W-6237 高電圧 白色 LED ドライバー用評価基板 W

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W-6237 高電圧 白色 LED ドライバー用評価基板 W-6237EVAL2
デニーサ・ステファン:アプリケーションエンジニア
1. はじめに
本文では、W-6237 白色 LED ドライバー用の評価基板 W-6237EVAL2 について説明します。W-6237 の機能と主
要なパラメータを W-6237EVAL2 基板で評価することができます。
W-6237 は、高効率で白色や他の高輝度 LED を駆動するように設計された高電圧 CMOS の定電流 DC/DC コン
バータです。高電圧出力段は、最大 10 個の直列の白色 LED を駆動することができます。1 個の外部の抵抗
で 5mA から 40mA までの LED 電流を設定します。LED 電流は、パルス幅変調された(PWM)信号や、DC 電圧に
より調整することができます。概要の詳細と電気特性は、W-6237 データシートを参照して下さい。
2. W-6237EVAL2 基板のハードウェア
この評価基板は、W-6237 用の DC/DC 昇圧コンバータと白色 LED の配列を含んでいます。以下のように、回
路基板は 8 個の白色 LED が直列になっています。ユーザーは W-6237 出力を、
基板上で利用可能な LED 連か、
アプリケーションでの外部の LED 連のどちらに接続するかを選ぶことができます。
基板は J2 から J4 コネクタの 1 つで短絡用ジャンパーを使って、基板上で利用可能な 6、7 または 8 個の異
なる数の LED を接続するためのオプションを提供しています。基板の回路を図 1 に示します。
図 1.W-6237EVAL2 基板回路図
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この基板は、VIN(T1)パッドに供給される外部電圧により電力が供給されます。回路は、W-6237 出力に基
板上で利用可能な 8 個の LED 連を接続する J4 コネクタで、
短絡用ジャンパーを付けて出荷されます。もし、
異なる数(6 または 7)の LED を接続したい場合は、ユーザーは他のコネクタ、J2 または J3 にジャンパーを
移動することができます。
設計者は、J2 から J4 コネクタのいくつかの短絡用ジャンパーなしで、VOUT(T7)と LED(T10)テストポイン
トの間に LED を接続することができます。
LED 電流は FB ピン(R1,R2)に接続した外部抵抗を通して設定します。可変抵抗 R2 を使って、LED 電流は 3mA
から 30mA に設定することができます。白色 LED のほとんどは、純粋な「白色」光にするために、最大電流
を 15mA から 20mA の間で駆動されます。
基板は W-6237 シャットダウンモードや、LED 輝度調整を外部 PWM 信号や DC 電圧を使ってデモすることが
できます。抵抗 R3 および R5(R5-ユーザーによる基板への半田付け)は FB ピンの外部から供給される DC
電圧で調光制御を行うときの LED 電流を調整します。オン/オフ動作と調光制御は、J1 コネクタのジャン
パーオプションを使って選択することができます。
T1 から T10 のテストポイントでは、外部電圧や信号発生器の供給と、W-6237 によって提供される出力電圧
や信号を測定することが可能です。
部品配置を図 2 に示します。表 1 はこの評価基板のための部品リストです。
図 2.W-6237EVAL2 基板
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表 1.W-6237EVAL2 基板 部品リスト
3.W-6237 の評価
W-6237EVAL2 は、多様な LED を駆動する標準的なアプリケーションで、W-6237 を評価する方法をユーザー
に提供します。
J2,J3 又は J4 ヘッダーピンコネクタのジャンパーオプションを使い、ユーザーは W-6237 出力に直列に 6
個から 8 個の LED を接続できます。
以下のステップは W-6237 白色 LED ドライバーを評価する例です。
1)8 個の直列 LED の駆動とシャットダウンモード
a)
J4 ヘッダーピンコネクタ(J2、J3 はジャンパーではない)に短絡用のジャンパーを使って、8 個の LED
連を W-6237 出力に接続します。
b) R2 ポテンショメータを中間位置に設定します。
c) 外部電圧源により、Vext(3.0V<VIN<5V)を VIN(T1)と GND(T2)間に供給します。
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d) W-6237 は、J1 がジャンパーされていないときはシャットダウンモードです(SHDNピンが GND に接続され
ています) 。
- Vext と VIN パッドの間に電流計を接続して、シャットダウン電流を測定します:ISD<<1μA
- この動作モードでは、LED は出力に接続されません:LED はオフ
――――
e) W-6237SHDNピンを VIN に接続するときは、J1 コネクタのピン#1 とピン#2 の間に短絡用のジャンパーを
使います。
- LED がオンになることを確認します。
2)LED 電流の評価
a) LED 電流のプログラミング
LED 電流は FB ピンに接続された外部抵抗、RSET=R1+R2 を使ってプログラムできます。FB ピンの電圧は内
部で VFB=300mV +/- 15mV に安定化されています。
LED ピンへの電流は以下の式で表すことができます。
ILED(mA)=VFB(mV)/RSET(Ω)=VFB/(R1+R2)
- 入力電圧を設定します:例) VIN=3.6V
- J4 コネクタのピン#1、ピン#2 にジャンパーを接続しないで LED 電流、ILED を確認するために、この
端子間に電流計を入れます。
- ポテンショメータ R2 を回して、電流計の ILED を確認します。電流はおよそ 3mA から 30mA まで調整
できます。各種の LED 電流の値と、それに対応する RSET の値は以下のリストを参照してください。
- FB(T5)、VOUT(T7)、SW(T9)の電圧を監視します。
- SW(T9)と(GND=T8)のテストポイントにオシロスコープのプローブを接続して内部のスイッチング周
波数(fSW=1.0MHz-代表値)を評価します。
