Windows

Windowsベースのデル・サーバを対象とした
自動インストール
作成:Shelley Palmer-Fettig
本書では、デル・サーバを対象とした自動インストールのフレームワーク(枠組み)を解説しており、その内容は、Dell™
OpenManage™ アプリケーションの構成から、Microsoft® Windows® Serverオペレーティングシステムのインストールに至
る一連の手順を網羅します。システム管理者は、インストール計画を立てる際、この基本的なフレームワークを参考に検
討を進めることができます。
IT部門は、データセンターで繰り返し発生する作業を自動化すること
で、運用業務の効率化を図ることができます。サーバ、デスクトップ、ノー
トブックPCの反復したインストール作業を容易に進めるには、次のように
様々な手段が利用できます。
ディスク・イメージング:これは、システム管理者がマスタ・イメージを
作成し、そのイメージを他の複数のシステムにコピーする方法です。
このディスク・イメージングは、主に新規インストールを想定していま
すが、災害復旧にも利用されることがあります。
自動インストール用スクリプト:スクリプトは、ターゲット(インストール
先)マシン上でハードウェアやソフトウェアを自動的に構成することが
できます。この方法は、新規インストールにも、アップグレードにも利
用できます。
リモート・インストール:これは、リモート拠点から、複数のターゲット・
マシンを対象に新しいソフトウェアをインストールする方法です。この
場合、ターゲット・マシンのネットワーク・ブート機能を使用します。
ブート可能なCD-ROMを使用した自動インストール:システム管
理者は、リモートからネットワークを経由するのではなく、CD-ROM
を使用し、ローカルでソフトウェアを自動インストールすることができま
す。この方法は、低速なネットワークに接続しているマシンで新規に
インストールする場合に最適です。
ソフトウェアの配布: システム管理者がアプリケーションをアップグレ
ードするときは、ソースと構成ファイルをネットワーク上の配布ポイント
にコピーすることができます。この配布ポイントは、複数のリモート・マ
シンからアクセス可能な領域を設定するので、各リモート・マシンは、
インストールに必要なファイルをここから入手することができます。
複数の方法を組み合わせたンストール:たとえば、システム管理者
は、基本的なインストール・イメージを導入した後、スクリプトを使用
して特定のアプリケーションをその基本イメージに追加することができ
ます。
www.dell.com/powersolutions
システム管理者は、Webから、自動インストール用スクリプトを使用し
たサーバの構成方法や、リモートからオペレーティングシステムを自動イン
ストールする方法について豊富な情報を得ることができます。しかし、イ
ンストールとは、様々な可変要素が絡み合い、非常に複雑な処理とな
るため、単一の製品が、インストールで発生し得るすべての状況に対応
するのは不可能です。したがってシステム管理者は、まず、どの方法が
環境に適しているか評価する必要があります。適格なツール類が選定
できたら、それらを使ってインストール作業を遂行するようにしてください。
本書は、Microsoft® Windows® オペレーティングシステムとDell™
OpenManage™ アプリケーションを対象に、リモートからの自動インスト
ールを使用してデル・サーバを構築するための、汎用的なフレームワーク
を定義します。ここでご紹介する方法(図1を参照)は、インテル® の
PXE(Preboot Execution Environment)を利用しています。このPXEに
より、リモート・システムは、ネットワーク上のサーバからブート・イメージを
ダウンロードし、これを実行することができます。
システム管理者は、PXEを使用せず、ブート可能なCDを使用するこ
ともできますし、フロッピディスクとCDを組み合わせて使用することもでき
ます。本書では、必要な手順について大まかな流れを示すと共に、デル
製品に特化した詳細な情報も網羅しています。システム管理者は、こ
のフレームワークを参考にすることで、固有のインストール要件に合致し
たインストール手順を開発することができます。
インストール・プランの作成
システム管理者が、環境に適したインストール方法を決定するために
は、計画段階において、次の作業が必須となります。
ユーザ・グループとそのニーズを調査します。
アプリケーションのニーズを分析します。
ハードウェアについて、PXE対応か、CD-ROMは搭載されている
か、その他、詳細を確認します。
