 憎い 。うち の子 を 2 回 殺し た。」一度 目は命 を奪 い、二 度目 は骨ま でも 奪った 。あ らゆる 薬
物 は、骨が残 りま せん。大麻 や覚せ い剤・MD MA エクス タシ ー・ヘ ロイ ン・コ カイ ンは神 経
系 。こ れも中 から 骨をだ めに してく 。骨 が残り ませ ん。シ ンナ ーは別 格で す。有 機溶 剤・有 機
物 質を 溶かす 薬 。シンナ ーは 物理的 に 、脳と歯 と骨 を溶か して いきま す 。シンナ ーを 4 年間 も
の 期間 吸い続 けた マサフ ミ。歯 と骨、ボロ ボロ・スカ スカ。しか も体 内に シンナ ー入 ったま ま
焼 かれ たんで す。 骨がほ とん ど出ま せん でした 。
僕 はも っとむ ごい ことや った 。泣き 崩れ たお母 さん 、抱き 起こ して、箸も たして 、「 お母さ
ん、 ほら ここ に。こ こに お骨 ありま す。 1 本の お骨 でいい。 マサ フミ のた め、供 養だ。 箸渡 し
し てあ げまし ょう 。」大 腿骨 、太も もの 骨でし た。本当な らこ んな長 くて しっか りし た骨、人
間 の骨 の中で 一番 丈夫な 骨で す。そ れが 10 ㎝ 5 ㎝で3つ だけ でした 。そ の 10 ㎝ の骨に、お母
さ んと 箸と箸 とを かけて 、二 人でそ ーっ とそー っと そーっ と持 ち上げ たん です。 でも 10 ㎝ 持
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ち上がらず、箸が空をきりました。空中でお骨が粉々に砕け散った。その瞬間にお母さんが、
「 うわ ー」っ て叫 びまし た。も う、何 てこ とし てし まった んだ。何が 何だ かわか らな くなり ま
し た。
何 分経 ったの か 、誰かが 肩ぽ んぽん って 叩いて くれ て、ふ と我 に返っ たと き、お 母さ んと 僕
と この 手でで すよ。4つ の手 で、こ うや って灰 かき 集めて、ぎゅ うー っと 握りし めて、悔し く
て 悔し くてバ ンバ ン叩き なが ら 、手 で骨 壷に灰 を入 れてま した 。肩叩 いて くださ った のは、火
葬場の方です。見るに見かねたんでしょう。ほうきとちりとりを持って、立ってて下さった。
「 これ 使って くだ さい。こ れ使 って 一粒 の灰も 残さ ないよ うに 拾って やっ てくだ さい 。」ほ う
き とち りとり 借り て、灰 を拾 い集め て帰 ってき まし た。
も う俺 は教員 する 資格な い 。もうだ めだ 。自分 の荷 物をダ ンボ ールに 入れ てる時 、マサフ ミ
が 最後 の日に 置い て行っ た 、せ りが や病 院の切 抜き が目に 入っ た 。そ うだ 、この 病院 で自分 を
整 理し てから 辞め よう。病 院を 訪ね まし た 。院 長先 生 、喜 んで 会って 下さ って、2 時間 に渡 っ
て 話し を聞い て下 さいま した 。その 後言 われた 一言 が 、水 谷と 薬物と の原 点です 。薬物 の海 で
の 死者 は、29 名で す。あ わせ て僕は 69 名 も、わか ってる だけ で殺し てい る。そ の原 点とな り
ま した 。
き つか ったで すよ、子ど もた ち。こ う言 われた 。「水谷先 生。あ んた が殺 したん だよ。水谷
先生いいか、シンナー・覚せい剤・大麻・薬物・ドラッグ辞めれないのは依存症という病気。
あ んた は病気 を愛 の力で 救お うとし た。 病気が 愛や 罰の力 で治 るのか ?目 の前の 子が 42 度 の
熱 を出 した時 、俺 の愛の 力で 治して やる 。抱き しめ たら熱 が下 がるか ?目 の前の 子が 、胃痙 攣 。
「 痛い。痛い 。」騒 いで る時、「お まえ の根性 たる んでる から、胃痙 攣起 こした んだ。」引 っ
叩 いた ら胃痙 攣治 るか? そう じゃな いだ ろう。病気 は専門 医師 の専門 の治 療をも って 、治す も
ん だろ ?」目 から うろこ が落 ちる思 いで した。
子 ども たち、薬 物に は愛 の力 じゃ勝 てな い 。証 拠を 見せて あげ よう。お 母さ ん方 、子ど もた
ちのためなんでご協力お願いします。ご主人がタバコを吸う方、大きくお手をお挙げ下さい。
子 ども たち見 てお いて。は い、手下 ろし てくだ さい。今日、家帰 って「 あな た、私 を愛 して る?
私 のた めにタ バコ をやめ てね 。」と 言っ たら、う ちの 主人 はそ の瞬間 から 完璧に 未来 へのタ バ
コ を辞 めてく れる と信じ てい るお母 さん 、手を あげ てくだ さい 。子ど もた ち見て おけ 。ただ の
一 人も 手が挙 がっ たかい ?覚 えろ。い いか 、子 ども たち。た かが タバ コの 中のニ コチ ンに愛 の
力 で勝 てない もの がある。タバ コの 中の ニコチ ンの 数百倍・数千 倍、依 存性 が強 い、や ると や
め られ ないシ ンナ ー・大 麻。シンナ ー・大麻の 数百 倍・数 千倍・数万 倍、依存性 が強 い、や る
と 辞め られな いヘ ロイン・コカ イン・覚せ い剤・MD MA エク スタシ ー。愛 の力 で勝 てるわ け
が ない んです 。水 谷は、 一人 の少年 の死 で、そ れを 知りま した 。
最後 に一人 の少 女の話 で講 演終わ りに させて いた だきま す。今から 7年 前、当 時中 学校3 年
の 『ア イ』と いう 女の子 を捕 まえま した 。夜中 の2 時頃、 60 代 の男と ホテ ルに入 りそ うにな
っ た。 それを 捕ま えまし た。 かわい そう な子で した 。親か らの 虐待・過剰 期待の 繰り 返しの 中
で、中1からふてくされて派手な格好で夜の世界入った。目の周りは何重にも黒くなってて、
分 厚い 化粧。パ ンツ 丸見 えの ミニス カー ト 。ア イは 目立ち すぎ た 。夜 の世 界は目 立ち すぎる と
狙 われ ます。夜 の世 界の 人間 は、人 を心 の中で は見 ない。外 側だ けで 見る。夜の 世界 に派手 な
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化 粧で 入ると いう ことは 、「あ あ、この女 、軽 い。こ の男 はパ シリに 使え る。ど うに でもな る
バ カだ 。」そ う思 われる こと です。
ア イも そうだ った 。中2 の 7 月 7 日 、7 人の男 たち に強姦 され た。ア イは 明日を 捨て ました 。
「 もう いい。私の明 日な んか ない。」彼ら の言 うが ままに なっ た。「 おいア イ。シンナ ー買 う
金 ねえ 、シャ ブ買 う金ね えん だ。体 売っ てこい 。」 45 人の 中高 年の男 に、 体売っ た。 真っ当
な 性教 育受け てま せんで した 。外に 射精 すれば 、妊 娠しな いと 本当に 信じ てた。とん でもな い 。
挿 入時 に微量 でも 、精子 は出 てます 。ちな みに 妊娠 に必要 な精 子の数 は 、た った の一 個 。も う、
挿 入時 から妊 娠の 可能性 は射 精まで 、量 の問題 でし か変わ らな い。そ れ以 上にコ ンド ームを 使
わ なけ れば、 あら ゆる性 感染 症を予 防で きませ ん。
ア イは 偶然、妊 娠は なか った 。その 代わ り 、ク ラミ ジアと もう 一つの 性感 染症。そ れ以 上困
っ たこ とに、微 熱・発熱 の一 定期間 継続 および 発疹 。まさ にエ イズ感 染期 の症状 が半 年以上 前
に あり ました 。エ イズ検 査、 受けま した 。HI Vプ ラスで した 。
そ の後 、アイ の選 んだ道 は壮 絶です 。8 ヶ 月に わた る家出 。千人 近い 中高 年の男 に 、ピ ルを
飲 んで 妊娠を おさ えて、コ ンド ーム をつ けずに 体を 売った 。アイ の目 的は ただ一 つ 。一 人で も
多 くの 中高年 の男 に 、H IV ・エイ ズを うつす こと 。8 ヵ 月後 やっと 我が 家に帰 って きて、心
の ケア・ 体の ケア。 やっ と夢 が生ま れた。 「先 生。あ のか わい い制服 の高 校行き たい。 」1 年
遅 れで 叶えた 。う れしそ うで した。もう その頃 は黒 い髪の 毛、普通の 、化 粧もし ない 、普通 の
子 にな ってた 。で もかわ いそ うに卒 業で きなか った 。
今か ら 5 年 前の 12 月 。エ イズ発 症。 毎週の よう にそれ から 病院に 行っ てた僕 が、 翌年の 4
月 から 病室に 入れ なくな りま した。アイ がどん どん 無残に 変わ ってく 。つ らくて 会え なくな っ
た。 5 月の連 休後、 ドク ター から頼 まれ ました。「 あんた の気 持ちわ かる けど、ア イち ゃん の
あ と数 ヶ月の 明日 に、ど うし てもあ んた の力が いる んだ。来 てや って くれ。」ア イの 病室に 翌
日 入り ました 。でも 言葉 にな らなか った 。アイ の枕 もとの 丸椅 子に腰 をお として 、ベッ ドを 歯
で 噛ん で、う っつ ぶして 声を 殺して 泣き ました 。50kg 近く あっ た、ア イの 体重、20kg 代前半 。
顔 は骸 骨。体 は枯 れ枝。全身、斑点 だら け。真 っ黒 い唇。真っ黒 く縁 取ら れた目 が、う れし そ
う に僕 を見て た。
僕 が臥 せって 泣い てたら 、あ いつ何 した と思い ます ?もう 持ち 上げる こと のでき ない 手、ベ
ッ ド這 わすん です。「自 分で。自分 で。自 分で 。自分 で。」何分 も何 分も かけて 這わ して、僕
の 頭の 横にき たら 必死で 指の 先で髪 の毛 触るん です 。「良 い子 良い子 。先 生泣か ない で。」と
言 って るつも りだ ったで しょ う 。ア イの 手と手 、こう やっ て握 りしめ てや ったら 、あい つこ う
言 うん です。「 先生 、お 願い がある 。聞い てく れる ? 」「 い いよ 、ア イ 。何 でも 聞い てやる よ 。」
「先生、これからも講演やるよね。」「うん。生きてる限り続けるよ。だっていくら先生が、
お まえ たち夜 の世 界の子 、優 しい明 日を 夢見る 子に して昼 の世 界へ戻 して も、昼 の世 界が腐 っ
てたら、攻撃的でイラついてたら、おまえたち優しくしたおかげで、おまえたちが殺される。
いいかい。優しい子をつくるためには優しい社会を自前で作んなきゃなんない。だから先生、
講 演や るよ。 」
ア イは 言いま した 。「じ ゃあ 先生、全 ての講演 でア イのこ と話 して。特 に後輩の 10 代 の子 、
中 ・高 生に。 アイ ってバ カな 子がい て、 中1か らふ てくさ れて 、派手 な化 粧・派 手な 髪の毛 ・
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派 手な スカー ト・派手な 服に 憧れ、 夜の 世界へ 憧れ 、夜の 世界 入って 、騙 され・汚さ れ・体売 ら
さ れ・H IV にさ れ・エ イズ で悶え 苦し んで死 んで った。後 輩た ちに 教え てやっ て。人 の美 し
さ は、髪 の毛 の色 や化粧 やス カート の短 さじゃ ない。その 人の 生き方 や、心 の中 の優 しさ、思
い やり にある って 。後輩 たち にもう 一つ 教えて やっ て。夜 の世 界は、哀れ な悲し い悲 しい世 界 。
救 いは ないよ 。傷 ついた 者同 士・心 痛ん だ者同 士が 寄り添 いあ って夜 の世 界で、 助け 合うど こ
ろ か、 お互い の足 を引っ 張っ て、潰 れて く世界 。
幸 せは 、昼の 世界 にしか ない って伝 えて 。先生 ね 、も しも アイ の話聞 いて 、一人 の子 でも夜
の 世界 から昼 の世 界に戻 って くれた ら、アイが この 世に生 きた って、意味 があっ たっ てこと に
な るよ ね。も しも ね、先 生。一 人の 子で もアイ の話 聞いて、昼の 世界 から 夜の世 界行 かない 子
出 たら、あの 世行 って神 様、『 アイ ちゃ んよく やっ たね。』って 褒め てく れるよ ね。先 生に し
か頼めない。」「いいよ、アイ。全ての講演で、アイのこと話してやる。」約束をしました。
それ からは 、毎 週のよ うに アイの 病院 行って た。 でも運 命の 日が来 まし た。7 月 14 日。モ
ル ヒネ の投与 が始 まりま した 。2 ヶ 月程 度、量 を増 やして いっ て、眠 るよ うに心 臓を 止めて や
る はず だった 。でも 、惨 かっ た 。ア イは モルヒ ネで 、眠る よう に死ぬ こと ができ ませ んでし た。
規 定単 位数の モル ヒネを 打ち 終わっ て、死 ねな かっ た。理 由は 簡単で す。ア イは、シン ナー と
覚 せい 剤を使 って た。
シ ンナ ー・覚 せい 剤・大 麻。あらゆ るド ラッグ を使 ってる 子が 、一番 最初 に泣く のは 、薬物 は
歯 をボ ロボロ にし ます。 歯医 者に行 って 、麻酔 が効 かない と知 った時 です 。シン ナー ・覚せ い
剤 使っ てる女 の子 が一番 最初 に死ぬ のは 、妊娠 して 帝王切 開に 入った 時で す。麻 酔が 効かな い。
麻 酔無 しの帝 王切 開は、 切腹 です。
アイ は規定 単位 数のモ ルヒ ネで、 心臓 が止ま らな かった 。10 月に入 ると 、心臓 が止 まるそ
の 日ま で、モ ルヒ ネの禁 断症 状で苦 しみ ました 。壮絶 です 。「う おー うお ー。」七転八 倒の 苦
し み。悶える ごと に関節 とい う関節 が、すべて 音を 立てて 抜け ていく んで す。も う筋 肉がな い 。
入 れて る最中 に 、最 後は 包帯 ・タオ ルケ ット・毛布 でミイ ラの ように ぐる ぐる巻 きに してや って 、
押 えて やるこ とし かでき なか った。そ の苦 しみ の中 、10 月 15 日 の未 明に アイは 息を 引き取 り
ました。「ご臨終です。」ドクターの一言に、アイの言った言葉きつかった。「よかったな、
ア イ。や っと 楽に なった な。」こう 言っ たお父 さん の気持 ち、わ かり ます か?も っと も大事 な
娘 に死 なれて 。
ア イは 最後の 数分 、目カ ーッ と見開 いて 僕に訴 えて 死んで った 。目は こう 言って まし た 。
「助
け て先 生。死 にた くない 。死に たく ない。」で も、助 けれ んの です。最後は 驚い たよ うな目 し
て 、そ れから 僕を 睨んで 死ん でった 。目 はこう 言っ てまし た。「先生 、何 で私助 けて くれな い
の ?私 殺した の、あんた だよ 。」子 ども たち覚 えと け。こ れが 夜の世 界。おまえ たち が無造 作
に、俺の 住む 夜の 世界に 入っ てきた ら、お まえ たち の足元 に、ア イが 落ち たのと 同じ 穴、日 本
の どこ でも、 口を 開けて 待っ ていま す。
子ど もたち 、おま えた ちは 人生経 験が 少ない 。人か ら攻 撃さ れ 、で も誰 かに助 けて もらっ て
立 ち直 ったり、つら い思 いし た中で、それ を我 慢し た中で、人の やさ しさ を知っ たり。その 経
験 が少 なすぎ る。だから おま えたち の考 えるこ とは 実に幼 く、過激だ 。お まえた ちは よく言 う 。
一人の大人に裏切られると、大人なんて。一人の先生に裏切られると先生なんて学校なんて。
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一 人の 友だち を失 うと、私は 孤独、死に たいと 言う 。でも な、子ども たち 、大人 は一 体何人 い
る ?先 生は一 体何 人いる ?友 だちは 一体 何つく れる ?お願 いだ 子ども たち 。一人 の大 人に、例
え 親か ら裏切 られ ても、大人 何てっ て言 うな。周り にいる 10 人・20 人 の大人に 、泣 いてい い 。
叫 んで いい。すが ってい い。救いを 求め てごら ん。昼の世 界で 。必ず 救い は来ま す。人間は す
ば らし い存在 です 。
一 人の 先生に 裏切 られた から って、学校や 先生 を捨 てるな 。学校 には 何人 の先生 がい る?10
人 ・20 人の先 生に 泣いて いい 。叫ん でい い。暴 れて いい。 救い を求め ろ。 救いは 必ず 来る。
我 々教 員をな める なよ。
一 人の 友だち 失っ たから って 、私は 孤独 。死に たい なんて 言う な。ま わり に優し さ配 って 人
の ため に何か して 、新た に 20 人・50 人 、友だ ちを つくり なさ い。人 は昼 の世界 での 人と人 と
の 触れ 合いを なし にして 、心 を成長 させ 、明日 を作 ること はで きない んで す。い かな るとき も 、
携 帯電 話やメ ール じゃな い。昼の世 界で の、生 の人 と人と の触 れ合い を捨 てては いけ ないん で
す。
ぼく の元に はこ ういう メー ルやこ うい う電話 もき ます。「 自分 の命 は自 分のも の 。ど う生 き
よ うと 勝手で しょ。死ん でも いいよ ね。」僕は 必ず こう答 える。「水 谷は 悲しい 。一つ 教え て
お く。 君の命 は君 のもの では ない。 君に 託され た、 預けら れた ものだ 。」
去年 の 10 月 、僕は沖 縄で 連続講 演を やって いま した。 どう しても 花を 手向け 、お 線香を あ
げ たい ガマと 呼ば れる洞 窟が あった 。そ のガマ ・洞 窟には 、あ の 1945 年 6 月、米 軍の 上陸作
戦 のと き、724 名 の周辺 の村 のお年 寄り やお父 さん ・お母 さん ・子ど もた ち・赤 ちゃ んが逃 げ
込 んだ 。米軍 の猛 烈な火 砲射 撃や爆 撃か ら 。丈 夫な 洞窟で した 。一人 も亡 くなら ずに 持ちこ た
え た。
で も、 残念な がら 米軍の 上陸 地点か らあ まりに も近 すぎた 。上 陸直後 に米 軍はそ のガ マ・洞
窟の横を通りました。洞窟の中から赤ちゃんの泣き声が聞こえた。本来ならジュネーブ協定、
非 戦闘 員しか いな いんだ から 、降伏 勧告 や降伏 命令 を出さ なき ゃいけ ない 。攻撃 して はいけ な
い のに 、米軍 は問 答無用 で 、た った 一箇 所のこ んな ちっち ゃな ガマ、洞 窟の 入口 から 火炎放 射
を 始め たんで す。
子 ども たち、中 の大 人た ちど うした と思 う 。子 ども たちを 奥に 集めて 、抱き しめ 、頭を なで、
一 人ひ とり、お じい ちゃ ん・お ばあ ちゃ ん・父 さん・母さ んが ちっち ゃな 岩や珊 瑚の かけら を
腹に抱いて、その火炎放射の炎にぶつかっていったんです。自分が置く石や珊瑚のかけらと、
自 分の 屍で、子 ども たち を熱 い炎か ら守 ろうと した 。いい かい 、子ど もた ち 、生 き残 ったの は、
わ ずか に 12 名 の赤ちゃ んた ちだけ です 。米軍 によ って救 出さ れた。 どう いうこ とか 分かる か
い ?お まえた ちと 同じ、 高校 生、そ れど ころか 中学 生・小 学生 ・4 歳 ・ 5 歳の子 まで が、歩 け
る 子全 てが、親 の真 似を し、お じい ちゃ ん・お ばあ ちゃん の真 似をし、自分 より 幼い 子の命 を
助 ける ために 。熱 かった ろう 。自分 の命 を捨て てい ったん です 。
子 ども たち覚 えて おきな さい 。おま えた ちが生 きて いると いう ことは 、人類の誕 生か ら、命
の 糸が 一回も 途絶 えるこ とな く、紡 がれ てきた。そう いう こと です。お まえ たち の先 祖、誰 一
人 が死 んでも 、おま えた ちは いない 。でも その 命の 糸を守 るた めに、数 え切 れな い無 数のじ い
ち ゃん・ばあ ちゃ ん・父 ちゃ ん・母 ちゃ ん、そ れど ころか 子ど もたち まで もが、命を 捨てて 守
