平成25年度中心市街地活性化に関するアンケート調査(概要版) 1.調査の概要 ◇配布対象 ◇調査方法 ◇調査時期 ◇回収結果 対象地域:岩見沢市内全域 対象者 :満20歳以上の岩見沢市民2,000人(無作為抽出) (中心市街地居住者500人、中心市街地外居住者1,500人) 郵便による配布・回収 平成25年7月(7/4郵送、7/19締切) 配布数 :1,988(送付数2,000から宛先不明12を除く) 回収数 : 445(回収率22.4%) 2.調査区域 1 3.回答者の属性 配布票は、 「商業業務集積地区」 、 「商業業務集積地区 を囲む地区」 、 「駅北地区」の中心市街地が25%、その 他の中心市街地外の地区が75%であったが、回収票の 居住地区をみるとそれぞれ23%、73%と、配布割合 にほぼ近く、回答者の居住地区に大きな偏りはみられず、 各地区の居住者の意向をバランスよく反映できた。 また、年齢層は20代が約8%で、30代、40代が それぞれ約15%、50代、60代、70代がそれぞれ 約20%と、20代がやや少ないが、概ね幅広い年齢層 の意見の抽出ができた。 ※以下の集計・分析では無回答を除く 4.買物動向 (1)最も利用する店舗 買物で最も利用する店舗は、「食料品、日用雑貨」が平日には“食料品スーパー”が約58%と 最も高い割合を示し、休日には“大型商業施設、量販店等”が約56%と“食料品スーパー”を抜 いて最も高い割合となっている。 「電化製品、書籍・文具」、 「紳士服・婦人服、家具」の買物では、 平日、休日共に“大型商業施設・量販店等”を最も利用する割合が高く、特に休日では80%を超 えている。一方、 「商店街・個店」の利用する割合は低く、食料品では3%に満たない。 2 (2)最も買物する場所 最も買物する場所については、平日、休日ともに各商品共に郊外での買物割合が最も高く、利用 店舗の回答結果とあわせて考えると、郊外に立地する大型店舗等の吸引力が強い。一方、中心市街 地での買物は郊外より低く、最も高い割合を示した「食料品、日用雑貨」で約25%である。特徴 的なこととして、食料品等では“自宅周辺”での買物が平日で28%みられ、中心市街地より高い。 また、休日に“札幌市等の近隣都市”へ出かける割合が高まり“紳士服・婦人服、家具”では“中 心市街地の割合を約13%上回っているのが特徴的である。 3 (3)最も利用する交通手段 買物で最も利用する交通手段は、圧倒的に“自動車・オートバイ”の利用割合が高く、各商品共 に平日で55%を超え、休日には65%を超えている。「食料品、日用雑貨」は、“徒歩と自転車” の合計割合が休日で約20%、平日で約34%あり、これらは自宅周辺で買物する人の利用と思わ れる。一方、 “バス(路線・高速) ”は、平日休日共に利用割合が低く、数%にとどまっている。こ れは、バスの利便性に大きく影響しているものと思われる。 5.中心市街地の利用状況 (1)来街頻度 中心市街地に出かける回数を男女別にみると、 “ほぼ毎日”は女性が多いが、 “週4~5日”は男 性の方が多く、これは中心市街地に通勤していることによると思われる。女性は“ほぼ毎日”、 “週 4~5日” 、 “週に1~3回”を合わせた週1日以上出かける人が半数を超え、一方男性は“年に数 回”と“ほとんど行かない”を合わせると約26%となる。 4 中心市街地に出かける回数を年齢層別にみると、週1回以上出かけるのは、70代以上と20代 で57%以上と高く、50代で約38%と最も少なくなっている。一方、“年に数回”と“ほとん ど行かない”を合わせると20代が約34%と最も多くなっている。 中心市街地居住者は、 “ほぼ毎日”及び“週に4~5日”を合わせた週4回以上出かける人が30% を超え、特に商業業務集積地区の居住者は約45%となっている。一方、郊外居住者で週4回以上出 かける人は数%から10%程度にとどまり、“年に数日”、“ほとんど行かない”人の割合が週1回以 上行く人の率を上回っている地区もある。