情報ネットワーク 情報ネットワーク学基礎論 ネットワーク学基礎論 実務家による 実務家によるホームネットワーク によるホームネットワークに ホームネットワークに関する オペレーション技術 オペレーション技術の 技術の事例紹介 平成25年1月9日 NTT西日本 研究開発センタ 西木 雅幸 NTT西日本の概要 NTT西日本 NTT西日本の 西日本の営業エリア 営業エリアと エリアと主なサービス加入者数 サービス加入者数 (2012年3月末現在) (2012年3月末現在) NTT東日本 NTT NTT西日本 サービス種別 加入者数 (千回線) サービス種別 加入電話 加入電話 13,554 13,968 ISDN ISDN 2,142 ADSL 1,135 FTTH 9,353 2,008 ADSL 1,187 FTTH 7,211 大阪 2010.1.29 加入者数 (千回線) 東京 研究開発センタの位置付け お客様 サービスの提供 Departments of Business NTT西日本 Sales Branches 事業部門 R&D Results Request for Development and Technical Assistance Fundamental R&D Results 応用的研究開発 Request for Development and Technical Assistance 基盤的研究開発 Fundamental R&D Results NTT西日本 西日本 研究開発センタ 研究開発センタ Request for Development and Technical Assistance Partners NTT Group Companies 2010.1.29 Other Companies 3 NTT (持株会社) 研究開発センタロケーション 開発分野や開発形態ごとにロケーションを分けて開発を行なっている。 大阪ロケーション 曽根崎ビル NTTデータ 堂島ビル ・NGN ・光プレミアム 他 ・研開センタオフィス ・提案型研究開発 他 武蔵野 ・ひかり電話 ・技術者育成 他 東ビル 大阪 ・提案型開発 ・運用連携 新宿 東京 三鷹 初台 緑橋 学研奈良 弁天町 森ノ宮 TOC 東京ロケーション 2010.1.29 東成ビル 京阪奈ビル ・ひかり電話 ・技術者育成 4 講義の目次 • • • はじめに ホームネットワークとは? ホームネットワークに関する主要技術 – ブロードバンドアクセスとホームネットワーク • ソフトウェア構成法: OSGi – ホームコントロール・遠隔サポート • • • • – Plug&Play 相互接続: UPnP / ECHONET 宅内接続形態:無線LAN規格 小電力無線:Zigbee 管理用プロトコル:TR-069 ホームエンターテイメント • コンテンツ制御:DLNA • おわりに 2010.1.29 5 0. はじめに( はじめに(国際標準化) 国際標準化の意義 ・国際的な相互接続性,相互運用性の確保による便宜 ・国際競争力の確保 田尻, 信学論, vol. J89-B, no. 2, pp. 68-77, 2006 標準化は市場に様々な 影響を与える 標準に採用される技術動向 は注目される IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers:米国電気電子学会) アメリカに本部を持つ世界最大の電気・電子技術の学会.専門分野ごとに分科会を持ち、それぞれ に会誌(論文誌)を発行している。また,標準化活動も行っている。 (e.g. IEEE802.11 無線LAN規格, IEEE1394 AV機器/PC接続の高速シリアルバス規格) IETF(Internet Engineering Task Force:インターネット技術検討委員会) インターネット技術の標準化を推進する任意団体.IETFにおける技術仕様は、RFC(Request For Comments)という名前で文書化、保存 され、広くインターネットを通じて参照することができる (e.g. RFC 791 (IP), RFC 793 (TCP), RFC2616 (HTTP) ) ITU-T(International Telecommunication Union-Telecommunication sector: 国際電気通信連合 電気通信標準化部門) 電気通信分野における国際連合の専門機関.