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っ てく れた。我々 はその 無念 の死を 遂げ た人た ちか ら命を 託さ れてい る。預けら れて いるの で
す。
あ の悲 惨な大 阪の 大空襲 の中 、どれ だけ 多くの おじ いちゃ ん・お ばあ ちゃ ん・父 さん・母さ
ん が 、運 河の 中で 炎に焼 かれ ながら 、せめ てこ の子 の命は 。自分 の身 を焼 きなが ら子 どもた ち
を 助け てった か。そ の人 たち から、我 々は 命を 預か ってる。だか ら子 ども たち、君 たち は死 ん
ではならない。だから我々大人は、自らの命を捨てても君たちを守らなきゃいけないんです。
そ れだ けは覚 えて おいて 下さ い。
最後 に大人 の方 々にお 願い だ 。み なさ ん方大 人の 方々は 、僕の 住む 夜の 世界。夜 の暗 い部 屋
で 自ら を傷つ け 、死 を考 えた り 、夜 の暗 い通り うつ ろに彷 徨っ て 、狂 犬の ように 噛み 返す子 を
見 て、目を背 ける・嫌う・憎 む・恐 れる 。それ どこ ろか国 の教 育再生 会議 や、奈 良県 、いろ ん
な 地方 自治体 は罰 しよう とさ えする 。
で も 、いいで すか 。どの 子が 好き好 んで 暗い部 屋で 自らを 傷つ けるん です か。ど の子 が好 き
好 んで 夜の暗 い通 りうつ ろに 彷徨っ たり 、狂犬 のよ うに噛 み返 してく るん ですか 。子 どもに 対
し て怒 りを抱 いた り 、悲 しみ を感じ た時 、その 子が 産まれ た時 のこと を思 い出し てほ しい。ど
の 子が オギャ ーオ ギャー って 泣きな がら「将来 、誰 かいじ めて やる。将来 、人殺 して やる。将
来、悪に なっ てや る。」そ うや って 産ま れてき ます か。ど の子 だって オギ ャーオ ギャ ーと泣 き
な がら も「父 さん ・母さ ん・ 大人た ち、 生まれ てき たよ。 幸せ になり たい 。幸せ にし てね。 」
っ て真 っ白な 心で 生まれ てき たはず だ。
誰 が子 どもた ちを 、自ら 傷つ けたり 、ふて くさ れさ して、夜 の街 で生 きる ように 、さし てる
ん です か?我 々大 人なん じゃ ないん です か?本 当は どの子 だっ て温か い父 さん・母さ んのい る
温 かい 家庭で 、幸せ の中 で生 きたい 。本当 はど の子 だって 温か い学校 で 、温 かい 先生 方にた く
さ んの 明日語 って もらっ て 、優 しさ もら って生 きた い 。夜 の世 界の子 ども たちは 、捨て られ た
子 ども たち。捨 てて るの は誰 なんで すか。だか ら僕 はその 子ど もたち の元 に行く。ぜひ、夜 の
世界の子どもたちのそばに、同じ人間として、同じ目の高さで、立ってやってくれませんか。
実 は僕 は 8・3 運動 とい う運 動を全 国で 広めて いま す 。『 8・3 運 動。』つ まり、8 時 、3 時 。
子どもたちの登下校の時間に、できるだけ多くの大人が、通学路に出ようよという運動です。
お 手す きだっ たら 9 月か らお 願いし ます 。下を 向い てる子 、悲 しそう な小 学生や 中学 生がい た
ら 、同 じ目の 高さ で、「 どう したの かな ?」こ の優 しい一 言が 、その 子に どれだ け生 きる力 を
与 える か。
も しこ の河内 長野 市、朝 な夕 なに大 人た ちから の優 しい子 ども たちへ の言 葉。子 ども たちか
ら おじ いちゃ ん・おばあ ちゃ んや、周り の大人 たち への優 しい あいさ つ。それが 響き 渡った ら 、
ど んな 悪や薬 物の 魔の手 がこ の街に 入っ てきま すか 。この 街の どんな 子ど もも、夜 眠れ る・明
日 を夢 見る子 ども になる と信 じてま す。
今 、子どもた ちが 我が国 で大 変なこ とに なって る 。子ども たち が求め てる のは、行 政から の
救 いと か国か らの 救いじ ゃな い。そ ばに いる一 人の 大人が、一人 の教 員が、一人 の親 が、共 に
生 きて 、共に 悩み を聞き 、共 に笑い 、共 に悲し み、共に悩 んで くれる こと なんで す。ぜひ一 人
の 人間 として 、子 どもた ちに 寄り添 って あげて 下さ い。
今日 はどう もあ りがと うご ざいま した 。
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◇ 全体会
特別講演
「コミュニケーション力を伸ばすために」
アナウンサー・コミュニケーションアドバイザー
河内 理恵氏
温 か い 拍 手 を ど う も あ り が と う ご ざ い ま す 。改 め ま し て こ ん に ち は 。素 晴 ら し い で す ね 。
ア ナ ウ ン サ ー で 徹 底 的 に 訓 練 さ れ ま す の は 、腹 式 呼 吸 な ん で す ね 。ち ょ う ど 、お へ そ の 三
つ 下 指 下 が で す ね 、丹 田 と 言 う 人 間 の 真 ん 中 の ち ょ う ど 頸 側 。 ツ ボ が あ る ん で す ね 、 そ こ
に 意 識 を 込 め て 、 喉 を 楽 器 の よ う な イ メ ー ジ で 響 か せ る 、豊 か な 声 で 、先 生 方 授 業 な さ っ
てますでしょうか。
後 ろ の 児 童 ま で ち ゃ ん と 伝 わ る 声 で 、授 業 な さ っ て ま す で し ょ う か 。一 回 ち ょ っ と チ ェ
ッ ク さ せ て い た だ く っ て の も い い で す ね 。と い う こ と で ま ぁ 、 私 も 大 学 で 、授 業 と か 講 義
とか、それから今のコミュニケーション、すごいんですね、企業からのオファー。
コ ー チ ン グ の 資 格 を 持 っ て ま す の で 、部 下 と の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン が と れ な い 。職 場 が
大 企 業 で す と セ ク シ ョ ン が 多 す ぎ て セ ク シ ョ ナ リ ズ ム 。大 き な 壁 が あ っ て 、そ の 間 で コ ミ
ュ ニ ケ ー シ ョ ン が と れ な い 。 企 業 で も ま た 家 庭 で も 、地 域 で も 学 校 で も 、 い ろ い ろ な 人 間
関係のシーンでコミュニケーションというのが今、問われています。
ど う で し ょ 、み な さ ん 。コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 不 全 。起 き て い る 様 々 な ト ラ ブ ル 、あ り ま
す よ ね 。子 ど も た ち は 学 校 で も 感 じ て ま す ね 。こ れ み な さ ん 、あ っ て 当 然 な ん で す 。あ っ
て 当 然 な ん で す ね 。で す か ら 、私 た ち は こ れ か ら コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ア プ ロ ー チ 。積 極 的
に私たちは関わっていく、というスタンスでコミュニケーションを楽しみましょう。
コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ト ラ ブ ル は も う 、あ っ て 当 た り 前 な ん で す 。人 間 が 二 人 、三 人 居 た
ら 、も め ご と は あ っ て 当 然 。 そ れ か ら 私 た ち は 何 を す べ き か 。 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ト ラ ブ
ル に 巻 き 込 ま れ な い 。回 避 術 を 覚 え て い き た い と 思 っ て お り ま す 。今 日 は お 子 さ ん も い ら
っ し ゃ る の で 、少 し わ か り や す く 話 を し
てまいりたいと思います。
時 間 の ほ う は ち ょ う ど 1 時 間 、と い う
こ と で お 時 間 を い た だ き ま し て 、話 を さ
せていただきたいと思います。
で 、子 ど も た ち が で す ね 今 、学 校 が 本
当 に 変 わ っ て き て い る と 、様 々 な と こ ろ
で 声 が 聞 か れ ま す 。親 も 変 わ っ て い ま す
ね 。私 さ っ き 水 谷 先 生 の お 話 聞 い て も う 、
ざ ぶ ざ ぶ 泣 い て い ま し て 、 UTV 8 の NHK
の 番 組 で バ ス タ オ ル 持 ち な が ら 泣 い て み た ん で す け ど 、今 日 も あ の ー 、泣 い て 大 変 だ っ た
んですけれども、思い出しました。
3 人 子 ど も が い ま す 。中 学 校 2 年 生 、小 学 校 6 年 生 、そ し て 小 学 校 2 年 生 。全 部 女 の 子
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な ん で す け れ ど も 、一 人 目 は お 母 様 方 に は お 話 が わ か る と 思 う ん で す が 5 5 時 間 1 6 分 か
かったんですよ。あっ、私より時間かかっている人、手を挙げてもらってもいいですか。
も し か し て 。そ う で す か 。結 構 ね こ の 記 録 を 破 る 人 っ て あ ま り い な い ん で す ね 。自 慢 に も
な ら な い ん で す げ ど も 、ち ょ っ と 助 産 院 の ほ う で 頑 張 っ て 最 初 産 ん で た の で そ う な っ た ん
で す け ど 、 本 当 に 今 日 先 生 の 話 を 聞 い て 思 い 出 し ま し た 。あ の 時 は 、天 使 の よ う な 微 笑 み
で、ああ、よくぞ生まれてきてくれた。神様ありがとう。子どもたち、みんなお母さんそ
う思ったんだよ。
「 本 当 に あ り が と う ご ざ い ま す 」っ て わ ん わ ん 泣 い て 抱 っ こ し た の に・・・。
こ の 前 、理 科 の テ ス を 3 3 点 と っ て 帰 り ま し て で す ね 、も う 鬼 の よ う な 顔 を し て 迎 え て
し ま っ て 、さ っ き す ご く 反 省 を し た ん で す け れ ど も 、本 当 に 心 が 洗 わ れ る お 話 で ご ざ い ま
した。
さ て 私 の こ の 1 時 間 は 、ス キ ル の 話 を 中 心 に し て ま い り た い と 思 い ま す 。 今 日 、中 心 は
学 校 の 先 生 と い う こ と で 、そ し て 保 護 者 の 方 、子 ど も た ち の 爽 や か な 笑 顔 も 見 え ま す け れ
ども、やはりあの、私がですね企業・大学それから中学校でも講演させていただきます。
小 学 校 で も さ せ て い た だ き ま す が 、一 貫 し て い る の は さ き ほ ど 水 谷 先 生 の 中 に も あ り ま し
た 「 挨 拶 」・「 笑 顔 」・「 言 葉 が け 」 な ん で す ね 。 こ れ 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 基 本 の 基 だ と
思 い ま す 。本 当 に そ う 思 い ま す 。で す か ら 、私 が パ ッ と 出 て き て 、な ん だ か こ の 口 角 が 上
が っ て 、ニ タ ニ タ 笑 っ て い る な あ っ て い う 感 じ か も し れ ま せ ん が 、こ れ が 1 つ の 自 己 演 出 、
自己表現力なんです。
後ろの方に笑っているように見ていただくために、思いっきり今上げています。あの、
いやらしいぐらい上げています。もう前の人、このどういう顔してるのって言うくらい。
こ の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の ズ レ が あ る ん で す け ど ね 。で も 、そ う で な い と 伝 わ ら な い ん で
す。
さ っ き の 水 谷 先 生 の お 話 伝 わ り ま し た ね 。吹 奏 楽 も 音 楽 も も の す ご い よ か っ た 。子 ど も
た ち の あ の 素 晴 ら し い 声 、心 に 響 き ま す よ ね 。も う 究 極 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン は 、伝 わ る か
伝わらないかなんです。もちろん先生方は伝える授業なさってますよね。そうですよね。
本当にあの究極、放送もそう。これに尽きると思います。
私 が デ ビ ュ ー し た 時 に カ メ ラ マ ン さ ん か ら 、ア ナ ウ ン サ ー に な り た い 人 よ く 聞 い て お い
て く だ さ い ね 。口 を す っ ぱ く し て 言 わ れ て い た の は 、カ メ ラ の 向 こ う に 小 学 校 5 年 生 の 視
聴 者 が い る と 思 っ て し ゃ べ れ 。お わ か り に な り ま す で し ょ う か 。テ レ ビ で す か ら も ち ろ ん
映 像 は あ り ま す ね 。で も 、何 を 言 わ ん と す る か と い う と 、そ れ だ け 具 体 的 に わ か り や す く
伝 え な さ い と い う こ と 。で す か ら 、こ ち ら の マ イ ク に さ せ て い た だ き ま す が 、 本 当 に 言 葉
の数は知っといたほうがいい。
こ れ か ら の 未 来 あ る 子 ど も た ち に お 願 い し た い 。も う 語 彙 力 と い う の が あ れ ば 、本 当 に
語 れ ま す 。 1 つ の 文 章 を 幾 通 り に も 変 え れ ま す 。言 葉 は マ ジ ッ ク で す 。先 生 お っ し ゃ っ て
ま し た ね 。 で も 、 言 葉 は 魔 法 で も あ り ナ イ フ に も な り ま す よ ね 。こ こ を 気 を 付 け な い と い
け な い ん で す ね 。本 当 に コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 、奥 が 深 い ん で す 。今 で す ね 、本 当 に あ の 小
学校の現場、中学校、高校、コミュニケーションがものすごく不得手な子が増えている。
社会現象としてもコミュニケーション不全で様々なことが起きている。
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妻 が 夫 を バ ラ バ ラ に し 、子 ど も が 家 に 火 を 付 け 、は た ま た 、も の す ご く 豊 か な 家 庭 で 経
済的にも豊かでレベルも高い家で、兄弟内で殺人が起きる。昔は向こうで起きたことが、
だ ん だ ん だ ん だ ん 町 内 で 入 っ て き て 、だ ん だ ん だ ん だ ん 隣 の 家 に 来 て 、家 の 門 を く ぐ っ て
入ってきている。家庭内殺人ということがやっぱり起きているんですね。
こ の 前 、環 状 線 で ま さ か 刃 物 を 持 っ て 乗 っ て い る 人 が お ら れ る と は 思 い ま せ ん で し た け
れ ど も 、些 細 な こ と で 、冷 た い 言 葉 が ナ イ フ と な り 、や り 合 い 、ホ ー ム 出 た 所 で 刺 さ れ る
と い う 。も う 、こ ん な こ と が 起 き て る ん で す 。コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ト ラ ブ ル は 起 こ り 得 る
こ と で す か ら 、私 た ち は こ れ を 回 避 す る 術 、そ し て 子 ど も た ち 、身 に 付 け て ほ し い 。も う 、
本 当 選 挙 出 た か っ た で す ね 。あ の 小 学 校 の 教 育 で 小 学 校 1 年 生 か ら ア メ リ カ で は 、コ ミ ュ
ニ ケ ー シ ョ ン の 授 業 が あ り ま す 。1 つ の り ん ご を 見 て 、show& tell. み ん な ん で グ ル ー プ
で情報を共有して、話し合って発表し合う。力付きますね。自己表現力、スピーチ、ディ
スカッション、ディベート。
関学の小学校の準備室にこの前行ってきました。お話を伺っていました。そうすると、
私 た ち の 小 学 校 は 、起 業 家 を 作 り ま す 。 人 格 形 成 で 一 番 大 切 な 小 学 校 の 時 期 、 立 命 館 も そ
う で す ね 。そ の 時 期 に コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ス キ ル 、人 間 力 、ヒ ュ ー マ ン ス キ ル ズ 、こ れ ア
メ リ カ で は ラ イ フ ス キ ル ズ っ て 言 う ん で す 。人 生 を 豊 か に 生 き る た め の 技 術 。そ れ を 教 え
ていく。立命館小学校では算数・国語・立命科。何を教えると、もうみなさんご存知です
ね。道徳なんです。
や は り 今 、私 た ち が ち っ ち ゃ い 頃 と 比 べ て 何 か 、私 は 素 人 で す か ら 申 し 訳 ご ざ い ま せ ん 、
何 か 変 わ っ て き て い る な と 思 う と 、い い こ と と 悪 い こ と の 区 別 が な ん だ か つ か な い 。こ の
前 大 学 で び っ く り す る よ う な 話 を 聞 き ま し た 。「 い や ぁ 、 河 内 さ ん 。 大 学 生 の 質 が 変 わ っ
て き て い ま す 。」 と 。「 い や ぁ 、 私 も 感 じ ま す よ 。 数 年 通 っ て き て い て 。 こ の 前 び っ く り す
る よ う な こ と が あ っ た ん で す 。」 授 業 が 終 わ っ た 机 の 上 に 、 コ ン ビ ニ の 弁 当 が 置 い て あ っ
て 、ほ と ん ど 残 っ て い る 。ご 飯 の 中 心 に た ば こ が 押 し 付 け ら れ て あ る 。は い っ 。こ れ は み
なさん、私聞いた時にゾワゾワってしたんですね。
私 、中 学 3 年 ま で お 米 作 っ て い た ん で す よ 。 す ご い 田 舎 だ っ た ん で 。や っ て い い こ と と
悪 い こ と と 。ね え 、あ る で し ょ う 。や っ ぱ り そ の も の の 区 別 。し ゃ が ん で 物 食 べ て い い ん
で す か 。 コ ン ビ ニ の 前 で 今 日 も び っ く り し た ん で す け ど 、 多 分 PL の 花 火 見 て そ の ま ま 朝
ま で 飲 ん だ お 姉 さ ん が 、浴 衣 で 地 べ た に 正 座 し て 。も う 私 、水 谷 先 生 の 講 演 の 後 だ っ た ら 、
ち ょ っ と 声 か け る か も し れ な い ん で す け れ ど も ね 、ち ょ っ と や っ ぱ り 残 念 で し た ね 。本 当
に。いや日本、本当にこれからどうなっていくんだろう。
大 学 に 行 っ て ま し て 非 常 に 感 じ る 。就 職 活 動 を 目 の 前 に し て 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 、 面
接力、というよりもやっぱり、高校・中学・小学校で言語表現、ソーシャルスキルとして
