埋蔵金7兆円取り崩し 整理基金特会使い国債発行圧縮

朝日新聞デジタル:埋蔵金7兆円取り崩し 整理基金特会使い...
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2013年01月28日17時08分
埋蔵金7兆円取り崩し 整理基金特会使い国債発行圧縮
政府は28日、「 埋蔵金 」との批判があった「国債整理基金 特別会計 」の基
金残高約10兆円のうち、7兆円を取り崩し、新年度の 国債償還 資金にあてる
方針を固めた。今年度 補正予算 で約8兆円の国債を追加発行する影響で、国債
発行額が大幅に増えかねなかったため、これを使って、新年度の国債発行を圧縮
する。
政府が市場で売る国債は、 建設国債 や 赤字国債 などの「新規国債」、過去に
発行した国債が満期を迎えたときにその償還資金を調達するための「借り換え
債」、 政府系金融機関 などに融資するための「財投債」の主に3種類ある。
政府は今年度に174兆円の国債を発行する計画だが、「借り換え債」は
112兆円に達し、6割超を占める。政府の国債残高が700兆円を超えている
のが背景だ。
政府は新年度の当初予算案で、新規国債の発行額を前年度より1兆4千億円少
ない42兆8500億円に抑える予定だ。しかし、借り換え債は、8兆円弱増え
る。さらに、今年度 補正予算 で増発した新規国債のうち5兆円分は実質的には
新年度に市場に出回ることになるため、発行される国債の量が一気に10兆円超
増えかねず、市場が吸収できるのかどうか懸念が出ていた。
このため、国債整理特会の剰余金の中にある「基金残高」10兆円から、7兆
円を国債の償還資金に回して、その分新年度の国債の発行を減らす方針だ。
基金残高は、大災害などで「借り換え債」の発行ができなくなって、償還資金
が手元に入ってこないときなどに使い、国債の「債務不履行(デフォルト)」を
起こらなくする役割を担っている。万一の危機の際に備えて、政府は今回、日本
銀行との間で、危機の際には短期の資金を貸してもらうことで合意した。(松浦
祐子)
◇
〈国債整理基金 特別会計 〉
国債の償還資金を管理する会計。 建設国債 、
赤字国債 については、一部を現金で返済し、残りは借り換え債を発行しながら
60年かけて全部を返済する「60年償還ルール」がある。この特会の剰余金の
基金残高については民主党政権の「仕分け」の際に、 埋蔵金 だとの批判が出て
いた。
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