AALA機関紙京都版 114号 (2014年5月1日発行)

アジア・アフリカ・ラテンアメリカ
京都版 No.114
Asia-Africa-Latin America(AALA) 2014 年 5 月 1 日
京都府アジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯委員会
連絡先 〒606-8242 京都市左京区田中高原町 9-3 澤居紀充方 電話/Fax 075-722-3134
[email protected] 年会費(6,600 円)は郵便振替 00970-4-223429 京都府 AALA 連帯委員会へ
ホームページ新版 http://kyoto-aala.com/
パレスチナ報告会
封鎖下のガザを訪ねて
―ナクバから 66 年目の<パレスチナ>が問うもの―
◆お
話
岡
◆2014 年 6
真理さん(京都大学人間・環境学研究科教授)
月 7 日(土)午後 1 時 30 分~4 時 入場無料
◆京都鴨沂会館新館2階(河原町荒神口西入る、北側 電話 075-231-1001)
イスラエル政府は 4 月 10 日、パレスチナ自治政府に対する経済制裁を決めました。代理徴収し
ている税金(毎月 1 億ドル以上で、自治政府の収入の6割強)の送金停止です。これはパレスチナが
4 月 1 日、国際条約への加盟申請を国連などに行ったことへの報復です。イスラエルは、パレスチ
ナが 2012 年 12 月に国連で「オブザーバー国家」に格上げを果たした際にも同様の経済制裁を実施し
ています。
昨年7月末に約3年ぶりに再開された和平交渉の期限である4月 28 日が迫るなか、またまた交
渉崩壊の危機です。イスラエルによるガザに対する封鎖継続と度重なる軍事行動、米国等の仲介に
よる和平交渉の再開と停止、この間に進むユダヤ人入植地の拡大、他方パレスチナ自治政府の国連
加盟と国際的認知の進展―。
このような事態に対して国際社会は何ができるか、何をなすべきか。封鎖のもとにあるガザを訪
ねた岡真理さんが、問題のそもそもの根本に立ち返り、1948 年にイスラエル建国によって起き
たパレスチナ難民発生の悲劇=ナクバから 66 年目の<パレスチナ>について報告します。
わたしのカメラアイ―日本・タイ・ボリビア
京都AALAサロン 第3回 ゲスト*ハビエル・モンターニョさん
◆2014 年 5 月 8 日(木)午後 1 時~3 時、職員会館かもがわ(河原町丸太町下がる、最初の信号を東
へ、突き当り。電話 075‐256‐1309) 入場無料、準備の都合上、申し込みを事務局まで
1
「アラブの春」から「冬」へ、そしてまた・・・。
―(ガザの若いブロガー)ヤスミーンさんのサイトから―
西山正一郎
2012年12月、チュニジアで始まった「アラブの春」は、いまやメディアは「アラブの冬」
と呼んでいる。長引くシリアの内戦やエジプトの軍政復活の兆しなどがその要因だ。そういう折か
ら、久々にガザの若いブロガー、ヤスミーンさんのサイトを訪れてみた。そこには、ガザの漁師が
発見したというアポロ像の投稿があった。若干、引用してみたい。
2 千年前のアポロ像
「昨年夏、少なくとも2千年以上前のものと思われるアポロ像がガザの沖で発見された。青銅製の
像は、その時代のものとしては極めて珍しい。また、その美しさは非の打ちどころがないほどだ。
――中略――こうした歴的発見はガザでは初めてではない。わたしは、古代のガザの歴史について、
これまでも投稿を続けてきた。1879年、ガザから南へ20キロのところにあるテル・アジュル
の住人が黄色い砂岩につまずいて発見したのが、世界で最大級として知られているゼウス像である。
それは、当時、ガザを支配していたオスマントルコによって、イスタンブールへ運ばれ、いまでも
イスタンブール古代史博物館に『ガザのゼウス』として展示されている。その像の左腕は欠落して
いるが、いつの日か、わたしたちの子孫が、ガザの砂のなか深く埋もれているであろうその腕を発
見し、明るいニュースになるだろうと確信している」
パレスチナの国家としての承認をめぐり、イスラエルとの和平プロセスは、遅々として進まず、
