平成 26 年度太平山観光開発株式会社決算報告書

平成 26 年度太平山観光開発株式会社決算報告書
1
総 括 事 項
(1)名
称
太平山観光開発株式会社
(2)設立年月日
昭和43年8月28日
(3)資 本 金
金 50,000,000円
(4)市の出資額
金235,100,000円
(5)役員の氏名
代表取締役社長
中
野 鋼 一
専 務 取 締 役
鈴
木 善 昭
取
渡 邉 靖 彦
監
締
役
〃
齊
〃
佐々木 宏 行
〃
佐
査
〃
役
藤 孫 市
藤 武 義
須 藤 二 郎
藤
井
明
(平成27年6月1日現在)
(6)事業の概要
太平山観光開発株式会社は、昭和43年8月、太平山地域一帯の観光開発を目的として、秋田
市観光協会役員が発起人となり、秋田市からも出資を受けて株式会社として発足しました。
平成元年3月、当社は太平山リゾートパーク整備事業を推進する第三セクターとして、資本の
充実と組織の強化を図るため新体制を発足させ、平成3年8月に「クアドーム ザ・ブーン」
、平
成4年12月に「太平山スキー場 オーパス」をオープンし、平成6年8月の「テニスの森」
、
「オ
ートキャンプ場」のオープンに伴い、秋田市からその業務を受託するとともに、平成8年度から
は、太平山リゾート公園内各施設の管理を受託しております。
平成9年4月には、秋田市がクアドームに「展望風呂付大広間」を増設、リゾート公園内に「ト
レーラーハウス」を新設し、引き続きその管理運営を受託し、さらに平成10年4月には、
「秋
田市森林学習館 木こりの宿」の管理運営を受託しました。
平成11年4月からは、クアドーム等のリゾート公園施設の運営形態が公設公営となり、施設
の管理運営と維持管理業務を行う受託事業部門と料飲・物販等を行う自主事業部門を運営してい
くこととなりました。また、同年、秋田市が「新オートキャンプ場」を新設したことに伴い、そ
の管理運営を受託しております。
平成12年4月から「花公園」エントランス広場の一部の維持管理を受託し、平成15年4月
からは、
「太平山グラウンド・ゴルフ場」の維持管理と管理運営を受託しました。
平成18年4月から地方自治法の一部改正に伴い、指定管理者制度へ移行となり、当社は指定
管理者としてリゾート公園ならびに各施設の維持管理と管理運営を行っております。
なお、当社は定款第2条の規定に基づき、次の事業を行うことができます。
① 旅客索道事業
② 温泉供給事業
③ 太平山リゾート公園内の造園事業
④
都市公園等受託管理業務
⑤ 造園、土木、植栽及び緑化事業の請負、設計、施工並びに管理業務
⑥ 観光施設、体育施設の経営
⑦ 旅館、飲食店、売店などのサービス事業
⑧
地域産業に関する商品の企画・立案および販売
⑨
各種イベントの企画、制作、運営管理
⑩ 農・林業およびその生産物の加工、販売
⑪ 労働者派遣事業
⑫
前各号に附帯する一切の事業
2
平成26年度事業実績と決算の状況
(1)事 業 実 績
【 概 況 】
当期の秋田県の経済状況は、個人消費は基調としては堅調に推移し、製造業は生産の緩やかな
回復が続き、雇用も高水準で推移するなど全体として緩やかに持ち直しの動きとなりました。
県内産業の内、サービス業は一部にやや弱含みの動きがみられましたが、基調としては、堅調
に推移しました。
このような状況のもと、指定管理事業における太平山スキー場および太平山リゾート公園施設
全体の利用者数は、前年度実績を上回る利用者数となりました。
施設全体の利用者数が前年度実績を上回った主な理由は、クアドーム施設で小中学生の夏休み
期間である夏季繁忙期に向けた施設PRと施設内で各種イベントを開催するなど利用促進を図
ったことによるものです。
指定管理事業ならびに自主事業全体の営業成績は、指定管理施設の利用促進と自主事業拡大に
取組んだことにより、売上高および当期純利益ともに前年度実績を上回る結果となりました。
事業全体の営業成績が前年度実績を上回った主な理由は、指定管理事業ならびに自主事業の売
上高が増加したことから、当期純利益の増加に繋がったものです。
【 営業の成果 】
太平山スキー場および太平山リゾート公園施設全体の利用者数は、325,852 人であり、前年比
103.5%、11,077 人増加となりました。
事業全体の売上高は、604,887 千円であり、前年比 105.8%、33,026 千円の増加となりました。
事業全体の経常利益は、22,505 千円であり、前年比 173.7%、9,548 千円増加となり、法人税、
住民税および事業税控除後の当期純利益は、14,932 千円で、前年比 230.5%、8,454 千円増加する