の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ス キ ル を 本 当 に 教 え る こ と が で き た ら 、私 の 個 人 的 な 意 見 で す け れ
ども、登校拒否、引きこもり、ニート、フリーターの数は少しは減るんじゃないか。すべ
て が 、ま あ い ろ ん な 問 題 あ り ま す け れ ど も や は り 、コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 不 全 と 言 う か 、対
人 ス キ ル 、ス ト レ ス 耐 性 が 少 し 弱 い 、何 か あ る と ガ ツ ン と や ら れ た 感 じ で 動 け な く な っ ち
ゃうですね。
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私 も 3 人 育 て て お り ま す と 、 上 の 時 と 下 の 時 の こ う 親 の 感 じ も 違 う 。で 、 公 園 デ ビ ュ ー
っ て 、 公 園 の 感 じ も 違 う ん で す ね 。 ア メ リ カ で ベ ス ト セ ラ ー あ り ま す よ ね 、『 人 間 関 係 は
お 砂 場 か ら 学 べ 』と い う 本 が あ る ん で す け れ ど も 、私 は そ れ を ち ょ っ と 知 っ て た の で 、最
小 限 の 物 を 持 っ て 砂 場 に 行 く 。子 ど も た ち に 交 渉 力 と 言 っ て は 大 袈 裟 で す け れ ど も「 貸 し
て 。」「 い い よ 。」 こ の や り 取 り で ま ず は 一 歩 、 家 庭 と い う 外 の 社 会 で 覚 え て い く こ と っ て
たくさんありますよね。
そ れ が 三 番 目 の 時 に は 、な ん だ か み ん な 、は る か 、太 郎 っ て 全 部 個 人 の 名 前 が 書 か れ て 、
「 ダ メ ダ メ ダ メ 。 人 の も の 使 っ ち ゃ ダ メ よ 。」 っ て 言 う 声 が あ る ん で す よ 。「 ダ メ ダ メ 。 そ
ん な そ ん な 。 ダ メ 。 自 分 の 使 い な さ い 。 無 か っ た ら 我 慢 し な さ い 。」 っ と い う 、 本 当 数 年
で そ う い う こ と の ギ ャ ッ プ を 感 じ る ん で す ね 。そ れ で 今 あ の 、み な さ ま 方 の 学 校 は い か が
で す か 。モ ン ス タ ー ペ ア レ ン ツ っ て い う ね 、ク レ ー ム 付 け る 親 。こ れ 本 当 、あ の び っ く り
す る よ う な こ と が 。集 合 写 真 で 真 ん 中 に な ん で う ち の 子 が 写 っ て な い ん だ と か 、一 週 間 怪
我で休んだので給食費返してくれとかね。いろいろな事例ありますよね。
あ と ね 、ヘ リ コ プ タ ー ペ ア レ ン ツ っ て ご 存 知 で す か 。あ の 高 層 ビ ル の マ ン シ ョ ン 、都 市
型 で 住 ん で い て 、近 く の そ の 小 学 校 、近 く の 上 だ っ た ら 双 眼 鏡 で 教 室 の 中 が 覗 け る ん で す
よ 。先 生 た ち 嫌 で し ょ う 。で 、電 話 あ る ら し い で す よ 。授 業 の 進 め 方 に つ い て 。嫌 で す ね 。
で も や っ ぱ り 私 の そ の 三 番 目 の 幼 稚 園 の 時 に 、卒 園 間 近 の 時 に 、男 の 子 一 人 の マ マ が 植 え
込 み の 影 で し く し く 泣 い て る ん で す 。「 ち ょ っ と 、 ど う し た の 。」 っ て 言 っ た ら 「 い や 、 も
う こ の 卒 園 間 近 の ボ ク の 姿 を 見 る の が 少 し だ と 思 う と 。」 っ て 泣 い て る ん で す ね 。
こ の 前 、2 5 0 名 ほ ど 幼 稚 園 の 先 生 を 集 め て 、産 経 リ ビ ン グ 社 主 宰 の 講 演 を や っ た ん で
す け れ ど も 、幼 稚 園 の 先 生 が 驚 い て お ら れ る 。午 前 中 帰 り な の に 、 朝 の お 迎 え の バ ス で お
母 さ ん が 「 大 丈 夫 。」 っ て 言 っ て 泣 く っ て い う 。 い や 、 本 当 な ん で す っ て 。 こ れ 作 り 話 の
よ う な 本 当 の 話 が 今 、世 の 中 に 起 き て い る の で 、私 た ち は し っ か り と 自 分 軸 で み な さ ま 方
の 学 び の ス タ イ ル で 、ク ラ ス を 経 営 し て い っ て い た だ き た い と 願 う わ け で ご ざ い ま す 。ち
ら っ と う ち の 主 人 が 言 っ て い た ん で す け ど ね 、看 護 師 さ ん と 学 校 の 先 生 に は 給 料 を 3 倍 あ
げ た ら い い ん じ ゃ な い か っ て 。そ れ じ ゃ な い と 、モ チ ベ ー シ ョ ン は 下 が る し 、 大 変 な 仕 事
だし。ああ、いいこと言うなぁと思ったんですね、この前ね。これどうでしょうか。本当
にあのこれから少子化で子どもたちが少なくなるんですね。
そ う す る と 、私 PHP の コ ー チ ン グ し て ま す か ら 、コ ー チ ン グ と 言 う の は 、私 た ち 人 間 の
中 に あ る 豊 か な 労 働 資 源 を 、ど れ だ け ビ ジ ョ ン を 挙 げ な が ら 、目 標 を 達 成 し な が ら 、社 会
に 還 元 し て い く か っ て い う 。 そ う い う 話 で す か ら 。 子 ど も た ち の 豊 か な 資 源 を 、私 た ち 大
人がより輝きを増して、社会に送り出す。その素晴らしい仕事をしておられるんですよ。
そ う で す よ ね 。コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の お 話 に 戻 り た い と 思 う ん で す け ど 、や は り コ ミ ュ ニ
ケーションの達人になるにはですね、3つ覚えておいてくださいね。
自分を変革する。いろんな子どもたちいますけれども、本当に人間は変われるんです。
人 は 成 長 、変 化 を 受 け 入 れ な が ら 成 長 し て い く ん で す 。私 が 産 業 カ ウ ン セ ラ ー と 言 う 資 格
を 採 っ た 時 に 、素 晴 ら し い 言 葉 に 出 会 い ま し た 。過 去 と 他 人 は 変 え ら れ な い が 、未 来 と 自
分は変えられる。すごいいい響きの言葉なんですよね。
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本 来 、ひ ま わ り が で す ね お 日 さ ま に 向 か っ て 咲 く よ う に 、私 た ち 人 間 は 明 る い 方 に 向 こ
う と 、 そ う い う 本 能 を 持 っ て い る 。ど う ぞ そ れ を 気 付 か せ て あ げ て く だ さ い 。 子 ど も た ち
にも言えます。これは5歳の子だって、90の方だって同じなんです。で、2つ目です。
コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン は 、相 手 あ り き で す 。な の で 、 相 手 の 気 持 ち を 汲 む 力 を 高 め る ん で
すね。
3 つ 目 で す 。コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ス キ ル を 習 得 す る と 。こ れ で 達 人 に な る 。で も 、こ れ
は コ ー チ ン グ で チ ャ ン ク ダ ウ ン っ て 言 う ん で す が 、少 し 難 し い 言 葉 を 柔 ら か く し て 、十 分
子 ど も た ち に も 教 え る こ と が で き る 。ス ク ー ル コ ー チ 。 ま た 、 み な さ ん の 学 校 に 私 呼 ん で
く だ さ い 。 是 非 こ の ス ク ー ル コ ー チ ン グ 。結 局 、承 認 を し な が ら そ の 子 の い い と こ ろ を 伸
ばして、自信を持たせて、それから導いてやる。本当に大学に通っていて、申し訳ない、
自 己 肯 定 感 が す ご く 低 い ん で す 。 も う 私 本 当 に 、学 生 何 人 も 会 っ て 「 素 晴 ら し い と こ ろ が
あ る じ ゃ な い 。」 本 人 は そ れ に 気 が 付 い て な い ん で す 。 そ れ ど こ ろ か 、「 私 な ん て 、 全 く い
い と こ ろ が 無 い ん で す 。」 繰 り 返 す ば か り な ん で す 。
そ う じ ゃ な い 。み な さ ま 方 、 こ の 会 場 の 方 た ち も も し か し た ら 、自 分 の 魅 力 に 気 が 付 い
て お ら れ な い 方 も い ら っ し ゃ る か も し れ な い で す ね 。自 己 を 見 つ め る っ て 実 に こ れ 、コ ミ
ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 達 人 に な る に は 、非 常 に 大 き な ポ イ ン ト な ん で す 。子 ど も た ち に も そ う
で す 。で す か ら こ れ 、小 学 校 低 学 年 ぐ ら い か ら ワ ー ク で で き る ん で す ね 、自 分 を 好 き に な
ろう。
自 分 が 好 き に な れ ば 、 相 手 を 受 け 入 れ る ん で す ね 。 ご 存 知 の 方 、も ち ろ ん い ら っ し ゃ る
と お も い ま す 。「 自 己 理 解 」 と 「 他 者 理 解 」 な ん で す ね 。 自 分 を 好 き だ と 自 己 開 示 が で き
る 。 Open. Welcome. I
m OK. You
re OK.
ここで信頼関係が深く築けるんです。この
感 じ な ん で す 。こ れ は 本 当 に 人 間 で し か 味 わ え な い 、こ の チ ー ム 間 。コ ー チ ン グ も 今 、チ
ームコーチというのが出ています。
コ ー チ ン グ と い う の は 、私 一 人 と ク ラ イ ア ン ト 一 人 ひ と り で 落 と し 込 ん で い く コ ー チ ン
グ 。チ ー ム コ ー チ は ま さ に ク ラ ス 経 営 に ぴ っ た り で し ょ う ね 。 一 人 の リ ー ダ ー 、そ れ か ら
多 数 を 組 織 化 し て い く 。チ ー ム と し て み な す 。少 し 古 い 話 で す け ど も 、世 界 を 制 し た 王 ジ
ャ パ ン の よ う な こ と が 、1 つ の ク ラ ス で 起 き る と し た ら 、こ ん な 素 晴 ら し い シ ナ ジ ー は な
い で す ね 。 一 人 ひ と り の 選 手 が 集 ま っ た 以 上 の 力 を 生 む 、と い う こ と が で き る 。こ れ 素 晴
らしいと思いますね。
や は り で す ね 今 日 、い ろ い ろ お 話 し た い こ と も 山 の よ う に あ る ん で す が 、こ れ 本 当 に 9
時 か ら 5 時 ぐ ら い の 研 修 で も 十 分 落 と し 込 め る コ ン テ ン ツ な ん で す け れ ど も 、そ れ を 凝 縮
し て 少 し お 伝 え し た い ん で す が 。 や は り 、モ ン ス タ ー ペ ア レ ン ツ の と こ ろ で 言 う と 、 キ ー
ワ ー ド に な っ て い ま す の で 申 し 上 げ て み ま す と 、と に か く そ の 親 の 話 を よ く 聞 く 。こ の 傾
聴 に 至 っ て は 後 ほ ど し ま す が 、よ く 聞 く 。そ し て 気 持 ち に 寄 り 添 っ て あ げ る 、 同 意 し ろ と
いうのではないんですよ。少しこちらが抵抗を示すと相手はそれをすぐ察知しますから。
その聞くっていう時のスキル、壁になった感じでひたすら聞く。
「 で も ・ ・ ・ 」「 し か し ・ ・ ・ 」 は NG で す 。 怒 り 度 を チ ェ ッ ク し て く だ さ い 。 も の す ご
い 火 山 の よ う に 爆 発 し て い る の か 、も や も や し て い る の か 、少 し 伝 え た い だ け な の か 。 相
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手をよく観察する。この3つのポイントを少し覚えておいていただいて。
さ て 、 本 当 に 私 は で す ね 、産 業 カ ウ ン セ ラ ー な の で 、カ ウ ン セ ラ ー 協 会 と い う 所 に 所 属
し て る ん で す が 、 学 校 と 病 院 か ら オ フ ァ ー が す ご く 多 い ん で す 。み な さ ん や っ ぱ り 、 疲 れ
て お ら れ る 。も う い っ ぱ い い っ ぱ い だ と 。こ の 今 お 話 し た 、モ ン ス タ ー ペ ア レ ン ツ そ し て 、
子 ど も た ち の 爽 や か な 本 当 に 利 発 な 、す ぐ 1 言 っ た ら 1 0 ぐ ら い 動 い て く れ る 子 ど も た ち
ば っ か り で も な い で す か ら 、み ん な 子 ど も た ち が 、い ろ ん な 個 性 を ぶ つ け あ っ て 1 つ の ク
ラスになっていますね。本当にいろいろ大変だと思いますね。その中でですね、やはり、
特 に 低 学 年 の 方 に で す ね 、と に か く 文 章 で 話 す こ と を 。少 し 動 機 づ け て あ げ て い た だ く と 、
ものすごい変わります。
私 も 子 ど も が 3 人 い ま す の で 、子 ど も た ち が 遊 び に 来 る 。「 お ば ち ゃ ん 水 。」 み な さ ん 出
し ま す か 、 水 。 こ こ で 水 出 さ れ る 人 。 優 し い で す ね 。 う ち で は 出 ま せ ん よ 。「 水 が ど う し
た ん 。」「 水 。」「 ね ぇ 、 水 が ど う し た の 。」 う ち で は 、 喉 が 渇 い た か ら お 茶 を く だ さ い 。 水
を く だ さ い 。文 章 で な い と 物 は 出 て き ま せ ん 。厳 し い で す か 。で も 、大 学 で 本 当 に 感 じ る
んですよ、単語しか書いてない。どうするんですか面接で。人間力が問われるんですよ、
今の面接は。
小 学 校 人 格 形 成 の 時 に 、ヒ ュ ー マ ン ス キ ル を 植 え 付 け る ん だ と 、勉 学 は も ち ろ ん で す け
れ ど も 、や は り そ の 人 間 力 と い う と こ ろ を で す ね 、み な さ ま 方 に す ご く 課 題 で 申 し 訳 な い
ん で す け れ ど も 、や は り 文 章 で 伝 え る こ と が で き る 子 。コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 、協 調 性 。
今これなんですね。あと笑顔だけで見る会社もありますよ。
こ れ っ て 本 当 に す べ て 、コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ス キ ル な ん で す 。こ れ が 今 問 わ れ て い る ん
で す 。大 学 関 係 無 い 。大 学 の 最 終 学 歴 を 隠 し て 、全 部 試 験 す る と こ ろ さ え あ る ん で す 。そ
れ だ け 、コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 っ て い う 、今 問 わ れ て い る 。じ ゃ あ 、何 回 も 言 い ま す が 、
子 ど も た ち も で す よ 。キ ャ リ ア デ ザ イ ン に お い て 、高 校・中 学 、そ う で す ね 小 学 校 5 年 ぐ
ら い で 1 回 。キ ャ リ ア デ ザ イ ン を し て く だ さ い 。ド イ ツ は 1 0 歳 で す よ ね 。デ ザ イ ナ ー に
な る か 、料 理 の 道 に 行 く か 、青 写 真 で 決 め る 。そ う い う 動 機 づ け っ て い う の を 、ぱ っ と い
い ポ イ ン ト で 私 た ち が こ う 出 し て あ げ る と 、非 常 に 子 ど も た ち っ て す ご く 素 晴 ら し い 柔 軟
な 柔 ら か い 心 を 持 っ て い る の で 、 も う 本 当 に 右 っ て 言 っ た ら 右 。左 っ て 言 っ た ら 左 。 す ご
い 戸 惑 っ た り 、揺 れ た り す る 、素 晴 ら し い 本 当 に き れ い な 魂 の 時 に 、そ う い う 話 を そ の 子
が 真 剣 に 自 分 の 心 の 中 で 向 き 合 っ て 考 え る っ て い う こ と が 、本 当 に こ れ か ら 大 切 な ん で す 。
今 世 の 中 に 職 業 は 約 2 万 種 で す か ら 、2 万 種 の 中 か ら み な さ ん 、や は り 子 ど も た ち に 職
業 を 。 い い 仕 事 に つ い て 自 分 の や り が い の あ る 人 生 を 送 っ て も ら う 。そ こ に は こ の 、 コ ミ
ュニケーション力っていうのが本当に大切になるんですね。
さ て 、話 が 前 置 き が 長 く な り ま し た け れ ど も 、コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ス キ ル の 基 本 原 則 4
つ で す 。私 た ち は コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン サ イ ク ル 、相 手 あ り き 。ま わ し て い き ま す ね 。会 話
は キ ャ ッ チ ボ ー ル を す る よ う に と よ く 言 わ れ ま す 。 こ こ で 、ポ イ ン ト が あ り ま す 。プ ラ ス
ト ー ク を 投 げ て く だ さ い 。私 、会 社 を 起 業 し て お り ま し て 、会 社 の 名 前 は ア プ ロ ー チ で す 。
コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン も ア プ ロ ー チ で す 。こ れ か ら の 人 生 を み な さ ん 是 非 、ア プ ロ ー チ し て
いってください。よろしいですね。
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そ れ で 、こ の 、ア プ ロ ー チ し て い く っ て の が 非 常 に 大 切 な ス タ ン ス に な り ま す 。相 手 に
語 り か け る 。相 手 に 発 信 す る 、受 信 す る 。わ か り や す く 言 う と 、コ ミ ュ ニ ケ − シ ョ ン は 自
分 の 鳴 ら し た 鈴 に 相 手 が 反 応 し て く れ る ん で す 。そ し て 、そ れ が 返 っ て く る ん で す 。 き れ
い な 鈴 の 音 を 鳴 ら す と 、き れ い な 反 応 が 返 っ て く る 。な ん だ か キ ン キ ン 、 ガ ン ガ ン っ て 言
うと、倍になって返ってくる。
