ビッグバンドアレンジで贈る「中村八大」の世界 音楽には2種類あります。音楽家好みの音楽と一般受けする音楽です。こ れらは一致することはないけれどいわゆる良い音楽というものは人の心に響 くでしょう。 今回10周年目を迎える事が出来ました我々のコンサート、企画内容がなか なか決まらず悩んでいる時何気なくバリトンサックスの飯村君に相談したと ころ「中村八大さんの曲やったらどうやろう、カッコいいCDいっぱい持っ てるよ」とのこと。そや、中村八大さんはもともとはジャズピアニストだし いい曲沢山残しておられます。ビッグバンド用にアレンジしてもコード進行は 良いしきっとお客さんに喜んでいただけると早速テナーサックス&アレン ジャーの荒崎君にお願いすることになりました。 今回演奏する曲のアレンジについて2曲コメントをいただきましたのでご 紹介します。 足立 衛 【上を向いて歩こう】 日本ポピュラー音楽史上、最も重要な曲の一つ。1961年 に自身のリサイタルを開催して、渡辺貞夫(as)、福原彰 (tp)宮間利之とニューハードなどの方々と演奏、そして ここで「上を向いて歩こう」が初披露されています。すぐに テレビ番組「夢で逢いましょう」がスタートし番組中で歌わ れると、たちまちヒットしました。 荒崎英一郎 外国でリリースされるとこちらも大ヒットを生み出しまし た。当時は日本の音楽業界にはランキングなどありませんでした。ビルボード誌のラン キングがどれほど凄いのかも分からなかったのですが、1963年6月、ビルボード誌3 周連続1位を記録しています。勿論、坂本九さんのヒット曲の一つです。ちょっと大股 で勢いのいい「上を向いて歩こう」をお楽しみください。 【黄昏のビギン】 1959年に封切られた「青春を吹き鳴らせ」の主題歌です。この曲はある意味で貴重 な作品の一つで、クレジットでは永六輔・中村八大さんの共同作詞になってるのですが、 実は中村八大さんが全部作詞したようです。この作品はタイトルの通りビギンというラ テンのリズムで演奏されていますが、どこか東洋的なエキゾチックな香りを漂わせてい るように感じてしまいます。 そのあたりは中村八大さんが1931年に中国の青島(チンタオ)で出生され、幼年期を すごされたことと無縁ではないのかもしれません。今回はちょっと今風のアゼリア・サ ウンドにしてみました。水原弘さんの歌声でヒットしました。 以上、荒崎氏からでした。 2部は同じような時期のアメリカのスクリーンミュージック。 そして西田あつ子ヴォーカルコーナー、最後にジャズスタンダードでお楽しみください。今回は メンバーも少し若返ってイケメンも頑張っていますよ・・・・。
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