結果となりました。
各事業部門別の概要は次のとおりです。
① クアドーム事業部門
クアドーム施設の利用者数は、209,374 人であり、前年比 104.8%、9,574 人の増加とな
りました。施設利用者数が前年度実績を上回った主な理由は、小中学生の夏休み期間である
夏季繁忙期に向けた施設PRと施設内で各種イベントを開催するなど利用促進を図ったこ
とによるものです。
② スキー場事業部門
スキー場施設の利用者数は、43,231 人であり、前年比 96.4%、1,634 人の減少となりま
した。施設利用者数が前年度実績を下回った主な理由は、積雪不足と天候の影響により、
ゲレンデ状況悪化のため、営業日数を短縮したことによるものです。
スキー人口の底辺拡大を目的に太平山自然学習センターと連携し、市内小中学校主催の
スキー教室の受入やスキー・スノーボード無料体験レッスンを開催するなどスポーツ振興
教育活動にも寄与しました。さらに昨年同様、協和スキー場と連携し、共通シーズン券を
販売するなど施設の相互利用の促進を図りました。
③
公園事業部門
グラウンド・ゴルフ場やトレーラーハウスなど公園施設の利用者数は、47,604 人で
あり、前年比 106.2%、2,763 人の増加となりました。施設利用者数が前年度実績を上回っ
た主な理由は、天候が良かったことにより、グラウンド・ゴルフ場の利用者が増加したこ
とによるものです。
太平山リゾート公園内にある市民手作り公園では、市民ボランティアの「なんかヤッペ
ーの会」による花壇整備、花植えなどの活動を行いました。
④
森林学習館事業部門
森林学習館施設の利用者数は、25,643 人であり、前年比 101.5%、374 人の増加となり
ました。施設利用者数が前年度実績を上回った主な理由は、グラウンド・ゴルフ場等公園
施設の利用者数が増加したことから、その相乗効果により、施設の利用促進に繋がったも
のです。食堂「木こり庵」では、季節に応じた食材を活用したメニューを提供し、利用者
から大変好評を得ております。
施設全体の利用者数推移(5年間)
(単位:人)
350,000
330,000
330,236
326,210
328,431
325,852
314,775
310,000
290,000
平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度
年 度
平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度
施設利用者数
330,236
328,431
326,210
314,775
325,852
注)平成 22 年度:夏季繁忙期間の施設の利用促進により利用者が増加となった。
平成 23 年度:震災の影響による自粛期間が有り、若干減少となった。
平成 24 年度:大雪の影響から道路事情が悪化し、若干減少となった。
平成 25 年度:県内大型イベントの開催等により、利用者が分散化し、減少となった。
平成 26 年度:夏季繁忙期間の施設の利用促進により利用者が増加となった。
会社全体の営業成績推移(5年間)
(単位:千円)
平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度
売
上
高
552,297
577,772
583,481
571,861
604,887
(300,885)
(297,167)
(309,983)
(303,895)
(329,773)
価
57,107
59,690
65,604
58,453
64,093
販 売 管 理 費
481,774
501,494
503,777
505,487
524,942
(内指定管理料)
売
上
原
(内減価償却費)
(2,717)
(4,131)
(3,241)
(2,760)
(6,154)
営
益
13,416
16,588
14,100
7,921
15,852
営 業 外 損 益
4,239
4,817
5,324
5,036
6,653
業
損
経
常
損
益
17,655
21,405
19,424
12,957
22,505
特
別
損
益
-78
-115
-94
0
-11
(内補助金収入)
0
0
0
0
0
法人税、住民税及び事業税
8,023
10,743
8,806
6,479
7,562
当 期 純 損 益
9,554
10,547
10,524
6,478
14,932
注)平成 21 年度:自主事業で緊急雇用対策事業を受託し、収益増となった。
平成 22 年度:東日本大震災の発生により、減収減益となった。