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ENTERPRISE MANAGEMENT
インストール前の準備
マイクロソフトの導入プロセスとインテル® のPXEプロセスを調査
ステージ 3
リモートからの導入手順を計画
DOSのブート・イメージ用に各種のハードウェア構成ファイルを入
手
PXEブートを実行(ブート・イメージのダウンロード)
ネットワーク共有を作成し、各種のWindowsファイルとハードウェ
ア・ドライバをその共有領域にコピー
プライマリ・パーティションをフォーマット
PXE環境の構築
OpenManage Server Assistantを使用してモデル・サーバを構築
し、応答ファイルを取得
サーバの構築に必要な各種のユーティリティを呼び出すスクリプト
を作成
ブート・ステータスをチェック
Windowsオペレーティングシステムの \i386 ディレクトリ内にあるフ
ァイルとサービスパックを、ネットワーク共有上の c:\i386 にコピー
Unattended.txt、Txtsetup.oem、Cmdlines.txtを、それぞれネット
ワーク共有の c:、c:\i386\$oem\textmode、c:\i386\$oem$ にコ
ピー
要件に基づき応答ファイルを変更、または項目を追加
オペレーティングシステムのインストール規定に従い、所定の場所
(c:\i386\$oem$)に、デルのドライバをコピー
OpenManageアプリケーションをインストール
Unattended.txtを指定してWindowsセットアップを実行
インストール手順を検証し、改善を実施
例: winnt /s:c:\i386 /u:c:\Unattended.txt
ステージ 1
ハードドライブからブートするよう、ブート順を変更
PXEブートを実行(ブート・イメージのダウンロード)
ブート・ステータスを、BIOSかログに記録
ブート・ステータスをチェック(ログかBIOSビットを確認)
リブート
RAID構成用のユーティリティを実行
変更内容をCMOS(Complementary Metal Oxide
Semiconductor)に反映
ブート・ステータスを、BIOSかログに記録
ステージ 4
ハードドライブからブート
注:次の手順は、Windows環境から実行してください。それは、下
記の手順が、WindowsのRunOnceオプション内に記述される必要
があるからです。
リブート
ステージ 2
PXEブートを実行(ブート・イメージのダウンロード)
ブート・ステータスをチェック
ユーティリティ用のパーティションを作成
プライマリ・ブート・パーティションを作成
OpenManageアプリケーションの自動インストールを実行:スクリ
プトは、Dell OpenManage Systems Management CDから入
手可能
マスタ・ブート・レコード(MBR)テーブルの書き換え
他のアプリケーションやサーバ・パックのアップデート類をインスト
ール
ブート・ステータスを、BIOSかログに記録
リブート
リブート
図1. 自動インストールの流れ
リスクや問題が発生し得る箇所を特定します。
今後どの程度の拡張が見込まれるか予測します。
ネットワーク上の懸案事項をすべて明らかにします。
Microsoft Systems Management Server(SMS)など、処理の自
動化に役立つ既存のツールを選定します。
接続性に関する諸項目を分析します。
導入時、どの程度なら手動での介入が許容できるか決定します。
Microsoft応答ファイルに、静的なネットワーク情報を挿入する方法
を定義します(詳細は、「モデル・サーバの構築と応答ファイルの作
成」の箇所をご覧ください)。
導入における個々のプロセスをすべて統合し、企業の環境、目的、
方針に合った総合的な導入ソリューションの構築方法を定義しま
す。
2
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Microsoft Windows 2000の導入における技術的な製品情報や詳
細については、マイクロソフト社のWindows 2000 Serverホームページで
提供しているリソースキット、『Deployment Planning Guide(導入計画
ガイド)』から、「Automating Server Installation and Upgrade(サーバ
のインストールとアップグレードの自動化)」の章をご参照ください。
各ファイルを入手して DOS のブート・イメージを作成
PXEプロセスは、リモート・サーバのメモリにDOSのブート・イメージをロー
ドします。このブート・イメージは、オペレーティングシステムがロードされる
