東邦 魔笛2011_cs2.indd 1 12.1.27 1:10:26 PM ごあいさつ 学校法人 三室戸学園 東邦音楽大学・東邦音楽短期大学 理事長・学長 三室戸 東光 本日はお忙しい中、学校法人三室戸学園〜東邦音楽大学オペラ公演〜 W.A.モーツァルト作曲 歌劇「魔笛」にご来場いただきまして、誠にありがとうございます。 東邦音楽大学では、二年に一度オペラの定期公演を行っております。 おかげさまで、前回の≪歌劇「フィガロの結婚」≫公演は、連日満員御礼に重ねて各方面か らご好評を賜りました。 このたびの公演は、公益財団法人目黒区芸術文化振興財団様、財団法人五島記念文化財団様、 東武鉄道株式会社様の多大なるご尽力により、公演の機会を得ることができました。 本日このオペラ公演を皆様にご覧いただきますことを、大変嬉しく思います。 これも偏に、学園創立以来ご尽力いただきました教職員の皆様はじめ卒業生、父母保証人の 皆様、 「グランツザール友の会」の皆様、またそれぞれの地域の皆様のご支援の賜物と深く感謝 申し上げます。 今回も、総監督の畑中良輔本学客員教授のもと、公演監督に佐浦國雄本学大学院研究科長(声 楽)特任教授、指揮には2010年、日本人では初めてイタリアの歌劇場(マントヴァ歌劇場)の音 楽監督に就任された吉田裕史本学特任准教授、演出にニュー・オペラ・プロダクション代表の杉 理一氏、演奏指導に片岡啓子本学大学院教授(声楽主任)そして、第一線で活躍されている本 学教員、卒業生、大学院生・学生、附属高校生と、文字どおり東邦の総力を挙げての公演でご ざいます。 どうか最後まで、ゆっくりご鑑賞いただきますようお願い申し上げ、ご挨拶とさせていただき ます。 最後に今公演にご尽力をいただきました、川越市様、目黒区様、川越市教育委員会様、社団 法人小江戸川越観光協会様、東急グループ様、株式会社東急アド・コミュニケーションズ様、 東武バスウエスト株式会社様、株式会社東武カードビジネス様、読売新聞社様、株式会社ヤマ ハミュージック東京銀座店様、株式会社FM NACK5様、その他多くの関係者の皆様に御礼申し 上げます。 東邦音楽大学オペラ公演《魔笛》 東邦 魔笛2011_cs2.indd 4 12.1.27 1:10:28 PM 公益財団法人 目黒区芸術文化振興財団 理事長 清水 美知雄 本日は歌劇「魔笛」公演にご来場いただき、誠にありがとうございます。 2009年12月に東邦音楽大学主催のオペラ公演を初めて共催させていただ き、本格的なオペラ公演に目黒区民が出演するといった貴重な体験ができた ことは、目黒区の芸術文化の新たな広がりになりました。 このたび再度、東邦音楽大学との共催により歌劇「魔笛」公演が実現する ことになりましたが、今年はめぐろパーシモンホールが開館10周年を迎える年 にあたります。 記念すべき年の幕開けとして誠に時機を得た企画と言えましょう。 本公演に先立ち、総監督である畑中良輔先生及び指揮者の吉田裕史先生 によるワークショップが開催され、目黒区民の歌劇「魔笛」への関心と知識 をさらに高めることができたことと思います。 また、今回は区内の幼稚園児が参加されますので、とても楽しい舞台にな ることと共に、小さい心に大きな思い出として刻まれることを願っております。 オペラ公演の成功に向けて多くの方々の知恵と努力を重ねて、素晴らしい 総合芸術を創出することは新たな「文化縁」を広げ、 「豊かな人間性をはぐく む文化の香り高いまち」目黒を築いていく、ひとつの要素になるものと考えま す。 ご来場の皆様方に素晴らしい舞台芸術の醍醐味と感動を存分に味わい、楽 しんでいただけますなら幸いです。 結びに本日の公演にご来場いただきました皆様方をはじめ、本公演の成功 にご尽力いただきましたすべての皆様に敬意を表するとともに、皆様方とご 一緒に東日本大震災の被災地の 1日も早い復興を願って、ごあいさつとさせ ていただきます。 東邦音楽大学オペラ公演《魔笛》 東邦 魔笛2011_cs2.indd 5 12.1.27 1:10:30 PM ごあいさつ 財団法人 五島記念文化財団 理事長 上條 清文 本日は、モーツァルト作曲の歌劇『魔笛』公演にお越しいただきまし て、誠にありがとうございます。 東邦音楽大学では学生、卒業生、教職員に、日頃取り組んできた勉 強の成果を本格的な劇場で発表する機会を与えるべく、隔年でオペラ の公演を行っております。前回の『フィガロの結婚』に引き続き今回も モーツァルトの作曲による歌劇『魔笛』を上演いたします。 東急グループの一員であります五島記念文化財団は平成2年創立以 来、美術部門及びオペラ部門における優れた新人に、 『五島記念文化賞』 を贈呈し顕彰するとともに、海外研修の支援と研修後にその成果を発 表する個展、リサイタル開催に助成を行ってまいりました。 本公演の指揮者吉田裕史氏は平成14年度五島記念文化賞新人賞の受 賞者です。彼を含めてオペラ部門でのこれまでの受賞者は54名にのぼ り、日本および海外のオペラ界で活躍をしております。当財団では、今 後も、我が国オペラの振興・発展に貢献してまいりたいと考えておりま す。 今回の公演では、川越市と目黒区の後援をいただき、東邦音楽大学 川越キャンパス内にあるグランツザール並びにめぐろパーシモンホール の2か所で、計5回開催することになりました。より多くの皆様に、オ ペラの素晴らしさを堪能していただきたく存じます。 最後になりましたが、本公演の上演にご尽力いただきました関係各 位に厚く御礼申し上げます。 東邦音楽大学オペラ公演《魔笛》 東邦 魔笛2011_cs2.indd 6 12.1.27 1:10:31 PM 東武鉄道株式会社 取締役社長 根津 嘉澄 本日は、東邦音楽大学オペラ定期公演にご来場いただき、誠にありがとう ございます。 私たち東武グループは、明治30年の東武鉄道創立以来、 1都4県56区市町、 1,000万人を超える人々の暮らしや夢、希望を日々繋ぐお手伝いをさせていた だいております。5月22日には東京スカイツリータウン®のグランドオープン を控え、東京スカイツリー ®を日本の新しいランドマークとするべく、東武 グループ一丸となって取り組んでおります。 これまでも、地域社会における芸術文化の振興と交流の場の提供を目的 に、各種の文化事業に携わってまいりました。さらに近年では、未来を担う 少年少女のスポーツの振興事業も加え、鉄道が町と町とを繋いでいるように、 子供たちを育むその和を大きな沿線の輪として拡げるべく、東武グループ全 体として文化活動の域を広げているところでございます。 今回、当社沿線である東邦音楽大学川越キャンパス「グランツザール」 において、川越市市制施行90周年を記念し、オペラ定期公演が開催されま すことをお喜び申しあげ、弊社および東武グループの東武バスウエスト、東 武カードビジネスにおいて、この公演のお手伝いをさせていただくこととい たしました。この公演を通じ、関係者の皆様のご協力をもとに、今後ますま すの東邦音楽大学様のご発展および川越市をはじめとする沿線地域におけ る芸術文化活動のご発展ならびに東武グループの文化活動の取り組みの発 展に結びつくこととなれば、望外の喜びとするところです。 最後になりましたが、ご来場いただきました皆様および公演にご尽力いた だきました関係者の皆様に感謝申しあげますとともに、引き続き東武グルー プへのご支援、ご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申しあげます。 東邦音楽大学オペラ公演《魔笛》 東邦 魔笛2011_cs2.indd 7 12.1.27 1:10:32 PM ごあいさつ 川越市長 川合 善明 このたび、東邦音楽大学オペラ定期公演「魔笛」が盛大に開催 されますことを、心からお喜び申し上げます。 本定期公演は、貴校生徒・教職員の学びの場として、また、地 域の子どもたちの出演や公演に先駆けたワークショップの開催な どにより、地域文化の向上に大変寄与いただいております。 本年、川越市は市制施行90周年の節目の年を迎えます。この記 念の年に市制施行記念事業として開催していただきますことにつ きましても、重ねてお礼申し上げます。 文化芸術は、人々の感性を育み、心豊かな生活をもたらすとと もに、郷土への愛着を深め、活力あるまちづくりのために重要な役 割を担うものであると考えます。また、文化芸術の振興には、地 域の資源を活かすこと、とりわけ地域にある大学との連携協働に より図られることが望ましいと考えているところでございます。 このような中で、本公演及びワークショップが、東邦音楽大学 グランツザールで開催されますことは、誠に喜ばしい限りです。 結びに、今後も川越市の文化芸術の振興にご協力をお願い申し 上げるとともに、関係者の皆様のますますのご発展と、本日ご来 場の皆様のご健勝とご多幸を祈念いたしまして、お祝いのことば とさせていただきます。 東邦音楽大学オペラ公演《魔笛》 東邦 魔笛2011_cs2.indd 8 12.1.27 1:10:34 PM 総監督 東邦音楽大学客員教授 日本芸術院会員 文化功労者 東京藝術大学名誉教授 畑中 良輔 「火と水の試練」の中 「二鉢の蔓草に、片方はモーツァルト、片方に現代音楽を聴かせ て育てていたら、モーツァルトの方はのびやかに眞っすぐ育ち、現 代音楽の方は曲がりくねり絡み合っていた」と、 植物学者の記事が、 朝日新聞の「天声人語」に出ていた。最近では脳外科の手術の時 などモーツァルトを小さく流していると、成功率が高くなるという。 いま、日本が直面している≪試練≫を、どのように受けとめ、ど のように生きねばならないかの真剣な問いかけが、国民の一人一 人に投げかけられている。まさに、 「魔笛」の中の“火と水の試練” である。この国難に打ち克つべく、体力・気力の充実がこの日々 を支えてくれるよう、 いま、 モーツァルト最高のオペラと言われる 「魔 笛」の力が、聴く人への何よりの癒しとなり、明日への活力となる よう、日本でモーツァルトに最もふさわしい二つのホールで、 「火 と水」の試練が展開するのです。