収監されているパレスチナ人の釈放も中断している。しかし、このブログからはそうした状況のな
かでも、未来への確信を失わないヤスミーンさんの思いが披歴されている。
ヨルダン川西岸でマラソン
また、4月にパレスチナのヨルダン川西岸で開催されたマラソンの記事も、気持ちを明るくさせ
てくれた。「運動することの権利」を掲げて開催されたパレスチナ・マラソンには数千人が参加し
た。アルジャジーラの報道は、コンクリートの分離壁の下を走るアスリートたちを映していた。し
かし、イスラエルは、ガザ在住のトップ・アスリート、ナディア・アル・マスリ選手の参加を許可
しなかった。北京オリンピックに参加した彼は、政治的影響力が大きいと判断したためである。ア
ルジャジーラのインタビューに応えて、彼は「スポーツにまで制限を加えるイスラエル政府の措置
は許し難い。しかし、私はパレスチナを代表するアスリートとして、これからも頑張っていきたい。」
と語った。
紆余曲折を経ながらのアラブの情勢であるが、これらのトピックスから励ましをもらったのは私
一人ではなかろう。(京都AALA
副運営委員長)
2
イスラエルの暴虐をなぜ止められないのか
パレスチナ人民に対する残酷なアパルトヘイトを
容認するのは犯罪ではないか
主義を達成することはできなかったでしょう。ボイコ
ットや権利剥奪などの非暴力手段を用いて、それぞれ
の政府や企業に数十年も続けたアパルトヘイト体制
支持を転換するよう働きかけたのでした。私の良心は、
―デズモンド・ツツ名誉大主教の声明―
須田
同じ非暴力戦術を使ってイスラエルの占領につなが
稔
る抑圧を終わらせようと模索するパレスチナ人民の
側に立つようにと迫るのです。
1984年のノーベル平和賞受賞者で、聖公会ケー
プタウン名誉大主教のデズモンド・ツツ氏が、アメリ
合州国での法制化の動きは、南アフリカでのアパル
カ合州国の対パレスチナ政策に警鐘を鳴らした。4月
トヘイトを終わらせたと同じような運動への参加を
2日公表の声明文で、言論の自由を抑圧したりパレス
きわめて困難にするでしょう。
チナで正義を支持する人びとを村八分にする立法を
推進する動きがアメリカで高まっていることを非難
私はまた深く困惑しています。メリーランドの例で
した。以下に、Common Dreams 4月4日付記事で、
すが、ボイコット運動をナチスの行動になぞらえる証
ツツ氏の声明文を全訳する。
言がこうした法案提出の論拠にされているのです。
私は本日、深刻な憂慮を表明するために筆を執って
何百万のユダヤ人の絶滅をもたらしたナチのホロコ
います。パレスチナの人民が耐えている人権侵害に対
ーストは測りしれぬほどの恐るべき犯罪です。それを
して良心から抗議を発する人びとを処罰し脅迫する
少しであれ非暴力の運動になぞらえるのは、世界の歴
事が狙いの法的手段が合州国で続出している事態を
史の大虐殺の悲劇的時代のおぞましい本質を矮小化
憂慮するのです。メリーランド、ニューヨーク、イリ
するものです。
ノイ、フロリダの議会で、さらには合州国議会で、イ
スラエルによるパレスチナ占領に反対する立場の学
南アフリカであれ、合州国南部であれ、インドであ
会への資金供与を禁止するとか、そういう個人を中傷
れ、ボイコット戦術は、犠牲者には自由と正義を、抑
するなどの法案が提出されてきたのです。
圧者には平和と和解をもたらすという変革的変化を
こうした立法の案出は、私も長い間支持者の一人で
生んだのでした。私は、このような変革的熱望を処罰
あるボイコット、権利剥奪、制裁など国際的なBDS
したり思いとどまらせたりすることを目論む立法に
運動の広がりに対抗してのことです。このBDS運動
は強く反対します。そして、終生望みます、これまで
は、パレスチナ人民自身が発した正義の呼びかけから
実践された非暴力運動と同じように、BDS運動がい
生まれたものです。パレスチナ人民主導の国際的非暴
つの日か必ずや、聖なる地(Holy Land )(=パレス
力運動であって、イスラエル政府にパレスチナ人民の
チナ)で全ての兄弟姉妹にとって、パレスチナ人民に