も う 1 つ 。人 間 関 係 は 合 わ せ 鏡 で す 。こ ち ら が 、い い 子 だ な 、っ て 思 う と い い 先 生 だ な
あ 。ち ょ っ と 苦 手 か な と 思 う と 、な ん だ か あ の 先 生 苦 手 。気 が す ぐ 移 り ま す の で 。マ ザ ー
テ レ サ が 言 っ て お り ま す 。苦 手 な 人 に は 一 日 5 回 微 笑 み か け な さ い 。何 か 気 に な る 子 が い
た ら 、 一 日 1 0 回 微 笑 み か け て く だ さ い 。そ れ ぐ ら い 私 た ち は ア プ ロ ー チ 、コ ミ ュ ニ ケ ー
シ ョ ン を 。 関 わ っ て い か な い と 。 相 手 か ら 来 る っ て こ と は も う 本 当 に 、こ れ か ら は 難 し く
なっていきます。
私 と 同 世 代 の 方 、 今 日 は た く さ ん い ら っ し ゃ い ま す が 、 私 た ち は 野 山 を 駆 け 回 り 、暗 く
な る ま で 思 い っ き り 遊 ん で い ま し た 。ぐ ち ゃ ぐ ち ゃ 喧 嘩 も し ま し た 。ジ ャ イ ア ン み た い な
子 が い て 、し ず か ち ゃ ん み た い な 子 が い て 。さ す が に ド ラ え も ん は い ま せ ん け れ ど も 、集
団 で 遊 ん で い ま し た 。今 の 子 は し っ か り 集 団 で 遊 ん で い ま す か 。知 恵 で 遊 ん で き ま し た か 。
ス キ ル と し て 備 わ っ て な い ん で す か ら 。私 た ち が 歩 み 寄 ら な い と い け な い 。心 を 寄 り 添 っ
て、目線を低くして、歩み寄って寄り添わなきゃいけない。これが大前提です。
お 忙 し い で し ょ う が 、 人 数 も 多 い で し ょ う が 。や は り で す ね 、 一 人 ひ と り サ イ ン を 絶 対
に出しています。しっかり見逃さないでいただきたいと思います。
さ て 、 そ の 4 つ の ス キ ル 。み な さ ん に ち ょ っ と 聞 い て み た い と 思 い ま す が 、会 話 を 温 か
く豊かにするスキルです。4つ。もうみなさんご存知の方もいらっしゃると思いますが、
私 の 上 半 身 に 秘 密 が あ り ま す 。よ ろ し い で す か 。何 だ と 思 わ れ ま す か 。ま ず 、い き な り で
す が 。な ん だ と 思 わ れ ま す か 。あ り が と う ご ざ い ま す 。は い 。も う こ こ ま で し つ こ く 言 っ
て答えていただかなかったら、どうしようかと。笑顔なんです。
も う 是 非 今 日 こ れ を お 土 産 に 持 っ て 帰 っ て く だ さ い 。先 生 が 温 か く て 、優 し く て 、い つ
で も 何 で も 聞 い て く れ る っ て 言 う 先 生 居 た ら 、学 校 最 高 で す よ ね 。で も 私 の 振 り 返 っ た 人
生 で 、 何 人 い ら っ し ゃ っ た か な あ っ て 感 じ で 。で も 努 め て 笑 顔 を お 願 い し ま す 。笑 顔 は 技
術 で す 。笑 顔 は 伝 染 し ま す 。本 当 に 空 気 が 変 わ り ま す 。で 、だ い た い 日 本 の 中 高 年 は 口 角
が 下 が っ て い ま す の で 、み ん な し か め っ 面 で す 。そ れ で ヨ ン 様 が う け る ん で す よ 。だ ん だ
ん 、綾 小 路 き み ま ろ み た い に な っ て き ま し た け れ ど も 。主 人 が 笑 わ な い か ら ヨ ン 様 に 走 る
ん で す よ 。口 角 。口 の 角 で す 。こ れ を お も い っ き り 上 げ て く だ さ い 。ヨ ン 様 は 上 の 歯 が 全
部見えています。背筋はまっすぐです。手はここ。これがヨン様スタイルなんですよね。
こ れ を 覚 え て い た だ く 。客 室 乗 務 員 の 最 初 の 研 修 は 、笑 顔 研 修 で す 。み な さ ん 。小 学 校 の
先生にもこれもう、義務化したらどうですか。私いつでも行きますよ。
ポ イ ン ト は 、「 イ ッ 。」 で す 。 明 日 み な さ ん 授 業 で や っ て く だ さ い ね 。 よ ろ し い で す か 。
あ 、そ う だ 夏 休 み だ 。や っ て く だ さ い 。夏 休 み 明 け 。
「 イ ッ 。」で 、ポ イ ン ト は で す ね こ れ 、
言 葉 の 終 わ り に 「 イ ッ 。」 を つ け る ん で す 。 こ ん に ち は 「 イ ッ 。」 音 声 化 す る と ち ょ っ と 怪
し い 人 な の で 、 心 の 中 で 「 イ ッ 。」 を 言 う ん で す よ 。 や ぁ 元 気 だ っ た 。「 イ ッ 。」 い や ぁ 、
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よ く 日 に 焼 け て 。「 イ ッ 。」 こ れ で 「 先 生 夏 休 み い い こ と あ っ た ん で す か 。」 小 学 生 が そ ん
なこと言わないと思いますが。随分印象が変わるんです。
朝 の 挨 拶 は 特 に 大 切 で す よ 。い ろ ん な こ と を 抱 え て 学 校 に 来 る 。み ん な が ひ と つ に な る
朝 の 空 気 。大 好 き で す よ ね 。そ こ で 挨 拶 で す 。笑 顔 で 挨 拶 。私 挨 拶 コ ン サ ル タ ン ト と い う
こ と で ホ ー ム ペ ー ジ で や っ て お り ま す の で 、こ こ も ち ょ っ と パ ッ パ ッ パ ッ と ご 紹 介 し た い
と思います。明るく、これ是非みなさんの標語にしてください。明るく・いつでも、こ れ
は 分 け 隔 て な く っ て こ と で す 。ま さ か み な さ ん 、挨 拶 を す る 人 と し な い 人 と を わ け て は お
ら れ な い で し ょ う ね 。 私 が す ぐ 行 っ て 成 敗 い た し ま す よ 。 い い で す か 。「 さ 」 こ れ が 大 切
なんです、コミュニケーションアプローチ。
こ ち ら か ら 先 に で す 。待 っ て る ん で す よ 、挨 拶 。み な さ ま 方 の 校 長 先 生 、ち ゃ ん と 先 に
挨 拶 し て く ま す か 。や っ ぱ り ト ッ プ が し て く れ な い と ね 。企 業 も 、 小 学 校 も 中 学 校 も 高 校
も。よろしいですか。教育長にあと聞いときましょうね。
「つ」続けて。これね、みなさん、習慣化なんです。シートベルトも嫌でしたね、義務
化 さ れ た 時 に は な ん だ か ね 、 窮 屈 で 。で も 今 や 、カ チ ッ と 音 が し な い と エ ン ジ ン か け ら れ
な い ぐ ら い に な る 。こ れ を 徹 底 的 に 。こ こ だ け の 話 、積 水 ハ ウ ス は こ れ を 採 用 し て く だ さ
い ま し た 。大 企 業 で 、セ ク シ ョ ン が 多 す ぎ て 、社 長 が エ レ ベ ー タ ー に 乗 っ て も 、新 入 社 員
が 社 長 に 挨 拶 も し な い 。中 堅 社 員 が コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 改 善 委 員 会 っ て い う の を 作 ら れ て 、
私行きました。
「 そ ん な 小 学 校 み た い な 標 語 。」っ て 言 う 社 員 も い ら っ し ゃ っ た み た い で す
け れ ど も 、出 来 て な い ん で す 。当 た り 前 の こ と が 。で も 、当 た り 前 の こ と を 当 た り 前 に し
ようと思う会社は、やっぱり営業利益もすごいですよね。素晴らしいと思います。
ち ゃ ん と 出 る ん で す 。 み な さ ん に 申 し 上 げ て お き ま す 。 本 当 に こ れ だ け は 。内 面 は 外 面
に出ます。子どもは勘がいいですよ。本当に勘がいい。すぐ察知します。なので、その企
業 も 、内 面 は 外 面 に 出 る ん で す 。そ う い う こ と を コ ツ コ ツ 取 り 組 ん で お ら れ る の で 、営 業
利益がいい。駄目な取り組みには、駄目な結果が。良い取り組みには、良い結果が。それ
な り の 取 り 組 み に は 、 そ れ な り の 結 果 と い う 。当 た り 前 の こ と で す け れ ど も 、 是 非 こ れ お
願 い し ま す ね 、み な さ ん 。お 持 ち 帰 り い た だ い て 。家 庭 で も 。
「 明 る く 」・「 い つ で も 」・「 先
に 」・「 続 け て あ い さ つ 」。
3 つ の 効 用 が あ る と 言 わ れ て い ま す 。1 つ は 、そ の 職 場 の 活 性 化 、学 校 の 活 性 化 、ク ラ
ス の 活 性 化 。そ れ か ら 、人 間 関 係 の 潤 滑 油 と 言 わ れ て い ま す ね 。自 分 の 居 場 所 を 知 ら せ る
合 図 だ と 。「 お は よ う ご ざ い ま す 。 河 内 理 恵 、 学 校 に や っ て 来 ま し た 。」「 失 礼 し ま す 。」 今
み な さ ん の 担 任 で 持 っ て お ら れ る 子 ど も た ち 、ど の ぐ ら い で す か 、 挨 拶 度 数 。 こ れ は 高 め
て く だ さ い 。社 会 人 と し て 、 も の す ご く 大 切 な こ と な ん で す 。 徹 底 的 に こ れ を や っ て お け
ば、社会人になって困らない。本当にそうなんですね。
私 、 NHK の 広 島 で 私 は 契 約 ア ナ ウ ン サ ー で す か ら 、 報 道 部 の 契 約 ア ナ ウ ン サ ー で す 。 今
の「 ク ロ ー ズ ア ッ プ 現 代 」の 国 谷 裕 子 さ ん と 同 じ な ん で す 。NHK 女 子 ア ナ は 2000 人 に 1 人
ぐ ら い の 割 合 で す か ら 、と て も と て も 。 番 組 で オ ー デ ィ シ ョ ン す る 。な ん で 選 ば れ た の か
な っ て 聞 い て み た 。「 い や 、 一 番 挨 拶 が よ か っ た ん だ よ 。」 っ て 。 そ れ だ け な ん で す か 。 本
当 に そ う い う こ と に な る ん で す 。挨 拶 だ け は 褒 め ら れ る 。な の で 、み な さ ん さ っ き の 挨 拶 。
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それから、笑顔。これなんですね。
今 日 は で す ね 、ワ ー ク と し て 割 り 箸 っ て い う の を 。あ っ 、み な さ ん お 持 ち で す ね 。こ れ
を で す ね 、エ ク サ サ イ ズ し て い た だ き ま す 。こ れ を 家 庭 と そ れ か ら 学 校 、地 域 に 広 め て く
ださい。河内長野を笑顔でいっぱいの町にしていただきたい。とっても簡単です。はい、
み な さ ん 。 出 し て く だ さ い 。 あ り が と う ご ざ い ま す 。も う な ん か タ モ リ の 気 持 ち が わ か り
ま す ね 。こ う 振 っ た ら 振 っ て く れ る っ て い う 。こ れ も し て く れ る ん で す か ね 、じ ゃ あ 。あ
りがとうございます。本当に、打てば響くコミュニケーションでございます。
これを咥えてください。糸切り歯で、ぐう。はい、上の歯は全部ですよ。ヨン様になっ
てください。お互い顔を見合ってください。はい。これなんです、みなさん。この感じ、
こ の 感 じ 。ね ぇ 、人 が 笑 っ て る 顔 見 る の 嬉 し い で し ょ う 。お 互 い 見 合 っ た ま ま 、す う っ と
そ の ま ま 割 り 箸 を 抜 い て く だ さ い 。 Happy で す よ み な さ ん 。 こ れ あ の 、 小 学 校 で や っ て く
だ さ い 。ク ラ ス で 。い ろ ん な も の を 抱 え て 、 な か な か 笑 う こ と が 出 来 な い 子 ど も た ち も た
くさん居ると思います。こっちから笑わせましょう。いいですか。お願いします。是非、
今 日 こ れ プ レ ゼ ン ト し ま す の で 、 歯 ブ ラ シ の 横 に 立 て て い た だ き 、 朝 と 夜 、歯 磨 き の 後 に
チ ェ ッ ク 。で も ね 、み な さ ん 、普 段 私 た ち が 見 て い る 自 分 と 他 人 が 見 て る 自 分 て い う の は 、
気が付かない。ここなんですよ、気付いて欲しいのは。なんだか、パーっと顔洗って、お
化 粧 も ピ ッ ピ ッ ピ ッ と し て 、 私 な ん か す ぐ こ う や り ま す が 、や っ ぱ り チ ェ ッ ク 。笑 顔 チ ェ
ッ ク 。頬 の た る み は 心 の た る み 。な ん だ か 変 な 宗 教 み た い に な っ て き ま し た け れ ど も 。そ
う な ん で す 。ク ッ と 口 角 上 げ て 、 背 筋 を 伸 ば す と 、 な ん だ か 気 持 ち が 明 る く な る ん で す よ
ね。
産業カウンセラーですから申し上げますと、鬱の人の傾向。目線は下です。猫背です。
本 当 な ん で す 。私 た ち は 楽 し い か ら 笑 顔 に な る ん だ と 思 っ て い ま せ ん か 。ア メ リ カ は カ リ
フ ォ ル ニ ア 大 学 の ポ ー ル ・ エ ク ワ ン 博 士 の 研 究 に よ る と 、こ の 目 の 下 と 頬 っ ぺ た の こ の 間
の 筋 肉 。 こ の 神 経 が で す ね 、 わ ざ わ ざ 触 っ て い た だ い て あ り が と う ご ざ い ま す 。「 ニ ッ 。」
っ て す る と 、楽 し く な る 神 経 を 刺 激 す る ん で す 。私 た ち は 楽 し い か ら 笑 顔 に な る ん じ ゃ な
い ん で す 。 笑 顔 に な る と 楽 し く な る 。 な ん か Happy に な る で し ょ う 。 こ れ な ん で す よ 。 も
う 本 当 に 私 た ち が で す ね 、国 会 行 っ た ら 絶 対 給 料 3 倍 に し ま す 。み な さ ん 本 当 、今 一 番 し
ん ど い 時 で す け ど も 、 頑 張 っ て く だ さ い ね 。「 河 内 さ ん 言 っ て た な 。」 学 校 の ト イ レ で 「 イ
ッ 。」 心 が 明 る く な る 、 そ し た ら も う 少 々 の 事 は 、 本 当 に そ ん な に 大 し た 事 じ ゃ な い ん で
す。
人 生 の 三 大 不 幸 ご 存 知 で す か み な さ ん 。関 係 な い と 思 い ま す が 、貧 乏 。こ れ は で も 、い
つ誰にやって来るかわからない、健康。病気ですね。貧乏・病気、最後はなんと思い煩う
こ と な ん で す 。悩 む こ と と は 違 う ん で す 。こ ん ど の ク ラ ス 経 営 ど う し よ う か な 。こ れ 素 晴
ら し い 悩 み で す ね 。今 度 の 授 業 ど う し よ う か な 。秋 か ら ど ん な 計 画 に し よ う か な 。こ れ は
いいんです。でも、いや、ああでもない。こうでもない。取り越し苦労が一番いけないん
です。心と体のバランスを崩すんです。是非これだけは覚えていただきたいと思います。
さぁ、笑顔で止まってしまった。そのすぐ外出て、ゴミ箱捨てないでくださいね。私、あ
とからついてチェック、駅までさせていただきます。
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次 は で す ね 、ア イ コ ン タ ク ト 。必 ず 子 ど も と は 目 線 を 合 わ せ て く だ さ い 。 何 か 問 題 行 動
を 起 こ し た 時 に は 特 に そ う で す 。 目 と 目 で 線 を 作 り ま す 。そ こ に 言 葉 を 乗 せ る ん で す 。 こ
の 目 っ て い う の は 非 常 に 大 切 な ん で す 。叱 る 時 だ っ て そ う で す 。褒 め る 時 だ っ て そ う で す 。
目は口ほどに物を言うんですね。これはそんなんです。サッカーなんてすごい遠い所で、
目 線 で ボ ー ル が 行 っ た り 来 た り す る わ け で す よ ね 。 授 業 を し て い る 時 に 、 目 線 。す っ ご い
大 切 で す よ 。ア イ コ ン タ ク ト 。私 は 意 識 的 に み な さ ん の 表 情 、目 の 中 を 追 っ て い ま す 。こ
れ は 一 体 化 す る ん で す ね 。私 と い う フ ィ ル タ ー 。み な さ ん の 視 線 が 、ま た い ろ ん な 所 に 反
射している。これを是非クラスでやってみてください。
全 員 の 顔 見 て い ら っ し ゃ い ま す か 。? 言 葉 が 届 い て ま す か 。? 伝 わ っ て ま す か 。? 届 く
だけじゃだめ。伝わるか伝わらないか。後はですね、うなずき。それからあいづちです。
特 に 子 ど も た ち に は 、 少 し オ ー バ ー リ ア ク シ ョ ン 。 大 切 な 話 を 聞 き 出 す 時 に は 、そ う で す
ね 。「 あ あ 、 大 変 だ っ た ね 。」「 そ う 、 す ご い じ ゃ ん 。」 そ れ か ら う な ず き は 本 当 に 、 小 さ い
大 き い 、リ ズ ム も あ り ま す ね 。い ろ い ろ な も の を 駆 使 し て で す ね 、 相 手 の 心 を 開 か せ る ん
で す 。こ れ か ら は 、本 音 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 時 代 で す 。す べ て そ う で す 。そ の 関 係 は 、
信 頼 関 係 に 構 築 さ れ た も の で あ る べ き で す ね 。こ の 信 頼 関 係 が あ れ ば 、本 当 に 。絆 な ん で
すね、チームなんです。この信頼関係です。
これ、カウンセリング。コーチングとも、ラポール。このラポールを形成する。クラス
で 今 、ラ ポ ー ル が 、う ち の ク ラ ス 形 成 で き て る 。う ち の ク ラ ス は ラ ポ ー ル 形 成 で き て ま す 。
構築できてますっていう方。先生、何人いらっしゃるのかよくわからなんですけれども、
や っ ぱ こ れ な ん で す ね 。私 も で す ね 、コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 話 を し て い な が ら 、苦 手 な 人
はいます。苦手な人はいます。
子 ど も が よ く 言 い ま す ね 。春 に な る と「 あ の 子 嫌 い な の に 、ま た 一 緒 に な っ ち ゃ っ た 。」
っ て 言 う か ら 、「 苦 手 と 言 い な さ い 。」 嫌 い っ て 言 う と 、 心 の 扉 を び し っ と 閉 め た 感 じ 。 苦
手 っ て 言 う と な ん だ か ち ょ っ と こ う 、ね こ が ふ す ま を 開 け ら れ る ぐ ら い の 、隙 間 が あ る 感