この舞台に皆様をお迎えすべく、 只今スタッフ・キャスト全員総力をあげての特訓が行われています。 前回の「フィガロの結婚」の成功をふまえ、 更に充実の舞台に皆様、 ようこそ御出下さいました。 この公演に当たり、多大の御援助を賜りました、共催の、公益 財団法人目黒区芸術文化振興財団様、財団法人五島記念文化財団 様、東武鉄道株式会社様、後援の、川越市様、目黒区様、川越市 教育委員会様、社団法人小江戸川越観光協会様、東急グループ 様、 東武バスウエスト株式会社様、 株式会社東武カードビジネス様、 読売新聞社様、株式会社ヤマハミュージック東京 銀座店様、FM NACK5様、各位に心からの感謝を捧げます。 本日はご来場頂き、誠にありがとうございます。 この度の第4回東邦音楽大学オペラ定期公演を、本学川越キャ ンパス内グランツザールとめぐろパーシモンホールという、モー ツァルトのオペラには最適の空間で計5回、大学オペラとしては異 例の規模で開催できますことを、大変光栄に存じます。 今回私たちが取り上げるのは、モーツァルトが完成させた最後 のジングシュピール(歌芝居)にして、ドイツ語圏の劇場では今日 なお最も上演回数が多く日本でも人気の高い、究極の人間愛をテー マとした傑作「魔笛」です。 公演監督 東邦音楽大学 図書館長 大学院研究科長 特任教授 佐浦 國雄 合唱では声楽専攻の大学・短期大学1・2年生を中心に、東邦 音楽大学附属東邦高等学校・東邦第二高等学校の若い力が舞台を 盛り上げ、またソリストやオーケストラとして教員や研究員・卒業 生・オーディションによって選ばれた学生らが一丸となって定期的 にオペラに取り組むこの催しは本学の特徴であり、回を重ねる毎 に着実に大きな教育的成果をあげています。一人一人が舞台の上 で、あるいはオーケストラピットの中で、最高に輝く瞬間をどうぞ 最後までお楽しみ下さい。 ゲスト出演して下さるソリストの皆様をはじめ、今日の公演を実 現するにあたりご尽力下さったすべての方々に、心より厚く御礼申 し上げます。 東邦音楽大学オペラ公演《魔笛》 東邦 魔笛2011_cs2.indd 9 12.1.27 1:10:35 PM キャスト・スタッフ 総監督:畑中 良輔 公演監督:佐浦 國雄 指 揮:吉田 裕史 演出・台詞台本:杉 理一 演奏指導:片岡 啓子 ■キャスト 4日・10日・12日 5日・11日 ◦ザラストロ〈Sarastro〉 ……………………… 佐藤 泰弘 津田 俊輔 ◦タミーノ〈Tamino〉…………………………… 大槻 孝志 土崎 譲 ◦弁者〈Sprecher〉……………………………… 勝部 太 水島 直輝 ◦僧侶Ⅰ〈Erster Priester〉…………………… 大沢 浩平 西沢 健吾 ◦僧侶Ⅱ〈Zweiter Priester〉 ………………… 木村 優太 小野口 基 ◦夜の女王〈Königin der Nacht〉 …………… 山田 綾子 湯浅 桃子 ◦パミーナ〈Pamina〉…………………………… 大島 洋子 川口千咲子 ◦侍女Ⅰ〈Erste Dame〉 ……………………… 浜辺 寛子 内山 裕美 ◦侍女Ⅱ〈Zweite Dame〉……………………… 武藤 直美 三小田晃子 ◦侍女Ⅲ〈Dritte Dame〉 ……………………… 山崎 明美 石井 藍 ◦童子Ⅰ〈Erster Knabe〉……………………… 前田 美優 阿部 千春 ◦童子Ⅱ〈Zweiter Knabe〉…………………… 荒武 由花 林 佑美 ◦童子Ⅲ〈Dritter Knabe〉 …………………… 大森 雅子 吉村 美砂 ◦パパゲーナ〈Papagena〉……………………… 岩見真佐子 外山 愛 ◦パパゲーノ〈Papageno〉……………………… 伊藤 和広 吉田 南 ◦モノスタトス〈Monostatos,ein Mohr〉……… 市山 惠一 柿沼丈太郎 ◦武士Ⅰ〈Erster geharnischter Mann〉 …… 市山 惠一 柿沼丈太郎 ◦武士Ⅱ〈Zweiter geharnischter Mann〉…… 梅㟢 英行 斉藤 一平 ◦合唱…………………………………………… 東邦音楽大学 東邦音楽短期大学 東邦音楽大学附属 東邦高等学校・東邦第二高等学校 ◦子ども達………………………………… 川越公演/学校法人 川越双葉幼稚園 目黒公演/東光寺幼稚園(目黒区八雲) ◦管弦楽………………………………………………………東邦音楽大学管弦楽団 10 東邦音楽大学オペラ公演《魔笛》 東邦 魔笛2011_cs2.indd 10 12.1.27 1:10:37 PM ■舞台スタッフ ◦美術………………………………………………………………………西川 成美 ◦衣裳………………………………………………………………………松田 優 ◦照明………………………………………………………………………奥畑 康夫 ◦音響………………………………………………………………………吉村 卓宏 ◦舞台監督…………………………………………………………………稲葉 対介 ◦演出助手…………………………………………………………………橋本 英志 ◦舞台監督助手…………………石渡 孝・山梨 信次・館野 元彦・井上 太 ■音楽スタッフ ◦合唱指揮・副指揮………………………………………………………加門 伸行 ◦副指揮……………………………………………………………………田尻 真高 ◦ドイツ語指導 …………………………………………………………… 三ヶ尻 正 ◦コレペティトール ………………………………………久邇 之宜・田中 梢 ◦練習ピアニスト …………亀山久美子・小林 玲子・友利 有希・星野 彩乃 ■協力業者 ●大道具製作…………………………………………………………イトウ舞台工房 ●小道具…………………………………………………………………高津装飾美術 ●衣裳………………………………………………………………… アトリエMIC ●照明操作………………………………………………………… ASG(中村香菜) ●音響……………………………………………………………………………… JAB ●ヘア・メイク………………………………………………………きとう せいこ ●字幕操作…………………………………………………………………アルゴン社 (字幕監修 杉 理一) ●記録………………………………………………………東京コンサートシステム 制作…………………………………………………………… 東邦音楽大学 演奏室 制作協力…………………………………………ニュー・オペラ・プロダクション 東邦音楽大学オペラ公演《魔笛》 東邦 魔笛2011_cs2.indd 11 11 12.1.27 1:10:38 PM 演出ノート のり かず 杉 理一 現実の社会に近い設定で作られているオペラよ り、大昔の物語やお伽噺などの架空の話を素材に したオペラの方が、演出家にとっては、より自由 な発想が出来、思い切った形での上演も可能にな る余地があって、プランを練るのが楽しくなるこ とが多い。勿論、その結果、とんでもない公演に なって、お客様の期待を裏切る危険性も孕んでは いるけれど。 台本を書いたシカネーダという男はウィーンの 興行主、現代のイヴェント屋みたいなもので、観 客をびっくりさせるような大仕掛けや舞台トリッ クが大好きで、自身、俳優でも歌手でもあり、初 演の時はパパゲーノを演じている。 「魔笛」は、 その彼が自身書いた台本に音楽をつけるようモー ツァルトに頼んで出来たオペラである。 その意味で、モーツァルトの作品の中でも特に、 この「魔笛」は様々な仕掛けが必要であり、音楽 が素晴らしいだけに、演出家にとっては大変楽し い、工夫し甲斐のあるオペラである。 昔から、このオペラに関しては様々な矛盾点が 指摘されているし、また、謎めいた部分も多い。 よく言われるのは、初め、夜の女王は娘をザラス トロにさらわれた哀れな母親で、ザラストロは悪 玉の親分であるのに、後半ではザラストロは悪い 母親から娘を切り離し、試練によって優れた資質 に磨き上げた若者と結ばせる善玉の親分となる、 という筋立てである。 私はお客様が直接舞台を見て、知り、感じて下 さる前に、演出家が事前に、観客のイメージを誘 導するような先入観を与えるべきでない、と考え ているので、どういう工夫をした、とか言いたく はないが、どんなところに、 「どうしよう、何とか しなくては」 、と考えたかを、いくつか挙げてみる。 その対策がうまく行ったかどうかは、お客様のご 判断にお任せするしかない。 (1)タミーノ王子の国籍は? ペーター版のスコ アには日本の王子とあり、ベーレンライター版 では「ヤーフォン国の王子」と架空の国名が書 いてある。私はどうせ架空でいいなら、今世界 中の関心を集めている「ブータン」 、国民の97 %が「自分達は幸せだ」と答えた、国民の幸せ 度世界一の国の王子にしようと思った。この国 のことを、より多くの人々に知って貰いたいし、 12 Norikazu Sugi 自分の幸せばかりでなく、より多くの民の幸せ のために苦しい修業をするブータンの王子、 「こ れだ!」 、と決めた後、何とそのブータンの国王 夫妻が新婚旅行で日本においでになった。 (2)タミーノ王子が、娘の救出者の出現を熱望し ている夜の女王の国に、突然現れたのは余りに 都合が良く偶然とは思えない。これは魔力の持 ち主の女王が三人の侍女に大蛇を使って、狩を していたタミーノ王子を脅し、自分の領地内に 追い込ませたのに違いない。 (3)初演の銅版画にある三人の侍女と3切れの大 蛇は一体なんなのか。これを舞台に再現できな いか。三人が刀を振るったのなら、4切れにな る筈では?(P.24参照) (4)三人の童子は一体、どっちの味方なのか、女 王の命令でタミーノをザラストロの国へ案内し たと思ったら、後にはザラストロの使いとして タミーノに笛を、パパゲーノに鈴を、そしてご 馳走を運んで来る。彼等は国境なき医師団なら ぬ、救助隊で、国籍はばらばらなのではなかろ うか。 (5)博愛を信条にするザラストロの言動には女性 差別の言葉もあり、黒人に対する差別も感じら れる。第一、パミーナの身近に本能を抑えきれ ぬ未熟なモノスタトスを配置したのは賢明とは 言えない、その任命責任は? 任命責任が問題 になるのは、わが国だけではないでしょう? (6)肝腎の最後に、ザラストロの一統は娘を救お うとする一心の母親の女王を教化善導しようと せず、雷電によって滅ぼし永遠の闇へ追いやる。 それが太陽の国の掟? ザラストロが人類愛 を説き、 「我々は敵をも許す」と歌っているのに も反し、博愛、友愛の精神にも反するのではな いか。 (7)女王から貰った笛と鈴のお陰で幸せを勝ち取 れたタミーノとパパゲーノは女王の滅亡を見て 見ぬふりをするのか、良心は痛まないのか。第 一、パミーナは母親の滅亡を尻目にして、本当 に幸せになれるのだろうか? 等々、考え出すときりがない。人間が桃から生 まれる訳がない。滅ぼされた鬼がかわいそうだ。 などと野暮な理屈を並べ始めたら、面白い話も詰 まらなくなる。ま、あとはご覧になって、ご判断を。 東邦音楽大学オペラ公演《魔笛》 東邦 魔笛2011_cs2.indd 12 12.1.27 1:10:40 PM プロフィール ■指揮 吉田 裕史 東邦音楽大学特任准教授 同大学院講師 東京音楽大学指揮科、同研究科、ウィーン国立音楽大学とシエナ・キジアーナ音楽院 の各マスターコースにて指揮を学ぶ。文化庁派遣芸術家在外研修員、ロームミュージッ クファンデーション音楽在外研究生を経て、2006年トリエステ歌劇場にてイタリアデビ ュー。これまでに、ローマ歌劇場(カラカラ浴場野外劇場) 、トッレ・デル・ラーゴ、プ ッチーニフェスティヴァル、マントヴァ歌劇場、ベルガモ・ドニゼッティ歌劇場、ルッカ・ ジーリオ歌劇場、ノヴァーラ・コッチャ歌劇場、キエーティ歌劇場、メッシーナ(シチリ ア島)歌劇場、サッサリ・マリアリーザカロリス(サルデーニャ島)歌劇場、ルーマニア・ クルジュナポカ歌劇場、カイロオペラハウス、香港オペラなど各地の歌劇場や音楽祭で 「道化師」 「トゥーランドット」 「トスカ」 「蝶々夫人」 「アイーダ」 「椿姫」 「ドン・カルロ」 「リゴレ ット」 「愛の妙薬」 「奥様女中」など多くの作品を指揮、大成功を収める。 また、パレルモ・マッシモ歌劇場管弦楽団、ナポリ・サンカルロ歌劇場管弦楽団、ジェ ノヴァ歌劇場管弦楽団、トリエステ歌劇場管弦楽団、パリ・コンセールラムルー管弦楽 団、ハンガリー・ブダペスト交響楽団、ルーマニア・トランシルバニア交響楽団、エジ プト国立カイロ交響楽団等にも客演、いずれも高い評価を得た。 第1回マゼール/ヴィラー国際指揮者コンクールアジア代表、第1回バルトーク国際オペ ラ指揮者コンクール第3位。東急五島記念文化財団オペラ新人賞受賞。 2010年よりイタリア・マントヴァ歌劇場の音楽監督を務め、同世代を代表する指揮者の 一人として文字通り国際的な活躍を見せている。 ■演出 杉 理一 オペラ、コンサートの プロデューサー・演出家 オペラ字幕監修者 有限会社 ニュー・オペラ・ プロダクション代表取締役 杉オペラ演技研究所所長 全日本オペラネットワーク 運営委員会委員長 学習院大学政治学科卒業。58〜87年NHK音楽部TVディレクター。NHKイタリア歌 劇公演、創作歌劇の夕べ公演舞台監督、演出助手。世界一流歌劇団来日公演、二期会、 藤原歌劇団公演中継の他「音楽の広場」 「名曲アルバム」 「ニューイヤー・オペラ・コン サート」等、NHK洋楽系看板番組を担当。国際ザルツブルクTVオペラ賞コンクール に71年、企画・演出した落語オペラ「死神」を出品、2位受賞、74年には文楽人形オ ペラ「鳴神」でグランプリ受賞。84年NHK会長賞受賞。 87年12月、NHKを定年退職、90年ニュー・オペラ・プロダクションを設立。自主公演 「耳なし芳一」 (初演) 「鳴神」 (初演) 「泥棒とオールドミス」 「おこんじょうるり」 「カヴァレ リア・ルスティカーナ」 「道化師」 「末摘花」 (初演)他を制作・演出。市民オペラでは藤 沢「ファウスト」市川「アドリアーナ・ルクヴルール」 「トスカ」 「仮面舞踏会」神戸「ウ ィンザーの陽気な女房達」 「ヘンゼルとグレーテル」 「魔笛」京都「フィガロの結婚」松江、 金沢、 射水、 横浜「耳なし芳一」鹿児島、 奄美大島「カントミ」新潟「みるなの座敷」 (初 演)昭島「いさな」 (初演)和歌山「末摘花」他各地の市民オペラの制作・演出を担当、 公演を成功に導き高い評価を受けた。 00年杉オペラ演技研究所を設立、後進の育成に努めている。二期会オペラスタジオ (25年間、演出・演技指導) 、昭和音楽芸術楽院、昭和音大、日本オペラ振興会歌手 育成部、日本電子工学院、貝谷芸術楽院、朝日カルチャーセンター、NHK文化セン ター等講師歴任。04年、全日本オペラネットワーク運営委員会委員長に就任。 03年「永年オペラ界に貢献した情熱と実績」を評価され、新日鐵音楽賞特別賞受賞。 06年には年間優秀公演として「末摘花」初演が三菱信託音楽賞奨励賞受賞。 ■演奏指導 片岡 啓子 東邦音楽大学大学院教授 国立音楽大学卒業。1976年文化庁派遣在外研修員としてミラノに留学。ミラノ・ス カラ座歌手養成所修了。1979年ヴェルディ国際声楽コンクール第3位(1位なし) 。 1980年パルマ国際声楽コンクール第2位、1981年トレヴィーゾ国際コンクール第1位。 1981年パルマ歌劇場でヴェルディ「アルツィーラ」のタイトルロールでイタリアデビュ ー以来、 「アッテイラ」 「ナブッコ」 「アイーダ」 「ドン・カルロ」等ヴェルディ作品を中心 にイタリアを主としたヨーロッパ各地で活躍。日本でも二期会や藤原歌劇団公演等に 於いて、先の演目の他「蝶々夫人」 「トゥーランドット」 「コシ・ファン・トゥッテ」 「ドン・ ジョヴァンニ」 「イドメネオ」他多数出演。イタリアオペラのドラマティック・ソプラノ としての地位を確固たるものとした。コンサート活動としてはN響・都響・東フィル・ その他と協演。リサイタルも2回のサントリーホールをはじめ全国各地で多数出演。 またDENONより「ヴェルディのヒロイン達」 「カロ・ミオ・ベン」 「イタリアを歌う」等 のCDをリリース。現在は東邦音楽大学で後進の指導をする傍ら著明なコンクールの 審査員を数多く務める。 東邦音楽大学声楽主任 東邦音楽大学オペラ公演《魔笛》 東邦 魔笛2011_cs2.indd 13 13 12.1.27 1:10:41 PM キャスト プロフィール ■ザラストロ 佐藤 泰弘 Basso ■東邦音楽大学大学院・ 東邦音楽大学・東邦音楽短期大学教授 東京藝術大学大学院博士課程修了、 博士号取得。モスクワとミラノに留 学。オルヴィエート市国際コンクー ル第 2 位(最高位)等、受賞暦多 数。89年Bunkamura「魔笛」ザラストロでオペラデビュ ー。99年モスクワ国立児童劇場「エフゲニー・オネーギ ン」グレーミン、05年ボローニャ・ドゥーゼ劇場「ナブッ コ」ザッカリーア等国際的に活躍。 「ばらの騎士」の難役 オックス男爵を03年東京二期会、名古屋フィル、08年び わ湖ホール、神奈川県民ホールと出演した唯一の日本人 バスで、G.クレーマーとA.ホモキ両演出家に絶賛された。 新国立劇場新制作『指輪』で01年と03年にファフナーで 貢献。09年NHKニューイヤーオペラコンサート、新国立 劇場「ポッペアの戴冠」セネカ、東京二期会「蝶々夫人」 ボンゾ、 10年東京二期会「ファウストの劫罰」ブランダー、 新国立劇場「フィガロの結婚」バルトロ、 11年オペラ彩「ゼ ッキンゲンのトランペット吹き」シェーナウ男爵、びわ湖 ホール「アイーダ」ランフィス、 新国立劇場「コジ・ファン・ トゥッテ」アルフォンソ、東京二期会「トゥーランドット」 ティムールに出演。今年は1月にプロコフィエフ作曲「修 道院での結婚」日本初演の主役メンドーザで好発進。我 が国オペラ界を代表するバス歌手として活躍中。二期会 会員。 津田 俊輔 Basso ■東邦音楽大学声楽研究員 東邦音楽大学音楽学部声楽専攻卒 業。在学中、定期演奏会や卒業演 奏会の代表に選ばれる。㈶日本オ ペラ振興会オペラ歌手育成部第26 期終了。終了公演ではO.レスピー ギ作曲「眠れる森の美女」王様役を演じる。他にも、モ ーツァルト「フィガロの結婚」バルトロ、 「コジ・ファン・ トゥッテ」グリエルモ、プッチーニ「ジャンニ・スキッキ」 マルコ・ベット、チマローザ「秘密の結婚」ジェローニモ、 ヴェルディ「ドン・カルロ」使節、ペルゴレージ「奥様女 中」ウベルト(日本語上演)等に出演する。 また、コナミ「 悪 魔 城ドラキュラ」やナムコ「ACE COMBAT 5」等のゲーム音楽のレコーディングにも参加 し、活動の枠を広げ活躍している。 市山惠一、東原貞彦の各氏に師事。 ■タミーノ 大槻 孝志 Tenore ■東邦音楽大学講師 東京藝術大学大学院修了。ドイツ及 びイタリアに留学。ノルトハウゼン 歌劇場来日公演「アイーダ」伝令 役でF.コソットら外人キャストと共 演しオペラデビュー。 これまでに日生劇場「後宮からの逃走」ぺドリロ役、メ キシコ・セルバンテス音楽祭「夕鶴」与ひょう役、新国 立小劇場「セルセ」セルセ役、新国立劇場「ファルスタ ッフ」バルドルフォ役、 「こうもり」アルフレード役など に出演。また、小澤征爾指揮SKF松本では、オーディシ ョンにより選ばれ、 これまでに「エリア」 「スペードの女王」 「サロメ」などに日本人では唯一となる連続ソリスト出演 を果たす。東京二期会では「エフゲニー・オネーギン」 レンスキー役に抜擢され、その美声を聴衆に強く印象付 けた。近年では、新国立劇場「カルメン」レメンダード 役で外国人勢の中でも傑出した演唱が音楽雑誌などでも 絶賛された。コンサートでもN響定期「オイディプス王」 羊飼い役で“最も心に残ったN響コンサート&ソリスト 2008”第一位に選ばれ、同年N響「第九」では、外国人 歌手の降板により急遽代役を頼まれて歌い窮地を救うな ど、目覚しい活躍を続けている。 