電気通信に関する技術、運用及び料金について研 究を行い、電気通信を世界規模で標準化するとの見地から、技術標準等を定める勧告の作成など を行っている. (e.g. G.hn 宅内有線ネットワーク規格 , H.264 ビデオ符号化方式) 2010.1.29 6 ホームネットワークとは? ホームネットワーク 様々な機器( 機器(家電など 家電など) など)が接続された 接続された宅内 された宅内の 宅内のネットワーク ・ 宅内の 宅内の機器同士の 機器同士の連携 → 機器単独の 機器単独の機能を 機能を組み合わせた新 わせた新たな機能 たな機能の 機能の実現 ・ 宅外の 宅外のネットワーク経由 ネットワーク経由で 経由で宅外の 宅外の機器との 機器との連携 との連携 → 宅外でもまるで 宅外でもまるで自宅 でもまるで自宅にいるような 自宅にいるような環境 にいるような環境の 環境の実現 外出先 自宅 ホームネットワーク 友人宅 広域ネットワーク (NGNなど) 連携 ホームゲートウェイ (HGW) ホームネットワークで何がしたい? • 寝室でリビングにあるビデオの映像を観たい • 友達の家のテレビで、自宅にある写真を見せたい • • 家中の状態(温度/湿度/照度、機器の電源状態、 消費電力量)をテレビで確かめたい 外出先からエアコンをつけたい • テレビが映らないので故障かどうかみてほしい …etc 2010.1.29 9 ホームネットワークで期待される主な分野 家電を宅内/宅外から制御すること により、新たな「便利さ」を実現 宅内において発生しうる様々なト ラブルを遠隔からサポートするこ とにより、新たな「安心」を実現 ①ホームコントロール ②遠隔サポート 広域ネットワーク (NGNなど) ホームネットワーク ホーム ゲートウェイ (HGW) 宅内/宅外の機器を連携させることにより、 場所や時間を越えたコンテンツ視聴やゲー ムなど、新たな「楽しさ」を実現 ③ホームエンターテイメント ホームネットワークには何が必要? • 機器が対応しているか/接続できるか? • 機器同士がやりとりしてうまく働くか? • 拡張に対応できるか? • 誰でも使えるか? • 家の外から使えるか? • 安心して使えるか? • 高くないか? 接続形態 相互接続性 拡張性 Plug & Play 遠隔制御 セキュリティ コスト 2010.1.29 11 ホームネットワークと主な技術 (1)ブロードバンドアクセス (2)ホームコントロール UPnP ECHONET (Lite) ) (1)ホームゲートウェイ (宅内ゲートウェイ 宅内ゲートウェイ装置 ゲートウェイ装置) 装置) OSGi 拡張性 相互接続性 Plug & Play Ethernet 無線LAN 無線 Zigbee Bluetooth PLC 接続形態 (2)遠隔サポート 遠隔サポート TR-069 遠隔制御 センタシステム 広域 ネットワーク (3)ホームエンターテイメント DLNA セキュリティ 相互接続性 コスト 2010.1.29 12 ホームネットワーク標準技術マップ 宅内機器 ライフサポート系 ライフサポート系 PC系 PC系 AV系 AV系 白物系 ITU-T H.iptv.hn サービス提 供方法 上位層 住設系 センサ 系 HGI DLNA UPnP ECHONET (Lite) ) 通信方法 中間層 物理的接 続方法 下位層 Zigbee UWB 省電力 / 特定省電力無線 同軸( ) 同軸(MoCA) 電力線( ) 電力線(Home plug, CEPCA, IPA) 1000Base-T, 100Base-T, 10Base-T 無線: 無線 IEEE802.11a/b/g/e/n, Bluetooth, UWB 2010.1.29 ルータ / ホームゲートウェ イ (HGW) OSGi UPnP TR-069 サーバ ホームネットワークに関する主要技術 (1)ブロードバンドアクセスと ホームネットワーク 2010.1.29 15 ブロードバンドアクセスネットワーク ルータ等 インターネット バックボーン ネットワーク 事業者ネットワーク 事業者ネットワーク 通信事業者の局舎 アクセスネットワーク 無線 光ファイバ (SS、PON) メタル(ADSL) メタル(ADSL) 集合住宅 VDSL 構内メタル 構内メタル ケーブル メタルアクセス 2010.1.29 光アクセス 16 無線アクセス 無線アクセス ブロードバンドアクセスの特徴 名 称 FTTH 長 所 短 ・ブロードバンドサービスで最速 ・信号劣化が少なく、安定した 通信が可能 ・集合住宅内の電話線を利用す VDSL るため集合住宅にも短期間に 導入可能 所 ・現時点では提供範囲が限定 ・引込工事に手間がかかる ・利用料金は割高 ・他回線との干渉問題 (漏話) 無線LAN 無線LAN ・ケーブルの架設工事が不要で、 短期間で導入可能 ・場所を問わずに電波の届く 範囲で利用可能 ・セキュリティ ・周波数問題(5G帯の利用) ・電波干渉(2.4G帯の利用) ADSL ・既存の電話線を伝送線路とし て使用するため、大規模な工 事が不要 ・伝送速度が距離に依存 ・他回線との干渉問題 (漏話) CATV ・同軸ケーブル使用により干渉が 少なく安定した通信が可能 ・多チャンネルの映像も同時伝送 ・利用できるサービスエリア が限定 ・引込工事に手間がかかる 2010.1.29 17 ホームゲートウェイ(HGW, 宅内ゲートウェイ装置) • 広域ネットワークとホームネットワークを結ぶゲートウェイ装置 – – – 宅内の多様な機器を接続する仲介役 * 様々なプロトコルを変換 サービス提供の基点となる装置 * 基盤機能を提供するアプリケーションを搭載 新たなサービスの出現やホームネットワークの多様化に対応 →ホームゲートウェイ上のアプリケーションを柔軟かつ迅速に追加、変更していく 必要がある。 