前にハードウェア固有の処理を実行することができる、各種のユーティリ
ティを含んでいます(図1のステージ1と2を参照)。ハードウェア・メーカー
には、これらの必要なユーティリティ類を提供する責任があります。それ
には、次のようなものが考えられます。
ブート・パーティションを作成するユーティリティ
ブート・パーティションをフォーマットするユーティリティ
Dell Power Solutions 2002 年 5 月版より抜粋
プライマリ・パーティションをフォーマットするユー
ティリティ
RAIDを構成するためのユーティリティ
ネットワーク用の各種ドライバ
リブートのステータスを維持するユーティリティ、
または、リブートのステータスを記録する機能
システム管理者は、これらのファイルを呼び出す
DOSスクリプトを作成することができます。このスクリ
プトは、ブート・イメージを作成するときに使用しま
す。
リモート・サーバを構築するときは、次の
Windowsファイルも使用する可能性があります。
ーバ用のドライバを格納する場所は、本書の「ドラ
イバのインストール概要」の箇所でご説明します。
オペレーティングシステムを
ネットワーク経由で
インストールする場合、
システム管理者は、
少なくとも一つの
ネットワーク共有を指定し、
そこに格納するファイルと
ディレクトリ構造を
定義することで、
ネットワークの配布ポイントを
作成する必要があります。
reg: レジストリ編集ツール
regedit: 別のレジストリ編集ツール
shutdown: シャットダウンとリブート用ツール
extract: CAB(キャビネット)を解凍し、ファイルを圧縮するツール。
これでドライブを圧縮することができ、後ほどインストール中に解凍す
ることも可能
attrib: ファイルの属性を変更するツール
eject、close: CDトレイをオープン/クローズするツール
wait: 実行と実行の合間に、待機またはスリープ・モードにするツー
ル
モデル・サーバの構築と
応答ファイルの作成
システム管理者は、応答ファイルの使用により、
Microsoftオペレーティングシステムを自動セットアッ
プ・モードで、複数のコンピュータに素早くインストー
ルすることができます。自動セットアップは、ユーザの
介入を必要としません。標準のインストール方法を
使用した場合は、通常インストール中に、ライセン
ス契約の同意、コンピュータ名、ネットワーク・アダプ
タの設定内容などを入力するよう求められますが、
応答ファイルは、このような必須のセットアップ情報
をすべて含んでいるため、ユーザからの入力を割愛
することができます。
特定のサーバ用に応答ファイルを作成するときは、Dell
OpenManage Server Assistant CDを使用すると容易に進められます。
このブート可能なスタンドアロンCDは、新しいDell PowerEdge™ システ
ムのコンポーネントやソフトウェアをセットアップし、構成するのに必要とな
るすべてのツールを提供します。
システム管理者は、このServer Assistantを使用することで、
Windowsベースのモデル・サーバを構築することができ、このモデル・サー
バを利用して、これからリモート・サーバに導入する特定のシステム環境
を整えることができます。Server Assistantは、サーバの自動インストール
で必要となる下記のマイクロソフト応答ファイルやその他の応答ファイル
を、C:\Dell\OpenManageディレクトリ内に生成します。
これらのファイルは、ブート・イメージ内に入れることもできますし、リモー
ト・サーバがアクセスできるネットワーク共有に格納し、ここから呼び出す
こともできます。
配布サーバ
PXE の構成
アプリケーションサーバ
データベース
サーバ
Webサーバ
ファイアウォール
ルーター
PXEの構成には、ブート・イメージをダウンロードするためにDHCP
(Dynamic Host Configuration Protocol)やTFTP (Trivial File
Transfer Protocol)サイトを構成したり、リモート・サーバに送り込むDOS
のブート・イメージを作成したり、特定のネットワーク・インタフェース・カー
ド上でPXEを有効/無効にしたり、PXEのブート順がリモート・サーバの
BIOSで適切に設定されていることを確認したりなど、多くの準備作業
が伴います。システム管理者は、最新のインテル® PXEのProduct
Development Kit(PDK、製品開発キット)やその他のインテル® 資料を
調べ、この手順をカスタマイズする際の参考にしてください。
ファイル配布用の環境を構築
