まずは 15 分で試してみる!! ECOSS Solutions M3 の使い方 2007 年 6 月 株式会社エコス ■ECOSS Solutions M3 の使い方 目次 1. はじめに ................................................................................................ 3 2. 必要なソフトのインストール ......................................................................... 5 2.1. 2.2. 3. M3 を使って「電話帳」Web アプリを作成 .....................................................12 3.1. 3.2. 3.3. 3.4. 3.5. 3.6. 4. ソフトウェアの入手先 ____________________________________________ 5 M3 のインストール ______________________________________________ 8 Visual Studio で新しい Web プロジェクトを作成する ____________________ 設計書を Excel で編集する______________________________________ M3 コードジェネレータで画面定義書を作る ___________________________ M3 コードジェネレータで Visual Basic コードを作成する __________________ SQL Server のデータベースを作成 _________________________________ Visual Studio からデバッグ実行 ___________________________________ 12 16 20 26 33 37 本書のまとめ ........................................................................................42 i 1. はじめに 「Visual Studio や eclipse をインストールしたけど、どうすればよいの?」 「Web アプリケーションを作ってみたいけど、どこから始めて良いのかわからない」 「始めると、いろんなプログラムコードが勝手に作られるけど、どれから編集するの?」 これらの疑問は、パソコンを使って、これからソフトウェア開発を行うビギナーの方から良く 聞かれる質問です。今日の「開発ツール」と呼ばれるソフトウェアは、IT やコンピュータ環境の 進化に合わせて、目まぐるしいスピードで高機能、高性能に改良されています。 しかしながら、Microsoft Visual Studio や eclipse をはじめとする「IDE(統合開発環境)」と いわれる種類の開発ツールは、いろいろなことができるようになっているが故に、初めての方 が作業するには少々敷居が高いものになっているのも事実です。これらの開発ツールを、より 良く使っていただくために、様々な書籍や雑誌、Web サイトでは、いろいろな方が懇切丁寧に その「使い方の手ほどき」を解説しています。 しかし、少し冷静に考えてみると、大事なことは 早く、正確に、目的のプログラムを作る ということではないでしょうか?いろいろな開発ツールを入手するのも、IDE の使い方を覚え るのも、全ては欲しいプログラムを素早く開発するのが目的なはずです。 勿論、IDE や開発ツールを熟知することによって、プログラム開発の効率や正確さは、飛躍 的に向上します。また、インターネットに公開されている、いろいろなサンプルコードやチュー トリアルによって、様々な機能を持つプログラムを作ることが、素早く簡単にできるようになって きました。 しかし、開発ツールを自分のパソコンにインストールした直後、「まずは始めてみたい!」とい う、全くのプログラム初心者の方や、初めて経験する分野のプログラムの開発を始める方にと っては、いきなり知らない土地に連れて行かれるような、そんな気分にさせられることがありま す。 「クラス名や関数名などの名前付けに迷ってしまう」 「”ソリューション”と”プロジェクト”を、後から迷わないように構成して始めれば良かった」 「勝手の良いクラスにいろいろ機能を追加していったら、何が目的のクラスかわからなくなっ た」 実は、プログラム開発を始めてみた後には、こんな疑問や迷いが生まれてきたりもします。 3 このような悩みは、プログラム初心者ではなくとも、ある程度の開発経験を積まなければ、わ からないことがたくさんあるのです。身近にそのような経験者が居て、助言してくれれば良いで すが、そのような「恵まれた環境」にいる方は、多くはありません。 本書で説明する「ECOSS Solutions M3(以下、M3)」という開発ツールは、設計書から Visual Basic .NET や C#、Java といったプログラムを生成する機能が中心の開発ツールで す。と申し上げると、余計に敷居が高く感じられることがあるかもしれませんが、 設計書という「解決したい目的」を、M3 という「経験者」に伝えると、「まずはここから始めて みれば?」