処遇に関する国際法を遵守させようとするものです。
もイスラエル人民にも、真正の平和と和解の触媒にな
私がこの運動を支持してきたのは、イスラエルとパ
ることを。
・・・・・・・・・
レスチナ双方の市民のために、大半の市民が切望する
3月29日の Common Dreams の記事に注目す
永続的平和を創造するよう、イスラエル国家に暴力を
使わずに圧力を加えるものだからです。私は今日まで、
る。イスラエル最高裁判所が史上初めて、レバノン
イスラエルの国家保全隊員がパレスチナの男女と子
とガザで戦争犯罪を犯したと告訴された元首相オ
どもたちに加えた組織的暴力や屈辱を目撃してきま
ルメルトとリヴニ外相を含む政府と軍部の高官を
した。彼らが受けた屈辱と苦痛はわたしたち南アフリ
審問する。告訴人はイスラエルの少数派パレスチナ
カ人民が体験したものと変わるところがありません。
人の法律家マルワン・ダラル氏。ハーグで国際刑事
裁判の一つで主任検察官を務めた人という。
南アフリカでは、世界中の人民の援助なしには民主
―2014/4/5
3
(京都AALA代表)
ラテンアメリカ・カリブ諸国共同体(CELAC)が
「平和地帯宣言」採択
カ・カリブ諸国首脳会議宣言で合意された誓約を想
起し、/国家間の相違は、対話、交渉及び他の手段
去る 1 月 29 日、CELAC はキューバのハバナで第
を通じて、国際法と完全に一致するかたちで解決さ
二回首脳会議を開催、
「ラテンアメリカ・カリブ平和
れる平和地帯として、ラテンアメリカ・カリブ諸国
地帯宣言」を採択。
を統合するという誓約を改めて表明し、/現在論議
CELAC は 11 年 12 月、ベネズエラのカラカスで、
されている、核兵器その他の大量破壊兵器の使用に
米加を除く全 33 カ国で設立された。13 年 1 月、チ
よる、壊滅的な、グローバルかつ長期にわたる人道
リのサンティアゴで第一回首脳会議。中南米諸国が
的影響を認識し、/以下のとおり宣言する。
独自の平和的発展と地域統合を目指して追求してき
1.ラテンアメリカ・カリブ諸国は、加盟国が
た大きな節目として結成された共同体である。
参加する国際諸取り決め及び国連憲章の「目的及び
11 年の設立会議で、
「核兵器全廃に関する特別声
原則」を含む、国際法の原則及び規則の尊重を基礎と
明」を採択、今回は、これを敷衍して、同地域を「平
した平和地帯である。
和地帯」と定義する宣言を採択したのだ。
2.本地域における軍事力による威嚇又は行使
(以下にピースデポ訳の要約。14407 文責・太字は須田)
を永久に根絶することを目的に、平和的手段を通じ
本共同体首脳は、諸国人民を代表し、その希望と
て紛争を解決することを永続的に誓約する。
希求を誠実に代弁し、/国連憲章の「目的及び原則」、
3.地域内諸国は、他国の内政に直接的にも間接
国際法への誓約を再確認し、地域の繁栄と安定が国
的にも介入せず、国家主権、主権平等、民族自決の
際平和と安全保障に貢献するという事実を認識し、
原則を遵守することを厳格な義務を伴い誓約する。
/平和は全ての人民の至高の財産、正統な熱望であ
4.当諸国人民は
り、また、平和を保持することはラテンアメリカ・
開発の水準の差異を問わず、加盟国間及び他の諸国
カ リ ブ 諸 国 の 統合 の 基 本的 要 素 で あ る とと も に
との協力・友好関係を促進し、寛容を旨とし、他国
CELAC の原則並びに共通の価値であることに留意
と良き隣人として平和に共生することを誓約する。
し、/諸国の統合はとりわけ大量破壊兵器及び核兵
5.当諸国は、諸国間の平和的共存を確かなもの
器のような軍事力や防衛の非正統的手段の使用を排
とするための不可欠の条件として、全ての国家は政
除し、平和への権利及び平和の文化に基づく公正な
治的、経済的、社会的、文化的システムを選択する、
国際秩序のビジョンを強固にすることを再確認し、
奪い得ない権利を有することを、全面的に尊重する
/多くの人が居住する地域において最初に設立され
ことを誓約する。
た非核兵器地帯であり、平和と地域及び国際の安全
5.
