企業向け各種金融支援

政府の資金繰り対策について
【資金繰り支援】
○セ フティネット保証制度
○セーフティネット保証制度
別添1
※平成20年10月に発動済み。
○日本政策投資銀行及び商工中金による低利融資
○日本政策投資銀行及び商
中金による低利融資
別添2
※平成20年12月に発動済み。
○日本政策投資銀行を活用した企業のCPの買取り
別添2
※平成20年12月に発動済み。
○JBICによる先進国向けの投資金融
別添3
※未発動
※未発動。
○NEXIによる日系企業向けの資金供給
別添4
※平成21年1月に発動済み。
※平成
年 月 発動済み。
○日銀の金融政策について
別添5
緊 急 保 証 制 度 の 概 要
別添1
対象
指定業種(
業種) 属 、売 減少
転嫁困難
市
村長 認
指定業種(698業種)に属し、売上減少または転嫁困難について市区町村長の認
定を受けた中小企業者
効果
2億8千万円(うち無担保8千万円)まで別枠で保証可能
責任共有制度の対象外(保証協会が100%保証)
期間
10月31日から1年半。この間、約20兆円の利用を想定。
対象業種は原則3ヶ月に1回の見直し。
金融審査に当たって中小・小規模企業の経営実態を十分勘案するよう基本方針を
提示(中小企業庁→信用保証協会連合会→各保証協会)
例:2期連続の赤字を計上し、繰越損失を抱えている場合であっても、赤字の要因や取引先等からの
経営支援等を幅広く勘案した上で与信を総合的に判断。
手続や対象業種等については、中小企業庁HPを参照。
http://www.chusho.meti.go.jp
中堅・大企業の資金調達環境
世界金融危機の影響により、我が国の社債・
CP市場は機能しない状況。
一般事業債・月次起債状況 (単位:億円)
社債やCPの発行により資金調達を行ってきた中
堅・大企業が、銀行からの融資を頼る状況に。
が
CP新規発行高 前年同月比
12,000
銀行業態別・貸出額(平残)伸び率の推移
前年同月比
10.0%
10,000
別添2
5.0%
5.0%
4.0%
0.0%
8,000
6,000
3.0%
-5.0%
BBB
4,000
,
AA
2,000
都銀等
-15.0%
1.0%
08/12
08/11
08/10
08/9
08/8
08/7
08/6
08/5
08/4
08/3
08/2
08/1
-30.0%
-1.0%
-35.0%
-2.0%
-40.0%
一方、銀行は、株価の低迷や手元
流動性の確保が難しいことから、金
額の大きな貸出しには特に消極的
額の大きな貸出しには特に消極的。
金融機関の貸出態度D.I.(「緩い」-「厳しい」)
大企業製造業
9月+18
↓
12月▲2
20
大企業非製造業
9月+9
↓
12月▲7
10
0
06/1
06/4
06/7
06/10
07/1
07/4
07/7
07/10
08/1
08/4
08/7
08/10
-3.0%
出所:日銀「2008年11月貸出・資金吸収動向等速報」
出所:証券保管振替機構
出所:日本証券業協会
30
信金
0.0%
AAA
40
地銀等
-20.0%
%
-25.0%
0
合計
2.0%
-10.0%
A
結果、一部の中堅・大企業は、
年末に向けて資金繰りが厳しく
なり 経営環境が悪化
なり、経営環境が悪化。
30
早急に実施できる
対応を講じる必要。
資金繰り判断D.I.(「楽である」-「厳しい」)
大企業製造業
9月+14
↓
12月+6
20
10
大企業非製造業
9月+15
↓
12月+7
0
▲10
▲10
中堅企業製造業
9月+11
↓
12月+4
▲20
▲30
中堅企業製造業
9月+4
↓
12月▲2
▲20
▲30
ⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣ
95
96
97
98
99
00
01
02
03
04
05
06
07
08
中堅企業非製造業
9月+3
↓
12月▲5
ⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣⅠⅡⅢⅣ
95
96
97
98
99
00
01
02
03
04
05
06
07
08
中堅企業非製造業
9月+3
↓
12月▲2
2
中堅・大企業の資金繰り対策(危機対応円滑化業務)①
○ 08年12月11日、政府が危機対応業務を行う必要を認定。
→ これを受けて、日本政策金融公庫による「危機対応円滑化業務」を発動。
→ 政府が指定する「指定金融機関」が以下の措置を実施。
 国際的な金融混乱等
国際的な金融混乱等で資金繰りに影響を受けている中堅企業・大企業を対象とする、日本政策
資金繰り 影響を受け
る中堅企業 大企業を対象とする
本政策
投資銀行及び商工中金による低利融資 【年度内1兆円】