特に、 “美園・駒園・南町・志文”では35%程度、 “幌向・ 上幌向”では40%を超えている。 5 (2)来街目的 中心市街地に出かける1番目の目的を年齢層別にみると、40代を除く他の年代は“買物”の割 合が最も高い。40代で最も高い割合を示したのは、“金融機関”であるが、他の年代においても 比較的高い割合を示しており、50代では買物の割合とほぼ同じであった。また、60代、70代 以上では、 “買物”の割合が約40%、48%と最も高いが、病院(通院)の利用が24~25%とな っているのが特徴的である。 6 (3)であえーる岩見沢の利用状況 平成25年4月にオープンした「であえーる岩見沢」は、7割以上の人が利用しているが利用頻 度はあまり高くない。内訳は“年に数日”、“月に1~3回”が約51%で、“週に1~3日”、“週 に4~5日” 、“ほぼ毎日”の利用頻度の高い人の割合は約20%となっている。また、“この施設 を知っているが利用したことはない” 、 “この施設を知らない”は合わせて29%となっている。 「であえーる岩見沢」の利用目的は、 “食料品・衣料品等の買物”の割合が約68%と最も高い。 次いで、“イベント・催事の利用”となっているが、約15%の割合でと買物目的に比較すると大 きく下回っている。同施設が中心市街地における“まちなか交流拠点”としての役割を果たすため には、今後さらにイベント等の拡充が必要であると思われる。 (4)生涯学習センターの利用状況 生涯学習センターを利用する度合いは、“この施設を知っているが利用したことはない”の割合 が約72%で、“施設を知らない”を合わせると約92%に及ぶ。利用したことがある人でも、週 に1回以上の利用頻度の高い人は約3%にすぎない。 7 生涯学習センターの利用目的は、市民活動・サークル活動の割合が50%と最も高く、次いで運 動施設の利用、研修・講習となっている。その他の利用としては、イベントや会議での利用、図書 の受渡しなどとなっている。 6.活性化の取り組み評価・要望 (1)中心市街地活性化の取り組みの満足度 目標1の「まちなか住まいを促進する」に関して、満足度の高い項目は、 「医療・福祉の充実」 ( “思 う”、 “やや思う”で約38%) 、次いで「安全・安心な生活ができる」(“思う”、“やや思う”で約 42%) 、 「買物が便利」 ( “思う” 、 “やや思う”で約35%)となっている。一方、「住みたいと思 う住宅・アパート」の満足度は低く、 “そんなに思わない”、“思わない”を合わせて約63%とな っている。 8 目標2の「まちなか回遊を促進する」に関して、満足度の高い項目は、「イベント・催事の情報 が提供されている」 ( “思う” 、 “やや思う”で約35%) 、次いで「まちなかは歩きやすい」 (“思う”、 “やや思う”で約34%)となっている。一方、満足度の低い項目は、 「魅力ある店舗が多い」 (“そ んなに思わない” 、 “思わない”で約74%)、 「岩見沢の特徴や資源をいかした取り組み」 (“そんな に思わない” 、“思わない”で約55%)となっている。全体的にみると「まちなかは歩きやすい」 を除き、 “そんなに思わない” 、 “思わない”の合計が、 “思う”、 “やや思う”の合計を上回っている。 目標3の「まちなか雇用を促進する」に関して、“思う”、“やや思う”の合計の割合は、最も高 い割合である「農業や観光が連携した取り組みが行われている」でも約18%にすぎない。また、 全ての項目において、 “そんなに思わない”、 “思わない”が、 “思う” 、 “やや思う”を上回っており、 全体的に満足度は低くなっている。 9 (2)中心市街地活性化で取り組んでほしいこと 中心市街地活性化で取り組んでほしいことを目標別に3つまで選んでもらった。 まちなか居住で取り組んでほしいことは、 「除排雪の徹底」が最も高く65%を超え関心が高い。 