「平和の文化に関する国連宣言」の原則をと
保障に貢献しているトラテロルコ条約(ラテンアメ
りわけ基礎とした、地域における平和の文化を促進する。
リカ及びカリブ地域核兵器禁止条約)の有効性を強
6.地域諸国は、自らの国際行動を本宣言によっ
調し、/全般的かつ完全な核軍縮の緊急の必要性と
て律することを誓約する。
同時に、2013 年 8 月、ブエノスアイレスで開催され
7.地域諸国は、核軍縮を引き続き優先課題とし
たラテンアメリカ及びカリブ海諸国核兵器禁止条
て推進し、全般的かつ完全な軍縮に貢献するために、
約機関 OPANAL 総会において 33 加盟国が採択した戦
国家間の信頼強化を促進することを誓約する。
略課題への誓約を改めて表明し、/中米統合機構
われわれは、国際社会を構成するすべての国家に対
SICA 加盟国の行動の根底にある平和、民主主義、
し、CELAC 加盟国との関係において、本宣言を全
開発、自由の原則を想起し、/平和協力地帯として
面的に尊重することを要請する。・・・・・・・・
南米を統合するという南米諸国連合 UNASUR 首脳の
NPO 法人ピースデポ発行『核兵器・核実験モニター』4
決定を想起し、/1986 年の南大西洋平和協力地帯の
43-4(14/3/15)に掲載の『資料』による。北東ア
設立を想起し、/平和的紛争解決メカニズムの履行
ジアで同様の宣言を日本の主導で実現せねばと思う。
を促進するため、2010 年 2 月 23 日にラテンアメリ
政冶、経済、社会システム、
(須田稔)
4
京都AALA定期総会 6 月 29 日(日)で公開講演
NHK問題を語る
籾井勝人会長、百田尚樹・長谷川三千子両経営委員罷免運動の意義
◆お 話
湯山哲守さん(NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ共同代表)
◆2014 年 6 月 29 日(日)午後 1 時 30 分~3 時
◆職員会館かもがわ(河原町丸太町下る、最初の信号を東へ突き当り)
京都アジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯委員会(略称:京都AALA)は 2014 年度の定総
会を 6 月 29 日に開きます。恒例の記念講演(公開、無料)に「NHKを監視・激励する視聴者コ
ミュニティ」共同代表の湯山哲守さんを迎え、NHK問題を話し合います。ご期待ください。
(案内)「どうする!NHK
の危機」6.21関西集会
6 月 21 日(土)
大阪・中之島公会堂
○リレートーク 醍醐聡(NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ共同代表)、永田浩三(元N
HKディレクター)
、池田恵理子(女たちの戦争と平和資料館館長、元 NHK ディレクター)の各氏。
(くわしくは次号でお知らせします)
講演会「NHK問題を語る」に寄せて
湯
山
哲
守
罷免求める署名33,802筆を提出
4月21日、全国的に共同で NHK 籾井勝人・会長と百田・長谷川両経営委員の罷免を求める署名運動を
展開している市民運動7団体のうちの5団体代表が NHK に赴き署名提出(第4次)を行いました。累計は
33,802 筆。5団体は、NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ、NHK問題を考える会(兵庫)、「戦争と女
性への暴力」リサーチ・アクションセンター(VAWW RAC)、日本ジャーナリスト会議、放送を語る会で、大
阪・京都の会を入れると 7 団体です。NHK側で対応したのは視聴者部・山本健一副部長と経営委員会事
務局・菅沼明彦副部長。
半年間受信料支払い凍結も
5
署名提出に伴い30分ほど懇談した後、私たちNHKを監視・激励する視聴者コミュニティの代表
3人と兵庫の会の代表は、NHKに対して“4月中に籾井会長が辞任しなければ「5月から半年間