オペレーティングシステムをネットワーク経由でインストールする場合、シ
ステム管理者は、少なくとも一つのネットワーク共有を指定し、そこに格
納するファイルとディレクトリ構造を定義することで、ネットワークの配布ポ
イントを作成する必要があります(図2を参照)。配布ポイントが設定で
きたら、Windowsのインストール・ファイル、デバイス・ドライバ、その他、
必要なファイルをこれらの配布用ディレクトリにコピーします。異なる応答
ファイルを使用すれば、同じ配布ディレクトリを再利用して、異なる実装
形態のシステムを構築することも可能です。
Windows 2000のインストール用に作成する配布ディレクトリの構造
については、『Deployment Planning Guide』をご参照ください。デル・サ
www.dell.com/powersolutions
コア・コード
+IIS
コア・コード
+アプリケーション
コア・コード
+SQL
自動インストール・スクリプト
配布プラン
図2. ファイル配布用の環境例
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ENTERPRISE MANAGEMENT
Unattended.txt: Microsoftのセットアップ・
クエリーに対する応答が入っています。
システム管理者は、
応答ファイルの使用により、
Microsoft
オペレーティングシステムを
自動セットアップ・モードで、
複数のコンピュータに素早く
インストールすることが
できます。
Txtsetup.oem: メーカー固有のストレージ・
デバイス・ドライバをインストールする方法が
記述されます。
Cmdlines.txt: オペレーティングシステムをイ
ンストールした後、構成にさらなる変更を加
えるためのコマンドを含んでいます。
これらのテキスト・ファイルに含まれる情報は、
次から入手します。
各システムの機種別に作成された、機種共
通の説明書
オペレーティングシステムの設定画面で、ユーザから入力された情報
インストール先のシステム・ハードウェアがPCI(Peripheral
Component Interconnect)スキャンで収集した、ハードウェア固有の
エントリ
これらのファイルは、本書の「ファイル配布用の環境を構築」で述べた
とおり、ネットワーク共有にコピーする必要があります。これらは、オペレー
ティングシステムのインストールを進行するセットアップ・プログラムに渡さ
れます。Windowsの自動インストール・プログラム、Winnt.exeと
Winnt32.exe(または、Setupと呼ぶこともあります)は、応答ファイル
をコマンドラインに付加された引数として取り扱います。
Server Assistantが生成した応答ファイルは、マイクロソフトの仕様書
に定められた自動化機能の基本セットを使用します。Microsoft
Windows NT® ServerやWindows 2000 Serverを、より高度なネットワ
ーク技術で導入する際も、これらのファイルを基にすれば実現できます。
ドライバのインストール概要
マイクロソフトのオペレーティングシステムをリモートからインストールする手
順には、プラグ・アンド・プレイ対応のドライバをインストールし、ドライバ
関連の構成パラメータ類を設定する作業が含まれます。Server
Assistant CD(バージョン7.0以降)から提供される必要なドライバ類
は、ネットワーク共有にコピーする必要がありますが、コピー先は、
Assistant CDのディレクトリ構造と同じ場所になります。
デフォルトのドライバ:図3は、Server Assistant CD上でデフォルトのド
ライバが格納されている場所を示しています。デフォルトのドライバをイン
ストールするには、$oem$ か $oem$.w2k フォルダを、ネットワーク配布
ポイント上の適切なディレクトリにコピーしてください。
プラグ・アンド・プレイ対応のドライバ:Server Assistant CDは、
Windows 2000 Serverのプラグ・アンド・プレイ対応ドライバも提供して
おり、Pexxxx\$oem$.w2k\$1 から入手できます。正しいプラグ・アンド・
プレイ・ドライバをインストールするには、この一連のファイルを、ネットワー
ク配布ポイント上の適切なディレクトリにコピーしてください。
オペレーティングシステムのインストールと
構成のさらなる自動化
システム管理者は、マイクロソフトの説明書を参照し、オペレーティング
システムのインストールと構成に適切な方法を選択するようにしてくださ
い。マイクロソフトは、インストールや構成に役立つツールをいくつか提供