広域ネットワーク (NGNなど) 連携 ホームゲートウェイ (HGW) ISP接続 ホームコントロール VoIP ホームエンターテイメント 映像視聴 遠隔サポート ・・・ 2010.1.29 OSGi (Open Services Gateway Initiative) 1/2 • 通信機器上のソフトウェアのモジュール化に関する業界標準 – 1999年 OSGi Alliance がホームゲートウェイ機能として策定。 • – – • 家電、OA機器、車載機器、携帯機器等に適用範囲を拡大 バンドル: Javaによるソフトウェアモジュール 機器: ホームゲートウェイ、ルータ、ネットワーク機器、携帯電話、PC、AV 家電、自動車、… ソフトウェアモジュールの柔軟な変更が可能 – – ネットワークを介してセンタシステムから 機器にダウンロードする 新機能の追加、カスタマイズ、バグの修正 等が容易に行える センタサーバ ダウンロード 遠隔制御 バンドル (ソフトウェア部品) 広域ネットワーク 携帯電話通 信バンドル センサ監視 バンドル OSGI フレー ムワーク 2010.1.29 HGW ダウンロード バンドル センタサーバ リモート監視・リモート制御 OSGi (Open Services Gateway Initiative) 2/2 • OSGiの仕組み – OSGi フレームワーク * Java仮想マシン上で動作する実行環境 * 基本機能を提供する機能部 アプリケーション バンドル (用途に応じて開発) 基本サービス バンドル (仕様で規定) + バンドルのダウンロード、起動、停止、 バンドル間サービス、イベント処理、… OSGiの特徴 – – – – 2010.1.29 ハードウェアやOS等のプラットフォームに依存しない → バンドルの再利用が容易 → ソフトウェアの生産性、メンテナンス性の向上 非力な携帯機器からサーバまで対応 バンドルの追加・削除時にシステムの再起動が不要 メモリやCPU資源が比較的多く必要 * 実時間性が求められる処理には不向き OSGI フレームワーク Java 仮想マシン OS (Linux, Windowsなど) ハードウェア UPnP 機器サービス • HTTP サービス – 各サービスや機器に依存する機能。 Log サービス * アプリケーションバンドル 権限管理 – 共通的に利用される機能を OSGi Alliance で仕様化。 家電機器制御 * 基本サービスバンドル パッケージ管理 バンドル ネットワーク制御 – XML 構文解析 サービス * 必要最小限のバンドルのみ動作させれば可 (2)ホームコントロール 遠隔サポート 2010.1.29 21 情報家電とネットワークの連携による宅内外からのホームコントロール ・ 宅内 - 宅内機器の制御機能/連動機能 - 宅内環境情報の表示機能 ・宅外 - 遠隔からの宅内機器のメンテナンス - 移動体端末による遠隔制御 - 宅内状況の監視 もしもの時 もしもの時のために … 遠隔からの 遠隔からの宅内 からの宅内 機器の 機器のメンテナンス 宅内機器の 宅内機器の連携機能 保守センタ 広域 ネットワーク より便利 より便利な 便利な生活のために 生活のために … 移動体端末を 移動体端末を用いた 遠隔制御 宅内状況の 宅内状況の監視 宅内機器の 宅内機器の制御機能 ホーム ゲートウェイ (HGW) ON/OFF 利用状況表示 外出先 宅内環境情報の 宅内環境情報の表示機能 ホームコントロールに関する通信方式 ・ 多様な機器を制御/連携させる通信方式の組み合わせが必要 - サーバ ー ホームゲートウェイ間 - ホームゲートウェイ ー 宅内機器間 ー 宅内機器同士の連携 ・ 機器の特徴に応じた通信方式(物理層、プロトコル) - AV家電: 動画コンテンツの伝送 → 大容量、高速 - 生活家電: 電源ON/OFF等状態変化の制御、常時起動 → 小容量 、低速、小消費電力 広域 ネットワーク TR-069… HGW Ethernet,802.11a/b/g/n,PLC 802.15.4,802.15.1… UPnP,DLNA,ECHONET, Zigbee… サーバ サーバなど外部との連携技術 2010.1.29 機器間の通信 機器同士の連携技術 UPnP / Universal Plug and Play 1/3 • 機器をネットワークに接続するだけですぐに使えるようにする仕組み(Plug and Play) • 製造メーカ間の相互運用性を実現するための必要な規定 • 1999年Microsoft社により提唱され、UPnP Forum (Intel, 3Com, AT&Tな ど)により定義 – デバイスアーキテクチャ(基本仕様) • • • • • 機器の発見 (Discovery) 機能詳細の公開・取得 (Description) 機器の操作・制御 (Control) イベントの通知 (Eventing) プレゼンテーション (Presentation) – サービス仕様:デバイスタイプ別に規定 • プリンタ、ルータ/ホームゲートウェイ(Internet Gateway Device, IGD)、メディアサー バ… • PC(Windows)、ブロードバンドルータ、プリンタ、AV等に実装 • DLNA(Digital Living Network Alliance)ガイドラインのベースとなっている 2010.1.29 24 UPnP • / Universal Plug and Play 2/3 UPnPで規定されている機器情報の例 入力条件 URLBase デバイスタイプ オプション 必須 HDD レコーダ http://192.168.5.248:20081/ schemas-upnporg:device:MediaRenderer:1 urn:schemas-upnporg:device:MediaServer:1 I-O DATA AVeL LinkPlayer2 (00-A0B0-62-62-D3) user01-RD-X6 I-O DATA DEVICE INC. TOSHIBA http://www.iodata.co.jp http://www.toshiba.co.jp 推奨 Digital Media Receiver HDD and DVD Video Recoder RD Series 必須 AVeL LinkPlayer2 RDX6STJ 推奨 AVLP2 04 フレンドリーネーム64文字以 必須 内 2010.1.29 メディアプレイヤ - メーカ名 64字以内 メーカURL 機器解説名 128文字 以内 型式名 32字以内 型番 32字以内 製品URL 製造番号 64文字 以内 ユニークデバイス名(uuid) 必須 オプション サービス解説URL 必須 制御用URL オプション なし 推奨 0000001 必須 uuid:00-A0-B0-62-62-D3 uuid:ddc9f300-45e4-11d9-b397000e7b719956 MediaRenderer_AVTransport/scpd.x ml ConnectionManager1.xml 必須 MediaRenderer_AVTransport/control /upnp/control/cms1 イベント通知用URL 必須 MediaRenderer_AVTransport/event /upnp/event/cms1 prensentationURL 推奨 - - MACアドレスやタイムスタンプなどから生成さ - れる128ビットの情報で機器個別であり、IDとし - て使用可能(一部例外あり) 25 等 等 等 UPnP / Universal Plug and Play 3/3 • UPnPデバイス: 「デバイス」とデバイスが提供する1つ以上の「サービス」で構成 • 基本動作 * [0: Addressing] デバイスがIPアドレスをDHCP等により取得 * [1: Discovery] デバイスが自らの存在をSSDPやHTTPMUによりネットワーク上に広告 * [2: Description] コントローラがデバイスの広告メッセージから Device Descriptionを取得 + デバイスの属性情報、デバイスが提供するサービス情報 * [3: Control] Service Description から、必要な Action名、Argument名、操作メッセージの 送信先を取得し、SOAPメッセージを作成して、デバイスに送信 * [4: Eventing] コントローラに対してデバイスの状態を通知 1. Discovery (SSDP / HTTPMU) 2. Description (HTTP) Device (Media Server) 3. Control (SOAP) コントローラ / 4. Eventing (GENA) コントロールポイント (PC) 2010.1.29 Service UPnPデバイス ・ContentDirectory (メディアサーバ) - Browse(), Search() ・ConnectionManager ・… SSDP: Simple Service Discovery Protocol SOAP: Simple Object Access Protocol GENA: General Event Notification 26 Architecture ECHONET 1/2 • 生活家電のネットワーク化(設備系)を志向したネットワーク規格 • 国内家電メーカを中心に設立されたエコーネットコンソーシアムにより規 格化(シャープ、東芝、日立、Panasonic、三菱など) • エアコン、冷蔵庫、センサなどに実装 – 東芝 FEMINITY、Panasonic くらしネットなど • 1つのデバイスに1つ以上の機器オブジェクトが存在する – 機器オブジェクト: デバイスが保持する情報や制御可能な項目をデバイス対 