住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置 に関するよくある質問

住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置
に関するよくある質問
質問
回答
非課税の対象となる住宅取得等
Q1
非課税の対象となる住宅取得等
には何が含まれますか。
非課税の対象となる住宅取得等とは、次のと
おりです。
・住宅の新築又は新築住宅の取得
・既存住宅の取得
・居住家屋の増改築等工事
・住宅の敷地の用に供される土地や借地権の
取得(※)
(※) 取得とは、売買契約が締結されていること
ではなく、売主から実際に家屋等の引渡し
を受けたことをいいます。
(※) 対象となる土地取得の範囲については、Q
2を参照してください。
Q2
住宅取得等の対象となる土地取
得の範囲を教えて下さい。
対象となる土地取得の範囲は以下のとおりで
す。
・住宅の新築、取得又は増改築等とともにす
る土地や借地権の取得
・住宅の新築に先行して行う土地や借地権の
取得(※)
(※)贈与を受けた年の1月1日から翌年3月 15
日までの間に当該受贈資金を充てて住宅の
敷地となる土地等を取得することをいいま
す。
Q3
別荘やセカンドハウスの取得も
対象となりますか。
受贈者が主として居住する一つの住宅の取得
が対象であり、別荘やセカンドハウスの取得は
対象となりません。
1
非課税の対象となる家屋
Q4
住宅を新築又は取得する場合に
非課税の適用を受けるための家屋
の要件はありますか。
以下の要件を満たす住宅であることが必要
です。
・住宅の床面積(区分所有建物の場合はその
専有部分の床面積)が 50 ㎡以上 240 ㎡以
下で、かつ、その家屋の床面積の2分の1
以上に相当する部分が受贈者の居住の用
に供されるものである
・取得した住宅が次のいずれかに該当する
1)建築後使用されたことのないもの
2)建築後使用されたことのあるもので、そ
の取得日前 20 年以内(耐火建築物の場
合は 25 年以内)に建築されたもの
3)建築後使用されたことのあるもので、地
震に対する安全性に係る基準に適合す
るものとして、「耐震基準適合証明書」
又は「建設住宅性能評価書の写し(耐震
等級に係る評価が等級1以上であるも
のに限る)」により証明されたもの
(※) 非課税加算の適用を受ける場合の要件は、
Q8を参照してください。
Q5
非課税の適用を受けるための増
改築等工事の要件はありますか。
以下の要件を満たすことが必要です。
・増改築等後の住宅の床面積(区分所有建物
の場合はその専有部分の床面積)が 50 ㎡
以上 240 ㎡以下で、かつ、その家屋の床面
積の2分の1以上が受贈者の居住の用に
供される
・増改築等の工事が、自己が所有し、かつ、
居住している家屋に対して行われた
・増改築等の工事費が 100 万円以上
・以下のいずれかの工事に該当する
a 増築、改築、大規模の修繕又は大規模の
模様替(家屋の壁、柱、床、はり、屋根
又は階段のいずれか1つ以上の部位に
ついて行う過半の修繕・模様替)
b 区分所有する部分の床、階段又は壁の過
2
半について行う修繕又は模様替
c 家屋のうち居室、調理室、浴室、便所等
の一室の床又は壁の全部について行う
修繕又は模様替
d 現行の耐震基準に適合させるための修繕
又は模様替
e 省エネルギー対策等級4と同程度の省エ
ネルギー性能を有する住宅又は耐震等級
2以上若しくは免震建築物の住宅に適合
させるための修繕又は模様替
Q6
床面積の要件を満たしているこ
登記簿上の床面積を確認してください。
とはどのように確認すればよいで
すか。
Q7
非課税の適用を受けるには、ど
のような書類が必要になります
か。
①住宅を新築し、又は新築住宅を取得する場合
a 住宅取得等資金の非課税の計算明細書(確
定申告時に国税庁のHPに掲載されます。)
b 受贈者の戸籍謄本
c 贈与年の所得金額を明らかにする書類
d 請負・売買契約書
e 登記事項証明書
f 受贈者の住民票の写し
②中古住宅を取得する場合
a ①の a ~ f の書類
b その住宅が取得日前20年以内(耐火建築物
の場合は25年以内)に建築されたものでな
い場合は、耐震基準適合証明書又は建設住
宅性能証明書の写し(耐震等級に係る評価
が1以上であるものに限る)
③増改築等をする場合
a ①の a ~ e の書類
b 増改築等工事証明書(※)
c 受贈者の戸籍の附票の写し
(※)「増改築等工事証明書」とは、本特例措置
の対象となる増改築等工事であることを証明
3
するための書類です。
非課税枠 500 万円加算の対象となる住宅等
Q8
非課税枠 500 万円加算の対象と
なる「省エネ性又は耐震性を満た
す住宅」とは具体的にはどのよう
な住宅ですか。
以下のいずれかの基準に適合することが証明
される住宅が対象となります。
省エネ性、耐震性の両方を備えている必要は
ありません。
・省エネルギー対策等級4
(中古住宅を取得し、又は増改築等工事を
行う場合は、その住宅が省エネルギー対
策等級4の基準を満たす新築住宅と同程
度の省エネルギー性能を有していると認
