APIマネジメント活用で ビジネス価値創出を加速

導入事例
Mashery API マネジメント
株式会社ヴァル研究所
API マネジメント活用で
ビジネス価値創出を加速
「駅すぱあと Web サービス」の API 管理に Masher y API マネジメントを採用し、運
用管理の負担を軽減するとともにセキュリティーを強化。サービスの開発にリソース
を集中。
課 題
• API 管理の負担軽減:
「駅すぱあと Web サー
ビス」のビジネス拡大に伴い、API の運用管理、
セキュリティー維持の負担が増大していた
ソリューション
• Mashery API マネジメント: 自社開発して
いた API の管理機能を Mashery に段階的に
移行、強化
導入効果
• 運用管理の効率向上:初期フェーズで開発部
門の運用管理工数が 0.5 人月分削減。管理業
務部門でも工数が 1/5 に削減。次のフェーズ
でのより大きな効果が期待できる
• セキュリティーの強化:Mashery API マネジ
メントへの移行によりセキュリティー・レベル
が向上
ビジネス価値
• 開発リソースの集中:API 管理の負担軽減で、開
発者が本来のコアビジネスの開発に集中可能に
• サービスの強化・拡充:Mashery の API 分析、
報告機能を活用し、
サービスの強化と拡充を行う
• パートナービジネスの拡大:開発者サイトを利
用し、
新たなパートナーとビジネスを獲得
株式会社ヴァル研究所
本社
東京都杉並区高円寺北 2-3-17
高円寺 NK ビル
http://www.val.co.jp/
API を活用し、パートナー企業との連携を広げる
「駅すぱあと Web サービス」
1988 年に「駅すぱあと」を発売以来、経路検索のパイオニアとして新たな価値を生み
出し続ける株式会社ヴァル研究所(以下、ヴァル研究所)
。現在はコンシューマー市場だ
けにとどまらず、法人向けサービスに事業を展開し、
「駅すぱあと」をライセンスパック、
SDK を提供するパッケージサービス、旅費交通費精算、通勤費精算などのオフィス業務
を効率化する積算ソリューションなど、幅広い領域でビジネスを展開しています。
法人向けサービスの中で特に注目を集めているのが、
「駅すぱあと」の探索機能を API
の形で提供する「駅すぱあと Web サービス」です。同サービスは現在、社内システムへ
の通勤費、出張経費精算など機能の組込みや、SIer が開発を手がける業務パッケージ
への経路検索機能の組込み、大手 Web サービス事業者のポータルサイト、不動産や飲
食など、さまざまな分野で幅広く利用されています。
ビジネスの拡大とともに API の運用管理の負担が増大
ヴァル研究所では、
「駅すぱあと Web サービス」でパートナー企業に提供する API の提供
を、2010 年のサービス開始以来、自社で行ってきました。しかしビジネスの拡大に伴い、
API の運用管理に関する負担が増大し、サービスを開発するリソースを圧迫するようになっ
てきました。
開発部 サービスプラットフォームチーム リーダーの見川孝太氏は、
「これまで少数精鋭
のメンバーが、サービス開発業務と兼任で API の運用管理を行ってきました。しかし、
API 市場の今後のさらなる拡大を見据えると、セキュリティー維持強化をふまえた API
運用管理の負担軽減は重要な課題でした」と語ります。
こうした状況においてヴァル研究所では、API マネジメント・ツールを導入し、API 管理
に関する開発チームの負担を軽減する方法の検討を始めました。複数社の API マネジ
メント・ツールの中から採用を決定したのが、Mashery API マネジメントでした。採用
の理由を、開発部 部長の新井剛氏は次のように話します。
「他社の提案は、現状の Web サービスを拡大する範囲に限られていました。これに対し
てインテルの Mashery API マネジメントの提案は、IoT などによるこれからの産業構造
の変化に関する研究や、新たな市場への対応までを示したものでした。当社が API ビジ
ネスを推進していくうえで、将来性と大きな可能性を感じたことが採用の決め手となり
ました」
ビジネスの拡大と、新しいサービスの開発に集中
Mashery API マネジメント導入計画
管理 API プロジェクトでは、当初の目的としていた開発部門の負担軽減と
セキュリティーの強化を、Mashery API マネジメントの導入で実現するこ
とができました。
「管理 API の領域を Mashery API マネジメントに移行し
たフェーズ 1 だけで、開発部門の運用管理工数で、約 0.5 人月分の削減が
実現しています。また、請求処理などの営業管理業務に携わるスタッフの
工数も約 5 分の 1 に削減されました」
(新井氏)
フェーズ 1:新規開発の管理 API に限定して導入
• API キー認証
• API リファレンスコード公開