しています。たとえば、応答ファイルUnattended.txtの [GuiRunOnce]セ
クションには、Setupの実行後、ユーザが初めてログオンしたときに実行さ
れるコマンドの一覧が記載されます。
また、Server Assistant CDは、Windows NTおよびWindows 2000
用サービスパックの現行バージョンも提供しています。サンプルの
Cmdlines.txtファイルは、サービスパックを自動インストールする際に使用
するコマンドラインの、正しい構文規則に従った入力例を示します。
デル固有のアプリケーションをインストール
オペレーティングシステムと関連ファイルをインストールし、リモート・サーバ
をリブートした後(図1のステージ3を参照)、システム管理者は、Dell
OpenManageソフトウェアのインストールを開始することができます(図1
のステージ4を参照)。
システム管理者は、モデル・サーバ上でDell OpenManage Systems
Management CDを使用して、Unattended.txt内のRunOnce部分から
呼び出されるスクリプトを作成することができます。このスクリプトは、サー
バ上でSNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)を構成し、インストール
対象のアプリケーションだけをロードします。
インストールするアプリケーションを選択するには、Systems
Management CDから、setup.exe /p を実行してください。すると、
このプログラムが、インストール・パッケージの作成先となるディレクトリへ
オペレーティング
システム
システム固有ドライバのServer Assistant CD上の場所
Windows NT Server
current_system\$oem$
例:システムがPowerEdge 4400の場合、システム固有ドライバは
\Pe4400\$oem$に格納されています。
オペレーティング
システム
デフォルト・ドライバのServer Assistant CD上の場所
Windows NT Server
Pexxxx\$oem$
Windows 2000 Server
Pexxxx\$oem$.w2k
図3. Server Assistant CD上におけるデフォルト・ドライバの場所
4
システム固有のドライバ:Server Assistant
CDには、たとえばDell PowerEdge 4400を示す
「Pe4400」など、各システム向けのフォルダがあ
り、対応するシステムに特化した最新の検証済
みドライバが格納されています(図4を参照)。シ
ステム固有のドライバをインストールするには、シ
ステムに応じたPexxxx\$oem$ か
Pexxxx\$oem$.w2k からフォルダをコピーした
後、その$oem$ か $oem$.w2k フォルダをネット
ワーク配布ポイント上にコピーしてください。既存
のファイルはすべて上書きするよう注意してくださ
い。コピーが完了したら、ドライバのバージョン・リ
ストを使用して、正しいドライバ群がモデル・サー
バ上にインストールされていることを確認してくだ
さい。
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Windows 2000
Server
current_system\$oem$.w2k
例:システムがPowerEdge 4400の場合、システム固有ドライバは
\Pe4400\$oem$.w2kに格納されています。
図4. Server Assistant CD上におけるシステム固有ドライバの場所
Dell Power Solutions 2002 年 5 月版より抜粋
のパスを尋ねてきます。次に[Managed Node
Software]画面が表示され、この画面内の
[Settings]オプションから、様々な構成オプショ
ンを設定することができます。
この手順に従えば、指定したディレクトリ内
で、カスタマイズした自動インストール・パッケージ
を作成することができ、このディレクトリには、管
理対象ノード向けに選択されたすべてのソフトウ
ェア・コンポーネントと、自動インストールに必要
となるすべてのプログラム・ファイルが格納される
ことになります。システム管理者は、このディレク
トリをネットワークの配布ポイントにコピーし、これ
らのファイルがコピーされていたディレクトリへのパ
を同じカード・スロットに搭載します。この一貫性
が、構築処理の簡素化に貢献します。
システム管理者は、
インストール環境を設計するとき、
リモートでの導入を予定している
各サーバ間から、
構成上の違いを