応ごとに機器オブジェクトクラスとして規定 • E.g. エアコンオブジェクトクラス→運転モード、温度設定、タイマー設定、… デバイス 機器 オブジェクト (家庭用エアコンクラス) 2010.1.29 27 プロパティ プロパティ内容 プロパティ内容 運転モード 自動・冷房・暖房・ … 温度設定 AUTO・Manual … … ECHONET 2/2 • 基本動作 1. デバイスを接続 2. ECHONETアドレス(EA, NetID 1byte + NodeID 1byte)を取得 i. ii. iii. MACアドレスからNodeIDを生成 同一ECHONETルータ管理のサブネットに対してNetID読み出し要求をブロードキャストする ECHONETルータから、NetIDを取得する 3. コントローラからデバイスに対して、設定、操作等の要求を出す • EHD 送信元 EA デバイスタイプごとにEOJ(ECHONETオブジェクト)、ESV(ECHONETサービス)、EPC (ECHONETプロパティ)、EDT(プロパティ値データ)が規定 送信先 EA EBC OHD 送信元 EOJ NetID読み出し要求→NetID応答 コントローラ 送信先 EOJ EPC ESV EDT ECHONETアドレス(EA)生成: NetID+NodeID デバイス ECHONET ルータ 設定要求等 機器 オブジェクト 2010.1.29 28 機器 オブジェクト ECHONET Lite • 従来のECHONET規格に対する様々な要望 – 解読困難、4層以下へのグローバル仕様の利用、エネルギー全体制御など • ECHONET規格の冗長な部分を改善し、軽装化を図っている ECHONET Lite • • レイヤ5-7 OSIレイヤ5 5-7 7層を規定 通信アドレスは、IPアドレス アドレス、 アドレス、 もしくは伝送 もしくは伝送メディア 伝送メディアの メディアのMAC アドレスなど アドレスなどを利用 など 2010.1.29 • • OSIレイヤ1 1-7 7層を規定 通信アドレスは、ECHONET アドレスを利用 アドレス アプリケーション アプリケーション ECHONET Lite通信処理部 ECHONET通信処理部 ECHONETアドレス MACアドレス レイヤ1-4 ECHONET or IPアドレス プロトコル差異吸収部 下位通信層 (IEEE802.15.4など) 伝送メディア UDP/IP PLC 29 特小 無線 UDP/IP IrDA Bluetooth Ethernet 各規格の相互接続は? • 異なる規格の機器同士を接続したい UPnP 制御要求 – テレビで、エアコンを制御したい。 – ゲーム機で、照明機器の状態を見たい。 UPnP 制御応答 UPnP コントローラ • ECHONET-UPnPゲートウェイの例(*) エアコン用 プロトコル 変換規則 ECHONET 制御要求 ECHONET 制御応答 ECHONET ECHONET-UPnP 機器 ゲートウェイ – ECHONET機器を仮想UPnP機器として扱い制御する – 各UPnPの動作ステップをゲートウェイによりECHONET機器に橋渡し • Discovery( Discovery(機器の 機器の参入通知) 参入通知):検出したECHONET機器のアドレスをUPnPのアドレスに対 応付ける • Description( Description(機器情報の 機器情報の提供) 提供):ECHONETの機器種別情報(EOJ)に応じて、UPnPの Device Description/Service Description の情報を提供する • Control( Control(機器の 機器の制御) 制御):UPnPコントローラから送られてくるUPnP制御要求メッセージを ECHONET制御メッセージに変換し、ECHONET機器に送信する。ECHONET機器からの制 御応答メッセージを、UPnP制御応答メッセージに変換し、UPnPコントローラに返送する。 • Eventing( Eventing(機器からの 機器からの通知 からの通知の 通知の検出) 検出):ECHONET機器からの状態変化通知メッセージ(マル チキャスト)を検出すると、UPnPコントローラから事前に受け付けている通知検出依頼と内 容が合致しているかを調べる。