の受信料支払い凍結」を会の内外に呼びかける”という通告をしました。このまま籾井氏が放送法
に反する見解を腹蔵しながら会長職を続けるなら、NHK の放送と人事が致命的打撃を受けること、
それを任命した経営委員会は責任があることなどについて、1時間近く議論しました。
視聴者コミュニティへの「入会申し込み」「問い合わせ」急増
NHK を出たところにマスコミ3社が待ち構えていて、私たちの通告と NHK 側の対応について取
材を受けました。朝日、共同、赤旗が詳しく取材されました。朝日は即インターネット上に掲載。予
め NHK への通告予告を用いて日刊ゲンダイが、「NHK籾井会長を追い詰める受信料『支払い凍
結運動』の威力」と大きな見出しで報じたことから、インターネット上にゲンダイの記事をフォローす
るツイッターがあふれました。「受信料」と「凍結」で検索すると次から次へと私たちの運動への賛
同が蓄積されていることが分かります。視聴者コミュニティの入会窓口には、21日夜、朝日の記事
がインターネットに掲載された直後から「入会申し込み」「問い合わせ」が急増しています。NHK に
対する期待と失望・怒りの大きさを実感します。
「公共放送」とは
NHK は「公共放送」と言われます。しかし、公共放送という言葉はそもそも法律のどこにも書かれ
ていません。不思議な言葉です。放送法の中では、「放送を公共の福祉に適合するように」(第1
条)、「協会(NHK のこと)は、公共の福祉のために、あまねく日本全国において受信できるように」
(第15条)、「公共の利益のために」(第66条)となっているのを受けてか「公共放送」と何時からか
言われているようです。真に言い得て妙なネーミングだと私は感心しています。国営放送ではない
のです。「公共放送」は視聴者の自発的な受信料に支えられ、「自律して」放送を行うのです。決し
て、現在夜9時のニュースウオッチ9が毎日垂れ流しているような安倍政権追随の報道をしてはな
らないのです。NHK はドキュメンタリーとかドラマで戦争被害報道や弱者に寄り添った番組をして
「バランス」をとっているように見えます。しかしニュース番組においてこそジャーナリズム精神が発
揮されなければなりません。権力の「飼い犬」ではなく、権力に向かって吠える「番犬」でなくてはな
らないのです。
「視聴者の権利もお忘れなく」
今回の支払い凍結運動はいわば労働者の時限ストライキになぞらえられるかもしれません。「視
聴者・市民の受信料なくしては NHK の放送は続けられないのですよ」と視聴者の存在をアピール
するものです。受信契約の義務だけでなく視聴者の権利もお忘れなくと。
イギリスBBC放送の歴史にも触れて
「講演」では戦後の NHK と権力に弱かった歴史を振り返りながらイギリス BBC 放送の政権との
「対決」の歴史に触れるお話しもできたらと思います。
(NHK を監視・激励する視聴者コミュニティ共同代表)
6
米軍による住民無視の基地建設工事着工強行
防衛省の不誠実な地元説明会
―京都に米軍基地いらない府民の会が見解
京都に米軍基地いらない府民の会は 4 月 22 日、次の見解を発表しました。
*****
(1)防衛省近畿中部防衛局による「TPY-2レーダー工事に係わる地元説明会」が、急遽 4 月
13 日から 17 日にかけて、京丹後市内で開催された。
(2)昨年 9 月 19 日の知事による米軍基地建設協力表明以来7ヶ月ぶりに開催された住民説明会
において、近畿中部防衛局桝賀企画部長からは、米軍による基地建設に係わる説明が口頭で
行われるという異常なものであった。
また、説明会も一方的に設定した終了時間を口実に、参加者の説明継続を求める声を押し切
り、騒然とした中で打ち切られた。
(3)桝賀企画部長の口頭説明によると、米軍による基地建設工事は、5 月工事着工、10 月レーダ
ー本体等搬入、12 月末運用開始となり、工事着工時には米軍関係者 7 名、レーダー本体搬