と指針を用意してくれる、開発の補助ツール M3 は、そのような開発ツールです。使い方の手順として、 1. Visual Studio、eclipse などで、プロジェクトの雛型を作る 2. 作りたいプログラムの設計書を Microsoft Excel で作る 3. 1.の設計書を基に、M3 がプログラムを作り出す 4. そのまま動作(デバッグ実行)させてみて、動作や処理を見てみる 5. 変えたいデザインや処理などの部分を変更する といった順序で、(大雑把に)開発していくことができます。 この手順 1.や 3.で、M3 が役に立つのですが、一言で言うと、早く正確にプログラム開発を 進めるための「下ごしらえ」を行ってくれる、そんな機能を有した開発ツールだとお考えいただ けると良いでしょう。下ごしらえの後は、皆様が思い思いのプログラムに手直ししたり、装飾し ていけば良いのです。 さて、ここまでのお話で、M3 を使った開発を始められそうな気分になっていただけました か? これから実際に、ECOSS Solutions M3 をインストールして、Visual Studio を利用した Visual Basic .NET の簡単な Web アプリケーション(ブラウザで動くアプリケーション)を作っ て、試してみましょう。 勿論、M3 は本格的な大規模開発にもご利用いただけるような開発ツールですが、まずは M3 を知っていただくためにも、ちょっとしたサンプルを通して、M3 の素晴らしさを知っていた だければと思います。 本書では、必要なアプリケーションのインストールを除いて約 15 分程度で、M3 の使い方を ご紹介いたします。また、さらに詳しい使い方を知りたい場合は、M3 に同梱の「M3 チュートリ アル」をご参照ください。 このドキュメントは、パソコンの使い方や Windows、Excel といったアプリケーションの使い 方、プログラムの基本的な概念を理解している方が対象となります。予めご了承ください。 4 2. 必要なソフトのインストール M3 を試してみる前に、M3 を含む必要なソフトウェアを入手して、ご自身のパソコンにイン ストールしておく必要があります。 2.1. ソフトウェアの入手先 まず、本書で説明する M3 の評価を行うには、Windows がインストールされているパソコン に、以下のソフトウェアを入手してインストールしてください。勿論、M3 が必要なソフトウェアを すでにお使いの方は、ECOSS Solutions M3 のみ入手して、インストールしていただければ 結構です。 z Microsoft Excel (Office 2000 や XP 以降の Microsoft Windows 用バージョン) M3 での開発において、設計書の編集に利用します。 Excel Viewer(編集機能の無い Excel)では動作しません。また、試用版での動作保証は致 しません。 動作環境や製品情報については、以下の URL を参照してください。 http://office.microsoft.com/ja-jp/excel/default.aspx z Microsoft SQL Server 2005 (無償の Express Edition を利用可能) M3 での開発において、データベースを利用したアプリケーション開発に必要です。 もし、無償の Express Edition をご利用いただく場合は、データベースの管理ツール 「SQL Server Management Studio Express」が付属する「Microsoft SQL Server 2005 Express Edition with Advanced Services」のご利用をお勧めいたします。以下の URL を 参考に、入手してください。 http://www.microsoft.com/japan/sql/default.mspx http://www.microsoft.com/japan/sql/editions/express/default.mspx Microsoft SQL Server 2005 Express Edition with Advanced Services をご利用いた だく場合、「SQL Server Management Studio Express」も併せてインストールされることを お勧めいたします。 5 「詳細構成オプションを非表示にする」チェックを外して進みます。 「クライアントコンポーネント」から「Management Studio Express」を「ローカルハードドラ イブにインストールする」にして、インストールを進めます。 ※SQL Server Management Studio Express は単独でもダウンロード、インストールする ことが可能です。詳しくは前述の URL をご参照ください。 6 z Microsoft Visual Studio 2005 (有償) または Visual Web Developer 2005 Express Edition (無償) M3 での開発において、生成されたプログラムの編集やデバッグ、実行に利用します。 Visual Studio 2005 の評価版や無償の Visual Web Developer 2005 をご利用ください。 