2017.1.1 NO. 905 ゆたか証券 マーケットウィークリー マーケット展望 スケジュール マーケットニュース 産業ニュース 2017 年は“丁酉” 、米新政権の実行力、EUの求心力が鍵 2017 年の主な政治・経済スケジュール 海外投資家の買い越し転換で、良好な需要が期待される 2017 年 注目される次世代素材、炭素繊維とCNF 半導体増産に伴う恩恵を享受する材料メーカー IR推進法成立でカジノ関連銘柄に着目 2018 年問題を乗り越える、成長期待の高い不動産企業 百貨店の福袋にみるコト消費への変化 空港の集客戦略 (東証1部:3099)三越伊勢丹ホールディングス (東証1部:4901)富士フイルム (東証1部:6702)富士通 企業ニュース (東証1部:7203)トヨタ自動車 (東証1部:7974)任天堂 (東証1部:8035)東京エレクトロン (東証1部:9005)東京急行電鉄 (東証1部:9984)ソフトバンクグループ N0.897 参考銘柄 5社平均の高値騰落率は5.9% パフォーマンス一覧 旭化成の高値騰落率が13.8%を達成 商号等/豊証券株式会社 金融商品取引業者 東海財務局長(金商)第 21 号 加入協会/ 日本証券業協会 マーケットウィークリー・905号 マーケット展望 2017年は“丁酉”、 米新政権の実行力、EUの求心力が鍵 2017.1.1 作成者:奥村義弘 2016 年 は リ ス ク と対峙し、決断が 求められる年 2016年は、金融緩和をテコに回復過程にあった世界景気の継続的回 復への限界論が強まった。日本では、これまでの日銀のゼロ金利政策 に新たな調整が加えられた。政府は消費税引き上げ先送りや財政出動 による景気対策を決定した。いちはやく、利上げを実施し金融正常化 へと舵を切った米国も、資源価格の下落、中国市場の不安や英国の国 民投票でEU離脱が多数を占めたことなどで、利上げペースが鈍った。 11月8日に大統領選が行われ、トランプ氏が当選したことで、積極的な 政策への期待が高まった。2016年の新春号では、「リスクと対峙し、 決断が求められる年」と占った。英国のEU離脱、米国でのドナルド・ トランプ氏の大統領当選は、ポピュリズムや大衆迎合主義の強まりと も言われるが、翌年につながる大きな決断になったと考える。 丁酉は丙申の動 きがいよいよ強 まる 東洋哲学者・安岡正篤氏の「干支の哲学」(プレジデント社刊)を 紐解くと、17年は「丁酉(ひのと・とり)」。丙申(ひのえ・さる) の動きがいよいよ延びて、そこへ今まで伏在していた様々な人物・問 題等が続々表面に出て活動することを意味する。やや盛りを過ぎて末 期に向かいつつあることを示している。酉という文字は、酒を醸造す る器の象形文字、成る、老いる、飽く等との意がある。 米国や欧州の動 きが注目される 年 世界経済にあてはめると、大きな決断を行った米国や欧州に焦点が 当たる転換になると考える。米国では1月20日にトランプ政権が正式に 始動する。与党共和党との議会運営などへの関心も高まろう。トラン プ氏が公約に掲げる、積極的な財政出動などの政策は、共和党の伝統 的な小さな政府とは反する面がある。議会と新任大統領との関係は100 日程度の蜜月と言われるが、しだいに期待感から実際の政策へと関心 が移りそうだ。 EUの結束力が 問われよう 欧州は、ECBの金融緩和が続いており、経済は緩やかな回復が続 いている。しかし、国により経済情勢には格差がある。9月の英国の国 民投票でEU離脱派が多数を占めた。12月のイタリアの憲法改正の是 非を問う国民投票では、現体制に反対する意見が多数を占めた。2017 年は、3月のオランダの議会選挙、4-5月のフランス大統領選、9月のド イツの連邦議会選挙など、EUの結束を問う政治イベントが続く。 中国は国際的な 緊張関係の高ま りに注意 中国経済は、習近平体制のもと構造改革と成長の両立が求められ、 難しいかじ取りが続いている。GDPの6%台成長は続くとみられる が、不動産市場などではアクセルとブレーキの踏み方を誤ると混乱を 生みかねない。また、米新政権との関係次第では、国際的な緊張関係 を高める可能性もあり、大国主義的な動きは、日本にとっては注意す べきリスク要因と言えよう。 新興国には資本 流出懸念 新興国では産油国を中心に資源価格の反発で落ち着きを見せる国も あるが、世界経済に高揚感は乏しく、経済状況によりばらつきが出よ う。米金利上昇が顕著となっており、グローバルマネーが米国へと急 な動きを見せた際の、資本流出リスクは否定できない。 マーケットウィークリー・905号 日本の相対的な 魅力は高まる方 向 2017.1.1 2017年の日本株の動きを予想すると、円安による企業業績の好転は 好循環への期待を高めている。18.3期の業績が本格的に織り込まれる4 ~5月にかけて、日経平均株価で、22,000円程度の高値を付ける可能性 がある。「酉騒ぐ」と言うが、年後半は政治リスクの高まりに注意し たい。秋口のドイツの連邦議会選挙がポイントとなる。EUを引っ張 るドイツの政権基盤が揺らぐようだと、EU崩壊懸念が強まる可能性 がある。米国もトランプ政権下での予算が秋には本格的に実行に移さ れ、その実力が問われよう。日本株は、安倍政権の政治的な安定度は 高く、政治リスクを懸念する投資家にとり相対的な魅力度は高まろう。 ◇欧州選挙日程 日程 内容 3/15 オランダ議会選挙 4/23 フランス大統領選挙 (第一回投票) 5/7 フランス大統領選挙 (決選投票) 6/11、6/18 フランス国民議会選挙 9 月ごろ ドイツ連邦議会選挙 (出所)CAM作成 ◇トランプ氏の経済対策と効果 トランプ氏の経済政策 効果 税制 (法人税) 最高税率引き下げ(35%→15%)。本国投資法 による海外利益余剰金の国内還流 生産拠点の米国への回帰。インフラ 投資資金の確保、設備投資の増加 税制 (所得税) 所得税の最高税率の引き下げ(39.6%→33%)。 所得税率の簡素化。相続税廃止 富裕層を中心に個人消費拡大 インフラ投資 老朽インフラへ 10 年間で 1 兆ドル規模投資 米景気拡大、米金利上昇 金融規制 ドッド・フランク法の緩和や廃止 金融機関のリスク許容度向上 社会保障 オバマケアの修正 保険料高騰、正社員減少の歯止め 規制緩和 パリ協定からの脱退や無効化。化石燃料の採掘 増や環境保護規制緩和。 利益や成長、雇用の押し上げ。 エネルギー産業で投資の活発化 雇用 大型インフラ投資や減税などで、10 年間で 2,500 万人の雇用創出 年 4%成長を目標、個人消費拡大 貿易 TPP反対、NAFTA見直し。中国を為替操作国 に認定。中国やメキシコに高関税 通商政策の交渉力強化、輸出採算 の改善による米製造業の競争力向上 移民 不法移民の追放、メキシコ国境に壁 米国民の雇用確保 (出所)CAM作成 ◇CAMの株価・金利・為替予測 項 目 日経平均株価 円 TOPIX 10年国債利回り % 為 替 (円/ドル) 2016年12月16日実 19,401.15 1,550.67 0.075 121.79~121.81 16年12月予 18,500~20,000 1,480~1,600 0.000~0.200 112~120 17年1月予 19,000~20,500 1,520~1,640 0.000~0.200 112~120 17年2月予 19,500~21,000 1,560~1,680 0.000~0.200 112~120 マーケットウィークリー・905号 スケジュール 2017.1.1 2017年の主な政治・経済スケジュール 日本 米国 その他 1月 1日 改正育児・介護休業法施行 1日 個人型確定拠出年金制度改正 1日 セルフメディケーション税制開始 4日 証券取引所大発会 5日 マネタリーベース(12月) 6日 毎月勤労統計調査(11月速報) 10日 消費動向調査(12月) 11日 景気動向指数(11月速報) 12日 景気ウォッチャー調査(12月) 12日 国際収支(11月速報) 16日 日銀支店長会議、1月の地域経済報告公表 16日 機械受注統計調査(11月) 23日 景気動向指数(11月改訂状況) 25日 貿易統計(12月速報) 27日 消費者物価指数(全国12月、東京1月) 30~31日 日銀金融政策決定会合 31日 日銀経済・物価情勢の展望 31日 鉱工業生産指数(12月速報) 31日 労働力調査、家計調査(12月) 通常国会召集 関西国際空港にLCC向け第2ターミナルビル開業 3日 新議会開始 4日 ISM製造業指数(12月) 5~8日 CES (国際家電ショー・ラスベガス) 6日 上下両院合同会議により 選挙人投票の結果承認 6日 貿易収支(11月) 6日 雇用統計・失業率(12月) 13日 小売売上高統計(12月) 18日 消費者物価(12月) 20日 トランプ新大統領就任式 27日GDP速報値(10~12月) 31~2月1日 FOMC (連邦公開市場委員会 )ワシントン 下旬 一般教書演説 1日 マルタがEU(欧州連合)議長国 1日 中国国家統計局製造業PMI(12月) 9日 ユーロ圏失業率(11月) 16日 EU外相理事会(ベルギー・ブリュッセル) 16~17日 アジア金融フォーラム(香港) 16~19日 世界未来エネルギーサミット(UAE・アブダビ) 17~20日 世界経済フォーラム・ダボス会議 (スイス・ダボス) 19日 ECB(欧州中央銀行)理事会 (ドイツ・フランクフルト) 26日 英国GDP速報値(10~12月) 28日 中国春節 31日 フランスGDP速報値(10~12月) 下旬 IMF(国際通貨基金) 世界経済見通し改訂版 英最高裁がEU離脱の議会承認判断 2月 2日 消費動向調査(1月) 6日 毎月勤労統計調査(12月速報) 7日 景気動向指数(12月速報) 8日 景気ウォッチャー調査(1月) 8日 国際収支(12月速報) 9日 機械受注統計調査(12月・1~3月見通し) 10~12日ジャパンアミューズメントエキスポ2017(幕張メッセ) 13日 GDP1次速報(10~12月) 20日 貿易統計(1月速報) 23日 景気動向指数(12月改訂状況) 24日 プレミアムフライデー実施開始 