入時以降は米軍人 20 名、米軍属約 140 名の合計 160 名の軍人・軍属が配置されることとな
る。
京都に米軍基地いらない府民の会は、安心安全に係わる住民の不安に応えることなく、かつ
「日本環境管理基準」にもとづく環境影響評価の実施とデータ公表もないまま、基地建設工
事が着工されることに強く抗議し、工事着工の中止を要求する。
(4)防衛省近畿中部防衛局による説明と地元から出された 36 項目の質問・疑問に対する回答も
全て口頭という異常な事態に対し、文書による責任ある説明と回答をコンプライアンス(法
令順守・説明責任)の問題として、防衛省に要求する。
(5)山田京都府知事は、4 月 16 日の選挙後の初登庁での記者会見で、米軍基地配備計画につい
て「もっときちっとやってくれ」と丁寧な説明を求めたと述べたと伝えられている。
近畿中部防衛局の住民説明は、知事の求めている丁寧な説明からほど遠いものである。府民
の会は、安心安全に係わる不安への丁寧な説明もないまま、また必要とされる環境影響評価
実施しないままの工事着工は行ってはならないと京丹後市長と京都府知事に対して、要請す
る。知事・京丹後市長に米軍基地受け入れを撤回するよう強く求める。
(6)京都に米軍基地いらない府民の会は、米軍による工事着工と住民不在の防衛省に対して強く
抗議するとともに、緊急の提言をおこなう。
府民の会は引き続き、京都への米軍基地建設に反対しその撤回を求めて、署名や抗議行動を
強めていく。
①住民不在、コンプライアンスもないままの米軍による基地建設工事着工は中止せよ!
②京都府・京丹後市は、米軍による日本環境管理基準にもとづく環境影響評価の完全実施とデー
タの全面公表を、日本政府と米軍に求めよ!
③地元の36項目の質問・疑問に対して、文書による責任ある回答を防衛省は行え!
④京都府知事は、防衛省に対して京都府民への説明会の実施を求めるべきである。
7
以上
「子どもたちは
◆4月11日夕刊の『毎日』1面。
「エネ計画
私たちの未来」
なのだが
須田
帰」「閣議決定
原発に回
電源構成示さず」。翌12日の「社説」
で「これは計画に値しない」と良識の批判。
「原発の再稼
稔
働には積極的」
「目標とする将来像を描けていない」
「『安
◆ 表 題 は 僕 の 好 き な 歌 、「 と て も と て も 大 き な 愛 」
全神話』は崩壊したと改めて肝に銘じなければならない。
GREATEST
原発依存からは、できるだけ早く脱却すべきなのだ」
。そ
LOVE
OF
ALL」、ホイットニー・ヒュ
ー ス ト ン が 歌 っ た 歌 詞 の 一 節 CHILDREN
OUR
ARE
うなのだ。だが、撤回して「将来の指針となる基本計画」
FUTURE.。『先進31ヶ国(欧州・北米・日本)
を作り直すべし、とまでは主張していないのが不満だし、
における子どもの幸福度―日本との比較特別編集版』が、
この「計画」には子どもたちの未来に責任を持つという
ユニセフ・イノチェンティ研究所と国立社会保障・人口
使命感が完全に欠落していること、日本国憲法の「生命・
問題研究所の協力で発表された。
「幸福度」といえば、ブ
自由・幸福の追求に対する国民の権利」を侵害乃至剥奪
ー タ ン 国 の 「 国 民 総 幸 福 度 GROSS
していることを糾弾すべきなのだ。
NATIONAL
HAPPINESS」が「国民総生産 GNP に替わる指標とさ
◆4月13日の『毎日』1面。
「NPDI(軍縮・不拡散イ
れていて注目するのだが、この先進国対象の調査では、
ニシアチブ)
」外相会議 「核の非人道性」広島宣言 「禁
「物質的豊かさ」、「健康と安全」、「教育」、「日常生活上
止」言及なし」。「核兵器の非人道的影響の認識を広げて
のリスク」、
「住居と環境」という五つの分野での比較だ。
いく」、「核兵器のさらなる削減達成のための議論継続を
事は単純ではない。たとえば「物質的豊かさ」は何で
促す」、「すべての種類の核兵器の究極的廃絶に向けた多
測るのか。スマホやゲーム機の所有?