また、必要に応じて Service Pack のインストールも必要です。詳しくは以下の URL を参照し てください。 http://www.microsoft.com/japan/msdn/vstudio/ http://www.microsoft.com/japan/msdn/vstudio/express/vwd/ z ECOSS Solutions M3 (Web Edition 評価版をご利用いただけます) M3 の本体です。前述の Excel や Visual Studio(Visual Web Developer)、SQL Server をインストールした後に、インストールしてください。 評価版のダウンロードや詳細については、以下の URL を参照してください。 http://www.ecoss.co.jp/solution/m3.html なお、本書のサンプルでは必要ありませんが、M3 を使って開発したアプリケーションを正 式に動作させるためには、Windows に IIS(Internet Information Services)などのサービス をインストールする必要がある場合があります。詳しくは、M3 に添付のドキュメントをご参照く ださい。 7 2.2. M3 のインストール M3 の評価版(またはライセンス版)を入手していただいた後は、M3 をインストールします。 インストールは、M3 のインストーラに従って「次へ」と進めていただくだけの簡単な作業で す。以下の画面のスナップショットを参考に、インストールを完了してください。 また、インストールの詳細については、「M3 インストールガイド(.NET)」で詳しく書かれてい ますので、本書と合わせてご参照ください。 ※Windows Vista をご利用の場合は、必ず「M3 インストールガイド(.NET)」をご参照くだ さい。 まず、M3 のインストーラを実行します。 上記のような、M3 のセットアッププログラムを実行してください。 M3 をインストールするディレクトリを選択します。特に問題がなければ、デフォルト(初期状 態)のままインストールを続けてください。 8 インストーラを進めると、上記のようなウィンドウになります。通常は「すべて」を選択して進め て下さい。もし、インストールする内容を選択したい場合は、「カスタム」を選択して進めると、 以下のような表示になります。 セットアップ内容を選択して、次に進みます。 (ここでのセットアップ内容や選択する項目については、M3 インストールガイドをご参照下さ い。通常は「すべて」セットアップで進めれば、この選択は必要ありません。) 9 「インストール」ボタンを押して、セットアップを開始します。 インストール完了まで、数分お待ちください。 インストールが完了すると、上記のような表示になります。「完了」を押して、セットアップを完 了します。 また、アンインストールする場合は、M3 のセットアップを再度実行するか、「コントロールパ ネル」の「プログラムの追加と削除」からアンインストールすることが可能です。 10 セットアップが完了すると、「スタート」メニューの「プログラム」から、上記のように実行するこ とができます。 11 3. M3 を使って「電話帳」Web アプリを作成 ここからは、インストールされた M3 を使って、名前や電話番号を検索・登録・更新できる「電 話帳」Web アプリケーションを開発していきます。 本書のサンプルコードや設計書は、以下の URL から入手することができます。 http://www.ecoss.co.jp/solution/m3.html 予め作成済みの設計書やコードをご利用いただく場合に、ダウンロードしてください。 なお、本書では Visual Studio 2005(有償の.NET 開発ツール)を使用して、作業を進めて いますが、無償の Visual Web Developer でも同様の作業が可能です。 3.1. Visual Studio で新しい Web プロジェクトを作成する まず始めに、Visual Studio(Visual Web Developer)を使用して、新しい Web プロジェクト (Web アプリケーション開発のための開発作業スペース)を作成します。 「スタート」メニューの「プログラム」から、Visual Studio(または Visual Web Developer)を 起動します。 Visual Studio を起動すると、次のようなウィンドウが開きます。 12 ウィンドウ上部の「ファイル」メニューから、「新規作成」-「Web サイト…」を選択します。 「新しい Web サイト」ウィンドウの、「テンプレート」一覧から、「M3 Web アプリケーション」を 選択し、プロジェクトを作成するディレクトリ(既定では、「マイドキュメント」の「Visual Studio 2005¥WebSites」以下に作成されます。)と、プログラム言語を決定します。(本書では Visual Basic を利用します。) 13 プロジェクトを作成すると、上記のようなウィンドウ表示になります。また、プロジェクトを作成 したフォルダを、エクスプローラなどで表示すると、次のようなディレクトリやファイルが作成さ れていることが確認できます。 