じがする。苦手と言いなさい。なので、どうぞみなさん、やはりですね、同じスタンスで
こ の 信 頼 関 係 を 築 い て い た だ け れ ば で す ね 、チ ー ム に な る ん で す ね 、本 当 に チ ー ム に な る
んです。やはりですね、本音のコミュニケーション。
み な さ ん ご 存 知 だ と は 思 い ま す が 、こ の 傾 聴 。コ ー チ ン グ で 言 う 人 間 の 原 理 を 三 つ あ り
ま す の で お 伝 え し て お き ま す 。人 は 思 っ た 通 り に は 動 き ま せ ん 。私 た ち が 、ス ト レ ス を 感
じ る の は 、相 手 を 動 か そ う と 思 っ た 時 に も の す ご い イ ラ イ ラ す る ん で す 。動 い て く れ な い
か ら 。そ う で す よ ね 。あ れ だ け 何 回 も 言 っ て い る の に 、き ち ん と し て く れ な い 。人 は 思 っ
た 通 り に 、 そ の 人 が 思 っ た 通 り に し か 動 き ま せ ん 。 な の で 、し っ か り 傾 聴 力 で 聴 い て く だ
さい。
二 つ 目 で す 。人 は あ ら ゆ る 問 題 解 決 能 力 を 、 そ の 人 自 身 が 持 っ て い ま す 。 問 題 解 決 能 力
は そ の 子 が 持 っ て い る ん だ と 。 つ い 私 た ち は 、 も ち ろ ん 先 生 で す か ら 、「 テ ィ ー チ ン グ 、
ア ド バ イ ス 、 こ う し ろ 、 あ あ し ろ 。」 と 言 っ て 「 は い っ 。」 っ て 返 事 は す る け ど 、 だ い た い
は し な い 。な ん で で き な い か と い う こ と を 質 問 力 で し っ か り 聞 き 出 し て く だ さ い 。こ の ス
キルですね。傾聴力、質問力、それからさっきの自己理解、他者理解。自分がわかれば相
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手がわかる。子どもたちと共感できる。この共感。これしかないです。分かり合える。こ
の 感 じ で 全 員 が し っ く り と き た 時 は 、も う す ご い こ と が 起 き ま す 。子 ど も た ち も 学 校 へ 行
く の が 楽 し い し 、 先 生 も も う 教 え る こ と が 楽 し く て 。ま さ に 教 育 の 現 場 な ん で す ね 。 傾 聴
力、質問力、結局私も大学生非常に感じる、自己否定感が強い、自己肯定感がない。すー
ご い す ば ら し い よ 、さ っ き も 申 し 上 げ ま し た ね 。で す か ら こ の 、自 分 を 好 き に な っ て く だ
さいっていう療法を鬱の人にすると、よくなったりするんです。
で す か ら 本 当 に 、「 私 は ○ ○ で す 。」 い ろ ん な ワ ー ク あ り ま す よ ね 。「 自 分 の 好 き な と こ
ろ 行 っ て み て 。自 分 が 好 き だ っ た ら 、相 手 も 受 容 で き る よ 。い や ぁ 、○ ○ く ん の 好 き な と
こ ろ ど こ ? 」 と か で す ね 。 あ り が と う ゲ ー ム で 、「 あ り が と う 。 ○ ○ く ん あ り が と う と 。
ど ん な あ り が と う 、す ば ら し い コ メ ン ト が あ る ? 」 っ て こ と を グ ル ー プ で ワ ー ク す る 。 と
にかく、語りかけなんです。コミュニケーションは本当に、語りあいだと思います。
そ れ か ら 、 い よ い よ で す ね 、 傾 聴 力 で す 。 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 、 究 極 は 、「 し ゃ べ る な 」
「 し ゃ べ ら せ ろ 」で す 。い か に 相 手 に 語 ら せ る か 。い か に 子 ど も た ち に 、自 分 の 本 当 の 気
持 ち を 話 す 、導 く こ と が で き る か 。チ ェ ッ ク し て み て く だ さ い 。子 ど も た ち の 話 を 遮 っ て
い ま せ ん か ? 「 先 生 あ の ね 。」「 お っ 、 そ こ 掃 除 終 わ っ た か ? 」 声 を か け た 子 ど も が 置 き 去
り に さ れ る 。 努 力 を 認 め な い 。「 い や 先 生 、 夕 べ 1 時 間 勉 強 し た ん だ 。」「 当 た り 前 じ ゃ な
い か 。 今 の 時 期 な ん だ と 思 っ て ん だ よ 。」 い ま す ね 。 指 導 の 視 点 を 変 え る 。「 先 生 、 珍 し く
予 習 し た ん だ よ 。」
「 い や 、復 習 も 大 切 だ よ 。」予 習 の こ と が 復 習 に 変 わ っ ち ゃ っ た り す る 。
図 に 乗 っ て 説 教 を す る 。あ の 、先 生 は 説 教 が 好 き だ と 思 い ま す 。私 も 認 め ま す 。
「いやあ、
先 生 や っ ぱ り う ま く い か な か っ た で す 。」「 先 生 の 言 う こ と 聞 か な い か ら だ よ 。 そ こ は な
… 。」 永 遠 に 始 ま る 。 話 を 聞 か な い 。「 先 生 ち ょ っ と い い で す か ? 」「 い や 、 今 ち ょ っ と 忙
し い ん だ 。」 よ く あ る 。 先 生 が 忙 し い の は よ く わ か る ん で す け れ ど も 、「 聞 い て 」「 あ の ね 」
と い う サ イ ン は 、こ れ は キ ャ ッ チ し な い と 。こ れ が 、コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 。コ ミ ュ ニ ケ ー
ションは相手ありきです。相手の気持ちをどう汲むかと、ここなんですね。
聞 く 三 つ の 効 果 。 子 ど も が や っ ぱ り こ ん な に 聞 い て く れ る ん だ 。 質 問 力 、 共 感 力 。「 こ
ん な に 先 生 、 自 分 の こ と 聞 い て く れ る ん だ 、 受 け 入 れ て く れ て る ん だ 。」 と い う 。 そ れ か
ら 、癒 し 効 果 で す ね 。そ れ か ら 、教 え る 、伝 え る 。こ の 一 方 的 な コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン か ら 、
や は り こ の 、人 気 の あ る 先 生 と い う の は 平 均 し て「 褒 め る 力 」と「 聴 く 力 」が 高 い 方 で す 。
こ の チ ェ ッ ク を 是 非 セ ル フ チ ェ ッ ク し て く だ さ い 。な ぜ な ら 、双 方 向 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ
ン だ か ら で す 。一 方 的 で は な い と い う こ と で す ね 。 子 ど も の 話 を き く こ と で 、 そ の 子 を 知
ろ う と す る 。行 動 、家 庭 環 境 の 深 さ 、い ろ い ろ な こ と が 背 景 が 自 分 の 中 に 情 報 と し て イ ン
プットされるということですね。
や は り で す ね 、そ の 聴 く 、傾 聴 。こ れ も 本 当 に 分 け れ ば す ご く 深 い 話 な ん で す け れ ど も 、
「 傾 聴 」「 聞 く 」、 聞 こ え る と 聞 く の 違 い で す ね 。 聞 こ え る っ て い う の は 、 右 か ら 左 で す 。
「 次 は 、 河 内 長 野 。」 聞 こ え る 、 こ れ は こ う で す ね 。 聞 く っ て い う の は 意 志 が あ る 。 聞 こ
う。今のは門構えの聞くです。耳へんの、この聴くです。この聴くは、意志があって、注
意 し て 意 志 が あ る ん で す 。こ の 聴 く は 、注 意 し て 意 志 が あ っ て 、注 意 し て 聞 く ん で す 。こ
の傾聴となると、意志があって、意思+注意して聞いて、それから集中して聞くんです。
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で す か ら 、ど っ か ま あ 、ざ わ ざ わ し て い る 時 よ り も 、少 し 何 か は 深 い 話 の 時 は 、本 当 に 向
き合って、とことん聞くんです。
亡 く な ら れ た 河 合 隼 雄 さ ん は 、「 一 に 聴 い て 、 二 に 聴 い て 、 ひ た す ら 聴 く 。」 こ の 聴 く 。
なんだか先生方の前で失礼ですが、分解してみますね。よく言われていると思いますが、
この耳+目が横になっているんですね。目と心。耳と目と心で聞くのが傾聴なんですね。
も の す ご い エ ネ ル ギ ー 使 い ま す よ ね 。そ の 一 日 の 忙 し い 時 間 の 中 、何 十 人 も こ の 一 人 ひ と
り 傾 聴 、で も 何 か の 時 に 、こ の 傾 聴 は す ば ら し い 効 果 を 生 む ん で す 。信 頼 関 係 。こ の 先 生 、
ぼ く の 話 聞 い て く れ る 。私 の 話 聞 い て く れ る 。す べ て 話 し て い い ん だ 、と い う こ の 信 頼 感 。
これは、配偶者にも使えますし、いろいろな人間関係で使えます。
私 は こ の 傾 聴 の ス キ ル と 、ア サ ー シ ョ ン の ス キ ル を 子 ど も た ち 、低 学 年 か ら 、 も し 義 務
化 で 学 ば せ る こ と が で き た ら 、す ご い い い 人 材 に な る と 思 い ま す 。 今 、聞 く 力 が 本 当 に 少
し 衰 え て い る 気 が し ま す ね 。コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ス キ ル も 含 め て 。な の で 、や は り 、こ の
傾聴力っていうところ、やはりしっかりですね、開くということでございます。
一 番 学 校 の し つ け で 大 切 な こ と っ て い う の は 、み な さ ん 何 だ と 思 わ れ ま す か 。い ろ い ろ
様 々 だ と は 思 う ん で す が 、や っ ぱ り 、本 当 に 大 切 な の は 、先 生 の 話 を 聞 く っ て こ と な ん で
す 。と い う こ と は 、先 生 が ピ シ ッ と み ん な の 目 を 自 分 に 引 き つ け て 授 業 を 行 っ て い た だ け
れば、ここのいろはのい、基本の基を、とにかく絶対に先生の話は聞く、という風に、ち
っ ち ゃ い 頃 か ら や っ ぱ り 導 い て い た だ け れ ば で す ね 、す ご く や っ ぱ り 何 か ら っ て 言 っ て も
やっぱり聞くことからすべて教育は始まる。
私 た ち が 起 き て い る 時 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ス キ ル で 、書 く・読 む・話 す で 聞 く 。書 く
が 5 % 。読 む が 1 1 % 。2 2 % が 話 す で 、あ と 残 り の 6 2 % は 聞 く ん で す ね 。こ の や っ ぱ
り聞く、この聞くをですね少し90、今から90年前の本を引っ張ってきたんですけど、
ここをちょっと紹介したいと思います。
そ の 名 も で す ね 、『 通 俗 雄 弁 術 』 と 言 う 本 か ら 引 用 し ま す 。「 こ れ ま で に 私 は よ く 、 話 は
ど う す れ ば い い の で し ょ う か と 質 問 を 受 け て き た 、と こ ろ が 決 し て 、話 は ど う い う ふ う に
し て 聞 く も の で し ょ う か と 尋 ね ら れ た こ と は な い 。こ れ は 実 に 驚 く べ き こ と で あ る と 思 う 。
こ う い う と こ ろ か ら ス タ ー ト し た 者 は 、相 手 を 動 か す こ と が 出 来 な い 。自 分 の 言 い た い こ
と ば か り を 言 う ば か り で 、少 し も 相 手 と 語 り 合 っ て い な い か ら で あ る 。最 も 私 の 苦 心 す る
と こ ろ は 、 い か に 人 と 語 り 合 う か と い う と こ ろ で あ る 。」
こ れ な ん で す ね 。コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン に 相 手 あ り な ん で す 。相 手 の 存 在 を 深 く 意 識 す る
こ と に よ っ て 磨 か れ ま す 。人 間 は 自 己 中 心 に で き て い て 自 分 へ の 囚 わ れ が 強 い 。そ れ ぞ れ
が自分のことばかり執着していたら、争いの繰り返しである。世の中はうまくいかない。
1 9 1 6 年 に 書 か れ た 書 物 な ん で す ね 、 こ れ 。コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン は 不 変 的 な ん で す 。 な
の で や は り で す ね 、私 た ち は た い が い 自 分 の 聞 き た い こ と を 聞 い て い る 。 大 切 な の は 、 相
手 が 語 り た が っ て い る こ と を 聞 く ん で す 。こ の 傾 聴 力 は 、積 極 的 傾 聴 法 、 ア ク テ ィ ブ リ ス
ニ ン グ 、と い う ふ う に 言 い ま す 。こ こ も ア プ ロ ー チ な ん で す ね 。こ こ で 1 つ 、優 し さ と は 、
品の良い思いやりであり、それをしたら相手がどんなに慰められるかということが1つ。
こ れ み な さ ん だ い た い し て お ら れ る ん で す よ 。2 、そ れ を し た ら 相 手 が ど ん な に 傷 つ く か
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と い う こ と に 敏 感 に な る こ と 。1 は 易 し い 。2 が な か な か で き な い 。そ れ を 言 っ た ら 、そ
れ を し た ら 、こ こ が 相 手 を 思 い や る 。コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン に 相 手 あ り き 。常 に 相 手 を 焦 点 。
子どもたちに焦点を向けると、何かがきっと見えてくるはずです。
やはりですね、この傾聴力。子どもの聞く力を育てる。ここを本当に、私は聞く姿勢、
聞 く 力 を つ け る 、こ こ が す ご く や っ ぱ り こ れ か ら の 時 代 大 切 に な る と 思 う ん で す ね 。本 当
に 争 い の 繰 り 返 し ば か り で 、悲 し く な る ん で す ね 。毎 日 ね 。JR 大 阪 で こ の 前 、す ご い 光 景
を 見 た ん で す ね 。あ の 、カ ッ プ ル と 男 の 人 が 怒 鳴 り 合 っ て い る 。な ん で か な 。改 札 で 肩 が
触 れ た だ け な ん で す っ て 、 最 初 は 。 Excuse
me. が 今 、 言 え な い 。 ご め ん な さ い 。 1.5 秒
で 終 わ り ま す よ ね 。 1.5 秒 で 解 決 す る こ と が 、 も う 黒 山 の 人 だ か り で 。 み ん な が 見 て 。 お
互 い 引 く に 引 け な い 。 売 り 言 葉 に な っ て い る 。女 の 子 が 最 近 強 い で す か ら も う 、男 の 子 の
前 で 「 あ ん た が 先 じ ゃ な い の 。」 こ れ を や っ て い る 。 ま ぁ 、 恐 ろ し い 世 の 中 に な っ て し ま
い ま し た け ど も 、本 当 に 私 た ち は 、そ れ を 回 避 し て い か な け れ ば い け な い と い う と こ ろ で
すね。
さ て 、い ろ い ろ 私 も こ の お 伝 え し た い こ と と い う か 、コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン で い ろ い ろ 引
っ 張 っ て き た ん で す け ど も 、そ の ア サ ー シ ョ ン っ て い う も の 、み な さ ん 学 校 の 先 生 ご 存 知
だと思います。
最 後 に ま と め ま す と 、 子 ど も の 心 を 閉 ざ す 3 原 則 。『 否 定 』・『 命 令 』・『 禁 止 』 で す ね 。
さ っ き の 先 生 と 話 と だ ぶ る か も し れ な い で す 。や っ ぱ り 、自 信 を 無 く し て 希 望 を 失 く し て 、
心 が 荒 れ 始 め る 。開 か せ る 3 原 則 。子 ど も の 心 を 開 か せ る 3 原 則 は 、
『 受 容 』・『 傾 聴 』・『 称
賛 』で す ね 。子 ど も の す べ て を 受 け 入 れ 、耳 を 傾 け て 子 ど も の 声 を 聞 き 、良 い と こ ろ を 見
つ け て 褒 め れ ば 、 子 ど も た ち は 心 を 開 き 語 り 始 め る 。受 容 。温 か な 表 情 と 優 し い 眼 差 し が
必 要 で す 。 相 手 の 感 情 に 共 感 す る と い う こ と 。コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン は 、意 味 や 情 報 の や り
と り だ け で は あ り ま せ ん 。今 、こ の 感 情 の や り と り と い う と こ ろ が 、ポ イ ン ト が ず れ て い
る よ う な 気 が し ま す 。 相 手 の 感 情 を し っ か り 汲 み 取 っ て あ げ る 。感 情 を 汲 み 取 っ て 、 感 情
に値する、またメッセージを返す。この感情のやり取りなんですね。
こ こ が 今 ち ょ っ と ず れ て い る の で 、恐 ろ し い こ と が 起 き て い る よ う な 気 が し ま す 。あ の
佐 世 保 の 小 6 の も う 風 化 し な い で ほ し い ん で す け ど 、あ れ も す ご く 衝 撃 的 で し た ね 。メ ー
ル っ て い う の は 言 葉 が 乾 い て る ん で す 。メ ー ル で は 言 葉 が ど う し て も 乾 く ん で す 。だ か ら 、
火 が 付 き や す い 。 そ れ は 、枯 れ 草 に マ ッ チ 一 本 が ぱ っ と 落 ち て 、ぶ わ っ て 燃 え る ぐ ら い の
勢 い が あ る 燃 え 方 な ん で す 。そ れ が 対 面 だ と 、相 手 の 非 言 語 の 情 報 を 私 た ち は 脳 内 コ ン ピ
ューターで情報を検索し、察することができるんですね。
日 本 人 は も と も と 察 す る 文 化 で す 。で す か ら 、感 情 の や り 取 り は 必 ず 対 面 で す 。ク レ ー
ム が 来 た ら 必 ず 会 う 。「 詳 し く 聞 か せ て く だ さ い 。」 相 手 の 心 に 寄 り 添 う ん で す 。こ ち ら が
寄 り 添 う コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ア プ ロ ー チ を し て い け ば 、だ い た い 相 手 は 受 け 入 れ て く れ ま