合致している場合、ECHONETからのメッセージを、UPnP通 知応答メッセージに変換し、UPnPコントローラへ送信する (*) 東芝レビュー Vol.62 No.1より 2010.1.29 30 無線LAN (1) 主な無線LAN規格の比較 規格 周波数帯 IEEE802.11b IEEE802.11a IEEE802.11g 2.4GHz帯 2.4GHz帯 5GHz帯 5GHz帯 2.4GHz帯 2.4GHz帯 (2.4~ (2.4~2.497GHz) (5.15~ (5.15~5.35、 5.35、 5.5~ 5.5~5.7GHz 5.7GHz) (2.4~ (2.4~2.4835GHz) 屋内/ 屋内/屋外 使用可能場所 屋内/ 屋内/航空機内* *5.15~5.35GHz 屋内/ 屋内/屋外** 屋内/ 屋内/屋外 **5.5~5.7GHz DSSS OFDM (直交周波数 IEEE802.11n 2.4GHz/5GHz帯 2.4GHz/5GHz帯 屋内/ 屋内/屋外 (2.4GHz) 屋内/ 屋内/航空機内/ 航空機内/屋外 (5GHzの (5GHzの規制に 規制に準じる) じる) OFDM OFDM+MIMO 変調方式 (直接拡散方式) 直接拡散方式) 分割多重方式) 分割多重方式) アクセス制御 アクセス制御 CSMA/CA CSMA/CA CSMA/CA CSMA/CA 最大伝送速度 11Mbps 54Mbps 54Mbps 300Mbps以上 300Mbps以上 実効スルーフ 実効スループ スループット 5Mbps程度 5Mbps程度 18~ 18~24Mbps程度 24Mbps程度 18~ 18~24Mbps程度 24Mbps程度 なし ⇒気象レーダ 気象レーダ等 レーダ等 電子レンジ 電子レンジ等多数 レンジ等多数 干渉源 電子レンジ 電子レンジ等多数 レンジ等多数 当初価格が 当初価格が安く最も普及 2010.1.29 高速・ 高速・低廉化へ 低廉化へ 31 100Mbps以上 100Mbps以上 電子レンジ 電子レンジなど レンジなど多数 など多数(2.4GHz) 多数(2.4GHz) なし⇒ なし⇒気象レーダ 気象レーダ等 レーダ等(5GHz) 無線LAN(2) IEEE802.11b (1) 1999年9月にIEEE802委員会が標準化した伝送速度が最大11Mbpsの高速無線LAN仕様。 CSMA/CA方式 データリンク層 2.4GHz帯(DSSS,FHSS方式) 物理層 DS:Direct Sequence FH:Frequency Hopping 周波数は全14チャネル。各チャンネルには周波数帯域があり、隣接するchと干渉しな いようにAPのチャネルを割り当てる必要がある。設定可能なチャネルは4個。 AP設定例 設定例 設定ch1 設定ch6 設定ch11 設定ch14 周波数間隔:25MHz c h 1 ch 2 ch 3 ch 4 c h 5 ch 6 c h 7 ch 8 c h 9 ch 1 1 ch 1 2 c h 1 3 ch 中 心 周 波 数 1 0 c h 1 4 c h 2 4 1 2 2 4 1 7 2 4 2 2 2 4 2 7 2 4 3 2 2 4 3 7 2 4 4 2 2 4 4 7 2 4 5 2 2 4 5 7 2 4 6 2 2 4 6 7 2 4 7 2 2 4 8 4 次ページで詳説 2010.1.29 32 Ch1の の使用周波数 2412MHz 2437MHz 無線LAN (3) IEEE802.11b (2) ・無線免許なしで自由に使える2.4GHz帯の電波(ISMバンド)を使い、11Mbpsの速度で 50m~100mの距離にある端末間で通信を行なうことができる ・同時使用チャネル数は同時に最大4チャネル。 (ただし、準じる地域の無線LAN内蔵PCによっては、チャネル1~11までしか対応していないもの もあり、12~14チャネルまでは使用できない。その場合は、3チャネルしか使用できない) ・同じ2.4GHz帯の電波を使う電子レンジや医療用機器、Bluetooth対応製品などが近く にあると電波干渉で通信速度が落ちることがあるため、AP設置の際に注意が必要。 2.4GHz帯 GHz帯 ・チャンネル1,6,11,14を使えば干渉しない 2.40 2.41 2.42 2.43 チャンネル 1 2.44 2.45 2.46 チャンネル 6 チャンネル 2 チャンネル 5 チャンネル 10 ・チャンネル2を使うと、チャンネル1,6に干渉し、スループットを低下させる チャンネル 1 チャンネル 6 チャンネル 2 2010.1.29 使えない チャンネル 13 チャンネル 9 33 2.49 チャンネル 14 チャンネル 12 チャンネル 8 チャンネル 4 2.48 チャンネル 11 チャンネル 7 チャンネル 3 2.47 使えない 使えない 使えない 2.50 (GHz) 無線LAN(4) アクセス制御(CSMA/CAとは) • CSMA/CA = Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance アクセスポイント ②他の端末が電波を 出している間は待機 ①早い者勝ちで データ通信を開始 端末A 端末B ③端末Aから のデータ通信が 終了 ⑤’他の端末が電 波を出している間 は待機 ④電波がなくなってから ランダムな時間だけ待つ アクセスポイント ⑤他の端末から電波を検知 しなかったのでデータ通信を 開始 端末A 端末B 2010.1.29 34 無線LAN(5) 2.4GHz帯におけるシステム間の干渉 ISM: Industrial, Scientific and Medical (産業科学医療) 2.400 2.427 2.471 2.4835 