病院特集 施設管理を一元化、換気解錠対応システム アート アート(東京都品川区駒形松雄社長、TEL03・3447・6601)は、大規模病院や老人保健施 設などに適した、換気解錠対応電気錠制御盤システム「BAN-L シリーズ」を展開。換気解 錠から通常の電気錠制御に至るまで、多岐な運用に対応する。 「BAN-L シリーズ」は、施設通用口、特定エリア内出入口の電気錠状態などを、常時 1 カ所で監視・管理が可能。同シリーズでは、管理方法に応じて、扉自動施錠モード/、施解 錠くり返しモード/15cm 採風モード/11cm 採風モードの 4 種類から選択可能。この他、火災 報知機との連動により、全ての電気錠を自動的に一斉解錠することも可能。万一、地震や 火災発生などによる停電発生時も、30 分間はバッテリー運用できる。大半の電気錠に対応。 テンキー、カードリーダなどの端末との組み合わせた拡張性も備える。回線数は 10/15/20/25/30/40/50 回線から選択可能。 病院向けとして、 デジタルテンキー 「T-3830」を用いた システムを提案。共 用玄関口にデジタ ルテンキーを設置 することで、職員以 外の時間外入館を 未然防止。病院内の 職員専用室へもデ ジタルテンキーを設置すれば、鍵による施錠以上の厳重管理が可能。 「BAN-L シリーズ」 を用いれば、デジタルテンキー制御に加え、電気錠のみの制御も可能。 また、電気錠制御盤システムも提案している。カルテ室など職員以外の出入を制限した い部屋、通用口のような診療時間外は、入館自体を禁止したい場所に電気錠を設置。各々 の部屋には、セキュリティレベルに合わせた端末を設置して、各自が照合の上入室。入院 患者の身の安全を考慮した窓の管理にも効果的なシステム。 同社では、3 つの数字の組み合わせで操作する「スリーキー」を提案。8 桁までの暗証番 号に加え、最後の数字キーの押し時間も認識要素に付与。不正解錠にも対処した設計を行 っている。エレベーター制御などに応用可能。そして、面会などに訪れた方に対して、貸 し出すカードを回収したら、自動ドアを開扉させるカード回収ボックスなども提案。 看護者向けウイルス感染防護キット イワツキ イワツキ(東京都板橋区、岩月宏昌 社長、TEL03・3966・8371)は、パン デミックに備えた対策キットを発売。 一般家庭から高度医療施設までの使 用に広く対応する製品として提案す る。 09 年 2 月のメキシコでの新型イン フルエンザ(H1N1)発生以降、日本国 内においては同 5 月に初の感染者を 確認。以後感染は広がり続け、最近 では集団感染による小学校の休校が 相次ぎ、さらには感染を疑う受診者 が病院へ殺到するなど、深刻な状況 を迎えている。また、過去の流行パ ターンから見て、新型インフルエンザは一度収束しても、第 2 波、第 3 波と再流行を続け ながら毒性の強度を上げていくと考えられ、終息の気配がないのも実状である。さらには、 現在流行中の H1N1 型以外にも、強毒性鳥インフルエンザ(H5N1)などのパンデミックへの 脅威も拭い去ることができず、早急の対策が求められている。 そこで同社は、看護者を防護することで、ウイルスの感染拡大に歯止めをかけるべく、 ウイルス感染防護キット「医療施設向けハイグレード」、 「医療施設向けスタンダード」、 「一 般家庭・事業所向け」の 3 タイプをラインナップ提供を開始。 「医療施設向けハイグレード」は、感染者との濃厚な接触などがあり、感染のリスクの 高いシーン向けの防護キット。セット内容は、防護服(フード付き)1 枚・N95 マスク 1 枚・ ゴーグル 1 個・手袋(青・白)4 枚 2 組・シューズカバー1 足。参考価格は 3400 円。 「医療施設向けスタンダード」は、医療施設など患者との接近が予想される場合の感染 予防対策キット。セット内容は、N95 マスク 5 枚・ゴーグル 1 個・手袋(青・白)4 枚 2 組× 5・長袖エプロン 5 枚・抗菌消臭剤 150ml・キャップ 5 枚・不織布ワイパー25 枚。参考価 格は 6800 円。 「一般家庭・事業所向け」は、企業や家庭での感染予防対策キット。セット内容は、サ ージカルマスク 5 枚・抗菌消臭剤 150ml・手袋(白)2 枚 1 組×5・不織布ワイパー25 枚。参 考価格は 4200 円。 また、様々なニーズに合わせたセット内容のアレンジも対応可能。補充のための個人防 護具の単品販売も行っている。 安全管理強化したナースコール、発売 「NICSS」3 グレード、「CICSS」2 グレード ケアコム 医療・福祉施設の情報・通信システム専門メーカーのケアコム(東京都調布市、池川充洋 社長、問合せ先・企画室 TEL03・5216・0801)は先程、安全管理機能を強化したナースコ ールシステムとして医療向け「NICSS シリーズ」3 グレード、及び福祉施設向け「CICSS シリーズ」2 グレードを発売した。