フェーズ 2:駅すぱあと Web サービスの全体に導入
• API キー認証
• アクセス解析
• API 帯域制御(予定)
• API リファレンスコード公開
• API 利用プラン管理
フェーズ 2 完了後のシステム構成
• コミュニティサイトなど
MASHERY
API マネジメント
ELB
CI
Web/App
ログ保管
公開ドキュメントの
ホスティング
Web/App
リソース監視
監視
ログ監視
ELB
管理 API
ElastiCache
Availability Zone
Availability Zone
Dynamo
DB
フェーズ 3:法人サービス向け API の標準プラットフォームへ
• ヴァル研究所のさまざまなサービス提供のプラットフォームとして活用
3 つのフェーズで、Mashery API マネジメントを導入
ヴァル研究所では、Mashery API マネジメントの導入を 3 つのフェーズ
で計画しています。フェーズ 1 では、新規に開発する管理 API に限定し
て Mashery の導入を行いました。
管理 API は、駅すぱあと Web サービスのパートナー企業が、サービス利
用のための設定や、利用状況を把握するための機能を提供します。この
管理 API の開発プロジェクトでは、自社開発に替えて Mashery で API
キー認証や、API セキュリティーに関する機能を構築しました。
「Mashery の導入を管理 API から始めた理由の 1 つは、セキュリティー
の強化です。お客様の契約情報や利用情報を扱う管理 API には、強固な
セキュリティーが必須ですが、自社開発では投入できる工数に限界があ
ります。その部分を Mashery API マネジメントに任せれば、かなりの負
担軽減につながると判断しました。もう 1 つの理由は、パートナー企業
に及ぼすリスクを最小限に抑えるためです。まずは影響が少ない新規で
提供する管理 API に限定して Mashery を適用し、ノウハウを蓄積するこ
とにしました」
(見川氏)
新規開発の管理 API への Mashery API マネジメントの実装は、約 1 カ
月で完了しました。開発を振り返り、見川氏は「導入は予想以上にスムー
ズに進みました」と述べています。
現在ヴァル研究所では、駅すぱあと Web サービス全体に Mashery API
マネジメントを適用するフェーズ 2 のプロジェクトが、2015 年の完成を
目標に進行中です。
フェーズ 2 が完了すれば、駅すぱあと Web サービスの API 運用管理が
すべて Mashery API マネジメントで実現されることになります。これ
により、開発と業務部門で、さらなる負担の減少が期待できます。また、
Mashery の API 分析、報告ツールの活用により、サービスの強化と、パー
トナー企業へのビジネス支援が提供できます。さらに、Mashery のポー
タル機能を利用して、API 開発コミュニティサイトを立ち上げることに
より、新しいビジネスパートナーの獲得や、パートナーサポートの拡充へ
の貢献も期待できます。
新井氏は、
「Mashery の API 分析、報告ツールで可視化できることは、
弊社プロダクトの付加価値提供を加速することに非常に役に立ちます」
と述べています。
フェーズ 3 では、ヴァル研究所が法人向けサービスとして提供している
各種 API 系サービスの標準プラットフォームとして、Mashery API マネ
ジメントを活用する構想を描いています。新井氏は「IoT、M2M、ウェアラ
ブル、センサー、ロボットなどにより、インターネットの活用シーンはさら
に飛躍的に拡大することが予想されます。API を中心としたエコシステ
ムによって IoT や M2M などの対応に取り組み、産業界のイノベーション
に貢献できるよう、Mashery を活用して Web サービスを成長させていき
ます。そのためにも今後も Mashery を提供するインテルの支援を期待
しています」と語ります。
Mashery はビジネス価値創出を加速させるツールとしても、ヴァル研究
所でますます活用範囲を拡大していくことになりそうです。
詳細情報
Mashery API マネジメント製品情報ページ :
http://www.intel.co.jp/api
導入に関するお問い合わせは、
インテルの担当者または
Mashery ビジネスパートナーまでお問い合わせください。
ソリューション・プロバイダー
開発部 部長
新井 剛 氏
開発部
サービスプラットフォームチーム
リーダー
見川 孝太 氏
https://www.pcp.co.jp/
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2015 年 6 月
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