28日 鉱工業生産指数(1月速報) 1日 ISM製造業指数(1月) 3日 雇用統計・失業率(1月) 7日 貿易収支(12月) 15日 小売売上高統計(1月) 28日GDP改定値(10~12月) 下旬 2018年度予算教書 6日 EU外相理事会 14日 ドイツGDP速報値(10~12月) 3月 1日 法人企業統計(10~12月) 3日 労働力調査、家計調査(1月) 3日 消費者物価指数(全国1月、東京2月) 3日 消費動向調査(2月) 5日 自民党大会 8日 GDP2次速報(10~12月) 8日 景気ウォッチャー調査(2月) 8日 国際収支(1月速報) 9日 毎月勤労統計調査(1月速報) 10日 法人企業景気予測調査(1~3月期) 15~16日 日銀金融政策決定会合 22日 貿易統計(2月速報) 31日 消費者物価指数(全国2月、東京3月) 31日 労働力調査、家計調査(2月) 31日 鉱工業生産指数(2月速報) 2017年度予算案成立 下旬 地価公示(1月1日時点) 任天堂が新型ゲーム機「Nintendo Switch」発売 1日 ISM製造業指数(2月) 10日 雇用統計・失業率(2月) 14~15日 FOMC 15日 債務上限問題の期限 下旬 GDP確報値(10~12月) 27~31日 核兵器禁止条約 交渉会議(ニューヨーク) 9日 ECB理事会 9~10日 EU首脳会議(ベルギー・ブリュッセル) 15日 オランダ議会選挙 20~24日 CeBIT2017 (国際情報通信技術見本市) (ドイツ・ハノーバー) 25日 EUサミット(伊・ローマ) 26日 香港行政長官選挙(選挙委員会が投票) 30~4月2日 IDB(米州開発銀行)年次総会 (パラグアイ) 全国人民代表大会(中国・北京) 月末まで 英がEUに離脱申請 マーケットウィークリー・905号 日本 4月 1日 都市ガス小売全面自由化 3日 日銀短観(3月調査) 7日 毎月勤労統計調査(2月速報) 10日 景気ウォッチャー調査(3月) 10日 国際収支(2月速報) 26~27日 日銀金融政策決定会合 27日 日銀経済・物価情勢の展望 5月 11日 景気ウォッチャー調査(4月) 11日 国際収支(3月速報) 中旬 GDP1次速報(1~3月) 6月 1日 法人企業統計(1~3月) 上旬 通常国会会期末 13日 法人企業景気予測調査(4~6月期) 15~16日 日銀金融政策決定会合 中旬 GDP2次速報(1~3月) 1日 路線価公表(1月1日時点) 初旬 日銀短観(6月調査) 19~20日 日銀金融政策決定会合 20日 日銀経済・物価情勢の展望 22日 東京都議会議員任期満了 中旬 GDP1次速報(4~6月) 31日 JPX日経インデックス400銘柄定期入替 7月 8月 9月 10月 2017.1.1 米国 3日 ISM製造業指数(3月) 7日 雇用統計・失業率(3月) 15日 為替報告書の公表 中旬 IMFC (国際通貨金融委員会) (ワシントン) 21~23日 IMF・世界銀行 合同開発委員会(ワシントン) 28日 GDP速報値(1~3月) 1日 ISM製造業指数(4月) 2~3日 FOMC 5日 雇用統計・失業率(4月) 1日 ISM製造業指数(5月) 2日 雇用統計・失業率(5月) 13~14日 FOMC 15~7月7日 核兵器禁止条約 交渉会議(ニューヨーク) 3日 ISM製造業指数(6月) 7日 雇用統計・失業率(6月) 25~26日 FOMC 28日 GDP速報値(4~6月) 1日 ISM製造業指数(7月) 4日 雇用統計・失業率(7月) 下旬 金融シンポジウム(ジャクソンホール) 1日 法人企業統計(4~6月) 1日 ISM製造業指数(8月) 中旬 GDP2次速報(4~6月) 1日 雇用統計・失業率(8月) 21~24日 東京ゲームショウ2017(千葉県・幕張メッセ) 19~20日 FOMC 20~21日 日銀金融政策決定会合 30日 2018年度予算成立期限 下旬 都道府県地価調査価格公表(7月1日時点) 初旬 日銀短観(9月調査) 6日 雇用統計・失業率(9月) 2日 日経225銘柄定期入替 13~15日 IMF・世界銀行 3~6日 CEATEC JAPAN2017(千葉県・幕張メッセ) 年次総会(ワシントン) 27日~11月5日 東京モーターショー2017 下旬 GDP速報値(7~9月) (東京ビッグサイト) 31~11月1日 FOMC 30~31日 日銀金融政策決定会合 31日 日銀経済・物価情勢の展望 11月 中旬 GDP1次速報(7~9月) 15~17日 世界科学館サミット(日本科学未来館) 3日 雇用統計・失業率(10月) 24日 ブラックフライデー 12月 中旬 GDP2次速報(7~9月) 中旬 日銀短観(12月調査) 20~21日 日銀金融政策決定会合 2018年度税制改正大綱 2018年度予算閣議決定 8日 雇用統計・失業率(11月) 12~13日 FOMC (注)スケジュールに日付のないものは詳細未定 、予定は変更になる場合があります。 (出所)CAM調べ その他 21~28日 上海国際自動車ショー 23日 フランス大統領選挙(第1回投票) 27日 ECB理事会 IMF世界経済見通し 6~7日 ADB(アジア開発銀行)年次総会 (横浜) 7日 フランス大統領選挙(決選投票) 10~11日 EBRD(欧州復興開発銀行) 年次総会(キプロス・ニコシア) 19日 イラン大統領選挙 22~26日 AfDB(アフリカ開発銀行) 年次総会(インド・アーメダバード) 25日 OPEC(石油輸出国機構)通常総会 26~27日 G7 シチリアサミット(イタリア・シチリア) 27日~6月25日 ラマダン 日中韓財務大臣・中央銀行総裁会議(横浜) ASEAN+3 財務大臣・中央銀行総裁会議 (横浜) 8日 ECB理事会 11日、18日 フランス国民議会選挙 22~23日 EU首脳会議 上海協力機構首脳会議(カザフスタン) 1日 香港返還20周年 7~8日 G20 ハンブルクサミット(ドイツ・ハンブルク) 20日 ECB理事会 IMF世界経済見通し改訂 7日 ECB理事会 中旬 国連総会 ドイツ連邦議会選挙 24日 フランス上院選挙 1日 中国国慶節 19~20日 EU首脳会議 26日 ECB理事会 ASEAN(東南アジア諸国連合)首脳会議 (議長国フィリピン) APEC(アジア太平洋経済協力)財務大臣会 (ベトナム・ダナン) IMF世界経済見通し改訂 6~17日 COP23(ドイツ・ボン) (第23回国連気候変動枠組み条約締約国会議) APEC首脳会議(ベトナム・ダナン) 秋 第19回 中国共産党全国代表大会 14日 ECB理事会 14~15日 EU首脳会議 タイ総選挙 韓国大統領選挙 マーケットウィークリー・905号 マーケットニュース 海外投資家の買い越し転換で、 良好な需給が期待される2017年 2017.1.1 作成者:奥村義弘 2016年は日銀の存 在感が大 2016年は、日銀がETFを通じて日本株を購入、その存在感を示した年であっ た。7月29日の日銀政策決定会合で年間買い入れペースは約3.3兆円から約6兆円へ と増額された。2016年は12月1週までに約4兆円のETFを買い越している。また その1回当たりの買い入れ額は11月までの706億円から12月には742億円へと増加 している。日銀によるETFの株価下支え効果が大きかった年と言えよう。 2017年は海外投資 家の動きに注目 足元、大きな変化が見られるのが、海外投資家の動きである。9月までの海外投 資家は円高の進行で悪化した投資環境を嫌気し、売り越し基調が続いていた。東 京・名古屋の二市場における現物株の売買動向をみると、1~9月までの累計で海 外投資家は6兆円超の売り越しとなった。一転して、11月の米大統領選以降、買い 越し基調が強まった。大統領選後の米国株式市場の上昇や、米長期金利上昇に伴 う、円安ドル高の流れから投資環境の改善がみられたためである。日本株をアン ダーウェイトしていた投資家の買い戻しが顕著になった。 円安基調で海外投 資家の買い越し基 調の継続を予想 現状は、米国の積極的な経済政策への期待が高まっており、米金利上昇が続く 可能性が高い。短期的には調整の動きを挟もうが、為替は円安ドル高の傾向で動 こう。2016年前半の売り越し額から見て、海外投資家の買い余力は大きく、2016 年後半の流れを引き継ぎ買い越し基調となろう。この流れが定着すると、日銀の 年間6兆円のETF買い入れは、規模を縮小する可能性もあろう。日銀のETF買 いは相場下落時に下支えを志向する買い方が目立った。物価目標の2%達成には遠 い現状を考えると、株式市場の下支え役として引き続き機能する可能性が高いが。 相場の過熱感をあおる動きを取るとは考えにくい。 企業業績の好調で 自社株買い期待も 膨らむ その他の投資主体で継続的な買いが期待できるのが事業会社の自社株買いであ る。企業の資本効率を高める手段として、株主還元の一環として定着している。 先述の日銀の買いと並んで、株価が割安な時に株式を購入する動きは、相場の下 支え的な役割が強いことを示している。企業業績の好調で、過去最高を上回るペ ースとなろう。株価の下支えが期待される安定的な投資家に、積極的な買い手で ある海外投資家が加わることで2017年は良好な需給関係が予想される。 マーケットウィークリー・905号 産業ニュース 2017.1.1 注目される次世代素材、炭素繊維とCNF 作成者:兵藤三郎 省エネ技術のビジ ネス展開に注目 昨年末の臨時国会で、日本もようやくCOP21で合意されたパリ協定を批准し た。日本の温室効果ガス排出削減目標は、2030年度までに2013年度比26%。エネ ルギー消費量の削減、電力の発・送電の効率化、再生エネルギー比率向上など様々 な取り組みが模索されている。同条約は新興国も含め多くの国が参加する国際条 約で、日本の省エネ技術は国際的にも評価が高い。省エネ技術を持つ企業のビジ ネス展開にも注目できよう。 車両軽量化の取り 組み進捗、炭素繊 維とCNFに注目 その中で、輸送エネルギーの低減に寄与する車両軽量化への取り組みが進捗し ている。