す 。こ ち ら が 心 を 閉 ざ し て 、 ど う い う こ と か っ て 聞 い た っ て 、 相 手 は 本 音 を し ゃ べ っ て は
くれないんです。これからは本当に本音のコミュニケーションの時代です。
企 業 だ っ て そ う で す よ 、本 当 に そ う な ん で す 。学 校 も 。本 当 に 家 庭 だ っ て そ う で す よ ね 。
そ う だ と 思 い ま す 。そ れ で で す ね 、だ か ら そ の 、ア サ ー シ ョ ン 、今 日 は ち ょ っ と 時 間 が あ
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れ な ん で す け れ ど も 、や っ ぱ ア サ ー シ ョ ン を で す ね 子 ど も た ち に わ か り や す く 。ア グ レ ッ
シ ブ 、 感 情 を ぶ つ け る で は な く 、 も う 1 つ 自 己 抑 制 、自 分 の 気 持 ち を 抑 え つ け る の で は な
く ア サ ー シ ョ ン 。相 手 の 言 葉 や 行 動 を 受 容 し て 、自 分 の 気 持 ち を き ち ん と 相 手 に 伝 え る こ
とができる。
こ の ソ ー シ ャ ル ス キ ル が あ る と 、コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ト ラ ブ ル は す ご く 減 る と 思 う ん で
すね。私が私が、ぼくがぼくが、ぼくの気持ちがって感情をぶつけ合う、ではなくて、そ
こ に 一 呼 吸 置 く と い う こ の ス キ ル で す ね 。こ れ を す ご く 私 は 大 切 に な れ ば と 思 い ま す 。時
間 の 方 も で す ね 、あ と 5 分 ち ょ っ と と い う こ と に な っ て き た ん で す け れ ど も 、や は り あ の 、
褒 め る っ て い う こ と も で す ね 、最 後 に や は り コ ー チ ン グ で は 承 認 と い う こ と で 、褒 め る =
承 認 と い う こ と で は な い ん で す け れ ど も 、ス ク ー ル コ ー チ ン グ だ と や っ ぱ し そ う な ん で す
ね 。相 手 の い い と こ ろ に 焦 点 を 当 て て 、そ こ を 伸 ば し て あ げ る 。で 、褒 め ら れ る と 嬉 し い 。
この気持ちは、私たちの人生で経験ありますよね。
人 の 人 生 だ っ て 変 え る こ と が で き る ん で す 、学 校 の 先 生 の ひ と こ と っ て 。素 晴 ら し い お
仕 事 で す ね 。 あ の 、 よ く 友 だ ち な ん か で 「 何 年 生 の 時 の あ の 先 生 が 忘 れ ら れ な い 。」 と か
い う 話 、も う な ん か 本 当 に 妬 け ち ゃ う ぐ ら い 羨 ま し く 思 い ま す ね 。そ う い う こ と で や っ ぱ 、
み な さ ん の 人 生 の 中 に 起 き た り す る 。あ の 、私 ご と で す け ど 、一 番 、3 人 姉 妹 な ん で す ね 、
私 。私 は こ う い う こ と で い ろ い ろ 講 演 活 動 を し て い ま す が 、真 ん 中 の 姉 は テ ニ ス の 先 生 な
んです。それで一番上がですね、変り種の先生で、最初小学校の先生だったんですよ。
あ る 日 、 卒 業 生 か ら 夜 電 話 が か か っ て き て 今 屋 上 に い る け ど 、「 先 生 今 か ら 自 殺 す る 。」
っ て 言 っ て 、「 ダ メ ダ メ ダ メ 。 ち ょ っ と 待 っ て 、 す ぐ 行 く か ら 。」 っ て 言 っ て 、 姉 は あ の 生
徒から猪木って呼ばれてるぐらいのすごいそんな男っぽいんですけど、すぐ駆けつけて、
「 あ っ 、 こ れ 小 学 校 が 荒 れ て る 。 中 学 校 が 荒 れ て る 。」 っ て 言 っ て 教 育 委 員 会 に か け 合 っ
て、中学校に異動して一生懸命やっているんですね。
こ の 前 久 し ぶ り に 会 っ て 聞 い た ら 、び っ く り し た ん で す け ど 、学 校 終 わ る と 養 護 施 設 に
行 っ て 勉 強 を 教 え に 行 っ て い る っ て 言 う ん で す よ 。 い や あ 、偉 い な あ と 思 っ て 、や っ ぱ り
先 生 っ て ず っ と 先 生 な ん だ な あ っ と 思 い ま し た 。何 が 言 い た い か と 言 う と 、姉 は 私 が 幼 稚
園 ぐ ら い の 時 に 、 近 所 の 子 集 め て 、こ う い う 紙 を 切 っ て 問 題 書 い て 、な ん か 寺 子 屋 み た い
な こ と や っ て た ん で す ね 。真 ん 中 の 姉 は ず っ と 壁 打 ち 外 で や っ て て 、私 は ず っ と こ う お 箸
持 っ て 歌 っ て た っ て い う 。何 が 言 い た い か っ て い う と 、み な さ ん が も っ て お ら れ る 子 ど も
た ち に 、今 も の す ご い 良 い 芽 が 出 て い る ん で す よ 。そ こ を 承 認 し て 、タ イ ミ ン グ が 合 え ば 、
その子の人生がそうなっちゃうかもしれない。
す っ ご く お 絵 か き う ま い 子 い ま す よ ね 。 私 も ち ょ っ と 言 語 表 現 の 塾 や っ て た 時 に 、「 う
わ あ 、 こ ん な 絵 こ の 月 齢 で す ご い で す ね 、 お 母 さ ん 。」 っ て い う 子 い る ん で す 。 こ ん な に
ぴ っ し り 線 が 描 け て 、形 が 描 け る 子 も 。や っ ぱ り 、そ う い う こ う な ん と な く キ ャ リ ア デ ザ
イ ン に 結 び つ く よ う な 、子 ど も た ち が な ん か 興 味 を 示 す よ う な ひ と こ と を ぽ っ と こ う 言 っ
て い た だ く と で す ね 、な ん だ か も う 、あ の す ご く わ く わ く す る ぐ ら い に 人 生 が お も し ろ く
なってくるかと思うんですね。
「 褒 め る 」っ て い う の は 本 当 に 日 本 人 は 下 手 だ っ て 言 わ れ ま す 。子 ど も を 動 か す 原 則 で 、
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最 も 大 切 な こ と は 褒 め る こ と で あ る 。ど れ ほ ど 小 さ な 努 力 で も 見 逃 さ ず に 、褒 め る こ と で
ある。褒めて、褒めて、褒めまくるのである。努力を認められ褒められる時、人は動くの
で あ る 。注 意 点 は 、よ く 言 わ れ ま す ね 。褒 め る こ と を 、子 ど も を 操 作 す る 道 具 と し て 使 わ
な い こ と 。子 ど も は 敏 感 で す 。す ぐ 嗅 ぎ 分 け る ん で す ね 。み な さ ん 、ど の ぐ ら い の 褒 め 言
葉を言っておられるか、ちょっと言ってみましょうか。
「いいね。すっごい。丁寧。うわあ、天才じゃない。その通り。お見事。よくできまし
た。早いね。上手だね。いい姿勢。いい声だね。すっごく伝わるよ100点。立派だね、
文 句 な し 。そ の 通 り 。も の す ご い 。筋 が い い ね 。セ ン ス が い い 。気 が 利 く ね 。プ ロ 級 だ ね 。」
ぐ ら い は 使 っ て お ら れ ま す か 。是 非 あ の 、秋 か ら 使 っ て い た だ け れ ば で す ね 、 子 ど も た ち
が ク ッ と 。で 、さ っ き 言 霊 っ て 話 が あ り ま し た け れ ど も 、私 、み な さ ま の た め に 考 え て ま
いりました。私、絶対積極的思考法です。本当なんです。嫌なことがあっても、一晩寝 た
らすぐ忘れてしまうんです。図々しいぐらいなんです。プラス思考でお願いします。
「 朝 は 希 望 に 起 き 、 昼 は 努 力 に 生 き 、 夜 は 感 謝 に 眠 る 。」 い い で し ょ う 、 こ の 響 き 。 京
都の講演で、ある大阪の中学でこの言葉が黒板の上に貼ってあったんですって。それで、
5 0 代 の 方 で し た け ど 、「 い や ぁ 、 河 内 さ ん 。」 っ て 言 わ れ て 、「 い や で も そ の 中 学 で ニ ー
ト ・ 引 き も り ・ 登 校 拒 否 、 居 な い ん じ ゃ な い で す か 。」 っ て 言 っ た ら 、「 い や 確 か に 人 生 で
く じ け そ う に な っ た 時 に 、ふ ぅ っ て こ の 言 葉 が い つ も 浮 か ん で た 。」っ て 。申 し 上 げ ま す 。
「 朝 は 希 望 に 起 き 、 昼 は 努 力 に 生 き 、 夜 は 感 謝 に 眠 る 。」 い い で し ょ う 。 比 較 し て い た だ
くために、自分ブランド破滅思考っていうのを考えてまいりました。マイナス思考です。
「 朝 は た め 息 に 起 き 、 昼 は 言 い 訳 に 生 き 、 夜 は 怨 念 に 悶 え る 。」 み な さ ま 、 言 葉 力 と い う
のはこれほど、伝わる時にうわって思うか、うわぁ元気もらえる、この違いなんですね。
ど う ぞ み な さ ま 、一 日 一 生 生 き る 時 に お 互 い の 気 持 ち に 勇 気 を つ け る 言 葉 を 発 し て く だ さ
い。
「 喜 び を 分 か ち 合 う 言 葉 」、「 聞 い て い て な ん と な く 嬉 し い 言 葉 」、「 積 極 的 な 言 葉 」、「 善
良 な 言 葉 」、「 勇 気 あ る 言 葉 」、「 お 互 い の 気 持 ち を 傷 つ け な い 言 葉 」、「 素 晴 ら し い 魔 法 の 言
葉 」 が あ り ま す ね 。「 あ り が と う 。」 こ れ を も し 宜 し け れ ば 秋 ぐ ら い か ら 、 な ん か や る か な
と か で す ね 。も う 型 か ら 入 っ て い い ん で す よ 、笑 顔 も 挨 拶 も 言 葉 か け も 。 い か に 生 徒 と 語
り 合 う か 、い か に 生 徒 同 士 が 、児 童 同 士 が チ ー ム と な る か 。こ れ か ら は チ ー ム で す 。暮 ら
しはチームです。本当にそう思います。人生は明るく朗らかにいきましょう。
今 日 は で す ね 、産 業 カ ウ ン セ ラ ー で 鬱 の 話 も ち ょ っ と し た か っ た り し た ん で す け れ ど も 、
時 間 の 関 係 上 な ん と な く 、そ ろ そ ろ お 別 れ の 時 間 が 近 づ い て ま い り ま し て 、最 後 に 私 の 大
好 き な 、中 村 天 風 さ ん と 言 う 、積 極 的 な い ろ い ろ な 書 物 を 書 い て お ら れ る 方 の 言 葉 を お 贈
り し て 、 今 日 終 わ り た い と 思 い ま す 。「 絶 対 的 積 極 思 考 法 」 で す ね 。 本 当 に 否 定 的 消 極 的
な言葉は使わない、と思っていただくと、子どもたちの表情が変わってくると思います。
「 蒔 い た 種 の 通 り に 花 は 咲 き ま す 。健 康 も 長 寿 も 、 運 命 も 成 功 も 。 人 生 の 一 切 合 財 の す べ
て が 、 積 極 精 神 と い う も の で 決 定 さ れ る の で す 。心 の 態 度 、心 の 持 ち 方 が 積 極 的 だ と お 互
い の う ち の 命 の 全 体 が 積 極 的 に 運 営 さ れ て い く 。」
これがクラスの雰囲気だとしたらものすごくいいですよね。
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「 人 間 の 生 き る 力 の す べ て を 豊 富 に 働 き だ す よ う に 、心 掛 け て く だ さ い 。生 き る 力 は 五
つあります。体力・胆力・判断力・断行力・能力。この力を創り出すには、心の態度を積
極 的 に す る 以 外 に 方 法 は 無 い 」と 、中 村 さ ん は 言 っ て お ら れ ま す 。 大 病 な さ っ て イ ン ド に
行 っ て ヨ ガ に 出 会 っ て 、心 と 体 は 繋 が っ て い ま す ね 、病 気 が 無 く な っ ち ゃ っ た 。日 本 に 帰
っ て 事 業 を 興 さ れ て 、大 成 功 を 収 め ら れ た 方 で す 。な の で 、み な さ ん 是 非 、言 葉 力 こ れ 非
常に関わってきますので。あっ、そろそろみなさんお忘れじゃないですか。はい。笑顔。
イッ、でございますね。
本 当 に み な さ ま 方 の 人 生 が よ り 円 滑 に 豊 か に な り ま す こ と を 、コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 達
人 に な っ て で す ね 、 Enjoy し て い た だ き た い と 願 っ て 止 み ま せ ん 。 そ れ で は 、 最 後 に 魔 法
の言葉で締めくくりたいと思います。本当にありがとうございました。
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◇分科会
平成19年度
河内長野市教育フォーラム'07
○テ ー マ
『スクールソーシャルワークの視点から
子どものかかえる様々な問題点、課題への対応を考える』
河内長野市立清見台コミュニティーセンター(くすのかホール) 多目的室
峯本 耕治氏(NPO 法人 TPC 教育サポートセンター・弁護士)
市内 140人
市外 16人
合計156人
○会
場
○講
師
○参加人数
第1分科会
○分科会の内容
1.背景を知り原因を見極める
子どもの問題行動を対処する上で、子どものかかえている問題や課題、子どもがおかれている
環境をきちんと理解することがとても大事です。例えば、家で毎日のように殴られている子が、
学校へ来て落ち着きがなかったり、友達とけんかをして手がすぐに出たりということは、当たり
前のことです。その子の背景を知り、原因を見極められると、その子が求めているもの(先生・
親・友だとのつながりなど)が見えてきます。そうするとその子に応じた対処がしやすくなりま
す。子どもがかかえている問題の背景原因をどれだけ見極められるかにかかっています。
2.少年事件の現代的特徴
少年事件の現代的特徴として3つあります。1つは、やんちゃ系事件の低年齢化と高年齢化で
す。一般的に非行傾向だといわれている、けんか・万引き・ひったくりなどの傷害事件を起こす
子どもたちの年齢が低下しています。高年齢化というのは、本来なら非行を卒業している年齢(2
0歳以上)を過ぎてもバイクを乗り回していたりするというものです。
2つめは、一見普通の子どもが起こす重大事件、親殺しの増加です。それまで普通だった子が
事件を起こすと、よく親や教師が驚きますが、必ず事前にシグナルがあります。例えば、今まで
勉強ができていた子が、急に成績が下がるといったことや、乱暴になる、抑うつ的になる、反抗
的になるといった症状が出てきます。
親殺しの事件に多く共通しているのは、子どもが親からのプレッシャーを抱えていることです。
最初は期待にこたえようとがんばるのだけれど、挫折したときに自尊心が低下します。それでも、
プレッシャーがかかり続けたとき、そのしんどさに耐え切れなくなり、親に対する攻撃性がでや
すくなります。
3つめは、性犯罪、性被害の増加です。現代のアダルトサイトやビデオなどが、子どもたちに
ゆがんだ情報を与えています。子どもたちが接するアダルトサイトやビデオには、3大特徴があ
ります。1つめは、セックスに暴力を伴わしている。2つめは、1対1の性を描くのではなく、
1対複数や集団同士の性を描いている。3つめは、対象となるモデルの年齢が低下している。こ
れらのゆがんだ情報に接してきた子どもたちは、明らかに性に対する認知がゆがんでいます。
子どもたちは、私たちが普通に学んだであろう正義感、命の大切さ、恋愛、性の問題に関して、
感覚がずれてきています。それだけ、子どもがゆがんだ情報にばかり接しているといえます。大
人たちがもっと、恋愛とはどういうことなのか、異性と関係をもつとはどういうことなのか、家
庭を築くとはどういうことなのかを、ダイレクトに伝えていかなければなりません。
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3.問題の背景にある、子どもを取り巻く環境の悪化
子どもを取り巻く環境には、大きく分けて、親子関係・家庭環境、友人関係環境、学校環境、
社会・地域環境の4つがあります。その中でも、子どもの発達に大きな影響を与えているのが、
親子関係・家庭環境です。
親子関係・家庭環境の中で、最もしんどい環境は、被虐待の関係です。虐待の中にも暴力やネ
グレクト、性的虐待、心理的虐待等、様々なものがありますが、それらの虐待環境は子どもに、
暴力性や愛着障害を生じさせます。また最近は、過保護や過干渉、放任や極端な甘やかしなどの、
バランスの欠いた家庭での教育が、荒れや不登校につながるケースも増えています。そのほか、
親自身の精神状態や経済的なしんどさが子どもに影響を与えている場合も多く、家庭や親子関係
の在り方、親の状態が子どもの発達に大きく関わるといえます。
また友人関係環境では、最近の特徴として子どもたちの関係の萎縮化が挙げられます。いま子
どもたちは、友達や他者の評価を必要以上に気にしています。そのような関係の中では、いじめ
も蔓延しやすく、人間関係の中で大きなストレスを感じます。不登校が起こりやすくなっている
のも、そのような友人関係環境が原因だと考えられます。
次に学校環境では、学習上の困難や意欲の低下、学校生活の中で居場所を見いだせない子ども
の増加等が挙げられます。しかし、先生が子どもとつながっていれば、それらが不登校や問題行
動につながることを、ある程度防ぐことができます。学校環境の中で、子どもたちの人間関係を
変えることは容易ではありませんが、少なくとも先生が子どもとつながっていれば、先生を介し
て学校生活に適応していくことは可能だといえるでしょう。
4.アセスメント=子どもの理解=問題の背景・原因の理解がすべての出発点に
子どもの非行・問題行動は、居場所探し、愛情欲求の裏返しといえます。すべての子どもは表
面がどうあっても、本質的に親や先生と「つながりたい」「愛されたい」「認められたい」「評価
されたい」「期待にこたえたい」と思っています。いつも怒っている、文句を言っているという
関係のなかだと、つながりが切れてしまいます。どれだけ怒ってもその子が「この先生は自分の
ことを大切に思ってくれて、いつも自分のことを心配してくれて、信頼できる人だ」と思えるよ
うなつながりを持つことが大切だといえます。
5.保護者への対応のポイント
一般的にしんどいと言われる保護者は、クレーム・攻撃性が強いタイプ、のれんに腕押しタイ
プ、拒否的・回避的タイプの3つであろうと思われます。私たちはつい、保護者の表面的な行動
に振り回されがちですが、保護者への対応も基本的には、まずはアセスメントをしっかりするこ
とです。そのためにはじっくり話を聞いて、訴えたいことが何なのかを見極めることです。どの
ような保護者であっても、内面は学校とつながりたい、自分の子どもを大切にして欲しいと思っ
ているという前提で出発すると、保護者と学校の考えがぶれることはありません。
◎
参加者の様子