図 3 は内部スイッチ出力を示しています。VSW(DC カップル、10V/div)および FB ピンの安定化電圧 VFB(DC、
500mV/div)、VIN=3.6V、ILED=20mA、8 個の LED が W-6237 出力に直列接続されています。
図 4 は VSW(CH1)に対しての VOUT(CH2、AC カップル、100mV/div)を表示したものです。
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図 3.内部スイッチ出力と安定化 VFB 電圧の波形(ILED=20mA, VIN=3.6V)
図 4.内部スイッチと出力電圧の波形(ILED=20mA, VIN=3.6V)
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b) 入力電圧 VIN に対する LED 電流の安定度の評価
- R2 ポテンショメータを使い ILED をプログラムする値に設定します(VIN=3.6V のとき 10mA、20mA、30mA)。
- ILED 値は 2.5V から 5.5V の間の VIN 電圧で変化します。
- 電流計により測定した ILED の値と、電圧計を使っての VFB の値を確認します。図 5 は VIN に対する
ILED 電流です。図 6 は W-6237 の入力電圧に対する FB 電圧を示しています。
注記:RSET=R1+R2
図 5.入力変動に対する LED 電流
注記:RSET=R1+R2
図 6.入力変動に対する VFB 電圧
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3)効率の評価
効率の評価は、以下の式で与えられます。
効率 % = (ILED x ∑VFi)/(IIN x VIN) x 100
ΣVFi = VOUT – VLED のときに、VLED はテストポイント LED(T10)で測定される電圧です。
a)
電流計 CM1 を、入力供給電圧 Vext と VIN パッドの間に挿入して入力電流 IIN を観測します。
b)
入力電圧 を VIN=3.6V に設定します。
c)
ILED=5mA になるよう R2 ポテンショメータを調整します。メーターCM2 はピン#1 と J4 コネクタのピン
#2 の間に挿入して ILED 電流を確認します。
d)
CM1 の IIN 電流を測定します。
e)
テストポイント VOUT(T7)で出力電圧を、そして LED(T10)で VLED 電圧を観測します。
f)
ILED=10mA、15mA、20mA、25mA、30mA のときは c)~e)のステップを繰り返します。
図 7 は W-6237 出力に接続した 8 個の直列 LED を用い、入力電圧の 2 つの値 VIN=3.6V と VIN=4.2V で測定し
た効率を表しています。純粋な「白色」光にするために推奨される 15mA から 20mA の LED 電流レベルでの
効率は 80%以上です。
図 7.8 個の直列 LED で駆動する W-6237 の効率
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4) 調光制御
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LED の輝度制御はSHDNピン又は FB ピンに供給する PWM 信号を使うことによって達成できます。他には、FB
ピンに抵抗を通して供給した可変 DC 電圧を使う方法があります。
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a) SHDNピンでの PWM 信号を使っての調光
LED は PWM 周波数でオンやオフされます。平均電流はデューティサイクルで変化します。デューティサイ
クルが増加すると LED の輝度は増加します。電流のピーク値は光のスペクトルを設定します。
- 短絡用のジャンパーを J1 コネクタのピン#2 とピン#3 の間に接続します。
- GEN/DC(T3)パッドにパルス信号発生器を供給します;周波数=200Hz~2KHz;VIN=3.6V のため振幅 0V
から 3V。
- デューティサイクルは 0%から 100%の間で調整します。
- J4 コネクタ間に挿入した電流計を使って LED を流れる平均電流を確認します。デューティサイクル
が 0%のときは ILED はオフになります(ILED=0mA)
;最大デューティサイクルでは、LED は R2 ポテンシ
ョメータによって設定された最大電流で駆動されます。
- SHDN 入力に供給された PWM 信号と比較する FB 電圧を観測します。
図 8 は FB ピンで観測した電圧を示していて、SHDN ピン(CH1)に PWM 信号を供給したときの VFB(CH2)を示し
ています。PWM 信号の周波数はおよそ 2KHz です。
図 8.PWM を用いた FB 電圧波形
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b) FB ピンに供給された DC 電圧を使った調光
可変できる外部の DC 電圧を、LED 電流を調整するために FB ピンに供給します。DC 電圧を増加させると、
抵抗 R3 の電圧降下は増加しますが、RSET=R1+R2 の電圧降下が減少することで、LED 電流は減少します。外
部 DC 電圧は、最大 DC 電圧を設定する直列抵抗 R5 を介して FB ピンに供給されます。
同様に、フィルタされた PWM 信号は可変 DC 電圧のように見なすことができます。
- VIN に SHDN ピンを接続します:短絡用のジャンパーは J1 コネクタのピン#1 とピン#2 間にします。
- ILED 電流を設定します(ILED_MAX=20mA)。
- GEN/DC を J1 コネクタの、1つはピン#3 とピン#4 の間、もう1つはピン#5 とピン#6 の間に短絡用の
ジャンパーを使って、R5 抵抗を介して FB ピンに接続します。
- 可変 DC 電圧を GEN/DC(T3)と GND(T4)間に供給します。
- DC 電圧値を増加させます(0V から VMAX=3.2V まで)
。
- ILED 電流が ILED MAX(20mA-前設定)から ILED MIN(抵抗値が、R3=1KΩ、 R5=10KΩのとき、VMAX=3.2V
では 0mA)に減少することを確認して下さい。
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