共に約 2 カ月分のログが保存できる。 新発売したナースコールは、全部で 5 グレード。 医療向けは 3 グレード。 「NICSS-R7」は、大規模・地域中核病院向け、親機はコンピュータ形。続くグレードが「同 -R5」で、中規模病院向け、親機はコンピュータ形。そして「同-R3」は、ベーシックグレ ードで、親機はボード形。 一方、福祉施設向けは 2 グレード。 「CICSS-R5」は、ユニットケア対応福祉施設向けで、 親機はコンピュータ形。 「同-R3」は、ベーシックグレードで、親機はボード形。 製品特長は以下の通り。 「センサー接続表示」=マットセンサー等を使用するためにベッドサイドのナースコール 用コンセントに専用機器を介し接続すると、自動的に親機側の表示が切り替り、注意が必 要な患者さんであることが一目で分かる。更に、マットセンサー等から呼出はその名称を 表示するとともに、一般の呼出とは異なる音で伝えるため、スタッフのより適切な対応が 可能。 「ログ保存機能」=制御機内のメモリーにナースコールの呼出先、呼出種別や呼出時刻等 の記録が、ログとして約 2 カ月分保存出来る。そのため、万が一、トラブルが発生した際、 記録をエビデンスとして活用できる。また、コンピュータ形の上位グレードでは、ログと は別にハードディスクに約 5 年分の履歴が保存でき、呼出回数や呼出理由の集計、グラフ 表示などにより、ケアの計画資料として利用可能。 「転倒・転落スコアシートソフト」=オプションの転倒・転落スコアシートの追加により、 入院時や状態変化時のアセスメントスコア評価が可能。評価履歴を一元管理し、転倒・転 落の危険リスクを把握できる。 販売目標は 5 グレード合計で、年間 1600 システム。 なお、同社の代表製品はナースコールシステムや業務支援システム。また業界で唯一、 ベッドサイドの医療機器とデータ通信が可能なナースコールシステムも実現した。一方、 全国の独立行政法人国立病院機構病院、国立大学法人大学病院、日赤病院のいずれにおい ても約 8 割のナースコール納入実績を誇る。また、同社では 1993 年に IT 化した業務支援 システムを販売したほか、1998 年にはコンピュータ化した初代ナースコールを国立がんセ ンター中央病院に納入し、好評を博した。その後も更に IT 化を強力に推進した高機能・高 付加価値製品の開発を行っており、今回の新製品はその流れを汲むバージョンアップ製品。 新型インフルエンザのパンデミックに対応 ジャパン メディカル パートナーズ 伊藤忠商事(東京都港区、小林栄三社長、ライフケ ア事業推進部 TEL03・3497・2622)は、同社が事務 局を務める民間企業コンソーシアム「ジャパンメディ カルパートナーズ」として、危機管理産業展 2009(RISCON)に出展。企業のパンデミック対策への 包括的なサポートの内容をで発表した。各専門分野の 計 22 社(21 日現在)から構成された国内最大級の同コ ンソーシアムは、社会機能の維持、企業の事業継続に向けた環境整備の一助を担うべく、 「商 品・サービス」 「情報」 「ノウハウ」を広く提供していく、と説明した。 提供するサービスとして、(1)感染防止製品・医療機器・医薬品・設備・感染防止グッズ などを提供する「医療資器材・生活資材のサポート」(2)独自のデリバリーシステムで資器 材の保守メンテナンスから緊急時の導入・設置までを一貫して行う「物流・保管サポート」 のほか、この度拡充した(3)様々な情報提供とともに専門スタッフが資材・人材派遣の必要 性を見極める「情報提供サポート」(4)医療従事者向けの研修や、地域担当者・住民への緊 急対策訓練をサポートする「研修・教育サポート」(5)専門スタッフによる緊急対策資器材 の運送・設置・故障対応・再梱包を実施する「運用サポート」がある。 同コンソーシアムは、更なる拡大が予想される新型インフルエンザに対する正しい知識、 個人・団体それぞれが自衛に取り組む大切さとその意義の啓発や、その被害を最小限に食 い止める各自の自発的な活動のための支援に今後も注力していく方針。 なお、同コンソーシアムは、11 月 11 日から 13 日に東京ビッグサイトで開催される HOSPEX JAPAN2009 に出展する。 パンデミック対策防護服「タイベックソフトウェア」 デュポン デュポン(東京都千代田区、天羽稔社長、TEL0120・300・355)は、ウイルス感染防止に 高い効果を発揮する製品として、防護服「タイベックソフトウェア」を提案。