2.497 2.500 [GHz] ISM機器 ISM機器( 機器(電子レンジ 電子レンジetc レンジetc) etc) 無線LAN(IEEE802.11b) 無線LAN(IEEE802.11b) 無線LAN(IEEE802.11g) 無線LAN(IEEE802.11g) 小電力データ 通信システム Bluetooth 移動体識別( 移動体識別(RFID) VICS電波 VICS電波ビーコン 電波ビーコン (道路交通情報通信システム 道路交通情報通信システム) システム) アマチュア無線 アマチュア無線 2010.1.29 35 無線LAN(6) 2.4GHz帯無線LANの干渉例 IEEE 802.11bやIEEE 802.11gは、電子レンジが使っている電波と同じ、 2.4GHz帯の電波を使って通信している。 この周波数帯は「ISMバンド」と呼ばれており、コードレス電話、無線を使う 液晶テレビ、アマチュア無線、癌の治療に使う温熱療法機器まで様々な機器が利 用している。このため、無線LAN機器の近くにISMバンドを利用する機器がある と、無線LANからは「ノイズ」となる。 電波干渉が起こると、スループットの低下もしくは接続できなくなる。 AP(Access Point) 電子レンジ 電子レンジ 2.4GHz帯 2.4GHz帯 無線LAN 無線LAN 無線LAN 無線LAN 電子レンジ 電子レンジ ch1 2010.1.29 36 ch6 ch11 ch14 無線LAN(7) IEEE802.11n(高速化(MIMO)技術) ・MIMO(Multiple Input Multiple Output:多入力多出力)は、 複数の アンテナを使用して空間多重技術により、伝送容量を向上させる技術。 ・802.11nでは最大4本のストリームまで規定されており、チャネルボン ディング、GI(ガード・インターバル)の短縮等の技術と組み合わせるこ とで理論上600Mbpsの通信速度を実現 2つのアンテナ で受信した信号 を演算処理によ り、2系統の元 の信号 分離・復元 (空間多重によ り2倍の伝送容量 を実現) 個々のアンテナが受 信するのは、直接波、 反射波の合成 2つのアンテナか ら2系統の信号を 空間多重して送信 54 Mb/s 反射波 直接波 T1 R1 108 Mb/s 108 Mb/s 演算 処理 T2 R2 54 Mb/s 送信機 受信機 2010.1.29 37 Zigbee 1/2 • 近距離ネットワークの標準規格 • 低消費電力、低コストが特徴 • Zigbee Alliance が2001年提唱 (沖電気、三菱電機、NECなど) • モデル – 物理層、MAC層: IEEE802.15.4 • 日本では、2.4GHz帯が使用可 – ネットワーク層、アプリケーション層: Zigbeeで規定 • センサネットワークに利用 – 照度センサ、人検知センサの組み合わせ により照明器具の電源のオン・オフを 制御する – 温度センサにより、エアコンを制御する – 生体センサにより、体温、心拍数など をモリタリングし、異常を検知したり、 快適な環境になるように照明器具 やエアコンを制御する 2010.1.29 38 Zigbee SIGサイトより Zigbee • • 2/2 低速: 250kbps 柔軟なネットワークトポロジー → 各デバイスが中間ノードの役割を することにより遠距離間の通信が可能 (各ノード間は30m) Zigbee エンドデバイス ルーティング機能を持たず、末端ノー ドになる(Reduced Function Device, RFD) – スター型 – ツリー型 – メッシュ型 →複数のルートを確保し遮蔽物回避にも有利 • Zigbeeデバイスの種類 – Full Function Device (FFD) – Reduced Function Device (RFD) • Zigbeeデバイスの役割 – Zigbeeコーディネータ: FFDのうち一つ – Zigbeeルータ: FFDのみ – Zigbeeエンドポイント: RFD Zigbeeコーディネータ 各サブネットに一つ存在し、ネットワー クトポロジを決定する。FFDのうち一 つが役割を担う Zigbeeルータデバイス (Full Function Device, FFD) ルーティング機能を持ち、子ノードを 接続できる 2010.1.29 39 Zigbee SIGサイトより 遠隔からの保守サポート ・保守管理サーバと宅内機器との連携 - 宅内機器→保守管理サーバ * 宅内状態の情報を通知し、保守情報を管理サーバに蓄積する - 保守管理サーバ→宅内機器 * 宅内機器から異常が通知された場合には、保守管理サーバから宅内機器を遠隔制御する * 宅内機器のファームウェアの更新があった際に、宅内機器に通知する 通常時 状態通知/アラーム通知 状態蓄積 PC 遠隔でのファームアップ等 保守管理 サーバ 電話機 STB ソフトフォン 高音質IP電 話 TV 異常発生時 HGW ゲーム機 状態通知/アラーム通知 遠隔での障害復旧 