・ 規模:年度内1兆円
・ 実施時期:日本政策投資銀行…08年12月11日に発動済み。
商工中金… 08年12月25日に発動済み。
・ 対象資金:運転資金、設備資金、借入金の返済資金及び社債の償還資金。
・ 融資期間:設備資金は原則20年以内、運転資金は原則10年以内。
 日本政策投資銀行を活用した、企業のCP(コマーシャルペーパー)の買取り 【年度内2兆円】
・ 規模:年度内2兆円
・ 実施時期: 08年12月11日に発動済み。
・ 対象:企業の発行するCP
※詳細スキームは検討中
※詳細スキ
ムは検討中、近々発表予定。
近々発表予定
(参考)日本銀行の取組
・ 民間企業債務の適格担保範囲の拡大(「A格相当以上」→「BBB格相当以上」に緩和)(08年12月2日)
・ 政策金利と同水準で金額に制限を設けない貸出制度の創設等を決定(08年12月12日)
・ 政策金利の引き下げ(0.3%→0.1%)に併せ、長期国債の買入れ増額(1.2兆円/月→1.4兆円/月)、CP買入
れ(買い切り方式)を含めた企業金融面での追加措置の導入等を決定(08年12月19日)
3
中堅・大企業の資金繰り対策(危機対応円滑化業務)②
国
財投追加
投追加
㈱ 日 本 政 策 金 融 公 庫
出資追加
金融機関との取引状況の
変化により資金繰りに影響
を受けている借り手等
運転資金等
損害担保契約
0.9兆円
中小企業
商工中金
長期
長期・固定資金の貸付
定資金の貸
(0.3兆円)
設備資金等
1兆円
中堅企業等
中堅企業
長期・固定資金の貸付
長期
定資金の貸
政策投資銀行
CP買取り
大企業等
2兆円
4
別添3
金融危機に対するJBICの対応
投資金融のスキーム
[検討内容]
• 現下の金融危機を踏まえ、先進国向けの投資金融につ
現下の金融危機を踏まえ 先進国向けの投資金融につ 開発途上国の限定をはずし
開発途上国の限定をはずし、先進国向けも対
先進国向けも対
いて対象業種を拡大(時限措置)。
象とする
[現在の投資金融の概要]
• 原則として開発途上地域向けに限定(ただし、我が国
にとって重要な資源の海外における開発及び取得の促
進のためのものを除く。)
• 先進国向け投資金融は政令指定が必要(現在は原子力
発電事業のみ指定)
• 対象企業は、日本の企業又は現地の日系合弁企業
• 短期資金は除く。
(注)JBICの開発途上国、先進国の範囲
融資
– 先進国・・・米国 、英国、独、仏、伊、加、 オラン
ダ、ベルギー、ルクセンブルク、デンマーク、ノル
ウ
ウェー、スウェーデン、フィンランド、アイルランド、
スウ
デン フィンランド アイルランド
ギリシャ、 スペイン、ポルトガル、オーストリア、スイ
ス、オーストラリア、ニュージーランド、アイスランド
– 開発途上国・・・先進国以外の国
開発途上国
融資
外国政府等
外国の金融機関
JBIC
融資
現地の日系合弁
企業
日本の企業
投資
(出資・貸付)
5
NEXIによる日系企業向け資金供給
別添4
(1)我が国企業の 外 会社向け貸 支援
(1)我が国企業の海外子会社向け貸付支援
•
•
•
海外子会社向けの運転資金支援
海外子会社向け貸付の信用危険に係る付保率の引上げ
親会社保証付きの海外子会社向け貸付に対する付保
【図1 海外日系子会社向け貸付支援】
保険付保
本邦銀行等
貸付
NEXI
運転資金(1年以上)を支援対象とする。
信用危険(注)付保率の引上げ(50%→90%)。
(注)信用危険:取引相手方の破産、
債務不履行等の取引相
手の経済性に起因する
危険。
保証
本邦親会社
海外子会社
 会社保証付きの貸付に
会社保証 きの貸 に
ついても付保する。
6
(2)貿易保険付保債権の流動化
•
•
貿易保険が付保されている債権の流動化スキームを創設。
譲渡人が譲受人と連帯して引き続き回収義務を履行することが前提。
【図2 貿易保険付保債権流動化スキーム】
NEXI
②保険付保
④保険金支払
③’譲渡承認
①輸出代金債権
輸出者
③債権譲
渡
銀行等
バイヤー
譲渡人及び譲受人のメリット
⑤保険事故の場
合 連帯して回収
合、連帯して回収
義務を履行
 渡人(輸出者)のメリット:債権を早期に
( 出者)の
債 を早期に
現金化することが可能となるとともに、貸付
債権をオフバランスすることによって財務状
況の改善を図ることが可能となる。
譲受人(銀行等)のメリット:ファイナンスに
当たって自己資本規制の制約を軽減するこ
とが可能となる。
7
(3)サプライヤーズ・クレジット等におけるJBICとの協調支援
•
JBICが日本企業のプラントや技術の輸出を対象とした融資で日本の輸出者に対するもの(サプラ
イヤーズ・クレジット)を行う際に、NEXIは輸出に伴う延べ払い債権について付保(ただし、政府L/G