医療現場で の感染者との接触時、事業所内での突発的な感染者対応が予想されるパンデミック時など での使用を推奨している。 「タイベックソフトウェア」は、同社独自開発の防護服用素材「デュポンタイベック」 を採用。連続極細形状化した高密度ポリエチレンに、熱と圧力を加え結合させた同繊維は、 ほこりなどの不純物混入の恐れがある重填剤・結合剤・シリコンなどを含まない高い安全 性が最大の特長。 さらに、同 繊維は、微粒 子に対する高 バリア性や、 引き裂き/摩 擦に対する高 耐久性を備え ながら、空気 や水蒸気を透 過する通気性 の高さも確保。 強靭性と快適 性の両立を実 現している。また、表面が極めて滑らかなため、固体粒子の付着を防ぐことが可能となる。 なお、同製品の表・裏面は帯電防止加工が施されているため、万が一、着用者が強力な 電荷を受けた場合でも、適切にアースを行っていれば帯電による被害を軽減することがで きる。そのため、製造工場や電力施設などの過酷な作業現場でも多く採用されている。価 格はオープン。 同社は、来月開催の HOSPEX JAPAN2009 に出展し、来場者からのパンデミック対策に 関するあらゆる相談を受け付ける方針だ。 手術室や院内感染や防止に適した気密ドア ナブテスコ ナブテスコ(東京都港区、ナブコカンパニーTEL03・5470・2415)は、病院向けとして「ナ ブコ気密ドア SOA(Shut Out Air)」などを展開している。 医療機関では、院内感染を防ぐために様々な取り組みをしている。衛生面などはもとよ り、院内環境に配慮することも検討するべきテーマと言える。同社が販売する「ナブコ気 密ドア SOA」は、気密性に優れた自動ドアとしてラインナップしている製品。ドアが閉鎖 する際、シールフレームが自動降下することで、高い気密性を保てる独自機構を採用。レ ールや戸車にも同じ機構を採用しているため、耐久性があり、開閉時の作動音も静かにな った。 気密性については、JIA A 4702 Aー等級(予備加圧 260Pa) の高さを有する。設計面では、 引き残しがなく、ドアを全開す ることも可能。床面にカードレ ールはないため、病院設備に適 した仕様となっている。停電時 でも容易に手で開閉可能といっ た配慮も行った。 高い気密性により、病院の場 合は院内感染対策、手術室での 設置に適した性能も有する。ま た、HACCP 対策としても有効 性を備える。 人工呼吸器、卓上吸引器をラインナップ パシフィックメディコ パシフィックメディコ(東京都文京区、片平俊治社長、TEL03・3818・6127)では、関係 機関向けに、パンデミック、新型インフルエンザ対策として、人工呼吸器、吸引器ライン ナップなどを展開。 近年、パンデミック対策着手の必要性が注目されている。だが、今年に入り、新型イン フルエンザの感染が拡大。最悪のケースでは死に至ることもあるため、緊急時には迅速な 初期対応が重要となる。同社では、緊急時対応の一環として、欧米で備蓄が進んでいるコ ンパクトな人工呼吸器、卓上呼吸器のラインナ ップを展開。国内で更なる関係機関での採用拡 大を提案している。 人工呼吸器 LTV シリーズは、ICU/救急・搬送 用「LTV1200」 、慢性病棟/在宅用「LTV1150」 、 在宅用「LTV950」をラインナップ。 吸引器は、卓上吸引器、ポータブル吸引器を ラインナップ。卓上吸引器「ケアバック D」は、 ピストン式デュアルポンプを採用。フィルター装 着時、吸引力低下が尐ない安定吸引をサポート。 「ケアバッグ S」は、W210×H300×D140mm のコンパクト仕様で、操作性も優れた製品。ピス トン式シングルポンプを採用。 ポータブル吸引器「トートキューブバック」は、 救急用から在宅用まで、多用途で使用可能な製品。 12VDC ピストン式シングルポンプ採用で、平均 稼働時間は 30 分(完全充電時)。 3D 顔認証の入退室管理、山梨の病院で誕生 バリアリーフ・インターナショナル バリアリーフ・インターナショナル(千葉市美浜区中瀬 2-6、後藤幹太社長、TEL043・239・ 7440)は、山梨県内の財団法人 H 病院に、3D 顔認証システムによる入退室管理システム、 及び火災時の安全確保や不審者侵入防止と院内徘徊者の防止など、総合的なセキュリティ システムを納めた。11 月から本格稼働する。顔認証システムを核とする、導入した病院は 国内でも例が殆どなく、注目されそう。 導入に当たって、病院側から『新棟の 3 階建て 3 棟を建築するのに伴い、特に入退室管 理に関して、病院内セキュリティの高度化と充実化を図りたい。しかも、可能な限り IT の 有効活用による労力効率化とコスト削減も実現したい』 。