「教育」とは無
国間交渉を要求」、「兵器用核分裂性物質生産禁止条約の
償の学校教育費に留意しているのか?
何を対象にどう
早期交渉開始や核実験全面禁止条約の早期発効を求め
いう基準で評価するのか。ともあれ、総合順位は、1位
る」など、を骨子とする宣言は無意味ではない。が、5
がオランダ、以下、フィンランド、アイスランド、ノル
年前の4月、プラハ演説で「核兵器を使用した唯一の国
ウェー、スウェーデンで、六位が日本、そしてドイツ、
として米国は行動する道徳的責任がある」と演説したオ
スイス、ルクセンブルク、10 位がベルギー。しかし、こ
バマ大統領だが、軍産複合体の圧力に屈服中なのだろう
の上位5ヶ国は、全ての分野で良好なのに、日本は「教
し、史上唯一の戦争被爆国の広島で、被曝証言を聴き惨害資料を視た
育」と「日常生活のリスク」では1位だが、
「物質的豊か
あとでさえ、核兵器使用禁止条約を大急ぎで締結すべしと核保有国と
さ」では 21 位、所得の面から貧困状態にある子どもの
保有指向国に強く要求する事ができないでいる「国際政治」のふがい
割合を示す「相対的貧困率」は14・9%で 22 位(米
ない状況に、焦燥感が深まるのだ。
国は23・1%で 30 位)
、貧困の深刻度を示す「貧困ギ
人類の未来は「先進31ヶ国」には託せない。1967年に
ャップ」では 26 位(米国は 30 位)という。
「健康と安
世界初の核兵器禁止条約トラテロルコ条約を結び、今年1月2
全」では、出生時の体重が2500グラム未満の乳児の
9日に「平和地帯宣言」を採択したラテンアメリカ・カリブ地
割合が、日本が最高。70年代後半から 2000 年代後半
域に希望を託すほかない。原爆使用は全人類・人道に対す
にかけて倍増。先進国で特異なケース。この倍増の原因
る」極悪犯罪であるから禁止すべきである、これは英知
として、低体重の女性の増加、若い女性の喫煙の増加、
ではないか。戦争やテロ行為の発動もその煽動も犯罪。
妊娠中の厳格な食事管理、所得格差の拡大などを専門家
「教育勅語」が「修身」教科書・君が代と日の丸・宮城
は指摘。
遙拝・
「海ゆかば」などと一体になって僕を軍国少年に教
以上は、『ユニセフ・ニュース』241号・ 2014
育したのだが、下村文科相は「教育勅語の中身はまっと
SPRING の記事に拠る。統計数値に絶大の信頼を置くの
うだ」と美化した。歴史認識の欠落に唖然・憤然となる。
に抵抗がある僕だ。が、日本の子どもたちが生きる現実
子どもたちを私たちの過去にしてはならないのだ。
の明と暗を示しているとは思う。
2014/4/13
8
(京都AALA代表)