最近では、2011年11月に日生劇場「夕鶴」与ひょう役、 12月に新国立「こうもり」アルフレード役などに出演。 2012年はNHKニューイヤー・オペラコンサート(初出演) を皮切りに、新国新制作「ローエングリン」 、新国オペラ 鑑賞教室「愛の妙薬」などへの出演が予定されている。 1 土崎 譲 Tenore 東 京藝 術大学音楽学部 声楽科卒 業。同大学院修士課程オペラ科修 了。第17回奏楽堂日本歌曲コンクー ル第一位、併せて中田喜直賞受賞。 第76回日本音楽コンクール声楽部門 (オペラ)入選。平成21年度文化庁 在外研修員としてウィーンに留学。 朝日新聞社主催第50回「芸大メサイア」をはじめ、バッ ハ、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、ブルック ナー、グノー、ベルリオーズ、ドヴォルザーク、プッチー ニなどの宗教曲、オーケストラ作品にソリストとして出演 し、G.ロジェストヴェンスキー、H.J.ロッチュらの指揮者 と共演した。第22回国民文化祭とくしま2007では開会式 に出演、皇太子殿下ご夫妻ご臨席の元でテーマ曲を歌い、 NHKでも放送され好評を博す。 オペラでも 「ウィンザーの陽気な女房たち」 フェントン、 「椿 姫」アルフレード、 「愛の妙薬」ネモリーノ、 「リタ」ベッ ペ、 「ドン・ジョヴァンニ」オッターヴィオ、 「コシ・ファ ン・トゥッテ」フェランド等に出演した他、 『こども音・ 楽・館2006《魔笛》 』で指揮者チョン・ミョンフンと共演。 2008年「黒船」で新国立劇場にデビュー後、 「修禅寺物語」 「ばらの騎士」 で同劇場に出演。小澤征爾音楽塾オペラ 「こ うもり」でカバーキャストを務めた。2011年からはチロル 音楽祭(オーストリア)にてワーグナー 「パルジファル」 「タ ンホイザー」 「ローエングリン」に出演するなど、さらに活 躍の場を広げている。日本声楽アカデミー会員。 東邦音楽大学オペラ公演《魔笛》 東邦 魔笛2011_cs2.indd 14 12.1.27 1:10:43 PM ■弁者 勝部 太 水島 直輝 Baritone ■東邦音楽大学特任教授 ■東邦音楽大学総合芸術研究所特任教授 東京藝術大学大学院声楽科修了。 文 化 庁オペラ研 修 所 第 1 期修 了。 1979年文化庁派遣芸術家在外研修 員としてミュンヘンに留学。第45回 日本音楽コンクール第 1 位。第 7 回、第19回ジロー・オ ペラ賞受賞。第 1 回出光音楽賞受賞。1976年「カルメン」 のエスカミーリョでデビュー。翌年「蝶々夫人」シャー プレスで一躍注目を集め、モーツァルト「ドン・ジョヴァ ンニ」のタイトルロールを見事に演じ絶賛される。その 後「ワルキューレ」のヴォータン、 「タンホイザー」のヴ ォルフラム、 「ファルスタッフ」のフォード、 「カヴァレリア・ ルスティカーナ」のアルフィオ、 「フィガロの結婚」の伯爵、 「こうもり」のファルケ、 「ヴェニスに死す」 (日本初演)の バリトン7役、 「欲望という名の電車」 (日本初演)のスタン リー、 「素戔鳴」 (世界初演) のタイトルロール、 「ちゃんちき」 の狐のおとっさま、 「金閣寺」 (日本初演)の溝口、新国立 劇場開場記念公演「建・TAKERU」の大伴など重要な 役を次々に演じ好評を博す。東京芸術大学講師。群馬大 学教授。二期会会員。 Baritone ■東邦音楽大学大学院修了生 東邦音楽大学ピアノ科卒業。同専 攻科声楽科修了。’06年同大学院声 楽科修了。これまでにピアノを一戸 和久、高築洋子同氏に師事。声楽 を佐浦國雄、佐藤泰弘、B・ショルム、 歌唱法をW・ムーア、K・ブッシュ、朗読法をD・シーゲ ルの各氏に師事。 オペラでは、’03年東邦音楽大学定期オペラ「魔笛」パ ’07年第13回江東オペラ公演「椿姫」ドビニー、 ’ パゲーノ、 08年第14回江東オペラ公演「コジ・ファン・トゥッテ」グ リエルモ、同期学校法人三室戸学園70周年記念特別公演 「フィガロの結婚」フィガロを演じる。他に『中河幹子全 歌集出版記念演奏会』にて畑中良輔氏作曲の「天の夕顔 による四つの歌」を初演する。また、フォーレの「レクイ エム」 、 三木稔氏作曲「レクイエム」のソリストとして出演。 2011年11月出身地五所川原において、五所川原市教育委 員会、青森放送、陸奥新報社等の後援を得てリサイタル を行い好評を博す。その他、ジョイントコンサートなどに 多数出演。 東邦音楽大学ミュージックセンター講師。 ■僧侶Ⅰ 大沢 浩平 西沢 健吾 Baritone Baritone ■東邦音楽大学 2 年 東邦音楽大学附属東邦第二高等学 校声楽科卒業。大学1年次はピア ノ科として入学し、2年次からは声 楽に転科。伊藤和広氏に師事。 ■東邦音楽大学 1 年 長野県立大町高等学校卒業。在学 時に県大会ソロコンクールにおい て、サクソフォン、クラリネット、 フルートのピアノ伴奏を務める。こ れまでに声楽を山田ゆかり、佐浦國 雄の各氏に師事。 木村 優太 小野口 基 ■僧侶Ⅱ Tenore ■東邦音楽大学 2 年 東邦音楽大学附属東邦第二高等学 校卒業。在学時に定期研究発表演 奏会、卒業生代表演奏に出演。こ れまでに声楽を大槻孝志氏に師事。 Tenore ■東邦音楽大学 1 年 東邦音楽大学附属東邦高等学校卒 業。第2回東京国際声楽コンクール 高校生の部第3位。A.シュマルツ氏 のレッスンを受ける。武藤直美氏に 師事。 東邦音楽大学オペラ公演《魔笛》 東邦 魔笛2011_cs2.indd 15 1 12.1.27 1:10:46 PM キャスト プロフィール ■夜の女王 山田 綾子 Soprano 国立音楽大学卒業、同大学院オペ ラ科修了。二期会オペラスタジオ 第29期生(最優秀賞「川崎静子賞」 受賞)及びオペラ研修所第6期生 終了。第1回日本モーツァルト・コ ンクール第3位(前田銅賞受賞) 。 1991年文化庁派遣芸術家在外研修員としてウィーンに留 学。主にオラトリオのコロラトウーラの歌唱表現と技術に ついて研鑽を積む一方、ウィーン国立音楽大学オペラ科 に学ぶ。国立音楽大学大学院オペラ公演「魔笛」夜の女 王役でデビュー後、長年に渡り同役を努める。またリリ ック・コロラトゥーラソプラノとして、 「愛の妙薬」アデ ィーナ、 「カルメン」ミカエラ、 「椿姫」ヴィオレッタ、 「後 宮からの逃走」コンスタンツェ、 「ルーチョ・シッラ」ジ ューニア、 「アルバート・ヘリング」ミス・ワーズワース、 「乙和の椿」乙和など多数のオペラ・オペレッタ・ミュー ジカル公演で幅広く活躍。コンサート活動では高音域を 駆使した作品で、NHK交響楽団モーツァルトシリーズ、 東京交響楽団:ベートーヴェン「オリーブ山のキリスト」 から新日本フィルハーモニー交響楽団:リゲテイ「レク イエム」などの現代作品までレパートリーを築いた。 2001年エステルハージ宮殿ハイドン・ザール(オースト リア)でのハイドン「天地創造」は高い評価を得た。ま たNHKFM「リサイタル」 、テレビ朝日「題名のない音楽 会」に出演。他ドイツ歌曲、日本歌曲に力を入れ情感溢 れる歌唱には定評がある。 猪本隆作品による「語り歌曲の世界」CDリリース。二期 会会員。平野忠彦氏、小松道子、酒井貞子、スーザン・ デニス=ガブリエルの各女史に師事。 湯浅 桃子 Soprano 東京都出身。東京藝術大学音楽学 部声楽科卒業。同大学院音楽研究 科オペラ専攻修士課程修了。二期 会オペラ研修所マスタークラス修 了。修了時に最優秀者賞および川 崎静子賞を受賞。第55回全日本学 生音楽コンクール声楽部門大学・一般の部第一位。日本 放送協会賞ならびに都築音楽賞を受賞。また、文化庁新 進芸術家海外派遣研修員として、アメリカ合衆国ボスト ンにて研鑽を積む。ピーター・エルヴィンス・ヴォーカル・ コンペティション第2位、ロンジー音楽院コンペティショ ン・オーナーズ賞受賞、第79回日本音楽コンクール声楽 部門第3位など入賞多数。 これまで『コシ・ファン・トゥッテ』デスピーナ、 『フィガ ロの結婚』スザンナ、 『魔笛』夜の女王などで活躍。東 京のオペラの森では小澤征爾氏と共演した。最近ではオ ペラ・デル・ウェスト(ボストン) 『愛の妙薬』アディーナ 役をオーディションで射とめ、確かな歌唱テクニックと艶 やかな舞台容姿で観客を魅了した。12年5月の二期会ニ ューウェーブ・オペラ『子どもと魔法』にお姫様役で出演。 これまでに声楽を、平野忠彦、佐藤ひさら、山本ひで子、 ドンナ・ロール、ロバート・ハニーサッカーの各氏に師事。 また、コレペティトゥ−ルのアントン・トレムメル、安田 紀子、トーマス・エンマン、ウィリアム・メリルの各氏よ り指導を受ける。 日本声楽アカデミー会員、二期会会員。 ■パミーナ 大島 洋子 Soprano ■東邦音楽大学特任教授 東京藝術大学声楽科卒業。同大学 院修了。 22歳で第44回毎日音楽コンクールに 3 位入賞。 文化庁オペラ研修所に最年少で入 所。日本での最高指導者の下で研鑽を積む。 24歳で二期会公演においてヤナーチェックの「利口な女 狐」の女狐でオペラ界にデビュー。続いて「夕鶴」のつう、 「フィガロの結婚」のスザンナをレパートリーに加え文化 庁芸術移動公演で日本各地を廻り好評を博す。文化庁派 遣芸術家在外研修員としてミラノに留学。留学中にイタ リア、ベル・カントオペラの作品研究に励む。帰国後はモ ーツァルトのオペラを多く手がけ、ことにスーブレットの役 作りにおいては他の追従を許さないものがある。邦人作 品初演を多く手掛け、原嘉壽子作曲「脳死を越えて」 「さ んせう太夫」に出演し、どちらも好評により再演された。 また、新国立劇場で「罪と罰」ソーニャを歌い高い評価 を得た。柔らかく、透明感と潤いのある声で低音から高 音までむらなく響き、的確な表現と豊かな音楽性は高い 評価を得ている。また、日本語の美しい言葉を音に乗せ、 多くの人に歌ってもらい日本歌曲を普及させる為に、全 国各地の会場で演奏会を開いている。 第17回ジローオペラ賞受賞。二期会会員。東京藝術大学 非常勤講師。