平成28(2016)年9月2日(金) 9 月 号 文責 校長 藤永福子 THE JAPANESE SCHOOL OF NEW YORK THE GREENWICH JAPANESE SCHOOL 相手の気持ちを考えた 言葉づかいをしよう。 ~9月の生活目標~ 8月30日の日系の新聞に「中学生の自殺 4年 連続増加」という記事が掲載されていました。夏休 み明けに自殺を図る子供が多いとのことです。 昨年の中学生の自殺者は102人で、17年ぶり に100人を超えたそうです。連日、いじめを苦に した中学生の自殺が起こっています。子供がいじめ られ自殺を決意するまでに、周りの大人は何もでき なかったのか、家族は、教師は何をしていたのかと 悲しくなります。 何気ないからかいの言葉が、言われた子供にとっ ては心にぐさっとくる場合があります。近頃の子供 は精神的に弱いと言われていますが、複数の子供た ちが一人の子供を集団でからかう、悪口を言うこと は、いじめに繋がる行為になります。 数年前、私が勤務していた学校での出来事です。 ある学級に人気者の男の子がいました。その子は女 の子にも大変人気があったのですが、ある女の子か ら「その男の子にいじめられている」という訴えが、 直接校長の私に有りました。私はびっくりして、担 任と一緒に事情聴取をしたところ、その男の子は、 「自 分が言ったからかいの言葉をその女の子はにこにこ しながら聞いていたので嫌がっているとは思わなか った。周りの子供たちも笑っていたので楽しんでい ると思っていた。」と話しました。「にこにこ」で勘 違いしていたようです。その女の子は、自分が怒る ことで、周りの雰囲気を壊すことが嫌だったそうで す。身体のことについての言葉や、弱点を突くよう なからかいの言葉は言わないようにしていくこと、 また「嫌だ」という意思表示をできるようにするこ とも大切です。そういう意味でも自分の考えや意思 表示ができる子供に育てたいと考えます。 初等部では、ふわふわ言葉、ちくちく言葉と表現 し、どんな言葉が友達に優しい言葉で、どんな言葉 が友達を傷つける言葉なのか、学ばせるように努め ています。どの学級も生活日記、五行日記などを書 かせて1日の振り返りをさせているようです。 中等部に進むと、もう中等部だからとつい目を離 してしまいますが、思慮深さの面で幼い 場合は、自分の言動が、友達を傷つけて いないかどうか、常に反省させる習慣を つけることが必要だと思います。 お ね が い ○ 本校を退学の際には、必ず一番初めに担任或い は事務室にお知らせください。正式に退学届を出 してから、バスマザー、クラスマザーにお知らせ くださいますようにお願いいたします。 「真の国際人」を育てるため 好奇心と探求心を大切に 最近とても同感できる考え方に出会いました。そ れは、海外子女教育財団発行「海外子女教育7月号」 の「今月の顔」に掲載されている岡本和子さん(同 時通訳者・大学講師)のインタビューです。 岡本さんは「子ども時代に海外にいたぐらいで、 語学のプロとか国際人なんて、とんでもない。それ は、しょせん子どものことば。人生は十八歳からあ との方がずっと長いんです。」岡本さんは、日本語 そっちのけで英語にばかり熱心な最近の日本の風潮 が気になっているそうです。 英語が話せると、英語圏の国で確かに生活しやす くなります。しかし、自分の考えをしっかりともつ こと、話す中身を充実させることが大切です。岡本 さんは、「会話の中身を充実させる原動力は好奇心 と探求心」と言われていますが、確かに、好奇心と 探求心がある人は、いろいろなことに取り組む意欲 が高いと思います。 この学校通信にコピーを添付しています。 9月の行事予定 掲載しておりません。 8年生修学旅行 ホワイトハウス見学! 8月23日から26日まで、8年生とワシントンに行 ってきました。ホワイトハウスは、昨年は工事中で見学 ができませんでしたが、今年は館内の見学をすることが できました。カメラの持ち込みは禁止でしたが、携帯電 話を使っての撮影は許可されていました。それで、館内 の写真を撮ることができました。 J・F・ケネディ夫妻が眠るアーリントン墓地の無名戦 士に捧げる献花も生徒会の代表である山川さんと山本さ んがしっかりと務めることができました。2日目、3日 目は、班別にスミソニアン博物館群を見学しました。グ ループで仲良く話し合いながら、事前に調べていた場所 を巡り、どの班も時間通りにフィールドワークができた ことに大変感心いたしました。 ワシントンは、連日暑い気候でしたが、大きく体調を 崩す子供はおらず、充実した活動になりました。子供た ちの報告会も楽しみです。 【ホワイトハウス Blue Room】 9年生の理科移動教室 8月17日に、9年生が理科の移動教室でアメリ カ自然史博物館及びエンパイアステートビルの見学 を行いました。 9年生は、2学期の始業式に転入生が14名入り、 27名となりました。この理科移動教室は、生徒同 士の親睦も兼ねて、毎年2学期の始めに実施してい ます。 自然史博物館では、必ず見なければいけないチェ ック場所と班全員での写真を撮影をしなければなら ない場所が決まっていたので、班の皆でチェックの 場所を探して、「こっちだ。」「いや、あっちだ。」と 言いながら、仲良く和気藹々と歩き回っていました。 班 で の 活 動 を通 し て 、 お 互 い を知 る こ と が で き てい っ たようです。 エ ン パ イ アス テ ー ト ビ ル 見 学は 、 オ ー ナ ー 一 族で あ る マ ル キ ン 氏か ら の プ レ ゼ ン トで 実 【アメリカ自然史博物館にて】 現しました。 【ホワイトハウス】 【エンパイアステートビルの展望台にて】 Ms. Keith の日本訪問 【ホワイトハウスの前で】 7月4日から14日まで、本校のアート科教員の Ms. Keith が JCCI(ニューヨーク日本商工会議所) 【アーリントン墓地献花式】 の教師派遣プログラムで日本を訪れました。その感 想を8月30日発行の English/Art Newsletter に書い ています。 Ms. Keith は、日本で携帯電話をタクシーの中に 落とし、日本のスタッフに手を尽くして探してもら いましたが、とうとう見つ からなかったそうです。そ れで、訪問先の様子を絵で 表すことにしたと話してい ました。Ms. Keith は、初 【フォートマックヘンリー要塞にて】 めて訪れた日本でいろいろ な経験をさせてもらい、と ★フォートマックヘンリー要 ても新鮮で素晴らしかった 塞では、生徒達は米国国旗の と 述 べ て い ま し た 。 Ms. 【ワシントンモニュメントの前で】 掲揚を行いました。 Keith の日本訪問が本校の 子供たちへの理解及び Art 科の授業の工夫に繋がって ★9月1日付で「お知らせ(一斉早帰りの対応変更)」 いくことを期待していま の文書と「バス緊急連絡カード」を配付しております。 【Ms. Keith の Newsletter】 す。
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