が付与されている案件を原則とする。)。
【図3
サプライヤーズ・クレジットのスキーム】
市中銀行
JBIC
協調融資
(サプライヤー
ズ・クレジット)
保険付保
NEXI
輸出延べ払い債権
輸出者
バイヤー
※NEXIによる保険の付保は、政府L/G付き案件を原則とする。
8
別添5
日銀・金融政策~利下げ~
○ 日本銀行は、08年12月19日、金融政策決定会合において、政策金利である無担保コールレート(翌日物)を
0.3%→0.1%に引き下げることを決定。
○ 「経済・物価情勢の展望」では、経済・物価情勢の先行き見通しに関する不確実性の高まりと、経済の下振れ
リスクを強調。
ス を 調
日銀・金融政策の変遷
0.5
: 量的緩和政策を解除
政策目標を無担保コールレート(翌日物)に変更。
政策金利の 導
政策金利の誘導目標は0%。
は0%
0.45
○ 06年7月
: ゼロ金利政策を解除
政策金利を引き上げ(0%→0.25%)。
0.35
○ 07年2月
: 政策金利を引き上げ(0.25%→0.5%)。
0.3
0.4
○ 08年10月 : 政策金利を引き下げ(0.5%→0.3%)。
0.25
○ 08年12月 : 政策金利を引き下げ(0.3%→0.1%)。
0.2
0 15
0.15
0.1
2006年3月9日
量的緩和解除
0.05
2008年12月19日
0.3% → 0.1%
【出所】日本銀行
08/1
07/1
06/1
02/1
01/1
00/1
0
99/1
○ 米国連邦準備制度理事会(FRB)
FFレート(翌日物) 1.0%→ゼロ~0.25% (08年12月16日)
○ 欧州中央銀行(ECB)
主要政策金利(一週間物) 3.25%→2.50%(09年1月15日)
○ イングランド銀行(BOE)
政策金利(翌日物) 2.50%→2.00%(09年1月8日)
○ 中国人民銀行
一年物基準貸出金利 5.58% →5.31% (08年12月23日)
2001年3月19日
量的緩和導入
05/1
(参考)主要国の中央銀行の動き
2008年10月31日
0.5% → 0.3%
04/1
○ 06年3月
(%)
0 55
0.55
03/1
○ 01年3月 : 量的緩和政策を導入
当
当座預金残高目標は、当初5兆円。以後7回引き
金残高
は 当 5兆円 以 7回引き
上げられ、最終的には30兆円~35兆円に。
政策金利の推移
政策金利の推移
9
日銀の取組
08年12月19日 政策委員会・金融政策決定会合における決定事項
1.金融政策の変更について
(1) 金融市場調節方針の変更
無担保コールレート(オーバーナイト物)を、概ね0.1%前後で推移するよう促す(公表後直ちに実施)。
(2) 基準貸付利率の変更
補完貸付(ロンバート貸付)については、その適用金利である基準貸付利率を0.2%引き下げ、0.3%とする(公表後直ちに実施)。
貸 (
貸 )については
の適用金利である基準貸 利率を0 2%引き下げ 0 3%とする(公表 直ちに実施)
(3) 補完当座預金制度の適用利率
日銀当座預金のうち所要準備額を超える金額について利息を付す措置にかかる適用利率は、0.1%とする(公表後直ちに実施)。
2.金融調節手段に係る追加措置について
○ 長期国債の買入れに係る措置
(1) 長期国債買入れの増額
長期国債の買入れを年14.4兆円(月1.2兆円)→年16.8兆円(月1.4兆円)ペースに増額(当月より実施)。
(2) 買入対象国債の追加、残存期間別買入れの実施
買入対象国債に、30年債、変動利付国債および物価連動国債を追加等。
○ 企業金融の円滑化に向けた措置
(1) 企業金融支援特別オペ(=民間企業債務を活用した新たなオペレーション)の決定
08年12月2日の 時金融政策決定会合で導入することとした 「民間企業債務の担保価額の範囲内で 無制限に 無担保
08年12月2日の臨時金融政策決定会合で導入することとした、「民間企業債務の担保価額の範囲内で、無制限に、無担保コール
レートの誘導目標と同水準の金利(本日より0.1%)で年度末資金を供給するオペ」について、09年1月8日から実施。要領を決定。
(2) CP買入を含めた企業金融面での追加措置の導入・検討
今後、CP買入れ(買切り方式)の実施を時限的に導入することを決定、ただし、金額や実施時期等は今後詰める。CPとともに、
企業金融に係るその他の金融商品についても対応を検討し、CP買入れ等の検討結果を速やかに会合に報告。
(3) CP買現先オペ等の対象先への日本政策投資銀行の追加
CP買 先 ペ等の対象先 の日本政策投資銀行の追加
日本政策投資銀行が、政府の方針を受けて、時限的にCPの買入れ業務を開始する方針にあることを踏まえ、同行をCP買現先
オペ等の対象先とすることとした。
10