畑中良輔、故畑中更予に師事。 1 川口千咲子 Soprano ■東邦音楽大学大学院修了生 北海道教育大学札幌校教育学部芸 術文化課程音楽コース声楽専攻卒 業。東邦音楽大学大学院音楽研究 科声楽領域修了。2008年、学校法 人三室戸学園創立70周年記念特別 公演、及び2009年、めぐろオペラプロムナード五島記念 文化賞オペラ新人賞研修帰国記念 東邦音楽大学オペラ 定期公演 オペラ「フィガロの結婚」でコンテッサ役を演 じ好評を得る。声楽を畑野祥子、野田廣志、西井ひろえ、 レアーレ・マルチェッラ、片岡啓子各氏に師事。 東邦音楽大学オペラ公演《魔笛》 東邦 魔笛2011_cs2.indd 16 12.1.27 1:10:47 PM ■侍女Ⅰ 浜辺 寛子 Soprano ■東邦音楽大学声楽研究員 北海道教育大学札幌校芸術文化課 程音楽コース声楽専攻卒業。在学 中、定期演奏会、卒業演奏会に出演。 東邦音楽大学大学院修士課程声楽 修了。第63回全日本学生音楽コン クール入選。第30回飯塚新人音楽コンクール入選。 これまでに、西井ひろえ、斉藤みゆき、片岡啓子各氏に 師事。 内山 裕美 Soprano ■東邦音楽学校・東邦高等学校講師 東邦音楽大学卒業。同大学院修了。 これまでに声楽を佐浦國雄、佐藤 泰弘、松原有奈、D.ロビン、歌唱 法をW.ムーア、K.ブッシュ、朗読法 をD.シーゲルの各氏に師事。大学 在学中に第126回定期研究発表演奏会に選出される。オ ペラ定期公演にて「魔笛」童子Ⅰ、侍女Ⅰ、2008年学校 法人三室戸学園創立70周年記念特別公演 オペラ「フィ ガロの結婚」 にてスザンナ、 「愛の妙薬」 アディーナに出演。 現在、二期会準会員。 ■侍女Ⅱ 武藤 直美 Mezzo Sop. ■東邦音楽大学・東邦高等学校 東邦第二高等学校・東邦音楽学校講師 東邦音楽大学附属東邦高等学校を経 て東邦音楽大学及びドイツ国立デュ ッセルドルフ・ロベルト・シューマン 音楽大学オペラ 科卒業。佐浦國雄、 河合武彰、アルトゥア・ヤンツェン、インゲボルク・ライヒ ェルト、アレクサンダー・シュマルツ、コンラート・ジャル ノート各氏に師事。第60回読売新人演奏会出演。1999年よ りドイツラインオペラにてメンデルスゾーン「真夏の夜の 夢」妖精役、セントアントニウス教会とソリスト契約。7年 間のドイツ滞在中、日本国内でもドイツ大使館後援による コンサートに出演、マティアス・ゲルネ、エヴァ・メイなど の伴奏者として知られるアレクサンダー・シュマルツの伴 奏でシューマン「女の愛と生涯」等を演奏。多くのコンサ ートやオペラに出演。帰国後も紀尾井ホール、トッパンホ ール、東京文化会館などで歌曲のコンサート、すみだトリ フォニーにてベートーベン「第九」ソリスト、オペラは「フ ィガロの結婚」ケルビーノ、 「魔笛」侍女ⅡⅢ、 「ファウスト」 ジーベル、 「修道女アンジェリカ」修練長、 「源氏物語」葵 の上役にて出演。日本演奏連盟会員。 三小田晃子 Mezzo Sop. ■東邦音楽大学大学院修了生 千葉県出身。東邦音楽大学卒業、 同大学院修了。第55期二期会オペ ラ研修所修了。 これまでに声楽を山崎明美氏に師 事。大学在学中に定期研究発表演 奏会、卒業代表演奏会に出演。オペラでは、 「魔笛」童 子Ⅱ、Ⅲ、2008年学校法人三室戸学園創立70周年記念特 別公演オペラ 「フィガロの結婚」 にてケルビーノ役で出演。 ■侍女Ⅲ 山崎 明美 Mezzo Sop. ■東邦音楽大学大学院・ 東邦音楽大学准教授 長崎県出身。お茶の水女子大学卒 業。東京藝術大学大学院修了。さ らにドイツ・シュトゥットガルト芸 術大学リート科、オペラ科で学び、 成績優秀にて修了。ブラームス国際コンクール、セルト ゲンボッシュ国際声楽コンクールに入賞し、音楽祭での リサイタル、オペラ出演、教会音楽ソリストなどドイツを 中心に演奏活動を行う。特にドイツ歌曲演奏は評価が高 く、辛口で知られる往年の名ソプラノE.シュヴァルツコ プフのマスタークラスにおいてもその演奏を賞賛される。 また、演奏される機会の少ない歌曲の紹介にも積極的で、 帰国後毎年開催しているリサイタルシリーズ(度々、文 化庁芸術祭参加)において日本初演となった歌曲も多い。 オペラでは、青島広志作曲「黄金の国」初演、ロッシー ニ作曲「試金石」日本初演の他、 「カルメン」 「オルフェオ」 「蝶々夫人」 「フィガロの結婚」 「魔笛」など多くの公演にて その歌唱、舞台姿を印象づけている。第三回大宮真琴賞 受賞。CDアルバム 『現代リートの軌跡』 をリリース。現在、 二期会会員。 東邦 魔笛2011_cs2.indd 17 石井 藍 Mezzo Sop. ■東邦音楽大学卒業生 第70回読売新人演奏会、第 1 回調 律師新人演奏会に出演。ウィーン国 立音楽大学リート・オラトリオ科に 入学し、優秀な成績で卒業。オペラ をプライナーコンセルヴァトリウム にて学ぶ。第18回友愛ドイツリートコンクール第 1 位・文 部科学大臣奨励賞、並びに聴衆賞、第19回日本声楽コン クール第 2 位、第18回ABC新人コンサート入賞、大曲新 人音楽祭コンクール入賞。友愛ドイツリートコンクール 優勝者コンサートをウィーンのべーゼンドルファーザール にて開催し、成功を収める。 オーストリア、ドイツ各地にて、コンサート、教会音楽コ ンサート、ミサに多数出演。その他、ヘンデル「メサイ ア」 、ベートーヴェン「第九」 、モーツァルト「レクイエム」 出演し好評を博した他、小澤征爾氏が音楽監督を務める “サイトウキネンフェスティバル松本”の青少年のための オペラに出演。これまでに大月早苗、アデーレ・ハース、 ワルター・モーア、マクシミリアン・チェンチチの各氏に 師事。 東邦音楽大学オペラ公演《魔笛》 1 12.1.27 1:10:50 PM キャスト プロフィール ■童子Ⅰ 前田 美優 Soprano ■東邦音楽大学 1 年 私立白鷗大学足利高等学校音楽科 卒業。第10回「高校生のための歌 曲コンクール」奨励賞受賞。第11回 同コンクールでは優秀賞(副賞とし てイタリア短期留学)受賞。 第78回、79回「全日本学生音楽コ ンクール」東京大会入選。これまでに声楽を細谷美内、 春山礼子、片岡啓子の各氏に師事。 阿部 千春 Soprano ■東邦音楽大学 4 年 岩手県立大船渡高等学校卒業。声 楽を佐浦國雄氏に師事。 大学3年次にオーストリア・ウィー ン(東邦ウィーンアカデミー)での 短期研修に参加し、 声楽をD.ロビン、 歌唱法をK.ブッシュ、朗読法をD.シーゲルの各氏に師事。 ■童子Ⅱ 荒武 由花 Soprano ■東邦音楽大学 4 年 東邦音楽大学附属東邦高等学校声 楽科卒業。卒業式代表演奏会に出 演。これまでに声楽を飛田道子、武 藤直美、佐浦國雄の各氏に師事。 大学3年次にオーストリア・ウィー ン(東邦ウィーンアカデミー)での 短期研修に参加し、 声楽をD.ロビン、 歌唱法をK.ブッシュ、 朗読法をD.シーゲルの各氏に師事。 林 佑美 Soprano ■東邦音楽大学 2 年 東邦音楽大学附属東邦第二高等学 校声楽科卒業。在学中に中高二高 代表演奏会に出演。また、入学式 において奏楽を務める。これまでに 声楽を鍛治辰雄、岩見真佐子の各 氏に師事。 ■童子Ⅲ 大森 雅子 Soprano ■東邦音楽大学 1 年 東邦音楽大学附属東邦第二高等学 校卒業。在学時定期研究発表演奏 会に出演。 「三室戸為光記念奨励賞」 受賞。第2回東京国際声楽コンクー ル准本選。A.シュマルツ氏のレッス ンを受ける。武藤直美氏に師事。 吉村 美砂 Soprano ■東邦音楽大学 2 年 東邦音楽大学附属東邦高等学校ピ アノ科卒業。 「三室戸東光記念奨励 賞」受賞。 東邦音楽大学入学時に声楽科へ転 科。これまでに声楽を岩谷真由実、 片岡啓子の各氏に師事。 ■パパゲーナ 岩見真佐子 Soprano ■東邦音楽大学・東邦音楽短期大学専任講師 ■東邦第二高等学校講師 東京藝術大学音楽学部・同大学大 学院修了。二期会オペラストゥディ オマスタークラス修了。優秀賞受賞。 第5回モーツァルト国際音楽コンク ール声楽部門第三位受賞。大学院在 学中よりミュンヘンにてE.ヘフリガー氏に師事。チューリッ ヒ・ルツェルンにてディプロマ取得。欧州各地にてオラト リオソリストを務めると共に、二期会オペラ本公演「魔笛」 パパゲーナ役でオペラデビュー。日本声楽家協会の派遣 によりウィーン留学。文化庁オペラ研修所20周年記念公演 他、帰国後「コシ・ファン・トゥッテ」 「フィガロの結婚」 「リ ゴレット」 「ペレアスとメリザンド」 「ポッペアの戴冠」 「こうも り」 「ばらの騎士」等に出演。東邦音楽大学60周年記念公 演、イスラエルに於ける国際NGO連盟協議会演奏会、国 技館第九演奏会他、’00世界的ソプラノE.マティス氏に代わ りバッハ「ロ短調ミサ曲」ソリストに抜擢されウィーンフィ ルと共演。澄明な声と内面性表現が各紙で評価を得る。 「マ タイ受難曲」 「レクイエム」 「メサイア」 「荘厳ミサ」 「天地創造」 マーラー「千人の交響曲」等国内外オーケストラと共演が 続いている。高橋大海、嶺貞子、A.Noni、戸田敏子の各 氏に師事。草津国際音楽祭招聘アーティスト。日本演奏連 盟・日本声楽家協会・日本Hヴォルフ協会会員。二期会会員。 1 外山 愛 Soprano ■東邦音楽学校・東邦音楽大学 エクステンションセンター講師 東邦中、高、大学声楽科を経て東京 藝術大学別科声楽科、ウィーン国立 音楽大学リート&オラトリオ科卒業。 二期会オペラストゥディオ第42期マス ターコース修了時優秀賞受賞。同研修所在学中に日生劇場 初演オペレッタ「羽衣」のタイトルロールに抜擢されデビュ ー後、 同劇場ミュージカル「赤いろうそくと人魚」の人魚姫、 新国立劇場「魔笛」童子Ⅰ、二期会「ルル」15才の少女、 二期会サマーコンサート、 「ランメルモールのルチア」ルチ ア、めぐろオペラプロムナード五島記念文化賞オペラ新人 賞研修帰国記念東邦音楽大学オペラ定期公演「フィガロの 結婚」スザンナ他多数出演。