14 「スタート」メニューやデスクトップから「マイ ドキュメント」を開き、「Visual Studio 2005」「WebSites」-「M3Blank1」を開きます。(Visual Studio のプロジェクト作成時に指定した、プ ロジェクト作成先のディレクトリです。) 以上で、M3 を利用して開発する Web アプリケーションの準備が整いました。次節から、設 計書やコードジェネレータの利用を行っていきます。 15 3.2. 設計書を Excel で編集する M3 を利用して開発する Web アプリケーションの準備が整ったら、次はいよいよ電話帳 Web アプリの設計書を作成します。 ここでは、「データベース設計書」と呼ばれる、データベースの各テーブル(読み書きするデ ータの項目)の設計書を作成します。 まず、「スタート」メニューやデスクトップから「マイ ドキュメント」を開き、「Visual Studio 2005」-「WebSites」-「M3Blank1」-「App_Data」-「定義書」を開きます。(Visual Studio のプ ロジェクト作成時に指定した、プロジェクト作成先のディレクトリ以下です。) 「定義書」フォルダの中から「データベース設計書.xls」(Excel ファイル)を開きます。 16 上記のような Excel ワークシートが開きます。 続いて、作成するデータベーステーブルのワークシートを用意するために、テンプレートワ ークシートをコピーします。 ウィンドウ左下のワークシート選択(タブ)から、「テンプレート」を選択(初期状態で選択済み) し、右クリックすると、下のようなコンテキストメニューが表示されます。 メニューの中から「移動またはコピー」を選択します。 17 「コピーを作成する」チェックをオンにして「OK」ボタンを押します。 コピーされたワークシートの名前を「電話帳」と変更します。 ここから、電話帳データベーステーブルの設計書(ワークシート)を作成していきます。 ワークシート上部の項目に、以下のように入力してください。 z 「テーブル ID」の下に「PhoneBook」と入力します。(データベーステーブルの名前に なります。) z 「テーブル名」の下に「電話帳」と入力します。(データベーステーブルの表示名になり ます。) z 「スキーマ名」の下に「dbo」と入力します。 z 「TYPE」の下は、選択リストの中から「マスタ」を選択しますが、選択しなくても構いま せん。(生成されるプログラムに影響はありません。) z 「作成日」「作成者」は入力してもしなくても構いません。 続いて、各データ項目を入力していきます。 18 最初の行(Excel 上の 6 行目)に、以下のように入力していきます。 z 「カラム ID」列に「UID」と入力します。(データベーステーブルのフィールド名です。) z 「カラム名」列に「ID 番号」と入力します。(データベースフィールドに対する表示名で す。) z 「型」列は選択項目から「int」を選択します。(データベースフィールドのデータ型です。 設計書上では、データ型は DBMS の種類に依存しません。) z 「P-KEY」列に「1」(半角数字)を入力します。(1 番目のプライマリキーであることを表し ています。) z 「既定値」列に「IDENTITY」(半角英字)と入力します。(UID フィールドは、データベー スシステムの自動採番を行うことを表しています。) 続いて、次の行 (Excel 上の 7 行目) に以下のように入力します。 z 「カラム ID」列に「Name」と入力します。 z 「カラム名」列に「名前」と入力します。 z 「型」列は選択項目から「nvarchar」を選択します。 z 「長さ」列に「50」(半角数字)を入力します。(この項目に入力できる最大文字数を表しま す。「型」が nvarchar の場合は全角文字も半角も 1 文字として、varchar の場合はバ イト数として長さを表します。) 最後の行 (Excel 上の 8 行目) に以下のように入力します。 z 「カラム ID」列に「Phone」と入力します。 z 「カラム名」列に「電話番号」と入力します。 z 「型」列は選択項目から「varchar」を選択します。 z 「長さ」列に「14」(半角数字)を入力します。 以上で、データベース設計書の作成ができました。編集した Excel ファイルを上書き保存し て、Excel を終了します。 19 3.3. M3 コードジェネレータで画面定義書を作る ここからは、前節で作成したデータベース設計書を基に、M3 のコードジェネレータを利用 して、「画面定義書」と呼ばれる、Web アプリケーションでのデータ入力や検索の画面を表す 設計書を作成します。 まず、M3 コードジェネレータを起動します。「スタート」メニューの「プログラム」から、 「ECOSS M3 .NET Web Edition」を選択して、「M3 コードジェネレータ」を実行します。 以下のようなウィンドウが開きます。 生成するデータの種類 生成するデータの値 生成に関するヘルプ 20 最初に、ウィンドウ左側の「1.生成するコードの種類を選択」部分から、生成を行うデータの 種類を決定します。本節では、「Web アプリケーション画面定義書作成」という項目を選択して ください。 続いて、ウィンドウ右側の「2.生成時の設定値を入力」部分に、生成する Web アプリケーショ ン画面定義書に関する値を入力していきます。