2010.1.29 情報家電 医療機器 TR-069 (Technical Report 069) による遠隔サポート • • • 2004年Broad Band Forum (旧DSL Forum)によって策定 – TR-069: CPE WAN management Protocol (CWMP) – TR-098: Internet Gateway Data model for TR-069 (IGD用のデータモデル) 宅内機器管理用(通信機器が中心)の遠隔管理プロトコル – 宅内機器: CPE, Customer Premises Equipment – 自動構成サーバ: ACS, Auto-Configuration Server CPE-ACS間でSOAPのRPC (Remote Procedure Call)メソッドをやりとり – CPE→ACS: GetParameterValues/SetParameterValues(パラメータの読み書き), GetParameterNames, Download、… – ACS→CPE: Inform (イベント通知)、TransferComplete (ファイル送信完了通知)、 … TR-098 広域 ネットワーク TR-069 ACS PC HGW 標準化技術を使用したHGW配下までの遠隔サポート ・ファームウェア更新 ・システム情報取得 ・再起動 ・WAN/LANのIP情報取得 ・ログアップロード ・L2SW設定(フィルタリング) 2010.1.29 ・情報取得 ・配下端末への疎通確認 装置状態の把握が可能 (3)ホームエンターテイメント ~コンテンツ視聴 2010.1.29 42 複数の機器の連携によるコンテンツ視聴 ・ 宅内機器での連携 - コンテンツ管理機器、コンテンツ再生機器、制御機器の連携により、場所を選ばずコンテンツ視聴 が可能 ・ 宅外との連携 - コンテンツを広域ネットワーク経由で送信することにより、外出先でもコンテンツ視聴が可能 - 視聴機器に応じて、フォーマットを変換する(サーバ/宅内機器)ことにより様々な端末で視聴可能 リビング サーバ コンテンツサーバ 宅内機器の 宅内機器の連携機能 変換 コンテンツ送信 広域ネットワーク 寝室 AP 宅内機器- 宅内機器-サーバの サーバの 連携機能 PDA/携帯 PDA/携帯 プレーヤ 外出先 DLNA / Digital Living Network Alliance 1/2 • • 2003年Sony、Panasonic等によって設立 DLNA相互接続性ガイドライン:多様な機器を接続してコンテンツを相互に利用する ためのガイドラインを規定 – – – – – – • 機器管理(機器発見・機器情報交換): UPnP メディア管理(コンテンツ検索・選択): UPnP AV メディア配信(再生要求・伝送): HTTP メディアフォーマット: MPEG2/MPEG4、JPEG、LPCM、…. 伝送技術: Ethernet、802.11、TCP/IP 著作権保護: DTCP-IP (Digital Transmission Content Protection over Internet Protocol) DLNAデバイスクラス – – – – DMS (Digital Media Server): 配信 DMP (Digital Media Player): 再生 / ユーザI/Fあり DMR (Digital Media Renderer): 再生 / ユーザI/Fなし DMC (Digital Media Controler): 制御 コンテンツ DMR コンテンツ DMP 2010.1.29 制御 DMS 44 DMS 制御 制御 制御 DMC DLNA / Digital Living Network Alliance 2/2 • UPnP AV – UPnPをベースにAV機器向けの操作を標準化した仕様 • 基本動作 – – – – – 視聴したいコンテンツを選択する (→DMS) 選択したコンテンツが機器で再生可能か調査する(→DMS, DMR) 再生を指示する(→DMR) コンテンツを送信する(DMS→DMR) 出力を調整する (→DMR) コンテンツ 4. コンテンツの送信 制御 DMR コンテンツの再生・表示 3. 再生命令 DMS コンテンツの管理・送信 2.コンテンツが再生可能か調査 1.視聴コンテンツの選択 5. 出力の調整 制御 制御 DMC ユーザの操作 2010.1.29 45 おわりに • • 2010.1.29 ホームネットワークとは… 多様な機器が接続して構成されるネットワーク – さまざまな標準技術の登場・発展 – 多様な対応デバイスの普及 今後の課題 – 低炭素社会にむけたホームエネルギーマネジメントの 実現 – 災害時の情報受伝達、見守り等地域コミュニティの構築 – 安心、安全、豊かな暮らしの実現にむけた新たなライフ スタイルの創造 46
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