できる限り取り除くよう
努めてください。
スを控えておく必要があります。このパスは、Unattended.txt応答ファイル
からインストール処理が呼び出されたときに必要となります。このカスタ
ム・パッケージをインストールするには、setup.exe /i を実行し、表
示されたRunOnceオプション内で、自動インストール・パッケージへのパス
を入力するする必要があります。
インストールの自動化を実現
様々な供給源から適切なツールを調達すれ
ば、複数のデル・サーバをリモートから自動インス
トールする手段が開発できます。Dell
OpenManageのWebサイト
(http://www.dell.com/openmanage)は、インス
トール手順の効率化に役立つOpenManageの
機能について、最新の情報を提供しています。
さらに、デルの営業から、今後の導入計画につ
いてご提示することも可能です。
Shelley Palmer-Fettigは、デル・ソリューション・エンジニアリングでカスタム・ソリュ
ーションを担当するシニア・コンサルタントです。デルで8年間にわたりシステム管理
者やシステム管理スペシャリストとして活躍し、幅広いシステム管理ソリューション
について豊富な経験があります。
詳細情報の入手先
インストール手順のテスト
インストール手順は複雑な処理が関わるので、「片手間に」テストする
べきではありません。テストにより多くの時間を割けば、最終的に安全確
実なインストール手順とすることができます。システム管理者は、システ
ム構成における次の点を検証するようにしてください。
Dell OpenManage Server Administratorのユーザ・ガイド:
インテル® Preboot Execution Environment(PXE)の
Product Development Kit(PDK):
ネットワーク・アダプタに正しいIPアドレス、ネットワーク・マスク、ゲート
ウェイが割り当てられていること
Microsoft Windows NT Workstationの導入ガイド
この手順が、[ハードウェア]の[デバイス・マネージャ]に割り当てられ
た正しいドライバをインストールすること
すべて期待通りにログインできること
Microsoft Windows 2000の自動セットアップ・ガイド
システム管理者は、install.logファイルを調べることで、インストールの
トラブルシューティングが行えます。このファイルから、Windows Setupのイ
ンストール中に発生した、どんな小さなエラーでも確認することができま
す。
Microsoft Windows 2000 Serverリソースキット
導入計画ガイド:
インストール手順の効率化
自動インストール手順の開発は複雑な作業ですが、次のようなツールを
使用することで、より容易かつ迅速に進めることができます。
Zipプログラムか自己解凍型の実行可能形式ファイルを使用すれ
ば、インストール先のハードドライブ上で素早くファイルを解凍するこ
とができます。
DOSから使用することに配慮し、ユーティリティに9文字以上の名前
が付けられているときは、8文字以内の名前に変更します。
トラブルシューティングには、ログ・ファイルを利用することができます。
たとえシステム管理者が独自のスクリプトを作成したとしても、各イン
ストール手順からの出力をログ・ファイルに追加することができます。
システム管理者は、インストール環境を設計するとき、リモートでの導
入を予定している各サーバ間から、構成上の違いをできる限り取り除く
よう努めてください。たとえば、同じ操作を実行する複数のコンピュータ
は、可能な限り同種のネットワーク・インタフェース・カードを採用し、それ
www.dell.com/powersolutions
PowerEdge、PowerVault、OpenManage、Dell のロゴマークは、米国 Dell Computer
Corporation の商標または登録商標です。Intel、インテル、Pentium、Xeon、Celeron
は、アメリカ合衆国および他の国におけるインテルコーポレーションおよび子会社の登録商標
または商標です。その他の社名及び製品名は各社の商標または登録商標です。
本資料は、米国 Dell Computer Corporation が発行している「Power Solutions」の翻
訳です。本資料は、参考情報の提供のみを目的とし、本資料に記載されている内容は、
デルコンピュータ株式会社が保証するものではありません。
P/N: 2CR3A(1-5)
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