平成 23 年度:自主事業で委託業務と請負工事などを受注し、増収となった。
平成 24 年度:指定管理施設の光熱水費が原油価格高騰により増加し、収益を圧迫した。
平成 25 年度:指定管理施設の利用者数減少と光熱水費の増加により、減益となった。
平成 26 年度:指定管理事業と自主事業の売上増加により、増益となった。
施設の運営開始等経過
(ア) クアドーム ザ・ブーン
平成 3年 8月29日運営開始(クアドーム事業)
(イ) 屋外温泉25mプール・露天風呂
平成 4年 4月26日増
(ウ) 太平山スキー場 オーパス
平成 4年12月20日運営開始( ス キ ー 事 業 )
(エ) 100萬ドル・ハミングコース
平成 5年12月19日改
修( ス キ ー 事 業 )
(オ) 畳敷和室2室・畳敷広間1室
平成 6年 8月22日増
設(クアドーム事業)
(カ) テニスの森・オートキャンプ場
平成 6年 8月 1日運営開始( 公 園 事 業 )
(キ) 展望風呂付大広間
平成 9年 4月25日増
(ク) トレーラーハウス
平成 9年 4月25日運営開始( 公 園 事 業 )
(ケ) 森林学習館 木こりの宿
昭和63年 4月 1日運営開始(森林学習館事業)
設(クアドーム事業)
設(クアドーム事業)
平成 9年 4月 1日受託開始(森林学習館事業)
(コ) オートキャンプ場
平成11年 4月27日運営開始( 公 園 事 業 )
(サ) 新オートキャンプ場
平成11年 7月31日増
設( 公 園 事 業 )
(シ) 花 公 園
平成20年 7月24日開
設( 公 園 事 業 )
(ス) グラウンド・ゴルフ場
平成15年11月 1日受託開始( 公 園 事 業 )
(セ) 植 物 園
平成24年 4月 1日受託開始( 公 園 事 業 )
(2)決算の状況
貸
借
対
照
表
平成27年3月31日
(単位:円)
資 産 の 部
科 目
【 流
動
資
金 額
科 目
産 】
94,224,244
【 流
現 金 及 び 預 金
56,424,288
買
売
掛
商
動
負
金 額
債 】
50,759,068
金
1,714,159
掛
金
308,756
一年以内長期借入金
12,000,000
品
4,517,411
未 払 消 費 税 等
6,425,700
貯
蔵
品
286,159
未
払
金
25,297,812
立
替
金
8,540
仮
受
金
233,000
金
32,565,350
預
り
金
628,197
金
113,740
未 払 法 人 税 等
4,460,200
産 】
7,734,788
未
収
仮
入
払
【 固
定
資
( 有 形 固 定 資 産 )
(
建 物 付 属 設 備
構
築
【 固
5,584,931 )
151,231
長
負
定
期
債
負
借
の
債 】
108,000,000
入
金
108,000,000
部
計
158,759,068
物
58,920
置
3,086,420
具
763,857
工 具 器 具 備 品
1,290,203
一 括 償 却 資 産
234,300
【 株 主 資 本 】
△ 56,800,036
1,214,953 )
【 資 本 金 】
50,000,000
1,214,953
【 利 益 剰 余 金 】
△ 106,800,036
機
車
械
両
装
運
搬
( 無 形 固 定 資 産 )
電
話
加
入
(
権
(投資その他の資産)
(
純 資 産 の 部
934,904 )
( 当 期 首 残 高 )
△ 535,731,930
出
資
金
200,000
(資本金の減少)
414,000,000
預
託
金
127,270
( 当 期 純 利 益 )
14,931,894
長 期 前 払 費 用
517,634
( 当 期 末 残 高 )
△ 106,800,036
金
90,000
純 資 産 の 部 計
△ 56,800,036
計
101,959,032
負債・純資産の部計
101,959,032
保
資
負 債 の 部
証
産
の
部
損
益
計
算
書
自
平成26年4月 1日
至
平成27年3月31日
(単位:円)
科 目
【
売
上
売
【
売
期
高
上
上
首
仕
原
棚
棚
604,886,807
価
】
卸
高
4,529,504
高
64,081,209
計
68,610,713
高
4,517,411
入
末
】
高
合
期
金 額
卸
売
上
総
利
益
604,886,807
64,093,302
540,793,505
【販売費・一般管理費】
524,941,402