以下の情報を参考に、入力してください。 z 「Namespace」に、「M3Blank1.Data」と入力します。(プログラム上の名前空間になりま す。) z 「Language」の選択リストの中から、「Visual Basic」を選択します。(生成するプログラ ム言語です。) z 「DBMS」の選択リストの中から、「SQLServer2005」を選択します。(作成する Web アプ リケーションが接続するデータベースシステムの種類です。) z 「ExcelFile」欄の右端の「…」ボタンを押して、基となるデータベース設計書の Excel ファイル(本書のサンプルでは、データベース設計書.xls)を指定します。 「ExcelFile」欄の入力は、ファイルパス入力ウィンドウに、対象となるデータベース設計 書.xls ファイルをドラッグ&ドロップして指定することができます。 21 ファイルをドラッグ& ドロップします 「ExcelFile」ウィンドウの「OK」ボタンを押して、入力を決定します。 生成時の設定値を全て入力できましたら、ウィンドウ下部の「次へ」ボタンを押して、次の表 示へ移ります。 22 「出力先のディレクトリを選択」入力欄に、データベース設計書が含まれているディレクトリ (マイドキュメント¥Visual Studio 2005¥WebSites¥M3Blank1¥App_Data¥定義書)を指 定します。エクスプローラから、フォルダをドラッグして指定することもできます。指定し終えた ら、「生成開始」ボタンを押します。 23 画面定義書の作成が終了したら、「次へ」ボタンを押します。 上記のウィンドウ表示では、「生成物のコピーまたはマージは行わない」を選択して「完了」 ボタンを押します。「完了」を押すと、コードジェネレータの最初の画面に戻りますので、「キャ ンセル」ボタンを押して、コードジェネレータを終了します。 「マイドキュメント¥Visual Studio 2005¥WebSites¥M3Blank1¥App_Data¥定義書」フ ォルダに、「WebMaster.xls」というファイルが作成されていることが確認できます。Excel で WebMaster.xls を開いて、中身が記述されていることをご確認ください。 24 この画面定義書(WebMaster.xls)の中で、以下の 3 つの項目について編集して、同ファイ ルを保存してください。なお、すべて半角英数字で大文字小文字に注意してください。 z 「ページベースクラス」に「M3Blank1.Pages.AppPage」と入力します。 z 「マスターページ」にに「AppMaster.master」と入力します。 z 「ASPX パス」に「/」(半角スラッシュ)と入力します。 (補足) 「ページベースクラス」や「データクラス」、「マスターページ」などの各入力欄は、より高度な アプリケーション開発の際に役に立つ入力です。本書では、それぞれの入力値の意味につ いて解説していませんが、M3 に付属のチュートリアルやドキュメントでは、詳細について解説 しています。合わせてご参照ください。 25 3.4. M3 コードジェネレータで Visual Basic コードを作成する ここでは、再び M3 コードジェネレータを使用して、電話帳 Web アプリとして動作する Visual Basic のプログラムソースコードを生成していきます。 このステップで作成するのは、次の 2 種類のプログラムです。 z データベース設計書から作成する、「データアクセスオブジェクト(DAO)」と呼ばれる データベースへの読み書きを担うプログラム。「M3Blank1.Data」という名前空間のク ラスとして生成します。 z 画面定義書から作成する、Web アプリケーションの検索やデータ入力などの表示機 能を提供するプログラム。「M3Blank1.Pages.AppPage」というクラスの派生として生 成します。 作業のはじめに、M3 コードジェネレータが生成したソースコードやスクリプトを、一時的に 保存しておくための作業ディレクトリを作成しておきます。 エクスプローラなどから、「マイドキュメント」などのユーザが自由に使えるフォルダ(デスクト ップなどでも構いません)を開き、作業ディレクトリを作成します。 上記の例では、「マイドキュメント」フォルダに「M3Blank1_work」という名前の作業フォル ダを作成しています。 続いて、前節と同様に、「スタート」メニューの「プログラム」から、「ECOSS M3 .NET Web Edition」を選択して、「M3 コードジェネレータ」を実行します。 26 M3 コードジェネレータを開いたら、ウィンドウ左の「生成するコードの種類…」から「データ ベース定義書変換」を選択します。 続いて、右側の「生成時の設定値…」の各項目に、以下のように入力していきます。 z 「Namespace」に「M3Blank1.Data」と入力します。(ソースコードの名前空間を表して います。) z 「ExcelFile」にデータベース設計書.xls のパスを指定します。(マイドキュメント ¥Visual Studio 2005¥WebSites¥M3Blank1¥App_Data¥定義書¥データベース 設計書.xls です。) z 「Language」にて、「VisualBasic」を選択します。