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PNG/LNG天然ガス開発プロジェクトから生産された初のLNG(液化
天然ガス)の日本向け船積みが行われる
2014年5月15日
一般社団法人(登記手続き中)
パプアニューギニア友の会
(The PNG Society of Japan)
かねてエクソン・モービル社の発注で日本の専門会社が建設中であったPN
G/LNG天然ガス開発プロジェクトがこのほど完成しました。そして、その
工場から生産された最初のLNG(液化天然ガス)を、日本向けにLNGタン
カー“スピリット・オブ・ヘラ”
(ヘラ州の魂)号に積み込む式典が、5月14
日、オニール首相が率いるPNG側の大代表団が出席してポートモレスビー郊
外のLNG生産基地で盛大に行われました。
標記の式典はPNGの歴史的な瞬間を示すものとして、オニール首相ら中央
政府関係者のほか、このプロジェクトを立ち上げたソマレ前首相、地元のアギ
ル・ヘラ州知事、アーサー・ソマレ前公益企業大臣、地主の会社代表、エクソ
ン・モービルPNG社ピーター・グラハム代表、そのほか多数の投資家・株主
たちなど、多数が出席したとのことです。日本から関係会社の幹部の方々が出
席されました。
今後、30年間にわたり年間690万トンのLNGが生産され、このうち約
50%を日本の東京電力と大阪ガスが購入することになっています。これは日
本の年間総購入量の約5%に相当するといわれています。
私ども「PNG友の会」でも、これは両国関係上画期的な出来事として関心
を払ってきたものですが、その際に行われた各来賓の挨拶を15日付の現地紙
などにより取りまとめましたので、皆様方のご参考までに下記のとおりお送り
します。
なお、同式典でケーキカットをするオニール首相やソマレ前首相、グラハム
代表、アギル・ヘラ州知事の写真、ならびにLNGタンカーの“スピリット・
オブ・ヘラ”号の大きさを示す写真は、次のとおりです。
記
1.オニール首相の挨拶(要旨)
今回PNG/LNGガス開発プロジェクトが成功裏に完成したこと、ならび
に本日(5月14日)、日本への輸出向けにLNGの最初の船積みが行われるこ
とは、PNGへの外国投資をさらに増進するための励みとなる。
このように最初のLNGの船積みが行われることは、PNGにとり歴史的な
瞬間であり、自慢しても良いことである。
このプロジェクトの完成は、外国の投資家たちが投資してくれたプロジェク
トをスケジュールどおりに完成することのできる国として、PNGを世界の場
裏でデビューさせることとなり、この国への信頼感を醸成する。それは、すべ
てのPNG国民が自慢しても良い価値ある出来事である。
この国および国民に代わって、私(首相)はエクソン・モービル社のグラハ
ム代表ら会社役員の方々に感謝する。また、オイル・サーチ社など投資家の方々
から強いご支援をいただいたことに感謝する。
また、このプロジェクトの最初の段階で尽力されたソマレ前首相や、アギル・
ヘラ州知事、アーサー・ソマレ前大臣、地主の会社の関係者に感謝する。
PNG政府の財務省は、PNG中央銀行にこのプロジェクトからもたらされ
る地主の方々のロイヤティーを保護するために専用のトラスト・アカウントを
開設した。そのトラスト・アカウントで地主のロイヤティーは積み立てられ、
注意深く管理され、プロジェクトの終了時まで取り出しは保護されることにな
っている。
今後数十年にわたり(the coming decades)、ロイヤティーの支払いという形
で、地主の方々には利益がもたらされる。
さらに、このプロジェクトからの収益を政府が国家の戦略的に重要な計画や
公約の実現に使うという形で、政府にも利益がもたらされることになる。
2.ソマレ前首相の挨拶(要旨)
今回出荷される最初のLNGが数日(the coming days)のうちに、PNGか
ら出港することとなったのは、国にとっては建国の瞬間にも相当するものであ
る。これまで来るには、長い困難な道のりであった。
このプロジェクトの建設のために費やされた厳しい労働や眠れない夜などす
べては、今や最終的に報いられた。これはPNGにとって興奮の瞬間である。
3.グラハム・エクソンモービルPNG社代表の挨拶(要旨)
このプロジェクトの実現のために、PNG政府や投資家の方々、同業者の方々、
地主の方々からいただいたご支援に感謝したい。
次の数日のうちに(in the next few days)
、この船“スピリット・オブ・ヘラ
(ヘラ州の魂)”号は、日本向けにPNGの港を離れる。
(注、このLNGタンカーは17.7万立方メートルのガスを積載できる由。)
このプロジェクトに関わってきた私どもにとっては、これは歴史が作られる
瞬間であり、それはPNGにとっても同じであろう。
(以上)