車体および部材などで環境負荷が少なく、鉄よりも軽く強度が高い次世 代素材の開発が加速している。今回の産業ニュースでは、実用段階に入った炭素 繊維とセルロースナノファイバー(以下CNF)を取り上げ、各社の取り組みな どを検証した。 炭素繊維では国内 メーカーが世界3 強 炭素繊維は、石油から精製されたアクリロニトリルを紡糸・焼成(PAN系炭 素繊維)するか、石炭タールや石油ピッチを加熱融解(ピッチ系炭素繊維)し繊 維化して作られる。鉄の約4分の1の軽さで、約10倍の強度を持つ。現状、スポー ツ用品、産業資材等で実用化されているが、今後の注目分野は航空機、自動車等 の軽量化への寄与であろう。東レ(3402)が最大手、その他帝人(3401)、三菱 ケミHD(4188)と国内メーカーが世界の3強を占める。 航空機、車両用途 拡大、メーカーは 量産化に取り組む 2015年11月に東レは米ボーイング社と総額1兆円を超える炭素繊維の供給長期 契約を締結した。ボーイング787と777X(777の後継機)に採用される。能力増強 に伴う設備投資を必要とするが、採算は十分見込めよう。炭素繊維は航空機用途 だけではなく、自動車向け、水素貯蔵用の圧力容器等今後の需要拡大が見込める 素材で、上記大手3社は共に今後も能力増強を進める方針。増産に伴う価格低下は、 一方で用途を拡大する要因となろう。 CNFでは製紙メ ーカーの取り組み が先行 一方、CNFは植物繊維をナノ(100万分の1ミリ)レベルまで解きほぐした素 材、鉄の5分の1の軽さで5倍以上の強度を持つ。樹脂等に添加し用いられるため、 炭素繊維より用途範囲が広がる可能性がある。原材料は紙の原料である木材パル プであり、王子HD(3861)、日本紙(3863)、大王紙(3880)等の製紙メーカ ーでの取り組みが先行している模様。製紙用薬品メーカーでは星光PMC(4963)、 一工薬(4461)等が挙げられよう。まだ製造コストが高止まっていることが課題 だが、各社とも能力増強に取り組んでおり、今後の増産に伴うコスト低減を期待 したい。 ◇主な関連企業 (単位:円、倍) 銘柄 コード 株価 PER コメント 帝人 3401 2,374 13.3 炭素繊維大手、米国での生産能力増強を図る 東レ 3402 954.7 16.1 炭素繊維最大手、ボーイング社と1兆円超の長期契約締結 王子HD 3861 499 14.9 CNFを使った透明シート開発、電子デバイス向け用途開拓 日本紙 3863 2,065 239.0 CNF大手、17年4月年間500トンの量産設備稼働計画を持つ 大王紙 3880 1,297 14.5 NEDOと共同研究、低コストCNF製造法確立を目指す 星光PMC 4963 1,214 24.5 製紙用薬品メーカー、CNF製造過程での需要拡大を見込む (注)株価は12月16日終値、PERは今期予想 (出所)CAM作成 マーケットウィークリー・905号 産業ニュース 2017.1.1 半導体増産に伴う恩恵を享受する材料メーカー 作成者:兵藤三郎 半導体業界の活況 が継続 半導体業界が活況である。不正会計問題等の影響で厳しい経営環境にある東芝 (6502)は、今上期の営業利益は3度の上方修正を行い968億円(前年同期から1,859 億円の改善)となった。けん引役は、主力事業と位置づけるNANDフラッシュ メモリーの好調。スマホの底堅い需要に加え、データセンターでのHDD代替と してのSSD需要拡大、さらに想定外だったのが中国スマホの搭載メモリー容量 の大幅増強だった。 3D-NAND量産 本格化、部材メー カーに恩恵 需要が堅調に推移しているメモリー価格は通常逓減トレンドを示すが、足元で は上昇している。堅調な価格推移を背景に、半導体メーカー各社は共に増産体制 を取っている。17年は立体構造化したNANDフラッシュ(3D-NAND)の量 産もはじまり、半導体業界では高水準な稼働が継続する見込み。本レポートでは、 半導体増産の恩恵を享受する部材メーカーを検証した。 半導体は様々な工 程を繰り返し行い 回路形成される 一般的な半導体の製造工程は、平坦化されたシリコンウェーハに回路を形成す るため、成膜・露光・エッチング・洗浄など様々な工程を繰り返し行う。ウェー ハには用途、成膜手法、処理薬品が違う複数の膜種が施される。回路形成後、チ ップに切断、パッケージングされ製品となる。 需要が供給能力を 上回る水準にある シリコンウェーハ シリコンウェーハは信越化(4063)、SUMCO(3436)が大手メーカー。足 元の需要は現状の供給能力を上回る、550万枚/月程度に達している模様。在庫取 り崩し等で対応しているが、価格は上昇傾向にある。ただ、工場新設投資を促す 状況にはない。当面はタイトな需給が継続すると予想され、両社にとってはポジ ティブな環境となろう。CMP(化学的機械研磨)工程と呼ばれるウェーハの平 坦化では、フジミインコ(5384)、日立化(4217)等が材料メーカー。 露光工程の複雑化 でマスク、レジス トメーカーに恩恵 露光工程も複雑化し、大日印(7912)、凸版(7911)が手掛けるフォトマスク やウェーハ上に塗布するレジストの需要も増加しよう。レジストは光源の違い等 での強弱はあるが、信越化、JSR(4185)、東応化(4186)、富士フイルム(4901)、 住友化(4005)の国内5社が世界シェア8割を占める。 稼働率上昇でフッ 素系ガスや純水、 封止剤等にも注目 薬液では、フッ素系のガスに強い関電化(4047)、昭電工(4004)を注目した い。洗浄工程における純水、水処理薬品の需要で栗田工(6370)、パッケージン グ工程で使われる封止剤で住友ベ(4203)、日東電(6988)が関連メーカー。新 光電工(6967)、イビデン(4062)は代表的な基板メーカーだが、MPUの比重 が高く、足元ではメリットを享受できていない模様。 ◇主な関連企業 (単位:円、倍) 銘柄 コード 株価 PER コメント SUMCO 3436 1,592 77.8 シリコンウェーハ第2位、価格上昇のメリット享受 信越化 4063 9,078 24.2 シリコンウェーハトップ、先端レジストでも強み JSR 4185 1,829 19.4 レジスト大手、最先端で強みを持つ 東応化 4186 3,790 26.1 レジスト大手、半導体大手各社との取引あり 富士フイルム 4901 4,441 17.4 レジスト大手、次世代レジストへの取り組みが注目される フジミインコ 5384 2,239 19.7 半導体研磨材最大手、メーカーの稼働率上昇メリット享受 (注)株価は12月16日終値、PERは今期予想 (出所)CAM作成 マーケットウィークリー・905号 2017.1.1 産業ニュース IR推進法成立でカジノ関連銘柄に着目 作成者:村上大志 「IR実施法案」 作成へ 総合型リゾート(IR)におけるカジノ解禁を含むIR推進法が、2016年12月 15日に衆院本会議で成立した。政府は、カジノ設置区域の選定や犯罪防止・依存 症対策などの具体的な制度設計を盛り込んだIR実施法案作りに移る。2017年い っぱいをめどに、IR実施法案が作成され、カジノ開業は2020年秋以降となる見 込み。今回はカジノ関連銘柄として、IR施設建設、マシン・周辺機器、ITを 取り上げた。 IR施設建設関連 鹿島(1812)は東京都臨海副都心のIR検討グループ(フジテレビジョン、三 井不動産、日本財団)に参加し、台場へのIR誘致の提案を行う予定である。当 社は2008年に、シンガポールの大型IR施設「リゾート・ワールド・セントーサ」 を受注しており、ホテルやカジノ、劇場などIR施設の建設実績がある。パチン コ・パチスロの商業施設建設で実績のあるイチケン(1847)にも着目したい。 マシン・周辺機器、 IT関連 マシン・周辺機器関連では、海外カジノ向けのスロットマシンを製造・販売で 実績のあるコナミHD(9766)にビジネスチャンスがあろう。また、カジノ・ス ロットマシン用紙幣識別機器大手の日金銭(6418)にも着目できよう。また、I T関連のテックファム(3625・JQ)は、米国カジノ市場でのモバイル電子決済 サービスの開発を行う予定である。 有力地候補は全国 にある IR施設誘致の有力候補地は、北海道(苫小牧市、留寿都村、釧路市)、東京 (台場)、神奈川県(横浜市)、大阪府(大阪市・夢洲)、長崎県(佐世保市)、 沖縄県などが挙がっている。 IR誘致は大阪府 が先行か なかでも大阪府(大阪市、夢洲)への関心が高い。その理由としては、大阪府 知事、大阪市長ともにIR誘致に積極的であることや、関西経済界が、2025年開 催を目指す国際博覧会(万博)の財源として、IR施設を活用すべきとの考えを 示していることなどが挙げられる。また、関西での観光及び地域経済の活性化が 期待できることや、住居エリアから隔絶された広大な開発敷地の人工島(220ヘ クタール)を有していることなどが、他の候補地とは一線を画している。 大阪カジノ関連企業は、関西観光需要拡大メリットを享受する京阪HD (9045)、夢洲及び同近郊に倉庫・土地等を所有し、再開発の恩恵を享受できる 上組(9364)、ヨコレイ(2874)などが挙げられよう。 ◇関連銘柄の株価、予想PER、コメント等 (単位:円、倍) 銘柄名 コード 株価 予想 コメント等 (12/16) PER 鹿島 1812 833 11.0 海外でIR施設建築実績有。IR検討グループに参加 イチケン 1847 421 5.7 パチンコ・パチスロ等の娯楽施設の建設で実績有 ヨコレイ 2874 1,020 14.5 夢洲、同近郊に倉庫・土地を保有、再開発の恩恵享受 テックファム 3625・JQ 1,278 ― 米国カジノ市場で電子決済サービス開発予定 日金銭 6418 1,427 70.6 カジノ・スロットマシン用紙幣識別機器の大手 京阪HD 9045 779 22.1 関西観光需要メリットを享受 上組 9364 1,120 18.9 夢洲、同近郊に倉庫・土地を保有、再開発の恩恵享受 コナミHD 9766 4,120 25.7 カジノ向けスロットマシン製造・販売で実績有。 (注)コード横のJQは東証ジャスダック、その他東証上場、PERは今期予想 (出所)CAM作成 マーケットウィークリー・905号 産業ニュース 2018年問題を乗り越える、 成長期待の高い不動産企業 2017.1.1 作成者:村上大志 2018年の大量供給 懸念は和らいでい る 不動産業界は、2018年問題を抱えている。2018年問題とは、2018年以降オフィ スの大量供給が予定されており、需給悪化が懸念されることである。しかし、大 量供給の中における大型プロジェクトでは、既にテナントが内定しているものが 多い。また、一部のプロジェクトで着工や工事進捗が遅延し、期ずれの可能性も 出てきており、懸念は少しずつ和らいでいる。新年を迎え、需給悪化懸念を乗り 越える、成長期待の高い銘柄をピックアップした。 大型再開発進展で 着目できる三井不 三井不(8801)は、中長期的に日比谷、日本橋、大手町エリアの大型再開発の 進展による高い利益成長が期待できる。プロジェクトの竣工が2018年以降に集中 しているが、商業施設の比率が高いことはポジティブに捉えられよう。 日本橋兜町・茅場 町再活性化プロジ ェクトが控える 平和不(8803)は、日本橋兜町・茅場町の再活性化プロジェクトが控えている。 21.3期に「兜町」、「茅場町」の2本の高層ビルを竣工するスケジュールである。 小池都知事が「国際金融都市東京」を推進しており、同社のプロジェクトの位置 づけが改めて感心を集めよう。海外の資産運用会社や、フィンテック企業などの 誘致も進めており、今後の動向を注視したい。 東建物は2018年問 題の影響軽微 東建物(8804)は、2018年に竣工する新規プロジェクトが少なく、2018年問題 の影響を受けにくいと考える。分譲事業においては収益性の高い目黒、八重洲の タワーマンションの収益寄与が見込めよう。 イオンモールは海 外事業黒字化で業 績をけん引 海外事業で期待ができるのはイオンモール(8905)である。17.2期・第2四半 期(3-8月)決算説明では、アジアに保有する17モールの中で中国4モール、アセ アン3モールの黒字化を達成した。営業利益も回復傾向である。蘇州に3店目をオ ープンし、ドミナント戦略も奏功している。 日比谷や大手町の 建て替え需要に期 待 NTT都市(8933)の株価は、マンションの減益リスクや株式需給悪化懸念(M SCIから2016年11月15日に除外発表)などで下落した。業績面では、主力のオ フィス・商業事業で、賃貸利益が上昇するなど堅調。中長期的には、NTTグル ープが保有する日比谷や大手町の不動産建て替え需要に期待できよう。 不動産業界の先行 きに明るい材料が 出始めている 原油などの商品市況に底打ちの兆しが出始めていることや、米国の大統領選後 に為替がドル高円安となったことで、インフレ期待が高まり、不動産業界への需 給改善期待が高まっている。2018年問題への懸念が徐々に和らぐなど、不動産業 界にとって明るい材料が出始めている。 ◇関連銘柄の株価、予想PER、コメント等 (単位:円、倍) 銘柄名 コード 株価 予想 コメント等 (12/16) PER 三井不 8801 2,775.0 21.8 日比谷、日本橋、大手町エリアの大型再開発が控える 平和不 8803 1,640 14.6 日本橋兜町・茅場町の再開発が控える 東建物 8804 1,560 17.8 2018年問題の影響軽微 イオンモール 8905 1,718 14.5 海外事業黒字化が収益寄与 NTT都市 8933 1,084 21.6 NTTグループ保有の建て替え需要に期待 (注)PERは今期予想 (出所)CAM作成 マーケットウィークリー・905号 2017.1.1 産業ニュース 百貨店の福袋にみるコト消費への変化 作成者:荒木晶子 コト消費へのシフ トで売上増を図る 日本百貨店協会によると、全国の百貨店売上高は2016年10月まで8ヵ月連続で 前年同月を下回った。販売不振の打開策としてユニークな体験型商品が企画力を 競っている。百貨店各社が発表した2017年の福袋の内容にも、体験型の商品が増 えており、コト(体験)消費へのトレンドを感じさせる。 シニア向け福袋の 充実 高島屋(8233)は「アクティブシニアダンスチーム結成」夢袋を販売する。有 名ダンサーのSAMが総合プロデュースした、8回のレッスンとダンスイベント が体験できる。百貨店に多く訪れるシニア層をターゲットとした商品は、各社充 実させているようだ。 グループ会社と連 携した福袋 東武百貨店は、私鉄の東武(9001)が2017年夏に復活運転を予定しているSL の先行乗車を福袋として販売する。乗車のほか、進行方向を変える転車台の見学、 SL付近での記念撮影、日光金谷ホテルの宿泊セットが目玉。また、昨年に人気 だった東京スカイツリーの展望台から隅田川花火大会を観覧できる福袋を今年 も販売、東武グループならではの特別体験をアピールしている。 働く女性向けの福 袋が増える 女性向けの体験型福袋も増えた。H2Oリテイ(8242)傘下の阪急百貨店は、 博多の店舗で「女子力回復福袋」を販売。店内のリラクセーションサロンやネイ ルサロンの利用券、JR博多シティの飲食店で利用できる食事券をセットで提供 する。価格は「ハレオンナ」の8,007円と設定した。また、松屋(8237)は「女 性エグゼクティブ ファースト福袋」を販売。国内有名ブランドのパターンオー ダースーツに、自己啓発を促す1時間のコーチングを付けた女性管理職向けの福 袋を販売する。なりたい姿の明確化から仕事に関する相談までできる。 昨年のヒット商品 で非日常体験 三越伊勢丹(3099)は、「夢、希望、感動正月」というテーマで福袋を企画。 販売目標は都心の基幹3店舗で前年比10%増とした。三越日本橋本店ではグラン ピングカーの福袋を販売。グランピングは、冷暖房やベッドを備えたテントで手 軽に楽しめるアウトドアで、昨年のヒット商品ベスト30(日経BP社調べ)にも 選出されている。大型キャンピングカーに2年間の駐車保管サービスとオートキ ャンプ場の使用権をセットで販売。非日常体験をセールスポイントにした。 高額な商品もあるが、百貨店には「仮に売れなくても話題作りになれば良い」 という意図があるようだ。体験型商品は在庫処分の懸念も少なく、有効な戦略と も言えよう。百貨店が体験型福袋で来店客を増やし、今年の消費に弾みをつけら れるかに注目したい。 ◇関連銘柄の株価、予想PER、コメント等 銘柄名 コード 株価 予想 (12/16) PER 三越伊勢丹 3099 1,391 41.9 高島屋 8233 1,062 18.6 松屋 8237 1,131 85.6 H2Oリテイ 8242 1,922 16.8 東武 9001 576 17.4 (注)PERは今期予想 (出所)CAM作成 (単位:円、倍) コメント等 百貨店最大手、幅広い顧客層に強み シニア層に強みを持つ、老舗百貨店 銀座・浅草の2店舗体制をとる名門百貨店 阪急百貨店と阪神百貨店が統合して設立 東武グループ中核の私鉄、北関東に地盤 マーケットウィークリー・905号 2017.1.1 産業ニュース 空港の集客戦略 作成者:荒木晶子 インバウンド需要 減で苦戦する空港 ビジネス 羽田空港の管理運営や物品販売を手掛ける日本空港ビル(9706)の17.3期・第 2四半期(4-9月)の営業利益は45億円、前年同期比32%減だった。インバウンド 需要が沈静化し、免税店などの商品売り上げが落ち込んだことが要因となった。 JAL(9201)やANAHD(9202)の物品販売事業も苦戦しており、各社は打 開策を模索している。今後、空港はインバウンドに頼らない施策で空港利用者の 獲得を競う動きになりそうだ。 顧客満足を追求す る成田空港の取り 組み 成田空港は、手続きの自動化や施設の共用化を促進するファストトラベルの取 り組みを強化する。チェックインや手荷物を預ける作業をすべて自動にする計 画。利用者制限のないラウンジと、ターミナルでのイベント・展示会の開催など、 施設環境を整備し旅客の滞在時間長期化を図る。ブランド店や飲食店増強のほ か、SNSを通じた店舗・取り扱い商品の情報発信、ターミナルのイベントと連 携した季節ごとのセールで販売促進を図る。 民間活力を利用し 旅客増に取り組む 仙台空港 仙台空港は、東急(9005)や前田建(1824)などがコンセッションで運営権を 獲得し、2016年7月から事業を開始した。仙台空港の30年後をイメージしたマス タープランを策定した。旅客数は現在の324万人から2044年までに550万人に増や す計画。LCCを軸に路線を拡充する。固定搭乗橋を設置しない旅客棟を新設し、 航空会社が負担する使用料を削減、新規就航を誘致する。ビル内の店舗数も拡充、 保安検査ゲート通過後の待合室に店舗を増やし、搭乗直前まで飲食や買い物を楽 しめるようにする。東北ブランドを発信する商業店舗の拡充や、観光案内機能も 増強する方針で、東北発着客に1番に選ばれる空港を目指す。 利用客数増が顕著 で順調な関空 関西国際空港と大阪国際(伊丹)空港は、仙台空港と同様に民営化となり、オ リックス(8591)と仏空港運営大手のヴァンシ・エアポートが2016年4月から運 営を開始した。第1期会計年度(2015年12月~2016年9月)は増収増益となった。 今後はヴァンシが持つ空港会社幹部との人脈を活用し、欧米路線を開拓する。ま た、免税エリアの高級ブランド店の賃料を上げ、利益確保を目指す。地方空港民 営化の動きは今後も拡大する見通し。民営化により、これまで制限されていたサ ービスが可能となり、集客活動の幅も広がろう。 交通と商業の両面 の対応が必要 旅客や貨物の輸送など、交通機能の増強のみでは集客に限りがある。今後は商 業・娯楽・宿泊施設などの機能を充実させ、航空利用者以外の利用客を取り込む ことが重要となろう。各空港のサービス価値向上への取り組みに注目したい。 ◇関連銘柄の株価、予想PER、コメント等 (単位:円、倍) 銘柄名 コード 株価 予想 コメント等 (12/16) PER 前田建 1824 1,047 9.8 仙台国際空港に出資、運営に参加 オリックス 8591 1,865.5 8.6 関西エアポートの中心企業 東急 9005 879 16.9 仙台国際空港に出資、運営に参加 JAL 9201 3,524 7.9 国内2位の大手航空会社 ANAHD 9202 322.9 14.1 国内首位の大手航空会社 日本空港ビル 9706 4,640 52.4 羽田空港の運営を手掛ける (注)PERは今期予想 (出所)CAM作成 マーケットウィークリー・905号 2017.1.1 企業ニュース 三越伊勢丹ホールディングス (東証1部:3099)http://www.imhds.co.jp/ 幅広い顧客に強みを持つ、百貨店最大手 2008年、日本初の百貨店としてブランド力の高い三越 と、優れたファッション性で若年層に強みを持つ伊勢丹 が経営統合して設立した。基幹3店の伊勢丹新宿本店、 三越日本橋本店、三越銀座店を中心に事業を展開。幅広 い顧客層の取り込みを図ってきた。 個人消費の停滞やインバウンド需要の反動減による 厳しい事業環境の中、売上高の9割を占める百貨店業の 回復を図るため、構造改革に着手している。2017年3月 に三越千葉店と三越多摩センター店の閉店を予定する など、費用削減を進めて基幹店に注力する。2017年春に 発表予定の中期経営計画に盛り込まれる、構造改革の具 体策に注目したい。 事業環境厳しく、構造改革が業績回復の鍵 作成者:荒木晶子 ◇セグメント別売上高構成比 (17.3期・第2四半期累計) クレジット・ 金融・ 友の会業 3% 小売・ 専門店業 5% 不動産業・ その他・ 調整額 1% 百貨店業 91% (出所)三越伊勢丹ホールディングス会社資料より CAM作成 17.3期・第2四半期(4-9月)の連結業績は、売上高が5,822億円、前年同期比5%減、営業利益 が61億円、同58%減。インバウンド需要の反動減や衣料品の販売不振で、百貨店業の売上高が当 初計画を8%下回った。売上高の未達により営業損失は5億円、統合後で初めて赤字に転落した。 収益の柱である伊勢丹新宿本店が苦戦し、同店の売上高は1,081億円、同5%減。売上構成比の高 い婦人服やインバウンド向けの高額宝飾品の減収が影響した。 17.3期の会社計画は、売上高が1兆2,500億円、前期比3%減、営業利益が240億円、同28%減。 上期の業績を踏まえ、通期計画を売上高で1,100億円、営業利益を130億円、それぞれ下方修正し たが、計画達成のハードルは高い。来期から2年間は構造改革に力を入れる方針。人件費削減や 不採算事業の整理など、費用削減を早期に行う。百貨店は基幹3店に集中投資し、支店地域店は 必要に応じて業態転換を実施する。新宿と日本橋の両本店の保有不動産を活用、複合型施設開発 に取り組み、長期的な資産価値の向上を目指す。 [株価動向・投資判断] 今期の業績は厳しいが、来期以降の構造改革は業績に寄与しよう。インバウンド需要の反動減 が一巡し始めたことを織り込んで、株価は上昇している。中長期で注目したい銘柄。 <業績>[日本基準] 決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期利益 1株利益 1株配当 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 円 円 15.3 1,272,130 ( ▲ 4 ) 33,083 ( ▲ 5 ) 34,563 ( ▲ 10 ) 29,886 ( 41 ) 75.7 11.00 16.3 1,287,253 ( 1) 33,107 ( 0) 36,704 ( 6) 26,506 ( ▲ 11 ) 67.4 12.00 17.3 予 1,250,000 ( ▲ 3 ) 24,000 ( ▲ 28 ) 25,000 ( ▲ 32 ) 13,000 ( ▲ 51 ) 33.2 12.00 [週足] 2,200 2,000 26週平均 1,800 1,600 1,400 1,200 1,000 800 13週平均 [主要株価指標] (売買単位:100株) 株価(2016/12/16) 1,391 円 年初来高値(高値日) 1,614 円(16/1/7) 同 安値(安値日) 885 円(16/6/28) 予想PER(17.3予) 41.9 倍 1株株主資本(PBR算出用) 1,415.4 円 PBR 0.98 倍 予想配当利回り 0.86 % (1株当たり配当金年12.00円) ROE(16.3) 4.7 % 発行済み株式数 39,519 万株 マーケットウィークリー・905号 2017.1.1 企業ニュース 富士フイルムホールディングス (東証1部:4901) http://www.fujifilmholdings.com/ja/ 事業の多角化を推進する元写真フィルム大手 作成者:兵藤三郎 ◇16.3期売上高構成比 イメー 1934年、大日本セルロイド(現ダイセル)の写真フィルム事業を ジング 分離し、富士写真フイルムとして設立された。84年、ロサンゼルス 14% ドキュ オリンピックの公式フィルムに認定され、同業界のガリバー的存在 メント 47% であった米コダック社と互角に戦える企業へと成長した。写真フィ イン ルムは世界的なデジタル化の流れの中急速に市場が縮小し、大規模 フォ メー な構造改革で会社の立て直しを図った。事業の多角化も推進してい ション る。足元では、2008年富山化学、大正製薬との戦略的資本・業務提 39% 携を皮切りに、15年にiPS細胞の開発・販売を行うセルラー・ダ イナミックス・インターナショナル社の買収など、ヘルスケア領域 に注力している。2016年12月、武田(4502)の子会社、和光純薬を (出所)富士フイルムホールディングス 会社資料よりCAM作成 TOBで子会社化する計画が発表された。株式取得は17年4月21日 の予定で、今期業績への影響はないが来期以降のシナジー効果等に期待できよう。 為替で苦戦も状況は一転、事業環境は良好に推移 17.3期・第2四半期(4-9月)の連結業績は売上高が1兆1,209億円、前年同期比9%減、営業利 益が635億円、同21%減。円高推移に伴い売上高で989億円の減収、営業利益で233億円の減益影 響を受けた。実質的には、欧米でのドキュメントソリューションの苦戦をインフォメーションの 好調でカバーし、為替影響を除けばほぼ計画線で着地した模様。 17.3期の会社計画は売上高が2兆4,000億円、前期比4%減、営業利益が1,920億円、同0.4%増。 従来予想からは売上高で1,500億円、営業利益で280億円の下方修正。下期(10-3月)の為替前提 は1ドル=105円、1ユーロ=115円、営業利益への感応度はドル、ユーロ共に年間1円の変動で8億 円の影響と試算されている。下期に入り為替は一転、円安方向で推移している。FPD材料は底 打ちし回復基調に、インスタントカメラ「チェキ」の販売も伸長と事業環境は好転しており、業 績は予想値を上回る可能性が高まった。メディカル強化の取り組みにも注目が集まっている。 [株価動向・投資判断] 為替影響による業績下方修正だが、実質的なビジネス環境は良好に推移。PER等の株価指標 面からも割高感はない。環境好転に伴う株価見直しの動きに期待したい。 <業績>[米国基準] 決算期 売上高 営業利益 税引前利益 当期利益 1株利益 1株配当 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 円 円 15.3 2,492,605 ( 2 ) 172,398 ( 22 ) 197,102 ( 25 ) 118,553 ( 46 ) 245.9 60.00 16.3 2,491,624 ( ▲ 0 ) 191,179 ( 11 ) 194,529 ( ▲ 1 ) 123,313 ( 4) 264.9 65.00 17.3 予 2,400,000 ( ▲ 4 ) 192,000 ( 0 ) 192,000 ( ▲ 1 ) 112,000 ( ▲ 9 ) 256.0 70.00 [週足] 5,200 5,000 4,800 4,600 4,400 4,200 4,000 3,800 3,600 3,400 26週平均 13週平均 [主要株価指標] (売買単位:100株) 株価(2016/12/16) 4,441.0 円 年初来高値(高値日) 5,075.0 円(16/1/4) 同 安値(安値日) 3,647.0 円(16/7/28) 予想PER(17.3予) 17.4 倍 1株株主資本(PBR算出用) 4,423.4 円 PBR 1.00 倍 予想配当利回り 1.58 % (1株当たり配当金年70.00円) ROE(16.3) 5.8 % 発行済み株式数 51,463 万株 マーケットウィークリー・905号 2017.1.1 企業ニュース 富士通 (東証1部:6702) http://www.fujitsu.com/jp/ テクノロジーをベースとするIT企業 作成者:奥村義弘 ◇セグメント別売上収益(16.3期) その他 デバイスソ 1.3 1935 年に富士電機製造(現、富士電機)より電話部 リューション 12.1 所管業務(交換、伝送)を分離し、富士通信機製造と して設立。現在の事業セグメントは、テクノロジーソ リューション、ユビキタスソリューション、デバイス ユピキタスソ テクノロジー リューション ソリューションの3つ。テクノロジーソリューションは ソリューショ 20.8 ン 主に法人向に高度の技術と高品質なシステムプラット 65.7 ホームやサービスを提供。ユビキタスソリューション (出所)富士通公表資料よりCAM作成 はパソコン、携帯電話、モバイルウェアの製造販売。 デバイスソリューションはLSIや電子部品の製造販売を手掛ける。 構造改革に加え、IoTやクラウドサービスなどで事業拡大期待が高まる 17.3期・第2四半期(4-9月)の業績は売上収益(売上高)が2兆850億円、前年同期比7%減、 営業利益が258億600万円、前年同期比383億円の改善。テクノロジーソリューションは、営業利 益が533億円、前年同期比210億円の改善。国内SIサービスの増収効果、携帯基地局の国内増収 効果や再編費用の負担減が効いた。ユビキタスソリューションは営業利益が187億円、同309億円 の改善。