埼玉県文化振興財団主催「彩 の国アーティストオーディション」に応募者数百人からソプ ラノ3名中の1人に選ばれ、彩の国芸術劇場にてソロリサイ タルを行う。 「Bunkamuraオーチャードホール主催第4回オ ペラティックバトル」〜明日のマリアカラス僕らのドミンゴを 探せ〜女声部門準優勝。その他CMやドラマ、 ゲーム音楽 「レ デイボーデン」 「ピュオーラ」 「チューリッヒ自動車保険」 「MR. BRAIN」 (番宣)他多数録音、放送されている。大月早苗、 大島洋子、今仲洋子、A.ハース、W.モーアの各氏に師事。 東京二期会会員。 東邦音楽大学オペラ公演《魔笛》 東邦 魔笛2011_cs2.indd 18 12.1.27 1:10:52 PM ■パパゲーノ 伊藤 和広 Baritone ■東邦音楽大学・東邦音楽短期大学・ 東邦高等学校・東邦第二高等学校講師 東邦音楽大学卒業。イタリアのエルバ市エウロ ペア音楽院オペラ専修課程に2年間留学。佐浦 國雄、角田和弘、L.ゴルラ、F.カステッラーナ、 G.P.マストロメイの諸氏に師事。第35回イタリ ア声楽コンコルソ・シエナ部門イタリア大使杯受賞。ベルヴェーリョ国 際コンコルソ入賞。ピアチェンツァ市立歌劇場のオーディションに合格。 ’98年 彩の国さいたま芸術劇場『ジャンニ・スキッキ』のタイトルロー ルでデビュー。同年埼玉県主催第1回彩の国アーティスト受賞。’00年 渋谷公会堂での藤原歌劇団鑑賞教室公演『カルメン』にエスカミーリ ョ役で抜擢されて藤原歌劇団に初出演。以降、同団及び日本オペラ協 会ほか公演に多数出演の後、渡伊。ミラノにて、 『道化師』トニオ、 『ラ・ ボエーム』マルチェッロに出演した他、G.ヴェルディ財団主催コンサー ト、リグーリア州夏の音楽祭などにも出演。帰国後は、 『ドン・カルロ』 ロドリーゴ、 『イル・トロヴァトーレ』ルーナ伯爵、 『椿姫』ジェルモン などに出演。現在、藤原歌劇団正団員。 吉田 南 Baritone ■東邦音楽大学声楽研究員 2007年東邦音楽大学卒業。同 大学院を09年卒業。在学中に オペラ「魔笛」にザラストロ 役で出演。第1回大学オペラ 公演「魔笛」に弁者役で出演。 2008年、学校法人三室戸学園創立70周年記念特別 公演 オペラ「フィガロの結婚」でフィガロ役を演じ 好評を得て音楽雑誌「レッスンの友」に批評が掲載 された。 2009年、めぐろオペラプロムナード五島記念文化賞 オペラ新人賞研修帰国記念 東邦音楽大学オペラ定 期公演 オペラ「フィガロの結婚」にフィガロ役で 出演。声楽を奥隅紀子、佐浦國雄、D.ロビン、B.シ ョルム、佐藤泰弘、勝部太、歌唱法をW.ムーア、 K.ブッシュ、朗読法をD.シーゲルの各氏に師事。現 在、二期会オペラ研修所56期本科研修生。 ■モノスタトス・武士Ⅰ 市山 惠一 Tenore ■東邦音楽大学・東邦音楽短期大学教授 長崎県出身。東邦音楽大学卒業、同大学専攻科 修了。東京藝術大学大学院オペラ科修士課程修 了。東京藝術大学定期オペラ公演「修善寺物語」 の頼家、 「密猟者」クロンタール男爵の役でオペ ラ・デビュー。国際ロータリー財団奨学生として、 ヴェネーツィアに留学。B.マルチェッロ国立音楽院のディプローマを取得。 同音楽院主催、またメストゥレ市主催コンサート等に出演、好評を得る。 帰国後もミラノへの短期留学を重ね、研鑽を積む。 1997年新国立劇場開場記念オペラ「建−TAKERU−」 、新国−二期会共催 「サロメ」 、二期会主催「ホフマン物語」 「椿姫」 「愛の妙薬」また、2009年東 邦音楽大学オペラ定期公演「フィガロの結婚」のバジーリオ役で出演等、 多くのオペラに出演。 モーツァルト「クリスマス・オラトリオ」 「レクイエム」 「戴冠ミサ」 、 ヘンデル「メ サイヤ」等、宗教曲の分野でもソリストで出演。また、リサイタル、文化 庁「鑑賞教室」等様々なコンサートで活躍。 近年は教育委員会教育研修員育成プロジェクト等でも重責を果たして いる。2011年紗井六耀作詞作曲「想ひ出」のオリジナルCDをリリース。 二期会会員。 柿沼丈太郎 Tenore ■東邦音楽大学声楽研究員 東邦音楽大学卒業、東邦音楽 大学専攻科修了、東邦音楽大 学大学院声楽領域修了。 在学中、團いくま指揮オペラ 「夕鶴」子役、オペラ「魔笛」 モノスタトス、卒業代表演奏会等出演。2008年、学 校法人三室戸学園創立70周年記念特別公演 オペラ 「フィガロの結婚」及び2009年、めぐろオペラプロ ムナード 五島記念文化賞オペラ新人賞研修帰国記 念 東邦音楽大学オペラ定期公演 オペラ「フィガロ の結婚」にドン・クルツィオ役で出演。 これまでに吉川美枝、佐浦國雄、佐藤泰弘の各氏 に師事。 ■武士Ⅱ 梅﨑 英行 Baritone ■東邦音楽大学大学院修了生 千葉県出身。東洋大学文学部、国立音楽大学声 楽専修を経て東邦音楽大学大学院修士課程修 了。指揮法を石橋義也、声楽を山崎明美、久保 田真澄、鹿内芳仁各氏に師事。国立音楽大学在 学中は専門課程・声楽コースに在籍。 2006年「蝶々夫人」にてオペラデビュー。2003年から團伊玖磨記念「筑 後川」演奏会九州各地公演、また2007年には中国・蘇州公演において ソリストを務める。第8回ブルクハルト国際音楽コンクールにて奨励賞 を受賞。現在教育芸術社「ONTA」シリーズ録音にてバス、男性パー ト担当。 合唱指揮活動として過去に、2008こだいら合唱団「第九」演奏会練習 指揮、昭島市コールブランカ常任指揮者をつとめる。またシュタインブ リュッケ合唱団を率い、團伊玖磨記念「筑後川」演奏会において2005 年「海上の道」 、2009年「岬の墓」 (ともに團伊玖磨作曲)をそれぞれ指 揮する。 現在高井戸混声コーラス、北多摩混声合唱団副指揮者。大正大学音楽 部混声合唱団ヴォイストレーナー。東京音楽学院声楽講師。東京国際 芸術協会会員。 東邦 魔笛2011_cs2.indd 19 斉藤 一平 Baritone ■東邦音楽大学卒業生 東邦音楽短期大学を経て東邦 音楽大学を卒業。定期演奏会 や卒業代表演奏会、読売新人 演奏会に出演。在学中、めぐ ろオペラプロムナード五島記 念文化賞オペラ新人賞研修帰国記念 東邦音楽大学 オペラ定期公演 オペラ「フィガロの結婚」にアント ニオ役で出演。押見栄喜、佐藤泰弘の各氏に師事。 東邦音楽大学オペラ公演《魔笛》 1 12.1.27 1:10:54 PM スタッフ プロフィール ■合唱指揮・副指揮 加門 伸行 ■東邦音楽大学・東邦音楽短期大学講師 岡山県生まれ。筑波大学卒業後、東京音楽大学に学ぶ。卒業と同時に渡独し、Jacques Delacôte氏 およびProf. Gunter Kahlert氏の薫陶を受けて、Diplomを取得。翌年「魔笛」を振ってデビューした。 これまで、国内においては「魔笛」 「フィガロの結婚」 「コジ・ファン・トゥッテ」 「マノン・レスコー」 「エド ガール」 「ファウスト」 「ヘンゼルとグレーテル」 「葛飾情話」 「源氏物語」 「ル・グラン・マカーブル」 「行きと復 り」 「妻を帽子と間違えた男」 「偽りの女庭師」 「火の鳥」 「ゲノフェーファ」など数々のオペラ公演や各地で のオーケストラ演奏会に携わる一方、海外においてもJenaer Philharmonie、Vogtland Philharmonie、LOH-Orchester Sondershausen(以上ドイツ) 、 南ボヘミア交響楽団(チェコ) 、 ペーチ交響楽団(ハンガリー) 、 A.ルービンシュタイン・フィル(ポ ーランド)等、ヨーロッパ各地のオーケストラを指揮している。2006年秋のローマ歌劇場日本公演では、児童合唱指揮を担 当した。 ■副指揮 田尻 真高 1984年 岐阜県高山市に生まれる。東京音楽大学付属高等学校ピアノ科卒業。高校在学中より群馬 ジュニアオーケストラ定期公演、国際フェスティバルなどの指揮台に立つ。2003年 愛知県知立市で 開催された「第一回愛知国際音楽祭in知立」での指揮法セミナーでは成績優秀者に選ばれ、東京芸 術劇場における世田谷交響楽団第34回演奏会でムソルグスキーの「展覧会の絵」を指揮する。東京 藝術大学音楽学部指揮科卒業。学内において、藝術祭、自主企画演奏会、新曲初演、ミュージカル などを指揮。東京国際フォーラム、 「のだめカンタービレ杯」音楽コンクール オーケストラ部門に有 志オーケストラ「たじオケ。 」で参加、最優秀賞を受賞。指揮者として審査員特別賞も合わせて受賞した。2007 年東京国 際フォーラムで行われた、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭およびハルモニア・イヤーエンドコン サートに「たじオケ。 」で出演、好評を博す。福岡女学院クリスマスコンサート「第25回 メサイア」を指揮。2008年3月 群馬ジュニアオーケストラヨーロッパツアーに同行、スメタナホール(プラハ)でベートーヴェン「第9交響曲」終楽章他 を指揮。2009年クルト・マズアマスタークラスに参加。東京藝術大学において2007年度の安宅賞を受賞。指揮を小林研一 郎氏、山田和樹氏に師事。 ■ドイツ語指導 三ヶ尻 正 1962年生。東京大学文学部英文科卒。英米文学のほか、英語学、英語史、ドイツ語、音声学、美学、 音楽史などを学ぶ。ヘンデル研究・オラトリオ研究、声楽家の発音指導(英独羅) 、字幕・対訳制作 に従事。オラトリオの歴史に関する講演、オペラ台本の政治史的解釈に関する講演で好評を博す。発 音指導ではテキストの解釈や韻律法に加え、音声学に基づいた科学的なアプローチに、字幕・対訳で は原典のことばを大切にした分かりやすい日本語訳に定評がある。著書・訳書に『歌うドイツ語ハン ドブック』 、 『ミサ曲・ラテン語・教会音楽ハンドブック』 、 『ヘンデル 創造のダイナミズム』 (共訳、日 本ミュージック・ペンクラブ音楽賞受賞)など、対訳ではヘンデル、バッハ、シューベルト、シューマン、マーラーなど多数。 日本音楽学会、日本ヘンデル協会、日本イタリア古楽協会会員。 ■コレペティトール 久邇 之宜 ■東邦音楽大学・東邦音楽短期大学教授 東邦音楽大学大学院・東邦高等学校講師 国立音楽大学ピアノ科卒業。近藤 孝子氏に師事。伴奏法を小林道夫 氏に師事。卒業後、畑中良輔氏の 推薦で曽我栄子氏の全R.シュトラウ ス演奏会でデビューし、朝日新聞、音楽の友等の誌上で 賞賛された。二期会、NHK等で活動を開始。1979 〜 81 年にウィーン国立音楽大学に留学し、作曲家ローベルト・ ショルム氏に伴奏法・音楽解釈を学ぶ。帰国後、声楽・ 合唱のピアニストとして現在に至る。松本美和子氏と「ト スティ歌曲集」 、斉田正子氏と「愛の夢」日本の合唱音 楽シリーズ等多数のCDをリリース。 20 東邦音楽大学オペラ公演《魔笛》 東邦 魔笛2011_cs2.indd 20 田中 梢 ■東邦音楽大学・東邦音楽大学 大学院講師 東 京学芸大 学 教育学部音楽科卒 業。モーツァルテウムサマーセミ ナー、合 歓の里ドイツリート講習 会等に参 加。サントリー小ホール でのリサイタルをはじめ各地でソロ活動を行う。コンチ ェルトのソリストとしても大町陽一郎氏とチャイコフス キーのコンチェルトを演奏するなど多数出演。又お話と演奏 の楽しいコンサート「ピアノのびっくり箱」を浜離宮朝日ホ ール他各地で開催、歌・ダンスなどとのコラボレーションを 試みている。伴奏者としては器楽曲、歌曲、オペラ、ミュー ジカル、ポピュラーなどジャンルを超えて多数のソリストと 共演している。合唱の分野でも多くの合唱団で指導・演奏 の経験を持つ。ワールド航空サーヴィスによるコンサートに 初回より参加し様々なテーマで演奏、フコク生命のパーソナ ルアーティストとして全国各地で演奏する等親しみやすい音 楽を目標に演奏活動を行っている。現在東京芸術大学オペ ラ科非常勤講師。 12.1.27 1:10:57 PM ■美術 西川 成美 一般企業に就職後、舞台美術家を志す。 多摩芸術学園卒業後、舞台美術家堀尾幸男氏に師事し1998 年独立。 平成17年度文化庁海外研修制度で1年間留学(ロンドン、パリ、ニューヨーク他) Prague Quadrennial 2003/2007/2011 出展、World Stage Design 2009 出展。 主な作品は、オペラ「フィガロの結婚」 「カルメン」 「トスカ」 「カヴァレリア・ルスティカーナ」 「道化師」 「七 つの大罪」 、オペレッタ「こうもり」演劇:パルコ劇場「二人の噺」 、劇団NLT「OH! マイ、ママ」 「ペン」 少年隊ミュージカル「PLAY ZONE」 、劇団Dotoo !の美術など。 ■衣裳 松田 優 2001年舞台衣裳のデザイン・企画・制作から現場操作までを総合プロデュースする㈲アトリエ ミ ック設立(2005年 株式会社に改組) 。2002年、大阪音楽大学オペラハウスにおいてF.ブゾーニ作曲 「トゥーランドット」を衣裳デザインし、この公演が音楽クリティック・クラブ賞と大阪文化祭賞を受賞。 2009年、指揮者西本智実氏のデビューから燕尾服のデザインを手がけ、同氏がベストドレッサー賞を 受賞。2010年、ニュー・オペラシアター神戸「蝶々夫人」を衣裳デザインし、この公演が佐川吉男音 楽賞を受賞。2010年兵庫県芸術奨励賞受賞。 オペラ以外にも、ミュージカル作品・テーマパーク・イリュージョンの衣裳まで、幅広く手がけている。 株式会社 アトリエ ミック 代表取締役社長 日本舞台美術家協会、神戸芸術文化会議、西宮芸術文化協会会員 舞台衣裳ホームページhttp://ateliermic.com 音楽サロンホームページhttp://micsalon.com ■照明 奥畑 康夫 京都府舞鶴市生まれ。藤原歌劇団「ラ・ボエーム」の照明デザインを担当。以後、オペラを中心に、 照明デザインに携わる。バイロイト祝祭劇場、ネザーランド・ダンスシアター、ケルン歌劇場等の外 国引越公演にも照明監督として数多く参加。新国立劇場オープニング公演 フランコ・ゼッフィレッ リ出演『アイーダ』の照明デザインを担当し、好評を博する。文化庁派遣芸術家在外研修員として 1年間渡米。ヴェルディ作曲 マダウ・ディアツ演出『オテッロ』にて文部大臣奨励賞・照明家協会 大賞受賞 他 ■舞台監督 稲葉対介 1948年2月27日 横浜市生 1973年劇団「東京演劇アンサンブル」演出部に入団。舞台監督の道へ進む。 「奇跡の人」 「走れメロス」 、 等の舞台監督。 1985年、 「グループ演劇工房」の設立に参加。集団創作「20世紀を演劇化する試み」公演の制作担当。 また、フリーの舞台監督として活動。 主な作品、 「燃える雪」 ・ 「センポ・スギハァラ」 ・ 「はい、奥田製作所。 (以上劇団「銅鑼」 」 ) 、 「子午線の祀り」 (新国立劇場) 、また、2008年より、毎夏、女優たちによる朗読「夏の雲は忘れない」に参加、2010年、 オペラ「耳なし芳一」 (ニュー・オペラ・プロダクション)の舞台監督。日本舞台監督協会理事。 ■演出助手 橋本英志 西東京市出身。昭和音楽大学卒業。オペラ演出家の今井伸昭、馬場紀雄、各氏の下で演出助手を務 めオペラ演出家を目指し研鑽を積んでいる。参加した主な作品としては藤原歌劇団<椿姫>、首都オ ペラ<ファウスト>、大田区民オペラ<シモン・ボッカネグラ>、Lip presents<修道女アンジェリカ> <友人フリッツ>、昭和音楽大学主催<愛の妙薬><夢遊病の娘>、京王オペレッタ<大どろぼうホ ッツェンプロッツ>、等がある。 また、舞台づくり全般においては舞台監督会社クリエイションの德山弘毅、堀井基宏、各氏の下で 国内のオペラ公演のみならず、トリノ歌劇場やメトロポリタン歌劇場等の来日公演に携わり学んでいる。 東邦音楽大学オペラ公演《魔笛》 東邦 魔笛2011_cs2.indd 21 21 12.1.27 1:10:58 PM ■合唱 東邦音楽大学 東邦音楽短期大学 東邦音楽大学附属 東邦高等学校 東邦第二高等学校 ★…東邦高等学校 東邦第二高等学校 ソプラノ アルト テノール バス 石 川 彩 音 平野美智子 荒 野 莉 穂 ★ 井 上 伸 一 ★ 大 沢 浩 平 伊 藤 花 純 古 山 綾 香 小 暮 彩 香 小 野 口 基 加 藤 芳 治 今 福 葉 純 ★ 前 綾 音 小 宮 裕 美 子★ 木 村 優 太 金 子 眞 之 ★ 内 田 真 美 ★ 小 鮒 優 貴 ★ 鈴 木 彬 聖 ★ 北 野 祐 馬 ★ 栗 田 愛 弓 須 田 菜 月 竹 中 新 髙 木 大 輔 坂 田 美 佐 子★ 妹 尾 昌 子 ★ 外 崎 翼 髙 橋 俊 豪 佐久間美佳 田 中 み ゆ き★ 奈 良 光 厳 西 沢 健 吾 髙 橋 由 佳 橋 本 怜 奈 根 本 俊 介 松 丸 翔 一 ★ 内 藤 史 織 和 久 田 愛 野田健一郎 渡 辺 将 大 幡 野 麻 佑 ★ 東 岐 ■子ども達 [川越公演] 学校法人 川越双葉幼稚園 磯 野 文 音 内 山 千 春 葛 西 信 朔 河 本 美 久 田 口 友 梨 仲 美 里 福 澤 祐 弥 古 市 義 尭 南 怜 伽 森 元 真 優 [目黒公演] 東光寺幼稚園(目黒区八雲) 22 池 敬 太 郎 池 上 大 惺 石 川 七 翔 井 上 秋 穂 大 勝 朱 夏 笠浪紗羽良 川 井 太 陽 桑 名 美 和 小 出 早 春 薦 田 琴 音 齋 藤 文 音 齋 藤 澄 人 坂 出 歩 美 鈴 木 琉 那 髙 橋 凛 髙 橋 蘭 田 村 涼 藤井胡々菜 松 田 涼 花 袰 川 楽 東邦音楽大学オペラ公演《魔笛》 東邦 魔笛2011_cs2.indd 22 12.1.27 1:11:01 PM ■管弦楽 東邦音楽大学管弦楽団 ☆…教員 コンサートミストレス……宮野 陽子☆ 第 1 ヴァイオリン 第 2 ヴァイオリン ヴィオラ 池田裕紀子 井原 華子 小川 里奈 金子 千恵 坂本 瑠美 魚本あつ子 梅原 孝輔 海野とし絵 鎌田 真帆 澤田有嬉子 榎園麻衣子 松宮 茉希 大久保淑人 ☆ 山中 正太 小口 千晶 福井 綾 白井 英治 ☆ 鳥越友里恵 兵頭亜由子 藤本 未来 チェロ 香月 圭佑 髙橋 美保 千本 博愛 徐 文振 原 徳子 森垣 悠美 コントラバス 笛木 舞子 三澤 亜美 李 信恵 内山 和重 多田 菜穂 田中 洪至 ☆ 吉岡 佑麻 フルート オーボエ 反保 恵美 矢島絵里子 菊池 奈緒 齋藤 皐月 クラリネット ファゴット ホルン トランペット トロンボーン ティンパニ チェレスタ 大島麻依子 刑部 真央 田部井梓穂 當真 令子 石川 未久 武石 奈緒 井出 麻美 福長 心平 荒川 裕行 梅野 朋生 鈴木 理賀 石内 眞木 久邇 之宜 ☆ 田中 梢 ☆ 東邦音楽大学オペラ公演《魔笛》 東邦 魔笛2011_cs2.indd 23 23 12.1.27 1:11:05 PM あらすじ モーツァルト「魔笛」 W.A.モーツァルト(1756−1791)が生涯で最後の年に完成したドイツ語の歌劇「魔笛」 。 初演は1791年 9 月30日、ウィーンのアウフ・デア・ヴィーデン劇場にて行われた。音楽 を地のセリフがつなぐジングシュピール(台本はエマヌエル・シカネーダーによる)の系 譜に数えられる「魔笛」は、18世紀末、ブルジョアジーが興隆し、世の中が大きく変わ りつつあった時代に登場した、新しい歌劇であった。この歌劇には、イタリアのオペラ・ セリア、ウィーンの民謡調、ドイツ風歌曲など、当時の様々な音楽様式が集結している。 また、フリーメイスンの思想との象徴的関連についてもこれまでに多くの解釈がなされて きた。歌劇「魔笛」はこうした多様性を持ち合わせながら、モーツァルトの天賦の才によ り至高の芸術作品へと纏めあげられているのである。 「初演の舞台画、パパゲーノは台本作者シカネーダー」 第 1 幕 いつの時代ともどことも知れない世界。異国の王子(本公演ではブータンという設定) タミーノが大蛇に追われ、気を失って倒れたところへ、夜の女王に仕える三人の侍女が 登場し、蛇を退治して王子を助けるが、女王へ報告をするために立ち去る。王子が目を 覚ますと、鳥をとるのを生業とするパパゲーノがやって来る。