(ソースコードのプログラム言語で す。) z 「DBMS」にて、「SQLServer2005」を選択します。(アプリケーションが利用するデータ ベースシステムの製品です。) 入力を終えたら、ウィンドウ下の「次へ」ボタンを押します。 27 上記ウィンドウ表示にて、出力先のディレクトリに、先ほど作成した作業ディレクトリを指定し ます。(「マイドキュメント」フォルダの「M3Blank1_work」) 入力したら下の「生成開始」ボタンを押します。 生成処理中、いくつかのダイアログでディレクトリを作成することが確認されますが、すべて 「はい」として、処理を進めます。 28 すべての処理が終わったら、「次へ」ボタンを押します。 上記表示にて、「生成物のコピーまたはマージを行わない」を選択して、「完了」ボタンを押 します。 29 ここまでで、データベース設計書からのプログラムの生成が完了です。引き続き、画面定義 書から表示機能の作成を行います。 コードジェネレータ画面を引き続き利用します。 ウィンドウ左の「生成するコードの種類…」から「Web ページ(カスタマイズ用)」を選択して、 「単一ページのマスタメンテ画面生成」を選択します。 続いて、右側の「生成時の設定値…」の各項目に、以下のように入力していきます。 z 「ExcelFile」に WebMaster.xls のパスを指定します。(マイドキュメント¥Visual Studio 2005¥WebSites¥M3Blank1¥App_Data¥定義書¥WebMaster.xls で す。) z 「Language」にて、「VisualBasic」を選択します。(ソースコードのプログラム言語で す。) 入力を終えたら、ウィンドウ下の「次へ」ボタンを押します。 30 上記ウィンドウ表示にて、出力先のディレクトリに、先ほど作成した作業ディレクトリを指定し ます。(「マイドキュメント」フォルダの「M3Blank1_work」) 入力したら下の「生成開始」ボタンを押します。 生成処理中、いくつかのダイアログでディレクトリを作成することが確認されますが、すべて 「はい」として、処理を進めます。 31 すべての処理が終わったら、「次へ」ボタンを押します。 上記表示にて、「生成物のコピーまたはマージを行わない」を選択して、「完了」ボタンを押 します。 32 以上で、コードジェネレータでの作業が終了しました。 コードジェネレータの最初の表示に戻りますので、「キャンセル」ボタンを押して、コードジェ ネレータを終了してください。 3.5. SQL Server のデータベースを作成 ここからは、コードジェネレータによって作成された、データベーステーブルの作成を行い ます。この作業によって、電話帳 Web アプリ用の新しいデータベースを作成し、電話帳デー タを格納するためのデータベーステーブルを作成することができます。 まず、前節で作成した作業ディレクトリの下にある「sql」フォルダをエクスプローラなどで開き ます。 (「マイドキュメント」フォルダの「M3Blank1_work¥sql」) sql フォルダを開くと 4 つのファイルが作成されていることが確認できます。いずれも SQL が格納されているファイルです。本節では、4 つのファイルのうち、「CreateTable.sql」というフ ァイルのみ利用します。(その他のファイルについては、M3 に添付のチュートリアルやドキュメ ントを参照してください。) データベースの作成作業にあたって、SQL Server Management Studio(Express)を利 用します。「スタート」メニューの「プログラム」から、「Microsoft SQL Server 2005」を選択して、 「SQL Server Management Studio (Express)」を実行します。 33 SQL Server Management Studio が起動し、「サーバへの接続」ウィンドウが開いたら、そ のまま「接続」ボタンを押します。 ウィンドウ左の「オブジェクトエクスプローラ」の中で、「データベース」をクリックすると以下の ような表示になります。 オブジェクトエクスプローラの「データベース」を右クリックするか、ウィンドウ右のデータベー ス名表示欄を右クリックすると、上記のようなコンテキストメニュー(右クリックメニュー)が表示さ れます。メニューの中から「新しいデータベース…」を選択してください。 34 上のようなウィンドウにて、「データベース名」の入力欄に「M3Blank1」と入力して、ウィンドウ 下にある「OK」ボタンを押します。データベースの作成が終わった後、再びオブジェクトエクス プローラから「M3Blank1」を選択します。 35 「ファイル」メニューから「開く」-「ファイル…」を選択し、コードジェネレータが作成した、「マイ ドキュメント」フォルダの「M3Blank1_work¥sql」にある、「CreateTable.sql」ファイルを開き ます。 ツールバーのデータベース名選択欄が「M3Blank1」になっていることを確認し、「実行」ボ タンを押します。実行時に開くメッセージペイン(ウィンドウ右下の枠)にて「コマンドは正常に完 了しました」と表示されれば、完了です。 