円高によるコスト減や費用の効率化が寄与した。一方、デバイスソリューションの営業 利益は2億円、同183億円減。LSIの減収に加え円高影響が大きかった。 17.3期の会社計画は売上収益が4兆5,000億円、前期比5%減、営業利益1,200億円、同0.5%減。 下期の為替前提を1ドル=105円、1ユーロ=115円とし、売上収益を前回比1,000億円減額、営業 利益を据え置き。テクノロジーソリューションの営業利益は2,450億円で変わらず。デバイスソ リューションが▲10億円で前回比70億円減、ユビキタスソリューションが210億円で同70億円増。 足元、ニフティや富士通テン、パソコン事業で構造改革を進めている。今後は半導体事業の改 革にも期待できよう。12月8日の日経報道では、18.3期に最大で営業利益2,000億円。この数字は 会社発表ではないが、IoTやクラウド基盤強化による事業拡大や、海外事業の5地域別体制へ の移行などで、一段の利益率改善を期待させるものであろう。 [株価動向・投資判断] IoT関連投資の増大で事業機会が増している。中長期での業績拡大が予想される。 <業績>[IFRS] 決算期 売上収益 営業利益 税引前利益 当期利益 1株利益 1株配当 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 円 円 15.3 4,753,210 ( ▲ 0 ) 178,628 ( 21 ) 198,864 ( 23 ) 140,024 ( 24 ) 67.7 8.00 16.3 4,739,294 ( ▲ 0 ) 120,612 ( ▲ 32 ) 131,822 ( ▲ 34 ) 86,763 ( ▲ 38 ) 41.9 8.00 17.3 予 4,500,000 ( ▲ 5 ) 120,000 ( ▲ 1 ) 120,000 ( ▲ 9 ) 85,000 ( ▲ 2 ) 41.1 8.00 [週足] 800 700 26週平均 600 500 400 300 13週平均 [主要株価指標] (売買単位:1000株) 株価(2016/12/16) 691.1 円 年初来高値(高値日) 720.8 円(16/12/12) 同 安値(安値日) 343.7 円(16/7/8) 予想PER(17.3予) 16.8 倍 1株株主資本(PBR算出用) 350.8 円 PBR 1.97 倍 予想配当利回り 1.16 % (1株当たり配当金年8.00円) ROE(16.3) 11.0 % 発行済み株式数 207,002 万株 マーケットウィークリー・905号 2017.1.1 企業ニュース トヨタ自動車 (東証1部:7203) http://www.toyota.co.jp/ 作成者:奥村義弘 2017年は「カムリ」を全面改良 ◇売上高、営業利益率の推移 (億円) (%) 1937年設立。初代社長は豊田利三郎氏、副社長が豊田喜 300,000 12 一郎氏。「もっといいクルマづくり」、未来への挑戦、経 250,000 10 営基盤・財務基盤の構築をめざし、意志ある投資を進めて 200,000 8 いる。クルマづくりでは、企画・調達・生産まで一貫して 150,000 6 100,000 4 連携する新たな開発設計思想のTNGA(Toyota New 50,000 2 Global Architecture)による構造改革を進めている。また 0 0 AI技術の研究開発を加速させるために「Toyota Research 14.3 15.3 16.3 17.3予 (出所)トヨタ自動車公表資料よりCAM作成 Institute, Inc.」を設立。17年の世界販売計画(ダイハツ、 日野を含む)は1,020万台、前年比1%増、4年連続の1,000 万台超えを計画。SUVでは16年12月に「C-HR」を発売。米国では最量販機種の「カムリ」 を6年ぶりに全面改良。「プリウスPHV」も刷新する。 為替メリットに加え、来期の拡販期待も高い 17.3期・第2四半期(4-9月)の連結業績は、売上高が13兆705億円、前年同期比7%減、営業利 益が1兆1,169億円、同30%減。連結販売台数は436万台、同2%増。日本ではプリウスなどの新型 車が好調で108万台、同10%増となった。インドネシアやフィリピンなどアジア地域も同17%増 と好調。一方中近東では原油価格低迷の影響などから市場が縮小した。損益面では為替の円高進 行により5,650億円の減益要因、熊本地震の影響もあった。一方、原価低減努力や販売台数の増 加、車種構成の改善などが寄与、為替影響を除くベースは増益を確保した。 17.3期の通期会社計画は売上高が26兆円、前期比9%減、営業利益が1兆7,000億円、同40%減・ 10月以降の為替前提を1ドル=100円、1ユーロ=110円とした。為替影響は1兆800億円と大きいが、 原価改善、販売台数増などでカバー、前回予想より営業利益で1,000億円引き上げた。足元為替 の円安で推移、新型車「C-HR」の好調などから上振れの可能性が高まっている。 来期はカムリのモデルチェンジなど新型車への期待が高い。中長期での競争力が評価されよう。 [株価動向・投資判断] 北米自動車販売にピークアウト感があり上値が重いが、将来に向けた布石や円高に打ち勝つコ スト削減力など、中長期での成長力に優れる。自社株買いなど株主還元姿勢も評価したい。 <業績>[米国基準] 決算期 売上高 営業利益 税引前利益 当期利益 1株利益 1株配当 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 円 円 15.3 27,234,521 ( 6 ) 2,750,564 ( 20 ) 2,892,828 ( 19 ) 2,173,338 ( 19 ) 688.0 200.00 16.3 28,403,118 ( 4 ) 2,853,971 ( 4 ) 2,983,381 ( 3 ) 2,312,694 ( 6) 741.4 210.00 17.3 予 26,000,000 ( ▲ 9 ) 1,700,000 ( ▲ 40 ) 1,900,000 ( ▲ 36 ) 1,550,000 ( ▲ 33 ) 512.9 200.00 [週足] 8,000 26週平均 7,500 7,000 6,500 6,000 5,500 5,000 4,500 4,000 13週平均 [主要株価指標] (売買単位:100株) 株価(2016/12/16) 7,155.0 円 年初来高値(高値日) 7,495.0 円(16/1/4) 同 安値(安値日) 4,917.0 円(16/6/28) 予想PER(17.3予) 13.9 倍 1株株主資本(PBR算出用) 5,459.6 円 PBR 1.31 倍 予想配当利回り 2.80 % (1株当たり配当金年200.00円) ROE(16.3) 13.8 % 発行済み株式数 331,010 万株 マーケットウィークリー・905号 2017.1.1 企業ニュース 任天堂 (東証1部:7974)https://www.nintendo.co.jp/ 家庭用ゲーム機のリーディングカンパニー 作成者:村上大志 ◇17.3期・第2四半期累計売上高構成比 1889年、創業。花札、玩具の製造を経て、1977年か その他 4% ら家庭用ゲーム機の販売を開始した。「ファミコン」、 「ゲームボーイ」、「Wii」、「ニンテンドーDS」、 日本 などヒット商品を多数有する。「マリオ」や「ポケッ 29% 欧州 27% トモンスター(以下ポケモン)」など自社IP(知的 財産)の価値最大化に向けた取り組みを進めている。 2016年3月、DeNAと協業でスマホ向けアプリ第一弾 米大陸 「Miitomo」を、12月に「スーパーマリオ ラン」 40% を配信した。2017年3月に新ハード「Nintendo Switch」を発売予定。ユニバーサル・パークス &リゾーツと提携し、任天堂の世界観をテーマにした (出所)任天堂決算短信よりCAM作成 エリア「SUPER NINTENDO WORLD」 が、2020年の日本をはじめに、米国のオーランド、ハリウッドの計3カ所に新設予定である。 自社IP×ゲームアプリの相乗効果に期待 17.3期・第2四半期(4-9月)の連結業績は、売上高が1,368億円、前年同期比33%減、営業利 益が59億円の損失。ハードの販売台数は271万台、同19%増、ソフト販売本数はほぼ横ばいの1,923 万本。7月の「ポケモンGO」配信以降、海外で過去のポケモンソフトおよびハードの売上が伸 長した。営業損失は為替が円高に推移した影響である。 17.3期の会社計画は、売上高が4,700億円、前期比7%減、営業利益が300億円、同9%減。期初 の想定を上回る円高の影響で、期初会社計画から売上高で300億円、営業利益で150億円の下方修 正を行った。会社側の想定為替レートは下期1ドル100円、1ユーロ115円である。現状の為替水準 は業績の上振れ要因となろう。2016年11月発売の「ポケットモンスター サン・ムーン」の初回 出荷本数は世界累計1,000万本を突破し、ニンテンドー3DSソフトとしては最多本数となった。 ポケモンGOをきっかけに、自社IPとゲームアプリの相乗効果への期待感が高まっている。 [株価動向・投資判断] 為替の円安推移は業績上振れの期待を高めている。今年3月の新ハード発売も着目したい。 <業績>[日本基準] 決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期利益 1株利益 1株配当 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 円 円 15.3 549,780 ( ▲ 4 ) 24,770 ( 153 ) 70,530 ( 1,059 ) 41,843 ( 280 ) 353.5 180.00 16.3 504,459 ( ▲ 8 ) 32,881 ( 33 ) 28,790 ( ▲ 59 ) 16,505 ( ▲ 61 ) 137.4 150.00 17.3 予 470,000 ( ▲ 7 ) 30,000 ( ▲ 9 ) 10,000 ( ▲ 65 ) 50,000 ( 203 ) 416.2 210.00 [週足] 34,000 32,000 30,000 28,000 26,000 24,000 22,000 20,000 18,000 16,000 14,000 12,000 13週平均 26週平均 [主要株価指標] (売買単位:100株) 株価(2016/12/16) 26,405.0 円 年初来高値(高値日) 32,700.0 円(16/7/19) 同 安値(安値日) 13,360.0 円(16/6/28) 予想PER(17.3予) 63.4 倍 1株株主資本(PBR算出用) 9,687.9 円 PBR 2.73 倍 予想配当利回り 0.80 % (1株当たり配当金年210.00円) ROE(16.3) 1.4 % 発行済み株式数 14,167 万株 マーケットウィークリー・905号 2017.1.1 企業ニュース 東京エレクトロン (東証1部:8035)http://www.tel.co.jp/ 国内トップの半導体製造装置メーカー 作成者:兵藤三郎 ◇16.3期売上高構成比 世界第3位、国内トップの半導体製造装置メーカー。1963年、 東京放送の出資により、東京エレクトロン研究所として設立し、 産業機器等を輸入する技術専門商社としてスタート。68年に米 国サームコ社と合弁会社を設立で装置製造事業にも参入した。 78年に現社名に変更。2013年には、半導体世界最大手の米アプ ライドマテリアルズとの経営統合に合意したが、米司法省の承 認を得られず断念した。開発リソースの効率化等で厳しい競争 環境を勝ち抜く戦略の見直しを迫られた。現在、最先端の製造 プロセスでは微細化の限界に近づいており、個々の装置での能 力向上とともに、相互間の制御が重要な課題となっている。重 要プロセス(露光周りなど)で多くの装置ラインアップを持つ 当社にアドバンテージが発揮できる環境となっている。 その他 1% FPD 製造 装置 7% 半導体 製造 装置 92% (出所)東京エレクトロン資料よりCAM作成 高水準の受注残が当面の業績をけん引 17.3期・第2四半期(4-9月)の連結業績は売上高が3,527億円、前年同期比3%増、営業利益が 600億円、同2%減。ファンドリーの旺盛な最先端投資とDRAMメーカーによる微細化投資等が けん引した。高水準なロジックと3D-NAND向け投資などにより、9月末現在の半導体製造装 置受注残高は3,294億円、同55%増。 17.3期の会社計画は売上高が7,620億円、前期比15%増、営業利益が1,400億円、同20%増。上 期実績及び受注残高等を勘案し、売上高を480億円、営業利益を160億円上方修正した。売上高の 伸長は市場の伸び予想を上回るもので、競争力が向上している模様。半導体の需要は強く、当面 メーカー側の高水準な投資が継続され、当社にはポジティブな経営環境となろう。回路を積層す る3D-NANDでは通貫電極等の成型で、従来の成膜装置では難しい深穴の成膜が必要となる。 東京エレクトロンはその解となる、原子レベルの成膜が可能なALD(原子層堆積)装置を持つ。 [株価動向・投資判断] 株価は昨年来高値の水準だが、今後の利益成長を勘案すれば依然上昇余地があろう。配当性向 50%をめどの目標もあり、増配も期待できる銘柄。中期的な視点で対処したい。 <業績>[日本基準] 決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期利益 1株利益 1株配当 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 円 円 15.3 613,124 ( 0) 88,113 ( 174 ) 92,949 ( 162 ) 71,888 ( 470 ) 401.1 143.00 16.3 663,948 ( 8 ) 116,788 ( 33 ) 119,399 ( 28 ) 77,891 ( 8) 461.1 237.00 17.3 予 762,000 ( 15 ) 140,000 ( 20 ) 142,000 ( 19 ) 100,000 ( 28 ) 609.6 305.00 [週足] 11,000 13週平均 10,000 9,000 8,000 7,000 6,000 5,000 26週平均 [主要株価指標] (売買単位:100株) 株価(2016/12/16) 10,680.0 円 年初来高値(高値日) 10,700.0 円(16/12/16) 同 安値(安値日) 5,965.0 円(16/2/12) 予想PER(17.3予) 17.5 倍 1株株主資本(PBR算出用) 3,515.8 円 PBR 3.04 倍 予想配当利回り 2.86 % (1株当たり配当金年305.00円) ROE(16.3) 13.0 % 発行済み株式数 16,521 万株 マーケットウィークリー・905号 2017.1.1 企業ニュース 東京急行電鉄 (東証1部:9005) http://www.tokyu.co.jp/ 作成者:荒木晶子 東京都南西部~神奈川県を基盤とする私鉄大手 1922年、宅地開発を担う田園都市から鉄道事業を分離、 前身の目黒蒲田電鉄を設立した。近隣の私鉄会社を合併 して鉄道網を拡大し、1942年に現社名となった。1962年、 多摩田園都市を契機に沿線開発を積極的に行い、沿線人 口の拡大を図ってきた。 2015年、複合施設の二子玉川ライズ2期を開業。利用 者も増え、今期の業績に貢献している。2017年春には渋 谷キャスト(渋谷宮下町計画)、2018年秋には渋谷スト リーム(渋谷駅南街区プロジェクト)を開業するなど、 今後も沿線開発に力を入れる。2019年以降も渋谷駅周辺 地区の再開発を予定しており、利益成長が期待できよう。 2016年、国内空港の民営化第1号として、仙台空港の 運営を開始するなど、新たな取り組みにも力を入れる。 ◇セグメント別営業利益構成比 (17.3期・第2四半期累計) ホテル・ リゾート 10% 生活 サービス 16% 交通 39% 不動産 35% (出所)東京急行電鉄会社資料よりCAM作成 主力事業が好調、渋谷の再開発に注目が集まる 17.3期・第2四半期(4-9月)の連結業績は、売上高が5,482億円、前年同期比3%増、営業利益 が444億円、同2%減。二子玉川ライズの開業が主力の不動産業と交通事業に寄与。賃貸収入の増 加と定期輸送人員の増加で増収、鉄軌道業の定期運賃収入は317億円、同2%増となった。映像事 業の東急レクリエーションを連結子会社化したことも増収要因となった。営業利益は、交通事業 の費用増で減益となった。 17.3期の会社計画は、売上高が1兆1,222億円、前期比3%増、営業利益が790億円、同5%増。 上期の実績を踏まえ、8月に発表した計画から営業利益で20億円上乗せした。二子玉川ライズは、 引き続き業績をけん引しよう。2016年11月に中目黒駅周辺の高架下空間を開発し、商業施設「中 目黒高架下」を開業、集客を図るなど沿線開発に注力する。来期以降に予定する渋谷キャストと 渋谷ストリームの内容を発表した。開業後は不動産賃貸や小売事業、鉄軌道業の運賃収入につな がり、業績に貢献しよう。 [株価動向・投資判断] 二子玉川ライズの再開発が評価されており、今後の渋谷再開発への期待が高まろう。 <業績>[日本基準] 決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期利益 1株利益 1株配当 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 円 円 15.3 1,067,094 ( ▲ 1 ) 71,514 ( 15 ) 66,619 ( 6) 41,051 ( ▲ 27 ) 32.9 8.00 16.3 1,091,455 ( 2) 75,480 ( 6) 70,038 ( 5) 55,248 ( 35 ) 44.8 8.50 17.3 予 1,122,200 ( 3) 79,000 ( 5) 76,500 ( 9) 64,000 ( 16 ) 52.3 9.00 [週足] 1,100 1,000 900 800 700 600 13週平均 26週平均 [主要株価指標] (売買単位:1000株) 株価(2016/12/16) 879 円 年初来高値(高値日) 998 円(16/4/26) 同 安値(安値日) 731 円(16/10/17) 予想PER(17.3予) 16.8 倍 1株株主資本(PBR算出用) 488.8 円 PBR 1.80 倍 予想配当利回り 1.02 % (1株当たり配当金年9.00円) ROE(16.3) 9.8 % 発行済み株式数 124,974 万株 マーケットウィークリー・905号 2017.1.1 企業ニュース ソフトバンクグループ (東証1部:9984) http://www.softbank.jp/ 国内大手通信業者の一角 作成者:村上大志 ◇17.3期・第2四半期累計売上高構成比 1981年、パソコン用ソフトウエアの流通事業を目的に 設立。1996年、米国Yahoo Inc.と共同出資で 日本法人ヤフー(株)を設立。2001年、ブロードバンド 総合サービス「Yahoo!BB」を開始し通信事業に 進出。2006年、ボーダフォン(株)を買収し、国内携帯 電話事業に本格参入。2013年、米国Sprint Corporation(以下スプリント)を買収し、 米国で携帯電話事業に参入。2016年、英国の半導体設計 大手ARM Holdings plc(以下アーム) を買収し、IoT分野に進出。 アーム 0.3% その他 1% 流通 14% 国内通信 36% ヤフー 9% スプリン ト 39% (出所)ソフトバンクグループ決算短信よりCAM作成 スプリントの業績改善、今後はアームや新ファンドに着目 17.3期・第2四半期(4-9月)の連結業績は、売上高が4兆2,718億円、前年同期比0.2%減、営 業利益が6,539億円、同3%増。主力の国内通信の売上高は1兆5,546億円、同3%増、営業利益が 4,659億円、同9%増。