営
業
利
益
15,852,103
【 営 業 外 収 益 】
受
取
雑
配
当
収
金
10,282
入
7,113,421
7,123,703
【 営 業 外 費 用 】
支
払
雑
利
損
息
398,366
失
72,196
経
【
特
別
損
失
常
利
益
470,562
22,505,244
】
固 定 資 産 除 却 損
10,952
10,952
税引前当期純利益
22,494,292
法人税、住民税および事業税
7,562,398
当
期
純
利
益
14,931,894
キャッシュ・フロー計算書
(間 接 法)
自
平成26年4月 1日
至
平成27年3月31日
(単位:円)
項 目
金 額
I 営業活動によるキャッシュ・フロー
税引前当期純利益
減価償却費
22,494,292
6,154,422
受取利息及び受取配当金
-10,282
支払利息割引料
398,366
有形固定資産売却・除却損
10,952
売掛未収の増加額
-3,524,350
棚卸資産の増加額
-24,728
買掛未払の増加額
3,877,200
未払消費税等の増加額
2,341,900
その他の増減額
(小 計)
2,396
31,720,168
利息及び配当金の受取額
10,282
利息及び割引料の支払額
-398,366
法人税等の支払額
-5,403,898
営業活動によるキャッシュ・フロー
25,928,186
Ⅱ 投資活動によるキャッシュ・フロー
有形固定資産の取得による支出
その他の増減額
投資活動によるキャッシュ・フロー
-8,107,408
-217,634
-8,325,042
Ⅲ 財務活動によるキャッシュ・フロー
長期借入金の返済による支出
-12,000,000
財務活動によるキャッシュ・フロー
-12,000,000
Ⅳ 現金及び預金に係る換算差額
0
Ⅴ 現金及び預金の増加額
5,603,144
Ⅵ 現金及び預金期首残高
50,821,144
Ⅶ 現金及び預金期末残高
56,424,288
株主資本等変動計算書
自
平成26年4月
1日
至 平成27年3月31日
(単位:円)
株 主 資 本
資本剰余金
利益剰余金
資本金
純資産
自己株式
資本準備金 他資本剰余金 利益準備金 他利益剰余金
前期末残高
株主資本 評価・換算 新株予約権
合計
差額等合計
合 計
464,000,000
-535,731,930
-71,731,930
-71,731,930
-414,000,000
414,000,000
0
0
14,931,894
14,931,894
14,931,894
-414,000,000
428,931,894
14,931,894
14,931,894
50,000,000
-106,800,036
-56,800,036
-56,800,036
当期変動額
資本金の減少
当期純利益
当期変動額合計
当期末残高
利益剰余金の内訳
繰越利益剰余金 利益剰余金合計
前期末残高
-535,731,930
-535,731,930
414,000,000
414,000,000
14,931,894
14,931,894
428,931,894
428,931,894
-106,800,036
-106,800,036
当期変動額
資本金の減少
当期純利益
当期変動額合計
当期末残高
個
Ⅰ
別
注
記
表
自
平成26年4月 1日
至
平成27年3月31日
重要な会計方針に係る事項に関する注記
資産の評価基準及び評価方法
(1) 有価証券の評価基準及び評価方法
有価証券・・・総平均法による原価法
(2) 棚卸資産の評価基準及び評価方法
商品・貯蔵品・・・最終仕入原価法による原価法
(3) 固定資産の減価償却の方法
有形固定資産・・・定率法
無形固定資産・・・定額法
その他計算書類の作成のための基本となる重要な事項
(1) リース取引の処理方法
リース物件の所有権が借主に移転するもの以外のファイナンス・リース取引につい
ては、通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理によっている。
なお、未経過リース料総額は、11,374,580 円となっている。
(2) 消費税の会計処理
税抜方式で計上している。
Ⅱ
貸借対照表に関する注記
有形固定資産の減価償却累計額 78,680,540 円
Ⅲ
株主資本等変動計算書に関する注記
発行済株式の種類および総数に関する事項
発行済株式
普通株式(発行済株式)
前期末株式数(発行済普通株式)
928,000
株
当期末株式数(発行済普通株式)
928,000
株