36 3.6. Visual Studio からデバッグ実行 いよいよ、コードジェネレータによって作成した電話帳 Web アプリの実行です。 はじめに、生成したプログラムを Visual Studio プロジェクトにコピーする必要があります。 また、前節で作成したデータベースに接続できるように設定します。この 2 つの作業が完了す れば、電話帳 Web アプリの完成です。 前節で作成した作業フォルダ(「マイドキュメント」フォルダの「M3Blank1_work」)と、Visual Studio プロジェクトフォルダをエクスプローラなどで開きます。 フォルダごとコピー します フォルダの中身だけ コピーします 続いて、作業フォルダにある「DataClasses」フォルダごと、プロジェクトフォルダ以下の 「App_Code」フォルダにコピーします。 さらに、作業フォルダにある「Pages」フォルダの中のファイルのみ、プロジェクトフォルダ直 下にコピーします。 Pages ファイルをコピーする際、上書きの警告が表示される場合は「すべて上書き」してくだ さい。 37 プロジェクトフォルダの中身が、上記のような内容になります。 コピーが終わったら、いよいよ Visual Studio を起動し、M3Blank1 プロジェクトの最終調 整を行います。既に M3Blank1 プロジェクトが開かれている場合は、ソリューションエクスプロ ーラの「最新の情報に更新」ボタンを押してください。 38 ソリューションエクスプローラの中から、「Web.config」ファイルを開いてください。(上記のよ うな画面になります。) このファイルの 23 行目付近に、以下のような記述があります。 <!-- M3で利用する接続の設定を行います。この設定をM3の接続名として利用します。 <connectionStrings> <add name="Default" connectionString="DataSource=.\SQLEXPRESS;AttachDbFilename="|DataDirectory|Sample.mdf";Integra ted Security=True;Connect Timeout=30;User Instance=True" providerName="System.Data.SqlClient" /> </connectionStrings> --> この記述箇所の網掛け部分を削除し、また、下線部分を以下のように入力して、変更してく ださい。 <connectionStrings> <add name="Default" connectionString="Data Source=.\SQLEXPRESS;Database=M3Blank1;Integrated Security=True;Connect Timeout=30;User Instance=False" providerName="System.Data.SqlClient" /> </connectionStrings> 正しく編集できたら、ファイルを保存していよいよ実行です。 下のようなツールバーのボタンを押して、デバッグ実行を開始してください。 39 Internet Explorer やその他の Web ブラウザが開き、上記のような画面が表示されれば、 起動が完了です。 電話帳データを数件登録し、検索や該当データの一覧表示、更新、削除、データダウンロ ードなどの機能が動作していることを確認してください。 40 以上で、無事に設計書から Web アプリケーションを作成することができました。 41 4. 本書のまとめ M3 を使ったアプリケーション開発は、いかがだったでしょうか? 前章でご覧いただいたとおり、M3 と Visual Studio によって、すぐにアプリケーション開発 ができたことがご理解いただけたと思います。 また、サンプルとして作成した電話帳 Web アプリでは、一切のプログラムコードを記述せず に、一般的な Web アプリとして標準的な機能(あるいは標準以上の機能)を実現できていま す。 さらに、これらの作成作業の中で、全くプログラムソースコードに触れていないことがお分か りいただけたでしょうか?設計書からソースコードが作成されていますので、デバッグ時やデザ インの変更、機能の追加も、自由自在に行うことができるのです。 本書の冒頭でもご紹介したとおり、ECOSS Solutions M3 によって、 早く、正確に、目的のプログラムを作る ことを実現することが、より現実的になっているでしょう。 M3 では、生成されたプログラムをカスタマイズしたり、新たなデータベースを定義したり、 電話帳データ入力時に文字数や形式のチェックを行うなどの、より高度な設計書やコード生 成を行うことも可能です。また、設計書の変更があった場合にも、さまざまなアプローチによっ て、最小限の作業で、最新にマージすることもできるようになっています。 ECOSS Solutions M3 は、本書ではご紹介しきれていない機能が、まだまた沢山あります。 M3 が有するさまざまな機能について詳しくは、製品に添付のドキュメントやチュートリアルを ご参照いただき、皆様のソフトウェア開発にご活用いただければ幸いです。 42 43
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