限られた時間の中で、盛りだくさんの内容でしたが、多くの事例を出して話をして頂いたので、
非常にわかりやすかったです。講演の最中も、峯本先生のお話をうなずきながら聞く人や、メモ
をとる人の姿が多く見られました。子どもに対しても、保護者に対しても、問題の背景・原因を
しっかりと見極め、つながりたい、大切にして欲しいという思いを持っているという前提で関わ
っていくことが大切だと、強く感じました。
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平成19年度
河 内 長 野 市 教 育 フ ォ ー ラ ム '0 7
第2分科会
○テ ー マ
『心 を ゆ さ ぶ る と き ∼ 「 道 徳 の 時 間 」 を 核 と し て ∼ 』
○会
場
河内長野市立清見台コミュニティーセンター(くすのかホール)多目的室
○講
師
鈴木
克治氏(京都市立春日丘中学校教諭)
○参加人数
市内
71人
市外
7人
合計
78人
○分科会の内容
1.はじめに
来 年 度 、大 阪 府 の 中 学 校 道 徳 研 究 発 表 を ひ か え 、市 内 7 中 学 校 合 同 で 準 備 に 入 っ て い ま す 。
そ ん な 中 、京 都 市 の 道 徳 研 究 指 導 員 の 鈴 木 克 治 先 生 を フ ォ ー ラ ム の 分 科 会 に お 招 き し 、お 話
を聞かせていただく機会を得ることができました。
講師の鈴木克治先生は、24年間京都の同推校で勤務、生徒指導主事や人権担当を歴任、
現 在 、京 都 市 教 育 委 員 会 か ら 道 徳 の 研 修 指 導 員 に 任 命 さ れ 今 年 で 5 年 目 を 迎 え る 道 徳 の エ キ
スパートです。
道 徳 と い う と「 戦 前 の 修 身 の 復 活 じ ゃ な い か 」と 毛 嫌 い し た り 、生 徒 の 個 性 を 尊 重 す る 風
潮 が あ る よ う で す が 、こ の 講 演 で 1 つ で も「 あ あ そ う か 」と 少 し で も 考 え る 部 分 が あ れ ば と
熱弁をふるっていただきました。
2.道徳の時間は「要」の時間
道 徳 は 扇 の 要 で す 。た と え ば『 清 掃 』と い う 行 為 の 中 に は 、多 く の 要 素 が あ り ま す 。自 分
の 学 校 を 愛 す る と い う 愛 校 心 、掃 除 と い う 勤 労 、公 共 心 、協 力 、助 け 合 い 、仕 事 の 役 割 な ど 。
そ こ で 、愛 校 心 て な ん だ ろ う 、勤 労 て な ん だ ろ う と 学 校 教 育 全 体 の 中 で も う 一 度 考 え て い く
こ と が 道 徳 で す 。「 友 情 て な ん だ ろ う 」、「 命 て な ん だ ろ う 」、「 普 段 自 分 は こ う 思 っ て い
る け ど な ん だ ろ う 」、と い う こ と を 年 間 3 5 時 間 の 内 の 1 時 間 に あ ら た め て 考 え て い く こ と
が 道 徳 な の で す 。だ か ら 道 徳 の 時 間 を 何 曜 日 の 何 時 間 目 に も つ か と い う こ と も 重 要 に な っ て
きます。道徳の時間というのは要の時間です。
①「道徳」時間の特質が生かされた授業となっているか。
学 級 の 問 題 の 直 接 的 な 解 決 の 話 し 合 い や 、資 料 読 解 に 重 き が 置 か れ る 授 業 は 道 徳 で は あ り
ま せ ん 。み ん な が わ か る よ う な 文 章 の 資 料 を 使 い 、内 容 を 押 さ え る の で は な く そ こ の 中 か ら
道徳的判断力を養うことが道徳です。
②教え込みの強すぎる展開が多くなってはいないか
1 時 間 と い う 限 ら れ た 中 で 目 に 見 え る 変 化 や 効 果 を 求 め る と 、わ か ら せ よ う と い う 授 業 に
なり、生き生きした生徒の活動は見られません。
③「道徳」の時間の指導が硬直化していることはないか
道 徳 の 授 業 で は 、主 題( ね ら い )を は っ き り さ せ た 上 で 、生 徒 の 実 態 に 合 わ せ 、資 料 を 準
備 し 指 導 し て い く の が 基 本 で す が 、い つ も 同 じ 形 で 展 開 し て い る と 生 徒 の 方 も 飽 き て く る も
の で す 。「 今 日 は 音 楽 が あ る な 」、「 今 日 は 読 ん で い る な 」、「 今 日 は 先 生 語 っ て る な 」な
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ど 、ど ん な 形 で 来 る の か な と 生 徒 に 思 わ せ る 授 業 展 開 を 考 え て ほ し い で す 。そ し て 、最 後 に
説 教 に な っ て し ま う こ と が あ り ま す が 、そ う な る と 生 徒 は 心 を 閉 じ て し ま う の で す 。だ か ら 、
中 途 半 端 に 見 え る 終 わ り 方 で も い い の で す 。最 後 に 結 論 を 言 っ て 終 わ ら な く て も 、そ こ か ら
生徒は考えていくのです。
④学習の中に体験的な活動の時間が広く取られていないか
職 場 体 験 の よ う な こ と を す る こ と が 道 徳 で は あ り ま せ ん 。職 場 体 験 を し て 生 徒 た ち が ど う
感 じ た か を 互 い に 出 し 合 っ て 、「 働 く と は 何 や ろ う 」と い う こ と を 補 充 、進 化 、統 合 さ せ て
いくことが道徳です。
⑤実習的・練習的なコミュニケーション活動を中心とした指導に終始していないか
導 入 に 集 団 ゲ ー ム 的 な も の を 使 う こ と も あ る が 、雰 囲 気 に 流 さ れ 長 く な り す ぎ な い よ う に
気をつけて下さい。導入ばかり長くなりすぎて本題がおろそかになります。
こ れ ら の こ と を ふ ま え て 、道 徳 の「 ね ら い 」を し っ か り と 持 っ て 下 さ い 。そ こ で 、最 も 役
に立つのが、学習指導要領の道徳編です。必要なことが丁寧に記されています。
3.道徳授業について
癌 告 知 や 安 楽 死 の 賛 否 に つ い て 問 う 授 業 の 場 合 、生 徒 そ れ ぞ れ の 考 え や 意 見 を 交 え る と 考
え 方 の 変 わ っ て く る の が 見 ら れ ま す 。そ こ で は 、癌 告 知 や 安 楽 死 の 賛 否 を 教 え る の で は な く 、
テ ー マ を 通 し て「 命 に つ い て 」「 家 族 に つ い て 」な ど の ね ら い を 持 っ て 取 り 組 む こ と が で き
るのです。そして、話し合いの結果や意見を翌日にはプリントにして配るのです。すると、
話 題 は 家 庭 へ と 広 が り 、続 い て 地 域 へ と 広 が っ て い き ま す 。家 庭 や 地 域 と の 連 携 は 、授 業 参
観に道徳の授業をし保護者を巻き込んだ授業をすることをおすすめします。
本 当 に い い 道 徳 の 授 業 と は 、み ん な が ワ ー ワ ー 言 い 合 う の で は な く 、一 つ の テ ー マ に 対 し
て 真 剣 に 考 え る こ と な の で す 。架 空 の 世 界 の こ と に つ い て 自 分 だ っ た ら ど う す る か と い う こ
と を 考 え て 、そ こ か ら 道 徳 的 心 情 や 判 断 力 を 養 う こ と が 大 切 で す 。子 ど も た ち の 切 実 に 考 え
た く な る 、言 い た く な る 、い ろ ん な 人 の 話 を 聞 き た く な る よ う な 道 徳 を し た と き 、子 ど も は
生き生きしてきます。すると、クラスも盛り上がり子どもたちは成長してきます。
4.最後に
道 徳 教 育 は 、バ レ ー ボ ー ル み た い な も の で す 。卓 球 の よ う に 教 師 と 生 徒 の 間 で 1 対 1 の や
り と り を す る の で は な く 、一 つ の こ と に つ い て パ ス を ま わ す よ う に 対 話 を 広 げ て い く こ と な
の で す 。ま た 、道 徳 教 育 は 学 校 教 育 の 根 底 を 支 え て い ま す 。だ か ら 、道 徳 の 授 業 で 学 年 を つ
くり、学校をつくっていくのです。
◎会場の様子
鈴 木 先 生 の テ ン ポ の い い 話 に 、気 が つ け ば 予 定 時 間 を 過 ぎ て い て 質 疑 応 答 の 時 間 も と れ な
い ま ま に 終 わ っ て し ま い ま し た 。相 撲 部 を 通 し て の 生 徒 と の 関 わ り や 生 徒 指 導 の こ と 、道 徳
の 授 業 の 例 、実 践 風 景 の ビ デ オ 、読 み 物 資 料 な ど に つ い て 、豊 富 な 経 験 か ら 話 し て い た だ き
ました。
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平成19年
河 内 長 野 市 教 育 フ ォ ー ラ ム '0 7
○テ ー マ
第3分科会
「コミュニケーション能力を育てるドラマ科」
∼人と向き合える子どもに∼
○会
場
河内長野市立市民交流センター(キックス)イベントホール
○講
師
田中
龍三氏(大阪教育大学教授)
○参加人数
市内
127人
市外
28人
合計155人
○分科会の内容
1.コミュニケーション
コミュニケーションとは、情報を相手に伝えると共に、感情を伝えることを言います。
例 え ば 、 メ ー ル で は 、 情 報 を 伝 え る の み で す 。 例 え ば 、「 貸 し た 本 を 返 し て 」 と い う メ ー
ル で は 、そ の 後 に 付 け る 言 葉 に よ っ て 、 伝 わ り 方 も 変 わ り ま す 。コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン と い
うのは、両方(感情、情報)がうまく相手に伝わることを言います。
2.表現
よ く 似 た 言 葉 に 、 表 出 が あ り ま す 。「 表 出 」 は 、 自 分 の 思 い が で る も の で す 。 そ れ に 対
し て 、「 表 現 」 は 、「 相 手 に 伝 え た い 。」 と い う 気 持 ち が あ る も の で す 。 自 分 の 思 い を 相 手
に伝えたいから、人は、何とか伝えようとします。もちろん、表現の中身は、相手に伝え
たいと思うもの(自分が思っていること、感動したこと)であるからです。
し か し 、 最 近 の 子 供 た ち に は 、「 相 手 に 伝 わ ら な い 」 と い う 、 も ど か し さ を 経 験 す る 機
会が少なくなってきています。
( 例 え ば 、子 ど も が「 お 母 さ ん 、ア イ ス 」と 言 っ た だ け で 、
相 手 は 受 け と っ て し ま い ま す 。 そ の 場 合 は 、 子 ど も が 、「 食 べ た い ! 」 気 持 ち を 表 現 さ せ
る 機 会 を 作 る た め の 、 受 け 答 え を し ま し ょ う 。) ま た 、 想 い や 感 情 を 人 に 伝 え る 力 を 表 現
力と言います。ドラマ科では、伝わらない「もどかしさ」をもとに、自分の気持ちを表現
させていきます。
3.ドラマ科で目指す力
①感受する力・・物事に接した時に、五感を伴って、感じます。日頃から、すべての
感 覚 を 使 う 練 習 を し て お け ば 、 イ メ ー ジ し や す く な り ま す 。( 例 え ば 、 五 感 で 、 生 演
奏 を よ く 感 じ て い る と 、 CD を 聴 い た 時 に イ メ ー ジ し や す く な り ま す 。)
② イ メ ー ジ を わ か す 力 ・・ 潜 在 意 識 を 働 か し ま す 。今 ま で 自 分 が 経 験 し た こ と の 感 覚 が
残 っ て い ま す 。( 例 え ば 、 梅 干 を 見 る と 、 つ ば が で る な ど 。) 今 ま で 自 分 が し て き た こ
とを、どんどん使うことが、イメージをわかすことにつながっています。
③ 他 者 理 解 の 力 ・ ・ 相 手 と 向 き 合 う 力 で す 。「 相 手 の 思 い を 感 じ 」 よ う 、 そ し て 「 自 分
の 思 い を 伝 え 」 よ う と し ま す 。( * ワ ー ク シ ョ ッ プ ① 、 ② で )
④自己認識力・・自分が、相手に何を伝えようとしているか、しっかりと認識します。
⑤表情表現力・・気持ち、感情に基づいて、表情に表れてきます。
<なぜ、他者を理解して、自己を認識しないといけないのか。>
→ そ れ は 、 相 手 と 交 流 す る の に 必 要 だ か ら で す 。相 手 と 交 流 す る に は 、「 相 手 を 理 解 す る 」
「 自 分 を 理 解 し て も ら え る 」、「 自 分 を 何 を 相 手 に 何 を 伝 え た い か 」、 こ れ ら の 要 素 が 必 要
で、これらがコミュニケションにつながっていきます。
4 . Theater
(*ワークショップ③で)
①上のほうは、内面的なもので作っています。気持ちを表現するものです。
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「 イ メ ー ジ が わ く 」→「 今 ま で の 、近 い 経 験 や 記 録 を そ れ を 元 に 、潜 在 意 識 の 中 の
記憶をフルに使う」→「新しいものを想像する」→「表現する」→「自分が見えて
く る 」、 こ れ ら が 、 ド ラ マ 科 で 育 っ て き ま す 。
②下のほうは、舞台上での約束ごとす。よりよく分かってもらうための形式です。
例 え ば 、舞 台 で 立 ち ど ま り 方 な ど で す 。舞 台 で は 、た く さ ん の 約 束 ご と が あ り ま す 。
そ れ を 、 1 つ 、 1 つ や っ て い く と 、「 上 手 」「 下 手 」 に 分 け ら れ て し ま い ま す 。 分 け
る の で は な く 、自 分 の 中 に で き た も の を 外 に 表 し て い く の が 、ド ラ マ 科 で は 大 切 で
す。また、表したものをみんなが認めてくれることも、狙っています。
5.ワークショップ
「相手と向き合う」ワークショップ:
①
2人1組(お互いに向き合う)
自分の大好きな色を、表情で相手に伝えます。伝えられた人は、相手の表情
から感じてみましょう。色が分かったら、聞いてみましょう
② 自分の大好きなフルーツを、表情で相手に伝えます。
→ 「 人 と か か わ る 」 と い う 最 初 の 部 分 の ワ ー ク シ ョ ッ プ で す 。「 相 手 を 理 解 す る = 相
手 の 表 現 か ら 、相 手 が 何 を 思 っ て い る か 感 じ と り ま す 。 ま た 、 自 分 が 自 分 の こ と
を 分 か っ て な い と 伝 わ り ま せ ん 。( 自 分 は 何 の 果 物 が 、 な ん で 好 き な の か ) 自 分
の気持ち(中身)があるので、仕草や表情で表現できます。
「潜在意識の方向を使う」ワークショップ
③ パントマイム(ジェスチャー)
設 定 ①:夏 の 暑 い 中 、運 動 場 か ら 、ク ー ラ ー が あ る 部 屋 に 戻 っ て き ま し た 。喉 が
渇いている、その時に、冷たい麦茶をもらいました。麦茶を飲んでください。
設 定 ② : 今 度 は 、「 な ま ぬ る ー い コ ー ヒ ー 」 を 飲 ん で く だ さ い 。
6.ドラマ科の授業
①留意点
1.常に上機嫌で行いましょう。
2.やりたいことはどんどんやりましょう。
3 . 子 ど も が 「 や り た く な い 」「 お も し ろ く な い 」 と 感 じ た ら 、 無 理 に や ら せ ま せ ん 。
②言わないほうがよい、言葉
1 .「 上 手 や ね 。」( 言 わ れ な か っ た 子 の 気 持 ち は 、 ど う な り ま す か ? )
2 .「 も っ と き ち ん と や り な さ い 。」( 型 に は ま っ て し ま い ま す 。)
3 ・「 頑 張 ろ う 。」( 後 ろ か ら 、 追 い あ げ ら れ て い る 気 持 ち を 感 じ ま す 。「 頑 張 ろ う 」 と 言 わ
れ な い で 、 頑 張 れ る も の を 与 え れ ば い い ん で す よ 。)
7.ビデオより
○ 私 は 、週 に 1 回 、付 属 の 池 田 中 学 校 に 、中 学 1 年 生 対 象 に 、ド ラ マ の 授 業 を 行 っ て い
ます。ルールを2つだけ作っています。1つが、暴力ネタです。2つめは、ハレンチ
ネタです。この2つは絶対やめておこうと、ルールをつくっています。
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○ ド ラ マ 科 で 一 番 大 事 な こ と は 、今 ま で 自 分 が 経 験 し て き た こ と 、体 験 し て き た こ と や 、
知識として持っていることを、即興的に表現していくことです。考えたら駄目です。
○ドラマ科を通じて、人間の持っている五感を取り戻します。子供たちの生活の中で、
自 分 の 持 っ て い る 感 覚 を フ ル に 活 用 し て い く 場 が あ ま り あ り ま せ ん 。い ろ ん な 職 業 に
つ く 可 能 性 を 持 つ 子 供 た ち だ か ら こ そ 、そ の 感 覚 を ど ん ど ん 使 っ て 、感 じ 取 る こ と が
大切です。
○ドラマ科は、物や動物になりきったり、物まねをする不思議な授業です。そして、
自分の身体と感覚をふるに使って、豊かな表現力を身につけるドラマ科の授業です。
その際、言葉や表情の意味を考え、コミュニケーションの取り方を深めます。
○(授業の一部より)
相 手 の 気 配 を 感 じ と る 練 習 を し ま す 。「 人 の 気 持 ち を 読 む 」、
「人の気持ちを感じる」
こ と を し て も ら い ま す 。み ん な に 、1 ∼ 1 0 ま で 数 字 を 言 っ て も ら い ま す 。 誰 か ら 言
っ て も 構 い ま せ ん 。た だ 、同 時 に 、同 じ 数 字 を 言 う 人 が い な い よ う に 、お 互 い に し っ
か り と 顔 を 見 て く だ さ い 。同 時 に 、同 じ 数 字 を 言 っ て し ま っ た ら 最 初 か ら や り 直 し で
す。集中が必要です。
○ ○ さ ん 、 目 を 閉 じ て く だ さ い 。 相 手 と 握 手 し て く だ さ い 。こ の 感 覚 を 覚 え て お い
て下さい。次に、クラスの人と握手してもらいます。その中に、最初の人がいたら
「この人」と言ってください。
○「 人 の 気 持 ち を 理 解 す る 」、
「 自 分 の こ と を 認 識 す る 」に は い ろ ん な や り 方 が あ り ま す 。
「心を開く」ことを考えた時に、リラックスして、遊んでいる中で、見つけ、活かし て
いくのもひとつの方法です。
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平成19年度
○テーマ
河 内 長 野 市 教 育 フ ォ ー ラ ム '0 7
第4分科会
『これからの特別支援教育について』
∼今、求められていること!