められること)
・耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2又は3
・免震建築物
上記の各等級は、住宅の品質確保の促進等に
関する法律(平成 11 年法律第 81 号)に基づく
住宅性能表示制度で定める性能等級と同じもの
ですが、必ずしも同制度に基づく性能評価書を
取得しなければならないものではありません
(Q11、Q12 をご参照ください)。
(※)増改築等の場合は、住宅を上記基準に適合
させるための工事が対象となります。
(※)中古住宅を取得し、又は増改築等工事を行
う場合における耐震等級及び免震建築物
は、既存住宅性能表示制度に係る性能等級
を指します。
Q9
省エネ性又は耐震性を満たして
左のケースでは、取得費と工事費がそれぞれ
いない住宅を取得し、その後省エ
非課税の対象となります。また、工事の結果、
ネ性又は耐震性を満たすための工
その住宅がQ8の基準を満たす住宅となる場合
事を行った場合、非課税枠 500 万
には、非課税枠 500 万円加算の対象となります。
円加算の対象となりますか。
4
Q10
「住宅エコポイント」のポイン
「住宅エコポイント」の基準は、非課税枠500
ト発行対象となる新築住宅であれ
万円加算の基準とは異なるため、住宅エコポイン
ば、非課税枠 500 万円加算の対象
となりますか。
トの対象住宅であっても、非課税枠500万円加算
の対象とならないケースもありますので、ご注意
ください。
Q11
住宅を新築又は取得した場合、
確定申告時に、省エネ性又は耐震性を満たす
非課税枠 500 万円加算の適用を受
住宅であることを証明するため、以下のいずれ
けるためには、どのような手続が
かの書類が必要となります。
必要ですか。
①建設住宅性能評価書の写し(※1)
②住宅性能証明書(※1)
③長期優良住宅に係る認定通知書
及び
認定長期優良住宅建築証明書又は住宅用
家屋証明書(※2)
(※1)中古住宅を取得する場合において、既に
その住宅に対し発行された建設住宅性能
評価書又は住宅性能証明書がある場合に
は、当該中古住宅の取得日前2年以内に発
行されたものに限り有効となりますので
ご注意下さい。
(※2)③の書類は、長期優良住宅を新築し、又
は新築の長期優良住宅を取得する場合の
み対象となります。
Q12
増改築等工事を行った場合、非
確定申告時に、省エネ性又は耐震性を満たす
課税枠 500 万円加算の適用を受け
住宅であることを証明するため、
るためには、どのような手続が必
①増改築等工事証明書と、
要ですか。
②建設住宅性能評価書の写し
又は
住宅
性能証明書
の計2種類の書類が必要となります。
このうち、増改築等工事証明書と住宅性能証
明書の両方を取得する場合にあっては、指定確
認検査機関、登録住宅性能評価機関又は住宅瑕
疵担保責任保険法人のいずれかにご相談いただ
き、両証明書を一元的に発行するよう依頼して
ください。
(※)増改築等工事証明書は上記3者に加え、建
5
築士も発行できることとなっていることか
ら、増改築等工事証明書の発行を建築士に
依頼すると、住宅性能証明書の発行を別の
機関(上記3者)に依頼する必要が生ずる
等、手続が煩雑となるおそれがありますの
で、特にご注意ください。
(※)増改築等工事がQ5の「e」の工事に該当す
る場合には、例外的に、増改築等工事証明
書のみの提出で足ります(上記②の書類は
不要)。詳細は、指定確認検査機関、登録住
宅性能評価機関又は住宅瑕疵担保責任保険
法人にお問い合わせください。
Q13
省エネ性又は耐震性を満たす住
○
建設住宅性能評価書を取得する場合は、住
宅であることを証明する書類はど
宅を購入等した事業者やお近くの証明機関
のように取得すればよいですか。
(登録住宅性能評価機関)にご相談ください。
○ 住宅性能証明書を取得する場合は、住宅を購
入等した事業者やお近くの証明機関(指定確認
検査機関、登録住宅性能評価機関又は住宅瑕疵
担保責任保険法人)にご相談ください。
○
長期優良住宅に係る認定通知書を取得する
場合は、住宅を購入等した事業者や所管行政庁
(建築主事を置く都道府県又は市区町村)へご
相談ください。
また、認定長期優良住宅建築証明書を取得す
る場合は、お近くの証明機関(建築士、指定確
認検査機関又は登録住宅性能評価機関)に、住
宅用家屋証明書を取得する場合は、お近くの市
区町村にご相談ください。
(参考)
「登録住宅性能評価機関」とは、住宅の品質確保
の促進等に関する法律に基づき、国土交通大臣の
登録を受けて住宅性能評価業務を行う機関です。
(参考:http://www.hyoukakyoukai.or.jp/p/hy
ouka_search.php)
「指定確認検査機関」とは、建築基準法(昭和2
6
5年法律第201号)に基づき、国土交通大臣又は都
道府県知事の指定を受けて確認検査の業務を行
う機関です。(参考:http://www.jcba-net.jp/
map.html)
「住宅瑕疵担保責任保険法人」とは、特定住宅瑕
疵担保責任の履行の確保等に関する法律(平成1
9年法律第66号)に基づき、国土交通大臣の指定