光回線サービス「SoftBank 光」の契約数が増加した。スプリン トは売上高が1兆7,225億円、同12%減、営業利益が1,046億円、同28%増。収益改善に貢献する ポストペイド(料金後払い)の純増契約数は33.8万件と順調に増加し業績に寄与した。また、ポ ストペイド携帯電話解約率は1.37%、同0.12ポイント改善し創業以来の良好な水準だった。 17.3期通期の会社計画は公表していない。国内通信は安定的な収益基盤として機能しよう。ス プリントは品質改善で加入者が増加するとともに、コスト抑制も進んでおり業績をけん引しよう。 アームのIPをベースとした半導体出荷数は着実に伸びており、IoT化が進むにつれ業績拡大 が見込めよう。2016年10月にグローバルにテクノロジー分野へ出資することを目的にソフトバン ク・ビジョン・ファンドを設立した。サウジアラビアのパブリック・インベストメント・ファン ドや協議中の投資家含め、総額1,000億米ドル規模のファンドとなるもよう。インターネット企 業への当社のIRR(内部利益率)は過去18年平均で44%に達しており、期待できる。 [株価動向・投資判断] スプリントの改善が業績をけん引しよう。新ファンドの動向にも関心が集まろう。 <業績>[IFRS] 決算期 売上高 営業利益 税引前利益 当期利益 1株利益 1株配当 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 百万円 (伸び率) 円 円 15.3 8,504,135 ( 28 ) 918,720 ( ▲ 15 ) 1,213,035 ( 31 ) 668,361 ( 28 ) 562.2 40.00 16.3 9,153,549 ( 8 ) 999,488 ( 9 ) 1,005,764 ( ▲ 17 ) 474,172 ( ▲ 29 ) 402.5 41.00 17.3 予 8,850,000 ( ▲ 3 ) 1,100,000 ( 10 ) 1,100,000 ( 9) 885,000 ( 87 ) 812.7 44.00 [週足] 9,000 8,000 7,000 6,000 5,000 4,000 26週平均 13週平均 [主要株価指標] (売買単位:100株) 株価(2016/12/16) 7,831.0 円 年初来高値(高値日) 8,068.0 円(16/12/15) 同 安値(安値日) 4,133.0 円(16/2/12) 予想PER(17.3予) 9.6 倍 1株株主資本(PBR算出用) 2,104.8 円 PBR 3.72 倍 予想配当利回り 0.56 % (1株当たり配当金年44.00円) ROE(16.3) 17.4 % 発行済み株式数 110,066 万株 マーケットウィークリー・905号 パフォーマンス一覧 2017.1.1 №897参考銘柄 5社平均の高値騰落率は5.9% 旭化成の高値騰落率が13.8%を達成 (単位:円、%) 掲載 NO. 執筆者 基準日 銘柄 日経平均 TOPIX 16.10.28 16.10.28 基準日 株価 17,446.41 1,392.41 高値 高値日 19,439.97 16.12.16 1,555.04 16.12.16 5社平均値 897 ( 対日経平均相対パ フォ ーマ ンス) マルハニチロ 5.9 ( -5.5) 1333 兵藤 16.10.28 2,902 3,085 16.12.16 2337 奥村 16.10.28 453 3407 兵藤 16.10.28 941.7 1,071.5 16.12.15 冨ケ原 16.10.28 9,350 9,870 16.11.21 2,697 16.11.9 (対日経平均相対パフォーマンス) いちご 457 16.11.1 (対日経平均相対パフォーマンス) 旭化成 (対日経平均相対パフォーマンス) ホシザキ 6465 (対日経平均相対パフォーマンス) ヨンドシーホールディングス 8008 村上 16.10.28 2,627 2281 2413 3635 6312 6770 2002 2440 5334 9202 9551 4751 4917 6305 6503 7735 1824 2918 6432 6902 7701 5703 6222 7267 7860 9064 2264 3708 6367 6879 7947 1861 4218 7743 9009 9830 兵藤 村上 村上 冨ケ原 奥村 兵藤 村上 奥村 荒木 冨ケ原 村上 荒木 冨ケ原 奥村 兵藤 村上 荒木 冨ケ原 冨ケ原 兵藤 兵藤 奥村 冨ケ原 村上 荒木 兵藤 兵藤 奥村 村上 荒木 村上 兵藤 兵藤 荒木 奥村 16.11.4 16.11.4 16.11.4 16.11.4 16.11.4 16.11.11 16.11.11 16.11.11 16.11.11 16.11.11 16.11.18 16.11.18 16.11.18 16.11.18 16.11.18 16.11.25 16.11.25 16.11.25 16.11.25 16.11.25 16.12.2 16.12.2 16.12.2 16.12.2 16.12.2 16.12.9 16.12.9 16.12.9 16.12.9 16.12.9 16.12.16 16.12.16 16.12.16 16.12.16 16.12.16 406 3,040 1,944 1,543 2,406 1,498 2,460 2,133 294.8 2,949 2,769 4,595 2,346 1,589.0 7,020 1,043 2,333 2,499 4,966 1,730 255 3,595 3,367 1,616 2,307.0 726 3,950 10,475 679 5,220 306 813 1,799 2,853 4,950 (対日経平均相対パフォーマンス) 898 プリマハム エムスリー コーエーテクモホールディングス フロイント産業 ア ルプ ス電気 899 日清製粉グルー プ 本社 ぐるなび 日本特殊陶業 ANAホールディングス メタウォーター 900 サイバーエージェント マンダム 日立建機 三菱電機 SCREENホールディングス 901 前田建設工業 わらべや日洋ホールディングス 竹内製作所 デンソー 島津製作所 902 日本軽金属ホールディングス 島精機製作所 ホンダ エイベックス・グループ・ホールディングス ヤマトホールディングス 903 森永乳業 特種東海製紙 ダイキン工業 イマジカ・ロボット ホールディングス エフピコ 904 熊谷組 ニチバン シード 京成電鉄 トラスコ中山 騰落率 11.4 11.7 16.12.16 終値 19,401.15 1,550.67 415 3,115 1,974 1,635 3,050 1,738 2,547 2,835 323.0 3,080 2,820 5,040 2,579 1,683.0 7,020 1,091 2,447 2,645 5,240 1,822 268 3,840 3,579 1,707 2,382.0 839 3,990 10,910 684 5,500 306 813 1,799 2,853 4,950 16.11.10 16.11.8 16.12.16 16.11.18 16.12.12 16.12.16 16.11.18 16.12.16 16.12.16 16.11.16 16.11.29 16.12.16 16.12.12 16.12.16 16.11.21 16.11.28 16.12.14 16.12.8 16.12.16 16.12.16 16.12.9 16.12.16 16.12.15 16.12.12 16.12.14 16.12.14 16.12.13 16.12.14 16.12.12 16.12.13 16.12.16 16.12.16 16.12.16 16.12.16 16.12.16 6.3 (-5.1) 0.9 (-10.5) 13.8 (2.4) 5.6 (-5.8) 2.7 (-8.7) 2.2 2.5 1.5 6.0 26.8 16.0 3.5 32.9 9.6 4.4 1.8 9.7 9.9 5.9 0.0 4.6 4.9 5.8 5.5 5.3 5.1 6.8 6.3 5.6 3.3 15.6 1.0 4.2 0.7 5.4 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 騰落率 11.2 11.4 0.9 ( -10.3) 3,070 447 1,044.0 8,860 2,482 399 2,758 1,952 1,425 3,010 1,730 2,261 2,781 322.9 2,858 2,689 4,970 2,516 1,681.5 6,990 1,047 2,406 2,581 5,225 1,818 261 3,820 3,560 1,683 2,352.0 780 3,965 10,790 666 5,330 306 813 1,799 2,853 4,950 5.8 (-5.4) -1.3 (-12.5) 10.9 (-0.3) -5.2 (-16.4) -5.5 (-16.7) -1.7 -9.3 0.4 -7.6 25.1 15.5 -8.1 30.4 9.5 -3.1 -2.9 8.2 7.2 5.8 -0.4 0.4 3.1 3.3 5.2 5.1 2.4 6.3 5.7 4.1 2.0 7.4 0.4 3.0 -1.9 2.1 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 (注1)基準日株価は各マーケットウィークリー発刊日の終値、高値は基準日以降の高値 (注2)銘柄の網掛けは高値で10%以上上昇した銘柄 (注3)対日経平均相対パフォーマンスは基準日からの各銘柄の騰落率から同日経平均の騰落率を引いたもの 【重要開示事項】 ■ 本資料は、ちばぎんアセットマネジメント株式会社(以下「CAM」と略す。)調査部が投資判断の参考と 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