通常学級の中での支援をどのように進めていくのか∼
○会
場
河内長野市立市民交流センター(キックス)イベントホール
○講
師
松久真実氏(堺市教育委員会
○参加人数
市内
162人
市外
教育センター指導主事)
45人
合計207人
○分科会の内容
私 は 20 年 前 か ら 教 師 を し て い ま す が 、 現 在 は 教 師 受 難 の 時 代 だ と 思 っ て い ま す 。 ど う
し て 、教 師 受 難 の 時 代 な の か 考 え て み ま す と 、ま ず 教 師 に 1 対 1 の 関 わ り を 求 め る 子 ど も
た ち が で て き た と い う こ と で す 。 そ の 一 つ は 、 発 達 障 害 の 子 ど も た ち 6 . 3% 、 プ チ A D H
D 、プ チ 自 閉 症 を 入 れ る と 1 割 ぐ ら い と 思 っ て い ま す 。そ し て 、も う 一 つ は お 家 で 大 事 に
さ れ て な い 子 ど も た ち 。虐 待 と 呼 ん で い ま す が 、も う 少 し 広 い 範 囲 で 考 え て み ま す と 、ヒ
ス テ リ ッ ク 、危 機 感 に 溢 れ て い る 、お 父 さ ん と お 母 さ ん が 喧 嘩 を す る 、ま た は 姑 さ ん と お
嫁 さ ん の 仲 が 悪 い み た い な お 家 で 育 っ た 子 ど も と い う の も 、虐 待 と 子 ど も と 同 じ よ う な 心
理 的 な 発 達 を し 、反 応 性 愛 着 障 害 と い っ て 、1 対 1 の 支 援 を 求 め て き ま す 。こ の 虐 待 の お
子 さ ん と 発 達 障 害 の お 子 さ ん は ハ イ リ ス ク で す 。な ぜ か と い う と 、発 達 障 害 の 子 ど も さ ん
は 小 さ い と き か ら 育 て に く い の で 、親 が ど う し て も 手 を だ し て し ま う と い う こ と で 非 常 に
ハ イ リ ス ク で す 。 60∼ 70% ぐ ら い は か ぶ っ て い る と 言 わ れ て い ま す 。 こ れ か ら の 教 育 は 発
達 障 害 は も ち ろ ん で す が 、虐 待 も 大 き な テ ー マ で 、そ う い う 子 ど も た ち が 増 え て い る と い
うことが、受難の一つです。
も う 一 つ は 、怒 り を コ ン ト ロ ー ル で き な い 保 護 者 の 方 々 が 増 え て き て い る と い う こ と で
す 。熱 心 な お 母 さ ん 方 は い ろ ん な こ と で 学 校 に ク レ ー ム を 言 っ て き ま す が 、そ れ は 子 育 て
に自信がない、そして不安を抱えていることの現れです。お母さん自身がしんどいので、
私 た ち は 母 親 も 支 援 し な け れ ば い け な い 。 担 任 一 人 で 40 人 を 担 任 し て い る ど こ ろ か 、 保
護 者 を 入 れ る と 80 人 学 級 、 祖 父 母 を 入 れ る と 12 0 人 学 級 を 担 任 し て い る 時 代 に な っ て き
たのです。ですから、大変で当たり前。本当に大変な時代になってきたので、一人の力量
の な さ に せ ず 、し ん ど い こ と を オ ー プ ン に し て 、校 内 委 員 会 を 作 っ て チ ー ム で 支 え て い く 。
特別支援教育がそういう旗頭になってくれたらいいなと私は願っています。
私 は 教 師 に こ れ か ら 必 要 な 研 修 は こ の 三 つ だ と 思 っ て い ま す ( シ ー ト 2 )。 ま ず 、 発 達
障 害 の お 子 さ ん は 人 格 障 害 、た と え ば 反 抗 挑 発 性 障 害 、反 社 会 的 人 格 障 害 と 密 接 に 関 わ っ
て お り ま す 。依 存 性 人 格 障 害 、自 己 愛 型 人 格 障 害 の よ う な 感 じ で 芽 生 え て く る 場 合 も あ り
ます。それから、虐待のお子さんは、境界型人格障害ボーダーラインと言われています。
学 校 に は こ う い う 子 ど も た ち が 混 在 し て い ま す 。そ し て 、も し か し た ら 、保 護 者 の 中 に も
こういう人たちが増えてきているということです。
私 が 9 年 前 に 東 百 舌 小 学 校 に 転 勤 し て ま い り ま し た と き に 、自 分 の ク ラ ス が 学 級 崩 壊 と
い う よ う な 状 態 に な り ま し た ( シ ー ト 3 )。 そ れ か ら 7 年 た ち ま し て 、 ま た 、 同 じ よ う な
子 ど も た ち を 担 任 し ま し た 。で も 、し ん ど い と 思 わ な か っ た の は 、こ の 7 年 間 に 細 々 と で
すけど、発達障害と虐待の研修をしてきたことが、自分を支えてくれたからです。
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い ろ い ろ な と こ ろ で 、い ろ い ろ な 話 を し ま す 。一 つ 目 は 、軽 度 発 達 障 害 は ど ん な 障 害 ?
ということですが、今日は省きたいと思います。二つ目は、去年までの学校で、養護学級
と は 別 に 特 別 支 援 教 室 を 運 営 し て い た こ と で す が 、こ の 話 も 省 き ま す 。三 つ 目 は 、通 常 学
級 で の 子 ど も た ち の 支 援 に つ い て で す が 、今 日 の 後 半 は 、こ の 話 を し た い と 思 い ま す 。四
つ 目 は 、私 の 息 子 は A D H D と 診 断 さ れ て い て 、そ の 苦 労 話 で す が 、今 日 は 割 愛 さ せ て 頂
きます。
自分のクラスが学級崩壊の状態になったのは、発達障害等の子どもたちの認知特性に合
わ な い 取 り 組 み を し て い た こ と が 、失 敗 の 原 因 だ っ た と 思 い 悩 ん で い ま す 。そ の 子 の 認 知
特 性 に 合 っ た 支 援( 個 別 の ツ ー ル )が 車 の 一 方 の 車 輪 で 、も う 一 方 は ク ラ ス が 落 ち 着 い て
い て 安 全 で あ る こ と 、こ の 二 つ が 揃 わ な い と 車 は 脱 輪 し ま す 。こ う い う 子 ど も た ち に と っ
て 、ク ラ ス が 安 全 で い じ め の な い 秩 序 の あ る も の だ と い う こ と は 、最 大 の 支 援 で あ る と 考
えています。
個 別 支 援 の ツ ー ル を 少 し だ け ご 紹 介 さ せ て 頂 き ま す 。( ス リ ッ ト シ ー ト 、 整 理 し た お 道
具箱の写真、わっか、穴の位置が全て変わるリコーダー等)
集 団 指 導 の 具 体 的 な 取 り 組 み 20 個 ( シ ー ト 10 ∼ 1 2 ) の う ち 、 1 番 、 2 番 、 3 番 は ク ラ
ス を た て る 3 本 柱 で 、 4 番 か ら 20 番 ま で は そ の 柱 を 支 え る 杭 の よ う な も の だ と 考 え て い
ます。
最 初 に 、「 い が い が 言 葉 」 を 減 ら す と い う こ と で す が 、 4 月 初 め の 道 徳 の 時 間 を 1 時 間
使って、今まで言われて嫌だった言葉、傷ついた言葉は何かを言わせ、黒板に書いて「い
が い が 言 葉 」 と 名 付 け ま す 。 反 対 に 言 わ れ て 嬉 し か っ た 言 葉 は 何 か を 言 わ せ 、「 ほ ん わ か
言 葉 」 と 名 付 け ま す 。 そ し て 、 6 年 1 組 で は 、「 い が い が 言 葉 」 禁 止 で す と 言 い ま す 。 そ
の 授 業 後 「 い が い が 言 葉 」 を 言 う と 、 そ れ を 黒 板 の 端 に 書 き 、「 ほ ん わ か 言 葉 」 を 使 っ た
言 い 方 に 変 え さ せ 、そ の 文 を 読 ま せ ま す 。こ れ を し つ こ く 繰 り 返 し ま す 。広 汎 性 の お 子 さ
ん は 、耳 か ら が 弱 い の で 、視 覚 支 援 す る こ と に な り ま す 。発 達 障 害 の 子 ど も た ち は メ タ 認
知 が 弱 い の で 、客 観 的 に 見 る こ と で 汚 い 言 葉 を 使 っ て い る こ と に 少 し 気 づ き ま す 。広 汎 性
の お 子 さ ん は 暗 示 に 弱 い の で 、「 ほ ん わ か 言 葉 」 を 使 っ て い る と 人 生 上 り 坂 、「 い が い が 言
葉 」を 使 っ て い る と 人 生 下 り 坂 み た い な 暗 示 に か け ま す 。A D H D の お 子 さ ん は 自 己 コ ン
ト ロ ー ル 力 が 低 い た め 、一 度 挑 発 さ れ る と 絶 対 に 言 い 返 し 、非 常 に 興 奮 し や す い の で 、
「い
が い が 言 葉 」は 元 か ら た た な い と だ め と い う 話 を ク ラ ス で し ま す 。5 番 に 書 い て あ り ま す
が、今のお子さんは自己コントロール力、耐性(我慢する力)が弱いので、叱るのはあっ
さり、行動はしつこくすることが効果的と私は思っています。
その次は、1番の森おこり・林おこり・木おこりについてです。私は、怒り方の3レベ
ル を 決 め て い ま す 。震 え 上 が る 程 怖 い 森 お こ り 、わ り と 怖 い 林 お こ り 、そ れ な り に 怖 い 木
おこりです。森おこりのときは、毅然とあっさり、かっと怒ります。怒られるのがとても
苦 手 な お 子 さ ん た ち で す 。大 事 な と き に 効 か し た い の で 、木 お こ り で は ぐ っ と 怒 り 方 を 下
げ ま す 。 森 お こ り は 、 人 の 心 と 体 を 傷 つ け た (「 い が い が 言 葉 」、 い じ め 、 怪 我 、 喧 嘩 、 自
分 自 身 が 危 な い 行 い を し た )と き で す 。そ の と き は 先 生 怒 る で と 予 告 を し て お く と 、自 閉
の お 子 さ ん は 見 通 し が た つ の で 、怒 ら れ た と き に ち ょ っ と あ き ら め ま す 。林 お こ り は 、で
き る こ と を し な い と き で す 。木 お こ り は 、名 札 を 忘 れ た と き と か 給 食 を 残 し た と き に 使 い
ま す が 、怒 る 代 わ り に 4 番 の 笑 い の 罰 ゲ ー ム で 対 応 し て い ま す 。名 札 を 忘 れ る と 、名 札 作
り セ ッ ト を 用 意 し て 渡 し ま す 。終 わ り の 会 の 後 、ち ょ っ と だ け 残 し ま す 。き し ょ い と い う
言葉を使ったら、違う言葉に置き換えて自分の気持ちを書かせたりもします。それから、
怒 っ た 後 に は 必 ず 何 で 怒 ら れ た か 確 認 し ま す 。そ し て 、こ れ は 基 準 が ぶ れ な い よ う 、1 年
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間守り続けることが大事です。
三 つ 目 は 、静 か な 教 室 を 作 る と い う こ と で す 。そ の 方 法 は 三 つ あ り ま す 。そ の 一 つ 目 は 、
教 室 の 音 を 徹 底 的 に 減 ら す と い う こ と で す 。4 月 初 め に 、音 が た く さ ん あ る と 大 事 な 音 を
聞 き 分 け ら れ な い 友 だ ち が た く さ ん い る か ら 、音 は や め て ね と お 願 い し ま す 。で も 、A D
H D の 子 ど も さ ん は 無 意 識 に 音 を 鳴 ら し て い る の で 、言 わ れ た く ら い で 治 り ま せ ん 。最 初
は大変だけれど、その都度一言言います。そのうち、これが音かと気がつきます。先生は
絶 対 に 音 が 嫌 い と い う の を か も し 出 し て い る と 、2 学 期 に な る と 、ゼ ス チ ャ ー・非 言 語 で
少 し や め る よ う に な り ま す 。自 閉 の お 子 さ ん は 耳 か ら の 聞 き 取 り が 弱 く 、先 生 の 声 で は な
く 、隣 の 子 の 音 が 耳 に 障 っ て 聞 き 取 れ な い の で 、教 室 の 音 を 減 ら す と い う の は 大 事 な 支 援
かなと思います。
二 つ 目 は 、「 お だ ま り モ ー ド 」 カ ー ド を 使 っ て 、 全 く 喋 ら な い 時 間 を 作 る 方 法 で す 。 A
D H D タ イ プ の 子 ど も さ ん は 、休 憩 が 終 わ っ て 帰 っ て き て も 興 奮 し て い る の で 、黙 ら せ る
ことによって少しクールダウンを図れます。私がよく使うのは、読書タイム・視写・書写
の と き で す 。も う 一 つ 、
「 ひ そ ひ そ モ ー ド 」カ ー ド も 使 い ま す 。4 月 初 め に ひ そ ひ そ 声( 無
声 音 )の 練 習 を さ せ 、総 合 の 時 間 や 図 工 で 使 い ま す 。自 閉 の お 子 さ ん は 曖 昧 な の が 苦 手 な
の で 、「 お だ ま り モ ー ド 」 か 「 ひ そ ひ そ モ ー ド 」 か 普 通 の 声 か 分 か り や す い 指 標 を 示 し て
あげるのが大事です。
静 か な 教 室 に す る 三 つ 目 の 方 法 は 、教 師 が 騒 音 に な ら な い と い う こ と で す 。そ の 方 法 の
一 つ 目 は 言 葉 を 減 ら す 、二 つ 目 は 非 言 語 を 使 う 、三 つ 目 は 怒 鳴 ら な い と い う こ と で す 。自
閉のお子さんは、言葉が増えれば増えるほど聞き取れず、焦点化が悪いので、簡潔に、曖
昧 で は な く 言 う 方 が 良 い で す 。方 言 や 二 重 否 定 も し ん ど い で す 。だ か ら 、言 葉 を 減 ら す と
い う の が 子 ど も た ち の 支 援 に な り ま す 。そ し て 、高 学 年 に な る と 言 葉 の 揚 げ 足 を と っ て き
ま す の で 、言 葉 を 減 ら す こ と は 大 事 で す 。二 つ 目 の 非 言 語 を 使 う と 、教 室 が 静 か に な り 大
事 な 言 葉 が 浮 き 上 が っ て き ま す 。一 度 に 多 く の メ ッ セ ー ジ を 送 る こ と が で き 、反 抗 も さ れ
ま せ ん 。三 つ 目 で す が 大 声 で 怒 鳴 っ た り 押 さ え つ け た り す る に は 限 界 が き て い ま す 。プ ロ
の 教 師 と し て 、言 葉 に 落 ち 着 き を サ ン ド イ ッ チ し て 、興 奮 し て い る 子 に 語 り か け る と 落 ち
着きます。
私 は 、好 意 に 満 ち た 語 り か け が ベ ー ス だ と 思 っ て い ま す 。私 た ち の 喋 る 言 葉 が 好 意 に 満
ち て い る と 、子 ど も た ち 同 士 に も 好 意 が 育 っ て き ま す 。こ れ が 、一 番 手 間 が か か ら な く て 、
明日からできる簡単な方法かなと思っています。
○参加者の様子
事 前 申 し 込 み 以 外 の 先 生 も た く さ ん 来 ら れ て い て 、用 意 し た レ ジ ュ メ が 足 ら な い 程 の 参
加 者 数 で し た 。実 践 に 基 づ く 支 援 方 法 を 話 し て 下 さ っ た の で 、共 感 し な が ら 話 を 聞 か れ た
先 生 方 も 多 く お ら れ た よ う に 思 い ま す 。休 憩 時 間 に 個 別 支 援 の ツ ー ル を 見 せ て 頂 け た の で
すが、多くの先生方が手に取ってご覧になっていました。
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◇フォーラムを終えて
学 校 教 育 の 大 き な 役 割 の 1 つ は 、「 児 童 生 徒 が 、 将 来 、 社 会 人 と し て 、 地 域 社 会 に 貢 献 で き 、 豊 か
な人生を送ることができる人間」に育てることです。そのために、子どもたち一人一人の可能性を十
分 に 引 き 出 し 、基 本 的 な 知 識 や 技 能 を し っ か り と 身 に つ け さ せ 、 そ れ を 活 用 し な が ら 、 自 ら 学 び 自 ら
考える力を育むことにあります。
しかしながら、昨今の子どもたちを取り巻く環境の変化とともに、その育ち方、生活のあり方も大
きく変化し、この変化が学校教育そのものの基盤にも直接関わっている状況です。
いつの時代においても求められる教育の方向性は、基礎的・基本的な内容を確実に身に付けさせる
とともに、意欲を持って自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動する力をはぐくむことが重要で
あります。
もちろん、自ら学び、考え、判断する力や豊かな人間性を育む教育は、学校だけで行われるもので
はなく、教育の原点である「家庭」と、子どもたちを温かく包み込む地域が、学校と連携して実践で
きるものであります。
こうした中で、私たち教育関係者は常に様々な教育課題に向けて、その対応・手法を模索しながら、
いろいろな視点での課題とその対応を学び、自らの学校で何をするのか考え、実践していくことが必
要になります。そのための大きな視点として教育フォーラムは位置づけられてきました。こうして教
育フォーラムもその形態を変えながら、9回目を数えることとなりました。
フ ォ ー ラ ム 後 の ア ン ケ ー ト に は 、「 子 ど も へ の 寄 り 添 い 方 、 思 い の 伝 え 方 な ど を 考 え 直 す こ と が で
きて良かった。」
「心が開かれました。子どもを活かすことばを考えて口から発しなければと反省。2
学期が楽しみです。子ども達と早く会って、いろいろな取り組みをしてみたいです。」
「教員になった
とき、持っていた『本気力』を再度思い出しました。」「教師と児童、親と子の関わり方を見直すよい
機会を与えてくださいました。」
「9年目をむかえる河内長野の誇るべき取り組みだと思います。」
「心
が洗われるようでした。そうなのです。今までのことは『それでいいのです』これから一緒に未来に
向かってどう生きて行くのか。子ども達の輝く未来のために前向きに心豊かにそして広い心で子ども
達と共に生きて行きたいと強く強く思いました。」
「クラス経営、子育てなど経験を交えてお話してい
ただき、とても参考になりました。私が悩んでいる事、つまずいている事もたくさん事例として出て
き て 、2 学 期 か ら 早 速 活 か し て い き た い と 思 い ま し た 。」「 形 式 的 な も の で な く 、 本 気 で 道 徳 教 育 に 取
り組めば、本当に学校が変わるのだということが、先生の実践・体験を通じてよく理解することがで
きた。」等のご感想をいただいております。
参加いただいた方々それぞれが、ご自身の課題を見いだしたり、あらたな方向性を考える機会とし
ていただいたのではないかと思います。
次年度につきましても、現場の先生方のご意見を尊重しつつ、期待に答えられる内容のフォーラム
にしてまいりたいと考えております。
最後になりましたが、本フォーラムにご尽力下さいました、校長会、各推進委員の方々をはじめ研
修会を盛り上げていただきましたすべての皆様に、心からお礼申し上げます。ありがとうごいざいま
した。
河内長野市教育委員会
学
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校
教
育
課