を受けて保険等の業務を行う法人です。(参考:
http://kashihoken.or.jp/)
Q14
省エネ性又は耐震性を満たす住
確定申告時(申告期間:贈与を受けた年の翌年
宅であることを証明する書類はい
2月1日~3月15日まで)に提出する必要があり
つ必要となりますか。
Q15
フラット 35S 又は住宅エコポイ
ントの証明書を取得しています
が、確定申告時に提出することは
可能ですか。
ます。
フラット35Sの「適合証明書」や住宅エコポイ
ントの「エコポイント対象住宅証明書」は、非課
税枠500万円加算の証明書として用いることはで
きません。非課税枠500万円加算の適用を受ける
には、別途、証明書を取得する必要がありますの
でご注意ください。
なお、確定申告時の提出書類については、前述
のQ7、Q11、Q12を参照してください。
Q16
証明書の発行にはどの程度の費
用がかかりますか。
証明書の発行費用は各証明機関がそれぞれ定
めています。詳細は、各証明機関にお問い合わせ
ください。
非課税の対象となる贈与
Q17
Q18
Q19
親から住宅の贈与を受けるので
非課税の対象となるのは、住宅取得等のため
すが、非課税の特例を受けられま
の金銭の贈与です。住宅の贈与を受ける場合は、
すか
非課税の対象となりません。
妻の親から住宅取得のための贈
直系尊属からの贈与が対象となります。配偶
与を受けた場合は、非課税の特例
者の親は直系尊属に当たらないため、非課税の
の対象となりますか。
対象となりません。
平成 24 年に省エネ性又は耐震性
本特例の非課税枠は、受贈者を基準に決めら
備えた住宅を取得するに際し、祖
れるため、複数の贈与者から贈与があっても、
父と父からそれぞれ 1500 万円ずつ
受贈者の非課税枠は変わりません。おたずねの
贈与があった場合、3000 万円まで
ケースでは 1500 万円まで非課税となります。
7
非課税となるのでしょうか。
Q20
平成 23 年に既に 1000 万円の非
平成 23 年以前に非課税の適用を受けている
課税の特例の適用を受けているの
場合には、平成 24 年以降の贈与については非
ですが、平成 24 年以降に再度贈与
課税の特例を受けることはできません。
を受けた場合にも、非課税の特例
の適用を受けることはできます
か。
Q21
贈与により取得した資金を住宅
非課税の特例は、住宅の新築・取得・増改築
ローンの返済に充てる場合にも、
等の対価に充てるための金銭の贈与を受けた
非課税の特例の適用を受けること
場合に限られます。住宅ローンを返済するため
ができますか。
の金銭の贈与は、非課税の対象となりません。
贈与の時期と居住の時期
Q22
贈与税の非課税の特例を受ける
非課税の特例を受ける場合には、1月1日か
場合の贈与の時期と、居住の期限
ら 12 月 31 日までに贈与を受け、その贈与を充
を教えて下さい。
てて取得等した住宅に翌年 3 月 15 日までに居
住するか、同日後遅滞なく居住の用に供するこ
とが確実であると認められることが必要です。
3月 15 日までに居住しない場合は、確定申
告時に、その事情及び居住する予定時期を記載
した書類等を税務署に提出する必要がありま
す。
Q23
贈与を受けた年の翌年 3 月 15 日
贈与を受けた年の翌年 3 月 15 日までに、屋
までには住宅の建設が終了しない
根(その骨組みを含みます。)を有し、土地に
場合は、非課税の特例の適用を受
定着した建造物として認められる時以後の状
けられないのでしょうか。
態にあれば、非課税の対象となります。ただし、
贈与を受けた年の翌年 12 月 31 日までに居住の
用に供することが必要です。
Q24
贈与をマンションの取得資金に
住宅の取得に当たっては、贈与を受けた翌年
充てたのですが、マンションの引
の 3 月 15 日までに引き渡しを完了し、居住の
き渡しが贈与を受けた翌年 3 月 15
用に供している必要があります。したがって、
日までに間に合いません。この場
この場合には非課税の対象とはなりません。
合は、非課税の特例の適用を受け
られないのでしょうか。
8
非課税の特例を受けることができる受贈者
Q25
非課税の特例の適用を受けるに
あたって必要となる受贈者の要件
を教えてください。
受贈者は、以下のすべての要件を満たすこと
が必要です。
・日本国内に住所があること
・贈与年の 1 月 1 日において、20 歳以上であ
ること
・贈与年の合計所得金額が 2,000 万円以下で
あること(※)
(※)合計所得金額とは、納税手続において算定
される次の①~③の合計額です。
①事業所得、不動産所得、給与所得
等
②長期譲渡所得と一次所得の合計額の 1/2
③退職所得金額、山林所得金額
以下の URL をご参照ください。
(http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/
shotoku/tebiki2011/b/03/order3/yogo/3-3_
y02.htm)
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