自分が蛇を退治したと嘘を つくパパゲーノに、戻ってきた三人の侍女は罰を与える。 そこへ夜の女王が現われる。夜の女王は、太陽の世界をめぐって対立するザラストロ に娘のパミーナ王女を奪われた怒りと悲しみを王子タミーノに訴え、もし彼が娘を救い出 してくれたら、娘をやろうと約束する。パミーナの美しい絵姿に魅せられたタミーノは王 女を救い出すことを誓い、鳥刺しのパパゲーノを道連れに、ザラストロの神殿へと向かう 2 東邦音楽大学オペラ公演《魔笛》 東邦 魔笛2011_cs2.indd 24 12.1.27 1:11:07 PM ことになる。タミーノには魔法の笛が、パパゲーノには銀の鈴が手渡され、三人の童子が 道案内となる。 一方、ザラストロの屋敷では、黒人のモノスタトスが王女パミーナを我がものにしよう と言い寄るところへパパゲーノが現れる。パミーナは、王子タミーノが自分を助けにやっ てくることを知り、彼に思いを馳せる。 三人の童子に導かれ、ザラストロの神殿に辿り着いたタミーノは、弁者との問答から、 悪者だと思っていたザラストロが実は高徳の人であることを知る。パミーナとの出会いを 喜び合うのも束の間、タミーノとパパゲーノは試練の途につくこととなる。 第 2 幕 神殿に集まった僧侶たちを前に、ザラストロは、異国の王子タミーノが試練を受けて、 神に仕える資格を得たいと望んでいることを伝える。ザラストロと僧侶たちは、タミーノ の願いを叶えさせるため、援助の手を差しのべることとする。まずは沈黙の試練である。 はじめは渋っていたパパゲーノも、自分に似合いの娘パパゲーナを得るために、タミーノ とともに試練を受けることに。夜の女王の三人の侍女の誘惑にも動じず、タミーノの決意 は固い。 そのころ、夜の女王はパミーナに短剣を渡し、ザラストロを殺せと迫る。パミーナの父 は死に際に、太陽の世界をザラストロに委ねたが、夜の女王は再びその権力を取り戻そ うと復讐に燃えている。パミーナがザラストロを亡き者としないならば、親子の縁を切る と言い残して去る。ひとり悩むパミーナにザラストロは愛の尊さを説く。 沈黙の試練を続けるタミーノの前に現れたパミーナは、話しかけても口をきかないタミー ノを見て、愛は失われたと絶望し、死を決意して短剣を手にする。彼女を見守る三人の 童子が思い止まらせ、タミーナはパミーナを愛していると告げる。今やタミーノとパミー ナはともに試練を受けることになる。魔法の笛の魔力に助けられ、火と水の試練を乗り越 えた二人は、祝福を受け、神殿に迎え入れられる。 一方、パパゲーノは、パパゲーナが姿を現さないことを嘆き、首を吊って死のうと する。そこへ駆けつけた三人の童子は、パパゲーノに銀の鈴を鳴らせと教える。鈴を 鳴らし恋人か女房が欲しいと願い歌うパパゲーノの前にパパゲーナが現れ二人はめで たく結ばれる。 終に、夜の女王たちとモノスタトスは最後の抵抗を試みるが、雷鳴と稲妻によって闇の 世界は打ち砕かれ、舞台は一転して太陽の世界となり、今回の演出では、敗北を認めた夜 の女王がタミーノとパミーナを祝福し、神への賛歌、愛の賛歌の合唱が壮麗に響く。 (東邦音楽大学准教授 井上登喜子) 東邦音楽大学オペラ公演《魔笛》 東邦 魔笛2011_cs2.indd 25 2 12.1.27 1:11:08 PM 第19番の曲順変更について 第19番の曲順変更について 指揮者 吉田 裕史 「魔笛」は全21曲からなるオペラですが、その中で、第19番が“歌われる位置(順番) とその歌詞の内容が矛盾を孕んでいる”というミステリアスな事実は、このオペラの上 演史上、常に問題として提起されてきました。曲順の変更について述べる前に、まず、 その矛盾点を見てみましょう。 1.No.8(1幕フィナーレ)のほとんど最後の部分で、 タミーノとパミーナは、 初めて出会い、 抱擁を交わし、恋に落ちます。 2.2幕に入り、No.11の前で、タミーノは試練の一環として“全ての女性と絶対に話 をしてはならない”という命令を受けます。 3.No.17の前で、パミーナはタミーノに再び会います。しかし、タミーノは上述した命 令を受けているため、彼女の心からの呼びかけに対して答える事が出来ません。そ の事を知らないパミーナは、この絶望のアリア(No.17)を歌います。 4.No.19の中で、 タミーノとパミーナは再会し、 話し、 彼らの愛を再び確認し合い、 タミー ノが全ての試練を乗り越えた後で再び逢う、という事を誓い合います。 5.No.21(最終曲)の初めに、3人の童子達が、 「タミーノはもう私の事を愛していな い。もう、私と話もしたくないのね!」と言って、絶望に打ち拉がれ自殺しようと しているパミーナを発見します。 こんなストーリー (話の展開)があり得るでしょうか。 タミーノとパミーナは、 すでに19番の中で“話し” 、 愛を“確認し合って”いるのです! 参考までに、 この問題について、 ジャック・シャイエ(音楽学者。パリ国立高等音楽院、 −秘境オペラ−の中で次のように論述しています。 ソルボンヌ大学教授) は、 自著「魔笛」 “このかなり不思議な場面については前段においてすでにふれた。この場面は表面的 な意味からは説明ができないだろう。なぜならば、パミーナが、二人の恋人の反復され る「さようなら」 (LebeWohl)と言う言葉に挟まれた、ザラストロの「また会おう」 (Wir sehen uns wieder)と言う言葉に勇気づけられて、信頼と希望を持ってタミーノに別れ を告げて以来、この場のパミーナの狂乱ぶりを正当化するようようなことは何も我々に 知らされていないからである” それでは、No.19はどの場所(順番)で演奏されるべきでしょうか。 唯一の可能性は、No.11よりも前、つまりタミーノが“すべての女性と口をきいてはな らない”という命令を受ける前に演奏される事、となります。 今回の上演に際しては、演出家、公演総監督と共に熟議を重ねた結果、No.19を No.10(ザラストロのアリア)の前に演奏する事と致しました。この順番で演奏する事 によって、話の進行上の矛盾を回避するだけでなく、舞台上のドラマの進行を妨げる事 も無く、また、音楽的なコントラストという意味からもより理想的な流れとなることを確 信しています。 2 東邦音楽大学オペラ公演《魔笛》 東邦 魔笛2011_cs2.indd 26 12.1.27 1:11:09 PM 川 越 双 葉 幼 稚 園 南 双 葉 幼 稚 園 〜栴檀は二葉より芳し〜 芳しく香るすばらしい個性を大切に 知・情・意の調和のとれた教育を 本園は昭和25年に「川越双葉幼稚園」として埼玉県知事の認可をいただき、昭和28年 に学校法人となり、昭和46年には「南双葉幼稚園」の設置が認可されました。 園名の「双葉」は栴檀は二葉より芳し( 「栴檀」という香木は双葉のころから芳しい香 りをはなつ)という言葉を由来とし、 「子どもは無限の可能性をもっている。どの子も芳 しく香るすばらしい個性をもっている」という心より「双葉幼稚園」と命名しました。 本園は、1「生命尊重の保育」2「正しきをみて絶えず進む保育」3「よき社会人になる 保育」の三つの柱を教育方針とし、 思いやりの心(慈悲)を根幹とした大乗仏教の精神(感 謝・報恩・精進)を教育の目標としています。子ども個々の自発性と感動を大切に、自他 のいのちを尊重し、和合することを喜びとし、知・情・意の調和のとれた健やかで明る い未来をともに育んでおります。 武蔵野の面影が多く残る南双葉幼稚園は平成19年に、蔵造りの街並みに位置する川越 双葉幼稚園は同21年に、それぞれの新園舎が完成し、最新の設備のもと、教職員ともに 幼児教育のさらなる研鑽と充実をはかっています。 東邦 魔笛2011_cs2.indd 27 川越双葉幼稚園 南双葉幼稚園 川越市幸町5−11 川越市むさし野1−6 12.1.27 1:11:10 PM 宗教法人 東光寺附属 東光寺幼稚園 ここ八雲地区は、旧くより文教の礎、文化の礎と伝えられておりました。 このたび、区内唯一の大型文化施設、めぐろパーシモンホール創設10周年の機に学校 創立70年余の歴史と伝統に培われた東邦音楽大学により、洋楽部門の最高傑作と言われ る本格的オペラをご公演いただくことは、大変意義深いものがあり、芸術・文化の造詣の 深さを感じ得ます。 本園は、600年の歴史を持つ曹洞禅宗東光寺の附属幼稚園として、昭和25年に代29世住 職 大谷昌之(平成5年没、 享年89歳)によって創立され、 妻 喜美子副園長(平成21年没、 享年103歳)と共に、本園の幼児教育への基礎となしております。副園長 大谷喜美子は、 かつて東邦音楽大学にて器楽(ピアノ)のご教授を得ておりました。 本園は、子ども自身の能力を自然に発展させ、自発的体験、経験によって、心身二つな がら、 『浄い心』を育て、幼児一人ひとりの基礎能力を高めることを保育の根幹としており ます。 昭和32年頃より、スイスの発達心理学者ジャン・ピアジェ博士の理論に基づいた幼児の 発達段階に対応した独創性のある指導法により、幼児の知識発達にも大きな効果を得てお ります。 東京都目黒区八雲1−9−12 園長 大谷 東邦 魔笛2011_cs2.indd 28 孝 12.1.27 1:11:11 PM 東邦 魔笛2011_cs2.indd 29 12.1.27 1:11:12 PM 学校法人 三室戸学園 東邦音楽大学大学院 東邦音楽大学 東邦音楽短期大学 東邦音楽大学附属 東邦高等学校 東邦音楽大学附属 東邦第二高等学校 東邦音楽大学附属 東邦中学校 東邦音楽大学総合芸術研究所 東邦ウィーンアカデミー 東邦音楽大学エクステンションセンター 東邦音楽学校 東邦音楽大学ミュージックセンター 魔 笛 東邦音楽大学オペラ定期公演 発 行 日 2012年2月4日 編集・発行 東邦音楽大学 〒350-0015埼玉県川越市今泉84 TEL. 049-235-2157 東邦 魔笛2011_cs2.indd 30 12.1.27 1:11:13 PM
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