次いで、 「高齢者や障がいのある人が住みやすい環境」、「安全・安心な生活環境づくり」となって いる。これらは生活サービスの充実や高齢者等暮らしやすいまちづくりのニーズを反映しており、 加えて「まちなか住まいを促進する」取り組みの中で満足度が低いことが反映されている。 まちなか回遊で取り組んでほしいことについては、「魅力ある店を増やして楽しい買い物ができ るまち」 、 「駐車しやすい環境づくり」のニーズが高く、これらに対する不満がまちなかの吸引力を 低めている要因ともなっている。 「駐車しやすい環境づくり」に関しては、買物交通手段として自 動車利用が多いことも、ニーズが高い要因ともなっていると思われる。 10 まちなか雇用で取り組んでほしいことは、「事業所など働く場所を増やす」のニーズが高く、次 いで「農業や観光と連携した取り組みを増やす」といった岩見沢の資源をいかした多様な産業活動 の活性化や、公共施設のまちなかへの移転などにより、雇用を創出し、従業者数が増加することを 期待されている。 11 7.自由意見 区 分 【まちなか居住】 商店街、 飲食店等 イベント、 交流等 【まちなか回遊】 施設整備、 緑・景観等 道路交通、 駐車場等 【まちなか雇用】 【地域資源の活用】 【中心市街地活性化施策全般】 【行政改革、施策等】 意 見 まちなか居住についてはファミリー層、高齢者、夫婦世帯、 単身者など多様なターゲットへ住まいを供給する事業を積極的 に図るべきとの意見がある。例えば、空き店舗・テナントを住 宅にリニューアルする市の補助・助成の拡充、情報提供すべき との提案がみられる。 商業環境では商店街の活性化、飲食店に関する意見・提案が 最も多く、なかでも個性的で魅力ある店舗や飲食店の充実、商 業施設の誘致、気軽に立ち寄れるコンビニなどのニーズが高い。 また、接客やサービス面での高度化や、行政支援による商業活 性化に関する推進の意見がある。 イベント、交流等によるまちなか回遊促進の意見では、駅前 通りや赤レンガ広場等をより活用し、これまでの百餅祭りなど に加え、もっと多彩なイベント活動、市民活動を実施すべきな どの意見がみられる。 施設整備や生活基盤については、病院、図書館、保健福祉施 設等の公的施設の整備・充実の意見が多い。緑・景観について は、まちなかへの緑化推進や駅前通りアーケードや街灯の景観 に関する改善要望が多く、魅力的なまちなみ景観を望む意見が みられる。 道路関連では、バリアフリー整備の促進や駅前通り整備の期 待が高い。駐車場に関しては、無料駐車場を増やす意見が圧倒 的に多く、無料化することで買物・飲食がしやすくなるとの意 見が多くみられる。バス交通については、利用本数が少なく、 時間帯によっては利用できなこともあり身近な公共交通として 充実してほしいとの意見がみられる。 まちなかの雇用を促進する意見は、働く場所を増やす意見が 多い。また、企業誘致に加え、起業、個人の出店など、事業意 欲のある事業者への負担軽減制度を拡充する意見や、若い起業 者を増やし若者の雇用環境を拡大させる意見等もみられる。 岩見沢市の特産品のPRをさらに推進することにより、岩見 沢の知名度アップや観光振興につなげ、活性化を図る意見が見 られる。また、遊休農地等の改善をはかり、新しい岩見沢ブラ ンド品を創造するとの意見がある。 中心市街地活性化施策全般については、近年の社会動向の変 化を踏まえ、中心市街地だけではなく市全体の将来像を見直す べきとの意見や、市民、来街者が安心して暮らせる、集えるま ちづくり、駅前通り整備をインセンティブとした商業活性化な ど、多様な意見がみられる。 市の行政改革や施策について、行政体制の充実や費用の有効 活用など多様な意見がみられるが、その中でも除排雪に関する 雪対策の意見・要望が多い。 12
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