また『患者はもちろん、病院職員、 医師、来客の安全を考えるほか、入退室管理に IC タグは必須とし、特に入退室等重要な個 所にセキュリティシステムを約 80 か所に導入する計画。その内、顔生体認証は約 20 か所。 更に、電子錠や監視カメラ等と連動し、不法侵入にも迅速な対応ができる様にしたい。ま た、火災警報機と連携し、災害時には指定したドアが一斉開錠できる様にしたい』との要 望があり、導入したのが、目のくぼみや鼻の高さまで約 4 万点で立体的に判断する 3D 方式 の顔認証システム「VisionAccess」をリーダーに、電気錠ユニット、監視用カメラ、IC タ グリーダー、火災警報器を連携した高度なセキュリティと利便性・安全性を実現した総合 的セキュリティシステム。国内でも例を見ない、ハイテクかつ利便性と安全性を兼ね備え た病院が誕生する。 認証強度の高い OTP で、医療機関の情報共有 ファルコンシステムコンサルティング ファルコンシステムコンサルティング(川崎市高津区、TEL044・814・2512)は、チャレ ンジ&レスポンス方式の低価格ワンタイムパスワード(OTP)認証システム「WisePoint シリ ーズ」を販売。医療機関の重要な情報管理体制構築に加え、地域医療機関の連携などで活 用が拡がっている。 同認証システムは、ブラウザ利用により、OTP を生成する次世代認証方式。03 年に発売 後、幅広い用途で活用されており、現在までに 185 社、35 万ライセンス程度の実績を持つ。 「WisePoint シリーズ」は、イメージングマトリックス、乱数表カード利用のマトリック スコードなどの認証機能を持つ。イメージングマトリックスシステムは、認証強度と利便 性の両立を図ったシステム。イメージ画像をパスワード化。ユーザ ID とパスワードを入力 後、ユーザが記憶するモニター画面上のイメージをクリック、あるいはイメージの位置情 報として、イメージ画像の縦横に記された乱数値入力を行うことで、容易にパスワード認 証を実現。ブラウザのみで認証できるトークンレス認証により、認証媒体の携帯や端末へ ソフトをインストールする手間は不要。ログインごとにイメージ位置、位置情報が変わり、 OTP を生成する。 マトリクスコード認証システムは、ユーザごとに異なる乱数表を記載したマトリクスカ ードを所有することで、認証を行うもの。ユーザ ID とパスワードを入力後、ブラウザ上に 記されたチャレンジコードに従い、乱数表から該当するものをパスワードとして入力。IC カードとの併用も可能。 認証一度だけで、 各 Web アプリケーションを利用可能なシングルサインオン機能を搭載。 基本認証、フォーム認証に対応する。ユーザごとにアクセス可能な Web サービスをコント ロールできる機能なども備える。ユーザポータル機能により、各々の専用画面表示、アク セス可能なサービスを表示。ユーザ単位、システム単位だけでなく、システム全体に対す るお知らせ表示にも対応。 こうした機能を活用して、医療関係機関でも運用されている。地域医療振興協会では、 遠隔画像診断システムとして採用。地域医療振興協会をハブ機構として、提携クリニック 間の病診連携を実現。同社システムのユーザ認証機能で、安全な運用を可能にするととも に、検査画像システムや携帯電話によるグループウェア共有化を実現した。また、ある市 民病院では、電子カルテシステムの病診共有に活用。患者サービス向上、診療情報の共有 により、適切な治療を実施、情報漏洩保護を行うため導入した。これにより、患者さんは 大病院へは一度行くだけで、その後は診療所などの地域医療機関で治療、診断が受けられ る。情報安全と利用者の利便性の双方を満たしたシステムとして評価されている。 NIOSH が規格認定、簡単かつ完璧密閉を実現 双日エアロスペース 双日エアロスペース(東京都港区赤坂 2-17-22、 営業部門 TEL03・5574・6082)は、NIOSH(米 国国立労働安全衛生研究所)が規格認定する、簡 単に取り付けられ、しかも完璧に密閉できる N BC 対策用防護マスク「SCape CBRN30」を、 政府や医師・警察関連、及び重要施設関係者等 を対象に発売する。 同マスクを付ける手順は、箱からホイル袋を 取り出し、ホイルシールを開け、中身のふたを 取り外した後、容器から呼吸装置を取り除く。 そして、丸くくり抜いたひっぱり口を引っ張る と、立体に近いマスクが現われ、そのまま頭部 から被る。首の周りには柔軟なゴムがついてお り、外からの外気や菌の侵入を完全に防御する。 防護時間は NIOSH 認定で 30 分。
© Copyright 2024 Paperzz